説明

記憶装置、データ書込制御方法、データ書込制御プログラム及び電子機器

【課題】本発明は、記憶装置を効率的でかつ書込能力を最大限に発揮させるようにする。
【解決手段】本発明は、カメラ本体部2から供給される電源電力に基づいて動作し、当該カメラ本体部2から転送される映像データを受け取ってライトキャッシュ21に一時記憶しながらハードディスク22へ書き込むハードディスクドライブ3と、カメラ本体部2からの電源電力の供給が遮断された場合、ハードディスクドライブ3に対してバックアップ電源5からバックアップ用電源電力を供給することにより、カメラ本体部2からの電源電力の供給が遮断されたときでも、バックアップ電源5を用いてライトキャッシュ21に一時記憶された映像データを保持し、電源電力の供給が復旧後に直ちにハードディスク22に対してライトキャッシュ21に一時記憶されている映像データを書き込むことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記憶装置、データ書込制御方法、データ書込制御プログラム及び電子機器に関し、例えばハードディスクに映像データを記録するハンディ型ビデオカメラに適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ハードディスクドライブを搭載したハンディ型ビデオカメラにおいては、カメラ本体部及びハードディスクドライブによって構成されており、撮影時にはカメラ本体部から供給される映像データをハードディスクドライブによりブロック単位(例えば1ブロック=100セクタ)でハードディスクに書き込むようになされている。
【0003】
ところでハンディ型ビデオカメラは、使用時にユーザの不注意により落下させてしまうことがある。このような場合、ハンディ型ビデオカメラのハードディスクドライブのヘッドがハードディスクに対してアクセス中であると、落下の衝撃によりハードディスクに致命的損傷を与える可能性がある。
【0004】
このような事態を回避するため、ハンディ型ビデオカメラでは落下等による衝撃を検知したとき、一時的にカメラ本体部からハードディスクドライブに対して電源の供給を停止し、当該ハードディスクドライブのヘッドを安全な領域へ退避させることによりハードディスクを保護する手法が知られている。
【0005】
しかしながら、このような手法では、カメラ本体部からハードディスクドライブへの電源の供給を停止した時点で、ハードディスクドライブのバッファに残存している未書込みデータが破棄されてしまい、電源の復旧後に書込み処理を再度やり直すことになってしまう。
【0006】
例えば図1及び図2に示すように、ステップSP1においてカメラ本体部2は、ハードディスクドライブ3に対してライトコマンドと共にブロック番号1の映像データを転送する。ステップSP2においてハードディスクドライブ3は、カメラ本体部2から受け取ったライトコマンドに従ってブロック番号1の映像データをライトキャッシュ21に書込み、一時記憶する。
【0007】
ステップSP3においてハードディスクドライブ3は、ライトキャッシュ21にブロック番号1の映像データのうち所定データ量として例えば10セクター分が蓄積されると、その分の映像データ(10セクター分)に対するハードディスク22への書込処理を開始する。
【0008】
ステップSP4においてカメラ本体部2は、ハードディスクドライブ3への書込処理とは無関係に、次のライトコマンドと共にブロック番号2の映像データをハードディスクドライブ3へ転送する。
【0009】
ステップSP5においてハードディスクドライブ3は、カメラ本体部2から受け取った次のライトコマンドに従ってブロック番号2の映像データをライトキャッシュ21に書込み、一時記憶する。
【0010】
この時点では、ライトキャッシュ21からハードディスク22へブロック番号1の映像データが書き込み中である関係上、ブロック番号2の映像データをハードディスク22に書き込むことは出来ない。
【0011】
ステップSP6においてカメラ本体部2は、その次のライトコマンドと共にブロック番号3の映像データをハードディスクドライブ3へ転送する。
【0012】
ステップSP7においてハードディスクドライブ3は、カメラ本体部2から受け取った次のライトコマンドに従ってブロック番号3の映像データをライトキャッシュ21に書込み、一時記憶する。
【0013】
ステップSP8においてハードディスクドライブ3は、ブロック番号1の映像データについてはハードディスク22に対する書込み処理が終了しているので、次のブロック番号2の映像データ(10セクター分ずつ)に対するハードディスク22への書込処理を開始する。
【0014】
ステップSP9においてハンディ型ビデオカメラが落下等の原因によりカメラ本体部2からハードディスクドライブ3への電源供給が遮断されると、このときハードディスクドライブ3のライトキャッシュ21に一時記憶されたブロック番号1〜ブロック番号3までの映像データが全て破棄されてしまうことになる。
【0015】
その後、ハンディ型ビデオカメラのカメラ本体部2からハードディスクドライブ3に対する電源供給が再開されるものの、カメラ本体部2ではハードディスクドライブ3がライトキャッシュ21からハードディスク22へ映像データを何処まで書き込めたのか知りようがない。
【0016】
従ってステップSP10においてカメラ本体部2は、ブロック番号1の映像データに対する読出コマンドをハードディスクドライブ3へ送出する。
【0017】
ステップSP11においてハードディスクドライブ3は、カメラ本体部2から要求されたブロック番号1の映像データをハードディスク22から読出し、ステップSP12において当該ブロック番号1の映像データをカメラ本体部2へ転送する。
【0018】
これによりカメラ本体部2は、ブロック番号1の映像データに関してはハードディスク22に対して書き込まれたことを確実に認識することができる。
【0019】
ステップSP13においてカメラ本体部2は、ブロック番号1の映像データに関してはハードディスク22に対して確実に書き込まれたことを認識し得たので、次のブロック番号2の映像データに対する読出コマンドをハードディスクドライブ3へ送出する。
【0020】
ステップSP14においてハードディスクドライブ3は、カメラ本体部2から要求されたブロック番号2の映像データをハードディスク22から読み出そうとするが、このときブロック番号2の映像データについては電源が遮断されて最後まで書き込まれていないので、ステップSP15において当該ブロック番号2の映像データについてはカメラ本体部2へ転送することなくカメラ本体部2へエラー通知を行う。
【0021】
ステップSP16においてカメラ本体部2は、ハードディスクドライブ3からのエラー通知によりブロック番号2の映像データについてはハードディスク22に対して最後まで書き込まれてはいないことを認識し、ライトコマンドと共にブロック番号2の映像データをハードディスクドライブ3へ再度転送する。
【0022】
ステップSP17においてハードディスクドライブ3は、カメラ本体部2から受け取ったライトコマンドに従ってブロック番号2の映像データをライトキャッシュ21に再度書込み、一時記憶する。
【0023】
ステップSP18においてハードディスクドライブ3は、このブロック番号2の映像データ(10セクター分ずつ)に対するハードディスク22への書込処理を再度実行する。
【0024】
ステップSP19においてカメラ本体部2は、その次のライトコマンドと共にブロック番号3の映像データをハードディスクドライブ3へ転送する。
【0025】
ステップSP20においてハードディスクドライブ3は、カメラ本体部2から受け取った次のライトコマンドに従ってブロック番号3の映像データをライトキャッシュ21に書込み、一時記憶する。
【0026】
ステップSP21においてカメラ本体部2は、ライトキャッシュ21からハードディスク22へブロック番号2の映像データが書き込み中である関係上、ブロック番号3の映像データをハードディスク22に書き込むことは出来ず、その次のライトコマンドと共にブロック番号4の映像データをハードディスクドライブ3へ転送する。
【0027】
ステップSP22においてハードディスクドライブ3は、カメラ本体部2から受け取った次のライトコマンドに従ってブロック番号4の映像データをライトキャッシュ21に書込み、一時記憶する。
【0028】
但し、この時点ではライトキャッシュ21からハードディスク22へブロック番号2の映像データが書き込み中である関係上、ブロック番号3の映像データやブロック番号4の映像データをハードディスク22に書き込むことは出来ない。
【0029】
ステップSP23においてカメラ本体部2は、ここでバッファフラッシュコマンドと呼ばれる命令をハードディスクドライブ3へ送出する。このバッファフラッシュコマンドとは現時点でライトキャッシュ21に一時記憶されて残存している映像データがあれば、それらを全てハードディスク22に書き込ませるための命令であり、カメラ本体部3は、ハードディスクドライブ3からバッファフラッシュコマンドに対する完了通知を受け取ったとき、ライトキャッシュ21に未書込みデータが残存していないことを認識し得るようになされている。
【0030】
すなわちカメラ本体部2は、定期的にバッファフラッシュコマンドをハードディスクドライブ3へ送出し、当該ハードディスクドライブ3から完了通知を受け取ることにより、この場合であれば4ブロック単位で映像データがハードディスク22に対して確実に書き込まれたことを認識することができる。
【0031】
この場合カメラ本体部2は、バッファフラッシュコマンドをブロック番号4のライトコマンド及び映像データをハードディスクドライブ3へ転送した後に送出している関係上、ブロック番号1の映像データからブロック番号4の映像データまでを一塊としてハードディスク22に全て書き込まれたか否かを完了通知によって判断することができる。
【0032】
従ってカメラ本体部2は、ハードディスクドライブ3に対する電源供給が遮断されたとき、完了通知を受け取っていないバッファフラッシュコマンドに対応したブロック番号の映像データについては電源供給の再開後に再度ライトコマンドと共に再転送するようになされている。
【0033】
但し、カメラ本体部2は、バッファフラッシュコマンドをハードディスクドライブ3へ送出してから完了通知を受け取るまでは、カメラ本体部2からハードディスクドライブ3へライトコマンドや映像データを送出することが出来ない構造であるため、完了通知を受け取るまではブロック番号5以降の映像データをハードディスクドライブ3へ転送してハードディスク22に書き込ませる処理が滞ることになる。
【0034】
ステップSP24においてハードディスクドライブ3は、ブロック番号2の映像データについてはハードディスク22に対する書込み処理が終了しているので、次のブロック番号3の映像データ(10セクター分ずつ)に対するハードディスク22への書込処理を開始する。
【0035】
同様にステップSP25においてハードディスクドライブ3は、ブロック番号3の映像データに対するハードディスク22への書込処理が終了すると、次のブロック番号4の映像データ(10セクターずつ)に対するハードディスク22への書込処理を開始する。
【0036】
ステップSP26においてハードディスクドライブ3は、ブロック番号4の映像データに対するハードディスク22への書込処理が終了した時点で、完了通知をカメラ本体ブ2へ出力する。
【0037】
これによりカメラ本体部2は、ブロック番号1の映像データからブロック番号4の映像データまでが全てハードディスク22に書き込まれたことを認識し得、次のブロック番号5の映像データに対するライトコマンド及び当該ブロック番号5の映像データをハードディスクドライブ3へ転送し始めることができる。
【0038】
このようにハンディ型ビデオカメラでは、カメラ本体部2からハードディスクドライブ3への電源の供給が遮断された時点で、ハードディスクドライブ3のライトキャッシュ21に一時記憶されて残存している未書込みデータが破棄されてしまうため、書込エラーの生じている映像データのブロック番号を調べて再度書込み処理をやり直す必要がある。
【0039】
一方で、主バッテリが取り外されて電源供給が遮断されたときに、補助バッテリからの電源供給を受けてデータ損失を防止する電源システムがある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平6-332579号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0040】
ところでかかる構成のハンディ型ビデオカメラにおいては、カメラ本体部2からハードディスクドライブ3への電源の供給が遮断された時点で、ハードディスクドライブ3のライトキャッシュ21に残存している未書込みデータが破棄され、書込エラーの生じている映像データのブロック番号を調べて再度書込み処理をやり直す必要があるため、非常に無駄な処理を行わざるを得ず、使い勝手が悪いという問題があった。
【0041】
またハンディ型ビデオカメラのカメラ本体部2では、何れのブロック番号までの映像データがハードディスク22に書き込まれたかを所定間隔毎に認識するためにバッファフラッシュコマンドを当該カメラ本体部2からハードディスクドライブ3へ送出しているが、バッファフラッシュコマンドに対する完了通知を受け取った後でなければ、次のブロック番号のライトコマンド及びその映像データをカメラ本体部2からハードディスクドライブ3へ転送することが出来ない構造であるため、ライトキャッシュ21に対する使用効率が低下し、映像データのハードディスク22に対する書込能力が低下してしまうという問題があった。
【0042】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、効率的でかつ書込能力を最大限に発揮させ得る記憶装置、データ書込制御方法、データ書込制御プログラム及び電子機器を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0043】
かかる課題を解決するため本発明の記憶装置においては、所定の機器本体部から供給される電源に基づいて動作し、当該機器本体部から転送されるデータを受け取ってバッファに一時記憶しながら記憶媒体へ書き込む記憶部と、機器本体部からの電源供給が遮断された場合、記憶部に対してバックアップ用電源を供給することによりバッファに記憶されているデータを保持させるバックアップ電源部とを設けることにより、機器本体部からの電源供給が遮断されたときであっても、バックアップ用電源を用いてバッファに一時記憶されたデータが破棄されないように保持し得、電源供給の再開後に直ちに記憶媒体に対してバッファに一時記憶されているデータを書き込むことができる。
【0044】
また本発明のデータ書込制御方法及びデータ書込制御プログラムにおいては、所定の機器本体部から供給される電源に基づいて動作し、当該機器本体部から転送されるデータを受け取り、当該受け取ったデータをバッファに一時記憶しながら記憶媒体へ書き込み、機器本体部からの電源供給が遮断されたことを認識した場合、バックアップ電源部から供給されるバックアップ用電源を用いてバッファに記憶されているデータを保持することにより、機器本体部からの電源供給が遮断されたときであっても、バックアップ用電源を用いてバッファに一時記憶されたデータが破棄されないように保持し得、電源供給の再開後に直ちに記憶媒体に対してバッファに一時記憶されているデータを書き込むことができる。
【0045】
さらに本発明の電子機器においては、機器本体部と、機器本体部から供給される電源に基づいて動作し、当該機器本体部から転送されるデータを受け取ってバッファに一時記憶しながら記憶媒体へ書き込む記憶部と、機器本体部からの電源供給が遮断された場合、記憶部に対してバックアップ用電源を供給するバックアップ電源部とを設けることにより、機器本体部からの電源供給が遮断されたときであっても、バックアップ用電源を用いてバッファに一時記憶されたデータが破棄されないように保持し得、電源供給の再開後に直ちに記憶媒体に対してバッファに一時記憶されているデータを書き込むことができる。
【発明の効果】
【0046】
本発明によれば、機器本体部からの電源供給が遮断されたときであっても、バックアップ用電源を用いてバッファに一時記憶されたデータが破棄されないように保持し得、電源供給の再開後に直ちに記憶媒体に対してバッファに一時記憶されているデータを書き込むことができ、かくして効率的かつ書込能力を最大限に発揮させ得る記憶装置、データ書込制御方法、データ書込制御プログラム及び電子機器を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0047】
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0048】
(1)ハンディ型ビデオカメラの構成
図3において、1は全体として本発明におけるハンディ型ビデオカメラを示し、機器本体部としてのカメラ本体部2及び記憶部としてのハードディスクドライブ3が一体的に構成されている。
【0049】
カメラ本体部2は、CPU(Central Processing Unit)10、RAM(Random Access Memory)11、カメラ部12及びGセンサ(加速度センサ)13からなり、メイン電源4から供給される電源電力に基づいて動作するようになされている。
【0050】
カメラ本体部2のCPU10は、図示しないROM(Read Only Memory)から読み出してRAM11に展開した基本プログラムに従って全体を統括制御すると共に、所定のアプリケーションプログラムに従ってカメラ部12によって撮影された映像データをハードディスクドライブ3へ転送する等の各種処理を実行するようになされている。
【0051】
ハードディスクドライブ3は、CPU20、バッファとして用いられるライトキャッシュ21及びカメラ本体部2から転送された映像データの記憶媒体として用いられるハードディスク22からなり、カメラ本体部2とハードディスクドライブ3との間で接続された電源供給ライン17を介してカメラ本体部2から供給される電源電力に基づいて動作するようになされている。
【0052】
実際上ハードディスクドライブ3は、カメラ本体部2からATA(AT Attachment)インタフェース16を介して転送されてくる映像データを受け取ってライトキャッシュ21に書き込んで一時記憶すると共に、当該映像データをハードディスク22に書き込むようになされている。
【0053】
ここでライトキャッシュ21は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)またはSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)等のRAMが用いられているが、RAMの代わりにフラッシュEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)を用いることは書込速度が遅くかつ書込可能回数の制限があるため困難である。
【0054】
ところでカメラ本体部2のCPU10は、ハンディ型ビデオカメラ1が落下による衝撃を受けた場合、その衝撃をGセンサ13によって検出し、そのとき電源供給ライン17を経由してメイン電源4からの電源電力の供給を遮断するようになされている。
【0055】
これは、ハードディスクドライブ3のヘッドがハードディスク22に対してアクセス中であった場合、落下の衝撃によりハードディスク22に対してヘッドが致命的損傷を与える可能性が高く、一時的にカメラ本体部2からハードディスクドライブ3に対して電源電力の供給を停止し、当該ハードディスク22のヘッドを安全な領域へ退避させることによりハードディスク22を保護するためである。
【0056】
ハードディスクドライブ3は、通常、カメラ本体部2から電源供給ライン17を介して電源電力の供給を受けているが、上述のようにカメラ本体部2から供給される電源電力が遮断されたときのことを考慮して予めバックアップ電源5が別個に備え付けられている。
【0057】
従ってハードディスクドライブ3は、カメラ本体部2から電源電力の供給が遮断されると、直ちにバックアップ電源5からバックアップ用電源電力の供給を受け得るようになされている。
【0058】
(2)ハードディスク書込制御処理シーケンス
次に、ハンディ型ビデオカメラ1のカメラ本体部2からハードディスクドライブ3へ映像データを転送し、ハードディスク22に書き込ませるまでの本発明におけるハードディスク書込制御処理シーケンスを、図4を用いて説明する。
【0059】
ステップSP51においてカメラ本体部2は、ハードディスクドライブ3に対してライトコマンドと共にブロック番号1の映像データを転送する。ステップSP52においてハードディスクドライブ3は、カメラ本体部2から受け取ったライトコマンドに従ってブロック番号1の映像データをライトキャッシュ21に書込み、一時記憶する。
【0060】
ステップSP53においてハードディスクドライブ3は、ライトキャッシュ21に所定データ量として例えば10セクター分が蓄積されると、その分の映像データに対するハードディスク22への書込処理を開始する。
【0061】
ステップSP54においてカメラ本体部2は、ハードディスクドライブ3の書込処理とは無関係に、次のライトコマンドと共にブロック番号2の映像データをハードディスクドライブ3へ転送する。
【0062】
ステップSP55においてハードディスクドライブ3は、カメラ本体部2から受け取った次のライトコマンドに従ってブロック番号2の映像データをライトキャッシュ21に書込み、一時記憶する。
【0063】
この時点では、ライトキャッシュ21からハードディスク22へブロック番号1の映像データを書き込み中である関係上、ブロック番号2の映像データをハードディスク22に書き込むことは出来ない。
【0064】
ステップSP56においてカメラ本体部2は、その次のライトコマンドと共にブロック番号3の映像データをハードディスクドライブ3へ転送する。
【0065】
ステップSP57においてハードディスクドライブ3は、カメラ本体部2から受け取った次のライトコマンドに従ってブロック番号3の映像データをライトキャッシュ21に書込み、一時記憶する。
【0066】
ステップSP58においてハードディスクドライブ3は、この時点ではブロック番号1の映像データに対するハードディスク22への書込処理が終了しているので、次のブロック番号2の映像データ(10セクター分ずつ)に対するハードディスク22への書込処理を開始する。
【0067】
ステップSP59においてハンディ型ビデオカメラ1が落下等の原因によりカメラ本体部2から電源供給ライン16を経由したハードディスクドライブ3への電源供給が遮断され、ブロック番号2の映像データに対するハードディスク22への書込処理が中断されるが、このときハードディスクドライブ3はバックアップ電源5からのバックアップ用電源電力の供給に切り換えることができる。
【0068】
従ってハードディスクドライブ3では、従来であれば、ライトキャッシュ21に一時記憶されていたブロック番号1〜ブロック番号3までの映像データが全て破棄されてしまうところ、バックアップ用電源電力によってライトキャッシュ21にブロック番号1〜ブロック番号3までの映像データを全て保持したまま、カメラ本体部2からの電源電力の供給が復旧するのを待つことができるようになされている。
【0069】
このことは、ハードディスクドライブ3がカメラ本体部2から電源電力の供給が再開されたときに、電源供給が遮断されて書込処理が中断されたブロック番号2の映像データをライトキャッシュ21からハードディスク22へ直ちに書き込むことが出来ることを意味し、従来のようにカメラ本体部2からハードディスクドライブ3へライトコマンド及びブロック番号2の映像データを再度転送しなくて済むようになされている。
【0070】
ステップSP60においてハードディスクドライブ3は、カメラ本体部2から電源供給ライン16を介して電源電力の供給が再開されると、ブロック番号2の映像データの残り分をハードディスク22に書き込む。
【0071】
ここでハードディスクドライブ3のCPU20は、映像データをハードディスク22に書き込む際、10セクター分ずつ書き込むようになされているため、例えば5番目のセクターの途中でカメラ本体部2からの電源電力の供給が遮断されたのであれば、その5番目のセクターから引き続き映像データの書込処理を再開する。
【0072】
この場合、ハードディスクドライブ3のCPU20は、その5番目のセクターの一部分だけが二重に書き込まれるに過ぎず、従来のようにブロック番号2の映像データを全て最初から書き込む場合に比べて無駄な処理を大幅に軽減することができる。
【0073】
ステップSP61においてカメラ本体部2は、カメラ本体部2からの電源遮断前にブロック番号3の映像データまではハードディスクドライブ3へ転送されているので、その次のライトコマンドと共にブロック番号4の映像データをハードディスクドライブ3へ転送する。
【0074】
ステップSP62においてハードディスクドライブ3は、カメラ本体部2から受け取った次のライトコマンドに従ってブロック番号4の映像データをライトキャッシュ21に書込み、一時記憶する。
【0075】
この時点ではライトキャッシュ21からハードディスク22へブロック番号2の映像データに対する書込処理が終了していないため、このブロック番号4の映像データをハードディスク22に書き込むことは出来ない。
【0076】
ステップSP63においてカメラ本体部2は、その次のライトコマンドと共にブロック番号5の映像データをハードディスクドライブ3へ転送する。
【0077】
ステップSP64においてハードディスクドライブ3は、カメラ本体部2から受け取った次のライトコマンドに従ってブロック番号5の映像データをライトキャッシュ21に書込み、一時記憶する。
【0078】
ステップSP65においてハードディスクドライブ3は、この時点では、ブロック番号2の映像データに対するハードディスク22への書込処理が終了しているので、次のブロック番号3の映像データ(10セクター分ずつ)に対するハードディスク22への書込処理を開始する。
【0079】
ステップSP66においてカメラ本体部2は、その次のライトコマンドと共にブロック番号6の映像データをハードディスクドライブ3へ転送する。
【0080】
ステップSP67においてハードディスクドライブ3は、カメラ本体部2から受け取った次のライトコマンドに従ってブロック番号6の映像データをライトキャッシュ21に書込み、一時記憶する。
【0081】
このようにカメラ本体部2は、ライトコマンドと共にブロック番号nの映像データをハードディスクドライブ3へ順次転送し、当該ハードディスクドライブ3のライトキャッシュ21に書込み、一時記憶していく。
【0082】
ステップSP68においてハードディスクドライブ3は、ブロック番号3の映像データに対するハードディスク22への書込処理が終了すると、次のブロック番号4の映像データ(10セクター分ずつ)に対するハードディスク22への書込処理を開始する。
【0083】
ステップSP69においてハードディスクドライブ3は、同様にブロック番号4の映像データに対するハードディスク22への書込処理が終了すると、次のブロック番号5の映像データ(10セクター分ずつ)に対するハードディスク22への書込処理を開始する。
【0084】
このようにハンディ型ビデオカメラ1のカメラ本体部2は、ハードディスクドライブ3に対するカメラ本体部2からの電源電力の供給が遮断されたときであっても、ハードディスクドライブ3のライトキャッシュ21に一時記憶された映像データに関してはバックアップ用電源電力により破棄されることなく保持されているので、従来のようにハードディスクドライブ3のCPU20に対して何れのブロック番号の映像データまでがハードディスク22に書き込まれているのかを確認する必要がなく、ハードディスクドライブ3へ転送していない次のブロック番号4の映像データをライトコマンドと共に送出すればよい。
【0085】
すなわちカメラ本体部2のCPU10は、ハードディスクドライブ3に対して2重にライトコマンド及び映像データを転送することがなく、無駄な処理の一切ない書込制御処理シーケンスを可能にするようになされている。
【0086】
ところで、従来のハードディスクドライブ3ではカメラ本体部2から供給される電源電力が遮断されると、ライトキャッシュ21に映像データを保持しておくことが出来ないため、カメラ本体部2はハードディスクドライブ3が何れのブロック番号の映像データまでをハードディスク22に対して確実に書き込めたのかを認識することができず、そのためにバッファフラッシュコマンドをハードディスクドライブ3へ送出していた。
【0087】
しかしながらハードディスクドライブ3のCPU20は、カメラ本体部2から供給される電源電力が遮断されてもバックアップ用電源電力によって、ライトキャッシュ21に映像データを保持しておくことが出来るので、カメラ本体部2から供給される電源電力が遮断されても、復旧後に引き続きライトキャッシュ21から映像データをハードディスク22へ直ちに書き込むことが出来るので、カメラ本体部2はバッファフラッシュコマンドをハードディスクドライブ3へ送出する必要がなく、完了通知を受け取るまでライトコマンド及び映像データをライトキャッシュ21へ転送できなくなる事態を回避し、ライトキャッシュ21の仕様効率を向上させ得るようになされている。
【0088】
(3)ハードディスク書込制御処理手順
続いて、カメラ本体部2から供給される電源電力の遮断後、その電源電力が再度復旧された後のハードディスクドライブ3におけるハードディスク22に対するハードディスク書込制御処理手順について説明する。
【0089】
図5に示すようにハードディスクドライブ3のCPU20は、ROMから読み出したアプリケーションプログラムであるデータ書込制御プログラムに従って動作し、ルーチンRT1の開始ステップから入って次のステップSP101へ移り、カメラ本体部2から電源供給ライン17を介して電源電力の供給を再度受けるようになると、次のステップSP102へ移る。
【0090】
ステップSP102においてハードディスクドライブ3のCPU20は、電源電力の供給が再開されたとき、電源電力の遮断時にハードディスク22に対して書込途中の映像データがあったか否かを後述する書込中フラグ(ステップSP106)の有無によって判定し、肯定結果が得られると次のステップSP103へ移り、否定結果が得られると次のステップSP104へ移る。
【0091】
ステップSP103においてハードディスクドライブ3のCPU20は、書込途中の映像データがあったので、書込途中のセクターからハードディスク22に対して映像データの書込処理をやり直し、次のステップSP104へ移る。
【0092】
ステップSP104においてハードディスクドライブ3のCPU20は、書込途中の映像データが存在しないか、あるいはステップSP103で書込処理をやり直したので書込途中の映像データが存在しないかの何れかであるため、このときカメラ本体部2からATAインタフェース16を介してライトコマンドが送られてくるのを待ち受け、次のステップSP105へ移る。
【0093】
ステップSP105においてハードディスクドライブ3のCPU20は、カメラ本体部2からライトコマンドが送られてきたか否かを判定し、否定結果が得られるとステップSP104へ戻ってライトコマンドを待ち受けるのに対し、肯定結果が得られると次のステップSP106へ移る。
【0094】
ステップSP106においてハードディスクドライブ3のCPU20は、ライトコマンドを受け取ったので、そのライトコマンドに応じてハードディスク22に映像データを書き込んでいることを示す書込中フラグをセットし、次のステップSP107へ移る。
【0095】
ステップSP107においてハードディスクドライブ3のCPU20は、ライトコマンドと共に転送されてきた映像データをライトキャッシュ21に一時記憶し、次のステップSP108へ移る。
【0096】
ステップSP108においてハードディスクドライブ3のCPU20は、ライトキャッシュ21に対して、ハードディスク22に書き込むべき所定量分(この場合10セクター分)の映像データが蓄積されたか否かを判定し、否定結果が得られると、ステップSP107へ戻ってライトキャッシュ21に対する映像データの書込処理を継続し、肯定結果が得られると次のステップSP109へ移る。
【0097】
ステップSP109においてハードディスクドライブ3のCPU20は、ライトキャッシュ21に対して引き続き映像データを書き込みながら、所定量分(この場合10セクター分)の映像データをハードディスク22に対して書き込み、次のステップSP110へ移る。
【0098】
ステップSP110においてハードディスクドライブ3のCPU20は、ライトコマンドに応じたブロック番号の映像データについてハードディスクドライブ22への書込処理が完了したか否かを判定し、否定結果が得られるとステップSP107へ戻って上述の処理を繰り返すのに対し、肯定結果が得られると次のステップSP111へ移る。
【0099】
ステップSP111においてハードディスクドライブ3のCPU20は、ブロック単位での映像データに対する書込処理が終了したので、ステップSP106でセットした書込中フラグをクリアし、ステップSP104へ戻って次のライトコマンドを待ち受ける。
【0100】
(4)動作及び効果
以上の構成において、ハンディ型ビデオカメラ1のハードディスクドライブ3は、カメラ本体部2から電源供給ライン17を介して電源電力の供給が遮断されたとき、ハードディスクドライブ3に対して予め備え付けられているバックアップ電源5から供給されるバックアップ用電源電力に切り換えることができるので、ライトキャッシュ21に一時記憶されている映像データが破棄されることなく保持しておくことができる。
【0101】
従ってハードディスクドライブ3のCPU20は、カメラ本体部2からの電源電力が復旧したとき、ライトキャッシュ21に保持しておいた映像データをハードディスク22に対して直ちに書き込むことができるので、不意な電源電力の遮断に対してハードディスク22に対する映像データの書込能力を低下させずに済む。
【0102】
このときハードディスクドライブ3のCPU20は、カメラ本体部2からの電源電力が遮断されたときにもバックアップ電源5からバックアップ用電源電力の供給を受けて継続動作させることができるので、従来のようにハードディスクドライブ3のヘッドを安全な領域へ退避させるような処理を行うことなくハードディスク22を保護することができる。
【0103】
またハードディスクドライブ3は、カメラ本体部2からの電源電力の供給が遮断されたときでもバックアップ電源5からのバックアップ用電源電力に切り換えて継続動作させることができるので、従来のように電源電力の供給が遮断されたときにハードディスクドライブ3のヘッドを安全な領域へ退避させてハードディスク22を保護するような処理や、バッファフラッシュコマンドを受け取って完了通知を行う処理等を実行させる複雑なプログラムが不要となり、簡易なプログラムを実装するだけで済む。
【0104】
さらにハードディスクドライブ3は、従来のようにバッファフラッシュコマンドを送出してから完了通知を受け取るまでの間、ライトキャッシュ21に対して映像データを書き込むことが出来ないようなことがなく、電源電力の復旧後も直ちにライトキャッシュ21に対して映像データを書き込みながら、当該ライトフラッシュ21から映像データを所定量分ずつハードディスク22に書き込むことが出来るため、ライトキャッシュ21に対するバッファ使用効率が高く、無駄にライトキャッシュ21のバッファサイズを大きくせずに済むので、構成を小型化及び簡素化することができる。
【0105】
さらにハードディスクドライブ3では、ライトキャッシュ21からハードディスク22へ映像データの書込処理中に書込中フラグをセットするようにしたことにより、カメラ本体部2からの電源電力の供給が遮断され、その電源電力が復旧したときに前回書込み途中の映像データがあるか否かを瞬時に判別することができ(ステップSP102)、ライトキャッシュ21からハードディスク22に対する残り分の映像データの書込処理を開始するまでの時間を短縮し得、電源電力が復旧してから時間的間隔を空けることなく書込動作を瞬時に継続動作させることができる。
【0106】
以上の構成によれば、ハンディ型ビデオカメラ1のハードディスクドライブ3は、カメラ本体部2から供給される電源電力が遮断されたときであっても、バックアップ電源5から供給されるバックアップ用電源電力に切り換えて、ライトキャッシュ21に一時記憶された映像データが破棄されることなく保持することができるので、カメラ本体部2から供給される電源電力が復旧したときに、ライトキャッシュ21からハードディスク22へ映像データの書込動作を継続して実行することができるので、ライトキャッシュ21を最大限効率的に使用し得、かつハードディスク22に対する書込能力を最大限に発揮させることができる。
【0107】
(5)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、ハンディ型ビデオカメラ1の落下を検出したとき、カメラ本体部2からハードディスクドライブ3へ供給される電源電力を遮断し、ハードディスクドライブ3のバックアップ電源5から供給されるバックアップ用電源電力に切り換えるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、カメラ本体部のメイン電源4がバッテリー切れで、ハードディスクドライブ3へ供給される電源電力が結果的に遮断されたとき、ハードディスクドライブ3のバックアップ電源5から供給されるバックアップ用電源電力に切り換えるようにしてもよい。
【0108】
また上述の実施の形態においては、ハンディ型ビデオカメラ1の落下を検出したとき、カメラ本体部2からハードディスクドライブ3へ供給される電源電力を遮断し、ハードディスクドライブ3のバックアップ電源5から供給されるバックアップ用電源電力に切り換えるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、カメラ本体部のメイン電源4がユーザの誤った操作により切られ、ハードディスクドライブ3へ供給される電源電力が結果的に遮断されたとき、ハードディスクドライブ3のバックアップ電源5から供給されるバックアップ用電源電力に切り換えるようにしてもよい。
【0109】
さらに上述の実施の形態においては、本発明を、カメラ本体部2で撮影された映像データをハードディスクドライブ3へデータ転送する際に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、パーソナルコンピュータ等であれば、本体部がインターネットを介してダウンロードしたコンテンツデータをハードディスクドライブへデータ転送する際に適用するようにしても良い。
【0110】
さらに上述の実施の形態においては、カメラ本体部2とハードディスクドライブ3とが一体構成されているようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ハードディスクドライブ3が脱着可能な形式で構成されていても構わない。
【0111】
さらに上述の実施の形態においては、カメラ本体部2とハードディスクドライブ3とATAインタフェース16によって電気的に接続されるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、カメラ本体部2とハードディスクドライブ3とが例えばUSBインタフェース、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394インタフェース、或いは無線LAN(Local Area Network)等のその他種々の形式でなるインタフェースによって接続されるようにしても良い。
【0112】
さらに上述の実施の形態においては、記憶媒体としてハードディスク22を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、半導体メモリ、DVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスク、テープ等のその他種々の記憶媒体を用いるようにしても良い。
【0113】
さらに上述の実施の形態においては、バックアップ電源5をハードディスクドライブ3とは別個に設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、バックアップ電源5をハードディスクドライブ3に内蔵した一体構成として設けるようにしても良い。
【0114】
さらに上述の実施の形態においては、ハードディスクドライブ3のCPU20がROMから読み出したデータ書込制御プログラムに従ってルーチンRT1のハードディスク書込制御処理手順を実行するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、記録媒体からインストールしたデータ書込制御プログラムや、インターネットからダウンロードしたデータ書込制御プログラムに従ってハードディスク書込制御処理手順を実行するようにしても良い。
【0115】
さらに上述の実施の形態においては、機器本体部としてのカメラ本体部2、記憶装置及び記憶部としてのハードディスクドライブ3、バックアップ電源部としてのバックアップ電源5によって本発明のデータ転送書込制御システムとしてのハンディ型ビデオカメラ1を構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる機器本体部、記憶装置及び記憶部、バックアップ電源部によってデータ転送書込制御システムを構成するようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0116】
本発明の記憶装置、データ書込制御方法、データ書込制御プログラム及び電子機器は、例えばハンディ型ビデオカメラだけではなく、電源遮断時にデータを記憶手段に転送して書き込むタイプの携帯型音楽プレーヤ、PDA(Personal Digital Assistant)、カーナビゲーション装置、ゲーム機或いはパーソナルコンピュータ等のその他種々の電子機器に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】従来のハードディスク書込制御処理シーケンス(1)を示すシーケンスチャートである。
【図2】従来のハードディスク書込制御処理シーケンス(2)を示すシーケンスチャートである。
【図3】本発明のハンディ型ビデオカメラの構成を示す略線的ブロック図である。
【図4】本発明のハードディスク書込制御処理シーケンスを示すシーケンスチャートである。
【図5】本発明のハードディスク書込制御処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0118】
1……ハンディ型ビデオカメラ、2……カメラ本体部、3……ハードディスクドライブ、4……メイン電源、5……バックアップ電源、10、20……CPU、11……RAM、13……Gセンサ、16……ATAインタフェース、17……電源供給ライン、21……ライトキャッシュ、22……ハードディスク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の機器本体部から供給される電源に基づいて動作し、当該機器本体部から転送されるデータを受け取ってバッファに一時記憶しながら記憶媒体へ書き込む記憶部と、
上記機器本体部からの電源供給が遮断された場合、上記記憶部に対してバックアップ用電源を供給することにより上記バッファに記憶されている上記データを保持させるバックアップ電源部と
を具えることを特徴とする記憶装置。
【請求項2】
上記記憶部は、上記データを上記バッファに一時記憶する際、予め書込中フラグをセットしておく
ことを特徴とする請求項1に記載の記憶装置。
【請求項3】
上記記憶部は、上記電源供給が遮断された後に当該電源供給が再開されたとき、上記書込中フラグに基づいて上記電源供給が遮断される前に、上記記憶媒体に対する書込中データが存在しているか否かを認識し、上記書込中データが存在している場合、当該書込中データの残り分を引き続き上記記憶媒体へ書き込む
ことを特徴とする請求項2に記載の記憶装置。
【請求項4】
所定の機器本体部から供給される電源に基づいて動作し、当該機器本体部から転送されるデータを受け取る受信ステップと、
上記受信ステップで受け取った上記データをバッファに一時記憶しながら記憶媒体へ書き込む記憶ステップと、
上記機器本体部からの電源供給が遮断されたことを認識した場合、バックアップ電源部から供給されるバックアップ用電源を用いて上記バッファに記憶されている上記データを保持するデータ保持ステップと
を具えることを特徴とするデータ書込制御方法。
【請求項5】
所定の記憶装置に対して、
所定の機器本体部から供給される電源に基づいて動作し、当該機器本体部から転送されるデータを受け取る受信ステップと、
上記受信ステップで受け取った上記データをバッファに一時記憶しながら記憶媒体へ書き込む記憶ステップと、
上記機器本体部からの電源供給が遮断されたことを認識した場合、バックアップ電源部から供給されるバックアップ用電源を用いて上記バッファに記憶されている上記データを保持するデータ保持ステップと
を実行させることを特徴とするデータ書込制御プログラム。
【請求項6】
機器本体部と、
上記機器本体部から供給される電源に基づいて動作し、当該機器本体部から転送されるデータを受け取ってバッファに一時記憶しながら記憶媒体へ書き込む記憶部と、
上記機器本体部からの電源供給が遮断された場合、上記記憶部に対してバックアップ用電源を供給することにより上記バッファに記憶されている上記データを保持させるバックアップ電源部と
を具えることを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−53817(P2008−53817A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−225464(P2006−225464)
【出願日】平成18年8月22日(2006.8.22)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】