触媒担持基板、カーボンファイバの製造方法、カーボンファイバブロックおよび該触媒担持基板の製造方法
【課題】カーボンファイバをブロック形態にして成長させること。
【解決手段】本触媒担持基板10は複数の触媒微粒子12が集合して1つのブロック14になって担持されている。複数の触媒微粒子12は好ましくはカーボンファイバの成長形態に対応してその集合形態を制御されて担持されている。
【解決手段】本触媒担持基板10は複数の触媒微粒子12が集合して1つのブロック14になって担持されている。複数の触媒微粒子12は好ましくはカーボンファイバの成長形態に対応してその集合形態を制御されて担持されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭化水素ガスなどの炭素含有化合物に作用(触媒作用)してカーボンファイバの成長を促進させるための触媒微粒子を基板面上に担持する触媒担持基板、カーボンファイバの製造方法、触媒担持基板を用いて製造されるカーボンファイバブロックおよび該触媒担持基板の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
カーボンファイバ、例えばカーボンナノチューブは、ナノオーダーで細くかつ高アスペクト比であり、電子エミッタ材料、水素吸蔵体、高容量キャパシタ材料、二次電池または燃料電池の電極材料、電磁波吸収材料、等に汎用されつつある。
【0003】
このようなカーボンナノチューブの製造方法には、基板上に炭素含有化合物に対して触媒作用の有る触媒微粒子を担持させ、触媒微粒子を成長核としてカーボンナノチューブを成長させて製造する技術が知られている。
【0004】
従来の触媒担持基板においてはカーボンナノチューブの直径を一定に制御するために、触媒担持基板上に触媒微粒子を単分散、すなわち、1本ずつ分散配置し、この分散配置した触媒微粒子に炭化水素ガスを作用させてカーボンナノチューブを成長させるようにしている(特許文献1参照)。
【0005】
このようなカーボンナノチューブは、近年、集合させて用いる工業的な用途が拡大している。しかしながら、従来の触媒担持基板を用いて製造したカーボンナノチューブは分散配置された触媒微粒子1つずつに成長させたものである。そのため、カーボンナノチューブの比重が小さくて軽くかつ極めて細いことも相俟って、製造後のカーボンナノチューブを用途に応じた形態に集合させ、かつ、その集合状態を安定して維持させる等の扱いが極めて難しい。
【0006】
そこで本出願人は、カーボンナノチューブをその製造後に集合させるのではなく触媒担持基板上で成長の過程で任意の大きさに集合させることができる触媒担持基板について鋭意研究した。
【特許文献1】特開2005−145743
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明により解決すべき課題は、カーボンファイバを成長させる過程で任意の大きさに集合させることができる触媒担持基板を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る触媒担持基板は、複数の触媒微粒子がブロック(塊)状になって担持されていることを特徴とする。好ましくは、上記触媒担持基板は、複数の触媒微粒子からなる微粒子集合ブロックが複数分散して存在している。好ましくは、触媒微粒子集合ブロックは、当該触媒微粒子の触媒作用によるカーボンファイバの成長形態に対応している。
【0009】
本発明においては、複数の触媒微粒子がブロック状に担持されているので、これら複数の触媒微粒子の触媒作用により成長したカーボンファイバは成長過程でブロック状に成長することができる。そのため、カーボンファイバそれ単体では比重が小さくて軽くても、製造後の工程でカーボンファイバをブロック状に集合させる必要がないから、工業的な取り扱いが容易となる。
【0010】
以上のように本発明の触媒担持基板を用いてカーボンファイバを成長させると、そのカーボンファイバを成長させる過程でカーボンファイバを所望のブロック形態、例えば毛玉状に絡み合わせる形態で成長させることができるので、カーボンファイバをブロックとして扱う必要がある工業的用途を大きく展開することができる。
【0011】
本発明によるカーボンファイバの製造方法は、上記触媒担持基板を用いてカーボンファイバを製造する方法であって、上記触媒担持基板上の微粒子集合ブロックのブロック形態を制御することによりカーボンファイバの成長形態を制御することを特徴とする。この場合、微粒子集合ブロックのブロック形態は、好ましくは、カーボンファイバを毛玉状に絡み合った形態に成長させることができる形態である。
【0012】
本発明によるカーボンファイバブロックは、上記カーボンファイバの製造方法により製造されたもので複数のカーボンファイバがブロック形態で集合していることを特徴とするものである。本発明によれば、上述したように、複数のカーボンファイバをブロックとして扱う工業的用途に好適なカーボンファイバブロックを提供することができる。
【0013】
本発明による触媒担持基板の第1の製造方法は、複数の触媒微粒子が分散している分散系に、加熱処理により消失する凝集用粒子を分散させる第1ステップと、分散系内において触媒微粒子を凝集用粒子に凝集させて微粒子凝集ブロックを生成する第2ステップと、上記微粒子凝集ブロックを触媒担持基板上に取り出して配置する第3ステップと、加熱処理により触媒担持基板上の凝集用粒子を消失することにより複数の触媒微粒子がブロック形態で集合してなる微粒子集合ブロックを生成する第4ステップとを備えることを特徴とするものである。
【0014】
本発明による触媒担持基板の第2の製造方法は、複数の触媒微粒子を分散媒に分散させて触媒微粒子が分散した分散系を得る第1ステップと、上記分散系を触媒担持基板の基板表面に配置する第2ステップと、触媒担持基板の上記基板表面の表面上の複数の表面処理領域に触媒微粒子を凝集させて微粒子集合ブロックを生成する第3ステップとを備えることを特徴とするものである。
【0015】
なお、カーボンファイバは、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンナノコーン、カーボンナノバンブ、グラファイトナノファイバを含むことができる。
【0016】
触媒微粒子の材料は、カーボンファイバの成長を促進する物質であれば特に限定されない。触媒微粒子は、例えば、鉄、コバルト、ニッケル等を例示することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の触媒担持基板によれば、複数のカーボンファイバを製造の過程で所望のブロック形態に成長させることができ、従来では困難であった製造後におけるカーボンファイバの集合を不要化し、カーボンファイバをブロックとして扱う工業的用途に展開応用することができるものである。
【0018】
本発明のカーボンファイバの製造方法によれば、所望のブロック形態を有するカーボンファイバブロックを簡易にかつ安価に量産することができる。
【0019】
本発明のカーボンファイバブロックによれば、カーボンファイバをブロックとして扱う工業的用途に展開応用することができる。
【0020】
本発明の製造方法によれば、上記触媒担持基板を簡易にかつ安価にかつ量産に適した製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施の形態に係る触媒担持基板を説明する。
【0022】
図1は実施の形態の触媒担持基板を示す断面図である。図1およびこれ以降の図は理解のために誇張して示されており、本発明を限定するものではない。実施の形態の触媒担持基板10は、その基板面10a上に、複数の触媒微粒子12がブロック状に集合してなる微粒子集合ブロック14が分散配置されている。微粒子集合ブロック14内の複数の触媒微粒子12は、炭化水素ガスに対して個別に作用することができるように基板面10a上に担持されている。微粒子集合ブロック14内の複数の触媒微粒子12は、炭化水素ガスに作用してカーボンファイバを毛玉等のブロック状に集合させて成長させることができるように担持されている。
【0023】
この微粒子集合ブロック14において触媒微粒子12の集合形態の制御には触媒微粒子の集合数、触媒微粒子の粒径、ブロック径、等の制御がある。触媒微粒子の集合数は例えば数個から10数個ないしは100個程度である。また、ブロック径には限定されない。
【0024】
図2は図1の触媒担持基板10を用いて、各微粒子集合ブロック14それぞれの触媒微粒子12に炭化水素ガスを作用させてカーボンファイバ16をブロック形態の一例として毛玉状に絡み合わせて成長させた状態を示す。図2で示すように、実施の形態においては、複数の触媒微粒子12が各微粒子集合ブロック14毎にブロック状に基板面10a上に担持されている。複数の触媒微粒子12それぞれの触媒作用により成長した複数のカーボンファイバ16は、各微粒子集合ブロック14毎に互いに絡み合った毛玉のようなブロック17になって配置されている。
【0025】
実施の形態の触媒担持基板10では複数のカーボンファイバ16が毛玉のように絡み合ったブロック17として成長するから、触媒担持基板10からカーボンファイバ16を剥離しても、そのブロック17の形態を安定して維持される。その結果、カーボンファイバ16それ単体では比重が小さくて軽くても、後工程でカーボンファイバをわざわざ集合させてブロック状にする必要がなくなる。そのため、複数のカーボンファイバ16を1つのブロック17として扱う工業的用途に適したものとなる。この場合、複数のカーボンファイバ16が例えば毛玉状に絡み合った1つのブロック17とした形態の場合ではカーボンファイバ16相互間で反発力が作用してもその絡み合い状態を安定して確保することができる。
【0026】
ここで具体的に付言するならば、例えば直径10nm以下のカーボンファイバについては、非常に凝集しやすく、液中への分散技術が難しい。例えば、直径30μm以上の凝集塊になることもあり、分子間力によって引き寄せ合っているため再分散は非常に困難である。これに対して、実施の形態のようなブロック17の場合、すでに制御されたブロックであるため、ブロック同士で反発しあい、分散させることが容易である。
【0027】
このような毛玉状に絡み合ったカーボンファイバブロック17では、汎用活性炭ではなく、近年の機能性活性炭の代替として燃料電池の電極や水素吸蔵体、さらには触媒担持体等にその用途を拡充することができる。
【0028】
図3は本出願人により製造したカーボンファイバブロック17の倍率5000倍のSEM写真である。図3のSEM写真は触媒担持基板10の基板面10aに矢印A,B,C,Dで示す部分に触媒微粒子12が凝集している微粒子集合ブロック14が存在し、この微粒子集合ブロック14毎に複数のカーボンファイバブロック16がブロック形態である毛玉状態に絡み合ってブロック17になっていることを確認することができる。
【0029】
次に、図4の工程フローチャートを中心にして図5ないし図9を参照して触媒担持基板10を簡易かつ安価に量産することができる製造方法ならびにこの触媒担持基板10を用いて複数のカーボンファイバを所望のブロック形態に製造することができる方法を説明する。
【0030】
第1ステップ(図5参照)
複数のFeからなる触媒微粒子12を分散媒に入れて分散させて分散系18とする。この分散系18に焼成により消失するプラスチックからなる凝集用粒子(凝集剤)20を投入して分散させる。上記分散媒には例えばシリコンオイルやフッ素オイルを用いることができる。このプラスチック粒子20が焼成等の加熱処理により消失する温度は例えば300℃であるから、その焼成温度は300℃以上であればよい。
【0031】
触媒微粒子12は分散系18中で電気二重層を形成し外部が正(プラス)に帯電する。一方、凝集用粒子20は分散系18中で負(マイナス)に帯電する。なお、触媒微粒子12はFeに限定されず、FeO、Fe2O3でもよい。また、触媒微粒子12と凝集用粒子20の上記帯電符号は逆になる場合もあり、本発明ではこれら帯電符号の関係に限定されない。
【0032】
第2ステップ(図6参照)
分散系18内で凝集用粒子20の周りに複数の触媒微粒子12が帯電符号の相違により凝集して微粒子凝集ブロック22を生成する。この場合、凝集用粒子20の周囲を触媒微粒子12が覆い尽すまで凝集するので、微粒子凝集ブロック22は電気的ミセル構造をなしている。触媒微粒子12と凝集用粒子20とから成るミセル構造体の見かけ比重と分散系18の比重とはほぼ同等である。
【0033】
第3ステップ(図7参照)
分散系18中から微粒子凝集ブロック22を取り出して触媒担持基板10の基板面10a上に配置する。
【0034】
第4ステップ(図8参照)
微粒子凝集ブロック22内の凝集用粒子20を焼成等の加熱処理により消失させることにより複数の触媒微粒子12がブロック状に集合してなる微粒子集合ブロック14を生成する。図8は図1と同様の図面であるが、触媒担持基板10の製造方法の理解のため再掲している。
【0035】
以上の第1ステップから第4ステップにより触媒担持基板10の製造が完了する。
【0036】
第5ステップ(図9参照)
この触媒担持基板10上の微粒子集合ブロック14に対して炭化水素ガスを作用させることにより、該微粒子集合ブロック14内の触媒微粒子12それぞれからカーボンファイバ16が成長する。この場合、複数の触媒微粒子12はブロック状に集合しているので、カーボンファイバ16の成長形態はブロック状である。この場合、そのブロック形態としては、一例として、毛玉状に絡み合った形態である。図9は図2と同様の図面であるが、カーボンファイバ16の製造方法の理解のため再掲している。
【0037】
図10の工程フローチャートを中心にして図11ないし図15を参照して触媒担持基板10を簡易かつ安価に量産することができる別の製造方法を説明する。
【0038】
第1ステップ(図11参照)
複数の触媒微粒子12を分散媒中に入れて触媒微粒子12が分散した分散系24を得る。
【0039】
第2ステップ(図12参照)
分散系24を触媒担持基板10の基板面10a上に取り出す。ここで26は分散系24中の分散媒である。この基板面10aには表面処理領域10bを備えている。触媒微粒子12の触媒担持基板10への配置は例えばスピンコータ等による塗布により行うことができる。
【0040】
第3ステップ(図13参照)
触媒担持基板10の基板面10a上から分散媒26を図13(a)から蒸発させていくと図13(b)で示すように表面処理領域10b周囲に分散系24はブロック状に凝集されていき分散媒26の表面張力により残るようになる。そして、図13(c)で示すように分散媒26が除去されてしまった後に表面処理領域10b上に複数の触媒微粒子12が集合してなる微粒子集合ブロック14が生成される。
【0041】
以上の第1から第3ステップを経て触媒担持基板10の製造が完了する。
【0042】
上記表面処理領域10bについて図14を参照して説明する。
【0043】
触媒微粒子12を凝集させる表面処理として、第1は基板面10aの表面形状に凹凸等の表面処理をすること、第2は基板面10a上に触媒微粒子2よりも形状が大きくて凝集力が高い凝集体を配置する表面処理をすること、第3は基板面10aの表面を高エネルギ処理して分散媒26との親和性を高くする表面処理がある。
【0044】
図14(a)は第1の表面処理の例であり、基板面10aにサンドブラストやエッチング等で凹凸を付けることにより表面処理領域10bを形成する例を示す。
【0045】
図14(b)は第2の表面処理の例であり、基板面10a上に触媒微粒子2よりも形状が大きくて凝集力が高い凝集体を配置し、この凝集体の配置領域を表面処理領域10bとしている。
【0046】
図14(c)は第3の表面処理の例であり、基板面10aをプラズマ処理等の高エネルギ処理をして分散媒26との親和性を高くした領域を表面処理領域10bとしている。
【0047】
これら第1ないし第3の表面処理は例示したに過ぎず本発明を限定するものではない。
【0048】
触媒担持基板10は、導電性、絶縁性のいずれでもよい。
【0049】
触媒微粒子12の材料にはFe、Co、Ni等の金属材料およびその酸化物を例示することができる。
【0050】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内で、種々な変更ないしは変形を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】図1は実施の形態の触媒担持基板を示す図である。
【図2】図2は図1の触媒担持基板上にカーボンファイバが成長している状態を示す図である。
【図3】図3は触媒担持基板上にカーボンファイバが成長した状態を示すSEM写真である。
【図4】図4は触媒担持基板と該触媒担持基板を用いたカーボンファイバの製造方法の説明に用いるフローチャートである。
【図5】図5は図4のフローチャートの第1ステップの工程図である。
【図6】図6は図4のフローチャートの第2ステップの工程図である。
【図7】図7は図4のフローチャートの第3ステップの工程図である。
【図8】図8は図4のフローチャートの第4ステップの工程図である。
【図9】図9は図4のフローチャートの第5ステップの工程図である。
【図10】図10は触媒担持基板と該触媒担持基板を用いたカーボンファイバの別の製造方法の説明に用いるフローチャートである。
【図11】図11は図10のフローチャートの第1ステップの工程図である。
【図12】図12は図10のフローチャートの第2ステップの工程図である。
【図13】図13は図10のフローチャートの第3ステップの工程図である。
【図14】図14は触媒担持基板の基板面上の表面処理領域の各例を示す図である。
【符号の説明】
【0052】
10 触媒担持基板
10a 基板面
10b 表面処理領域
12 触媒微粒子
14 微粒子集合ブロック
16 カーボンファイバ
17 カーボンファイバブロック
20 凝集用粒子
22 微粒子凝集ブロック
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭化水素ガスなどの炭素含有化合物に作用(触媒作用)してカーボンファイバの成長を促進させるための触媒微粒子を基板面上に担持する触媒担持基板、カーボンファイバの製造方法、触媒担持基板を用いて製造されるカーボンファイバブロックおよび該触媒担持基板の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
カーボンファイバ、例えばカーボンナノチューブは、ナノオーダーで細くかつ高アスペクト比であり、電子エミッタ材料、水素吸蔵体、高容量キャパシタ材料、二次電池または燃料電池の電極材料、電磁波吸収材料、等に汎用されつつある。
【0003】
このようなカーボンナノチューブの製造方法には、基板上に炭素含有化合物に対して触媒作用の有る触媒微粒子を担持させ、触媒微粒子を成長核としてカーボンナノチューブを成長させて製造する技術が知られている。
【0004】
従来の触媒担持基板においてはカーボンナノチューブの直径を一定に制御するために、触媒担持基板上に触媒微粒子を単分散、すなわち、1本ずつ分散配置し、この分散配置した触媒微粒子に炭化水素ガスを作用させてカーボンナノチューブを成長させるようにしている(特許文献1参照)。
【0005】
このようなカーボンナノチューブは、近年、集合させて用いる工業的な用途が拡大している。しかしながら、従来の触媒担持基板を用いて製造したカーボンナノチューブは分散配置された触媒微粒子1つずつに成長させたものである。そのため、カーボンナノチューブの比重が小さくて軽くかつ極めて細いことも相俟って、製造後のカーボンナノチューブを用途に応じた形態に集合させ、かつ、その集合状態を安定して維持させる等の扱いが極めて難しい。
【0006】
そこで本出願人は、カーボンナノチューブをその製造後に集合させるのではなく触媒担持基板上で成長の過程で任意の大きさに集合させることができる触媒担持基板について鋭意研究した。
【特許文献1】特開2005−145743
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明により解決すべき課題は、カーボンファイバを成長させる過程で任意の大きさに集合させることができる触媒担持基板を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る触媒担持基板は、複数の触媒微粒子がブロック(塊)状になって担持されていることを特徴とする。好ましくは、上記触媒担持基板は、複数の触媒微粒子からなる微粒子集合ブロックが複数分散して存在している。好ましくは、触媒微粒子集合ブロックは、当該触媒微粒子の触媒作用によるカーボンファイバの成長形態に対応している。
【0009】
本発明においては、複数の触媒微粒子がブロック状に担持されているので、これら複数の触媒微粒子の触媒作用により成長したカーボンファイバは成長過程でブロック状に成長することができる。そのため、カーボンファイバそれ単体では比重が小さくて軽くても、製造後の工程でカーボンファイバをブロック状に集合させる必要がないから、工業的な取り扱いが容易となる。
【0010】
以上のように本発明の触媒担持基板を用いてカーボンファイバを成長させると、そのカーボンファイバを成長させる過程でカーボンファイバを所望のブロック形態、例えば毛玉状に絡み合わせる形態で成長させることができるので、カーボンファイバをブロックとして扱う必要がある工業的用途を大きく展開することができる。
【0011】
本発明によるカーボンファイバの製造方法は、上記触媒担持基板を用いてカーボンファイバを製造する方法であって、上記触媒担持基板上の微粒子集合ブロックのブロック形態を制御することによりカーボンファイバの成長形態を制御することを特徴とする。この場合、微粒子集合ブロックのブロック形態は、好ましくは、カーボンファイバを毛玉状に絡み合った形態に成長させることができる形態である。
【0012】
本発明によるカーボンファイバブロックは、上記カーボンファイバの製造方法により製造されたもので複数のカーボンファイバがブロック形態で集合していることを特徴とするものである。本発明によれば、上述したように、複数のカーボンファイバをブロックとして扱う工業的用途に好適なカーボンファイバブロックを提供することができる。
【0013】
本発明による触媒担持基板の第1の製造方法は、複数の触媒微粒子が分散している分散系に、加熱処理により消失する凝集用粒子を分散させる第1ステップと、分散系内において触媒微粒子を凝集用粒子に凝集させて微粒子凝集ブロックを生成する第2ステップと、上記微粒子凝集ブロックを触媒担持基板上に取り出して配置する第3ステップと、加熱処理により触媒担持基板上の凝集用粒子を消失することにより複数の触媒微粒子がブロック形態で集合してなる微粒子集合ブロックを生成する第4ステップとを備えることを特徴とするものである。
【0014】
本発明による触媒担持基板の第2の製造方法は、複数の触媒微粒子を分散媒に分散させて触媒微粒子が分散した分散系を得る第1ステップと、上記分散系を触媒担持基板の基板表面に配置する第2ステップと、触媒担持基板の上記基板表面の表面上の複数の表面処理領域に触媒微粒子を凝集させて微粒子集合ブロックを生成する第3ステップとを備えることを特徴とするものである。
【0015】
なお、カーボンファイバは、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンナノコーン、カーボンナノバンブ、グラファイトナノファイバを含むことができる。
【0016】
触媒微粒子の材料は、カーボンファイバの成長を促進する物質であれば特に限定されない。触媒微粒子は、例えば、鉄、コバルト、ニッケル等を例示することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の触媒担持基板によれば、複数のカーボンファイバを製造の過程で所望のブロック形態に成長させることができ、従来では困難であった製造後におけるカーボンファイバの集合を不要化し、カーボンファイバをブロックとして扱う工業的用途に展開応用することができるものである。
【0018】
本発明のカーボンファイバの製造方法によれば、所望のブロック形態を有するカーボンファイバブロックを簡易にかつ安価に量産することができる。
【0019】
本発明のカーボンファイバブロックによれば、カーボンファイバをブロックとして扱う工業的用途に展開応用することができる。
【0020】
本発明の製造方法によれば、上記触媒担持基板を簡易にかつ安価にかつ量産に適した製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施の形態に係る触媒担持基板を説明する。
【0022】
図1は実施の形態の触媒担持基板を示す断面図である。図1およびこれ以降の図は理解のために誇張して示されており、本発明を限定するものではない。実施の形態の触媒担持基板10は、その基板面10a上に、複数の触媒微粒子12がブロック状に集合してなる微粒子集合ブロック14が分散配置されている。微粒子集合ブロック14内の複数の触媒微粒子12は、炭化水素ガスに対して個別に作用することができるように基板面10a上に担持されている。微粒子集合ブロック14内の複数の触媒微粒子12は、炭化水素ガスに作用してカーボンファイバを毛玉等のブロック状に集合させて成長させることができるように担持されている。
【0023】
この微粒子集合ブロック14において触媒微粒子12の集合形態の制御には触媒微粒子の集合数、触媒微粒子の粒径、ブロック径、等の制御がある。触媒微粒子の集合数は例えば数個から10数個ないしは100個程度である。また、ブロック径には限定されない。
【0024】
図2は図1の触媒担持基板10を用いて、各微粒子集合ブロック14それぞれの触媒微粒子12に炭化水素ガスを作用させてカーボンファイバ16をブロック形態の一例として毛玉状に絡み合わせて成長させた状態を示す。図2で示すように、実施の形態においては、複数の触媒微粒子12が各微粒子集合ブロック14毎にブロック状に基板面10a上に担持されている。複数の触媒微粒子12それぞれの触媒作用により成長した複数のカーボンファイバ16は、各微粒子集合ブロック14毎に互いに絡み合った毛玉のようなブロック17になって配置されている。
【0025】
実施の形態の触媒担持基板10では複数のカーボンファイバ16が毛玉のように絡み合ったブロック17として成長するから、触媒担持基板10からカーボンファイバ16を剥離しても、そのブロック17の形態を安定して維持される。その結果、カーボンファイバ16それ単体では比重が小さくて軽くても、後工程でカーボンファイバをわざわざ集合させてブロック状にする必要がなくなる。そのため、複数のカーボンファイバ16を1つのブロック17として扱う工業的用途に適したものとなる。この場合、複数のカーボンファイバ16が例えば毛玉状に絡み合った1つのブロック17とした形態の場合ではカーボンファイバ16相互間で反発力が作用してもその絡み合い状態を安定して確保することができる。
【0026】
ここで具体的に付言するならば、例えば直径10nm以下のカーボンファイバについては、非常に凝集しやすく、液中への分散技術が難しい。例えば、直径30μm以上の凝集塊になることもあり、分子間力によって引き寄せ合っているため再分散は非常に困難である。これに対して、実施の形態のようなブロック17の場合、すでに制御されたブロックであるため、ブロック同士で反発しあい、分散させることが容易である。
【0027】
このような毛玉状に絡み合ったカーボンファイバブロック17では、汎用活性炭ではなく、近年の機能性活性炭の代替として燃料電池の電極や水素吸蔵体、さらには触媒担持体等にその用途を拡充することができる。
【0028】
図3は本出願人により製造したカーボンファイバブロック17の倍率5000倍のSEM写真である。図3のSEM写真は触媒担持基板10の基板面10aに矢印A,B,C,Dで示す部分に触媒微粒子12が凝集している微粒子集合ブロック14が存在し、この微粒子集合ブロック14毎に複数のカーボンファイバブロック16がブロック形態である毛玉状態に絡み合ってブロック17になっていることを確認することができる。
【0029】
次に、図4の工程フローチャートを中心にして図5ないし図9を参照して触媒担持基板10を簡易かつ安価に量産することができる製造方法ならびにこの触媒担持基板10を用いて複数のカーボンファイバを所望のブロック形態に製造することができる方法を説明する。
【0030】
第1ステップ(図5参照)
複数のFeからなる触媒微粒子12を分散媒に入れて分散させて分散系18とする。この分散系18に焼成により消失するプラスチックからなる凝集用粒子(凝集剤)20を投入して分散させる。上記分散媒には例えばシリコンオイルやフッ素オイルを用いることができる。このプラスチック粒子20が焼成等の加熱処理により消失する温度は例えば300℃であるから、その焼成温度は300℃以上であればよい。
【0031】
触媒微粒子12は分散系18中で電気二重層を形成し外部が正(プラス)に帯電する。一方、凝集用粒子20は分散系18中で負(マイナス)に帯電する。なお、触媒微粒子12はFeに限定されず、FeO、Fe2O3でもよい。また、触媒微粒子12と凝集用粒子20の上記帯電符号は逆になる場合もあり、本発明ではこれら帯電符号の関係に限定されない。
【0032】
第2ステップ(図6参照)
分散系18内で凝集用粒子20の周りに複数の触媒微粒子12が帯電符号の相違により凝集して微粒子凝集ブロック22を生成する。この場合、凝集用粒子20の周囲を触媒微粒子12が覆い尽すまで凝集するので、微粒子凝集ブロック22は電気的ミセル構造をなしている。触媒微粒子12と凝集用粒子20とから成るミセル構造体の見かけ比重と分散系18の比重とはほぼ同等である。
【0033】
第3ステップ(図7参照)
分散系18中から微粒子凝集ブロック22を取り出して触媒担持基板10の基板面10a上に配置する。
【0034】
第4ステップ(図8参照)
微粒子凝集ブロック22内の凝集用粒子20を焼成等の加熱処理により消失させることにより複数の触媒微粒子12がブロック状に集合してなる微粒子集合ブロック14を生成する。図8は図1と同様の図面であるが、触媒担持基板10の製造方法の理解のため再掲している。
【0035】
以上の第1ステップから第4ステップにより触媒担持基板10の製造が完了する。
【0036】
第5ステップ(図9参照)
この触媒担持基板10上の微粒子集合ブロック14に対して炭化水素ガスを作用させることにより、該微粒子集合ブロック14内の触媒微粒子12それぞれからカーボンファイバ16が成長する。この場合、複数の触媒微粒子12はブロック状に集合しているので、カーボンファイバ16の成長形態はブロック状である。この場合、そのブロック形態としては、一例として、毛玉状に絡み合った形態である。図9は図2と同様の図面であるが、カーボンファイバ16の製造方法の理解のため再掲している。
【0037】
図10の工程フローチャートを中心にして図11ないし図15を参照して触媒担持基板10を簡易かつ安価に量産することができる別の製造方法を説明する。
【0038】
第1ステップ(図11参照)
複数の触媒微粒子12を分散媒中に入れて触媒微粒子12が分散した分散系24を得る。
【0039】
第2ステップ(図12参照)
分散系24を触媒担持基板10の基板面10a上に取り出す。ここで26は分散系24中の分散媒である。この基板面10aには表面処理領域10bを備えている。触媒微粒子12の触媒担持基板10への配置は例えばスピンコータ等による塗布により行うことができる。
【0040】
第3ステップ(図13参照)
触媒担持基板10の基板面10a上から分散媒26を図13(a)から蒸発させていくと図13(b)で示すように表面処理領域10b周囲に分散系24はブロック状に凝集されていき分散媒26の表面張力により残るようになる。そして、図13(c)で示すように分散媒26が除去されてしまった後に表面処理領域10b上に複数の触媒微粒子12が集合してなる微粒子集合ブロック14が生成される。
【0041】
以上の第1から第3ステップを経て触媒担持基板10の製造が完了する。
【0042】
上記表面処理領域10bについて図14を参照して説明する。
【0043】
触媒微粒子12を凝集させる表面処理として、第1は基板面10aの表面形状に凹凸等の表面処理をすること、第2は基板面10a上に触媒微粒子2よりも形状が大きくて凝集力が高い凝集体を配置する表面処理をすること、第3は基板面10aの表面を高エネルギ処理して分散媒26との親和性を高くする表面処理がある。
【0044】
図14(a)は第1の表面処理の例であり、基板面10aにサンドブラストやエッチング等で凹凸を付けることにより表面処理領域10bを形成する例を示す。
【0045】
図14(b)は第2の表面処理の例であり、基板面10a上に触媒微粒子2よりも形状が大きくて凝集力が高い凝集体を配置し、この凝集体の配置領域を表面処理領域10bとしている。
【0046】
図14(c)は第3の表面処理の例であり、基板面10aをプラズマ処理等の高エネルギ処理をして分散媒26との親和性を高くした領域を表面処理領域10bとしている。
【0047】
これら第1ないし第3の表面処理は例示したに過ぎず本発明を限定するものではない。
【0048】
触媒担持基板10は、導電性、絶縁性のいずれでもよい。
【0049】
触媒微粒子12の材料にはFe、Co、Ni等の金属材料およびその酸化物を例示することができる。
【0050】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内で、種々な変更ないしは変形を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】図1は実施の形態の触媒担持基板を示す図である。
【図2】図2は図1の触媒担持基板上にカーボンファイバが成長している状態を示す図である。
【図3】図3は触媒担持基板上にカーボンファイバが成長した状態を示すSEM写真である。
【図4】図4は触媒担持基板と該触媒担持基板を用いたカーボンファイバの製造方法の説明に用いるフローチャートである。
【図5】図5は図4のフローチャートの第1ステップの工程図である。
【図6】図6は図4のフローチャートの第2ステップの工程図である。
【図7】図7は図4のフローチャートの第3ステップの工程図である。
【図8】図8は図4のフローチャートの第4ステップの工程図である。
【図9】図9は図4のフローチャートの第5ステップの工程図である。
【図10】図10は触媒担持基板と該触媒担持基板を用いたカーボンファイバの別の製造方法の説明に用いるフローチャートである。
【図11】図11は図10のフローチャートの第1ステップの工程図である。
【図12】図12は図10のフローチャートの第2ステップの工程図である。
【図13】図13は図10のフローチャートの第3ステップの工程図である。
【図14】図14は触媒担持基板の基板面上の表面処理領域の各例を示す図である。
【符号の説明】
【0052】
10 触媒担持基板
10a 基板面
10b 表面処理領域
12 触媒微粒子
14 微粒子集合ブロック
16 カーボンファイバ
17 カーボンファイバブロック
20 凝集用粒子
22 微粒子凝集ブロック
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の触媒微粒子がブロック状になって担持されている、ことを特徴とする触媒担持基板。
【請求項2】
複数の触媒微粒子がブロック状に集合してなる微粒子集合ブロックが複数分散して存在している、ことを特徴とする触媒担持基板。
【請求項3】
上記触媒微粒子集合ブロックは、当該触媒微粒子の触媒作用によるカーボンファイバの成長形態に対応している、ことを特徴とする請求項1または2に記載の触媒担持基板。
【請求項4】
上記カーボンファイバの成長形態が、毛玉状であることを特徴とする請求項3に記載の触媒担持基板。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の触媒担持基板を用いてカーボンファイバを製造する方法であって、上記触媒担持基板上の微粒子集合ブロックのブロック形態を制御することによりカーボンファイバの成長形態を制御する、ことを特徴とするカーボンファイバの製造方法。
【請求項6】
カーボンファイバの成長形態が、毛玉状に絡み合った形態である、ことを特徴とする請求項5に記載のカーボンファイバの製造方法。
【請求項7】
請求項5または6に記載の製造方法により製造された複数のカーボンファイバからなりこれらカーボンファイバがブロック形態になっている、ことを特徴とするカーボンファイバブロック。
【請求項8】
複数の触媒微粒子が分散している分散系に、加熱処理により消失する凝集用粒子を分散させる第1ステップと、
分散系内において触媒微粒子を凝集用粒子に凝集させて微粒子凝集ブロックを生成する第2ステップと、
上記微粒子凝集ブロックを触媒担持基板上に取り出して配置する第3ステップと、
加熱処理により触媒担持基板上の凝集用粒子を消失することにより複数の触媒微粒子がブロック形態で集合してなる微粒子集合ブロックを生成する第4ステップと、
を備えることを特徴とする触媒担持基板の製造方法。
【請求項9】
複数の触媒微粒子を分散媒に分散させて触媒微粒子が分散した分散系を得る第1ステップと、
上記分散系を触媒担持基板の基板表面に配置する第2ステップと、
触媒担持基板の上記基板表面の表面上の複数の表面処理領域に触媒微粒子を凝集させて微粒子集合ブロックを生成する第3ステップと、
を備えることを特徴とする触媒担持基板の製造方法。
【請求項1】
複数の触媒微粒子がブロック状になって担持されている、ことを特徴とする触媒担持基板。
【請求項2】
複数の触媒微粒子がブロック状に集合してなる微粒子集合ブロックが複数分散して存在している、ことを特徴とする触媒担持基板。
【請求項3】
上記触媒微粒子集合ブロックは、当該触媒微粒子の触媒作用によるカーボンファイバの成長形態に対応している、ことを特徴とする請求項1または2に記載の触媒担持基板。
【請求項4】
上記カーボンファイバの成長形態が、毛玉状であることを特徴とする請求項3に記載の触媒担持基板。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の触媒担持基板を用いてカーボンファイバを製造する方法であって、上記触媒担持基板上の微粒子集合ブロックのブロック形態を制御することによりカーボンファイバの成長形態を制御する、ことを特徴とするカーボンファイバの製造方法。
【請求項6】
カーボンファイバの成長形態が、毛玉状に絡み合った形態である、ことを特徴とする請求項5に記載のカーボンファイバの製造方法。
【請求項7】
請求項5または6に記載の製造方法により製造された複数のカーボンファイバからなりこれらカーボンファイバがブロック形態になっている、ことを特徴とするカーボンファイバブロック。
【請求項8】
複数の触媒微粒子が分散している分散系に、加熱処理により消失する凝集用粒子を分散させる第1ステップと、
分散系内において触媒微粒子を凝集用粒子に凝集させて微粒子凝集ブロックを生成する第2ステップと、
上記微粒子凝集ブロックを触媒担持基板上に取り出して配置する第3ステップと、
加熱処理により触媒担持基板上の凝集用粒子を消失することにより複数の触媒微粒子がブロック形態で集合してなる微粒子集合ブロックを生成する第4ステップと、
を備えることを特徴とする触媒担持基板の製造方法。
【請求項9】
複数の触媒微粒子を分散媒に分散させて触媒微粒子が分散した分散系を得る第1ステップと、
上記分散系を触媒担持基板の基板表面に配置する第2ステップと、
触媒担持基板の上記基板表面の表面上の複数の表面処理領域に触媒微粒子を凝集させて微粒子集合ブロックを生成する第3ステップと、
を備えることを特徴とする触媒担持基板の製造方法。
【図1】
【図2】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図3】
【図2】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図3】
【公開番号】特開2007−117919(P2007−117919A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−315082(P2005−315082)
【出願日】平成17年10月28日(2005.10.28)
【出願人】(505044451)ソナック株式会社 (107)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年10月28日(2005.10.28)
【出願人】(505044451)ソナック株式会社 (107)
【Fターム(参考)】
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