説明

記録媒体

【課題】 選択反射層の有する色味や色彩可変効果が失われることなく、偽造防止性が非常に高く、またツールを用いた真偽判定が可能な情報の記録が可能である記録媒体を提供することを目的とする。
【解決手段】 少なくともコレステリック液晶層である光選択反射層3と黒色層4を積層した記録媒体1であり、前記の黒色層4が加熱手段により、破壊されて情報が記録されたものが好ましい。この記録媒体1は、情報の記録部5の黒色層が部分的に破壊、除去されるため、下地の黒色層が無くなっているので、光選択反射層が目立たない。一方で、非記録部6は黒色層が残っているので、黒色層を下地にして光選択反射層を有し、光選択反射層の有する色味や色彩可変効果が顕著に出てきて、非記録部と記録部とのコントラストにより、情報の記録が判読しやすいものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、偽造防止性が非常に高く、ツールを用いた真偽判定が可能な情報の記録が可能である記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、経済的に価値の高い高額商品や、ID(Identification;照合一致)手段として用いると高い価値を生じるクレジットカードや、トラベラーズチェック、または金券類等には、それらの真偽性を判定するのに適したホログラム(ラベル)を付与させて、偽造を防止して、真正物として証明することが行われている。しかし、最近では、目視では本物と区別がつかないようなホログラムの製造が行われて、真正性を証明する新規なものが要求されている。
【0003】
偽造防止対策として、例えば、特許文献1にあるように、対象物の真正性を識別するべく対象物に設けられる識別媒体として、入射した光のうち、左回り偏光又は右回り偏光のいずれか一方の光のみを反射する光選択反射層として、コレステリック液晶インキにより印刷して、その光選択反射層を形成することが記載されている。偽造防止の対策として、上記の方法で改善はされたものの、高分子コレステリック液晶の材料を入手すれば、偽造することは不可能ではなく、未だ十分に偽造防止の方法として、満足できるものとは言えないものである。
【0004】
また、可視情報記録部を設けて固有情報を記録するカードにおいて、可視情報記録部が、不可逆的に記録される感熱記録部であり、さらに、磁気記録部等の情報記録部を設けたカードが、特許文献2で提案されている。これは、カードの少なくとも一部に、カード固有の情報として不可逆的に記録するための可視情報記録部を設け、該可視情報記録部が感熱発色層の感熱記録部であるか、あるいは感熱破壊記録層であり、この可視情報記録部の上または下にホログラム形成層ないし回折格子形成層が設けられたものが示されている。このカードは偽造、変造が困難であるが、可視情報記録部が積層されているので、ホログラムあるいは回折格子形成層の光選択反射層の有する色味や色彩可変効果が、失われてしまうという問題がある。
【特許文献1】特開2000−25373号公報
【特許文献2】特開平8−80680号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、上記のような課題を解決するために、本発明は、光選択反射層の有する色味や色彩可変効果が失われることなく、偽造防止性が非常に高く、またツールを用いた真偽判定が可能な情報の記録が可能である記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の状況を鑑み、鋭意研究開発を進め、本発明は、請求項1に記載の発明は、少なくともコレステリック液晶層である光選択反射層と黒色層を積層したことを特徴とする記録媒体である。また、請求項2の発明は、前記の黒色層が加熱手段により、破壊されて情報が記録されたことを特徴とする記録媒体である。この記録媒体は、情報の記録部の黒色層が部分的に破壊、除去されるため、下地の黒色層が無くなっているので、光選択反射層が目立たない。一方で、非記録部は黒色層が残っているので、黒色層を下地にして光選択反射層を有し、光選択反射層の有する色味や色彩可変効果が顕著に出てきて、非記録部と記録部とのコントラストにより、情報の記録が判読しやすいものである。
【0007】
また、請求項3の発明は、前記の光選択反射層が2層以上設けられていることを特徴とする記録媒体である。さらに、請求項4の発明は、前記の光選択反射層の間に位相差層を介在させたことを特徴とする記録媒体である。コレステリック液晶層である光選択反射層の間に位相差層を設け、記録媒体を見る角度によって、異なる液晶層からの反射光による情報を観察できることができ、より偽造防止性が高まる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の記録媒体は、少なくともコレステリック液晶層である光選択反射層と黒色層を積層した構成であり、黒色層を加熱手段により、破壊して情報を記録することが好ましく行なわれる。情報記録の際、情報の記録部の黒色層が部分的に除去されるため、下地の黒色層が無くなっているので、光選択反射層が目立たない。一方で、非記録部は黒色層が残っているので、黒色層を下地にして光選択反射層を有し、光選択反射層の有する色味や色彩可変効果が顕著に出てきて、非記録部と記録部とのコントラストにより、情報の記録が判読できるようになる。したがって、本発明の記録媒体は、コレステリック液晶層である光選択反射層の有する色味や色彩可変効果が失われることなく、偽造防止性が非常に高く、ツールを用いた真偽判定も可能であり、自由に情報の記録が可能なものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1は、本発明の記録媒体1の一つの実施形態を示す概略断面図であり、フィルムの基材2上に、コレステリック液晶層の光選択反射層3、黒色層4を積層した構成である。図1では、基材2を使用して、その上に、コレステリック液晶層の光選択反射層3、黒色層4を積層したが、これに限らず、例えば、黒色層を溶融押出し法などにより製造したプラスチックフィルムの形態として、基材の機能をもたせ、そのフィルムに光選択反射層を設けたりすることができる。また、図2は、図1で示した記録媒体に対して、黒色層を加熱手段により、破壊して情報を記録した後の状態を示す概略断面図である。例えば、基材2側から、レーザー光を情報に応じたパターンにより照射して、黒色層4に含有する材料がレーザーを吸収して、発熱して溶融したり、分解したりして、照射部が記録部5となる。この記録媒体1は、情報の記録部5の黒色層が部分的に除去されるため、下地の黒色層が無くなっているので、光選択反射層が目立たない。一方で、非記録部6は黒色層4が残っているので、黒色層4を下地にして光選択反射層3を有し、光選択反射層3の有する色味や色彩可変効果が顕著に出てきて、非記録部6と記録部5とのコントラストにより、情報の記録が判読しやすい
【0010】
また、図3は本発明の記録媒体1の他の実施形態を示す概略断面図であり、フィルムの基材2上に、コレステリック液晶層の光選択反射層3、黒色層4、接着層7を積層した構成である。この記録媒体は、接着層の種類により、圧力のみ、あるいは加熱と加圧により、任意の物体に接着層を介して記録媒体を接着させて使用することができる。図3の記録媒体においても、図2に示したような情報の記録を行い、偽造防止性を高めることができる。図4は、本発明の記録媒体1の他の実施形態を示す概略断面図であり、基材2の一方の面に、接着層7、黒色層4、コレステリック液晶層の光選択反射層3を積層し、基材2の他方の面に粘着層8、剥離シート9を積層した構成である。この図4で示した記録媒体1は、剥離シートを剥がし、任意の物体に粘着層により貼付して使用することができる。このタイプの記録媒体は、いわゆる(粘着)ラベルタイプである。また、図4で示した記録媒体は、基材に各層を塗工方式で設けたり、予め別の基材上に、剥離可能にコレステリック液晶層の光選択反射層3、黒色層4、接着層7を積層して形成した転写箔を用意し、予め基材2上に粘着層8、剥離シート9を形成したものに、粘着層8の設けられていない基材2上に、上記の転写箔を用いて、コレステリック液晶層の光選択反射層3、黒色層4、接着層7の積層体を転写して設けることも可能である。
【0011】
また、図5は本発明の記録媒体1が、被着体(任意の物体)10に貼り付けられた状態の実施形態を示す概略断面図であり、被着体10上に、光選択反射層3、黒色層4、接着層7を積層した記録媒体1が、接着層により密着したものである。この場合には、基材上に剥離可能にコレステリック液晶層の光選択反射層3、黒色層4、接着層7を積層して形成した転写箔を用いて、被着体10上に、光選択反射層3、黒色層4、接着層7を転写して設けたり、あるいは黒色層を溶融押出し法などにより製造したプラスチックフィルムの形態として、そのフィルムに光選択反射層を設け、また該フィルムの他方の面に粘着剤からなる接着層7を設けた記録媒体1を、被着体10上に加圧して貼付することができる。
【0012】
図6は本発明の記録媒体の黒色層を加熱手段により、破壊して情報を記録した媒体1の実施形態を示す概略平面図であり、この記録媒体1の全面には、コレステリック液晶層の光選択反射層と黒色層が積層されており、記録部5として、日付等を示す「12345」の数字と、氏名等の「名前」が個別データとして、つまり可変情報として記録されている。この記録部5を除いた他の部分は、非記録部6であり、非記録部6は黒色層が残っているので、黒色層4を下地にして光選択反射層3を有し、光選択反射層の有する色味や色彩可変効果が顕著に出てくる。一方で、情報の記録部5では、黒色層が部分的に除去され、下地の黒色層が無いので、光選択反射層が目立たなくなり、非記録部6と記録部5とのコントラストにより、情報の記録が判読しやすくなっている。
【0013】
図7は本発明の記録媒体の黒色層を加熱手段により、破壊して情報を記録した媒体1が(任意の物体の)基材11の一部に設けられた実施形態を示す概略平面図である。カード等の任意の物体の基材11上に、記録媒体の黒色層を加熱手段により、破壊して情報を記録した媒体1が、貼付されたものである。この記録媒体1には、コレステリック液晶層の光選択反射層と黒色層が積層されており、記録部5として、日付等を示す「12345」の数字と、氏名等の「名前」が個別データとして、つまり可変情報として記録されている。この記録媒体1の記録部5を除いた他の部分は、非記録部6であり、非記録部6は黒色層が残っているので、黒色層4を下地にして光選択反射層3を有し、光選択反射層の有する色味や色彩可変効果が顕著に出てくる。一方で、情報の記録部5では、黒色層が部分的に除去され、下地の黒色層が無いので、光選択反射層が目立たなくなり、非記録部6と記録部5とのコントラストにより、情報の記録が判読しやすくなっている。
【0014】
図1〜5に示した記録媒体は、いずれも図示した形状に限らず、適宜変更することができる。例えば、コレステリック液晶層を2層以上の積層の構成にしたりすることができる。但し、その積層する場合、コレステリック液晶層同士において、それらを直接に積層せずに、光選択反射層の間に位相差層を介在させることができる。この位相差層を設けることで、記録媒体を見る角度によって、異なる液晶層からの反射光による情報を観察できることができ、より偽造防止性が高まる。以下、本発明の記録媒体を構成する各層や、構成要素について、詳細に説明する。
【0015】
(基材)
本発明における記録媒体は、基材2上に、コレステリック液晶層の光選択反射層、黒色層を積層した構成をとることができる。この記録媒体における基材としては、シート状、フィルム状あるいは板状の材質からなり、材料としては特に制限されるものではなく、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン、セルロースジアセテート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネートなどのプラスチック、銅、アルミニウムなどの金属、紙、含浸紙などを単独あるいは組み合わせて、積層したりして用いることができる。基材の厚さは、0.005〜5mm程度が適当である。
【0016】
(光選択反射層)
本発明の記録媒体を構成する要素として、光選択反射層3があり、該光選択反射層はコレステリック液晶層である。コレステリック液晶層は、上記に挙げた基材上に、コレステリック液晶をインキ化して、グラビア印刷等の凹版印刷、オフセット方式などの平版印刷、凸版印刷、スクリーン印刷等で形成することができる。基材上に、コレステリック液晶層を積層する側には、必要に応じて配向膜を設けても良く、配向膜は、ポリビニルアルコール樹脂(PVA)、ポリイミド樹脂等の一般に配向膜として使用し得るものであれば、いずれを用いて構成したものでもよい。配向膜は、これらの樹脂の溶剤溶液を、プラスチックフィルム等の基材表面に適宜な塗布方法により塗布し、乾燥させた後に、布、ブラシ等を用いて摩擦するラビングを行なって形成することができる。
【0017】
このように形成されるコレステリック液晶層の厚さは、1μm〜20μm程度が望ましい。単位面積当たりの質量では、乾燥時で約1〜20g/m2程度である。その厚さが少なすぎると、コレステリック液晶特有の円偏光選択性と選択反射性の2つの特性を充分に発揮できなくなり、また厚すぎると液晶の配向が低下し、さらにコスト的にも不利である。コレステリック液晶層は単層で設けるだけでなく、2層以上を積層することも可能である。尚、上記のコレステリック液晶の材料をインキ化したものは、例えばワッカーケミー社のコレステリック液晶「HELICONE(登録商標)」等で、市販されているものを使用することができる。
【0018】
本発明で使用されるコレステリック液晶とは、液晶分子の配向構造が膜厚方向に螺旋を描くように規則的なねじれを有している。また、コレステリック液晶は、ピッチP(液晶分子が360°回転するのに必要な膜厚)と、入射光の波長λとがほぼ等しい場合に、選択反射性と円偏光選択性という2つの光学的性質を示すことが知られている。(参考文献;液晶とディスプレイ応用の基礎、コロナ社等)
【0019】
選択反射性とは、入射光のうち特定の波長帯域内にある光を強く反射する性質をいう。この選択反射性は、特定の波長帯域内に限定されて発現するため、高分子コレステリック液晶のピッチPを適切に選択することで、反射光は色純度の高い有彩色となる。その帯域の中心波長をλS、帯域幅をΔλとすれば、これらは光学媒体のピッチP(=λ/nm)と平均屈折率nm(=√((ne2+no2)/2))によって、下記式(1)、(2)のように決まる。ここで、Δnは光学媒体の面内の異常光線屈折率neと、常光線屈折率noの差(Δn=ne−no)とする。
λS=nm・P ・・・(1)
Δλ=Δn・P/nm ・・・(2)
【0020】
上記式(1)、(2)に示した中心波長λsおよび波長帯域幅Δλは、コレステリック液晶層への入射光が垂直入射(0°入射、on−axis入射)の場合において定義されるが、入射光が斜め入射(off−axis入射)である場合、ピッチPが見かけ上、減少することから、中心波長λSは短波長側へ移行し、波長帯域幅Δλは減少する。この現象は、λSが短波長側に移行することから、ブルーシフトと呼ばれ、その移行量は入射角に依存するが、目視で観察しても容易に識別可能である。例えば、垂直(0°入射位置)から観察して赤色に呈色するコレステリック液晶の反射色は、視野角を大きくすることにつれ、オレンジ色、黄色、緑色、青緑色、青色と順次変化するように観察される。このように、コレステリック液晶層は観察する角度によって、色が短波長側にシフトし、カラーコピー等で再現することができない特殊な色を示す(変化する)ために、偽造防止には非常に有効なものである。
【0021】
コレステリック液晶層は、特有の反射色を示すことから、その液晶層を用いた記録媒体に対し、目視でも容易に真偽判定を行うことができ、さらにその円偏光選択性を有しているため、左円偏光か右円偏光のどちらかを選択的に反射する。尚、円偏光選択性とは、特定の回転方向の円偏光だけを透過し、これと回転方向が反対の円偏光を反射する性質をいう。入射光のうちコレステリック液晶の配向構造のねじれ方向と同方向の円偏光成分は反射され、その反射光の回転方向も同一方向となるのに対し、逆方向に回転する円偏光成分は透過する点がコレステリック液晶に特有な特異な性質である。左ねじれ構造を有するコレステリック液晶の場合、左円偏光を反射し、かつ反射光は左円偏光のままであり、右円偏光は透過することになる。また、右ねじれ構造を有するコレステリック液晶の場合、右円偏光を反射し、かつ反射光は右円偏光のままであり、左円偏光は透過することになる。
【0022】
本発明の記録媒体におけるコレステリック液晶層に使用される液晶材料は、例えば側鎖に液晶形成基を有するポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリシロキサン、ポリマロネート等の側鎖型ポリマー、主鎖に液晶形成基をもつポリエステル、ポリエステルアミド、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミドなどの主鎖型ポリマーを挙げることができる。
【0023】
配向状態にある高分子コレステリック液晶層は、入射した光のうち、左円偏光もしくは右円偏光のいずれか一方のみを反射する性質を有している。また、見る角度により、色相が異なって見える効果も有する。したがって、この高分子コレステリック液晶層は光を選択して反射する層であり、言い換えれば、光選択反射層である。この光選択反射層はコレステリック液晶の溶剤溶液を各種の印刷法によって適用し、乾燥させることにより形成することができ、あるいは、このとき、重合性のコレステリック液晶を用いて紫外線重合性組成物を調製し、得られた紫外線重合性組成物を各種の印刷法によって適用し、乾燥後に、紫外線を照射して重合させて形成することもできる。コレステリック液晶層からなる光選択反射層は、上記の見る角度により、色相が異なって見えることを除けば、透視性を有しており、その意味で透明性を有するものである。
【0024】
配向状態を実現するには、延伸したプラスチックシートの表面にコレステリック液晶の溶剤溶液もしくは重合性のコレステリック液晶を用いて調製した紫外線重合性組成物を適用するか、もしくは対象物の表面に配向膜を形成してからコレステリック液晶の溶剤溶液もしくは重合性のコレステリック液晶を用いて調製した紫外線重合性組成物を適用すればよい。光選択反射層を二層以上設けるときは、層の厚みや素材のらせんピッチ等を異なるように構成し、より複雑な光学特性を付与することができる。あるいは光選択反射層はパターン状に形成することもできるので、一方を一様な層として形成し、他方をパターン状に形成してもよい。
【0025】
重合性のコレステリック液晶材料としては、下記の一般式(1)で表される化合物や、式(2)〜式(10)で示す化合物を例示することができる。これら例示したものはモノマーであるが、オリゴマーやポリマーであってもよい。一般式(1)で表される化合物を2種類以上併用することや、一般式(1)で表される化合物および式(2)〜式(10)で示す化合物の中から選択して2種類以上併用してもよい。
【化1】

【化2】

【化3】

【化4】

【化5】

【化6】

【化7】

【化8】

【化9】

【化10】

【0026】
上記の一般式(1)において、R1およびR2は、それぞれ水素もしくはメチル基を示し、Xは塩素もしくはメチル基であることが好ましい。また一般式(1)で表される化合物のスペーサーであるアルキレン基の鎖長を示すaおよびbは、2〜9の範囲であることが液晶性を発現させる上で好ましい。
【0027】
上記の液晶性化合物には、下記式(11)〜式(13)で表されるカイラル剤を配合してもよい。
【化11】

【化12】

【化13】

【0028】
上記の式(11)において、R3は、水素もしくはメチル基を示す。上記式(11)および式(12)において、Yは、下記式(14)および(15)で示す式(i)〜式(xxiv)のうちのいずれかである。また、上記式(11)〜式(13)において、アルキレン基の鎖長を示すc、dおよびeは、2〜9の範囲であることが液晶性を発現させる上で好ましい。
【化14】

【化15】

【0029】
上記のコレステリック液晶材料およびカイラル剤は、必要に応じて紫外線重合開始剤、さらに溶剤や希釈剤と共に、一例として、コレステリック液晶材料:カイラル剤:紫外線重合開始剤=100:5:5(質量基準)の配合比で混合し、混合して得られた粉体をトルエン等の溶剤を用いて溶解し、30質量%程度の濃度の塗布用溶液を調製するとよい。なお、配合比は、使用するコレステリック液晶材料、カイラル剤、もしくは紫外線重合開始剤等の種類、塗布方式もしくは塗布機、または得たい塗布量によって適宜に定めることができる。
【0030】
コレステリック液晶層は、左回り偏光または右回り偏光のどちらを反射するタイプでもよく、同方向でも複数の異なる反射色を示す液晶材料を使用してもよい。また、コレステリック液晶層を基材上に、形成する方法としては、上記の液晶材料を、例えば分子配向させ、次に紫外線照射し、架橋させてから、粉砕して顔料化させた液晶顔料をビヒクル中に分散させて、つまり液晶材料をインキ化して、上記に説明したような公知の印刷方式が挙げられる。
【0031】
また、光選択反射層として、上記のコレステリック液晶層だけでなく、種々の素材を用いて構成することができ、例えば、見る角度によって色が変化する顔料を用いる、蒸着薄膜を用いる、もしくは二色性色素を用いることにより構成することができる。見る角度によって色が変化する顔料としては、高屈折率の酸化ケイ素、酸化チタン、酸化鉄などの層と、低屈折率のマイカ等の層を積層したパール顔料を例示することができ、具体的には、(株)資生堂製の商品名;インフィニットカラーや、メルク社(独国)製の商品名;イリオジン等が入手可能である。蒸着薄膜はアルミニウム等の金属やそのほかの素材を気相法により薄膜として形成したもので、水面に浮かんだ油の薄膜のようないわゆる干渉色を示すものである。二色性色素は、分子軸の方向によって光の吸収性を相違する長鎖色素分子からなり、例えば、色素分子の分子軸の方向に対して法線方向の光成分は吸収性がほぼなく光を透過するのに対して、分子軸の方向に対して平行方向の光成分は吸収性を有し、光を透過しない性質を有するもので、アントラキノン系、アゾ系、もしくはビスアゾ系の色素を例示することができる。上記のうち、見る角度によって色が変化する顔料もしくは二色性色素は適宜なバインダ樹脂中に分散し、溶剤で希釈して塗布用組成物としたものをシルクスクリーン印刷、グラビア印刷、もしくは公知のコーティング法によって対象表面に適用すればよい。
【0032】
(黒色層)
本発明の記録媒体の構成要素である黒色層4は、レーザー光あるいはサーマルヘッド等の加熱手段により、黒色層に含有する材料が、発熱して溶融したり、分解したりして、情報の記録部として、部分的に破壊、除去されるものである。この記録部では、下地の黒色層が無くなっているので、光選択反射層が目立たない。一方で、記録媒体の非記録部では黒色層が残っているので、黒色層を下地にして光選択反射層を有し、光選択反射層の有する色味や色彩可変効果が顕著に出てきて、非記録部と記録部とのコントラストにより、情報の記録が判読しやすくなる。上記の記録手段であるレーザー(光)は、一般によく知られているルビーレーザー、YAGレーザー、ガラスレーザー等の固体レーザー、He−Neレーザー、He−Xeレーザー、イオンレーザー、窒素レーザー、炭酸ガスレーザー、一酸化炭素レーザー、その他の放電励起分子レーザー、エキシマーレーザー等の気体レーザー、化学レーザー、色素レーザー、半導体レーザー等を使用することができる。中でも、本発明で使用する場合は波長が0.7〜30μm程度の範囲にある赤外線を発振するものが好ましい。
【0033】
黒色層は、バインダー中にレーザー吸収性を有するカーボンブラックを含有した層とすることができる。この場合、バインダーとしては、ポリアミド系樹脂、フェノール系樹脂、アルキド系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ニトロセルロース等、あるいは、これらの混合物等を使用することができ、黒色層におけるカーボンブラックの含有量は5〜15質量%の範囲とすることが好ましい。カーボンブラックの含有量が5質量%未満であると、黒色層におけるレーザー吸収性が不十分であり、記録部としての黒色層の除去が良好に行えない。また、カーボンブラックの含有量が15質量%を超えると、黒色層におけるレーザー吸収による発熱・破壊が過度となり、記録部が不鮮明になってくる。上記の黒色層は、バインダー樹脂とカーボンブラックを、溶剤に溶解あるいは分散させた塗工液を用いて、形成できる。塗工方法はロールコーター法、リバースコーター法、ナイフコーター法、コンマコーター法、グラビアコーター法などの一般的な方法で塗工する。その塗工量として0.1〜10g/m2(乾燥状態)が好ましい。
【0034】
また、チタン酸化物、クロム酸化物、ニッケル酸化物、鉄酸化物等の黒色の金属酸化物を真空蒸着法、スパッタ法、めっき法などにより、黒色層を、コレステリック液晶層である光選択反射層と積層して形成することができる。また、黒色層は、以下の金属蒸着層と黒色印刷層を積層して形成することも可能である。金属蒸着層は、例えば、Te、Sn、In、Al、Bi、Pb、Zn、Cu、Fe、Co、Ni、Cr、Tiなどの金属または合金あるいはこれらの混合物もしくはTe−カーバイドなどの他元素との化合物からなり、真空蒸着法、スパッタ法、めっき法などにより、形成することができる。上記の金属酸化物による黒色層、金属蒸着層は、いずれもその膜厚は100Å〜1μm好ましくは、400〜1000Å程度である。尚、黒色層は、上記の塗工法、蒸着法により形成するだけでなく、塗工方法で説明した際のバインダーとカーボンブラックを含有する原料を溶融押出し法により、フィルム状に成形して作製することも可能である。
【0035】
(中間層)
本発明の記録媒体において、コレステリック液晶層を2層以上の積層した構成をとる場合、コレステリック液晶層同士において、それらを直接に積層せずに、中間層を介して積層することが好ましい。この中間層により、高分子コレステリック液晶層同士の相互作用による、発色トラブル等の悪影響を防止することができる。
【0036】
中間層を構成する樹脂としては、デンプン類、セルロース類、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール類、無水マレイン酸共重合体、アクリル類、スチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミド樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられる。上記のような樹脂と、必要に応じて各種補助剤を添加して、インキを調整し、オフセット印刷、活版印刷や、グラビアコーティング等の既知の塗布方法で形成できる。中間層は、観察者から見て、その中間層よりも下に位置するコレステリック液晶層を判別しやすくするために、透明性を損なわないように形成される。中間層の厚さは約0.1μm以上、好ましくは1〜10μmである。この場合も、乾燥時の塗工量で約0.1〜10g/m2程度である。厚さが少なすぎると、中間層としての機能が不足し、また厚すぎると、コレステリック液晶層との密着性が低下し、さらにコスト的にも不利である。
【0037】
(位相差層)
本発明の記録媒体ラベルにおいて、位相差層をコレステリック液晶層と組み合わせて使用することができる。特にコレステリック液晶層を2層以上を積層することも可能である。この2層以上を積層させる場合、各液晶層の間に位相差層を設け、記録媒体を見る角度によって、異なる液晶層からの反射光による情報を観察できることができる。この位相差層を構成するものとしては、位相差を生じる材料であれば、限定するものではないが、ネマチック相を形成し得る液晶材料や延伸フィルムが挙げられる。ネマチック相を形成し得る液晶材料としては、重合性液晶材料と重合性の無い高分子液晶材料とを挙げることができる。重合性液晶材料としては、重合性液晶モノマー、重合性液晶オリゴマー、および重合性液晶高分子のいずれかを用いることが可能である。
【0038】
上記の延伸フィルムは、延伸工程で作製されたプラスチックフィルムである。延伸とは、プラスチックを融点以下ガラス転移点以上の適当な温度で引き延ばしてフィルムを作製する工法であり、その引き延ばす方向によって、一軸延伸、二軸延伸などがある。本発明では、屈折率異方性が存在すればよいので、一軸延伸、二軸延伸のいずれの工法で作製したフィルムでも使用することができる。具体的には、位相差層は、セロハン,セルロース,ポリエステル,ポリカーボネート(PC),ポリエチレン(PE),ポリプロピレン(PP),ポリビニルアルコール(PVA),ポリ塩化ビニル(PVC),ポリ塩化ビニリデン(PVDC),ポリメチルメタクリレート(PMMA),ポリスチレン(PS),ポリエチレンテレフタレート(PET),ナイロン等を材料とする延伸フィルムを用いることができる。
【0039】
(接着層)
本発明の記録媒体は、コレステリック液晶層の光選択反射層、黒色層、接着層7を、順次積層した構成にすることができる。この接着層は、その種類により、圧力のみ、あるいは加熱と加圧により、任意の物体に記録媒体を接着させりことができる。まず、接着層として、加熱により溶融し、接着するタイプのヒートシール層が挙げられ、比較的低融点で接着力の大なる感熱接着剤から形成される。このような感熱接着剤としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸エステル共重合体(EEA)、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリブデン、石油樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、塩化ビニリデン樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、フッ素樹脂、ポリビニルフォルマール、ポリビニルブチラール、アセチルセルロース、ニトロセルロース、ポリ酢酸ビニル、ポリイソブチレン、エチルセルロース又はポリアセタール等が用いられ、特に従来から感熱接着剤として使用されている比較的低軟化点、例えば、50〜80℃の軟化点を有するものが好ましい。これらの材料を溶媒に溶解あるいは分散したインキを用意し、ロールコーター法、リバースコーター法、ナイフコーター法、コンマコーター法、グラビアコーター法などの一般的な塗工方法で形成でき、その厚さは乾燥時で通常約0.5〜5g/m2の範囲であることが好ましい。
【0040】
(粘着層)
上記のヒートシールタイプの接着層ではなく、加圧のみで接着するタイプの粘着層8を用いて、任意の物体に、記録媒体を貼付することができる。通常、粘着層は常温(25℃)において、表面が粘着性を有しているので、その粘着層の上に剥離シートを積層させて取り扱われる。この場合、剥離シートを剥がして、粘着層により任意の物品に、記録媒体を貼り付けることができる。粘着層は、例えば、アクリル系樹脂、天然ゴム系樹脂、合成ゴム系樹脂、シリコーン系樹脂等からなる水性タイプまたは溶剤系タイプの塗工液を用いて、形成できる。塗工方法はロールコーター法、リバースコーター法、ナイフコーター法、コンマコーター法、グラビアコーター法などの一般的な方法で塗工する。その塗工量として0.1〜50g/m2(乾燥状態)が好ましい。
【0041】
剥離シートは、記録媒体を物品に貼り付ける迄の間、粘着層を保護する為に積層されるものであり、使用時には引き剥がされる。使用する剥離シートは一般的なものが利用でき、特に限定されない。例えば、上質紙、コート紙、キャストコート紙、アルミニウム箔/紙、樹脂含浸紙、合成紙などの紙ベース基材やポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂、発泡ポリエステル樹脂、発泡ポリプロピレン樹脂などの高分子樹脂フィルムベース基材の一方の面に剥離剤としてシリコーン系樹脂を塗工したもの等が利用できる。紙ベースの場合、紙の坪量は30〜300g/m2のもの、フィルムベースの場合は厚みが10〜300μmの範囲のフィルムが使用できる。
【0042】
尚、本発明の記録媒体は、上記の接着層や、粘着層/剥離シートを積層した形態であっても、接着層や粘着層を設けずに、少なくともコレステリック液晶層である光選択反射層と黒色層を積層した形態で使用できることは言うまでもない。
【0043】
(可変情報の記録)
本発明では、上記に説明した記録媒体において、サーマルヘッドによる加熱や、レーザー光を照射して、黒色層を加熱し、溶融あるいは分解させたりして、黒色層を破壊、除去して、情報が記録される。その記録される情報は、一定の固定情報や一つ一つの記録媒体で異なる情報である可変情報が挙げられる。本発明では、偽造防止性を高めるために、可変情報の記録を行なうことが好ましい。この可変情報としては、製造日、製品名称、氏名、住所等、その記録媒体が付与される対象品(高額商品や、身分証明カード、クレジットカード、預貯金用カード、プリペイドカード、定期券、トラベラーズチェック、金券類等)の種類、あるいは記録媒体そのものの種類を特定する個別のデータが挙げられる。
【0044】
以上で、説明してきた記録媒体において、サーマルヘッドによる加熱や、レーザー光を照射して、黒色層を加熱し、溶融あるいは分解させたりして、黒色層を破壊、除去して、情報が記録されるが、その情報記録の条件によって、黒色層だけでなく、隣接した光選択反射層の一部分が破壊、除去される場合もありえる。しかし、情報記録により、光選択反射層が層ごと全て破壊、除去されることはなく、記録部では、下地の黒色層が無くなっているが、光選択反射層が残存しているものである。
【実施例】
【0045】
次に実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。以下、特に断りのない限り、部又は%は質量基準である。
【0046】
(実施例1)
厚さ16μmの透明ポリエチレンテレフタレートフィルムを基材とし、該基材の一方の面に、下記組成のコレステリック液晶層インキを用いて、スクリーン印刷法により印刷し、印刷直後に紫外線を照射して、乾燥時で厚さ10g/m2のコレステリック液晶層からなる図1に示す光選択反射層を形成し、さらに光選択反射層の上に、下記組成の黒色層インキを用いて、グラビアコーティング法により、乾燥時で厚さ5g/m2の黒色層を形成し、図1に示すような構成の実施例1の記録媒体を作製した。
【0047】
(コレステリック液晶層インキ)
コレステリック液晶顔料(ワッカーケミー社製、HELICONE(登録商標)HCXL) 30部
メジウムインキ(ザ・インクテック(株)製、UVカード用) 70部
【0048】
(黒色層インキ)
カーボンブラック 12部
ポリアミド系樹脂 88部
メチルエチルケトン 20部
トルエン 20部
【0049】
(実施例2)
上記の実施例1で作製した記録媒体の黒色層の上に、ガラス転移温度30℃のエチレン−酢酸ビニル共重合体の接着剤を用いて、グラビアコーティング法により、乾燥時で厚さ2g/m2のヒートシールタイプの接着層を形成した。この記録媒体の接着層と、下記条件のカード基材が接するように重ね合わせて、加熱温度90℃で10秒間、加熱及び加圧して、両者を接着し、接着層が常温(25℃)になってから、記録媒体(転写箔)をカード基材から剥離して、カード基材上に接着層、黒色層、光選択反射層が順に積層されたものを用意した。
【0050】
(カード基材)
白色ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ188μm、東レ(株)製E−24)
【0051】
上記の黒色層などが転写されたカード基材の光選択反射層側から、炭酸ガスレーザーを照射して、図6に示すような、レーザーによる加熱手段により、黒色層を破壊、除去して、可変情報が記録された記録媒体が得られた。
【0052】
(実施例3)
上記の実施例1で作製した記録媒体の黒色層の上に、ガラス転移温度30℃のエチレン−酢酸ビニル共重合体の接着剤を用いて、グラビアコーティング法により、乾燥時で厚さ2g/m2のヒートシールタイプの接着層を形成した。この記録媒体の接着層と、厚さ25μmの透明ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)基材が接するように重ね合わせて、加熱温度90℃で10秒間、加熱及び加圧して、両者を接着し、接着層が常温(25℃)になってから、記録媒体(転写箔)をPET基材から剥離して、PET基材上に接着層、黒色層、光選択反射層が順に積層されたものを用意した。
【0053】
また、この黒色層などが転写されたPET基材の反対面に、アクリル系樹脂からなる強粘着用粘着剤を用いて、乾燥時の厚さ30g/m2になるように、グラビア印刷により、PET基材裏面の全面に粘着層を形成し、さらに、その粘着層の上に、剥離シートとして、上質紙ベースでシリコーン樹脂の塗工がされた市販の坪量90g/m2の剥離紙を貼り合せて、さらに抜き加工を行なって、ラベルを作製した。このラベルの光選択反射層側から、炭酸ガスレーザーを照射して、図6に示すような、レーザーによる加熱手段により、黒色層を破壊、除去して、可変情報が記録された記録媒体が得られた。
【0054】
上記の得られた実施例1の記録媒体は、記録媒体の全面において、黒色層を下地にして光選択反射層を有し、光選択反射層の有する色味や色彩可変効果が顕著に出てきたものであった。また、実施例2及び3で得られた記録媒体は、黒色層が加熱手段により、破壊、除去されて、情報が記録されたものであり、情報の記録部の黒色層が部分的に破壊、除去されるため、下地の黒色層が無くなっているので、光選択反射層が目立たなく、一方で、非記録部は黒色層が残っているので、黒色層を下地にして光選択反射層を有し、光選択反射層の有する色味や色彩可変効果が顕著に出てきて、非記録部と記録部とのコントラストが高く、情報の記録が判読しやすいものであった。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の記録媒体の一つの実施形態を示す概略断面図である。
【図2】図1で示した記録媒体に対して、黒色層を加熱手段により、破壊して情報を記録した後の状態を示す概略断面図である。
【図3】本発明の記録媒体の他の実施形態を示す概略断面図である。
【図4】本発明の記録媒体1の他の実施形態を示す概略断面図である。
【図5】本発明の記録媒体が、被着体(任意の物体)に貼り付けられた状態の実施形態を示す概略断面図である。
【図6】本発明の記録媒体の黒色層を加熱手段により、破壊して情報を記録した媒体の実施形態を示す概略平面図である。
【図7】本発明の記録媒体の黒色層を加熱手段により、破壊して情報を記録した媒体が基材の一部に設けられた実施形態を示す概略平面図である。
【符号の説明】
【0056】
1 記録媒体
2 基材
3 光選択反射層
4 黒色層
5 記録部
6 非記録部
7 接着層
8 粘着層
9 剥離シート
10 被着体
11 (任意の物体の)基材


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともコレステリック液晶層である光選択反射層と黒色層を積層したことを特徴とする記録媒体。
【請求項2】
前記の黒色層が加熱手段により、破壊されて情報が記録されたことを特徴とする請求項1に記載する記録媒体。
【請求項3】
前記の光選択反射層が2層以上設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載する記録媒体。
【請求項4】
前記の光選択反射層の間に位相差層を介在させたことを特徴とする請求項3に記載する記録媒体。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−144896(P2007−144896A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−344747(P2005−344747)
【出願日】平成17年11月29日(2005.11.29)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】