説明

複数のターミナル毎に割り当てたカードデッキを用いてゲームを行う多人数参加型カードゲーム装置及びカードゲームのプレイ方法

【課題】複数のターミナル毎に割り当てたカードデッキを用いてゲームを行うことにより、遊技に参加可能なプレイヤの人数に制限を設けることなく、多人数で遊技を行うことによる遊技性の向上を実現可能とした多人数参加型カードゲーム装置及びカードゲームのプレイ方法を提供する。
【解決手段】ターミナル毎にカードデッキを割り当て、割り当てられたカードデッキからディーラーカードとプレイヤカードを配付し、配付されたディーラーカードとプレイヤカードをハイハンドとセカンドハンドでそれぞれ比較して勝敗を判定し、プレイヤが勝利したと判定された場合にベット額に応じた賞を払い出すように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイヤからの入力を受け付ける複数のターミナルを制御してゲームを行い、ターミナルに配付されたプレイヤカードに基づいて賞を付与する多人数参加型カードゲーム装置及びカードゲームのプレイ方法に関し、特に、複数のターミナル毎に割り当てたカードデッキを用いてゲームを行う多人数参加型カードゲーム装置及びカードゲームのプレイ方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、カジノ店やゲームセンター等にはパイゴーポーカー(Pai Gow Poker)やドローポーカー(Draw Poker)やブラックジャック(Blackjack)と呼ばれる複数のプレイヤが参加してカードゲームを行うカードゲーム機やテーブルが設置されている。ここで、上記カードゲームでは、マーク(例えば、ハートのA)の表示されたカードを用いて遊技が進行する。そして、プレイヤに配付されたカードによる手やディーラーに配付されたカードによる手に基づいてプレイヤに付与する賞の内容が決定する。
【0003】
例えば、米国特許第6007424号明細書にはパイゴーポーカーを行うテーブルやカードゲーム機について記載されている。ここで、パイゴーポーカーはディーラーと複数のプレイヤ(最大で6人)に対してそれぞれ7枚のカードを配付し、各ディーラーやプレイヤが配付された7枚のカードを2枚と5枚の組に分けて、それぞれの組のカードによる手を比較して勝敗や賞の内容を決定するゲームである。
【特許文献1】米国特許第6007424号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、前記した従来のカードゲーム機及びカードゲームのプレイ方法では、複数のプレイヤが参加する場合であっても、一組のカードデッキ(例えば、トランプではジョーカーを加えた53枚を一組のカードデッキとする)を用いてゲームが行われていた。
例えば、パイゴーポーカーではディーラーや各プレイヤに対してそれぞれ7枚のカードを配付するので、同時にゲームに参加可能なプレイヤの人数は6人までとなる。
【0005】
従って、参加人数が既に最大である場合にはゲームを行うことを希望する他のプレイヤは、ゲーム参加中の他のプレイヤがゲームを終了するまで待たなければならず、ゲーム終了までの時間を退屈に感じてしまう。また、他のプレイヤは待ち時間の間にゲームに対する意欲を喪失して、ゲーム機によるゲームを行わずに立ち去ってしまう虞もある。
【0006】
本発明は、遊技に参加可能なプレイヤの人数に制限を設けることなく、ゲームに参加することを希望するプレイヤに対してゲームに参加する機会を与えることを可能とした多人数参加型カードゲーム装置及びカードゲームのプレイ方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため本発明に係る多人数参加型カードゲーム装置は、プレイヤに配付されるプレイヤカードを表示する表示装置(例えば、液晶ディスプレイ10)と、前記プレイヤからの入力を受け付ける入力装置(例えば、タッチパネル11)とを備えた複数のターミナル(例えば、ターミナル4)と、前記複数のターミナルを制御してカードゲームを実行するコントローラ(例えば、CPU41、51)と、を有し、前記コントローラは、カードゲームに必要な複数のカードを一組とするカードデッキを複数組備えるとともに、前記複数組のカードデッキの内のいずれかのカードデッキを前記ターミナル毎に割り当て、前記割り当てられたカードデッキから前記プレイヤカードを配付し、前記配付されたプレイヤカードと前記プレイヤからの入力情報とに基づいて前記カードゲームを実行し、前記カードゲームの結果に応じて賞を付与することを特徴とする。
【0008】
上記構成を有する多人数参加型カードゲーム装置によれば、プレイヤの入力を受け付ける複数のターミナル毎にカードデッキを割り当て、割り当てられたカードデッキからプレイヤカードを配付するので、遊技に参加可能なプレイヤの人数に制限を設けることなく、ゲームに参加することを希望するプレイヤに対してゲームに参加する機会を与えることが可能となる。
また、ゲームに使用するカードデッキを増やすことによってゲームに参加可能な人数を増やすことができるので、基本的なゲームプログラムを変更する必要なく、ターミナルの増設が容易に可能となる。
【0009】
また、前記コントローラ(例えば、CPU41、51)は共通ディスプレイ(例えば、正面ディスプレイ21)に仮想ディーラーの手札であるディーラーカードを表示し、カードゲームに必要な複数のカードを一組とするカードデッキを複数組備えるとともに、前記複数組のカードデッキの内のいずれかのカードデッキを前記ターミナル毎に割り当て、前記割り当てられたカードデッキのうち前記ディーラーカードを除く残りのカードから前記プレイヤカードを配付し、前記ディーラーカードと前記プレイヤカードと前記プレイヤからの入力情報とに基づいて前記カードゲームを実行し、前記カードゲームの結果に応じて賞を付与しても良い。
【0010】
上記構成を有する多人数参加型カードゲーム装置によれば、各カードデッキからディーラーの手札であるディーラーカードを除いた残りのカードからプレイヤカードを配付するので、ディーラーカードとプレイヤカードとの比較結果によって賞が決定するパイゴーポーカー、ブラックジャック等のカードゲームにおいても適用が可能となる。
【0011】
また、前記コントローラ(例えば、CPU41、51)は前記プレイヤカードを追加若しくは交換する前記入力情報があった場合には、前記割り当てられたカードデッキのうち前記プレイヤカードを配付した残りのカードから追加カード若しくは交換カードを配付しても良い。
【0012】
上記構成を有する多人数参加型カードゲーム装置によれば、プレイヤカードを追加若しくは交換する際には割り当てられたカードデッキから追加カード若しくは交換カードを配付するので、配付されたプレイヤカードの交換や追加を行うドローポーカー、ブラックジャック等のカードゲームにおいても適用が可能となる。
【0013】
また、カードデッキ毎に異なる複数のカード裏面画像を記憶するメモリ(例えば、ROM53)を更に有し、前記コントローラ(例えば、CPU41、51)は、所定の前記カード裏面画像が割り当てられた前記ターミナル(例えば、ターミナル4)に対し、前記カードゲームの結果に応じて追加の賞を付与しても良い。
【0014】
上記構成を有する多人数参加型カードゲーム装置によれば、所定の前記カード裏面画像を含むカードデッキが割り当てられたターミナルに対し、カードゲームの結果に応じて追加の賞を付与するので、カードデッキが割り当てられた時点で高額な賞の獲得への期待感を向上させることが可能となる。従って、複数のカードデッキを用いる高い遊技性を備えたカードゲームを提供することが可能となる。
【0015】
また、本発明に係るカードゲームのプレイ方法は、複数のプレイヤ毎にカードデッキを割り当て、前記割り当てられたカードデッキからプレイヤに対してプレイヤカードを配付し、前記配付されたプレイヤカードに基づいてカードゲームを実行し、前記カードゲームの結果に応じて賞を付与することを特徴とする。
【0016】
上記構成を有するカードゲームのプレイ方法によれば、プレイヤの入力を受け付ける複数のプレイヤ毎にカードデッキを割り当て、割り当てられたカードデッキからプレイヤカードを配付するので、遊技に参加可能なプレイヤの人数に制限を設けることなく、ゲームに参加することを希望するプレイヤに対してゲームに参加する機会を与えることが可能となる。
【0017】
また、前記プレイ方法は割り当てられたカードデッキのうちディーラーの手札であるディーラーカードを除く残りのカードからプレイヤに対してプレイヤカードを配付し、前記ディーラーカードと前記プレイヤカードとに基づいて前記カードゲームを実行し、前記カードゲームの結果に応じて賞を付与しても良い。
【0018】
上記構成を有するカードゲームのプレイ方法によれば、各カードデッキからディーラーの手札であるディーラーカードを除いた残りのカードからプレイヤカードを配付するので、ディーラーカードとプレイヤカードとの比較結果によって賞が決定するパイゴーポーカー、ブラックジャック等のカードゲームにおいても適用が可能となる。
【0019】
また、前記プレイ方法はプレイヤカードを追加若しくは交換する場合には、前記割り当てられたカードデッキのうち前記プレイヤカードを配付した残りのカードから追加カード若しくは交換カードを配付しても良い。
【0020】
上記構成を有するカードゲームのプレイ方法によれば、プレイヤカードを追加若しくは交換する際には割り当てられたカードデッキから追加カード若しくは交換カードを配付するので、配付されたプレイヤカードの交換や追加を行うドローポーカー、ブラックジャック等のカードゲームにおいても適用が可能となる。
【0021】
また、前記プレイ方法は所定のデザインのカード裏面からなるカードデッキが割り当てられたプレイヤに対し、前記カードゲームの結果に応じて追加の賞を付与しても良い。
【0022】
上記構成を有するカードゲームのプレイ方法によれば、所定のデザインのカード裏面からなるカードデッキが割り当てられたプレイヤに対し、カードゲームの結果に応じて追加の賞を付与するので、カードデッキが割り当てられた時点で高額な賞の獲得への期待感を向上させることが可能となる。従って、複数のカードデッキを用いる高い遊技性を備えたカードゲームを提供することが可能となる。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係る多人数参加型ゲーム装置及びカードゲームのプレイ方法では、ターミナルやプレイヤ毎に割り当てられたカードデッキからプレイヤカードを配付するので、遊技に参加可能なプレイヤの人数に制限を設けることなく、ゲームに参加することを希望するプレイヤに対してゲームに参加する機会を与えることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明に係る多人数参加型カードゲーム装置についてカードゲーム機に具体化した実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。ここで、本実施形態に係るカードゲーム機は、プレイヤからの入力を受け付ける複数のターミナルを備えた多人数参加型のゲーム機の一種であり、実行するゲームとしてカードゲームの一つであるパイゴーポーカーを行う。ここで、パイゴーポーカーとは、先ず各プレイヤが所定額のチップをベットし、その後にプレイヤの手札として配付された7枚のプレイヤカードを5枚(ハイハンド)と2枚(セカンドハンド)の組に分けて、ディーラーの手札であるディーラーカードと比較して勝敗を判定するものである。そして、ハイハンドとセカンドハンドの両方でディーラーより高い手となった場合に、プレイヤの勝利と判定され、ベット額に応じた賞の払い出しが行われる。
そして、本願発明に係るカードゲーム機は、特に図1に示すようにプレイヤが複数人参加してゲームを行う場合において、各プレイヤが入力操作を行う各ターミナルA〜Eに対して従来のように1組のカードデッキを共用するのではなく、異なる複数組のカードデッキA〜Eを割り当て、割り当てた各カードデッキA〜Eからディーラーカードとプレイヤカードをそれぞれ配付することを特徴とするものである。即ち、ゲームに参加するプレイヤ毎にそれぞれ1組のカードデッキが割り当てられてゲームが行われることとなる。
【0025】
先ず、本実施形態に係るカードゲーム機1の概略構成について図2に基づいて説明する。図2は本実施形態に係るカードゲーム機1の外観図である。
本実施形態に係るカードゲーム機1は、プレイヤが着座して遊技を行うテーブル部2と、テーブル部2の後方に設置されるとともに仮想ディーラーのアニメーション画像等を表示するパネル部3とから基本的に構成されている。
【0026】
以下に、先ずテーブル部2について説明する。テーブル部2はサテライトと呼ばれる複数個(図2では5個)のターミナル4が略扇状に配置される。ここで、図3は本実施形態に係る一のターミナル4を示した外観図である。
図2に示すようにターミナル4は、後述するベット画面(図6、図7参照)や遊技結果等を表示する液晶ディスプレイ10と、液晶ディスプレイ10の前面に配置されベット対象の選択やベット額の設定の際において液晶ディスプレイ10上に表示されるボタンの選択に用いられるタッチパネル11と、払い出し操作等を行う操作ボタン12と、コインやメダルを投入するコイン投入口13と、紙幣を投入する紙幣投入口14と、払い出し操作が行われた際に貯留されているクレジットに対応するコインやメダルをプレイヤに対して払い出すコイン払出口15とから構成されている。
【0027】
また、パネル部3はカードの配付やチップ受け渡しを行うディーラーの画像や配付されたカードの内容を表示する正面ディスプレイ21と、正面ディスプレイ21の上部に配置されゲームの進行に合わせて音楽や効果音を出力するスピーカ22と、各種演出時に点灯されるLED23とから構成されている。
【0028】
更に、正面ディスプレイ21の上部にはJP額表示部24が設けられている。ここで、本実施形態に係るカードゲーム機1ではプレイヤによってベットされたベット額の5%がポットにプールされる。そして、プレイヤの手札であるプレイヤカードの手が特定の手(例えば、ハイハンドがロイヤルフラッシュの手)となった場合にジャックポットの当選となり、プール額が一括して払い出される。尚、JP額表示部24には現在ポットにプールされているプール額が表示される。
ここで、本実施形態に係るカードゲーム機1において使用されるカードは、一般に使用されているトランプカードと同じものであり、「スーツ」と「数字」とから構成された「マーク」が表示されている(図7参照)。
ここで、「スーツ」とは、トランプカードのマークのことをいい、スペード、ハート、ダイヤ、クラブの4種類がある。
また、「数字」とは、トランプカードの数字又は英字のことをいい、A(エース、1に相当)、2、3、4、5、6、7、8、9、10、J(ジャック、11に相当)、Q(クィーン、12に相当)、K(キング、13に相当)の13種類がある。
また、「マーク」とは、前記トランプカードの「スーツ」と「数字」の組合せで決まるカードの種類のことをいい、例えば、「ハートのA」、「スペードのK」などがある。そして、カードゲームに必要な4種類のスーツ毎に13種類の数字を組合せた52枚のカードにジョーカーを加えた計53枚のカードを一組のカードデッキとする。
【0029】
次に、上記のように構成されたカードゲーム機1のプレイ方法について説明すると、遊技を行うプレイヤがターミナル4の正面に着座し、液晶ディスプレイ10に表示されたベット画面を用いて希望するベット額によりベットを行う。その後に、正面ディスプレイ21と各液晶ディスプレイ10には、プレイヤとディーラーに対してそれぞれ配付されたプレイヤカードとディーラーカードの画像を表示し、ハイハンドとセカンドハンドに分配する操作を行う。そして、ハイハンドとセカンドハンドに分配されたカードのマークの種類からプレイヤとディーラーのいずれかを勝者とする演出画像又は引き分けとする演出画像が表示される。更に、各ターミナル4ではディーラーに勝利した場合にはベットされたベット額(クレジット数)の2倍のクレジットが賞として付与される。一方、ディーラーに敗北した場合には何らの賞も付与されない。更に、ディーラーと引き分けとなった場合にはベット額がプレイヤに戻される。また、特にプレイヤのハイハンドの手がロイヤルフラッシュ(同じ種類のスーツで、且つ「10」、「J」、「Q」、「K」、「A」の手)であった場合には、ジャックポットの当選となり現在までにポットにプールされているプール額を払い出す。
【0030】
次に、カードゲーム機1の制御系に係る構成について図4に基づき説明する。図4は本実施形態に係るカードゲーム機1の制御系を模式的に示すブロック図である。
本実施形態に係るカードゲーム機1は、図4に示すように、主制御部31と主制御部31に接続された複数のターミナル4及び各種の周辺機器とから構成される。
【0031】
主制御部31は、基本的にCPU41、RAM42、ROM43、これら相互間のデータ転送を行う為のバス44で構成されるマイクロコンピュータ45を核として構成されている。そして、ROM43にはカードゲーム機1の制御上必要な処理を行う為の各種プログラム、データテーブル等が格納されている。また、RAM42はCPU41で演算された各種データを一時的に記憶しておくメモリである。更に、ROM43にはプレイヤカードやディーラーカードに使用されるカードの表面及び裏面の画像データについても記憶されている。そして、特に本実施形態に係るカードゲーム機1では後述するようにターミナル4毎にカードデッキを割り当ててゲームを行うが、割り当てられる各カードデッキは異なるデザインの裏面画像からなる(図8参照)。従って、ROM43にはゲームに使用されるカードデッキの組数分の裏面画像についてそれぞれ記憶されている。
また、CPU41は、I/Oインターフェイス46を介して画像処理回路47、音声回路48、LED駆動回路49、通信インターフェース50に接続されている。
【0032】
そして、主制御部31は、各ターミナル4からベット額等のプレイヤによるベット操作情報を受信して、ゲーム開始の条件が満たされているかを判定する。そして、ゲームが開始されると53枚のトランプカードの内から7枚のカードを抽選結果に基づいてプレイヤとディーラーにそれぞれ対応付ける(画面上ではカードがプレイヤとディーラーにそれぞれ配付される)。その結果、対応付けられたカードによる手に基づいて勝敗(プレイヤの勝ち、ディーラーの勝ち、引き分けのいずれか)を判定し、判定の結果を各ターミナル4に送信する。続いて、各ターミナル4は主制御部31から受信した勝敗結果に従って、貯留されたクレジットを増減する。
また、主制御部31は正面ディスプレイ21に表示される画像信号の出力、スピーカ22及びLED23の駆動制御も行う。
【0033】
次に、ターミナル4の制御系に係る構成について図5に基づき説明する。図5は本実施形態に係るターミナル4の制御系を模式的に示すブロック図である。
本実施形態に係るターミナル4は、図5に示すように、基本的にCPU51、RAM52、ROM53、これら相互間のデータ転送を行う為のバス54で構成されるマイクロコンピュータ55を核として構成されている。そして、ROM53にはターミナル4の制御上必要な処理を行う為の各種プログラム、データテーブル等が格納されている。また、RAM52は、現在ターミナル4に貯留されているクレジット数、プレイヤがベットしたベット対象、そのベット対象にベットされたベット額(クレジット数)の他、CPU51で演算された各種データを一時的に記憶しておくメモリである。
また、CPU51は、I/Oインターフェイス56を介して液晶パネル駆動回路57、タッチパネル駆動回路58、ホッパー駆動回路59、払出完了信号回路60、通信インターフェース61に接続されている。更に、液晶パネル駆動回路57には液晶ディスプレイ10、タッチパネル駆動回路58にはタッチパネル11、ホッパー駆動回路59にはホッパー62、払出完了信号回路60にはコイン検出部63がそれぞれ接続されている。
【0034】
そして、CPU51は、タッチパネル11から出力される操作情報に基づいて、プレイヤがベットを行ったベット額(クレジット数)を算出し、RAM52のベット額記憶エリア52Aに記憶するとともに主制御部31へと送信する。更に、主制御部31から送信された勝敗に従って、貯留されたクレジットを増減する。
また、CPU51は正面ディスプレイ21に表示される画像信号の出力、ホッパー62及びコイン検出部63によるコイン払出口15からのコインの払出制御も行う。
【0035】
次に、本実施形態に係るカードゲーム機1においてパイゴーポーカーを行う際に、ターミナル4の液晶ディスプレイ10上に表示されるベット画面70について図6及び図7に基づき説明する。
図6及び図7はターミナル4の液晶ディスプレイ10に表示されるベット画面70について示した図である。ここで、本実施形態に係るカードゲーム機1ではプレイヤはベット画面70とタッチパネル11を用いて所定額分のクレジットをベットするベット操作を行う。また、ハイハンドとセカンドハンドに手札を分配する操作等も行うことができる。
【0036】
図6及び図7に示すようにベット画面70は、プレイヤに配付されるプレイヤカードの表面画像87及び裏面画像88を表示するプレイヤカード表示領域71と、ベットしたチップの画像72を表示するチップ表示エリア73と、ポットにプールされたプール額を表示するプール額表示領域74と、各種操作ボタン及びプレイヤの情報を表示する情報表示エリアとから構成される。
【0037】
ここで、プレイヤカード表示領域71はプレイヤに配付されたプレイヤカードの表面画像87と裏面画像88を表示する為の表示エリアである。プレイヤカードはプレイヤに配付された直後はマークを識別できない状態とする裏面画像88が表示され(図6参照)、その後にマークを識別可能な状態とする表面画像87が表示される(図7参照)。そして、プレイヤカード表示領域71に表示された7枚のカードの画像87、88がこのターミナル4に着座してゲームを行うプレイヤに対して配付されたカードとなる。また、配付されたプレイヤカードはプレイヤがタッチパネル11を操作することにより、5枚の組からなるハイハンドと2枚の組からなるセカンドハンドとにハウスルールに従う範囲内で自由に分配することが可能となる。
特に、図6及び図7ではベット画面70の左側に位置する5枚のカードがハイハンドに区分されたカードであり、右側に位置する2枚のカードがセカンドハンドに区分されたカードである。プレイヤはタッチパネル11を操作してプレイヤカード表示領域71に表示された7枚のカードを並び替えることによって、ハイハンドとセカンドハンドの区分を変更することが可能となる。
【0038】
また、本実施形態に係るカードゲーム機1では5台あるターミナル4毎にカードデッキを割り当てて、割り当てたカードデッキからプレイヤカード及びディーラーカードの配付を行う。従って、本実施形態では最大で5組のカードデッキが使用されることとなる。
更に、使用される5組のカードデッキはそれぞれ異なるデザインの裏面画像88を備える。また、図8に示すように特定のデザインの裏面画像88を含むカードから構成されるカードデッキが割り当てられたターミナル4は、勝利時に付与される賞が3倍又は2倍に増額される。
尚、特定のデザインの裏面画像を備えたカードデッキが割り当てられたターミナル4に対しては、賞を増額する以外にも、所定額(例えば100クレジット)の賞を追加して払い出すようにしても良い。更に、「JP」の文字が含まれる裏面画像を備えたカードデッキが割り当てられたターミナル4が勝利した場合にはジャックポットの当選とし、ポットにプールされたプール額を付与するようにしても良い。
【0039】
また、チップ表示エリア73はプレイヤがベットしたベット額に相当するチップの画像72が表示される(例えば、図6及び図7では10クレジット分のチップをベットしている)。そして、プレイヤは後述するベットボタン75でベット額を選択し、チップ表示エリア73を触れることによってベット額が決定し、決定したベット額が主制御部31へと送信される。
【0040】
また、プール額表示領域74はポットにプールされたプール額を示す領域である。ここで、本実施形態に係るカードゲーム機1ではプレイヤによってベットされたベット額の5%がポットにプールされる。
【0041】
また、チップ表示エリア73の右側下方には、複数のベットボタン75(本実施形態では「1クレジット」、「10クレジット」、「100クレジット」の3種類)が設けられている。そして、プレイヤはベットボタン75に触れることにより、今回のゲームでベットするベット額を選択することができる。
【0042】
また、ベットボタン75の上方には、Repeatベットボタン76及びUNDOベットボタン77が設けられている。プレイヤはRepeatベットボタン76に触れることによって、前回のゲームと同じベット額をベットすることが可能となる。また、UNDOベットボタン77に触れることによって、一旦行ったベット操作を取り消すことができる。
【0043】
また、チップ表示エリア73の左下方にはHELPボタン84が設けられている。HELPボタン84は、カードゲーム機1の操作方法を液晶ディスプレイ10に表示する際に触れられるボタンである。また、HELPボタン84の右側には、ゲームの進行をサポートするメッセージを表示するメッセージエリア85が設けられている。
【0044】
そして、ベット画面70の下方には、プレイヤが現在ベットしているベット額を表示するベット額表示エリア90と、プレイヤがゲームで賞として付与された額を表示する獲得額表示エリア91と、プレイヤが現在所有するクレジット数を表示する所有クレジット表示エリア92と、プレイヤがベット可能なベット額の下限を示したベット額下限表示エリア93と、プレイヤがベット可能なベット額の上限を示したベット額上限表示エリア94とが設けられている。
【0045】
また、プレイヤカード表示領域71の左側には今回のゲームでのプレイヤとディーラーの勝敗を示す勝敗表示領域95が設けられている。ここで、パイゴーポーカーの勝敗はハイハンドとセカンドハンドの両方で高い手を成立させた方が勝者となり、いずれか一方のみ高い手であった場合には引き分けとなる。そして、勝敗表示領域95には勝敗が引き分けとなった場合には「DRAW」の文字が表示される。また、プレイヤが勝利した場合には「YOU WON」の文字が表示される。更に、プレイヤが敗北した場合には「YOU LOST」の文字が表示される。
【0046】
次に、本実施形態に係るカードゲーム機1においてパイゴーポーカーを行う際に、正面ディスプレイ21に表示されるメイン画面101について図9を用いて説明する。
図9は正面ディスプレイ21に表示されるメイン画面101について示した図である。ここで、本実施形態に係るカードゲーム機1ではゲームの臨場感を向上させるために、メイン画面101においてゲームの進行に沿ってカードの配付等のアニメーションを行う仮想のディーラーの画像102が表示される。
【0047】
また、メイン画面101の略中央にはディーラーに対して配付されたディーラーの手札であるディーラーカードの画像103が表示される。ここで、本実施形態に係るカードゲーム機1ではディーラーカードとしてプレイヤカードと同じく7枚のカードが配付される。そして、ディーラーカードはハウスルールに従ってハイハンドとセカンドハンドに分けてメイン画面101に表示される(例えば、図9では上段にハイハンドの5枚のカードが表示され、下段にセカンドハンドの2枚のカードが表示される)。
尚、本実施形態に係るカードゲーム機1では前記したようにターミナル4毎にカードデッキを割り当てるが、ディーラーカードについては各ターミナル4に対して共通になるようにする。即ち、各カードデッキからディーラーカードである7枚を除いた46枚のトランプカードから各ターミナル4に対してプレイヤカードが配付されることとなる。
【0048】
次に、上記構成を有する本実施形態に係るカードゲーム機1において、主制御部31のCPU41が実行するゲーム処理プログラム、及びターミナル4のCPU51が実行するターミナル側のゲーム処理プログラムについて図10及び図11に基づき説明する。尚、これら図10及び図11にフローチャートで示される各プログラムは、主制御部31が備えているRAM42やROM43、又はターミナル4が備えているRAM52やROM53に記憶されており、CPU41又はCPU51により実行される。
【0049】
先ず、図10及び図11に基づいて主制御部31が実行するゲーム処理プログラムについて説明すると、ステップ(以下、Sと略記する)1において、CPU41は、各ターミナル4に対して計5組のカードデッキを抽選により割り当てる。ここで、割り当てられる各カードデッキは、マークを表示する表面画像は共通であるが、裏面画像が異なっている。そして、特定のデザインの裏面画像からなるカードデッキが割り当てられたターミナル4は、後述するように配当が通常より増額される(S115)。
【0050】
続いて、S2でCPU41はディーラーの手札であるディーラーカードを抽選するディーラーカード抽選処理を行う。具体的には、ゲームに使用する一組のカードデッキのカードがN枚(パイゴーポーカーではN=53)あるとすると、各ターミナル4に割り当てられたカードデッキを構成するそれぞれのカードに対して1〜Nまでのいずれかの番号を関連付ける。そして、前記S2では1〜Nまでの間の7つの番号が抽出され、抽出された番号に関連付けられた7枚のカードがディーラーカードとなる(即ち、ディーラーに配付される)。
【0051】
次に、S3では前記S1で各ターミナル4に割り当てられたカードデッキからプレイヤの手札であるプレイヤカードを抽選するプレイヤカード抽選処理を行う。具体的には、各カードデッキを構成する53枚のカードのうち、前記S2でディーラーカードに選択された7枚のカードを除く46枚のカードに対して1〜46までのいずれかの番号(配付順序)を関連付ける。そして、1〜46までの間の7つの番号が5組のカードデッキ毎に抽出され、抽出された番号に関連付けられた7枚のカードが各ターミナル4のプレイヤカードとなる(即ち、プレイヤに配付される)。
【0052】
その後、S4でCPU41はプレイヤによるベット操作の受付を行うベット期間の開始指示を各ターミナル4に対して送信する。
【0053】
次に、S5でCPU41は、各ターミナル4から送信されたベット情報を受信する。ここで、ベット情報はプレイヤがベットしたベット額(クレジット数)に関する情報を含む。また、受信した各ターミナル4のベット情報はRAM42に一旦格納される。
【0054】
続いて、S6でCPU41は、前記S3のプレイヤカード抽選処理の抽選結果に基づいて、各ターミナル4でゲームを行うプレイヤに対して配付する7枚のプレイヤカードに関する情報(例えば、「ハートの7」や「スペードのA」等のマークに関する情報や各ターミナル4に対して割り当てられたカードデッキの裏面画像の情報)を各ターミナル4に対して送信する。そして、S7ではカードをプレイヤとディーラーに7枚ずつ配付するディーラーの画像を、メイン画面101(図9参照)として正面ディスプレイ21に対して表示する。尚、ディーラーに配付された7枚のディーラーカードについては、配付された時点においては裏面の画像が表示されており、マークの種類は非表示となる。
【0055】
次に、S8でCPU41は、ターミナル4から送信されたプレイヤカードのハイハンドとセカンドハンドの分配に関する情報を受信する。本実施形態に係るカードゲーム機1では、ハウスルールに従う範囲でプレイヤがハイハンドに5枚、セカンドハンドに2枚のカードを自由に配分することが可能である。
【0056】
その後、S9でCPU41は前記S2で選択された7枚のディーラーカードをハイハンドとセカンドハンドにハウスルールに従って分配する。更に、正面ディスプレイ21に表示されたメイン画面において表示されているディーラーカードを裏面画像から表面画像へと切り替え、ハイハンドとセカンドハンドに分配されたディーラーカードを表示する(図9参照)。
【0057】
そして、S10でCPU41はディーラーカードとプレイヤカードをハイハンドとセカンドハンドでそれぞれ比較し、勝敗を判定する。具体的には、カードの手に基づいて判定され、ディーラーカードの方がハイハンドとセカンドハンドの両方で高い手が成立していた場合にディーラーの勝利となる。一方、プレイヤカードの方がハイハンドとセカンドハンドの両方で高い手が成立していた場合にプレイヤの勝利となる。そして、上記パターン以外の場合は引き分けとなる。尚、パイゴーポーカーによる手の種類については公知であり、ここではその説明は省略する。
【0058】
続いて、S11では前記S10の勝敗判定結果を各ターミナル4に対して送信する。また、S12でCPU41は各ターミナル4の勝敗判定結果を報知する報知画像を正面ディスプレイ21のメイン画面101に対して表示する。
【0059】
次に、図10及び図11に基づいてターミナル4が実行するゲーム処理プログラムについて説明すると、S101において、CPU51は、主制御部31からベット期間の開始指示を受信する。
【0060】
その後、S102でCPU51は、ベット画面70(図6、図7参照)を液晶ディスプレイ10に表示し、タッチパネル11からの操作情報に基づいてベットされたベット額(クレジット数)を特定する。
【0061】
次に、S103でCPU51はベット期間が終了したか否かを判定する。具体的には、前記S102でベット操作の受付が開始されてから予め定められた所定時間(例えば20sec)が経過したか否かが判定される。
【0062】
そして、ベット期間が終了していないと判定された場合(S103:NO)には、継続してベット操作の受付を行う一方、ベット期間が終了したと判定された場合(S103:YES)には、S104へと移行する。
【0063】
S104ではCPU51は、主制御部31に対してベット情報を送信する。ここで、ベット情報は、プレイヤがベットしたベット額(クレジット数)に関する情報を含む。
【0064】
また、S105でCPU51は、主制御部31から当該ターミナル4に配付された7枚のプレイヤカードの情報(マーク種類や当該ターミナル4に対して割り当てられたカードデッキの裏面画像の情報等)を受信する。そして、S106でCPU51は、前記S105で受信したカードの情報に基づいて、ベット画面70に対して対応付けられた7枚のプレイヤカードを表示する。ここで、S106において表示されるプレイヤカードは先ずマークを識別できない状態とした裏面画像88により表示される(図6参照)。そして、所定時間(例えば3秒)経過すると、マークを識別可能な状態とした表面画像87により表示される(図7参照)。
【0065】
その後、S107でCPU51は、ベット画面70に表示されたプレイヤカードについて、ハイハンドとセカンドハンドの分配を変更する操作の受け付けを開始する。そして、S108では分配の変更操作が行われたか否か判定され、変更操作が行われたと判定された場合(S108:YES)には、ハイハンドとセカンドハンドに分配されるカードの種類を変更するとともに、ベット画面70に表示されたプレイヤカードの配置を切り替える。
一方、ハイハンドとセカンドハンドの分配を変更する操作が行われていないと判定された場合(S108:NO)には、S110へと移行する。
【0066】
S110では前記S107で操作受付処理が開始されてから所定時間(例えば15秒)経過したか否か判定され、所定時間経過したと判定された場合(S110:YES)には、主制御部31に対して現在のプレイヤカードのハイハンドとセカンドハンドの分配情報を送信する(S111)。一方、所定時間経過していないと判定された場合(S110:NO)には、S108へと戻る。
【0067】
次に、S112でCPU51は、主制御部31から送信された勝敗判定結果を受信する。そして、S113では前記S112で送信された勝敗判定結果に基づいて、液晶ディスプレイ10にターミナル4で遊技を行うプレイヤの勝敗判定結果を表示する。具体的には、ベット画面70(図7参照)の勝敗表示領域95に対して、勝敗が引き分けとなった場合には「DRAW」の文字が表示される。また、プレイヤが勝利した場合には「YOU WON」の文字が表示される。更に、プレイヤが敗北した場合には「YOU LOST」の文字が表示される。
【0068】
続いて、S114でCPU51は、前記S104で受信したプレイヤカード情報に基づいて、当該ターミナル4に対して特定の裏面画像88を含むカードから構成されるカードデッキが割り当てられたか否か判定される。ここで、特定の裏面画像とは例えば図8に示す裏面画像88である。
【0069】
そして、特定の裏面画像以外の裏面画像からなるカードデッキが割り当てられたと判定された場合(S114:NO)には、通常の払い出しが行われる。具体的には、ディーラーに勝利した場合にベット額の2倍のクレジットがプレイヤに払い出され、引き分けの場合にはベット額がそのまま払い戻される(S115)。
【0070】
一方、特定の裏面画像からなるカードデッキが割り当てられたと判定された場合(S114:YES)には、払い出される賞の大きさを前記S115の場合と変更して賞の払い出しが行なわれる。具体的には、ディーラーに勝利した場合に払い出される賞のクレジットが割り当てられた裏面画像のデザインに応じて通常の2倍又は3倍となる(S116)。
また、ここで、本実施形態に係るカードゲーム機1では、プレイヤカードのハイハンドの手が、ロイヤルフラッシュの手であることを条件として、現在までにポットにプールされたプール額を賞として付与する。尚、プール額の払い出しが行われた後には、プール額は初期値(例えば100)へと更新される。
【0071】
以上説明した通り本実施形態に係るカードゲーム機1及びカードゲームのプレイ方法では、ターミナル毎にカードデッキを割り当て(S1)、割り当てられたカードデッキから配付したディーラーカードとプレイヤカードを配付し、配付されたディーラーカードとプレイヤカードをハイハンドとセカンドハンドにより比較して勝敗を判定し(S10)、プレイヤが勝利したと判定された場合にベット額に応じた賞を払い出す(S115、S116)ので、遊技に参加可能なプレイヤの人数に制限を設けることなく、多人数で遊技を行うことによる遊技性の向上が実現可能となる。
また、ターミナルに割り当てられた各カードデッキからディーラーの手札であるディーラーカードを除き、更に残りのカードからプレイヤカードを配付するので、ディーラーカードとプレイヤカードとの比較結果によって賞が決定するパイゴーポーカー、ブラックジャック等のカードゲームにおいて適用が可能となる。
更に、所定のデザインのカード裏面画像からなるカードデッキが割り当てられたターミナル4に対し、カードゲームの結果に応じて追加の賞を付与する(S116)ので、カードデッキが割り当てられた時点で高額な賞の獲得への期待感を向上させることが可能となる。従って、複数のカードデッキを用いる高い遊技性を備えたカードゲームを提供することが可能となる。
また、従来のように一組のカードデッキにより多人数でゲームを行うと、プレイヤ同士で配付されたカードの内容を確認し合うことにより、ディーラーの手札を予想できてしまう虞があり、その結果、多人数で遊技を行うことによる遊技性の向上が十分に図れなかったが、そのような問題点を解消することができる。
また、ゲームに使用するカードデッキを増やすことによってゲームに参加可能な人数を増やすことができるので、基本的なゲームプログラムを変更する必要なく、ターミナルの増設が容易に可能となる。
【0072】
尚、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、特定の裏面画像からなるカードデッキが割り当てられたターミナル4でプレイヤが勝利した場合には、ベット額に応じた賞の払い出しを行うのではなく、ポットにプールされたプール額を払い出すようにしても良い。
【0073】
また、本願発明に係るカードゲームのプレイ方法は、図12に示すように遊技テーブル201上でディーラー202とプレイヤ(図示せず)が行うパイゴーポーカー(所謂テーブルゲーム)に対しても適用することが可能である。
そして、図12に示すテーブルゲームにおいては、ディーラー202は参加したプレイヤの人数分のカードデッキを用意し、遊技テーブル201上でディーラーと各プレイヤに対してそれぞれカードを配付する。その際、プレイヤ毎に異なるカードデッキを割り当てて、割り当てたカードデッキからカードを配付する。一方、プレイヤはチップを遊技テーブル201の所定箇所に置くことによってベットを行う。尚、カードの配付や分配をディーラーやプレイヤが直接行う点を除けば、具体的なゲーム方法については前記したカードゲーム機1によるゲーム方法と同様である。
更に、カードデッキを構成するカードの裏面は、それぞれ異なるデザインが印刷されている。そして、図8に示す特定のデザインが印刷された裏面が割り当てられたプレイヤは、ディーラーに勝利した場合に付与される賞が通常より増額される。
【0074】
更に、本願発明に係るカードゲーム機及びカードゲームのプレイ方法は、パイゴーポーカー以外にもブラックジャック(Blackjack)やその他の種類のポーカー(Poker)等のカードゲームを行うカードゲーム機やカードゲームのプレイ方法に適用することが可能である。
そして、ブラックジャックやポーカーに本願発明を適用した場合において、プレイヤがプレイヤカードを追加若しくは交換する入力情報をターミナルで受け付けた場合には、ターミナルに割り当てられたカードデッキの内、既にプレイヤカードとして配付されたカードを除いた残りのカードから追加カード若しくは交換カードを配付する。
また、図12に示すテーブルゲームでは、プレイヤがプレイヤカードを追加若しくは交換することを宣言した場合には、プレイヤに割り当てられたカードデッキの内、既にプレイヤカードとして配付されたカードを除いた残りのカードから追加カード若しくは交換カードをディーラーが配付する。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本実施形態に係るカードデッキの割り当て方法を示した説明図である。
【図2】本実施形態に係るカードゲーム機の外観図である。
【図3】本実施形態に係るターミナルの外観図である。
【図4】本実施形態に係るカードゲーム機の制御系を模式的に示すブロック図である。
【図5】本実施形態に係るターミナルの制御系を模式的に示すブロック図である。
【図6】本実施形態に係るターミナルの液晶ディスプレイに表示されるベット画面について示した図である。
【図7】本実施形態に係るターミナルの液晶ディスプレイに表示されるベット画面について示した図である。
【図8】本実施形態に係るカードデッキの裏面画像を示した図である。
【図9】本実施形態に係る正面ディスプレイに表示されるメイン画面について示した図である。
【図10】本実施形態に係るカードゲーム機におけるゲーム処理プログラムのフローチャートである。
【図11】本実施形態に係るカードゲーム機におけるゲーム処理プログラムのフローチャートである。
【図12】本願発明をテーブルゲームに適用した例を示した模式図である。
【符号の説明】
【0076】
1 カードゲーム機
4 ターミナル
10 液晶ディスプレイ
21 正面ディスプレイ
31 主制御部
41 CPU
42 RAM
43 ROM
51 CPU
52 RAM
53 ROM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤに配付されるプレイヤカードを表示する表示装置と、前記プレイヤからの入力を受け付ける入力装置とを備えた複数のターミナルと、
前記複数のターミナルを制御してカードゲームを実行するコントローラと、を有し、
前記コントローラは、
カードゲームに必要な複数のカードを一組とするカードデッキを複数組備えるとともに、前記複数組のカードデッキの内のいずれかのカードデッキを前記ターミナル毎に割り当て、前記割り当てられたカードデッキから前記プレイヤカードを配付し、前記配付されたプレイヤカードと前記プレイヤからの入力情報とに基づいて前記カードゲームを進行し、前記カードゲームの結果に応じて賞を付与することを特徴とする多人数参加型カードゲーム装置。
【請求項2】
プレイヤに配付されるプレイヤカードを表示する表示装置と、前記プレイヤからの入力を受け付ける入力装置とを備えた複数のターミナルと、
仮想ディーラー及び前記仮想ディーラーの手札であるディーラーカードを表示する共通ディスプレイと、
前記共通ディスプレイと前記複数のターミナルとを制御してカードゲームを実行するコントローラとを有し、
前記コントローラは、
前記共通ディスプレイに前記ディーラーカードを表示し、カードゲームに必要な複数のカードを一組とするカードデッキを複数組備えるとともに、前記複数組のカードデッキの内のいずれかのカードデッキを前記ターミナル毎に割り当て、前記割り当てられたカードデッキのうち前記ディーラーカードを除く残りのカードから前記プレイヤカードを配付し、前記ディーラーカードと前記プレイヤカードと前記プレイヤからの入力情報とに基づいて前記カードゲームを進行し、前記カードゲームの結果に応じて賞を付与することを特徴とする多人数参加型カードゲーム装置。
【請求項3】
前記コントローラは、
前記プレイヤカードを追加若しくは交換する前記入力情報があった場合には、前記割り当てられたカードデッキのうち前記プレイヤカードを配付した残りのカードから追加カード若しくは交換カードを配付することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の多人数参加型カードゲーム装置。
【請求項4】
前記カードデッキ毎に異なる複数のカード裏面画像を記憶するメモリを更に有し、
前記コントローラは、
所定の前記カード裏面画像を含むカードデッキが割り当てられた前記ターミナルに対し、前記カードゲームの結果に応じて追加の賞を付与することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の多人数参加型カードゲーム装置。
【請求項5】
カードゲームに必要な複数のカードを一組とするカードデッキを複数組備えるとともに、前記複数組のカードデッキの内のいずれかのカードデッキを複数のプレイヤ毎に割り当て、前記割り当てられたカードデッキからプレイヤに対してプレイヤカードを配付し、前記配付されたプレイヤカードに基づいてカードゲームを進行し、前記カードゲームの結果に応じて賞を付与することを特徴とするカードゲームのプレイ方法。
【請求項6】
カードゲームに必要な複数のカードを一組とするカードデッキを複数組備えるとともに、前記複数組のカードデッキの内のいずれかのカードデッキを複数のプレイヤ毎に割り当て、前記割り当てられたカードデッキのうちディーラーの手札であるディーラーカードを除く残りのカードからプレイヤに対してプレイヤカードを配付し、前記ディーラーカードと前記プレイヤカードとに基づいて前記カードゲームを進行し、前記カードゲームの結果に応じて賞を付与することを特徴とするカードゲームのプレイ方法。
【請求項7】
前記プレイヤカードを追加若しくは交換する場合には、前記割り当てられたカードデッキのうち前記プレイヤカードを配付した残りのカードから追加カード若しくは交換カードを配付することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のカードゲームのプレイ方法。
【請求項8】
前記カードデッキはカードデッキ毎に異なるカード裏面のデザインを有し、
所定のデザインの前記カード裏面からなるカードデッキが割り当てられたプレイヤに対し、前記カードゲームの結果に応じて追加の賞を付与することを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれかに記載のカードゲームのプレイ方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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