計量キャップ
【課題】極めて少量の液の計量が簡単に行えて、その取り扱いも便利であり、また、特別なパーツを追加することなく簡単な金型構造、例えば上下抜きのみの金型構造での製造が可能であり、キャップ全体の大きさも必要以上に大きくならない等種々の効果を発揮する計量キャップを提案する。
【解決手段】容器体口頸部12外周に着脱可能に嵌合させる装着筒部20と、装着筒部20上端より内方へ延設するとともに、中央部に筒状部22を陥没形成した頂板部21と、頂板部21の周縁部より起立した周壁部24とを備え、頂板部21,筒状部22及び周壁部24とでその内方へ画成される空間を計量室Rとして構成し、計量室Rは内周面には複数の水平環状をなす計量線25を設け、各計量線25間の計量室R内面はそれぞれ中央に向かって傾斜下降するテ−パ状に形成した。
【解決手段】容器体口頸部12外周に着脱可能に嵌合させる装着筒部20と、装着筒部20上端より内方へ延設するとともに、中央部に筒状部22を陥没形成した頂板部21と、頂板部21の周縁部より起立した周壁部24とを備え、頂板部21,筒状部22及び周壁部24とでその内方へ画成される空間を計量室Rとして構成し、計量室Rは内周面には複数の水平環状をなす計量線25を設け、各計量線25間の計量室R内面はそれぞれ中央に向かって傾斜下降するテ−パ状に形成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は計量キャップに関する。
【背景技術】
【0002】
計量キャップとして、キャップ本体に計量筒体を一体に形成したものが提案されている。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
前記計量キャップは、螺子キャップ機能を有するキャップ本体と、壜体の口筒内に浸入可能な計量機能を有し、キャップ本体に垂下状に組み付けられた円筒状の計量筒体とから構成し、計量筒体を透明とするとともに、その筒壁の外表面に表示を設けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平08−113252号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記した如き構成の計量キャップでは、少量の液体を計量する場合、特に、 1ml乃至2mlの如き少量を計量する場合にその計量が行い難い。また、その量に対応させて計量筒体の径を小さくすれば、計量筒体へ計量し難くなる。
【0006】
また、キャップ本体内に計量筒体が存在するため、計量線やそれが表現する数字,単位等の表記が見にくくなる場合が多々あり、特にキャップ本体が不透明の場合にはその不都合が顕著である。
【0007】
本発明は上記した点に鑑みてなされたもので、極めて少量の液の計量が簡単に行えて、その取り扱いも便利であり、また、特別なパーツを追加することなく簡単な金型構造、例えば上下抜きのみの金型構造での製造が可能であり、キャップ全体の大きさも必要以上に大きくならない等種々の効果を発揮する計量キャップを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の手段として、以下の通り構成した。即ち、容器体口頸部12外周に着脱可能に嵌合させる装着筒部20と、装着筒部20上端より内方へ延設するとともに、中央部に筒状部22を陥没形成した頂板部21と、頂板部21の周縁部より起立した周壁部24とを備え、頂板部21,筒状部22及び周壁部24とでその内方へ画成される空間を計量室Rとして構成し、計量室Rは内周面には複数の水平環状をなす計量線25を設け、各計量線25間の計量室R内面はそれぞれ中央に向かって傾斜下降するテ−パ状に形成した。
【0009】
第2の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段に於いて、計量室R内面に各計量線25の一部をそれぞれ立体的に表現する計量用突出部30を突設した。
【0010】
第3の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第2の手段に於いて、各計量用突出部30を、各計量線25と同レベルの上面を各々備え、中心からそれぞれ放射状に形成された板状突起30A として構成した。
【0011】
第4の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第2の手段に於いて、各計量用突出部30を、各計量線25と同レベルの水平面部を各々備えた段状突部30B として構成した。
【0012】
第5の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段乃至第4の手段のいずれかの手段に於いて、計量室R内面に各計量線25の量を表示する表示部26をそれぞれ設けた。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、上部が広く下部が狭い計量室Rをキャップの上部から中央部に掛けて形成しているため、キャップ全体の大きさを必要以上に大きくせずに少量の液の計量を簡単に行うことができ、しかも、その構造も簡単であるため、特別なパーツを追加することなく簡単な金型構造での製造が可能である。また、頂板部21,筒状部22及び周壁部24とでその内方へ画成される空間を計量室Rとして構成し、計量室Rは内周面には複数の水平環状をなす計量線25を設け、各計量線25間の計量室R内面はそれぞれ中央に向かって傾斜下降するテ−パ状に形成しているため、計量線25の存在が明瞭に把握でき、この点からも計量が容易となる。
【0014】
計量室R内面に各計量線25の一部をそれぞれ立体的に表現する計量用突出部30を突設した場合には、周囲に存在する計量線25と突出した計量用突出部30とで計量線25を三次元的に認識できるため、より計量が行い易くなるという利点がある。
【0015】
各計量用突出部30を、各計量線25と同レベルの上面を各々備え、中心からそれぞれ放射状に形成された板状突起30A として構成した場合には、同様に計量線25と計量用突出部30とで計量線25の三次元的認識が可能で計量し易く、また、計量用突出部30の側面にも表示部26を設けることができ、更に、計量用突出部30が計量室R内の容積を極力占有しないで形成できるため邪魔にならず、これの存在でキャップ自体を大きくしなければならないという不都合を生じることもない。
【0016】
各計量用突出部30を、各計量線25と同レベルの水平面部を各々備えた段状突部30B として構成した場合には、同様に三次元的に計量線25を認識できて計量し易く、表示部26を設ける場合には段状突部30B の上面に形成することができ、より表示部26の確認が行い易くなる。
【0017】
計量室R内面に各計量線25の量を表示する表示部26をそれぞれ設けた場合には、その計量線25が表す実際量を即座に確認できる利点があり、また、それらの表示部26を計量室Rの内周面に設けた場合には、内周面が中央に向かって傾斜下降するテ−パ状に形成されているため、見易く容易に判別が可能である。また、それに加えて、計量用突出部30にも表示部26を設けられるため、計量室Rの内周面に加えて計量用突出部30の側面や上面に表示部を設けることで、より表示部の確認が行い易くなる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】計量キャップの一部切欠正面図である。(実施例1)
【図2】計量キャップの平面図である。(実施例1)
【図3】計量キャップの一部切欠斜視図である。(実施例1)
【図4】計量キャップの1ml計量時の縦断面図である。(実施例1)
【図5】計量キャップの2ml計量時の縦断面図である。(実施例1)
【図6】計量キャップの5ml計量時の縦断面図である。(実施例1)
【図7】計量キャップの一部切欠正面図である。(実施例2)
【図8】計量キャップの平面図である。(実施例2)
【図9】計量キャップの一部切欠斜視図である。(実施例2)
【図10】計量キャップの1ml計量時の縦断面図である。(実施例2)
【図11】計量キャップの2ml計量時の縦断面図である。(実施例2)
【図12】計量キャップの5ml計量時の縦断面図である。(実施例2)
【図13】計量キャップの一部切欠正面図である。(実施例3)
【図14】計量キャップの平面図である。(実施例3)
【図15】計量キャップの一部切欠斜視図である。(実施例3)
【図16】計量キャップの1ml計量時の縦断面図である。(実施例3)
【図17】計量キャップの2ml計量時の縦断面図である。(実施例3)
【図18】計量キャップの5ml計量時の縦断面図である。(実施例3)
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の形態を図面を参照して説明する。
【0020】
図1に於いてAは容器体を、Bは計量キャップをそれぞれ示す。
【0021】
容器体Aは胴部10より肩部11を介して口頸部12を起立して構成している。
【0022】
計量キャップBは合成樹脂により形成されたもので、口頸部12外周に装着筒部20を螺着して容器体Aに対して着脱可能に装着している。また、装着筒部20の上端縁より内方へ、下面を口頸部12上面に密接した頂板部21を延設し、頂板部21の中央を円筒状に陥没させて有底の筒状部22を形成している。更に、筒状部22外方の頂板部21裏面より垂設したシール筒23を口頸部12内面に密嵌して容器体Aと計量キャップBとの液密性を図っている。また、頂板部21の周縁より上方へ周壁部24を立設している。そして、頂板部21,筒状部22及び周壁部24とでその内方へ画成される空間を計量室Rとして構成している。
【0023】
また、計量室Rは、水平環状をなす複数の計量線25で区画されている。各計量線25間の壁面をそれぞれ中央に向かって傾斜下降するテーパ状に形成し、それぞれ傾斜角度を異ならせることで各計量線25を形成している。尚、計量線25の形成方法はこれに限らず、例えば、印刷等により形成しても、或いは、線状凹部,線状突部を施すことで形成しても良い。
【0024】
図示例では筒状部22の上端縁に位置する1ml用の計量線25a と、周壁部24の基端部内周に位置する2ml用の計量線25b と、周壁部24の上下中間部に位置する5ml用の計量線25c との三本の計量線25が形成されており、各計量線25上方の筒壁内面には、それぞれ印刷により施された表示部26を設けている。各表示部26は矢印と、数字と、単位とを使用しているが、この表示部26の表現方法は種々採用でき、他の文字,数字等を使用することも、或いは各計量線25間の色を相違させることで表示部とすることも可能である。
【0025】
上記の如く構成した計量キャップBは、図1の状態から計量キャップBを容器体Aより取り外した後、容器体A内の液を計量室R内に注入し、計量線25により計量する。例えば、1mlを計量する場合には、図4に示す如く、1mlの計量線25の位置に水面が一致することで計量することができる。同様に、2mlを計量する場合には、図5に示す如く、2mlの計量線25b の位置に水面が一致することで、5mlを計量する場合には、図6に示す如く、5mlの計量線25c の位置に水面が一致することで、それぞれ計量することができる。尚、図示例では、使用前の保管,運搬用にシュリンクフィルム27により包装している。
【0026】
図7乃至図12は他の例を示し、図1の例に於いて、計量室R内周面に計量用突出部30を設けた例を示す。計量用吐出部30は各計量線25をそれぞれ立体的に表現することができるもので、図示例の計量用突出部30は、各計量線25と同レベルの上面を各々備え、中心からそれぞれ放射状に形成された板状突起30A として構成している。板状突起30A は、1mlの計量線25と同レベルの1ml用の板状突起30Aaと、2mlの計量線25と同レベルの2ml用の板状突起30Abと、5mlの計量線25と同レベルの5ml用の板状突起30Acとが一体に連結して中心に向かって一枚の放射板状に突設している。その他の構成は図1の例と同様であるため同符号を付して説明を省略する。
【0027】
この場合も、図7の状態から計量キャップBを容器体Aより取り外した後、容器体A内の液を計量室R内に注入し、計量線25により計量する。その際、計量室R内周面の計量線25と計量用突出部30とで計量液の液面と計量線25との比較がより行い易くなる。また、計量用突出部30の側面にも数字等の表示部を形成することもできるため、実際量の確認もより行い易くなる。
【0028】
図13乃至図18は他の例を示し、図1の例に於いて、計量室R内周面に他の形態の計量用突出部30を設けた例を示す。この場合の計量用突出部30は、各計量線25と同レベルの水平面部をそれぞれ備えた段状突部30B として構成している。段状突部30B は、1mlの計量線25と同じレベルの1ml用の段状突部30Baと、2mlの計量線25と同レベルの2ml用の段状突部32Bbと、5mlの計量線25と同レベルの5ml用の段状突部32Bcとが一体に連結した階段状をなし、中心に向かって放射状に突設している。その他の構成は図1の例と同様であるため同符号を付して説明を省略する。
【0029】
この場合も、図13の状態から計量キャップBを容器体Aより取り外した後、容器体A内の液を計量室R内に注入し、計量線25により計量する。その際、同様に計量室R内周面の計量線25と計量用突出部30とで計量液の液面と計量線25との比較がより行い易くなる。また、計量用突出部30の上面にも数字等の表示部を形成することもできるため、実際量の確認もより行い易くなる。
【0030】
尚、上記各例に於いて、計量単位を1ml、2ml、5mlとして説明しているが、当然これに限られるものではない。また、計量キャップBとして、全体を透明或いは半透明なものとして構成しても、不透明のものとして構成しても良い。
【符号の説明】
【0031】
A…容器体
10…胴部,11…肩部,12…口頸部
B…計量キャップ
20…装着筒部,21…頂板部,22…筒状部,23…シール筒,24…周壁部,25…計量線, 25a …1mlの計量線,25b …2mlの計量線,25c …5mlの計量線,26…表示部,
27…シュリンクフィルム,30…計量用突出部,30A …板状突起, 30Aa…1ml用の板状突起,30Ab…2ml用の板状突起,30Ac…5ml用の板状突起,
30B …段状突部,32Ba…1ml用の段状突部,32Bb…2ml用の段状突部,
32Bc…5ml用の段状突部,R…計量室
【技術分野】
【0001】
本発明は計量キャップに関する。
【背景技術】
【0002】
計量キャップとして、キャップ本体に計量筒体を一体に形成したものが提案されている。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
前記計量キャップは、螺子キャップ機能を有するキャップ本体と、壜体の口筒内に浸入可能な計量機能を有し、キャップ本体に垂下状に組み付けられた円筒状の計量筒体とから構成し、計量筒体を透明とするとともに、その筒壁の外表面に表示を設けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平08−113252号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記した如き構成の計量キャップでは、少量の液体を計量する場合、特に、 1ml乃至2mlの如き少量を計量する場合にその計量が行い難い。また、その量に対応させて計量筒体の径を小さくすれば、計量筒体へ計量し難くなる。
【0006】
また、キャップ本体内に計量筒体が存在するため、計量線やそれが表現する数字,単位等の表記が見にくくなる場合が多々あり、特にキャップ本体が不透明の場合にはその不都合が顕著である。
【0007】
本発明は上記した点に鑑みてなされたもので、極めて少量の液の計量が簡単に行えて、その取り扱いも便利であり、また、特別なパーツを追加することなく簡単な金型構造、例えば上下抜きのみの金型構造での製造が可能であり、キャップ全体の大きさも必要以上に大きくならない等種々の効果を発揮する計量キャップを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の手段として、以下の通り構成した。即ち、容器体口頸部12外周に着脱可能に嵌合させる装着筒部20と、装着筒部20上端より内方へ延設するとともに、中央部に筒状部22を陥没形成した頂板部21と、頂板部21の周縁部より起立した周壁部24とを備え、頂板部21,筒状部22及び周壁部24とでその内方へ画成される空間を計量室Rとして構成し、計量室Rは内周面には複数の水平環状をなす計量線25を設け、各計量線25間の計量室R内面はそれぞれ中央に向かって傾斜下降するテ−パ状に形成した。
【0009】
第2の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段に於いて、計量室R内面に各計量線25の一部をそれぞれ立体的に表現する計量用突出部30を突設した。
【0010】
第3の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第2の手段に於いて、各計量用突出部30を、各計量線25と同レベルの上面を各々備え、中心からそれぞれ放射状に形成された板状突起30A として構成した。
【0011】
第4の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第2の手段に於いて、各計量用突出部30を、各計量線25と同レベルの水平面部を各々備えた段状突部30B として構成した。
【0012】
第5の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段乃至第4の手段のいずれかの手段に於いて、計量室R内面に各計量線25の量を表示する表示部26をそれぞれ設けた。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、上部が広く下部が狭い計量室Rをキャップの上部から中央部に掛けて形成しているため、キャップ全体の大きさを必要以上に大きくせずに少量の液の計量を簡単に行うことができ、しかも、その構造も簡単であるため、特別なパーツを追加することなく簡単な金型構造での製造が可能である。また、頂板部21,筒状部22及び周壁部24とでその内方へ画成される空間を計量室Rとして構成し、計量室Rは内周面には複数の水平環状をなす計量線25を設け、各計量線25間の計量室R内面はそれぞれ中央に向かって傾斜下降するテ−パ状に形成しているため、計量線25の存在が明瞭に把握でき、この点からも計量が容易となる。
【0014】
計量室R内面に各計量線25の一部をそれぞれ立体的に表現する計量用突出部30を突設した場合には、周囲に存在する計量線25と突出した計量用突出部30とで計量線25を三次元的に認識できるため、より計量が行い易くなるという利点がある。
【0015】
各計量用突出部30を、各計量線25と同レベルの上面を各々備え、中心からそれぞれ放射状に形成された板状突起30A として構成した場合には、同様に計量線25と計量用突出部30とで計量線25の三次元的認識が可能で計量し易く、また、計量用突出部30の側面にも表示部26を設けることができ、更に、計量用突出部30が計量室R内の容積を極力占有しないで形成できるため邪魔にならず、これの存在でキャップ自体を大きくしなければならないという不都合を生じることもない。
【0016】
各計量用突出部30を、各計量線25と同レベルの水平面部を各々備えた段状突部30B として構成した場合には、同様に三次元的に計量線25を認識できて計量し易く、表示部26を設ける場合には段状突部30B の上面に形成することができ、より表示部26の確認が行い易くなる。
【0017】
計量室R内面に各計量線25の量を表示する表示部26をそれぞれ設けた場合には、その計量線25が表す実際量を即座に確認できる利点があり、また、それらの表示部26を計量室Rの内周面に設けた場合には、内周面が中央に向かって傾斜下降するテ−パ状に形成されているため、見易く容易に判別が可能である。また、それに加えて、計量用突出部30にも表示部26を設けられるため、計量室Rの内周面に加えて計量用突出部30の側面や上面に表示部を設けることで、より表示部の確認が行い易くなる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】計量キャップの一部切欠正面図である。(実施例1)
【図2】計量キャップの平面図である。(実施例1)
【図3】計量キャップの一部切欠斜視図である。(実施例1)
【図4】計量キャップの1ml計量時の縦断面図である。(実施例1)
【図5】計量キャップの2ml計量時の縦断面図である。(実施例1)
【図6】計量キャップの5ml計量時の縦断面図である。(実施例1)
【図7】計量キャップの一部切欠正面図である。(実施例2)
【図8】計量キャップの平面図である。(実施例2)
【図9】計量キャップの一部切欠斜視図である。(実施例2)
【図10】計量キャップの1ml計量時の縦断面図である。(実施例2)
【図11】計量キャップの2ml計量時の縦断面図である。(実施例2)
【図12】計量キャップの5ml計量時の縦断面図である。(実施例2)
【図13】計量キャップの一部切欠正面図である。(実施例3)
【図14】計量キャップの平面図である。(実施例3)
【図15】計量キャップの一部切欠斜視図である。(実施例3)
【図16】計量キャップの1ml計量時の縦断面図である。(実施例3)
【図17】計量キャップの2ml計量時の縦断面図である。(実施例3)
【図18】計量キャップの5ml計量時の縦断面図である。(実施例3)
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の形態を図面を参照して説明する。
【0020】
図1に於いてAは容器体を、Bは計量キャップをそれぞれ示す。
【0021】
容器体Aは胴部10より肩部11を介して口頸部12を起立して構成している。
【0022】
計量キャップBは合成樹脂により形成されたもので、口頸部12外周に装着筒部20を螺着して容器体Aに対して着脱可能に装着している。また、装着筒部20の上端縁より内方へ、下面を口頸部12上面に密接した頂板部21を延設し、頂板部21の中央を円筒状に陥没させて有底の筒状部22を形成している。更に、筒状部22外方の頂板部21裏面より垂設したシール筒23を口頸部12内面に密嵌して容器体Aと計量キャップBとの液密性を図っている。また、頂板部21の周縁より上方へ周壁部24を立設している。そして、頂板部21,筒状部22及び周壁部24とでその内方へ画成される空間を計量室Rとして構成している。
【0023】
また、計量室Rは、水平環状をなす複数の計量線25で区画されている。各計量線25間の壁面をそれぞれ中央に向かって傾斜下降するテーパ状に形成し、それぞれ傾斜角度を異ならせることで各計量線25を形成している。尚、計量線25の形成方法はこれに限らず、例えば、印刷等により形成しても、或いは、線状凹部,線状突部を施すことで形成しても良い。
【0024】
図示例では筒状部22の上端縁に位置する1ml用の計量線25a と、周壁部24の基端部内周に位置する2ml用の計量線25b と、周壁部24の上下中間部に位置する5ml用の計量線25c との三本の計量線25が形成されており、各計量線25上方の筒壁内面には、それぞれ印刷により施された表示部26を設けている。各表示部26は矢印と、数字と、単位とを使用しているが、この表示部26の表現方法は種々採用でき、他の文字,数字等を使用することも、或いは各計量線25間の色を相違させることで表示部とすることも可能である。
【0025】
上記の如く構成した計量キャップBは、図1の状態から計量キャップBを容器体Aより取り外した後、容器体A内の液を計量室R内に注入し、計量線25により計量する。例えば、1mlを計量する場合には、図4に示す如く、1mlの計量線25の位置に水面が一致することで計量することができる。同様に、2mlを計量する場合には、図5に示す如く、2mlの計量線25b の位置に水面が一致することで、5mlを計量する場合には、図6に示す如く、5mlの計量線25c の位置に水面が一致することで、それぞれ計量することができる。尚、図示例では、使用前の保管,運搬用にシュリンクフィルム27により包装している。
【0026】
図7乃至図12は他の例を示し、図1の例に於いて、計量室R内周面に計量用突出部30を設けた例を示す。計量用吐出部30は各計量線25をそれぞれ立体的に表現することができるもので、図示例の計量用突出部30は、各計量線25と同レベルの上面を各々備え、中心からそれぞれ放射状に形成された板状突起30A として構成している。板状突起30A は、1mlの計量線25と同レベルの1ml用の板状突起30Aaと、2mlの計量線25と同レベルの2ml用の板状突起30Abと、5mlの計量線25と同レベルの5ml用の板状突起30Acとが一体に連結して中心に向かって一枚の放射板状に突設している。その他の構成は図1の例と同様であるため同符号を付して説明を省略する。
【0027】
この場合も、図7の状態から計量キャップBを容器体Aより取り外した後、容器体A内の液を計量室R内に注入し、計量線25により計量する。その際、計量室R内周面の計量線25と計量用突出部30とで計量液の液面と計量線25との比較がより行い易くなる。また、計量用突出部30の側面にも数字等の表示部を形成することもできるため、実際量の確認もより行い易くなる。
【0028】
図13乃至図18は他の例を示し、図1の例に於いて、計量室R内周面に他の形態の計量用突出部30を設けた例を示す。この場合の計量用突出部30は、各計量線25と同レベルの水平面部をそれぞれ備えた段状突部30B として構成している。段状突部30B は、1mlの計量線25と同じレベルの1ml用の段状突部30Baと、2mlの計量線25と同レベルの2ml用の段状突部32Bbと、5mlの計量線25と同レベルの5ml用の段状突部32Bcとが一体に連結した階段状をなし、中心に向かって放射状に突設している。その他の構成は図1の例と同様であるため同符号を付して説明を省略する。
【0029】
この場合も、図13の状態から計量キャップBを容器体Aより取り外した後、容器体A内の液を計量室R内に注入し、計量線25により計量する。その際、同様に計量室R内周面の計量線25と計量用突出部30とで計量液の液面と計量線25との比較がより行い易くなる。また、計量用突出部30の上面にも数字等の表示部を形成することもできるため、実際量の確認もより行い易くなる。
【0030】
尚、上記各例に於いて、計量単位を1ml、2ml、5mlとして説明しているが、当然これに限られるものではない。また、計量キャップBとして、全体を透明或いは半透明なものとして構成しても、不透明のものとして構成しても良い。
【符号の説明】
【0031】
A…容器体
10…胴部,11…肩部,12…口頸部
B…計量キャップ
20…装着筒部,21…頂板部,22…筒状部,23…シール筒,24…周壁部,25…計量線, 25a …1mlの計量線,25b …2mlの計量線,25c …5mlの計量線,26…表示部,
27…シュリンクフィルム,30…計量用突出部,30A …板状突起, 30Aa…1ml用の板状突起,30Ab…2ml用の板状突起,30Ac…5ml用の板状突起,
30B …段状突部,32Ba…1ml用の段状突部,32Bb…2ml用の段状突部,
32Bc…5ml用の段状突部,R…計量室
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器体口頸部12外周に着脱可能に嵌合させる装着筒部20と、装着筒部20上端より内方へ延設するとともに、中央部に筒状部22を陥没形成した頂板部21と、頂板部21の周縁部より起立した周壁部24とを備え、頂板部21,筒状部22及び周壁部24とでその内方へ画成される空間を計量室Rとして構成し、計量室Rは内周面には複数の水平環状をなす計量線25を設け、各計量線25間の計量室R内面はそれぞれ中央に向かって傾斜下降するテ−パ状に形成したことを特徴とする計量キャップ。
【請求項2】
計量室R内面に各計量線25の一部をそれぞれ立体的に表現する計量用突出部30を突設した請求項1に記載の計量キャップ。
【請求項3】
各計量用突出部30を、各計量線25と同レベルの上面を各々備え、中心からそれぞれ放射状に形成された板状突起30A として構成した請求項2に記載の計量キャップ。
【請求項4】
各計量用突出部30を、各計量線25と同レベルの水平面部を各々備えた段状突部30B として構成した請求項2に記載の計量キャップ。
【請求項5】
計量室R内面に各計量線25の量を表示する表示部26をそれぞれ設けた請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の計量キャップ。
【請求項1】
容器体口頸部12外周に着脱可能に嵌合させる装着筒部20と、装着筒部20上端より内方へ延設するとともに、中央部に筒状部22を陥没形成した頂板部21と、頂板部21の周縁部より起立した周壁部24とを備え、頂板部21,筒状部22及び周壁部24とでその内方へ画成される空間を計量室Rとして構成し、計量室Rは内周面には複数の水平環状をなす計量線25を設け、各計量線25間の計量室R内面はそれぞれ中央に向かって傾斜下降するテ−パ状に形成したことを特徴とする計量キャップ。
【請求項2】
計量室R内面に各計量線25の一部をそれぞれ立体的に表現する計量用突出部30を突設した請求項1に記載の計量キャップ。
【請求項3】
各計量用突出部30を、各計量線25と同レベルの上面を各々備え、中心からそれぞれ放射状に形成された板状突起30A として構成した請求項2に記載の計量キャップ。
【請求項4】
各計量用突出部30を、各計量線25と同レベルの水平面部を各々備えた段状突部30B として構成した請求項2に記載の計量キャップ。
【請求項5】
計量室R内面に各計量線25の量を表示する表示部26をそれぞれ設けた請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の計量キャップ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2010−235154(P2010−235154A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−85427(P2009−85427)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】
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