説明

装飾用灯具

【課題】 必要最小限の蝋燭を備え、かつ、主要部分を食し得るようにしてあるケーキに対応して用いられる装飾用灯具の提供
【解決手段】 ケーキまたはケーキの周りに起立状態にして用いられる装飾用灯具であって、食べることができかつ起立状態にして用いることのできる棒状体10と当該棒状体10の上端部10aに取り去り可能に備えられている蝋燭受け具20と当該蝋燭受け具20に起立状態に備えられる蝋燭30とを備え、かつ、前記蝋燭受け具20が前記蝋燭30を起立状態に受け入れる上面開口の容器状支承部21と前記棒状体10の上部を受け入れる受入部22とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、雰囲気を盛り上げる手段としてケーキやケーキの周りに起立状態にして用いられる装飾用灯具の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
誕生日のお祝いや、各種のお祝いに際して、ケーキにキャンドルを灯してお祝いをなすと共に、お祝いを受けた者などがこのキャンドルを吹き消して、当該ケーキを参加者等が分け合って食する習慣がある。
【0003】
このような行事等にあっては、灯されたキャンドルの蝋がケーキ等の食べ物に垂れ落ちないように注意する必要があると共にキャンドルの吹き消し撤去に際しても当該キャンドルの蝋がケーキ等に垂れ落ちないように注意する必要があった。
【0004】
また、用いられるキャンドルを幼児等が食べ物と誤認することがあり、キャンドルの扱いには十分な注意が必要であって、幼児童等が手にすることがないように取り扱う必要があった。
【0005】
また、このように主として雰囲気の盛り上げ等に用いられるキャンドルの多くは、着火されて装飾用灯具として用いられる時間が短く、上部側が僅かに燃えた状態で吹き消されるようにして用いられることが一般的であり、使用されたキャンドルは再使用されることなく廃棄されるのが通例であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明が解決しようとする主たる問題点は、ケーキやケーキの周りで着火した後吹き消される使用済キャンドルの処分に伴う無駄をなくし、しかも、当該キャンドルからの蝋の垂れ落ちに伴う不具合を解消すると共に幼児などがキャンドルを誤って食する不具合を回避する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記問題点を解決するために、この発明にあっては、
ケーキ自体またはケーキの周りに起立状態にして用いられる装飾用灯具であって、
この装飾用灯具が、食べることができ、しかも、起立状態にして用いることのできる棒状体と、この棒状体の上端部に取り去り可能に備えられている蝋燭受け具と、この蝋燭受け具に起立状態に備えられる蝋燭とを備えており、
前記蝋燭受け具が前記蝋燭を起立状態に受け入れる上面開口の容器状支承部と前記棒状体の上部を受け入れる受入部とを備えていることを特徴とする装飾用灯具としてある。
【0008】
このように構成される装飾用灯具にあっては、当該装飾用灯具を用いた後に、該灯具における蝋燭受け具を容易に撤去することができると共に当該蝋燭受け具の撤去後の棒状体を食することができる。
【0009】
また、このように構成される装飾用灯具にあっては、この装飾用灯具を構成する蝋燭を当該装飾用灯具を用いたセレモニー等に必要にして十分な量のものとすることができ、燃焼されずに廃棄処分される蝋燭の発生を効果的に回避することができる。
【0010】
また、前記構成に係る装飾用灯具にあって、前記受入部が前記容器状支承部の下部から下方に向けて延びるように備えられる複数の支持片によって環状をなすように構成してあることを特徴とする装飾用灯具では、前記特長に併せて、棒状体に対して、蝋燭受け具を容易かつ確実に組み付けることができる。
【0011】
また、前記構成に係る装飾用灯具にあって、前記蝋燭がほぼ5分以内に燃え尽き得る蝋燭であることを特徴とする装飾用灯具では、着火されて用いられている灯具が吹き消されなかった場合にあっても蝋燭は燃え尽きて火は自然に消える。
【発明の効果】
【0012】
この発明に係る装飾用灯具は、従来、ケーキに飾って用いられるキャンドルにおいて吹き消し後に生ずる未燃焼蝋燭の大量発生をなくし、また、誤って蝋燭を食する不具合を回避すると共に当該装飾用灯具の一部を食し得るようにすることによって、誕生祝い等の興趣をより高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図1ないし図7にもとづいて、この発明を実施するための典型的な最良の形態に係る装飾用灯具Aについて説明する。
【0014】
なお、ここで図1〜図4は、最良の形態に係る装飾用灯具Aの典型的な一適用例を、図5〜図7は当該最良の形態に係る装飾用灯具Aの他の典型的な適用例を示すものである。
図1は、この最良の形態に係る典型的な装飾用灯具Aを斜め上方から見て示しており、図2は、この装飾用灯具Aを分離して斜め上方から見て示している。図3は、この装飾用灯具Aを典型的なケーキBに起立状態に備え付けた状態を斜め上方から見て示している。図4は、さらに、当該ケーキBに起立状態に用いられている装飾用灯具Aの要部を断面して示している。
図5は、当該装飾用灯具Aの他の適用例を示すものであって、ケーキBの周りに備えられる起立用補助台Cに当該装飾用灯具Aを起立状態に用いる適用例を斜め上方から見て示している。図6は、かかる適用例における各装飾用灯具Aの起立使用の状態を一部を断面することによって示している。さらに、図7は、この装飾用灯具Aの起立される起立用補助台Cの要部を斜め上方から見て示している。
【0015】
この発明の最良の形態に係る装飾用灯具Aは、ケーキB自体またはケーキBの周りに起立状態にして用いられる装飾用灯具Aであり、しかも、この装飾用灯具Aが、食べることができ、しかも、起立状態にして用いることのできる棒状体10と、この棒状体10の上端部10aに取り去り可能に備えられている蝋燭受け具20と、この蝋燭受け具20に起立状態に備えられる蝋燭30とを備えている。そして、この蝋燭受け具20が前記蝋燭30を起立状態に受け入れる上面開口の容器状支承部21と前記棒状体10の上部を受け入れる受入部22とを備えている構成としてある。
【0016】
ここで装飾用灯具Aの用いられるケーキBは、例えば、バースデーケーキ、還暦や古希などのお祝いに用いられるケーキ、結婚記念日を祝するケーキ、クリスマス用ケーキなど、いかなる目的で用意されたものであってもよい。
そして、当該装飾用灯具Aの用いられるケーキBは、前記各目的に対応したものであればいかなる形態のものであってもよく、例えば、デコレーションケーキ等各種のケーキ類を用いることができる。
【0017】
また、ここで装飾用灯具Aを構成する棒状体10は、棒状であって、食べることができ、しかも、起立した状態で用い得るものであれば、いかなる種類の食品であっても、また、いかなる形態の食品であってもよい。
かかる棒状体10は、各種の素材からなる食品によって構成される。また、この棒状体10は、一種類の素材によって構成してあっても、複数種の素材によって構成してあってもよい。
かかる棒状体10は、例えば、各種の菓子類によって構成することができる。より典型的には、温度変化によっても起立状態を確実に維持し得る棒状の菓子類が用いられる。
また、かかる棒状体10は、ケーキBを装飾して、その場の雰囲気を高め得るように工夫されたものが好ましい。例えば、当該棒状体10をアルミ箔等によって適宜装飾したり、適宜のアプリケーションを取り付けたりして構成する。また、プレッツェル等で構成される当該棒状体10の表面にチョコレートによって模様を付したり、さらに、このチョコレートを利用して他の適宜の装飾材を当該棒状体10に付着させて構成する。また、プレッツェル等で構成される当該棒状体10を中空状に構成し、この中空部内に幼児童の好むチョコレート等を充填して構成する。
【0018】
また、ここで用いられる蝋燭30は、燭芯30aを備えたものであれば、いかなる蝋燭であってもよく、例えば、和蝋、洋蝋や、手作りの蝋燭など、適宜の蝋燭を用いることができる。かかる蝋燭30は、さらに、意匠性に優れた形状や意匠性に優れた色彩を備えたものを用いることができる。また、かかる蝋燭30は、必要に応じて特有の色を生ずる燃焼炎のものを用いたり、燃焼によって特有の匂いを生ずるようにしたものなどを用いることができる。
【0019】
また、ここで用意される蝋燭30は、着火後、ほぼ5分以内で燃え尽きる量の蝋燭30としてある。さらに、ここで用いられる蝋燭30は、典型的には、誕生祝いなどにおいて歌われる曲の第1節を歌いきった際にほぼ燃え尽きる量のものとしてある。かかる点から、ここで用いられる蝋燭30は、理想的には、その着火後、ほぼ3分以内で燃え尽きる量の蝋燭30としてあることが好ましい。
【0020】
かかる蝋燭30を前記棒状体10に備えつける蝋燭受け具20は、当該蝋燭30を起立状態に受け入れ得る容器状支承部21と、前記棒状体10の上端部10aを受け入れて、この棒状体10上に当該蝋燭受け具20を備え付け得る受入部22を備えたものであれば、いかなる素材によって構成してあっても、また、いかなる形態に構成してあってもよい。
【0021】
かかる蝋燭受け具20は、いかなる素材によって構成されていてもよい。例えば、各種金属製、例えば、ステンレススチール製、真鍮製、アルミニウム製またはアルミニウム合金製、鉄製などの蝋燭受け具20や、プラスチック製の蝋燭受け具20などを用いることができる。
【0022】
かかる蝋燭受け具20を構成する容器状支承部21は、当該容器状支承部21において前記蝋燭30を支承し得る形状を備えたものであれば、いかなる形態からなるものであってもよく、上面開口の皿状、上面開口の深皿状、上面開口の深容器状など、いかなる形態の容器状をなして得てもよく、容器機能を備えたものであれば、いかなる外観、形状を備えたものであってもよい。
【0023】
例えば、花の形状をした容器状支承部21や、平面視で楕円形状や多角形状をした容器状支承部21や、上部側で開く朝顔状の容器状支承部21や、上部側で窄まる形状の容器状支承部21等いかなる形状に構成してあってもよい。
【0024】
かかる容器状支承部21と共に蝋燭受け具20を構成する受入部22は、典型的には、当該容器状支承部21と一体をなすように構成してあり、例えば、この容器状支承部21と当該受入部22とをダイキャスト成形や、鋳型鋳込み成形や、射出成形等の適宜の手法によって一体的に成形用意することができる。また、例えば、各別に成形用意された容器状支承部21と受入部22とを溶接、蝋付け、接着剤、リベット等適宜の手段によって一体的に組み付け用意することができる。
【0025】
かかる蝋燭受け具20を構成する受入部22は、前記棒状体10の上端部10aを受け入れて当該棒状体10の上端部10aに前記蝋燭受け具20を備え付け得るものであればいかなる形態からなるものであってもよく、例えば、棒状体10の上端部10aを受け入れる受入部22を倒コップ状、筒状、網筒状、下方に向けて突き出す支持片を環状をなすように備えたものなど適宜の形態を備えたものとして用意される。
【0026】
このように構成される装飾用灯具Aにあっては、当該装飾用灯具Aを用いた後に、該灯具Aにおける蝋燭受け具20を容易に撤去することができると共に当該蝋燭受け具20の撤去後の棒状体10を幼児童等がケーキを食すると同様にして食することができいる。
【0027】
また、このように構成される装飾用灯具Aにあっては、この装飾用灯具Aを構成する蝋燭30を当該装飾用灯具Aを用いたセレモニー等に必要にして十分な量のものとすることができ、燃やされることなく廃棄処分される蝋燭の発生を極力減少させることができる。
【0028】
また、前記構成に係る装飾用灯具Aにあって、前記受入部22が前記容器状支承部21の下部から下方に向けて延びるように備えられる複数の支持片22bによって環状をなすように構成してあることを特徴とする装飾用灯具Aでは、前記特長に併せて、棒状体10に対して、蝋燭受け具20を容易かつ確実に組み付けることができ各種形態の棒状体10をなす食品のいずれにも都合よく組み付け用いることができる。
【0029】
また、前記構成に係る装飾用灯具Aにあって、前記蝋燭30を所定量の蝋燭として、その燃焼時間を所定時間以内とすることによって、着火されて用いられている灯具Aが吹き消されなかった場合にあっても蝋燭は自然に燃え尽きて消火する。
【0030】
(実施例1)
ついで、典型的な当該装飾用灯具Aの具体的な実施例について説明する。
この実施例に係る装飾用灯具Aは、ケーキB自体に起立状態にして用いられる装飾用灯具Aであり、しかも、この装飾用灯具Aが、食べることができ、しかも、起立状態にして用いることのできる棒状体10と、この棒状体10の上端部10aに取り去り可能に備えられている蝋燭受け具20と、この蝋燭受け具20に起立状態に備えられる蝋燭30とを備えている。そして、この蝋燭受け具20が前記蝋燭30を起立状態に受け入れる上面開口の容器状支承部21と前記棒状体10の上端部10aを受け入れる受入部22とを備えている構成としてある。
【0031】
この装飾用灯具Aに用いらる蝋燭30は、一般的に汎用されている蝋燭であって、燭芯30aを備えると共に下端面から上方に向けて差込み孔30bを備えた蝋燭30であり、特に、その直径及び長さ寸法が、当該装飾用灯具AをケーキB自体に用いた際に、お誕生日をお祝いする歌等を歌い終わった際に都合よく燃え尽きる蝋燭量となるようにしてある。
なお、この蝋燭30の量は、ほぼ5分以内に燃え尽きるようにしてあり、より典型的には3分以内に燃え尽きるようにしてある。
【0032】
例えば、用いられる蝋燭30を、その太径部30dの長さがほぼ7mm、同太径部30dの直径がほぼ6.3mm、下端から着火用隆起部30cの上端までの長さがほぼ11mmあって、この蝋燭30における太径部30dが容器状支承部21から僅かに上方に突き出す態様で用い得るように構成する。
【0033】
ついで、この実施例に係る装飾用灯具Aを構成する蝋燭受け具20は、上部側が容器状支承部21とされ、かつ、下部側が受入部22とされており、この容器状支承部21と受入部22とが一体となるようにスポット溶接によって固着されている。
【0034】
この上面開口の容器状支承部21は、この実施例にあっては、ステンレススチール材の絞り加工によって構成してあり、ほぼ円板状をなす底板部21bと、この底板部21bの周縁に連続するように起立されている筒状周側板部21aと、前記底板部21bのほぼ中央部にあって、該底板部21bに起立されている突起部として、当該底板部から連続するように起立されている筒状突起部21dとを備えており、しかも、前記筒状周側板部21aの上端部が外方に湾曲しながら突き出す開口鍔部21cとしてある。
【0035】
かかる筒状突起部21dは、前記容器状支承部21における底板部21bの板材を下面側からプレス加工等によって当該容器状支承部21の内方に向けた押し込みによって構成することができる。
【0036】
かかる容器状支承部21は、この容器状支承部21における筒状周側板部21a内に前記蝋燭30が密に嵌め入れ得る内径寸法としてあり、しかも、前記蝋燭30に備えられている差込み孔30bに突起部としての当該筒状突起部21dが差入れられて、当該容器状支承部21に前記蝋燭30ががたなく、かつ直立した状態に支承できる構成としてある。
【0037】
例えば、当該容器状支承部21は厚さがほぼ0.5mmの板状材によって構成してあり、その筒状周側板部21aの内径寸法がほぼ6.3mm、開口鍔部21cの外側端間(外径)の寸法がほぼ9mm、筒状突起部21dにおける外径寸法がほぼ3mm、その内径寸法がほぼ2mmとしてある。
【0038】
また、前記容器状支承部21の下面、すなわち、底板部21bの下面に上板部22aを溶接されて当該容器状支承部21に一体とされる受入部22は、当該上板部22aと、この円板状をなす上板部22aにおける周縁部から連続して下方に延びるように備えられている複数の支持片22bとを備えた構成としてあり、この複数の支持片22bが、円板状をなす上板部22aにおける周縁に沿って環状をなすように備えられており、この各支持片22b間に下方から前記棒状体10を差し入れうる構成としてある。
【0039】
かかる受入部22を構成する支持片22bを適度の弾性を備えたものとし、この各支持片22b間に当該各支持片22bを外向きに開き出させるように棒状体10を押し入れることによって、当該棒状体10を各支持片22bによって弾性的に挟持させ、蝋燭受け具20を当該棒状体10に対して取り去り可能に組み付ける。
【0040】
かかる支持片22bを備えた受入部22は、ステンレススチール板をプレス成形することによって得ることができる。
このステンレススチール板のプレス成形において、円形の上板部22aと当該上板部22aから連続して備えられる6枚の板状をなす支持片22bを一体のものとして構成し、しかも、当該支持片22bが上板部22aから下方に向けて一旦外方に張り出された後、互いに先端側を近づかせる向きに湾曲してあり、この支持片22bの弾性を利用して、これを外向きに開かせるように棒状体10を当該支持片22b間に押し入れることによって当該支持片22bによる棒状体10の弾持をなすようにしてある。
【0041】
なお、この支持片22bは、当該支持片22b間に棒状体10を押し入れ易いように、その先端部を外開き状の屈曲片部22b’としてあり、この外向きに開き出されている各屈曲片部22b’の傾斜面に沿って棒状体10における頭部が該受入部22内に案内され得るようにしてある。また、この支持片22bによって蝋燭30の熱を放散し易くするように各支持片22bを所定の間隔を離して設けるようにしてある。
【0042】
かかる受入部22は、例えば、厚さが0.3mmのステンレススチール板からなり、上板部22aの上面から各支持片22bの先端までの間の寸法がほぼ6mmとなるように構成した。
【0043】
かかる蝋燭受け具20の備えつけらる棒状体10は、この実施例にあっては、丸棒状をなすプレッツェルを用いた。特に、幼児童が好むように丸棒状のプレッツェルをチョコレートによって覆った構成の棒状体10を用いた。
【0044】
このようにして構成された棒状体10の上端部10aを蝋燭受け具20における受入部22に差入れて当該棒状体10と蝋燭受け具20とを組み付け、かつ、当該蝋燭受け具20における容器状支承部21の筒状突起部21dを差込み孔30bに受け入れるようにして蝋燭30を当該容器状支承部21に嵌め入れて装飾用灯具Aを構成し、この装飾用灯具Aを構成する棒状体10をケーキBに対して適宜差入れて、当該装飾用灯具Aを当該ケーキBに対して起立状態に備えつけ用いる。
【0045】
かかる構成からなる装飾用灯具Aの蝋燭30に火を灯して用いると共に、所要の歌などを歌い終わった後に当該蝋燭30の火を吹き消し、あるいは、燃え尽きるまで放置した後、この装飾用灯具Aにおける蝋燭受け具20をケーキBから取り除くと共にケーキBを当該棒状体10と共に適宜の方法で食する。
【0046】
このように構成される装飾用灯具Aにあっては、誕生日のお祝い等の歌を歌い終わるまでの間灯される量の蝋燭30としてあることから、廃棄処分される燃え残りの蝋燭部分を生ずることが殆ど無い。また、ケーキB部分から蝋燭受け具20を取り去ることによって、幼児童が蝋燭30を手にする機会を無くすことができる。また、蝋燭30は図4に示されるように容器状支承部21から漏れ出すことが無く、ケーキB等の食品を汚す不具合が無い。また、蝋燭30の熱は蝋燭受け具20における容器状支承部21を経て受入部22の各支持片22bに案内されて、当該支持片22bを放熱手段として効果的に放散される。
【0047】
また、前記の弾性特性を備えた支持片22bによって受入部22を構成することによって、棒状体10の各種の上端部形状に対して当該支持片22bを容易に追随変形させ得ることができ、棒状体10の上端部10aが丸棒状で無い場合や、凹凸面である場合など各種形態の棒状体10に対して当該蝋燭受け具20を備えつけ用いることができる。
【0048】
このように構成される装飾用灯具Aにあっては、灯されていた装飾用灯具Aにおける蝋燭受け具20を取り去ることのみで、当該装飾用灯具Aの主要部分である棒状体10を、そのままの状態で食することができ、お祝い等の場の雰囲気をさらに高めることができる。
【0049】
(実施例2)
ついで、当該発明を実施するための典型的な他の最良の形態に係る装飾用灯具Aについて説明する。
この典型的な実施例2に示される装飾用灯具Aは、ケーキBの周りに起立状態にして用いられる装飾用灯具Aであり、かつ、この装飾用灯具Aが、食べることができ、しかも、起立状態にして用いることのできる棒状体10と、この棒状体10の上端部10aに取り去り可能に備えられている蝋燭受け具20と、この蝋燭受け具20に起立状態に備えられる蝋燭30とを備えている。そして、この蝋燭受け具20が前記蝋燭30を起立状態に受け入れる上面開口の容器状支承部21と前記棒状体10の上端部10aを受け入れる受入部22とを備えている構成としてある。
【0050】
この実施例2に示される装飾用灯具Aは、前記実施例1において構成された装飾用灯具AをケーキB自体でなく、当該ケーキBの周りに備えた起立用補助台Cに装飾用灯具Aを起立状態に備えて用いるようにした以外の構成を前記実施例1における装飾用灯具Aと同一にしてある。
【0051】
したがって、前記実施例1における構成と同一の構成部分については同一の番号を付して、その説明を省略する。
【0052】
ここで、装飾用灯具Aを起立状態に支持してケーキB周辺の雰囲気を高める手段としてケーキBの外周に沿うように備えられる起立用補助台Cは、この図示例にあっては、台状環状体40が用いられている。
【0053】
この台状環状体40は複数個の台状湾曲体41によって構成してある。この図示例にあっては、ケーキBを都合よく取り囲むように当該ケーキBの外周に沿って連続した状態で備えられる4個の台状湾曲体41を連結して当該ケーキBの外周に沿って当該ケーキBを取り囲む台状環状体40を設けて起立用補助台Cとしてある。
【0054】
この台状湾曲体41には、その上面に前記装飾用灯具Aの棒状体10を差入れ、かつ、この装飾用灯具Aを起立状態に維持する孔41aが所定間隔ごとに設けてある。
【0055】
また、この各台状湾曲体41には、その側端面41bに突起41cと当該突起41cの嵌り合う孔41dが設けてあり、この突起41cを前記孔41dに嵌め合うようにして順次に台状湾曲体41を連結し得るように構成して、台状環状体40を構成し、これを装飾用灯具Aの起立使用に用い得る起立用補助台Cとしてある。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】典型的な装飾用灯具の斜視図
【図2】同部品分離斜視図
【図3】同使用状態を示す斜視図
【図4】同使用状態を一部を破断して示す要部正面図
【図5】他の使用状態を示す斜視図
【図6】同使用状態を一部を破断して示す要部正面図
【図7】同台状湾曲体の要部を示す斜視図
【符号の説明】
【0057】
A 装飾用灯具
B ケーキ
10 棒状体
10a 上端部
20 蝋燭受け具
21 容器状支承部
22 受入部
30 蝋燭

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーキ自体またはケーキの周りに起立状態にして用いられる装飾用灯具であって、
この装飾用灯具が、食べることができ、しかも、起立状態にして用いることのできる棒状体と、この棒状体の上端部に取り去り可能に備えられている蝋燭受け具と、この蝋燭受け具に起立状態に備えられる蝋燭とを備えており、
前記蝋燭受け具が前記蝋燭を起立状態に受け入れる上面開口の容器状支承部と前記棒状体の上部を受け入れる受入部とを備えていることを特徴とする装飾用灯具。
【請求項2】
前記受入部が前記容器状支承部の下部から下方に向けて延びるように備えられる複数の支持片によって環状をなすように構成してあることを特徴とする請求項1に記載の装飾用灯具。
【請求項3】
前記蝋燭がほぼ5分以内に燃え尽き得る蝋燭であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の装飾用灯具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−282793(P2006−282793A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−102900(P2005−102900)
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(505119689)
【出願人】(505119690)
【Fターム(参考)】