説明

複数の発光タイルを有する照明デバイス

本発明は、複数の発光タイルを有する発光デバイスに関する。各発光タイルは、少なくとも1つの接合部分をもち、これは信号伝送に適合する。2つの隣り合う発光タイルの2つの隣り合う接合部分の間に接続要素を追加することにより、2つの発光タイルがデイジーチェーンバスシステムにおいて接続される。デイジーチェーンバスシステムは、信号を伝送するように適合し、信号は、各発光タイルの出力及び/又は色を示す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明デバイスの分野に関し、より詳細には、複数の発光タイルを有する照明デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の発光タイルを有する発光デバイスは、例えば米国特許出願公開第2005/248935号明細書から知られている。
【0003】
複数の発光タイルは、これにより、様々な形状をもつことができ、タイルの各辺は、接続要素を用いて互いにタイルを接続することを可能にする接合部分を有する。全てのタイルは、電源及び通信バスに接続される。タイルがどのように接続されているかに基づいて、照明デバイスの形状は変えられ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、複数の発光タイルをもつ改良された発光デバイスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、複数の発光タイルを有する発光デバイスにより達成される。複数の発光タイルの各々は、少なくとも1つの接合部分をもつ。少なくとも1つの接合部分は、信号伝送に適合する。各タイルは、少なくとも1つの接合部分に接続された導体をもつ。少なくとも1つの接合部分は、接続要素を用いることにより複数の発光タイルのうち2つの発光タイルを互いに接続するように適合する。複数の発光タイルは、デイジーチェーンバスシステムにより接続される発光面を形成するために、少なくとも1つの接合部分及び接続要素により接続される。デイジーチェーンバスシステムは、信号を伝送するように適合し、信号は、各発光タイルの出力及び/又は色を示す。
【0006】
換言すると、複数の発光タイルをもつ照明デバイスは、少なくとも二次元において自由に構成可能である。照明デバイスは、全ての三次元において自由に構成することも可能である。信号の伝送は、電力ライン通信により実行され得る。これは、各発光タイルの出力及び/又は色を示す信号と同じラインを介して発光タイルに電力が供給されることを意味する。発光タイルの電源は、外部で実現されてもよい。それ故、各発光タイルは、電力ライン及び信号伝送ラインに接続される。信号伝送ラインは、デイジーチェーンバススキームに設けられる。
【0007】
電力ライン通信の場合において、各発光タイルの出力及び/又は色を示す信号は、異なるパルス幅のパルスを介して伝送される。信号を整流することにより、電源が実現され得る。パルスの変化する周波数はユーザの目には見えない。
【0008】
本発明の実施形態によれば、発光タイルは、有機発光ダイオード又は発光ダイオードを有する。有機発光ダイオード及び発光ダイオードは、導入するのが容易で費用効率が高いので、好ましくは用いられる。
【0009】
本発明の実施形態は、ユーザが発光タイルを再配置することにより照明デバイスを設計することができるので有利である。デイジーチェーンバスシステムを用いることにより、各タイルが互いに接続され、ユーザは、発光タイルがデイジーチェーンバスシステムにより接続されている限り、照明デバイスを設計することについて完全に自由である。
【0010】
本発明の実施形態によれば、発光タイルは、種々の形状をもつ。これは、照明デバイスを設計することについてより自由度がユーザに与えられるので有利である。
【0011】
本発明の実施形態によれば、複数の発光タイルの各タイルにおける導体は、デイジーチェーンバススキームに従って設けられる。換言すると、各タイルの導体は、それ自体でデイジーチェーンを形成する。少なくとも1つの接合部分のそれぞれは、スイッチを有する。複数の発光タイルのうち1つのタイルのデイジーバスチェーンは、各スイッチが閉じられた場合にのみ閉じられる。換言すると、各タイルは、デイジーチェーンバスにおいて、少なくとも1つの接合部分におけるスイッチにおり接続された導体を有する。少なくとも1つの接合部分のスイッチは、接続要素が少なくとも1つの接合部分に接続されたときに空けられる。開スイッチにつき、複数の発光タイルの各タイルのデイジーチェーンバスは、1つの入力及び1つの出力ポートをもつ。入力及び出力ポートは、接続要素に接続される。
【0012】
これは、接続要素が接合部分に接続されたときに、タイルのデイジーチェーンバスが開けられ、入力及び出力ポートをもつことを意味する。接続要素を介して、第1のタイルの入力ポートは、第2のタイルの出力ポートに接続され、その逆も同様である。このようにして隣り合うタイルを接続することにより、照明デバイスの各タイルを通るデイジーチェーンバスが実現される。接続要素及び発光タイルを追加することにより、又は、接続要素及び発光タイルを再配置することにより、照明デバイスの形状が容易に変えられ得る。
【0013】
本発明の実施形態によれば、スイッチはメカニカルスイッチである。これは、接続要素が少なくとも1つの接合部分に接続されたときにスイッチが自動的に空けられるので有利である。接続要素が少なくとも1つの接合部分に接続されたときにスイッチが閉じられることはできない。これは、メカニカルスイッチが高い信頼性をもつので有利である。
【0014】
本発明の実施形態によれば、スイッチは電気スイッチである。これは、電気スイッチが外部で制御され得るので有利である。スイッチは、スイッチと同じ発光タイル内に配置されたコントローラにより、又は、中央制御ユニットにより、制御され得る。スイッチは、タイル又は接続要素を取り外すことなく、電気的に容易に切り替えられ得る。
【0015】
本発明の実施形態によれば、各発光タイルは、デイジーチェーンバスシステムに接続されたコントローラを有する。このコントローラは、コントローラが配置された発光タイルの出力及び/又は色を制御する。それ故、各発光タイルは自己のコントローラをもつ。コントローラは、発光タイルの出力及び/又は色を示す信号を受信し、この信号に応じて出力及び/又は色を制御する。信号は、各コントローラに伝送され、単一のコントローラが、信号に符号化された識別番号によりアドレスされる。
【0016】
本発明の実施形態によれば、中央制御ユニットがデイジーチェーンバスシステムに接続され、この中央制御ユニットは、デイジーチェーンバスシステムを介して発光タイルのコントローラに信号を送るように適合され、これらの信号は、発光タイルの出力及び/又は色を示す。換言すると、中央制御ユニットは、複数の発光タイルに信号を送り、特定の発光タイルの特定のコントローラをアドレスし、発光タイルの光の出力及び/又は色を設定する。
【0017】
発光タイルのコントローラがこれにアドレスされた信号を受信したときには、コントローラは、信号によりコントローラに伝送された値に応じて発光タイルの出力及び/又は色を変更する。信号は、発光タイルの出力及び/又は色を変えないことを示してもよい。出力を変更することに関して、コントローラは外部電源を変更してもよく、又は、電力ライン通信の場合において、コントローラは、電力ライン通信により発光タイルに伝送された出力を変更してもよい。
【0018】
本発明の実施形態によれば、制御ユニットは、ディスプレイを有する。ディスプレイは、発光タイルが適切に接続されたかどうかを示すように適合される。これは、発光タイルが適切に接続されたかどうかをユーザに示すために有利である。例えばユーザが発光タイルの配置を変更した場合には、ユーザは、これらを適切に配置しない場合があり、デイジーチェーンバスが壊される場合がある。この場合、ユーザは、ディスプレイにより警告され、それ故に、ユーザは、発光タイルの配置を変更することができる。
【0019】
本発明のこれらの及び他の態様は、後述される実施形態から明らかになり、これらの実施形態を参照して説明されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】自由に構成可能な二次元照明デバイスの概略図である。
【図2】複数のタイルを接続するデイジーチェーンバスの概略図である。
【図3】コントローラと4つの接合要素とを有する発光タイル、及び、接続要素の概略図である。
【図4a】デイジーチェーンバスにおいて接続された2つの発光タイルの概略図である。
【図4b】デイジーチェーンバスにおいて接続された2つの発光タイルの概略図である。
【図5】デイジーチェーンバスにおける接続である複数の発光タイルを有する照明デバイスの概略図である。
【図6】照明デバイスを形成する複数の発光タイルの概略図である。
【図7】メカニカルスイッチの概略図である。
【図8】電気スイッチを備えた発光タイルの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図面において類似で番号付けられた要素は、同一の要素であるか又は同一の機能を実行する。前述された要素は、機能が同一である場合には、後の図面において述べられる必要はないだろう。
【0022】
図1は、複数の発光タイル102,104,106をもつ照明デバイス100の概略図である。発光タイル102,104,106は、種々の形状をもつ。発光タイル102は、五角形形状であり、発光タイル104は矩形形状であり、発光タイル106は三角形である。
【0023】
各発光タイル102,104,106は、少なくとも1つの他の発光タイル102,104,106に接続される。異なる形状の発光タイルも互いに接続され得ることに留意されたい。例えば、三角形発光タイル106は、五角形発光タイル102に接続され得る。2つの発光タイル102,104,106間の接続は、2つの接続されたタイル間に配置された接続要素108により行われる。
【0024】
接続要素108は、第1の発光タイルの接合要素を第2の発光タイルの接合要素に接続することにより、2つの隣り合う発光タイル102,104,106を接続する。各タイルは、各辺に1つの接合要素110をもつ。それ故、タイル102,104,106は、発光タイル102,104,106の接合部分110を接続要素108に接続することにより、他の発光タイル102,104,106に接続されるように適合される。
【0025】
タイル102,104,106の形状は、好ましくは、正三角形106又は四角形104のような少なくとも3又はそれ以上の辺をもつ多角形タイプである。タイルの各辺は、接続要素108を用いてタイルを互いに接続することを可能とする接合部分110を有する。どのようにタイルが接続されるかに依存して、異なる形状をもつ照明デバイス100のような多種多様な組み合わせが実現され得る。
【0026】
電気的に、照明デバイス100は、全てのタイル102,104,106が電力及び通信バスに接続されるような態様で組織化される。通信バスは、標準的なソリューションを用いたデイジーチェーンタイプのものである。全てのタイル102,104,106は、好ましくはバスシステムに接続された中央コントローラにより、放射された光の色及び強度を個別に決定するように制御される。光源として、個々のタイルは、好ましくは、1又はそれ以上のLED又は所望形状のモノリシックOLEDデバイスを有する。
【0027】
デイジーチェーンバスは、ほとんど無制限の数のノード(タイル)により容易に拡張可能である一方で、ループ又はスタブが可能ではないという欠点をもつ。これは、照明デバイスのタイルの数及び/又はタイルの形状が変更されたときのバスシステムの慎重な再設計をほのめかす。
【0028】
接合部分110及び接続要素108をもつタイル102,104,106は、例えば接続されたタイル102,104,106の数、個々のタイル102,104,106の形状、及び/又は、これらの幾何学的配向を変えることにより照明デバイスの形状が変更されたときに、バスシステムを自動的に拡張及び/又は変更する。
【0029】
発光タイル102,104,106の各接合要素は、他の発光タイル102,104,106に接続される必要がないことに留意されたい。タイルの内部デイジーチェーンは、接続要素が接合部分110に接続されないときに、接合部分110で閉じられる。接続要素108が接合部分110に接続された場合には、発光タイル102,104,106は、接続要素108に接続された接合要素110において入力ポート及び出力ポートをもつ。2つの発光タイル102,104又は106を互いに接続することにより、一の発光タイルの入力ポートは、他方の発光タイルの出力ポートに接続され、その逆も同様である。このアーキテクチャにより、デイジーチェーンバスが、各発光タイル102,104,106を通る。
【0030】
図2は、本発明のデイジーチェーンバスシステムの概略図である。中央制御ユニット200は、デイジーチェーンバスを介して各タイル2021−nに接続される。中央制御ユニット200は、各タイル2021−nの出力及び/又は色を制御するように適合される。発光タイル2021−nの出力及び/又は色を変えるために、中央制御ユニット200は、対応するタイル、例えば202にデイジーチェーンバスを介して信号を伝送する。タイル202に伝送された信号は、デイジーチェーンバスシステムのため、タイル202を介して伝送されなければならない。信号がアドレスされたタイル202に達したときに、タイル202内のコントローラは、202の出力及び/又は色を、中央制御ユニット200から伝送された信号により示された出力及び/又は色に適合させる。
【0031】
図3は、コントローラ300と、各接合要素3021−4がスイッチ304をもつ4つの接合要素3021−4とを有する発光タイル104の概略図である。発光タイル104は、内部バス306も有する。前記バスは、接合要素3021−4内のスイッチ304を接続する複数の導体を有する。図3の場合のように、全てのスイッチ304が閉じられたときには、内部バス306は、コントローラ300をもつデイジーチェーンバスを形成する。発光タイル104の隣には、接続要素108が図3において示されている。接続要素108は、発光タイル104の接合要素3021−4に接続されるように適合する。接続要素が接合要素3021−4に接続されたときには、対応する接合要素3021−4のスイッチ304が開けられ、接続要素が2つの端子308をもつ。端子308は、入力ポート及び出力ポートとも呼ばれる。
【0032】
タイル104に取り付けられた接続要素108がない場合には、内部バスは、電気的な閉ループを形成する。このループは、接合スイッチ304を用いて電気的に開けられる。接続要素108がタイル104の接合要素110のうち1つにドッキングされたときには、対応するスイッチ304が開けられ、前もって閉じられたバスループが開けられて接続要素端子308まで拡張される。
【0033】
図4aは、接続要素108で互いに接続された2つの発光タイル104及び104の概略図である。加えて、発光タイル104は、中央制御ユニット200に接続される。接続要素108は、発光タイル104及び104を接続する。これを行うために、接続要素108は、各発光タイル104及び104において接合要素110内のスイッチを機械的又は電気的に開ける。前述されたように、接合要素110のスイッチが開けられたときには、接続要素は、入力ポート及び出力ポートをもつ。タイル104及び104の双方のスイッチが開けられるので、双方のタイルは、接続要素108に接続され、双方のタイルは、接続要素108において入力ポート及び出力ポートをもつ。104の入力ポートは、タイル104の出力ポートに接続される。104の入力ポートは、タイル104の出力ポートに接続される。中央制御ユニット200とのタイル104の接続は、同様の態様で行われる。他の接続要素108は、タイル104に接続され、タイル104を中央制御ユニット200に接続する。タイル104を中央制御ユニット200に接続するために、この場合も同様に、対応するスイッチが開けられる。この態様においてタイル104及び104を中央制御ユニット200に接続することにより、データパス400は、中央制御ユニット200から発光タイル104及び対応するコントローラ300を介して発光タイル104及び対応するコントローラ300に至り、発光タイル104を介して中央制御ユニット200に戻るデイジーチェーンをもたらすように確立される。
【0034】
これは、接続要素に接続された接合要素のスイッチが開けられ、接続要素に接続されていない接合要素のスイッチが閉められるので、唯一可能である。この原理により、デイジーチェーンバスは、中央制御ユニット200から2つの発光タイル104及び104を介して確立される。デイジーチェーンバスを介して信号が出力され、これは、発光タイル104及び104の出力及び/又は色の変化をトリガするように適合される。それ故、2つのコントローラ300及び300は、データパス400を介して中央制御ユニット200から信号を受信するように適合される。更に、コントローラ300及び300は、発光デバイス104及び104の出力及び/又は色を変更するように適合される。これにより、コントローラ300は、発光タイル104に関与し、コントローラ300は、発光タイル104に関与する。
【0035】
この内部接続の結果は、中央制御ユニット200をタイル104と接続する接続要素の第1の端子から開始し、タイル104の内部バスにより更に拡張され、タイル104をタイル104と接続する接続要素108によりタイル104の内部バスまで更に拡張されるデータパス400が自動的に生成される。ここから、データパスは、双方のタイル1041−2を介して戻り、タイル104を中央制御ユニット200と接続する接続要素の第2の端子に戻るように拡張する。
【0036】
図4bは、互いに接続された2つの発光タイル104及び104の概略図を示しており、タイル104は、中央制御ユニット200にも接続されている。接続は、接続要素108により行われる。概して、図4bの実施形態は、図4aの実施形態と同様である。主要な差は、タイル104の2つの隣り合う接合要素が、タイル104及び中央制御ユニット200に接続されることである。これは、90°の角度が中央制御ユニット200への接続とタイル104への接続との間で実現されることを意味する。これは、任意のタイル104がタイル104の任意の接合要素に接続され得ることを示す。同じことが中央制御ユニット200に当てはまる。それ故、照明デバイスの異なる形状が実現可能である。
【0037】
図5は、複数の発光タイル104を有する照明デバイス100の概略図である。照明デバイス104は、前述されたように接続要素と接続される。各発光タイル104は、4つの接合要素を有し、各接合要素は、スイッチを有する。更に、各発光タイルは、対応する発光タイルの出力及び/又は色を制御するように適合されるコントローラ300を有する。各コントローラ300は、コントローラ300が配置された発光タイル104の出力及び/又は色を制御する。
【0038】
隣り合う発光タイル104を接続要素で接続することにより、照明デバイスの任意の形状が実現され得る。各発光タイル104は全ての隣接物に接続されるものではないことに留意されたい。接続要素が2つの隣り合う発光タイル104間に追加されたときには、データパスが前述されたようなデイジーチェーンバス400のままであることについて注意を払わなければならない。間違った位置に接続要素を追加することにより、デイジーチェーンバス400全体が壊され得る。これは、正常に機能しない照明デバイス100をもたらすだろう。オプション的に、中央制御ユニット200は、ディスプレイ500を有する。中央制御ユニット200は、デイジーチェーンデータパス400を監視する。ユーザがデイジーチェーンデータパス400を壊したときには、中央制御ユニット200は、これをディスプレイ500上に示す。そして、ユーザは、最後の再配置がデイジーチェーンデータパス400を壊したことを知る。
【0039】
図5のような機能するデイジーチェーンデータパス400の場合において、中央制御ユニット200は、発光タイル104を介して中央コントローラに信号を送るように適合する。信号は、中央制御ユニット200によりアドレスされたコントローラを有する対応する発光タイルの出力及び/又は色に関する指標を有し得る。各タイル104がコントローラをもつので、各発光タイルの出力及び/又は色は個別に制御され得る。例えば、中央制御ユニット200は、出力を増大させるとともに色を変えるためにデイジーチェーン内の第3のコントローラにアドレスする。それ故、信号は、デイジーチェーン400全体を介して伝送されるが、第3のコントローラだけがアドレスされる。中央制御ユニット200からコントローラに伝送された信号は、発光タイル104の出力及び/又は所望の色を有する。信号が第3のコントローラにより受信されたときには、対応する発光タイルの光の出力及び/又は色が変更される。第3のコントローラは、第3のコントローラが配置された発光タイルの出力及び/又は色を変えるように適合される。
【0040】
図6は、4つの辺をもつ複数の発光タイル104と三角形状の複数の発光タイル106とを備えた照明デバイス100の概略図である。幾つかの発光タイル104,106の間に接続要素を追加することにより、デイジーチェーンデータパス600は、複数のタイル104,106の各タイルを介して確立される。図6は、原理上、照明デバイス100の任意の種類の形状が異なる形状104,106の発光タイルを接続することにより実現されることを示している。デイジーチェーン600を妨害していないことについて注意を払わなければならない。
【0041】
図7は、スイッチ304をもつ2つの接合要素110,110の概略図である。これは、2つの隣り合うタイルが接続されたときにスイッチ304を機械的に切り替えるための一例である。2つの接合要素110,110が接続されたときには、スイッチ304が自動的に開けられる。これは、接合要素110,110を通るデイジーチェーンデータバスをもたらす。2つの接合要素110,110が接続されていない場合には、スイッチ304は閉じられ、接合要素110において出力ポート又は入力ポートを利用できない。
【0042】
図7における接合要素1101−2は、メスコネクタが一体化スイッチ304をもつ接続部を有する。メススイッチはタイル接合110に対して使用される。そして、オスコネクタは、接続要素として用いられる。オスコネクタがメスコネクタに差し込まれたときには、内部スイッチ304が機械的に開けられる。オスプラグをもたないメスコネクタは、閉じられた対応するスイッチ304を有する。
【0043】
図8は、コントローラ300をもつ発光タイル104の概略図である。コントローラ300は発光タイル104のスイッチを電気的に制御する。それ故、コントローラ300は、デイジーチェーンバスを介して信号を受信し得る。信号は、スイッチの切り替えを示す。幾つかのデータライン800,802は、コントローラから接合要素に導く。接続要素108が接合要素に追加されたときには、コントローラ300は、隣り合う発光タイルへ及び隣り合う発光タイルからのデータストリームを確立するための対応するスイッチを開ける。これを行うことにより、デイジーチェーンバスシステムが確立される。
【0044】
本発明は、図面及び前述された説明において詳細に示され説明された一方で、斯様な例示及び説明は、例示又は単なる例であり、限定するものではないものと見なされるべきである。即ち、本発明は、開示された実施形態に限定されるものではない。開示された実施形態に対する他のバリエーションは、図面、開示及び特許請求の範囲の研究から、当業者により理解され実施され得る。請求項において、"有する"という用語は、他の要素又はステップを除外するものではなく、単数表記は、複数を除外するものではない。特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されるという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利に用いられ得ないことを示すものではない。請求項中の任意の参照符号は、その範囲を限定するものとして考慮されるべきではない。
【符号の説明】
【0045】
100 照明デバイス
102 発光タイル
104 発光タイル
106 発光タイル
108 接続要素
110 接合要素
200 制御ユニット
2021−N 発光タイル
300 コントローラ
3021−N 接合要素
304 スイッチ
306 内部バス
308 端子
400 データパス
500 ディスプレイ
600 デイジーチェーン
800 データライン
802 データライン
804 データストリーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光タイルを有する発光デバイスであって、
前記複数の発光タイルの各々は、少なくとも1つの接合部分をもち、
前記少なくとも1つの接合部分は、信号伝送に適合し、各タイルは、前記少なくとも1つの接合部分に接続された導体をもち、
前記少なくとも1つの接合部分は、接続要素を用いることにより前記複数の発光タイルのうち2つの発光タイルを互いに接続するように適合し、
前記複数の発光タイルは、デイジーチェーンバスシステムにより接続される発光面を形成するために、前記少なくとも1つの接合部分及び接続要素により接続され、前記デイジーチェーンバスシステムは、各発光タイルの出力及び/又は色を示す信号を伝送するように適合する、照明デバイス。
【請求項2】
前記発光タイルは、有機発光ダイオード又は発光ダイオードを有する、請求項1に記載の照明デバイス。
【請求項3】
前記発光タイルは、種々の形状をもつ、請求項1又は請求項2に記載の照明デバイス。
【請求項4】
前記複数の発光タイルの各タイルにおける前記導体は、デイジーチェーンバススキームに従って設けられ、前記少なくとも1つの接合部分のそれぞれは、スイッチを有し、前記複数の発光タイルのうち1つのタイルの前記デイジーバスチェーンは、各スイッチが閉じられた場合にのみ閉じられ、前記少なくとも1つの接合部分の前記スイッチは、接続要素が前記少なくとも1つの接合部分に接続されたときに空けられ、前記複数の発光タイルの各タイルの前記デイジーチェーンバスは、開けられたスイッチ毎に1つの入力及び1つの出力ポートをもち、前記入力ポート及び前記出力ポートは、前記接続要素に接続される、請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の照明デバイス。
【請求項5】
前記スイッチはメカニカルスイッチである、請求項4に記載の照明デバイス。
【請求項6】
前記スイッチは電気スイッチである、請求項4に記載の照明デバイス。
【請求項7】
各発光タイルは、前記デイジーチェーンバスシステムに接続されたコントローラを有する、請求項1〜6のうちいずれか一項に記載の照明デバイス。
【請求項8】
発光タイルの前記コントローラは、前記発光タイルの出力及び/又は色を制御するように適合される、請求項7に記載の照明デバイス。
【請求項9】
制御ユニットが前記デイジーチェーンバスシステムに接続され、前記制御ユニットは、前記デイジーチェーンバスシステムを介して前記発光タイルの前記コントローラに信号を送るように適合され、前記信号は、前記発光タイルの出力及び/又は色を示す、請求項1〜8のうちいずれか一項に記載の照明デバイス。
【請求項10】
前記制御ユニットは、ディスプレイを有し、前記ディスプレイは、前記発光タイルが適切に接続されたかどうかを示すように適合される、請求項9に記載の照明デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2013−518367(P2013−518367A)
【公表日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−549444(P2012−549444)
【出願日】平成23年1月12日(2011.1.12)
【国際出願番号】PCT/IB2011/050126
【国際公開番号】WO2011/089536
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】