説明

触媒系及びオレフィンの反応方法

【課題】 オレフィンの三量化反応、オリゴマー化反応又は重合反応に最適に用い得る新規な触媒系、及び該触媒系を用いるオレフィンの三量化、オリゴマー化又は重合反応方法を提供する。
【解決手段】 下記(A)成分〜(C)成分を接触させて得られる触媒系、及び該触媒系を用いるオレフィンの三量化、オリゴマー化又は重合反応方法。
(A):クロム化合物(B):イミン化合物(C):金属アルキル化合物

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、触媒系及びオレフィンの反応方法に関するものである。更に詳しくは、本発明は、オレフィンの三量化反応、オリゴマー化反応又は重合反応に最適に用い得る新規な触媒系、及び該触媒系を用いるオレフィンの三量化、オリゴマー化又は重合反応方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オレフィンの三量化反応、オリゴマー化反応又は重合反応に用い得る触媒系としては、金属源ピロール含有化合物及び金属アルキルからなる触媒系などが知られている(特開平6−239920号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる状況において、本発明が解決しようとする課題は、オレフィンの三量化反応、オリゴマー化反応又は重合反応に最適に用い得る新規な触媒系、及び該触媒系を用いるオレフィンの三量化、オリゴマー化又は重合反応方法を提供する点に存するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明のうち一の発明は、下記(A)成分〜(C)成分を接触させて得られる触媒系に係るものである。
(A):クロム化合物(B):イミン化合物(C):金属アルキル化合物
【0005】また、本発明のうち他の発明は、上記の触媒系を用いるオレフィンの三量化、オリゴマー化又は重合反応方法に係るものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の触媒系を構成する(A)成分は一般式CrX(Xは任意の有機基叉は無機基もしくは陰性原子、lは1〜6の整数を表し、lが2以上の場合、Xの各Xは同一でもよく、異なってもよい)で表されるクロム化合物である。
【0007】有機基としては、炭素数が通常1〜30の炭化水素基、カルボニル基、アルコキシ基、カルボキシル基、β−ジケトナ−ト基、β−ケトカルボキシル基、β−ケトエステル基、アミド基などがあげられる。炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリ−ル基、アルキルアリ−ル基、アリ−ルアルキル基、シクロペンタジエニル基などがあげられる。無機基としては、硝酸基、硫酸基、シアノ基などがあげられる。陰性原子としては、ハロゲン原子、酸素原子などがあげられる。なかでもクロムの価数が2価〜4価であり、クロムのアルコキシ塩、カルボキシル塩、β−ジケトナ−ト塩、β−ケトエステルのアニオンとの塩、クロムハロゲン化物が好ましい。具体的には、クロム(III) トリス(2−エチルヘキサノエ−ト)、クロム(II)ビス(2−エチルヘキサノエ−ト)、クロム(III) トリス(ナフテネ−ト)、クロム(II)ビス(ナフテネ−ト)、クロム(III) トリス(アセテ−ト)、クロム(II)ビス(アセテ−ト)、クロム(III) トリス(アセチルアセトナ−ト)、クロム(II)ビス(アセチルアセトナ−ト)、クロム(III) トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナ−ト)、クロム(IV)テトラ(tert−ブトキシド)、塩化クロム(III) 、塩化クロム(II)、臭化クロム(III) 、臭化クロム(II)、フッ化クロム(III) 、フッ化クロム(II)などをあげることができる。
【0008】また、上記のクロム化合物と電子供与体からなる錯体も好適に用いることができる。電子供与体としては、窒素、酸素、リン叉は硫黄を含有する化合物の中から選択される。
【0009】窒素含有化合物としては、ニトリル、アミン、アミドなどがあげられる。具体的には、アセトニトリル、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、エチレンジアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン、ピコリン、ルチジン、キノリン、イソキノリン、アニリン、ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルジシラザンなどをあげることができる。
【0010】酸素含有化合物としては、カルボン酸エステル、エ−テル、ケトン、アルコ−ル、アルデヒドなどがあげられる。具体的には、酢酸メチル、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエ−テル、ジメトキシエタン、ジグライム、トリグライム、アセトン、メチルエチルケトン、メタノ−ル、エタノ−ル、イソプロパノ−ル、アセトアルデヒド、n−ブチルアルデヒドなどをあげることができる。
【0011】リン含有化合物としては、トリブチルホスフィン、トリブチルホスフィンオキシド、トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィンオキシド、リン酸トリエチル、亜リン酸トリエチル、ヘキサメチルホスホラストリアミドなどをあげることができる。
【0012】硫黄含有化合物としては、二硫化炭素、チオフェン、ジメチルスルフィド、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホンなどをあげることができる。
【0013】したがって、クロム化合物と電子供与体からなる錯体としては、クロムハロゲン化物のニトリル錯体、アミン錯体、アミド錯体、エステル錯体、エ−テル錯体、ケトン錯体、アルコ−ル錯体、アルデヒド錯体、ホスフィン錯体、チオエ−テル錯体などがあげられる。具体的には、トリクロロトリス(エチレンジアミン)クロム(III)3.5水和物、トリクロロトリピリジンクロム(III)、トリクロロトリ(4−エチルピリジン)クロム(III)、トリクロロトリ(4−イソプロピルピリジン)クロム(III)、トリクロロトリ(4−tert−ブチルピルピリジン)クロム(III)、トリクロロトリ(4−フェニルピリジン)クロム(III)、トリクロロトリ(4−フェニルプロピルピリジン)クロム(III)、トリクロロトリ(4−(5−ノニル)−ピリジン)クロム(III)、トリクロロトリ(3,5−ルチジン)クロム(III)、トリクロロトリイソキノリンクロム(III)、トリクロロトリアニリンクロム(III)、トリクロロトリス(4−ジメチルアミノピリジン)クロム(III)、トリブロモトリピリジンクロム(III)、トリフルオロトリピリジンクロム(III) 、ジクロロビスピリジンクロム(II)、ジブロモビスピリジンクロム(II)、トリクロロトリテトラヒドロフランクロム(III)、ジクロロジニトロシルビス(トリフェニルホスフィンオキシド)クロム、ジクロロビス(トリフェニルホスフィンオキシド)クロム(II)、ジクロロジニトロシルビス(4−エチルピリジン)クロム、トリクロロビス(トリブチルホスフィン)クロム(II)二量体、トリクロロ(1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシクロノナン)クロム(III)などをあげることができる。
【0014】本発明の触媒系を構成する(B)成分はイミン化合物、すなわち炭素と窒素の間に二重結合を有する化合物であり、具体的にはN−ベンジリデンアニリン、N−ベンジリデンベンジルアミン、N−ベンジリデンメチルアミン、N−ベンジリデン−2−ナフチルアミン、N,N’−(1,2−エタンジイリデン)ビスシクロヘキシルアミン、グリオキサルビス(ジイソプロピルメチルイミン)、グリオキサルビス(ジ−n−プロピルメチルイミン)、グリオキサルビス(イソブチルイミン)、グリオキサルビス(ヘプチルイミン)、グリオキサルビス(1,1,3,3−テトラメチルブチルイミン)、グリオキサルビス(4−tert−ブチルシクロヘキシルイミン)、グリオキサルビス(シクロドデシルイミン)、グリオキサルビス(アダマンタンイミン)、グリオキサルビス(トリチルイミン)、グリオキサルビス(フェニルイミン)、グリオキサルビス(2−メチルフェニルイミン)、グリオキサルビス(2,6−ジメチルフェニルイミン)、グリオキサルビス(4−メトキシフェニルイミン)、メチルグリオキサルビス(2,6−ジメチルフェニルイミン)、ジアセチルビス(メチルイミン)、ジアセチルビス(イソプロピルイミン)、ジアセチルビス(2−メチルフェニルイミン)、ジアセチルビス(2,6−ジメチルフェニルイミン)、ジアセチルビス(2,6−ジイソプロピルフェニルイミン)、2,2’−ビス(2−オキサゾリン)、グリオキサルジオキシム、ジメチルグリオキサム、グリオキサルビス(2−ヒドロキシアニル)、グリオキサルジチオセミカルバゾン、N,N’−ジサリチラルエチレンジアミン、 N,N’−ジサリチラル−1,2−プロパンジアミン、 N,N’−ジサリチラル−1,3−プロパンジアミン、 N,N’−ジサリチラル−1,4−ブタンジアミン、 N,N’−ジサリチラル−1,6−ヘキサンジアミン、アセトンアジン及び下記(B1)〜(B5)に示す化合物などをあげることができる。
【0015】


【0016】(B)成分としては、下記一般式(1)又は(2)で表されるジイミン化合物が好ましく、一般式(1)で表されmが0であるα−ジイミン化合物が最も好ましい。
【0017】


【0018】(式中、R1 〜R12 は水素原子又は炭化水素基を表し、該炭化水素基は炭素数1〜30のアルキル基、シクロアルキル基、シクロペンタジエニル基、炭素数6〜30のアリ−ル基、アルキルアリ−ル基叉はアリ−ルアルキル基であり、更にこれらの基はハロゲン原子、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子叉は硫黄原子を含有する基であってもよい。また、R1 〜R6 及びR7〜R12は二つ以上が相互に結合して環を形成していてもよい。m及びnは0〜6の整数を表す。)
【0019】R1 〜R12としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、シクロヘキシル基、ジイソプロピルメチル基、オクチル基、フェニル基、フルオロフェニル基、トリフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、2,6−ジイソプロピルフェニル基、アセナフチル基などがあげられる。
【0020】本発明の触媒系を構成する(C)成分は金属アルキル化合物である。該金属アルキル化合物としては、金属がアルミニウム、マグネシウム、リチウム、ホウ素叉は亜鉛であるものをあげることができる。
【0021】アルキルアルミニウム化合物としては、トリアルキルアルミニウム、水素化アルキルアルミニウムなどがあげられる。トリアルキルアルミニウムの具体例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウムなどをあげることができる。水素化アルキルアルミニウムの具体例としては、ジエチルアルミニウムヒドリド、ジイシブチルアルミニウムヒドリドなどをあげることができる。アルキルマグネシウム化合物の具体例としては、塩化メチルマグネシウム、臭化メチルマグネシウム、塩化エチルマグネシウム、臭化エチルマグネシウム、n−ブチルエチルマグネシウム、ジ−n−ブチルマグネシウム、ジ−n−ヘキシルマグネシウムなどをあげることができる。アルキルリチウム化合物の具体例としては、メチルリチウム、エチルリチウム、n−ブチルリチウムなどをあげることができる。アルキルホウ素化合物の具体例としては、トリエチルホウ素などをあげることができる。アルキル亜鉛化合物の具体例としては、ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛などをあげることができる。なかでもアルキルアルミニウム化合物が好ましく、トリアルキルアルミニウム化合物が最も好ましい。
【0022】(A)/(B)/(C)の使用量比(モル比)は、通常1/(0.5〜50)/(1〜500)、好ましくは1/(1〜50)/(5〜100)さらに好ましくは1/(1〜30)/(5〜100)である。(A)成分が過小であると活性が不十分なことがある。(B)成分が過小であると活性が不十分なことがある。(C)成分が過小であると活性が不十分なことがある。
【0023】本発明においては、上記の(A)成分〜(C)成分を接触させて得られる触媒系を使用して、オレフィンの三量化、オリゴマ−化反応又は重合反応を行うが、該(A)成分〜(C)成分に加えて、特定の第四成分を用いるならば、触媒活性及び選択率が更に向上するので好ましい。かかる第四成分としては、以下に記載する(D)成分〜(G)成分のうちの少なくとも一種の化合物があげられる。
【0024】第四成分の一種として、(D)ハロゲン含有化合物が用いられる。ハロゲン含有化合物としては、ハロゲン元素が含まれる化合物であればよい。中でも周期律表の13(IIIB)族、14(IVB)族から選ばれる元素を含むハロゲン含有化合物が好ましい。ハロゲン元素としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素の何れでもよいが、好ましくは塩素、臭素である。13(IIIB)族元素としては、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウムの何れでもよいが、好ましくはホウ素、アルミニウムである。14(IVB)族族元素としては、炭素、ケイ素、ゲルマニウム、スズの何れでもよい。
【0025】ハロゲン含有化合物としては、金属ハロゲン化合物やハロゲン化炭化水素が挙げられる。金属ハロゲン化合物としては、無機金属ハロゲン化合物や有機金属ハロゲン化合物が挙げられ、ハロゲン化炭化水素としては、ハロゲン化鎖状炭化水素化合物、ハロゲン化環状炭化水素化合物、ハロゲン化芳香族炭化水素化合物などがあげられる。
【0026】13(IIIB)族の元素を含むハロゲン含有化合物の具体例としては、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素、三塩化アルミニウム、エチルアルミニウムジクロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、イソブチルアルミニウムジクロライド、ジイソブチルアルミニウムクロライド、三塩化ガリウムなどをあげることができる。
【0027】14(IVB)族の元素を含むハロゲン含有化合物の具体例としては、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、塩化メチル、塩化n−ヘキシル、塩化n−オクチル、塩化ベンゼン、1,4−ジクロロブタン、1,6−ジクロロヘキサン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ペンタクロロシクロプロパン、1,2,3,4,5,6−ヘキサクロロシクロヘキサン、臭化エチル、臭化n−ブチル、臭化イソブチル、臭化tert−ブチル、臭化n−ヘキシル、塩化n−オクチル、臭化ベンゼン、1,4−ジブロモブタン、1,6−ジブロモヘキサン、ヘキサフルオロベンゼンル、四塩化ケイ素、ジメチルジクロロシラン、クロロトリメチルシラン、四塩化ゲルマニウム、四塩化スズ、二塩化スズなどをあげることができる。
【0028】第四成分の一種として、(E)リン含有化合物が用いられる。リン含有化合物としては、ホスフィン化合物、ホスフィンオキシド化合物、亜ホスホン酸エステル化合物、ホスホン酸エステル化合物、亜ホスフィン酸エステル化合物、ホスフィン酸エステル化合物、リン酸エステル化合物、亜リン酸エステル化合物などがあげられる。
【0029】ホスフィン化合物の具体例としては、トリフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンなどをあげることができる。
【0030】ホスフィンオキシド化合物の具体例としては、トリフェニルホスフィンオキシド、トリエチルホスフィンオキシドなどをあげることができる。
【0031】亜ホスホン酸エステル化合物の具体例としては、フェニル亜ホスホン酸ジエチル、メチル亜ホスホン酸ジフェニルなどをあげることができる。
【0032】亜ホスフィン酸エステル化合物の具体例としては、ジフェニル亜ホスフィン酸メチル、ジブチル亜ホスフィン酸エチルなどをあげることができる。
【0033】ホスフィン酸エステル化合物の具体例としては、ジエチルホスフィン酸メチル、メチルフェニルホスフィン酸メチルなどをあげることができる。
【0034】リン酸エステル化合物の具体例としては、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリ−n−プロピル、リン酸トリ−n−ブチルなどをあげることができる。
【0035】亜リン酸エステル化合物具体例としては、亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリ−n−プロピル、亜リン酸トリ−n−ブチルなどをあげることができる。
【0036】第四成分の一種として、(F)ケイ素含有化合物が用いられる。ケイ素含有化合物の具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、トリメトキシ(メチル)シラン、トリエトキシ(メチル)シラン、ジメトキシジメチルシラン、メトキシトリメチルシラン、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシリルアセトアミド、N,N−ジエチルアミノトリメチルシラン、ノナメチルトリシラザンなどをあげることができる。
【0037】第四成分の一種として、(G)アルコール類又はフェノール類が用いられる。
【0038】アルコール類としては、炭素数1〜20のものが好ましく、具体的にはメタノール、エタノール、イソプロパノール、2−エチルヘキサノール、ヘキサフルオロイソプロパノールなどをあげることができる。
【0039】フェノール類としては、炭素数6〜30のものが好ましく、具体的にはフェノール、ハイドロキノン、レゾルシノール、カテコール、ビスフェノールA、2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノール、N,N−ジメチルメタアミノフェノール、3,4,5−トリメトキシフェノール、2,4,6−トリクロロフェノールなどをあげることができる。
【0040】(D)成分〜(G)成分を用いる場合の使用量としては、(A)成分1モルあたりの(D)成分〜(G)成分の合計量が0.1〜50モルとすることが好ましく、更に好ましくは0.5〜30モルである。
【0041】本発明の触媒系は、前記の必須成分である(A)成分〜(C)成分、及び必要に応じて用いられる(D)〜(G)成分を接触させて得られる触媒系である。触媒系を調製する具体的な方法としては、たとえば、窒素、アルゴンなどの不活性ガス、あるいはエチレンなどの雰囲気下、炭化水素系叉はハロゲン化炭化水素系の溶媒に触媒系を形成する各成分を撹拌して溶解叉は懸濁させればよい。溶媒としては、たとえば、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、1−ヘキセン、ヘプタン、1−オクテン、オクタン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどをあげることができる。これらは、単独で使用する他、混合溶媒として使用することもできる。
【0042】ここで、各触媒成分の接触態様は、特には限定されないが、好ましい接触態様としては、(A)成分と(B)成分を最初に混合し、更に該溶液又は懸濁液に(C)成分を添加する方法;(B)成分と(C)成分を最初に混合し、更に該溶液又は懸濁液に(A)成分を添加する方法;(A)成分と(B)成分と(C)成分をそれぞれ同時かつ独立に反応器に導入する方法;(A)成分と(B)成分を接触させて得られた溶液又は懸濁液と(C)成分をそれぞれ同時かつ独立に反応器に導入する方法;(B)成分と(C)成分を接触させて得られた溶液又は懸濁液と(A)成分をそれぞれ同時かつ独立に反応器に導入する方法などがあげられる。
【0043】また、(D)、(E)、(F)、(G)で表される化合物を第四成分と表現した場合、各触媒成分の接触態様としては、(A)成分と(B)成分を最初に混合し、更に該溶液又は懸濁液に(C)成分を添加し、更に該溶液又は懸濁液に第四成分を添加する方法;(A)成分と(B)成分を最初に混合し、更に該溶液又は懸濁液に第四成分を添加し、更に該溶液又は懸濁液に(C)成分を添加する方法;(A)成分と(B)成分を最初に混合し、更に該溶液又は懸濁液に(C)成分と第四成分の混合液を添加する方法;(B)成分と(C)成分を最初に混合し、更に該溶液又は懸濁液に(A)成分を添加し、更に該溶液又は懸濁液に第四成分を添加する方法;(B)成分と(C)成分を最初に混合し、更に該溶液又は懸濁液に第四成分を添加し、更に該溶液又は懸濁液に(A)成分を添加を添加する方法;(B)成分と(C)成分を最初に混合し、更に該溶液又は懸濁液に(A)成分と第四成分の混合液を添加する方法;(A)成分と第四成分を最初に混合し、更に該溶液又は懸濁液に(B)成分を添加し、更に該溶液又は懸濁液に(C)成分を添加する方法;(A)成分と(B)成分と(C)成分と第四成分をそれぞれ同時かつ独立に反応器に導入する方法;(A)成分と(B)成分を接触させて得られた溶液又は懸濁液と(C)成分及び第四成分をそれぞれ同時かつ独立に反応器に導入する方法;(A)成分と(B)成分を接触させて得られた溶液又は懸濁液と(C)成分と第四成分の混合液をそれぞれ同時かつ独立に反応器に導入する方法;(A)成分と第四成分を接触させて得られた溶液又は懸濁液と(B)成分と(C)成分をそれぞれ同時かつ独立に反応器に導入する方法;(B)成分と(C)成分を接触させて得られた溶液又は懸濁液と(A)成分及び第四成分をそれぞれ同時かつ独立に反応器に導入する方法;(B)成分と(C)成分を接触させて得られた溶液又は懸濁液と(A)成分と第四成分の混合液をそれぞれ同時かつ独立に反応器に導入する方法などがあげられる。
【0044】各触媒成分とα−オレフィンの接触態様は、特には限定されないが、好ましい接触態様として、(A)成分〜(C)成分を接触させて得られた触媒系にα−オレフィンを導入する方法;(A)成分と(B)成分を接触させて得られた溶液又は懸濁液に(C)成分及びα−オレフィンを導入する方法;(B)成分と(C)成分を接触させて得られた溶液又は懸濁液に(A)成分及びα−オレフィンを導入する方法;(A)成分と(B)成分と(C)成分とα−オレフィンをそれぞれ同時かつ独立に反応器に導入する方法;(A)成分〜(C)成分を接触させて得られた触媒系とα−オレフィンをそれぞれ同時かつ独立に反応器に導入する方法;(A)成分と(B)成分を接触させて得られた溶液又は懸濁液と(C)成分及びα−オレフィンをそれぞれ同時かつ独立に反応器に導入する方法;(B)成分と(C)成分を接触させて得られた溶液又は懸濁液と(A)成分及びα−オレフィンをそれぞれ同時かつ独立に反応器に導入する方法などがあげられる。
【0045】また、(D)、(E)、(F)、(G)で表される化合物を第四成分と表現した場合、各触媒成分とα−オレフィンの好ましい接触態様としては、(A)成分〜(C)成分及び第四成分を接触させて得られた触媒系にα−オレフィンを導入する方法;(A)成分〜(C)成分を接触させて得られた溶液又は懸濁液に第四成分及びα−オレフィンを導入する方法;(A)成分と(B)成分と第四成分を接触させて得られた溶液又は懸濁液に(C)成分及びα−オレフィンを導入する方法;(B)成分と(C)成分と第四成分を接触させて得られた溶液又は懸濁液に(A)成分及びα−オレフィンを導入する方法;(A)成分と(B)成分を接触させて得られた溶液又は懸濁液に(C)成分と第四成分を接触させて得られた溶液又は懸濁液及びα−オレフィンを導入する方法;(A)成分と第四成分を接触させて得られた溶液又は懸濁液に(B)成分と(C)成分を接触させて得られた溶液又は懸濁液及びα−オレフィンを導入する方法;(A)成分と(B)成分と(C)成分と第四成分とα−オレフィンをそれぞれ同時かつ独立に反応器に導入する方法;(A)成分〜(C)成分を接触させて得られた溶液又は懸濁液と第四成分及びα−オレフィンをそれぞれ同時かつ独立に反応器に導入する方法;(A)成分と(B)成分と第四成分を接触させて得られた溶液又は懸濁液と(C)成分及びα−オレフィンをそれぞれ同時かつ独立に反応器に導入する方法;(B)成分と(C)成分と第四成分を接触させて得られた溶液又は懸濁液と(A)成分及びα−オレフィンをそれぞれ同時かつ独立に反応器に導入する方法;(A)成分と(B)成分を接触させて得られた溶液又は懸濁液と(C)成分と第四成分を接触させて得られた溶液又は懸濁液及びα−オレフィンをそれぞれ同時かつ独立に反応器に導入する方法;(A)成分と第四成分を接触させて得られた溶液又は懸濁液と(B)成分と(C)成分を接触させて得られた溶液又は懸濁液及びα−オレフィンをそれぞれ同時かつ独立に反応器に導入する方法などがあげられる。
【0046】なお、(A)成分と(C)成分とを最初に接触させることは、十分に高い触媒活性を得る観点から、避けるべきである。
【0047】各成分の接触温度は通常−50〜150℃、接触時間は通常1sec〜48hrで行われる。
【0048】得られた触媒系は、溶媒を除去して反応に供することもできるが、溶媒を除去することなく、そのまま反応に供することができる。また、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、ゼオライト、リン酸アルミニウム、粘土鉱物などの無機担体、イオン交換樹脂、ポリスチレン、ポリビニルピリジンなどの有機担体に担持させた担持触媒として用いてもよい。
【0049】本発明の触媒系は、オレフィンの三量化、オリゴマ−化反応叉は重合反応に用い得る。本発明において用いられるオレフィンとしては、たとえばエチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、1−ヘキセン、スチレン及びこれらの混合物などがあげられるが、これらの中でα−オレフィン、特にエチレンが好適である。上記オレフィンの三量化、オリゴマ−化反応叉は重合反応は、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、1−ヘキセン、ヘプタン、1−オクテン、オクタン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどの溶媒による溶液反応叉はスラリ−反応、無溶媒による液相反応叉は気相反応で行うことができる。反応温度は、通常0〜300℃、好ましくは0〜200℃である。反応圧力は、通常大気圧〜200kg/cm2 、好ましくは10〜100kg/cm2 である。
【0050】本発明の触媒は、エチレンを三量化することにより1−ヘキセンを製造する反応に最適に用い得る。ここで、本発明の触媒系を用いる方法の具体例として、エチレンを三量化することにより1−ヘキセンを製造する方法について説明する。
【0051】耐圧反応容器に本発明の触媒成分及び溶媒を仕込み、次にエチレンを導入し、昇温して反応させればよい。触媒系の使用量は、反応液中のクロム原子の濃度が0.000001〜0.5モル/1となるように設定することが好ましく、更に好ましくは0.00001〜0.1モル/1である。該触媒系の使用量が過少な場合は活性が不十分なことがある。反応温度は、通常0〜200℃、好ましくは0〜150℃である。反応温度が低すぎる場合は活性が低く、一方反応温度が高すぎる場合は目的物である1−ヘキセンの選択率が低くなることがある。反応圧力は、通常大気圧〜200kg/cm2 、好ましくは10〜100kg/cm2である。反応圧力が低すぎる場合は活性が不十分なことがある。反応時間は、通常0.1〜8hr、好ましくは0.5〜7hrである。反応時間が短かすぎる場合は反応率が低くなることがある。本発明の反応混合物から目的の1−ヘキセンを分離回収するには、たとえば蒸留などの方法が用いられる。また、本発明の反応混合物から触媒成分及び/又は副生ポリマーを分離するには、公知の方法(特開平7−149671号公報、特開平7−149674号公報、特開平7−149677号公報、特開平8−239419号公報、特開平8−245429号公報、特開平8−245430号公報、特開平8−245431号公報、特開平8−283330号公報、特開平8−295705号公報等参照。)が用いられる。
【0052】
【実施例】次に、に実施例により本発明を説明する。
実施例1
【0053】グリオキサルビス(1,1,3,3−テトラメチルブチルイミン)の合成窒素置換した反応器に1,1,3,3−テトラメチルブチルアミン12.95g(100ミリモル)を秤量し、ジエチルエーテル100mlに溶解させた。この溶液を氷水浴で冷却し、攪拌下にグリオキサ−ル7.26g(50.0ミリモル)(40重量%の水溶液)をゆっくりと滴下した。滴下終了後、氷水浴で冷却しながら2時間攪拌を続けた。水層を分離し、有機層を水で洗浄した後、乾燥、濃縮して固体の粗生成物を得た。これをアセトニトリルで再結晶し、無色の固体を得た。1H NMRに基づき、このものを下記の構造式で表されるグリオキサルビス(1,1,3,3−テトラメチルブチルイミン)と同定した。1H NMR(CDCl3,400MHz)0.92(s,18H)、1.29(s,12H)、1.60(s,4H)、7.94(s,2H)。
【0054】


【0055】エチレン三量化反応アルゴンの雰囲気下、氷水浴で冷却した内容積0.2lの耐圧反応器で(B)グリオキサルビス(1,1,3,3−テトラメチルブチルイミン)0.0280g(0.10ミリモル)と(C)トリエチルアルミニウム0.0594g(0.52ミリモル)(1.05mol/lのヘプタン溶液)をあらかじめ脱気、脱水したヘプタン80mlに溶解させた。この溶液に(A)クロム(III)トリス(2−エチルヘキサノエ−ト)0.00318g(0.0066ミリモル)(クロム濃度0.94重量%のヘプタン溶液)及びヘプタン40mlを加えて、20min間攪拌させた。次にエチレンを圧力20kg/cm2Gに導入した。更に、攪拌下、昇温を行い三量化反応を実施した。なお、反応温度120℃、反応圧力40kg/cm2G及び反応時間は1.5hrとし、反応中、エチレンは需要に応じて供給した。1.5hr後、反応液を氷冷して、反応混合物を回収し、固液分離を行い、固体の重量からポリマーの生成量を求め、また液相をガスクロマトグラフィーにて分析して、生成物の量を求めた。条件及び結果を表1に示した。
【0056】実施例2(A)の使用量を0.0120g(0.025ミリモル)としたこと以外は実施例1と同様に行った。条件及び結果を表1に示した。
【0057】実施例3(A)を加える前に、(D)臭化n−ブチル0.00145g(0.0106ミリモル)(6.4重量%のヘプタン溶液)を加えたこと以外は実施例1と同様に行った。条件及び結果を表1に示した。
【0058】実施例4(A)を加える前に、(E1)1,2−ジフェニルホスフィノエタン0.0199g(0.0499ミリモル)を加えたこと以外は実施例1と同様に行った。条件及び結果を表1に示した。
【0059】実施例5(A)を加えた直後に、(E2)亜リン酸トリエチル0.0112g(0.0948ミリモル)を加えたこと以外は実施例2と同様に行った。条件及び結果を表2に示した。
【0060】実施例6(A)を加えた直後に、(F)テトラエトキシシラン0.0160g(0.0768ミリモル)を加えたこと以外は実施例2と同様に行った。条件及び結果を表2に示した。
【0061】実施例7(A)を加える前に、(G)ビスフェノールA0.0178g(0.0780ミリモル)を加えたこと以外は実施例2と同様に行った。条件及び結果を表2に示した。
【0062】
【表1】
―――――――――――――――――――――――――― 実施例 実施例 実施例 実施例 1 2 3 4 触媒成分*1 (A) 1 1 1 1 (B) 15 4 15 15 (C) 79 20 78 78 (D) 1.6 (E-1) 7.5 結果*2 活性 *3 22995 10629 16849 17186 選択率 % *4 C 4 化合物 12.2 9.6 2.0 8.1 C 6 化合物 72.4 74.3 81.6 77.0 C 8 化合物 1.5 2.3 1.0 1.3 C 10化合物 9.4 10.3 11.1 10.2 ポリマー 3.0 1.3 2.2 1.6 1-ヘキセン純度 *5 80.5 79.2 79.8 80.4 ――――――――――――――――――――――――――
【0063】
【表2】
―――――――――――――――――――――――――― 実施例 実施例 実施例 5 6 7 触媒成分*1 (A) 1 1 1 (B) 4 4 4 (C) 20 19 20 (E-2) 3.7 (F) 2.8 (G) 3.0 結果*2 活性 *3 11788 10409 12088 選択率 % *4 C 4 化合物 8.6 6.6 10.0 C 6 化合物 77.1 77.9 74.6 C 8 化合物 1.4 1.4 1.9 C 10化合物 10.0 11.0 10.1 ポリマー 0.8 0.6 1.1 1-ヘキセン純度 *5 80.0 79.8 79.4 ――――――――――――――――――――――――――
【0064】*1 触媒成分A:クロム(III) トリス(2−エチルヘキサノエート)
B:グリオキサルビス(1,1,3,3−テトラメチルブチルイミン)
C:トリエチルアルミニウムD:臭化n−ブチルE1:1,2−ビス(ジフェニルホスフェノ)エタンE2:亜リン酸トリエチルF:テトラエトキシシランG:ビスフェノールA表中の数値は、(A)成分1モルあたりの使用割合(モル)を表す
【0065】*2 下記の反応条件における結果である反応温度:120℃反応圧力:40kg/cm2G反応時間:1.5hr
【0066】*3 活性:単位時間あたりの触媒のクロム原子1gあたりの総生成物量(g)
〔g−総生成物/g−クロム原子/hr〕
【0067】*4 選択率C4 化合物:生成C4 化合物(g)/総生成物量(g)×100C6 化合物:生成C6 化合物(g)/総生成物量(g)×100C8 化合物:生成C8 化合物(g)/総生成物量(g)×100C10化合物:生成C10化合物(g)/総生成物量(g)×100ポリマー :生成ポリマー量(g)/総生成物量(g)×100*5 1−ヘキセン純度:生成1−ヘキセン(g)/生成C6 化合物(g)×100
【0068】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、オレフィンの三量化反応、オリゴマー化反応又は重合反応に最適に用い得る新規な触媒系、及び該触媒系を用いるオレフィンの三量化、オリゴマー化又は重合反応方法を提供することができた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 下記(A)成分〜(C)成分を接触させて得られる触媒系。
(A):クロム化合物(B):イミン化合物(C):金属アルキル化合物
【請求項2】 (B)成分が下記一般式(1)又は(2)で表されるジイミン化合物である請求項1記載の触媒系。


(式中、R1 〜R12 は水素原子又は炭化水素基を表し、該炭化水素基は炭素数1〜30のアルキル基、シクロアルキル基、シクロペンタジエニル基、炭素数6〜30のアリ−ル基、アルキルアリ−ル基叉はアリ−ルアルキル基であり、更にこれらの基はハロゲン原子、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子叉は硫黄原子を含有する基であってもよい。また、R1 〜R6 及びR7〜R12は二つ以上が相互に結合して環を形成していてもよい。m及びnは0〜6の整数を表す。)
【請求項3】 (B)成分が請求項2記載の一般式(1)で表され、mが0であるα−ジイミン化合物である請求項2記載の触媒系。
【請求項4】 (C)成分の金属がアルミニウム、マグネシウム、リチウム、ホウ素又は亜鉛である請求項1記載の触媒系。
【請求項5】 (C)成分がアルキルアルミニウム化合物である請求項1記載の触媒系。
【請求項6】 (C)成分がトリアルキルアルミニウム化合物である請求項1記載の触媒系。
【請求項7】 (A)/(B)/(C)の使用量比(モル比)が1/0.5〜50/1〜500である請求項1記載の触媒系。
【請求項8】 請求項1記載の(A)成分〜(C)成分に加え、下記(D)成分〜(G)成分のうちの少なくとも一種を接触させて得られる請求項1記載の触媒系。
(D):ハロゲン含有化合物(E):リン含有化合物(F):ケイ素含有化合物(G):アルコール又はフェノール類
【請求項9】 (A)成分1モルあたりの(D)成分〜(G)成分の合計量が0.1〜50モルである請求項8記載の触媒系。
【請求項10】 オレフィンの三量化反応、オリゴマー化反応又は重合反応に用いる請求項1又は請求項8記載の触媒系。
【請求項11】 請求項1又は請求項8記載の触媒系を用いるオレフィンの三量化、オリゴマー化又は重合反応方法。
【請求項12】 エチレンを三量化することにより1−ヘキセンを製造する請求項11記載の反応方法。

【公開番号】特開平10−71335
【公開日】平成10年(1998)3月17日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平9−90780
【出願日】平成9年(1997)4月9日
【出願人】(000002093)住友化学工業株式会社 (8,981)