製粉機付精米設備
【課題】
本発明は、近年、米粉で製造するパン等、米粉の需要が広がっているのを鑑み、製粉機能を備えた精米設備にすることを課題とする。
【解決手段】
玄米を精米処理して精白米にする精米機(7)と、該精米機(7)の下手側に精米機(7)で精米処理した精白米を製粉して米粉にする製粉機(8)と、玄米を精米機(7)で精白米にする精米運転か、玄米を精米機(7)で精米処理した精白米を製粉機(8)で米粉にする精白米製粉運転かを設定する設定手段を備える操作装置とを設けたことを特徴とする製粉機付き精米設備とする。
本発明は、近年、米粉で製造するパン等、米粉の需要が広がっているのを鑑み、製粉機能を備えた精米設備にすることを課題とする。
【解決手段】
玄米を精米処理して精白米にする精米機(7)と、該精米機(7)の下手側に精米機(7)で精米処理した精白米を製粉して米粉にする製粉機(8)と、玄米を精米機(7)で精白米にする精米運転か、玄米を精米機(7)で精米処理した精白米を製粉機(8)で米粉にする精白米製粉運転かを設定する設定手段を備える操作装置とを設けたことを特徴とする製粉機付き精米設備とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、玄米を精米処理して精白米にする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
利用者が持参した玄米を所望の精白度を選択して精米処理する料金式の精米設備は周知で特許文献1以外にも多数の文献がある。
【特許文献1】特開2006−81952
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
近年、米粉で製造するパン等、米粉の需要が広がっている。本発明は、精米設備に製粉の機能を兼ねるよう構成することで、幅広い需要を満たす精米設備にすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、上記課題を解決するために以下のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1記載の発明は、玄米を精米処理して精白米にする精米機(7)と、該精米機(7)の下手側に精米機(7)で精米処理した精白米を粉砕して米粉にする製粉機(8)と、玄米を精米機(7)で精白米にする精米運転又は、玄米を精米機(7)で精米処理した精白米を製粉機(8)で米粉にする精白米製粉運転を設定する設定手段を備える操作装置とを設けたことを特徴とする製粉機付き精米設備とする。
【0005】
請求項2記載の発明は、精米機(7)で精米処理した精白米をそのまま排出するか製粉機(8)に供給して米粉にするかを切り換える切換装置(11)を設け、操作装置には精米機(7)で精米処理した精白米の一部を製粉機(8)に供給するよう切換装置(11)を作動させる設定手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の製粉機付き精米設備とする。
【0006】
請求項3記載の発明は、精白米の一部を製粉機(8)に供給して米粉にするとき、製粉機(8)には精米機(7)で初期に精米処理された精白米を供給するよう切換装置(11)を作動する構成としたことを特徴とする請求項2記載の製粉機付き精米設備とする。
【発明の効果】
【0007】
すなわち、請求項1の発明は、玄米を精白米にするか米粉にするかを選択することができ、広い用途の玄米の処理を行なう精米設備にすることができる。
請求項2の発明は、精白米の一部を米粉にすることで、玄米を精白米と米粉の両方に仕上げることができるため、広い用途の玄米の処理を行なうことができる。
【0008】
請求項3の発明は、精白米の一部を米粉にするときは、精米機(7)で初期に精米処理された精白米から製粉機(8)に供給して製粉処理するため、精米機(7)の運転と製粉機(8)の運転を並行して行なうことができ、精白米製粉運転全体の運転時間が長くならずに済む。また、製粉運転の時間と精米運転の時間それぞれの運転時間の管理をし易くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
上記技術思想に基づいて具体的に構成された実施の形態について以下に図面を参照しつつ説明する。
図1の精米設備の工程図に基づき本実施の形態の精米設備の各装置について説明する。
【0010】
1は利用者が持参した玄米を投入する投入ホッパで、投入ホッパ1の底部には投入ホッパに投入された玄米を繰り出す第一繰出バルブ2を設けている。
3は第一繰出バルブ2で繰り出された玄米を揚穀する第一昇降機、4は第一昇降機3で揚穀された玄米から石抜きする石抜機、5は石抜機で石抜き処理された玄米を揚穀する第二昇降機である。
【0011】
第二昇降機5の投口側には揚穀された玄米を一次貯留する玄米タンク6を設け、玄米タンク6の底部には玄米タンク6内の玄米を精米機7に繰り出す第二繰出バルブ6aを設けている。
【0012】
精米機7は精白ロール7aと、圧力調節板7bと、圧力調節板駆動モータ7c、精白室7dを備えた周知の構成である。
8は精米機7で精米処理された精白米を製粉処理する製粉機で、詳述はしないが製粉室内に製粉ロール等を備え、精白米を粉砕して米粉にする公知の構成である。
【0013】
9は精米装置で精米処理された精白米を収容する精白米タンクで、10は製粉機8で製粉処理された米粉を収容する米粉タンクである。そして、11は精米機7で精米処理された精白米を製粉機8に供給する精白米供給通路8a又は精白米タンク9に供給する精白米排出通路9aに切り換える切換装置である。
【0014】
図2は本実施の形態の精米設備の平面図で、建屋Tを仕切り壁12で機械室13と操作室14に分けている。
機械室13は石抜機3や精米機7や製粉機8等の各装置を設けており、操作室14は投入ホッパ1の投入口や精白米タンク9や米粉タンク10や利用者が各種運転を操作する操作盤Sを設けている。
【0015】
そして、操作室14の利用者の視点から操作室14の左右一側には投入ホッパ1、左右他側には精白米タンク9と米粉タンク10を設け、左右中央側にはタッチパネル式の操作画面Gやコイン投入口(図示せず)を備える操作盤Sを設けている。
【0016】
なお、図示しないが本実施の形態の精米設備には各センサの情報や料金の投入を検出して各装置を運転制御する制御部を備えている。
次に玄米を精白米あるいは米粉にする運転について以下説明する。
【0017】
玄米を持参した利用者はコイン投入口に料金を投入(S100)し、次いで、投入ホッパ1に玄米を投入する(S101)。
すると、操作画面Gに図4に示す精白度選択スイッチ20a〜20hと玄米製粉選択スイッチ21の選択画面が表示される。以下、(一)玄米を製粉する玄米製粉運転、(二)玄米を設定する精白度の精白米にする精米運転、(三)玄米を設定する精白度の精白米と設定する精白度の製粉とにする精白米製粉運転について説明する。
【0018】
まず、玄米製粉運転について以下説明する。
図4の選択画面で玄米製粉選択スイッチ21を操作する(S102)と図7に示す製粉スタートスイッチ22が画面に表示され、製粉スタートスイッチ22を操作する(S103)と精米設備の各装置が起動する(S104)。
【0019】
投入ホッパ1の玄米は第一繰出バルブ2で順次繰り出され、第一昇降機3で石抜機4に供給されて石抜き処理され、次いで第二昇降機5で玄米タンク6に供給される。そして、第二繰出バルブ6bで精米機7の精白室7dに順次供給される。
【0020】
玄米製粉運転時では圧力調節板7bを精白作用がなされない位置に設定しており、玄米は精白作用を受けずに精白室7d内を単に通過して精米機7から排出される。そして、運転開始後に製粉機8側に切り換えられている切換装置11(S105)により、精米機7を通過した玄米は精白米供給通路8aから製粉機8に案内され、製粉機8の製粉ロール(図示せず)等で順次粉砕されて米粉になり、米粉タンク10に排出される。
【0021】
そして、投入料金分の運転時間が経過する(S106)と各装置の運転は停止し、製粉運転は終了する。
次に、玄米を設定する精白度の精白米にする精米運転について説明する。
【0022】
図4の選択画面で所望の精白度、例えば無洗米を選択する(S107)と、図5に示す精米スタートスイッチ23が表示され、精米スタートスイッチ23を操作する(S108)と各装置は起動し、精米運転を開始する(S109)。投入ホッパ1の玄米は前述の玄米製粉運転と同様の工程を経て精米機7の精白室7dに供給される。このとき、圧力調節板7bは圧力調節板駆動モータ7cにより設定された精白度にする位置、すなわち、この場合には無洗米になるような位置に設定されており、精白室d内で精白作用がなされて、精白米排出通路9aから精白米タンク9に収容される。
【0023】
そして、投入料金分の運転時間が経過する(S110)と各装置の運転は停止し、精米運転は終了する。
次に、玄米を設定する精白度の製粉にする精白米製粉運転について説明する。
【0024】
図4の操作画面Gの選択画面で所望の精白度、例えば無洗米20aを選択する(S107)と、図5に示す精米スタートスイッチ23と共に、製粉選択スイッチ24が表示され、製粉選択スイッチ24を操作する(S111)と図7に示す料金設定画面が表示される。
【0025】
そこで、選択した精白度(この場合には無洗米)の精白米にする分の料金欄26aと、選択した精白度(この場合には無洗米)の米粉にする分の料金欄26bとを料金スイッチ25によりそれぞれ設定する(S112)。そして、精白米・製粉スタートスイッチ27を操作する(S113)と、各装置の運転を開始し、精白米製粉運転は開始される(s114)。
【0026】
投入ホッパ1の玄米は前述の玄米製粉運転と同様の工程を経て精米機7の精白室に供給される。このとき、圧力調節板7bは圧力調節板駆動モータ7cにより設定された精白度にする位置、すなわち、この場合には無洗米になるような位置に設定されており、精白室7d内で精白作用がなされた精白米は精白室7dから排出される。そして、運転開始後に製粉機8側に切り換えられている切換装置11(S115)により、精米開始に排出された精白米から順次製粉機8に案内され、製粉機8の製粉ロール(図示せず)等で順次粉砕されて米粉になり、米粉タンクに10に排出される。
【0027】
設定料金分8(本実施例では100円分)の製粉運転時間が経過すると(S116)、切換装置11は製粉機8側から精白米タンク9側に切り換わり(S117)、以降は精米機7で精米処理された精白米が精白米タンク9に排出される。そして、設定料金分(本実施例では300円)の精米運転時間が経過する(S118)と各装置は停止し、精白米製粉運転は終了する。
【0028】
なお、全ての玄米を設定する精白度の製粉にする精白米製粉運転の場合は、図8に示すように投入料金の全てを製粉する運転に設定する。すなわち、精米処理する玄米の全てを設定した精白度の製粉にする場合を指し、この場合には、設定料金分の精白米製粉運転時間を経過すると各装置が停止し、精白米製粉運転は終了する。
【0029】
以上の本実施の形態の精米設備の効果について以下説明する。
本実施の形態の精米設備によると、利用者は持参した玄米を玄米の状態で米粉にすることと、設定した精白度で精白米にすることと、設定した精白度で米粉にすることと、設定した精白度で精白米と米粉にすることが可能になり、幅広い用途の精米設備にすることができる。また、精白米と米粉に仕上げる場合に所望の量ずつの精白米と米粉とに仕上げることができる。また、精白米と米粉は別々のタンクに収容することができ、混じることを防止できる。また、精白米と米粉に仕上げる場合に米粉は精米機7から排出された最初の精白米から順次製粉機8に供給するため、精米運転と製粉運転と並行して行なうことができるため、運転時間が不要に長くなることを防止できると共に、精米時間と製粉時間の管理をし易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】精米設備の工程図
【図2】精米設備の平面図
【図3】側面から見た機械室内を説明する図
【図4】操作画面図
【図5】操作画面図
【図6】操作画面図
【図7】操作画面図
【図8】操作画面図
【図9】フローチャート
【図10】フローチャート
【図11】精米機を説明する図
【符号の説明】
【0031】
7 精米機
8 製粉機
11 切換装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、玄米を精米処理して精白米にする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
利用者が持参した玄米を所望の精白度を選択して精米処理する料金式の精米設備は周知で特許文献1以外にも多数の文献がある。
【特許文献1】特開2006−81952
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
近年、米粉で製造するパン等、米粉の需要が広がっている。本発明は、精米設備に製粉の機能を兼ねるよう構成することで、幅広い需要を満たす精米設備にすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、上記課題を解決するために以下のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1記載の発明は、玄米を精米処理して精白米にする精米機(7)と、該精米機(7)の下手側に精米機(7)で精米処理した精白米を粉砕して米粉にする製粉機(8)と、玄米を精米機(7)で精白米にする精米運転又は、玄米を精米機(7)で精米処理した精白米を製粉機(8)で米粉にする精白米製粉運転を設定する設定手段を備える操作装置とを設けたことを特徴とする製粉機付き精米設備とする。
【0005】
請求項2記載の発明は、精米機(7)で精米処理した精白米をそのまま排出するか製粉機(8)に供給して米粉にするかを切り換える切換装置(11)を設け、操作装置には精米機(7)で精米処理した精白米の一部を製粉機(8)に供給するよう切換装置(11)を作動させる設定手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の製粉機付き精米設備とする。
【0006】
請求項3記載の発明は、精白米の一部を製粉機(8)に供給して米粉にするとき、製粉機(8)には精米機(7)で初期に精米処理された精白米を供給するよう切換装置(11)を作動する構成としたことを特徴とする請求項2記載の製粉機付き精米設備とする。
【発明の効果】
【0007】
すなわち、請求項1の発明は、玄米を精白米にするか米粉にするかを選択することができ、広い用途の玄米の処理を行なう精米設備にすることができる。
請求項2の発明は、精白米の一部を米粉にすることで、玄米を精白米と米粉の両方に仕上げることができるため、広い用途の玄米の処理を行なうことができる。
【0008】
請求項3の発明は、精白米の一部を米粉にするときは、精米機(7)で初期に精米処理された精白米から製粉機(8)に供給して製粉処理するため、精米機(7)の運転と製粉機(8)の運転を並行して行なうことができ、精白米製粉運転全体の運転時間が長くならずに済む。また、製粉運転の時間と精米運転の時間それぞれの運転時間の管理をし易くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
上記技術思想に基づいて具体的に構成された実施の形態について以下に図面を参照しつつ説明する。
図1の精米設備の工程図に基づき本実施の形態の精米設備の各装置について説明する。
【0010】
1は利用者が持参した玄米を投入する投入ホッパで、投入ホッパ1の底部には投入ホッパに投入された玄米を繰り出す第一繰出バルブ2を設けている。
3は第一繰出バルブ2で繰り出された玄米を揚穀する第一昇降機、4は第一昇降機3で揚穀された玄米から石抜きする石抜機、5は石抜機で石抜き処理された玄米を揚穀する第二昇降機である。
【0011】
第二昇降機5の投口側には揚穀された玄米を一次貯留する玄米タンク6を設け、玄米タンク6の底部には玄米タンク6内の玄米を精米機7に繰り出す第二繰出バルブ6aを設けている。
【0012】
精米機7は精白ロール7aと、圧力調節板7bと、圧力調節板駆動モータ7c、精白室7dを備えた周知の構成である。
8は精米機7で精米処理された精白米を製粉処理する製粉機で、詳述はしないが製粉室内に製粉ロール等を備え、精白米を粉砕して米粉にする公知の構成である。
【0013】
9は精米装置で精米処理された精白米を収容する精白米タンクで、10は製粉機8で製粉処理された米粉を収容する米粉タンクである。そして、11は精米機7で精米処理された精白米を製粉機8に供給する精白米供給通路8a又は精白米タンク9に供給する精白米排出通路9aに切り換える切換装置である。
【0014】
図2は本実施の形態の精米設備の平面図で、建屋Tを仕切り壁12で機械室13と操作室14に分けている。
機械室13は石抜機3や精米機7や製粉機8等の各装置を設けており、操作室14は投入ホッパ1の投入口や精白米タンク9や米粉タンク10や利用者が各種運転を操作する操作盤Sを設けている。
【0015】
そして、操作室14の利用者の視点から操作室14の左右一側には投入ホッパ1、左右他側には精白米タンク9と米粉タンク10を設け、左右中央側にはタッチパネル式の操作画面Gやコイン投入口(図示せず)を備える操作盤Sを設けている。
【0016】
なお、図示しないが本実施の形態の精米設備には各センサの情報や料金の投入を検出して各装置を運転制御する制御部を備えている。
次に玄米を精白米あるいは米粉にする運転について以下説明する。
【0017】
玄米を持参した利用者はコイン投入口に料金を投入(S100)し、次いで、投入ホッパ1に玄米を投入する(S101)。
すると、操作画面Gに図4に示す精白度選択スイッチ20a〜20hと玄米製粉選択スイッチ21の選択画面が表示される。以下、(一)玄米を製粉する玄米製粉運転、(二)玄米を設定する精白度の精白米にする精米運転、(三)玄米を設定する精白度の精白米と設定する精白度の製粉とにする精白米製粉運転について説明する。
【0018】
まず、玄米製粉運転について以下説明する。
図4の選択画面で玄米製粉選択スイッチ21を操作する(S102)と図7に示す製粉スタートスイッチ22が画面に表示され、製粉スタートスイッチ22を操作する(S103)と精米設備の各装置が起動する(S104)。
【0019】
投入ホッパ1の玄米は第一繰出バルブ2で順次繰り出され、第一昇降機3で石抜機4に供給されて石抜き処理され、次いで第二昇降機5で玄米タンク6に供給される。そして、第二繰出バルブ6bで精米機7の精白室7dに順次供給される。
【0020】
玄米製粉運転時では圧力調節板7bを精白作用がなされない位置に設定しており、玄米は精白作用を受けずに精白室7d内を単に通過して精米機7から排出される。そして、運転開始後に製粉機8側に切り換えられている切換装置11(S105)により、精米機7を通過した玄米は精白米供給通路8aから製粉機8に案内され、製粉機8の製粉ロール(図示せず)等で順次粉砕されて米粉になり、米粉タンク10に排出される。
【0021】
そして、投入料金分の運転時間が経過する(S106)と各装置の運転は停止し、製粉運転は終了する。
次に、玄米を設定する精白度の精白米にする精米運転について説明する。
【0022】
図4の選択画面で所望の精白度、例えば無洗米を選択する(S107)と、図5に示す精米スタートスイッチ23が表示され、精米スタートスイッチ23を操作する(S108)と各装置は起動し、精米運転を開始する(S109)。投入ホッパ1の玄米は前述の玄米製粉運転と同様の工程を経て精米機7の精白室7dに供給される。このとき、圧力調節板7bは圧力調節板駆動モータ7cにより設定された精白度にする位置、すなわち、この場合には無洗米になるような位置に設定されており、精白室d内で精白作用がなされて、精白米排出通路9aから精白米タンク9に収容される。
【0023】
そして、投入料金分の運転時間が経過する(S110)と各装置の運転は停止し、精米運転は終了する。
次に、玄米を設定する精白度の製粉にする精白米製粉運転について説明する。
【0024】
図4の操作画面Gの選択画面で所望の精白度、例えば無洗米20aを選択する(S107)と、図5に示す精米スタートスイッチ23と共に、製粉選択スイッチ24が表示され、製粉選択スイッチ24を操作する(S111)と図7に示す料金設定画面が表示される。
【0025】
そこで、選択した精白度(この場合には無洗米)の精白米にする分の料金欄26aと、選択した精白度(この場合には無洗米)の米粉にする分の料金欄26bとを料金スイッチ25によりそれぞれ設定する(S112)。そして、精白米・製粉スタートスイッチ27を操作する(S113)と、各装置の運転を開始し、精白米製粉運転は開始される(s114)。
【0026】
投入ホッパ1の玄米は前述の玄米製粉運転と同様の工程を経て精米機7の精白室に供給される。このとき、圧力調節板7bは圧力調節板駆動モータ7cにより設定された精白度にする位置、すなわち、この場合には無洗米になるような位置に設定されており、精白室7d内で精白作用がなされた精白米は精白室7dから排出される。そして、運転開始後に製粉機8側に切り換えられている切換装置11(S115)により、精米開始に排出された精白米から順次製粉機8に案内され、製粉機8の製粉ロール(図示せず)等で順次粉砕されて米粉になり、米粉タンクに10に排出される。
【0027】
設定料金分8(本実施例では100円分)の製粉運転時間が経過すると(S116)、切換装置11は製粉機8側から精白米タンク9側に切り換わり(S117)、以降は精米機7で精米処理された精白米が精白米タンク9に排出される。そして、設定料金分(本実施例では300円)の精米運転時間が経過する(S118)と各装置は停止し、精白米製粉運転は終了する。
【0028】
なお、全ての玄米を設定する精白度の製粉にする精白米製粉運転の場合は、図8に示すように投入料金の全てを製粉する運転に設定する。すなわち、精米処理する玄米の全てを設定した精白度の製粉にする場合を指し、この場合には、設定料金分の精白米製粉運転時間を経過すると各装置が停止し、精白米製粉運転は終了する。
【0029】
以上の本実施の形態の精米設備の効果について以下説明する。
本実施の形態の精米設備によると、利用者は持参した玄米を玄米の状態で米粉にすることと、設定した精白度で精白米にすることと、設定した精白度で米粉にすることと、設定した精白度で精白米と米粉にすることが可能になり、幅広い用途の精米設備にすることができる。また、精白米と米粉に仕上げる場合に所望の量ずつの精白米と米粉とに仕上げることができる。また、精白米と米粉は別々のタンクに収容することができ、混じることを防止できる。また、精白米と米粉に仕上げる場合に米粉は精米機7から排出された最初の精白米から順次製粉機8に供給するため、精米運転と製粉運転と並行して行なうことができるため、運転時間が不要に長くなることを防止できると共に、精米時間と製粉時間の管理をし易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】精米設備の工程図
【図2】精米設備の平面図
【図3】側面から見た機械室内を説明する図
【図4】操作画面図
【図5】操作画面図
【図6】操作画面図
【図7】操作画面図
【図8】操作画面図
【図9】フローチャート
【図10】フローチャート
【図11】精米機を説明する図
【符号の説明】
【0031】
7 精米機
8 製粉機
11 切換装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
玄米を精米処理して精白米にする精米機(7)と、該精米機(7)の下手側に精米機(7)で精米処理した精白米を粉砕して米粉にする製粉機(8)と、玄米を精米機(7)で精白米にする精米運転又は、玄米を精米機(7)で精米処理した精白米を製粉機(8)で米粉にする精白米製粉運転を設定する設定手段を備える操作装置とを設けたことを特徴とする製粉機付き精米設備。
【請求項2】
精米機(7)で精米処理した精白米をそのまま排出するか製粉機(8)に供給して米粉にするかを切り換える切換装置(11)を設け、操作装置には精米機(7)で精米処理した精白米の一部を製粉機(8)に供給するよう切換装置(11)を作動させる設定手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の製粉機付き精米設備。
【請求項3】
精白米の一部を製粉機(8)に供給して米粉にするとき、製粉機(8)には精米機(7)で初期に精米処理された精白米を供給するよう切換装置(11)を作動する構成としたことを特徴とする請求項2記載の製粉機付き精米設備。
【請求項1】
玄米を精米処理して精白米にする精米機(7)と、該精米機(7)の下手側に精米機(7)で精米処理した精白米を粉砕して米粉にする製粉機(8)と、玄米を精米機(7)で精白米にする精米運転又は、玄米を精米機(7)で精米処理した精白米を製粉機(8)で米粉にする精白米製粉運転を設定する設定手段を備える操作装置とを設けたことを特徴とする製粉機付き精米設備。
【請求項2】
精米機(7)で精米処理した精白米をそのまま排出するか製粉機(8)に供給して米粉にするかを切り換える切換装置(11)を設け、操作装置には精米機(7)で精米処理した精白米の一部を製粉機(8)に供給するよう切換装置(11)を作動させる設定手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の製粉機付き精米設備。
【請求項3】
精白米の一部を製粉機(8)に供給して米粉にするとき、製粉機(8)には精米機(7)で初期に精米処理された精白米を供給するよう切換装置(11)を作動する構成としたことを特徴とする請求項2記載の製粉機付き精米設備。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−104891(P2010−104891A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−278375(P2008−278375)
【出願日】平成20年10月29日(2008.10.29)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月29日(2008.10.29)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
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