説明

親子ビデオ録画再生装置

【課題】システム全体として機器の資源を有効活用し、使い勝手の良いデジタルビデオ録画・再生装置を提供する。
【解決手段】テレビチューナ入力のビデオ・オーディオ信号をデジタル変換し蓄積手段に格納する録画手段と、通信手段を介して接続し、ビデオ・オーディオデータを再生して視聴する機能を有する一つ以上の再生手段に於いて、再生手段から登録する予約情報に基づき録画手段が予約録画すると共に、通信手段が利用可能な状態の時に、再生手段に当該データを転送し、録画手段の当該データを整理する事によって、各々が通信手段を介して一体となって動作し、遠隔地間でも情報資源を分散管理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、録画機能を有するビデオ機器と再生機能を有する一つ以上のビデオ機器が通信手段を介して一体となって動作するビデオ録画再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ハードディスク及び光ディスク(DVD、HD−DVD、ブルーレイディスク等)の大容量記憶媒体を搭載するデジタルビデオ録画機器が一般化し、各家庭内に於ける複数保有も増えている。更に、複数のビデオ録画機器間に於けるネットワークを使ったビデオ・オーディオデータのストリーミング再生機能を搭載した機器もある。
【0003】
しかしながら、これら複数のデジタルビデオ録画機器は、個別に放送サービス(アナログ地上放送、地上デジタル放送、BSデジタル放送、CSデジタル放送等)に対応するアンテナ信号を接続する必要があり、更に機器を保有或いは占有する利用者単位で個別に録画(予約録画)する事により、各々のデジタルビデオ録画機器に重複するビデオ・オーディオデータが蓄積されており、重複する機器資源の稼動及び有限の記憶媒体の枯渇を招くなど、複数機器の有効利用の面で使い勝手・効率上の不都合がある。又、複数のデジタルビデオ録画機器が各個にネットワークなどの通信手段に接続されていたとしても、全体として機器の資源を有効活用し使い勝手の良いシステム系を構築しているとは言えない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
又、特許文献1では、複数のビデオ録画再生機器を、これら複数機器の録画予約情報を統括管理する機能を有する録画予約管理機器と共に、LAN等の通信手段で接続し、重複する録画予約を検出した場合、最適な1台のビデオ録画再生機器を選択して予約録画する事により、家庭内での複数ビデオ録画再生機器に於ける記憶媒体の有効活用をする方法について述べている。本文献の方法は、家庭内或いは録画予約管理機器により同一管理されている複数のビデオ録画再生機器に於いて、消費する記憶媒体の容量は最適化するが、保有者各個のビデオ録画再生機器に必ずしも保有者が望む予約録画ビデオ・オーディオデータが存在するとは限らず、記憶媒体の有効活用から予約録画ビデオ・オーディオデータを整理する上で統括管理されている複数のビデオ録画再生機器及び各機器保有者間での調整が必要となるなど煩雑さが伴う事となる。
【特許文献1】特開2007−173918号広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、録画機能を有するビデオ機器と再生機能を有する一つ以上のビデオ機器が通信手段を介して一体となって動作し、システム全体として機器の資源を有効活用し使い勝手の良いデジタルビデオ録画・再生機器を構成する事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1のビデオ録画再生装置は、テレビチューナ入力手段からのビデオ・オーディオ信号をデジタル変換し蓄積手段に記録・管理する機能を有する録画手段と、通信手段を介して録画手段に接続し、ビデオ・オーディオデータを再生して視聴する機能を有する一つ以上の再生手段で構成される装置であって、再生手段から録画手段に通信手段を介して録画する番組録画予約情報を登録する事により、録画手段が登録情報に基づきビデオ・オーディオデータを蓄積手段に記録・管理すると共に、通信手段が利用可能な状態の時に、通信手段を介して再生手段の有する蓄積手段に録画したビデオ・オーディオデータを転送し、転送が完了した場合に録画手段に同一のビデオ・オーディオデータを残さないように整理する事によって、各々録画手段と再生手段が通信手段を介して一体となって動作し、遠隔地間であっても情報資源を分散管理する機能を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項2のビデオ録画再生装置は、請求項1に記載のビデオ録画再生装置に於いて、再生手段と録画手段は各々一意な識別コードを保持し、予め録画手段側に組合せとなる一つ以上の再生手段側の識別コードを登録して置く事により、再生手段と録画手段間の通信を識別コードの一致により認可する機能を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項3のビデオ録画再生装置は、請求項1に記載のビデオ録画再生装置に於いて、録画手段側にて収集しその蓄積手段に保存するテレビチューナ入力手段により取得する電子番組情報とインターネットサイトから取得する電子番組情報を、選択的或いは全てを再生手段に転送しその蓄積手段に保存する事により、通信手段を介して再生手段から録画手段に特定の番組の録画予約情報を指定する機能を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項4のビデオ録画再生装置は、請求項1に記載のビデオ録画再生装置に於いて、テレビチューナ入力手段からのビデオ・オーディオ信号をデジタル変換し蓄積手段に記録・管理する機能を有する録画手段に於いて、通信手段を介して接続する再生手段への録画ビデオ・オーディオデータの転送が一定期間内に完了しない場合、録画手段に格納されている当該ビデオ・オーディオデータを削除整理する機能を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明のビデオ録画再生装置は、テレビ(アナログ地上放送、地上デジタル放送、BSデジタル放送、CSデジタル放送等)チューナ入力手段から入力するビデオ・オーディオ信号をハードディスク及びメモリ等の蓄積手段にデジタル圧縮(MPEG2,H.264等圧縮方式には拠らない)変換し記録・管理する機能を有する録画手段と、インターネット及びLAN(Local Area Network)等の通信手段を介して接続するビデオ・オーディオデータを再生して視聴する機能を有する一つ以上の再生手段で構成され、屋内外及び遠隔地を問わず本ビデオ録画再生装置に於ける録画処理(予約録画)はアンテナなどの物理的な配線を含めて前記録画手段に集約されており、電子番組表(EPG:Electronic Program Guide)に基づく番組録画予約情報により番組単位で録画(予約録画)されるビデオ・オーディオデータは、通信手段を介して速やかに前記再生手段に搭載するハードディスク及びメモリ等の蓄積手段に転送され、転送が完了すると前記録画手段に搭載される蓄積手段上の同データを削除・整理する事により、複数の利用者及びビデオ機器が一体のシステムとなって機器の資源の有効活用を実現する。又、録画されたビデオ・オーディオデータは個々の再生手段に於いて分散管理する事により、前記再生手段の保有者自身の単独の判断に於いて蓄積されている同データを削除・整理できる自由度を与える事により、保有者自身のスタイルに合致した記録媒体の有効活用を促進する。尚、複数の再生手段より電子番組表に基づく同一の番組の録画予約がある場合、録画手段に搭載される蓄積手段上のビデオ・オーディオデータを削除・整理するタイミングは、基本的に全ての要求再生手段への同データの転送が完了した時とする。
【0011】
請求項2の発明によれば、各々の再生手段と録画手段は各々一意な機器固有の識別コードを保持しており、予め録画手段に組合せとなる一つ以上の再生手段の識別コードを登録して置く事により、再生手段と録画手段間の通信を識別コードの一致により認可する機能を備える事によって、インターネット等の屋外と接続する通信環境に於いても不要或いは悪意ある通信を選別して排除し、接続する機器の安全並びに資源の浪費による疲弊を防ぐ事ができる。
【0012】
請求項3の発明によれば、テレビチューナ入力手段から取得する電子番組情報とインターネットサイトから取得する電子番組情報を、録画手段にて定期的に収集しその蓄積手段に保存し、これを選択的或いは全て再生手段に転送し同手段上の蓄積手段に保存する事により、再生手段から録画手段に通信手段を介して特定の番組の録画予約情報を設定する機能を備える事により、屋内外及び遠隔地を問わず録画手段を設置する地域の放送番組情報に基づき録画予約する事が可能となる。
【0013】
請求項4の発明によれば、テレビ(アナログ地上放送、地上デジタル放送、BSデジタル放送、CSデジタル放送等)チューナ入力手段から入力するビデオ・オーディオ信号をハードディスク及びメモリ等の蓄積手段にデジタル圧縮(MPEG2,H.264等圧縮方式には拠らない)変換し記録・管理する機能を有する録画手段に於いて、通信手段を介して接続する要求元となる再生手段への録画ビデオ・オーディオデータの転送が一定期間内に完了しない場合、前記録画手段に格納されている当該ビデオ・オーディオデータを削除し定期的に整理する機能を備える事により、録画手段に搭載する有限の記憶媒体の効率的な運用を実現する。これは、録画し放置される録画手段上のビデオ・オーディオデータにより、有限の記憶媒体の空き領域が枯渇する事を防止する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】ビデオ録画再生装置の構成を示す図
【図2】再生手段に電子番組情報取得手段を含む場合のビデオ録画再生装置の構成を示す図
【図3】ビデオ録画再生装置の接続例を示す図
【図4】ビデオ録画再生装置の再生手段の電子番組情報取得の例を説明するフローチャート
【図5】ビデオ録画再生装置の録画手段の電子番組情報取得の例を説明するフローチャート
【図6】ビデオ録画再生装置の再生手段の予約録画の例を説明するフローチャート
【図7】ビデオ録画再生装置の録画手段の予約録画の例を説明するフローチャート
【図8】ビデオ録画再生装置の録画手段の定期的なデータの整理の例を説明するフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施例を、図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0016】
図1、図2は、本発明のビデオ録画再生装置の構成を説明する図である。
【0017】
図1の例に於いて、ビデオ録画再生装置は、テレビ(アナログ地上放送、地上デジタル放送、BSデジタル放送、CSデジタル放送等)チューナ入力手段から入力するビデオ・オーディオ信号をハードディスク及びメモリ等の蓄積手段にデジタル圧縮(MPEG2,H.264等圧縮方式には拠らない)変換し記録・管理する機能を有する録画手段(2)と、インターネット及びLAN(Local Area Network)等の通信手段を介して接続するビデオ・オーディオデータを再生して視聴する機能を有する一つ以上の再生手段(1)からなる装置であって、
再生手段(1)は、機器固有(一意的)のIDコードを保持し通信の認証等を管理するID管理部(10)と、番組の録画予約情報の操作・管理及び通信手段を介して録画手段(2)に録画番組を指示する録画予約部(11)と、通信手段を介して録画手段(2)との間で制御及びビデオ・オーディオデータの転送、電子番組情報(EPG)の転送等を行う通信部(12)と、通信手段を介して録画手段(2)から転送されてくるビデオ・オーディオデータ及び電子番組情報(EPG)を格納するハードディスク及びメモリ等の蓄積部(14)と、蓄積部(14)からビデオ・オーディオデータを読み出しデジタル再生(圧縮データの伸張を含む)する視聴機能を有するデコーダ部(13)で構成され、
録画手段(2)は、機器固有(一意的)のIDコードを保持・管理すると共に再生手段(1)のIDコードを登録する事により通信時にその組合せを認証管理するID管理部(20)と、再生手段(1)から通信手段を介して指示される番組の録画予約情報に基づきエンコーダ部(23)及びチューナー部(25)を制御しビデオ・オーディオデータ録画を制御する録画予約部(21)と、通信手段を介して再生手段(1)との間で制御並びに格納されているビデオ・オーディオデータ及び電子番組情報(EPG)の転送等を行う通信部(22)と、選局制御されたチューナー部(25)からのビデオ・オーディオ信号をデジタル圧縮処理及びデジタル変換等するエンコーダ部(23)と、チューナー部(25)からの放送受信地域の放送波に入っている電子番組情報及びインターネットサイトより電子番組情報を取得するEPG部(26)と、エンコーダ部(23)及びEPG部(26)からのビデオ・オーディオデータ及び電子番組情報を格納する蓄積部(24)で構成される。尚、録画手段は、高速な通信手段で接続される再生手段の1つが同一筐体内に一体として構成されても良い。
尚、太い黒矢印は主なビデオ・オーディオデータの流れを示し、中白抜き矢印は主な電子番組情報の流れを示し、細い黒矢印は主な制御の流れを示している。
【0018】
図2の例に於いて、ビデオ録画再生装置は、テレビ(アナログ地上放送、地上デジタル放送、BSデジタル放送、CSデジタル放送等)チューナ入力手段から入力するビデオ・オーディオ信号をハードディスク及びメモリ等の蓄積手段にデジタル圧縮(MPEG2,H.264等圧縮方式には拠らない)変換し記録・管理する機能を有する録画手段(4)と、インターネット及びLAN(Local Area Network)等の通信手段を介して接続するビデオ・オーディオデータを再生して視聴する機能を有する一つ以上の再生手段(3)からなる装置であって、
再生手段(3)は、機器固有(一意的)のIDコードを保持し通信の認証等を管理するID管理部(30)と、番組の録画予約情報の操作・管理及び通信手段を介して録画手段(4)に録画番組を指示する録画予約部(31)と、通信手段を介して録画手段(4)との間で制御及びビデオ・オーディオデータの転送、電子番組情報(EPG)の転送等を行う通信部(32)と、通信手段を介して録画手段(4)から転送されてくるビデオ・オーディオデータ及び電子番組情報(EPG)を格納するハードディスク及びメモリ等の蓄積部(34)と、蓄積部(34)からビデオ・オーディオデータを読み出し再生(圧縮データの伸張を含む)する視聴機能を有するデコーダ部(33)と、録画手段(4)からの情報が無くとも再生手段(3)自身でインターネットサイトから電子番組表を取得し録画予約部(31)に供する事を可能とするEPG部(35)で構成され、
録画手段(4)は、機器固有(一意的)のIDコードを保持・管理すると共に再生手段(3)のIDコードを登録する事により通信時にその組合せを認証管理するID管理部(40)と、再生手段(3)から通信手段を介して指示される番組の録画予約情報に基づきエンコーダ部(43)及びチューナー部(45)を制御しビデオ・オーディオデータ録画を制御する録画予約部(41)と、通信手段を介して再生手段(3)との間で制御並びに格納されているビデオ・オーディオデータ及び電子番組情報(EPG)の転送等を行う通信部(42)と、選局制御されたチューナー部(45)からのビデオ・オーディオ信号をデジタル圧縮処理及びデジタル変換等するエンコーダ部(43)と、チューナー部(45)からの放送受信地域の放送波に入っている電子番組情報を取得するEPG部(46)と、エンコーダ部(43)及びEPG部(46)からのビデオ・オーディオデータ及び電子番組情報を格納する蓄積部(44)で構成される。尚、録画手段は、高速な通信手段で接続される再生手段の1つが同一筐体内に一体として構成されても良い。
これにより図2の例のビデオ録画再生装置に於ける再生手段(3)は、録画手段(4)からの電子番組情報の取得に時間がかかる場合であっても、内蔵するEPG部(35)により自身でインターネットサイトから電子番組表を取得し速やかに番組を録画予約する事ができる。尚、太い黒矢印は主なビデオ・オーディオデータの流れを示し、中白抜き矢印は主な電子番組情報の流れを示し、細い黒矢印は主な制御の流れを示している。
【0019】
図3は、本発明のビデオ録画再生装置の各ブロックの接続を説明する図である。
【0020】
図3の例に於いて、ビデオ録画再生装置は、図1及び図2で説明する各ブロックで構成される録画手段(5)と1台以上の再生手段(6)及び屋外或いは遠隔地に設置された再生手段(6a)(6b)で構成されている。各々の再生手段にはビデオ・オーディオデータを視聴する為のテレビ(6c)が接続されているが、再生手段がテレビに内蔵される場合や再生手段自体がテレビであっても良い。録画手段(5)にはアンテナ(7)が接続され設置地域で受信可能な放送を入力する事ができる。録画手段(5)と再生手段(6)はLAN等の通信手段で接続され、録画手段(5)と再生手段(6a)(6b)はインターネット等の通信手段で接続される事によって、一体となってビデオ録画・再生装置として機能する事が可能となる。
【0021】
図4、図5は、本発明のビデオ録画再生装置の再生手段及び録画手段に於ける電子番組情報取得の例を説明するフローチャートである。
【0022】
図4の例に於いて、ビデオ録画再生装置に於ける再生手段は、自身の持つ電子番組情報(EPG)を更新する為に、定期的或いは録画手段の保有する電子番組情報(EPG)が更新されたタイミングで、インターネット及びLAN等の通信手段を介して、録画手段より新しい電子番組情報(EPG)の取得を開始する(S11)。図2の例の様に自身がインターネットサイトから直接電子番組表を取得可能な場合(S12)には、録画手段より電子番組情報(EPG)の取得をせず(S14のNO)、直接取得しても良い(S13)。通信手段を介して録画手段から電子番組情報(EPG)を取得する場合(S14のYES)、再生手段は録画手段に対して自身のIDコードが予め登録されているIDコードと一致するか照会し(S15)、録画手段に於いて許可されたIDコードを有する再生手段の場合(S16のYES)には、録画手段より新しい電子番組情報(EPG)を取得(S17)し、再生手段自身の電子番組情報(EPG)を更新(S18)する事が可能となる。再生手段は、利用者に対して、取得した電子番組情報(EPG)をテレビ画面(グラフィックディスプレイ)に表示する事によって、録画する番組情報を選択するよう促す仕組みを有する。
【0023】
図5の例に於いて、ビデオ録画再生装置に於ける録画手段は、自身の蓄積手段に保持する電子番組情報(EPG)を更新する為に、定期的或いは予約録画が登録設定されていない時間帯等に電子番組情報(EPG)の取得を開始する(S21)。録画手段に於ける電子番組情報(EPG)の取得は、テレビ(地上デジタル放送、BSデジタル放送、CSデジタル放送等)チューナ入力手段から入力する設置地域の放送波に入っている情報から構成・作成(S22)されるか、アナログ地上放送等の放送波に情報が含まれない場合(S23)などについては選択的にインターネットサイトから電子番組情報(EPG)を取得(S24)する事となる。上記手段によって電子番組情報(EPG)の取得が完了(S25)すると、録画手段の蓄積手段に保持する電子番組情報(EPG)を更新(S26)し、要求する再生手段に対して新しい電子番組情報(EPG)を提供する事が可能となる。録画手段は、通信手段を介した再生手段からの要求(S27のYES)に対して、再生手段の固有IDコードが予め登録され許可されているものか照合(S28のYES)した上で、新しい電子番組情報(EPG)の提供(S29)を実施する。
【0024】
図6、図7は、本発明のビデオ録画再生装置の再生手段及び録画手段に於ける予約録画の例を説明するフローチャートである。
【0025】
図6の例に於いて、ビデオ録画再生装置に於ける再生手段は、自身の蓄積手段に保持する電子番組情報(EPG)が利用可能である場合(S30のYES)、番組情報を新聞のテレビ欄の形式等によりテレビ画面(グラフィックディスプレイ)に表示する事によって、利用者に録画(予約)する番組を選択する(S31)手段を提供する。再生手段は、利用者が録画(予約)する番組を選択・指定する場合(S32のYES)、通信手段を介して録画手段に対して自身のIDコードが予め登録されているIDコードと一致するか照会し(S33)、録画手段に於いて予め許可されたIDコードの再生手段と認可される場合(S34のYES)には、録画手段に対して録画予約する番組情報を送信(S35)する事ができる。再生手段は、録画手段に於いて録画予約された番組が録画処理され蓄積部に保存されている途中或いは録画完了した時点で、通信手段を介して録画手段から再生手段の蓄積手段にビデオ・オーディオデータを転送し格納(S37)する。しかし、再生手段と録画手段間の通信手段が物理的に接続されていない状態及び再生手段側の蓄積部の空領域が無く転送できない等の場合(S36のNO)、録画手段から再生手段へのビデオ・オーディオデータの転送は保留され、上記障害が解除されるまで同データは録画手段側の蓄積部に一定期間保存される。再生手段は、録画手段から再生手段へのビデオ・オーディオデータの転送が完了した場合(S38のYES)、自身の蓄積部の同データの整合性を検証した上で、録画手段に対して受信の完了を通知(S39)する。録画手段は、再生手段からの完了通知を受けて、自身蓄積部の相当するビデオ・オーディオデータを削除し整理する事により、蓄積部(記憶媒体)の同領域を他要求に対して効率的に提供する事ができる。
【0026】
図7の例に於いて、ビデオ録画再生装置に於ける録画手段は、再生手段からの録画予約要求(S40のYES)に対して、再生手段の固有IDコードが予め登録され許可されているものか照合(S41のYES)した上で、番組の録画予約情報を受信(S42)し、蓄積手段及び別途メモリ上の録画予約リストに登録(S43)する。録画手段は、定期的に録画予約リストを参照し、登録されている番組の録画予約時刻になる(S44のYES)と、録画予約情報に基づきチューナー部の放送波(アナログ地上放送、地上デジタル放送、BSデジタル放送、CSデジタル放送等)及び放送局設定を制御し、エンコーダ部の圧縮等変換(MPEG2,H.264等圧縮方式には拠らない)設定を制御する事により、ハードディスク及びメモリ等の蓄積手段にビデオ・オーディオデータを格納(S45)する。録画手段に於いて蓄積手段に格納されたビデオ・オーディオデータは、再生手段への転送が可能(S46のYES)となると、通信手段を介して再生手段の蓄積部に転送(S47)される。しかし、再生手段と録画手段間の通信手段が物理的に接続されていない状態及び再生手段側の蓄積部の空領域が無く転送できない等の場合(S46のNO)、録画手段から再生手段へのビデオ・オーディオデータの転送は保留され、上記障害が解除されるまで同データは録画手段側の蓄積部に一定期間留保される。再生手段へのビデオ・オーディオデータの転送がされた場合、録画手段は、再生手段から同データの受信完了通知を受ける(S48のYES)と、自身蓄積部の相当するビデオ・オーディオデータを削除し整理する事により(S49)、次要求に対する準備の為に資源を解放する。
【0027】
図8は、本発明のビデオ録画再生装置の録画手段に於ける定期的なデータ整理の例を説明するフローチャートである。
【0028】
図8の例に於いて、ビデオ録画再生装置に於ける録画手段は、再生手段と録画手段間の通信手段が物理的に接続されない状態及び、再生手段側の蓄積部の空領域が無く転送できない等の条件により、自身の蓄積手段上に録画された状態で放置されるビデオ・オーディオデータが存在する場合、記憶媒体(蓄積部)の効率的な活用の為に、予め指定された一定期間を経過すると対象となるデータを削除・整理し空領域を他目的に解放する機能を有する。録画手段は、自身蓄積部に存在するビデオ・オーディオデータに於いて、録画作成後一定保存期間が経過する前(S50のYES)に、通信手段を介して再生部に同データが未転送の状態にある事を通知(S51)して対処を促し、その後引き続き同データが転送不可能な状況(S52のYES)が継続し、且つ定められた保存期間が経過した場合(S53のYES)、蓄積手段上の同データを消去・整理(S54)した上で、再生部にその旨通知(S55)する機能を有する。尚、再生手段と録画手段間の通信手段が改善(S56のYES)され、再生手段へのビデオ・オーディオデータの転送が再開すると(S57)、対象となる同データの転送完了(S58のYES)により、録画手段上の蓄積手段から同データは削除・整理(S59)される事となる。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明の実施例のビデオ録画再生装置によれば、録画機能を有するビデオ機器と再生機能を有する一つ以上のビデオ機器がネットワーク等の通信手段を介して一体となって動作し、システム全体として機器資源の有効活用を実現すると共に、屋内外及び遠隔地間であっても情報資源を分散管理する機能を備える事により使い勝手の良いデジタルビデオ録画・再生機器を提供する。
【符号の説明】
【0030】
1、3、6 ビデオ録画再生装置に於ける再生手段
2、4、5 ビデオ録画再生装置に於ける録画手段
7 放送アンテナ入力手段
8 LAN等の通信手段
9 インターネット等の通信手段
10、30 ビデオ録画再生装置に於ける再生手段側ID管理部
11,31 ビデオ録画再生装置に於ける再生手段側録画予約部
12,32 ビデオ録画再生装置に於ける再生手段側通信部
13,33 ビデオ録画再生装置に於ける再生手段側デコーダ部
14,34 ビデオ録画再生装置に於ける再生手段側蓄積部
35 ビデオ録画再生装置に於ける再生手段側EPG部
20、40 ビデオ録画再生装置に於ける録画手段側ID管理部
21,41 ビデオ録画再生装置に於ける録画手段側録画予約部
22,42 ビデオ録画再生装置に於ける録画手段側通信部
23,43 ビデオ録画再生装置に於ける録画手段側エンコーダ部
24,44 ビデオ録画再生装置に於ける録画手段側蓄積部
25,45 ビデオ録画再生装置に於ける録画手段側チューナ部
26,46 ビデオ録画再生装置に於ける録画手段側EPG部




【特許請求の範囲】
【請求項1】
テレビチューナ入力手段からのビデオ・オーディオ信号をデジタル変換し蓄積手段に記録・管理する機能を有する録画手段と、
通信手段を介して録画手段に接続し、ビデオ・オーディオデータを再生して視聴する機能を有する一つ以上の再生手段で構成される装置であって、
再生手段から録画手段に通信手段を介して録画する番組の録画予約情報を登録する事により、
録画手段が登録情報に基づきビデオ・オーディオデータを蓄積手段に記録・管理すると共に、
通信手段が利用可能な状態の時に、通信手段を介して再生手段の有する蓄積手段に録画したビデオ・オーディオデータを転送し、
転送が完了した場合に録画手段に同一のビデオ・オーディオデータを残さないように整理する事によって、
各々録画手段と再生手段が通信手段を介して一体となって動作し、
遠隔地間であっても情報資源を分散管理する機能を備えることを特徴とするビデオ録画再生装置。
【請求項2】
請求項1に記載のビデオ録画再生装置に於いて、
再生手段と録画手段は各々一意な識別コードを保持し、
予め録画手段側に組合せとなる一つ以上の再生手段側の識別コードを登録して置く事により、
再生手段と録画手段間の通信を識別コードの一致により認可する機能を備えることを特徴とするビデオ録画再生装置。
【請求項3】
請求項1に記載のビデオ録画再生装置に於いて、
録画手段側にて収集しその蓄積手段に保存するテレビチューナ入力手段により取得する電子番組情報とインターネットサイトから取得する電子番組情報を、
選択的或いは全てを再生手段に転送しその蓄積手段に保存する事により、
通信手段を介して再生手段から録画手段に特定の番組の録画予約情報を指定する機能を備えることを特徴とするビデオ録画再生装置。
【請求項4】
請求項1に記載のビデオ録画再生装置に於いて、
テレビチューナ入力手段からのビデオ・オーディオ信号をデジタル変換し蓄積手段に記録・管理する機能を有する録画手段に於いて、
通信手段を介して接続する再生手段への録画ビデオ・オーディオデータの転送が一定期間内に完了しない場合、
録画手段に格納されている当該ビデオ・オーディオデータを削除整理する機能を備えることを特徴とするビデオ録画再生装置。






【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−283482(P2010−283482A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−133669(P2009−133669)
【出願日】平成21年6月3日(2009.6.3)
【出願人】(502392788)株式会社日本デジタル家電 (4)
【Fターム(参考)】