説明

複数のストリーム容量を利用し、コンテンツを予測して流す方法及びシステム

複数のストリーム容量を利用し、コンテンツを予測して流す方法及びシステム。前記方法は、異なるチャネルに変えるためにセレクションを受け取る段階と、発信元から宛先のバッファへ、前記異なるチャネルに関連するデータを流す段階と、前記異なるチャネルに基づいて、次のチャネルセレクションを予測する段階と、前記発信元から前記宛先の他のバッファへ、前記予測された次のチャネルセレクションに関連するデータを流す段階とを含む。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の複数の実施形態は、複数のストリーム容量を有するデバイスでコンテンツを流す分野に関し、特に、複数のストリーム容量を利用したストリーミングコンテンツの予測方法に関する。
【背景技術】
【0002】
等時性でないパケット交換網を利用して、発信元から宛先へコンテンツを流す場合、複数の実装は、一般的に、等時性のない配信に起因するジッタの任意のレベルを考慮するために、宛先でデータをバッファリングする。発信元のクライアントが、それらのチャネルのセレクションを変えることを決定した場合、一般的に、現状のクライアント側の複数のバッファのフラッシング、及び新しいデータが与えられる前の、新しいチャネルのためのデータの新しいストリームのバッファリングの上昇に起因する任意の遅延がある。この遅延は、一般的に、クライアントが他のチャネルセレクションに変えるたびに起こり得る。
【図面の簡単な説明】
【0003】
本発明は、以下の説明、及び本発明の複数の実施形態を説明するために用いられる添付の図面を参照することによって、最も良く理解され得る。
【0004】
【図1】本発明を組み込むシステムの1つの代表的な実施形態を示すブロック図である。
【0005】
【図2】本発明を組み込むシステムの他の代表的な実施形態を示すブロック図である。
【0006】
【図3】本発明の実施形態に係る方法を示すフロー図である。
【0007】
【図4】説明された本発明が実施される場合の適切なコンピュータ環境を示すブロック図である。
【発明の詳細な説明】
【0008】
複数のストリーム容量を利用し、コンテンツを予測して流すシステム及び方法の複数の実施形態が記載される。以下の説明において、多数の詳細が説明される。しかしながら、本発明の複数の実施形態が、これらの詳細な具体例なしに実施され得ることが理解される。他の場合において、この説明の理解を分かり難くしないために、周知の回路、構造、及び技術は詳細に示されていない。
【0009】
本明細書を通して"1つの実施形態"又は"一実施形態"の言及は、本発明の少なくとも1つの実施形態において、その実施形態に関連して説明された、特定の特徴、構造、又は特性を意味する。したがって、本明細書を通して様々な場面における"1つの実施形態"又は"一実施形態"という表現は、必ずしも全て同じ実施形態を参照している必要はない。さらに、特定の特徴、構造、又は特性は、1つ以上の実施形態において任意の適切な方法に組み込まれてもよい。
【0010】
図1を参照すると、ブロック図は、本発明の1つの実施形態に係るシステム100を示す。図1に示されるより多くの構成要素をシステム100が含むことを、当業者は理解し得る。しかしながら、本発明を実施するために説明に役立つ実施形態を開示するために、これら全ての一般的な従来の構成要素が示される必要はない。1つの実施形態において、システム100の1つ以上の構成要素は、セットトップボックスの一部であってよい。
【0011】
システム100は、メディアサーバ102及びクライアントデバイス104を備え、メディアサーバ102及びクライアントデバイス104のそれぞれは、ストリームコントローラを含む。メディアサーバ102の中のストリームコントローラ106は、選択又は予測されたチャネルに調整する複数のチューナー、例えば110及び112等、及び選択されるべき次のチャネルを予測するプレディクター122を含む。ストリームコントローラ108は、選択又は予測されたチャネルに関連するデータの複数のストリームを、複数のチューナーから受け取って格納する複数のバッファ、例えば114及び116等を含む。バッファされたデータは、その後、レンダリング構成要素118によってレンダリングされる。レンダリングされたデータは、その後、ディスプレイデバイス120上に表示される。
【0012】
チャネルの変化の指示を受け取った場合、メディアサーバ102の中の利用可能なチューナーは、選択されたチャネルに調整される。選択されたチャネルに関連するデータは、その後、そのチューナーからクライアントデバイス104の中の利用可能なバッファへ流される。予測は、選択されるべき次のチャネルとして、プレディクター122によって作り出される。1つの実施形態において、その予測は、選択されたチャネル及び/又は1つ若しくはより多い予め選択されたチャネルに基づく。1つの実施形態において、その予測は、チャネルの変化の方向に基づく。例えば、チャネルの変化がチャネル3からチャネル4である場合、変化の方向は、上昇であり、したがって、選択されるべき予測された次のチャネルはチャネル5である。
【0013】
選択されるべき次のチャネルが予測された後、利用可能なチューナーは、予測されたチャネルに調整する。そして、予測されたチャネルに関連するデータは、利用可能なバッファへ流される。したがって、予測されたチャネルが選択された場合、その流されたデータは、バッファにおいて既に利用可能である。
【0014】
利用可能なチューナー及びバッファがあるときはいつでも、利用可能なチューナーが予測されたチャネルに調整され、予測されたチャネルに関連するデータが、格納のために利用可能なバッファに流されてよい。このように、予測されたチャネルが選択されたときに、予測されたチャネルに関連するデータは、バッファに準備されている。バッファされたデータは、その後、アクセスされ、さらなる遅延なしで表示のためにレンダリングされる。
【0015】
図2は、本発明の他の実施形態に係るシステム200を示すブロック図である。システム200は、選択又は予測されたチャネルに基づいて、チューナーからのデータの複数のストリームの1つを選択する1つ以上のデマルチプレクサ(DEMUX)、例えば202又は204等を追加して、システム100と同様である。例えば、サテライトシステムにおいては、主にトランスポンダーとして知られる、1組の周波数の範囲内に1つより多くの仮想チャネルがある。この場合において、チューナーを変える代わりに、デマルチプレクサが、チューナーから来る可能性のある複数のストリームの組み合わせから、仮想チャネルを選択して流すために用いられる。選択されたデータのストリームは、その後、クライアントデバイスのバッファに送信される。
【0016】
チャネルの変化がある場合、デマルチプレクサは、選択されたチャネルに関連するデータのストリームを選択し、利用可能なバッファにデータのストリームを送信する。選択されるべき次のチャネルは、その後、予測される。1つの実施形態において、予測は、選択されたチャネル及び/又は1つ以上の予め選択されたチャネルに基づく。1つの実施形態において、予測は、チャネルの変化の方向に基づく。デマルチプレクサは、予測されたチャネルに関連するデータを選択し、利用可能なバッファにデータのストリームを送信する。そのように、予測されたチャネルが選択された場合、予測されたチャネルに関連するデータは、バッファに準備されている。データは、その後、レンダリングされ、さらなる遅延なしで表示される。
【0017】
図3は、本発明の1つの実施形態に係る方法を示す。300において、異なるチャネルに変えるためのセレクションが受け取られる。1つの実施形態において、発信元のチューナーは、その異なるチャネルに調整される。1つの実施形態において、デマルチプレクサは、発信元のチューナーからのその異なるチャネルに関連するデータの複数のストリームのうちの1つを選択する。1つの実施形態において、発信元は、メディアサーバである。302において、その異なるチャネルに関連するデータは、発信元から宛先のバッファへ流される。1つの実施形態において、宛先は、クライアントデバイスである。304において、次のチャネルセレクションは、選択された異なるチャネルに基づいて予測される。1つの実施形態において、次のチャネルセレクションは、チャネルセレクションの変化の方向に基づいて予測される。1つの実施形態において、発信元の他のチューナーは、予測されたチャネルに調整される。1つの実施形態において、デマルチプレクサは、発信元のチューナーから来るデータの複数のストリームから、予測されたチャネルに関連するデータのストリームを選択する。306において、予測されたチャネルに関連するデータは、発信元から宛先の他のバッファへ流される。
【0018】
1つの実施形態において、選択された異なるチャネルに関連するデータのストリームは、宛先でレンダリングされる。レンダリングされるデータは、その後、表示される。1つの実施形態において、予測されたチャネルに変えるためのセレクションは、受け取られる。予測されたチャネルに関連するデータは、既に宛先のバッファへ流されているので、データは、遅延なしでレンダリングされることができる。次のチャネルセレクションは、予測される。発信元の利用可能なチューナーは、次のチャネルセレクションに調整され、又は、発信元のデマルチプレクサは、に次のチャネルセレクションに関連するチューナーからのデータストリームを選択する。次のチャネルセレクションに関連するデータは、その後、宛先の利用可能なバッファへ流される。
【0019】
図4は、説明された本発明が実施される場合の適切なコンピュータ環境を示すブロック図である。1つの実施形態において、上記の方法は、バス408を介して互いに接続される、プロセッサ402、メモリ404、入出力デバイス406、データストレージデバイス412、及びネットワークインタフェース410を含む構成要素402−412を有するコンピュータシステム400に実装される。複数の構成要素は、当技術分野で周知の従来の機能を実行し、システム100を実施するための方法を提供する。共同で、これらの構成要素は、汎用の複数のコンピュータシステムに限定されず、特殊なパケット転送デバイスを含む、複数のハードウェアシステムの広義のカテゴリーを意味する。コンピュータシステム400の様々な構成要素が再配置されることが理解され、本発明の特定の実装は、上記構成要素の全てを要求せず、又は含まなくてもよい。さらに、追加のプロセッサ(例えば、デジタルシグナルプロセッサ)、ストレージデバイス、メモリ、及びネットワーク又は通信インタフェースのような追加の構成要素がシステム400に含まれてもよい。
【0020】
当業者によって理解されるように、本発明の方法の一実施形態を実装するための内容、例えば、コンピュータプログラムの命令は、システム100によってアクセス可能なデータを格納でき、カートリッジ、磁気カセット、フラッシュメモリカード、デジタルビデオディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、及び同類のものに限定されないメモリの一部としての、又はメモリに加えての機械可読メディアによって提供されてもよい。この点で、システム100は、当技術分野で周知の方法で、そのような機械可読メディアと通信するために装備される。
【0021】
本発明の方法の一実施形態を実装するためのその内容が、その内容を格納し、その内容をシステム100に伝達することができる任意の外部デバイスからシステム100へ提供されてもよいことが、当業者によってさらに理解される。例えば、本発明の1つの実施形態において、システム100は、ネットワークに接続され、その内容がネットワークの中の任意のデバイスに格納されてもよい。
【0022】
本発明は、いくつかの実施形態に関して説明されたが、当業者は、本発明が説明された実施形態に限定されず、添付の請求項の精神及び範囲内において変更及び改良が実施され得ることを認識する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なるチャネルに変えるためにセレクションを受け取る段階と、
前記異なるチャネルに、発信元のチューナーを割り当てる段階と、
前記発信元の前記チューナーから宛先のバッファへ、前記異なるチャネルに関連するデータを流す段階と、
前記異なるチャネルに基づいて、次のチャネルセレクションを予測する段階と、
前記予測された次のチャネルセレクションに、前記発信元の他のチューナーを割り当てる段階と、
前記発信元の前記他のチューナーから前記宛先の他のバッファへ、前記予測された次のチャネルセレクションに関連するデータを流す段階と
を備える方法。
【請求項2】
前記異なるチャネルに関連する前記データのストリームをレンダリングする段階をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記宛先に接続されたディスプレイに、前記レンダリングされたデータを提供する段階をさらに備える請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記予測されたチャネルに変えるためにセレクションを受け取る段階をさらに備える請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記予測されたチャネルに関連する前記他のバッファに格納された前記データのストリームをレンダリングする段階をさらに備える請求項4に記載の方法。
【請求項6】
他のチャネルセレクションを予測する段階と、
前記発信元の利用可能なチューナーを前記他のチャネルセレクションにチューニングする段階と
をさらに備える請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記宛先の利用可能なバッファに、前記他のチャネルセレクションに関連するデータを流す段階をさらに備える請求項6に記載の方法。
【請求項8】
次のチャネルセレクションを予測する段階は、前記チャネルの変化の前記宛先に基づいて、次のチャネルセレクションを予測する段階を備える請求項1に記載の方法。
【請求項9】
1つ以上の受け取ったチャネルセレクションに基づいて、選択される次のチャネルを予測する予測部と、
選択されたチャネルに調整する第1チューナーと、
前記予測されたチャネルに調整する第2チューナーと、
前記第1チューナーから受け取った前記選択されたチャネルに関連するデータストリームを格納する第1バッファと、
前記第2チューナーから受け取った前記予測されたチャネルに関連するデータストリームを格納する第2バッファと
を備える装置。
【請求項10】
前記複数のバッファに接続され、前記複数のバッファから選択し、チャネルが選択された場合に、前記バッファされたデータをディスプレイにレンダリングするレンダリング部をさらに備える請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記レンダリング部に接続され、前記レンダリングされたデータを表示するディスプレイデバイスをさらに備える請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記複数のチューナーは、メディアサーバの一部である請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記複数のバッファは、クライアントデバイスの一部である請求項9に記載の装置。
【請求項14】
機械によってアクセスされた場合に、
異なるチャネルに変化させるためにセレクションを受け取る手順と、
発信元から宛先のバッファへ、前記異なるチャネルに関連するデータを流す手順と、
前記異なるチャネルに基づいて、次のチャネルセレクションを予測する手順と、
前記発信元から前記宛先の他のバッファへ、前記予測された次のチャネルセレクションに関連するデータを流す手順と
を備える複数の動作を前記機械に実行させる内容を含む機械アクセス可能メディアを備える製品。
【請求項15】
前記機械アクセス可能メディアは、
前記機械によってアクセスされた場合に、
発信元から宛先のバッファへ、前記異なるチャネルに関連するデータを流す手順
を備える複数の動作を前記機械に実行させる内容を含み、
前記宛先は、
前記機械によってアクセスされた場合に、
前記発信元のチューナーを前記異なるチャネルに調整する手順と、
前記発信元の前記チューナーから前記宛先のバッファへ、データを流す手順と
を備える複数の動作を前記機械に実行させる内容を含む前記機械アクセス可能メディアを備える請求項14に記載の製品。
【請求項16】
前記機械アクセス可能メディアは、
前記機械によってアクセスされた場合に、
前記発信元から前記宛先の他のバッファへ、前記予測された次のチャネルセレクションに関連するデータを流す手順
を備える複数の動作を前記機械に実行させる内容を含み、
前記宛先は、
前記機械によってアクセスされた場合に、
前記発信元の他のチューナーを前記予測された次のチャネルセレクションに調整する手順と、
前記発信元の前記他のチューナーから前記宛先の他のバッファへ、前記予測された次のチャネルセレクションに関連するデータを流す手順と
を備える複数の動作を前記機械に実行させる内容を含む前記機械アクセス可能メディアを備える請求項15に記載の製品。
【請求項17】
前記機械アクセス可能メディアは、
前記機械によってアクセスされた場合に、
発信元から宛先のバッファへ、前記異なるチャネルに関連するデータを流す手順
を備える複数の動作を前記機械に実行させる内容を含み、
前記宛先は、
前記機械によってアクセスされた場合に、
デマルチプレクサを介して、前記発信元のチューナーからのデータの複数のストリームの1つを選択する手順と、
前記デマルチプレクサから前記宛先のバッファへ、データの前記選択されたストリームを送信する手順と
を備える複数の動作を前記機械に実行させる内容を含む前記機械アクセス可能メディアを備える請求項14に記載の製品。
【請求項18】
前記機械アクセス可能メディアは、
前記宛先の前記異なるチャネルに関連するデータのストリームをレンダリングする手順
を備える複数の動作を前記機械に実行させる内容をさらに含む請求項14に記載の製品。
【請求項19】
前記機械アクセス可能メディアは、
前記宛先に接続されたディスプレイに、前記レンダリングされたデータを提供する手順
を備える複数の動作を前記機械に実行させる内容をさらに含む請求項18に記載の製品。
【請求項20】
前記機械アクセス可能メディアは、
前記予測されたチャネルに変えるためにセレクションを受け取る手順
を備える複数の動作を前記機械に実行させる内容をさらに含む請求項18に記載の製品。
【請求項21】
前記機械アクセス可能メディアは、
前記予測されたチャネルに関連する前記他のバッファからのデータの前記ストリームをレンダリングする手順
を備える複数の動作を前記機械に実行させる内容をさらに含む請求項20に記載の製品。
【請求項22】
選択される次のチャネルを予測する予測部と、
それぞれの周波数の範囲が、複数のチャネルに関連するデータの複数のストリームを含む、1つ以上の周波数の範囲に調整する複数のチューナーと、
選択されたチャネルに関連する前記複数のチューナーの1つからのデータの複数のストリームの1つを選択し、前記予測されたチャネルに関連する前記複数のチューナーの1つからのデータの前記複数のストリームの1つを選択する1つ以上のデマルチプレクサと、
前記複数のデマルチプレクサから、前記選択されたチャネル又は前記予測されたチャネルに関連するデータの複数のストリームを受け取る複数のバッファと
を備えるシステム。
【請求項23】
前記複数のバッファに接続され、前記複数のバッファから選択し、選択された複数のチャネルに関連するデータの複数のストリームをレンダリングするレンダリング部をさらに備える請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記レンダリング部に接続され、前記レンダリングされたデータを表示するディスプレイデバイスをさらに備える請求項23に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−517468(P2007−517468A)
【公表日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−547199(P2006−547199)
【出願日】平成16年12月17日(2004.12.17)
【国際出願番号】PCT/US2004/042681
【国際公開番号】WO2005/067256
【国際公開日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【出願人】(591003943)インテル・コーポレーション (1,101)
【Fターム(参考)】