説明

覆工板締結金具及びその覆工板の締結工法

【目的】 覆工板に挿通したボルト下部に結合した締結プレートをナット締めすることによって受桁に取付けて覆工板を受桁上に固定するようにした構成。
【構成】 覆工板(1)の上面(11)側から貫通孔(11)を通じて挿通した締結ボルト(4)の下端部(41)に軸受部材(5)を設け、軸受部材(5)を挟んだ両側に締結プレート(3)を配置して取付軸(6)で回動自在に結合し、該取付軸を中心にして締結プレート(3)の受桁側部位(A)の重量を重くし、受桁側部位(A)とは反対側の覆工板下面(12)に接触する部位(B)の重量を軽くし、該締結プレート(3)の覆工板下面に接触する側の部位(B)に受桁側部位(A)の重量で下降に伴う傾斜量を規制するストッパ(9)を設け、締結プレート(3)の覆工板下面と接触する側の部位(B)を円弧形(r)に成形すると共に受桁側の締結プレート上辺部を受桁(2)の締結部(31)とし、覆工板の下面(12)の締結プレートが接触する側の部位にアングル部材(8)の平滑面(8′)を成形した構成。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、覆工板締結金具及びその締結金具を用いて覆工板を受桁に締結する工法に関するものであり、覆工板に挿通したボルトの下部に軸結合した締結金具を当該覆工板の上面側からボルトにナット締めすることによって当該締結金具を上下方向に回動して受桁に締結することによって覆工板を受桁上に容易確実に固定するようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、覆工板を受桁に設置固定する技術としては、覆工板の下側から締結金具を受桁に取付ける下面締結の施工方式と覆工板の上側から行う締結金具を回動して受桁に取付ける上面締結の施工方式ある。
【0003】
上記の下面締結の施工方式及び上面締結の施工方式の例としては、次の発明が開示されている。
【特許文献1】特開2002−139005号公報
【特許文献2】特開平02−282504号公報
【特許文献3】特開平07−332321号公報
【特許文献4】特開平09−228305号公報
【0004】
「特許文献1」は、下面施工方式としたのもので、締結治具4を、覆工板1の下面に設けられたアングル5に、取付けボルト6aにより取付けられる取付け部7と、取付け部7に連設され、受桁2の下面2bに近接して設けられる挟着部8と、挟着部8の下側から挟着部8を貫通して挟着部8の上側に突出する締結ボルト9aとから構成した。締結ボルト9aの先端を受桁2の下面2bに当接させた状態で、締結ボルト9aを締め込むことにより、容易に覆工板1と受桁2とを締結させることができる、ものである。
【0005】
「特許文献2」は、上記特許文献1と同じく下面施工方式としたのもので覆工板10の一対の主桁12の長手方向両端近傍の下面に、各一対のストッパー14が溶接等により取り付けられ、それより長手方向中間寄りの位置に、各一対の連結板15が溶接等により取り付けられる。覆工板10は、受桁20のフランジ21上に主桁12の長手方向両端12aが支持された状態に敷設され、前記受桁20の長手方向に隣り合って敷設された覆工板10は、双方の連結板15、15をボルト・ナットで互いに緊縛することによって連結され、受桁20と直交する方向に対してはストッパ14、14によって変位が制限され、これによってがたつきを防止した覆工構造である。
【0006】
「特許文献3」は、上面施工方式としたもので、覆工板1を受桁2上の据付け位置に載置させるとともに、締結ボルト6を上方に突出して結合したクリップ3を、覆工板1の端部の下フランジ5に設けた開孔7に前記締結ボルト6を下方から挿入し、締結レンチ挿入口9を介して挿入した締結レンチにより前記締結ボルト6に係合する締結ナット10を回動させ、前記クリップ3の一側を覆工板1の下フランジ5下面に設けたストッパ11に当接させて当接部Aを受桁2の上フランジ4下面のクリップ3の取付け位置に、また当接部Bを覆工板1の下フランジ5下面のクリップ3の取付け位置に対面して停止させ、さらに前記締結レンチにより前記締結ナット11を締め付けて前記クリップ3の当接部A、Bをそれぞれ覆工板1と受桁2に接触させ、覆工板を受桁に固定し、据付ける、ようにしたものである。
【0007】
(4)「特許文献4」は、上記特許文献3と同様に、上面施工方式としたものであり、覆工板締結金具であり、覆工板の受け桁に沿う方向に、該覆工板の下面に高さ調整板を溶接し、覆工板と受け桁の非締結時に、該高さ調整板に、L型金具の立ち上がりの頂部が当接するように、該L型金具の水平部にボルトを固着したL型クリップを配置し、前記ボルトの頂部には、ねじが切削してあり、かつボルトに固着したL型クリップが回せるように角切り加工が施してあり、前記ねじ部には締結ナットが螺合し、さらに、L型クリップの水平部に沿って、ストッパ兼滑り止めアングルが、前記覆工板の下面に下向きに溶接してなる構造、である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記の特許文献1にあっては、覆工板1を左右の受桁2上に載置してから、下面のアングル5に当該覆工板の下側から締結治具4の取付け部7と、取付けボルト6aを介して取付けなければならず、その後、さらにスチフナ10を挟んで2本のボルト9aとダブルナット9b・9cを介して受桁に取付けなければならず、取付け及び締付け作業が甚だ面倒あり、且つ作業効率が悪い。また、覆工板の下側からの締結金具の取付けには足場を組んで、締結金具を受桁に取付ける作業をしなければならず、甚だ危険でもある。
【0009】
次に、特許文献2にあっては、覆工板10を受桁20の上に載置した後に当該覆工板の下面に設けた主桁12の4個所に設けた連結板15を隣接する覆工板本体11に連結板15にボルト18を横向きに挿通してナット18aで手作業により締付け固定しなければならず、甚だ面倒であり、且つ作業効率が悪い。また、覆工板自体は受桁に直接挟持固定する方式ではないから、本願発明の方式とは異なる。
【0010】
特許文献3にあっては、覆工板1を受桁2の上に載置した後に、当該覆工板の上側からレンチを使ってナット10を回わすことによって、ボルト下端に設けられているクリップ3が受桁の上下フランジ間に設けられているスチフナに接触することが当該クリップの水平方向の旋回に支障が生じるおそれがある。また、締結金具の剛性が弱いため、ナットの緩みにつながると共に、締結金具が緩んだ際、覆工板の横ずれを防止する装置が存在していないのが実情である。
【0011】
特許文献4にあっては、覆工板1を受桁2の上に載置した後に、当該覆工板の上側からレンチを使ってナット10を回わすことによって、ボルト下端に設けられているL型金具4aが受桁1の上下フランジ間に設けられているスチフナに接触することが当該L型金具の水平方向の旋回に支障が生じるおそれがある。また、締結金具の剛性が弱いため、ナットの緩みにつながると共に、締結金具が緩んだ際、覆工板の横ずれを防止する装置が存在していないのが実情である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、上記従来の課題を解決し発明の目的を達成するために提供するものである。
【0013】
本発明の第1は、覆工板締結金具において、覆工板の上面側から貫通孔を通じて挿通した締結ボルトの下端部に軸受部材を設け、その軸受部材を挟んだ両側に締結プレートを配置して取付軸で回動自在に結合し、上記取付軸を中心にして締結プレートの受桁側部位の重量を重くし、受桁側部位とは反対側の覆工板下面に接触する側の部位の重量を軽く設定し、当該締結プレートの覆工板下面に接触する側の部位に受桁側部位の重量による下降に伴う傾斜量を規制するストッパを設け、締結プレートの覆工板下面と接触する側の部位を円弧形に成形すると共に受桁側の締結プレート上辺部を受桁の締結部とし、覆工板の下面の締結プレートが接触する側の部位に平滑面を成形したものである。
【0014】
本発明の第2は、第1の発明に係る覆工板締結金具において、軸受部材に六角高ナットを用いて締着ボルトの下端部をねじ込み固定し、且つ覆工板の平滑面をアングル部材で成形し、覆工板の下面に締結プレート間に当該締結プレート回動時のガイド部材を設けたものである。
【0015】
本発明の第3は、第1の発明又は第2の発明に係る覆工板締結金具において軸受部材を挟んで配置した左右一対の締結プレートを受桁側部位の端部において連結部材で一体成形し、当該締結プレート間に締結プレートのガイド部材を等辺アングル部材の平滑面の下面から垂下固定したものである。
【0016】
本発明の第4は、覆工板の締結工法において、覆工板の上面側から貫通孔を通じて挿通した締結ボルトの下端部に軸受部材を設け、その軸受部材を挟んだ両側に締結プレートを配置して取付軸で回動自在に結合し、当該取付軸を中心にして締結プレートの受桁側部位の重量に対し、当該受桁側部位とは反対側の覆工板下面に接触する側の部位の重量を軽く設定し、当該覆工板下面に接触する部位の締結プレートに設けたストッパで受桁側部位の重量による下降傾斜量を制限し、締結プレートの覆工板下面に接触する部位を弧状形に成形すると共に受桁側部位の締結プレート上辺部を受桁への締結部とし、覆工板下面の締結プレートの弧状形が接触する部位にアングル部材の平滑面を成形し、当該アングル部材に締結プレートのガイド部材を設け、上記覆工板上面側において締結ボルトにねじ込んだナットをあらかじめ緩めた状態で、締結プレートの覆工板下面接触部位の弧状部が平滑面に接しながら回動すると共に締結プレートの受桁側部位が下方に傾き、この状態においてナットを締め上げることによって、締結プレートの前記弧状部が平滑面に接しながら上向きに回動して締結プレートの受桁側部位が略水平状態になり、締結部によって受桁の上フランジを締結するようにしたものである。
【発明の効果】
【0017】
発明は上記の構成であるから次の効果がある。すなわち、第1に覆工板の上面からナットの締め付けが可能となり、下面施工に比べて足場を組む必要がないと共に安全面が向上する。
第2に受桁式におけるスチフナープレートの有無に関係なく締結が可能となる。
第3に締結プレートは懸垂式であるため、確実に締め付けることができ、締め付け漏れを防ぐことができる。
第4に締結金具の剛性が強いため、ナットの緩みを確実に防止することができる。
第5に覆工板の下面に設けたアングル部材の受桁側端部によって横ずれを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
上記の構成において、本発明を実施するための最良の形態は次の通りである。
(1)クレーンで覆工板を受桁の直上において水平に吊り上げて締結プレートの受桁側部位が受桁の上フランジに接触しないように位置決めする。このとき、締結プレートの受桁側部位はあらかじめ締結ボルトのナットが緩められていることによって自重によって傾斜下降して左右の受桁間内に納まる幅に設定されている。
(2)覆工板を吊り降ろして受桁の上に載置する。このとき、締結プレートの受桁側部位は傾斜下降して受桁の上フランジの直下に位置する。
(3)この状態で覆工板上面からナット締め用レンチ(手動式又は電動式)でナット7を締め上げを開始すると、軸受部材・取付軸を介して締結プレートを引き上げられながら、覆工板下面接触部位の弧状形が平滑面に接しながら回動して締結プレートの受桁側部位が取付軸を中心に上方に引き上げられる。
(4)この状態から、さらにナットを締め上げていくと、覆工板下面接触部位が平滑面に接しながら回動して締結プレートの受桁側部位が略水平位置まで引き上げられて取付部によって受桁の上フランジを挟持して取付けられる。
【実施例】
【0019】
次に本発明の実施例を図面を以て説明する。1は覆工板であり、その表面11と下面12にはいわゆるシマ状の凹凸溝が成形されている。2はH形鋼からなる受桁であり、上フランジ21と下フランジ22になるように配置されている。3は軸受部材を挟んで配置した2枚一対の締結プレートであり、受桁側部位Aの取付部31で受桁2の上フランジ21を挟持して取付け、他方の端部位Bの円弧状部rで覆工板1の下面12に接するようになっている。
なお、図7においては、当該締結プレート3・3の受桁側部位Aの端部を連結部材30で一体化したものを示す。この場合は部品点数が単一になる。
上記の締結プレート3は、取付軸を中心にして、受桁側部位Aの重量は、当該受桁側部位とは反対側の覆工板下面接触部位Bの重量より重く設定してあり、フリーの状態では、当該受桁側部位Aの部位が取付軸を境に下降するようになっている。
4は覆工板下面における底板の孔12とアングル部材の孔13に挿通すると共に頭部側にナット7をねじ込んで垂下結合した締結ボルトであり、その下端部に高ナットを可とする軸受部材5をねじ込み等によって結合してある。6は締結プレート3を軸受部材5に結合するための取付軸である。
7は締着ボルト4の頭部側にねじ込んだナット、8は覆工板1の下面に平滑面8′を形成するためのアングル部材であり、具体的には端面が等辺L形のアングル部材を可とし、その一方の縦辺端部によって覆工板の横ズレを防止する役目も果たしている。これは、覆工板の表裏面がシマ状の凹凸溝を有しているため、締結プレート3の円弧状形rが当該覆工板の凹溝に嵌ったような場合には挟着固定が不完全になることを避ける必要があることによる。
9は覆工板下面接触部位Bに設けた締結プレート3の下降に伴う傾斜規制用のストッパであり、覆工板上面11側のボルト4にねじ込んであるナット7を緩めて当該締結プレート3を下降したとき、取付軸6を中心に受桁側部位Aの重量で当該プレートが下降方向に回動しすぎないようにするため軸受部材5に接する構成となっている。
10は軸受部材5を両側から挟んだ締結プレート3・3間に配置し、当該締結プレートが回動する際にガイドするガイド部材であり、覆工板下面に設けた等辺アングル部材8の平滑面8′から垂下固定してあり、当該締結プレートの間隔保持部材を兼ねている。
11は覆工板1にあけたボルト4にねじ込んだナット7の締付用レンチ挿入用孔、12は覆工板下面12にあけたボルト挿通孔、13はアングル部材8にあけたボルト挿通孔、14は覆工板の下面12と受桁2の上フランジ2の間に介在させた硬質ゴムパッドを可とするクッション部材、15は覆工板1の側面に形成した締着金具取付作業用の開口部である。
【0020】
「具体的な作業工程例」
クレーンで吊り上げた覆工板1を受桁2の直上位置まで運んだ後、水平を維持させながら、下降して締結プレート3の受桁側部位Aが受桁2の上にフランジ21に接触しないように位置決めする。このとき、締結プレート3の受桁側部位Aはあらかじめ締着ボルト4のナット7が緩められていることによって自重によって傾斜下降して受桁2・2間内に納まる幅に設定されている(図1)。
(2)次に、覆工板1を吊り降ろして受桁2の上に載置する。このとき、締結プレート3の受桁側部位Aは傾斜下降して受桁2の上フランジ21より直下に位置する(図2、図5)。
(3)この状態で覆工板上面からナット締め用レンチ(手動式又は電動式)でナット7の締め上げを開始する。そして、覆工板下面接触部位Bの弧状形rが平滑面8′に接しながら回動すると共に締結プレート3の受桁側部位Aが取付軸6を中心に上方に引き上げられる(図3)
(4)さらにナット7を締め上げていくと、覆工板下面接触部位Bの弧状形rがアングル部材8の平滑面8′に接触しながら回動して締結プレート3の受桁側部位Aが略水平位置まで引き上げられて締結部31によって受桁2の上フランジ21を挟持して強固に締結される(図4、図6)。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】覆工板を受桁に直上に配置した状態の正面図。
【図2】覆工板を受桁に載置した状態の正面図。
【図3】締着ボルトにねじ込んだナットを締め上げ始めた状態の正面図。
【図4】締着ボルトにねじ込んだナットを締め上げ完了して締結プレートで受桁の上フランジに取付けた状態の正面図。
【図5】図2の一部を示す拡大図。
【図6】図4の一部を示すの拡大図。
【図7】図6の底面図。
【図8】図6の側面図。
【符号の説明】
【0022】
1…覆工板
2…受桁
3…締結プレート
4…締結ボルト
5…軸受部材
6…取付軸
7…締付ナット
8…平滑面を有するアングル部材
9…ストッパ
10…締結プレートのガイド部材
11…レンチ挿入用孔
12…覆工板下面のボルト挿通孔
13…アングル部材のボルト挿通孔
14…緩衝部材
A…締結プレートの受桁側部位
B…締結プレートの覆工板下面接触側部位

【特許請求の範囲】
【請求項1】
覆工板(1)の上面(11)側から貫通孔(11)を通じて挿通した締結ボルト(4)の下端部(41)に軸受部材(5)を設け、その軸受部材(5)を挟んだ両側に締結プレート(3)を配置して取付軸(6)で回動自在に結合し、上記取付軸を中心にして締結プレート(3)の受桁側部位(A)の重量を重くし、受桁側部位(A)とは反対側の覆工板下面(12)に接触する側の部位(B)の重量を軽く設定し、当該締結プレート(3)の覆工板下面に接触する側の部位(B)に受桁側部位(A)の重量による下降に伴う傾斜量を規制するストッパ(9)を設け、締結プレート(3)の覆工板下面と接触する側の部位(B)を円弧形(r)に成形すると共に受桁側の締結プレート上辺部を受桁(2)の締結部(31)とし、覆工板の下面(12)の締結プレートが接触する側の部位に平滑面(8′)を成形したことを特徴とする覆工板締結金具。
【請求項2】
軸受部材(5)に六角高ナットを用いて締着ボルト(4)の下端部(41)をねじ込み固定し、且つ覆工板(1)の平滑面(8′)をアングル部材(8)で成形し、覆工板(1)の下面(12)に締結プレート(3)・(3)間に当該締結プレート回動時のガイド部材(10)を設けた請求項1記載の覆工板締結金具。
【請求項3】
軸受部材(5)を挟んで配置した左右一対の締結プレート(3)を受桁側部位(A)の端部において連結部材(30)で一体成形し、当該締結プレート(3)・(3)間に締結プレートのガイド部材(10)を等辺アングル部材(8)の平滑面(8′)の裏面から垂下した請求項1又は請求項2記載の覆工板締結金具。
【請求項4】
覆工板(1)の上面(11)側から貫通孔(11)を通じて挿通した締結ボルト(4)の下端部(41)に軸受部材(5)を設け、その軸受部材(5)を挟んだ両側に締結プレート(3)を配置して取付軸(6)で回動自在に結合し、当該取付軸を中心にして締結プレート(3)の受桁側部位(A)の重量に対し、当該受桁側部位とは反対側の覆工板下面(12)に接触する側の部位(B)の重量を軽く設定し、当該覆工板下面(12)に接触する部位(B)の締結プレート(3)に設けたストッパ(9)で受桁側部位(A)の重量による下降傾斜量を制限し、締結プレート(3)の覆工板下面に接触する部位を弧状形(r)に成形すると共に受桁側部位(A)の締結プレート上辺部を受桁(2)への締結部(31)とし、覆工板下面(12)の締結プレートの弧状形(r)が接触する部位にアングル部材(8)の平滑面(8′)を成形し、当該アングル部材に締結プレートのガイド部材(10)を設け、上記覆工板上面(11)側において締結ボルト(4)にねじ込んだナット(7)をあらかじめ緩めた状態で、締結プレート(3)の覆工板下面接触部位(B)の弧状部(r)が平滑面(8′)に接しながら回動すると共に締結プレートの受桁側部位(A)が下方に傾き、この状態においてナット(7)を締め上げることによって、締結プレート(3)の前記弧状部(r)が平滑面(8′)に接しながら上向きに回動して締結プレート(3)の受桁側部位(A)が略水平状態になり、締結部(31)によって受桁(2)の上フランジ(21)を締結するように構成したことを特徴とする覆工板の締結工法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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