被覆体を有する樹脂成形品
【課題】被覆体の突出部をガーニッシュ本体の裏側へと巻き込んで固定する作業がより容易な被覆体を有するピラーガーニッシュを提供する。
【解決手段】被覆体13のガーニッシュ本体12の表側の縁部から突出する突出部31の裏側に係止部14を樹脂により設ける。ガーニッシュ本体12の裏側に係止受部15を設ける。係止部14をガーニッシュ本体12の裏側へと折り返して係止受部15に係止する。被覆体13の突出部31をガーニッシュ本体12の裏側へと巻き込んで固定する作業をより容易にできる。
【解決手段】被覆体13のガーニッシュ本体12の表側の縁部から突出する突出部31の裏側に係止部14を樹脂により設ける。ガーニッシュ本体12の裏側に係止受部15を設ける。係止部14をガーニッシュ本体12の裏側へと折り返して係止受部15に係止する。被覆体13の突出部31をガーニッシュ本体12の裏側へと巻き込んで固定する作業をより容易にできる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂成形品本体の表側に被覆体を一体に備える被覆体を有する樹脂成形品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば自動車などの車両の車室内に装着される例えばピラーガーニッシュなどの内装材に用いられる樹脂成形品として、被覆体を一体に設けることで、車室内の高級感を演出したものが知られている。
【0003】
このような樹脂成形品は、一般に、合成樹脂などにより成形された樹脂成形品本体を、この樹脂成形品本体の表面側寸法より大きい被覆体とともにインモールドなどの方法によって成形した後、被覆体の余長部分を樹脂成形品本体の裏側へと巻き込んで貼り付ける作業が必要となる。
【0004】
例えば、樹脂成形品本体の成形と同時にこの樹脂成形品本体の表側に、この樹脂成形品本体を1枚で覆うことができる大きさの被覆体の一部を一体化接着させ、被覆体の残りの突出部を樹脂成形品本体の裏側へと回り込ませて、作業者の指などによってこの突出部を樹脂成形品本体の裏側の凹部に押し込んだり、凸部の角に押し付けたりして、樹脂成形品本体の裏側の凹凸部に沿うように折り込んだり、巻き癖を付けたりした後、接着剤により貼り付ける構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。このように、被覆体を樹脂成形品本体の裏側に固着することで、樹脂成形品を他の部材に組み付けた際に、組み付けた隙間などから樹脂成形品の裏側が仮に見えたとしても、外観を損なわないようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−277286号公報 (第3−5頁、図1−4)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、被覆体を樹脂成形品本体の裏側へと折り返して固定する作業のより一層の容易化、及び、被覆体の皺や弛みなどが生じないように固定する作業のより一層の効率化が求められている。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、被覆体の突出部を樹脂成形品本体の裏側へと巻き込んで固定する作業がより容易な被覆体を有する樹脂成形品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の被覆体を有する樹脂成形品は、樹脂成形品本体と、この樹脂成形品本体の表側の少なくとも一部を覆って配置された被覆体本体、及び前記樹脂成形品本体の縁部から突出する突出部を備えた被覆体と、この被覆体の前記突出部の少なくとも一部の裏側に樹脂により設けられた係止部と、前記樹脂成形品本体の裏側に設けられこの樹脂成形品本体の裏側へと折り返された前記係止部を係止する係止受部とを具備したものである。
【0009】
請求項2記載の被覆体を有する樹脂成形品は、請求項1記載の被覆体を有する樹脂成形品において、係止部よりも厚さ寸法が小さく設けられ、樹脂成形品本体から延設されて前記係止部と連結された延設部を具備したものである。
【0010】
請求項3記載の被覆体を有する樹脂成形品は、請求項2記載の被覆体を有する樹脂成形品において、延設部は、樹脂成形品本体の縁部から被覆体の突出部に沿って延設されているものである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の被覆体を有する樹脂成形品によれば、被覆体の樹脂成形品本体の表側の縁部から突出する突出部の少なくとも一部の裏側に樹脂により設けた係止部を、樹脂成形品本体の裏側へと折り返して、この裏側に設けた係止受部に係止することにより、被覆体の突出部を樹脂成形品本体の裏側へと巻き込んで固定する作業をより容易にできる。
【0012】
請求項2記載の被覆体を有する樹脂成形品によれば、請求項1記載の被覆体を有する樹脂成形品の効果に加え、係止部よりも厚さ寸法が小さい延設部を樹脂成形品本体から延設して係止部と連結することにより、延設部の剛性によって被覆体の突出部の少なくとも一部を弛まない状態で保持できるので、係止部を係止受部に係止することで被覆体の突出部を樹脂成形品本体の裏側へと巻き込む際に被覆体に皺やたるみが生じることを、より確実に抑制できる。
【0013】
請求項3記載の被覆体を有する樹脂成形品によれば、請求項2記載の被覆体を有する樹脂成形品の効果に加え、樹脂成形品本体の縁部から被覆体の突出部に沿って延設部を設けることにより、被覆体の突出部を樹脂成形品本体の裏側へと巻き込んで固定すると延設部が突出部によって覆われるので、樹脂成形品本体の裏側が仮に見えた場合でも、延設部による見栄えの低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の被覆体を有する樹脂成形品の第1の実施の形態を示し、(a)は図2のI−I相当位置の断面図、(b)は図2のI−I相当位置で被覆体を巻き込んだ状態の断面図である。
【図2】同上樹脂成形品の一部を拡大して裏側から示す平面図である。
【図3】同上樹脂成形品の樹脂成形品本体と被覆体とを一体成形した状態を裏側から示す平面図である。
【図4】同上樹脂成形品の図3に示す状態から被覆体の余剰部分をカットした状態を裏側から示す平面図である。
【図5】本発明の被覆体を有する樹脂成形品の第2の実施の形態を示し、(a)は図6(a)のII−II相当位置の断面図、(b)は図6(b)のIII−III相当位置の断面図である。
【図6】同上樹脂成形品の一部を拡大して示し、(a)は被覆体を巻き込む前の状態を示す平面図、(b)は(a)に示す状態から被覆体を巻き込んだ状態を示す平面図である。
【図7】同上樹脂成形品の樹脂成形品本体と被覆体とを一体成形した状態を表側から示す平面図である。
【図8】同上樹脂成形品の図7に示す状態から被覆体の余剰部分をカットした状態を裏側から示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の被覆体を有する樹脂成形品の第1の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0016】
図1ないし図4において、11は樹脂成形品としての自動車用内装材であるピラーガーニッシュで、このピラーガーニッシュ11は、図示しない自動車の金属製のボディの屋根を支えるフロントピラーとも呼ばれるAピラー、センターピラーとも呼ばれるBピラー、及びリアピラーとも呼ばれるCピラーなどの車内側に装着され、ボディを構成する金属板が車内側に露出しないように装飾している。
【0017】
ピラーガーニッシュ11は、例えばポリプロピレン、ABSなどの合成樹脂などにて形成された樹脂成形品本体としての内装材本体であるガーニッシュ本体12と、このガーニッシュ本体12に設けられた表皮体である被覆体13とを備え、これらガーニッシュ本体12と被覆体13とが、例えば所定の成形型を用いるインモールド成形などにより一体化されている。さらに、被覆体13には、係止部14が設けられ、ガーニッシュ本体12には、係止部14を受ける係止受部15が設けられている。そして、このピラーガーニッシュ11は、本実施の形態では例えばAピラー用のものである。
【0018】
ガーニッシュ本体12は、Aピラーの少なくとも一部の内面側を覆う細長略矩形板状をなす基板部21と、この基板部21の両側部に屈曲状に連続する側板部22と、基板部21の一端側に舌片状に突出する挿入部23,23とが型装置を用いて一体成形されている。そして、このガーニッシュ本体12の意匠面側である表面12a側が、被覆体13により覆われている。
【0019】
基板部21には、ガーニッシュ本体12を車体側に組み付けるための図示しない取付部材であるクリップが取り付けられる一方及び他方の座部25,26がそれぞれ形成されている。また、この基板部21は、一端側(下側)の一側(自動車の進行方向後側)が幅方向に徐々に突出する基板突出部27となっており、この基板突出部27の一端側は、ガーニッシュ本体12の長手方向に対して交差する方向に沿って傾斜した傾斜部27aとなっている。さらに、この基板部21の裏面21a側には、第1の突条部としての補強用の縦リブ28が基板部21の長手方向に沿って突設されている。また、この基板部21の裏面21a側には、この縦リブ28に対して交差(直交)する第2の突条部としての補強用の横リブ29が複数、基板部21の幅方向に沿って突設されている。これら横リブ29は、基板部21の裏面21a側から側板部22,22の裏面側に亘って連続している。
【0020】
また、各挿入部23は、Aピラーの少なくとも一部を覆って車体に取り付ける際に図示しないインストルメントパネル部の側部に設けられた凹部などに差し込まれるものである。すなわち、各挿入部23は、車体に取り付けられた状態で外部に露出しない部分である。さらに、各挿入部23は、基板部21の一端部である基板突出部27の傾斜部27aに対して交差する(略垂直な)方向に向けて突出している。したがって、各挿入部23は、ガーニッシュ本体12の長手方向に対して交差する方向に向けて突出している。そして、各挿入部23は、先端側がガーニッシュ本体12の表面12a側へと屈曲した屈曲部23aとなっているとともに、この屈曲部23aを含む先端側の一側が傾斜した傾斜辺部23bとなっている。
【0021】
一方、被覆体13は、例えば皮革、布、あるいは合成樹脂などの、ガーニッシュ本体12と異なる部材によってシート状に形成されており、表面13a側が車室内に露出して美観を向上する意匠面となり、裏面13b側の一部がガーニッシュ本体12の表面12aに固着されて一体化されている。また、この被覆体13は、ガーニッシュ本体12の表面12a全体を覆う大きさを有している。すなわち、この被覆体13は、ガーニッシュ本体12の表面12a全体を覆って配置された被覆体本体30と、この被覆体本体30から外方へと突出する巻き込み部としての突出部31とにより構成されている。
【0022】
被覆体本体30は、ガーニッシュ本体12の外郭に沿う外郭を有しており、ガーニッシュ本体12の表面12a全体を覆って固着されている。
【0023】
また、突出部31は、ピラーガーニッシュ11を製造する際にガーニッシュ本体12の縁部を覆って裏面12b側へと巻き込まれることで、ピラーガーニッシュ11の裏側が組み付けた隙間などから仮に見えた場合の美観の低下を防止する部分であり、被覆体本体30と一体に形成され、本実施の形態では、ガーニッシュ本体12の他端側(天井パネル側)及び他側(自動車の進行方向前側)に対応する位置に突出する第1の突出部33と、各挿入部23に対応する位置にこれら挿入部23の突出方向に沿って突出する第2の突出部34とを備えている。
【0024】
第1の突出部33は、ガーニッシュ本体12の他端部及び他側部のそれぞれの縁部を覆ってガーニッシュ本体12の裏面12b側へと巻き込まれるもので、これらガーニッシュ本体12の他端部及び他側部に沿って形成されている。
【0025】
また、第2の突出部34は、挿入部23の先端部を覆ってガーニッシュ本体12の裏面12b側へと巻き込まれてピラーガーニッシュ11の振動あるいは接触などにより発生する騒音などを吸収するもので、挿入部23の先端側へと舌片状に延びて形成されている。この第2の突出部34は、ガーニッシュ本体12の裏面12b側へと巻き込んだ状態で挿入部23を覆う様々な形状とすることができるが、本実施の形態では、例えば一側が挿入部23の突出方向に沿って直線状となっているとともに、他側の挿入部23の先端側と隣接する基端側にこの挿入部23の先端側の傾斜辺部23bの形状に対応する切欠部34aが形成されている。
【0026】
そして、係止部14は、例えば各挿入部23に対応して設けられており、ガーニッシュ本体12を構成する合成樹脂と同一の合成樹脂によりこのガーニッシュ本体12と一体成形され、四角形板状(タブ形状)の係止部本体36と、この係止部本体36から突設された、例えば複数(2つ)の差込部37とを備えている。これら係止部14は、ピラーガーニッシュ11を成形する際に、ガーニッシュ本体12と同様に被覆体13の裏面13b側と一体化されている。そして、各係止部14は、ガーニッシュ本体12よりも厚さ寸法が小さく、例えば0.5mm以上1.0mm以下程度の薄肉形状に設定されている。
【0027】
係止部本体36は、第2の突出部34の形状に応じて、例えば2.0mm以上5.0mm以下程度に幅寸法が設定されている。また、この係止部本体36は、各挿入部23の先端部に対して、延設部41を介して連結されている。この延設部41は、挿入部23の先端部からこの挿入部23の突出方向に沿って直線状に突出している。また、この延設部41は、係止部本体36と一体成形されており、この係止部本体36と略等しい厚さ寸法に設定されている。すなわち、この延設部41は、ガーニッシュ本体12よりも厚さ寸法が小さく設定されている。なお、この延設部41は、必要に応じてガーニッシュ本体12と同じ厚さ寸法としてもよい。その場合には、延設部41の幅寸法を小さく設定してもよい。
【0028】
また、各差込部37は、係止受部15側に差し込まれて(圧入されて)係止される部分であり、先端部が基端部よりも細い円柱状、すなわちピン状に形成されている。ここで、各差込部37の直径寸法は、例えば3mm程度に設定されている。さらに、各差込部37は、係止部本体36の幅方向に互いに離間されて配置されている。
【0029】
また、係止受部15は、係止部14の差込部37に対応して例えば複数(2つ)、ガーニッシュ本体12の裏面12b側に一体成形されている。さらに、これら係止受部15は、差込部37が差し込まれる(圧入される)円筒状(ボス状)の差込受部43と、この差込受部43と連続する補強部としてのリブ部44とを備えている。
【0030】
差込受部43は、ガーニッシュ本体12の例えば基板部21の裏面21a側に、この裏面21aに対して略垂直な方向に向けて突出している。また、この差込受部43の位置は、例えば、挿入部23の先端部、すなわちガーニッシュ本体12の縁部から、係止部14の差込部37までの距離と略等しい距離となる位置に設定されている。換言すれば、係止部14の差込部37と、この差込部37に対応する係止受部15の差込受部43との略中間の位置にガーニッシュ本体12の挿入部23の先端部が位置している。したがって、差込受部43は、係止部14の差込部37を差し込んだ状態で、この係止部14及び延設部41とともに折り返された突出部31の第2の突出部34に皺や弛みが生じない位置となっている。
【0031】
また、リブ部44は、差込受部43の外周面から基板部21の裏面21a及び挿入部23に亘って連続して直線状に形成された突条であり、挿入部23を補強している。さらに、このリブ部44には、差込部37を差込受部43に差し込んで第2の突出部34を巻き込んだ状態で係止部本体36との干渉を避けるための逃げ部44aが形成されている。
【0032】
次に、ピラーガーニッシュ11の製造方法を説明する。
【0033】
まず、図示しない所定の成形型を開き、この成形型内に被覆体13を装着した状態で成形型を閉じ、加熱溶融させた樹脂原料をキャビティ内に射出した後、この樹脂原料を硬化させることにより、ピラーガーニッシュ11を成形する(図3)。この結果、ガーニッシュ本体12、係止部14及び延設部41が一体成形され、ガーニッシュ本体12の表面12a側が被覆体13により覆われる。
【0034】
次いで、成形型から取り外したピラーガーニッシュ11のガーニッシュ本体12の外郭から突出する被覆体13の余剰部分をレーザーカットなどにより除去する(図4)。この状態で、被覆体13には、ガーニッシュ本体12の表面12a側全体を覆う被覆体本体30と、ガーニッシュ本体12の外郭から突出する突出部31(第1及び第2の突出部33,34)とが形成される。
【0035】
そして、作業者は係止部14の係止部本体36を摘み、ガーニッシュ本体12の裏面12b側へと、端部、すなわち挿入部23の先端部、換言すれば延設部41の基端部から折り返し、係止部14の差込部37を係止受部15の差込受部43に圧入して係止部14を係止受部15に固定する(図1(a)及び図1(b))。この結果、係止部14及び延設部41とともに被覆体13の突出部31の第2の突出部34が挿入部23をその形状どおりに覆い、弛みなく引っ張られた状態でガーニッシュ本体12の裏面12b側へと巻き込まれて固定される。
【0036】
このように、本実施の形態によれば、被覆体13のガーニッシュ本体12の表側の縁部から突出する突出部31の第2の突出部34の裏側に樹脂により設けた係止部14を、ガーニッシュ本体12の裏側へと折り返して、この裏側に設けた係止受部15に係止することにより、被覆体13の伸びの影響を受けることなく、被覆体13の突出部31をガーニッシュ本体12の裏側へと巻き込んで固定する作業をワンタッチで、より容易にできる。したがって、被覆体13の突出部31を適度に引っ張って被覆体13に張力を与えながらガーニッシュ本体12の裏面12b側に巻き込みつつこの被覆体13をガーニッシュ本体12に固定する作業を廃止することができ、作業性を向上できる。
【0037】
しかも、係止部14、係止受部15及び延設部41は、それぞれガーニッシュ本体12を成形する際に、このガーニッシュ本体12を構成する合成樹脂によって一体に成形できるので、別途成形するなどの手間が不要であり、製造性が低下したり作業工数が増加したりすることがなく、製造コストの増加を抑制できる。
【0038】
そして、突出部31の巻き込みの作業性が向上することにより、巻き込みの際に被覆体13の皺、弛みあるいは破れなどの不具合が発生することを未然に防止でき、被覆体13をガーニッシュ本体12の裏側へと巻き込んだ部分の品質が安定する。
【0039】
また、係止部14よりも厚さ寸法が小さい延設部41をガーニッシュ本体12から延設して係止部14と連結することにより、延設部41の剛性によって被覆体13の突出部31の第2の突出部34を弛まない状態で保持できるので、係止部14を係止受部15に係止することで被覆体13の突出部31の第2の突出部34をガーニッシュ本体12の裏側へと巻き込む際に被覆体13に皺や弛みが生じることを、より確実に抑制できる。
【0040】
さらに、ガーニッシュ本体12の縁部である挿入部23の先端部から被覆体13の突出部31の第2の突出部34に沿って延設部41を設けることにより、被覆体13の突出部31の第2の突出部34をガーニッシュ本体12の裏側へと巻き込んで固定すると延設部41が突出部31の第2の突出部34によって覆われるので、ガーニッシュ本体12の裏側が仮に見えた場合でも、延設部41による見栄えの低下を防止できる。
【0041】
なお、上記の第1の実施の形態において、係止部14を被覆体13の第1の突出部33の任意の位置に任意の個数設け、この係止部14に対応する位置にてガーニッシュ本体12の裏面12b側に係止受部15を設けてもよい。
【0042】
また、係止部14は、差込部37を差込受部43に挿入することで係止受部15に仮固定して、別途超音波溶着などにより固定する固定手段を用いて被覆体13をガーニッシュ本体12に対して固定してもよい。この場合には、固定手段による固定点数を削減できるので、部品コストを抑制できる。
【0043】
次に、第2の実施の形態を図5ないし図8を参照して説明する。なお、上記第1の実施の形態と同様の構成及び作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0044】
この第2の実施の形態では、ピラーガーニッシュ11が、Bピラーの少なくとも一部を覆うものである。このピラーガーニッシュ11は、例えばポリプロピレン、ABSなどの合成樹脂などにて形成された樹脂成形品本体としての内装材本体であるガーニッシュ本体51と、このガーニッシュ本体51に設けられた被覆体52とを備え、これらガーニッシュ本体51と被覆体52とが、例えばインモールド成形などにより一体化されている。さらに、被覆体52には、係止部53が設けられ、ガーニッシュ本体51には、係止部53を受ける係止受部54が設けられている。
【0045】
ガーニッシュ本体51は、Bピラーの少なくとも一部の内面側を覆う細長略矩形板状をなす基板部61と、この基板部61の両側部に屈曲状に連続する側板部62と、基板部61の一端側に突出する挿入部63とが型装置を用いて一体成形されている。そして、このガーニッシュ本体51の意匠面側である表面51a側が、被覆体52により覆われている。
【0046】
基板部61には、例えば運転席用、あるいは助手席用のいわゆる三点式シートベルトの上側支点となる図示しないシートベルトアンカーを上下方向に移動させる位置調節用の四角形状の開口部65が略中央部に形成されている。この開口部65は、シートベルトアンカーに追従し美観を向上させるための図示しないスライドプレートにより覆われる。また、この基板部61は、一端側(下側)から他端側(上側)へと徐々に幅寸法が小さくなるように形成されている。さらに、この基板部61の裏面61a側には、突条部としての補強用の複数の横リブ68が基板部61の幅方向に沿って突設されている。これら横リブ68は、基板部61の裏面61a側から側板部62,62の裏面62a,62a側に亘って連続している。
【0047】
また、挿入部63は、Bピラーを覆って車体に取り付ける際に、このBピラーの内面側を覆う図示しない他の内装材の上部などに差し込まれるものである。すなわち、挿入部63は、車体に取り付けられた状態で外部に露出しない部分である。
【0048】
一方、被覆体52は、例えば皮革、布、あるいは合成樹脂などの、ガーニッシュ本体51と異なる部材によってシート状に形成されており、表面52a側が車室内に露出して美観を向上する意匠面となり、裏面52b側がガーニッシュ本体51の表面51aに固着されて一体化されている。また、この被覆体52は、ガーニッシュ本体51の表面51a全体を覆う大きさを有している。すなわち、この被覆体52は、ガーニッシュ本体12の表面12a全体を覆って配置された被覆体本体70と、開口部65の縁部からこの開口部65の内方へと被覆体本体70の縁部から突出する巻き込み部としての突出部71とにより構成されている。
【0049】
被覆体本体70は、ガーニッシュ本体51の縁部に沿う縁部を有しており、ガーニッシュ本体51の表面51a全体を覆って固着されている。
【0050】
また、突出部71は、ピラーガーニッシュ11を製造する際にガーニッシュ本体51の縁部を覆って裏面51b側へと巻き込まれることで、ピラーガーニッシュ11の裏側が組み付けた隙間などから仮に見えた場合の美観の低下を防止する部分であり、本実施の形態では、開口部65の各辺部に対応する位置に突出する第1の突出部としての辺部突出部73と、開口部65の各角部に対応する位置に突出する第2の突出部としての角部突出部74とを備えている。この角部突出部74は、開口部65の各角部から、開口部65の対角線方向に沿って、すなわち開口部65の中央部側に向かって、舌片状に延びて形成されている。
【0051】
そして、係止部53は、例えば各角部突出部74に対応して設けられており、ガーニッシュ本体51を構成する合成樹脂と同一の合成樹脂によりこのガーニッシュ本体51と一体成形され、先端部が基端部よりも細い円柱状、すなわちピン状に形成されている。ここで、各係止部53の直径寸法は、例えば3mm程度に設定されている。また、各係止部53は、開口部65の各角部に対して、直線状の延設部76を介して連結されている。この延設部76は、例えば開口部65の対角線に沿って形成されている。また、この延設部76は、係止部53と一体成形されており、ガーニッシュ本体51よりも厚さ寸法が小さく、例えば0.5mm以上1.0mm以下程度の薄肉形状に設定されている。
【0052】
また、係止受部54は、係止部53に対応してガーニッシュ本体51の裏面51b側の開口部65の角部近傍にて基板部61の裏面61a側に凹設されている。さらに、これら係止受部54は、係止部53が差し込まれる(圧入される)円形状に形成されている。
【0053】
そして、図示しない所定の成形型を用いて予めピラーガーニッシュ11を成形する(図7)。この結果、ガーニッシュ本体51、係止部53及び延設部76が一体成形され、ガーニッシュ本体51の表面51a側が被覆体52により覆われる。
【0054】
次いで、成形型から取り外したピラーガーニッシュ11のガーニッシュ本体51の外郭及び開口部65の縁部から突出する被覆体52の余剰部分をレーザーカットなどにより除去する(図8)。この状態で、被覆体52には、ガーニッシュ本体51の表面51a側全体を覆う被覆体本体70と、ガーニッシュ本体51の開口部65から突出する突出部71(突出部73,74)とが形成され、この突出部71の角部突出部74の裏側に係止部53及び延設部76が位置する。
【0055】
そして、作業者は係止部53を摘み、ガーニッシュ本体51の裏面51b側へと、端部、すなわち開口部65の角部、換言すれば延設部76の基端部から折り返し、係止部53を係止受部54に圧入して係止部53を係止受部54に固定する(図5(a)及び図5(b))。この結果、係止部53及び延設部76とともに被覆体52の突出部71の角部突出部74が開口部65の角部をその形状どおりに覆い、弛みなく引っ張られた状態でガーニッシュ本体51の裏面51b側へと巻き込まれて固定される。
【0056】
このように、被覆体52のガーニッシュ本体51の表側の開口部65の角部から突出する突出部71の角部突出部74の裏側に樹脂により設けた係止部53を、ガーニッシュ本体51の裏側へと折り返して、この裏側に設けた係止受部54に係止するなど、上記第1の実施の形態と同様の構成を有することにより、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0057】
なお、上記の第2の実施の形態において、係止部53を被覆体52の辺部突出部73の任意の位置に任意の個数設け、この係止部53に対応する位置にてガーニッシュ本体51の裏面51b側に係止受部54を設けてもよい。
【0058】
また、係止部53は、係止受部54に挿入することで仮固定して、別途超音波溶着などにより固定する固定手段を用いて被覆体52をガーニッシュ本体51に対して固定してもよい。この場合には、固定手段による固定点数を削減できるので、部品コストを抑制できる。
【0059】
さらに、上記の各実施の形態においては、ガーニッシュ本体12,51の成形時に係止部14,53を延設部41と一体に成形したが、例えばスライド型や3プレート型などを用いて、延設部41,76をなくし、係止部14,53を島状、すなわちガーニッシュ本体12,51に対して離間された形状とすることも可能である。
【0060】
また、延設部41,76の基端側であるガーニッシュ本体12,51側の端部にノッチや薄肉部を設けてもよい。この場合には、このノッチや薄肉部を基点として延設部41,76をガーニッシュ本体12,51の裏側へと、より容易に巻き込むことができる。
【0061】
さらに、延設部41,76の基端側であるガーニッシュ本体12,51の裏側に突出形状を形成し、この突出形状の先端部をガーニッシュ本体12,51の縁部から離間させた位置として、この先端部に延設部41,76を連続して配置することにより、これら延設部41,76をガーニッシュ本体12,51の縁部に対して離間した位置にて係止部14,53と一体に形成してもよい。この場合には、被覆体13,52をガーニッシュ本体12,51の縁部から余分にはみ出させることなくすっきりと巻き込むことができ、外観性能をより向上させることができる。
【0062】
また、上記の各実施の形態のピラーガーニッシュ11は、AピラーあるいはBピラーを覆うものとして説明したが、例えばCピラーを覆うピラーガーニッシュにも適用できる。
【0063】
さらに、被覆体13,52の被覆体本体30,70は、ガーニッシュ本体12,51の表側の全体を覆うものだけでなく、一部を覆うものなどでもよい。
【0064】
また、被覆体13,52の被覆体本体30,70は、ガーニッシュ本体12,51の表側の少なくとも一部を覆っていれば、このガーニッシュ本体12,51の表側と固着されていなくてもよい。
【0065】
そして、樹脂成形品としては、ピラーガーニッシュ11以外の自動車用内装材、あるいはその他の任意の内装材にも適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明は、例えば自動車のピラーに装着されるピラーガーニッシュとして好適に用いることができる。
【符号の説明】
【0067】
11 樹脂成形品としてのピラーガーニッシュ
12,51 樹脂成形品本体としてのガーニッシュ本体
13,52 被覆体
14,53 係止部
15,54 係止受部
30,70 被覆体本体
31,71 突出部
41,76 延設部
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂成形品本体の表側に被覆体を一体に備える被覆体を有する樹脂成形品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば自動車などの車両の車室内に装着される例えばピラーガーニッシュなどの内装材に用いられる樹脂成形品として、被覆体を一体に設けることで、車室内の高級感を演出したものが知られている。
【0003】
このような樹脂成形品は、一般に、合成樹脂などにより成形された樹脂成形品本体を、この樹脂成形品本体の表面側寸法より大きい被覆体とともにインモールドなどの方法によって成形した後、被覆体の余長部分を樹脂成形品本体の裏側へと巻き込んで貼り付ける作業が必要となる。
【0004】
例えば、樹脂成形品本体の成形と同時にこの樹脂成形品本体の表側に、この樹脂成形品本体を1枚で覆うことができる大きさの被覆体の一部を一体化接着させ、被覆体の残りの突出部を樹脂成形品本体の裏側へと回り込ませて、作業者の指などによってこの突出部を樹脂成形品本体の裏側の凹部に押し込んだり、凸部の角に押し付けたりして、樹脂成形品本体の裏側の凹凸部に沿うように折り込んだり、巻き癖を付けたりした後、接着剤により貼り付ける構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。このように、被覆体を樹脂成形品本体の裏側に固着することで、樹脂成形品を他の部材に組み付けた際に、組み付けた隙間などから樹脂成形品の裏側が仮に見えたとしても、外観を損なわないようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−277286号公報 (第3−5頁、図1−4)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、被覆体を樹脂成形品本体の裏側へと折り返して固定する作業のより一層の容易化、及び、被覆体の皺や弛みなどが生じないように固定する作業のより一層の効率化が求められている。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、被覆体の突出部を樹脂成形品本体の裏側へと巻き込んで固定する作業がより容易な被覆体を有する樹脂成形品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の被覆体を有する樹脂成形品は、樹脂成形品本体と、この樹脂成形品本体の表側の少なくとも一部を覆って配置された被覆体本体、及び前記樹脂成形品本体の縁部から突出する突出部を備えた被覆体と、この被覆体の前記突出部の少なくとも一部の裏側に樹脂により設けられた係止部と、前記樹脂成形品本体の裏側に設けられこの樹脂成形品本体の裏側へと折り返された前記係止部を係止する係止受部とを具備したものである。
【0009】
請求項2記載の被覆体を有する樹脂成形品は、請求項1記載の被覆体を有する樹脂成形品において、係止部よりも厚さ寸法が小さく設けられ、樹脂成形品本体から延設されて前記係止部と連結された延設部を具備したものである。
【0010】
請求項3記載の被覆体を有する樹脂成形品は、請求項2記載の被覆体を有する樹脂成形品において、延設部は、樹脂成形品本体の縁部から被覆体の突出部に沿って延設されているものである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の被覆体を有する樹脂成形品によれば、被覆体の樹脂成形品本体の表側の縁部から突出する突出部の少なくとも一部の裏側に樹脂により設けた係止部を、樹脂成形品本体の裏側へと折り返して、この裏側に設けた係止受部に係止することにより、被覆体の突出部を樹脂成形品本体の裏側へと巻き込んで固定する作業をより容易にできる。
【0012】
請求項2記載の被覆体を有する樹脂成形品によれば、請求項1記載の被覆体を有する樹脂成形品の効果に加え、係止部よりも厚さ寸法が小さい延設部を樹脂成形品本体から延設して係止部と連結することにより、延設部の剛性によって被覆体の突出部の少なくとも一部を弛まない状態で保持できるので、係止部を係止受部に係止することで被覆体の突出部を樹脂成形品本体の裏側へと巻き込む際に被覆体に皺やたるみが生じることを、より確実に抑制できる。
【0013】
請求項3記載の被覆体を有する樹脂成形品によれば、請求項2記載の被覆体を有する樹脂成形品の効果に加え、樹脂成形品本体の縁部から被覆体の突出部に沿って延設部を設けることにより、被覆体の突出部を樹脂成形品本体の裏側へと巻き込んで固定すると延設部が突出部によって覆われるので、樹脂成形品本体の裏側が仮に見えた場合でも、延設部による見栄えの低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の被覆体を有する樹脂成形品の第1の実施の形態を示し、(a)は図2のI−I相当位置の断面図、(b)は図2のI−I相当位置で被覆体を巻き込んだ状態の断面図である。
【図2】同上樹脂成形品の一部を拡大して裏側から示す平面図である。
【図3】同上樹脂成形品の樹脂成形品本体と被覆体とを一体成形した状態を裏側から示す平面図である。
【図4】同上樹脂成形品の図3に示す状態から被覆体の余剰部分をカットした状態を裏側から示す平面図である。
【図5】本発明の被覆体を有する樹脂成形品の第2の実施の形態を示し、(a)は図6(a)のII−II相当位置の断面図、(b)は図6(b)のIII−III相当位置の断面図である。
【図6】同上樹脂成形品の一部を拡大して示し、(a)は被覆体を巻き込む前の状態を示す平面図、(b)は(a)に示す状態から被覆体を巻き込んだ状態を示す平面図である。
【図7】同上樹脂成形品の樹脂成形品本体と被覆体とを一体成形した状態を表側から示す平面図である。
【図8】同上樹脂成形品の図7に示す状態から被覆体の余剰部分をカットした状態を裏側から示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の被覆体を有する樹脂成形品の第1の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0016】
図1ないし図4において、11は樹脂成形品としての自動車用内装材であるピラーガーニッシュで、このピラーガーニッシュ11は、図示しない自動車の金属製のボディの屋根を支えるフロントピラーとも呼ばれるAピラー、センターピラーとも呼ばれるBピラー、及びリアピラーとも呼ばれるCピラーなどの車内側に装着され、ボディを構成する金属板が車内側に露出しないように装飾している。
【0017】
ピラーガーニッシュ11は、例えばポリプロピレン、ABSなどの合成樹脂などにて形成された樹脂成形品本体としての内装材本体であるガーニッシュ本体12と、このガーニッシュ本体12に設けられた表皮体である被覆体13とを備え、これらガーニッシュ本体12と被覆体13とが、例えば所定の成形型を用いるインモールド成形などにより一体化されている。さらに、被覆体13には、係止部14が設けられ、ガーニッシュ本体12には、係止部14を受ける係止受部15が設けられている。そして、このピラーガーニッシュ11は、本実施の形態では例えばAピラー用のものである。
【0018】
ガーニッシュ本体12は、Aピラーの少なくとも一部の内面側を覆う細長略矩形板状をなす基板部21と、この基板部21の両側部に屈曲状に連続する側板部22と、基板部21の一端側に舌片状に突出する挿入部23,23とが型装置を用いて一体成形されている。そして、このガーニッシュ本体12の意匠面側である表面12a側が、被覆体13により覆われている。
【0019】
基板部21には、ガーニッシュ本体12を車体側に組み付けるための図示しない取付部材であるクリップが取り付けられる一方及び他方の座部25,26がそれぞれ形成されている。また、この基板部21は、一端側(下側)の一側(自動車の進行方向後側)が幅方向に徐々に突出する基板突出部27となっており、この基板突出部27の一端側は、ガーニッシュ本体12の長手方向に対して交差する方向に沿って傾斜した傾斜部27aとなっている。さらに、この基板部21の裏面21a側には、第1の突条部としての補強用の縦リブ28が基板部21の長手方向に沿って突設されている。また、この基板部21の裏面21a側には、この縦リブ28に対して交差(直交)する第2の突条部としての補強用の横リブ29が複数、基板部21の幅方向に沿って突設されている。これら横リブ29は、基板部21の裏面21a側から側板部22,22の裏面側に亘って連続している。
【0020】
また、各挿入部23は、Aピラーの少なくとも一部を覆って車体に取り付ける際に図示しないインストルメントパネル部の側部に設けられた凹部などに差し込まれるものである。すなわち、各挿入部23は、車体に取り付けられた状態で外部に露出しない部分である。さらに、各挿入部23は、基板部21の一端部である基板突出部27の傾斜部27aに対して交差する(略垂直な)方向に向けて突出している。したがって、各挿入部23は、ガーニッシュ本体12の長手方向に対して交差する方向に向けて突出している。そして、各挿入部23は、先端側がガーニッシュ本体12の表面12a側へと屈曲した屈曲部23aとなっているとともに、この屈曲部23aを含む先端側の一側が傾斜した傾斜辺部23bとなっている。
【0021】
一方、被覆体13は、例えば皮革、布、あるいは合成樹脂などの、ガーニッシュ本体12と異なる部材によってシート状に形成されており、表面13a側が車室内に露出して美観を向上する意匠面となり、裏面13b側の一部がガーニッシュ本体12の表面12aに固着されて一体化されている。また、この被覆体13は、ガーニッシュ本体12の表面12a全体を覆う大きさを有している。すなわち、この被覆体13は、ガーニッシュ本体12の表面12a全体を覆って配置された被覆体本体30と、この被覆体本体30から外方へと突出する巻き込み部としての突出部31とにより構成されている。
【0022】
被覆体本体30は、ガーニッシュ本体12の外郭に沿う外郭を有しており、ガーニッシュ本体12の表面12a全体を覆って固着されている。
【0023】
また、突出部31は、ピラーガーニッシュ11を製造する際にガーニッシュ本体12の縁部を覆って裏面12b側へと巻き込まれることで、ピラーガーニッシュ11の裏側が組み付けた隙間などから仮に見えた場合の美観の低下を防止する部分であり、被覆体本体30と一体に形成され、本実施の形態では、ガーニッシュ本体12の他端側(天井パネル側)及び他側(自動車の進行方向前側)に対応する位置に突出する第1の突出部33と、各挿入部23に対応する位置にこれら挿入部23の突出方向に沿って突出する第2の突出部34とを備えている。
【0024】
第1の突出部33は、ガーニッシュ本体12の他端部及び他側部のそれぞれの縁部を覆ってガーニッシュ本体12の裏面12b側へと巻き込まれるもので、これらガーニッシュ本体12の他端部及び他側部に沿って形成されている。
【0025】
また、第2の突出部34は、挿入部23の先端部を覆ってガーニッシュ本体12の裏面12b側へと巻き込まれてピラーガーニッシュ11の振動あるいは接触などにより発生する騒音などを吸収するもので、挿入部23の先端側へと舌片状に延びて形成されている。この第2の突出部34は、ガーニッシュ本体12の裏面12b側へと巻き込んだ状態で挿入部23を覆う様々な形状とすることができるが、本実施の形態では、例えば一側が挿入部23の突出方向に沿って直線状となっているとともに、他側の挿入部23の先端側と隣接する基端側にこの挿入部23の先端側の傾斜辺部23bの形状に対応する切欠部34aが形成されている。
【0026】
そして、係止部14は、例えば各挿入部23に対応して設けられており、ガーニッシュ本体12を構成する合成樹脂と同一の合成樹脂によりこのガーニッシュ本体12と一体成形され、四角形板状(タブ形状)の係止部本体36と、この係止部本体36から突設された、例えば複数(2つ)の差込部37とを備えている。これら係止部14は、ピラーガーニッシュ11を成形する際に、ガーニッシュ本体12と同様に被覆体13の裏面13b側と一体化されている。そして、各係止部14は、ガーニッシュ本体12よりも厚さ寸法が小さく、例えば0.5mm以上1.0mm以下程度の薄肉形状に設定されている。
【0027】
係止部本体36は、第2の突出部34の形状に応じて、例えば2.0mm以上5.0mm以下程度に幅寸法が設定されている。また、この係止部本体36は、各挿入部23の先端部に対して、延設部41を介して連結されている。この延設部41は、挿入部23の先端部からこの挿入部23の突出方向に沿って直線状に突出している。また、この延設部41は、係止部本体36と一体成形されており、この係止部本体36と略等しい厚さ寸法に設定されている。すなわち、この延設部41は、ガーニッシュ本体12よりも厚さ寸法が小さく設定されている。なお、この延設部41は、必要に応じてガーニッシュ本体12と同じ厚さ寸法としてもよい。その場合には、延設部41の幅寸法を小さく設定してもよい。
【0028】
また、各差込部37は、係止受部15側に差し込まれて(圧入されて)係止される部分であり、先端部が基端部よりも細い円柱状、すなわちピン状に形成されている。ここで、各差込部37の直径寸法は、例えば3mm程度に設定されている。さらに、各差込部37は、係止部本体36の幅方向に互いに離間されて配置されている。
【0029】
また、係止受部15は、係止部14の差込部37に対応して例えば複数(2つ)、ガーニッシュ本体12の裏面12b側に一体成形されている。さらに、これら係止受部15は、差込部37が差し込まれる(圧入される)円筒状(ボス状)の差込受部43と、この差込受部43と連続する補強部としてのリブ部44とを備えている。
【0030】
差込受部43は、ガーニッシュ本体12の例えば基板部21の裏面21a側に、この裏面21aに対して略垂直な方向に向けて突出している。また、この差込受部43の位置は、例えば、挿入部23の先端部、すなわちガーニッシュ本体12の縁部から、係止部14の差込部37までの距離と略等しい距離となる位置に設定されている。換言すれば、係止部14の差込部37と、この差込部37に対応する係止受部15の差込受部43との略中間の位置にガーニッシュ本体12の挿入部23の先端部が位置している。したがって、差込受部43は、係止部14の差込部37を差し込んだ状態で、この係止部14及び延設部41とともに折り返された突出部31の第2の突出部34に皺や弛みが生じない位置となっている。
【0031】
また、リブ部44は、差込受部43の外周面から基板部21の裏面21a及び挿入部23に亘って連続して直線状に形成された突条であり、挿入部23を補強している。さらに、このリブ部44には、差込部37を差込受部43に差し込んで第2の突出部34を巻き込んだ状態で係止部本体36との干渉を避けるための逃げ部44aが形成されている。
【0032】
次に、ピラーガーニッシュ11の製造方法を説明する。
【0033】
まず、図示しない所定の成形型を開き、この成形型内に被覆体13を装着した状態で成形型を閉じ、加熱溶融させた樹脂原料をキャビティ内に射出した後、この樹脂原料を硬化させることにより、ピラーガーニッシュ11を成形する(図3)。この結果、ガーニッシュ本体12、係止部14及び延設部41が一体成形され、ガーニッシュ本体12の表面12a側が被覆体13により覆われる。
【0034】
次いで、成形型から取り外したピラーガーニッシュ11のガーニッシュ本体12の外郭から突出する被覆体13の余剰部分をレーザーカットなどにより除去する(図4)。この状態で、被覆体13には、ガーニッシュ本体12の表面12a側全体を覆う被覆体本体30と、ガーニッシュ本体12の外郭から突出する突出部31(第1及び第2の突出部33,34)とが形成される。
【0035】
そして、作業者は係止部14の係止部本体36を摘み、ガーニッシュ本体12の裏面12b側へと、端部、すなわち挿入部23の先端部、換言すれば延設部41の基端部から折り返し、係止部14の差込部37を係止受部15の差込受部43に圧入して係止部14を係止受部15に固定する(図1(a)及び図1(b))。この結果、係止部14及び延設部41とともに被覆体13の突出部31の第2の突出部34が挿入部23をその形状どおりに覆い、弛みなく引っ張られた状態でガーニッシュ本体12の裏面12b側へと巻き込まれて固定される。
【0036】
このように、本実施の形態によれば、被覆体13のガーニッシュ本体12の表側の縁部から突出する突出部31の第2の突出部34の裏側に樹脂により設けた係止部14を、ガーニッシュ本体12の裏側へと折り返して、この裏側に設けた係止受部15に係止することにより、被覆体13の伸びの影響を受けることなく、被覆体13の突出部31をガーニッシュ本体12の裏側へと巻き込んで固定する作業をワンタッチで、より容易にできる。したがって、被覆体13の突出部31を適度に引っ張って被覆体13に張力を与えながらガーニッシュ本体12の裏面12b側に巻き込みつつこの被覆体13をガーニッシュ本体12に固定する作業を廃止することができ、作業性を向上できる。
【0037】
しかも、係止部14、係止受部15及び延設部41は、それぞれガーニッシュ本体12を成形する際に、このガーニッシュ本体12を構成する合成樹脂によって一体に成形できるので、別途成形するなどの手間が不要であり、製造性が低下したり作業工数が増加したりすることがなく、製造コストの増加を抑制できる。
【0038】
そして、突出部31の巻き込みの作業性が向上することにより、巻き込みの際に被覆体13の皺、弛みあるいは破れなどの不具合が発生することを未然に防止でき、被覆体13をガーニッシュ本体12の裏側へと巻き込んだ部分の品質が安定する。
【0039】
また、係止部14よりも厚さ寸法が小さい延設部41をガーニッシュ本体12から延設して係止部14と連結することにより、延設部41の剛性によって被覆体13の突出部31の第2の突出部34を弛まない状態で保持できるので、係止部14を係止受部15に係止することで被覆体13の突出部31の第2の突出部34をガーニッシュ本体12の裏側へと巻き込む際に被覆体13に皺や弛みが生じることを、より確実に抑制できる。
【0040】
さらに、ガーニッシュ本体12の縁部である挿入部23の先端部から被覆体13の突出部31の第2の突出部34に沿って延設部41を設けることにより、被覆体13の突出部31の第2の突出部34をガーニッシュ本体12の裏側へと巻き込んで固定すると延設部41が突出部31の第2の突出部34によって覆われるので、ガーニッシュ本体12の裏側が仮に見えた場合でも、延設部41による見栄えの低下を防止できる。
【0041】
なお、上記の第1の実施の形態において、係止部14を被覆体13の第1の突出部33の任意の位置に任意の個数設け、この係止部14に対応する位置にてガーニッシュ本体12の裏面12b側に係止受部15を設けてもよい。
【0042】
また、係止部14は、差込部37を差込受部43に挿入することで係止受部15に仮固定して、別途超音波溶着などにより固定する固定手段を用いて被覆体13をガーニッシュ本体12に対して固定してもよい。この場合には、固定手段による固定点数を削減できるので、部品コストを抑制できる。
【0043】
次に、第2の実施の形態を図5ないし図8を参照して説明する。なお、上記第1の実施の形態と同様の構成及び作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0044】
この第2の実施の形態では、ピラーガーニッシュ11が、Bピラーの少なくとも一部を覆うものである。このピラーガーニッシュ11は、例えばポリプロピレン、ABSなどの合成樹脂などにて形成された樹脂成形品本体としての内装材本体であるガーニッシュ本体51と、このガーニッシュ本体51に設けられた被覆体52とを備え、これらガーニッシュ本体51と被覆体52とが、例えばインモールド成形などにより一体化されている。さらに、被覆体52には、係止部53が設けられ、ガーニッシュ本体51には、係止部53を受ける係止受部54が設けられている。
【0045】
ガーニッシュ本体51は、Bピラーの少なくとも一部の内面側を覆う細長略矩形板状をなす基板部61と、この基板部61の両側部に屈曲状に連続する側板部62と、基板部61の一端側に突出する挿入部63とが型装置を用いて一体成形されている。そして、このガーニッシュ本体51の意匠面側である表面51a側が、被覆体52により覆われている。
【0046】
基板部61には、例えば運転席用、あるいは助手席用のいわゆる三点式シートベルトの上側支点となる図示しないシートベルトアンカーを上下方向に移動させる位置調節用の四角形状の開口部65が略中央部に形成されている。この開口部65は、シートベルトアンカーに追従し美観を向上させるための図示しないスライドプレートにより覆われる。また、この基板部61は、一端側(下側)から他端側(上側)へと徐々に幅寸法が小さくなるように形成されている。さらに、この基板部61の裏面61a側には、突条部としての補強用の複数の横リブ68が基板部61の幅方向に沿って突設されている。これら横リブ68は、基板部61の裏面61a側から側板部62,62の裏面62a,62a側に亘って連続している。
【0047】
また、挿入部63は、Bピラーを覆って車体に取り付ける際に、このBピラーの内面側を覆う図示しない他の内装材の上部などに差し込まれるものである。すなわち、挿入部63は、車体に取り付けられた状態で外部に露出しない部分である。
【0048】
一方、被覆体52は、例えば皮革、布、あるいは合成樹脂などの、ガーニッシュ本体51と異なる部材によってシート状に形成されており、表面52a側が車室内に露出して美観を向上する意匠面となり、裏面52b側がガーニッシュ本体51の表面51aに固着されて一体化されている。また、この被覆体52は、ガーニッシュ本体51の表面51a全体を覆う大きさを有している。すなわち、この被覆体52は、ガーニッシュ本体12の表面12a全体を覆って配置された被覆体本体70と、開口部65の縁部からこの開口部65の内方へと被覆体本体70の縁部から突出する巻き込み部としての突出部71とにより構成されている。
【0049】
被覆体本体70は、ガーニッシュ本体51の縁部に沿う縁部を有しており、ガーニッシュ本体51の表面51a全体を覆って固着されている。
【0050】
また、突出部71は、ピラーガーニッシュ11を製造する際にガーニッシュ本体51の縁部を覆って裏面51b側へと巻き込まれることで、ピラーガーニッシュ11の裏側が組み付けた隙間などから仮に見えた場合の美観の低下を防止する部分であり、本実施の形態では、開口部65の各辺部に対応する位置に突出する第1の突出部としての辺部突出部73と、開口部65の各角部に対応する位置に突出する第2の突出部としての角部突出部74とを備えている。この角部突出部74は、開口部65の各角部から、開口部65の対角線方向に沿って、すなわち開口部65の中央部側に向かって、舌片状に延びて形成されている。
【0051】
そして、係止部53は、例えば各角部突出部74に対応して設けられており、ガーニッシュ本体51を構成する合成樹脂と同一の合成樹脂によりこのガーニッシュ本体51と一体成形され、先端部が基端部よりも細い円柱状、すなわちピン状に形成されている。ここで、各係止部53の直径寸法は、例えば3mm程度に設定されている。また、各係止部53は、開口部65の各角部に対して、直線状の延設部76を介して連結されている。この延設部76は、例えば開口部65の対角線に沿って形成されている。また、この延設部76は、係止部53と一体成形されており、ガーニッシュ本体51よりも厚さ寸法が小さく、例えば0.5mm以上1.0mm以下程度の薄肉形状に設定されている。
【0052】
また、係止受部54は、係止部53に対応してガーニッシュ本体51の裏面51b側の開口部65の角部近傍にて基板部61の裏面61a側に凹設されている。さらに、これら係止受部54は、係止部53が差し込まれる(圧入される)円形状に形成されている。
【0053】
そして、図示しない所定の成形型を用いて予めピラーガーニッシュ11を成形する(図7)。この結果、ガーニッシュ本体51、係止部53及び延設部76が一体成形され、ガーニッシュ本体51の表面51a側が被覆体52により覆われる。
【0054】
次いで、成形型から取り外したピラーガーニッシュ11のガーニッシュ本体51の外郭及び開口部65の縁部から突出する被覆体52の余剰部分をレーザーカットなどにより除去する(図8)。この状態で、被覆体52には、ガーニッシュ本体51の表面51a側全体を覆う被覆体本体70と、ガーニッシュ本体51の開口部65から突出する突出部71(突出部73,74)とが形成され、この突出部71の角部突出部74の裏側に係止部53及び延設部76が位置する。
【0055】
そして、作業者は係止部53を摘み、ガーニッシュ本体51の裏面51b側へと、端部、すなわち開口部65の角部、換言すれば延設部76の基端部から折り返し、係止部53を係止受部54に圧入して係止部53を係止受部54に固定する(図5(a)及び図5(b))。この結果、係止部53及び延設部76とともに被覆体52の突出部71の角部突出部74が開口部65の角部をその形状どおりに覆い、弛みなく引っ張られた状態でガーニッシュ本体51の裏面51b側へと巻き込まれて固定される。
【0056】
このように、被覆体52のガーニッシュ本体51の表側の開口部65の角部から突出する突出部71の角部突出部74の裏側に樹脂により設けた係止部53を、ガーニッシュ本体51の裏側へと折り返して、この裏側に設けた係止受部54に係止するなど、上記第1の実施の形態と同様の構成を有することにより、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0057】
なお、上記の第2の実施の形態において、係止部53を被覆体52の辺部突出部73の任意の位置に任意の個数設け、この係止部53に対応する位置にてガーニッシュ本体51の裏面51b側に係止受部54を設けてもよい。
【0058】
また、係止部53は、係止受部54に挿入することで仮固定して、別途超音波溶着などにより固定する固定手段を用いて被覆体52をガーニッシュ本体51に対して固定してもよい。この場合には、固定手段による固定点数を削減できるので、部品コストを抑制できる。
【0059】
さらに、上記の各実施の形態においては、ガーニッシュ本体12,51の成形時に係止部14,53を延設部41と一体に成形したが、例えばスライド型や3プレート型などを用いて、延設部41,76をなくし、係止部14,53を島状、すなわちガーニッシュ本体12,51に対して離間された形状とすることも可能である。
【0060】
また、延設部41,76の基端側であるガーニッシュ本体12,51側の端部にノッチや薄肉部を設けてもよい。この場合には、このノッチや薄肉部を基点として延設部41,76をガーニッシュ本体12,51の裏側へと、より容易に巻き込むことができる。
【0061】
さらに、延設部41,76の基端側であるガーニッシュ本体12,51の裏側に突出形状を形成し、この突出形状の先端部をガーニッシュ本体12,51の縁部から離間させた位置として、この先端部に延設部41,76を連続して配置することにより、これら延設部41,76をガーニッシュ本体12,51の縁部に対して離間した位置にて係止部14,53と一体に形成してもよい。この場合には、被覆体13,52をガーニッシュ本体12,51の縁部から余分にはみ出させることなくすっきりと巻き込むことができ、外観性能をより向上させることができる。
【0062】
また、上記の各実施の形態のピラーガーニッシュ11は、AピラーあるいはBピラーを覆うものとして説明したが、例えばCピラーを覆うピラーガーニッシュにも適用できる。
【0063】
さらに、被覆体13,52の被覆体本体30,70は、ガーニッシュ本体12,51の表側の全体を覆うものだけでなく、一部を覆うものなどでもよい。
【0064】
また、被覆体13,52の被覆体本体30,70は、ガーニッシュ本体12,51の表側の少なくとも一部を覆っていれば、このガーニッシュ本体12,51の表側と固着されていなくてもよい。
【0065】
そして、樹脂成形品としては、ピラーガーニッシュ11以外の自動車用内装材、あるいはその他の任意の内装材にも適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明は、例えば自動車のピラーに装着されるピラーガーニッシュとして好適に用いることができる。
【符号の説明】
【0067】
11 樹脂成形品としてのピラーガーニッシュ
12,51 樹脂成形品本体としてのガーニッシュ本体
13,52 被覆体
14,53 係止部
15,54 係止受部
30,70 被覆体本体
31,71 突出部
41,76 延設部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂成形品本体と、
この樹脂成形品本体の表側の少なくとも一部を覆って配置された被覆体本体、及び前記樹脂成形品本体の縁部から突出する突出部を備えた被覆体と、
この被覆体の前記突出部の少なくとも一部の裏側に樹脂により設けられた係止部と、
前記樹脂成形品本体の裏側に設けられこの樹脂成形品本体の裏側へと折り返された前記係止部を係止する係止受部と
を具備したことを特徴とする被覆体を有する樹脂成形品。
【請求項2】
係止部よりも厚さ寸法が小さく設けられ、樹脂成形品本体から延設されて前記係止部と連結された延設部
を具備したことを特徴とする請求項1記載の被覆体を有する樹脂成形品。
【請求項3】
延設部は、樹脂成形品本体の縁部から被覆体の突出部に沿って延設されている
ことを特徴とする請求項2記載の被覆体を有する樹脂成形品。
【請求項1】
樹脂成形品本体と、
この樹脂成形品本体の表側の少なくとも一部を覆って配置された被覆体本体、及び前記樹脂成形品本体の縁部から突出する突出部を備えた被覆体と、
この被覆体の前記突出部の少なくとも一部の裏側に樹脂により設けられた係止部と、
前記樹脂成形品本体の裏側に設けられこの樹脂成形品本体の裏側へと折り返された前記係止部を係止する係止受部と
を具備したことを特徴とする被覆体を有する樹脂成形品。
【請求項2】
係止部よりも厚さ寸法が小さく設けられ、樹脂成形品本体から延設されて前記係止部と連結された延設部
を具備したことを特徴とする請求項1記載の被覆体を有する樹脂成形品。
【請求項3】
延設部は、樹脂成形品本体の縁部から被覆体の突出部に沿って延設されている
ことを特徴とする請求項2記載の被覆体を有する樹脂成形品。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2013−95068(P2013−95068A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−240533(P2011−240533)
【出願日】平成23年11月1日(2011.11.1)
【出願人】(000229955)日本プラスト株式会社 (740)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月1日(2011.11.1)
【出願人】(000229955)日本プラスト株式会社 (740)
【Fターム(参考)】
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