説明

補充情報出力装置、補充情報出力方法、及びプログラム

【課題】キッティング職場に運搬する回数を少なくできることで生産効率を高め、且つ、キッティング職場における部材の在庫量を少なくできることで、キッティング職場の面積を縮小可能な補充情報出力装置を提供する。
【解決手段】補充対象部材種選定部19は、生産ラインの作業開始時刻・キッティング職場の部材の現在在庫数量・生産ラインで使用される部材の数量等に基づき特定される最先零時刻において、キッティング職場の残存数量が零以下になる部材の種類(以下、最先零部材種)と、最先零部材種以外で最先零時刻から所定時間を遡る時刻における残存数量がそれぞれの基準数量以下になる部材の種類(以下、不足部材種)の少なくとも一部とを、補充対象部材種として選定する。補充情報出力部24は、補充対象部材種の名称及び補充数量を示す補充情報を生成して、該補充情報を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部材の補充を指示する補充情報を出力する補充情報出力装置、補充情報出力方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電気製品等の製造工場では、一般的に、生産ライン近傍のキッティング職場で、生産ラインで使用する部材が必要な数量揃えられて、生産ラインに供給する作業が行われる。キッティング職場における部材の在庫量は目視で確認され、在庫量が少ない部材が発見されたときに、キッティング職場に部材が補充される。
【0003】
特許文献1には、キッティング職場への部材の補充を要求するときのキッティング職場の在庫量(以下、基準数量)と、キッティング職場に補充する部材の数量(以下、補充数量)とを設定する装置が開示されている。基準数量や補充数量は、生産ラインで使用される部材ごとに設定される。基準数量は、部材の運搬に要する時間(以下、運搬時間)や、該運搬時間に加算される時間変動値(運搬時間の標準偏差と正の係数とを乗じた値)や、生産ラインの一作業単位で使用される部材の数量等を用いて算出される。補充数量は、基準数量に1以上の値を乗じることで算出される。
【0004】
特許文献1の装置では、上述の基準数量及び補充数量や、部材運搬を行う作業者の人員数等のデータを用いて、部材運搬スケジュールが作成される。部材運搬スケジュールは、いつどの作業者がどの部材を運搬するかを定めるものであり、1回当たり1種類の部材が運搬されるという条件下で作成される。そして、部材運搬スケジュールに従って、各作業者が部材運搬に従事する延べ時間が求められ、各作業者の延べ時間を生産ラインの稼働時間で除することで、各作業者の稼働率が求められる。各作業者の稼働率が目標値に達していないときには、上述の時間変動値(具体的には上述の正の係数)を大きくすることで、基準数量が高められ、該基準数量を用いて補充数量が新たに算出される。そして、これら基準数量や補充数量が用いられて、再び部材運搬スケジュールが作成されるとともに、該部材運搬スケジュールに基づき各作業者の稼働率が求められる。上記の処理は、各作業者の稼働率が目標値に達するまで繰り返され、補充数量や基準数量は、該各配膳者の稼働率が目標値に達したときの値に設定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−114709号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のように、目視で確認した在庫量の少ない部材を、キッティング職場に補充する場合には、在庫量の少ない部材が見落とされることで、部材の補充が行われず、生産ラインに必要な部材を供給できない事態が生じ得る。
【0007】
また、複数種の部材の不足が同時に発見されない場合に、不足する種類を発見するごとに部材の運搬が行われて、運搬回数が多くなる虞れがある。この場合、作業者が運搬に従事する時間が長くなり、製品の生産効率が低下する。部材の運搬回数を少なくするために、キッティング職場における在庫量を多くする場合には、キッティング職場を広く確保する必要が生じ、また仕掛かり品の保有コストが高くなる。
【0008】
特許文献1では、部材運搬スケジュールは、1回当たり1種類の部材が運搬されるという条件下で作成される。よって、部材運搬スケジュールに従って部材の運搬が行われる場合、運搬回数が多くなる虞れがある。
【0009】
さらに、作業者一人当たりの負担を軽減すべく、作業者の人員数を増加させると、各作業者の部材運搬に従事する時間が短くなることで、作業者の稼働率が小さくなる。このため、作業者の稼働率が目標値に達せず、基準数量が高められる。よって、キッティング職場の面積を拡大させる必要が生じる。
【0010】
特許文献1では、作業者の稼働率が目標範囲に達するまで、基準数量や部材運搬スケジュール等が変更される。このため、各作業者の負担を軽減すべく、作業者の人員数を増加させたとしても、上述の基準数量等が変更された結果、結局は、部材運搬の作業量が増大することで、作業者一人当たりの負担は軽減されないものと考えられる。
【0011】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、生産ラインで使用される部材をキッティング職場に運搬する回数を少なくできることで生産効率を高め、且つ、キッティング職場における在庫量を少なくできることで、キッティング職場の面積を縮小可能な補充情報出力装置、補充情報出力方法、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、本発明の観点に係る補充情報出力装置は、生産ラインで使用される部材を種類ごとに必要な数量揃えて、生産ラインに投入する作業が行われるキッティング職場に、部材の補充を指示するための補充情報を出力する。補充情報出力装置は、生産計画データ取得部と、使用部材データ取得部と、消費時刻算出部と、現在在庫量取得部と、最先零時刻特定部と、補充対象部材種選定部と、補充情報出力部とを備える。生産計画データ取得部は、生産ラインの各作業単位の作業開始時刻を示す生産計画データを取得する。使用部材データ取得部は、生産ラインの各作業単位で使用される部材の種類と数量、及び生産ラインの各作業単位で使用される部材をキッティング職場から生産ラインに供給するために要するキッティング所要時間を示す使用部材データを取得する。消費時刻算出部は、生産ラインの作業単位ごとに、作業開始時刻からキッティング所要時間を遡る消費時刻を算出する。現在在庫量取得部は、キッティング職場に現在配置される部材の現在在庫量を、部材の種類別に取得する。最先零時刻特定部は、消費時刻の生起順に現在在庫量から当該消費時刻に対応する各作業単位で使用される部材の数量を差し引くことで、消費時刻ごとのキッティング職場の部材の残存数量を部材の種類別に算出し、最先にいずれかの種類の部材の残存数量が零以下になる最先零時刻を特定する。補充対象部材種選定部は、最先零時刻における残存数量が零以下である最先零部材の種類と、最先零時刻から所定時間を遡る時刻における残存数量がそれぞれの基準数量以下である不足部材の少なくとも一部の種類とを、補充対象部材種として選定する。補充情報出力部は、補充対象部材種の名称及び補充数量を示す補充情報を生成して、補充情報を出力する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、最先零時刻における残存数量が基準数量以下である部材の種類が、補充対象部材種として特定されて、該補充対象部材種の名称及び補充数量を示す補充情報が出力される。よって、補充対象部材種が複数存在する場合には、これら複数の補充対象部材種がまとまって、キッティング職場に運搬される。これにより、部材の運搬が種類ごとに行われる場合に比して、キッティング職場への部材の運搬回数が少なく抑えられる。このため、作業者が部材の運搬に従事する時間が短縮され、生産効率が高められる。
【0014】
また、キッティング職場には上記補充対象部材種のみが補充され、残存数量が基準数量を上回る部材は補充されない。これにより、キッティング職場に配置される部材の数量を少なくできるため、キッティング職場の面積を小さく抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施の形態1に係る補充情報出力装置が設置される工場を示す概略図である。
【図2】実施の形態1で出力される補充情報の一例を説明する図である。
【図3】実施の形態1に係る補充情報出力装置の構成例を示すブロック図である。
【図4】生産計画データの一例を説明する図である。
【図5】キッティング単位時間データの一例を説明する図である。
【図6】使用部材データの一例を説明する図である。
【図7】消費時刻データの一例を説明する図である。
【図8】消費時刻にキッティング作業が開始される場合の工場内の状況を示す概略図である。
【図9】消費時刻にキッティング作業が開始される場合の工場内の状況を示す概略図である。
【図10】消費時刻にキッティング作業が開始される場合の工場内の状況を示す概略図である。
【図11】現在在庫量データの一例を説明する図である。
【図12】残存数量データの一例を説明する図である。
【図13】基準数量データの一例を説明する図である。
【図14】集積場間移動時間データの一例を説明する図である。
【図15】積載時間データの一例を説明する図である。
【図16】補充数量データの一例を説明する図である。
【図17】図2の補充情報が出力された場合の工場内の状況を示す概略図である。
【図18】数値が更新された残存数量データの一例を説明する図である。
【図19】実施の形態1に係る補充情報出力装置の動作を示すフローチャートである。
【図20】実施の形態1に係る補充情報出力装置の動作を示すフローチャートである。
【図21】本発明の実施の形態2に係る補充情報出力装置の構成例を示すブロック図である。
【図22】荷姿データの一例を説明する図である。
【図23】台車寸法データの一例を説明する図である。
【図24】実施の形態2で出力される補充情報の一例を説明する図である。
【図25】図24の補充情報が出力された場合の工場内の状況を示す概略図である。
【図26】実施の形態2に係る補充情報出力装置の動作を示すフローチャートである。
【図27】実施の形態1,2に係る補充情報出力装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1に係る補充情報出力装置1を、図面を参照して説明する。本実施の形態では、補充情報出力装置1が図1に示す工場F内に設置される。工場Fには、電気製品である機種A、B、C(以下、機種A〜C)が生産される生産ラインLA、LB、LC(以下、生産ラインLA〜LC)と、機種A〜Cの生産に共通して使用される部材a、b、c、d(以下、部材a〜d)が格納される倉庫Sと、生産ラインLA〜LC近傍に位置して、倉庫Sから運搬された部材a〜dが配置されるキッティング職場Kとが設けられる。
【0017】
キッティング職場Kでは、生産ラインLA〜LCの一作業単位で使用される部材a〜dを必要数量揃えて、生産ラインLA〜LCに供給するキッティング作業が行われる。生産ラインLA〜LCの一作業単位とは、生産ラインLA〜LCで繰り返し実行される一連の工程である。本実施の形態では、生産ラインLA〜LCの一作業単位で、それぞれ機種A〜Cが一台生産される。生産ラインLA〜LCの各作業単位は、それぞれ「10:05」「10:15」「10:25」から開始される。
【0018】
倉庫Sには、作業員の待機所Rと、部材a〜dの集積場Pa、Pb、Pc、Pd(以下、集積場Pa〜Pd)とが設けられる。倉庫Sからキッティング職場Kへの部材a〜dの運搬は、運搬台車Dを用いて行われる。運搬台車Dは、部材a〜dを複数種まとめて積載可能な車両であり、部材a〜dの積載数量は、それぞれ「20」「100」「500」「100」に固定される。
【0019】
補充情報出力装置1は、倉庫Sの待機所Rに設置される。補充情報出力装置1は、キッティング職場Kに部材の補充を指示する補充情報(図2)を出力する。図2の補充情報には、倉庫Sからキッティング職場Kに補充すべき部材の種類(以下、補充対象部材種)の名称「a」「b」「c」と、該補充対象部材種の補充数量「20」「100」「500」と、集荷開始時刻「9:54」とが示される。補充対象部材種の名称や補充数量は、荷姿のイメージにより確認される。該イメージは、部材a、b、cが上記積載数量ほど格納される梱包箱を、運搬台車Dに積載する方法を表現する。
【0020】
集荷開始時刻は、この時刻に補充対象部材種の集荷作業が開始されれば、生産ラインLA〜LCで機種A〜Cの生産が開始されるまでに、生産ラインLA〜LCに補充対象部材種を供給することができる時刻である。
【0021】
補充情報出力装置1が出力する補充情報は、待機所Rで作業員に確認される。これにより、作業員が乗車した運搬台車Dが、補充情報が示す集荷開始時刻に、待機所Rから出発し、補充情報が示す各補充対象部材種の集積場Pに移動する。各補充対象部材種の集積場Pでは、作業員により、補充対象部材種が、補充情報のイメージ通りに運搬台車Dに積載される。さらに、運搬台車Dがキッティング職場Kに移動されて、運搬台車Dから補充対象部材種が下ろされる。
【0022】
以下、補充情報出力装置1の詳細について説明する。図3に示すように、補充情報出力装置1は、生産計画データ取得部10と、使用部材データ取得部11と、消費時刻算出部12と、現在在庫量取得部13と、最先零時刻特定部14と、残存数量データ記憶部15と、基準時刻算出部16と、基準数量記憶部17と、補充数量記憶部18と、補充対象部材種選定部19と、集積場移動時間記憶部20と、積載時間記憶部21と、集荷時間算出部22と、集荷開始時刻算出部23と、補充情報出力部24とを備える。
【0023】
生産計画データ取得部10は、補充情報出力装置1の記憶部61(後述の図27参照)から、図4の生産計画データを取得する。生産計画データでは、機種A〜Cの名称と、生産ラインLA〜LCの一作業単位で生産される機種A〜Cの台数と、生産ラインLA〜LCの各作業単位の作業開始時刻とが対応付けられる。
【0024】
使用部材データ取得部11は、記憶部61から、図5のキッティング単位時間データを取得する。キッティング単位時間データには、機種A〜Cの名称と、1台あたりキッティング作業時間と、キッティング歩行時間とが対応付けられる。1台あたりキッティング作業時間は、キッティング職場Kにおいて、機種A〜Cを1台あたり生産するために使用される部材a〜dを必要量揃えて台車に積載する作業や、台車に積載した部材a〜dを生産ラインLA〜LCに投入する作業に要する時間である。キッティング歩行時間は、作業者が上記の作業中に歩行する時間である。
【0025】
さらに、使用部材データ取得部11は、図4,図5のデータを用いて、図6の使用部材データを取得する。該使用部材データでは、生産ラインLの各作業単位で使用される部材a〜dの種類と数量、及び生産ラインLの各作業単位で使用される部材a〜dをキッティング職場Kから生産ラインLに供給するために要するキッティング所要時間が示される。例えば、図6の1〜4行目では、機種Aを生産する生産ラインLAの作業単位で使用される部材a〜dについての種類及び数量・キッティング所要時間が示される。以下、使用部材データ取得部11が、図6の使用部材データを取得する手順について説明する。
【0026】
まず、使用部材データ取得部11は、図4、図5に示す機種A〜Cの名称をキーとして、図4に示す生産台数と、図5に示す1台あたりキッティング作業時間とを乗じることで、一作業単位あたりのキッティング作業時間を取得する。一作業単位あたりのキッティング作業時間は、キッティング職場Kにおいて、生産ラインA〜Cの一作業単位で使用される部材a〜dを必要量揃えて台車に積載し、また台車に積載した部材a〜dを生産ラインLA〜LCに投入する作業に要する時間である。
【0027】
ついで、使用部材データ取得部11は、一作業単位あたりのキッティング作業時間と、図5に示すキッティング歩行時間とを加算することで、生産ラインLA〜LCの一作業単位で使用される部材a〜dを、キッティング職場Kから生産ラインLA〜LCに供給するために要するキッティング所要時間を取得する。
【0028】
例えば、図6の1〜4行目に示すキッティング所要時間「5分」は、部材a〜dを、キッティング職場Kから生産ラインLAに供給するために要する時間である。 該キッティング所要時間「5分」は、図4及び図5の1行目のデータから「1台×2分/台+3分」の計算が行われることで算出されたものである。
【0029】
ついで、使用部材データ取得部11は、記憶部61から、部材a〜dの種類別に、機種A〜Cが生産される生産ラインLA〜LCの各作業単位で使用される部材の数量(以下、使用数量)を取得して、該部材の使用数量をキッティング所要時間に対応付ける。これにより、図6の使用部材データが取得される。
【0030】
消費時刻算出部12は、図4及び図6のデータを用いて、生産ラインLA〜LCの作業単位ごとに、作業開始時刻からキッティング所要時間を遡る時刻(以下、消費時刻)を算出する。
【0031】
図7は、図4及び図6のデータを用いて取得された消費時刻データを示す。図7の消費時刻データには、機種A〜Cが生産される生産ラインA〜Cの各作業単位に対応する消費時刻が示される。これら消費時刻は、図4、図6に示す機種名をキーとして、図4に示す作業開始時刻から、図6に示すキッティング所要時間を遡る時刻が取得されたものである。
【0032】
図8〜図10は、図7に示す消費時刻「10:00」、「10:07」、「10:17」にキッティング作業が開始される場合の工場F内の状況を示す。消費時刻「10:00」、「10:07」、「10:17」では、生産ラインLA〜LCで使用される部材a〜dがキッティング職場Kから取り出されることで、キッティング職場Kの部材a〜dの数量が、生産ラインLA〜LCの使用数量ほど減少する。
【0033】
現在在庫量取得部13は、記憶部61から、図11の現在在庫量データを取得する。現在在庫量データでは、キッティング職場Kに現在配置される部材a〜dの数量(以下、現在在庫数量)が、部材a〜dの種類別に示される。
【0034】
最先零時刻特定部14は、消費時刻(図7)の生起順に(10:00→10:07→10:17の順に)、現在在庫量(図11)から当該消費時刻に対応する各作業単位で使用される部材の数量(図6)を差し引くことで、消費時刻ごとのキッティング職場Kの部材a〜dの残存数量を、部材a〜dの種類別に算出する。
【0035】
図12は、図6、図7、及び図11のデータを用いて取得される残存数量データを示す。例えば1〜3行目には、部材aについての消費時刻と残存数量とが示される。図12の1行目の残存数量「5」は、図11の1行目の現在在庫量「11」から、図6の1行目の使用数量「6」を差し引くことで算出されたものである。図12の2行目の残存数量「−4」は、1行目の残存数量「5」から、図6の5行目の使用数量「9」が差し引かれることで算出されたものである。図12の3行目の残存数量「−12」は、2行目の残存数量「−4」から、図6の9行目の使用数量「8」が差し引かれることで算出されたものである。
【0036】
図12の1〜3行目のデータは、消費時刻「10:00」「10:07」「10:17」に、キッティング職場Kにおける部材aの残存数量がそれぞれ「5」「−4」「−12」になることを示している。残存数量は、現在の在庫数量から将来の使用数量を順次差し引いた計算上の数値であるため、2、3行目の「−4」「−12」のように、マイナスで得られる場合もある。
【0037】
最先零時刻特定部14は、図12の残存数量データを残存数量データ記憶部15に記憶し、また該残存数量データに零以下の残存数量が対応付けられた消費時刻(以下、零時刻)が含まれるか否かを判定する。
【0038】
例えば、図12の残存数量データが記憶される場合には、2、3、6行目に残存数量「−4」「−12」「−1」が存在することで、零時刻が含まれると判定される。零時刻とは、部材補充が無ければ、キッティング職場Kにおける部材a〜dの在庫が存在しないことになる時刻である。
【0039】
零時刻が含まれる場合、最先零時刻特定部14は、残存数量データを用いて、各作業単位に対応する消費時刻のうち、最先にいずれかの種類の部材の残存数量が零以下になる時刻(以下、最先零時刻)を特定する。図12の例によれば、部材aの残存数量が零以下になる消費時刻「10:07」と、部材a,bの残存数量が零以下になる消費時刻「10:17」とのうち、最先の時刻「10:07」が最先零時刻として特定される。
【0040】
なお、最先零時刻特定部14は、消費時刻の生起順に部材a〜dの残存数量を取得するたびに、消費時刻と残存数量とを対応付けた残存数量データを残存数量データ記憶部15に記憶するとともに、残存数量が零以下であるか否かを判定し、零以下の残存数量が取得された時点で、該残存数量に対応付けられる消費時刻(零時刻)を最先零時刻として特定するようにしてもよい。この場合、残存数量データ記憶部15に記憶される残存数量データは、最先零時刻「10:07」以前の時刻「10:00」「10:07」に関するデータが記録されたものになる(つまり図12のデータから時刻「10:17」に関するデータが省略されたものになる)。
【0041】
基準時刻算出部16は、最先零時刻「10:07」から倉庫職場間移動時間「3分」(図1参照)を遡る時刻「10:04」(以下、基準時刻)を算出する。倉庫職場間移動時間「3分」は、倉庫Sからキッティング職場Kへの移動に要する時間(以下、倉庫職場間移動時間)であり、記憶部61に記憶される。
【0042】
基準時刻は、この時刻に倉庫Sの待機所Rを運搬台車Dが出発すれば、最先零時刻に、運搬台車Dがキッティング職場Kに到着して、キッティング職場Kに部材a〜dを補充することができる時刻である。
【0043】
基準数量記憶部17には、図13の基準数量データが記憶される。基準数量データには、部材a〜dの種類別に設定される基準数量が示される。
【0044】
基準数量は、キッティング職場Kに補充する必要のある部材の種類(以下、補充対象部材種)を特定するために使用される閾値である。該基準数量は、生産ラインLA〜LCの一作業単位で使用される部材a〜dの数量よりも大きく、キッティング職場Kに配置可能な部材a〜dの最大数量よりも小さな値に設定される。
【0045】
補充対象部材種選定部19は、図12及び図13のデータを用いて、補充対象部材種として、以下の最先零部材種と不足部材種を選定する。
【0046】
最先零部材種は、最先零時刻「10:07」における残存数量が零以下になる部材の種類である。図12に示すように、部材aは、最先零時刻「10:07」における残存数量「−4」が零以下である。このため、部材aは、最先零部材種として選定される。
【0047】
不足部材種は、最先零部材種以外で、最先零時刻「10:07」から所定時間を遡る時刻における残存数量がそれぞれの基準数量以下である部材の種類である。本実施の形態1では、基準時刻「10:04」における残存数量が基準数量以下になる部材の種類が、不足部材種として特定される。
【0048】
図12及び図13に示すように、部材b、cは、基準時刻「10:04」を含む「10:00」以降「10:07」直前までの時間の残存数量「41」「140」が、それぞれ基準数量「50」「150」以下である。よって、部材b、cは、不足部材種として選定される。
【0049】
なお、最先零時刻「10:07」における残存数量が基準数量以下になる部材の種類が、不足部材種として特定されてもよい。この場合、部材b、cは、最先零時刻「10:07」の在庫数量「23」「80」が、それぞれ基準数量「50」「150」以下であるため、不足部材種として選定される。
【0050】
集積場移動時間記憶部20には、倉庫S内で各種部材の集積場P間の移動に要する時間が記憶される。具体的には、集積場移動時間記憶部20には、図14の集積場間移動時間データが記憶される。集積場間移動時間データには、倉庫S(図1)内で、待機所Rと各集積場Pとの間の移動に要する時間(1〜4行目)や、2つの集積場Pの間の移動に要する時間(5〜10行目)が示される。
【0051】
積載時間記憶部21には、図15の積載時間データが記憶される。積載時間データには、集積場Pa〜Pdで、部材a〜dを運搬台車Dに積載する作業に要する時間が示される。
【0052】
集荷時間算出部22は、図14の集積場間移動時間データから、各補充対象部材種a、bの集積場Pa、Pbへの移動に要する第1時間T1を算出する。具体的には、待機所Rから集積場Paへの移動に要する時間「1分」と、集積場Paから集積場Pbへの移動に要する時間「1分」と、集積場Pbから集積場Pcへの移動に要する時間「1分」と、集積場Pcから待機所Rへの移動に要する時間「3分」とが取得され、これらを合計することで、第1時間T1「6分」が算出される。
【0053】
さらに、集荷時間算出部22は、図15の積載時間データから、各補充対象部材種a、bの集積場Pa、Pb、Pcで、各補充対象部材種a、b、cを積載する作業に要する第2時間T2を算出する。具体的には、補充対象部材種a、b、cを積載する作業に要する時間「1分」「2分」「1分」が取得され、これらを合計することで、第2時間T2「4分」が算出される。
【0054】
さらに、集荷時間算出部22は、第1時間T1「6分」と第2時間T2「4分」とを合計することで、補充対象部材種a、b、cの集荷に要する時間T3(以下、集荷時間T3)「10分」を算出する。
【0055】
集荷開始時刻算出部23は、図2の補充情報に含める集荷開始時刻として、基準時刻「10:04」から集荷時間T3「10分」を遡る時刻「9:54」を取得する。
【0056】
補充数量記憶部18には、図16の補充数量データが記憶される。補充数量データには、倉庫Sからキッティング職場Kへの1回の移動で、キッティング職場Kに補充される部材の数量(以下、補充数量)が、部材a〜dの種類別に示される。
【0057】
補充情報出力部24は、図16の補充数量データから補充対象部材種a、b、cの補充数量「20」「100」「500」を特定するとともに、補充対象部材種a、b、cの名称と、補充数量「20」「100」「500」と、集荷開始時刻「9:54」とを示す補充情報(図2)を出力する。
【0058】
図17は、図2の補充情報が出力された場合の工場F内の状況を示す。図2の補充情報が待機所Rで作業員により確認されることで、運搬台車Dが、集荷開始時刻「9:54」に待機所Rを出発して、部材a、b、cの集積場Pa、Pb、Pcに順次移動する。そして、作業員の作業により、集積場Pa、Pb、Pcで、補充情報のイメージ通りに、部材a、b、cが運搬台車Dに数量「20」「100」「500」ほど積載される。
【0059】
そして、集荷開始時刻「9:54」から、倉庫S内での移動に要する時間「6分(=1分+1分+1分+3分)」と、部材a、bの積載作業に要する時間「4分(=1分+2分+1分)」とが経過した後の基準時刻「10:04」に、運搬台車Dがキッティング職場Kに向けて出発する。さらに出発時刻「10:04」から、移動時間「3分」が経過した後の最先零時刻「10:07」に、運搬台車Dがキッティング職場Kに到着して、部材a、b、cの荷下ろしが行われる。この結果、最先零時刻「10:07」では、キッティング職場Kに部材a、b、cが数量「20」「100」「500」ほど補充される。
【0060】
そして、作業員によるキッティング作業が、最先零時刻「10:07」から開始されることで、キッティング職場Kから部材a〜dが生産ラインLBの使用数量ほど取り出される。この取り出し後にキッティング職場Kに残存する部材a、b、cの数量は、図12のデータで最先零時刻「10:07」に対応付けられる残存数量「−4」「23」「80」に、上記の補充数量「20」「100」「500」を加えた数量「16」「123」「580」になる。
【0061】
上記キッティング作業により、最先零時刻「10:07」からキッティング所要時間「8分(=4分+4分)」が経過した後の作業開始時刻「10:15」に、生産ラインLBへ部材a〜dが使用量「9」「18」「60」「14」ほど供給される。
【0062】
また、補充対象部材種選定部19は、図12の残存数量データで、補充対象部材種a、b、cの残存数量を、補充数量を加えた数量(以下、補充後数量)に更新する処理を行う。以下、この処理について説明する。
【0063】
補充対象部材種選定部19は、補充対象部材種a、b、cごとに、残存数量データ記憶部15に記憶されたデータ(図12)で、最先零時刻「10:07」以降の時刻「10:07」、「10:17」に対応付けられる残存数量を特定する。例えば、補充対象部材種aについては、「10:07」「10:17」に対応付けられる残存数量「−4」「−12」が特定される。
【0064】
さらに、補充対象部材種選定部19は、補充対象部材種a、b、cごとに、補充対象部材種選定部19が特定した残存数量に、図16の補充数量データに示す補充数量をそれぞれ加算した補充後数量を取得する。例えば、補充対象部材種aについては、残存数量「−4」「−12」に、補充数量「20」が加算されることで、補充後数量「16」「8」が取得される。
【0065】
さらに、補充対象部材種選定部19は、補充対象部材種a、b、cごとに、残存数量データ記憶部15に記憶されるデータ(図12)で、最先零時刻「10:07」以降の消費時刻「10:07」「10:17」に対応付けられる残存数量を、補充対象部材種選定部19が算出した補充後数量に変更する。
【0066】
図18は、上記残存数量の変更が行われた残存数量データを示す。図18の残存数量データでは、補充対象部材種a、b、cについて、消費時刻「10:07」「10:17」に対応付けられる残存数量が、補充後数量に変更されている。
【0067】
最先零時刻特定部14は、上記残存数量の変更が行われた図18の残存数量データに、零以下の残存数量が対応付けられた消費時刻(以下、零時刻)が含まれるか否かを判定する。該判定処理は、今後実施される生産ラインの生産作業により、キッティング職場Kにおける在庫が無くなる部材があるか否かを確認することを目的とする。
【0068】
図18の残存数量データでは、残存数量が零以下であるデータが存在しないことで、零時刻が含まれないと判定される。この結果、図3の各部による処理は終了する。なお、零時刻が含まれると判定される場合には、最先零時刻特定部14以降の各部による処理が繰り返されることで、再び、残存数量が変更された残存数量データに基づき、補充対象部材種が特定されて、補充対象部材種を示す補充情報が出力される。
【0069】
次に、補充情報出力装置1の動作を説明する。まず、残存数量データ(図12)を記憶するための動作を、図19のフローチャートを用いて説明する。図19の処理は、例えば作業者が補充情報出力装置1に所定の入力操作を行うことで開始される。
【0070】
まず、生産計画データ取得部10は、記憶部61から図4の生産計画データを取得する。(ステップS101)。
【0071】
ついで、使用部材データ取得部11は、記憶部61から図5のキッティング単位時間データを取得する(ステップS102)。
【0072】
ついで、使用部材データ取得部11は、図4,図5のデータを用いて、図6の使用部材データを取得する(ステップS103)。
【0073】
ついで、消費時刻算出部12は、図4及び図6のデータを用いて、生産ラインLA〜LCの作業単位ごとに消費時刻を算出し、図7の消費時刻データを取得する(ステップS104)。
【0074】
ついで、最先零時刻特定部14は、記憶部61から図11の現在在庫量データを取得する(ステップS105)。
【0075】
ついで、最先零時刻特定部14は、図6、図7、及び図11のデータを用いて、部材a〜dの種類別に、消費時刻ごとの残存数量を算出して、図12の残存数量データを取得し(ステップS106)、該残存数量データを残存数量データ記憶部15に記憶する(ステップS107)。
【0076】
次に、残存数量データ(図12)が記憶された以降に実行される動作を、図20のフローチャートを用いて説明する。図20の処理は、図19のステップS107が完了することに応じて開始される。
【0077】
まず、最先零時刻特定部14は、残存数量データ記憶部15に記憶されたデータ(図12)に、零時刻が含まれるか否かを判定する(ステップS201)。零時刻が含まれないと判定された場合(ステップS201でNO)、図20の処理は終了する。
【0078】
一方、零時刻が含まれると判定された場合(ステップS201でYES)、最先零時刻特定部14は、図12の残存数量データを用いて、最先零時刻を特定する(ステップS202)。
【0079】
ついで、基準時刻算出部16は、ステップS202で特定された最先零時刻から倉庫職場間移動時間を遡る基準時刻を算出する(ステップS203)。
【0080】
ついで、補充対象部材種選定部19は、図12及び図13のデータを用いて、最先零時刻における残存数量が零以下になる最先零部材種と、基準時刻における残存数量が基準数量以下になる不足部材種とを、補充対象部材種として選定する(ステップS204)。
【0081】
ついで、集荷時間算出部22は、図14及び図15のデータを用いて、倉庫Sで補充対象部材種の集荷に要する集荷時間T3を算出する(ステップS205)。
【0082】
ついで、集荷開始時刻算出部23は、ステップS203で算出された基準時刻から、ステップS205の集荷時間T3を遡る集荷開始時刻を算出する(ステップS206)。
【0083】
ついで、補充情報出力部24は、ステップS204で選定された補充対象部材種の名称と、補充数量データ(図16)に含まれる補充対象部材種の補充数量と、ステップS206で取得された集荷開始時刻とを示す補充情報を出力する(ステップS207)。
【0084】
ついで、補充対象部材種選定部19は、ステップS204で選定された補充対象部材種ごとに、最先零時刻以降の時刻に対応付けられる残存数量を特定する(ステップS208)。
【0085】
ついで、補充対象部材種選定部19は、補充対象部材種ごとに、ステップS208で特定された残存数量に、補充数量データ(図16)に示す補充対象部材種の補充数量を加算することで、補充対象部材種ごとの補充後数量を算出する(ステップS209)。
【0086】
ついで、補充対象部材種選定部19は、補充対象部材種ごとに、残存数量データ(図12)で、最先零時刻以降の時刻に対応付けられる残存数量を、ステップS209で取得された補充後数量に変更する(ステップS210)。
【0087】
この後、再び、ステップS201に復帰し、零時刻が含まれるか否か判定される。零時刻が含まれる場合には、ステップS202以降の処理が再び繰り返される。該繰り返しは、ステップS201で零時刻が含まれないと判定されるまで実行される。
【0088】
本実施の形態1によれば、補充対象部材種として、最先零時刻における残存数量が零以下になる最先零部材種と、基準時刻における在庫量が基準数量以下になる不足部材種とが特定されて、該補充対象部材種の名称及び補充数量を示す補充情報が出力される。よって、複数種の部材がまとめて、キッティング職場Kに運搬される。このため、部材を種類ごとに運搬する場合に比して、部材の運搬回数が少なく抑えられる。これにより、作業者が部材運搬に従事する時間が短縮されるため、生産効率が高められる。
【0089】
また、キッティング職場Kには上記補充対象部材種のみが補充され、残存数量が基準数量を上回る部材は補充されない。これにより、キッティング職場Kに配置される部材の数量を少なくできるため、キッティング職場Kの面積を小さく抑えることができる。
【0090】
また、補充情報に示される集荷開始時刻に従って、補充対象部材種の集荷が開始されることで、生産ラインLA〜LCで機種A〜Cを生産する作業単位が開始されるまでに、生産ラインLA〜LCに補充対象部材種を供給することができる。これにより、生産ラインLA〜LCに必要な部材を確実に供給する上で有利になる。
【0091】
また、最先零時刻よりも先の時刻である基準時刻で、残存数量が基準数量以下になる部材の種類が不足部材種として選定されて、不足部材種がキッティング職場Kに補充される。これにより、最先零時刻では残存数量が基準数量以下になるが、基準時刻では残存数量が基準数量以下にならない部材の種類は、不足部材種として選定されない。よって、最先零時刻の残存数量を基準に不足部材種を選定する場合に比して、各種部材が不足部材種に選定されてキッティング職場Kに補充されるタイミングが遅くなる。これにより、工場F内における仕掛かり品の保有コストを低減することができる。
【0092】
また、補充対象部材種が特定された後では、補充対象部材種ごとに、残存数量に補充数量をそれぞれ加算した補充後数量が取得される。そして、補充対象部材種ごとに、残存数量データ記憶部15に記憶される残存数量データで、最先零時刻以降の時刻に対応付けられる残存数量が、補充後数量に変更される。さらに、該残存数量の変更の行われた残存数量データに、零時刻が含まれるか否か判定され、零時刻が含まれると判定された場合には、再び上記変更の行われた残存数量データに基づき、補充対象部材が特定されて、該補充対象部材種を示す補充情報が出力される。以上の処理によれば、零時刻が含まれなくなるまで繰り返し補充情報が出力されるため、1回の運搬でキッティング職場に補充できる部材の数量が少ない場合でも、各回の補充情報に従った補充作業により、キッティング職場に生産ラインLA〜LCで使用される部材を準備することが可能になる。また、各回の補充作業で補充される補充対象部材種は、過去の補充作業で補充された部材の数量に基づき特定されたものとなる。このため、各回の補充作業により、その作業時にキッティング職場Kの数量が基準数量に達していない部材が確実に補充される。
【0093】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2では、不足部材種の零時刻や荷姿の体積を用いて不足部材種の優先順位が設定されて、該優先順位等に基づきキッティング職場に補充される不足部材種が選定される。
【0094】
図21に示すように、実施の形態2に係る補充情報出力装置40は、図3の構成に加えて、最先零部材種選定部50と、不足部材種選定部51と、不足種零時刻特定部52と、荷姿記憶部53と、優先順位設定部54と、台車寸法記憶部55とを新たに備える。以下、実施の形態1と相違する点を中心に説明する。なお以下では、実施の形態1と同様、最先零時刻特定部14により最先零時刻「10:07」が特定され、基準時刻算出部16により基準時刻「10:04」が算出される場合を例に説明する。
【0095】
最先零部材種選定部50は、図12の残存数量データを用いて、最先零時刻「10:07」における残存数量が零以下になる部材aの種類を、最先零部材種として選定する。
【0096】
不足部材種選定部51は、図12及び図13のデータを用いて、最先零部材種以外で、基準時刻「10:04」における残存数量(時刻「10:00」の残存数量)が基準数量以下になる部材b、cの種類を、不足部材種として選定する。
【0097】
不足種零時刻特定部52は、図12のデータを用いて、不足部材種b、cの残存数量が零以下になる時刻(以下、零時刻)を特定する。図12のデータによれば、不足部材種bについては零時刻「10:17」が特定され、不足部材種cについては零時刻が特定されない。
【0098】
荷姿記憶部53には、図22の荷姿データが記憶される。荷姿データには、生産ラインLA〜LCで使用される部材a〜dの荷姿の寸法(部材a〜dの梱包箱の寸法)が示される。
【0099】
優先順位設定部54は、不足部材種b,cの優先順位を、不足種零時刻特定部52が特定した零時刻が早い順に設定する。該優先順位は、不足部材種が複数存在する場合、キッティング職場Kに優先して補充すべき不足部材種を特定するために設定される。
【0100】
上述のように、不足部材種bについて零時刻「10:17」が特定され、不足部材種cについて零時刻が特定されない場合、優先順位設定部54は、不足部材種bを第一位とし、不足部材種cを第二位とする優先順位を設定する。
【0101】
なお上記の説明と異なり、不足部材種b、cについて同一の零時刻が取得されていた場合、優先順位設定部54は、図22の荷姿データを用いて、不足部材種b、cの荷姿の体積をそれぞれ取得し、優先順位を荷姿の体積が大きい順に設定する。図22のデータによれば、部材bの荷姿の体積は、「27,000cm(=30cm×30cm×30cm)」で取得され、部材cの荷姿の体積は「64,000cm(=40cm×40cm×40cm)」で取得される。このため、不足部材種cを第一位とし、不足部材種bを第二位とする優先順位が設定される。
【0102】
台車寸法記憶部55には、図23の台車寸法データが記憶される。台車寸法データには、運搬台車Pの荷台の寸法が示される。
【0103】
補充対象部材種選定部19は、図22,図23のデータに示す荷姿の寸法及び荷台の寸法を用いたシミュレーションにより、運搬台車Dに積載可能な部材の種類を補充対象部材種として選定する。
【0104】
具体的には、まず、補充対象部材種選定部19は、図22及び図23のデータを用いて、最先零部材種aと、不足部材種b、cの全てとが運搬台車Pに積載可能であるか否かを判定するシミュレーションを行う。
【0105】
部材a、b、cの全てが積載可能である結果が得られた場合、補充対象部材種選定部19は、キッティング職場Kに補充する部材として、最先零部材種aと、不足部材種b、cの全てを特定する。
【0106】
一方、部材a、b、c全ての積載は不可能である結果が得られた場合、補充対象部材種選定部19は、再び、図22及び図23のデータを用いて、最先零特定部材aと、優先順位の高い不足部材種bとが運搬台車Dに積載可能であるか否かを判定するシミュレーションを行う。部材a、bが積載可能である結果が得られた場合には、補充対象部材種選定部19は、キッティング職場Kに補充する部材として、最先零部材種aと、不足部材種bとを特定する。
【0107】
集荷時間算出部22は、図14の集積場間移動時間データから、各補充対象部材種a、bの集積場Pa、Pbへの移動に要する第1時間T1を取得する。具体的には、待機所Rから集積場Paへの移動に要する時間「1分」と、集積場Paから集積場Pbへの移動に要する時間「1分」と、集積場Pbから待機所Rへの移動に要する時間「2分」とが取得され、これらを合計することで、第1時間T1「4分」が取得される。
【0108】
さらに、集荷時間算出部22は、図15のデータから、各補充対象部材種a、bの集積場Pa、Pbで、各補充対象部材種a、bの部材を積載する作業に要する第2時間T2を取得する。具体的には、補充対象部材種aを積載する作業に要する時間「1分」と、補充対象部材種bを積載する作業に要する時間「2分」とが取得され、これらを合計することで、第2時間T2「3分」が取得される。
【0109】
さらに、集荷時間算出部22は、第1時間T1「4分」と第2時間T2「3分」とを合計することで、補充対象部材種a、bの集荷に要する時間T3(以下、集荷時間T3)「7分」を取得する。
【0110】
集荷開始時刻算出部23は、図2の補充情報に含める集荷開始時刻として、基準時刻「10:04」から集荷時間T3「7分」を遡る時刻「9:57」を取得する。
【0111】
補充情報出力部24は、図16の補充数量データから補充対象部材種a、bの補充数量「20」「100」を特定するとともに、補充対象部材種の名称「a」「b」と、補充数量「20」「100」と、集荷開始時刻「9:57」とを示す図24の補充情報を出力する。
【0112】
図25は、図24の補充情報が出力された場合の工場F内の状況を示す。図25の補充情報が出力された場合、作業員は、倉庫S内で、集荷開始時刻「9:57」に待機所Rを出発して、部材a、bの集積場Pa、Pbに順次移動する。そして、作業員は、集積場Pa、Pbで、補充情報のイメージ通りに、部材a、bを運搬台車Dに積載する。この作業により、運搬台車Dには、部材a、bが数量「20」「100」ほど積載される。
【0113】
そして、作業員は、運搬台車Dを待機所Rに戻し、その後、運搬台車Dをキッティング職場Kに向けて出発させる。この出発時刻は、集荷開始時刻「9:57」から、集荷時間T3「7分」が経過した後の基準時刻「10:04」になる。そして、出発時刻「10:04」から、移動時間「3分」が経過した後の最先零時刻「10:07」に、運搬台車Dがキッティング職場Kに到着して、部材a、bの荷下ろしが行われる。この結果、最先零時刻「10:07」において、キッティング職場Kに部材a、bが数量「20」「100」ほど補充される。
【0114】
そして、作業員は、最先零時刻「10:07」からキッティング作業を開始して、キッティング職場Kから部材a〜dを生産ラインLBの使用数量ほど取り出す。この取り出し後にキッティング職場Kに残存する部材a、bの数量は、図14のデータで最先零時刻「10:07」に対応付けられる残存数量「−4」「23」に、上記の補充数量「20」「100」を加えた数量「16」「123」になる。
【0115】
次に、補充情報出力装置40の動作を説明する。実施の形態2では、残存数量データ(図12)が記憶された以降に実行される動作が、実施の形態1と異なる。この動作について、図26のフローチャートを用いて説明する。図26の処理は、図19のステップS107が完了することに応じて開始される。なお、ステップS301〜S303までは、図20のステップS201〜S203までと同様である。このため以下では、ステップS304以降の処理について説明する。
【0116】
最先零部材種選定部50は、ステップS302で特定された最先零時刻において、残存数量が零以下になる最先零部材種を選定する(ステップS304)。
【0117】
ついで、不足部材種選定部51は、図12及び図13のデータを用いて、最先零部材種以外の部材の種類の中から、不足部材種を選定する(ステップS305)。
【0118】
ついで、不足種零時刻特定部52は、図12の残存数量データを用いて、ステップS305で選定された不足部材種の零時刻を特定する(ステップS306)。
【0119】
ついで、優先順位設定部54は、ステップS306で特定された零時刻や図22の荷姿データを用いて、ステップS305で選定された不足部材種の優先順位を設定する(ステップS307)。
【0120】
ついで、補充対象部材種選定部19は、図22及び図23のデータや、ステップS307で設定された優先順位を用いて、補充対象部材種として、ステップS304で選定された最先零部材種と、ステップS306で選定された不足部材種の少なくとも一部を選定する(ステップS308)。以降は、図20のステップS205以降と同様であるため、説明を省略する。
【0121】
本実施の形態2によれば、不足部材種について算出される零時刻や荷姿の体積に基づき、不足部材種の優先順位が設定され、該優先順位と荷姿データと台車寸法データとに基づくシミュレーションにより、運搬台車Dに積載可能な補充対象部材種が特定される。このため、作業員は、運搬台車Dに補充対象部材種が積載可能か否か考慮する必要がない。これにより、作業者の作業性向上が達成される。
【0122】
次に、上記実施の形態1,2に係る補充情報出力装置1、40のハードウェア構成について説明する。図27に示すように、補充情報出力装置1、40は、制御部60と、記憶部61と、表示部62と、操作部63とを少なくとも備える。
【0123】
制御部60は、CPU(Central Processing Unit)から構成されて、記憶部61に格納されるプログラムに従って、補充情報出力装置1、40の動作を制御する。
【0124】
記憶部61は、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリや、RAM(Random Access Memory)から構成され、制御部60に実行させる動作プログラムや、図19、図20、図26の処理で使用されるデータを記憶する。また、記憶部61は、制御部60のワークメモリとしても機能する。
【0125】
表示部62は、CRT(Cathode Ray Tube)またはLCD(Liquid Crystal Display)などから構成されて、図2及び図24の補充情報を表示する。
【0126】
操作部63は、各種情報を入力するためのキー若しくはボタン又はマウスを備える。作業者は、操作部63を用いて、図4、図5、図11、図13〜図16、図22、図23のデータなど、各種データを入力することができる。
【0127】
図3及び図21の各部の処理は、動作プログラムが、制御部60、記憶部61、表示部62、及び操作部63を資源として用いて処理することによって実行する。
【0128】
本発明は、上記の実施の形態に限られず種々改変することができる。
【0129】
例えば、生産ラインLの数は、上記実施の形態に示す3つに限らず、任意の数に設定され得る。また、生産ラインLで使用される部材の数は、2以上の任意の数に設定され得る。また、本発明が対象とする生産ラインLの作業単位は部品が製造されるものであってもよい。また、キッティング職場Kに当初配置される部材の数量、生産ラインLの作業単位で使用される部材の数量、運搬台車Dに積載される部材の数量等も、任意に設定され得る。また、生産ラインLの各作業単位が開始される時刻、キッティング作業時間、倉庫Sからキッティング職場Kへの移動時間、倉庫内における移動時間等も、任意に設定され得る。また、生産ラインLの各作業単位で使用される部材の数量、運搬台車Dに積載される部材の数量等も、任意に設定され得る。
【0130】
また、倉庫S内における集積場P等の配置も上記実施の形態に示す配置に限られない。例えば、生産ラインLで使用される部材の集積場Pが一つの箇所にまとめられ、この位置から運搬台車Dがキッティング職場Kに向けて出発されてもよい。この場合、集荷時間T3は、補充対象部材種を積載する作業に要する時間で算出される。
【0131】
また、最先零時刻特定部14により零時刻が含まれないと判定された後に、残存数量データ(図12、図18)と基準数量データ(図13)とに基づき、残存数量が基準数量に達していない不足部材種が存在するか否か判定する判定部を設け、該判定部により不足部材種が存在すると判定された場合に、該不足部材種を示す補充情報が出力されてもよい。
【0132】
また、本実施の形態の補充情報出力装置における各種処理を行う手段及び方法は、専用のハードウェア回路、またはプログラムされたコンピュータのいずれによっても実現することが可能である。上記プログラムは、たとえばフレキシブルディスクやCD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ハードディスク等の記憶部に伝送されて記憶される。また、上記プログラムは、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、装置の一機能としてその装置のソフトウェアに組み込まれてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0133】
本発明は、生産ラインで使用される部材を種類ごとに必要な数量揃えて、生産ラインに投入する作業が行われるキッティング職場に、部材の補充を指示する補充情報を出力する補充情報出力装置、補充情報出力方法、及びプログラムに適用することができる。
【符号の説明】
【0134】
1,40 補充情報出力装置
10 生産計画データ取得部
11 使用部材データ取得部
12 消費時刻算出部
13 現在在庫量取得部
14 最先零時刻特定部
15 残存数量データ記憶部
16 基準時刻算出部
17 基準数量記憶部
18 補充数量記憶部
19 補充対象部材種選定部
20 集積場移動時間記憶部
21 積載時間記憶部
22 集荷時間算出部
23 集荷開始時刻算出部
24 補充情報出力部
50 最先零部材種選定部
51 不足部材種選定部
52 不足種零時刻特定部
53 荷姿記憶部
54 優先順位設定部
55 台車寸法記憶部
60 制御部
61 記憶部
62 表示部
63 操作部
D 運搬台車
F 工場
K キッティング職場
L,LA,LB,LC 生産ライン
P,Pa,Pb,Pc,Pd 集積場
S 倉庫
R 待機所

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生産ラインで使用される部材を種類ごとに必要な数量揃えて、前記生産ラインに投入する作業が行われるキッティング職場に、前記部材の補充を指示するための補充情報を出力する補充情報出力装置であって、
前記生産ラインの各作業単位の作業開始時刻を示す生産計画データを取得する生産計画データ取得部と、
前記生産ラインの各作業単位で使用される部材の種類と数量、及び前記生産ラインの各作業単位で使用される部材を前記キッティング職場から前記生産ラインに供給するために要するキッティング所要時間を示す使用部材データを取得する使用部材データ取得部と、
前記生産ラインの作業単位ごとに、前記作業開始時刻から前記キッティング所要時間を遡る消費時刻を算出する消費時刻算出部と、
前記キッティング職場に現在配置される前記部材の現在在庫量を、前記部材の種類別に取得する現在在庫量取得部と、
前記消費時刻の生起順に前記現在在庫量から当該消費時刻に対応する前記各作業単位で使用される前記部材の数量を差し引くことで、前記消費時刻ごとの前記キッティング職場の前記部材の残存数量を前記部材の種類別に算出し、最先にいずれかの種類の前記部材の前記残存数量が零以下になる最先零時刻を特定する最先零時刻特定部と、
前記最先零時刻における前記残存数量が零以下になる部材の種類である最先零部材種と、該最先零部材種以外で、前記最先零時刻から所定時間を遡る時刻における前記残存数量がそれぞれの基準数量以下になる部材の種類である不足部材種の少なくとも一部とを、補充対象部材種として選定する補充対象部材種選定部と、
前記補充対象部材種の名称及び補充数量を示す補充情報を生成して、該補充情報を出力する補充情報出力部とを備える補充情報出力装置。
【請求項2】
前記最先零時刻から、前記部材の格納倉庫から前記キッティング職場への移動に要する倉庫職場間移動時間を遡る基準時刻を算出する基準時刻算出部をさらに備え、
前記補充対象部材種選定部は、前記基準時刻における前記残存数量が基準数量以下になる部材の種類を、前記不足部材種として選定する請求項1に記載の補充情報出力装置。
【請求項3】
前記部材の種類別に、前記残存数量が零以下になる前記消費時刻(以下、零時刻)を特定する零時刻特定部をさらに備え、
前記零時刻特定部が特定した前記零時刻のうち、前記不足部材種に対して算出された前記零時刻を特定する不足種零時刻特定部と、
前記不足部材種の優先順位を、前記不足種零時刻特定部が特定した前記零時刻が早い順に設定する優先順位設定部とを備え、
前記補充対象部材種選定部は、前記優先順位設定部が設定した優先順位に基づき、前記キッティング職場に補充する前記不足部材種を選定する請求項1又は2に記載の補充情報出力装置。
【請求項4】
前記優先順位設定部は、前記零時刻が同一である複数の前記不足部材種が存在する場合、前記複数の不足部材種の荷姿の体積をそれぞれ算出し、前記複数の不足部材種の前記優先順位を、前記荷姿の体積が大きい順に設定する請求項3に記載の補充情報出力装置。
【請求項5】
前記部材の種類別に荷姿の寸法を記憶する荷姿記憶部と、
前記キッティング職場への前記部材の運搬に使用される運搬台車の荷台の寸法を記憶する台車寸法記憶部とをさらに備え、
前記補充対象部材種選定部は、前記荷姿の寸法及び前記荷台の寸法を用いたシミュレーションにより、前記運搬台車に積載可能な前記部材の種類を前記補充対象部材種として選定するものであり、前記シミュレーションにより前記最先零部材種と前記不足部材種の全てとが積載可能であるか否かを判定し、前記最先零部材種と前記不足部材種の全ての積載が不可能である判定結果が得られた場合、前記シミュレーションにより前記最先零部材種と前記優先順位の高い不足部材種とが積載可能であるか否かを判定する請求項3又は4に記載の補充情報出力装置。
【請求項6】
生産ラインで使用される部材を種類ごとに必要な数量揃えて、前記生産ラインに投入する作業が行われるキッティング職場に、前記部材の補充を指示するための補充情報を出力する補充情報出力装置が行う補充情報出力方法であって、
前記生産ラインの各作業単位の作業開始時刻を示す生産計画データを取得する生産計画データ取得段階と、
前記生産ラインの各作業単位で使用される部材の種類と数量、及び前記生産ラインの各作業単位で使用される部材を前記キッティング職場から前記生産ラインに供給するために要するキッティング所要時間を示す使用部材データを取得する使用部材データ取得段階と、
前記生産ラインの作業単位ごとに、前記作業開始時刻から前記キッティング所要時間を遡る消費時刻を算出する消費時刻算出段階と、
前記キッティング職場に現在配置される前記部材の現在在庫量を、前記部材の種類別に取得する現在在庫量取得段階と、
前記消費時刻の生起順に前記現在在庫量から当該消費時刻に対応する前記各作業単位で使用される前記部材の数量を差し引くことで、前記消費時刻ごとの前記キッティング職場の前記部材の残存数量を前記部材の種類別に算出し、最先にいずれかの種類の前記部材の前記残存数量が零以下になる最先零時刻を特定する最先零時刻特定段階と、
前記最先零時刻における前記残存数量が零以下になる部材の種類である最先零部材種と、該最先零部材種以外で、前記最先零時刻から所定時間を遡る時刻における前記残存数量がそれぞれの基準数量以下になる部材の種類である不足部材種の少なくとも一部とを、補充対象部材種として選定する補充対象部材種選定段階と、
前記補充対象部材種の名称及び補充数量を示す補充情報を生成して、該補充情報を出力する補充情報出力段階とを備える補充情報出力方法。
【請求項7】
生産ラインで使用される部材を種類ごとに必要な数量揃えて、前記生産ラインに投入する作業が行われるキッティング職場に、前記部材の補充を指示するための補充情報を出力するプログラムであって、コンピュータを、
前記生産ラインの各作業単位の作業開始時刻を示す生産計画データを取得する生産計画データ取得部、
前記生産ラインの各作業単位で使用される部材の種類と数量、及び前記生産ラインの各作業単位で使用される部材を前記キッティング職場から前記生産ラインに供給するために要するキッティング所要時間を示す使用部材データを取得する使用部材データ取得部、
前記生産ラインの作業単位ごとに、前記作業開始時刻から前記キッティング所要時間を遡る消費時刻を算出する消費時刻算出部、
前記キッティング職場に現在配置される前記部材の現在在庫量を、前記部材の種類別に取得する現在在庫量取得部、
前記消費時刻の生起順に前記現在在庫量から当該消費時刻に対応する前記各作業単位で使用される前記部材の数量を差し引くことで、前記消費時刻ごとの前記キッティング職場の前記部材の残存数量を前記部材の種類別に算出し、最先にいずれかの種類の前記部材の前記残存数量が零以下になる最先零時刻を特定する最先零時刻特定部、
前記最先零時刻における前記残存数量が零以下になる部材の種類である最先零部材種と、該最先零部材種以外で、前記最先零時刻から所定時間を遡る時刻における前記残存数量がそれぞれの基準数量以下になる部材の種類である不足部材種の少なくとも一部とを、補充対象部材種として選定する補充対象部材種選定部、及び、
前記補充対象部材種の名称及び補充数量を示す補充情報を生成して、該補充情報を出力する補充情報出力部、
として機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2013−105372(P2013−105372A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−249644(P2011−249644)
【出願日】平成23年11月15日(2011.11.15)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】