複合パネル及び複合パネルの取り付け方法
【課題】複合パネルを建物の軸組に取り付ける際の断熱パネルの圧壊を防止する。
【解決手段】複合パネル1は、外壁パネル10と断熱パネル11を有する。断熱パネル11は、上部断熱パネル31が折り返し自在であり、折り返したときに外壁パネル10の裏面の上部領域10bが露出し、元に戻したときに当該上部領域10bが覆われる。外壁パネル10の裏面には、軸組Aに固定するための下部ボルト20と上部ボルト21が設けられている。折り返される上部断熱パネル31は、上部ボルト21よりも上部にある。
【解決手段】複合パネル1は、外壁パネル10と断熱パネル11を有する。断熱パネル11は、上部断熱パネル31が折り返し自在であり、折り返したときに外壁パネル10の裏面の上部領域10bが露出し、元に戻したときに当該上部領域10bが覆われる。外壁パネル10の裏面には、軸組Aに固定するための下部ボルト20と上部ボルト21が設けられている。折り返される上部断熱パネル31は、上部ボルト21よりも上部にある。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外壁パネルと断熱パネルとを有する複合パネル及び複合パネルの取り付け方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、柱梁等の軸組に鉄骨部材を用いた鉄骨造建物において、外壁パネル裏面に沿って断熱材を配置することが行われている。
【0003】
この際、熱橋による断熱性の低下を防止する為に、外壁パネルが軸組を構成する柱や梁などと近接する部位も含め全面的に軸組の外側に断熱層を構成する(すなわち外貼り断熱工法とする)のが好ましい。
【0004】
一般に断熱材は繊維質材料や発泡性材料からなり、圧縮強度が低い。従って、スチール等金属製の枠体の中に断熱材を充填し断熱材に圧縮力が作用しないようにする工法が提案されている(例えば特許文献1、2)。
【0005】
しかしながら、このような枠体を設ける工法では、枠体が熱橋を形成してしまうという問題や、枠体の使用がコスト増に繋がるという問題がある。
【0006】
一方、本件出願人は、特許文献3において、枠体を用いることなく外貼り断熱工法を実現する、軸組への断熱材の取付構造を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平7−286404号公報
【特許文献2】特開平10−121649号公報
【特許文献3】特開2005−036583号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記断熱材の取付構造の施工では、予め工場等で外壁パネルと断熱パネルとを一体化し複合パネルを形成しておき、建築現場にて、複合パネルにベルトを巻き付け、クレーンで吊り上げて、建物の軸組に取り付けるという工法が考えられる。このような複合パネル単位で取り付ける工法は、現場作業の省力化と施工品質の均一化を図る上で有効である。しかしながら、この工法を採用した場合、複合パネルを吊り上げた際にクレーン用の吊りベルトで断熱パネルの側端部が押しつぶされ圧壊する恐れがある。
【0009】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、複合パネルを建物の軸組に取り付ける際の断熱パネルの圧壊を防止することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための本発明は、建物の軸組に取り付けられ、外壁パネルと当該外壁パネルの裏面を覆う断熱パネルとを有する複合パネルであって、前記断熱パネルは、前記外壁パネルの裏面への固定状態が保たれた固定片と、前記固定片と連結され前記固定片側への折り返しが自在な折り返し片とを有する、複合パネルである。
【0011】
本発明によれば、複合パネルの軸組への取り付け作業において、断熱パネルの折り返し片を折り返して、その外壁パネルの露出部分に吊りベルトを巻き付けることができるので、吊り上げた際に吊りベルトにより断熱パネルが圧壊することを防止できる。
【0012】
前記外壁パネルの裏面には、前記軸組に固定するための固定部が設けられ、前記断熱パネルの折り返し片は、前記外壁パネルの裏面における前記固定部のない領域に形成されるのが好ましい。かかる場合、断熱パネルの折り返し片を、固定部と干渉することなく容易に折り返すことができる。
【0013】
別の観点による本発明は、外壁パネルと、当該外壁パネルの裏面を覆う断熱パネルを有する複合パネルを建物の軸組に取り付ける方法であって、前記断熱パネルの一部を折り返して前記外壁パネルの裏面の一部を露出させ、当該外壁パネルの露出部分に吊りベルトを巻き付ける工程と、前記吊りベルトにより前記外壁パネルを吊り上げて移動させ、前記軸組の複合パネル支持部で支持させる工程と、前記吊りベルトを取り外す工程と、前記断熱パネルの折り返された部分を元に戻して前記外壁パネルの裏面の前記露出部分を覆う工程と、前記外壁パネルを前記軸組に固定する工程と、を有する。
【0014】
本発明によれば、吊りベルトを断熱パネルのない部分に巻き付けることができるので、施工時の断熱パネルの圧壊を防止できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、断熱パネルの圧壊が防止されるため、均質で質の高い複合パネルからなる外壁を有する建物を建築できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】(a)は、複合パネルの正面図であり、(b)は、複合パネルの側面図である。
【図2】上部断熱パネルが下部断熱パネルに対し折り返された様子を示す複合パネルの説明図である。
【図3】上部断熱パネルが下部断熱パネルに対し折り返された様子を示す複合パネルの説明図である。
【図4】外壁パネルの上部領域に吊りベルトを巻き付けた様子を示す複合パネルの説明図である。
【図5】軸組の複合パネル支持部で支持させた様子を示す複合パネルの説明図である。
【図6】上部断熱パネルを正規の状態に戻した様子を示す複合パネルの説明図である。
【図7】外壁パネルを軸組に取り付けた様子を示す複合パネルの説明図である。
【図8】複合パネルが並べて設けられた壁面を示す説明図である。
【図9】圧壊防止部材の取り付け位置を示す複合パネルの説明図である。
【図10】複合パネルの中央部の圧壊防止部材の構成を示す説明図である。
【図11】複合パネルの両端部の圧壊防止部材の構成を示す説明図である。
【図12】中間断熱パネルを折り返し自在にする場合の複合パネルの正面図である。
【図13】断熱パネルを横方向に分割する場合の複合パネルの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態に係る複合パネル1の構成の概略を示す説明図である。図1(a)は、複合パネル1の正面図であり、図1(b)は、複合パネル1の側面図である。
【0018】
本実施形態における建物は、例えば305mmの平面モジュールMを有する鉄骨造の工業化住宅である。複合パネル1は、建物の柱梁などからなる軸組に複数連接するように取り付けられ、建物の壁面を構成する。複合パネル1は、外壁パネル10と、外壁パネル10の裏面の全面を覆う断熱パネル11を有している。
【0019】
外壁パネル10は、例えば軽量気泡コンクリートからなる。例えば外壁パネル10の長さは、階高(下部梁天端から上部梁天端までの寸法)にほぼ等しく、幅寸法は基本的にM×1(305mm)とM×2(610mm)の2種類ある。
【0020】
外壁パネル10の裏面には、建物の軸組に固定するための下部固定部としての下部ボルト20と、上部固定部としての上部ボルト21が取り付けられている。下部ボルト20及び上部ボルト21は、外壁パネル10の裏面に対して垂直方向に立設されている。下部ボルト20及び上部ボルト21は、外壁パネル10に埋め込まれた埋め込みナット22(図10に示す)に捻じ込まれて固定されている。
【0021】
断熱パネル11は、例えばフェノール樹脂発泡体(フェノールフォーム)の両面にポリエステル不織布を張り合わせたものである。断熱パネル11の全体の幅寸法及び高さ寸法は、外壁パネル10の幅寸法及び高さ寸法とほぼ等しく対応している。
【0022】
断熱パネル11は、例えば固定片としての下部断熱パネル30と折り返し片としての上部断熱パネル31とからなる。下部断熱パネル30は、外壁パネル10の裏面の下部ボルト20と上部ボルト21を含む下部領域10aを覆い、上部断熱パネル31は、上部ボルト21より上方の上部領域10bを覆っている。
【0023】
下部断熱パネル30は、外壁パネル10の裏面にタッカー等で固定されている。上部断熱パネル31は、図2に示すように裏面側(外壁パネル10の反対側)において粘着テープなどの連結片で連結され、直線状の連結部Cを軸として下部断熱パネル30に対して折り返し自在になっている。上部断熱パネル31を折り返したときには外壁パネル10の裏面の上部領域10bが露出し、上部断熱パネル31を展開して正規の位置に戻したときには当該上部領域10bが覆われる。
【0024】
上部断熱パネル31は、複合パネル1の重心より上に位置し、且つ断熱パネル11の左右端を含んでいる。なお、断熱パネル11は外壁パネル10に比べ非常に軽いので、複合パネル1の重心は外壁パネル10の重心にほぼ等しく、上部断熱パネルの位置や状態にほとんど影響されない。かかる構成により、上部断熱パネル31を折り返し外壁パネル10の上部領域10bに吊りベルトを巻き付けて吊り上げた際に、複合パネル1の姿勢が安定し、吊りベルトと断熱パネル10との接触が回避される。
【0025】
下部断熱パネル30には、それぞれ下部ボルト20、上部ボルト21が通る貫通孔32、33が設けられている。断熱パネル11は、貫通孔32、33を下部ボルト20や上部ボルト21に嵌め込むことで外壁パネル10の裏面の所定の位置に保持される。
【0026】
次に、以上のように構成された複合パネル1の軸組への取り付け方法について説明する。
【0027】
先ず、例えば建築現場の空地や搬送用トラックの荷台等に、裏面を上にした状態で置かれた外壁パネル10に対し、下部ボルト20と上部ボルト21を取り付け、外壁パネル10の裏面に断熱パネル11を取り付ける。この際、下部断熱パネル30の貫通孔32、33の位置と、下部ボルト20、上部ボルト21の位置を夫々合わせ、下部断熱パネル30のみをステープル等で外壁パネル10の裏面に固定する。上部断熱パネル31は、連結部Cを軸として下部断熱パネル30に対して折り返し自在にする。なお、ここまでの工程の一部あるいは全てを工場等において予め済ませた上で、建築現場に搬入してもよい。
【0028】
次に、例えば図3に示すように上部断熱パネル31を折り返し、外壁パネル10の裏面の上部領域10bを露出させる。
【0029】
続いて、図4に示すようにクレーン用の吊りベルト(ナイロン等の合成繊維からなるスリングベルト)40を、上部断熱パネル31が折り返されて露出している外壁パネル10の上部領域10bに巻きつける。その後、クレーンのフックに吊りベルト40のリング状の端部を引っ掛けて複合パネル1を吊り上げる。このとき、吊りベルト40の巻き付け位置は複合パネル1の重心よりも上に位置しているので、複合パネル1の体勢は安定する。
【0030】
次に、複合パネル1を図5に示すように軸組Aの所定位置まで移動させ、下部梁の下フランジに固定された下部取り付け部50上に置く。この下部取り付け部50は、複合パネル1の荷重を支持するとともに高さ方向位置を規定する複合パネル支持部としての水平片50aと、複合パネル1の下端部の厚さ方向の位置を規定する鉛直片50bとを有している。複合パネル1は、水平片50a上に置かれて支持させる。このとき、複合パネル1の上部は、上部梁と離隔した状態(複合パネル1が斜めの状態)を維持する。
【0031】
その後、複合パネル1を作業員等の他の支持手段で支えた状態で、図6に示すように吊りベルト40を取り外す。そして、折り返されていた上部断熱パネル31を、連結部Cを軸として回動させて正規の位置に戻し、外壁パネル10の上部領域10bを上部断熱パネル31で覆う。
【0032】
その後、図7に示すように複合パネル1を起立させ、軸組Aの下部取り付け部50の鉛直片50bと、上部梁の下フランジに固定された上部取り付け部60に断熱パネル1を当接させる。この上部取り付け部60は、例えば複合パネル1の上部側の厚さ方向の位置を規定する鉛直片60aを有している。断熱パネル11は、この鉛直片60aに当接する。次に、鉛直片50bを挟んだ状態で、裏当てプレート70を下部ボルト20に挿入し、その外側からナット71を下部ボルト20にねじ入れて締め付ける。また、鉛直片60aを挟んだ状態で、裏当てプレート72が上部ボルト21に挿入され、その外側からナット73が上部ボルト21に嵌め込まれて締め付けられる。こうして、複合パネル1が軸組Aに固定される。
【0033】
図8に示すように複数の複合パネル1を順次軸組Aに取り付け、建物の壁面を形成する。
【0034】
以上の実施の形態によれば、複合パネル1の軸組Aへの取り付け作業において外壁パネル10を吊り上げる際に、上部断熱パネル31を折り返してできた外壁パネル10の露出部分に吊りベルト40を巻き付けることができる。これにより、吊りベルト40が断熱パネル11に接触することが回避でき断熱パネル11の圧壊を防止できる。
【0035】
また、外壁パネル10の裏面には、下部ボルト20と上部ボルト21が設けられ、折り返し自在な上部断熱パネル31が、上部ボルト21よりも上方、すなわち複合パネル1の固定部のない領域にあるので、上部断熱パネル31の折り返しや展開を下部ボルト20や上部ボルト21と干渉することなく容易に行うことができる。また、上部断熱パネル31を連結部Cを軸として回動させる際の上部断熱パネル31の回転半径が小さくなるので、例えば図6に示すような吊りベルト40を外し上部断熱パネル31を正規の位置に戻す際に必要な外壁パネル10の傾斜角を小さくすることができ、外壁パネル10を支持する手段の負担を小さくし作業の安全性を向上させことができる。
【0036】
以上の実施の形態において、複合パネル1には、軸組Aに取り付けられた断熱パネル11の圧壊を防止する圧壊防止部材が設けられていてもよい。かかる場合、例えば図9に示すように圧壊防止部材80、90が、複合パネル1の中央のボルトの固定部Pと、固定部Pを挟んだ両端部Bに設けられるのが好ましい。
【0037】
例えば図10に示すように上部の固定部Pにおける圧壊防止部材80は、例えば円筒状に形成され、貫通孔33に嵌め込まれている。圧壊防止部材80は、断熱パネル11の厚みよりもわずかに長く、一端が外壁パネル10に当接し他端が裏当てプレート72に当接している。同様に下部の固定部Pにおける圧壊防止部材80は、貫通孔32に嵌め込まれ、他端が裏当てプレート70に当接している。
【0038】
また、図9に示すように両端部Bは、鉛直片50b、60aの先端付近に位置し、一部が鉛直片50b、60aに隠れている。図11に示すように両端部Bの断熱パネル11には、貫通孔91が形成されている。圧壊防止部材90は、例えば円筒状に形成され、貫通孔91に嵌め込まれている。圧壊防止部材90は、断熱パネル11の厚みよりも長く、一端が外壁パネル10に当接し他端が鉛直片50b(図示せず)や鉛直片60aに当接している。また、圧壊防止部材90の外壁パネル10側の端部には、鍔部90aが設けられている。
【0039】
圧壊防止部材80、90は、例えば塩化ビニル等の硬質の合成樹脂により形成されている。なお、圧壊防止部材80、90の材質は、強度及び耐久性があり且つ熱橋となりにくい材料であれば硬質の合成樹脂には限定されない。
【0040】
例えば強風等により外壁パネル10に不規則で偏った外力が作用した際には、固定部Pを支点として外壁パネル10が前後に動こうとする。本実施の形態によれば、このとき外壁パネル10に作用した外力が、圧壊防止部材80、90を介して裏当てプレート70、72や鉛直片50b、60aにかかり、断熱パネル11には作用しない。この結果、断熱パネル11に圧縮力がかかることがなく、断熱パネル11の圧壊を防止できる。
【0041】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0042】
例えば以上の実施の形態において、外壁パネル10と、軸組Aの取り付け部50、60との固定手段は、他の手段を用いてもよい。例えば、上部ボルト21、下部ボルト20には、中間部に鍔を有し鍔の前後でネジの切り方が逆となっている特殊な固定ボルト(トルクレスボルト)を用い、当該鍔を外壁パネル10の裏面に接触するようにねじ入れ、当該鍔とナット71、73で断熱パネル11及び裏当てプレート70、72を挟むようにしてもよい。また、圧壊防止部材80を省略し、トルクレスボルトをその鍔が断熱パネル11の裏面に接触する位置までねじ入れ、裏当てプレート70、72を鍔とナット71、73で挟むようにしてもよい。また、以上の実施の形態では、外壁パネル10の裏面に下部ボルト20と上部ボルト21が設けられ、断熱パネル11の折り返し片分が上部ボルト21よりも上部にあったが、上部ボルト21よりも下部にある場合にも本発明は適用できる。
【0043】
また、折り返し片や連結片(回動軸)位置や数は上記の実施の形態に限定はされない。例えば、図12に示すように断熱パネル11を上下方向に3分割し中間の断熱パネル100を折り返し片とし、その下辺(下部断熱パネルとの間)に連結部Cを設けてもよい。また、図13(a)、(b)に示すように上端寄りの部分を横方向に3分割し両端の断熱パネル110を折り返し片とし、その下辺または側辺に連結部Cを設けてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、複合パネルを軸組に取り付ける際の断熱パネルの圧壊を防止する際に有用である。
【符号の説明】
【0045】
1 複合パネル
10 外壁パネル
11 断熱パネル
20 下部ボルト
21 上部ボルト
30 下部断熱パネル
31 上部断熱パネル
32、33 貫通孔
40 吊りベルト
50 下部取り付け部
60 上部取り付け部
70、72 裏当てプレート
71、73 ナット
A 軸組
C 連結部
【技術分野】
【0001】
本発明は、外壁パネルと断熱パネルとを有する複合パネル及び複合パネルの取り付け方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、柱梁等の軸組に鉄骨部材を用いた鉄骨造建物において、外壁パネル裏面に沿って断熱材を配置することが行われている。
【0003】
この際、熱橋による断熱性の低下を防止する為に、外壁パネルが軸組を構成する柱や梁などと近接する部位も含め全面的に軸組の外側に断熱層を構成する(すなわち外貼り断熱工法とする)のが好ましい。
【0004】
一般に断熱材は繊維質材料や発泡性材料からなり、圧縮強度が低い。従って、スチール等金属製の枠体の中に断熱材を充填し断熱材に圧縮力が作用しないようにする工法が提案されている(例えば特許文献1、2)。
【0005】
しかしながら、このような枠体を設ける工法では、枠体が熱橋を形成してしまうという問題や、枠体の使用がコスト増に繋がるという問題がある。
【0006】
一方、本件出願人は、特許文献3において、枠体を用いることなく外貼り断熱工法を実現する、軸組への断熱材の取付構造を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平7−286404号公報
【特許文献2】特開平10−121649号公報
【特許文献3】特開2005−036583号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記断熱材の取付構造の施工では、予め工場等で外壁パネルと断熱パネルとを一体化し複合パネルを形成しておき、建築現場にて、複合パネルにベルトを巻き付け、クレーンで吊り上げて、建物の軸組に取り付けるという工法が考えられる。このような複合パネル単位で取り付ける工法は、現場作業の省力化と施工品質の均一化を図る上で有効である。しかしながら、この工法を採用した場合、複合パネルを吊り上げた際にクレーン用の吊りベルトで断熱パネルの側端部が押しつぶされ圧壊する恐れがある。
【0009】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、複合パネルを建物の軸組に取り付ける際の断熱パネルの圧壊を防止することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための本発明は、建物の軸組に取り付けられ、外壁パネルと当該外壁パネルの裏面を覆う断熱パネルとを有する複合パネルであって、前記断熱パネルは、前記外壁パネルの裏面への固定状態が保たれた固定片と、前記固定片と連結され前記固定片側への折り返しが自在な折り返し片とを有する、複合パネルである。
【0011】
本発明によれば、複合パネルの軸組への取り付け作業において、断熱パネルの折り返し片を折り返して、その外壁パネルの露出部分に吊りベルトを巻き付けることができるので、吊り上げた際に吊りベルトにより断熱パネルが圧壊することを防止できる。
【0012】
前記外壁パネルの裏面には、前記軸組に固定するための固定部が設けられ、前記断熱パネルの折り返し片は、前記外壁パネルの裏面における前記固定部のない領域に形成されるのが好ましい。かかる場合、断熱パネルの折り返し片を、固定部と干渉することなく容易に折り返すことができる。
【0013】
別の観点による本発明は、外壁パネルと、当該外壁パネルの裏面を覆う断熱パネルを有する複合パネルを建物の軸組に取り付ける方法であって、前記断熱パネルの一部を折り返して前記外壁パネルの裏面の一部を露出させ、当該外壁パネルの露出部分に吊りベルトを巻き付ける工程と、前記吊りベルトにより前記外壁パネルを吊り上げて移動させ、前記軸組の複合パネル支持部で支持させる工程と、前記吊りベルトを取り外す工程と、前記断熱パネルの折り返された部分を元に戻して前記外壁パネルの裏面の前記露出部分を覆う工程と、前記外壁パネルを前記軸組に固定する工程と、を有する。
【0014】
本発明によれば、吊りベルトを断熱パネルのない部分に巻き付けることができるので、施工時の断熱パネルの圧壊を防止できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、断熱パネルの圧壊が防止されるため、均質で質の高い複合パネルからなる外壁を有する建物を建築できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】(a)は、複合パネルの正面図であり、(b)は、複合パネルの側面図である。
【図2】上部断熱パネルが下部断熱パネルに対し折り返された様子を示す複合パネルの説明図である。
【図3】上部断熱パネルが下部断熱パネルに対し折り返された様子を示す複合パネルの説明図である。
【図4】外壁パネルの上部領域に吊りベルトを巻き付けた様子を示す複合パネルの説明図である。
【図5】軸組の複合パネル支持部で支持させた様子を示す複合パネルの説明図である。
【図6】上部断熱パネルを正規の状態に戻した様子を示す複合パネルの説明図である。
【図7】外壁パネルを軸組に取り付けた様子を示す複合パネルの説明図である。
【図8】複合パネルが並べて設けられた壁面を示す説明図である。
【図9】圧壊防止部材の取り付け位置を示す複合パネルの説明図である。
【図10】複合パネルの中央部の圧壊防止部材の構成を示す説明図である。
【図11】複合パネルの両端部の圧壊防止部材の構成を示す説明図である。
【図12】中間断熱パネルを折り返し自在にする場合の複合パネルの正面図である。
【図13】断熱パネルを横方向に分割する場合の複合パネルの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態に係る複合パネル1の構成の概略を示す説明図である。図1(a)は、複合パネル1の正面図であり、図1(b)は、複合パネル1の側面図である。
【0018】
本実施形態における建物は、例えば305mmの平面モジュールMを有する鉄骨造の工業化住宅である。複合パネル1は、建物の柱梁などからなる軸組に複数連接するように取り付けられ、建物の壁面を構成する。複合パネル1は、外壁パネル10と、外壁パネル10の裏面の全面を覆う断熱パネル11を有している。
【0019】
外壁パネル10は、例えば軽量気泡コンクリートからなる。例えば外壁パネル10の長さは、階高(下部梁天端から上部梁天端までの寸法)にほぼ等しく、幅寸法は基本的にM×1(305mm)とM×2(610mm)の2種類ある。
【0020】
外壁パネル10の裏面には、建物の軸組に固定するための下部固定部としての下部ボルト20と、上部固定部としての上部ボルト21が取り付けられている。下部ボルト20及び上部ボルト21は、外壁パネル10の裏面に対して垂直方向に立設されている。下部ボルト20及び上部ボルト21は、外壁パネル10に埋め込まれた埋め込みナット22(図10に示す)に捻じ込まれて固定されている。
【0021】
断熱パネル11は、例えばフェノール樹脂発泡体(フェノールフォーム)の両面にポリエステル不織布を張り合わせたものである。断熱パネル11の全体の幅寸法及び高さ寸法は、外壁パネル10の幅寸法及び高さ寸法とほぼ等しく対応している。
【0022】
断熱パネル11は、例えば固定片としての下部断熱パネル30と折り返し片としての上部断熱パネル31とからなる。下部断熱パネル30は、外壁パネル10の裏面の下部ボルト20と上部ボルト21を含む下部領域10aを覆い、上部断熱パネル31は、上部ボルト21より上方の上部領域10bを覆っている。
【0023】
下部断熱パネル30は、外壁パネル10の裏面にタッカー等で固定されている。上部断熱パネル31は、図2に示すように裏面側(外壁パネル10の反対側)において粘着テープなどの連結片で連結され、直線状の連結部Cを軸として下部断熱パネル30に対して折り返し自在になっている。上部断熱パネル31を折り返したときには外壁パネル10の裏面の上部領域10bが露出し、上部断熱パネル31を展開して正規の位置に戻したときには当該上部領域10bが覆われる。
【0024】
上部断熱パネル31は、複合パネル1の重心より上に位置し、且つ断熱パネル11の左右端を含んでいる。なお、断熱パネル11は外壁パネル10に比べ非常に軽いので、複合パネル1の重心は外壁パネル10の重心にほぼ等しく、上部断熱パネルの位置や状態にほとんど影響されない。かかる構成により、上部断熱パネル31を折り返し外壁パネル10の上部領域10bに吊りベルトを巻き付けて吊り上げた際に、複合パネル1の姿勢が安定し、吊りベルトと断熱パネル10との接触が回避される。
【0025】
下部断熱パネル30には、それぞれ下部ボルト20、上部ボルト21が通る貫通孔32、33が設けられている。断熱パネル11は、貫通孔32、33を下部ボルト20や上部ボルト21に嵌め込むことで外壁パネル10の裏面の所定の位置に保持される。
【0026】
次に、以上のように構成された複合パネル1の軸組への取り付け方法について説明する。
【0027】
先ず、例えば建築現場の空地や搬送用トラックの荷台等に、裏面を上にした状態で置かれた外壁パネル10に対し、下部ボルト20と上部ボルト21を取り付け、外壁パネル10の裏面に断熱パネル11を取り付ける。この際、下部断熱パネル30の貫通孔32、33の位置と、下部ボルト20、上部ボルト21の位置を夫々合わせ、下部断熱パネル30のみをステープル等で外壁パネル10の裏面に固定する。上部断熱パネル31は、連結部Cを軸として下部断熱パネル30に対して折り返し自在にする。なお、ここまでの工程の一部あるいは全てを工場等において予め済ませた上で、建築現場に搬入してもよい。
【0028】
次に、例えば図3に示すように上部断熱パネル31を折り返し、外壁パネル10の裏面の上部領域10bを露出させる。
【0029】
続いて、図4に示すようにクレーン用の吊りベルト(ナイロン等の合成繊維からなるスリングベルト)40を、上部断熱パネル31が折り返されて露出している外壁パネル10の上部領域10bに巻きつける。その後、クレーンのフックに吊りベルト40のリング状の端部を引っ掛けて複合パネル1を吊り上げる。このとき、吊りベルト40の巻き付け位置は複合パネル1の重心よりも上に位置しているので、複合パネル1の体勢は安定する。
【0030】
次に、複合パネル1を図5に示すように軸組Aの所定位置まで移動させ、下部梁の下フランジに固定された下部取り付け部50上に置く。この下部取り付け部50は、複合パネル1の荷重を支持するとともに高さ方向位置を規定する複合パネル支持部としての水平片50aと、複合パネル1の下端部の厚さ方向の位置を規定する鉛直片50bとを有している。複合パネル1は、水平片50a上に置かれて支持させる。このとき、複合パネル1の上部は、上部梁と離隔した状態(複合パネル1が斜めの状態)を維持する。
【0031】
その後、複合パネル1を作業員等の他の支持手段で支えた状態で、図6に示すように吊りベルト40を取り外す。そして、折り返されていた上部断熱パネル31を、連結部Cを軸として回動させて正規の位置に戻し、外壁パネル10の上部領域10bを上部断熱パネル31で覆う。
【0032】
その後、図7に示すように複合パネル1を起立させ、軸組Aの下部取り付け部50の鉛直片50bと、上部梁の下フランジに固定された上部取り付け部60に断熱パネル1を当接させる。この上部取り付け部60は、例えば複合パネル1の上部側の厚さ方向の位置を規定する鉛直片60aを有している。断熱パネル11は、この鉛直片60aに当接する。次に、鉛直片50bを挟んだ状態で、裏当てプレート70を下部ボルト20に挿入し、その外側からナット71を下部ボルト20にねじ入れて締め付ける。また、鉛直片60aを挟んだ状態で、裏当てプレート72が上部ボルト21に挿入され、その外側からナット73が上部ボルト21に嵌め込まれて締め付けられる。こうして、複合パネル1が軸組Aに固定される。
【0033】
図8に示すように複数の複合パネル1を順次軸組Aに取り付け、建物の壁面を形成する。
【0034】
以上の実施の形態によれば、複合パネル1の軸組Aへの取り付け作業において外壁パネル10を吊り上げる際に、上部断熱パネル31を折り返してできた外壁パネル10の露出部分に吊りベルト40を巻き付けることができる。これにより、吊りベルト40が断熱パネル11に接触することが回避でき断熱パネル11の圧壊を防止できる。
【0035】
また、外壁パネル10の裏面には、下部ボルト20と上部ボルト21が設けられ、折り返し自在な上部断熱パネル31が、上部ボルト21よりも上方、すなわち複合パネル1の固定部のない領域にあるので、上部断熱パネル31の折り返しや展開を下部ボルト20や上部ボルト21と干渉することなく容易に行うことができる。また、上部断熱パネル31を連結部Cを軸として回動させる際の上部断熱パネル31の回転半径が小さくなるので、例えば図6に示すような吊りベルト40を外し上部断熱パネル31を正規の位置に戻す際に必要な外壁パネル10の傾斜角を小さくすることができ、外壁パネル10を支持する手段の負担を小さくし作業の安全性を向上させことができる。
【0036】
以上の実施の形態において、複合パネル1には、軸組Aに取り付けられた断熱パネル11の圧壊を防止する圧壊防止部材が設けられていてもよい。かかる場合、例えば図9に示すように圧壊防止部材80、90が、複合パネル1の中央のボルトの固定部Pと、固定部Pを挟んだ両端部Bに設けられるのが好ましい。
【0037】
例えば図10に示すように上部の固定部Pにおける圧壊防止部材80は、例えば円筒状に形成され、貫通孔33に嵌め込まれている。圧壊防止部材80は、断熱パネル11の厚みよりもわずかに長く、一端が外壁パネル10に当接し他端が裏当てプレート72に当接している。同様に下部の固定部Pにおける圧壊防止部材80は、貫通孔32に嵌め込まれ、他端が裏当てプレート70に当接している。
【0038】
また、図9に示すように両端部Bは、鉛直片50b、60aの先端付近に位置し、一部が鉛直片50b、60aに隠れている。図11に示すように両端部Bの断熱パネル11には、貫通孔91が形成されている。圧壊防止部材90は、例えば円筒状に形成され、貫通孔91に嵌め込まれている。圧壊防止部材90は、断熱パネル11の厚みよりも長く、一端が外壁パネル10に当接し他端が鉛直片50b(図示せず)や鉛直片60aに当接している。また、圧壊防止部材90の外壁パネル10側の端部には、鍔部90aが設けられている。
【0039】
圧壊防止部材80、90は、例えば塩化ビニル等の硬質の合成樹脂により形成されている。なお、圧壊防止部材80、90の材質は、強度及び耐久性があり且つ熱橋となりにくい材料であれば硬質の合成樹脂には限定されない。
【0040】
例えば強風等により外壁パネル10に不規則で偏った外力が作用した際には、固定部Pを支点として外壁パネル10が前後に動こうとする。本実施の形態によれば、このとき外壁パネル10に作用した外力が、圧壊防止部材80、90を介して裏当てプレート70、72や鉛直片50b、60aにかかり、断熱パネル11には作用しない。この結果、断熱パネル11に圧縮力がかかることがなく、断熱パネル11の圧壊を防止できる。
【0041】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0042】
例えば以上の実施の形態において、外壁パネル10と、軸組Aの取り付け部50、60との固定手段は、他の手段を用いてもよい。例えば、上部ボルト21、下部ボルト20には、中間部に鍔を有し鍔の前後でネジの切り方が逆となっている特殊な固定ボルト(トルクレスボルト)を用い、当該鍔を外壁パネル10の裏面に接触するようにねじ入れ、当該鍔とナット71、73で断熱パネル11及び裏当てプレート70、72を挟むようにしてもよい。また、圧壊防止部材80を省略し、トルクレスボルトをその鍔が断熱パネル11の裏面に接触する位置までねじ入れ、裏当てプレート70、72を鍔とナット71、73で挟むようにしてもよい。また、以上の実施の形態では、外壁パネル10の裏面に下部ボルト20と上部ボルト21が設けられ、断熱パネル11の折り返し片分が上部ボルト21よりも上部にあったが、上部ボルト21よりも下部にある場合にも本発明は適用できる。
【0043】
また、折り返し片や連結片(回動軸)位置や数は上記の実施の形態に限定はされない。例えば、図12に示すように断熱パネル11を上下方向に3分割し中間の断熱パネル100を折り返し片とし、その下辺(下部断熱パネルとの間)に連結部Cを設けてもよい。また、図13(a)、(b)に示すように上端寄りの部分を横方向に3分割し両端の断熱パネル110を折り返し片とし、その下辺または側辺に連結部Cを設けてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、複合パネルを軸組に取り付ける際の断熱パネルの圧壊を防止する際に有用である。
【符号の説明】
【0045】
1 複合パネル
10 外壁パネル
11 断熱パネル
20 下部ボルト
21 上部ボルト
30 下部断熱パネル
31 上部断熱パネル
32、33 貫通孔
40 吊りベルト
50 下部取り付け部
60 上部取り付け部
70、72 裏当てプレート
71、73 ナット
A 軸組
C 連結部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の軸組に取り付けられ、外壁パネルと当該外壁パネルの裏面を覆う断熱パネルとを有する複合パネルであって、
前記断熱パネルは、前記外壁パネルの裏面への固定状態が保たれた固定片と、前記固定片と連結され前記固定片側への折り返しが自在な折り返し片とを有する、複合パネル。
【請求項2】
前記外壁パネルの裏面には、前記軸組に固定するための固定部が設けられ、
前記断熱パネルの折り返し片は、前記外壁パネルの裏面において前記固定部のない領域に形成されている、請求項1に記載の複合パネル。
【請求項3】
外壁パネルと、当該外壁パネルの裏面を覆う断熱パネルを有する複合パネルを建物の軸組に取り付ける方法であって、
前記断熱パネルの一部を折り返し前記外壁パネルの裏面の一部を露出させ、当該外壁パネルの露出部分に吊りベルトを巻き付ける工程と、
前記吊りベルトにより前記外壁パネルを吊り上げて移動させ、前記軸組の複合パネル支持部で支持させる工程と、
前記吊りベルトを取り外す工程と、
前記断熱パネルの折り返された部分を元に戻し前記外壁パネルの裏面の前記露出部分を覆う工程と、
前記外壁パネルを前記軸組に固定する工程と、を有する、複合パネルの取り付け方法。
【請求項1】
建物の軸組に取り付けられ、外壁パネルと当該外壁パネルの裏面を覆う断熱パネルとを有する複合パネルであって、
前記断熱パネルは、前記外壁パネルの裏面への固定状態が保たれた固定片と、前記固定片と連結され前記固定片側への折り返しが自在な折り返し片とを有する、複合パネル。
【請求項2】
前記外壁パネルの裏面には、前記軸組に固定するための固定部が設けられ、
前記断熱パネルの折り返し片は、前記外壁パネルの裏面において前記固定部のない領域に形成されている、請求項1に記載の複合パネル。
【請求項3】
外壁パネルと、当該外壁パネルの裏面を覆う断熱パネルを有する複合パネルを建物の軸組に取り付ける方法であって、
前記断熱パネルの一部を折り返し前記外壁パネルの裏面の一部を露出させ、当該外壁パネルの露出部分に吊りベルトを巻き付ける工程と、
前記吊りベルトにより前記外壁パネルを吊り上げて移動させ、前記軸組の複合パネル支持部で支持させる工程と、
前記吊りベルトを取り外す工程と、
前記断熱パネルの折り返された部分を元に戻し前記外壁パネルの裏面の前記露出部分を覆う工程と、
前記外壁パネルを前記軸組に固定する工程と、を有する、複合パネルの取り付け方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−136826(P2012−136826A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−287819(P2010−287819)
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(303046244)旭化成ホームズ株式会社 (703)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(303046244)旭化成ホームズ株式会社 (703)
【Fターム(参考)】
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