説明

複合システム、画像入力装置、及び画像出力装置

【課題】複合システムにおいて構成装置の使用制限の処理を簡単にする。
【解決手段】スキャナ1は、IDが入力されるオペレーションパネル14と、オペレーションパネル14に入力された上記IDと予め登録されたスキャナ使用許可IDとに基づいて、スキャナ1の使用を許可するか否かを判定するとともに、上記入力IDをローカルI/F制御部13によってプリンタ2に送信させる使用制限管理部113とを有し、プリンタ2は、スキャナ1から受信した上記入力IDと予め登録されたプリンタ使用許可IDとに基づいて、プリンタ2の使用を許可するか否かを判定し、その判定結果を外部I/F制御部によってスキャナ1に返信させる使用許可/不許可制御部とを有し、スキャナ1は、使用制限管理部113による判定結果とプリンタ2の上記使用許可/不許可制御部から受信した判定結果とに応じて、プリンタ2に読み取り画像を送出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を入力可能なスキャナ等の画像入力装置と、上記画像入力装置に接続されて上記画像入力装置から送出される画像を出力可能な画像出力装置とを備えた複合システムに関し、特に上記画像入力装置及び上記画像出力装置についての使用制限に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、読取部や印刷部を1つの装置内に設けて、コピー機能,スキャナ機能,プリント機能,ファクシミリ機能等を実現する多機能複合装置があった。そして、このような従来の多機能複合装置としては、ユーザごとに使用可能な機能のメニューを予め記憶しておき、識別したユーザのメニューを表示し、そのユーザにはその表示したメニューに含まれる機能のみの使用を許可することにより、使用制限をするものがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−152446号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、スキャナ等の画像入力装置とプリンタ等の画像出力装置とをネットワークI/FやローカルI/Fのケーブルで接続して多機能複合システムを構成する場合には、プリンタではトナーや記録用紙等の消耗部材の使用量を管理する等の必要性からプリンタにおいての使用制限を行なう必要がある。一方、プリンタとは無関係にスキャナ単体で動作可能な機能(スキャナで読み取った画像をパソコン等の上位装置に送出する等の機能)を使用する場合もあり、スキャナにおいても使用制限を行う必要がある。このような場合に、それぞれの装置における使用制限を別個に行うと操作が煩雑になるという問題がある。
【0005】
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたものであり、複合システムにおいて構成装置の使用制限の処理を簡単にできるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の複合システムは、画像を入力可能な画像入力装置と、前記画像入力装置から送出される画像を出力可能な画像出力装置とを備えた複合システムにおいて、前記画像入力装置は、特定の情報が入力される特定情報入力部と、前記特定情報入力部に入力された前記特定の情報と予め登録された第1の登録情報とに基づいて、この画像入力装置の使用を許可するか否かを判定する第1の判定部と、前記特定の情報を前記画像出力装置に送信する送信部とを有し、前記画像出力装置は、前記画像入力装置から受信した前記特定の情報と前記予め登録された第2の登録情報とに基づいて、この画像出力装置の使用を許可するか否かを判定する第2の判定部と、前記第2の判定部による判定結果を前記画像入力装置に返信する判定結果返信部とを有し、前記画像入力装置は、前記第1の判定部による判定結果と前記画像出力装置の前記判定結果返信部から受信した判定結果とに応じて、前記画像出力装置に入力画像を送出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、1つの特定情報の1回の入力で、画像入力装置の使用制限と画像出力装置の使用制限とを行うことが可能となるので、複合システムにおいて構成装置の使用制限の処理を簡単にできるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1
図1は本発明の実施の形態1の多機能複合システムの全体構成図である。図1において、実施の形態1の多機能複合システムは、スキャナ1と、プリンタ2と、PC(パソコン)3と、ネットワークケーブル4と、ロ−カルケーブル5とを備えて構成されている。スキャナ1は、ローカルケーブル5によってプリンタ2と接続されており、ネットワークケーブル4によってネットワーク上のPC3と接続されている。
【0009】
実施の形態1の多機能複合システムは、スキャナ1で読み取ったデータをプリンタ2で印刷するコピー機能と、読み取ったデータをネットワーク上のPC3に電子メールで送信する機能(以降、「Scan−to機能」と記載し、Scan−to機能の動作モードを「Scan−toモード」と記載する)と、PC3からスキャナ1を経由してプリンタ2に送ったデータをプリンタ2で印刷するプリント機能とを備えている。
【0010】
実施の形態1では、ローカルケーブル5として、USB(ユニバーサル・シリアル・バス)インターフェース用のUSBケーブルを使用するが、IEEE1284インターフェース用のセントロニクスケーブル、IEEE1394インターフェース用のケーブル、或いはLANインターフェース用の10/100BaseTケーブル等を使用することも可能である。
【0011】
図2はスキャナ1のブロック構成図である。図2において、スキャナ1は、読取部11と、画処理部12と、ローカルI/F制御部13と、オペレーションパネル14と、圧縮部15と、コピー制御部16と、スキャナ制御部17と、ネットワークI/F制御部18と、ネットワーク送信用ファイル作成部19と、画メモリ110と、制御プログラム格納部111と、CPU112と、使用制限管理部113とを備えている。
【0012】
読取部11は、原稿を読み取る。画処理部12は、読み取った画データの画処理をする。ローカルI/F制御部13は、ローカルケーブル5によってプリンタ2と接続されており、通信プロトコルを実装し、プリンタ2との双方向のコマンドやデータの送受信を制御する。実施の形態1では、ローカルI/F制御部13は、USBインターフェースの通信プロトコルを実装及び使用するが、IEEE1284インターフェース、IEEE1394インターフェース、或いはLANインターフェース等の通信プロトコルを実装及び使用することも可能である。
【0013】
圧縮部15は、読み取りデータを圧縮する。コピー制御部16は、プリンタ2と協調してコピー機能やプリント機能の実行を制御する。スキャナ制御部17は、オペレーションパネル14からの読み取り指示、或いはネットワークI/F制御部18で受信されたPC3からの読み取り指示に従って、原稿の読み取りを制御する。
【0014】
ネットワークI/F制御部18は、ネットワークケーブル4によってPC3と接続されており、ネットワークプロトコルを実装し、ネットワーク上のPC3とのコマンドの送受信、ネットワーク送信用に加工された読み取りデータのPC3への送信、及びPC3からのプリントデータの受信を制御する。ネットワーク送信用ファイル作成部19は、ネットワーク送信用に読み取りデータを加工する。画メモリ110は、読み取られた画像データ、及び画処理や圧縮処理が施された加工データを格納する。
【0015】
制御プログラム格納部111は、CPU112により実行されるそれぞれの制御プログラムを格納する。CPU112は、読取部11、画処理部12、ローカルI/F制御部13、オペレーションパネル14、圧縮部15、コピー制御部16、スキャナ制御部17、ネットワークI/F制御部18、ネットワーク送信用ファイル作成部19、画メモリ110、制御プログラム格納部111、及び使用制限管理部113の動作を制御し、これらは、CPU112の制御により協調して動作する。
【0016】
図3はオペレーションパネル14の構成図である。図3において、オペレーションパネル14は、LCDディスプレイ141と、メニューキー142と、スタートキー143と、各種キー144と、テンキー145とを備えている。このオペレーションパネル14は、ユーザが実施の形態1の多機能複合システムの動作モードの選択や実行及び各種の設定のための操作や入力をするパネルである。
【0017】
LCDディスプレイ141は、操作や設定のための表示を行う。メニューキー142及び各種キー144は、各種設定を行うためのキーである。スタートキー143は、動作の起動をかけるためのキーである。テンキー145は、IDやキャラクタとして数字やアルファベットを入力するためのキーである。
【0018】
図4は使用制限管理部113の構成図である。図4において、使用制限管理部113は、入力ID格納部1131と、スキャナ使用許可判定部1132と、プリンタ使用許可判定部1133とを備えており、実施の形態1の多機能複合システムの使用制限の管理をする。
【0019】
入力ID格納部1131は、オペレーションパネル14で入力された、数字,アルファベット,記号により構成された4桁よりなるID(ユーザID又はパーソナルID)の最上位桁1131a,第2位桁1131b,第3位桁1131c,最下位桁1131dを格納する。なお、入力するIDの桁数を5桁以上とし、その5桁以上のIDを入力ID格納部1131に格納してもよい。
【0020】
スキャナ使用許可判定部1132は、判定部1132Aと、スキャナ用ID格納部1132Bと、スキャナ許可ID登録部1132Cとによって構成されており、スキャナ1の使用制限の判定を行う。判定部1132Aは、スキャナ用ID格納部1132Bに格納されたIDの値を、スキャナ許可ID登録部1132Cに登録されているスキャナ許可IDの値と比較して、スキャナ1の使用許可/不許可を判定する。スキャナ用ID格納部1132Bは、入力された4桁のIDの内の最上位桁1132Ba(=入力ID格納部1131の最上位桁1131a)を格納する。スキャナ許可ID登録部1132Cには、スキャナ1の使用を許可する1つ又は複数のスキャナ許可ID(1桁)1132Caが登録されている。
【0021】
上記判定部1132Aは、スキャナ用ID格納部1132Bに格納されたIDがいずれのスキャナ許可IDとも一致していない場合は、スキャナ1の使用を禁止し(許可せず)、スキャナ用ID格納部1132Bに格納されたIDがいずれかのスキャナ許可IDと一致している場合は、スキャナ1の使用を許可する。なお、実施の形態1では、上記スキャナ用ID格納部1132B及び上記スキャナ許可ID登録部1132Cの桁数を1桁(最上位桁1132Ba及び1桁のスキャナ許可ID1132Ca)としたが、これらは複数の桁数であってもよい。
【0022】
プリンタ使用許可判定部1133は、プリンタ問い合わせ用ID格納部1133Aと、使用許可問い合わせ結果格納部1133Bと、プリンタ問い合わせ部1133Cとを備えており、プリンタ2の使用制限の判定を制御する。プリンタ問い合わせ用ID格納部1133Aは、上記入力されたIDの内、下4位桁1133Aa,下3位桁1133Ab,下2位桁1133Ac,最下位桁1133Adの4桁分を格納する。実施の形態1では、入力するIDを4桁としているので、下4位桁1133Aa,下3位桁1133Ab,下2位桁1133Ac,最下位桁1133Adは、それぞれ入力ID格納部1131の最上位桁1131a,第2位桁1131b,第3位桁1131c,最下位桁1131dである。プリンタ問い合わせ部1133Cは、プリンタ問い合わせ用ID格納部1133Aに格納した下位4桁分のIDをプリンタ2に送ってプリンタ2の使用が可能か否かをプリンタ2に問い合わせ、その問い合わせ結果を受領して使用許可問い合わせ結果格納部1133Bに格納する。なお、実施の形態1では、プリンタ問い合わせ用ID格納部1133Aを4桁としたが、それ以下の桁数であってもよい。
【0023】
図5はプリンタ2のブロック構成図である。図5において、プリンタ2は、印刷部21と、画処理部22と、オペレーションパネル23と、コマンド解析部24と、使用許可/不許可制御部25と、外部I/F制御部26と、CPU27とを備えている。
【0024】
印刷部21は、印刷制御を行う。画処理部22は、印刷画の画処理を行う。オペレーションパネル23は、ユーザがプリンタ2の設定等を行うためのパネルである。コマンド解析部24は、スキャナ1から送られてくるコマンドを解析する。
【0025】
外部I/F制御部26は、ローカルケーブル5によってスキャナ1のローカルI/F制御部13と接続されており、通信プロトコルを実装し、スキャナ1との双方向のコマンドやデータの送受信を制御する。実施の形態1では、外部I/F制御部26は、USBインターフェースの通信プロトコルを実装及び使用するが、IEEE1284インターフェース、IEEE1394インターフェース、或いはLANインターフェース等の通信プロトコルを実装及び使用することも可能である。
【0026】
CPU27は、印刷部21、画処理部22、オペレーションパネル23、コマンド解析部24、使用許可/不許可制御部25、及び外部I/F制御部26の動作を制御し、これらは、CPU27の制御により協調して動作している。
【0027】
使用許可/不許可制御部25は、ID登録部251と、ID照合部252とを備えており、プリンタ2の使用許可/不許可の制御を行う。ID登録部251には、プリンタ2の使用を許可する1つ又は複数のプリンタ許可ID(4桁)が登録されている。ID照合部252は、スキャナ1から送られてきたIDが、ID登録部251に登録されているプリンタ許可IDと一致しているか否かを照合して、プリンタ2においてのスキャナ1からの印刷の許可/不許可を判定し、照合結果をスキャナ1に応答する。
【0028】
この使用許可/不許可制御部25は、PC等の外部装置から受信したID情報を、登録されたID情報と照合し、その照合結果を出力する機能を有しており、この使用許可/不許可制御部25の上記ID照合部252は、スキャナ1からの問い合わせのIDがいずれのプリンタ許可IDとも一致しておらず、スキャナ1からの印刷を禁止する(許可しない)場合には、スキャナ1の問い合わせに対して照合NGの応答を返し、スキャナ1からの問い合わせのIDがいずれかのプリンタ許可IDと一致しており、スキャナ1からの印刷を許可する場合は、スキャナ1の問い合わせに対して照合OKの応答を返す。
【0029】
本発明の実施の形態1の動作について以下に説明する。まず、スキャナ1内のスキャナ許可ID登録部1132C及びプリンタ2内のID登録部251へのID登録方法を説明する。スキャナ1内のスキャナ許可ID登録部1132Cへのスキャナ許可IDの登録は、スキャナ1のオペレーションパネル14から行う。具体的には、スキャナ1の各種設定の1つとして、他の設定と同様にLCD表示とキー操作により、登録するIDを入力してID登録を行う。
【0030】
また、プリンタ2内のID登録部251へのプリンタ許可IDの登録は、スキャナ1内のスキャナ許可ID登録部1132Cへの登録と同様に、スキャナ1のオペレーションパネル14から行うこともできるし、プリンタ2のオペレーションパネル23からプリンタ2に設けられているID登録及び管理用ネットワークユーティリティにより行うことも可能である。スキャナ1のオペレーションパネル14からプリンタ許可IDの登録をする場合には、オペレーションパネル14にて入力されたIDデータをコピー制御部16にて作成して、プリンタ2に送信するしくみになっている。
【0031】
図6及び図7は本発明の実施の形態1においての使用許可処理を説明するフローチャートであり、図6はスキャナ1の処理であり、図7はプリンタ2の処理である。
【0032】
まず、図6において、スキャナ1は、オペレーションパネル14に、IDの入力画面を表示し(ステップA1)、IDが入力されたか否かを監視する(ステップA2)。そして、IDが入力されたら、入力された4桁のIDを入力ID格納部1131に格納し(ステップA3)、さらに入力ID格納部1131に格納したIDの最上位桁の1桁をスキャナ用ID格納部1132Bに格納する(ステップA4)。
【0033】
次に、スキャナ使用許可判定部1132の判定部1132Aは、スキャナ用ID格納部1132Bに格納された入力IDの最上位桁のデータと、スキャナ許可ID登録部1132Cに登録されているスキャナ許可IDが合致しているかどうかの判定を行う(ステップA5)。そして、上記ステップA5でスキャナ使用許可判定部1132の判定が合致していないという判定の場合は、上記ステップA1に戻り、オペレーションパネル14にID入力画面を再び表示する。
【0034】
また、上記ステップA5でスキャナ使用許可判定部1132の判定が合致しているという判定の場合は、プリンタ2の使用に関してプリンタ2に問い合わせるために、入力ID格納部1131に格納された入力IDの内の最下位桁から4桁分、つまり入力ID格納部1131に格納された4桁の入力IDを、プリンタ問い合わせ用ID格納部1133Aに格納する(ステップA6)。
【0035】
そして、プリンタ使用許可判定部1133のプリンタ問い合わせ部1133Cは、プリンタ2と通信し、プリンタ問い合わせ用ID格納部1133Aに格納したIDをID確認のコマンドによりプリンタ2に送って、プリンタ2が使用可能かどうかを問い合わせる(ステップA7)。
【0036】
図7において、プリンタ2は、スキャナ1からID確認のコマンドが送られたか否かを監視しており(ステップA8)、スキャナ1からID確認のコマンドが送られると、使用許可/不許可制御部25のID照合部252は、スキャナ1からのIDデータを、ID登録部251に登録されているプリンタ許可IDデータと照合し(ステップA9)、スキャナ1からのIDデータが、ID登録部251に登録されているIDデータかどうかの確認を行う(ステップA10)。
【0037】
そして、ID照合部252は、上記ステップA10でスキャナ1からのIDデータがID登録部251に登録されているプリンタIDデータと一致しない場合は、照合NGの返答をスキャナ1に返し(ステップA11)、スキャナ1からのIDデータがID登録部251に登録されているプリンタ許可IDデータと一致する場合は、照合OKの返答をスキャナ1に返す(ステップA12)。
【0038】
スキャナ1は、図6の上記ステップA7での問い合わせに対するプリンタ2からの図7の上記ステップA11又は上記ステップA12の照合結果を受領すると、図6において、その照合結果を使用許可問い合わせ結果格納部1133Bに格納し(ステップA13)、使用許可問い合わせ結果格納部1133Bの値が照合OKか照合NGかを確認する(ステップA14)。
【0039】
そして、使用許可問い合わせ結果格納部1133Bの値が照合OKの場合は、入力されたIDが許可されたとみなし、オペレーションパネル14に、動作モードの選択画面等のスキャナ1及びプリンタ2の使用が可能な待機画面を表示する(ステップA15)。また、使用許可問い合わせ結果格納部1133Bの値が照合NGの場合は、上記ステップA1に戻り、オペレーションパネル14に、IDの入力画面を再び表示する。
【0040】
図8は本発明の実施の形態1において使用可能になった後のコピーモード時のスキャナ1及びプリンタ2の動作を説明するフローチャートである。オペレーションパネル14のモード選択画面においてコピーモードが選択され、上記図6及び図7の使用許可処理によりスキャナ1及びプリンタ2の使用が許可されて、スキャナ1及びプリンタ2が使用可能な状態であり(ステップE1)、オペレーションパネル14にコピーモードの待機画面が表示されているときに、オペレーションパネル14のスタートキー143が押されることにより、コピー機能が起動されると(ステップE2)、スキャナ1は、読み取り処理を実行する(ステップE3)。
【0041】
上記ステップE3の読み取り処理で読み取ったデータは、画処理部12で印刷可能なデータに加工される(ステップE4)。その後、スキャナ1のローカルI/F制御部13からプリンタ2の外部I/F制御部26にUSBにより、上記ステップE4で加工されたデータがID情報とともに送信される(ステップE5)。
【0042】
プリンタ2は、上記ステップE5でスキャナ1から送信されたデータを外部I/F制御部26で受信すると(ステップE6)、そのデータをコマンド解析部24で解析し、印刷可能なデータに変換する(ステップE7)。そして、上記ステップE7で変換した印刷可能なデータを印刷部21で印刷を行う(ステップE8)。これらの一連の動作によりコピー機能が実現される。
【0043】
図9は本発明の実施の形態1において使用可能になった後のScan−toモード(電子メールモード)時のスキャナ1の動作を説明するフローチャートである。オペレーションパネル14のモード選択画面においてScan−toモード(電子メールモード)が選択され、上記図6の使用許可処理によりスキャナ1の使用が許可されて、スキャナ1が使用可能な状態であり(ステップB1)、オペレーションパネル14にScan−toモードの待機画面が表示されているときに、オペレーションパネル14のスタートキー143が押されることにより、Scan−to機能が起動されると(ステップB2)、スキャナ1は、読み取り処理を実行する(ステップB3)。
【0044】
上記ステップB3の読み取り処理で読み取ったデータは、画処理部12で画処理が行われ、圧縮部15で圧縮処理が行われ、指定されたフォーマットに変換される(ステップB4)。
【0045】
その後、上記ステップB4で作成されたファイルは、ネットワーク送信用ファイル作成部19で電子メールに添付され、ネットワークI/F制御部18により、ネットワーク上のPC3に送信される(ステップB5)。以上により、Scan−to機能が実現される。
【0046】
図10は本発明の実施の形態1において使用可能になった後のプリントモード時のスキャナ1及びプリンタ2の動作を説明するフローチャートである。プリントモードでは、スキャナ1は、PC3から送信された印刷データをプリンタ2に転送するのみである。従って、IDのチェックは、PC3とプリンタ2によって行われる。PC3からID情報を含んだ印刷データがスキャナ1に送信されると、スキャナ1は、その印刷データの内容をチェックせずに、プリンタ2に転送する(ステップC1)。
【0047】
プリンタ2は、スキャナ1経由でPC3から送られた上記印刷データを受信し、受信した印刷データの中のIDをチェックし(ステップC2)、印刷データ中のIDが登録されているIDか否かを使用許可/不許可制御部25で照合する(ステップC3)。
【0048】
そして、印刷データ中のIDが登録されている場合は、プリンタ2は、印刷データを印刷する(ステップC4)。また、印刷データ中のIDが登録されていない場合は、プリンタ2は、印刷データを印刷せずに、IDチェックNGの応答をスキャナ1経由でPC3に返す(ステップC5)。
【0049】
以上のように実施の形態1によれば、少なくとも、画像を読み取り可能なスキャナ1と、スキャナ1に接続されてスキャナ1から送出される画像を印刷可能なプリンタ2とを備えた多機能複合システムにおいて、IDが入力されるオペレーションパネル14と、上記入力されたID、及び予め登録されたスキャナ許可IDをもとにスキャナ1の使用を許可するか否かを判定するとともに、上記入力IDをローカルI/F制御部13によってプリンタ2に送信させる使用制限管理部113とをスキャナ1に設け、スキャナ1から受信した上記入力ID、及び予め登録されたプリンタ許可IDをもとにプリンタ2の使用を許可するか否かを判定し、その判定結果をスキャナ1に返信する使用許可/不許可制御部25をプリンタ2に設け、スキャナ1が、読み取った画像を、使用制限管理部113による判定結果とプリンタ2の使用許可/不許可制御部25から受信した判定結果とに応じてプリンタ2に送出するように構成することにより、1つのIDの1回の入力で、スキャナ1の使用制限とプリンタ2の使用制限とを行うことが可能となるので、多機能複合システムにおいての使用制限の処理を簡単にできる。
【0050】
また、スキャナ1側では、使用制限用にIDの一部を保持しておけば足り、使用制限用にIDを保持するメモリをプリンタ2と同等数持つ必要がないので、メモリ容量が少なくて済む。
【0051】
なお、上記実施の形態1では、オペレーションパネルからID情報を入力するようにしているが、ID情報が記録されたカードを受け入れて、ID情報を取得するように構成することもでき、またホストPCからID情報を受信してID情報を取得するように構成することもできる。
【0052】
実施の形態2
本発明の実施の形態2の多機能複合システムの構成は、上記実施の形態1の多機能複合システム(図1参照)と同様であるが、スキャナ1のオペレーションパネル14及び使用制限管理部113の構成が上記実施の形態1とは異なる。
【0053】
図11は本発明の実施の形態2のスキャナ1においてのオペレーションパネル14の構成図であり、図3と同じ又は対応するものには同じ符号を付してある。図11の実施の形態2のオペレーションパネル14は、LCDディスプレイ141と、メニューキー142と、スタートキー143と、各種キー144と、テンキー145と、電子メールモードキー146と、コピーモードキー147とを備えており、上記実施の形態1のオペレーションパネル14(図3参照)において、この多機能複合システムの動作モードを選択するためのモード選択キーとして、電子メールモードに切り換えるための電子メールモードキー146と、コピーモードに切り替えるためのコピーモードキー147とを設けた構成である。
【0054】
図12は本発明の実施の形態2のスキャナ1においての使用制限管理部113の構成図であり、図4と同じ又は対応するものには同じ符号を付してある。図12の実施の形態2の使用制限管理部113は、入力ID格納部1131と、スキャナ使用許可判定部1132と、プリンタ使用許可判定部1133と、ワークエリア1134とを備えており、上記実施の形態1の使用制限管理部113(図4参照)において、データを一時保存するためのメモリとして、ワークエリア1134を設けた構成である。ワークエリア1134の中には、動作モード情報としてコピーモードか電子メールモードかを記憶するためのモードフラグ1134aが設けられている。
【0055】
本発明の実施の形態2の動作について以下に説明する。図13は本発明の実施の形態2においての一連の処理を説明するフローチャートである。この図13は、実施の形態2の多機能複合システムの待機状態を、モード選択をする状態とし(ステップD1)、その状態からの動作の説明のフローチャートである。
【0056】
まず、上記ステップD1のモード選択待ちで、オペレーションパネル14の電子メールモードキー146が押されると(ステップD2)、多機能複合システムの動作モードを区別するための記号又は値を格納するモードフラグ1134aに、電子メールモードを示す記号又は値(以下、“E−mail”とする)を格納し(ステップD4)、ユーザIDの入力待ち状態に移行する(ステップD6)。
【0057】
一方、上記ステップD1のモード選択待ちで、オペレーションパネル14のコピーモードキー146が押されると(ステップD3)、モードフラグ1134aに、コピーモードを示す記号又は値(以下、“Copy”とする)を格納し(ステップD5)、ユーザID入力待ち状態に移行する(ステップD6)。
【0058】
上記ステップD6のID入力待ちで、IDが入力されると(ステップD7)、IDの照合を行い(ステップD8)、照合がOKとなるとステップD9に移行する。また、上記ステップD7でIDが入力されなかったり、上記ステップD8で入力IDが照合NGだった場合は、上記ステップD6のID入力待ちに戻る。なお、上記ステップD6からD8までのID入力及び照合の処理は、上記実施の形態1においての図6のステップA1からA15までと同じ処理である。
【0059】
上記ステップD8で照合がOKであれば、モードフラグ1134aをチェックする(ステップD9)。
【0060】
上記ステップD9のチェックでモードフラグ1134aに“E−mail”が格納されている場合は(ステップD10)、電子メール待機に移行する(ステップD12)。
【0061】
ここで、コピーモードキー147が押されると(ステップD14)、“E−mail”が格納されているモードフラグ1134aに“Copy”を格納し、つまりモードフラグ1134aを“E−mail”から“Copy”に書き換え(ステップD16)、上記ステップD6からD8までのIDをチェックする処理に戻る。
【0062】
また、上記ステップD14でコピーモードキー147が押されず、スタートキー143が押されると(ステップD18)、電子メール処理を実施し(ステップD20)、この電子メール処理を終了したら、図13の一連の処理を終了する。なお、上記ステップD20の電子メール処理は、例えば、上記図9のステップB3からB5までと同じ処理、或いはすでに読み取られた画データを上記図9のステップB5により電子メールに添付して送る処理である。
【0063】
上記ステップD18でスタートキー143が押されなければ、上記ステップD12の電子メール待機に戻る。
【0064】
一方、上記ステップD9のチェックでモードフラグ1134aに“Copy”が格納されている場合は(ステップD11)、コピー待機に移行する(ステップD13)。
【0065】
ここで、電子メールモードキー146が押されると(ステップD15)、“Copy”が格納されているモードフラグ1134aに“E−mail”を格納し、つまりモードフラグ1134aを“Copy”から“E−mail”に書き換え(ステップD17)、上記ステップD6からD8までのIDをチェックする処理に戻る。
【0066】
また、上記ステップD15で電子モードキー146が押されず、スタートキー143が押されると(ステップD19)、コピー処理を実施し(ステップD21)、このコピー処理を終了したら、図13の一連の処理を終了する。なお、上記ステップD21のコピー処理は、例えば、上記図8のステップE3からE8までと同じ処理である。
【0067】
上記ステップD19でスタートキー143が押されなければ、上記ステップD13のコピー待機に戻る。
【0068】
以上のように実施の形態2によれば、装置の電源を入れたときや1つの動作モードを終了したときの待機状態で動作モードの選択画面を表示し、選択された動作モードを記憶するワークエリア1134をスキャナ1の使用制限管理部113に設け、選択された動作モードをワークエリア1134に格納した後、IDの入力を求め、入力されたIDにより使用制限のチェックを行った後に、記憶している動作モードの待機状態に移行させることにより、動作モードごとにIDのチェックを行うことができるようになるので、ユーザの使い勝手を向上させることができる。
【0069】
実施の形態3
本発明の実施の形態3の多機能複合システムの構成は、上記実施の形態2の多機能複合システムと同様であるが、スキャナ1の使用制限管理部113のワークエリア1134の構成が上記実施の形態2とは異なる。
【0070】
図14は本発明の実施の形態3のスキャナ1においての使用制限管理部113の構成図であり、図12と同じ又は対応するものには同じ符号を付してある。図14の実施の形態3の使用制限管理部113は、上記実施の形態2の使用制限管理部113(図12参照)と同様に、入力ID格納部1131と、スキャナ使用許可判定部1132と、プリンタ使用許可判定部1133と、ワークエリア1134とを備えている。そして、図14の実施の形態3のワークエリア1134の中には、動作モード情報としてコピーモードか電子メールモードかを記憶するためのモードフラグ1134aに加えて、IDチェック済みであるか否かを記憶するためのIDチェック済みフラグ1134bが設けられている。このIDチェック済みフラグ1134bは、IDをチェックして照合OKだったときに、IDチェック済みであることを示す「ON」に設定され、電源を入れたときやコピーや電子メールの動作が終了したときには、IDチェック済みでないことを示す「OFF」に設定される。
【0071】
本発明の実施の形態3の動作について以下に説明する。図15は本発明の実施の形態3においての一連の処理を説明するフローチャートであり、図13と同じものには同じ符号を付してある。この図15は、上記実施の形態2の図13と同様に、実施の形態3の多機能複合システムの待機状態を、モード選択をする状態とし(ステップD1)、その状態からの動作の説明のフローチャートである。
【0072】
まず、上記ステップD1のモード選択待ちで、オペレーションパネル14の電子メールモードキー146が押されると(ステップD2)、モードフラグ1134aに電子メールモードを示す“E−mail”を格納し(ステップD4)、IDチェック済みフラグ1134bをチェックし(ステップD22)、IDチェック済みフラグ1134bがOFFの場合は、ステップD6からD8までのID入力及び照合の処理を実施し、IDチェック済みフラグ1134bがONの場合は、上記ステップD6からD8までのID入力及び照合の処理をせずに、ステップD9のモードフラグ1134aをチェックする処理に移行する。IDチェック済みフラグ1134bの初期設定はOFFなので、ここでは、上記ステップD6からD8までのID入力及び照合の処理をする。
【0073】
一方、上記ステップD1のモード選択待ちで、オペレーションパネル14のコピーモードキー146が押されると(ステップD3)、モードフラグ1134aにコピーモードを示す“Copy”を格納し(ステップD5)、IDチェック済みフラグ1134bをチェックし(ステップD22)、IDチェック済みフラグ1134bがOFFの場合は、ステップD6からD8までのID入力及び照合の処理を実施し、IDチェック済みフラグ1134bがONの場合は、上記ステップD6からD8までのID入力及び照合の処理をせずに、ステップD9のモードフラグ1134aをチェックする処理に移行する。IDチェック済みフラグ1134bの初期設定はOFFなので、ここでは、上記ステップD6からD8までのID入力及び照合の処理をする。
【0074】
上記ステップD8で照合がOKであれば、IDチェック済みフラグ1134bをONにして(ステップD23)、モードフラグ1134aをチェックする(ステップD9)。
【0075】
上記ステップD9のチェックでモードフラグ1134aに“E−mail”が格納されている場合は(ステップD10)、電子メール待機に移行する(ステップD12)。
【0076】
ここで、コピーモードキー147が押されると(ステップD14)、モードフラグ1134aを“E−mail”から“Copy”に書き換え(ステップD16)、上記ステップD22のIDチェック済みフラグ1134bのチェックに戻り、IDチェック済みフラグ1134bがOFFの場合は、上記ステップD6からD8までのIDをチェックする処理を実施し、IDチェック済みフラグ1134bがONの場合は、上記ステップD6からD8までのIDをチェックする処理をせずに、上記ステップD9のモードフラグ1134aをチェックする処理に移行する。ここでは、上記ステップD6からD8までのIDをチェックする処理が少なくとも1回すでに実施されており、IDチェック済みフラグ1134bはONになっているので、上記ステップD6からD8までのIDをチェックする処理をせずに、上記ステップD9のモードフラグ1134aをチェックする処理に移行する。
【0077】
また、上記ステップD14でコピーモードキー147が押されず、スタートキー143が押されると(ステップD18)、電子メール処理を実施し(ステップD20)、この電子メール処理を終了したら、IDチェック済みフラグ1134bをOFFにして(ステップD24)、図15の一連の処理を終了する。
【0078】
上記ステップD18でスタートキー143が押されなければ、上記ステップD12の電子メール待機に戻る。
【0079】
一方、上記ステップD9のチェックでモードフラグ1134aに“Copy”が格納されている場合は(ステップD11)、コピー待機に移行する(ステップD13)。
【0080】
ここで、電子メールモードキー146が押されると(ステップD15)、モードフラグ1134aを“Copy”から“E−mail”に書き換え(ステップD17)、上記ステップD22のIDチェック済みフラグ1134bのチェックに戻り、IDチェック済みフラグ1134bがOFFの場合は、上記ステップD6からD8までのIDをチェックする処理を実施し、IDチェック済みフラグ1134bがONの場合は、上記ステップD6からD8までのIDをチェックする処理をせずに、上記ステップD9のモードフラグ1134aをチェックする処理に移行する。ここでは、上記ステップD6からD8までのIDをチェックする処理が少なくとも1回すでに実施されており、IDチェック済みフラグ1134bはONになっているので、上記ステップD6からD8までのIDをチェックする処理をせずに、上記ステップD9のモードフラグ1134aをチェックする処理に移行する。
【0081】
また、上記ステップD15で電子モードキー146が押されず、スタートキー143が押されると(ステップD19)、コピー処理を実施し(ステップD21)、このコピー処理を終了したら、IDチェック済みフラグ1134bをOFFにして(ステップD24)、図15の一連の処理を終了する。
【0082】
上記ステップD19でスタートキー143が押されなければ、上記ステップD13のコピー待機に戻る。
【0083】
以上のように実施の形態3によれば、スキャナ1の使用制限管理部113のワークエリア1134に、IDのチェックが済んだか否かを記憶するIDチェック済みフラグ1134bを設け、電子メールモードキー146やコピーモードキー147が押されたときに、すでにIDのチェックが済んでいるか否かをIDチェック済みフラグ1134bによってチェックし、IDチェック済みの場合には再びID入力画面を出さないようにすることにより、装置のセキュリティが強化され、ユーザの使い勝手を向上させ、処理を簡単にすることができる。
【0084】
実施の形態4
本発明の実施の形態4の多機能複合システムの構成は、上記実施の形態3の多機能複合システムと同様であるが、スキャナ1の使用制限管理部113の構成が上記実施の形態3とは異なる。
【0085】
図16は本発明の実施の形態4のスキャナ1においての使用制限管理部113の構成図であり、図14と同じ又は対応するものには同じ符号を付してある。図16の実施の形態4の使用制限管理部113は、入力ID格納部1131と、スキャナ使用許可判定部1132と、プリンタ使用許可判定部1133と、ワークエリア1134と、使用制限設定エリア1135とを備えており、上記実施の形態3の使用制限管理部113(図14参照)において、本システムの使用制限を設けるか設けないかを設定するための使用制限設定エリア1135を設けた構成である。使用制限設定エリア1135の中には、電子メール機能の使用制限を設けるか設けないかの設定を行うための電子メール制限設定フラグ1135aと、コピー機能の使用制限を設けるか設けないかの設定を行うためのコピー制限設定フラグ1135bとが設けられている。電子メール制限設定フラグ1135aは、電子メール機能の使用制限を設ける場合には「ON」に設定され、電子メール機能の使用制限を設けない場合には「OFF」に設定される。同様に、コピー制限設定フラグ1135bは、コピー機能の使用制限を設ける場合には「ON」に設定され、コピー機能の使用制限を設けない場合には「OFF」に設定される。
【0086】
本発明の実施の形態4の動作について以下に説明する。まず、使用制限設定(電子メール制限設定フラグ1135a及びコピー制限設定フラグ1135b)の設定方法を説明する。スキャナ1内の使用制限設定エリア1135の電子メール制限設定フラグ1135a及びコピー制限設定フラグ1135bは、動作モードの実行前に予め設定され、その設定は、スキャナ1のオペレーションパネル14から行う。具体的には、スキャナ1の各種設定の1つとして、他の設定と同様にLCD表示とキー操作により、電子メール制限設定フラグ1135a及びコピー制限設定フラグ1135bのそれぞれについて、ONに設定するか、OFFに設定するかを入力して、使用制限設定を行う。
【0087】
図17は本発明の実施の形態4においての一連の処理を説明するフローチャートであり、図15と同じものには同じ符号を付してある。この図17は、上記実施の形態3の図15と同様に、実施の形態4の多機能複合システムの待機状態を、モード選択をする状態とし(ステップD1)、その状態からの動作の説明のフローチャートである。
【0088】
上記ステップD1のモード選択待ちで、電子メールモードキー146が押され(ステップD2)、モードフラグ1134aに“E−mail”が格納されると(ステップD4)、電子メール制限設定フラグ1135aの値を確認し(ステップD25)、電子メール制限設定フラグ1135aの設定がOFFのときは、ステップD22のIDチェック済みフラグ1134bをチェックする処理及びステップD6からD8までのID入力及び照合の処理をせず、IDチェック済みフラグをONにして(ステップD22)、モードフラグ1134aをチェックする(ステップD9)。
【0089】
上記ステップD25で電子メール制限設定フラグ1135aの設定がONの場合は、上記ステップD22のIDチェック済みフラグ1134bをチェックする処理(ここでは、IDチェック済みフラグ1134bはOFF)及び上記ステップD6からD8までのID入力及び照合の処理を実施し、上記ステップD8でIDの照合がOKであれば、IDチェック済みフラグ1134bをONにして(ステップD23)、モードフラグ1134aをチェックする(ステップD9)。
【0090】
一方、上記ステップD1のモード選択待ちで、コピーモードキー147が押され(ステップD3)、モードフラグ1134aに“Copy”が格納されると(ステップD5)、コピー制限設定フラグ1135bの値を確認し(ステップD26)、コピー制限設定フラグ1135bの設定がOFFのときは、上記ステップD22のIDチェック済みフラグ1134bをチェックする処理及び上記ステップD6からD8までのID入力及び照合の処理をせず、IDチェック済みフラグをONにして(ステップD23)、モードフラグ1134aをチェックする(ステップD9)。
【0091】
上記ステップD26でコピー制限設定フラグ1135bの設定がONの場合は、上記ステップD22のIDチェック済みフラグ1134bをチェックする処理(ここでは、IDチェック済みフラグ1134bはOFF)及び上記ステップD6からD8までのID入力及び照合の処理を実施し、上記ステップD8でIDの照合がOKであれば、IDチェック済みフラグ1134bをONにして(ステップD22)、モードフラグ1134aをチェックする(ステップD9)。
【0092】
上記ステップD9のチェックでモードフラグ1134aに“E−mail”が格納されている場合は(ステップD10)、電子メール待機に移行する(ステップD12)。
【0093】
ここで、コピーモードキー147が押され(ステップD14)、モードフラグ1134aが“E−mail”から“Copy”に書き換えられると(ステップD16)、コピー制限設定フラグ1135bの値を確認する(ステップD27)。
【0094】
そして、上記ステップD27でコピー制限設定フラグ1135bの設定がONの場合は、上記ステップD22に戻ってIDチェック済みフラグ1134bをチェックし(ここでは、IDチェック済みフラグ1134bはON)、上記ステップD6からD8までのIDをチェックする処理をせずに、上記ステップD9のモードフラグ1134aをチェックする処理に移行する。
【0095】
上記ステップD27でコピー制限設定フラグ1135bの設定がOFFの場合は、ステップD13のコピー待機に移行する。
【0096】
また、上記ステップD14でコピーモードキー147が押されず、スタートキー143が押されると(ステップD18)、電子メール処理を実施し(ステップD20)、この電子メール処理を終了したら、IDチェック済みフラグ1134bをOFFにして(ステップD24)、図17の一連の処理を終了する。
【0097】
上記ステップD18でスタートキー143が押されなければ、上記ステップD12の電子メール待機に戻る。
【0098】
一方、上記ステップD9のチェックでモードフラグ1134aに“Copy”が格納されている場合は(ステップD11)、コピー待機に移行する(ステップD13)。
【0099】
ここで、電子メールモードキー146が押され(ステップD15)、モードフラグ1134aが“Copy”から“E−mail”に書き換えられると(ステップD17)、電子メール制限設定フラグ1135aの値を確認する(ステップD28)。
【0100】
そして、上記ステップD28で電子メール制限設定フラグ1135aの設定がONの場合は、上記ステップD22に戻ってIDチェック済みフラグ1134bをチェックし(ここでは、IDチェック済みフラグ1134bはON)、上記ステップD6からD8までのIDをチェックする処理をせずに、上記ステップD9のモードフラグ1134aをチェックする処理に移行する。
【0101】
上記ステップD28でコピー制限設定フラグ1135bの設定がOFFの場合は、上記ステップD12の電子メール待機に移行する。
【0102】
また、上記ステップD15で電子メールモードキー146が押されず、スタートキー143が押されると(ステップD19)、コピー処理を実施し(ステップD21)、このコピー処理を終了したら、IDチェック済みフラグ1134bをOFFにして(ステップD24)、図17の一連の処理を終了する。
【0103】
上記ステップD19でスタートキー143が押されなければ、上記ステップD13のコピー待機に戻る。
【0104】
以上のように実施の形態4によれば、スキャナ1及びプリンタ2について使用制限を設けるか否かの設定を記録する設定エリア1135をスキャナ1の使用制限管理部113に設け、その設定エリア1135内に設けた電子メール制限設定フラグ1135aやコピー制限設定フラグ1135bの設定値に従って、動作モードごとにIDの入力を要求するか否かを選択することにより、ユーザの使い勝手を向上させ、処理を簡単にすることができる。
【0105】
さらに、電子メールモードキー146やコピーモードキー147が押されたときに、電子メール制限設定フラグ1135a及びコピー制限設定フラグ1135bの値とIDチェック済みフラグ1134bの値とに従って、ID入力画面を出すか否かを選択することにより、装置のセキュリティが強化され、ユーザの使い勝手を向上させることができる。
【0106】
実施の形態5
本発明の実施の形態5の多機能複合システムの構成は、上記実施の形態1から4までの多機能複合システムと同様であるが、プリンタ2の構成が上記実施の形態1から4までとは異なる。
【0107】
図18は本発明の実施の形態5の多機能複合システムにおいてのプリンタ2のブロック構成図であり、図5と同じ又は対応するものには同じ符号を付してある。図18の実施の形態5のプリンタ2は、印刷部21と、画処理部22と、オペレーションパネル23と、コマンド解析部24と、使用許可/不許可制御部25と、外部I/F制御部26と、CPU27と、使用量記憶部28とを備えており、上記実施の形態1から4までのプリンタ2(図5参照)において、使用許可/不許可制御部25により使用を許可して画像の印刷をした使用量に関する情報(例えば、印刷枚数,印刷回数,印刷にかかった時間)を、上記使用の許可をしたIDと対応付けて記憶する使用量記憶部28を設けた構成である。
【0108】
以上のように実施の形態1によれば、使用許可/不許可制御部25により使用を許可して画像の印刷をした使用量に関する情報を、上記使用の許可をしたIDと対応付けて記憶する使用量記憶部28をプリンタ2に設けたことにより、トナーや記録用紙等の消耗部材の使用量のユーザごとの管理が容易になる。
【0109】
実施の形態6
図19は、本発明の実施の形態6の複合システムの構成図である。図19に示されるように、実施の形態6の複合システムは、スキャナ部601と、このスキャナ部601に接続(例えば、USB2.0などのローカルインターフェース接続)されたプリンタ部620と、スキャナ部601にネットワーク接続(例えば、RJ45ケーブルにより)されたPC(パーソナルコンピュータ)630と、スキャナ部601に接続(例えば、USB2.0などのローカルインターフェース接続)されたPC640とを有している。
【0110】
スキャナ部601は、各種機能の実行、中断、設定等を行うための操作部602と、入力された機能制限IDを格納するための入力機能制限ID格納部603と、スキャナ機能制限に関する判定及びプリンタ機能制限に関する処理を行うための機能制限処理部604と、設定されたスキャナ機能制限情報を格納するためのスキャナ機能制限情報格納部605とを有している。また、スキャナ部601は、原稿を読み取るための原稿読取部606と、読み取った画像データを格納するためのイメージバッファ607と、読み取った画像データ及び受信した印刷ジョブをプリンタ部620、ネットワーク、及びローカルインターフェースへ送出するための出力インターフェース部608と、ネットワーク及びローカルインターフェースにて接続されているPC630又は640から印刷ジョブ及び各種コマンドを受信するための入力インターフェース部609と、ウェブページ(Web Page)を制御するためのWeb Page処理部610とを有している。
【0111】
プリンタ部620は、スキャナ部601から出力された印刷ジョブ及びコマンドの受信、コマンドに対する応答をするための入出力インターフェース部621と、受信した印刷ジョブを格納するための受信バッファ622と、プリンタ機能制限の判定を行うためのプリンタ機能制限判定部623と、設定されたプリンタ機能制限情報を格納するためのプリンタ機能制限情報格納部624と、受信した印刷ジョブの印刷及びカラー/白黒変換等の画像処理を実施するための印刷部625とを有している。
【0112】
ネットワークによってスキャナ部601に接続されているPC630は、スキャナ機能制限情報及びプリンタ機能制限情報の作成、スキャナ部601への送信を行うための機能制限情報設定部631と、印刷ジョブの生成及びスキャナ部601への印刷ジョブの出力をするための印刷ジョブ生成部632とを有している。
【0113】
ローカルインターフェースによってスキャナ部601に接続されているPC640は、スキャナ機能制限情報及びプリンタ機能制限情報の作成、スキャナ部601への送信を行うための機能制限情報設定部641と、印刷ジョブの生成及びスキャナ部601への印刷ジョブの出力をするための印刷ジョブ生成部642とを有している。
【0114】
図20は、実施の形態6におけるスキャナ部601の操作部602を示す図である。図20に示されるように、操作部602は、設定項目、各種メッセージを表示するための表示部651と、数値を入力するためのテンキー652と、各種設定をキャンセルするためのキャンセルボタン653と、各種設定メニューの遷移及び選択のためのカーソルキー654と、各種設定を選択した値に確定させるためのセレクトボタン655とを有している。また、操作部602は、各種設定メニューへ移行するためのメニューボタン656と、コピーモードへ移行するためのコピーボタン657と、ネットワーク経由でのイメージ送信を実施するScan toモードへ移行するためのScan toボタン658と、カラーのコピー又はScan toモードを開始させるためのカラー・スタートボタン659と、モノクロのコピー又はScan toモードを開始させるためのモノ・スタートボタン660と、実施中の操作を中断させるためのストップボタン661とを有している。
【0115】
図21は、実施の形態6における機能制限IDを示す図である。図21に示されるように、実施の形態6における機能制限IDは、6桁の数値で構成され、上位1桁Sをスキャナ機能制限ID部として使用し、6桁すべて(S,P,P,P,P,P)をプリンタ機能制限ID部として使用する。実施の形態6においては、まず最初に、Scan to機能が利用可能であるかどうかをチェックしている。すなわち、Scan to機能を利用する場合には、スキャナ部のみの使用でありプリンタ部は使用しないので、機能制限IDの上位1桁であるスキャナ機能制限ID部Sだけを照合し、プリンタ部の機能制限ID(6桁すべて、すなわち、S,P,P,P,P,P)の照合を、この段階では行わない。そして、その後、コピーボタンが押されてプリンタ部の使用が明らかになった段階で、プリンタ機能制限IDでプリント部へ問合せを行い照合を行う。
【0116】
図22は、実施の形態6におけるプリンタ部620のプリンタ機能制限情報格納部624に格納されるプリンタ機能制限情報を示す図である。図22に示されるように、プリンタ機能制限情報は、6バイトの機能制限ID部(図22の表の左列)、3バイトの印刷機能利用可能/不可能情報部(図22の表の中列)、及び3バイトのカラー印刷機能利用可能/不可能情報部(図22の表の右列)の計12バイトの単一プリンタ制限情報が、登録された機能制限IDの個数分格納されている。
【0117】
次に、実施の形態6の複合システムの動作を説明する。図23は、実施の形態6の複合システムの動作を示すフローチャートである。また、図24は、スキャナ部601の操作部602の表示部651に表示されるメッセージを示す図である。
【0118】
最初、スキャナ部601は、待機状態であり、機能制限ID入力待ち状態であり(ステップS101)、表示部651には図24の(M1)の機能制限入力ID画面「Input PIN ID」を表示する。ここで、PINは、Personal Identifier Numberの略である。
【0119】
機能制限IDが入力されると、機能制限処理部604は、入力された機能制限IDが必要桁数入力されているか確認した後(ステップS102)、まず最初に、スキャナ機能制限ID部Sの照合を行い、Scan to機能が利用可能か否かの判定をする(ステップS103)。入力された機能制限IDが利用不可能の場合は、表示部651には図24の(M5)のScan to機能利用不可能の表示画面「Scan To is Unusable」を表示して、機能制限ID入力待ち画面(図24の(M1)の表示画面)(ステップS101)へ移行する。Scan to機能は、プリンタ部を使用しないので、スキャナ機能制限ID部のみを最初に照合する。
【0120】
入力された機能制限IDがScan to機能利用可能であった場合、機能制限IDを入力機能制御ID格納部603へ格納し、Scan to待機状態とする。
【0121】
Scan to待機状態で、Scan toボタンが押されると、画像読み取りを開始して、読み取った画像データを設定されたPCへ送信し、Scan to動作を完了し(ステップS106)、機能制限ID入力待ち画面(図24の(M1)の表示)を表示して、機能制限ID入力待ち状態へ移行する(ステップS101)。
【0122】
Scan to待機状態で、コピーボタン657が押下されると(ステップS105)、機能制限処理部604は、プリンタ部620に対し、入力された機能制限IDの利用可能な印刷機能の確認を行う(ステップS107)。
【0123】
次に、コピー可能か否かの判定をし(ステップS108)、プリンタ部620から、印刷不可能が返された場合には、図24の(M4)の画面表示をして、機能制限ID入力待ち状態へ移行する(ステップS101)。また、コピー可能であり(ステップS108)、プリンタ部620から、カラー印刷不可能が返された場合には(ステップS109)、図24の(M6)の画面表示をして、カラーコピー実施不可能とするために、操作部602のカラー・スタートボタン659の押下を無効にする等、カラーコピーに関する操作を無効とし(ステップS110)、モノ・スタートボタン660が押下されると、モノクロコピーが実行され、コピーが完了すれば(ステップS111)、機能制限ID入力待ちになる(ステップS101)。また、ステップ109において、カラー印刷が可能であれば、カラー・スタートボタン659が押下されると、カラーコピーが実行され、コピーを完了すれば(ステップS111)、機能制限ID入力待ち状態になる(ステップS101)。
【0124】
図25は、入力された機能制限IDが利用可能な印刷機能の確認シーケンスを示す図である。スキャナ部601の機能制限処理部604は、機能制限IDが利用可能な印刷機能の確認要求コマンドを、出力インターフェース部608経由でプリンタ部620へ出力する。プリンタ機能制限判定部623は、入出力インターフェース部621を経て受信した機能制限IDが利用可能な印刷機能を確認する。プリンタ機能制限判定部623は、受信した機能制限IDとプリンタ機能制限情報格納部624に登録されている機能制限情報を比較することにより、利用可能な印刷機能の確認を行う。
【0125】
図26(a)〜(g)は、操作部602を用いたスキャナ機能制限設定及びプリンタ機能制限設定操作の例を示す図である。図26(a)〜(g)は、スキャナ機能制限の設定が、スキャナ部601の操作部602を用いて、管理者のみ設定可能(パスワードにより操作を制限)である場合を示している。管理者は、操作部602のメニューボタン656を押下して、図26(a)に示される表示画面を表示させ、カーソルを移動させて、図26(b)に示されるように、管理メニュー(Management Menu)を選択する。次に、管理者は、図26(c)に示されるパスワード入力画面において、管理者パスワードの入力とセレクトボタン655の押下を行い、図26(d)に示されるスキャナ機能制限設定項目画面を表示させる。
【0126】
次に、管理者は、図26(d)に示されるスキャナ機能制限設定項目画面において、スキャナ機能制限(Scan to Restriction)を選択し、図26(e)に示されるスキャナ機能制限の設定について、任意の数値を選択し、セレクトボタン655を押下する。次に、管理者は、図26(f)に示されるプリンタ機能制限設定項目画面におけるPIN設定(PIN Setting)を選択してセレクトボタンを押下し、図26(g)に示されるプリンタ機能制限の設定画面においてPIN設定(PIN Setting)の可能(Enable)を選択してセレクトボタンを押下する。
【0127】
以上の操作により、Scan to Restriction設定にて設定されたスキャナ機能制限IDは、スキャナ機能制限情報格納部605に格納され、また、スキャナ部601の操作部602からプリンタ機能制限の有効/無効の設定が可能となる。
【0128】
図27は、実施の形態6におけるPC630又は640に表示されるウェブページ上のプリンタ機能制御設定操作画面を示す図であり、図28は、実施の形態6におけるプリンタ機能制限情報設定シーケンスを示す図である。実施の形態6では、プリンタ機能制限情報の設定(管理者のみが設定できるものとする)は、スキャナ部601が有するWeb Page機能(ウェブ設定機能)(PCがインターネットを経由でアクセスし、ブラウザソフトを用いて閲覧可能な機能)を用いて設定可能としている。
【0129】
図27に示されるように、PIN IDを入力し、このPIN IDに対応付けて、印刷機能(Print)のON/OFF、カラー印刷機能(Color)のON/OFFを入力し、アップデート(Update)ボタンを押下することによって新規機能制限IDをプリンタ部620のプリント機能制限情報格納部624に登録する操作を実行する。
【0130】
図27に示されるアップデートボタンを押下すると、図28に示されるように、スキャナ部601はプリンタ部620に対して機能制限IDの登録要求を送信し、プリンタ部620のプリンタ機能制限判定部623は、受信した機能制限IDがプリンタ機能制限情報格納部624に未登録であることを確認した場合は、スキャナ部601に対して、登録成功を示す信号PASSEDを返す。受信した機能制限IDが登録済であった場合は、登録失敗を示す信号FAILEDを返す。
【0131】
次に、スキャナ部601はプリンタ部620に対して機能制限IDのプリンタ機能制限情報(印刷機能、カラー印刷機能のON/OFF情報)の登録要求を送信し、受信した機能制限IDがプリンタ機能制限情報格納部624に未登録であることを確認した場合には、スキャナ部601に対して、登録成功を示す信号PASSEDを返す。受信した機能制限IDが登録済であった場合は、登録失敗を示す信号FAILEDを返す。
【0132】
実施の形態6では、スキャナ機能制限情報とプリンタ機能制限情報を共用して、スキャナ部601、プリンタ部620にて、別々に管理するので、スキャナ部601がプリンタ機能制限情報の取得及び管理を実施する必要がなく(すなわち、従来のように、別個のID情報を交換し合うような手順などが必要なく)、プリンタ機能制限情報を取得するためのシーケンスをサポートする必要がなくなる。
【0133】
また、万が一、プリンタ部620又はスキャナ部601に問題が発生した場合、問題が発生したユニットの交換及び再設定のみを実施すればよいため、メンテナンスが容易になる。
【0134】
実施の形態7
本発明の実施の形態7の複合システムは、実施の形態6の複合システムと同様の構成を有するものである。したがって、実施の形態7の説明においては、図19をも参照する。以下に、実施の形態7が、上記実施の形態6と相違する点を中心に説明する。
【0135】
図29(a)及び(b)は、実施の形態7においてPC630又は640にインストールされている任意のアプリケーションから印刷を実施した場合の動作を示すシーケンス図である。PC630又は640内のアプリケーションから印刷を実施した場合、PC630又は640の印刷ジョブ生成部632又は642は(印刷すべき画像データを含む、印刷指示データ)印刷ジョブ生成時に、印刷ジョブの先頭に機能制限IDを付加する。この印刷ジョブは、スキャナ部601の入力インターフェース部609によって受信され、出力インターフェース部608を経由して、プリンタ部620へ出力される。
【0136】
プリンタ部620のプリンタ機能制限判定部623は、プリンタ部620の入出力インターフェース部621によって、受信された印刷ジョブの機能制限IDと、プリンタ部620のプリンタ機能制限情報格納部624に格納されているプリンタ機能制限情報とを比較する(図21のS,P,P,P,P,Pで示されるID)。印刷ジョブの機能制限IDが、カラー印刷可能であった場合、図29(a)に示されるように、印刷ジョブは受信バッファ622へ格納され、印刷部625にてカラー印刷される。
【0137】
また、印刷ジョブの機能制限IDが、白黒印刷のみ可能であった場合、印刷ジョブは、受信バッファ622へ格納され、印刷部625にてカラー/白黒変更処理後、白黒印刷される。この場合、印刷が実行される前に、PC630又は640に白黒変更する旨の通知を行うようにすることもできる。
【0138】
さらに、図29(b)に示されるように、印刷ジョブの機能制限IDが、印刷不可能若しくはプリンタ機能制限情報格納部624に格納されていなかった場合は、印刷を実施せず、エラーのレスポンスを入出力インターフェース部621からスキャナ部601へ返す。スキャナ部601は、出力インターフェース部608が受信したエラーレスポンスを、印刷を指示したPC630又は640に返す。
【0139】
以上に説明したように、実施の形態7では、コピー時とPC630又は640からの印刷時の両方において、共通のプリンタ機能制限を適用することが可能であると共に、スキャナ部601での機能制限に関する処理が必要ないため、スキャナ機能制限に関するIDチェックを省略できるので、印刷のパフォーマンスへの影響がないという利点がある。
【0140】
実施の形態8
本発明の実施の形態8の複合システムは、実施の形態6の複合システムと同様の構成を有するものである。したがって、実施の形態7の説明においては、図19をも参照する。以下に、実施の形態8が、上記実施の形態6と相違する点を中心に説明する。
【0141】
図30は、実施の形態8における機能制限IDを示す図である。図30に示されるように、実施の形態8における機能制限IDは、6桁の数値で構成され、上位2桁S,Sをスキャナ機能制限ID部として使用し、6桁すべて(S,S,P,P,P,P)をプリンタ機能制限ID部として使用する。実施の形態8においては、まず最初に、Scan to機能が利用可能であるかどうかをチェックしている。すなわち、Scan to機能を利用する場合には、スキャナ部のみの使用でありプリンタ部は使用しないので、機能制限IDの上位2桁であるスキャナ機能制限ID部S,Sだけを照合し、プリンタ部の機能制限ID(6桁すべて、すなわち、S,S,P,P,P,P)の照合を、この段階では行わない。そして、その後、コピーボタンが押されてプリンタ部の使用が明らかになった段階で、プリンタ機能制限IDでプリント部へ問合せを行い照合を行う。
【0142】
図31は、スキャナ機能制限情報部625に格納されるスキャナ機能制限情報を示す図である。図31に示されるように、スキャナ機能制限情報は、1バイトの読み取り機能利用可能/不可能情報部(S)(図31の表の左列)及び1バイトのカラー読み取り機能利用可能/不可能情報部(S)(図31の表の右列)の計2バイトのスキャナ機能制限情報が、1つ格納されている。実施の形態8においては、IDの各桁毎に、その数値と、特定の機能制限とを対応付けている。図31には、例えば、先頭の1桁Sが1(読み取り可能)であり、2桁目Sが5(カラー読み取り可能)であるスキャナ機能制限情報などが示されている。なお、図5においては、表の第1行の〔1、5〕はカラー読取可能、表の第2行の〔1、6〕は読取可能であるがカラー読取不可能、これら以外(例えば、表の第3行の〔3、7〕)は読取不可能の場合を示している。
例においては、
【0143】
次に、実施の形態8の複合システムの動作を説明する。図32は、実施の形態8の複合システムの動作を示すフローチャートである。また、操作部602の表示部651に表示されるメッセージについては、図24を参照する。
【0144】
最初、スキャナ部601は、待機状態であり、機能制限ID入力待ち状態であり(ステップS201)、スキャナ部601の表示部651には図24の(M1)の機能制限入力ID画面「Input PIN ID」を表示する。
【0145】
機能制限IDが入力されると、スキャナ部601の機能制限処理部604は、入力された機能制限IDが必要桁数入力されているかを確認した後(ステップS202)、プリンタ部620に対し、入力された機能制限IDの利用可能な印刷機能の確認を行い(ステップS203)、Scan to機能が利用可能か否かの判定をする(ステップS204)。入力された機能制限IDが利用不可能の場合は、表示部651には図24の(M5)のScan to機能利用不可能の表示画面「Scan To is Unusable」を表示して、機能制限ID入力待ち画面(図24の(M1)の表示画面)を表示して機能制限ID入力待ち状態(ステップS201)へ移行する。
【0146】
Scan to機能が利用可能である場合は(ステップS204)、入力された機能制限IDがカラーScan to機能を利用可能とするものであるか否かの判定をする(ステップS205)。入力された機能制限IDがカラーScan to機能利用不可能とするものである場合は(ステップS205)、カラーScan to実施不可能とするために、操作部602のカラー・スタートボタン659の押下を無効にする等、カラーScan to機能に関する操作を無効とし(ガードし)(ステップS207)、機能制限IDを入力機能制御ID格納部603へ格納し、Scan to待機状態へ移行する(ステップS206)。また、カラーScan to機能が利用可能であった場合は(ステップS205)、機能制限IDを入力機能制御ID格納部603へ格納し、カラーScan to実施可能の状態のまま、Scan to待機状態へ移行する(ステップS206)。
【0147】
Scan to待機状態で、Scan toボタンが押されると、画像読み取りを開始して、読み取った画像データを設定されたPCへ送信し(ステップS208)、Scan to動作を完了し(ステップS209)、機能制限ID入力待ち画面(図24の(M1)の表示)を表示して、機能制限ID入力待ち状態へ移行する(ステップS201)。
【0148】
Scan to待機状態で、コピーボタン657が押下されると(ステップS208)、機能制限処理部604は、プリンタ部620に対し、入力された機能制限IDの利用可能な印刷機能の確認を行う(ステップS210)。
【0149】
プリンタ部620から印刷不可能が返された場合(ステップS211)、機能制限ID入力待ち画面へ移行する(ステップS201)。また、プリンタ部620から印刷可能が返された(ステップS211)、カラー印刷不可能が返された場合(ステップS212)は、カラーコピー実施不可能とするために、操作部602のカラー・スタートボタン659の押下を無効にする等、カラーコピーに関する操作を無効とし(ステップS213)、コピー待機状態へと移行する。また、カラー印刷可能が返された場合は(ステップS212)、カラーコピー実施可能の状態のまま、コピー待機状態へ移行する。機能制限に応じて、モノ・スタートボタン660、カラースタートボタン659のいずれかが押下されると、モノクロコピー又はカラーコピーが実行され、コピーが完了すれば(ステップS214)、機能制限ID入力待ち画面(図24の(M1)の表示)を表示して、機能制限ID入力待ち状態へ移行する(ステップS201)。
【0150】
図33(a)〜(g)は、実施の形態8におけるスキャナ部601の操作部602を用いたスキャナ機能制限設定操作の例を示す図である。図33(a)〜(g)は、スキャナ機能制限の設定が、スキャナ部601の操作部602を用いて、管理者のみ設定可能(パスワードにより操作を制限)である場合を示している。管理者は、操作部602のメニューボタン656を押下して、図33(a)に示される表示画面を表示させ、カーソルを移動させて、図33(b)に示されるように、管理メニュー(Management Menu)を選択する。次に、管理者は、図33(c)に示されるパスワード入力画面において、管理者パスワードの入力とセレクトボタン655の押下を行い、図33(d)に示されるスキャナ機能制限設定項目画面を表示させる。
【0151】
次に、管理者は、図33(d)に示されるスキャナ機能制限設定項目画面において、スキャナ機能制限(Scan to Restriction)を選択し、図33(e)に示されるスキャナ機能制限の設定について、任意の数値を選択し、セレクトボタン655を押下する。次に、管理者は、図33(f)に示されるカラー読取機能制限設定項目画面におけるカラー読取機能制限設定(Color Scan Restriction)を選択してセレクトボタンを押下し、図33(g)に示されるプリンタ機能制限の設定画面においてカラー読取機能制限設定(Color Scan Restriction)の可能(上記実施の形態においては5を選択すると、カラー読取可能となる。)を選択してセレクトボタンを押下する。
【0152】
以上の操作により、Scan to Restriction設定にて設定されたスキャナ機能制限IDは、スキャナ機能制限情報格納部605に格納され、また、スキャナ部601の操作部602からプリンタ機能制限の有効/無効の設定が可能となる。
【0153】
以上説明したように、実施の形態8の複合システムによれば、Scan to機能に関しても、コピー機能と同様の機能制限を実現することが可能となる。
【0154】
また、上記実施の形態6〜8の説明においては、予め、所定の桁毎に、その数値と特定の機能制限との関係を対応付けておくので、IDの管理、IDの設定を容易にすることができる。
【0155】
さらに、上記実施の形態6〜8の説明においては、スキャナの読取機能/カラー読取機能に対して、それぞれ別の桁の数値をその機能の可/不可に対応付けて登録したが、プリンタ部においても、例えば、モノクロ印刷機能/カラー印刷機能に対して、それぞれをプリンタ機能制限IDの別々の桁に割り当て、その数値をそれぞれの機能の可/不可に対応付けて登録し、適用することもできる。
【0156】
さらにまた、上記実施の形態の説明においては、スキャナ部とプリンタ部を接続するインターフェースとしてUSB2.0を用いたが、双方向通信が可能なIEEE1284、IEEE1394、SCSI等の汎用インターフェース及び専用インターフェースのような他のインターフェースを利用することも可能である。
【0157】
また、上記実施の形態6〜8の説明においては、機能制限IDとして6桁の数値を使用したが、IDの桁数に関しては6桁以外の数値、アルファベットなどの記号の組み合わせを利用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0158】
【図1】本発明の実施の形態1の多機能複合システムの全体構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1の多機能複合システムにおいてのスキャナのブロック構成図である。
【図3】本発明の実施の形態1のスキャナにおいてのオペレーションパネルの構成図である。
【図4】本発明の実施の形態1のスキャナにおいての使用制限管理部の構成図である。
【図5】本発明の実施の形態1の多機能複合システムにおいてのプリンタのブロック構成図である。
【図6】本発明の実施の形態1のスキャナにおいての使用許可処理を説明するフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態1のプリンタおいての使用許可処理を説明するフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態1において使用可能になった後のコピーモード時のスキャナ及びプリンタの動作を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態1において使用可能になった後のScan−toモード(電子メールモード)時のスキャナの動作を説明するフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態1において使用可能になった後のプリントモード時のスキャナ及びプリンタの動作を説明するフォローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態2のスキャナにおいてのオペレーションパネルの構成図である。
【図12】本発明の実施の形態2のスキャナにおいての使用制限管理部の構成図である。
【図13】本発明の実施の形態2においての一連の処理を説明するフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態3のスキャナにおいての使用制限管理部の構成図である。
【図15】本発明の実施の形態3においての一連の処理を説明するフローチャートである。
【図16】本発明の実施の形態4のスキャナにおいての使用制限管理部の構成図である。
【図17】本発明の実施の形態4においての一連の処理を説明するフローチャートである。
【図18】本発明の実施の形態5の多機能複合システムにおいてのプリンタのブロック構成図である。
【図19】本発明の実施の形態6〜8の複合システムの構成図である。
【図20】本発明の実施の形態6〜8におけるスキャナ部の操作部を示す図である。
【図21】本発明の実施の形態6における機能制限IDを示す図である。
【図22】本発明の実施の形態6におけるプリンタ機能制限情報格納部に格納されるプリンタ機能制限情報を示す図である。
【図23】本発明の実施の形態6の複合システムの動作を示すフローチャートである。
【図24】本発明の実施の形態6におけるスキャナ部の操作部の表示部に表示されるメッセージを示す図である。
【図25】実施の形態6において入力された機能制限IDが利用可能な印刷機能の確認シーケンスを示す図である。
【図26】(a)〜(g)は、本発明の実施の形態6におけるスキャナ部の操作部を用いたスキャナ機能制限設定及びプリンタ機能制限設定操作の例を示す図である。
【図27】本発明の実施の形態6におけるPCに表示されるウェブページ上のプリンタ機能制御設定操作画面を示す図である。
【図28】本発明の実施の形態6におけるプリンタ機能制限情報設定シーケンスを示す図である。
【図29】(a)及び(b)は、本発明の実施の形態7においてPCにインストールされている任意のアプリケーションから印刷を実施した場合の動作を示すシーケンス図である。
【図30】本発明の実施の形態8における機能制限IDを示す図である。
【図31】本発明の実施の形態8におけるスキャナ機能制限情報部に格納されるスキャナ機能制限情報を示す図である。
【図32】本発明の実施の形態8の複合システムの動作を示すフローチャートである。
【図33】(a)〜(g)は、本発明の実施の形態8におけるスキャナ部の操作部を用いたスキャナ機能制限設定操作の例を示す図である。
【符号の説明】
【0159】
1 スキャナ
11 読取部
12 画処理部
13 ローカルI/F制御部
14 オペレーションパネル
141 LCDディスプレイ
142 メニューキー
143 スタートキー
144 各種キー
145 テンキー
146 電子メールモードキー
147 コピーモードキー
15 圧縮部
16 コピー制御部
17 スキャナ制御部
18 ネットワークI/F制御部
19 ネットワーク送信用ファイル作成部
110 画メモリ
111 制御プログラム格納部
112 CPU
113 使用制限管理部
1131 入力ID格納部
1132 スキャナ使用許可判定部
1132A 判定部
1132B スキャナ用ID格納部
1132C スキャナ許可ID登録部
1133 プリンタ使用許可判定部
1133A プリンタ問い合わせ用ID格納部
1133B 使用許可問い合わせ結果格納部
1133C プリンタ問い合わせ部
1134 ワークエリア
1135 使用制限設定エリア
2 プリンタ
21 印刷部
22 画処理部
23 オペレーションパネル
24 コマンド解析部
25 使用許可/不許可制御部
251 ID登録部
252 ID照合部
26 外部I/F制御部
27 CPU
28 使用量記憶部
3 PC(パソコン)
4 ネットワークケーブル
5 ローカルケーブル
601 スキャナ部
602 操作部
603 入力機能制限ID格納部
604 機能制限処理部
605 スキャナ機能制限情報格納部
606 原稿読取部
607 イメージバッファ
608 出力インターフェース部
609 入力インターフェース部
610 Web Page処理部
620 プリンタ部
621 入出力インターフェース部
622 受信バッファ
623 プリンタ機能制限判定部
624 プリンタ機能制限情報格納部
625 印刷部
630,640 PC
631,641 機能制限情報設定部
632,642 印刷ジョブ生成部
651 表示部
652 テンキー
653 キャンセルボタン
654 カーソルキー
655 セレクトボタン
656 メニューボタン
657 コピーボタン
658 Scan toボタン
659 カラー・スタートボタン
660 モノ・スタートボタン
661 ストップボタン


【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を入力可能な画像入力装置と、前記画像入力装置から送出される画像を出力可能な画像出力装置とを備えた複合システムにおいて、
前記画像入力装置は、
特定の情報が入力される特定情報入力部と、
前記特定情報入力部に入力された前記特定の情報と予め登録された第1の登録情報とに基づいて、この画像入力装置の使用を許可するか否かを判定する第1の判定部と、
前記特定の情報を前記画像出力装置に送信する送信部と
を有し、
前記画像出力装置は、
前記画像入力装置から受信した前記特定の情報と前記予め登録された第2の登録情報とに基づいて、この画像出力装置の使用を許可するか否かを判定する第2の判定部と、
前記第2の判定部による判定結果を前記画像入力装置に返信する判定結果返信部と
を有し、
前記画像入力装置は、前記第1の判定部による判定結果と前記画像出力装置の前記判定結果返信部から受信した判定結果とに応じて、前記画像出力装置に入力画像を送出する
ことを特徴とする複合システム。
【請求項2】
前記第1の判定部は、前記特定の情報の一部を参照することにより判定を行うことを特徴とする請求項1に記載の複合システム。
【請求項3】
前記画像入力装置は、
選択された動作モードを記憶する動作モード記憶部をさらに有し、
選択された動作モードを前記動作モード記憶部に記憶した後に、前記特定の情報の入力を求めて前記第1及び第2の判定部による判定をさせ、
前記第1の判定部による判定結果と前記画像出力装置の前記判定結果返信部から受信した判定結果と前記動作モード記憶部に記憶した動作モードとに応じて、前記画像出力装置に入力画像を送出する
ことを特徴とする請求項1に記載の複合システム。
【請求項4】
前記画像入力装置は、
前記第1及び第2の判定部による判定が済んだか否かを記憶する判定済記憶部をさらに有し、
動作モードの選択がされたら、前記判定済記憶部に前記判定が済んでいないことが記憶されている場合にのみ前記特定の情報の入力を求めて前記判定をさせ、
前記第1の判定部による判定結果と前記画像出力装置の前記判定結果返信部から受信した判定結果とが得られたら、前記判定済記憶部に前記判定が済んだことを記憶し、
前記選択された動作モードの動作を終了したら、その次に選択される動作モードで前記判定をするために前記判定記憶部に前記判定が済んでいないことを記憶する
ことを特徴とする請求項1に記載の複合システム。
【請求項5】
前記画像入力装置は、
前記第1及び第2の判定部による判定に基づいてこの画像入力装置及び前記画像出力装置の使用制限をするか否かを予め設定しておく使用制限設定部をさらに有し、
前記使用制限設定部に使用制限をすることが設定されている場合にのみ、前記特定の情報の入力を求めて前記判定をさせ、前記第1の判定部による判定結果と前記画像出力装置の前記判定結果返信部から受信した判定結果とに応じて、前記画像出力装置に入力画像を送出する
ことを特徴とする請求項1に記載の複合システム。
【請求項6】
前記画像出力装置は、前記第2の判定部により使用を許可して画像出力を行った使用量に関する情報を、前記特定の情報と対応付けて記憶する使用量記憶部をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の複合システム。
【請求項7】
前記第1の登録情報又は前記第2の登録情報は、前記画像入力装置又は前記画像出力装置の所定機能の使用可否と対応付けられて登録されることを特徴とする請求項1に記載の複合システム。
【請求項8】
前記第1又は前記第2の登録情報の一部は、前記画像入力装置又は前記画像出力装置の所定機能の使用可否と対応付けられるとともに、前記登録情報の他の一部は、前記画像入力装置又は前記画像出力装置の他の所定機能の使用可否と対応付けられることを特徴とする請求項1に記載の複合システム。
【請求項9】
前記画像入力装置は、該画像入力装置の有する機能を実行させるための操作部を有し、
前記第1の登録情報に基づく所定機能の使用可否の判定結果に応じて、前記操作部の設定を変更することを特徴とする請求項7又は8に記載の複合システム。
【請求項10】
前記画像入力装置は、外部装置との通信を行う外部インターフェースを有し、
前記第1及び第2の登録情報は、前記外部インターフェースを介して外部から登録する登録受付手段を有することを特徴とする請求項7又は8に記載の複合システム。
【請求項11】
前記画像入力装置は、外部装置との通信を行う外部インターフェースを有し、
該外部インターフェースから前記特定情報及び画像データが入力された場合、前記画像出力装置は、前記画像入力装置を介して前記入力された特定情報を受信し、該特定情報に基づく前記第2の判定部による判定結果に応じて前記入力された画像データを出力するか否かを決定することを特徴とする請求項1に記載の複合システム。
【請求項12】
前記第2の登録情報は、前記画像出力装置の所定機能の使用可否と対応付けられ、前記第2の判定部による前記所定機能の使用可否の判定結果に応じて該所定機能を使用して画像を出力するか又は該所定機能を使用せずに画像を出力するかを決定することを特徴とする請求項11に記載の複合システム。
【請求項13】
請求項1、2、7、及び8のいずれかに記載の複合システムに適用される画像入力装置であって、
前記特定情報入力部と、前記第1の判定部と、前記送信部とを有し、
前記第1の判定部による判定結果と前記画像出力装置の判定結果返信部から受信した判定結果とに応じて、前記画像出力装置に入力画像を送出する
ことを特徴とする画像入力装置。
【請求項14】
請求項3に記載の複合システムに適用される画像入力装置であって、
前記特定情報入力部と、前記第1の判定部と、前記送信部と、動作モード記憶部とを有し、
選択された動作モードを前記動作モード記憶部に記憶した後に、前記特定の情報の入力を求めて前記第1及び第2の判定部による判定をさせ、
前記第1の判定部による判定結果と前記画像出力装置の前記判定結果返信部から受信した判定結果と前記動作モード記憶部に記憶した動作モードとに応じて、前記画像出力装置に入力画像を送出する
ことを特徴とする画像入力装置。
【請求項15】
請求項4に記載の複合システムに適用される画像入力装置であって、
前記特定情報入力部と、前記第1の判定部と、前記送信部と、前記判定済記憶部とを有し、
動作モードの選択がされたら、前記判定済記憶部に前記判定が済んでいないことが記憶されている場合にのみ前記特定の情報の入力を求めて前記判定をさせ、
前記第1の判定部による判定結果と前記画像出力装置の前記判定結果返信部から受信した判定結果とが得られたら、前記判定済記憶部に前記判定が済んだことを記憶し、
前記選択された動作モードの動作を終了したら、その次に選択される動作モードで前記判定をするために前記判定記憶部に前記判定が済んでいないことを記憶する
ことを特徴とする画像入力装置。
【請求項16】
請求項5に記載の複合システムに適用される画像入力装置であって、
前記特定情報入力部と、前記第1の判定部と、前記送信部と、前記使用制限設定部とを有し、
前記使用制限設定部に使用制限をすることが設定されている場合にのみ、前記特定の情報の入力を求めて前記判定をさせ、前記第1の判定部による判定結果と前記画像出力装置の前記判定結果返信部から受信した判定結果とに応じて、前記画像出力装置に入力画像を送出する
ことを特徴とする画像入力装置。
【請求項17】
請求項9に記載の複合システムに適用される画像入力装置であって、
前記特定情報入力部と、前記第1の判定部と、前記送信部と、操作部とを有し、
前記第1の登録情報に基づく所定機能の使用可否の判定結果に応じて、前記操作部の設定を変更する
ことを特徴とする画像入力装置。
【請求項18】
請求項10に記載の複合システムに適用される画像入力装置であって、
前記特定情報入力部と、前記第1の判定部と、前記送信部と、外部インターフェースとを有し、
前記第1及び第2の登録情報は、前記外部インターフェースを介して外部から登録する登録受付手段を有する
ことを特徴とする画像入力装置。
【請求項19】
請求項11又は12に記載の複合システムに適用される画像入力装置であって、
前記特定情報入力部と、前記第1の判定部と、前記送信部と、外部インターフェースとを有し、
該外部インターフェースから前記特定情報及び画像データが入力された場合、前記画像出力装置は、前記画像入力装置を介して前記入力された特定情報を受信し、該特定情報に基づく前記第2の判定部による判定結果に応じて前記入力された画像データを出力するか否かを決定する
ことを特徴とする画像入力装置。
【請求項20】
請求項1乃至5、7乃至12のいずれかに記載の複合システムに適用される画像出力装置であって、
前記第2の判定部と、前記判定結果返信部とを有することを特徴とする画像出力装置。
【請求項21】
請求項6に記載の複合システムに適用される画像出力装置であって、
前記第2の判定部と、前記判定結果返信部と、前記使用量記憶部とを有することを特徴とする画像出力装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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