説明

複数の端末装置において表示されるコンテンツの閲覧に関する情報を共有するためのシステム、方法、端末装置およびプログラム

【課題】電子新聞や電子雑誌等において、他のユーザに読まれている記事や他のユーザにより付された評価などを容易に把握することを可能とする仕組みを提供する。
【解決手段】ユーザ端末装置12は、電子新聞の紙面に対する移動や拡大といった特定の操作の有無や記事の表示時間等に基づき、ユーザにより読まれた記事を特定するとともに、ユーザにより記事に対し付される評価やコメントの入力を受け付ける。閲覧された記事を示すデータや、評価・コメントの内容を示すデータは、アクションデータとして新聞配信サーバ装置11に送信される。新聞配信サーバ装置11は多数の新聞配信サーバ装置11から収集されるそれらのアクションデータを個々のユーザ端末装置12にフィードバックする。ユーザ端末装置12は新聞配信サーバ装置11から受信する他のユーザに関するアクションデータを用いて、よく読まれている記事などを他と異なる表示態様で表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置のユーザに対し、当該端末装置において表示されるコンテンツに関する情報を提供するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
PC(Personal Computer)などのデータ処理端末装置の普及に伴い、古くから紙媒体に印刷することにより提供されている書籍、新聞、雑誌などに含まれる情報を、データ処理端末装置に内蔵もしくは接続されたディスプレイに表示させることにより提供するサービスが普及しつつある。
【0003】
電子書籍、電子新聞、電子雑誌などと呼ばれるそれらのデータ提供サービス(以下、単に「電子書籍」と呼ぶ)は、特に近年、タッチパネルディスプレイを内蔵したスマートフォンやタブレットPC呼ばれるPCが普及するに伴い、急速にその利用が拡大されつつある。
【0004】
電子書籍は通常、ユーザが電子書籍の内容を示す電子書籍データをサーバ装置から端末装置にダウンロードし、端末装置に当該電子書籍データに従った紙面の内容を示す画像を表示させることにより、そのデータ提供サービスが行われる。
【0005】
電子書籍は、紙媒体の書籍と同様に、多くの読者により読まれる。それらの読者は、個々に自分の意見や感想を持つとともに、他の読者が同じ書籍の同じ記述に関しどのような意見や感想を持っているかを知りたいと思うことがある。
【0006】
そのようなニーズを満たすために、例えば特許文献1においては、ニュース記事などの内容に関し、任意の読者がウェブサイト内に設けられた仮想空間内においてコメントを入力することにより、読者間のコメントの交換を行うことを可能とするシステムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2010−113703号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
電子書籍のうち、新聞や雑誌のように、各々のまとまりのある文章(記事)の分量が小説などと比べ小さいものに関しては、個々の記事に対し多くの読者から短い意見や感想が寄せられることが多い。従って、それらの個々の意見や感想の内容そのものよりも、全体としてどのような意見や感想が多いか、といったマクロ的な情報の方が有意義なことが多い。また、明示的な意見や感想でなくても、どの記事が多くの読者によりよく読まれているか、といった情報もまた、読者と電子書籍の出版事業者との双方にとって有意義である。
【0009】
上記の事情に鑑み、本発明は、1枚の紙面内に複数の記事が含まれる構成の電子新聞や電子雑誌等において、どの記事がどれくらい閲覧されているか、またはどの記事にどの程度の人がどのような意見や感想を抱いているか、といった情報を、読者および出版事業者の双方にとって直感的に把握することを可能とする仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するため、本発明は、
複数の端末装置と、サーバ装置とを備え、
前記複数の端末装置の各々は、
ページ内を区画して得られる1以上の領域を含む複数の領域の各々に各々表示される複数の記事により構成される紙面を示す紙面データを記憶する記憶手段と、
ユーザの操作に応じて当該操作に応じた所定のデータを生成することで前記ユーザによるデータ入力を受け付ける操作手段と、
前記記憶手段に記憶されている前記紙面データに従い、前記紙面の少なくとも一部の範囲を示す画面データを生成する画面データ生成手段と、
前記画面データ生成手段により生成された前記画面データに従い前記紙面の少なくとも一部の範囲を表示する表示手段と、
前記ユーザによる前記操作手段に対する操作によって、前記表示手段に表示されている前記紙面の一の部分の指定に続き所定の規則に従った入力動作が行われた場合、前記一の部分を示すデータと、前記入力動作を示すデータとを含むアクションデータを生成するアクションデータ生成手段と、
前記アクションデータ生成手段により生成された前記アクションデータを前記サーバ装置に送信する送信手段と
を備え、
前記サーバ装置は、
前記複数の端末装置の各々から、前記アクションデータを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された前記アクションデータを記憶する記憶手段と、
自機の前記記憶手段に記憶されている複数の前記アクションデータのうちの1以上のアクションデータを、前記複数の端末装置の各々に送信する送信手段と
を備え、
前記複数の端末装置の各々は、
前記サーバ装置から送信されてくる前記1以上のアクションデータを受信する受信手段を備え、
前記複数の端末装置の各々の前記画面データ生成手段は、前記紙面のうち、自機の前記受信手段により受信された前記1以上のアクションデータに含まれる前記一の部分を示すデータにより示される部分もしくは当該部分を含む領域を、前記1以上のアクションデータの数および前記1以上のアクションデータに含まれる前記入力動作を示すデータにより示される入力動作に応じた態様で表示する前記画面データを生成する
システムを第1の実施態様として提案する。
【0011】
また本発明は、上記の第1の実施態様にかかるシステムにおいて、
前記所定の規則に従った入力動作は、当該入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分に関する前記ユーザのコメントの入力動作であり、
前記アクションデータ生成手段は、前記コメントを示すコメントデータを含む前記アクションデータを生成し、
前記表示手段により表示されている前記紙面のうち前記コメントデータを含む前記アクションデータに応じた態様で表示されている部分を指定する操作が前記ユーザにより前記操作手段に対し行われた場合、前記画面データ生成手段は、当該指定された部分に応じた前記アクションデータに含まれる前記コメントデータにより示される前記コメントを表示する画面データを生成し、
前記表示手段は、前記画面データ生成手段により生成された前記コメントを表示する前記画面データに従い、前記コメントを表示する
という構成を第2の実施態様として提案する。
【0012】
また本発明は、上記の第1または第2の実施態様にかかるシステムにおいて、
前記所定の規則に従った入力動作は、当該入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分を前記表示手段の中央位置により近い位置で表示させるように指示する入力動作、および当該入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分を前記表示手段においてより大きいサイズで表示させるように指示する入力動作の少なくとも一方を含み、
前記アクションデータ生成手段は、前記所定の規則に従った入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分を含む領域に表示されている記事が前記ユーザにより読まれたことを示す既読データを含む前記アクションデータを生成する
という構成を第3の実施態様として提案する。
【0013】
また本発明は、上記の第3の実施態様にかかるシステムにおいて、
前記所定の規則に従った入力動作は、当該入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分を含む領域のうち所定比率以上の面積を占める部分を、当該領域に表示される記事に含まれる文字数に応じて決定される所定時間以上連続して前記表示手段に表示させるように指示する入力動作を含む
という構成を第4の実施態様として提案する。
【0014】
また本発明は、上記の第3または第4の実施態様にかかるシステムにおいて、
前記複数の端末装置の各々に関し、当該端末装置の前記画面データ生成手段は、当該端末装置の前記アクションデータ生成手段により生成された前記既読データを含む前記アクションデータに含まれる前記一の部分を示すデータにより示される部分を含む領域を前記紙面のうちの当該領域以外の領域から区別する態様で表示する前記画面データを生成する
という構成を第5の実施態様として提案する。
【0015】
また本発明は、上記の第1乃至第5のいずれかの実施態様にかかるシステムにおいて、
前記サーバ装置の前記記憶手段は、前記サーバ装置の前記受信手段により受信された前記アクションデータの各々に関し、当該アクションデータの送信元の端末装置のユーザの属性、当該アクションデータの送信された時刻、および当該アクションデータの送信された場所の少なくともいずれかであるアクション属性を示すアクション属性データを当該アクションデータに対応付けて記憶し、
前記複数の端末装置の各々の前記送信手段は、前記サーバ装置に、前記アクション属性に関する条件を示すアクション条件データを送信し、
前記サーバ装置の前記受信手段は、前記複数の端末装置の各々から前記アクション条件データを受信し、
前記サーバ装置は、自機の前記受信手段により受信された前記アクション条件データにより示される条件を満たすアクション属性を示すアクション条件データと対応付けて記憶されているアクションデータを、自機の前記記憶手段に記憶されている前記アクションデータの中から抽出するアクションデータ抽出手段を備え、
前記サーバ装置の前記送信手段は、前記アクションデータ抽出手段により抽出された前記アクションデータを前記アクション条件データの送信元の端末装置に送信する
という構成を第6の実施態様として提案する。
【0016】
また本発明は、上記の第1乃至第6のいずれかの実施態様にかかるシステムにおいて、
前記サーバ装置の前記記憶手段は、前記サーバ装置の前記受信手段により受信された前記アクションデータの各々に関し、当該アクションデータの送信元の端末装置のユーザの属性、当該アクションデータの送信された時刻、および当該アクションデータの送信された場所の少なくともいずれかであるアクション属性を示すアクション属性データを当該アクションデータに対応付けて記憶し、
前記サーバ装置の前記送信手段は、前記複数の端末装置の各々に対し、前記アクションデータを送信する際、当該アクションデータに対応付けて前記サーバ装置の前記記憶手段に記憶されている前記アクション属性データを当該アクションデータの送信先の端末装置に送信し、
前記複数の端末装置の各々の前記受信手段は、前記サーバ装置からアクションデータを受信する際、当該アクションデータに対応する前記アクション属性データを受信し、
前記複数の端末装置の各々は、自機の前記受信手段により受信された前記アクションデータの中から所定の条件を満たすアクション属性を示すアクション属性データに対応するアクションデータを抽出するアクションデータ抽出手段を備え、
前記複数の端末装置の各々の前記画面データ生成手段は、前記紙面のうち、自機の前記アクションデータ抽出手段により抽出されたアクションデータに含まれる前記一の部分を示すデータにより示される部分もしくは当該部分を含む領域を、当該アクションデータの数および当該アクションデータに含まれる前記入力動作を示すデータにより示される入力動作に応じた態様で表示する前記画面データを生成する
という構成を第7の実施態様として提案する。
【0017】
また本発明は、
複数の端末装置の各々が、ページ内を区画して得られる1以上の領域を含む複数の領域の各々に各々表示される複数の記事により構成される紙面を示す紙面データを記憶する記憶ステップと、
前記複数の端末装置の各々が、前記記憶ステップにおいて記憶した前記紙面データに従い、前記紙面の少なくとも一部の範囲を示す画面データを生成する第1の画面データ生成ステップと、
前記複数の端末装置の各々が、前記第1の画面データ生成ステップにおいて生成した前記画面データに従い前記紙面の少なくとも一部の範囲を表示する第1の表示ステップと、
前記複数の端末装置の各々が、ユーザによる当該端末装置の備える操作手段に対する操作によって、前記第1の表示ステップにおいて表示されている前記紙面の一の部分の指定に続き所定の規則に従った入力動作が行われた場合、前記一の部分を示すデータと、前記入力動作を示すデータとを含むアクションデータを生成するアクションデータ生成ステップと、
前記複数の端末装置の各々が、前記アクションデータ生成ステップにおいて生成した前記アクションデータをサーバ装置に送信する第1のアクションデータ送信ステップと、
前記サーバ装置が、前記第1のアクションデータ送信ステップにおいて前記複数の端末装置の各々から送信されてくる前記アクションデータを受信する第1のアクションデータ受信ステップと、
前記サーバ装置が、前記第1のアクションデータ受信ステップにおいて受信した前記アクションデータを記憶するアクションデータ記憶ステップと、
前記サーバ装置が、前記アクションデータ記憶ステップにおいて記憶した複数の前記アクションデータのうちの1以上のアクションデータを、前記複数の端末装置の各々に送信する第2のアクションデータ送信ステップと、
前記複数の端末装置の各々が、前記第2のアクションデータ送信ステップにおいて前記サーバ装置から送信されてくる前記1以上のアクションデータを受信する第2のアクションデータ受信ステップと、
前記複数の端末装置の各々が、前記紙面のうち、前記第2のアクションデータ受信ステップにおいて受信した前記1以上のアクションデータに含まれる前記一の部分を示すデータにより示される部分もしくは当該部分を含む領域を、前記1以上のアクションデータの数および前記1以上のアクションデータに含まれる前記入力動作を示すデータにより示される入力動作に応じた態様で表示する画面を示す画面データを生成する第2の画面データ生成ステップと、
前記複数の端末装置の各々が、前記第2の画面データ生成ステップにおいて生成した前記画面データに従い、前記紙面の少なくとも一部の範囲を表示する第2の表示ステップと
を備える方法を第8の実施態様として提案する。
【0018】
また本発明は、上記の第8の実施態様にかかる方法において、
前記所定の規則に従った入力動作は、当該入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分に関する前記ユーザのコメントの入力動作であり、
前記複数の端末装置の各々は、前記アクションデータ生成ステップにおいて、前記コメントを示すコメントデータを含む前記アクションデータを生成し、
前記複数の端末装置の各々が、前記第2の表示ステップにおいて表示されている前記紙面のうち前記コメントデータを含む前記アクションデータに応じた態様で表示されている部分を指定する操作が前記ユーザにより当該端末装置に対し行われた場合、当該指定された部分に応じた前記アクションデータに含まれる前記コメントデータにより示される前記コメントを表示する画面を示す画面データを生成する第3の画面データ生成ステップと、
前記複数の端末装置の各々が、前記第3の画面データ生成ステップにおいて生成した前記画面データに従い、前記コメントを含む画面を表示する第3の表示ステップと
を備える
という構成を第9の実施態様として提案する。
【0019】
また本発明は、上記の第8または第9の実施態様にかかる方法において、
前記所定の規則に従った入力動作は、当該入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分を前記表示手段の中央位置により近い位置で表示させるように指示する入力動作、および当該入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分を前記表示手段においてより大きいサイズで表示させるように指示する入力動作の少なくとも一方を含み、
前記複数の端末装置の各々は、前記アクションデータ生成ステップにおいて、前記所定の規則に従った入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分を含む領域に表示されている記事が前記ユーザにより読まれたことを示す既読データを含む前記アクションデータを生成する
という構成を第10の実施態様として提案する。
【0020】
また本発明は、上記の第10の実施態様にかかる方法において、
前記所定の規則に従った入力動作は、当該入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分を含む領域のうち所定比率以上の面積を占める部分を、当該領域に表示される記事に含まれる文字数に応じて決定される所定時間以上連続して前記表示手段に表示させるように指示する入力動作を含む
という構成を第11の実施態様として提案する。
【0021】
また本発明は、上記の第10または第11の実施態様にかかる方法において、
前記複数の端末装置の各々が、自機の前記アクションデータ生成ステップにおいて生成した前記既読データを含む前記アクションデータに含まれる前記一の部分を示すデータにより示される部分を含む領域を前記紙面のうちの当該領域以外の領域から区別する態様で表示する画面データを生成する既読表示画面データ生成ステップと、
前記複数の端末装置の各々が、前記既読表示画面データ生成ステップにおいて生成した画面データに従い、前記ユーザにより読まれた記事を表示する領域を他の領域から区別する画面を表示する既読表示画面表示ステップと
を備える
という構成を第12の実施態様として提案する。
【0022】
また本発明は、上記の第8乃至第12のいずれかの実施態様にかかる方法において、
前記サーバ装置が、前記第1のアクションデータ受信ステップにおいて受信した前記アクションデータの各々に関し、当該アクションデータの送信元の端末装置のユーザの属性、当該アクションデータの送信された時刻、および当該アクションデータの送信された場所の少なくともいずれかであるアクション属性を示すアクション属性データを当該アクションデータに対応付けて記憶するアクション属性データ記憶ステップと、
前記複数の端末装置の各々が、前記サーバ装置に、前記アクション属性に関する条件を示すアクション条件データを送信するアクション条件データ送信ステップと、
前記サーバ装置が、前記アクション条件データ送信ステップにおいて前記複数の端末装置の各々から送信されてくる前記アクション条件データを受信するアクション条件データ受信ステップと、
前記サーバ装置が、前記アクション条件データ受信ステップにおいて受信した前記アクション条件データにより示される条件を満たすアクション属性を示すアクション属性データと対応付けて前記アクション属性データ記憶ステップにおいて記憶しているアクションデータを、前記アクションデータ記憶ステップにおいて記憶している前記アクションデータの中から抽出するアクションデータ抽出ステップと
を備え、
前記サーバ装置は、前記第2のアクションデータ送信ステップにおいて、前記アクションデータ抽出ステップにおいて抽出した前記アクションデータを、前記アクション条件データの送信元の端末装置に送信する
という構成を第13の実施態様として提案する。
【0023】
また本発明は、上記の第8乃至第13のいずれかの実施態様にかかる方法において、
前記サーバ装置が、前記第1のアクションデータ受信ステップにおいて受信した前記アクションデータの各々に関し、当該アクションデータの送信元の端末装置のユーザの属性、当該アクションデータの送信された時刻、および当該アクションデータの送信された場所の少なくともいずれかであるアクション属性を示すアクション属性データを当該アクションデータに対応付けて記憶するアクション属性データ記憶ステップを備え、
前記第2のアクションデータ送信ステップにおいて、前記サーバ装置は、前記複数の端末装置の各々に対し前記アクションデータを送信する際、前記アクション属性データ記憶ステップにおいて当該アクションデータに対応付けて記憶している前記アクション属性データを当該アクションデータの送信先の端末装置に送信し、
前記複数の端末装置の各々は、前記第2のアクションデータ受信ステップにおいて、前記サーバ装置からアクションデータを受信する際、当該アクションデータに対応する前記アクション属性データを受信し、
前記複数の端末装置の各々が、前記第2のアクションデータ受信ステップにおいて受信した前記アクションデータの中から所定の条件を満たすアクション属性を示すアクション属性データに対応するアクションデータを抽出するアクションデータ抽出ステップを備え、
前記複数の端末装置の各々は、前記第2の画面データ生成ステップにおいて、前記紙面のうち、前記アクションデータ抽出ステップにおいて抽出したアクションデータに含まれる前記一の部分を示すデータにより示される部分もしくは当該部分を含む領域を、当該アクションデータの数および当該アクションデータに含まれる前記入力動作を示すデータにより示される入力動作に応じた態様で表示する前記画面データを生成する
という構成を第14の実施態様として提案する。
【0024】
また本発明は、
ページ内を区画して得られる1以上の領域を含む複数の領域の各々に各々表示される複数の記事により構成される紙面を示す紙面データを記憶する記憶手段と、
ユーザの操作に応じて当該操作に応じた所定のデータを生成することで前記ユーザによるデータ入力を受け付ける操作手段と、
前記記憶手段に記憶されている前記紙面データに従い、前記紙面の少なくとも一部の範囲を示す画面データを生成する画面データ生成手段と、
前記画面データ生成手段により生成された前記画面データに従い前記紙面の少なくとも一部の範囲を表示する表示手段と、
前記ユーザによる前記操作手段に対する操作によって、前記表示手段に表示されている前記紙面の一の部分の指定に続き所定の規則に従った入力動作が行われた場合、前記一の部分を示すデータと、前記入力動作を示すデータとを含むアクションデータを生成するアクションデータ生成手段と、
前記アクションデータ生成手段により生成された前記アクションデータをサーバ装置に送信する送信手段と、
前記サーバ装置から送信されてくる、自機および自機と同様の構成を備える他の端末装置から前記サーバ装置に送信された複数のアクションデータのうちの1以上のアクションデータを受信する受信手段と
を備え、
前記画面データ生成手段は、前記紙面のうち、前記受信手段により受信された前記1以上のアクションデータに含まれる前記一の部分を示すデータにより示される部分もしくは当該部分を含む領域を、前記1以上のアクションデータの数および前記1以上のアクションデータに含まれる前記入力動作を示すデータにより示される入力動作に応じた態様で表示する前記画面データを生成する
端末装置を第15の実施態様として提案する。
【0025】
また本発明は、上記の第15の実施態様にかかる端末装置において、
前記所定の規則に従った入力動作は、当該入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分に関する前記ユーザのコメントの入力動作であり、
前記アクションデータ生成手段は、前記コメントを示すコメントデータを含む前記アクションデータを生成し、
前記表示手段により表示されている前記紙面のうち前記コメントデータを含む前記アクションデータに応じた態様で表示されている部分を指定する操作が前記ユーザにより前記操作手段に対し行われた場合、前記画面データ生成手段は、当該指定された部分に応じた前記アクションデータに含まれる前記コメントデータにより示される前記コメントを表示する画面データを生成し、
前記表示手段は、前記画面データ生成手段により生成された前記コメントを表示する前記画面データに従い、前記コメントを表示する
という構成を第16の実施態様として提案する。
【0026】
また本発明は、上記の第15または第16の実施態様にかかる端末装置において、
前記所定の規則に従った入力動作は、当該入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分を前記表示手段の中央位置により近い位置で表示させるように指示する入力動作、および当該入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分を前記表示手段においてより大きいサイズで表示させるように指示する入力動作の少なくとも一方を含み、
前記アクションデータ生成手段は、前記所定の規則に従った入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分を含む領域に表示されている記事が前記ユーザにより読まれたことを示す既読データを含む前記アクションデータを生成する
という構成を第17の実施態様として提案する。
【0027】
また本発明は、上記の第17の実施態様にかかる端末装置において、
前記所定の規則に従った入力動作は、当該入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分を含む領域のうち所定比率以上の面積を占める部分を、当該領域に表示される記事に含まれる文字数に応じて決定される所定時間以上連続して前記表示手段に表示させるように指示する入力動作を含む
という構成を第18の実施態様として提案する。
【0028】
また本発明は、上記の第17または第18の実施態様にかかる端末装置において、
前記画面データ生成手段は、前記アクションデータ生成手段により生成された前記既読データを含む前記アクションデータに含まれる前記一の部分を示すデータにより示される部分を含む領域を前記紙面のうちの当該領域以外の領域から区別する態様で表示する前記画面データを生成する
という構成を第19の実施態様として提案する。
【0029】
また本発明は、上記の第15乃至第19のいずれかの実施態様にかかる端末装置において、
前記送信手段は、アクションデータの送信元の端末装置のユーザの属性、当該アクションデータが当該送信元の端末装置から前記サーバ装置に送信された時刻、および当該アクションデータを当該送信元の端末装置が送信した場所の少なくともいずれかであるアクション属性に関する条件を示すアクション条件データを、前記サーバ装置に送信し、
前記受信手段は、前記送信手段により行われた前記アクション条件データの送信に対する応答として前記サーバ装置から送信されてくるアクションデータを受信する
という構成を第20の実施態様として提案する。
【0030】
また本発明は、上記の第15乃至第20のいずれかの実施態様にかかる端末装置において、
前記受信手段は、前記サーバ装置からアクションデータを受信する際、当該アクションデータの送信元の端末装置のユーザの属性、当該アクションデータが当該送信元の端末装置から前記サーバ装置に送信された時刻、および当該アクションデータを当該送信元の端末装置が送信した場所の少なくともいずれかであるアクション属性を示すアクション属性データを受信し、
前記受信手段により受信された前記アクションデータの中から所定の条件を満たすアクション属性を示すアクション属性データに対応するアクションデータを抽出するアクションデータ抽出手段を備え、
前記画面データ生成手段は、前記紙面のうち、前記アクションデータ抽出手段により抽出されたアクションデータに含まれる前記一の部分を示すデータにより示される部分もしくは当該部分を含む領域を、当該アクションデータの数および当該アクションデータに含まれる前記入力動作を示すデータにより示される入力動作に応じた態様で表示する前記画面データを生成する
という構成を第21の実施態様として提案する。
【0031】
また本発明は、
サーバ装置との間でデータ通信を行う通信手段を備えるコンピュータを、上記の第15乃至第20のいずれかの実施態様にかかる端末装置が備える前記記憶手段、前記操作手段、前記画面データ生成手段、前記表示手段、前記アクションデータ生成手段、前記送信手段、および前記受信手段として機能させるプログラム
を第22の実施態様として提案する。
【0032】
また本発明は、
サーバ装置との間でデータ通信を行う通信手段を備えるコンピュータを、上記の第21の実施態様にかかる端末装置が備える前記記憶手段、前記操作手段、前記画面データ生成手段、前記表示手段、前記アクションデータ生成手段、前記送信手段、前記受信手段、および前記アクションデータ抽出手段として機能させるプログラム
を第23の実施態様として提案する。
【発明の効果】
【0033】
本発明の第1の実施態様にかかるシステム、第8の実施態様にかかる方法、第15の実施態様にかかる端末装置によれば、ディスプレイに表示される新聞、雑誌などの記事を読者が閲覧する際、他の読者がそれらの記事を含む紙面を閲覧した際に行ったアクションが、その紙面上に視覚的に表示される。そのため、読者は紙面に含まれる記事に対し他の読者がどのような反応をしたかを容易に知ることができる。
【0034】
本発明の第2の実施態様にかかるシステム、第9の実施態様にかかる方法、第16の実施態様にかかる端末装置によれば、読者は紙面に含まれる記事に対しその記事を指定した後にコメントを書き込むことで容易にその記事に対するコメントを投稿することができるとともに、各記事に対し他の読者がどれだけコメントを投稿したかを容易に知ることができる。また、どのようなコメントが投稿されているか興味のある記事に関しては、その記事を指定することで、他の読者により投稿されたコメントの内容を容易に閲覧することができる。
【0035】
本発明の第3の実施態様にかかるシステム、第10の実施態様にかかる方法、第17の実施態様にかかる端末装置によれば、読者がタッチ操作などで画面の中央に向かい移動した記事や拡大した記事がその読者により読まれた記事として自動的に特定される。そのため、読者は、どの記事が他の多くの読者により読まれているかを容易に知ることができる。
【0036】
本発明の第4の実施態様にかかるシステム、第11の実施態様にかかる方法、第18の実施態様にかかる端末装置によれば、さらに各記事が画面に継続されて表示されている面積およびその継続時間に基づき、いずれの記事が読者により読まれた記事であるかの特定が行われる。そのため、読者は、どの記事が他の多くの読者により読まれているか、という点に関し、より正確な情報を得ることができる。
【0037】
本発明の第5の実施態様にかかるシステム、第12の実施態様にかかる方法、第19の実施態様にかかる端末装置によれば、読者は、自分が既に読んだ記事がどれであるかを容易に知ることができ、便利である。
【0038】
本発明の第6または第7の実施態様にかかるシステム、第13または第14の実施態様にかかる方法、第20または第21の実施態様にかかる端末装置によれば、読者は、例えば特定の属性を持つ読者によりよく読まれている記事、特定の時間帯によく読まれている記事、特定の地域においてよく読まれている記事、といった情報を容易に知ることができる。
【0039】
本発明の第22および第23の実施態様にかかるプログラムによれば、各々、本発明の第15乃至20のいずれかの実施態様にかかる端末装置および第21の実施態様にかかる端末装置がコンピュータにより実現される。そのため、それらの端末装置を新たに準備することなく既存のコンピュータを用いて、上述した本発明の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】図1は、本発明の一実施例にかかる電子新聞配信システムの全体構成の概要を示した図である。
【図2】図2は、本発明の一実施例にかかる電子新聞配信システムにおいて利用される新聞データの構成を説明するための図である。
【図3】図3は、本発明の一実施例にかかる電子新聞配信システムにおいて記事の属性を示す記事属性データを管理する記事属性データテーブルのデータ構造例を模式的に示した図である。
【図4】図4は、本発明の一実施例にかかる電子新聞配信システムにおいてユーザの属性を示すユーザ属性データを管理するユーザ属性データテーブルのデータ構造例を模式的に示した図である。
【図5】図5は、本発明の一実施例にかかる電子新聞配信システムにおいてユーザにより行われた各種行動を記録したデータであるアクションデータを管理するアクションデータテーブルのデータ構造例を模式的に示した図である。
【図6】図6は、本発明の一実施例にかかる電子新聞配信システムにおいて、ユーザが記事の評価やコメントの投稿などを行う際の操作および画面を模式的に示した図である。
【図7】図7は、本発明の一実施例にかかる電子新聞配信システムにおいて、ユーザが電子新聞を閲覧する際に表示される画面を模式的に示した図である。
【図8】図8は、本発明の一実施例にかかる電子新聞配信システムにおいて、ユーザが処理対象とするアクションデータをフィルタリングするための条件を指定するための画面を模式的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
[1.実施例]
以下に、本発明の一実施例として、電子新聞配信システム1の構成および動作を説明する。電子新聞配信システム1は、新聞の購読者(以下、「ユーザ」と呼ぶ)が、自分の端末装置に表示される電子版の新聞を読むことを可能とするシステムである。
【0042】
電子新聞配信システム1においては、ユーザは単に新聞を読むことができるだけでなく、他のユーザによく読まれている記事がどの記事であるか、それらの記事にどのような評価がなされているか、といった情報を視覚的に知ることができる。
【0043】
また、電子新聞配信システム1によれば、ユーザは記事に対する自分のコメントを簡単に投稿することができる。そのように投稿されたコメントは、他のユーザによって閲覧可能となる。すなわち、ユーザは他のユーザのコメントを読むことができる。
【0044】
さらに、電子新聞配信システム1によれば、ユーザは自分が既に読んだ記事をまだ読んでいない記事から区別することができる。
【0045】
[1.1.構成]
図1は、電子新聞配信システム1の全体構成の概要を示した図である。電子新聞配信システム1は、電子新聞の配信を行うサーバ装置である新聞配信サーバ装置11と、ユーザにより携帯され新聞の閲覧に用いられるユーザ端末装置12とを備えている。なお、ユーザ端末装置12は電子新聞配信システム1を利用するユーザの数に応じた数だけあり、以下の説明においてそれらを区別する場合、ユーザ端末装置12−1、ユーザ端末装置12−2、・・・のように枝番号を付す。
【0046】
新聞配信サーバ装置11とユーザ端末装置12の各々とは、インターネット19を介して互いにデータ通信可能である。
【0047】
新聞配信サーバ装置11は、インターネット19を介してユーザ端末装置12との間でデータ通信を行うためのデータ通信インタフェースを備えた汎用のPCに、本実施例にかかるサーバ用のアプリケーションプログラム(以下、「サーバ用アプリ」と呼ぶ)をインストールし、そのサーバ用アプリに従った処理を行わせることにより実現される。
【0048】
新聞配信サーバ装置11は、少なくとも以下の機能的な構成部を備えている。
(受信部)ユーザ端末装置12の各々から、アクションデータ(後述)などの各種データを受信する。
(記憶部)サーバ用アプリ、新聞データ、処理により生成される各種データ、受信部により受信される各種データなどを記憶する。
(送信部)ユーザ端末装置12の各々に、アクションデータなどの各種データを送信する。
(抽出部)ユーザ端末装置12に送信されるべきアクションデータなどの抽出を行う。
(制御部)他の機能的な構成部の制御を行うとともに各種演算処理を行う。
【0049】
ユーザ端末装置12は、インターネット19を介して新聞配信サーバ装置11との間でデータ通信を行うためのデータ通信インタフェースを備えた汎用のPCに、本実施例にかかる端末用のアプリケーションプログラム(以下、「電子新聞ビューワーアプリ」と呼ぶ)をインストールし、その電子新聞ビューワーアプリに従った処理を行わせることにより実現される。
【0050】
なお、ユーザ端末装置12は無線データ通信網、有線LAN(Local Area Network)、無線LANなどのいずれを介してインターネット19に接続してもよい。
【0051】
なお、近年、タブレットPCと呼ばれるタッチパネルディスプレイを内蔵したタブレット型の端末装置が普及しており、ユーザ端末装置12としての利便性が高い。また、タッチパネルディスプレイを内蔵した小型のタブレット型の無線電話通信網を介した通話機能を備えたPDA(Personal Digital Assistance)であるスマートフォンも普及しており、特に移動中も新聞の閲覧が可能となる点で、ユーザ端末装置12として好適である。
【0052】
ユーザ端末装置12としては、上記のタブレットPCやタブレット型スマートフォンに限られず、タッチパネルディスプレイを内蔵していないPCなどの他のタイプの端末装置も利用可能であるが、以下においては典型的な例として、ユーザ端末装置12はタッチパネルディスプレイ内蔵のタブレット型端末装置であるものとする。
【0053】
ユーザ端末装置12は、少なくとも以下の機能的な構成部を備えている。
(記憶部)電子新聞ビューワーアプリ、処理により生成される各種データ、受信部により受信される各種データ(例えば新聞データ)などを記憶する。
(操作部)ユーザによる操作に応じて所定のデータを生成することで、ユーザの「ユーザ端末装置12に対するデータ入力等を受け付ける。タッチパネルディスプレイのタッチパネル部分やボタンなどが操作部の一部を構成する。
(画面データ生成部)記憶部に記憶されている新聞データ等のデータを用いて、表示部に表示されるべき画面を示す画像データである画面データを生成する。
(表示部)画面データ生成部により生成された画面データに従い、画面を示す画像を表示する。タッチパネルディスプレイのディスプレイ部分が表示部の一部を構成する。
(アクションデータ生成部)操作部に対するユーザのタッチ操作やコメント等の入力操作に応じて、それらの操作に応じたアクションデータを生成する。
(送信部)アクションデータ生成部により生成されたアクションデータなど、各種データを新聞配信サーバ装置11に送信する。
(受信部)新聞配信サーバ装置11から、アクションデータなどの各種データを受信する。
(アクションデータ抽出部)新聞配信サーバ装置11から受信した多数のアクションデータの中から所定の条件を満たすアクションデータを抽出する。
(制御部)他の機能的な構成部の制御を行うとともに各種演算処理を行う。
【0054】
電子新聞配信システム1においては、ユーザ端末装置12の表示部に新聞を表示させるために、その内容を示す新聞データが新聞社により準備され、新聞配信サーバ装置11の記憶部に配信可能な状態で記憶される。新聞配信サーバ装置11に記憶された新聞データは、例えば毎日、ユーザ端末装置12毎にユーザにより設定された時刻になると、ユーザ端末装置12からの新聞データの配信要求に応じて新聞配信サーバ装置11からユーザ端末装置12に送信され、ユーザ端末装置12の記憶部に記憶される。
【0055】
また、同じ日に同じ地域用に配信される新聞において、重要なニュースの発生や誤記の発見などに伴い、一部の記事に差し替えが生じ、版番号が更新される場合がある。ユーザ端末装置12は、上述の設定された時刻以外に、例えば30分に1度の頻度で新聞配信サーバ装置11に更新データの配信要求を行う。更新データの配信要求には、ユーザ端末装置12において取得済みの新聞データの版番号が含まれている。新聞配信サーバ装置11は、その配信要求に含まれる版番号が最新でない場合、最新の版番号に応じた新聞のうち、旧版に比べ新版において差し替えとなった紙面の内容を示す紙面データを要求元のユーザ端末装置12に送信する。
【0056】
図2は、新聞データの構成を説明するための図である。まず、新聞データはある日付のある地域用として、休刊日を除く毎日、1つ準備される。新聞データは、新聞に含まれる紙面の各々を示す画像データである複数の紙面データと、それらの紙面に含まれる複数の記事の属性を示す複数の記事属性データとを含んでいる。
【0057】
紙面データは紙面の内容を1枚の画像として示す画像データである。紙面データにより示される紙面は、図2(a)に示されるように、各々の記事が配置される複数の領域(矩形とは限られない)に区分されている。なお、各々の記事には、様々なサイズ、形状のフォントによる文字や、写真、図などが含まれ得る。
【0058】
1つの紙面内において、記事に応じた各領域は、紙面の右上角を原点とし、下方向を正とするX軸、左方向を正とするY軸からなる座標系により特定される。より具体的には、領域の外縁の頂点の座標を、右上の頂点(右と上とでは上が優先)から時計回りに順に並べた座標列により、紙面における領域の位置、形状、サイズが特定される。図2(b)の例では、点Cの座標を(X、Y)とする場合、「(X,Y)、(X,Y)、・・・、(X,Y)」が領域を特定するデータ(以下、「領域特定データ」と呼ぶ)となる。
【0059】
上述のように、紙面データは1枚の画像を示す画像データであるが、新聞配信サーバ装置11においては、紙面を構成する記事単位でその記事の属性が管理されている。図3は、それらの記事の属性を示す記事属性データを管理する記事属性データテーブルのデータ構造例を模式的に示した図である。
【0060】
新聞配信サーバ装置11に記憶される記事属性データテーブルは、複数の記事属性データをデータレコードとして含んでいる。記事属性データテーブルに含まれる各データレコード(記事属性データ)には以下のデータフィールドが含まれている。
[記事ID]記事を他の記事から識別する識別データである記事ID(Identifier)
[記事画像]紙面データから記事の表示される領域を切り取った画像データである記事画像データを格納する。
[記事テキスト]記事に含まれる文章を示すテキストデータである記事テキストデータを格納する。なお、テキストにルビが伴う場合は、それらのルビを示すデータもこのデータフィールドに併せて格納される。
[発行日]記事が掲載された新聞の発行日を示す発行日データを格納する。
[版名・版番号]記事が掲載された版名および版番号を格納する。版名とは、「全国版」、「関東版」、「号外」などを示す。版番号は、上述したように差し替えに伴い更新される番号であり、「初版」、「第2版」、・・・、といったデータである。
[紙面番号]「第1面」、「第2面」、・・・、といった紙面の番号を示すデータを格納する。
[領域特定]上述した領域特定データ、すなわち領域の外縁の頂点を示す座標列を格納する。
【0061】
なお、同じ記事が異なる版名、異なる版番号の紙面に掲載されることが多くある。その場合、フィールド[版名・版番号]には、例えば、「関東版・初版〜第8版/関西版・初版〜第5版」のように、複数の版名および版番号を示すデータが格納される。
【0062】
また、新聞配信サーバ装置11においては、各ユーザの属性が管理されている。図4は、それらのユーザの属性を示すユーザ属性データを管理するユーザ属性データテーブルのデータ構造例を模式的に示した図である。
【0063】
ユーザ属性データテーブルは、複数のユーザ属性データをデータレコードとして含んでいる。各データレコード(ユーザ属性データ)には以下のデータフィールドが含まれている。
[ユーザID]新聞の購読の開始に際し、電子新聞配信システム1の運営事業者により各ユーザに割り当てられたユーザを識別するデータであるユーザIDを格納する。
[性別]ユーザの性別を示す性別データを格納する。
[年齢]ユーザの年齢帯を示す年齢データを格納する。
[職業]ユーザの職業グループを示す職業データを格納する。
[記事ブックマーク]ユーザによりブックマークの付された記事を示す記事IDを格納する。
【0064】
電子新聞配信システム1においては、どのユーザがどの記事を何時閲覧したか、またどのユーザがどの記事にどのような評価やコメントを付したか、といった情報を示すアクションデータが利用される。アクションデータは、個々のユーザ端末装置12において生成され、ユーザ端末装置12から新聞配信サーバ装置11に送信されて、新聞配信サーバ装置11において管理される。
【0065】
図5は、新聞配信サーバ装置11がそれらのアクションデータを管理するアクションデータテーブルのデータ構造例を模式的に示した図である。
【0066】
アクションデータテーブルには、複数のアクションデータがデータレコードとして含まれている。各データレコード(アクションデータ)には以下のデータフィールドが含まれている。
[アクション種別]アクションの種別を示すアクション種別データを格納する。アクションの種別とは、例えば、記事が閲覧されたことを示す「閲覧」、記事に評価が付されたことを示す「評価」、記事にコメントが付されたことを示す「コメント」のいずれかである。
[アクション内容]アクションの内容を示すアクション内容データを格納する。アクションの内容はアクションの種別に応じて異なる(後述)。
[領域/部分]紙面におけるアクションの対象となった領域もしくは部分を示すデータ(後述)を格納する。
[時刻]アクションが行われた時刻、より具体的にはアクションデータがユーザ端末装置12において生成された時刻を示す時刻データを格納する。
[地域]アクションが行われた地域、より具体的にはアクションデータがユーザ端末装置12において生成された際にそのユーザ端末装置12が位置していた地域を示す地域データを格納する。なお、ユーザ端末装置12が現在位置する地域は、ユーザ端末装置12がGPS(Global Positioning System)機能を利用可能な場合はGPSにより測位された位置データに基づき、またGPS機能が利用できない場合はユーザ端末装置12に割り当てられているIP(Internet Protocol)アドレスに基づき、新聞配信サーバ装置11において特定される。
[ユーザID]アクションデータの送信元のユーザ端末装置12のユーザを識別するデータであるユーザIDを格納する。
[性別]アクションデータの送信元のユーザ端末装置12のユーザの性別を示す性別データを格納する。
[年齢]アクションデータの送信元のユーザ端末装置12のユーザの年齢帯を示す年齢データを格納する。
[職業]アクションデータの送信元のユーザ端末装置12のユーザの職業グループを示す職業データを格納する。
【0067】
なお、ユーザ端末装置12において生成され、新聞配信サーバ装置11に送信されるアクションデータには、[性別]、[年齢]、[職業]は含まれておらず、新聞配信サーバ装置11はユーザ端末装置12から受信したアクションデータに、ユーザIDの一致を結合条件として、ユーザ属性データテーブル(図4)のうち[記事ブックマーク]を除くデータフィールドを内部結合することにより、図5に示されるアクションデータテーブルを生成する。
【0068】
アクションデータに含まれる[アクション内容]には、上述のように、[アクション種別]に応じて、以下のようなデータが格納される。
【0069】
まず、[アクション種別]が「閲覧」である場合、[アクション内容]には、ちょっとだけ注目したことを示す「チラ見」、ざっと目を通したことを示す「斜め読み」、普通に読んだことを示す「通常読み」、しっかりと時間をかけて読んだことを示す「熟読」のいずれかが格納される。
【0070】
次に、[アクション種別]が「評価」である場合、[アクション内容]には、「−2」〜「+2」までの整数値のいずれかが格納される。これらの数値は、数値が小さいほど記事の内容に対し批判的な評価、数値が大きいほど記事の内容に対し賛同的な評価であることを示す。
【0071】
そして、[アクション種別]が「コメント」である場合、[アクション内容]には、コメントの内容を示すテキストデータが格納される。
【0072】
続いて、アクションデータに含まれる[領域/部分]に格納されるデータについて補足説明する。電子新聞配信システム1においては、記事が読まれたか否か、は記事単位、すなわち領域単位で判定される。一方、記事に対する評価やコメントは、記事のうちユーザにより指定された箇所を示す領域内の特定の部分に関連付けられる。なお、本願において、記事もしくは領域における「部分」という場合、領域に含まれる一部分の範囲(点を含む)を意味する。
【0073】
従って、アクションデータにおいて、[アクション種別]が「閲覧」である場合、[領域/部分]には領域を識別するデータとして、記事IDが格納される。一方、[アクション種別]が「評価」もしくは「コメント」である場合、[領域/部分]には記事IDに加え、領域内の部分を識別する2つの座標データが格納される。これらの2つの座標データは、ユーザにより指定された領域の右上の頂点の座標と左下の頂点の座標を示すデータである。なお、これらの座標は領域特定データに含まれる座標と同じ座標系、すなわち、紙面の右上を原点とし、下方向を正とするX軸、左方向を正とするY軸により規定される座標系に従うものとする。
【0074】
[1.2.動作]
続いて、電子新聞配信システム1の動作を説明する。まず、ユーザ端末装置12においては、電子新聞ビューワーアプリに従った処理がバックグラウンドで常時動作しており、毎日、ユーザがユーザ端末装置12に対し設定した時刻になると、ユーザ端末装置12は電子新聞ビューワーアプリに従い、新聞配信サーバ装置11に対し新聞データの配信要求を送信する。
【0075】
新聞配信サーバ装置11は、その配信要求に応じて、ユーザ端末装置12に対しその日の新聞の内容を示す新聞データを送信する。新聞データには、各紙面に対応する紙面データと、それらの紙面に含まれる記事に関する記事属性データを含む記事属性データテーブルが含まれている。
【0076】
なお、新聞配信サーバ装置11からユーザ端末装置12に送信される記事属性データテーブルは、新聞配信サーバ装置11において管理されている記事属性データテーブル(図3)の中から、ユーザ端末装置12に送信される新聞の日付、版名・版番号に応じた記事属性データを抽出したものである。ユーザ端末装置12は新聞配信サーバ装置11から受信した新聞データを記憶部に記憶する。
【0077】
ユーザがユーザ端末装置12に対し電子新聞ビューワーアプリの画面を表示させる操作を行うと、ユーザ端末装置12は、新聞データに含まれる紙面データに従い、画面を示す画像データである画面データを生成し、その画面データに従い紙面の内容をディスプレイに表示する。
【0078】
ユーザは、ディスプレイに表示された紙面に対し、例えば右方向もしくは左方向へのフリック操作(画面上を1本の指ではらうような操作)を行うことで、表示される紙面を切り替える(紙面間を移動する)ことができる。また、ユーザは、ディスプレイに表示された紙面に対し、ピンチアウト操作(2本の指で画面にタッチし、それらの指の間隔を拡げるように画面上を滑らせる操作)を行うことで紙面を拡大表示させたり、ピンチイン操作(2本の指で画面にタッチし、それらの指の間隔を狭めるように画面上を滑らせる操作)を行うことで紙面を縮小表示させたりすることができる。さらに、ユーザは、ディスプレイに表示された紙面に対し、ドラッグ操作(1本の指で画面にタッチした後、その指を画面から離さずに移動させる操作)を行うことで表示部に表示される紙面の位置を任意の方向に移動することができる。
【0079】
ところで、1枚の紙面の全体を通常サイズのディスプレイ上に表示した際、新聞の本文の文字はユーザが快適に読むには小さすぎる。従って、ユーザは通常、本文を読む場合には表示の拡大を行う。また、偶然、読みたい記事の全体が画面の中央付近に位置している場合を除き、読みたい記事の一部が画面からはみ出して見えない、表示の位置が画面の端に寄っていると読みにくい、落ち着きが悪い、といった理由で、ユーザは読みたい記事を画面の中央近くに移動させることが多い。
【0080】
上記の点に注目し、電子新聞配信システム1においては以下の条件が満たされた記事をユーザにより閲覧された(読まれた)記事であると推定する仕組みが採用されている。
(1)記事の領域内のいずれかの部分がタッチされた後、画面中央に近づく方向にドラッグ操作が行われた。
(2)所定倍率以上で拡大表示がされた状態で、記事の領域の面積のうち所定比率(以下、80%とする)以上が表示される状態が、所定時間以上継続した。
(3)過去3分間以内に、紙面に対する何らかの操作があった。
【0081】
ここで、上述の条件(2)における所定倍率は、一般的なユーザにとって読むのが苦痛でないサイズで記事本文の文字が表示されるために要する倍率であり、ユーザ端末装置12のディスプレイのサイズおよび新聞の記事本文に用いられている文字のサイズに応じて、ユーザ端末装置12により自動的に決定される。
【0082】
なお、ユーザ端末装置12のディスプレイのサイズの特定は、ユーザ端末装置12のハードウェアに記録されているディスプレイのサイズを示すデータを読み出す方法、ハードウェアに記録されているハードウェアの型番を示すデータを読み出した後、対応表に従いその型番に応じたディスプレイのサイズを特定する方法などにより、ユーザ端末装置12において自動的に行われる。
【0083】
また、上述の条件(2)における所定時間は、一般的なユーザが読むのに要する時間であり、記事に含まれる文字数(記事属性データに含まれる[記事テキスト]に格納されているテキストデータに基づきカウントされる)に応じて、自動的に決定される。
【0084】
そのように決定される所定時間は、例えば以下の規則に従う。
「チラ見」の場合、記事の文字数にかかわらず10秒間。
「斜め読み」の場合、20文字/秒。
「通常読み」の場合、10文字/秒。
「熟読」の場合、5文字/秒。
【0085】
例えば、文字数が500文字である記事の場合、以下の時間だけ継続して記事の領域の80%以上が表示されることで、条件(2)が満たされることになる。
10秒以上25秒未満→「チラ見」
25秒以上50秒未満→「斜め読み」
50秒以上100秒未満→「通常読み」
100秒以上→「熟読」
【0086】
条件(3)は、長時間に渡り紙面に対する操作がない場合、ユーザが紙面を開いたまま、他の作業をしていると判断されるため、そのような場合に偶然、画面内に表示され続ける記事を熟読された記事を誤って推定しないように設けられている条件である。
【0087】
ユーザ端末装置12は、ユーザにより新聞の閲覧が行われている間、常時、上記の条件(1)〜(3)を満たす記事の発生を監視しており、そのような記事の発生を検出すると、[アクション種別]が「閲覧」であり、[アクション内容]に上記のように特定したアクションの内容を示すデータを含むアクションデータを生成する。生成されたアクションデータは、ユーザ端末装置12に記憶されるとともに、ユーザ端末装置12から順次、新聞配信サーバ装置11へと送信される。
【0088】
また、電子新聞配信システム1においては、ユーザは電子新聞の閲覧中、興味はあるがすぐに読む時間がない、と思う記事に対し、簡単にブックマークを付けることができる。ユーザは、後で読みたい記事の上を、例えば2回タップ(指で画面を軽く連続して2回叩く操作)する。
【0089】
その2回タップの操作に応じて、ユーザ端末装置12は自機のユーザのユーザIDと、タップされた領域の記事IDとを含むブックマーク要求を新聞配信サーバ装置11に送信する。新聞配信サーバ装置11は、ユーザ属性データテーブル(図4)の中から、ブックマーク要求に含まれるユーザIDを[ユーザID]に含むユーザ属性データを検索し、検索したユーザ属性データの[記事ブックマーク]に、ブックマーク要求に含まれる記事IDを追加する。
【0090】
これにより、ユーザはいつでもユーザ端末装置12を操作して、電子新聞ビューワーアプリにおいて表示される、例えば「ブックマークされた記事の表示」ボタンをタップすることで、新聞配信サーバ装置11にブックマークの登録をしておいた記事をいつでも新聞配信サーバ装置11からダウンロードし、閲覧することができる。
【0091】
また、電子新聞配信システム1においては、ユーザは自分が読んだ記事に対する評価やコメントを手軽に投稿することができる。図6は、ユーザがそれらの評価やコメントの投稿を行う際の操作および画面を模式的に示した図である。
【0092】
図6(a)は、記事のうち、評価もしくはコメントを付す対象となる部分をユーザが指定する操作を示している。ユーザは、例えば左手の親指(ユーザ端末装置12を持つ手のタッチディスプレイに触れやすい指)で紙面の表示されている画面の左縁部をタッチすることで紙面が移動されないように固定した上で、記事の領域内を斜め方向に指(1本)でなぞる(ドラッグする)ことで、そのなぞった線を対角線とする矩形範囲を対象の部分として指定することができる。
【0093】
ユーザは、上記のように記事の領域内の特定の部分を指定した指をタッチパネルディスプレイから離すことなく、他の指でタッチパネルディスプレイの任意の場所を1回タップ(指で画面を軽く1回叩く操作)することで、図6(b)に示すような、記事の評価を入力するためのスライダーをポップアップ表示させることができる。ユーザは、このスライダーのノブを評価点を示す位置にドラッグ操作により移動させた後、「OK」ボタンをタップすることで、記事の指定した部分に対する評価を入力することができる。
【0094】
ユーザにより評価の入力が行われると、ユーザ端末装置12は、[アクション種別]が「評価」であり、[アクション内容]に評価点を含むアクションデータを生成する。生成されたアクションデータは、ユーザ端末装置12から新聞配信サーバ装置11へと送信される。
【0095】
また、ユーザは、上記のように記事の領域内の特定の部分を指定した指をタッチパネルディスプレイから離すことなく、他の指でタッチパネルディスプレイの任意の場所を2回タップ(指で画面を軽く連続して2回叩く操作)することで、図6(c)に示すような、コメントを入力するためのテキストボックスをポップアップ表示させることができる。ユーザは、このテキストボックスにコメントを入力した後、「OK」ボタンをタップすることで、記事の指定した部分に対するコメントを入力することができる。
【0096】
ユーザによりコメントの入力が行われると、ユーザ端末装置12は、[アクション種別]が「コメント」であり、[アクション内容]に入力されたコメントを示すテキストデータを含むアクションデータを生成する。生成されたアクションデータは、ユーザ端末装置12から新聞配信サーバ装置11へと送信される。
【0097】
上述した新聞配信サーバ装置11へのアクションデータの送信は、様々なユーザ端末装置12、すなわちユーザ端末装置12−1、ユーザ端末装置12−2、・・・、ユーザ端末装置12−nの各々から行われる。新聞配信サーバ装置11は、これらの様々なユーザ端末装置12の各々からアクションデータを受信すると、それらをアクションデータテーブル(図5)に順次、追加してゆく。
【0098】
上記のように、ユーザ端末装置12にはそのユーザ端末装置12のユーザの閲覧に関するアクションデータが記憶されてゆき、また、新聞配信サーバ装置11には様々なユーザ端末装置12のユーザの閲覧、評価、コメントに関するアクションデータが記憶されてゆく。これらのアクションデータは、個々のユーザ端末装置12において、電子新聞ビューワーアプリにおける以下の機能の実現のために利用される。
(1)既読記事表示機能
(2)人気記事表示機能
(3)評価分布表示機能
(4)コメント分布表示機能
【0099】
上記の機能を利用するため、ユーザ端末装置12はユーザにより設定された時間間隔で(例えば、15分毎に)新聞配信サーバ装置11に対しアクションデータの送信要求を送信する。その送信要求には、現在そのユーザ端末装置12が新聞配信サーバ装置11から受信している最新の新聞データの発行日、版名・版番号を示すデータと、最後に送信した送信要求によって新聞配信サーバ装置11から受信したアクションデータの[時刻]のうち最も新しい時刻を示すデータが含まれている。
【0100】
新聞配信サーバ装置11はその送信要求に応じて、アクションデータテーブル(図5)の中から、送信要求に含まれる発行日、版名・版番号により特定される新聞データに示される新聞に含まれる記事の記事IDを[領域/部分]に含み、かつ送信要求に含まれる時刻を示すデータよりも新しい時刻を示すデータを[時刻]に含むアクションデータを抽出し、抽出したアクションデータ群を含むアクションデータテーブルを要求元のユーザ端末装置12に送信する。
【0101】
上記のように新聞配信サーバ装置11からユーザ端末装置12に送信されるアクションデータテーブルには要求元のユーザ端末装置12から新聞配信サーバ装置11が受信したアクションデータも含まれるが、そのほとんどは要求元以外のユーザ端末装置12から受信したアクションデータである。従って、以下、新聞配信サーバ装置11からユーザ端末装置12に送信されるアクションデータテーブルを便宜的に「他ユーザアクションデータテーブル」と呼ぶ。
【0102】
ユーザ端末装置12は新聞配信サーバ装置11から定期的に他ユーザアクションデータテーブルを受信すると、それを記憶する。
【0103】
図7は、上記の機能を説明するための、電子新聞ビューワーアプリにおいてユーザが電子新聞を閲覧する際に表示される画面(以下、「電子新聞閲覧画面」と呼ぶ)を模式的に示した図である。図7に示されるように、電子新聞閲覧画面の上側縁部には、既読記事表示機能をON/OFFするための「既読」ボタン、人気記事表示機能をON/OFFするための「人気」ボタン、評価分布表示機能をON/OFFするための「評価」ボタン、コメント分布表示機能をON/OFFするための「コメント」ボタン、これらの表示機能において利用するアクションデータの絞り込みを行うための設定を行う画面(以下、「フィルタ設定画面」と呼ぶ)を表示させるための「フィルタ」ボタンが表示される。
【0104】
ユーザがOFF状態(ボタンが浮き上がった状態)の「既読」ボタンをタップすると、「既読」ボタンがON状態(ボタンが押し込まれた状態)に変化し、既読記事表示機能がONとなる。既読記事表示起動がONとなると、ユーザ端末装置12はディスプレイに表示される紙面の内容が移動や拡大等により更新される毎に、自機により生成し記憶している[アクション種別]が「閲覧」であるアクションデータの中から[領域/部分]に現在表示中の記事の記事IDが格納されているアクションデータを抽出し、抽出したアクションデータの[アクション内容]に応じて、各記事の領域の背景を以下の濃度のグレー色(%の数値が大きい程、黒に近い)で表示する(図7(a))。
「チラ見」:10%
「斜め読み」:20%
「通常読み」:30%
「熟読」:40%
【0105】
その際、同じ記事に関し複数のアクションデータが抽出された場合には、それらのうち最も濃度が高いものを採用する。例えば、記事Aに関し、「チラ見」と「通常読み」のアクションデータが抽出された場合、ユーザ端末装置12は記事Aの背景を30%の濃度のグレーで表示する。
【0106】
なお、ユーザ端末装置12は現在表示されている領域と、記事IDに対応する領域を、新聞配信サーバ装置11から受信した新聞データに含まれる記事属性データテーブル(図3)の[領域特定]に格納されている領域特定データに基づき特定する。
【0107】
上記のように、ユーザは既読記事表示機能をONすることで、どの記事をどの程度、既に読んでいるかを視覚的に容易に知ることができる。
【0108】
ユーザがOFF状態の「人気」ボタンをタップすると、「人気」ボタンがON状態に変化し、人気記事表示機能がONとなる。
【0109】
人気記事表示機能の提供に備えて、ユーザ端末装置12は定期的に新聞配信サーバ装置11から他ユーザアクションデータテーブルを受信する毎に、それまでに受信した他ユーザアクションデータテーブルに含まれるアクションデータに基づき、以下の集計処理を行う。
【0110】
まず、他ユーザアクションデータテーブルの中から、[アクション種別]が「閲覧」であるアクションデータ群を抽出する。続いて、そのように抽出したアクションデータ群の中から、最新の版番号により特定される新聞データに示される新聞に含まれる記事の記事ID毎に、その記事IDを[領域/部分]に含むアクションデータ群を抽出する。続いて、記事ID毎に抽出したアクションデータ群に含まれるアクションデータの[アクション内容]に応じて、その記事IDにより識別される記事に対する閲覧の程度の指標を以下のように算出する。
「チラ見」→1ポイント加算
「斜め読み」:2ポイント加算
「通常読み」:3ポイント加算
「熟読」:4ポイント加算
【0111】
続いて、上記のように記事毎に算出された閲覧の程度の指標のうち最大値に応じた濃度が50%となるように、記事毎の指標に応じた濃度を比例的に決定する。例えば、記事Xに関し算出された閲覧の程度の指標が最大値2500ポイントであり、記事Yに関し算出された閲覧の程度の指標が1000ポイントである場合、記事Xの背景の濃度は50%、記事Yの背景の濃度は20%となる。
【0112】
ユーザにより「人気」ボタンがタップされて人気記事表示起動がONとなると、ユーザ端末装置12はディスプレイに表示される紙面の内容が移動や拡大等により更新される毎に、現在表示中の各記事の領域の背景を、上記のように予め決定しておいた濃度の指定カラー(例えばイエローなど)で表示する(図7(b))。
【0113】
その結果、ユーザは人気記事表示機能をONすることで、他のユーザによりどの記事がよく読まれているかを視覚的に容易に知ることができる。
【0114】
ユーザがOFF状態の「評価」ボタンをタップすると、「評価」ボタンがON状態に変化し、評価分布表示機能がONとなる。評価分布表示起動がONとなると、ユーザ端末装置12はディスプレイに表示される紙面の内容が移動や拡大等により更新される毎に、現在表示中の紙面の上に、以下の処理により小さいドットを付加表示する。
【0115】
まず、他ユーザアクションデータテーブルの中から、[アクション種別]が「評価」であるアクションデータ群を抽出する。続いて、そのように抽出したアクションデータ群の中から、現在表示されている記事の記事IDを[領域/部分]に含むアクションデータ群を抽出する。続いて、そのように抽出したアクションデータ群の[領域/部分]に含まれる2つの座標により示される矩形の中心位置に、例えば以下に応じたドットを付加表示する。
「−2」→濃度20%の第1の指定カラー(例えばレッドなど)のドット
「−1」→濃度10%の第1の指定カラー(例えばレッドなど)のドット
「+1」→濃度10%の第2の指定カラー(例えばブルーなど)のドット
「+2」→濃度20%の第2の指定カラー(例えばブルーなど)のドット
【0116】
上記のように紙面上に付加される第1の指定カラーのドットは、全体として多くのユーザにより悪い評価の付された記事の部分をその濃度によって示す表示となり、第2の指定カラーのドットは、全体として多くのユーザにより良い評価の付された記事の部分をその濃度によって示す表示となる(図7(c))。
【0117】
その結果、ユーザは評価分布表示機能をONすることで、他のユーザがどの記事のどの部分をどの程度良く評価、もしくは悪く評価しているかを視覚的に容易に知ることができる。
【0118】
ユーザがOFF状態の「コメント」ボタンをタップすると、「コメント」ボタンがON状態に変化し、コメント分布表示機能がONとなる。コメント分布表示起動がONとなると、ユーザ端末装置12はディスプレイに表示される紙面の内容が移動や拡大等により更新される毎に、現在表示中の紙面の上に、以下の処理により小さいドットを付加表示する。
【0119】
まず、他ユーザアクションデータテーブルの中から、[アクション種別]が「コメント」であるアクションデータ群を抽出する。続いて、そのように抽出したアクションデータ群の中から、現在表示されている記事の記事IDを[領域/部分]に含むアクションデータ群を抽出する。続いて、そのように抽出したアクションデータ群の[領域/部分]に含まれる2つの座標により示される矩形の中心位置(すなわち、2つの座標の中間位置)に、指定カラー(例えばグリーンなど)のドットを付加表示する。
【0120】
上記のように紙面上に付加される指定カラーのドットは、全体として多くのユーザによりコメントの付された記事の部分をその濃度によって示す表示となる(図7(d))。
【0121】
その結果、ユーザはコメント分布表示機能をONすることで、他のユーザがどの記事のどの部分に多くコメントを付しているかを視覚的に容易に知ることができる。
【0122】
ユーザは、コメント分布表示機能がONの状態において、記事の特定の部分に関する他のユーザのコメントの内容を読みたいと思う場合、タッチパネルディスプレイのその特定の部分を長押し操作(タッチした状態を2秒ほど維持する操作)することで(図7(d))、長押しした位置およびその周辺の部分に対し他のユーザにより書き込まれたコメントのリストをポップアップ表示させることができる(図7(e))。
【0123】
より具体的には、ユーザによる長押し操作が行われると、ユーザ端末装置12は他ユーザアクションデータテーブルの中から、[アクション種別]が「コメント」であり、[領域/部分]に格納されている2つの座標の中間位置が長押し操作の行われた位置を中心とする所定半径の円内に入るアクションデータを抽出する。続いて、ユーザ端末装置12は抽出したそれらのアクションデータを[時刻]が新しい順にソートし、[アクション内容]に格納されるテキストデータによりコメントのリストをポップアップ表示させる。なお、リストに表示されるコメントの各々には、対応するアクションデータの[ユーザID]のデータがリンクされている。
【0124】
ユーザは、上記のようにポップアップ表示されたコメントの中で興味のあるコメントをタップすることにより、そのコメントと関連する記事の閲覧を行うための画面である関連記事閲覧画面(図7(f))を表示させることができる。
【0125】
関連記事閲覧画面においては、その中央に、ユーザによりタップされたコメントと、そのコメントが付された対象の記事の画像が表示される。その上下方向には、このコメントの投稿者であるユーザにより他の記事に対し投稿されたコメントと、そのコメントの対象の記事の画像が時系列順(例えば、下の方がより新しい)に表示される。また、その左右方向には、中央に表示される記事に関連性が高いと予測される記事の画像が時系列順(例えば、右の方がより新しい)に表示される。ユーザは、上下方向および左右方向のドラッグもしくはフリップ操作によって、読みたいコメントもしくは記事の画像を中央に移動し、それらを読むことができる。
【0126】
関連記事閲覧画面が表示される際、そしてユーザの操作により中央に表示される記事の画像が上下方向に変更される際、ユーザ端末装置12はそのコメントの投稿者のユーザIDと、中央に表示される記事の記事IDとを含む関連記事の配信要求を新聞配信サーバ装置11に送信する。
【0127】
新聞配信サーバ装置11はその配信要求に応じて、まず配信要求に含まれるユーザIDを[ユーザID]に含むアクションデータをアクションデータテーブル(図5)から抽出する。さらに、新聞配信サーバ装置11は、そのように抽出したアクションデータ群の中から、配信要求に含まれる記事IDを[領域/部分]に含むアクションデータの[時刻]の前後近傍の時刻を[時刻]に含むアクションデータを所定数(例えば10個)抽出し、それらを時刻順にソートして、同じユーザにより投稿されたコメントに関するアクションデータテーブルを生成する。
【0128】
また、新聞配信サーバ装置11は、記事属性データテーブル(図3)から、配信要求に含まれる記事IDを[記事ID]に含む記事データを検索し、検索した記事データの[テキスト]に含まれるテキストデータとマッチングの度合いが高いテキストデータを[テキスト]に含む記事データを記事属性データテーブルから抽出する。2つのテキストデータのマッチングの度合いを評価する方法としては、例えば、双方のテキストデータにより示されるテキストからキーワードを抽出し、抽出したキーワードに重要性に応じた重み付けを行った上で、それらのキーワードが双方に登場する頻度に応じたポイントを加算していくことで、それらのマッチングの度合いを指標として算出する方法などが考えられる。
【0129】
新聞配信サーバ装置11は、上記のように抽出したマッチングの度合いの高い記事を示す記事データをそのマッチングの度合いの高い順にソートして上位の所定数(例えば10個)を選択し、それらを発行日順にソートして、関連する記事に関する記事属性データテーブルを生成する。
【0130】
新聞配信サーバ装置11は、ユーザ端末装置12から受信した関連記事の配信要求に対する応答として、上記のように生成した同じユーザのコメントに関するアクションデータテーブルと、関連する記事に関する記事属性データテーブルとを要求元のユーザ端末装置12に送信する。
【0131】
ユーザ端末装置12は、新聞配信サーバ装置11から送信されてくるアクションデータテーブルおよび記事属性データテーブルを用いて、関連記事閲覧画面(図7(f))の表示を行う。関連記事閲覧画面において、ユーザは興味を持った他のユーザの他の記事に関するコメントを読んだり、それらのコメントが付されている記事と関連性の高い他の記事を読んだりすることができる。
【0132】
ユーザは、「フィルタ」ボタンをタップし、フィルタ設定画面を表示させて条件を設定することで、図7(a)〜(fd)に示した各表示に利用するアクションデータの絞り込みを行うことができる。
【0133】
ユーザが「フィルタ」ボタンをタップすると、図8に示すようなフィルタ設定画面が表示される。フィルタ設定画面には、まず、既読記事表示機能および人気記事表示機能において背景表示に用いるアクションデータを「チラ見」、「斜め読み」、「通常読み」、「熟読」の一部に絞るためのチェックボックスが表示される。ユーザがこれらのチェックボックスのうち希望するもののチェックを外すことで、例えば、チラ見や斜め読みを既読記事表示や人気記事表示に反映させないことができる。
【0134】
また、フィルタ設定画面には、アクションデータの[時刻]の範囲を現在時刻から何時間前、といった期間で指定するためのテキストボックスが表示される。ユーザはこのテキストボックスに、例えば「3(時間以内)」と入力することで、現在時刻から3時間より前に生成されたアクションデータを、既読記事表示、人気記事表示、評価分布表示、コメント分布表示、コメントリストに反映させないことができる。
【0135】
同様、フィルタ設定画面には、アクションデータの[地域]、[性別]、[年齢」、[職業]の範囲を各々限定するためのアイテムリストやチェックボックスが表示される。ユーザはこれらのアイテムリストから特定の項目を選択したり、チェックボックスにチェックしたりすることで、それらの項目に応じた属性を示すアクションデータのみを、既読記事表示、人気記事表示、評価分布表示、コメント分布表示、コメントリストに反映させることができる。
【0136】
なお、図7(a)〜(d)に示した各表示画面には、右下に「サムネイル」ボタンが表示される。ユーザはこの「サムネイル」ボタンをタップすることで、新聞の全紙面のサムネイル表示(図示略)を行うことができる。このサムネイル表示により、ユーザは新聞全体における既読記事、人気記事、評価分布、コメント分布を各々、一覧することができる。
【0137】
以上述べたように、電子新聞配信システム1によれば、電子新聞の購読者は他のユーザにどの記事がどの程度よく読まれているか、他のユーザによりどの記事がどのように評価されているか、また他のユーザによりどの記事に対しどのようなコメントが付されているか、といった情報を容易に把握することができる。
【0138】
さらに、興味を持ったコメントを投稿したユーザの他のコメントを読んだり、興味を持ったコメントの付された記事に関連する記事を読んだりすることも容易である。
【0139】
また、自分自身が既に読んだ記事とまだ読んでいない記事を容易に把握することができる。また、後で読みたいと思う記事にブックマークを付してサーバ装置に登録しておくことで、いつでもその記事をサーバ装置から端末装置にダウンロードして読むことができる。
【0140】
[2.変形例]
上述した実施例は本発明の一具体例であって、様々に変形することができる。以下にそれらの変形の例を示す。
【0141】
上述した実施例においては、人気記事表示機能等において処理対象のアクションデータを絞り込む処理をユーザ端末装置12において行う構成が採用されている。これに代えて、その絞り込みの処理を新聞配信サーバ装置11において行う構成が採用されてもよい。
【0142】
また、上述した実施例においては、人気記事表示機能等において処理対象のアクションデータを絞り込む処理が、ユーザにより明示的に指定された絞り込み条件に従い行われる構成が採用されている。これに代えて、もしくはこれに加えて、例えばユーザの属性と同一もしくは類似の属性を備える他のユーザに関するアクションデータを自動的に抽出するなど、アクションデータの絞り込み条件が所定の規則に従い自動的に設定される構成が採用されてもよい。
【0143】
上述した実施例においては、新聞配信サーバ装置11は1つの装置であるものとして説明したが、新聞配信サーバ装置11が互いにデータ通信を行い連携動作する複数の装置群により構成されていてもよい。例えば、ユーザにより記事に関し投稿されるコメントは、近年普及しているFacebook(登録商標、フェイスブック・インコーポレイテッド)やTwitter(登録商標、トゥイッター インコーポレイテッド)といったSNS(Social Network Service)のシステムを管理するサーバ装置にアップロードされる構成が採用されてもよい。その場合、それらのSNSのサーバ装置は電子新聞配信システム1を構成するサーバ群の一部として機能することになる。
【0144】
上述した実施例においては、電子新聞の閲覧に関し説明したが、ユーザにより閲覧されるコンテンツは電子新聞に限られず、例えば電子雑誌など、複数の記事の集合体として構成されているコンテンツが電子的にサーバ装置から端末装置に配信されるものであれば如何なるものであってもよい。
【0145】
上述した実施例において、ユーザにより閲覧された部分の特定は領域を単位とし、評価やコメントを付す場合の対象は領域内のユーザにより指定された部分であるものとしたが、これらは任意に変更されてもよい。例えば、評価やコメントの対象を記事単位で管理してもよいし、閲覧された部分を領域単位ではなくより細かい部分として特定する仕組みが採用されてもよい。
【0146】
上述した実施例において、ユーザが評価を行う際、2つ以上の評価項目に関し評価を可能としてもよい。例えば、「興味の有無」を横軸、「内容の良否」を縦軸にとった2次元平面上の位置をユーザがタップすることにより、それらの異なる評価項目に対する評価を1つの操作で可能とする構成が採用されてもよい。また、上述した実施例における場合のように、5段階評価ではなく、例えばより細かい数値で評価を可能としたり、逆に「良い」という定性的な評価のみを受け付ける構成を採用したりしてもよい。
【0147】
上述した実施例においては、電子新聞配信システム1およびユーザ端末装置12は各々、汎用的なPCに本実施例にかかるアプリケーションプログラムに従った処理を実行させることにより実現されるものとしたが、それらの装置がいわゆる専用装置としてハードウェア的に実現されてもよい。
【0148】
上述した実施例において説明に用いた領域や領域内の部分の特定の方法はあくまで一例であって、他の座標系や座標系を用いない方法など、他のいかなる方法が領域や部分の特定に採用されてもよい。
【0149】
上述した実施例において説明に用いた操作方法(例えば、ブックマーク登録を行う際の2回タップなど)はあくまで一例であって、他の操作方法が採用されてもよいことは言うまでもない。
【0150】
同様に、上述した実施例において説明に用いた表示の態様(例えば、背景の濃度を変えるなど)はあくまで一例であって、特定の領域もしくは部分を他の領域もしくは部分から区別可能な表示態様であれば、他の如何なる表示態様が採用されてもよい。
【0151】
上述した実施例において、閲覧された記事を特定する方法やその分類などはあくまで一例であって、他の様々な方法により閲覧された機器の特定が行われてもよいし、またそのように特定された閲覧が他の分類項目の体系(例えば、「既読」「未読」の2種類の分類項目など)に従い分類されてもよい。
【0152】
上述した実施例においては、ユーザの黙示的なアクションとして「閲覧」の程度が、またユーザの明示的なアクションとして「評価」および「コメント」の入力が、それぞれアクションデータとして記録され、利用されるものとした。本発明はそれに限られず、アクションデータとして記録され、ユーザ端末装置12のユーザに対し提供されるべきデータの生成に用いるユーザのアクションは、例えば記事の特定の部分にマーカーを付けるアクション、リンクされているボタンをタップするアクションなど、他の如何なるアクションであってもよい。
【0153】
上述した実施例においては、ユーザにより閲覧された記事はユーザによる操作や表示時間等に基づき自動的に推定される構成が採用されているが、それに加えて、またはそれに代えて、ユーザがユーザ端末装置に対し所定の操作を行うことにより、既読の記事を明示的に指定可能とする構成が採用されてもよい。そうすれば、ユーザはより正確に自分が読んだ記事を特定できる。
【0154】
なお、上述した実施例においては、数値で評価するものを「評価」、テキストで評価するものを「コメント」として区別したが、これらはユーザにより能動的に付された評価を示すデータとしては同じ意義を持つ。従って、例えば上述した実施例における評価は広義の意味におけるコメントを意味する。
【産業上の利用可能性】
【0155】
本発明にかかるシステム、方法、端末装置およびプログラムは、電子新聞や電子雑誌に代表されるコンテンツデータの配信に関するサービス業において広く利用可能である。
【符号の説明】
【0156】
1…電子新聞配信システム、11…新聞配信サーバ装置、12…ユーザ端末装置、19…インターネット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の端末装置と、サーバ装置とを備え、
前記複数の端末装置の各々は、
ページ内を区画して得られる1以上の領域を含む複数の領域の各々に各々表示される複数の記事により構成される紙面を示す紙面データを記憶する記憶手段と、
ユーザの操作に応じて当該操作に応じた所定のデータを生成することで前記ユーザによるデータ入力を受け付ける操作手段と、
前記記憶手段に記憶されている前記紙面データに従い、前記紙面の少なくとも一部の範囲を示す画面データを生成する画面データ生成手段と、
前記画面データ生成手段により生成された前記画面データに従い前記紙面の少なくとも一部の範囲を表示する表示手段と、
前記ユーザによる前記操作手段に対する操作によって、前記表示手段に表示されている前記紙面の一の部分の指定に続き所定の規則に従った入力動作が行われた場合、前記一の部分を示すデータと、前記入力動作を示すデータとを含むアクションデータを生成するアクションデータ生成手段と、
前記アクションデータ生成手段により生成された前記アクションデータを前記サーバ装置に送信する送信手段と
を備え、
前記サーバ装置は、
前記複数の端末装置の各々から、前記アクションデータを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された前記アクションデータを記憶する記憶手段と、
自機の前記記憶手段に記憶されている複数の前記アクションデータのうちの1以上のアクションデータを、前記複数の端末装置の各々に送信する送信手段と
を備え、
前記複数の端末装置の各々は、
前記サーバ装置から送信されてくる前記1以上のアクションデータを受信する受信手段を備え、
前記複数の端末装置の各々の前記画面データ生成手段は、前記紙面のうち、自機の前記受信手段により受信された前記1以上のアクションデータに含まれる前記一の部分を示すデータにより示される部分もしくは当該部分を含む領域を、前記1以上のアクションデータの数および前記1以上のアクションデータに含まれる前記入力動作を示すデータにより示される入力動作に応じた態様で表示する前記画面データを生成する
システム。
【請求項2】
前記所定の規則に従った入力動作は、当該入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分に関する前記ユーザのコメントの入力動作であり、
前記アクションデータ生成手段は、前記コメントを示すコメントデータを含む前記アクションデータを生成し、
前記表示手段により表示されている前記紙面のうち前記コメントデータを含む前記アクションデータに応じた態様で表示されている部分を指定する操作が前記ユーザにより前記操作手段に対し行われた場合、前記画面データ生成手段は、当該指定された部分に応じた前記アクションデータに含まれる前記コメントデータにより示される前記コメントを表示する画面データを生成し、
前記表示手段は、前記画面データ生成手段により生成された前記コメントを表示する前記画面データに従い、前記コメントを表示する
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記所定の規則に従った入力動作は、当該入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分を前記表示手段の中央位置により近い位置で表示させるように指示する入力動作、および当該入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分を前記表示手段においてより大きいサイズで表示させるように指示する入力動作の少なくとも一方を含み、
前記アクションデータ生成手段は、前記所定の規則に従った入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分を含む領域に表示されている記事が前記ユーザにより読まれたことを示す既読データを含む前記アクションデータを生成する
請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記所定の規則に従った入力動作は、当該入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分を含む領域のうち所定比率以上の面積を占める部分を、当該領域に表示される記事に含まれる文字数に応じて決定される所定時間以上連続して前記表示手段に表示させるように指示する入力動作を含む
請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記複数の端末装置の各々に関し、当該端末装置の前記画面データ生成手段は、当該端末装置の前記アクションデータ生成手段により生成された前記既読データを含む前記アクションデータに含まれる前記一の部分を示すデータにより示される部分を含む領域を前記紙面のうちの当該領域以外の領域から区別する態様で表示する前記画面データを生成する
請求項3または4に記載のシステム。
【請求項6】
前記サーバ装置の前記記憶手段は、前記サーバ装置の前記受信手段により受信された前記アクションデータの各々に関し、当該アクションデータの送信元の端末装置のユーザの属性、当該アクションデータの送信された時刻、および当該アクションデータの送信された場所の少なくともいずれかであるアクション属性を示すアクション属性データを当該アクションデータに対応付けて記憶し、
前記複数の端末装置の各々の前記送信手段は、前記サーバ装置に、前記アクション属性に関する条件を示すアクション条件データを送信し、
前記サーバ装置の前記受信手段は、前記複数の端末装置の各々から前記アクション条件データを受信し、
前記サーバ装置は、自機の前記受信手段により受信された前記アクション条件データにより示される条件を満たすアクション属性を示すアクション条件データと対応付けて記憶されているアクションデータを、自機の前記記憶手段に記憶されている前記アクションデータの中から抽出するアクションデータ抽出手段を備え、
前記サーバ装置の前記送信手段は、前記アクションデータ抽出手段により抽出された前記アクションデータを前記アクション条件データの送信元の端末装置に送信する
請求項1乃至5のいずれかに記載のシステム。
【請求項7】
前記サーバ装置の前記記憶手段は、前記サーバ装置の前記受信手段により受信された前記アクションデータの各々に関し、当該アクションデータの送信元の端末装置のユーザの属性、当該アクションデータの送信された時刻、および当該アクションデータの送信された場所の少なくともいずれかであるアクション属性を示すアクション属性データを当該アクションデータに対応付けて記憶し、
前記サーバ装置の前記送信手段は、前記複数の端末装置の各々に対し、前記アクションデータを送信する際、当該アクションデータに対応付けて前記サーバ装置の前記記憶手段に記憶されている前記アクション属性データを当該アクションデータの送信先の端末装置に送信し、
前記複数の端末装置の各々の前記受信手段は、前記サーバ装置からアクションデータを受信する際、当該アクションデータに対応する前記アクション属性データを受信し、
前記複数の端末装置の各々は、自機の前記受信手段により受信された前記アクションデータの中から所定の条件を満たすアクション属性を示すアクション属性データに対応するアクションデータを抽出するアクションデータ抽出手段を備え、
前記複数の端末装置の各々の前記画面データ生成手段は、前記紙面のうち、自機の前記アクションデータ抽出手段により抽出されたアクションデータに含まれる前記一の部分を示すデータにより示される部分もしくは当該部分を含む領域を、当該アクションデータの数および当該アクションデータに含まれる前記入力動作を示すデータにより示される入力動作に応じた態様で表示する前記画面データを生成する
請求項1乃至6のいずれかに記載のシステム。
【請求項8】
複数の端末装置の各々が、ページ内を区画して得られる1以上の領域を含む複数の領域の各々に各々表示される複数の記事により構成される紙面を示す紙面データを記憶する記憶ステップと、
前記複数の端末装置の各々が、前記記憶ステップにおいて記憶した前記紙面データに従い、前記紙面の少なくとも一部の範囲を示す画面データを生成する第1の画面データ生成ステップと、
前記複数の端末装置の各々が、前記第1の画面データ生成ステップにおいて生成した前記画面データに従い前記紙面の少なくとも一部の範囲を表示する第1の表示ステップと、
前記複数の端末装置の各々が、ユーザによる当該端末装置の備える操作手段に対する操作によって、前記第1の表示ステップにおいて表示されている前記紙面の一の部分の指定に続き所定の規則に従った入力動作が行われた場合、前記一の部分を示すデータと、前記入力動作を示すデータとを含むアクションデータを生成するアクションデータ生成ステップと、
前記複数の端末装置の各々が、前記アクションデータ生成ステップにおいて生成した前記アクションデータをサーバ装置に送信する第1のアクションデータ送信ステップと、
前記サーバ装置が、前記第1のアクションデータ送信ステップにおいて前記複数の端末装置の各々から送信されてくる前記アクションデータを受信する第1のアクションデータ受信ステップと、
前記サーバ装置が、前記第1のアクションデータ受信ステップにおいて受信した前記アクションデータを記憶するアクションデータ記憶ステップと、
前記サーバ装置が、前記アクションデータ記憶ステップにおいて記憶した複数の前記アクションデータのうちの1以上のアクションデータを、前記複数の端末装置の各々に送信する第2のアクションデータ送信ステップと、
前記複数の端末装置の各々が、前記第2のアクションデータ送信ステップにおいて前記サーバ装置から送信されてくる前記1以上のアクションデータを受信する第2のアクションデータ受信ステップと、
前記複数の端末装置の各々が、前記紙面のうち、前記第2のアクションデータ受信ステップにおいて受信した前記1以上のアクションデータに含まれる前記一の部分を示すデータにより示される部分もしくは当該部分を含む領域を、前記1以上のアクションデータの数および前記1以上のアクションデータに含まれる前記入力動作を示すデータにより示される入力動作に応じた態様で表示する画面を示す画面データを生成する第2の画面データ生成ステップと、
前記複数の端末装置の各々が、前記第2の画面データ生成ステップにおいて生成した前記画面データに従い、前記紙面の少なくとも一部の範囲を表示する第2の表示ステップと
を備える方法。
【請求項9】
前記所定の規則に従った入力動作は、当該入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分に関する前記ユーザのコメントの入力動作であり、
前記複数の端末装置の各々は、前記アクションデータ生成ステップにおいて、前記コメントを示すコメントデータを含む前記アクションデータを生成し、
前記複数の端末装置の各々が、前記第2の表示ステップにおいて表示されている前記紙面のうち前記コメントデータを含む前記アクションデータに応じた態様で表示されている部分を指定する操作が前記ユーザにより当該端末装置に対し行われた場合、当該指定された部分に応じた前記アクションデータに含まれる前記コメントデータにより示される前記コメントを表示する画面を示す画面データを生成する第3の画面データ生成ステップと、
前記複数の端末装置の各々が、前記第3の画面データ生成ステップにおいて生成した前記画面データに従い、前記コメントを含む画面を表示する第3の表示ステップと
を備える請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記所定の規則に従った入力動作は、当該入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分を前記表示手段の中央位置により近い位置で表示させるように指示する入力動作、および当該入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分を前記表示手段においてより大きいサイズで表示させるように指示する入力動作の少なくとも一方を含み、
前記複数の端末装置の各々は、前記アクションデータ生成ステップにおいて、前記所定の規則に従った入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分を含む領域に表示されている記事が前記ユーザにより読まれたことを示す既読データを含む前記アクションデータを生成する
請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
前記所定の規則に従った入力動作は、当該入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分を含む領域のうち所定比率以上の面積を占める部分を、当該領域に表示される記事に含まれる文字数に応じて決定される所定時間以上連続して前記表示手段に表示させるように指示する入力動作を含む
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記複数の端末装置の各々が、自機の前記アクションデータ生成ステップにおいて生成した前記既読データを含む前記アクションデータに含まれる前記一の部分を示すデータにより示される部分を含む領域を前記紙面のうちの当該領域以外の領域から区別する態様で表示する画面データを生成する既読表示画面データ生成ステップと、
前記複数の端末装置の各々が、前記既読表示画面データ生成ステップにおいて生成した画面データに従い、前記ユーザにより読まれた記事を表示する領域を他の領域から区別する画面を表示する既読表示画面表示ステップと
を備える請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
前記サーバ装置が、前記第1のアクションデータ受信ステップにおいて受信した前記アクションデータの各々に関し、当該アクションデータの送信元の端末装置のユーザの属性、当該アクションデータの送信された時刻、および当該アクションデータの送信された場所の少なくともいずれかであるアクション属性を示すアクション属性データを当該アクションデータに対応付けて記憶するアクション属性データ記憶ステップと、
前記複数の端末装置の各々が、前記サーバ装置に、前記アクション属性に関する条件を示すアクション条件データを送信するアクション条件データ送信ステップと、
前記サーバ装置が、前記アクション条件データ送信ステップにおいて前記複数の端末装置の各々から送信されてくる前記アクション条件データを受信するアクション条件データ受信ステップと、
前記サーバ装置が、前記アクション条件データ受信ステップにおいて受信した前記アクション条件データにより示される条件を満たすアクション属性を示すアクション属性データと対応付けて前記アクション属性データ記憶ステップにおいて記憶しているアクションデータを、前記アクションデータ記憶ステップにおいて記憶している前記アクションデータの中から抽出するアクションデータ抽出ステップと
を備え、
前記サーバ装置は、前記第2のアクションデータ送信ステップにおいて、前記アクションデータ抽出ステップにおいて抽出した前記アクションデータを、前記アクション条件データの送信元の端末装置に送信する
請求項8乃至12いずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記サーバ装置が、前記第1のアクションデータ受信ステップにおいて受信した前記アクションデータの各々に関し、当該アクションデータの送信元の端末装置のユーザの属性、当該アクションデータの送信された時刻、および当該アクションデータの送信された場所の少なくともいずれかであるアクション属性を示すアクション属性データを当該アクションデータに対応付けて記憶するアクション属性データ記憶ステップを備え、
前記第2のアクションデータ送信ステップにおいて、前記サーバ装置は、前記複数の端末装置の各々に対し前記アクションデータを送信する際、前記アクション属性データ記憶ステップにおいて当該アクションデータに対応付けて記憶している前記アクション属性データを当該アクションデータの送信先の端末装置に送信し、
前記複数の端末装置の各々は、前記第2のアクションデータ受信ステップにおいて、前記サーバ装置からアクションデータを受信する際、当該アクションデータに対応する前記アクション属性データを受信し、
前記複数の端末装置の各々が、前記第2のアクションデータ受信ステップにおいて受信した前記アクションデータの中から所定の条件を満たすアクション属性を示すアクション属性データに対応するアクションデータを抽出するアクションデータ抽出ステップを備え、
前記複数の端末装置の各々は、前記第2の画面データ生成ステップにおいて、前記紙面のうち、前記アクションデータ抽出ステップにおいて抽出したアクションデータに含まれる前記一の部分を示すデータにより示される部分もしくは当該部分を含む領域を、当該アクションデータの数および当該アクションデータに含まれる前記入力動作を示すデータにより示される入力動作に応じた態様で表示する前記画面データを生成する
請求項8乃至13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
ページ内を区画して得られる1以上の領域を含む複数の領域の各々に各々表示される複数の記事により構成される紙面を示す紙面データを記憶する記憶手段と、
ユーザの操作に応じて当該操作に応じた所定のデータを生成することで前記ユーザによるデータ入力を受け付ける操作手段と、
前記記憶手段に記憶されている前記紙面データに従い、前記紙面の少なくとも一部の範囲を示す画面データを生成する画面データ生成手段と、
前記画面データ生成手段により生成された前記画面データに従い前記紙面の少なくとも一部の範囲を表示する表示手段と、
前記ユーザによる前記操作手段に対する操作によって、前記表示手段に表示されている前記紙面の一の部分の指定に続き所定の規則に従った入力動作が行われた場合、前記一の部分を示すデータと、前記入力動作を示すデータとを含むアクションデータを生成するアクションデータ生成手段と、
前記アクションデータ生成手段により生成された前記アクションデータをサーバ装置に送信する送信手段と、
前記サーバ装置から送信されてくる、自機および自機と同様の構成を備える他の端末装置から前記サーバ装置に送信された複数のアクションデータのうちの1以上のアクションデータを受信する受信手段と
を備え、
前記画面データ生成手段は、前記紙面のうち、前記受信手段により受信された前記1以上のアクションデータに含まれる前記一の部分を示すデータにより示される部分もしくは当該部分を含む領域を、前記1以上のアクションデータの数および前記1以上のアクションデータに含まれる前記入力動作を示すデータにより示される入力動作に応じた態様で表示する前記画面データを生成する
端末装置。
【請求項16】
前記所定の規則に従った入力動作は、当該入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分に関する前記ユーザのコメントの入力動作であり、
前記アクションデータ生成手段は、前記コメントを示すコメントデータを含む前記アクションデータを生成し、
前記表示手段により表示されている前記紙面のうち前記コメントデータを含む前記アクションデータに応じた態様で表示されている部分を指定する操作が前記ユーザにより前記操作手段に対し行われた場合、前記画面データ生成手段は、当該指定された部分に応じた前記アクションデータに含まれる前記コメントデータにより示される前記コメントを表示する画面データを生成し、
前記表示手段は、前記画面データ生成手段により生成された前記コメントを表示する前記画面データに従い、前記コメントを表示する
請求項15に記載の端末装置。
【請求項17】
前記所定の規則に従った入力動作は、当該入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分を前記表示手段の中央位置により近い位置で表示させるように指示する入力動作、および当該入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分を前記表示手段においてより大きいサイズで表示させるように指示する入力動作の少なくとも一方を含み、
前記アクションデータ生成手段は、前記所定の規則に従った入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分を含む領域に表示されている記事が前記ユーザにより読まれたことを示す既読データを含む前記アクションデータを生成する
請求項15または16に記載の端末装置。
【請求項18】
前記所定の規則に従った入力動作は、当該入力動作に先行して前記ユーザにより指定された前記紙面の前記一の部分を含む領域のうち所定比率以上の面積を占める部分を、当該領域に表示される記事に含まれる文字数に応じて決定される所定時間以上連続して前記表示手段に表示させるように指示する入力動作を含む
請求項17に記載の端末装置。
【請求項19】
前記画面データ生成手段は、前記アクションデータ生成手段により生成された前記既読データを含む前記アクションデータに含まれる前記一の部分を示すデータにより示される部分を含む領域を前記紙面のうちの当該領域以外の領域から区別する態様で表示する前記画面データを生成する
請求項17または18に記載の端末装置。
【請求項20】
前記送信手段は、アクションデータの送信元の端末装置のユーザの属性、当該アクションデータが当該送信元の端末装置から前記サーバ装置に送信された時刻、および当該アクションデータを当該送信元の端末装置が送信した場所の少なくともいずれかであるアクション属性に関する条件を示すアクション条件データを、前記サーバ装置に送信し、
前記受信手段は、前記送信手段により行われた前記アクション条件データの送信に対する応答として前記サーバ装置から送信されてくるアクションデータを受信する
請求項15乃至19のいずれかに記載の端末装置。
【請求項21】
前記受信手段は、前記サーバ装置からアクションデータを受信する際、当該アクションデータの送信元の端末装置のユーザの属性、当該アクションデータが当該送信元の端末装置から前記サーバ装置に送信された時刻、および当該アクションデータを当該送信元の端末装置が送信した場所の少なくともいずれかであるアクション属性を示すアクション属性データを受信し、
前記受信手段により受信された前記アクションデータの中から所定の条件を満たすアクション属性を示すアクション属性データに対応するアクションデータを抽出するアクションデータ抽出手段を備え、
前記画面データ生成手段は、前記紙面のうち、前記アクションデータ抽出手段により抽出されたアクションデータに含まれる前記一の部分を示すデータにより示される部分もしくは当該部分を含む領域を、当該アクションデータの数および当該アクションデータに含まれる前記入力動作を示すデータにより示される入力動作に応じた態様で表示する前記画面データを生成する
請求項15乃至20のいずれかに記載の端末装置。
【請求項22】
サーバ装置との間でデータ通信を行う通信手段を備えるコンピュータを、請求項15乃至20のいずれかに記載の端末装置が備える前記記憶手段、前記操作手段、前記画面データ生成手段、前記表示手段、前記アクションデータ生成手段、前記送信手段、および前記受信手段として機能させるプログラム。
【請求項23】
サーバ装置との間でデータ通信を行う通信手段を備えるコンピュータを、請求項21に記載の端末装置が備える前記記憶手段、前記操作手段、前記画面データ生成手段、前記表示手段、前記アクションデータ生成手段、前記送信手段、前記受信手段、および前記アクションデータ抽出手段として機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−109535(P2013−109535A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−253377(P2011−253377)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【出願人】(501220570)アクセリア株式会社 (6)
【Fターム(参考)】