説明

角速度検出装置

【課題】高性能の角速度検出装置を提供する。
【解決手段】励振素子13、コリオリ素子14を含む駆動部を、固定端を共有している少なくとも2本の振動方向と直交する方向に延びる固定梁12aによって浮揚し、振動させている。実装または、熱の変動によって基板が変形したとしても、固定梁と支持梁に発生する内部応力は小さく、共振周波数や振動振幅などの振動状態を一定に保つことができる。そのため、実装環境の変化にロバストな高性能角速度検出装置を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体微細加工技術により形成され、振動する物体に生起されるコリオリ力に関連される物理量を検出することで角速度を測定する微小電気機械システム(MEMS(Micro Electro Mechanical Systems))に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の技術として、特許第3262082号(特許文献1)と特許第3327150号(特許文献2)の明細書に基づき既に公知である角速度検出装置は、励振素子を挟んで励振素子の外側に向け、励振方向と直交する検出方向に延びた複数本の支持梁と固定梁を用いて励振素子を支持している。この支持梁と固定梁は、励振方向には柔らかく、検出方向には硬く形成されているため、励振素子を励振方向には動き易く、検出方向には動き難くすることを可能とする。そして、コリオリ素子は、検出方向には柔らかく、励振方向には硬い梁によって励振素子と連結されている。従って、コリオリ素子は、励振素子の励振方向の動きに追従して励振素子と一緒に振動する。
【0003】
この状態で、励振方向と検出方向に直交する軸回りに角速度が印加されると、振動している励振素子と、コリオリ素子には、励振方向と直交する検出方向に印加された角速度に比例したコリオリ力が働く。ただし、励振素子は、検出軸には動き難く形成されているため、コリオリ素子のみが、検出方向に変位する。このコリオリ素子の変位または、コリオリ力を検出することで、印加された角速度を検出することができる。
【0004】
しかし、励振素子を挟んで振動体を支持する場合には、支持点間の距離が長くなりがちであり、実装による歪や、振動体を支持する基板の熱などによる歪が発生した場合には、固定梁と支持梁に伸縮応力が発生し、梁のバネ定数が大きく変化するため、角速度検出性能を悪化させる。
【0005】
特開2000−180174号公報(特許文献3)の明細書に基づき既に公知である角速度検出装置は、4つの励振素子兼コリオリ素子が放射線状に配置され、点対称の中心点で支持基板に固定されている。そのため、実装歪や、熱などによる基板変形が発生しても支持梁、固定梁に伸縮応力が発生することはなく、本来の性能を維持することができる。
【0006】
しかし、放射線状という形状の制約があり、中心点に近いところは電極を設けるスペースが狭く、設けられる電極の規模が遠方となることや、スペースの利用効率が悪く、小型化には不向きである。さらに、中心点のみでの支持・固定であるため、構造の自重による撓みが発生し易く、基板面外に容易に振動するため、外乱に弱い。活性層の厚さが薄い場合(例えば4μm)には、製造の段階で支持基板と活性層に形成されている懸架構造物がスティッキングする虞があり、歩留まり低下の原因となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第3262082号
【特許文献2】特許第3327150号
【特許文献3】特開2000−180174号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前記特許文献1と前記特許文献2の角速度検出装置では、前述したとおり、励振素子を挟んで振動体を支持しているため、支持点間の距離が長く、この状態で実装による歪や、熱などの周辺環境の変動による歪が支持基板に発生した場合、固定梁の固定点間の距離が変動し、固定梁と支持梁の内部に応力が発生する。この内部応力によって、梁のバネ定数が変化し、支持している振動体の共振周波数が変わる。共振周波数の径時変化は、角速度検出装置の検出感度の安定性を低下させる重要な要因である。
【0009】
前記特許文献3の角速度検出装置では、全ての構造が点対称の中心となる一点で支持基板と固定されているため、前記特許文献1、前記特許文献2のような問題は存在しない。しかし、検出装置の構造が放射線状に配置されているため、中心点の近傍と遠方で電極の規模が異なる。そのため、近傍と遠方の検出電極で差動検出を行い、例えば、角速度信号から加速度信号を分離するためには、複雑な検出回路が必要となる。また、放射線状のスペースでは、中心点付近は狭く、中心点から離れる程広くなるため、梁とか振動体、駆動電極、検出電極の配置に制約が多い。この制約を解消するためには、角速度検出装置のサイズを大きくすることが必要となり、無駄なスペースが多く、スペースの利用効率が悪いため、小型化に不利という問題がある。さらに、一点固定のため、構造体の自重による撓みも懸念される。
【0010】
本発明の目的は、高性能の角速度検出装置を提供することにある。
【0011】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0013】
本発明に係る角速度検出装置は、厚さ方向に支持基板と、その上に中間絶縁層を介して導体層(活性層)が形成された基板に、前記活性層面上ある方向にx軸、前記活性層の面内でx軸に垂直にy軸をとり、前記活性層面に垂直にz軸をとるとき、前記活性層に対してx軸に振動可能に配設された励振素子と、前記励振素子の振動に追従しながら、y軸にも振動可能に配設されたコリオリ素子とで構成され、前記励振素子をx軸に振動させ、z軸の回りの角速度が印加されたとき、前記コリオリ素子に発生するコリオリ力に関する物理量を検出する角速度検出装置において、前記振動方向に直交するy軸方向に互いに反対方向に延設され、固定端を共有する少なくとも2本の固定梁(第1梁)と、この固定梁の自由端に連結され、x軸方向に延設される自由梁(第2梁)と、前記自由梁に前記固定梁と所定の間隔を隔てy軸方向に延設され、その自由他端が前記固定端の付近で前記励振素子と連結された少なくとも2本の支持梁(第3梁)と、を備えることを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る角速度検出装置は、更に、前記励振素子が前記コリオリ素子の内側に設けられていることを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る角速度検出装置は、更に、前記固定梁、自由梁、支持梁の組を固定梁又は支持梁と平行に、所定の間隔を隔て少なくとも2組以上並べたことを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る角速度検出装置は、更に、外乱の影響を低減させ、さらなる検出性能向上を図るため、一つのセンサユニットとして、少なくとも2個のセンサユニットを前記活性層に配設し、夫々のセンサユニットが連動(音叉振動)するようリンク梁によって連結することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
【0018】
本発明に係る角速度検出装置は、各固定梁は前記励振方向(x軸方向)に直交する検出方向(y軸方向)に互いに反対方向に延設され、固定端を共有している。固定端の他方は、x軸方向に延設される前記自由梁に連結される。この自由梁は、前記固定梁と後述する支持梁に比べて短く、幅が広く形成されている。支持梁は、前記固定梁と所定の間隔を隔てy軸方向に延設され、前記自由梁と前記励振素子を連結しているので、励振方向であるx軸方向には容易に屈曲できるが、検出方向であるy軸方向には屈曲し難い。従って、前記励振素子は、x軸方向には容易に振動するが、y軸方向には殆ど動かない。
【0019】
前記コリオリ素子は、x軸方向には硬く、y軸方向には柔らかい検出梁(第4梁)によって励振素子と繋がっているので、前記励振素子の振動に追従しながらも励振方向と検出方向に直交するz軸回りの角速度が印加された場合には、検出方向であるy軸方向にコリオリ力によって振動する。従って、このコリオリ力に関連した物理量を測ることで、印加された角速度を測定することができる。
【0020】
本発明で、前記励振素子は、固定端を共有している少なくとも2本の固定梁によって浮揚され、振動しているため、実装または、熱の変動によって基板が変形したとしても、固定梁と支持梁に発生する内部応力は小さく、検出性能への影響は少ない。
【0021】
また、本発明に係る角速度検出装置では、前記励振素子が前記コリオリ素子の内側に設けられている。そのため、前記励振素子と前記コリオリ素子を支えている複数組の駆動梁(固定梁、自由梁、支持梁の組)の固定端間の距離を短くでき、実装または、熱の変動によって支持基板が変形したとしても検出性能への影響は少ない。
【0022】
また、本発明に係る角速度検出装置は、前記駆動梁の組を固定梁又は支持梁と平行に、所定の間隔を隔て少なくとも2組以上配設している。これによって、角速度検出装置の自重によるたわみを防ぐことができ、より高性能な検出が可能となる。しかし、複数組の固定梁を持つことは、場所的に離れた固定端を持つことになる。前述したように離れている固定端を持つことは、実装または、熱の変動によって支持基板が変形した場合、梁に内部応力が発生し、角速度検出装置の性能が変化するため、安定性の低下につながる。
【0023】
前記梁の内部応力は実装又は熱による基板の歪が力として梁に印加されることが原因として発生する。図12に簡単な振動体のモデルを示し、支持基板がx、y軸方向に夫々同じく変形したときの梁に印加される力を表している。固定端間の距離をL、支持基板の変形によって発生する固定端間の距離変動分をΔLとすれば、x軸方向(励振方向)に発生する力は式1となる。また、y軸方向(検出方向)に発生する力は式2となる。
【0024】
Fx=(1/2)・Kx・ΔL=Fy・(b/L1)^2 (式1)
但し、Kx=E・h・b^3/L1^3=Ky・(b/L1)^2である。
【0025】
Fy=(1/2)・Ky・ΔL (式2)
但し、Ky=E・h・b/L1である。
【0026】
ここで、Fx:x軸方向に発生する力、Fy:y軸方向に発生する力、E:縦弾性係数、h:梁の高さ、b:梁の幅、L:固定端間の距離、ΔL:固定端間の距離の変化量、L1:梁の長さ、Kx:梁のx軸方向バネ定数、Ky:梁のy軸方向バネ定数、である。
【0027】
上記式1と式2から、梁の幅bが梁の長さL1より十分小さいときには、Fx<<Fyになる。従って、複数個の固定端を配設する場合には、梁が伸びる方向より、梁が屈曲する方向に配設した方が発生する力が小さく、角速度検出装置の性能への影響が少ない。
【0028】
本発明では、前記固定梁、自由梁、支持梁の組(駆動梁)を固定梁又は支持梁と平行に、所定の間隔を隔て少なくとも2組以上配設しているため、複数個の固定端があるにも拘らず高性能を維持することができる。
【0029】
更に、本発明に係る角速度検出装置は、最小単位の角速度検出装置を一つのセンサユニットとして、少なくとも2個のセンサユニットを前記活性層に配設し、夫々のセンサユニットが連動(音叉振動)するようリンク梁によって連結している。このような構成にすることで、二つのセンサユニットは互いに逆相で振動する所謂音叉振動が可能となる。音叉振動させることで、夫々の検出手段を差動検出することによって角速度を検出することができ、外乱成分は差動検出によってキャンセルされ、外乱にロバストな高性能角速度検出装置が実現できる。また、音叉振動と差動検出を用いることで、角速度成分と加速度成分が分離できるため、角速度のみならず、同時に加速度の検出も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施の形態1における角速度検出装置の構成を示す平面図である。
【図2】図1のA−A’線で切断した断面を示す断面図である。
【図3】図1のB−B’線で切断した断面を示す断面図である。
【図4】本実施の形態1における駆動回路の概念図である。
【図5】本実施の形態1における検出回路の概念図である。
【図6】本実施の形態1における角速度検出装置の製造工程を示す平面図である。
【図7】図6のC−C’線で切断した断面を示す断面図である。
【図8】図7に続く角速度検出装置の製造工程を示す断面図である。
【図9】本発明の実施の形態2における角速度検出装置の構成を示す平面図である。
【図10】本実施の形態2における検出回路の概念図である。
【図11】駆動梁と固定部の概念図である。
【図12】振動体とそれを支えている梁のモデル図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
【0032】
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
【0033】
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
【0034】
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
【0035】
また、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。なお、図面をわかりやすくするために平面図であってもハッチングを付す場合がある。
【0036】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1における角速度検出装置1Aについて図1〜図3を参照しながら説明する。図1は、本実施の形態1における角速度検出装置1Aの主要な構成要素を平面的に示す模式図である。図2は、図1のA−A’切断した断面を示しており、図3は、図1のB−B’切断した断面を示している。
【0037】
まず、本実施の形態1における角速度検出装置1Aの構成について説明する。角速度検出装置1Aには、例えば、SOI(Silicon On Insulator)基板が使用されている。すなわち、SOI基板は、支持基板2a上に中間絶縁層2bが形成されており、この中間絶縁層2b上に導体層(活性層)2cが形成されている。支持基板2aは、例えば、シリコン(Si)より形成され、中間絶縁層2bは、例えば、酸化シリコン(SiO)より形成されている。さらに、中間絶縁層2b上に形成されている導体層2cは、例えば、導電性シリコンより形成されている。
【0038】
支持基板2aと中間絶縁層2bとの総厚は、例えば、数十〜数百μm、導体層2cの厚さは、例えば、数〜数十μmである。本実施の形態1では、SOI基板を使用しているが、半導体基板としてSOI基板に限定されるものでなく種々変更可能である。例えば、表面MEMS技術を用いた導電性ポリシリコン、または、例えば、ニッケル(Ni)などのめっき金属を導体層として使用してもよい。
【0039】
支持基板2a上には、中間絶縁層2bが形成されており、この中間絶縁層2b上に導体層2cが形成されている。この導体層2cを加工して素子形成領域DAを囲むように台座部10が形成され、この台座部10の内側に後述する構成要素が形成されている。
【0040】
台座部10で囲まれた素子形成領域DA内には、活性層2cをパターニングすることで固定部11が形成されている。この固定部11は中間絶縁層2bを介して支持基板2aに固定されている。また、固定部11には、後述する励振素子13を支持する駆動梁12が接続されている。
【0041】
この駆動梁12は、励振方向に直交するy軸方向に互いに反対方向に延設され、固定部11を共通の固定端とし、励振方向であるx方向には柔らかく、検出方向であるy軸方向には硬い少なくとも2本の固定梁(第1梁)12aと、この固定梁12aの他端にx軸方向に延設されx軸方向にも、y軸方向にも変形し難い自由梁(第2梁)12bと、この自由梁12bに固定梁12aと並行で所定の間隔を隔て、励振方向には柔らかく、検出方向には硬い少なくとも2本の支持梁(第3梁)12cとで構成されている。
【0042】
固定梁12aは、固定部11を対称にy軸方向に対をなして延設されており、固定梁12aの一端が固定部11と、その他端が自由梁12bと連結されている。また、支持梁12cは、接続部(固定部11と同一のx軸上で、励振素子13と連結されている)を対称にy軸方向に対をなして延設されており、支持梁12cの一端が自由梁12bと、その他端が接続部と連結されている。また、固定部11と駆動梁12の組が励振方向であるx軸方向に所定の間隔を隔てx軸上に2組形成されている。
【0043】
励振素子13は、活性層2cをパターニングすることにより形成され、平面形状は口の字状となっている。この励振素子13は、励振方向には柔らかく、検出方向には硬い駆動梁12に支持され、その下にある中間絶縁層2bを除去することで、支持基板2aから離れて固定部11に懸架されている。
【0044】
励振手段16、17は、励振素子13に設けられている可動駆動電極16a、17aと、支持基板2aに中間絶縁層2bを介して固定されている固定駆動電極16b、17b、パッド16c、17cとで構成されている。この励振手段16、17を用いて、励振素子13を励振方向に振動させる。励振の仕組みや、励振回路については図4に示されており、後述する。
【0045】
コリオリ素子14は、活性層2cをパターニングすることにより形成され、平面形状は口の字状となっている。コリオリ素子14は、励振方向であるx軸方向には硬く、検出方向であるy軸方向には柔らかい少なくとも4本の検出梁15によって励振素子13に接続されている。そのため、コリオリ素子14は、励振素子13のx軸方向の振動に追従して励振素子13と同じ振幅、同じ位相で励振方向に振動する。
【0046】
検出手段18、19は、コリオリ素子14に接続されている可動検出電極18a、19aと支持基板2aに中間絶縁層2bを介して固定されている固定検出電極18b、19b、パッド18c、19cとで構成されている。また、検出回路については図5に示しており、後述する。
【0047】
すなわち、導体層(活性層)2cに形成される台座部10、固定部11、励振手段16、17の固定駆動電極16b、17b、検出手段18、19の固定検出電極18b、19b、及びパッド16c、17c、18c、19cなど固定要素は、下層に形成されている中間絶縁層2bを介して支持基板2aに固定されている。
【0048】
一方、励振素子13、コリオリ素子14、および梁12、15など可動要素は、下層に形成されている中間絶縁層2bが除去され、固定部11に懸架された状態となっている。このため、前記可動要素は、SOI基板(支持基板2a)の主面に平行な導体層(活性層)2cの平面内で移動できるように構成されている。
【0049】
図2、図3で示しているように台座部10上には、キャップ5が接合されており、キャップ5が角速度検出装置1Aの素子形成領域DAを覆うように配置されている。このキャップ5は、例えば、ガラス基板から形成されており、シリコンよりなる台座部10と陽極接合によって接合されている。さらに、このキャップ5には、前記パッド16c、17c、18c、19cが接合される部分に貫通電極6、7、8が形成されており、素子外部との電気的信号のやり取りが可能となっている。
【0050】
次に、本実施の形態1における角速度検出装置1Aは上記のように構成されており、続いて、本発明の特徴について説明する。
【0051】
図1に示すように、振動方向に直交する検出方向(y軸方向)に互いに反対方向に延設され、固定部11を共通の固定端とし、励振方向であるx軸方向には柔らかく、検出方向であるy軸方向には硬い少なくとも2本の固定梁12aと、この固定梁12aの他端にx軸方向に延設されx軸方向にも、y軸方向にも変形し難い自由梁12bと、この自由梁12bに固定梁12aと並行で所定の間隔を隔て、励振方向には柔らかく、検出方向には硬い少なくとも2本の支持梁12cを設け、それを固定部11の付近で励振素子13と連結している点である。
【0052】
このような構成にすることにより、励振素子13及びコリオリ素子14を含む可動要素すべてが固定部11の1点(本実施の形態1ではx軸線状に並ぶ2点)により支持基板2aに中間絶縁層2bを介して固定されるため、従来の角速度検出装置の課題である実装歪もしくは、周辺環境(熱)の変化による、駆動梁12、検出梁15の内部応力発生と、それによる角速度検出装置性能低下の問題が解決できる。
【0053】
前述したように、1点支持が理想的ではあるが、1点支持の場合、角速度検出装置の大きさや、活性層2cの厚みや活性層2cに働く重力などの影響により、励振素子13、もしくはコリオリ素子14が活性層2cの厚み方向(z軸方向)に撓む恐れがある。この撓みは、検出手段18、19の可動検出電極18a、19aと固定検出電極18b、19bのずれを意味し、角速度の入力が無くても出力が発生するオフセットなど、角速度検出装置の性能悪化の一つの要因となる。
【0054】
従って、複数個の駆動梁12を配置し、励振素子13、コリオリ素子14の撓みを防ぐ必要がある。しかし、上述した式1、式2で分かるように、検出方向であるy軸方向に所定の間隔を隔て固定部11を複数個配置することは、励振方向であるx軸方向に所定の間隔を隔て固定部11を複数個配置することより、支持基板2aが変形した場合、駆動梁12に発生する内部応力は大きく、角速度検出性能に及ぶ影響は大きい。
【0055】
そのため、本実施の形態1では、励振方向であるx軸の線状に2個の固定部11を配置している。この結果、可動部や、基板の変形などによる性能への影響の少ない、高性能・高安定の角速度検出装置を形成することができるのである。
【0056】
次に、本実施の形態1における角速度検出装置1Aの動作について説明する。図1において、励振素子13は、励振手段16、17によって、励振方向であるx軸方向に一定振幅、一定周波数で振動する。
【0057】
図4は、このような励振手段16、17を駆動させる駆動回路を示している。なお、図4では、励振手段16、17をコンデンサで示し、励振素子13、駆動梁12を配線で示し、本図における等価回路として同一の符号を付す。また、符号Vbiasは、励振手段16、17に印加する直流のバイアス電圧であり、符号Vdriveは、励振手段16、17に印加する交流の励振信号である。この交流の励振信号を適切に印加することにより、角速度検出装置1Aの前記励振素子13を励振方向であるx軸方向に振動させることが可能となっている。ここでは、図示していないが、励振素子13の振幅を監視する電極を設け、その結果によって前記交流の励振信号の大きさを調整し、励振振幅を一定にする方法や、自励発振回路を用いて周辺の環境変化による共振周波数の変動に駆動周波数を追従させる駆動方法は既知である。
【0058】
励振手段16、17によって、励振素子13が一定周波数、一定振幅で振動している状態で、紙面の垂直方向であるz軸回りの角速度が印加されると、振動している励振素子13と励振素子13に接続されているコリオリ素子14には励振方向(x軸方向)と直交する検出方向(y軸方向)に式3で表すコリオリ力Fcが発生する。
【0059】
Fc=2・my・Ω・X・ω・cos(ω・t) (式3)
ここで、Fc:コリオリ力、my:コリオリ素子の重さ、Ω:印加された角速度、X:励振方向最大振幅、ω:駆動周波数、t:時間、である。
【0060】
励振素子13は、励振方向には柔らかく、検出方向には硬い梁12a、12cによって支持されているため、検出方向には殆ど動かない。その反面、コリオリ素子14は、励振方向には硬く、検出方向には柔らかい検出梁15によって支持されているため、コリオリ力Fcによって検出方向に容易に変位する。この変位により、可動検出電極18a、19aと、固定検出電極18b、19b間の距離が変動し、静電容量が変化する。印加された角速度に比例して変化する検出電極18、19の静電容量の変化を検出することで、印加された角速度が測定できる。
【0061】
図5は、検出手段18、19から角速度信号を取り出すための検出回路を示している。互いに180度位相が異なる搬送波101を夫々の検出手段18、19に印加し、その差分をアンプ102で増幅し、同期検波回路103で同期検波することで印加された角速度に比例した電圧信号として出力する。例えば、図示していないが、励振素子13の振幅を測定するための手段などが使われる場合には、搬送波101とは周波数の異なる搬送波を印加し、印加した周波数で同期検波することで信号を区別できることは既知である。また、発生するコリオリ力を静電力によるリバランス力で打ち消す電極をコリオリ素子14に設け、この電極に印加する電圧をモニタすることで、印加された角速度を検出することも可能である。なお、図5では、検出手段18、19をコンデンサで示し、固定部11を配線として示している。本図における等価回路として同一の符号を付す。
【0062】
次に、本実施の形態1における角速度検出装置1Aの製造方法について図面を参照しながら説明する。まず、図6に示すように、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用してSOI基板の導体層2cに台座部10、固定部11、駆動梁12、励振素子13、コリオリ素子14、検出梁15、励振手段16、17、検出手段18、19、およびエッチホール20(以上、機能部)を形成する。
【0063】
この機能部の形成には、まず、図7に示すように、支持基板2a上に中間絶縁層2bを形成し、この中間絶縁層2b上に導体層2cを形成したSOI基板を用意する。そして、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用することにより、形成したい前記機能部以外の導体層2cを除去することで、機能部を形成する。これにより機能部を構成する固定部11、駆動梁12、励振素子13、コリオリ素子14、検出梁15などは同層に設けられることとなる。
【0064】
続いて、図8に示すように、可動部(駆動梁12、励振素子13、コリオリ素子14、検出梁15)の下層に形成されている中間絶縁層2bをエッチングにより除去することによって可動部を固定部11に懸架する。この工程により移動できる可動部を形成することができる。
【0065】
エッチホール20は、図6と図7に示しているように導体層2cを貫くように励振素子13、コリオリ素子14に形成している。そのため、導体層2cを除去するときにエッチングガス又はエッチング液がこのエッチホール20を通って中間絶縁層2bに到達し、励振素子13、コリオリ素子14を支持基板2aから分離する。
【0066】
従って、中間絶縁層2bの最大エッチング幅は、x軸もしくはy軸方向から45度方向に形成されている二つのエッチホール20間の導体層2cの長さになるため、固定部11は、この長さより大きくする必要がある。プロセスのバラツキを考え2〜数倍程度の大きさが望ましい。また、図2と図8に示しているようにキャップ5を介して電極6を形成する場合にはそれに見合った大きさ(数百μm)にする必要がある。
【0067】
しかし、式1と式2で述べたように固定部11の大きさが検出軸であるy軸方向に大きくなることはセンサの性能との兼ね合いで制限がある。そのときには図11(駆動梁12と励振素子13の一部を図示)に提示しているような固定の仕方をしてもよい。このとき固定梁12aが連結されている固定部11の検出方向の幅は電極6を形成されるために必要な大きさには影響されない。
【0068】
なお、図8では図示していないが、励振手段16、17の可動駆動電極16a、17a、検出手段18、19の可動検出電極18a、19aの下層に形成されている中間絶縁層2bも除去され、駆動電極も空間に懸架される。その他の構造体の下層に形成されている中間絶縁層2bは除去しない。これにより、前記可動部および可動電極以外の構造体を、中間絶縁層2bを介して支持基板2aに固定(連結)することができる。
【0069】
続いて、図2、3、8に示すように、所定の電極6、7、8(図示していない複数個)を有するキャップ5を角速度検出装置構造体上に搭載する。このとき、電極6、7、8は、固定部11、複数のパッド16c、17c、18c、19c上に重なるように位置合わせされる。すなわち、キャップ5に形成された所定の電極と、固定部11、複数のパッド16c、17c、18c、19cは電気的に接続される。これにより、キャップ5を形成した後でも、外部の集積回路とワイヤなどを用いて電気的に接続することができる。
【0070】
また、図2、図3、図8に示すように、台座部10上に接合するようにキャップ5が形成されている。このキャップ5は、素子形成領域DAを覆うように形成され、角速度検出装置の構造体が形成されている素子形成領域DAは、キャップ5によって気密封止される。
【0071】
本実施の形態1では、キャップ5としてガラス基板を用いているが、シリコン基板など他の材質による基板を用いてもよい。さらに、接合方法として、キャップ5と台座部10とを陽極接合によって接合する例を示しているが、プラズマやイオンによる表面活性化を用いる常温接合や、ガラスフリット、半田などの接着剤を用いてキャップ5と台座部10とを接合するようにしてもよい。
【0072】
例えば、キャップ5としてシリコン基板を用いることで、キャップ5と前記台座部10とを常温接合により接合することができる。このとき、キャップ5と台座部10が同じ材料であるので、封止材料同士の温度膨張係数の違いによる封止ひずみをなくすことができるため、高性能の角速度検出装置を得ることができる。
【0073】
続いて、図8に示すように、ダイシングライン21に沿って、キャップ5と接合された支持基板2aをダイシングすることにより、角速度検出装置1Aを個片化する。これにより本実施の形態1における角速度検出装置1Aを形成することができる。
【0074】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2では、前記実施の形態1と同様に本実施の形態2における角速度検出装置1Bについて図面を参照しながら説明する。図9は、本実施の形態2における角速度検出装置1Bの主要な構成要素を平面的に示す模式図である。
【0075】
本実施の形態2における角速度検出装置1Bの製造方法は、前記実施の形態1における角速度検出装置1Aと同様である。前記実施の形態1と異なる点は、角速度検出装置1Bの構成であり、本実施の形態2では、前記実施の形態1で説明した角速度検出装置1Aを励振方向に二つ配置し、励振素子13同士をリンク部22で繋いでいることである。そのため、二つの角速度検出装置は互いに連動し、音叉振動する。
【0076】
まず、図9を用いて本実施の形態2における角速度検出装置1Bの構成について説明するが、本実施の形態2は、上述の通り、前記実施の形態1が励振方向に二つ配置されている。そのため、前記実施の形態1で説明した内容と重複する部分は省いて、新しく追加された部分を重点的に説明する。
【0077】
図9において、角速度検出装置1Bには、前記実施の形態1同様、SOI(Silicon On Insulator)基板が使用されている。図2、図3で示しているように導体層2cを加工して素子形成領域DAを囲むように台座部10が形成され、この台座部10の内側に構成要素が形成されている。
【0078】
まず、台座部10で囲まれた素子形成領域DA内には、固定部11が形成されている。そして、この固定部11には、前記実施の形態1同様の駆動梁12が接続され励振素子13を懸架している。
【0079】
励振素子13は、駆動梁12により懸架され、励振手段16、17を備えている。また、二つの励振素子13は、励振方向であるx軸方向には柔らかく、検出方向であるy軸方向には硬いリンク部22により互いに連結されている。このリンク部22は、励振素子13から励振方向に伸びる連結部22a、と連結部から励振方向には柔らかく検出方向には硬い少なくとも4本のリンク梁22bと、このリンク部22同士を繋ぐリンク22cとで構成されている。このリンク22cは、なるべく変形しなくするため、リンク梁22bより幅が広く形成されている。
【0080】
励振手段16、17は、励振素子13を励振方向に音叉振動させる。すなわち、図4に示している励振回路を用いて、夫々の励振素子13が互いに近づいたり、遠ざかったりするよう逆相で振動させる。
【0081】
コリオリ素子14は、励振方向であるx軸方向には硬く、検出方向であるy軸方向には柔らかい少なくとも4本の検出梁15によって励振素子13に接続されている。そのため、コリオリ素子14は、励振素子13のx軸方向の振動に追従して励振素子13と同じ振幅、同じ位相で振動する。従って、z軸回りに角速度が印加された場合、このコリオリ素子14も互いに逆相で、励振素子13の振動周波数で振動する。
【0082】
検出手段18、19、23、24は、コリオリ素子14の動きを図10で示す検出回路を用いて検出する。前述のように、コリオリ素子14は印加された角速度により互いに逆相で振動する。しかし、加速度が印加された場合には、互いに同じ方向、即ち同相で変位する。そのため、図10で説明する既知の検出方法で角速度と加速度を分離して夫々同時に検出することができる。
【0083】
図10は、このような検出手段18、19、23、24で得られた静電容量の変化から、加速度と角速度の値を検出する方法を概略的に示している。符号のOPはオペアンプである。すなわち、検出手段18と検出手段24の容量を足した値と検出手段19と検出手段23を足した値の差分をとることで、印加された角速度が検出できるようになっている。また、検出手段18と検出手段23を足した値と検出手段19と検出手段24を足した値の差分をとることで、検出方向に印加された加速度がとれるようになっている。
【0084】
本実施の形態2の特徴は、駆動梁12を、加速度と角速度が同時に検出できる音叉型角速度検出装置1Bに適用したことである。これにより、前記実施の形態1同様、支持基板が実装歪、もしくは熱など外部環境の変動により変形しても、検出性能には影響の少ない角速度検出装置を得られることができる。
【0085】
続いて、前記実施の形態1と同じく、所定の電極を有するキャップ5を角速度検出装置1Bの構造体上に搭載する。このとき、前記電極は、固定部11、と励振手段16、17、検出手段18、19のパッド上に重なるように位置合わせされる。すなわち、キャップ5に形成された所定の電極と、固定部11、前記複数のパッドは電気的に接続される。これにより、キャップ5を形成した後でも、外部の集積回路とワイヤなどを用いて電気的に接続することができる。また、キャップ5は、台座部10上に接合され、素子形成領域DAを覆うように形成されているため、角速度検出装置の構造体が形成されている素子形成領域DAは、キャップ5によって気密封止される。
【0086】
続いて、前記実施の形態1同様、キャップ5が接合された支持基板2aをダイシングすることにより、角速度検出装置1Bを個片化する。これにより本実施の形態2における角速度検出装置1Bを形成することができる。
【0087】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0088】
例えば、前記実施の形態では、励振素子がコリオリ素子の内側に設けられている場合について説明したが、コリオリ素子の外側に励振素子を設ける場合にも適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明は、加速度センサ、角速度センサなどの慣性力検出装置や、振動子、メカニカルフィルターなど振動する微細電気機械素子を製造する製造業に幅広く利用することができる。
【符号の説明】
【0090】
1A 角速度検出装置
1B 角速度検出装置
2a 支持基板
2b 中間絶縁層
2c 導体層(活性層)
5 キャップ
6 電極
10 台座部
11 固定部
12 駆動梁
12a 固定梁
12b 自由梁
12c 支持梁
13 励振素子
14 コリオリ素子
15 検出梁
16 励振手段
16a 可動駆動電極
16b 固定駆動電極
16c パッド
17 励振手段
17a 可動駆動電極
17b 固定駆動電極
17c パッド
18 検出手段
18a 可動検出電極
18b 固定検出電極
18c パッド
19 検出手段
19a 可動検出電極
19b 固定検出電極
19c パッド
20 エッチホール
21 ダイシングライン
22 リンク部
22a 連結部
22b リンク梁
22c リンク
23 検出手段
23a 可動検出電極
23b 固定検出電極
23c パッド
24 検出手段
24a 可動検出電極
24b 固定検出電極
24c パッド
101 搬送波
102 アンプ
103 同期検波回路
DA 素子形成領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板に設けられる固定端と、
前記固定端に懸架される励振素子と、
前記励振素子を介して前記固定端に懸架されるコリオリ素子とを有し、
前記励振素子は、第1乃至第6梁によって前記固定端に懸架されており、
前記第1梁および前記第4梁は、それぞれ一端が前記固定端に接続され、かつ、前記励振素子の励振方向と直交する方向に延伸し、
前記第3梁および前記第6梁は、それぞれ一端が前記励振素子に接続され、かつ、前記直交する方向に延伸し、
前記第2梁は、前記第1梁の他端および前記第3梁の他端に接続され、かつ、前記励振方向に延伸し、
前記第5梁は、前記第4梁の他端および前記第6梁の他端に接続され、かつ、前記励振方向に延伸し、
前記第1梁乃至前記第3梁と、前記第4梁乃至前記第6梁とは、前記固定端を通って前記励振方向に延びる軸に対して対称配置されることを特徴とする角速度検出装置。
【請求項2】
前記励振素子および前記コリオリ素子が形成される活性層の面内において、前記励振素子が前記コリオリ素子の内側に設けられていることを特徴とする請求項1記載の角速度検出装置。
【請求項3】
前記第1梁乃至前記第6梁の組が、前記励振方向に所定の間隔を隔てて2組以上設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の角速度検出装置。
【請求項4】
請求項1、2、または3記載の角速度検出装置を一単位のセンサユニットとして、少なくとも2個の前記センサユニットを設け、それぞれの前記センサユニットが連動するようリンク梁によって連結されていることを特徴とする角速度検出装置。
【請求項5】
前記励振素子は長方形状であり、
前記励振素子および前記コリオリ素子が形成される活性層の面内において、前記第1梁乃至前記第6梁は前記長方形状の内部に設けられることを特徴とする請求項1記載の角速度検出装置。
【請求項6】
前記コリオリ素子は長方形状であり、
前記励振素子および前記コリオリ素子が形成される活性層の面内において、前記励振素子は前記コリオリ素子の内側に設けられることを特徴とする請求項1記載の角速度検出装置。
【請求項7】
前記第2梁の長さは、前記第1梁の長さより短く、
前記第2梁の幅は、前記第1梁の幅より長く、
前記第5梁の長さは、前記第4梁の長さより短く、
前記第5梁の幅は、前記第4梁の幅より長いことを特徴とする請求項1記載の角速度検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−29522(P2013−29522A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−220218(P2012−220218)
【出願日】平成24年10月2日(2012.10.2)
【分割の表示】特願2007−164975(P2007−164975)の分割
【原出願日】平成19年6月22日(2007.6.22)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】