説明

触媒およびその製造方法

【課題】比較的簡易な操作で、紫外線を利用した方法よりも短時間且つ省エネルギーでチタン含有ケイ酸塩多孔体の表面上に高分散状態で金属微粒子を担持させることができ、触媒活性を充分に向上させることが可能な触媒の製造方法を提供すること。
【解決手段】金属塩を溶解した溶液中にチタン含有ケイ酸塩多孔体を懸濁させ、該懸濁液にマイクロ波を照射することにより前記多孔体の表面上に金属微粒子を析出させることを特徴とする触媒の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チタン含有ケイ酸塩多孔体を担体とする触媒の製造方法、並びにその方法によって得られた触媒に関する。
【背景技術】
【0002】
高活性触媒を調製するためには、触媒活性物質を微粒化し、単位質量当りの表面積を大きくすることが必要である。そこで、工業的には、比表面積の大きな担体に活性金属を担持する方法が多く用いられている。活性金属を担体に担持する方法としては、蒸発乾固法、平衡吸着法、ポアフィリング法といったいわゆる含浸法や、イオン交換法などが知られている。
【0003】
しかしながら、担体を金属含有溶液に浸漬した後に溶媒を蒸発させて活性金属を担体に担持せしめる蒸発乾固法は、活性金属の凝集が起こり易く、活性金属の分散性が比較的低くなり、触媒活性の向上に限界があった。また、金属含有溶液に担体を浸漬した後に過剰の溶液を濾過等により除去し、担体に吸着した活性金属のみを担持せしめる平衡吸着法は、蒸発乾固法と比較すると活性金属の分散度を高くすることが可能であるが、部分的に見ると活性金属が凝集した部分と比較的均一に分散した部分が存在してしまい、担体全体に亘って活性金属を均一に分散させることは困難であり、やはり触媒活性の向上に限界があった。さらに金属含有溶液を僅かずつ担体に加え、担体表面が均一に濡れ始めた状態で含浸を終了するポアフィリング法は、活性金属を比較的分散性よく担体上に担持させることができるが、活性金属の担持量が比較的低く、やはり触媒活性の向上に限界があった。また、担体に含まれる金属カチオンと担持しようとする金属カチオンとのイオン交換を利用して担体に活性金属を担持せしめるイオン交換法は、前記含浸法と比較して比較的高分散状態で活性金属を担体に担持せしめることができる傾向にあるが、イオン交換が平衡反応である場合に交換率を上げて活性金属の担持量を増やすためには、イオン交換操作を繰返し行う必要があり、前記含浸法に比べて触媒の調製が煩雑であるという問題があった。
【0004】
また、従来から種々の触媒が開発されており、例えば、特開平11−76820号公報(特許文献1)には、チタン含有ケイ酸塩多孔体に金微粒子を固定化した炭化水素部分酸化用触媒が開示されている。また、特表2007−530677号公報(特許文献2)には、担体となるチタノシリケートをマイクロ波加熱により製造し、これに金を担持した炭化水素ヒドロ酸化用触媒が開示されている。更には、特開2007−307436号公報(特許文献3)にも、含浸法により担体に金属を担持させて触媒前駆体を形成した後、この触媒前駆体を空気中でマイクロ波により加熱し、更に還元して得られるフィッシャー・トロプシュ合成用触媒が開示されている。しかしながら、特許文献1〜3に記載の触媒は、いわゆる含浸法により製造されたものであり、やはり触媒活性の向上には限界があった。
【0005】
これに対して本発明者らは、国際公開第WO2007/037026号パンフレット(特許文献4)において、活性金属を担持する方法として、金属塩を溶解した溶液中にチタン含有ケイ酸塩多孔体を懸濁させ、この懸濁液に200nm〜450nmの波長成分を含む紫外線を照射することにより、前記多孔体の表面上に金属微粒子を析出させる方法を提案した。この方法によれば、活性金属を平均直径10nm以下の超微粒子として担体表面に高分散化させることができ、これを触媒として用いることにより、前記含浸法による触媒に比較して触媒活性を充分に向上させることが可能であることを見出した。しかしながら、前記方法では触媒調製に10時間以上かかるという難点があった。
【0006】
一方、マイクロ波を利用して貴金属を担体に担持させた触媒として、Guiwang Zhaoらは、メソポーラスカーボンやメソポーラスカーボンナノファイバー上に白金ナノ粒子を高分散させた触媒を提案している〔Guiwang Zhaoら、J.Phys.Chem.C、2008年、第112巻、1028〜1033頁(非特許文献1)〕。しかしながら、この触媒はエチレングリコール中でマイクロ波を照射して調製されており、水溶液中で調製した例は少なく、これまで、水溶液中でマイクロ波を照射してシングルサイト触媒に金属を担持させる方法についての報告例はなかった。
【0007】
【特許文献1】特開平11−76820号公報
【特許文献2】特表2007−530677号公報
【特許文献3】特開2007−307436号公報
【特許文献4】国際公開第WO2007/037026号パンフレット
【非特許文献1】Guiwang Zhaoら、J.Phys.Chem.C、2008年、第112巻、1028〜1033頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、比較的簡易な操作で、紫外線を利用した方法よりも短時間且つ省エネルギーでチタン含有ケイ酸塩多孔体の表面上に高分散状態で金属微粒子を担持させることができ、触媒活性を充分に向上させることが可能な触媒の製造方法、並びにそれによって得られる触媒活性が充分に向上した触媒を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、チタン含有ケイ酸塩多孔体を金属含有溶液に懸濁させた状態で、紫外線よりも発生エネルギーの少ないマイクロ波を照射することによって短時間でチタン含有ケイ酸塩多孔体の表面上に高分散状態で金属微粒子を担持させることができ、触媒活性を充分に向上させることが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明の触媒の製造方法は、金属塩を溶解した溶液中にチタン含有ケイ酸塩多孔体を懸濁させ、該懸濁液にマイクロ波を照射することにより前記多孔体の表面上に金属微粒子を析出させることを特徴とする方法である。
【0011】
このような製造方法においては、温度が20〜120℃の前記懸濁液に、前記チタン含有ケイ酸塩多孔体1g当たり10〜10000Wのマイクロ波を1分間〜3時間照射することが好ましい。
【0012】
また、本発明の触媒は、前記本発明の製造方法により得られたものであり、チタン含有ケイ酸塩多孔体と、前記多孔体の表面上に析出された金属微粒子とからなることを特徴とするものである。このような触媒のうち、COパルス吸着法により測定した金属分散度が20%以上であるものが好ましい。
【0013】
本発明に用いられる金属としては、金、銀、白金族金属及び鉄族金属からなる群から選択される少なくとも1種の金属が好ましく、中でも白金及び/又は金がより好ましい。
【0014】
本発明に用いられるチタン含有ケイ酸塩多孔体としては、ケイ素原子の一部がチタン原子で置換されているシリカ骨格を有するものが好ましく、また、チタン含有メソポーラスシリカ又はチタン含有ゼオライトも好ましく、BET法により測定された比表面積が100m/g以上のチタン含有メソポーラスシリカがより好ましい。
【0015】
なお、上記本発明の方法によって、チタン含有ケイ酸塩多孔体の表面上に高分散状態で金属微粒子が担持され、得られる触媒の触媒活性が充分に向上するようになる理由は必ずしも定かでないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、金属塩を溶解し溶液中にチタン含有ケイ酸塩多孔体を懸濁させ、この懸濁液にマイクロ波を照射すると、溶液中の金属カチオンが、マイクロ波照射により励起活性化された前記多孔体表面のチタン原子と反応してTi−金属結合を形成するため、チタン含有ケイ酸塩多孔体の表面のチタン原子が存在する部分に金属が選択的に析出する。つまり、本発明の方法では、前記多孔体表面のチタンサイトのみに選択的に金属を結合させることができるため、チタン原子が表面上に均一に分散しているチタン含有ケイ酸塩多孔体を用いれば、触媒活性成分である金属を前記多孔体表面上に均一に分散させることが可能となる。
【0016】
また、前記多孔体表面のチタン原子は、マイクロ波によって励起活性化されやすく、短時間でより多くの活性サイトが形成され、多くの金属カチオンがチタン原子と反応する。その結果、金属微粒子の担持量が増大し、触媒活性がより向上するものと推察される。
【0017】
さらに、析出した金属はチタン原子をアンカーとして前記多孔体表面上に充分に固定化され、同時に金属−金属同士の結合形成が抑制されるため、凝集が防止された金属微粒子が高分散状態でチタン含有ケイ酸塩多孔体の表面上に担持された状態になる。そのため、本発明のマイクロ波照射により調製した触媒においては、従来の含浸法により調製した担持触媒より、金属原子当りの活性が高くなり、反応場が効率よく形成され、触媒活性の充分な向上が達成されるようになると本発明者らは推察する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、比較的簡易な操作で、紫外線を利用した方法よりも短時間且つ省エネルギーでチタン含有ケイ酸塩多孔体の表面上に高分散状態で金属微粒子を担持させることができ、触媒活性を充分に向上させることが可能な触媒を得ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
【0020】
先ず、本発明の触媒製造方法について説明する。すなわち、本発明の触媒の製造方法は、金属塩を溶解した溶液中にチタン含有ケイ酸塩多孔体を懸濁させ、この懸濁液にマイクロ波を照射することにより前記多孔体の表面上に金属微粒子を析出させることを特徴とする方法である。
【0021】
本発明で用いるチタン含有ケイ酸塩多孔体の種類は、特に限定されるものではないが、ケイ素原子の一部がチタン原子で置換されているシリカ骨格を有する多孔体であることが好ましく、高い比表面積を有し、チタン原子が孤立してケイ酸骨格中に高分散しているものが特に好ましい。これにより、チタン含有ケイ酸塩多孔体の表面全体に亘って金属微粒子を高分散させることができ、触媒活性が充分に向上した触媒を得ることが可能となる。
【0022】
このようなチタン含有ケイ酸塩多孔体としては、例えば、ゼオライト(X、Y型、ZSM−5、ZSM−48など)系材料のアルミニウム原子及び/又はケイ素原子の一部がチタンで置き換わってチタンがゼオライト格子中に組み込まれたチタン含有ゼオライト、大きな細孔(メソポア)を有するメソポーラスシリカ(MCM−41、MCM−48、MCM−50など)の一部をチタン原子で置換したチタン含有メソポーラスシリカ、チタンとシリコンの複合酸化物であってミクロポーラスなチタノシリカライト(いわゆるTS−1、TS−2)等が挙げられる。また、これらのチタン含有ケイ酸塩多孔体上に酸化チタンを微少量高分散担持させたものを用いることもできる。これらのうち、大きな比表面積を有し、チタン原子が孤立してケイ酸骨格中に高分散している、ケイ素原子の一部がチタン原子で置換されたメソポーラスシリカが好ましい。
【0023】
本発明にかかるチタン含有ケイ酸塩多孔体におけるチタンの含有量は、TiとSiの原子比率(Ti/Siと表わす)に換算して、Ti/Si=0.001〜0.1の範囲内が好ましく、Ti/Si=0.005〜0.05の範囲内がより好ましい。チタンの含有量が前記下限よりも少ないと、単位表面積当たりのチタン原子が少なくなり、担持できる金属の量が減少して触媒活性が低下する傾向にある。一方、チタンの含有量が上記上限より多いと、全てのチタン原子がシリカ骨格に入らないため、多孔体の細孔内に酸化チタンの状態で存在するようになり、チタン原子の分散性が低下し、結果として金属微粒子の分散性が低下して触媒活性が低下する傾向になる。
【0024】
また、本発明にかかるチタン含有ケイ酸塩多孔体のうち、メソポーラスな材料については、BET法により測定された比表面積が100m/g以上のものがより好ましい。比表面積が前記下限未満では活性サイト数の減少を招く傾向にある。
【0025】
本発明にかかるチタン含有ケイ酸塩多孔体の形状は、特に限定されるものではなく、粉体状であっても、他の各種形状に成形したものであってもよい。また、本発明にかかるチタン含有ケイ酸塩多孔体は、予め形成された支持体に固定化した状態で用いることもできる。このような支持体としては、チタンを含まない金属酸化物や各種金属からなる材料を用いることができる。具体例としては、各種セラミックス(アルミナ、シリカ、マグネシア、コージエライト、酸化ジルコニウム等)、各種金属からなるハニカム状担体、ペレット状担体等が挙げられる。
【0026】
本発明で用いる金属塩としては、後述する溶媒に溶解し、優れた触媒作用を示す金属元素の塩であることが好ましい。このような触媒作用を示す金属元素のうち、環境浄化反応、エネルギー変換反応、選択的酸化反応等に高活性且つ高選択性を示す触媒材料として利用される機会が高いという観点から、金、銀、白金族金属(ルテニウム、ロジウム、パラジウム、白金、オスミウム及びイリジウム)及び鉄族金属(鉄、コバルト、ニッケル)からなる群から選択される1種又は2種以上の金属であることが好ましく、中でも白金及び/又は金が特に好ましい。従って、本発明においては、前記金属塩を1種単独で、又は2種類以上混合して用いることができる。
【0027】
また、本発明にかかる金属塩を構成する塩としては、硝酸塩等の鉱酸塩、酢酸塩等の有機酸塩、塩素化物等のハロゲン化物等を用いることができる。また、上記金属塩を溶解させる溶媒としては、水、水とアルコール(メタノール、エタノール等)との混合溶媒等が挙げられる。このように、本発明の触媒の製造方法においては、水または水を含む混合溶媒を用いることはできる。
【0028】
上記の金属塩を溶解した溶液の濃度は、特に制限されないが、0.00001〜1mol/L程度であることが好ましく、0.0001〜0.02mol/L程度であることがより好ましい。また、前記溶液中に懸濁されるチタン含有ケイ酸塩多孔体の濃度も特に制限されないが、通常のマイクロ波発生装置を用いる場合、0.01〜100g/L程度であることが好ましく、0.1〜50g/L程度であることがより好ましい。
【0029】
本発明においては、上記の金属塩を溶解した溶液中に上記のチタン含有ケイ酸塩多孔体を懸濁させ、この懸濁液にマイクロ波を照射することにより前記多孔体の表面上に金属微粒子を析出させることができる。マイクロ波は紫外線に比べて発生エネルギーが少ないため、本発明のようにマイクロ波を照射した場合には、紫外線を照射する場合に比べて省エネルギー化を図ることができる。また、マイクロ波照射の場合には、紫外線照射の場合に比べて短時間で金属微粒子を析出させることも可能となり、さらに、多く金属微粒子を担持することができ、触媒活性が充分に向上した触媒を得ることができる。
【0030】
本発明においては、特に制限されないが、触媒1g当たり、10〜10000Wのマイクロ波を、照射することが好ましく、100〜7000Wのマイクロ波を照射することがより好ましい。マイクロ波の照射エネルギーが前記下限未満になると多孔体表面のチタン原子が充分に励起活性化されず、金属担持量が減少する傾向にある。他方、前記上限を超えてもTi−金属結合形成速度の向上に対するマイクロ波照射エネルギーの効果は認められなくなる傾向にある。
【0031】
また、マイクロ波の照射時間は、特に制限されないが、1分間〜3時間であることが好ましく、1〜30分間であることがより好ましい。マイクロ波の照射時間が前記下限未満になると多孔体表面のチタン原子が充分に励起活性化されず、金属担持量が減少する傾向にある。他方、前記上限を超えてもTi−金属結合形成速度の向上に対するマイクロ波照射時間の効果は認められなくなる傾向にある。
【0032】
また、マイクロ波を照射する際の溶液の温度としては、20℃〜120℃の範囲が好ましく、25〜110℃の範囲がより好ましい。かかる温度が上記下限温度より低い場合には、溶液中の金属イオンとチタン種との結合形成速度が遅くなり、触媒調製に要する時間が長くなる傾向にある。他方、溶液の温度を高くすることにより溶液中の金属イオンとチタン種との結合形成速度は速くなるが、上限温度を超える温度にしても結合形成速度向上に対する温度効果は認められなくなる傾向にある。
【0033】
以上説明したマイクロ波照射析出法によりチタン含有ケイ酸塩多孔体の表面上に金属粒子を析出させた後、例えば、遠心分離により固形分を回収し、更に必要に応じて乾燥処理、焼成処理を施すことによって以下に説明する本発明の触媒が得られる。このような焼成処理は必ずしも必要でなく、その条件も特に限定されないが、空気雰囲気下100℃〜800℃で、0.5〜48時間程度であることが好ましい。また、マイクロ波照射は、チタン含有ケイ酸塩多孔体の表面上に高分散して存在しているチタン種に作用し、金属前駆体(例えば、金属カチオン)との相互作用により金属粒子が還元され固定化されるため、水素還元処理は必ずしも必要ではなく、その条件も特に限定されないが、水素雰囲気下100〜500℃で、0.5〜24時間程度であることが好ましい。
【0034】
上記本発明の方法により製造される本発明の触媒は、前記チタン含有ケイ酸塩多孔体と、前記多孔体の表面上に析出された金属微粒子とからなるものである。このような本発明の触媒は、金属微粒子が高分散状態でかつ多孔体表面上に担持されているため、従来の含浸法により調製した触媒より高い触媒活性を示すものである。また、本発明の触媒は、紫外線照射により調製したものより金属担持量が多い触媒であり、高い触媒活性を示すものである。
【0035】
本発明の触媒における金属微粒子の担持量は、前記多孔体中に高分散状態で存在しているチタン種により制限されるが、0.005〜5質量%程度であることが好ましく、0.01〜3質量%程度であることがより好ましい。金属微粒子の担持量が前記下限未満になると触媒活性サイト数が少なくなり触媒活性が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると金属種が凝集して粒子が大きくなりすぎ触媒活性が低下する傾向にある。なお、本発明において金属微粒子の担持量とは、触媒表面だけでなく、内部に担持されたものを含む値(トータル値)であり、ICPによる元素分析によって求めることができる。
【0036】
また、本発明の触媒における金属分散度は20%以上であることが好ましい。金属分散度が前記下限未満になると触媒表面の活性サイト数が少なくなり触媒活性が低下する傾向にある。なお、「金属分散度」とは、触媒に担持された全金属原子数に対する触媒表面に露出している金属原子数の割合(露出金属原子数/全金属原子数[%])を意味する。この金属分散度は、触媒を酸素雰囲気中、400℃で15分間保持し、次いで水素雰囲気中、400℃で15分間保持し、さらにヘリウム雰囲気中で50℃に冷却した後、全自動触媒ガス吸着量測定装置(BEL JAPAN,INC社製「BEL−METAL−1」)を用いてCOパルス吸着法に従って前記露出金属原子数を測定し、この露出金属原子数と前記金属微粒子の担持量から計算される全金属原子数とから求めることができる。
【0037】
また、本発明の触媒において前記チタン含有ケイ酸塩多孔体に担持される金属微粒子の粒径は特に制限されないが、平均粒子径が1〜100nm程度であることが好ましく、1〜20nm程度であることがより好ましい。平均粒子径が前記下限未満では前記多孔体に金属種が埋もれたりして触媒活性サイト数が少なくなり触媒活性が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると金属種が凝集して粒子が大きくなりすぎ触媒活性が低下する傾向にある。
【0038】
このような本発明の触媒は、目的とする反応に対応して適宜金属元素を選択することにより、公知のあらゆる反応に用いることができる。例えば、パラジウム、ニッケル又は白金を含有する本発明の触媒は水素化反応、脱水素反応、酸化反応等に対して高活性を示す。また、コバルト又はロジウムを含有する本発明の触媒はヒドロホルミル化反応、ヒドロエステル化反応等に対して高活性を示す。
【実施例】
【0039】
以下、実施例及び比各例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例等において、平均細孔径、比表面積、金属担持量、金属微粒子の平均粒子径、金属分散度及び金属表面積は、以下の方法により測定した。また、触媒担体(多孔体)として以下のものを使用した。
【0040】
<平均細孔径及び比表面積>
触媒担体または得られた金属担持触媒を200℃で5時間真空引きして測定用試料を調製し、この測定用試料についてBET法(装置:BEL JAPAN,INC社製「BELSORP−max」により平均細孔径及び比表面積を測定した。
【0041】
<金属担持量>
得られた金属担持触媒を、フッ酸を用いて溶解した後、王水を加えて担持金属を溶解し、さらに硫酸を加えてフッ酸及び王水を除去して測定用試料を調製し、この測定用試料についてICPによる元素分析(装置:Perkin Elmer社製「OPTIMA 3000 XL」)を行ない、金属担持量を算出した。
【0042】
<金属微粒子の平均粒子径、金属分散度及び金属表面積>
得られた金属担持触媒を、酸素雰囲気中、400℃で15分間保持し、次いで水素雰囲気中、400℃で15分間保持し、さらにヘリウム雰囲気中で50℃に冷却した後、全自動触媒ガス吸着量測定装置(BEL JAPAN,INC社製「BEL−METAL−1」)を用いてCOパルス吸着法に従って、担持された金属微粒子の平均粒子径、金属分散度及び金属表面積を測定した。
【0043】
(触媒担体)
<チタン含有メソポーラスシリカ>
国際公開第WO2007/037026号パンフレットの実施例に記載された方法と同様の方法によりチタン含有メソポーラスシリカを合成した。得られたチタン含有メソポーラスシリカは、ケイ素原子の一部がチタン原子で置換されているシリカ骨格を有するもので、チタン原子とケイ素原子との比率(原子比)が(Ti/Si)=0.01であり、平均細孔径が3.71nm、比表面積が1187m/gである規則配列メソ孔を有するヘキサゴナル構造のチタン含有メソポーラスシリカ(表及び図中においては「1%Ti−HMS」と略す。以下同様。)であった。
【0044】
<チタンを含まないメソポーラスシリカ>
チタン源としてのチタンテトライソプロポキシドを用いなかった以外は、国際公開第WO2007/037026号パンフレットの実施例に記載された方法と同様の方法によりメソポーラスシリカを合成した。得られたメソポーラスシリカは、規則配列メソ孔を有するヘキサゴナル構造のメソポーラスシリカ(HMS)であった。
【0045】
<チタノシリカライト>
チタンとシリコンの複合酸化物であってミクロポーラスなシリカ骨格を有するチタノシリカライト(TS−1)として、触媒学会の参照触媒ARC−TS1CL(Si/Ti=35)を使用した。このチタノシリカライトにおけるチタン原子とケイ素原子との比率(原子比)は(Ti/Si)=0.029であり、比表面積は390m/gであった。
【0046】
(実施例1)
本発明のマイクロ波照射析出法により、以下のようにして、白金担持チタン含有メソポーラスシリカ触媒を得た。すなわち、0.52mMの塩化白金酸水溶液160mL(白金換算で0.101g)に0.5gの前記チタン含有メソポーラスシリカを懸濁させ、この懸濁液を105℃に保持しながら、マイクロ波反応装置(EYELA社製「MWO−10000S型」)を用いて出力400W、周波数2.45GHzのマイクロ波を15分間照射した。その後、遠心分離により固形分を回収し、110℃で一晩乾燥した後、450℃で5時間焼成して白金担持チタン含有メソポーラスシリカ触媒(Mw−Pt/1%Ti−HMS)を得た。
【0047】
得られた白金担持チタン含有メソポーラスシリカ触媒の平均細孔径、比表面積、白金担持量、金属微粒子の平均粒子径、金属分散度及び金属表面積を前記方法により測定した。その結果を表1に示す。なお、表1には、触媒担体として用いたチタン含有メソポーラスシリカ触媒の平均細孔径及び比表面積も示した。
【0048】
また、得られた白金担持チタン含有メソポーラスシリカ触媒を透過型顕微鏡により観察した結果を図1に示し、Pt LIII−edge FT−EXAFS分析した結果を図2に示す。
【0049】
さらに、得られた白金担持チタン含有メソポーラスシリカ触媒のX線回折測定を行なった結果、チタン含有メソポーラスシリカに特有なピークのみが認められた。このこと、及び、表1に示すように、白金担持チタン含有メソポーラスシリカ触媒の平均細孔径が3.71nm、比表面積が926m/gであり、白金担持前のチタン含有メソポーラスシリカの測定値とほとんど変わらなかったことから、白金担持後もチタン含有メソポーラスシリカ自体のメソポーラス構造が保持されていることが確認された。
【0050】
<ニトロベンゼンの水素化還元反応>
得られた白金担持チタン含有メソポーラスシリカ触媒の触媒活性を評価するために、以下のようにしてニトロベンゼンの水素化反応を実施した。すなわち、得られた白金担持チタン含有メソポーラスシリカ触媒を200℃で、120分間水素還元処理した後、この触媒0.0154gとニトロベンゼン2mM(0.246g)とを50mlのガラス製反応器に入れ、これに溶媒としてエタノールを10ml加えて、水素圧1atm、温度50℃の条件で攪拌した。この間、一定時間毎にニトロベンゼンの消費量及びアニリンの生成量をガスクロマトグラフィー((株)島津製作所製「GC−14B」、FID検出、TC−1カラムを使用)で分析した。その結果を図3に示す。この結果から算出したニトロベンゼンの消費速度を表1に示す。
【0051】
(比較例1)
いわゆる含浸法により、以下のようにして、比較のための白金担持チタン含有メソポーラスシリカを得た。すなわち、0.52mMの塩化白金酸水溶液160mL(白金換算で0.101g)に0.5gの前記チタン含有メソポーラスシリカを懸濁させた後、水浴を80℃に保持しながらエバポレーターで溶媒を蒸発させ、乾固させた。その後、110℃で一晩乾燥した後、450℃で5時間焼成して白金担持チタン含有メソポーラスシリカ触媒(imp−Pt/1%Ti−HMS)を得た。
【0052】
得られた白金担持チタン含有メソポーラスシリカ触媒の平均細孔径、比表面積、白金担持量、金属微粒子の平均粒子径、金属分散度及び金属表面積を前記方法により測定した。その結果を表1に示す。また、得られた白金担持チタン含有メソポーラスシリカ触媒についてPt LIII−edge FT−EXAFS分析した結果を図2に示す。
【0053】
また、得られた白金担持チタン含有メソポーラスシリカ触媒の触媒活性を、実施例1と同様にしてニトロベンゼンの水素化還元反応により評価した。ニトロベンゼンの消費量及びアニリンの生成量を図3に示し、この結果から算出したニトロベンゼンの消費速度を表1に示す。
【0054】
(比較例2)
前記チタン含有メソポーラスシリカの代わりに前記チタンを含まないメソポーラスシリカ0.5gを用いた以外は実施例1と同様にして白金処理したチタン不含有メソポーラスシリカ(Mw−Pt/HMS)を得た。
【0055】
得られた白金処理したチタン不含有メソポーラスシリカの白金担持量を前記方法により測定したところ、白金は担持されていないことが確認された。
【0056】
【表1】

【0057】
表1に示した結果から明らかなように、触媒担体としてチタンを含有するメソポーラスシリカを用いた場合(実施例1)には白金が担持されているのに対して、チタンを含有しないメソポーラスシリカを用いた場合(比較例2)には白金が担持されておらず、本発明の製造方法のようにマイクロ波を照射して担体に白金を担持する場合にはチタン種が必須成分であることが示唆された。
【0058】
また、図1に示した結果から明らかなように、本発明の製造方法により得られた白金担持チタン含有メソポーラスシリカ触媒(実施例1)においては、白金が微粒子としてチタン含有メソポーラスシリカ表面上に高分散した状態で存在していることが確認された。
【0059】
さらに、表1に示した結果から明らかなように、本発明の製造方法のようにマイクロ波を照射して白金を担持した場合(実施例1)には、含浸法により担持した場合(比較例1)に比べて白金担持量が若干多いにも係わらず、金属分散度が高く、金属微粒子の平均粒子径が小さくなり、また、図2に示したように、Pt−Pt結合に起因するピーク強度が小さくなった。これらのことから、本発明の製造方法により得られた白金担持触媒は、白金微粒子同士で凝集することなく、高分散状態で存在していることが示唆された。
【0060】
表1に示した結果から明らかなように、本発明のマイクロ波を利用した製造方法により得られた触媒(実施例1)においては、含浸法により得られた触媒(比較例1)に比べて、ニトロベンゼンの消費速度が速く、触媒活性が向上していることが確認された。
【0061】
(実施例2)
本発明のマイクロ波照射析出法により、以下のようにして、金担持チタン含有メソポーラスシリカ触媒を得た。すなわち、0.52mMの塩化白金酸水溶液の代わりに0.52mMの塩化金酸水溶液160mL(金換算で0.102g)を用いた以外は実施例1と同様にして金担持チタン含有メソポーラスシリカ触媒(Mw−Au/1%Ti−HMS)を得た。
【0062】
得られた金担持チタン含有メソポーラスシリカ触媒の金担持量、金属微粒子の平均粒子径、金属分散度及び金属表面積を前記方法により測定した。その結果を表2に示す。また、得られた金担持チタン含有メソポーラスシリカ触媒の紫外可視吸収スペクトルを図4に示す。
【0063】
(比較例3)
比較例1と同様にして、いわゆる含浸法により、比較のための金担持チタン含有メソポーラスシリカを得た。すなわち、0.52mMの塩化白金酸水溶液の代わりに0.52mMの塩化金酸水溶液160mL(金換算で0.102g)を用いた以外は比較例1と同様にして金担持チタン含有メソポーラスシリカ触媒(imp−Au/1%Ti−HMS)を得た。
【0064】
得られた金担持チタン含有メソポーラスシリカ触媒の金属微粒子の平均粒子径、金属分散度及び金属表面積を前記方法により測定した。その結果を表2に示す。
【0065】
(実施例3)
本発明のマイクロ波照射析出法により、以下のようにして、金担持チタノシリカライト触媒を得た。すなわち、前記チタン含有メソポーラスシリカの代わりに前記チタノシリカライト(TS−1)0.5gを用いた以外は実施例1と同様にして金担持チタノシリカライト触媒(Mw−Au/TS−1)を得た。
【0066】
得られた金担持チタノシリカライト触媒の金担持量を前記方法により測定した。その結果を表2に示す。また、得られた金担持チタノシリカライト触媒の紫外可視吸収スペクトルを図4に示し、Ti−edge XAFS分析した結果を図5に示す。なお、図5にはチタノシリカライト(TS−1)のみについてTi−edge XAFS分析した結果も示した。さらに、図6には、得られた金担持チタノシリカライト触媒をFT−EXAFS分析した結果を示す。なお、図6には、チタニアのみ、チタノシリカライト(TS−1)のみについてFT−EXAFS分析した結果も示した。
【0067】
(比較例4)
前記チタン含有メソポーラスシリカの代わりに前記チタンを含まないメソポーラスシリカ0.5gを用いた以外は実施例2と同様にして金処理したチタン不含有メソポーラスシリカ(Mw−Au/HMS)を得た。
【0068】
得られた金処理したチタン不含有メソポーラスシリカの金担持量を前記方法により測定したところ、金は担持されていないことが確認された。また、得られた金処理したチタン不含有メソポーラスシリカの紫外可視吸収スペクトルを図4に示す。
【0069】
【表2】

【0070】
表2に示した結果から明らかなように、触媒担体としてチタンを含有するメソポーラスシリカを用いた場合(実施例2)やチタノシリカライトを用いた場合(実施例3)には金が担持されているのに対して、チタンを含有しないメソポーラスシリカを用いた場合(比較例4)には金は担持されていないことが確認された。
【0071】
また、図4に示した結果から明らかなように、触媒担体としてチタン含有メソポーラスシリカやチタノシリカライトを用いた場合(実施例2〜3)には、得られた触媒の紫外可視吸収スペクトルにおいてプラズモンピークが520nm付近に観察されたことから、金が担持されていることが確認された。一方、チタンを含有していないメソポーラスシリカを用いた場合(比較例4)にはプラズモンピークが観察されず、金は担持されていないことが確認された。
【0072】
従って、本発明の製造方法のようにマイクロ波を照射して担体に金を担持する場合にはチタン種が必須成分であることが示唆された。また、このことから、本発明のマイクロ波照射を利用した触媒の製造方法においては、チタン種が必須成分であることが更に強く示唆された。
【0073】
また、表2に示した結果から明らかなように、本発明の製造方法のようにマイクロ波を照射して金を担持した場合(実施例2)、含浸法により担持した場合(比較例3)に比べて平均粒子径が非常に小さい金属微粒子が高分散状態で担持されていることが確認された。
【0074】
また、図5に示した結果から明らかなように、プラズモンピークがより小さい金担持チタノシリカライト(Mw−Au/TS−1)においても、チタノシリカライト(TS−1)のみの場合に比べてTi−edge XAFSスペクトルのpreedgeピーク強度が減少していることから、チタノシリカライト中の孤立Ti種とAuの相互作用が示唆された。さらに、図6に示した結果から明らかなように、金担持チタノシリカライト(Mw−Au/TS−1)のFT‐EXAFSスペクトルの3Å付近にピークが観察され、上記と同様にチタノシリカライト中の孤立Ti種とAuの相互作用が示唆され、チタノシリカライトに金が担持されていることが確認された。
【産業上の利用可能性】
【0075】
以上説明したように、本発明によれば、紫外線を利用した方法よりも短時間且つ省エネルギーでチタン含有ケイ酸塩多孔体の表面上に高分散状態で金属微粒子を担持させることができ、触媒活性を充分に向上させることが可能な触媒の製造方法を提供することが可能となる。従って、本発明の製造方法によって得られる触媒においては、チタン含有ケイ酸塩多孔体の表面上に高分散状態で金属微粒子を担持されており、触媒活性を充分に向上させることが可能となる。
【0076】
従って、本発明は各種化成品を合成するための水素化触媒、あるいは酸化触媒、環境浄化触媒等を得るための技術として非常に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】実施例1で得られた白金担持チタン含有メソポーラスシリカ触媒中の白金微粒子の分散状態を示す透過型電子顕微鏡写真である。
【図2】実施例1及び比較例1で得た白金担持チタン含有メソポーラスシリカ触媒のPt LIII−edge FT−EXAFSスペクトルを示すグラフである。
【図3】実施例1及び比較例1で得た白金担持チタン含有メソポーラスシリカ触媒を用いてニトロベンゼンの水素化還元反応を実施した場合におけるニトロベンゼンの消費量及びアニリンの生成量の経時変化を示すグラフである。
【図4】実施例2及び実施例3で得た金担持触媒、並びに比較例4で得た金処理したシリカの紫外可視吸収スペクトルを示すグラフである。
【図5】実施例3で得た金担持チタノシリカライト触媒のTi−edge XAFSスペクトルを示すグラフである。
【図6】実施例3で得た金担持チタノシリカライト触媒のFT−EXAFSスペクトルを示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属塩を溶解した溶液中にチタン含有ケイ酸塩多孔体を懸濁させ、該懸濁液にマイクロ波を照射することにより前記多孔体の表面上に金属微粒子を析出させることを特徴とする触媒の製造方法。
【請求項2】
温度が20〜120℃の前記懸濁液に、前記チタン含有ケイ酸塩多孔体1g当たり10〜10000Wのマイクロ波を1分間〜3時間照射することを特徴とする請求項1に記載の触媒の製造方法。
【請求項3】
前記金属が、金、銀、白金族金属及び鉄族金属からなる群から選択される少なくとも1種の金属であることを特徴とする請求項1または2に記載の触媒の製造方法。
【請求項4】
前記金属が、白金及び/又は金であることを特徴とする請求項3に記載の触媒の製造方法。
【請求項5】
前記チタン含有ケイ酸塩多孔体が、ケイ素原子の一部がチタン原子で置換されているシリカ骨格を有するものであることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の触媒の製造方法。
【請求項6】
前記チタン含有ケイ酸塩多孔体が、チタン含有メソポーラスシリカ又はチタン含有ゼオライトであることを特徴とする請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載の触媒の製造方法。
【請求項7】
前記チタン含有ケイ酸塩多孔体が、BET法により測定された比表面積が100m/g以上のチタン含有メソポーラスシリカであることを特徴とする請求項6に記載の触媒の製造方法。
【請求項8】
請求項1〜7のうちのいずれか一項に記載の触媒の製造方法により得られたものであり、チタン含有ケイ酸塩多孔体と、前記多孔体の表面上に析出された金属微粒子とからなるものであることを特徴とする触媒。
【請求項9】
COパルス吸着法により測定した金属分散度が20%以上であることを特徴とする請求項8に記載の触媒。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図1】
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【公開番号】特開2010−36140(P2010−36140A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−203850(P2008−203850)
【出願日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【出願人】(000004444)新日本石油株式会社 (1,898)
【出願人】(504176911)国立大学法人大阪大学 (1,536)
【Fターム(参考)】