記憶媒体および情報処理システム
【課題】 電子機器に装着して使用する記憶媒体に関する情報を、記憶媒体を電子機器に装着せずに確認できる電子機器、記憶媒体および情報処理システムを提供する。
【解決手段】 電子カメラ100は電磁波送信部から電磁波をメモリカード77に送信し、メモリカード77は電子カメラ100から送信された電磁波の電磁誘導作用により電力を発生し、該電力の供給のもとでメモリカード77に関する情報を該記憶媒体側の表示手段により表示する。
【解決手段】 電子カメラ100は電磁波送信部から電磁波をメモリカード77に送信し、メモリカード77は電子カメラ100から送信された電磁波の電磁誘導作用により電力を発生し、該電力の供給のもとでメモリカード77に関する情報を該記憶媒体側の表示手段により表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に対し着脱可能な記憶媒体を電子機器に装着し、電子機器で処理した情報を記憶媒体に記憶させたり、記憶媒体に記憶された情報を電子機器に読み出して利用する電子機器、記憶媒体および情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子機器で取り扱う情報(電子データ等)の利用性の向上を図ることと、電子機器で取り扱う情報の記憶容量にフレキシビリティを持たせるために、電子機器にリムーバブルメモリ(PCカード、SDカード、スマートメディア、メモリスティック等、以降メモリカードと呼ぶ)を装着するとともに、電子機器は装着したメモリカードから電子データを読み出したり、メモリカードに対し電子データを書き込んで利用することが知られている。例えば電子カメラで撮影した画像データを電子カメラに装着したメモリカードに格納するとともに、該メモリカードから過去に撮影した画像データを電子カメラの表示画面に表示して閲覧するという使い方が知られている。
【0003】
このような電子機器とメモリカードからなる情報処理システムにおいては、メモリカードの記憶容量には上限があるため、情報処理システムの使用が長期になるにつれ、メモリカードの数が増えてしまう傾向があった。またユーザが複数のメモリカードを使い分け、メモリカード毎に異なる分類の電子データを記憶させて利用することも行われていた。例えば電子カメラの場合、メモリカード毎に電子カメラのユーザを分けたり、メモリカード別に被写体ジャンル(風景、人物、花鳥等の分類)を分けて使用することが行われている。
【0004】
このように多数のリムーバブルなメモリカードの中から目的とするメモリカードをユーザが選んで電子機器で利用する場合に、一般的にユーザはメモリーカードの空き容量がどの程度あるか、メモリカードにはどのような情報が入っていいるのか等を確認して利用する場合が多い。このような確認作業は、従来メモリカードを個別に電子機器に装着し、電子機器でメモリカードに格納されている電子データやカード情報を読み出し、読み出した情報を電子機器の表示画面でユーザが閲覧することにより行われていた。しかしながらこのようにメモリカードをいちいち電子機器に装着して確認する場合は、メモリカードの数が膨大になると非常に手間のかかる作業となり、迅速に目的とするメモリカードを抽出することができなかった。例えば電子カメラのような電子機器においては、メモリカードを選択するのに時間が掛かった場合には、シャッターチャンスを逃すような場合もあった。
【0005】
このような問題に対処する方策として、どのような内容の電子データが各メモリカードに格納されているかを識別するために、格納されている電子データの概要を印刷または手書きしたインデックスを各メモリカードに貼りつけておき、該インデックスを参照して必要なメモリカードを選択し、選択されたメモリカードを電子機器に装着して利用することも行われている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながらメモリカード自体が小型なため、貼りつけるインデックス用紙の面積も小さく、メモリカードに格納された電子データを的確に識別するための情報を全て表示することが困難であった。またメモリカードに格納された電子データの内容を常時管理して更新するのは非常な労力を必要とするので困難であった。特に使用途中のメモリカードの空き容量等の情報については、メモリカードを利用するたびに変化するために人手によりインデックスを更新して管理するのはほとんど不可能であった。
【0007】
そこで本発明は、電子機器に着脱可能な記憶媒体(メモリカード)の情報(空き容量、格納された電子データの内容等)を簡便に確認できる電子機器、記憶媒体および情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明による記憶媒体および情報処理システムにおいては、電子機器および該電子機器に対して着脱可能な記憶媒体は、機械的な接続により情報通信を行う接触型通信手段、電子機器は無線電力送信手段を備えるとともに、記憶媒体は無線電力受信手段と表示手段を備え、電子機器が本来的に利用する電子データ(電子カメラの場合は画像データ)は電子機器および記憶媒体の接触型通信手段により相互にやりとりし、利用者が記憶媒体を選択するために確認が必要な情報(例えば空き容量、メモリカードの識別情報、電子データのファイル名等)は、記憶媒体が電子機器より無線による電力供給を受けた場合に該情報を記憶媒体側の表示手段により表示する。
【発明の効果】
【0009】
本発明による記憶媒体および情報処理システムにおいては、電子機器から記憶媒体に無線で電力を供給し、該電力に基づき記憶媒体側で記憶媒体に関する情報を表示するので、ユーザは記憶媒体に関する情報を確認するために記憶媒体を電子機器に装着する手間が省け、迅速に所望の記憶媒体を選択することができる。
【0010】
また記憶媒体を電子機器に装着する回数を減らすことができるので、磨耗などによる記憶媒体や電子機器のコネクタ部の故障や破損を防止することができる。またユーザは記憶媒体に関する情報を確認するために記憶媒体にインデックスを貼りつけたり、該インデックスを更新したりする手間が省け、常時最新の記憶媒体に関する情報を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明を適用した情報システムの概念図であって、電子カメラ100(電子機器)に対しメモリカード77(記憶媒体)は着脱可能であり、電子カメラ100に対しメモリカード77が装着された場合は、電子カメラ100の接続部(コネクタ)とメモリカード77の接続部(コネクタ)の機械的な接触により電子カメラ100とメモリカード77の間に通信経路が形成され、この通信経路により電子カメラ100とメモリカード77の間で各種情報(画像データ)のやりとりが行われる。このような通信形態を接触型通信と呼ぶ。また電子カメラ100の接続部(コネクタ)とメモリカード77の接続部(コネクタ)の機械的な接触により、電子カメラ100からメモリカード77に電力が供給される。
【0012】
一方電子カメラ100とメモリカード77の間には所謂RFID(RadioFrequency IDdentification)伝送方式の非接触型通信の通信経路もあり、メモリカード77を電子カメラ100の近傍に近づけると該通信経路により記憶媒体77から電子カメラ100にメモリカード77の情報(例えば空き容量、メモリカード77の識別情報、画像データのファイル名等)が転送され、電子カメラ100の表示画面に該情報を表示する。RFID伝送方式においては、情報の通信と同時に電磁結合により交流磁界によるコイルの相互誘導・電磁誘導により電力の無線供給が可能であり、メモリカード77はコネクタ接続による電力供給がない場合でも電子カメラ100が発生する電磁波を受信して、通信のための電力を自己生成することができる。RFID伝送方式には、静電結合方式(静電気による誘導作用を利用。交信距離は〜数mm。密着型とも呼ばれる。)、電磁結合方式(密に結合した電磁誘導作用を利用。交信距離は〜数十cm。近接型とも呼ばれる。)、電磁誘導方式(電磁誘導作用を利用。交信距離は〜1m。近傍型とも呼ばれる。)、マイクロ波方式(マイクロ波帯の電波を利用。交信距離は〜5m)があり、利用形態に応じてどの方式を利用しても構わないが、電子カメラ100を用いる場合は複数のメモリカード77との混信を防止させるためと電子カメラ100の電力供給負担を軽減するために交信距離が数cmの電磁結合方式または電磁誘導方式を用いるのが好ましい。
【0013】
このような構成により電子カメラ100のユーザは電子カメラ100にメモリカード77をいちいち装着させる必要なく、電子カメラ100の近傍(〜数cm)にメモリカード77を近づけるだけでメモリカード77の情報(例えば空き容量、メモリカード77の識別情報、画像データのファイル名等)を確認することができる。
【0014】
図2および図3は、本発明を適用した電子機器である電子カメラ100の一実施形態の外観図(正面視および背面視)である。図2に示すように電子カメラ100の前面には被写体像を形成するための撮影レンズ10、撮影画面を確認するためのファインダ11、撮影時に被写体を照明するためのストロボ12、被写体の明るさを検知するための測光回路13、電子カメラ100をユーザが手でホールドしやすくするためにカメラ本体から出っ張ったグリップ部14が備えられ、上面には撮影を指示するためのレリーズボタン16、電子カメラ100の電源のON/OFF制御を行うための電源スイッチ17が備えられる。
【0015】
図3に示すように、電子カメラ100の背面にはファインダ11の接眼部、テキスト表示用および画像表示用の略四角形の画面を備えた左LCD(左画面)21とテキスト表示用および画像表示用の略四角形の画面を備えた右LCD(右画面)22が配置され、右LCD22の下側には再生モード時に表示画像の切換等に用いられる上方向ボタン23、下方向ボタン24、左方向ボタン25、右方向ボタン26、決定ボタン27が配置され、左LCD21の下側には電子カメラ100を撮影モードに設定するための撮影モードボタン28、電子カメラ100を再生モードに設定するための再生モードボタン29、電子カメラ100に近づけたメモリカード77の情報を非接触で読み出して表示するためのカードボタン31が配置されている。側面には画像データ保存用のメモリカード77を装着するためのメモリカードスロット30が備えられる。
【0016】
なおレリーズボタン16、上方向ボタン23、下方向ボタン24、左方向ボタン25、右方向ボタン26、決定ボタン27、撮影モードボタン28、再生モードボタン29、カードボタン31は全てユーザーによって操作される操作キーである。
【0017】
なお左LCD21および右LCD22の表面上には、指の接触操作により指示された位置に対応する接触位置データを出力する機能を備えたいわゆるタッチスクリーン66が配置され、画面上に表示された選択項目や画像データの選択に用いることができる。このタッチスクリーン66はガラス・樹脂等の透明材料によって構成され、ユーザはタッチスクリーン66の内側に形成される画像やテキストを、タッチスクリーン66を通して観察することができる。
【0018】
図4はメモリカード77の外観図であって、矢印方向に電子カメラ100のメモリカードスロット30に押しこんで装着すると、コネクタ端子78が電子カメラ100内部の不図示のコネクタ端子に機械的に接触してメモリカード77と電子カメラ100の間に電気的通信経路が形成される。なおコネクタ端子78の一部の端子は電源端子となっており、電子カメラ100に装着した際、該電源端子を介して電子カメラ100側から電力の供給を受ける。
【0019】
図5は、図2および図3に示した電子カメラ100の内部の電気構成例を示すブロック図であって、各構成要素は各種情報データおよび制御データを伝送するためのデータ/制御バス51を介して互いに接続されている。各構成要素はおおまかに、画像データの撮影動作を実行する撮影制御回路60を中心とするブロック、画像データおよびその関連情報の表示を実行する画面制御回路92を中心とするブロック、メモリカード77と非接触通信を行う無線通信回路72を中心とするブロック、操作キー65等のユーザーインターフェースと各制御回路に対する統括制御を行うCPU50を中心とするブロックに分けることができる。
【0020】
CPU50(中央処理ユニット)は電子カメラ100全体の制御を行う手段であって、操作キー65、タッチスクリーン66、電源スイッチ17、タイマ74、測光回路13からの入力情報に応じて撮影制御回路60、画面制御回路92、電源制御回路64への各種指示を行う。測光回路13は被写体の輝度を測定し、その測定結果である測光データをCPU50に出力する。CPU50は測光データに応じて、CCD55の露光時間、感度をCCD駆動回路56により設定するとともに、該設定データに応じて撮影制御回路60を介し絞り53の絞り値を絞り制御回路54により制御する。
【0021】
CPU50は撮影モードではレリーズボタン16の操作に応じて撮影制御回路60を介し撮影動作を制御する。またCPU50は測光データに基づき被写体が暗い場合には、撮影時にストロボ駆動回路73を介しストロボ12を発光させる。タイマ74は時計回路を内蔵し、現在の日時に対応する日時情報を検出し、撮影時に撮影日時情報をCPU50に供給する。CPU50は該撮影日時情報を画像データに付加してメモリカード77に格納する。CPU50は、ROM67(リードオンリメモリ)に記憶されている制御プログラムに従い各部を制御する。EEPROM68(電気的消去書き込み可能ROM)は不揮発性のメモリであって、電子カメラ100の動作に必要な設定情報等を記憶している。RAM70は揮発性のメモリであって、CPU50の一時的作業領域として用いられる。CPU50は、電源スイッチ17の操作状態を検知して、電源制御回路64を介して電源63(電池など)の制御を行う。
【0022】
撮影制御回路60は、レンズ駆動回路52により撮影レンズ10のフォーカシング、ズーミングを行い、絞り制御回路54により絞り53を制御してCCD55の露光量をコントロールし、CCD駆動回路56によりCCD55の動作を制御する。被写体からの光束は撮影レンズ10により光量調節のための絞り53を介し、CCD55上に被写体像として形成され、この被写体像はCCD55により撮像される。複数の画素を備えたCCD55(チャージカップルドデバイス)は被写体像を撮像するための電荷蓄積型イメージセンサーであり、CCD55上に形成された被写体像の強度に応じた電気的な画像信号をCCD駆動回路56により供給される駆動パルスに応じてアナログ処理部57に出力する。
【0023】
アナログ処理部57はCCD55が光電変換した画像信号を所定のタイミングでサンプリングし、そのサンプリングした信号を所定のレベルに増幅する。A/D変換回路58(アナログデジタル変換回路)はアナログ処理部57でサンプリングした画像信号をデジタル化することによりデジタルデータに変換し、撮影バッファメモリ59は該デジタルデータを一旦格納する。
【0024】
撮影制御回路60は撮影モード中上述の動作を繰り返すとともに、画面制御回路92はデータ/制御バス51を介して撮影バッファメモリ59に順次格納されるデジタルデータを読み出してフレームメモリ69に一旦格納し、該デジタルデータを表示用画像データに変換してフレームメモリ69に再格納し、該表示用画像データを左画面21に表示させるというスルー画像表示動作を繰り返す。また画面制御回路92は必要に応じてテキスト表示情報をCPU50から入手し、表示用テキストデータに変換してフレームメモリ69に格納し、該表示用テキストデータを左画面21、右画面22に表示させる。このようにして撮影モードにおいては、左画面21にCCD50により撮像されている画像がリアルタイムに表示されるので、このスルー画像をモニター画面として使用して撮影のための構図設定を行うことが可能になる。撮影制御回路60は撮影バッファメモリ59に格納したデジタルデータの高周波成分の度合い解析して撮影レンズ10の焦点調節状態を検出し、検出結果に応じてレンズ駆動回路52により撮影レンズ10の焦点調節を行う。
【0025】
レリーズ時に撮影制御回路60はCPU50から撮影指示を受けると、CCD駆動回路56を介してCCD55により被写体像を撮像させ、撮像により生成した画像信号をアナログ処理部57、A/D変換回路58を介して撮影バッファメモリ59にデジタルデータ(生データ)として一旦格納する。撮影制御回路60は撮影バッファメモリ59に一旦格納したデジタルデータを所定の記録フォーマット(JPEGなど)に変換または圧縮して画像データを形成し、該画像データをメモリカードスロット30に装着されたメモリカード77に記録保存する。
【0026】
GPS回路61(グローバルポジショニングシステム回路)は、地球の周りを周回している複数の衛星からの情報を用いて電子カメラ100の位置情報(経度データ、緯度データ)を検出し、画像撮影時に撮影位置情報をCPU50に供給する。CPU50は該撮影位置情報を画像データに付加してメモリカード77に格納する。
【0027】
再生モードにおいては、画面制御回路92はメモリカードスロット30に装着されたメモリカード77からCPU50に指示された画像データを読み出してフレームメモリ69に一旦格納し、該画像データを左画面21に表示するとともに、CPU50の指示に従い、撮影データ等のテキストデータを右画面22に表示する。
【0028】
またCPU50はカードボタン31が操作された場合には、無線通信回路72を動作させ、読み出しコマンドを送受信アンテナ76より外部に送信し、該読み出しコマンドに応答した電子カメラ100の近傍にあるメモリカード77から送信されるカード情報データを受信させる。さらにCPU50は受信したカード情報データを画面制御回路92によりフレームメモリ69を介して左画面21および右画面22に表示させる。
【0029】
図6は無線通信回路72の詳細な構成図であって、無線通信回路72は無線通信回路72の構成要素を制御する制御部721と、送信データを変調するための変調クロックを発生する発振部723と、データ/制御バス51から受け取った送信データを変調クロックに従って変調する変調部722と、変調された送信データを電力増幅し送受信アンテナ76から送信する電力増幅部724と、送受信アンテナ76により受信した受信データを復調してデータ/制御バス51に送り出す復調部725とから構成される。制御部721は、データ/制御バス51を介しCPU50から受け取った制御信号に基づき、変調部722、発振部723、電力増幅部724、復調部725の動作の許可/禁止を行い、カード情報の読み出し時以外は無線通信回路72を不動作とすることで、無線電力送信の負担を軽減しエネルギーの節約を図る。
【0030】
図7は送受信アンテナ76の電子カメラ100内の配置を示す図であって、コイル状の送受信アンテナ76を比較的広い平面スペースを確保できる左LCD21の背後に収納している。このように送受信アンテナ76を比較的広い平面スペースに配置することにより、エネルギー効率の高い非接触通信および非接触電力供給が達成できる。また電子カメラ100の背面のほぼ中央にあるカード情報表示用の画面の近傍にメモリカード77を近づけるという行為は極めて自然な行為であるとともに、電子カメラ100を片手に持ち、もう片方の手にメモリカード77を持った場合に最もやりやすい動作であるので、ユーザフレンドリーなインタフェースを構築することができる。
【0031】
図8はメモリカード77の詳細な構成図であって、メモリカード77の構成要素を制御する制御部771と、電磁波を送受信する送受信アンテナ774と、送受信アンテナで受信した信号の交流成分から送信データを変調するための変調クロックを生成するクロック生成部773と、送信データを変調クロックに従って変調する変調部722と、送受信アンテナ774により受信した受信データを復調する復調部775と、送受信アンテナ774で受信した電磁波信号の交流成分から電力を発生す電源生成部776と、カード情報や画像データを記憶するEEPROM777と、電子カメラ100への装着時に電子カメラ100のコネクタ端子と機械的に接触するコネクタ端子78とから構成される。
【0032】
メモリカード77が電子カメラ100に装着されている場合には、電力はコネクタ端子78を介して電子カメラ100より供給されるとともに、制御部771はコネクタ端子78を介して電子カメラ100から与えられる制御信号に基づき、電子カメラ100より受信した画像データをEEPROM777に記憶したり、EEPROM777に記憶された画像データを電子カメラ100に送信したりする。また制御部771は、メモリカード77の電子カメラ100への装着中は、変調部772、送受信アンテナ774、クロック生成部773、復調部775、電源生成部776の動作を禁止する。これにより電子カメラ100にメモリカード77が装着されている場合も、電子カメラ100は該装着されたメモリカード77と混信せずに装着されたメモリカード以外のメモリカードと非接触通信を行うことができる。メモリカード77の電子カメラ100への装着の検出は制御部771がコネクタ端子78の中の電力供給端子の電圧をチェックしたり、メモリカード77の電子カメラ100への装着を機械的に検知するスイッチの状態をチェックすることにより行われる。
【0033】
一方メモリカード77が電子カメラ100に装着されていない場合には、送受信アンテナ774で受信した電磁波信号の交流成分により電源生成部776がメモリカード77の動作に必要な電力を発生する。電源生成部776は整流器とコンデンサーからなっており、受信信号の交流成分を整流器で整流して直流電圧を発生し、発生した電力をコンデンサに蓄える。制御部771は復調部775が復調した電子カメラ100から受信した制御信号に基づき、電子カメラ100から受信した情報をEEPROM777に書きこんだり、EEPROM777に記憶された情報やメモリカードの空き容量などの情報を変調部772により変調し、送受信アンテナ774から電子カメラ100に送信する。
【0034】
図9はメモリカード77内に格納される情報の構成を示す図であって、メモリカード77にはカード情報と複数の画像ファイルが保存される。カード情報はメモリカード77を他のメモリカードと識別するためのカード識別データ、代表画像データ等である。代表画像データはメモリカード77に格納されている画像ファイルの中の1つの画像データでも良いし、それ以外のメモリカードを識別するための画像データ(例えば花の画像データを格納するメモリカードの場合は、花の画像データを代表画像としたり、メモリカードの所有者または使用者の顔画像データを代表画像データとする。)でもよい。ただし非接触型通信は接触型通信に比較して通信速度が遅いことと、代表画像データは電子カメラ100の画面での確認用途であることから、代表画像データのは通常の画像ファイルに格納される画像データよりデータ容量を圧縮した画像データ(例えばサムネイル画像)であることが望ましい。また各画像ファイルは画像データと付加情報データから構成される。付加情報データは、図10に示すように撮影時の各種設定を示す撮影データと撮影日時データと撮影位置データから構成される。
【0035】
図11は本発明による電子カメラ100の実施形態の状態遷移図である。電源ON時には撮影モードとなり、レリーズボタン16の操作により撮影動作と撮影後の画像ファイル作成および画像ファイルのメモリカード77への格納が行われる。再生モードにおいてはメモリカード77に格納した画像データの再生表示動作が行われる。また撮影モードボタン28を操作すると、再生モードから撮影モードに移行し、再生モードボタン29を操作すると、撮影モードから再生モードに移行する。またカードボタン31を操作すると、電子カメラ100の近傍にある電子カメラ100に装着していないメモリカード77と非接触型通信を行い、該メモリカード77の情報を読み出して表示する。
【0036】
図12は上記実施形態における電子カメラ100(CPU50)の動作のメインフローチャートである。まずS10で電源スイッチ17を操作すると電源がONとなり、S20で撮影モードのサブルーチンを実行し撮影可能状態になる。撮影モード中にレリーズボタン16を操作すると、S30のレリーズ割込み処理サブルーチンが実行され、撮影動作が行われる。撮影モード中に再生モードボタン29を操作すると、S40のモード切換割込み処理サブルーチンが実行され、S50の再生モードサブルーチンが実行され、メモリカード77に格納されている画像データが左画面21に再生表示される。逆に再生モード中に撮影モードボタン28を操作すると、S40のモード切換割込み処理サブルーチンが実行され、S20の撮影モードサブルーチンに移行する。撮影モード中および再生モード中にカードボタン31を操作すると、S60のカードボタン割込み処理サブルーチンが実行され、メモリカード77のカード情報の読み出しと表示が行われる。
【0037】
図13は撮影モードサブルーチンの詳細フローチャートであって、S20で起動すると、S201の処理を繰り返す。S201ではユーザが設定したカメラ設定条件で順次CCD55により生成される画像データを図14に示すように左画面21に表示し、そのときのカメラ設定条件と日時情報データ(時間データ)と撮影位置データ(位置データ)を右画面22にテキスト表示する。
【0038】
図15はレリーズ割込み処理サブルーチンの詳細フローチャートであって、S30で起動すると、S301で撮影モードであるかチェックし、撮影モードでない場合はS304でリターンする。撮影モードの場合は、S302でユーザまたはカメラにより設定されている撮影条件で撮像動作を実行し、S303で得られた画像データに時間データと位置データを付加してメモリカード77に格納し、S304でリターンする。
【0039】
図16はモード切換割込み処理サブルーチンの詳細フローチャートであって、S40で撮影モードボタン28または再生モードボタン29の操作により起動すると、S401で操作されたボタンが撮影モードボタン28であるかチェックし、撮影モードボタン28である場合は再生モードを終了し、S20の撮影モードサブルーチンに移行する。操作されたボタンが撮影モードボタン28でない場合は撮影モードを終了し、S50の再生モードサブルーチンに移行する。
【0040】
図17は再生モードサブルーチンの詳細フローチャートであって、S50で起動すると、S501の処理を繰り返す。S501では左方向ボタン25、右方向ボタン26の操作に応じてメモリカード77に格納された画像データを選択して読み出し、図18に示すように左画面21に再生表示するとともに、画像データに対応する撮影データを表示する。なお電源ON直後は最新の画像データを表示し、以後は左方向ボタン25の操作に応じて順次時間データの古い画像データを表示するとともに、右方向ボタン26の操作に応じて順次時間データの新しい画像データを表示する。
【0041】
図19はカードボタン31の操作により起動するカードボタン割込み処理サブルーチンの詳細フローチャートであって、S60で起動すると、S601で読み出しコマンドを無線通信回路72と送受信アンテナ76を介し外部に送信する。S602で送信した読み出しコマンドに対する応答が所定時間内にあったか待機し、応答がなかった場合にはS603で図20に示すような警告表示を右画面22に表示してS605に進む。応答があった場合にはS604でメモリカード77から無線通信回路72および送受信アンテナ76を介して受信した情報を図21のように表示する。図21において代表画像データが左画面21に表示され、カード識別データ、メモリカードの記憶容量/空き容量のデータ等が右画面22に表示される。メモリカードの記憶容量/空き容量のデータはアイコンなどによりアナログ表示すると更に認識し易くなる。この状態において更に上ボタン23、下ボタン24の操作に応じて図22に示すように画像ファイルの情報が順次表示される。
【0042】
S605ではタイマ74をリセットしてスタートさせる。S606では再度カードボタン31が操作されたか否かチェックし、操作された場合にはS601に戻り、次のメモリカード情報読み出し動作を行う。操作されない場合はS607でS605からの経過時間をチェックし、所定時間経過していない場合にはS606に戻り、所定時間経過した場合にはS608で無線通信回路72の動作をダウンしてリターンする。
【0043】
図23はメモリカード77(制御部771)の動作のメインフローチャートであって、電源ON(電子カメラ100への装着又は電子カメラ100からの電磁波の受信)によりS70で起動すると、S701で電子カメラ100に装着されているか否かチェックし、装着されていない場合はS702で非接触型通信により読み出しコマンドを受信したかチェックし、受信しない場合は読み出しコマンドの受信を待機するためにS702を繰り返し、受信した場合はカード情報(カード識別データ、記憶容量データ/空き容量データ、画像ファイル情報等)を電子カメラ100に非接触型通信で送信し、S702に戻る。
【0044】
一方S701で電子カメラ100に装着されている場合は、S704に進み非接触型通信動作を禁止し、S705以降の接触型通信による動作を行う。S705では接触型通信により電子カメラ100より画像ファイルの書きこみ指示を受信したかチェックし、画像ファイルの書きこみ指示を受信した場合には電子カメラ100より受信した画像ファイルをEEPROM777に書きこんでS705に戻る。S705で画像ファイルの書きこみ指示を受信しなかった場合にはS707に進み、接触型通信により電子カメラ100より画像ファイルの読み出し指示を受信したかチェックし、画像ファイルの読み出し指示を受信した場合にはEEPROM777に記憶された画像ファイルを電子カメラ100に送信し、S705に戻る。画像ファイルの読み出し指示を受信しなかった場合にはS705に戻る。
【0045】
上記実施形態(図1〜図23)においては、電子機器(電子カメラ100)に記憶媒体(メモリカード77)を近接させるだけで、記憶媒体を識別するための情報を電子機器側で表示できる。即ち記憶媒体に関する概要情報を該記憶媒体を利用する電子機器に装着することなしに簡便にユーザが知ることができるので、記憶媒体を識別するためのインデックスを記憶媒体に貼りつけたり、記憶媒体を識別するために記憶媒体を電子機器に装着するような手間を省くことができる。また電子カメラのような画像データを取り扱う電子機器においては、画像データを記憶するメモリカードの識別を代表画像データの表示により感覚的に行うことができるので、メモリカードの識別をより迅速に行うことができる。(変形形態の説明)本発明は以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能である。
【0046】
上記実施形態(図1〜図23)においては、電子カメラ100にメモリカード77を近接させるだけで、メモリカード77を識別するための情報が電子カメラ100側の画面に表示されるが、複数のメモリカードを同時に電子カメラ100に近接させた場合には混乱がおこり、どのメモリカードに関する情報が表示されたのか分からなくなってしまう。そこで図24に示すようにメモリカード77の片面の中央近傍に操作部材778(感圧センサー又は薄型スイッチ)を内蔵させ、ユーザの操作に応じてメモリカード77の情報を電子カメラ100に送信して表示させるようにしてもよい。図25はこのような構成のメモリカード77の動作のメインフローチャートであって、図23のフローチャートとはS702とS703の間にS710が追加された点が異なっている。即ちメモリカード77は読み出しコマンドを電子カメラ100から受信した場合には、S710で操作部材778がユーザにより操作されたかチェックし、操作された場合のみS703のカード情報の送信に進むように構成されている。このようにすれば、ユーザは電子カメラ100で表示されたメモリカードと自分の操作したメモリカードとの対応が取れるので、電子カメラ100の近傍に複数のメモリカードがある場合にも混乱を起こすことがない。
【0047】
上記実施形態(図1〜図23)においては、電子カメラ100にメモリカード77を近接させるだけで、メモリカード77を識別するための情報が電子カメラ100側の画面に表示されるが、複数のメモリカードを同時に電子カメラ100に近接させた場合には混乱がおこり、どのメモリカードに関する情報が表示されたのか分からなくなってしまう。そこで図26に示すようにメモリカード77の片面の中央近傍に表示手段779(液晶デバイス、エレクトロルミネッセンス素子、電子ペーパー等)を内蔵させ、電子カメラ100から電磁波の信号を受信した場合にメモリカード77の情報をメモリカード77に内蔵した表示手段779に表示させるようにしてもよい。図27はこのような構成のメモリカード77に対応した電子カメラ100のカードボタン割込み処理サブルーチンの詳細フローチャートであって、S60で起動すると、S610で無線通信回路72および送受信アンテナ76を介して電磁波の送信を開始する。S611ではメモリカード77への電力供給のために所定時間だけ電磁波送信を継続し、S612でリターンする。図28はこのような構成のメモリカード77の動作のメインフローチャートであって、図23のフローチャートとはS702とS703の代わりにS720が追加された点が異なっている。即ちメモリカード77は読み出しコマンドを電子カメラ100から電磁波を受信した場合には、S720で自分自信のカード情報を表示手段779により表示する。このようにすれば、ユーザは電子カメラ100の近傍にあるメモリカード77の表示手段779に表示された情報によりメモリカードを識別できるとともに、複数のメモリカードを一度に電子カメラ100に接近させ、複数の表示情報を閲覧しながらメモリカードを選択することができるので、更にメモリカードの識別選択を効率的にかつ迅速に行うことができる。
【0048】
なお上述した電子ペーパーとは特開平11−316397号公報に開示された表示デバイスや、日経サイエンス2002年2月号などに掲載された記事にあるような表示デバイスであって、電気的に表示の書き換え可能、薄型かつフレキシビリティがあり、電源OFF時にも不揮発性の表示が可能といった特徴を備えている。このような不揮発性表示デバイスをメモリカード77が備えている場合には、該メモリカード77を電子カメラ100に装着している間に電子カメラ100から電力供給を受け、該メモリカード77に関する情報をメモリカード77に内蔵した電子ペーパーに表示させるようにしてもよい。このようにすればメモリカード77関する情報は該メモリカード77を電子カメラから取り外した後も電源供給なしで不揮発的に電子ペーパーにより表示されるので、記憶媒体を識別するためのインデックスを記憶媒体に貼りつけたり、記憶媒体を識別するために記憶媒体を電子機器に装着するような手間を省くことができる。
【0049】
なお電子ペーパーへのカード情報の表示を電子カメラ100が制御する場合には、メモリカード77の空き容量や画像ファイル情報を正確に把握するために、前記電子ペーパーへの表示タイミングは、メモリカード77を電子カメラ100から取り外す直前が適しており、電子カメラ100のCPU50はメモリカードスロット30の操作を検知(スロット蓋の開閉などをスイッチで検知)して、メモリカード77の電子ペーパーにカード情報を表示させたり、電源スイッチのOFF操作時に、すぐに電源制御回路64により電子カメラ100の電源をOFFにせずに、メモリカード77の電子ペーパーにカード情報を表示させてから電源制御回路64により電子カメラ100の電源をOFFさせるようにしてもよい。あるいは電子カメラ100のCPU50はメモリカードスロット30に装着されたメモリカード77のカード情報を周期的に更新して電子ペーパーに表示させてもよい。また電子ペーパーへのカード情報の表示をメモリカード77が制御する場合には、メモリカードスロット30に装着されたメモリカード77はカード情報が変化した際(空き容量の増減等)にカード情報を更新して電子ペーパーに表示させる。このようにすれば、メモリカードを識別するためにメモリカードを電子カメラ100の近傍に持ってくる必要がなくなるので、更に制約がない状態でメモリカードの識別選択を効率的にかつ迅速に行うことができる。
【0050】
上記実施形態(図1〜図23)においては、メモリカード77の識別のために使用されるカード情報は、メモリカード77の記憶容量/空き容量のデータ、メモリカード77に保存されている情報に関するデータ(ファイル名、ファイル作成日、ファイル作成場所など)、メモリカード77の使用者/所有者に関するデータであったが、メモリカードの用途に応じてメモリカードを識別するための情報であればどのような情報であろうと構わない。例えば電子機器が音楽プレーヤーでありメモリカードにMP3などのデジタル化された楽曲ファイルが保存されている場合には、音楽プレーヤー側でメモリカードに格納されている楽曲ファイルの代表的なもののさわり部分を音声再生させて表示させたり、音楽ジャンルを表示させたり、楽曲の作曲者、作詞者、演奏者などを表示させたりしてもよい。
【0051】
上記実施形態(図1〜図23)においては、非接触型通信により電子カメラ100からメモリカード77に情報を書きこむ例は示していないが、メモリカード77を識別するための情報を非接触型通信により電子カメラ100からメモリカード77に書きこむようにしても構わない。例えばメモリカード77を特定の電子カメラ100の専用で使用する場合には電子カメラ100の識別情報を非接触型通信により電子カメラ100からメモリカード77に書きこむようにする。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の概念図である。
【図2】電子カメラの外観図(正面視)である。
【図3】電子カメラの外観図(背面視)である。
【図4】メモリカードの外観図である。
【図5】電子カメラの電気構成を示すブロック図である。
【図6】無線通信回路の構成図である。
【図7】送受信アンテナの配置図である。
【図8】メモリカードの構成図である。
【図9】メモリカードのデータの構成図である。
【図10】付加情報データの構成図である。
【図11】電子カメラの状態遷移図である。
【図12】CPUのメインフローチャートである。
【図13】サブルーチンのフローチャートである。
【図14】画面の表示例である。
【図15】サブルーチンのフローチャートである。
【図16】サブルーチンのフローチャートである。
【図17】サブルーチンのフローチャートである。
【図18】画面の表示例である。
【図19】サブルーチンのフローチャートである。
【図20】画面の表示例である。
【図21】画面の表示例である。
【図22】画面の表示例である。
【図23】メモリカードの動作フローチャートである。
【図24】メモリカードの説明図である。
【図25】メモリカードの動作フローチャートである。
【図26】メモリカードの説明図である。
【図27】サブルーチンのフローチャートである。
【図28】メモリカードの動作フローチャートである。
【符号の説明】
【0053】
10 撮影レンズ
16 レリーズボタン
21 左LCD(左画面)
22 右LCD(右画面)
28 撮影モードボタン
29 再生モードボタン
31 カードボタン
50 CPU
51 データ/制御バス
55 CCD
60 撮影制御回路
63 電源
65 操作キー
72 無線通信回路
77 メモリカード
100 電子カメラ
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に対し着脱可能な記憶媒体を電子機器に装着し、電子機器で処理した情報を記憶媒体に記憶させたり、記憶媒体に記憶された情報を電子機器に読み出して利用する電子機器、記憶媒体および情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子機器で取り扱う情報(電子データ等)の利用性の向上を図ることと、電子機器で取り扱う情報の記憶容量にフレキシビリティを持たせるために、電子機器にリムーバブルメモリ(PCカード、SDカード、スマートメディア、メモリスティック等、以降メモリカードと呼ぶ)を装着するとともに、電子機器は装着したメモリカードから電子データを読み出したり、メモリカードに対し電子データを書き込んで利用することが知られている。例えば電子カメラで撮影した画像データを電子カメラに装着したメモリカードに格納するとともに、該メモリカードから過去に撮影した画像データを電子カメラの表示画面に表示して閲覧するという使い方が知られている。
【0003】
このような電子機器とメモリカードからなる情報処理システムにおいては、メモリカードの記憶容量には上限があるため、情報処理システムの使用が長期になるにつれ、メモリカードの数が増えてしまう傾向があった。またユーザが複数のメモリカードを使い分け、メモリカード毎に異なる分類の電子データを記憶させて利用することも行われていた。例えば電子カメラの場合、メモリカード毎に電子カメラのユーザを分けたり、メモリカード別に被写体ジャンル(風景、人物、花鳥等の分類)を分けて使用することが行われている。
【0004】
このように多数のリムーバブルなメモリカードの中から目的とするメモリカードをユーザが選んで電子機器で利用する場合に、一般的にユーザはメモリーカードの空き容量がどの程度あるか、メモリカードにはどのような情報が入っていいるのか等を確認して利用する場合が多い。このような確認作業は、従来メモリカードを個別に電子機器に装着し、電子機器でメモリカードに格納されている電子データやカード情報を読み出し、読み出した情報を電子機器の表示画面でユーザが閲覧することにより行われていた。しかしながらこのようにメモリカードをいちいち電子機器に装着して確認する場合は、メモリカードの数が膨大になると非常に手間のかかる作業となり、迅速に目的とするメモリカードを抽出することができなかった。例えば電子カメラのような電子機器においては、メモリカードを選択するのに時間が掛かった場合には、シャッターチャンスを逃すような場合もあった。
【0005】
このような問題に対処する方策として、どのような内容の電子データが各メモリカードに格納されているかを識別するために、格納されている電子データの概要を印刷または手書きしたインデックスを各メモリカードに貼りつけておき、該インデックスを参照して必要なメモリカードを選択し、選択されたメモリカードを電子機器に装着して利用することも行われている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながらメモリカード自体が小型なため、貼りつけるインデックス用紙の面積も小さく、メモリカードに格納された電子データを的確に識別するための情報を全て表示することが困難であった。またメモリカードに格納された電子データの内容を常時管理して更新するのは非常な労力を必要とするので困難であった。特に使用途中のメモリカードの空き容量等の情報については、メモリカードを利用するたびに変化するために人手によりインデックスを更新して管理するのはほとんど不可能であった。
【0007】
そこで本発明は、電子機器に着脱可能な記憶媒体(メモリカード)の情報(空き容量、格納された電子データの内容等)を簡便に確認できる電子機器、記憶媒体および情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明による記憶媒体および情報処理システムにおいては、電子機器および該電子機器に対して着脱可能な記憶媒体は、機械的な接続により情報通信を行う接触型通信手段、電子機器は無線電力送信手段を備えるとともに、記憶媒体は無線電力受信手段と表示手段を備え、電子機器が本来的に利用する電子データ(電子カメラの場合は画像データ)は電子機器および記憶媒体の接触型通信手段により相互にやりとりし、利用者が記憶媒体を選択するために確認が必要な情報(例えば空き容量、メモリカードの識別情報、電子データのファイル名等)は、記憶媒体が電子機器より無線による電力供給を受けた場合に該情報を記憶媒体側の表示手段により表示する。
【発明の効果】
【0009】
本発明による記憶媒体および情報処理システムにおいては、電子機器から記憶媒体に無線で電力を供給し、該電力に基づき記憶媒体側で記憶媒体に関する情報を表示するので、ユーザは記憶媒体に関する情報を確認するために記憶媒体を電子機器に装着する手間が省け、迅速に所望の記憶媒体を選択することができる。
【0010】
また記憶媒体を電子機器に装着する回数を減らすことができるので、磨耗などによる記憶媒体や電子機器のコネクタ部の故障や破損を防止することができる。またユーザは記憶媒体に関する情報を確認するために記憶媒体にインデックスを貼りつけたり、該インデックスを更新したりする手間が省け、常時最新の記憶媒体に関する情報を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明を適用した情報システムの概念図であって、電子カメラ100(電子機器)に対しメモリカード77(記憶媒体)は着脱可能であり、電子カメラ100に対しメモリカード77が装着された場合は、電子カメラ100の接続部(コネクタ)とメモリカード77の接続部(コネクタ)の機械的な接触により電子カメラ100とメモリカード77の間に通信経路が形成され、この通信経路により電子カメラ100とメモリカード77の間で各種情報(画像データ)のやりとりが行われる。このような通信形態を接触型通信と呼ぶ。また電子カメラ100の接続部(コネクタ)とメモリカード77の接続部(コネクタ)の機械的な接触により、電子カメラ100からメモリカード77に電力が供給される。
【0012】
一方電子カメラ100とメモリカード77の間には所謂RFID(RadioFrequency IDdentification)伝送方式の非接触型通信の通信経路もあり、メモリカード77を電子カメラ100の近傍に近づけると該通信経路により記憶媒体77から電子カメラ100にメモリカード77の情報(例えば空き容量、メモリカード77の識別情報、画像データのファイル名等)が転送され、電子カメラ100の表示画面に該情報を表示する。RFID伝送方式においては、情報の通信と同時に電磁結合により交流磁界によるコイルの相互誘導・電磁誘導により電力の無線供給が可能であり、メモリカード77はコネクタ接続による電力供給がない場合でも電子カメラ100が発生する電磁波を受信して、通信のための電力を自己生成することができる。RFID伝送方式には、静電結合方式(静電気による誘導作用を利用。交信距離は〜数mm。密着型とも呼ばれる。)、電磁結合方式(密に結合した電磁誘導作用を利用。交信距離は〜数十cm。近接型とも呼ばれる。)、電磁誘導方式(電磁誘導作用を利用。交信距離は〜1m。近傍型とも呼ばれる。)、マイクロ波方式(マイクロ波帯の電波を利用。交信距離は〜5m)があり、利用形態に応じてどの方式を利用しても構わないが、電子カメラ100を用いる場合は複数のメモリカード77との混信を防止させるためと電子カメラ100の電力供給負担を軽減するために交信距離が数cmの電磁結合方式または電磁誘導方式を用いるのが好ましい。
【0013】
このような構成により電子カメラ100のユーザは電子カメラ100にメモリカード77をいちいち装着させる必要なく、電子カメラ100の近傍(〜数cm)にメモリカード77を近づけるだけでメモリカード77の情報(例えば空き容量、メモリカード77の識別情報、画像データのファイル名等)を確認することができる。
【0014】
図2および図3は、本発明を適用した電子機器である電子カメラ100の一実施形態の外観図(正面視および背面視)である。図2に示すように電子カメラ100の前面には被写体像を形成するための撮影レンズ10、撮影画面を確認するためのファインダ11、撮影時に被写体を照明するためのストロボ12、被写体の明るさを検知するための測光回路13、電子カメラ100をユーザが手でホールドしやすくするためにカメラ本体から出っ張ったグリップ部14が備えられ、上面には撮影を指示するためのレリーズボタン16、電子カメラ100の電源のON/OFF制御を行うための電源スイッチ17が備えられる。
【0015】
図3に示すように、電子カメラ100の背面にはファインダ11の接眼部、テキスト表示用および画像表示用の略四角形の画面を備えた左LCD(左画面)21とテキスト表示用および画像表示用の略四角形の画面を備えた右LCD(右画面)22が配置され、右LCD22の下側には再生モード時に表示画像の切換等に用いられる上方向ボタン23、下方向ボタン24、左方向ボタン25、右方向ボタン26、決定ボタン27が配置され、左LCD21の下側には電子カメラ100を撮影モードに設定するための撮影モードボタン28、電子カメラ100を再生モードに設定するための再生モードボタン29、電子カメラ100に近づけたメモリカード77の情報を非接触で読み出して表示するためのカードボタン31が配置されている。側面には画像データ保存用のメモリカード77を装着するためのメモリカードスロット30が備えられる。
【0016】
なおレリーズボタン16、上方向ボタン23、下方向ボタン24、左方向ボタン25、右方向ボタン26、決定ボタン27、撮影モードボタン28、再生モードボタン29、カードボタン31は全てユーザーによって操作される操作キーである。
【0017】
なお左LCD21および右LCD22の表面上には、指の接触操作により指示された位置に対応する接触位置データを出力する機能を備えたいわゆるタッチスクリーン66が配置され、画面上に表示された選択項目や画像データの選択に用いることができる。このタッチスクリーン66はガラス・樹脂等の透明材料によって構成され、ユーザはタッチスクリーン66の内側に形成される画像やテキストを、タッチスクリーン66を通して観察することができる。
【0018】
図4はメモリカード77の外観図であって、矢印方向に電子カメラ100のメモリカードスロット30に押しこんで装着すると、コネクタ端子78が電子カメラ100内部の不図示のコネクタ端子に機械的に接触してメモリカード77と電子カメラ100の間に電気的通信経路が形成される。なおコネクタ端子78の一部の端子は電源端子となっており、電子カメラ100に装着した際、該電源端子を介して電子カメラ100側から電力の供給を受ける。
【0019】
図5は、図2および図3に示した電子カメラ100の内部の電気構成例を示すブロック図であって、各構成要素は各種情報データおよび制御データを伝送するためのデータ/制御バス51を介して互いに接続されている。各構成要素はおおまかに、画像データの撮影動作を実行する撮影制御回路60を中心とするブロック、画像データおよびその関連情報の表示を実行する画面制御回路92を中心とするブロック、メモリカード77と非接触通信を行う無線通信回路72を中心とするブロック、操作キー65等のユーザーインターフェースと各制御回路に対する統括制御を行うCPU50を中心とするブロックに分けることができる。
【0020】
CPU50(中央処理ユニット)は電子カメラ100全体の制御を行う手段であって、操作キー65、タッチスクリーン66、電源スイッチ17、タイマ74、測光回路13からの入力情報に応じて撮影制御回路60、画面制御回路92、電源制御回路64への各種指示を行う。測光回路13は被写体の輝度を測定し、その測定結果である測光データをCPU50に出力する。CPU50は測光データに応じて、CCD55の露光時間、感度をCCD駆動回路56により設定するとともに、該設定データに応じて撮影制御回路60を介し絞り53の絞り値を絞り制御回路54により制御する。
【0021】
CPU50は撮影モードではレリーズボタン16の操作に応じて撮影制御回路60を介し撮影動作を制御する。またCPU50は測光データに基づき被写体が暗い場合には、撮影時にストロボ駆動回路73を介しストロボ12を発光させる。タイマ74は時計回路を内蔵し、現在の日時に対応する日時情報を検出し、撮影時に撮影日時情報をCPU50に供給する。CPU50は該撮影日時情報を画像データに付加してメモリカード77に格納する。CPU50は、ROM67(リードオンリメモリ)に記憶されている制御プログラムに従い各部を制御する。EEPROM68(電気的消去書き込み可能ROM)は不揮発性のメモリであって、電子カメラ100の動作に必要な設定情報等を記憶している。RAM70は揮発性のメモリであって、CPU50の一時的作業領域として用いられる。CPU50は、電源スイッチ17の操作状態を検知して、電源制御回路64を介して電源63(電池など)の制御を行う。
【0022】
撮影制御回路60は、レンズ駆動回路52により撮影レンズ10のフォーカシング、ズーミングを行い、絞り制御回路54により絞り53を制御してCCD55の露光量をコントロールし、CCD駆動回路56によりCCD55の動作を制御する。被写体からの光束は撮影レンズ10により光量調節のための絞り53を介し、CCD55上に被写体像として形成され、この被写体像はCCD55により撮像される。複数の画素を備えたCCD55(チャージカップルドデバイス)は被写体像を撮像するための電荷蓄積型イメージセンサーであり、CCD55上に形成された被写体像の強度に応じた電気的な画像信号をCCD駆動回路56により供給される駆動パルスに応じてアナログ処理部57に出力する。
【0023】
アナログ処理部57はCCD55が光電変換した画像信号を所定のタイミングでサンプリングし、そのサンプリングした信号を所定のレベルに増幅する。A/D変換回路58(アナログデジタル変換回路)はアナログ処理部57でサンプリングした画像信号をデジタル化することによりデジタルデータに変換し、撮影バッファメモリ59は該デジタルデータを一旦格納する。
【0024】
撮影制御回路60は撮影モード中上述の動作を繰り返すとともに、画面制御回路92はデータ/制御バス51を介して撮影バッファメモリ59に順次格納されるデジタルデータを読み出してフレームメモリ69に一旦格納し、該デジタルデータを表示用画像データに変換してフレームメモリ69に再格納し、該表示用画像データを左画面21に表示させるというスルー画像表示動作を繰り返す。また画面制御回路92は必要に応じてテキスト表示情報をCPU50から入手し、表示用テキストデータに変換してフレームメモリ69に格納し、該表示用テキストデータを左画面21、右画面22に表示させる。このようにして撮影モードにおいては、左画面21にCCD50により撮像されている画像がリアルタイムに表示されるので、このスルー画像をモニター画面として使用して撮影のための構図設定を行うことが可能になる。撮影制御回路60は撮影バッファメモリ59に格納したデジタルデータの高周波成分の度合い解析して撮影レンズ10の焦点調節状態を検出し、検出結果に応じてレンズ駆動回路52により撮影レンズ10の焦点調節を行う。
【0025】
レリーズ時に撮影制御回路60はCPU50から撮影指示を受けると、CCD駆動回路56を介してCCD55により被写体像を撮像させ、撮像により生成した画像信号をアナログ処理部57、A/D変換回路58を介して撮影バッファメモリ59にデジタルデータ(生データ)として一旦格納する。撮影制御回路60は撮影バッファメモリ59に一旦格納したデジタルデータを所定の記録フォーマット(JPEGなど)に変換または圧縮して画像データを形成し、該画像データをメモリカードスロット30に装着されたメモリカード77に記録保存する。
【0026】
GPS回路61(グローバルポジショニングシステム回路)は、地球の周りを周回している複数の衛星からの情報を用いて電子カメラ100の位置情報(経度データ、緯度データ)を検出し、画像撮影時に撮影位置情報をCPU50に供給する。CPU50は該撮影位置情報を画像データに付加してメモリカード77に格納する。
【0027】
再生モードにおいては、画面制御回路92はメモリカードスロット30に装着されたメモリカード77からCPU50に指示された画像データを読み出してフレームメモリ69に一旦格納し、該画像データを左画面21に表示するとともに、CPU50の指示に従い、撮影データ等のテキストデータを右画面22に表示する。
【0028】
またCPU50はカードボタン31が操作された場合には、無線通信回路72を動作させ、読み出しコマンドを送受信アンテナ76より外部に送信し、該読み出しコマンドに応答した電子カメラ100の近傍にあるメモリカード77から送信されるカード情報データを受信させる。さらにCPU50は受信したカード情報データを画面制御回路92によりフレームメモリ69を介して左画面21および右画面22に表示させる。
【0029】
図6は無線通信回路72の詳細な構成図であって、無線通信回路72は無線通信回路72の構成要素を制御する制御部721と、送信データを変調するための変調クロックを発生する発振部723と、データ/制御バス51から受け取った送信データを変調クロックに従って変調する変調部722と、変調された送信データを電力増幅し送受信アンテナ76から送信する電力増幅部724と、送受信アンテナ76により受信した受信データを復調してデータ/制御バス51に送り出す復調部725とから構成される。制御部721は、データ/制御バス51を介しCPU50から受け取った制御信号に基づき、変調部722、発振部723、電力増幅部724、復調部725の動作の許可/禁止を行い、カード情報の読み出し時以外は無線通信回路72を不動作とすることで、無線電力送信の負担を軽減しエネルギーの節約を図る。
【0030】
図7は送受信アンテナ76の電子カメラ100内の配置を示す図であって、コイル状の送受信アンテナ76を比較的広い平面スペースを確保できる左LCD21の背後に収納している。このように送受信アンテナ76を比較的広い平面スペースに配置することにより、エネルギー効率の高い非接触通信および非接触電力供給が達成できる。また電子カメラ100の背面のほぼ中央にあるカード情報表示用の画面の近傍にメモリカード77を近づけるという行為は極めて自然な行為であるとともに、電子カメラ100を片手に持ち、もう片方の手にメモリカード77を持った場合に最もやりやすい動作であるので、ユーザフレンドリーなインタフェースを構築することができる。
【0031】
図8はメモリカード77の詳細な構成図であって、メモリカード77の構成要素を制御する制御部771と、電磁波を送受信する送受信アンテナ774と、送受信アンテナで受信した信号の交流成分から送信データを変調するための変調クロックを生成するクロック生成部773と、送信データを変調クロックに従って変調する変調部722と、送受信アンテナ774により受信した受信データを復調する復調部775と、送受信アンテナ774で受信した電磁波信号の交流成分から電力を発生す電源生成部776と、カード情報や画像データを記憶するEEPROM777と、電子カメラ100への装着時に電子カメラ100のコネクタ端子と機械的に接触するコネクタ端子78とから構成される。
【0032】
メモリカード77が電子カメラ100に装着されている場合には、電力はコネクタ端子78を介して電子カメラ100より供給されるとともに、制御部771はコネクタ端子78を介して電子カメラ100から与えられる制御信号に基づき、電子カメラ100より受信した画像データをEEPROM777に記憶したり、EEPROM777に記憶された画像データを電子カメラ100に送信したりする。また制御部771は、メモリカード77の電子カメラ100への装着中は、変調部772、送受信アンテナ774、クロック生成部773、復調部775、電源生成部776の動作を禁止する。これにより電子カメラ100にメモリカード77が装着されている場合も、電子カメラ100は該装着されたメモリカード77と混信せずに装着されたメモリカード以外のメモリカードと非接触通信を行うことができる。メモリカード77の電子カメラ100への装着の検出は制御部771がコネクタ端子78の中の電力供給端子の電圧をチェックしたり、メモリカード77の電子カメラ100への装着を機械的に検知するスイッチの状態をチェックすることにより行われる。
【0033】
一方メモリカード77が電子カメラ100に装着されていない場合には、送受信アンテナ774で受信した電磁波信号の交流成分により電源生成部776がメモリカード77の動作に必要な電力を発生する。電源生成部776は整流器とコンデンサーからなっており、受信信号の交流成分を整流器で整流して直流電圧を発生し、発生した電力をコンデンサに蓄える。制御部771は復調部775が復調した電子カメラ100から受信した制御信号に基づき、電子カメラ100から受信した情報をEEPROM777に書きこんだり、EEPROM777に記憶された情報やメモリカードの空き容量などの情報を変調部772により変調し、送受信アンテナ774から電子カメラ100に送信する。
【0034】
図9はメモリカード77内に格納される情報の構成を示す図であって、メモリカード77にはカード情報と複数の画像ファイルが保存される。カード情報はメモリカード77を他のメモリカードと識別するためのカード識別データ、代表画像データ等である。代表画像データはメモリカード77に格納されている画像ファイルの中の1つの画像データでも良いし、それ以外のメモリカードを識別するための画像データ(例えば花の画像データを格納するメモリカードの場合は、花の画像データを代表画像としたり、メモリカードの所有者または使用者の顔画像データを代表画像データとする。)でもよい。ただし非接触型通信は接触型通信に比較して通信速度が遅いことと、代表画像データは電子カメラ100の画面での確認用途であることから、代表画像データのは通常の画像ファイルに格納される画像データよりデータ容量を圧縮した画像データ(例えばサムネイル画像)であることが望ましい。また各画像ファイルは画像データと付加情報データから構成される。付加情報データは、図10に示すように撮影時の各種設定を示す撮影データと撮影日時データと撮影位置データから構成される。
【0035】
図11は本発明による電子カメラ100の実施形態の状態遷移図である。電源ON時には撮影モードとなり、レリーズボタン16の操作により撮影動作と撮影後の画像ファイル作成および画像ファイルのメモリカード77への格納が行われる。再生モードにおいてはメモリカード77に格納した画像データの再生表示動作が行われる。また撮影モードボタン28を操作すると、再生モードから撮影モードに移行し、再生モードボタン29を操作すると、撮影モードから再生モードに移行する。またカードボタン31を操作すると、電子カメラ100の近傍にある電子カメラ100に装着していないメモリカード77と非接触型通信を行い、該メモリカード77の情報を読み出して表示する。
【0036】
図12は上記実施形態における電子カメラ100(CPU50)の動作のメインフローチャートである。まずS10で電源スイッチ17を操作すると電源がONとなり、S20で撮影モードのサブルーチンを実行し撮影可能状態になる。撮影モード中にレリーズボタン16を操作すると、S30のレリーズ割込み処理サブルーチンが実行され、撮影動作が行われる。撮影モード中に再生モードボタン29を操作すると、S40のモード切換割込み処理サブルーチンが実行され、S50の再生モードサブルーチンが実行され、メモリカード77に格納されている画像データが左画面21に再生表示される。逆に再生モード中に撮影モードボタン28を操作すると、S40のモード切換割込み処理サブルーチンが実行され、S20の撮影モードサブルーチンに移行する。撮影モード中および再生モード中にカードボタン31を操作すると、S60のカードボタン割込み処理サブルーチンが実行され、メモリカード77のカード情報の読み出しと表示が行われる。
【0037】
図13は撮影モードサブルーチンの詳細フローチャートであって、S20で起動すると、S201の処理を繰り返す。S201ではユーザが設定したカメラ設定条件で順次CCD55により生成される画像データを図14に示すように左画面21に表示し、そのときのカメラ設定条件と日時情報データ(時間データ)と撮影位置データ(位置データ)を右画面22にテキスト表示する。
【0038】
図15はレリーズ割込み処理サブルーチンの詳細フローチャートであって、S30で起動すると、S301で撮影モードであるかチェックし、撮影モードでない場合はS304でリターンする。撮影モードの場合は、S302でユーザまたはカメラにより設定されている撮影条件で撮像動作を実行し、S303で得られた画像データに時間データと位置データを付加してメモリカード77に格納し、S304でリターンする。
【0039】
図16はモード切換割込み処理サブルーチンの詳細フローチャートであって、S40で撮影モードボタン28または再生モードボタン29の操作により起動すると、S401で操作されたボタンが撮影モードボタン28であるかチェックし、撮影モードボタン28である場合は再生モードを終了し、S20の撮影モードサブルーチンに移行する。操作されたボタンが撮影モードボタン28でない場合は撮影モードを終了し、S50の再生モードサブルーチンに移行する。
【0040】
図17は再生モードサブルーチンの詳細フローチャートであって、S50で起動すると、S501の処理を繰り返す。S501では左方向ボタン25、右方向ボタン26の操作に応じてメモリカード77に格納された画像データを選択して読み出し、図18に示すように左画面21に再生表示するとともに、画像データに対応する撮影データを表示する。なお電源ON直後は最新の画像データを表示し、以後は左方向ボタン25の操作に応じて順次時間データの古い画像データを表示するとともに、右方向ボタン26の操作に応じて順次時間データの新しい画像データを表示する。
【0041】
図19はカードボタン31の操作により起動するカードボタン割込み処理サブルーチンの詳細フローチャートであって、S60で起動すると、S601で読み出しコマンドを無線通信回路72と送受信アンテナ76を介し外部に送信する。S602で送信した読み出しコマンドに対する応答が所定時間内にあったか待機し、応答がなかった場合にはS603で図20に示すような警告表示を右画面22に表示してS605に進む。応答があった場合にはS604でメモリカード77から無線通信回路72および送受信アンテナ76を介して受信した情報を図21のように表示する。図21において代表画像データが左画面21に表示され、カード識別データ、メモリカードの記憶容量/空き容量のデータ等が右画面22に表示される。メモリカードの記憶容量/空き容量のデータはアイコンなどによりアナログ表示すると更に認識し易くなる。この状態において更に上ボタン23、下ボタン24の操作に応じて図22に示すように画像ファイルの情報が順次表示される。
【0042】
S605ではタイマ74をリセットしてスタートさせる。S606では再度カードボタン31が操作されたか否かチェックし、操作された場合にはS601に戻り、次のメモリカード情報読み出し動作を行う。操作されない場合はS607でS605からの経過時間をチェックし、所定時間経過していない場合にはS606に戻り、所定時間経過した場合にはS608で無線通信回路72の動作をダウンしてリターンする。
【0043】
図23はメモリカード77(制御部771)の動作のメインフローチャートであって、電源ON(電子カメラ100への装着又は電子カメラ100からの電磁波の受信)によりS70で起動すると、S701で電子カメラ100に装着されているか否かチェックし、装着されていない場合はS702で非接触型通信により読み出しコマンドを受信したかチェックし、受信しない場合は読み出しコマンドの受信を待機するためにS702を繰り返し、受信した場合はカード情報(カード識別データ、記憶容量データ/空き容量データ、画像ファイル情報等)を電子カメラ100に非接触型通信で送信し、S702に戻る。
【0044】
一方S701で電子カメラ100に装着されている場合は、S704に進み非接触型通信動作を禁止し、S705以降の接触型通信による動作を行う。S705では接触型通信により電子カメラ100より画像ファイルの書きこみ指示を受信したかチェックし、画像ファイルの書きこみ指示を受信した場合には電子カメラ100より受信した画像ファイルをEEPROM777に書きこんでS705に戻る。S705で画像ファイルの書きこみ指示を受信しなかった場合にはS707に進み、接触型通信により電子カメラ100より画像ファイルの読み出し指示を受信したかチェックし、画像ファイルの読み出し指示を受信した場合にはEEPROM777に記憶された画像ファイルを電子カメラ100に送信し、S705に戻る。画像ファイルの読み出し指示を受信しなかった場合にはS705に戻る。
【0045】
上記実施形態(図1〜図23)においては、電子機器(電子カメラ100)に記憶媒体(メモリカード77)を近接させるだけで、記憶媒体を識別するための情報を電子機器側で表示できる。即ち記憶媒体に関する概要情報を該記憶媒体を利用する電子機器に装着することなしに簡便にユーザが知ることができるので、記憶媒体を識別するためのインデックスを記憶媒体に貼りつけたり、記憶媒体を識別するために記憶媒体を電子機器に装着するような手間を省くことができる。また電子カメラのような画像データを取り扱う電子機器においては、画像データを記憶するメモリカードの識別を代表画像データの表示により感覚的に行うことができるので、メモリカードの識別をより迅速に行うことができる。(変形形態の説明)本発明は以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能である。
【0046】
上記実施形態(図1〜図23)においては、電子カメラ100にメモリカード77を近接させるだけで、メモリカード77を識別するための情報が電子カメラ100側の画面に表示されるが、複数のメモリカードを同時に電子カメラ100に近接させた場合には混乱がおこり、どのメモリカードに関する情報が表示されたのか分からなくなってしまう。そこで図24に示すようにメモリカード77の片面の中央近傍に操作部材778(感圧センサー又は薄型スイッチ)を内蔵させ、ユーザの操作に応じてメモリカード77の情報を電子カメラ100に送信して表示させるようにしてもよい。図25はこのような構成のメモリカード77の動作のメインフローチャートであって、図23のフローチャートとはS702とS703の間にS710が追加された点が異なっている。即ちメモリカード77は読み出しコマンドを電子カメラ100から受信した場合には、S710で操作部材778がユーザにより操作されたかチェックし、操作された場合のみS703のカード情報の送信に進むように構成されている。このようにすれば、ユーザは電子カメラ100で表示されたメモリカードと自分の操作したメモリカードとの対応が取れるので、電子カメラ100の近傍に複数のメモリカードがある場合にも混乱を起こすことがない。
【0047】
上記実施形態(図1〜図23)においては、電子カメラ100にメモリカード77を近接させるだけで、メモリカード77を識別するための情報が電子カメラ100側の画面に表示されるが、複数のメモリカードを同時に電子カメラ100に近接させた場合には混乱がおこり、どのメモリカードに関する情報が表示されたのか分からなくなってしまう。そこで図26に示すようにメモリカード77の片面の中央近傍に表示手段779(液晶デバイス、エレクトロルミネッセンス素子、電子ペーパー等)を内蔵させ、電子カメラ100から電磁波の信号を受信した場合にメモリカード77の情報をメモリカード77に内蔵した表示手段779に表示させるようにしてもよい。図27はこのような構成のメモリカード77に対応した電子カメラ100のカードボタン割込み処理サブルーチンの詳細フローチャートであって、S60で起動すると、S610で無線通信回路72および送受信アンテナ76を介して電磁波の送信を開始する。S611ではメモリカード77への電力供給のために所定時間だけ電磁波送信を継続し、S612でリターンする。図28はこのような構成のメモリカード77の動作のメインフローチャートであって、図23のフローチャートとはS702とS703の代わりにS720が追加された点が異なっている。即ちメモリカード77は読み出しコマンドを電子カメラ100から電磁波を受信した場合には、S720で自分自信のカード情報を表示手段779により表示する。このようにすれば、ユーザは電子カメラ100の近傍にあるメモリカード77の表示手段779に表示された情報によりメモリカードを識別できるとともに、複数のメモリカードを一度に電子カメラ100に接近させ、複数の表示情報を閲覧しながらメモリカードを選択することができるので、更にメモリカードの識別選択を効率的にかつ迅速に行うことができる。
【0048】
なお上述した電子ペーパーとは特開平11−316397号公報に開示された表示デバイスや、日経サイエンス2002年2月号などに掲載された記事にあるような表示デバイスであって、電気的に表示の書き換え可能、薄型かつフレキシビリティがあり、電源OFF時にも不揮発性の表示が可能といった特徴を備えている。このような不揮発性表示デバイスをメモリカード77が備えている場合には、該メモリカード77を電子カメラ100に装着している間に電子カメラ100から電力供給を受け、該メモリカード77に関する情報をメモリカード77に内蔵した電子ペーパーに表示させるようにしてもよい。このようにすればメモリカード77関する情報は該メモリカード77を電子カメラから取り外した後も電源供給なしで不揮発的に電子ペーパーにより表示されるので、記憶媒体を識別するためのインデックスを記憶媒体に貼りつけたり、記憶媒体を識別するために記憶媒体を電子機器に装着するような手間を省くことができる。
【0049】
なお電子ペーパーへのカード情報の表示を電子カメラ100が制御する場合には、メモリカード77の空き容量や画像ファイル情報を正確に把握するために、前記電子ペーパーへの表示タイミングは、メモリカード77を電子カメラ100から取り外す直前が適しており、電子カメラ100のCPU50はメモリカードスロット30の操作を検知(スロット蓋の開閉などをスイッチで検知)して、メモリカード77の電子ペーパーにカード情報を表示させたり、電源スイッチのOFF操作時に、すぐに電源制御回路64により電子カメラ100の電源をOFFにせずに、メモリカード77の電子ペーパーにカード情報を表示させてから電源制御回路64により電子カメラ100の電源をOFFさせるようにしてもよい。あるいは電子カメラ100のCPU50はメモリカードスロット30に装着されたメモリカード77のカード情報を周期的に更新して電子ペーパーに表示させてもよい。また電子ペーパーへのカード情報の表示をメモリカード77が制御する場合には、メモリカードスロット30に装着されたメモリカード77はカード情報が変化した際(空き容量の増減等)にカード情報を更新して電子ペーパーに表示させる。このようにすれば、メモリカードを識別するためにメモリカードを電子カメラ100の近傍に持ってくる必要がなくなるので、更に制約がない状態でメモリカードの識別選択を効率的にかつ迅速に行うことができる。
【0050】
上記実施形態(図1〜図23)においては、メモリカード77の識別のために使用されるカード情報は、メモリカード77の記憶容量/空き容量のデータ、メモリカード77に保存されている情報に関するデータ(ファイル名、ファイル作成日、ファイル作成場所など)、メモリカード77の使用者/所有者に関するデータであったが、メモリカードの用途に応じてメモリカードを識別するための情報であればどのような情報であろうと構わない。例えば電子機器が音楽プレーヤーでありメモリカードにMP3などのデジタル化された楽曲ファイルが保存されている場合には、音楽プレーヤー側でメモリカードに格納されている楽曲ファイルの代表的なもののさわり部分を音声再生させて表示させたり、音楽ジャンルを表示させたり、楽曲の作曲者、作詞者、演奏者などを表示させたりしてもよい。
【0051】
上記実施形態(図1〜図23)においては、非接触型通信により電子カメラ100からメモリカード77に情報を書きこむ例は示していないが、メモリカード77を識別するための情報を非接触型通信により電子カメラ100からメモリカード77に書きこむようにしても構わない。例えばメモリカード77を特定の電子カメラ100の専用で使用する場合には電子カメラ100の識別情報を非接触型通信により電子カメラ100からメモリカード77に書きこむようにする。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の概念図である。
【図2】電子カメラの外観図(正面視)である。
【図3】電子カメラの外観図(背面視)である。
【図4】メモリカードの外観図である。
【図5】電子カメラの電気構成を示すブロック図である。
【図6】無線通信回路の構成図である。
【図7】送受信アンテナの配置図である。
【図8】メモリカードの構成図である。
【図9】メモリカードのデータの構成図である。
【図10】付加情報データの構成図である。
【図11】電子カメラの状態遷移図である。
【図12】CPUのメインフローチャートである。
【図13】サブルーチンのフローチャートである。
【図14】画面の表示例である。
【図15】サブルーチンのフローチャートである。
【図16】サブルーチンのフローチャートである。
【図17】サブルーチンのフローチャートである。
【図18】画面の表示例である。
【図19】サブルーチンのフローチャートである。
【図20】画面の表示例である。
【図21】画面の表示例である。
【図22】画面の表示例である。
【図23】メモリカードの動作フローチャートである。
【図24】メモリカードの説明図である。
【図25】メモリカードの動作フローチャートである。
【図26】メモリカードの説明図である。
【図27】サブルーチンのフローチャートである。
【図28】メモリカードの動作フローチャートである。
【符号の説明】
【0053】
10 撮影レンズ
16 レリーズボタン
21 左LCD(左画面)
22 右LCD(右画面)
28 撮影モードボタン
29 再生モードボタン
31 カードボタン
50 CPU
51 データ/制御バス
55 CCD
60 撮影制御回路
63 電源
65 操作キー
72 無線通信回路
77 メモリカード
100 電子カメラ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報データの書き込みおよび読み出しが可能な不揮発性メモリを有しており、電子機器に対して着脱可能な記憶媒体であって、
該電子機器へ装着した時に該電子機器に備えられたコネクタ端子との機械的な接触により該電子機器からの電力供給を受けるとともに前記情報データの通信経路を形成するコネクタ端子と、
該電子機器が送信する電磁波に反応して電力を発生する電源生成部と、
前記電源生成部が発電した電力により、前記記憶媒体を識別するための識別情報を表示する表示部を備える記憶媒体と、
前記記憶媒体を装着可能な電子機器であって、前記記憶媒体の装着時に前記記憶媒体に備えられた前記コネクタ端子との機械的な接触により前記記憶媒体へ電力を供給するとともに前記情報データの通信経路を形成するコネクタ端子と、
前記記憶媒体に電磁波を送信する送信部とを備える電子機器とからなる情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、前記識別情報は画像データを含むことを特徴とする情報処理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理システムにおいて、前記電子機器は撮影により画像データを生成する撮像部を備えるとともに、前記識別情報データは画像データであることを特徴とする情報処理システム。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の情報処理システムにおいて、前記識別情報は前記記憶媒体の空き容量に関する情報を含むことを特徴とする情報処理システム。
【請求項5】
情報データの書き込みおよび読み出しが可能な不揮発性メモリを有しており、電子機器に対して着脱可能な記憶媒体であって、
該電子機器へ装着した時に該電子機器に備えられたコネクタ端子との機械的な接触により該電子機器からの電力供給を受けるとともに前記情報データの通信経路を形成するコネクタ端子と、
該電子機器が送信する電磁波に反応して電力を発生する電源生成部と、
前記電源生成部が発電した電力により、前記記憶媒体を識別するための識別情報を表示する表示部を備えることを特徴とする記憶媒体。
【請求項6】
請求項5に記載の記憶媒体において、
前記識別情報は画像データを含むことを特徴とする記憶媒体。
【請求項7】
請求項5又は請求項6に記載の記憶媒体において、前記識別情報は前記記憶媒体の空き容量に関する情報を含むことを特徴とする記憶媒体。
【請求項1】
情報データの書き込みおよび読み出しが可能な不揮発性メモリを有しており、電子機器に対して着脱可能な記憶媒体であって、
該電子機器へ装着した時に該電子機器に備えられたコネクタ端子との機械的な接触により該電子機器からの電力供給を受けるとともに前記情報データの通信経路を形成するコネクタ端子と、
該電子機器が送信する電磁波に反応して電力を発生する電源生成部と、
前記電源生成部が発電した電力により、前記記憶媒体を識別するための識別情報を表示する表示部を備える記憶媒体と、
前記記憶媒体を装着可能な電子機器であって、前記記憶媒体の装着時に前記記憶媒体に備えられた前記コネクタ端子との機械的な接触により前記記憶媒体へ電力を供給するとともに前記情報データの通信経路を形成するコネクタ端子と、
前記記憶媒体に電磁波を送信する送信部とを備える電子機器とからなる情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、前記識別情報は画像データを含むことを特徴とする情報処理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理システムにおいて、前記電子機器は撮影により画像データを生成する撮像部を備えるとともに、前記識別情報データは画像データであることを特徴とする情報処理システム。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の情報処理システムにおいて、前記識別情報は前記記憶媒体の空き容量に関する情報を含むことを特徴とする情報処理システム。
【請求項5】
情報データの書き込みおよび読み出しが可能な不揮発性メモリを有しており、電子機器に対して着脱可能な記憶媒体であって、
該電子機器へ装着した時に該電子機器に備えられたコネクタ端子との機械的な接触により該電子機器からの電力供給を受けるとともに前記情報データの通信経路を形成するコネクタ端子と、
該電子機器が送信する電磁波に反応して電力を発生する電源生成部と、
前記電源生成部が発電した電力により、前記記憶媒体を識別するための識別情報を表示する表示部を備えることを特徴とする記憶媒体。
【請求項6】
請求項5に記載の記憶媒体において、
前記識別情報は画像データを含むことを特徴とする記憶媒体。
【請求項7】
請求項5又は請求項6に記載の記憶媒体において、前記識別情報は前記記憶媒体の空き容量に関する情報を含むことを特徴とする記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
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【図4】
【図5】
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【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【公開番号】特開2008−135066(P2008−135066A)
【公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−31125(P2008−31125)
【出願日】平成20年2月12日(2008.2.12)
【分割の表示】特願2002−115635(P2002−115635)の分割
【原出願日】平成14年4月18日(2002.4.18)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年2月12日(2008.2.12)
【分割の表示】特願2002−115635(P2002−115635)の分割
【原出願日】平成14年4月18日(2002.4.18)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
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