説明

触媒バグフィルター

【課題】使用寿命の長い触媒バグフィルターを提供する。
【解決手段】本発明の触媒バグフィルター100は、触媒40を担持するフィルター基材30と、フィルター基材30に積層されて、触媒40の脱落を抑制するPTFEラミネート濾材層(脱落抑制層)15と、を含んでいる。PTFEラミネート濾材層15は、PTFE多孔膜10を含んでおり、耐熱性を有する糸でフィルター基材30と縫い合わされることによってフィルター基材30に接合されている。PTFEラミネート濾材層15は、PTFE多孔膜10に接合された通気性支持材20をさらに含んでいてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、触媒バグフィルターに関する。
【背景技術】
【0002】
都市ゴミ焼却炉などでは、排ガス中から煤塵とともに、窒素酸化物(NOx)やダイオキシン類などの環境有害物質を除去するために、消石灰、活性炭、アンモニアなどの薬剤を用いて、有害物質を段階的に吸着、分解、中和する作業が行われている。しかしながら、このような清浄化作業には、大掛かりな設備が必要となるだけでなく、投入する薬剤量の管理に手間がかかるとともに、薬剤の使用量が膨大になるためコスト高であるという問題がある。
【0003】
排ガス処理の設備を単純化するとともに、排ガスの清浄化処理を容易にする目的から、触媒バグフィルターに関する研究が盛んである。触媒バグフィルターとは、酸化チタンやバナジウムなどの触媒粉が、通気性フィルター内に担持されたものであり、例えば、触媒粉を含むスラリー水溶液にフィルターを浸漬した後、これを乾燥させることにより製造される(特許文献1〜3参照)。
【0004】
【特許文献1】特開平10−192655号公報
【特許文献2】特開平10−180039号公報
【特許文献3】特開2004−24937号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1〜3に開示されているような従来の触媒バグフィルターは、有害物質の除去能力の低下が早い、換言すれば使用寿命が短いという問題がある。この理由は次のとおりである。バグフィルターには、粉塵の捕集に伴う目詰まりを解消する目的で、例えば空気による逆圧(集塵時の吸引方向とは逆の方向に与えられる圧力)が繰り返しかけられたり、振動が繰り返し与えられたりする。このような逆圧や振動によって、フィルターの集塵面に付着した粉塵が定期的に払い落とされる。ところが、従来の触媒バグフィルターでは、触媒粉はフィルターの繊維間に絡みつくようにして配置されているだけであるため、逆圧や振動などの外力が与えられると触媒粉がフィルターから脱落してしまうことがある。触媒粉の脱落は、払い落とし作業を繰り返すほど顕著に発生する。
【0006】
フィルターの繊維に触媒粉を接着剤で接着すれば、外力が与えられることによって触媒粉が脱落することを一時的に防止することはできる。しかし、一般的な接着剤は、都市ゴミ焼却炉などの200℃近辺の高温環境下において分解しやすく、また、触媒活性によっても分解しやすい。さらに、集塵のための吸引や払い落とし作業のための逆圧などの外力が繰り返しかけられるため、使用によって触媒粉とフィルターの繊維との接着力も低下する。このため、触媒の脱落を長期的に防止することは容易でない。
【0007】
本発明は、使用寿命の長い触媒バグフィルターを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の触媒バグフィルターは、触媒を担持するフィルター基材と、前記フィルター基材に積層されて、前記触媒の脱落を抑制する脱落抑制層と、を含んでおり、前記脱落抑制層が、ポリテトラフルオロエチレン多孔膜を含み、耐熱性を有する糸で前記フィルター基材と縫い合わされることによって前記フィルター基材に接合されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明の触媒バグフィルターでは、粉塵の払い落とし作業時に作用する外力などでフィルター基材の外へ移動する触媒を、脱落抑制層で捕集することができる。脱落抑制層に含まれるポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEと表記する。)多孔膜は高い捕集性能を有しているので、脱落抑制層はフィルター基材から脱落した触媒を確実に捕集できる。また、フィルター基材と脱落抑制層とは、耐熱性を有する糸で縫い合わされることによって互いに接合されているので、強固な接合が実現できる。さらに、フィルター基材と脱落抑制層との接合に接着剤を用いる必要がないので、使用時の温度や触媒活性による接合力の低下も生じない。これにより、本発明によれば、触媒の脱落が抑制された使用寿命の長い触媒バグフィルターを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の触媒バグフィルターの一例を示す断面図である。本実施の形態の触媒バグフィルター100は、触媒40を担持するフィルター基材30と、フィルター基材30上に配置されたPTFEラミネート濾材層(脱落抑制層)15とを有する。PTFEラミネート濾材層15は、耐熱性を有する糸50により、フィルター基材30に縫い付けられている。
【0011】
フィルター基材30は、内部に空隙を有し、当該空隙により厚さ方向に通気性を有している。触媒40は、この空隙中に配置されることによって、フィルター基材30に担持されている。PTFEラミネート濾材層15は、PTFE多孔膜10と、PTFE多孔膜10の一主面に貼り合わされた通気性支持材20とからなる。本実施の形態のPTFEラミネート濾材層15は、PTFE多孔膜10が通気性支持材20によって補強されているので、フィルター基材30との縫合によるPTFE多孔膜10の破損を充分に抑制できる。通気性支持材20は、厚さ方向に通気性を有する。PTFE多孔膜10の一方の主面11は露出し、他方の主面12は通気性支持材20に接合されている。触媒バグフィルター100では、主面11が、集塵面として用いられることとなる。例えば、触媒バグフィルター100を加工して図4に示すような筒状のフィルターとする場合は、フィルター基材30およびPTFEラミネート濾材層15を積層したシートを、PTFE多孔膜10が外側に向けて配置されるように、筒状に加工すればよい。同様にして、触媒バグフィルター100を袋状に加工してもよい。
【0012】
触媒は、窒素酸化物やダイオキシンなどの環境有害物質を除去できるものであればよい。その少なくとも一部として、例えばチタンやバナジウムの酸化物を担体とする金属酸化物を用いることができ、酸化チタンが好適に用いられる。
【0013】
焼却炉や製鉄炉などの高温環境下で触媒バグフィルターを使用する観点から、フィルター基材30および通気性支持材20には、耐熱性の高い材料を選択することが好ましい。例えば、ガラス、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、PTFEなどに代表される耐熱性の高い材料を用いて形成された、フェルト、織布、不織布などを使用できる。また、PTFE含浸ガラス繊維織布、カーボン処理されたガラス繊維織布なども好適に使用できる。なお、本明細書において、耐熱性が高い(耐熱性を有する)とは、焼却炉などの環境下での温度域(例えば150〜250℃程度)で使用可能である程度の耐熱性を備えていることをいう。フィルター基材30および通気性支持材20の厚さ、空隙の孔径、気孔率などについては、触媒バグフィルターの設計に応じて適宜選択すればよい。
【0014】
PTFE多孔膜10は、例えば、日東電工社製NTF5110として入手できる。PTFE多孔膜10と通気性支持材20との接合は、PTFE多孔膜10と通気性支持材20とを重ね合わせて、通気性支持材20の融点以上に加熱した状態で押圧することにより行ってもよいし、接着剤を用いて両者を貼り合わせることにより行ってもよい。このような接着剤としては、例えば、旭硝子フロロポリマーズ社製AD1のようなPTFEディスパージョンを用いることができる。
【0015】
耐熱性を有する糸50は、例えば、ガラス、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、PTFEなどの繊維とするとよい。場合によっては、金属の糸としてもよい。PTFEラミネート濾材層15とフィルター基材30との縫合は、両層が重ね合わされた領域の少なくとも一部で行われてもよいし、場合によっては全面にわたって行われてもよい。縫い返しの間隔は適宜調整すればよい。筒状や袋状に加工する場合は、PTFEラミネート濾材層およびフィルター基材を積層したシートの端部を重ねあわせて筒状や袋状に形を整えた後、図4に示すように、重なり合った領域70のみを縫合してもよい。また、PTFEラミネート濾材層およびフィルター基材を予め縫合してシートを作製しておき、その後でこのシートを筒状や袋状に形を整えてもよい。
【0016】
触媒バグフィルターは、PTFE多孔膜10に縫合用の孔を形成することにより、図1に示すように、糸50が当該膜10を貫通するように、フィルター基材30とPTFEラミネート濾材層15とを縫合した構造であってもよいが、縫合用の孔をPTFE多孔膜10に形成することが用途的に好ましくない場合は、図3に示すように、PTFE多孔膜10を貫通しないように両層15,30を縫合した構造とすればよい。後者の構造は、例えば、フィルター基材30と通気性支持材20とを縫合した後、上述した方法を用いて通気性支持材20上にPTFE多孔膜10を接合することにより形成できる。
【0017】
次に、図1および図3に示した本実施の形態の触媒バグフィルター100における触媒の脱落抑制について説明する。触媒バグフィルター100に対し、例えば粉塵の払い落とし作業時に空気による逆圧がかけられた場合、触媒40はフィルター基材30の繊維を離れて集塵面側(ここでは、PTFEラミネート濾材層15側)に移動する。移動した触媒40は、まず、フィルター基材30に接している通気性支持材20で捕集される。さらに集塵運転および粉塵の払い落とし作業を繰り返すと、触媒40は通気性支持材20から脱落して移動するが、最終的にはPTFE多孔膜10で捕集できる。このように、触媒バグフィルター100は、通気性支持材20およびPTFE多孔膜10によってフィルター100内からの触媒40の脱落を抑制できるので、触媒活性能が低下しにくく長期使用が可能となる。さらに、PTFE多孔膜10の一方の表面(主面11)が露出しているので、PTFE多孔膜10の面を集塵面とすることによって、集塵された粉塵の良好な離形性も得られる。
【0018】
本実施の形態の触媒バグフィルター100は、0.5cm3/秒/cm2以上、さらには1.5cm3/秒/cm2以上、2.0cm3/秒/cm2以上、場合によっては2.5cm3/秒/cm2以上の通気度を有することができる。また、以上のような構成により、触媒バグフィルター100は、後述するパルス試験に対する触媒の脱落量を80g/m2以下、さらには20g/m2以下、15g/m2以下、場合によっては8g/m2以下にすることができる。なお、経験的に、触媒バグフィルターは、通気度が0.5cm3/秒/cm2以上であり、かつ上記パルス試験に対する触媒の脱落量が80g/m2以下であれば、実用に好適な通気性および寿命を有する。
【0019】
このように、本実施の形態の触媒バグフィルターは、実用に好適な通気性が確保できるとともに、使用寿命が長い。また、本実施の形態の触媒バグフィルターでは、集塵面をPTFE多孔膜とできるので、粉塵の離形性にも優れる、換言すれば、粉塵による目詰まりを回避することによりフィルターの通気性の低下を抑制することが容易である。
【0020】
図2に示すように、PTFEラミネート濾材層15は、フィルター基材30の両方の主面上にそれぞれ配置してもよい。触媒40をフィルター基材30の外へと移動させる力は、集塵のための吸引運転時にも発生するため、このように両主面にPTFEラミネート濾材層15を配置すると、逆圧の付加時に加えて吸引運転時においても、触媒40の脱落を抑制することが可能となる。また、PTFEラミネート濾材層15をフィルター基材30の両方の主面上にそれぞれ配置する場合は、図2に示すように、一方の主面上のPTFE濾材層15をPTFE多孔膜10の表面が露出する向きに配置し、他方の主面上のPTFEラミネート濾材層15をPTFE多孔膜10がフィルター基材30側となる向きに配置することが好ましい。この場合、PTFE多孔膜10が露出している面が集塵面として使用されることとなる。一般に、触媒バグフィルターでは、集塵面と反対側の面がリテーナと接触する。このため、図2に示すように、集塵面と反対側の面に露出する部材を通気性支持材20とすることによって、PTFE多孔膜10とリテーナとの接触に起因するPTFE多孔膜10の破損を抑制できる。さらに、PTFE多孔膜10がフィルター基材30側となるようにPTFEラミネート濾材層15を配置する構成によって、触媒40をフィルター基材30内により確実にとどめることが可能となる。
【0021】
また、本実施の形態では、PTFEラミネート濾材層が1つのPTFE多孔膜と1つの通気性支持材とで構成されているが、これに限定されず、例えば通気性支持材が複数積層されていてもよい。また、本実施の形態では、PTFE多孔膜の一方の主面が露出するように形成された触媒バグフィルターの例について説明したが、これに限定されず、PTFE多孔膜をフィルター基材と対向するように配置して、通気性支持材の表面が露出する構成にしてもよい。このような構成の場合も、PTFEラミネート濾材層のPTFE多孔膜で触媒の脱落を確実に防ぐことができ、かつ、PTFE多孔膜に通気性支持材が貼り合わされていることによって十分な強度が確保されているので、縫合によってPTFE多孔膜が破損することもない。したがって、図1〜図3に示した構成の触媒バグフィルターと同様に、使用寿命を長くできるという効果が得られる。なお、本実施の形態の触媒バグフィルターでは、PTFE多孔膜と通気性支持材とがラミネートされたPTFEラミネート濾材層を脱落抑制層として用いた例を説明したが、これに限定されない。例えば、高い強度が要求されない用途に利用される場合は、脱落抑制層が通気性支持材を備えていない構成、すなわち脱落抑制層がPTFE多孔膜からなる構成であってもよい。
【実施例】
【0022】
以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれによって限定されない。
【0023】
(実施例1)
実施例1では、図1に示す構成の触媒バグフィルターを作製した。具体的には、まず、触媒としての酸化チタン粉末とバナジウム粉末とを、総量で40質量%となるように水に添加して、スラリーを調製した。続いて、このスラリー中に、ポリイミドフェルト(呉羽テック社製PIG50A、目付量:500g/m2)を浸漬した後、200℃で乾燥させることにより、触媒付着量が約400g/m2のフィルター基材を作製した。また、ガラス繊維織布(ユニチカ社製A330、目付量:300g/m2)の一方の主面上に、PTFE多孔膜(日東電工社製NTF5110)を載置した後、380℃に加熱しながら押圧することにより、PTFEラミネート濾材層を作製した。次に、PTFEラミネート濾材層を、PTFE多孔膜の主面が露出するように、上記ポリイミドフェルトの一方の主面上に載置した後、ガラス繊維の糸(ユニチカガラスファイバー社製DE150)を用いて、フィルター基材に縫い付けることにより、シート状の触媒バグフィルターを得た。
【0024】
(実施例2)
実施例2では、図2に示す構成の触媒バグフィルターを作製した。具体的には、PTFEラミネート濾材層を2枚作製し、PTFE多孔膜の主面が露出するように、上記ポリイミドフェルトの両方の主面上にそれぞれを載置した後、ガラス繊維の糸を用いてそれぞれをフィルター基材に縫い付けたこと以外は、実施例1と同様にして触媒バグフィルターを得た。
【0025】
(実施例3)
ガラス繊維織布(ユニチカ社製A330)に代えて、PTFEフェルト(BWF社製PTFE/PTFE704、目付量:700g/m2)を用い、PTFEフェルトの一方の主面に、PTFEディスパージョン(旭硝子フロロポリマーズ社製AD1)を固形分が30g/m2になるように塗布した後、PTFE多孔膜を載置し、350℃に加熱しながら押圧することにより、PTFEラミネート濾材層を作製したこと以外は、実施例1と同様にして触媒バグフィルターを得た。
【0026】
(比較例1)
実施例1で作製したフィルター基材のみからなる触媒バグフィルターを準備した。
【0027】
実施例1〜3および比較例1の触媒バグフィルターについて、次のようにして通気度、パルス試験に対する触媒の脱落量を調べた。結果を表1に示す。
【0028】
〔通気度の測定〕
JIS L 1096A(フラジール形試験機法)に従って測定した。
【0029】
〔パルス試験に対する触媒の脱落量の測定〕
まず、触媒バグフィルター100を、図5に示すように、留具64〜66を介して測定セル63に取り付けた状態で、乾燥機62の内部に配置した。触媒バグフィルター100は、留具65にPTFE多孔膜の主面が接する向きで取り付けた。乾燥機62の内部は120℃〜147℃に設定した。続いて、0.5MPaの試験空気68を、測定セル63の下部に連結されたエアチューブ67から、触媒バグフィルター100に向けて0.1秒間吹きつけた。このような空気の吹きつけを50回行い、パルス試験を終了した後、測定セル63から触媒バグフィルター100を取り外し、その質量を計測した。パルス試験前の触媒バグフィルターの質量から、試験後の質量を減算することにより、触媒の脱落量を求めた。
【0030】
【表1】

【0031】
表1に示すように、実施例1〜3の触媒バグフィルターは、いずれも、0.5cm3/秒/cm2以上の通気度が確保されるとともに、脱落量が80g/m2以下に制限されていることがわかった。他方、比較例1の触媒バグフィルターでは、実施例1〜3のフィルターと同程度には、脱落量を制限できないことがわかった。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明は、使用寿命の長い触媒バグフィルターを提供することに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の触媒バグフィルターの一例を示す断面図である。
【図2】本発明の触媒バグフィルターの別例を示す断面図である。
【図3】本発明の触媒バグフィルターの別例を示す断面図である。
【図4】本発明の触媒バグフィルターの一例を示す斜視図である。
【図5】触媒バグフィルターの通気度の測定方法について説明するための図である。
【符号の説明】
【0034】
10 PTFE多孔膜
11 (PTFE多孔膜の)一方の主面
12 (PTFE多孔膜の)他方の主面
15 PTFEラミネート濾材層(脱落抑制層)
20 通気性支持材
30 フィルター基材
40 触媒
50 耐熱性の糸
62 乾燥機
63 測定セル
64,65,66 留具
67 エアチューブ
68 試験空気
100 触媒バグフィルター


【特許請求の範囲】
【請求項1】
触媒を担持するフィルター基材と、
前記フィルター基材に積層されて、前記触媒の脱落を抑制する脱落抑制層と、
を含んでおり、
前記脱落抑制層が、ポリテトラフルオロエチレン多孔膜を含み、耐熱性を有する糸で前記フィルター基材と縫い合わされることによって前記フィルター基材に接合されている、触媒バグフィルター。
【請求項2】
前記脱落抑制層が、前記ポリテトラフルオロエチレン多孔膜に接合された通気性支持材をさらに含む、請求項1に記載の触媒バグフィルター。
【請求項3】
前記ポリテトラフルオロエチレン多孔膜の一方の表面が露出している、請求項1に記載の触媒バグフィルター。
【請求項4】
前記脱落抑制層は、前記ポリテトラフルオロエチレン多孔膜の一主面上に前記通気性支持材が貼り合わされることによって形成されており、
前記脱落抑制層は、前記通気性支持材を前記フィルター基材に対向させて、前記フィルター基材と接合されている、請求項2に記載の触媒バグフィルター。
【請求項5】
前記触媒が酸化チタンを含む請求項1に記載の触媒バグフィルター。
【請求項6】
前記フィルター基材が、織布、不織布およびフェルトから選ばれる1種である、請求項1に記載の触媒バグフィルター。
【請求項7】
前記通気性支持材が、織布、不織布およびフェルトから選ばれる1種である、請求項2に記載の触媒バグフィルター。
【請求項8】
前記脱落抑制層が、前記フィルター基材の両主面上にそれぞれ積層されている請求項1に記載の触媒バグフィルター。
【請求項9】
JIS L 1096Aで規定されるフラジール形試験機法で算出される通気度が0.5cm3/秒/cm2以上であり、かつ、
0.5MPaの圧力で0.1秒間の空気の吹き付けを50回行うパルス試験に対して、前記触媒の脱落量が80g/m2以下の範囲にある請求項1に記載の触媒バグフィルター。
【請求項10】
筒状または袋状であり、前記ポリテトラフルオロエチレン多孔膜が外側に向けて配置された、請求項1に記載の触媒バグフィルター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−119614(P2008−119614A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−306999(P2006−306999)
【出願日】平成18年11月13日(2006.11.13)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【出願人】(000005452)株式会社日立プラントテクノロジー (1,767)
【Fターム(参考)】