説明

記録ヘッド

【課題】安価で簡便な方法にて、液体吐出側表面の清掃時に配線シートが配線シートの側端から剥離することを確実に防止する。
【解決手段】本発明の記録ヘッドは、記録液を吐出するための複数の吐出口が配列された記録素子基板1と、記録素子基板1を露呈する開口が形成され、記録素子基板1に記録信号を伝達するための可撓性を有する配線シート3と、記録素子基板1が接着されるとともに、開口から記録素子基板1が露呈するように配線シート3が接着された支持基板2と、記録素子基板1及び配線シート3が接着された支持基板2が結合された筐体16と、を備える。支持基板2に接着された配線シート3は支持基板2の端面に倣って折り曲げられた部分3cを有しており、その部分3cの先端は、筐体16と支持基板2との間に挟み込まれて固定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は記録液等の液体を吐出口(オリフィス)から噴射して液滴を形成する記録ヘッドおよびこの記録ヘッドを備える記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、記録ヘッドは、液滴を形成するための記録ユニットと、この記録ユニットに対して記録液を供給する記録液供給部とを備えて構成されている。
【0003】
図8に従来の記録ヘッドの外観の斜視図を示し、図9に従来の記録ヘッドの分解斜視図を示す。
【0004】
図8および図9に示すように、従来の記録ヘッドは、液滴を吐出する記録素子基板201と、この記録素子基板201を支持する支持基板202と、記録素子基板201に記録信号を供給するための配線シート203および端子配線基板205と、記録素子基板201に記録液を供給するための流路を有する流路形成部材206とを備えている。
【0005】
記録素子基板201は、エネルギー発生体である不図示の電気熱変換素子(ヒータ)と、この電気熱変換素子に対向する位置に設けられる吐出口201aとを有している。そして、この記録素子基板201は、例えばアルミニウムやセラミックスからなる支持基板202上に積層されて接合されている。
【0006】
また、支持基板202上には、記録素子基板201に電気パルス信号を送るためのTAB(Tape Automated Bonding)、FPC(Flexible Printed Circuit)等からなる配線シート203が接着されている。記録素子基板201と配線シート203は、ワイヤボンディングまたはリードボンディング等によって電気的に接続されている。
【0007】
また、配線シート203の一端は、記録装置が備える駆動制御部(不図示)に電気的に接続するための端子配線基板205に電気的に接続されている。この端子配線基板205は、PWB(Printed Wiring Board)、TAB、FPCなどからなり、駆動制御部が電気的に接続される接触式の接続端子204が主面上に設けられている。
【0008】
そして、記録素子基板201と端子配線基板205は、流路形成部材206に接合されて固定されている。流路形成部材206は、記録素子基板201に記録液を供給するための記録液供給路206aを有している。
【0009】
さらに、支持基板202は、流路形成部材206に接合されて固定されることによって、不図示の記録液タンク内に貯蔵された記録液が流路形成部材206の記録液供給路206aを介して記録素子基板201側に供給される。
【0010】
電気熱変換素子を用いた記録ヘッドは、電気熱変換素子が設けられた加圧室を有しており、この加圧室に記録信号となる電気パルスを与えることにより、記録液に熱エネルギーを与えて、その時の記録液の相変化によって生じる記録液の発泡時(膜沸騰時)の気泡圧力を記録液滴の吐出に利用したものである。
【0011】
上述した記録装置においては、記録ヘッドから記録液を吐出する時に発生するミストやサテライト(吐出された液滴から分離された液滴の一部)等により、吐出口が配列された記録液吐出面上に記録液が濡れて付着することがある。また、吐出口内に残留した記録液を吐出口から吸引する等の回復処理時にも記録液吐出面上に吸引残りの記録液が付着することがある。
【0012】
そこで、従来の記録装置は、このような記録液吐出面上に付着して残留した記録液を取り除くための回復ユニットを備えている。この回復ユニットは、主に記録液吐出面の吐出口から記録液を吸引することにより記録液を強制的に排出させるための吸引機構と、記録液吐出面から記録液を拭き取り取ることにより清掃するワイピング機構とから構成されている。
【0013】
ワイピング機構は、例えば、弾性体等からなるブレードを有しており、このブレードの先端側を記録ヘッドの記録液吐出面に直接当接させて相対的に移動させながら吐出面を摺擦することにより、複数の吐出口および吐出口の周辺を清掃し、吐出動作の安定性を確保するように構成されている。
【0014】
図10に回復ユニットを備える一般的な記録装置の斜視図を示す。図10に示すように、記録液吐出面301aの吐出口から記録液を吐出して記録媒体305に画像等の情報を記録する記録ヘッド301は、キャリッジ302上に搭載され、キャリッジ302は移動方向を案内するガイド軸303に支持されて記録媒体305に対向しながら往復移動する。記録媒体305はピンチローラ(不図示)によりフィードローラ(不図示)に圧接され、フィードローラが回転することによって搬送される。
【0015】
さらに、所望の情報が記録された後の記録媒体305は、排出ローラに(不図示)よって記録装置の外部に排出される。そして、記録液吐出面301a上に付着した紙粉等の塵埃や残留した記録液が、記録領域外に設けられたブレード304によって掻き取られる(ワイピング機構)。このワイピング動作においては、多種類の記録液を吐出する複数の記録素子基板を備える場合、混色を起こさないように吐出口の配列方向からブレードを進入させていた。
【0016】
ところで、より高速印字化するために記録素子基板が長尺化すると、そこに供給される電流量が増加し、電流密度の増加を防ぐために配線の幅を増やし、配線シートの幅が増加することになる。複数の記録素子基板を並べた場合など、配線シートの幅によって記録ヘッドの幅が規定されてしまうことがあり、記録装置を小型化する上では不利である。そこで、電流密度の増加を防ぎながら記録ヘッドの幅を減らすために、配線シートを吐出口の配列方向と直角に交差する方向に取り出す構成がある。この場合、電気接続側の配線シートの折曲部は吐出口の配列方向と直角に交差する方向となり、ブレードをワイピング動作させる方向が吐出口の配列方向から進入させた場合にブレードの先端側が、記録液吐出面に位置する配線シートの側端に引っ掛かるため、ワイピング動作の繰り返しによって、ブレードおよび配線シートに大きな損傷を与えてしまうことになる。そこで、電気接続側の配線シートの折曲部とは別に、ブレードの進入側にも配線シートの折曲部を作ることが考えられる。その折曲部の固定方法としては、接着での固定方法や、特許文献1で開示されているように、熱かしめで固定する方法が考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】特許第3908800号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
しかし、上述したブレード進入側の配線シート折曲部の固定方法に関して、接着の場合は、接着剤の塗布工程の追加や、配線シートのスプリングバックを押えながら接着剤硬化まで保持をするため工程時間の延長となり、コストアップとなる。また、接着部位がインク雰囲気によって接合力が弱くなり、かつ、ブレードにより繰り返し擦られることによって剥離する虞もある。
【0019】
熱かしめの場合もまた、熱かしめ工程を追加しコストアップとなったり、熱かしめ時の熱の影響で記録素子基板が損傷を受けたりする虞がある。
【0020】
そこで本発明は、上述した背景技術の課題に鑑みてなされたものであり、その目的の一例は、安価で簡便な方法にて、液体吐出側表面の清掃時に配線シートが配線シートの側端から剥離することを確実に防止して、良好な記録液の吐出特性を確保することにある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上述した課題を解決するために、本発明の記録ヘッドは、
記録液を吐出するための複数の吐出口が配列された記録素子基板と、
記録素子基板を露呈する開口が形成され、記録素子基板に記録信号を伝達するための可撓性を有する配線シートと、
記録素子基板が接着されるとともに、開口から記録素子基板が露呈するように配線シートが接着されたベース部材と、
記録素子基板及び配線シートが接着されたベース部材が結合された筐体と、を備えた記録ヘッドにおいて、
ベース部材に接着された配線シートはベース部材の端面に倣って折り曲げられた部分を有しており、該部分の先端は、筐体と支持基板との間に挟み込まれて固定されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、安価で簡便な方法にて配線シートの側端を固定でき、液体吐出側表面の清掃時に配線シートが側端から剥離することを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態における記録ヘッドの下方からの斜視図。
【図2】本発明の一実施形態における記録ヘッドの上方からの斜視図。
【図3】本発明の一実施形態における記録ヘッドの分解斜視図。
【図4】(a)〜(d)は本発明の一実施形態における配線シートの第二部分(吐出口配列方向に延出している部分)を折り曲げる工程を示した部分斜視図。
【図5】本発明の一実施形態における組み立て過程での記録ヘッドの斜視図。
【図6】本発明の一実施形態による配線シートの第二部分が保持されている状態を説明するための、記録ヘッドの部分断面図。
【図7】本発明の他の実施形態における記録ヘッドの部分断面図。
【図8】従来の記録ヘッドを示す斜視図。
【図9】従来の記録ヘッドを示す分解斜視図。
【図10】一般的なインクジェット式記録装置の外観を模式的に示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0025】
図1は本発明の実施形態における記録ヘッドの下方からの斜視図、図2は本発明の実施形態における記録ヘッドの上方からの斜視図である。
【0026】
これらの図に示される形態の記録ヘッドは、アルミナからなるベース部材である支持基板2に複数の記録素子基板1および配線シート3が接着され、配線シート3と記録素子基板1が電気的に接続されている。また、筐体16と支持基板2はビス7にて締結されている。配線シート3は筐体16の側面に倣って折り曲げられている。また、ジョイントゴム23が印字装置(不図示)と接続し、インクを記録素子基板1に供給する。
【0027】
なお、支持基板2、配線シート3、端子配線基板4及び筐体16は、それぞれ、図8及び図9で示した従来例の支持基板202、配線シート203、端子配線基板205及び流路形成部材206とこの順番で対応し、かつ、実質的に同じ機能を持つものである。そのため、支持基板2(支持基板202に相当)、配線シート3(配線シート203に相当)、端子配線基板4(端子配線基板205に相当)及び筐体16(流路形成部材206に相当)が持つ機能の説明は割愛する。一方、これらの構成および形状は従来例と比べて以下のように異なっている。
【0028】
筐体16は、記録素子基板1に供給する液体を収容する容器部を構成しているとともに、該容器部から記録素子基板1に液体を導通させる液体導通路を備えている。該容器部は、底面及び天井面が細長い矩形形状を持つ直方体からなる。
【0029】
上記のような筐体16の細長い矩形形状の底面に、この形状に合った細長い矩形の支持基板2が固定されている。そして、支持基板2上に複数の細長い記録素子基板1が接着されており、各記録素子基板1のおもて面には複数の吐出口(不図示)が記録素子基板1の長手方向に沿って配列している。各記録素子基板1は、各記録素子基板の吐出口の配列方向が互いに略平行になるように支持基板2上に配置されている。
【0030】
このように配置された支持基板2上の記録素子基板1のすべてを露呈する開口3aが、可撓性を持つ配線シート3に形成されている。そして、配線シート3の開口3a内に記録素子基板1のすべてが入るように、配線シート3が支持基板2上に接着されている。
【0031】
支持基板2に接着された配線シート3は、支持基板2の配線シート接着面の外側へ、吐出口の配列方向と直角に交差する方向に向けて延出する第一部分3bを有している。この第一部分3bは、筐体16の底面の長辺に隣接している一の側面(筐体16の横側面16a)に倣うように折り曲げられ、さらに、もう一度、その部分の先端が、筐体16の底面の短辺に隣接している一の側面(筐体16の正面16b)に向けて折り曲げられている(図2)。
【0032】
このような配線シート3はさらに、支持基板2の配線シート接着面の外側へ、吐出口の配列方向に向けて延出する第二部分3cを有する。この第二部分3cは、筐体16の底面の短辺に隣接している他の側面(筐体16の背面16c)に向けて支持基板2の一端面に倣うように折り曲げられている。これにより、記録液吐出面のワイピング動作においてブレードを吐出口の配列方向から進入させた場合にブレードおよび配線シートを損傷させないようにしている。さらに、後で詳述するが、第二部分の先端が支持基板2の裏面に向けて折り曲げられて、支持基板2の裏面と筐体16の底部との間に挟み込まれている。
【0033】
図2に示すように、上記の筐体16の正面には端子配線基板4が固定されており、折曲られた配線シート3の端部は端子配線基板4と電気的に接続されている。端子配線基板4は印刷装置(不図示)と電気的に接続され、その印刷装置から伝達された制御信号(記録信号)に応じて記録素子基板1が吐出を行い、印刷を行うことができる。
【0034】
図3は本発明の実施形態における記録ヘッドの分解斜視図である。この図に示すように筐体16の底部には液室フタ(蓋)15が接合されており、これにより、筐体16の容器部内に貯留されたインク等の液体を密閉している。また、液室フタ15はシールゴム24を介して支持部材2と接続され、液体導通路を構成する。筐体16と支持部材2がビス7で締結されることでシールゴム24に適正圧がかかり、液体導通路の周囲をシールすることができる。
【0035】
次に、上述した配線シート3の第二部分3cの折り曲げについて詳述する。図4の(a)〜(d)は本実施形態における配線シート3の第二部分3cを折り曲げる工程を示した部分斜視図である。
【0036】
図4の(a)に示すように、配線シート3が支持基板2に接着された状態では、配線シート3の第二部分3cが、ワイピング動作時に記録吐出面を掃くブレードの進入方向(すなわち吐出口配列方向)に対応する支持基板2の一端から延出している。
【0037】
続いて、延出している第二部分3cは、その支持基板の一端側の側面に接して配置されるように、図4(b)に示すように、その支持基板の一端の縁角に沿った所(折曲部11の所)で一回折り曲げられる。
【0038】
このように第二部分3cが面接触させられる支持基板2の端面には、支持基板2を筐体16にビス7の締結で取付けるためのフランジ部2aが張り出している。このフランジ部2aには、ビス7を通すことができる取付穴13が形成されている。取付穴13はビス7のネジが切られた軸部を通すがビス7の頭を通さない穴形状からなる。さらに、第二部分3cの先端はT字形の引掛部12を備えた形状を有しており、フランジ部2aには、引掛部12のT字形状における縦棒部分12aのみが挿入し得る切り欠き14が形成されている。これにより、図4(b)に示すように第二部分3cが折り曲げられたとき、引掛部12のT字形状における縦棒部分12aが支持基板2の切り欠き14に挿通されて、引掛部12のT字形状における横棒部分12bが支持基板2の裏面側に位置する。結果、配線シート3に、支持基板2のフランジ部2aが設けられている側とは反対側に引っ張られる力がワイピング動作などで加わっても、引掛部12のT字形状における横棒部分12bが切り欠き14の周囲縁に引っ掛かり、第二部分3cの先端は切り欠き14から抜けない。なお、本例では図4に示すように、2つの引掛部12とこれに対応する2つの切り欠き14が、取付穴13の両側に取付穴13を挟むように配設されているが、本発明は図のような配置や数に限定されない。
【0039】
さらに、図4の(c)及び(d)に示すように、第二部分3cの先端(引掛部12のT字形状における横棒部分12b)が支持基板2の裏面(記録素子基板が配置される側の面とは反対側の面)に接するように折り曲げられる。したがって、第二部分3cの先端(引掛部12のT字形状における横棒部分12b)は、支持基板2が筐体16の底部に取付けられた際に支持基板2の裏面と筐体16の底部との間に挟み込まれることとなる。記録吐出面を掃くブレードの進入方向(すなわち吐出口配列方向)に対して配される配線シート3の折曲部は、以上のようにして簡単に固定されるので、接着や熱かしめという従来の固定方法での問題を解消することができる。
【0040】
また、以上のように配線シート3が組み付けられた支持基板2を、図3に示したようにビス7にて筐体16の底部に結合することで、図5に示すような記録ヘッドの組み立て過程の状態となる。図5の状態から、端子配線基板4が接続された部分付近の配線シート3を曲げ、図2に示すように、筐体16に設けられたかしめピンで端子配線基板4を熱かしめして固定することで、図1に示す記録ヘッドの状態となる。
【0041】
次に図6の記録ヘッドの部分断面図を用いて、配線シートが保持されている状態を説明する。筐体16の底部には保持用ボス17が構成されており、この保持用ボス17は、支持基板2の裏面に向けて折り曲げられて位置する配線シート3の第二部分3cの先端(引掛部12のT字形状における横棒部分12b)に対応する位置にある。そのため、図4の(c)及び(d)で示した配線シート3の引掛部12(引掛部12のT字形状における横棒部分12b)を記録ヘッド組立装置で仮固定し、支持基板2と筐体16をビス7で締結することによって、保持用ボス17と支持基板2の間の空間に引掛部12が挟まれ固定される。このため、記録ヘッド組立装置での、配線シート3の引掛部12の仮固定を外しても、その固定状態が保持されることになる。尚、支持基板2と筐体16をビス7で締結する際に、引掛部12を接着剤にて仮固定することで記録ヘッド組立装置の仮固定機構を無くしてもよい。
【0042】
この状態において、記録ヘッドの記録吐出面に配線シート3の折曲部11側からブレードが繰り返し進入する場合においても、折り曲げられた配線シート3のブレード進入側の端部は機械的にしっかりと保持されているため、その端部は支持基板2から剥離する虞が無い。よって、このような本願発明によれば、配線シートが配線シートの側端から剥離することを確実に防止して、ブレードが安定的なワイピングを行うことが可能となり、良好な記録液の吐出特性を確保することができる。
【0043】
図6に示した例では筐体16の底部に保持用ボス17を構成したが、これに替えて、図7に示すような圧着ゴム25を保持用ボス17と同じ位置に構成してもよい。この場合、図4の(c)及び(d)で示した配線シート3の引掛部12(引掛部12のT字形状における横棒部分12b)を記録ヘッド組立装置で仮固定し、支持基板2と筐体16をビス7で締結することによって、圧着ゴム25と支持基板2の間の空間に引掛部12が挟まれ固定される。このような構成例においても、図6に示した例と同じように、折り曲げられた配線シート3のブレード進入側の端部が確実に保持されることになる。
【0044】
尚、圧着ゴム25はシールゴム24と一体に形成されていてもよい。
【符号の説明】
【0045】
1 記録素子基板
2 支持基板
3 配線シート
11 折曲部
16 筐体
17 保持用ボス
25 圧着ゴム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録液を吐出するための複数の吐出口が配列された記録素子基板と、
前記記録素子基板を露呈する開口が形成され、前記記録素子基板に記録信号を伝達するための可撓性を有する配線シートと、
前記記録素子基板が接着されるとともに、前記開口から前記記録素子基板が露呈するように前記配線シートが接着されたベース部材と、
前記ベース部材が結合された筐体と、を備えた記録ヘッドにおいて、
前記ベース部材に接着された前記配線シートは前記ベース部材の端面に倣って折り曲げられた部分を有しており、該部分の先端は、前記筐体と前記ベース部材との間に挟み込まれて固定されていることを特徴とする記録ヘッド。
【請求項2】
前記部分は前記吐出口の配列方向に対して配されていることを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。
【請求項3】
前記筐体の、前記ベース部材を結合した面にはボスまたはゴム部材が配設されており、
前記部分の先端は、前記ボスまたはゴム部材と、前記ベース部材との間に挟み込まれて固定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の記録ヘッド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−218725(P2011−218725A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−92353(P2010−92353)
【出願日】平成22年4月13日(2010.4.13)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】