説明

視界補助手段制御装置

【課題】視界補助手段による視認性の向上を図った視界補助手段制御装置を提供すること。
【解決手段】車両制御手段4によって選択された走行モードに応じて、運転者の視界を補助する視界補助手段の位置を制御する位置制御手段6を備える構成とする。これにより、選択された走行モードに応じて、視界補助手段の位置を制御することができるため、旋回半径の異なる複数の走行モードに応じて、視界補助手段の位置を変更することにより、視界補助手段による視認性を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転者の視界を補助する視界補助手段を制御する視界補助手段制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の旋回性向上を目的として様々な技術が提案されている。たとえば、特許文献1に記載の車両制御装置では、各車輪の制動力を独立に制御可能な制動力制御手段を備え、旋回時において、旋回内輪に付与する制動力を旋回外輪より大きくすることで、車両の小回り性能の向上を図っている。
【特許文献1】特開2006−103517号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来技術では、車両の小回り性能の向上が図られているため、運転者による視界の確保が求められ、車両旋回時において、サイドミラー(ドアミラー)などの視界補助手段による視認性の向上が求められている。
【0004】
本発明は、このような課題を解決するために成されたものであり、視界補助手段による視認性の向上を図った視界補助手段制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による視界補助手段制御装置は、運転者による操舵入力に対して旋回半径の異なる複数の走行モードを選択可能な車両制御手段を備えた車両に設けられ、運転者の視界を補助する視界補助手段を制御する視界補助制御装置であって、車両制御手段によって選択された走行モードに応じて視界補助手段の位置を制御する位置制御手段を備えることを特徴としている。
【0006】
このような視界補助手段制御装置によれば、車両制御手段によって選択された走行モードに応じて、運転者の視界を補助する視界補助手段の位置を制御する位置制御手段を備えているため、選択された走行モードに応じて、視界補助手段の位置を制御することができる。そのため、旋回半径の異なる複数の走行モードに応じて、視界補助手段の位置を変更することにより、視界補助手段による視認性を向上させることができる。
【0007】
また、車両制御手段は、走行モードとして、通常走行モード、及び通常走行モード時に比して旋回半径が短縮された小回り走行モードを選択可能であり、位置制御手段は、小回り走行モードが選択された場合に、視界補助手段の位置を通常走行モード時と異なる位置に制御することが好ましい。旋回半径が短縮される小回り走行モードでは、旋回中の車両の内外輪差が増えるため、通常走行モード時よりも運転者は運転に注意を払う必要がある。そこで、小回り走行モードが選択された場合に、視界補助手段の位置を車両内側後輪の直前付近を確認できる位置に制御することにより、小回り走行モードにおいて、視界補助手段による視認性を向上させることができる。また、小回り走行モードにおいて、通常走行モードと異なる位置に視界補助手段を変更することで、運転者に小回り走行モード実行中であることを報知することができる。
【0008】
また、位置制御手段は、視界補助手段の角度を変更することが好ましい。これにより、視界補助手段の位置を変更するためのアクチュエータを簡素化しつつ、視界補助手段による視認性を向上することができる。
【0009】
また、視界補助手段は、車両の側部後方の状況を確認可能なサイドミラーであることが好ましい。これにより、選択された走行モードに応じて、サイドミラーの位置を制御することができ、サイドミラーに映る映像の視認性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の視界補助手段制御装置によれば、選択された走行モードに応じて、視界補助手段の位置を変更することができるため、視界補助手段による視認性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明における第1の実施形態について図面を参照して説明する。なお、図面の説明において、同一または相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。図1は、本発明の実施形態に係る視界補助手段制御装置を示すブロック構成図である。
【0012】
図1に示す視界補助手段制御装置1は、車両に設けられ、運転者の視界を補助する視界補助手段の位置を制御するものである。視界補助手段としては、ドアミラー(サイドミラー)、バックガイドモニタ、ヘッドライトなどがある。なお、本実施形態においては、視界補助手段のうち特に車両の左右両側に設けられたドアミラーに関する位置制御について説明を行う。
【0013】
視界補助手段制御装置1は、ドアミラーの位置制御を行う視界補助ECU6を備えている。この視界補助ECU6には、走行制御ECU(車両制御手段)4、右ドアミラーアクチュエータ7、及び左サイドミラーアクチュエータ8が電気的に接続され、走行制御ECU4には、操舵角センサ2、車速センサ3、及びブレーキアクチュエータ5が電気的に接続されている。走行制御ECU4及び視界補助ECU6は、演算処理を行うCPU、記憶部となるROM及びRAM、入力信号回路、出力信号回路、電源回路などにより構成された電子制御ユニットである。
【0014】
操舵角センサ2は、例えばステアリングシャフトに設けられ、運転者の行うステアリング操作(操舵入力)に基づき操舵角及び操舵方向を検出するものであり、検出した操舵角及び操舵方向を操舵信号として走行制御ECU4に送信する。
【0015】
車速センサ3は、例えばアクスルシャフトに設けられており、アクスルシャフトの回転数を検出し、検出したアクスルシャフトの回転数に基づいて、車速を算出する。車速センサ3は、算出した車速を車速信号として走行制御ECU4に送信する。
【0016】
走行制御ECU4は、走行を制御するものであり、操舵角及び車速に基づいて、通常走行モード、又は通常走行モードに比して旋回半径が短縮された小回り走行モードを選択する。走行制御ECU4の記憶部には、小回り走行モードの選択(開始)条件、小回り走行モードの継続条件、通常走行モード及び小回り走行モードを実行するためのプログラム等が記憶されている。小回り走行モードの選択条件としては、操舵角が最大回転角の90%以上であり、かつ、車速が10km/h以下であることなどが挙げられる。小回り走行モードの継続条件としては、操舵角が最大回転角の80%以上であり、かつ、車速が15km/h以下であることなどが挙げられる。なお、これらの小回り走行モードの選択条件及び継続条件は、その他の値であってもよい。
【0017】
また、走行制御ECU4では、予め定められた判断時間毎に小回り走行モードを終了してもよい。これにより、ブレーキアクチュエータ5における過負荷状態を回避することができる。
【0018】
ブレーキアクチュエータ5は、車輪ごとに備えられ、走行制御ECU4からの駆動信号に基づいて、車輪ごとに独立して制動力を付与することができる。走行制御ECU4は、小回り走行モードの選択条件が成立した場合に、ブレーキアクチュエータ5に駆動信号を送信し、旋回内側の車輪の制動力が旋回外側の車輪の制動力より大きくなるように制御することにより、車両の旋回半径の短縮を行う。
【0019】
視界補助ECU6は、走行制御ECU4からの信号に基づいて、走行モードを判定し、判定された走行モードに応じて、視界補助手段の位置を制御するものである。この視界補助ECU6は、小回り走行モードである場合に、ドアミラーの角度を変更して通常走行モードとは異なる位置に制御することができる。視界補助ECU6の記憶部には、ドアミラーの角度制御を行うためプログラム、ドアミラーの角度制御量などが記憶されている。
【0020】
視界補助ECU6は、右旋回中である場合には、右ドアミラーの位置を通常時と異なる位置に制御すると共に左ドアミラーの位置を通常時と同じ位置にする。また、視界補助ECU6は、左旋回中である場合には、左ドアミラーの位置を通常時と異なる位置に制御すると共に右ドアミラーの位置を通常時と同じ位置にする。
【0021】
右ドアミラーアクチュエータ7は、例えばモータ等により構成され、右ドアミラーを上下方向に延在する所定の軸周りに回転駆動して、右ドアミラーの回転角度を変更するものである。左ドアミラーアクチュエータ8は、例えばモータ等により構成され、左ドアミラーを上下方向に延在する所定の軸周りに回転駆動して、左ドアミラーの回転角度を変更するものである。右ドアミラーアクチュエータ7及び左ドアミラーアクチュエータ8は、視界補助ECU6からの指示に従い、ドアミラーの位置を制御する。
【0022】
次に、第1実施形態における角度制御量Δαの算出方法について説明する。図2は、旋回内側のドアミラーに付与される角度制御量Δαの算出方法を説明するための概略図である。図2では、車両100が左旋回中である場合について示している。図2では、左右前輪TFL,TFRの中心間の距離をフロントトレッド長さTと表し、前後輪TFR,TRR(TFL,TRL)の中心間の距離をホイールベース長さLと表している。また、左右後輪TRL,TRRの中心間を通る直線を直線Lと表し、通常走行モードにおける回転中心Oと外側前輪TFRの中心との距離を最小回転半径Rと表している。また、通常走行モードにおける回転中心Oとフロントトレッドの中心点Pαとを結ぶ直線をLα1と表し、直線Lと直線Lα1とのなす角を演算角αと表している。
【0023】
また、図2では、小回り走行モードにおける回転中心Oと外側前輪TFRの中心との距離を最小回転半径Rと表している。また、小回り走行モードにおける回転中心Oとフロントトレッドの中心点Pαとを結ぶ直線をLα2と表し、直線Lと直線Lα2とのなす角を演算角αと表している。
【0024】
小回り走行モードにおいて、旋回内側のドアミラーに付与される角度制御量Δαは、以下の式(1)〜(3)によって算出することができる。
【数1】

【0025】
なお、上記式(2)、(3)に代入される通常走行モードにおける最小回転半径R、小回り走行モードにおける最小回転半径R、ホイールベースL、及びフロントトレッドTの値は、車両諸元データ、実験等により求めることができる。視界補助ECU6は、小回り走行モードにおいて、角度制御量Δαを付与し、ドアミラーが外方に開くように制御する。また、視界補助ECU6は、通常走行モードにおいて、ドアミラーの角度制御を解除し、元に復帰させる。
【0026】
次に、視界補助ECUで実行される制御処理について図3のフローチャートに沿って説明する。図3は、本実施形態に係る視界補助ECUで実行される制御処理を示すフローチャートである。まず、視界補助ECU6は、走行制御ECU4からの信号に基づいて、小回り走行モードが選択されたか否かを判定する(S1)。小回り走行モードが選択されたと判定された場合には、ステップ2に進み、小回り走行モードが選択されたと判定されなかった場合には、処理を終了する。なお、ステップ1では、走行制御ECU4からの信号に基づいて、小回り走行モードが選択されたか否かを判定しているが、操舵角および車速に基づいて、小回り走行モード選択条件が成立しているか否かを判定してもよい。
【0027】
ステップ2では、視界補助ECU6は、走行制御ECU4から送信された操舵信号に基づいて、右旋回中であるか否かを判定する。右旋回中であると判定された場合には、ステップ3に進み、右旋回中であると判定されなかった場合(左旋回中であると判定された場合)には、ステップ4に進む。
【0028】
ステップ3では、視界補助ECU6は、右旋回時におけるドアミラーの位置制御を実行する。具体的には、視界補助ECU6は、右ドアミラーアクチュエータ7に駆動信号を送信して、右ドアミラーに角度制御量Δαを付与する。これにより、旋回内側の後輪の直前付近を見やすいように、右ドアミラーの位置を変更することができる。
【0029】
ステップ4では、視界補助ECU6は、左旋回時におけるドアミラーの位置制御を実行する。具体的には、視界補助ECU6は、左ドアミラーアクチュエータ8に駆動信号を送信して、左ドアミラーに角度制御量Δαを付与する。これにより、旋回内側の後輪の直前付近を見やすいように、左ドアミラーの位置を変更することができる。
【0030】
ステップ3,4終了後、視界補助ECU6は、走行制御ECU4からの信号に基づいて、小回り走行モード継続中であるか否かを判定する(S5)。小回り走行モード継続中であると判定された場合には、ステップ2に戻り、小回り走行モード継続中であると判定されなかった場合には、ステップ6に進む。
【0031】
ステップ6では、視界補助ECU6は、駆動制御されたドアミラーアクチュエータ7,8に信号を送信し、ドアミラーの位置を通常走行モードと同じ位置に復帰させる制御解除を行い、処理を終了する。
【0032】
このような視界補助手段制御装置1によれば、走行制御ECU4によって選択された走行モードに応じて、ドアミラーの位置を制御する視界補助ECU6を備えているため、選択された走行モードに応じて、ドアミラーの位置を制御することができる。そのため、旋回半径の異なる複数の走行モードに応じて、ドアミラーの位置を変更することで、ドアミラーに映る映像の視認性を向上させることができる。
【0033】
また、視界補助手段制御装置1では、小回り走行モードが選択された場合に、ドアミラーの位置を通常走行モード時と異なる位置に制御することができる。通常走行モードに比して、旋回半径が短縮される小回り走行モードでは、旋回中の車両の内外輪差が増えるため、通常走行モード時よりも運転者は運転に注意を払う必要がある。そこで、小回り走行モードが選択された場合に、ドアミラーの角度を車両内側後輪の直前付近を確認できるように制御することで、小回り走行モードにおいて、ドアミラーによる視認性を向上させることができる。また、小回り走行モードにおいて、通常走行モードと異なる位置にドアミラーの角度を変更することで、運転者に小回り走行モード実行中であることを報知することができる。
【0034】
また、視界補助手段制御装置1では、ドアミラーの傾き(角度)を変更することで、位置制御を行っているため、ドアミラーの位置制御を行うためのアクチュエータの簡素化を図りつつ、ドアミラーによる視認性を向上させることができる。
【0035】
次に、本発明の第2実施形態に係るについて、図面を参照しながら説明する。この第2実施形態に係る視界補助手段制御装置が、第1実施形態に係る視界補助手段制御装置と違う点は、視界補助ECUによる制御処理が違う点である。第1実施形態の視界補助手段制御装置では、旋回内側の視界補助手段のみの位置制御を行っているが、第2実施形態の視界補助手段制御装置では、さらに旋回外側の視界補助手段の位置制御を行っている。
【0036】
視界補助ECUは、小回り走行モードにおいて、旋回内側のドアミラーに対して角度制御量Δαを付与して、ドアミラーが外方に開くように角度を変更し、旋回外側のドアミラーに対して角度制御量Δβを付与して、ドアミラーが外方に開くように角度を変更する。なお、旋回内側のドアミラーに付与される角度制御量Δαは、第1実施形態と同じである。
【0037】
次に、旋回外側のドアミラーに付与される角度制御量Δβの算出方法について説明する。図4は、旋回外側のドアミラーに付与される角度制御量Δβの算出方法を説明するための概略図である。図4では、車両100が左旋回中である場合について示している。図4では、左右前輪TFL,TERの中心を通る直線上で旋回外輪TFRより長さT/2だけ外側の点を点Pβとし、通常走行モードにおける回転中心Oと点Pβとを結ぶ直線を直線Lβ1とし、小回り走行モードにおける回転中心Oと点Pβとを結ぶ直線を直線Lβ2として示している。また、直線Lと直線Lβ1との成す角を演算角βと表し、直線Lと直線Lβ2との成す角を演算角βと表している。
【0038】
小回り走行モードにおいて、旋回外側のドアミラーに付与される角度制御量Δβは、以下の式(4)〜(6)によって算出することができる。
【数2】

【0039】
次に、第2実施形態に係る視界補助ECUで実行される制御処理について図3を参照して説明する。第2実施形態に係る視界補助ECUでは、図3に示すように第1実施形態と同様な制御処理が実行される。視界補助ECUは、ステップ2で右旋回中であるか否かの判定を行い、右旋回中であると判定された場合には、ステップ3に進み、右旋回中であると判定されなかった場合(左旋回中であると判定された場合)には、ステップ4に進む。
【0040】
ステップ3では、視界補助ECU6は、右旋回時におけるドアミラーの位置制御を実行する。具体的には、視界補助ECU6は、右ドアミラーアクチュエータ7及び左ドアミラーアクチュエータ8に駆動信号を送信して、右ドアミラーに角度制御量Δαを付与し、左ドアミラーに角度制御量Δβを付与する。これにより、旋回内側の後輪の直前付近を見やすいように、右ドアミラーの位置を変更することができる。また、旋回外側の左ドアミラーの位置を制御することで、後方から自車両に接近する歩行者、自転車等が見やすいように、左ドアミラーの位置を変更することができる。
【0041】
ステップ4では、視界補助ECU6は、左旋回時におけるドアミラーの位置制御を実行する。具体的には、視界補助ECU6は、右ドアミラーアクチュエータ7及び左ドアミラーアクチュエータ8に駆動信号を送信して、右ドアミラーに角度制御量Δβを付与し、左ドアミラーに角度制御量Δαを付与する。これにより、旋回内側の後輪の直前付近を見やすいように、左ドアミラーの位置を変更することができる。また、旋回外側の右ドアミラーの位置を制御することで、後方から自車両に接近する歩行者、自転車等が見やすいように、右ドアミラーの位置を変更することができる。
【0042】
このような第2実施形態の視界補助手段制御装置であっても、第1実施形態の視界補助手段制御装置1と同様の効果を得ることができ、加えて、旋回外側のドアミラーの位置を制御しているので、走行モードに応じて、自車両後方の視野を変更することができる。
【0043】
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態において、視界補助手段をドアミラーとしているが、視界補助手段は、運転者の視界を補助するものであればよく、例えば、その他のサイドミラー、バックガイドモニタ、ヘッドライト、ルームミラー等でもよい。また、これらの複数の視界補助手段に対して本発明を適用することがより好ましい。
【0044】
また、上記実施形態では、角度制御量Δα、Δβを予め決定して記憶部に記憶し、記憶部に記憶された角度制御量を付与しているが、CPUによって角度制御量を演算し、演算された角度制御量を付与するようにしてもよい。また、角度制御量Δα、Δβの値は、上述の算出方法に限定されず、その他の算出方法によって算出してもよい。
【0045】
また、上記実施形態では、視界補助ECU6は、走行制御ECU4からの信号に基づいて、走行モードを判定しているが、操舵角センサ、車速センサなど、その他のセンサからの情報に基づいて、走行モードを判定してもよい。
【0046】
また、上記実施形態の走行制御ECUでは、「通常走行モード」、「小回り走行モード」を選択可能な構成としているが、その他の走行モードを選択可能な構成としてもよい。このような場合には、選択された走行モードによる旋回半径に応じて、視界補助手段の位置を変更する。
【0047】
また、上記実施形態では、位置制御手段は、視界補助手段の角度を変更することで位置制御を行っているが、例えば、視界補助手段をスライドさせることで位置制御を行ってもよく、その他の方法により、視界補助手段の位置を変更してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施形態に係る視界補助手段制御装置を示すブロック構成図である。
【図2】旋回内側のドアミラーに付与される角度制御量Δαの算出方法を説明するための概略図である。
【図3】本実施形態に係る視界補助ECUで実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図4】旋回外側のドアミラーに付与される角度制御量Δβの算出方法を説明するための概略図である。
【符号の説明】
【0049】
1…視界補助手段制御装置、2…操舵角センサ、3…車速センサ、4…走行制御ECU(車両制御手段)、5…ブレーキアクチュエータ、6…視界補助ECU(位置制御手段)、7…左サイドミラーアクチュエータ、8…左サイドミラーアクチュエータ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転者による操舵入力に対して旋回半径の異なる複数の走行モードを選択可能な車両制御手段を備えた車両に設けられ、前記運転者の視界を補助する視界補助手段を制御する視界補助制御装置であって、
前記車両制御手段によって選択された前記走行モードに応じて前記視界補助手段の位置を制御する位置制御手段を備えることを特徴とする視界補助手段制御装置。
【請求項2】
前記車両制御手段は、前記走行モードとして、通常走行モード、及び前記通常走行モード時に比して旋回半径が短縮された小回り走行モードを選択可能であり、
前記位置制御手段は、前記小回り走行モードが選択された場合に、前記視界補助手段の位置を前記通常走行モード時と異なる位置に制御することを特徴とする請求項1記載の視界補助手段制御装置。
【請求項3】
前記位置制御手段は、前記視界補助手段の角度を変更することを特徴とする請求項1又は2記載の視界補助手段制御装置。
【請求項4】
前記視界補助手段は、前記車両の側部後方の状況を確認可能なサイドミラーであることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の視界補助手段制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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