説明

複写管理システム

【課題】複写制御の設定を容易に行う。
【解決手段】複写制御の対象となる文書が格納される記憶場所を示す文書ファイル記憶場所情報に、複写制御の対象となるユーザを特定する制御対象ユーザ識別情報リストもしくはグループを特定するグループ情報を対応付けて複写制御グループ情報として登録し、文書の印刷時に、複写制御グループ情報を参照し、印刷対象文書の文書ファイルの記憶場所が複写制御グループ情報の文書ファイル記憶場所情報が示す記憶場所に一致する場合に、印刷対象文書の印刷物識別情報に複写制御の種類と文書ファイル記憶場所情報を対応付けて印刷物複写制御情報として登録。印刷物の複写時に、前記複写制御グループ情報を参照して、取得した文書ファイル記憶場所情報に対応する制御対象ユーザ識別情報もしくはグループ情報を取得し、印刷物の複写を要求するユーザが含まれる場合に、前記複写制御の種類に応じて複写の可否を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷物の複写(コピー)に起因する機密情報漏洩を防止する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
機密情報漏洩の一形態として、印刷物による情報の流出が問題とされている。悪意を持って印刷物を組織外に持ち出す場合を除き、通常は組織内における印刷物の安易な複写が情報を流出させる大きな要因となっている。文書の印刷そのものは、アクセス権等による制限の仕組が存在するため、ここでは対象としない。
【0003】
印刷物の複写を管理する方法としては、印刷物の複写を禁止もしくは抑止するための様々な取り組みがなされている。
【0004】
例えば、すべての複写行為に対して一元的に禁止もしくは抑止等の処理をする方法が考案されているが、この方法では、許可されたもしくは許可される複写に対しても同様の処理が行われる。
【0005】
また、文書を印刷する際に印刷物に固有の識別情報を付加し、印刷物の複写時にこれを読み取ってサーバ等に照合することにより、ユーザ毎に異なる複写の制御を行う方法も考案されている(特許文献1等を参照。)。しかし、複写の制御の際に必要となるユーザ毎に異なる複写の制御情報を簡単に設定する方法は存在しない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−38371号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述したような、印刷物の複写時に印刷物固有の識別情報を読み取ってサーバ等に照合することによりユーザ毎に異なる複写の制御を行う場合、印刷物毎に適切な複写制御(許可/禁止)を設定する必要があるが、印刷物毎に適切な複写制御を毎回設定するのは、手間と時間が掛かる。
【0008】
既存技術としては、印刷物の複写制御を、ユーザ毎の個人レベル、ユーザが持つセキュリティー・レベル、ユーザが所属するグループ・レベル等で管理する方法があるが、考案されているのは管理方法のみで、管理のベースとなる複写制御の設定方法および変更方法について、具体的にかつ容易に行える方法を考案しているものはない。
【0009】
本発明は上記の従来の問題点に鑑み提案されたものであり、その目的とするところは、複写制御の設定を容易に行うことができる複写管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するため、本発明にあっては、請求項1に記載されるように、複写制御の対象となる文書の文書ファイルが格納される記憶場所を示す文書ファイル記憶場所情報に、複写制御の対象となるユーザを特定する制御対象ユーザ識別情報リストもしくは当該制御対象ユーザ識別情報リストが登録されたグループを特定するグループ情報を対応付けて複写制御グループ情報として登録する手段と、文書の印刷時に、前記複写制御グループ情報を参照し、印刷対象文書の文書ファイルの記憶場所が前記複写制御グループ情報の前記文書ファイル記憶場所情報が示す記憶場所に一致する場合に、前記印刷対象文書の印刷物識別情報に複写制御の種類と前記文書ファイル記憶場所情報を対応付けて印刷物複写制御情報として登録する手段と、文書の印刷時に、前記印刷物識別情報を印刷情報に含める手段と、印刷物の複写時に、当該印刷物から前記印刷物識別情報を抽出し、前記印刷物複写制御情報を参照して、抽出した前記印刷物識別情報に対応する前記複写制御の種類と前記文書ファイル記憶場所情報を取得し、前記複写制御グループ情報を参照して、取得した前記文書ファイル記憶場所情報に対応する前記制御対象ユーザ識別情報リストもしくは前記グループ情報を取得し、前記印刷物の複写を要求するユーザが取得した前記制御対象ユーザ識別情報リストもしくは前記グループ情報に含まれる場合に、前記複写制御の種類に応じて複写の可否を制御する手段とを備え、複写制御の設定を容易化する複写管理システムを要旨としている。
【0011】
また、請求項2に記載されるように、複写制御の対象となる文書に含まれるキーワードに、複写制御の対象となるユーザを特定する制御対象ユーザ識別情報リストもしくは当該制御対象ユーザ識別情報リストが登録されたグループを特定するグループ情報を対応付けて複写制御グループ情報として登録する手段と、文書の印刷時に、前記複写制御グループ情報を参照し、印刷対象文書に前記複写制御グループ情報の前記キーワードが示す文字列が含まれる場合に、前記印刷対象文書の印刷物識別情報に複写制御の種類と前記キーワードを対応付けて印刷物複写制御情報として登録する手段と、文書の印刷時に、前記印刷物識別情報を印刷情報に含める手段と、印刷物の複写時に、当該印刷物から前記印刷物識別情報を抽出し、前記印刷物複写制御情報を参照して、抽出した前記印刷物識別情報に対応する前記複写制御の種類と前記キーワードを取得し、前記複写制御グループ情報を参照して、取得した前記キーワードに対応する前記制御対象ユーザ識別情報リストもしくは前記グループ情報を取得し、前記印刷物の複写を要求するユーザが取得した前記制御対象ユーザ識別情報リストもしくは前記グループ情報に含まれる場合に、前記複写制御の種類に応じて複写の可否を制御する手段とを備え、複写制御の設定を容易化する複写管理システムとして構成することができる。
【0012】
また、請求項3に記載されるように、メールにより送受信される文書の印刷時に、印刷対象文書の印刷物識別情報に複写制御の種類とメール宛先リストに含まれるユーザを特定する制御対象ユーザ識別情報リストを対応付けて印刷物複写制御情報として登録する手段と、文書の印刷時に、前記印刷物識別情報を印刷情報に含める手段と、印刷物の複写時に、当該印刷物から前記印刷物識別情報を抽出し、前記印刷物複写制御情報を参照して、抽出した前記印刷物識別情報に対応する前記複写制御の種類と前記制御対象ユーザ識別情報リストを取得し、前記印刷物の複写を要求するユーザが取得した前記制御対象ユーザ識別情報リストに含まれる場合に、前記複写制御の種類に応じて複写の可否を制御する手段とを備え、複写制御の設定を容易化する複写管理システムとして構成することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の複写管理システムにあっては、複写制御の設定を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態にかかるシステムの構成例を示す図である。
【図2】ユーザ情報管理DBのデータ構造例を示す図である。
【図3】複写制御グループ情報管理DBのデータ構造例を示す図である。
【図4】印刷物複写制御情報管理DBのデータ構造例を示す図である。
【図5】実施形態の全体的な処理例を示すシーケンス図である。
【図6】印刷物複写制御情報の登録の処理例を示すシーケンス図(その1)である。
【図7】印刷物複写制御情報の登録の処理例を示すシーケンス図(その2)である。
【図8】印刷物複写制御情報の登録の処理例を示すシーケンス図(その3)である。
【図9】印刷物複写制御情報の登録の処理例を示すシーケンス図(その4)である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の好適な実施形態につき説明する。
【0016】
<構成>
以下の実施形態はコンピュータ装置とその内部の機能部によって構成される。各機能部は、主に、コンピュータ装置のCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のハードウェア資源上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されるものである。
【0017】
図1は本発明の一実施形態にかかるシステムの構成例を示す図である。
【0018】
図1において、複写制御(許可/禁止)を管理する管理サーバ等の情報管理装置1と、地紋透かし印刷機能と地紋透かし読み取り機能を具備する複合機(MFP:Multi Function Printer)等の画像形成装置2と、印刷の要求等を行うクライアント・コンピュータ等の情報処理装置3とが、ネットワークを介して接続されている。なお、画像形成装置2としては、複合機のように1台で印刷機能と複写機能の両方を備えているものに限らず、地紋透かし印刷機能を備えた印刷機と、地紋透かし読み取り機能を備えた複写機との組み合わせであってもよい。また、印刷を要求する情報処理装置3側のソフトウェアで画像形成データと地紋透かしの合成を行う場合、画像形成装置2に地紋透かし印刷機能の装備はなくてもよいが、地紋透かしを正常に印刷できる解像度等の基本的な性能が要求される。
【0019】
更に、情報管理装置1の負荷は小さいため、必ずしも専用のサーバを用意する必要はない。例えば、画像形成装置2のコントローラにサーバ機能を内蔵したり、ネットワーク上に配置される図示しないメール・サーバやイントラネットのサーバ等と兼用したりすることも可能である。例えば、情報管理装置1をメール・サーバと兼用し、ユーザ識別情報と本人認証情報としてメール・アドレスとパスワードを使用したり、イントラネットのサーバと兼用し、ユーザ識別情報と本人認証情報としてイントラネットのユーザ識別情報とパスワードを使用したりすれば、複写管理のためだけにユーザ識別情報や本人認証情報を管理する必要がなくなる。
【0020】
情報管理装置1は、ユーザ情報管理部11と複写制御グループ情報管理部12と印刷物複写制御情報管理部13とユーザ情報管理DB(Data Base)14と複写制御グループ情報管理DB15と印刷物複写制御情報管理DB16とを備えている。各部の機能については後述する。
【0021】
画像形成装置2は、ユーザI/F(Interface)21と情報管理装置問い合わせ部22と印刷処理部23と地紋透かし読み取り部24とユーザ認証部25と複写処理部26とを備えている。各部の機能については後述する。
【0022】
情報処理装置3は、ユーザI/F31と画像形成装置制御ソフト32とプラグイン・ソフト33とメール・ソフト34とを備えている。画像形成装置制御ソフト32は、専用のソフトとして情報処理装置3に予めインストールされる。なお、画像形成装置制御ソフト32としては、狭義のプリンタ・ドライバに限らず、ユーティリティ・ソフトウェアも含む。
【0023】
画像形成装置制御ソフト32は、情報管理装置通信部321と複写制御グループ情報設定部322と複写制御グループ情報変更部323と印刷物複写制御情報設定部324と印刷物複写制御情報変更部325と画像形成データ生成部326とを備えている。プラグイン・ソフト33は、宛先リスト取得部331を備えている。各部の機能については後述する。
【0024】
情報管理装置1、画像形成装置2および情報処理装置3の各部は次のような機能を備えている。
【0025】
<<情報管理装置1>>
●ユーザ情報管理部11
ユーザ情報管理部11は、画像形成装置2を使用するユーザ毎に固有の識別情報(ユーザ識別情報)と本人認証情報(パスワード、ICカード情報等)を登録・管理する。図2はユーザ情報管理部11が管理するユーザ情報の例を示しており、ユーザ識別情報とそれに対応付けられた本人認証情報とがユーザ情報レコードとしてユーザ情報管理DB14に登録されている。
【0026】
図1に戻り、ユーザ情報管理部11は、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の情報管理装置通信部321からの問い合わせに対し、ユーザ情報管理DB14に登録されているすべてのユーザ識別情報を通知する。
【0027】
ユーザ情報管理部11は、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の情報管理装置通信部321からの問い合わせに対し、指定されたユーザ識別情報と本人認証情報が、ユーザ情報管理DB14に登録されているユーザ情報レコードの内容と一致するか照合して結果を通知する。
【0028】
ユーザ情報管理部11は、印刷物複写制御情報管理部13からの問い合わせに対し、指定されたユーザ識別情報と本人認証情報が、ユーザ情報管理DB14に登録されているユーザ情報レコードの内容と一致するか照合して結果を通知する。
【0029】
●複写制御グループ情報管理部12
複写制御グループ情報管理部12は、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の情報管理装置通信部321からの依頼により、制御対象となるユーザ識別情報(複写制御グループ情報)を登録した複写制御グループ情報レコードを複写制御グループ情報管理DB15に登録する。複写制御グループ情報レコードとしては、図3に符号121で示すように、グループ名に対応付けて制御対象となるユーザ識別情報を直接登録する場合と、符号122、123に示すように、文書ファイル記憶場所情報(ディレクトリ名等)に対応付けて制御対象となるユーザ識別情報を直接登録もしくは該当するグループ名を登録する場合と、符号124、125に示すように、キーワードに対応付けて制御対象となるユーザ識別情報を直接登録もしくは該当するグループ名を登録する場合とがある。
【0030】
図1に戻り、複写制御グループ情報管理部12は、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の情報管理装置通信部321からの問い合わせに対し、複写制御グループ情報管理DB15に登録されている、グループ名、文書ファイル記憶場所情報、キーワードのいずれかに対応付けられたすべての複写制御グループ情報レコードの内容の通知を行う。
【0031】
複写制御グループ情報管理部12は、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の情報管理装置通信部321からの依頼により、指定されたグループ名、文書ファイル記憶場所情報、キーワードのいずれかに対して変更された複写制御グループ情報を反映させた複写制御グループ情報レコードを複写制御グループ情報管理DB15に再登録する。
【0032】
複写制御グループ情報管理部12は、印刷物複写制御情報管理部13からの問い合わせに対し、指定されたグループ名、文書ファイル記憶場所情報、キーワードのいずれかに対応付けられた複写制御グループ情報を複写制御グループ情報管理DB15から取得し通知を行う。
【0033】
●印刷物複写制御情報管理部13
印刷物複写制御情報管理部13は、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の情報管理装置通信部321からの問い合わせに対し、印刷物を特定する固有の識別情報(印刷物識別情報)を発行する。
【0034】
印刷物複写制御情報管理部13は、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の情報管理装置通信部321からの依頼により、印刷物識別情報毎の複写制御の設定(印刷物複写制御情報)を印刷物複写制御情報レコードとして印刷物複写制御情報管理DB16に登録する。図4は印刷物複写制御情報レコードの例を示しており、印刷物識別情報に対応付けて、文書ファイル名と、印刷要求者のユーザ識別情報(本人認証を行った場合)と、複写制御の種類(許可「1」、禁止「0」等)と、制御対象となるユーザ識別情報のリスト(複写制御方法としてユーザ識別情報が直接登録された場合もしくは宛先リストを用いた複写制御方法が選択された場合)と、グループ名(グループ名を用いた複写制御方法が選択された場合)と、文書ファイル記憶場所情報(文書ファイル記憶場所情報を用いた複写制御方法が選択された場合)と、キーワード(キーワードを用いた複写制御方法が選択された場合)とが保持されている。
【0035】
図1に戻り、印刷物複写制御情報管理部13は、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の情報管理装置通信部321からの問い合わせに対し、指定されたユーザ識別情報が印刷要求者として登録された印刷物複写制御情報レコードを印刷物複写制御情報管理DB16上で検索し、見つかった場合、見つかった印刷物複写制御情報レコードの内容を通知する。
【0036】
印刷物複写制御情報管理部13は、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の情報管理装置通信部321からの依頼により、指定された印刷物識別情報に対して変更された印刷物複写制御情報レコードを印刷物複写制御情報管理DB16に再登録する。
【0037】
印刷物複写制御情報管理部13は、画像形成装置2の情報管理装置問い合わせ部22からの問い合わせに対し、指定された印刷物識別情報に対応付けられた印刷物複写制御情報レコードが印刷物複写制御情報管理DB16に登録されているか照合して結果を通知する。
【0038】
印刷物複写制御情報管理部13は、画像形成装置2の情報管理装置問い合わせ部22からの問い合わせに対し、指定された印刷物識別情報に対応付けられた印刷物複写制御情報レコードに、グループ名、文書ファイル記憶場所情報、キーワードが登録されていた場合、対応する複写制御グループ情報レコードの内容(登録されているユーザ識別情報)を複写制御グループ情報管理部12から取得する。
【0039】
印刷物複写制御情報管理部13は、画像形成装置2の情報管理装置問い合わせ部22からの問い合わせに対し、指定されたユーザ識別情報を、指定された印刷物識別情報に対応付けられた印刷物複写制御情報レコードにユーザ識別情報が直接登録されている場合はこれと照合し、グループ名、文書ファイル記憶場所情報、キーワードが登録されていた場合は対応する複写制御グループ情報レコードの内容(登録されているユーザ識別情報のリスト)と照合する。複写制御が許可設定で、印刷物複写制御情報レコードもしくはこれに対応する複写制御グループ情報レコードに、指定されたユーザ識別情報が含まれていなかった場合、または、複写制御が禁止設定で、印刷物複写制御情報レコードもしくはこれに対応する複写制御グループ情報レコードに、指定されたユーザ識別情報が含まれていた場合は結果を通知する。
【0040】
印刷物複写制御情報管理部13は、画像形成装置2の情報管理装置問い合わせ部22からの問い合わせに対し、複写制御が許可設定で、指定された印刷物識別情報に対応付けられた印刷物複写制御情報レコードもしくはこれに対応する複写制御グループ情報レコードに指定されたユーザ識別情報が含まれていた場合、または、複写制御が禁止設定で、指定された印刷物識別情報に対応付けられた印刷物複写制御情報レコードもしくはこれに対応する複写制御グループ情報レコードに、指定されたユーザ識別情報が含まれていなかった場合、指定されたユーザ識別情報と本人認証情報が、ユーザ情報管理DB14に登録されているユーザ情報レコードの内容と一致するかユーザ情報管理部11に対して問い合わせを行い、その結果を通知する。
【0041】
<<画像形成装置2>>
●ユーザI/F21
ユーザI/F21は、オペレータ・パネル等を介し、ユーザから操作を受け付けるとともに、ユーザに対して表示等により通知を行う。
【0042】
●情報管理装置問い合わせ部22
情報管理装置問い合わせ部22は、情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13に問い合わせを行い、地紋透かしから取得した印刷物識別情報の照合を行う。
【0043】
情報管理装置問い合わせ部22は、情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13に、地紋透かしから取得した印刷物識別情報と、入力されたユーザ識別情報および本人認証情報を通知して照合依頼を行い、ユーザ識別情報に対する複写制御判定結果を取得する。
【0044】
●印刷処理部23
印刷処理部23は、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の画像形成データ生成部326から送られた、印刷物識別情報が埋め込まれた地紋透かしを合成した画像形成データを印刷する。
【0045】
●地紋透かし読み取り部24
地紋透かし読み取り部24は、複写を行う際に、地紋透かしの検出を行う。
【0046】
地紋透かし読み取り部24は、地紋透かしが検出された場合、透かしデータを読み取り、印刷物識別情報を取得する。
【0047】
地紋透かし読み取り部24は、印刷物識別情報が取得できた場合、情報管理装置問い合わせ部22に印刷物識別情報を通知し、照合依頼を行う。
【0048】
●ユーザ認証部25
ユーザ認証部25は、情報管理装置問い合わせ部22が行った照合の結果、地紋透かしから取得した印刷物識別情報が情報管理装置1に登録されていた場合、ユーザI/F21を用いて、ユーザ識別情報の入力が必要である旨の通知をユーザに対して行う。
【0049】
ユーザ認証部25は、ユーザI/F21を用いて、ユーザにユーザ識別情報の入力を行わせる。
【0050】
ユーザ認証部25は、ユーザ識別情報の入力後、ユーザI/F21を用いて、本人認証(パスワードの入力等)が必要である旨の通知をユーザに対して行う。
【0051】
ユーザ認証部25は、ユーザI/F21を用いて、ユーザに本人認証情報の入力処理を行わせる。
【0052】
ユーザ認証部25は、入力されたユーザ識別情報と本人認証情報を情報管理装置問い合わせ部22に通知し、ユーザ識別情報に対する複写制御判定依頼を行う。
【0053】
ユーザ認証部25は、情報管理装置問い合わせ部22が行った照合の結果、入力されたユーザ識別情報が、地紋透かしから取得した印刷物識別情報に対して、複写を許可されていなかった場合、ユーザI/F21を用いて、複写が許可されない旨の通知をユーザに対して行う。
【0054】
ユーザ認証部25は、情報管理装置問い合わせ部22が行った照合の結果、入力されたユーザ識別情報と本人認証情報が一致しなかった場合、ユーザI/F21を用いて、その旨をユーザに通知する。
【0055】
ユーザ認証部25は、情報管理装置問い合わせ部22が行った照合の結果、入力されたユーザ識別情報が、地紋透かしから取得した印刷物識別情報に対して、複写を許可されており、かつ入力されたユーザ識別情報と本人認証情報が一致した場合、複写処理部26に複写動作を指示する。
【0056】
●複写処理部26
複写処理部26は、ユーザ認証部25からの指示により、複写動作を行う。
【0057】
<<情報処理装置3>>
●ユーザI/F31
ユーザI/F31は、モニタ、マウス、キーボード等を介し、ユーザから操作を受け付けるとともに、ユーザに対して表示等により通知を行う。
【0058】
●情報管理装置通信部321(画像形成装置制御ソフト32)
情報管理装置通信部321は、情報管理装置1のユーザ情報管理部11に問い合わせを行い、登録されているすべてのユーザ識別情報を取得する。
【0059】
情報管理装置通信部321は、情報管理装置1のユーザ情報管理部11に、入力されたユーザ識別情報および本人認証情報を通知して照合依頼を行い、その結果を取得する。
【0060】
情報管理装置通信部321は、情報管理装置1の複写制御グループ情報管理部12に対して、グループ名、文書ファイル記憶場所情報、キーワードに対応付けた、複写制御グループ情報の登録依頼を行う。
【0061】
情報管理装置通信部321は、情報管理装置1の複写制御グループ情報管理部12に問い合わせを行い、複写制御グループ情報に対応付けて登録されているグループ名、文書ファイル記憶場所情報、キーワードをすべて取得する。
【0062】
情報管理装置通信部321は、情報管理装置1の複写制御グループ情報管理部12に対して、登録されているグループ名とともに、グループ名に対応付けた複写制御グループ情報の変更内容を通知し、再登録依頼を行う。
【0063】
情報管理装置通信部321は、情報管理装置1の複写制御グループ情報管理部12に対して、登録されている文書ファイル記憶場所情報とともに、文書ファイル記憶場所情報に対応付けた複写制御グループ情報の変更内容を通知し、再登録依頼を行う。
【0064】
情報管理装置通信部321は、情報管理装置1の複写制御グループ情報管理部12に対して、登録されているキーワードとともに、キーワードに対応付けた複写制御グループ情報の変更内容を通知し、再登録依頼を行う。
【0065】
情報管理装置通信部321は、情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13に問い合わせを行い、印刷物を特定する固有の識別情報(印刷物識別情報)の発行依頼を行い、これを取得する。
【0066】
情報管理装置通信部321は、情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13に対して、印刷物識別情報毎に設定した印刷物複写制御情報の登録依頼を行う。
【0067】
情報管理装置通信部321は、情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13に問い合わせを行い、選択されたユーザ識別情報が印刷要求者のユーザ識別情報として登録されている印刷物識別情報とその印刷物複写制御情報をすべて取得する。
【0068】
情報管理装置通信部321は、情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13に対して、印刷物識別情報とともに、変更した印刷物複写制御情報を通知し、印刷物複写制御情報の再登録依頼を行う。
【0069】
●複写制御グループ情報設定部322(画像形成装置制御ソフト32)
複写制御グループ情報設定部322は、複写制御グループ情報の設定をユーザI/F31を用いてユーザに行わせ、その結果につき、情報管理装置通信部321に複写制御グループ情報の登録依頼を行う。複写制御グループ情報としては、前述したのと同様に、図3に符号121で示すように、グループ名に対応付けて制御対象となるユーザ識別情報を直接登録する場合と、符号122、123に示すように、文書ファイル記憶場所情報に対応付けて制御対象となるユーザ識別情報を直接登録もしくは該当するグループ名を登録する場合と、符号124、125に示すように、キーワードに対応付けて制御対象となるユーザ識別情報を直接登録もしくは該当するグループ名を登録する場合とがある。
【0070】
●複写制御グループ情報変更部323(画像形成装置制御ソフト32)
グループ名に対応付けられた複写制御グループ情報を変更する場合、複写制御グループ情報変更部323は、情報管理装置通信部321が取得した、複写制御グループ情報が設定されているグループ名のリストから、複写制御グループ情報を変更するグループ名をユーザI/F31を用いてユーザに選択させる。次いで、複写制御グループ情報変更部323は、情報管理装置通信部321が取得した、選択されたグループ名に対応付けられた複写制御グループ情報を、ユーザに変更させる。そして、複写制御グループ情報変更部323は、グループ名とともに、変更した複写制御グループ情報を情報管理装置通信部321に通知して複写制御グループ情報の再登録依頼を行う。
【0071】
文書ファイル記憶場所情報に対応付けられた複写制御グループ情報を変更する場合、複写制御グループ情報変更部323は、情報管理装置通信部321が取得した、複写制御グループ情報が設定されている文書ファイル記憶場所情報のリストから、複写制御グループ情報を変更する文書ファイル記憶場所情報をユーザI/F31を用いてユーザに選択させる。次いで、複写制御グループ情報変更部323は、情報管理装置通信部321が取得した、選択された文書ファイル記憶場所情報に対応付けられた複写制御グループ情報を、ユーザに変更させる。そして、複写制御グループ情報変更部323は、文書ファイル記憶場所情報とともに、変更した複写制御グループ情報を情報管理装置通信部321に通知して複写制御グループ情報の再登録依頼を行う。
【0072】
キーワードに対応付けられた複写制御グループ情報を変更する場合、複写制御グループ情報変更部323は、情報管理装置通信部321が取得した、複写制御グループ情報が設定されているキーワードのリストから、複写制御グループ情報を変更するキーワードをユーザI/F31を用いてユーザに選択させる。次いで、複写制御グループ情報変更部323は、情報管理装置通信部321が取得した、選択されたキーワードに対応付けられた複写制御グループ情報を、ユーザに変更させる。そして、複写制御グループ情報変更部323は、キーワードとともに、変更した複写制御グループ情報を情報管理装置通信部321に通知して複写制御グループ情報の再登録依頼を行う。
【0073】
●印刷物複写制御情報設定部324(画像形成装置制御ソフト32)
印刷物複写制御情報設定部324は、文書を印刷する際に、複写制御(許可/禁止)の設定をするかユーザI/F31を用いてユーザに選択させる。
【0074】
印刷物複写制御情報設定部324は、ユーザが複写制御の設定を選択した場合、複写制御方法(個別設定、文書ファイル記憶場所情報、キーワード、宛先リスト)をユーザI/F31を用いてユーザに選択させる。その際、宛先リストを除き、複写制御方法を複数選択することも可能である。
【0075】
印刷物複写制御情報設定部324は、後で印刷物複写制御情報を変更する可能性がある場合、情報管理装置通信部321が取得したユーザ識別情報のリストから、ユーザI/F31を用いて、本人のユーザ識別情報をユーザに選択させ、ユーザに本人認証情報の入力処理を行わせた後、入力されたユーザ識別情報と本人認証情報を情報管理装置通信部321に通知してユーザ識別情報の本人認証依頼を行う。
【0076】
印刷物複写制御情報設定部324は、ユーザが複写制御の設定を選択した場合、複写制御が設定された文書が印刷されることを情報管理装置通信部321に通知して印刷物識別情報の発行依頼を行う。
【0077】
印刷物複写制御情報設定部324は、後で印刷物識別情報を用いた印刷物複写制御情報の変更を行う可能性がある場合、情報管理装置通信部321から印刷物識別情報を取得した際に、その文書のファイル名を、ファイル名の一部に印刷物識別情報を付加したものに変更する。
【0078】
印刷物毎の個別の複写制御方法が選択された場合、印刷物複写制御情報設定部324は、情報管理装置通信部321が取得したユーザ識別情報から、制御対象となるユーザ識別情報(許可設定の場合は複写を許可する、禁止設定の場合は複写を禁止するユーザ識別情報)をユーザI/F31を用いてユーザに選択させる、もしくは、情報管理装置通信部321が取得したグループ名から、制御対象となるグループ名をユーザI/F31を用いてユーザに選択させる。そして、図4に示した内容のうち、印刷物識別情報(情報管理装置通信部321が取得したもの)と、文書ファイル名と、印刷要求者のユーザ識別情報(本人認証を行った場合)と、複写制御の種類と、制御対象となるユーザ識別情報(ユーザ識別情報を選択した場合)と、グループ名(グループ名を選択した場合)とを情報管理装置通信部321に通知して印刷物複写制御情報の登録依頼を行う。
【0079】
文書ファイル記憶場所情報を用いた複写制御方法が選択された場合、印刷物複写制御情報設定部324は、印刷対象となった文書の文書ファイル記憶場所情報を抽出し、情報管理装置通信部321から取得した文書ファイル記憶場所情報と比較し、一致する文書ファイル記憶場所情報があることを確認する。そして、図4に示した内容のうち、印刷物識別情報(情報管理装置通信部321が取得したもの)と、文書ファイル名と、印刷要求者のユーザ識別情報(本人認証を行った場合)と、複写制御の種類と、文書ファイル記憶場所情報とを情報管理装置通信部321に通知して印刷物複写制御情報の登録依頼を行う。
【0080】
一致する文書ファイル記憶場所情報があることを確認できなかった場合、印刷物複写制御情報設定部324は、ユーザI/F31を用いて、文書ファイル記憶場所情報を用いた複写制御方法が選択できない旨をユーザに通知し、複写制御の中止あるいは他の複写制御方法を選択させる。
【0081】
キーワードを用いた複写制御方法が選択された場合、印刷物複写制御情報設定部324は、印刷対象となった文書のタイトルもしくはファイル名に、情報管理装置通信部321から取得したキーワードが1つ以上含まれていることを確認する。そして、図4に示した内容のうち、印刷物識別情報(情報管理装置通信部321が取得したもの)と、文書ファイル名と、印刷要求者のユーザ識別情報(本人認証を行った場合)と、複写制御の種類と、キーワード(文書のタイトルもしくはファイル名に含まれるキーワード)とを情報管理装置通信部321に通知して印刷物複写制御情報の登録依頼を行う。
【0082】
取得したキーワードが1つも含まれていなかった場合、印刷物複写制御情報設定部324は、ユーザI/F31を用いて、キーワードを用いた複写制御方法が選択できない旨をユーザに通知し、複写制御の中止あるいは他の複写制御方法を選択させる。
【0083】
メールの宛先リストを用いた複写制御方法が選択された場合(メール・アドレスをユーザ識別情報として登録しているか、もしくはメール・アドレスをユーザ識別情報に変換することを前提)、印刷物複写制御情報設定部324は、プラグイン・ソフト33の宛先リスト取得部331が取得したメール・アドレス(ユーザ識別情報)と情報管理装置通信部321が取得したユーザ識別情報を照合する。そして、図4に示した内容のうち、印刷物識別情報(情報管理装置通信部321が取得したもの)と、文書ファイル名と、印刷要求者のユーザ識別情報(本人認証を行った場合)と、複写制御の種類と、制御対象となるユーザ識別情報(宛先リスト取得部331が取得したユーザ識別情報のうち、情報管理装置通信部321が取得したユーザ識別情報に含まれるもの)とを情報管理装置通信部321に通知して印刷物複写制御情報の登録依頼を行う。
【0084】
印刷物複写制御情報設定部324は、情報管理装置1への印刷物複写制御情報の登録が終了したら、印刷物識別情報を画像形成データ生成部326に通知し、印刷の開始を指示する。
【0085】
●印刷物複写制御情報変更部325(画像形成装置制御ソフト32)
印刷物複写制御情報変更部325は、情報管理装置通信部321が取得したユーザ識別情報から、ユーザI/F31を用いて、本人のユーザ識別情報をユーザに選択させ、ユーザに本人認証情報の入力処理を行わせた後、入力されたユーザ識別情報と本人認証情報を情報管理装置通信部321に通知してユーザ識別情報の本人認証依頼を行う。
【0086】
印刷物毎の個別の複写制御方法によって設定された印刷物複写制御情報を変更する場合、印刷物複写制御情報変更部325は、情報管理装置通信部321が取得した、選択されたユーザ識別情報が印刷要求者のユーザ識別情報として登録されている印刷物識別情報のリストから、印刷物複写制御情報を変更する印刷物識別情報をユーザI/F31を用いてユーザに選択させる。次いで、印刷物複写制御情報変更部325は、情報管理装置通信部321が取得した、選択された印刷物識別情報に対応付けられたユーザ識別情報もしくはグループ名を、ユーザに変更させる。そして、印刷物複写制御情報変更部325は、選択された印刷物識別情報とともに、変更したユーザ識別情報もしくはグループ名を情報管理装置通信部321に通知して印刷物複写制御情報の再登録依頼を行う。
【0087】
印刷物識別情報を用いて印刷物複写制御情報を変更する場合、印刷物複写制御情報変更部325は、情報管理装置通信部321が取得した、選択されたユーザ識別情報で登録されている印刷物識別情報のリストから、印刷物複写制御情報を変更する印刷物識別情報をユーザに選択させる。次いで、印刷物複写制御情報変更部325は、選択された印刷物識別情報を含むファイル名を、ファイルが記憶されている記憶装置(ハードディスク等)上でサーチする。次いで、印刷物複写制御情報変更部325は、情報管理装置通信部321が取得した印刷物複写制御情報に登録された文書ファイル記憶場所情報で指定されている以外の記憶場所でファイル名が見つかった場合、印刷物複写制御情報に登録された文書ファイル記憶場所情報を変更し、情報管理装置通信部321に通知して印刷物複写制御情報の再登録依頼を行う。また、印刷物複写制御情報変更部325は、見つかった文書のファイル名(印刷物識別情報を除いた部分のファイル名)が、情報管理装置通信部321が取得した印刷物複写制御情報に登録されたキーワード以外のキーワードを含む場合、印刷物複写制御情報に登録されたキーワードを変更し、情報管理装置通信部321に通知して印刷物複写制御情報の再登録依頼を行う。
【0088】
●画像形成データ生成部326(画像形成装置制御ソフト32)
画像形成データ生成部326は、印刷物複写制御情報設定部324からの指示により、印刷物複写制御情報設定部324から通知された印刷物識別情報を埋め込んだ地紋透かしのイメージを生成する。
【0089】
画像形成データ生成部326は、印刷する文書のイメージと地紋透かしのイメージを合成し、画像形成装置2の印刷処理部23に送信する。
【0090】
●宛先リスト取得部331(プラグイン・ソフト33)
宛先リスト取得部331は、画像形成装置制御ソフト32の印刷物複写制御情報設定部324からの依頼により、メール・ソフト34から印刷対象となったメールの宛先リストにあるメール・アドレスを取得する。なお、宛先リストに発信元のメール・アドレスを加えてもよい。
【0091】
<動作/全体的処理>
図5は上記の実施形態の全体的な処理例を示すシーケンス図である。すなわち、複写制御を選択的に行う際の基本的な処理の流れである。
【0092】
図5において、先ず、情報管理装置1のユーザ情報管理部11は、管理者の操作により、画像形成装置2を使用するユーザ固有の識別情報(ユーザ識別情報)と本人認証情報(例えば、パスワード等)をユーザ情報(図2)としてユーザ情報管理DB14に登録する(ステップS1)。ユーザ識別情報としてメール・アドレスを使用する場合は、メール・アドレスとそのパスワードを登録することができる。
【0093】
その後、情報処理装置3のユーザI/F31によるユーザの操作により、情報処理装置3から情報管理装置1の複写制御グループ情報管理DB15に対し、複写制御グループ情報(図3)を作成して登録する(ステップS2)。複写制御グループ情報を作成し、単体で、もしくはいくつかの条件と共に、情報管理装置1の複写制御グループ情報管理DB15に事前に登録することが可能である。なお、後の文書印刷時に文書ファイル記憶場所情報もしくはキーワードを用いた自動的な複写制御方法を用いる場合、文書ファイル記憶場所情報もしくはキーワードへの複写制御グループ情報の対応付けは必須であるが、それ以外の場合は任意である。
【0094】
複写制御グループ情報の作成は、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の複写制御グループ情報設定部322の制御のもと、情報管理装置通信部321が情報管理装置1のユーザ情報管理部11と通信し、ユーザ情報管理DB14に登録されたユーザ情報からユーザ識別情報のリストを取得し、そのリストから制御対象となるユーザ識別情報を選択し、それを複写制御グループ情報とすることで行う。
【0095】
その後の登録までの処理につき、場合を分けて説明する。なお、複写制御グループ情報の登録は、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の複写制御グループ情報設定部322の制御のもと、情報管理装置通信部321が情報管理装置1の複写制御グループ情報管理部12と通信し、複写制御グループ情報管理部12が複写制御グループ情報管理DB15への登録を行う。
【0096】
・グループ名を単体で登録する場合
上記のようにして作成した複写制御グループ情報は適当な名前(グループ名)を付して情報管理装置1の複写制御グループ情報管理DB15に登録し、後で参照できるようにする。
【0097】
・文書ファイルの記憶場所に関連付けて登録する場合
文書ファイルを保存する特定の文書ファイル記憶場所情報とともに、作成した複写制御グループ情報を情報管理装置1の複写制御グループ情報管理DB15に登録する。複写制御グループ情報として、上記の「グループ名を単体で登録する場合」で事前に登録された複写制御グループ情報を使用することも可能である。その場合は、文書ファイル記憶場所情報とともにグループ名を情報管理装置1の複写制御グループ情報管理DB15に登録する。
【0098】
・キーワードに関連付けて登録する場合
文書のタイトルもしくはファイル名の一部として使用される特定のキーワードとともに、作成した複写制御グループ情報を情報管理装置1の複写制御グループ情報管理DB15に登録する。複写制御グループ情報として、上記の「グループ名を単体で登録する場合」で事前に登録された複写制御グループ情報を使用することも可能である。その場合は、キーワードとともにグループ名を情報管理装置1の複写制御グループ情報管理DB15に登録する。
【0099】
その後、印刷物を特定する印刷物識別情報と対応付けて制御対象となるユーザ識別情報、グループ名、文書ファイル記憶場所情報、キーワード等を印刷物複写制御情報として情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理DB16に登録する(ステップS3)。印刷物複写制御情報の登録は、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の印刷物複写制御情報設定部324の制御のもと、情報管理装置通信部321が情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13と通信し、印刷物複写制御情報管理部13が印刷物複写制御情報管理DB16への登録を行う。
【0100】
ここで、通常は、文書の印刷を行うユーザが、文書毎に個別に複写制御の設定を行うが、この作業を簡略化するために、本実施形態では更に次の3つの設定方法を提供している。
【0101】
・予め文書ファイルの記憶場所に複写制御グループ情報が対応付けられている場合、複写制御グループ情報に登録された文書ファイル記憶場所情報の示す記憶場所に保存されている文書に対しては、共通の複写制御を自動的に付加する。
【0102】
・予めキーワードに複写制御グループ情報が対応付けられている場合、文書のタイトルもしくはファイル名にそのキーワードが含まれる場合は、そのキーワードに対応する複写制御を自動的に付加する。
【0103】
・電子メール本文もしくは添付文書を印刷する際、メールの宛先リスト(発信元を加えてもよい)にあるユーザ識別情報(メール・アドレス)のうち、情報管理装置1のユーザ情報管理DB14にユーザ情報として登録されているユーザに対して、複写制御を自動的に付加する。
【0104】
これらの方法により、文書毎に異なる複写制御を容易に設定/変更することが可能となる。個々の場合の処理の詳細については後述する。
【0105】
その後、情報処理装置3の画像形成データ生成部326は印刷物識別情報を埋め込んだ地紋透かしのイメージを生成し、地紋透かしと文書イメージを合成し、合成した文書イメージの印刷指示を画像形成装置2の印刷処理部23に対して行う(ステップS4)。画像形成装置2の印刷処理部23は地紋透かしの入った文書イメージを印刷する(ステップS5)。
【0106】
その後、ユーザから画像形成装置2に対して原稿(印刷物)をセットして複写指示が行われると(ステップS6)、画像形成装置2の地紋透かし読み取り部24は複写を行う際に、地紋透かしの検出を行う(ステップS7)。地紋透かしが検出されない場合、画像形成装置2の複写処理部26は通常の複写動作を行い、処理を終了する。地紋透かしが検出された場合、地紋透かし読み取り部24は透かしデータを読み取り、印刷物識別情報を取得する(ステップS8)。
【0107】
次いで、印刷物識別情報が取得できた場合、画像形成装置2の情報管理装置問い合わせ部22は、情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13に対して印刷物識別情報を指定して印刷物識別情報の照合を行う(ステップS9、S10)。情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13は、印刷物複写制御情報管理DB16に印刷物複写制御情報と対応付けられて印刷物識別情報が登録されていない場合、その旨を画像形成装置2の情報管理装置問い合わせ部22に通知し、画像形成装置2の複写処理部26は通常の複写動作を行い、処理を終了する。
【0108】
情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理DB16に印刷物識別情報が登録されていた場合、情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13はその旨を画像形成装置2の情報管理装置問い合わせ部22に通知し、画像形成装置2のユーザ認証部25はユーザI/F21によりユーザに対して認証(例えば、ユーザ識別情報とパスワード等の本人認証情報の入力)が必要である旨の通知を行う(ステップS11)。ユーザに対する通知は、オペレータ・パネルのLED(Light Emitting Diode)やLCD(Liquid Crystal Display)等に表示するほか、音声等で案内してもよい。
【0109】
ユーザ識別情報と本人認証情報の入力を要求されたユーザは、オペレータ・パネル等を用いて、ユーザ識別情報と本人認証情報の入力処理を行う(ステップS12)。なお、ICカード等を用いた場合、ユーザ識別情報と本人認証情報の入力を、ICカード等を読み取らせる処理で置き換えることが可能である。この場合、画像形成装置2は一度の読み取りで、ユーザ識別情報と本人認証情報を同時に取得する。
【0110】
次いで、画像形成装置2のユーザ認証部25は、既に取得してある印刷物識別情報と、ユーザから入力されたユーザ識別情報および本人認証情報を情報管理装置問い合わせ部22から情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13に通知して照合依頼を行う(ステップS13)。
【0111】
情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13は、画像形成装置2の情報管理装置問い合わせ部22から指定された印刷物識別情報に対応付けて登録されている印刷物複写制御情報を印刷物複写制御情報管理DB16から取得し、制御対象となるユーザ識別情報のリストが登録されている場合には、そのユーザ識別情報のリストを取得する。グループ名が登録されている場合には、同じグループ名に対応付けられた複写制御グループ情報管理DB15の複写制御グループ情報からユーザ識別情報のリストを取得する。文書ファイル記憶場所情報が登録されている場合には、同じ文書ファイル記憶場所情報に対応付けられた複写制御グループ情報管理DB15の複写制御グループ情報からユーザ識別情報のリストを取得する。キーワードが登録されている場合には、同じキーワードに対応付けられた複写制御グループ情報管理DB15の複写制御グループ情報からユーザ識別情報のリストを取得する。
【0112】
そして、情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13は、制御対象となるユーザ識別情報のリストと、画像形成装置2の情報管理装置問い合わせ部22から通知を受けたユーザ識別情報とを照合する。その際、
・印刷物識別情報に対して個別の印刷物複写制御情報が設定されている。
・複写制御グループ情報が設定されている文書ファイルの記憶場所に文書ファイルが保存されている。
・複写制御グループ情報が設定されているキーワードを文書のタイトルもしくはファイル名に含んでいる。
の2つ以上が該当する場合、該当するすべての複写制御グループ情報のAND(論理積)もしくはOR(論理和)を文書に対する複写制御グループ情報として適用するようにする。ANDとするかORとするかは予め設定されるものとする。また、条件を付けてANDとORを組み合わせて設定してもよい。
【0113】
また、印刷する文書のファイル名に、複写制御グループ情報が設定されている複数のキーワードが含まれる場合、それぞれのキーワードに対する複写制御グループ情報のANDもしくはORが文書に対する複写制御グループ情報として適用される。
【0114】
また、メールのタイトル(メール本文を印刷する場合)もしくはメールに添付された文書のタイトルもしくはファイル名(メールに添付された文書を印刷する場合)に、複写制御グループ情報が設定されているキーワードが含まれる場合、メールの宛先リストから作成された制御対象となるユーザ識別情報のリストと、キーワードに設定された複写制御グループ情報のANDもしくはORが文書に対する複写制御グループ情報として適用される。
【0115】
情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13は、複写制御が許可設定で、照合により画像形成装置2の情報管理装置問い合わせ部22から通知を受けたユーザ識別情報が印刷物複写制御情報(印刷物複写制御情報に指定された複写制御グループ情報を含む)に含まれていない場合、または複写制御が禁止設定で、照合により画像形成装置2の情報管理装置問い合わせ部22から通知を受けたユーザ識別情報が印刷物複写制御情報(印刷物複写制御情報に指定された複写制御グループ情報を含む)に含まれている場合、すなわち、複写しようとするユーザ識別情報に対して複写が許可されていない場合、その旨を画像形成装置2の情報管理装置問い合わせ部22に通知する(ステップS14)。
【0116】
画像形成装置2のユーザI/F21は、オペレータ・パネル等に、複写が許可されていない旨の通知を行い、処理を終了する。
【0117】
情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13は、複写制御が許可設定で、照合により画像形成装置2の情報管理装置問い合わせ部22から通知を受けたユーザ識別情報が印刷物複写制御情報(印刷物複写制御情報に指定された複写制御グループ情報を含む)に含まれている場合、または複写制御が禁止設定で、照合により画像形成装置2の情報管理装置問い合わせ部22から通知を受けたユーザ識別情報が印刷物複写制御情報(印刷物複写制御情報に指定された複写制御グループ情報を含む)に含まれていない場合、すなわち、複写しようとするユーザ識別情報に対して複写が許可されている場合、画像形成装置2の情報管理装置問い合わせ部22から通知を受けた本人認証情報とともにユーザ情報と照合し、その結果を画像形成装置2の情報管理装置問い合わせ部22に通知する(ステップS14)。
【0118】
本人認証情報がユーザ情報と一致した場合、画像形成装置2の複写処理部26は通常の複写動作を行い(ステップS15)、処理を終了する。
【0119】
本人認証情報がユーザ情報と一致しなかった場合、画像形成装置2のユーザI/F21はオペレータ・パネル等により、本人認証情報が正しくなかった旨の通知をユーザに対して行い、処理を終了する。本人認証情報が一致しなかった場合、必要であれば本人認証情報の再入力と認証を許容回数分繰り返すことも可能である。
【0120】
<動作/印刷物複写制御情報の登録>
図6は印刷物複写制御情報の登録(図5のステップS3)の処理例を示すシーケンス図であり、文書毎の個別の複写制御方法による場合の処理例である。
【0121】
図6において、情報処理装置3では、文書の印刷時にユーザはユーザI/F31を用い、画像形成装置制御ソフト32の設定で複写制御属性(複写制御の有効化/無効化)を設定する(ステップS301)。具体的には、例えば、複写制御属性を有効化するチェックボックス等をチェックすることで行う。
【0122】
次いで、ユーザは、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の設定で、文書毎の個別の複写制御方法を選択する(ステップS302)。他の選択候補としては、文書ファイル記憶場所情報を用いた複写制御方法、キーワードを用いた複写制御方法、メールの宛先リストを用いた複写制御方法がある。
【0123】
これにより、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32は、印刷物複写制御情報設定部324の制御のもと、情報管理装置通信部321により情報管理装置1のユーザ情報管理部11もしくは複写制御グループ情報管理部12と通信し、情報管理装置1のユーザ情報管理DB14にユーザ情報として登録されたユーザ識別情報のリストもしくは複写制御グループ情報管理DB15に事前に登録された複写制御グループ情報を取得する(ステップS303、S304)。
【0124】
次いで、ユーザは、後で複写制御属性を変更する可能性がある場合は、ユーザI/F31を用い、取得したリストから印刷要求者のユーザ識別情報を選択し、本人認証情報(パスワード等)の入力を行い(ステップS305)、情報管理装置1による認証処理を行う(ステップS306、S307)。この認証処理は、情報処理装置3のユーザI/F31から印刷物複写制御情報設定部324および情報管理装置通信部321を介して情報管理装置1のユーザ情報管理部11にユーザ識別情報と本人認証情報が通知され、ユーザ情報管理部11はユーザ情報管理DB14を参照して照合を行い、結果を情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の情報管理装置通信部321および印刷物複写制御情報設定部324を介してユーザI/F31に通知することで行われる。
【0125】
次いで、ユーザは、ユーザI/F31を用い、取得したリストから所望のユーザ識別情報を選択することで制御対象となるユーザ識別情報のリストを作成し、もしくは、事前に登録された複写制御グループ情報から制御対象となるグループ名を選択する(ステップS308)。
【0126】
これにより、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の印刷物複写制御情報設定部324は、情報管理装置通信部321を介して情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13に印刷物識別情報発行要求を行い(ステップS309)、情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13は印刷物識別情報を発行し、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の情報管理装置通信部321に通知し、印刷物複写制御情報設定部324は印刷物識別情報を取得する(ステップS310)。なお、画像形成装置制御ソフト32側でユニークな印刷物識別情報を生成するようにしてもよい。
【0127】
次いで、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の印刷物複写制御情報設定部324は、印刷物識別情報とともに、
・印刷要求者のユーザ識別情報(本人認証を行った場合)
・制御対象となるユーザ識別情報のリスト(ユーザ識別情報を選択した場合)
・グループ名(情報管理装置1の複写制御グループ情報管理DB15に登録されている複写制御グループ情報を選択した場合)
・文書ファイル名
を、印刷物複写制御情報として、情報管理装置通信部321を介して情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13に依頼して印刷物複写制御情報管理DB16に登録する(ステップS311、S312)。図6では、印刷物複写制御情報の一部として、印刷物識別情報「DocID A」にユーザ識別情報「UserID 1,2」が対応付けられて登録された状態を示している。
【0128】
図7は印刷物複写制御情報の登録(図5のステップS3)の他の処理例を示すシーケンス図であり、文書ファイル記憶場所情報を用いた複写制御方法の場合の処理例である。
【0129】
図7において、ユーザは、情報処理装置3において、希望する複写制御グループ情報が設定されている文書ファイルの記憶場所に、印刷する文書のファイルを保存する(ステップS321)。
【0130】
その後、情報処理装置3では、文書の印刷時にユーザはユーザI/F31を用い、画像形成装置制御ソフト32の設定で複写制御属性(有効化/無効化)を設定する(ステップS322)。
【0131】
次いで、ユーザは、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の設定で、文書ファイル記憶場所情報を用いた複写制御方法を選択する(ステップS323)。
【0132】
これにより、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32は、印刷物複写制御情報設定部324の制御のもと、情報管理装置通信部321により情報管理装置1のユーザ情報管理部11と通信し、情報管理装置1のユーザ情報管理DB14にユーザ情報として登録されたユーザ識別情報のリストを取得する(ステップS324、S325)。
【0133】
次いで、ユーザは、後で複写制御属性を変更する可能性がある場合は、ユーザI/F31を用い、取得したリストから印刷要求者のユーザ識別情報を選択し、本人認証情報(パスワード等)の入力を行い(ステップS326)、情報管理装置1による認証処理を行う(ステップS327、S328)。この認証処理は、情報処理装置3のユーザI/F31から印刷物複写制御情報設定部324および情報管理装置通信部321を介して情報管理装置1のユーザ情報管理部11にユーザ識別情報と本人認証情報が通知され、ユーザ情報管理部11はユーザ情報管理DB14を参照して照合を行い、結果を情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の情報管理装置通信部321および印刷物複写制御情報設定部324を介してユーザI/F31に通知することで行われる。
【0134】
次いで、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の印刷物複写制御情報設定部324は、情報管理装置通信部321を介して情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13に印刷物識別情報発行要求を行い(ステップS329)、情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13は印刷物識別情報を発行し、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の情報管理装置通信部321に通知し、印刷物複写制御情報設定部324は印刷物識別情報を取得する(ステップS330)。なお、画像形成装置制御ソフト32側でユニークな印刷物識別情報を生成するようにしてもよい。
【0135】
次いで、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の印刷物複写制御情報設定部324は、印刷物識別情報とともに、
・印刷要求者のユーザ識別情報(本人認証を行った場合)
・文書ファイル記憶場所情報(情報管理装置1の複写制御グループ情報管理DB15に登録されている文書ファイル記憶場所情報)
・文書ファイル名
を、印刷物複写制御情報として、情報管理装置通信部321を介して情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13に依頼して印刷物複写制御情報管理DB16に登録する(ステップS331、S332)。図7では、印刷物複写制御情報の一部として、印刷物識別情報「DocID B」に文書ファイル記憶場所情報「sales」が対応付けられて登録された状態を示している。
【0136】
なお、文書ファイルの記憶場所に対して複写制御グループ情報を予め設定しなくても、複写制御グループ情報が設定された文書をその文書ファイルの記憶場所に移動もしくはコピーすることにより、その文書と同じ複写制御グループ情報を文書ファイルの記憶場所に対して設定することも可能である。
【0137】
また、上記の説明では、印刷物複写制御情報に文書ファイル記憶場所情報を含ませているが、その文書ファイル記憶場所情報に対応付けられて登録されている複写制御グループ情報を取得し、その複写制御グループ情報に登録されているユーザ識別情報もしくはそのグループ名を複写制御対象として印刷物複写制御情報に含めてもよい。その場合、後の処理は個別の複写制御方法で制御対象としてユーザ識別情報もしくはグループ名を選択した場合とそれぞれ同じとなる。
【0138】
図8は印刷物複写制御情報の登録(図5のステップS3)の他の処理例を示すシーケンス図であり、キーワードを用いた複写制御方法の場合の処理例である。
【0139】
図8において、ユーザは、情報処理装置3において、希望する複写制御グループ情報が設定されているキーワードを、印刷する文書のファイル名に含める(ステップS341)。
【0140】
その後、情報処理装置3では、文書の印刷時にユーザはユーザI/F31を用い、画像形成装置制御ソフト32の設定で複写制御属性(有効化/無効化)を設定する(ステップS342)。
【0141】
次いで、ユーザは、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の設定で、キーワードを用いた複写制御方法を選択する(ステップS343)。
【0142】
これにより、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32は、印刷物複写制御情報設定部324の制御のもと、情報管理装置通信部321により情報管理装置1のユーザ情報管理部11と通信し、情報管理装置1のユーザ情報管理DB14にユーザ情報として登録されたユーザ識別情報のリストを取得する(ステップS344、S345)。
【0143】
次いで、ユーザは、後で複写制御属性を変更する可能性がある場合は、ユーザI/F31を用い、取得したリストから印刷要求者のユーザ識別情報を選択し、本人認証情報(パスワード等)の入力を行い(ステップS346)、情報管理装置1による認証処理を行う(ステップS347、S348)。この認証処理は、情報処理装置3のユーザI/F31から印刷物複写制御情報設定部324および情報管理装置通信部321を介して情報管理装置1のユーザ情報管理部11にユーザ識別情報と本人認証情報が通知され、ユーザ情報管理部11はユーザ情報管理DB14を参照して照合を行い、結果を情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の情報管理装置通信部321および印刷物複写制御情報設定部324を介してユーザI/F31に通知することで行われる。
【0144】
次いで、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の印刷物複写制御情報設定部324は、情報管理装置通信部321を介して情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13に印刷物識別情報発行要求を行い(ステップS349)、情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13は印刷物識別情報を発行し、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の情報管理装置通信部321に通知し、印刷物複写制御情報設定部324は印刷物識別情報を取得する(ステップS350)。なお、画像形成装置制御ソフト32側でユニークな印刷物識別情報を生成するようにしてもよい。
【0145】
次いで、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の印刷物複写制御情報設定部324は、印刷物識別情報とともに、
・印刷要求者のユーザ識別情報(本人認証を行った場合)
・キーワード(情報管理装置1の複写制御グループ情報管理DB15に登録されているキーワード)
・文書ファイル名
を、印刷物複写制御情報として、情報管理装置通信部321を介して情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13に依頼して印刷物複写制御情報管理DB16に登録する(ステップS351、S352)。図8では、印刷物複写制御情報の一部として、印刷物識別情報「DocID C」にキーワード「customer」が対応付けられて登録された状態を示している。
【0146】
また、上記の説明では、印刷物複写制御情報にキーワードを含ませているが、そのキーワードに対応付けられて登録されている複写制御グループ情報を取得し、その複写制御グループ情報に登録されているユーザ識別情報もしくはそのグループ名を複写制御対象として印刷物複写制御情報に含めてもよい。その場合、後の処理は個別の複写制御方法で制御対象としてユーザ識別情報もしくはグループ名を選択した場合とそれぞれ同じとなる。
【0147】
図9は印刷物複写制御情報の登録(図5のステップS3)の他の処理例を示すシーケンス図であり、メールの宛先リストを用いた複写制御方法の場合の処理例である。なお、この設定方法を用いる場合、メール・アドレスをユーザ識別情報として登録しておくものとする。メール・アドレスとユーザ識別情報が別となる場合は、メール・アドレスからユーザ識別情報へ適宜に変換を行う。
【0148】
図9において、情報処理装置3では、メール本文もしくは添付文書の印刷時に、ユーザはユーザI/F31を用い、画像形成装置制御ソフト32の設定で複写制御属性(有効化/無効化)を設定する(ステップS361)。
【0149】
次いで、ユーザは、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の設定で、メールの宛先リストを用いた複写制御方法を選択する(ステップS362)。
【0150】
次いで、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の印刷物複写制御情報設定部324は、プラグイン・ソフト33の宛先リスト取得部331によりメールの宛先リストにあるメール・アドレスを取得する(ステップS363)。
【0151】
情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32は、印刷物複写制御情報設定部324の制御のもと、情報管理装置通信部321により情報管理装置1のユーザ情報管理部11と通信し、情報管理装置1のユーザ情報管理DB14にユーザ情報として登録されたユーザ識別情報(メール・アドレス)のリストを取得する(ステップS364、S365)。
【0152】
次いで、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32は、宛先リストから取得したメール・アドレスを情報管理装置1から取得したユーザ識別情報(メール・アドレス)と照合し、宛先リストから取得したメール・アドレスのうち、情報管理装置1のユーザ情報管理DB14にユーザ識別情報として登録されているメール・アドレスからユーザ識別情報のリストを作成する(ステップS366)。
【0153】
次いで、ユーザは、後で複写制御属性を変更する可能性がある場合は、ユーザI/F31を用い、情報管理装置1から取得したユーザ識別情報のリストから印刷要求者のユーザ識別情報を選択し、本人認証情報(パスワード等)の入力を行い(ステップS367)、情報管理装置1による認証処理を行う(ステップS368、S369)。この認証処理は、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32のユーザI/F31から印刷物複写制御情報設定部324および情報管理装置通信部321を介して情報管理装置1のユーザ情報管理部11にユーザ識別情報と本人認証情報が通知され、ユーザ情報管理部11はユーザ情報管理DB14を参照して照合を行い、結果を情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の情報管理装置通信部321および印刷物複写制御情報設定部324を介してユーザI/F31に通知することで行われる。
【0154】
次いで、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の印刷物複写制御情報設定部324は、情報管理装置通信部321を介して情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13に印刷物識別情報発行要求を行い(ステップS370)、情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13は印刷物識別情報を発行し、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の情報管理装置通信部321に通知し、印刷物複写制御情報設定部324は印刷物識別情報を取得する(ステップS371)。なお、画像形成装置制御ソフト32側でユニークな印刷物識別情報を生成するようにしてもよい。
【0155】
次いで、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の印刷物複写制御情報設定部324は、印刷物識別情報とともに、
・印刷要求者のユーザ識別情報(本人認証を行った場合)
・ユーザ識別情報(宛先リスト取得部331が取得したユーザ識別情報のうち、情報管理装置通信部321が情報管理装置1のユーザ情報管理DB14から取得したユーザ識別情報に含まれるもの)
・文書ファイル名
を、印刷物複写制御情報として、情報管理装置通信部321を介して情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13に依頼して印刷物複写制御情報管理DB16に登録する(ステップS372、S373)。図9では、印刷物複写制御情報の一部として、印刷物識別情報「DocID C」にユーザ識別情報「UserID 3,5」が対応付けられて登録された状態を示している。
【0156】
なお、情報処理装置3を複数のユーザで共用しない場合は、画像形成装置制御ソフト32に、印刷要求者のユーザ識別情報を登録しておき、印刷要求者のユーザ識別情報の選択(図6のステップS305、図7のステップS326、図8のステップS346、図9のステップS367)を省略することも可能である。
【0157】
以上、印刷物複写制御情報の登録について4パターンの処理例を説明したが、それぞれのパターンを適宜に組み合わせてもよい。
【0158】
<動作/印刷物複写制御情報の変更>
登録後の印刷物複写制御情報の変更時に、情報管理装置1に登録された文書の特定を容易にするため、情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理DB16に印刷物複写制御情報を登録する際(図5のステップS3、図6のステップS311、図7のステップS331、図8のステップS351、図9のステップS372)に、
・文書ファイルの作成日時
・文書ファイルのサイズ
・文書ファイルの印刷日時
等を併せて登録することも可能である。
【0159】
また、印刷物複写制御情報のデータとして有効期限を設定することにより、その有効期限の経過後に複写制御属性の解除、もしくはすべてのユーザに対して複写制御を設定することも可能である。
【0160】
印刷物複写制御情報の文書毎の個別の変更処理は次のように行われる。
【0161】
(1)印刷物識別情報を地紋透かしで印刷した文書に対して、印刷物複写制御情報を後から変更する場合、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の印刷物複写制御情報変更部325は、情報管理装置通信部321を介して情報管理装置1のユーザ情報管理部11に依頼し、ユーザ情報管理DB14にユーザ情報として登録されたユーザ識別情報のリストを取得する。
【0162】
(2)ユーザは、ユーザI/F31を用い、上記のリストから印刷要求者のユーザ識別情報を選択し、本人認証(パスワードの入力等)を行う。この認証処理は、情報処理装置3のユーザI/F31から印刷物複写制御情報変更部325および情報管理装置通信部321を介して情報管理装置1のユーザ情報管理部11にユーザ識別情報と本人認証情報が通知され、ユーザ情報管理部11はユーザ情報管理DB14を参照して照合を行い、結果を情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の情報管理装置通信部321および印刷物複写制御情報変更部325を介してユーザI/F31に通知することで行われる。画像形成装置制御ソフト32に、印刷要求者のユーザ識別情報が登録されている場合は、印刷要求者のユーザ識別情報の選択は省略可能である。
【0163】
(3)画像形成装置制御ソフト32の印刷物複写制御情報変更部325は、入力された印刷要求者のユーザ識別情報で登録された印刷物識別情報とその印刷物複写制御情報のリストを、情報管理装置通信部321を介して情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13から取得する。
【0164】
(4)ユーザは、ユーザI/F31を用い、上記のリストから、印刷物複写制御情報を変更する印刷物識別情報を選択し、制御対象となるユーザ識別情報のリストもしくはグループ名の変更を行う。
【0165】
(5)画像形成装置制御ソフト32の印刷物複写制御情報変更部325は、印刷物識別情報とともに、変更された制御対象となるユーザ識別情報のリストもしくはグループ名を含む印刷物複写制御情報を、情報管理装置通信部321を介して情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13に依頼し、再登録する。複写制御属性を解除(無効化)する場合は、その印刷物識別情報に対して、情報管理装置1のユーザ情報管理DB14に登録されている全ユーザに複写制御の許可設定を行う、もしくはどのユーザも選択しない状態で複写制御の禁止設定を行う、もしくは、その印刷物識別情報に関連するすべての情報を情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理DB16から削除する等の処理を行う。また、情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理DB16へ登録する印刷物複写制御情報の1つとして複写制御属性の有効・無効を示すフラグを設け、このフラグの設定で複写制御属性を管理することも可能である。
【0166】
印刷物複写制御情報の文書ファイル記憶場所情報を用いた変更処理は次のように行われる。
【0167】
(1)情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の複写制御グループ情報変更部323は、情報管理装置通信部321を介して情報管理装置1の複写制御グループ情報管理部12に依頼し、文書ファイル記憶場所情報に対応付けられて複写制御グループ情報管理DB15に登録された複写制御グループ情報のリストを取得する。
【0168】
(2)ユーザは取得したリストから変更したい文書ファイル記憶場所情報を選択する。
【0169】
(3)ユーザは、選択した文書ファイル記憶場所情報に対応付けられた複写制御グループ情報の変更を行う。
【0170】
(4)画像形成装置制御ソフト32の複写制御グループ情報変更部323は、文書ファイル記憶場所情報とともに、変更された複写制御グループ情報を情報管理装置1に再登録する。複写制御グループ情報の再登録は、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の複写制御グループ情報変更部323から情報管理装置通信部321を介し、情報管理装置1の複写制御グループ情報管理部12に依頼することで行う。
【0171】
印刷物複写制御情報のキーワードを用いた変更処理は次のように行われる。
【0172】
(1)情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の複写制御グループ情報変更部323は、情報管理装置通信部321を介して情報管理装置1の複写制御グループ情報管理部12に依頼し、キーワードに対応付けられて複写制御グループ情報管理DB15に登録された複写制御グループ情報のリストを取得する。
【0173】
(2)ユーザは取得したリストから変更したいキーワードを選択する。
【0174】
(3)ユーザは、選択したキーワードに対応付けられた複写制御グループ情報の変更を行う。
【0175】
(4)画像形成装置制御ソフト32の複写制御グループ情報変更部323は、キーワードとともに、変更された複写制御グループ情報を情報管理装置1に再登録する。複写制御グループ情報の再登録は、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の複写制御グループ情報変更部323から情報管理装置通信部321を介し、情報管理装置1の複写制御グループ情報管理部12に依頼することで行う。
【0176】
印刷物複写制御情報の印刷物識別情報を用いた変更処理は次のように行われる。この場合、印刷物識別情報の生成時に、プラグイン・ソフト等を用いて自動的にもしくは手動で、ファイル名の一部(例えば、ファイル名の最後)に印刷物識別情報を付加(挿入)しておくものとする。
【0177】
(1)印刷物識別情報を地紋透かしで印刷した文書に対して、印刷物複写制御情報を後から変更する場合、情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の印刷物複写制御情報変更部325は、情報管理装置通信部321を介して情報管理装置1のユーザ情報管理部11に依頼し、ユーザ情報管理DB14にユーザ情報として登録されたユーザ識別情報のリストを取得する。
【0178】
(2)ユーザは、ユーザI/F31を用い、上記のリストから印刷要求者のユーザ識別情報を選択し、本人認証(パスワードの入力等)を行う。この認証処理は、情報処理装置3のユーザI/F31から印刷物複写制御情報変更部325および情報管理装置通信部321を介して情報管理装置1のユーザ情報管理部11にユーザ識別情報と本人認証情報が通知され、ユーザ情報管理部11はユーザ情報管理DB14を参照して照合を行い、結果を情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の情報管理装置通信部321および印刷物複写制御情報変更部325を介してユーザI/F31に通知することで行われる。
【0179】
(3)情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の印刷物複写制御情報変更部325は、入力された印刷要求者のユーザ識別情報で登録された印刷物識別情報とその印刷物複写制御情報のリストを、情報管理装置通信部321を介して情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13に依頼して取得する。
【0180】
(4)ユーザは、ユーザI/F31を用い、上記のリストから、印刷物複写制御情報を変更する印刷物識別情報を選択する。
【0181】
(5)情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の印刷物複写制御情報変更部325は、選択された印刷物識別情報を含むファイル名を、ファイルが記憶されている記憶装置(ハードディスク等)上でサーチする。
【0182】
(6)情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の印刷物複写制御情報変更部325は、ファイル名が印刷物複写制御情報に登録された文書ファイル記憶場所情報の示す記憶場所以外で見つかった場合、印刷物複写制御情報中の文書ファイル記憶場所情報を変更し、情報管理装置通信部321を介して情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13に依頼して再登録する。これにより、現在の文書ファイルの記憶場所に関連した複写制御グループ情報が、この印刷物識別情報に対して適用される。
【0183】
(7)情報処理装置3の画像形成装置制御ソフト32の印刷物複写制御情報変更部325は、見つかった文書の印刷物識別情報を除いた部分のファイル名が、印刷物複写制御情報に登録されたファイル名から変更されていた場合、印刷物複写制御情報中のキーワードを新しいファイル名に含まれるキーワードに変更し、情報管理装置通信部321を介して情報管理装置1の印刷物複写制御情報管理部13に依頼して再登録する。これにより、現在のファイル名に含まれるキーワードに関連した複写制御グループ情報が、この印刷物識別情報に対して適用される。
【0184】
<総括>
以上、本実施形態によれば、複写制御の設定を容易に行うことができるという利点がある。ひいては、文書の複写に起因する機密情報漏洩を有効に防止することができる。
【0185】
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
【符号の説明】
【0186】
1 情報管理装置
11 ユーザ情報管理部
12 複写制御グループ情報管理部
13 印刷物複写制御情報管理部
14 ユーザ情報管理DB
15 複写制御グループ情報管理DB
16 印刷物複写制御情報管理DB
2 画像形成装置
21 ユーザI/F
22 情報管理装置問い合わせ部
23 印刷処理部
24 地紋透かし読み取り部
25 ユーザ認証部
26 複写処理部
3 情報処理装置
31 ユーザI/F
32 画像形成装置制御ソフト
321 情報管理装置通信部
322 複写制御グループ情報設定部
323 複写制御グループ情報変更部
324 印刷物複写制御情報設定部
325 印刷物複写制御情報変更部
326 画像形成データ生成部
33 プラグイン・ソフト
331 宛先リスト取得部
34 メール・ソフト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複写制御の対象となる文書の文書ファイルが格納される記憶場所を示す文書ファイル記憶場所情報に、複写制御の対象となるユーザを特定する制御対象ユーザ識別情報リストもしくは当該制御対象ユーザ識別情報リストが登録されたグループを特定するグループ情報を対応付けて複写制御グループ情報として登録する手段と、
文書の印刷時に、前記複写制御グループ情報を参照し、印刷対象文書の文書ファイルの記憶場所が前記複写制御グループ情報の前記文書ファイル記憶場所情報が示す記憶場所に一致する場合に、前記印刷対象文書の印刷物識別情報に複写制御の種類と前記文書ファイル記憶場所情報を対応付けて印刷物複写制御情報として登録する手段と、
文書の印刷時に、前記印刷物識別情報を印刷情報に含める手段と、
印刷物の複写時に、当該印刷物から前記印刷物識別情報を抽出し、前記印刷物複写制御情報を参照して、抽出した前記印刷物識別情報に対応する前記複写制御の種類と前記文書ファイル記憶場所情報を取得し、前記複写制御グループ情報を参照して、取得した前記文書ファイル記憶場所情報に対応する前記制御対象ユーザ識別情報リストもしくは前記グループ情報を取得し、前記印刷物の複写を要求するユーザが取得した前記制御対象ユーザ識別情報リストもしくは前記グループ情報に含まれる場合に、前記複写制御の種類に応じて複写の可否を制御する手段と
を備え、
複写制御の設定を容易化することを特徴とする複写管理システム。
【請求項2】
複写制御の対象となる文書に含まれるキーワードに、複写制御の対象となるユーザを特定する制御対象ユーザ識別情報リストもしくは当該制御対象ユーザ識別情報リストが登録されたグループを特定するグループ情報を対応付けて複写制御グループ情報として登録する手段と、
文書の印刷時に、前記複写制御グループ情報を参照し、印刷対象文書に前記複写制御グループ情報の前記キーワードが示す文字列が含まれる場合に、前記印刷対象文書の印刷物識別情報に複写制御の種類と前記キーワードを対応付けて印刷物複写制御情報として登録する手段と、
文書の印刷時に、前記印刷物識別情報を印刷情報に含める手段と、
印刷物の複写時に、当該印刷物から前記印刷物識別情報を抽出し、前記印刷物複写制御情報を参照して、抽出した前記印刷物識別情報に対応する前記複写制御の種類と前記キーワードを取得し、前記複写制御グループ情報を参照して、取得した前記キーワードに対応する前記制御対象ユーザ識別情報リストもしくは前記グループ情報を取得し、前記印刷物の複写を要求するユーザが取得した前記制御対象ユーザ識別情報リストもしくは前記グループ情報に含まれる場合に、前記複写制御の種類に応じて複写の可否を制御する手段と
を備え、
複写制御の設定を容易化することを特徴とする複写管理システム。
【請求項3】
メールにより送受信される文書の印刷時に、印刷対象文書の印刷物識別情報に複写制御の種類とメール宛先リストに含まれるユーザを特定する制御対象ユーザ識別情報リストを対応付けて印刷物複写制御情報として登録する手段と、
文書の印刷時に、前記印刷物識別情報を印刷情報に含める手段と、
印刷物の複写時に、当該印刷物から前記印刷物識別情報を抽出し、前記印刷物複写制御情報を参照して、抽出した前記印刷物識別情報に対応する前記複写制御の種類と前記制御対象ユーザ識別情報リストを取得し、前記印刷物の複写を要求するユーザが取得した前記制御対象ユーザ識別情報リストに含まれる場合に、前記複写制御の種類に応じて複写の可否を制御する手段と
を備え、
複写制御の設定を容易化することを特徴とする複写管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−253246(P2011−253246A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−125098(P2010−125098)
【出願日】平成22年5月31日(2010.5.31)
【出願人】(509129277)インフォプリント・ソリューションズ・カンパニー・エルエルシイ (26)
【Fターム(参考)】