複眼撮像装置及びその撮影方法
【課題】パノラマ画像とパノラマ画像中の主要被写体のズームアップ画像とを同時に撮影する。
【解決手段】本撮影でスイングされたとき所定時間間隔で被写体画像を撮影する第1の撮像部と、スイングされている最中に被写体画像の中の主要被写体のズームアップ画像を撮影する第2の撮像部とを備え、本撮影時に第1の撮像部が撮像した複数の連続する被写体画像を合成してパノラマ画像を生成する複眼撮像装置であって、本撮影の直前の準備段階でスイングされたときに撮影された被写体画像から主要被写体の位置を求め、該位置から本撮影が行われるときの主要被写体の位置を予測し(S5)、該予測位置に基づいて第2の撮像部を制御し主要被写体のズームアップ画像を撮影させる(S9)。
【解決手段】本撮影でスイングされたとき所定時間間隔で被写体画像を撮影する第1の撮像部と、スイングされている最中に被写体画像の中の主要被写体のズームアップ画像を撮影する第2の撮像部とを備え、本撮影時に第1の撮像部が撮像した複数の連続する被写体画像を合成してパノラマ画像を生成する複眼撮像装置であって、本撮影の直前の準備段階でスイングされたときに撮影された被写体画像から主要被写体の位置を求め、該位置から本撮影が行われるときの主要被写体の位置を予測し(S5)、該予測位置に基づいて第2の撮像部を制御し主要被写体のズームアップ画像を撮影させる(S9)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複眼撮像装置及びその撮影方法に係り、特に、複眼撮像装置を手持ちでスイングさせ一つの撮影部でパノラマ画像を撮影すると共に同時に別の撮影部でパノラマ画像中の主要被写体の高解像度画像(ズームアップ画像)を撮影する撮影方法に関する。
【背景技術】
【0002】
並列に設けられた2台の撮像部を持つステレオカメラが市販されるようになり、誰でも手軽に被写体の立体画像を撮影できる様になってきている。この様な複数の撮像部を備える複眼撮像装置が普及すると、1つの撮像部でパノラマ画像を撮影し、別の撮像部でパノラマ画像中の主要被写体のズームアップ画像を撮影したいという要望が出てくる。
【0003】
広角画像とズームアップ画像とを両方撮影できるカメラとして、例えば下記の特許文献1,2に記載のものが知られている。特許文献1記載のカメラは、監視カメラであり、全周囲画像を撮影できる全方位カメラとズームアップカメラとを連動させ、全周囲画像中に動体が存在したときその動体のズームアップ画像を撮影できるようにしている。
【0004】
特許文献2記載のテレビ会議用のカメラも、広角画像撮影用のカメラとズームアップカメラとを備え、広角画像中の任意被写体を遠隔操作によりズームアップカメラで撮影できる様にしている。
【0005】
しかしながら、特許文献1,2に記載のカメラは、広角画像を撮影するカメラは固定設置されたカメラであるため、広角画像中の主要被写体の位置の算出を容易に行うことができ、この主要被写体をズームアップすることも容易である。
【0006】
一方、手持ち可能な携帯型の複眼撮像装置で撮影を行う場合、複眼撮像装置を固定して撮影したのでは、複数の撮像部のうちの1つの撮像部で広角画像(パノラマ画像)を撮影することはできない。
【0007】
パノラマ画像を撮影するには、複眼撮像装置をユーザが手で持ってスイングさせ、このスイング中に複数枚の連続画像を取得し、これらを貼り合わせることでパノラマ画像を得ることができる。
【0008】
この様にしてパノラマ画像を撮影するときに、パノラマ画像中の主要被写体のズームアップ画像を他の撮像部で撮影するのであるが、パノラマ画像中の主要被写体の位置を算出するのはスイング中であるため、ズームアップ用の撮像部による主要被写体の撮影(ズーム動作やAF動作)が間に合わない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2007―36756号公報
【特許文献2】特開2000―32319号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、携帯型の複眼撮像装置をスイング(水平方向に回転)させて1つの撮像部でパノラマ画像を撮影し、別の撮像部でパノラマ画像中の主要被写体のズームアップ画像を撮影できる撮影方法及びこの撮影方法を実施する複眼撮像装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の複眼撮像装置は、第1の撮像部及び第2の撮像部と、
本撮影の前の準備段階で複眼撮像装置が水平方向に回転されたときに前記第1の撮像部によって撮影された連続する複数枚の画像から該複数枚の画像中の主要被写体の位置を求め、該位置から前記本撮影が行われるときの前記主要被写体の位置を予測し、前記本撮影を行う時に前記複眼撮像装置が水平方向に回転されたとき前記第1の撮像部に連続する複数枚の画像を撮影させると共に前記予測した位置に基づいて前記第2の撮像部を制御し前記主要被写体のズームアップ画像を該第2の撮像部に撮影させる制御手段と、
前記本撮影時に前記第1の撮像部が撮像した複数枚の連続する画像を合成してパノラマ画像を生成するパノラマ画像合成手段と
を備えることを特徴とする。
【0012】
本発明の複眼撮像装置の撮影方法は、第1の撮像部及び第2の撮像部を備え、いずれか一方の撮像部が撮影した連続する複数枚の画像を合成してパノラマ画像を生成する複眼撮像装置の撮影方法であって、
本撮影の前の準備段階で複眼撮像装置が水平方向に回転されたときに前記第1の撮像部によって撮影された連続する複数枚の画像から該複数枚の画像中の主要被写体の位置を求め、該位置から前記本撮影が行われるときの前記主要被写体の位置を予測し、前記本撮影を行う時に前記複眼撮像装置が水平方向に回転されたとき前記第1の撮像部に連続する複数枚の画像を撮影させると共に前記予測した位置に基づいて前記第2の撮像部を制御し前記主要被写体のズームアップ画像を該第2の撮像部に撮影させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、パノラマ画像と該パノラマ画像中の主要被写体のズームアップ画像との両方を同時に撮影することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係る複眼撮像装置の外観斜視図である。
【図2】図1に示す複眼撮像装置の機能ブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る撮影方法の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】パノラマ画像撮影用のスイング撮影の説明図である。
【図5】図4のスイング撮影された一連の画像を例示する図である。
【図6】図5に示す各画像中の主要被写体の座標位置を示す図である。
【図7】図5に示す主要被写体の顔のズームアップ画像である。
【図8】スイング撮影を行うときのガイド表示の一例を示す図である。
【図9】本発明の別実施形態の説明図である。
【図10】本発明の更に別実施形態の撮影方法の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】本発明の更に別実施形態の説明図である。
【図12】図11の実施形態で撮影された主要被写体のクローズアップ画像を示す図である。
【図13】本発明の更に別実施形態の説明図である。
【図14】本発明の更に別実施形態の撮影方法の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、複眼撮像装置(本実施形態ではステレオカメラ)の外観斜視図である。このステレオカメラ10は、箱状のハウジング11と、ハウジング11の前部に並んで設けられた右眼用の撮像部12R及び左眼用の撮像部12Lと、ハウジング11の前面左肩部に設けられたフラッシュライト13と、ハウジング11の上面の適宜箇所に設けられた電源スイッチ14,シャッタボタン15,モード選択ダイヤル16とを備える。
【0017】
ハウジング11の背面側には、図2に示す液晶表示画面(モニタ)29を備え、スルー画像やモード選択画面,メニュー画面,後述のガイド表示等が表示される。
【0018】
撮像部12Rは前部に撮影レンズ21Rを備え、撮像部12Lは前部に撮影レンズ21Lを備える。撮影レンズ21Rの光軸22Rと、撮影レンズ21Lの光軸22Lとが交差する角度を輻輳角といい、輻輳角が目標値となるように各撮像部12R,12Lの向く方向を制御するアクチュエータ(後述のレンズ制御部30L,30R)がステレオカメラ10に内蔵されている。
【0019】
撮影レンズ21R,21Lは、夫々独立に焦点位置合わせ,ズーム倍率が調整可能となっているが、ステレオ撮影モード時には、これら撮影レンズ21R,21Lは、上記のアクチュエータによって連動制御され、被写体の立体画像が撮影できる様になっている。
【0020】
以下、本実施形態では、立体画像ではなく、撮影レンズ21Lを通して被写体のパノラマ画像を撮影し、撮影レンズ21Rを通してパノラマ画像中の主要被写体のズームアップ画像を撮影するときの撮影方法について説明する。
【0021】
図2は、図1に示すステレオカメラ10の内部機能図である。撮影レンズ21Lの背部には固体撮像素子23Lが配置され、撮影レンズ21Rの背部には固体撮像素子23Rが配置される。固体撮像素子23L,23Rの各出力信号は夫々AFE(アナログフロントエンド)回路24L,24Rに接続され、AFE回路24L,24Rの出力はバス25に接続される。
【0022】
バス25には、CPU(システム制御部)26と、メモリ27と、角速度センサ28と、液晶表示画面29とが接続されている。CPU26は、オフセット処理やガンマ補正処理,RGB/YC変換処理,同時化処理等の周知の画像処理を行うDSP(デジタルシグナルプロセッサ)機能を内蔵すると共に、時計機能26aを内蔵している。
【0023】
CPU26には、レンズ制御部30L,30Rが接続され、レンズ制御部30Lは、CPU26からの指示により撮影レンズ21Lの焦点位置制御,ズーム倍率制御,光軸22Lの向きの制御を行い、レンズ制御部30Rは、CPU26からの指示により撮影レンズ21Rの焦点位置制御,ズーム倍率制御,光軸22Rの向きの制御を撮影レンズ21Lとは独立に行う。ステレオ撮影時には、各レンズ制御部30L,30Rは、CPU26から指示により撮影レンズ21L,21Rを同一倍率同一焦点位置に連動制御すると共に、光軸22L,22Rの輻輳角制御を行う。
【0024】
図3は、図1に示すステレオカメラ10を用い、主要被写体(この例では人物)を含むパノラマ画像をスイング撮影すると共に同時にパノラマ画像中の主要被写体のズームアップ画像(この例では人物の顔のズームアップ画像)を撮影するときの撮影方法を示すフローチャートである。
【0025】
本実施形態では、本撮影を行う直前の準備段階で準備撮影を行う。この準備撮影では、一方の撮像部(この例では、撮影レンズ21L,固体撮像素子23L)を用いて広角画角にてスイング撮影(所定時間間隔での連続撮影)を行う。ここで、「スイング」とは、例えば撮影するユーザが自身を中心にして手に持った複眼撮像装置を水平方向に円弧を描くように回転させることをいう。
【0026】
そこで、先ずステップS1で準備撮影の準備(撮影レンズの広角設定,AF設定など)を行い、ステップS2で、準備撮影が開始されたか否かを判定し、開始されない場合にはステップS1に戻り、開始された場合にはステップS3に進む。ステップS3では、撮影された複数枚の連続画像を内部メモリ27に保存する。
【0027】
図4は、準備撮影の説明図である。人物35を含む被写体画像の撮影を行うとき、カメラユーザは、ステレオカメラ10をスイング36させ、連写モード(あるいは動画撮影モード)で撮影を行う。このスイング撮影により、連続する複数枚の画像が所定時間間隔で撮影される。
【0028】
図5は、この連続する複数枚の画像を例示する図である。1枚目37,2枚目38,3枚目39,4枚目40,…と連続する複数枚の画像が撮影され、図2の内部メモリ27に保存される。各画像中の人物画像35aの座標位置は、徐々に変化して行くことになる。
【0029】
図6は、人物画像35aにおける顔画像(この例におけるズームアップ対象画像)の位置座標を示す図であり、1枚目では座標(x1,y1)、2枚目では座標(x2,y2)と算出される。スイングするときの角速度をφ(複数方向を含む)、撮影時間間隔をtとすると、顔の動き予測と、顔が検出された位置(スイング方向)と、準備撮影からの経過時間とから、顔のリアルタイム位置(本撮影時の位置)の予測を行うことができる。
【0030】
水平方向X1,X2,…,X(N−1)に対しての各評価値を、
X1=f(x2−x1)/g(t,φ2−φ1)
X2=f(x3−x2)/g(t,φ3−φ1)
…
として取得し、「移動速度=距離/時間」として顔位置の動き予測を行うことができる。
【0031】
顔までの距離Zについては、顔の面積mから算出できる。距離Zはフォーカス制御に使用できる。垂直方向の評価値Y1,Y2,…,Y(N−1)も同様に取得し、mとYとから顔画像をズームアップしたときに顔画像が切れない範囲でズーム倍率を決定する。評価値Yをズームアップ倍率の決定に用いるのは、顔画像を画面の上下真ん中に捕らえるのが難しいためである。
【0032】
図3に戻り、ステップS3の次のステップS4では、撮影画像中に顔画像が検出されたか否かを判定する。顔画像が検出されない場合には、スイングしたときの光軸22Lの向く方向が悪く、顔画像が撮影画像中に入らなかったと判断できるため、ユーザに再度準備撮影を行う必要があることを音声あるいは画面表示により警告報知し、ステップS1に戻る。
【0033】
ステップS4の判定の結果、顔画像が検出された場合には、ステップS5に進み、検出した顔画像の位置,大きさ、及び主要被写体が動いている可能性もあるため動き予測を行い、同一画角で撮影した場合(後における本撮影)の顔画像の位置を予測演算する。この予測演算は、本撮影が終了するまで継続して繰り返し行い、準備撮影を行った時刻からの経過時間を考慮して顔画像の位置を予測する。
【0034】
次のステップS6では、液晶表示画面29に、スタート画角をガイド表示する。例えば、画面29の右半分に本撮影開始時のスルー画像(広角画像)を表示し、画面29の左半分に、準備撮影開示時(スイング開始時)の広角画像を表示し、本撮影を準備撮影と同じ場所からスイング開始させる。
【0035】
ガイド表示は、この例に限らず、別形態でも可能である。例えば、準備撮影開始時の画像を半透明状態で画面29に表示し、本撮影開始時のスルー画像も半透明状態で表示させ、ユーザが両画像を一致させる様に位置合わせできる様にしても良い。スイングさせる方向を示す矢印を表示しても良い。
【0036】
次のステップS7では、本撮影を開始したか否かを判定し、開始していない場合にはステップS6に戻る。本撮影が開始した場合にはステップS8に進み、一方の撮像部(この例では撮影レンズ21L,固体撮像素子23L)は広角設定としてパノラマ画像スイング撮影を行う。
【0037】
そして、他方の撮像部(撮影レンズ21R,固体撮像素子23R)は主要被写体の顔位置,顔の大きさに合わせたAF設定,ズーム設定を行っておき、角速度センサ28の検出結果によって、光軸22Rの向く位置が顔画像の予測位置に来たタイミングで、顔が画角から外にはみ出ないギリギリまでズームアップした撮影を行い(ステップS9)、この処理を終了する。
【0038】
この結果、図7に示す様に、主要被写体35のズームアップ画像を他方の撮像部で撮影することができる。CPU26は、このズームアップ画像データを画像処理して図2には図示省略した外部の記録メディアに保存すると共に、一連の連続する広角画像データを貼り合わせてパノラマ画像を合成し、記録メディアに保存する。
【0039】
なお、上述した実施形態では、「顔」の画像をズームアップ画像として取得したが、顔に限るものではなく、予め登録してある個人やオブジェクトでも良い。また、移動物体を検出したときこの移動物体のズームアップ画像を撮影することでも良い。
【0040】
図8は、ステップS6におけるガイド表示の別実施形態を説明する図である。例えば、準備撮影時に得られた画像から特異点を抽出してガイドを行うことでも良い。例えば、準備撮影時に或る星画像42を抽出したとき、これをガイド画面に表示し、本撮影時にこの特異点画像の星画像43を画面に表示することで、ユーザは本撮影時のスイング開始位置を知ることができる。
【0041】
図9は、本発明の別実施形態の説明図である。図3で説明した実施形態では、準備撮影時のスイング方向と、本撮影時のスイング撮影方向とを同じ方向とした。しかし、図9に示す様に、準備撮影時にスイングさせた方向に対し、このスイング終了時点から本撮影時のスイング方向を逆方向に行うことで、準備撮影から本撮影までのタイムラグを短くすることができ、顔画像の位置予測のズレを小さくすることが可能となる。
【0042】
この図10の方法で撮影を行うか否かは、ユーザによる設定で決めても良く、また、ステレオカメラ10が自動的に決めその指示を表示画面29に表示する様にしてもよい。
【0043】
図10は、本発明の別実施形態の撮影方法の処理手順を示すフローチャートである。本実施形態は、基本的に図3の実施形態と同じであり、図3のステップS1の代わりにステップS1aを行う点だけが異なる。図3のステップS1では、単眼で広角画像を撮影する様に設定したが、本実施形態のステップS1aでは、複眼の各々の撮像部を広角設定し、準備撮影のスイング撮影を複眼で行い立体画像を撮影する点が異なる。
【0044】
準備撮影を立体画像の撮影とするため、主要被写体の位置,動作の予測を3D的に行うことができ、位置予測や距離の予測精度を高めることができる。
【0045】
図11は、本発明の更に別実施形態の説明図である。パノラマ画像中に複数の主要被写体45,46,47が存在した場合、各々の主要被写体45,46,47が所定範囲内に含まれお互いの位置が近いと、個々の高解像度撮影(ズームアップ撮影)時における主要被写体毎の最適なピント合わせが間に合わなくなることがある。
【0046】
この様な場合には、主要被写体45,46,47の平均的なピント位置48に合わせて、主要被写体45,46,47の夫々のズームアップ画像45a,46a,47aを、図12に示す様に撮像する。これにより、ズームアップ画像のピンボケを軽減することが可能となる。同様に、ズームアップの倍率を変更する時間が足りない場合もある。この場合には、同一ズームアップ倍率で各主要被写体夫々のズームアップ画像を撮像する。
【0047】
図13は、本発明の更に別実施形態の説明図である。図11の実施形態では、主要被写体45,46,47の平均的なピント位置48を用いて3つの主要被写体45,46,47の夫々のズームアップ画像を撮影した。しかし、夫々のズームアップ動作が間に合わない場合もある。この様な場合には、主要被写体45,46,47のうち、一番大きなサイズの顔画像を持つ主要被写体46についてだけズームアップ画像を撮像する。
【0048】
これにより、主要被写体46の高解像度画像を、ピントが合う最適条件で撮像することが可能となる。なお、ズームアップ画像を撮影する主要被写体をサイズで決めても良いが、例えば、予めカメラ10に登録してある物や人物,オブジェクトを優先してズームアップ画像を撮影する様にしても良い。
【0049】
図14は、本発明の更に別実施形態に係る撮影方法の処理手順を示すフローチャートである。本実施形態の処理手順は、図3に示す実施形態の処理手順と基本的に同じであり、異なるのは、ステップS9の代わりにステップS9aを行う点にある。
【0050】
主要被写体のズームアップ画像を撮像する場合、フラッシュ発光の必要性をカメラが自動的に判断し実行する場合がある。しかし、一方の撮像部がフラッシュ発光を行ってズームアップ画像を撮影している最中でも、他方撮像部はパノラマ画像を広角レンズを用いてスイング撮影している。
【0051】
つまり、フラッシュ発光を行ったときにスイング撮影した広角画像はフラッシュ発光した画像となっており、その前後に繋がる広角画像はフラッシュ発光無しの画像となっている。このため、フラッシュ発光した画像を使ってパノラマ画像を合成すると、パノラマ画像の一部だけ露出異常な画像となり、違和感が生じてしまう。
【0052】
そこで、本実施形態のステップS9aでは、フラッシュ発光時に取得した広角画像は、パノラマ合成には用いずに、その前後のフラッシュ発光無しの広角画像を用いてパノラマ合成を行う。これにより、違和感のないパノラマ画像と主要被写体のズームアップ画像とが得られることになる。
【0053】
以上述べた実施形態の複眼撮像装置及びその撮影方法は、第1の撮像部及び第2の撮像部を備え、いずれか一方の撮像部が撮影した連続する複数枚の画像を合成してパノラマ画像を生成する複眼撮像装置であって、
本撮影の前の準備段階で複眼撮像装置がスイングされたときに前記第1の撮像部によって撮影された連続する複数枚の画像から該複数枚の画像中の主要被写体の位置を求め、該位置から前記本撮影が行われるときの前記主要被写体の位置を予測し、前記本撮影を行う時に前記複眼撮像装置がスイングされたとき前記第1の撮像部に連続する複数枚の画像を撮影させると共に前記予測した位置に基づいて前記第2の撮像部を制御し前記主要被写体のズームアップ画像を該第2の撮像部に撮影させることを特徴とする。
【0054】
また、実施形態の複眼撮像装置及びその撮影方法は、前記準備段階の前記スイングと同じスイング開始位置,スイング方向を前記本撮影でなぞることを指示することを特徴とする。
【0055】
また、実施形態の複眼撮像装置及びその撮影方法は、前記準備段階の前記スイングと逆方向に前記本撮影の前記スイングを行わせる指示を行うことを特徴とする。
【0056】
また、実施形態の複眼撮像装置及びその撮影方法は、前記準備段階で撮影を行うとき前記第1の撮像部及び前記第2の撮像部で立体画像を撮影し、該立体画像から前記主要被写体の位置を予測することを特徴とする。
【0057】
また、実施形態の複眼撮像装置及びその撮影方法は、前記主要被写体が所定範囲内に複数存在する場合には、各主要被写体の平均的位置に焦点位置を合わせ該焦点位置で各々の前記主要被写体のズームアップ画像を撮影することを特徴とする。
【0058】
また、実施形態の複眼撮像装置及びその撮影方法は、前記主要被写体が所定範囲内に複数存在する場合には、各主要被写体の夫々を同一倍率のズームアップ画像として撮影することを特徴とする。
【0059】
また、実施形態の複眼撮像装置及びその撮影方法は、前記主要被写体が所定範囲内に複数存在する場合には、そのうちの1つの主要被写体を選択してズームアップ画像を撮影することを特徴とする。
【0060】
また、実施形態の複眼撮像装置及びその撮影方法は、前記主要被写体のズームアップ撮影時にフラッシュ発光が行われた場合には該フラッシュ発光時に前記第1の撮像部で撮影された画像を用いずに前記パノラマ画像を合成することを特徴とする。
【0061】
実施形態の複眼撮像装置及びその撮影方法によれば、パノラマ画像と、該パノラマ画像中の主要被写体のピントの合ったズームアップ画像とを同時に撮影することができ、複眼撮像装置の使い勝手が向上する。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明に係る複眼撮像装置及びその撮影方法によれば、パノラマ画像と主要被写体のズームアップ画像とを同時に取得できるため、使い勝手の良い複眼撮像装置を提供可能となり、ステレオカメラ等の使用形態の多様化を図ることができ、有用である。
【符号の説明】
【0063】
10 複眼撮像装置
15 レリーズボタン
21L,21R 撮影レンズ
23L,23R 固体撮像素子
26 システム制御部(CPU)
26a 時計機能
27 メモリ
28 角速度センサ
29 表示画面
30L,30R レンズ制御部
35,45,46,47 主要被写体
35a,45a,46a,47a 主要被写体画像
【技術分野】
【0001】
本発明は、複眼撮像装置及びその撮影方法に係り、特に、複眼撮像装置を手持ちでスイングさせ一つの撮影部でパノラマ画像を撮影すると共に同時に別の撮影部でパノラマ画像中の主要被写体の高解像度画像(ズームアップ画像)を撮影する撮影方法に関する。
【背景技術】
【0002】
並列に設けられた2台の撮像部を持つステレオカメラが市販されるようになり、誰でも手軽に被写体の立体画像を撮影できる様になってきている。この様な複数の撮像部を備える複眼撮像装置が普及すると、1つの撮像部でパノラマ画像を撮影し、別の撮像部でパノラマ画像中の主要被写体のズームアップ画像を撮影したいという要望が出てくる。
【0003】
広角画像とズームアップ画像とを両方撮影できるカメラとして、例えば下記の特許文献1,2に記載のものが知られている。特許文献1記載のカメラは、監視カメラであり、全周囲画像を撮影できる全方位カメラとズームアップカメラとを連動させ、全周囲画像中に動体が存在したときその動体のズームアップ画像を撮影できるようにしている。
【0004】
特許文献2記載のテレビ会議用のカメラも、広角画像撮影用のカメラとズームアップカメラとを備え、広角画像中の任意被写体を遠隔操作によりズームアップカメラで撮影できる様にしている。
【0005】
しかしながら、特許文献1,2に記載のカメラは、広角画像を撮影するカメラは固定設置されたカメラであるため、広角画像中の主要被写体の位置の算出を容易に行うことができ、この主要被写体をズームアップすることも容易である。
【0006】
一方、手持ち可能な携帯型の複眼撮像装置で撮影を行う場合、複眼撮像装置を固定して撮影したのでは、複数の撮像部のうちの1つの撮像部で広角画像(パノラマ画像)を撮影することはできない。
【0007】
パノラマ画像を撮影するには、複眼撮像装置をユーザが手で持ってスイングさせ、このスイング中に複数枚の連続画像を取得し、これらを貼り合わせることでパノラマ画像を得ることができる。
【0008】
この様にしてパノラマ画像を撮影するときに、パノラマ画像中の主要被写体のズームアップ画像を他の撮像部で撮影するのであるが、パノラマ画像中の主要被写体の位置を算出するのはスイング中であるため、ズームアップ用の撮像部による主要被写体の撮影(ズーム動作やAF動作)が間に合わない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2007―36756号公報
【特許文献2】特開2000―32319号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、携帯型の複眼撮像装置をスイング(水平方向に回転)させて1つの撮像部でパノラマ画像を撮影し、別の撮像部でパノラマ画像中の主要被写体のズームアップ画像を撮影できる撮影方法及びこの撮影方法を実施する複眼撮像装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の複眼撮像装置は、第1の撮像部及び第2の撮像部と、
本撮影の前の準備段階で複眼撮像装置が水平方向に回転されたときに前記第1の撮像部によって撮影された連続する複数枚の画像から該複数枚の画像中の主要被写体の位置を求め、該位置から前記本撮影が行われるときの前記主要被写体の位置を予測し、前記本撮影を行う時に前記複眼撮像装置が水平方向に回転されたとき前記第1の撮像部に連続する複数枚の画像を撮影させると共に前記予測した位置に基づいて前記第2の撮像部を制御し前記主要被写体のズームアップ画像を該第2の撮像部に撮影させる制御手段と、
前記本撮影時に前記第1の撮像部が撮像した複数枚の連続する画像を合成してパノラマ画像を生成するパノラマ画像合成手段と
を備えることを特徴とする。
【0012】
本発明の複眼撮像装置の撮影方法は、第1の撮像部及び第2の撮像部を備え、いずれか一方の撮像部が撮影した連続する複数枚の画像を合成してパノラマ画像を生成する複眼撮像装置の撮影方法であって、
本撮影の前の準備段階で複眼撮像装置が水平方向に回転されたときに前記第1の撮像部によって撮影された連続する複数枚の画像から該複数枚の画像中の主要被写体の位置を求め、該位置から前記本撮影が行われるときの前記主要被写体の位置を予測し、前記本撮影を行う時に前記複眼撮像装置が水平方向に回転されたとき前記第1の撮像部に連続する複数枚の画像を撮影させると共に前記予測した位置に基づいて前記第2の撮像部を制御し前記主要被写体のズームアップ画像を該第2の撮像部に撮影させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、パノラマ画像と該パノラマ画像中の主要被写体のズームアップ画像との両方を同時に撮影することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係る複眼撮像装置の外観斜視図である。
【図2】図1に示す複眼撮像装置の機能ブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る撮影方法の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】パノラマ画像撮影用のスイング撮影の説明図である。
【図5】図4のスイング撮影された一連の画像を例示する図である。
【図6】図5に示す各画像中の主要被写体の座標位置を示す図である。
【図7】図5に示す主要被写体の顔のズームアップ画像である。
【図8】スイング撮影を行うときのガイド表示の一例を示す図である。
【図9】本発明の別実施形態の説明図である。
【図10】本発明の更に別実施形態の撮影方法の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】本発明の更に別実施形態の説明図である。
【図12】図11の実施形態で撮影された主要被写体のクローズアップ画像を示す図である。
【図13】本発明の更に別実施形態の説明図である。
【図14】本発明の更に別実施形態の撮影方法の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、複眼撮像装置(本実施形態ではステレオカメラ)の外観斜視図である。このステレオカメラ10は、箱状のハウジング11と、ハウジング11の前部に並んで設けられた右眼用の撮像部12R及び左眼用の撮像部12Lと、ハウジング11の前面左肩部に設けられたフラッシュライト13と、ハウジング11の上面の適宜箇所に設けられた電源スイッチ14,シャッタボタン15,モード選択ダイヤル16とを備える。
【0017】
ハウジング11の背面側には、図2に示す液晶表示画面(モニタ)29を備え、スルー画像やモード選択画面,メニュー画面,後述のガイド表示等が表示される。
【0018】
撮像部12Rは前部に撮影レンズ21Rを備え、撮像部12Lは前部に撮影レンズ21Lを備える。撮影レンズ21Rの光軸22Rと、撮影レンズ21Lの光軸22Lとが交差する角度を輻輳角といい、輻輳角が目標値となるように各撮像部12R,12Lの向く方向を制御するアクチュエータ(後述のレンズ制御部30L,30R)がステレオカメラ10に内蔵されている。
【0019】
撮影レンズ21R,21Lは、夫々独立に焦点位置合わせ,ズーム倍率が調整可能となっているが、ステレオ撮影モード時には、これら撮影レンズ21R,21Lは、上記のアクチュエータによって連動制御され、被写体の立体画像が撮影できる様になっている。
【0020】
以下、本実施形態では、立体画像ではなく、撮影レンズ21Lを通して被写体のパノラマ画像を撮影し、撮影レンズ21Rを通してパノラマ画像中の主要被写体のズームアップ画像を撮影するときの撮影方法について説明する。
【0021】
図2は、図1に示すステレオカメラ10の内部機能図である。撮影レンズ21Lの背部には固体撮像素子23Lが配置され、撮影レンズ21Rの背部には固体撮像素子23Rが配置される。固体撮像素子23L,23Rの各出力信号は夫々AFE(アナログフロントエンド)回路24L,24Rに接続され、AFE回路24L,24Rの出力はバス25に接続される。
【0022】
バス25には、CPU(システム制御部)26と、メモリ27と、角速度センサ28と、液晶表示画面29とが接続されている。CPU26は、オフセット処理やガンマ補正処理,RGB/YC変換処理,同時化処理等の周知の画像処理を行うDSP(デジタルシグナルプロセッサ)機能を内蔵すると共に、時計機能26aを内蔵している。
【0023】
CPU26には、レンズ制御部30L,30Rが接続され、レンズ制御部30Lは、CPU26からの指示により撮影レンズ21Lの焦点位置制御,ズーム倍率制御,光軸22Lの向きの制御を行い、レンズ制御部30Rは、CPU26からの指示により撮影レンズ21Rの焦点位置制御,ズーム倍率制御,光軸22Rの向きの制御を撮影レンズ21Lとは独立に行う。ステレオ撮影時には、各レンズ制御部30L,30Rは、CPU26から指示により撮影レンズ21L,21Rを同一倍率同一焦点位置に連動制御すると共に、光軸22L,22Rの輻輳角制御を行う。
【0024】
図3は、図1に示すステレオカメラ10を用い、主要被写体(この例では人物)を含むパノラマ画像をスイング撮影すると共に同時にパノラマ画像中の主要被写体のズームアップ画像(この例では人物の顔のズームアップ画像)を撮影するときの撮影方法を示すフローチャートである。
【0025】
本実施形態では、本撮影を行う直前の準備段階で準備撮影を行う。この準備撮影では、一方の撮像部(この例では、撮影レンズ21L,固体撮像素子23L)を用いて広角画角にてスイング撮影(所定時間間隔での連続撮影)を行う。ここで、「スイング」とは、例えば撮影するユーザが自身を中心にして手に持った複眼撮像装置を水平方向に円弧を描くように回転させることをいう。
【0026】
そこで、先ずステップS1で準備撮影の準備(撮影レンズの広角設定,AF設定など)を行い、ステップS2で、準備撮影が開始されたか否かを判定し、開始されない場合にはステップS1に戻り、開始された場合にはステップS3に進む。ステップS3では、撮影された複数枚の連続画像を内部メモリ27に保存する。
【0027】
図4は、準備撮影の説明図である。人物35を含む被写体画像の撮影を行うとき、カメラユーザは、ステレオカメラ10をスイング36させ、連写モード(あるいは動画撮影モード)で撮影を行う。このスイング撮影により、連続する複数枚の画像が所定時間間隔で撮影される。
【0028】
図5は、この連続する複数枚の画像を例示する図である。1枚目37,2枚目38,3枚目39,4枚目40,…と連続する複数枚の画像が撮影され、図2の内部メモリ27に保存される。各画像中の人物画像35aの座標位置は、徐々に変化して行くことになる。
【0029】
図6は、人物画像35aにおける顔画像(この例におけるズームアップ対象画像)の位置座標を示す図であり、1枚目では座標(x1,y1)、2枚目では座標(x2,y2)と算出される。スイングするときの角速度をφ(複数方向を含む)、撮影時間間隔をtとすると、顔の動き予測と、顔が検出された位置(スイング方向)と、準備撮影からの経過時間とから、顔のリアルタイム位置(本撮影時の位置)の予測を行うことができる。
【0030】
水平方向X1,X2,…,X(N−1)に対しての各評価値を、
X1=f(x2−x1)/g(t,φ2−φ1)
X2=f(x3−x2)/g(t,φ3−φ1)
…
として取得し、「移動速度=距離/時間」として顔位置の動き予測を行うことができる。
【0031】
顔までの距離Zについては、顔の面積mから算出できる。距離Zはフォーカス制御に使用できる。垂直方向の評価値Y1,Y2,…,Y(N−1)も同様に取得し、mとYとから顔画像をズームアップしたときに顔画像が切れない範囲でズーム倍率を決定する。評価値Yをズームアップ倍率の決定に用いるのは、顔画像を画面の上下真ん中に捕らえるのが難しいためである。
【0032】
図3に戻り、ステップS3の次のステップS4では、撮影画像中に顔画像が検出されたか否かを判定する。顔画像が検出されない場合には、スイングしたときの光軸22Lの向く方向が悪く、顔画像が撮影画像中に入らなかったと判断できるため、ユーザに再度準備撮影を行う必要があることを音声あるいは画面表示により警告報知し、ステップS1に戻る。
【0033】
ステップS4の判定の結果、顔画像が検出された場合には、ステップS5に進み、検出した顔画像の位置,大きさ、及び主要被写体が動いている可能性もあるため動き予測を行い、同一画角で撮影した場合(後における本撮影)の顔画像の位置を予測演算する。この予測演算は、本撮影が終了するまで継続して繰り返し行い、準備撮影を行った時刻からの経過時間を考慮して顔画像の位置を予測する。
【0034】
次のステップS6では、液晶表示画面29に、スタート画角をガイド表示する。例えば、画面29の右半分に本撮影開始時のスルー画像(広角画像)を表示し、画面29の左半分に、準備撮影開示時(スイング開始時)の広角画像を表示し、本撮影を準備撮影と同じ場所からスイング開始させる。
【0035】
ガイド表示は、この例に限らず、別形態でも可能である。例えば、準備撮影開始時の画像を半透明状態で画面29に表示し、本撮影開始時のスルー画像も半透明状態で表示させ、ユーザが両画像を一致させる様に位置合わせできる様にしても良い。スイングさせる方向を示す矢印を表示しても良い。
【0036】
次のステップS7では、本撮影を開始したか否かを判定し、開始していない場合にはステップS6に戻る。本撮影が開始した場合にはステップS8に進み、一方の撮像部(この例では撮影レンズ21L,固体撮像素子23L)は広角設定としてパノラマ画像スイング撮影を行う。
【0037】
そして、他方の撮像部(撮影レンズ21R,固体撮像素子23R)は主要被写体の顔位置,顔の大きさに合わせたAF設定,ズーム設定を行っておき、角速度センサ28の検出結果によって、光軸22Rの向く位置が顔画像の予測位置に来たタイミングで、顔が画角から外にはみ出ないギリギリまでズームアップした撮影を行い(ステップS9)、この処理を終了する。
【0038】
この結果、図7に示す様に、主要被写体35のズームアップ画像を他方の撮像部で撮影することができる。CPU26は、このズームアップ画像データを画像処理して図2には図示省略した外部の記録メディアに保存すると共に、一連の連続する広角画像データを貼り合わせてパノラマ画像を合成し、記録メディアに保存する。
【0039】
なお、上述した実施形態では、「顔」の画像をズームアップ画像として取得したが、顔に限るものではなく、予め登録してある個人やオブジェクトでも良い。また、移動物体を検出したときこの移動物体のズームアップ画像を撮影することでも良い。
【0040】
図8は、ステップS6におけるガイド表示の別実施形態を説明する図である。例えば、準備撮影時に得られた画像から特異点を抽出してガイドを行うことでも良い。例えば、準備撮影時に或る星画像42を抽出したとき、これをガイド画面に表示し、本撮影時にこの特異点画像の星画像43を画面に表示することで、ユーザは本撮影時のスイング開始位置を知ることができる。
【0041】
図9は、本発明の別実施形態の説明図である。図3で説明した実施形態では、準備撮影時のスイング方向と、本撮影時のスイング撮影方向とを同じ方向とした。しかし、図9に示す様に、準備撮影時にスイングさせた方向に対し、このスイング終了時点から本撮影時のスイング方向を逆方向に行うことで、準備撮影から本撮影までのタイムラグを短くすることができ、顔画像の位置予測のズレを小さくすることが可能となる。
【0042】
この図10の方法で撮影を行うか否かは、ユーザによる設定で決めても良く、また、ステレオカメラ10が自動的に決めその指示を表示画面29に表示する様にしてもよい。
【0043】
図10は、本発明の別実施形態の撮影方法の処理手順を示すフローチャートである。本実施形態は、基本的に図3の実施形態と同じであり、図3のステップS1の代わりにステップS1aを行う点だけが異なる。図3のステップS1では、単眼で広角画像を撮影する様に設定したが、本実施形態のステップS1aでは、複眼の各々の撮像部を広角設定し、準備撮影のスイング撮影を複眼で行い立体画像を撮影する点が異なる。
【0044】
準備撮影を立体画像の撮影とするため、主要被写体の位置,動作の予測を3D的に行うことができ、位置予測や距離の予測精度を高めることができる。
【0045】
図11は、本発明の更に別実施形態の説明図である。パノラマ画像中に複数の主要被写体45,46,47が存在した場合、各々の主要被写体45,46,47が所定範囲内に含まれお互いの位置が近いと、個々の高解像度撮影(ズームアップ撮影)時における主要被写体毎の最適なピント合わせが間に合わなくなることがある。
【0046】
この様な場合には、主要被写体45,46,47の平均的なピント位置48に合わせて、主要被写体45,46,47の夫々のズームアップ画像45a,46a,47aを、図12に示す様に撮像する。これにより、ズームアップ画像のピンボケを軽減することが可能となる。同様に、ズームアップの倍率を変更する時間が足りない場合もある。この場合には、同一ズームアップ倍率で各主要被写体夫々のズームアップ画像を撮像する。
【0047】
図13は、本発明の更に別実施形態の説明図である。図11の実施形態では、主要被写体45,46,47の平均的なピント位置48を用いて3つの主要被写体45,46,47の夫々のズームアップ画像を撮影した。しかし、夫々のズームアップ動作が間に合わない場合もある。この様な場合には、主要被写体45,46,47のうち、一番大きなサイズの顔画像を持つ主要被写体46についてだけズームアップ画像を撮像する。
【0048】
これにより、主要被写体46の高解像度画像を、ピントが合う最適条件で撮像することが可能となる。なお、ズームアップ画像を撮影する主要被写体をサイズで決めても良いが、例えば、予めカメラ10に登録してある物や人物,オブジェクトを優先してズームアップ画像を撮影する様にしても良い。
【0049】
図14は、本発明の更に別実施形態に係る撮影方法の処理手順を示すフローチャートである。本実施形態の処理手順は、図3に示す実施形態の処理手順と基本的に同じであり、異なるのは、ステップS9の代わりにステップS9aを行う点にある。
【0050】
主要被写体のズームアップ画像を撮像する場合、フラッシュ発光の必要性をカメラが自動的に判断し実行する場合がある。しかし、一方の撮像部がフラッシュ発光を行ってズームアップ画像を撮影している最中でも、他方撮像部はパノラマ画像を広角レンズを用いてスイング撮影している。
【0051】
つまり、フラッシュ発光を行ったときにスイング撮影した広角画像はフラッシュ発光した画像となっており、その前後に繋がる広角画像はフラッシュ発光無しの画像となっている。このため、フラッシュ発光した画像を使ってパノラマ画像を合成すると、パノラマ画像の一部だけ露出異常な画像となり、違和感が生じてしまう。
【0052】
そこで、本実施形態のステップS9aでは、フラッシュ発光時に取得した広角画像は、パノラマ合成には用いずに、その前後のフラッシュ発光無しの広角画像を用いてパノラマ合成を行う。これにより、違和感のないパノラマ画像と主要被写体のズームアップ画像とが得られることになる。
【0053】
以上述べた実施形態の複眼撮像装置及びその撮影方法は、第1の撮像部及び第2の撮像部を備え、いずれか一方の撮像部が撮影した連続する複数枚の画像を合成してパノラマ画像を生成する複眼撮像装置であって、
本撮影の前の準備段階で複眼撮像装置がスイングされたときに前記第1の撮像部によって撮影された連続する複数枚の画像から該複数枚の画像中の主要被写体の位置を求め、該位置から前記本撮影が行われるときの前記主要被写体の位置を予測し、前記本撮影を行う時に前記複眼撮像装置がスイングされたとき前記第1の撮像部に連続する複数枚の画像を撮影させると共に前記予測した位置に基づいて前記第2の撮像部を制御し前記主要被写体のズームアップ画像を該第2の撮像部に撮影させることを特徴とする。
【0054】
また、実施形態の複眼撮像装置及びその撮影方法は、前記準備段階の前記スイングと同じスイング開始位置,スイング方向を前記本撮影でなぞることを指示することを特徴とする。
【0055】
また、実施形態の複眼撮像装置及びその撮影方法は、前記準備段階の前記スイングと逆方向に前記本撮影の前記スイングを行わせる指示を行うことを特徴とする。
【0056】
また、実施形態の複眼撮像装置及びその撮影方法は、前記準備段階で撮影を行うとき前記第1の撮像部及び前記第2の撮像部で立体画像を撮影し、該立体画像から前記主要被写体の位置を予測することを特徴とする。
【0057】
また、実施形態の複眼撮像装置及びその撮影方法は、前記主要被写体が所定範囲内に複数存在する場合には、各主要被写体の平均的位置に焦点位置を合わせ該焦点位置で各々の前記主要被写体のズームアップ画像を撮影することを特徴とする。
【0058】
また、実施形態の複眼撮像装置及びその撮影方法は、前記主要被写体が所定範囲内に複数存在する場合には、各主要被写体の夫々を同一倍率のズームアップ画像として撮影することを特徴とする。
【0059】
また、実施形態の複眼撮像装置及びその撮影方法は、前記主要被写体が所定範囲内に複数存在する場合には、そのうちの1つの主要被写体を選択してズームアップ画像を撮影することを特徴とする。
【0060】
また、実施形態の複眼撮像装置及びその撮影方法は、前記主要被写体のズームアップ撮影時にフラッシュ発光が行われた場合には該フラッシュ発光時に前記第1の撮像部で撮影された画像を用いずに前記パノラマ画像を合成することを特徴とする。
【0061】
実施形態の複眼撮像装置及びその撮影方法によれば、パノラマ画像と、該パノラマ画像中の主要被写体のピントの合ったズームアップ画像とを同時に撮影することができ、複眼撮像装置の使い勝手が向上する。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明に係る複眼撮像装置及びその撮影方法によれば、パノラマ画像と主要被写体のズームアップ画像とを同時に取得できるため、使い勝手の良い複眼撮像装置を提供可能となり、ステレオカメラ等の使用形態の多様化を図ることができ、有用である。
【符号の説明】
【0063】
10 複眼撮像装置
15 レリーズボタン
21L,21R 撮影レンズ
23L,23R 固体撮像素子
26 システム制御部(CPU)
26a 時計機能
27 メモリ
28 角速度センサ
29 表示画面
30L,30R レンズ制御部
35,45,46,47 主要被写体
35a,45a,46a,47a 主要被写体画像
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の撮像部及び第2の撮像部と、
本撮影の前の準備段階で複眼撮像装置が水平方向に回転されたときに前記第1の撮像部によって撮影された連続する複数枚の画像から該複数枚の画像中の主要被写体の位置を求め、該位置から前記本撮影が行われるときの前記主要被写体の位置を予測し、前記本撮影を行う時に前記複眼撮像装置が水平方向に回転されたとき前記第1の撮像部に連続する複数枚の画像を撮影させると共に前記予測した位置に基づいて前記第2の撮像部を制御し前記主要被写体のズームアップ画像を該第2の撮像部に撮影させる制御手段と、
前記本撮影時に前記第1の撮像部が撮像した複数枚の連続する画像を合成してパノラマ画像を生成するパノラマ画像合成手段と
を備える複眼撮像装置。
【請求項2】
請求項1に記載の複眼撮像装置であって、前記準備段階の前記水平方向の回転と同じ回転開始位置,回転方向を前記本撮影でなぞることを指示するガイド表示手段を備える複眼撮像装置。
【請求項3】
請求項1に記載の複眼撮像装置であって、前記準備段階の前記水平方向の回転と逆方向に前記本撮影の前記回転を行わせる指示を行う複眼撮像装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の複眼撮像装置であって、前記準備段階で撮影を行うとき前記第1の撮像部及び前記第2の撮像部で立体画像を撮影し、該立体画像から前記主要被写体の位置を予測する複眼撮像装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の複眼撮像装置であって、前記主要被写体が所定範囲内に複数存在する場合には、各主要被写体の平均的位置に焦点位置を合わせ該焦点位置で各々の前記主要被写体のズームアップ画像を撮影する複眼撮像装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の複眼撮像装置であって、前記主要被写体が所定範囲内に複数存在する場合には、各主要被写体の夫々を同一倍率のズームアップ画像として撮影する複眼撮像装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の複眼撮像装置であって、前記主要被写体が所定範囲内に複数存在する場合には、そのうちの1つの主要被写体を選択してズームアップ画像を撮影する複眼撮像装置。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の複眼撮像装置であって、前記主要被写体のズームアップ撮影時にフラッシュ発光が行われた場合には該フラッシュ発光時に前記第1の撮像部で撮影された画像を用いずに前記パノラマ画像を合成する複眼撮像装置。
【請求項9】
第1の撮像部及び第2の撮像部を備え、いずれか一方の撮像部が撮影した連続する複数枚の画像を合成してパノラマ画像を生成する複眼撮像装置の撮影方法であって、
本撮影の前の準備段階で複眼撮像装置が水平方向に回転されたときに前記第1の撮像部によって撮影された連続する複数枚の画像から該複数枚の画像中の主要被写体の位置を求め、該位置から前記本撮影が行われるときの前記主要被写体の位置を予測し、前記本撮影を行う時に前記複眼撮像装置が水平方向に回転されたとき前記第1の撮像部に連続する複数枚の画像を撮影させると共に前記予測した位置に基づいて前記第2の撮像部を制御し前記主要被写体のズームアップ画像を該第2の撮像部に撮影させる複眼撮像装置の撮影方法。
【請求項10】
請求項9に記載の複眼撮像装置の撮影方法であって、前記準備段階の前記水平方向の回転と同じ回転開始位置,回転方向を前記本撮影でなぞることを指示する複眼撮像装置の撮影方法。
【請求項11】
請求項9に記載の複眼撮像装置の撮影方法であって、前記準備段階の前記水平方向の回転と逆方向に前記本撮影の前記水平方向の回転を行わせる指示を行う複眼撮像装置の撮影方法。
【請求項12】
請求項9乃至請求項11のいずれか1項に記載の複眼撮像装置の撮影方法であって、前記準備段階で撮影を行うとき前記第1の撮像部及び前記第2の撮像部で立体画像を撮影し、該立体画像から前記主要被写体の位置を予測する複眼撮像装置の撮影方法。
【請求項13】
請求項9乃至請求項12のいずれか1項に記載の複眼撮像装置の撮影方法であって、前記主要被写体が所定範囲内に複数存在する場合には、各主要被写体の平均的位置に焦点位置を合わせ該焦点位置で各々の前記主要被写体のズームアップ画像を撮影する複眼撮像装置の撮影方法。
【請求項14】
請求項9乃至請求項13のいずれか1項に記載の複眼撮像装置の撮影方法であって、前記主要被写体が所定範囲内に複数存在する場合には、各主要被写体の夫々を同一倍率のズームアップ画像として撮影する複眼撮像装置の撮影方法。
【請求項15】
請求項9乃至請求項12のいずれか1項に記載の複眼撮像装置の撮影方法であって、前記主要被写体が所定範囲内に複数存在する場合には、そのうちの1つの主要被写体を選択してズームアップ画像を撮影する複眼撮像装置の撮影方法。
【請求項16】
請求項9乃至請求項15のいずれか1項に記載の複眼撮像装置の撮影方法であって、前記主要被写体のズームアップ撮影時にフラッシュ発光が行われた場合には該フラッシュ発光時に前記第1の撮像部で撮影された画像を用いずに前記パノラマ画像を合成する複眼撮像装置の撮影方法。
【請求項1】
第1の撮像部及び第2の撮像部と、
本撮影の前の準備段階で複眼撮像装置が水平方向に回転されたときに前記第1の撮像部によって撮影された連続する複数枚の画像から該複数枚の画像中の主要被写体の位置を求め、該位置から前記本撮影が行われるときの前記主要被写体の位置を予測し、前記本撮影を行う時に前記複眼撮像装置が水平方向に回転されたとき前記第1の撮像部に連続する複数枚の画像を撮影させると共に前記予測した位置に基づいて前記第2の撮像部を制御し前記主要被写体のズームアップ画像を該第2の撮像部に撮影させる制御手段と、
前記本撮影時に前記第1の撮像部が撮像した複数枚の連続する画像を合成してパノラマ画像を生成するパノラマ画像合成手段と
を備える複眼撮像装置。
【請求項2】
請求項1に記載の複眼撮像装置であって、前記準備段階の前記水平方向の回転と同じ回転開始位置,回転方向を前記本撮影でなぞることを指示するガイド表示手段を備える複眼撮像装置。
【請求項3】
請求項1に記載の複眼撮像装置であって、前記準備段階の前記水平方向の回転と逆方向に前記本撮影の前記回転を行わせる指示を行う複眼撮像装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の複眼撮像装置であって、前記準備段階で撮影を行うとき前記第1の撮像部及び前記第2の撮像部で立体画像を撮影し、該立体画像から前記主要被写体の位置を予測する複眼撮像装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の複眼撮像装置であって、前記主要被写体が所定範囲内に複数存在する場合には、各主要被写体の平均的位置に焦点位置を合わせ該焦点位置で各々の前記主要被写体のズームアップ画像を撮影する複眼撮像装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の複眼撮像装置であって、前記主要被写体が所定範囲内に複数存在する場合には、各主要被写体の夫々を同一倍率のズームアップ画像として撮影する複眼撮像装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の複眼撮像装置であって、前記主要被写体が所定範囲内に複数存在する場合には、そのうちの1つの主要被写体を選択してズームアップ画像を撮影する複眼撮像装置。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の複眼撮像装置であって、前記主要被写体のズームアップ撮影時にフラッシュ発光が行われた場合には該フラッシュ発光時に前記第1の撮像部で撮影された画像を用いずに前記パノラマ画像を合成する複眼撮像装置。
【請求項9】
第1の撮像部及び第2の撮像部を備え、いずれか一方の撮像部が撮影した連続する複数枚の画像を合成してパノラマ画像を生成する複眼撮像装置の撮影方法であって、
本撮影の前の準備段階で複眼撮像装置が水平方向に回転されたときに前記第1の撮像部によって撮影された連続する複数枚の画像から該複数枚の画像中の主要被写体の位置を求め、該位置から前記本撮影が行われるときの前記主要被写体の位置を予測し、前記本撮影を行う時に前記複眼撮像装置が水平方向に回転されたとき前記第1の撮像部に連続する複数枚の画像を撮影させると共に前記予測した位置に基づいて前記第2の撮像部を制御し前記主要被写体のズームアップ画像を該第2の撮像部に撮影させる複眼撮像装置の撮影方法。
【請求項10】
請求項9に記載の複眼撮像装置の撮影方法であって、前記準備段階の前記水平方向の回転と同じ回転開始位置,回転方向を前記本撮影でなぞることを指示する複眼撮像装置の撮影方法。
【請求項11】
請求項9に記載の複眼撮像装置の撮影方法であって、前記準備段階の前記水平方向の回転と逆方向に前記本撮影の前記水平方向の回転を行わせる指示を行う複眼撮像装置の撮影方法。
【請求項12】
請求項9乃至請求項11のいずれか1項に記載の複眼撮像装置の撮影方法であって、前記準備段階で撮影を行うとき前記第1の撮像部及び前記第2の撮像部で立体画像を撮影し、該立体画像から前記主要被写体の位置を予測する複眼撮像装置の撮影方法。
【請求項13】
請求項9乃至請求項12のいずれか1項に記載の複眼撮像装置の撮影方法であって、前記主要被写体が所定範囲内に複数存在する場合には、各主要被写体の平均的位置に焦点位置を合わせ該焦点位置で各々の前記主要被写体のズームアップ画像を撮影する複眼撮像装置の撮影方法。
【請求項14】
請求項9乃至請求項13のいずれか1項に記載の複眼撮像装置の撮影方法であって、前記主要被写体が所定範囲内に複数存在する場合には、各主要被写体の夫々を同一倍率のズームアップ画像として撮影する複眼撮像装置の撮影方法。
【請求項15】
請求項9乃至請求項12のいずれか1項に記載の複眼撮像装置の撮影方法であって、前記主要被写体が所定範囲内に複数存在する場合には、そのうちの1つの主要被写体を選択してズームアップ画像を撮影する複眼撮像装置の撮影方法。
【請求項16】
請求項9乃至請求項15のいずれか1項に記載の複眼撮像装置の撮影方法であって、前記主要被写体のズームアップ撮影時にフラッシュ発光が行われた場合には該フラッシュ発光時に前記第1の撮像部で撮影された画像を用いずに前記パノラマ画像を合成する複眼撮像装置の撮影方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−238979(P2011−238979A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−105918(P2010−105918)
【出願日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
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