説明

記録媒体

【課題】電子機器に着脱可能な可搬型の記録媒体において、複数のデータの伝送を同時に行った場合にも、データ伝送速度の低下を防止できる。
【解決手段】記録媒体1は、電子機器2に着脱可能であって可搬型であるとともに、第1の記憶部11および第2の記憶部12を備えている。第1の記憶部11は、情報記憶領域を有するとともに、電子機器2と電気的に接続されて通信可能である。また、第2の記憶部12は、情報記憶領域を有するとともに、電子機器2と電気的に接続されて通信可能であり、さらに加えて、電子機器2と非接触で接続されて通信可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に着脱可能な可搬型の記録媒体に関し、特に、複数の接続方法を備えた記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、外部のリーダ/ライタとの間で非接触による情報の受け渡しが可能な非接触型IC(Integrated Circuit)チップが、広く普及している。非接触型ICチップは、リーダ/ライタとの通信時に物理的接触が不要という要因などによって接続開始から接続終了までの処理時間を短くでき、また、高度な相互認証および暗号処理による高いセキュリティ機能を容易に実装可能であるといった特徴を有している。このため、電子マネーや交通乗車券、入館証などの用途で普及が進んでいる。
【0003】
また、近年、広い分野で記録媒体との間の高速なデータ伝送の要求がある。特に、映像データ伝送の分野において、記録媒体から撮影時間(記録時間)よりも短い時間でデータを読み出すことに対する要求が高まっている。例えば、SxS(登録商標)カードなどのように、ExpressCard(商標)規格に準拠し、データ伝送速度の理論値が2.5Gbpsであって、メモリ伝送速度も200Mbpsを超えるようなデータの高速デジタル伝送、すなわち、通信クロックが数百MHz〜1GHz以上のようなデジタル伝送が可能なメモリカードが開発されており、映像データ用記録媒体として期待されている。
【0004】
また、上記のような非接触型ICチップをメモリカードなどの記録媒体に搭載し、非接触型ICチップ内の記憶情報を、記録機器側が非接触で読み取ることができるようにすることも考えられている。例えば、スロットに挿入するメモリカードに非接触型ICチップを搭載し、メモリカードをカードスロットに挿入することなく、データを読み取ることも考えられている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−246024号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、記録機器が、記録媒体との間で情報を伝送しながら、同時にその記録媒体との間で異なる情報を伝送するような場合がある。例えば、映像データの編集作業時において、記録機器が録画データなどのコンテンツの主となるデータを記録媒体から読み出している間に、同時にその記録媒体の記録内容を確認するために、並行してその録画データや他の録画データのサムネイルなどのコンテンツに関するデータを記録媒体から読み出して表示装置に表示させる場合である。
【0006】
このような場合にも、上記のように映像データ伝送の分野などの、短時間でデータを伝送したいという要求から、コンテンツに関する情報の表示処理中に、コンテンツの主となるデータを読み出す伝送速度が低下することは好ましくない。
【0007】
これに対して、コンテンツの主となるデータと、コンテンツに関するデータを同時に伝送可能にするには、まず、両方のデータを1つのデジタルインタフェースを通じて処理を行う構成が考えられる。すなわち、記録媒体と記録装置との間では、コンテンツの主となるデータと、コンテンツに関するデータの両方が共通のデジタルインタフェースを通じて伝送される。そして、記録媒体内では、共通のデジタルインタフェースを通じて伝送された両方のデータがメモリに格納され、またはメモリから読み出されるものである。
【0008】
しかしながら、上記のようなデータの高速伝送が可能である記録媒体に対して上記の構成を単純に適用した場合には、2つのデータの伝送時に生じる振り分け処理によって大きなオーバーヘッドが発生してしまう場合がある。このような場合には、記録装置と記録媒体との間のデータの伝送速度が低減してしまうことになる。
【0009】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、複数のデータの伝送を同時に行ってもデータ伝送速度が低下しない記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明では上記課題を解決するために、電子機器に着脱可能な可搬型の記録媒体において、前記電子機器と電気的に接続して通信可能な情報記憶領域を有する第1の記憶部と、前記電子機器と電気的に接続して通信可能であるとともに、前記電子機器と非接触で接続して通信可能な情報記憶領域を有する第2の記憶部と、を有することを特徴とする記録媒体が提供される。
【0011】
このような記録媒体では、情報記憶領域を有する第1の記憶部は、電子機器と電気的に接続されて通信可能である。また、情報記憶領域を有する第2の記憶部は、電子機器と電気的に接続されて通信可能であり、さらに、電子機器と非接触で接続されて通信可能である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、電子機器と第1の記憶部との間で電気的な接続による通信を行いながら、電子機器と第2の記憶部との間で非接触接続による通信を行うことができる。従って、電子機器と第1の記憶部との間の通信および電子機器と第2の記憶部との間の通信を並行して行っても、各通信がそれぞれ個別に行われるので、通信同士の競合を防止できる。その結果、電子機器と記録媒体との間のデータ伝送の伝送速度の低下を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。まず、実施の形態に係る記録媒体の概要について説明し、その後、実施の形態の具体的な内容を説明する。
図1は、実施の形態に係る記録媒体の概要を示すブロック図である。
【0014】
図1に示すように、記録媒体1は、可搬型の記録媒体であり、記録媒体側接続部10、第1の記憶部11、第2の記憶部12、および非接触通信部13を備えている。
記録媒体側接続部10は、電子機器2に電気的に接続可能であり、電子機器2に接続されると、この電子機器2との間のデータの送受信を行う。記録媒体側接続部10は、単一のコネクタによって形成されるとともに、第1の電気的接続部10aおよび第2の電気的接続部10bの2つの端子を備えている。第1の電気的接続部10aは、電子機器2の電子機器側接続部20が備える第1の電気的接続部20aと電気的に接続して信号を送受信する。同様に、第2の電気的接続部10bは、電子機器2の電子機器側接続部20が備える第2の電気的接続部20bと電気的に接続して信号を送受信する。
【0015】
電子機器2と第1の記憶部11とが第1の電気的接続部10aを通じて、および電子機器2と第2の記憶部12とが第2の電気的接続部10bを通じて、コネクタの内部でそれぞれ接続され、個別に信号が送受信される。
【0016】
第1の記憶部11は、不揮発性の半導体メモリによって構成されており、記録媒体側接続部10が備える第1の電気的接続部10aによって電子機器2と電気的に接続して通信可能な情報記憶領域を有する。第1の記憶部11には、例えば、電子機器2から送信されたコンテンツのデータ(動画データなど)が記録される。
【0017】
第2の記憶部12は、不揮発性の半導体メモリによって構成されている。この第2の記憶部12は、記録媒体側接続部10が備える第2の電気的接続部10bによって電子機器2と電気的に接続して通信可能であるとともに、非接触通信部13によって電子機器2と非接触で接続して通信可能な情報記憶領域を有する。第2の記憶部12には、例えば、第1の記憶部11に記録されるコンテンツに関するデータ(動画データのファイル名、記録日時、ファイルサイズ、サムネイルなど)や第1の記憶部11の残容量などが記録される。
【0018】
第2の記憶部12は、記録媒体側接続部10を通じて電子機器2と第1の記憶部11とが接続されていない場合にも、電子機器2の外部の予め定められた位置(すなわち、電子機器2側の図示しないリーダ/ライタの搭載位置)に接近させることにより、非接触通信部13を通じて接続されて通信可能である。
【0019】
さらに、第2の記憶部12は、記録媒体側接続部10を通じて電子機器2と第1の記憶部11とが通信している場合、および記録媒体側接続部10を通じて電子機器2と第2の記憶部12とが電気的に接続されて通信可能な場合のいずれの場合にも、電子機器2と非接触通信部13を通じて非接触で通信可能であってもよい。
【0020】
非接触通信部13は、無線通信により、電子機器2に設けられた非接触通信部23との間で、非接触で通信するためのRF(Radio Frequency)回路である。非接触通信部13は、電子機器2の非接触通信部23との間で送受信する信号の変復調回路、制御回路、1ターンのループ状アンテナなどから構成される。ここでは一例として、非接触通信部13は、電子機器2との間で電磁波を使用して通信するとともに、バッテリを持たず、電子機器2側から供給される電磁波から電磁誘導によって動作電力を得るものとする。なお、アンテナとしては、ループ状以外に例えばスパイラル状アンテナを用いてもよい。
【0021】
次に、電子機器2について説明する。ここでは、電子機器2が撮像装置(カメラ一体型の画像記録再生装置)である場合を例に挙げて説明する。電子機器2は、電子機器側接続部20、中央処理制御部21、内部記憶部22、非接触通信部23、撮影部24、および操作・表示入出力部25を備えている。
【0022】
この電子機器2は、電子機器側接続部20および記録媒体側接続部10を通じた記録媒体1の第1の記憶部11に対するデータの読み書き機能に加えて、非接触通信部23および非接触通信部13を通じた記録媒体1の第2の記憶部12に対するデータの読み書き機能も備えている。
【0023】
電子機器側接続部20は、単一のコネクタによって形成されるとともに、第1の電気的接続部20aおよび第2の電気的接続部20bの2つの端子を備えている。電子機器2は、電子機器側接続部20に記録媒体1が接続されると、この記録媒体1に対するデータの読み書きを行う。第1の電気的接続部20aは、可搬型の記録媒体1の記録媒体側接続部10が備える第1の電気的接続部10aと電気的に接続して通信可能である。同様に、第2の電気的接続部20bは、記録媒体1の記録媒体側接続部10が備える第2の電気的接続部10bと電気的に接続して通信可能である。
【0024】
中央処理制御部21は、この電子機器2全体を統括的に制御する制御部である。この中央処理制御部21には、図示しないCPU(Central Processing Unit)が設けられているとともに、内部記憶部22と接続されている。中央処理制御部21は、内部記憶部22から読み出したプログラムを実行することで、電子機器2の各部に対する制御処理を行う。
【0025】
内部記憶部22は、いずれも図示しないROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などのメモリを備えている。内部記憶部22のROMおよびRAMには、中央処理制御部21による電子機器2の制御に必要なプログラムやデータなどが格納される。
【0026】
非接触通信部23は、記録媒体1に設けられた非接触通信部13との間で、非接触で通信するためのRF回路である。非接触通信部23は、送信データを変調する変調回路、受信データを復調する復調回路、および1ターンのループ状のアンテナなどを備えている。なお、アンテナとしては、ループ状以外に例えばスパイラル状アンテナを用いてもよい。また、非接触通信部23は、IrDA(登録商標)などの赤外線通信、またはBluetooth(登録商標)などの他の方式の無線通信などにより、記録媒体1と非接触通信を行ってもよい。
【0027】
撮影部24は、図示しない撮像レンズを構成する光学レンズや、シャッタ、アイリスなどを含む光学ブロック、撮像素子、および撮像素子からの出力信号をデジタル変換するA/D変換回路などを備えている。また、撮影部24は、A/D変換回路で変換された画像信号に対して、各種の画質補正処理などを施した後、撮影中の画像を図示しない液晶モニタに表示させる。また、撮影部24は、図示しない入力部への入力操作などに応じて撮像画像の記録が要求されると、画質補正処理などを施した画像信号に対して記録用のエンコード処理を施した後、処理後の画像信号を、電子機器側接続部20を通じて記録媒体1に送信して、記録媒体1が備える第1の記憶部11に記録させる。さらに、撮影部24は、記録媒体1から電子機器側接続部20を通じて読み出された画像信号をデコード処理し、処理後の画像信号に基づく再生画像を液晶モニタに表示させることもできる。
【0028】
操作・表示入出力部25は、撮影部24から出力された撮像画像信号や再生画像信号を基に表示用の画像信号を生成し、液晶モニタに出力して画像を表示させる。また、中央処理制御部21から出力される各種の画像(例えば、ユーザが電子機器2を操作するためのメニュー画像など)を合成表示させる機能も備えている。
【0029】
次に、本発明の実施の形態の記録媒体について説明する。ここでは、撮像装置(カメラ一体型の画像記録再生装置)との間でデータの伝送を行う不揮発性の半導体メモリを用いたメモリカードに、本発明を適用した例を用いて説明する。
【0030】
図2は、メモリカードの内部構成を示すブロック図である。
本実施の形態のメモリカード100は、可搬型の記録媒体であり、カード側コネクタ110、非接触通信アンテナ部121、非接触型ICチップ131、USB−シリアル通信変換回路132、フラッシュメモリ141、およびPCI Express バス制御回路142を備えている。
【0031】
メモリカード100は、ExpressCard(商標)規格に準拠して構成されている。ExpressCardは、USB2.0およびPCI Express(商標)を含んで構成された規格であり、接続インタフェースとしてPCI ExpressとUSB2.0を共に具備する。
【0032】
カード側コネクタ110は、撮像装置200に電気的に接続可能であり、撮像装置200に接続されると、この撮像装置200との間のデータの送受信を行う。カード側コネクタ110は、単一のコネクタによって形成されるとともに、PCI Express インタフェース111、USBインタフェース112および電源・制御接続部113の3種類の端子を備えている。
【0033】
PCI Express インタフェース111は、撮像装置200の撮像装置側コネクタ210が備えるPCI Express インタフェース211と電気的に接続して通信可能である。同様に、USBインタフェース112は、撮像装置200の撮像装置側コネクタ210が備えるUSBインタフェース212と電気的に接続して通信可能である。電源・制御接続部113は、撮像装置200の撮像装置側コネクタ210が備える電源・制御接続部213と電気的に接続して電源の供給を受ける。
【0034】
撮像装置200とフラッシュメモリ141とがPCI Express インタフェース111を通じて、および撮像装置200と非接触型ICチップ131とがUSBインタフェース112を通じて、コネクタの内部でそれぞれのインタフェースによって接続され、個別に信号が送受信される。また、メモリカード100は、電源・制御接続部113を通じて撮像装置200から電源の供給および供給される電源の制御を受けて動作する。
【0035】
フラッシュメモリ141は、不揮発性の半導体メモリであり、カード側コネクタ110が備えるPCI Express インタフェース111によって撮像装置200と電気的に接続して通信可能である。フラッシュメモリ141には、例えば、撮像装置200によって撮影された動画データなどが記録される。また、フラッシュメモリ141とPCI Express インタフェース111との間は、バスによって接続されている。そして、フラッシュメモリ141とPCI Express インタフェース111との間に設けられたPCI Express バス制御回路142によって、フラッシュメモリ141とPCI Express インタフェース111との間のバスを通じた通信が制御される。
【0036】
非接触型ICチップ131は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)131a、非接触通信回路131b、および接触通信回路131cを備える。
非接触型ICチップ131は、カード側コネクタ110を通じて撮像装置200とフラッシュメモリ141とが接続されていない場合にも、撮像装置200の外部の予め定められた位置(非接触通信部221の搭載位置)に接近させることにより、非接触通信アンテナ部121を通じて非接触で通信可能である。
【0037】
非接触型ICチップ131は、カード側コネクタ110を通じて撮像装置200とフラッシュメモリ141とが通信している場合、およびカード側コネクタ110を通じて撮像装置200と非接触型ICチップ131とが通信可能な場合のいずれの場合にも、撮像装置200と非接触通信アンテナ部121を通じて非接触で通信可能である。
【0038】
この非接触型ICチップ131が備えるEEPROM131aは、カード側コネクタ110が備えるUSBインタフェース112によって撮像装置200と電気的に接続して通信可能であるとともに、非接触通信アンテナ部121によって撮像装置200と非接触で接続して通信可能である。
【0039】
非接触型ICチップ131とUSBインタフェース112との間には、USB−シリアル通信変換回路132が設けられている。そして、このUSB−シリアル通信変換回路132により信号形式が変換されて、非接触型ICチップ131とUSBインタフェース112との間で通信が行われる。
【0040】
EEPROM131aは、電気的に書き換え可能な不揮発性の半導体メモリである。EEPROM131aには、例えば、撮像装置200によって撮影されフラッシュメモリ141に記録される動画データに関するデータ(動画データのファイル名、記録日時、ファイルサイズ、サムネイルなど)やフラッシュメモリ141の残容量などが記録される。
【0041】
非接触型ICチップ131において、EEPROM131aの非接触通信アンテナ部121側には、非接触通信回路131bが設けられている。この非接触通信回路131bは、非接触通信アンテナ部121を通じた無線通信により、撮像装置200に設けられた非接触通信部221との間で、非接触で通信するためのRF回路であり、EEPROM131aと撮像装置200との間で送受信する信号の変復調回路、制御回路などから構成される。非接触通信回路131bは、撮像装置200との間で電磁波を使用して通信する。そして、ここでは一例として、非接触型ICチップ131はバッテリを持たず、撮像装置200側から供給される電磁波から電磁誘導によって動作電力を得るものとする。
【0042】
非接触通信アンテナ部121は、撮像装置200の非接触通信部221との間の無線通信に用いられるアンテナであり、1ターンのループ状アンテナなどから構成される。なお、アンテナとしては、ループ状以外に例えばスパイラル状アンテナを用いてもよい。
【0043】
EEPROM131aのUSBインタフェース112側には、接触通信回路131cが設けられている。この接触通信回路131cは、EEPROM131aと撮像装置200との間で行われる、カード側コネクタ110を通じた接触通信の制御を行う。
【0044】
次に、撮像装置200について説明する。撮像装置200は、撮像装置側コネクタ210、非接触通信部221、システムチップセット232、およびCPU231を備えている。
【0045】
この撮像装置200は、撮像装置側コネクタ210およびカード側コネクタ110を通じたメモリカード100のフラッシュメモリ141に対するデータの読み書き機能に加えて、撮像装置200側の非接触通信部221、およびメモリカード100側の非接触通信アンテナ部121を通じたメモリカード100の非接触型ICチップ131に対するデータの読み書き機能も備えている。
【0046】
撮像装置側コネクタ210は、単一のコネクタによって形成されるとともに、PCI Express インタフェース211、USBインタフェース212および電源・制御接続部213の3種類の端子を備えている。撮像装置200は、撮像装置側コネクタ210にメモリカード100が接続されると、このメモリカード100に対するデータの読み書きを行う。撮像装置側コネクタ210は、撮像装置200が備える図示しないカードスロットの内部に設けられている。
【0047】
PCI Express インタフェース211は、可搬型のメモリカード100のカード側コネクタ110が備えるPCI Express インタフェース111と電気的に接続して通信可能である。同様に、USBインタフェース212は、メモリカード100のカード側コネクタ110が備えるUSBインタフェース112と電気的に接続して通信可能である。電源・制御接続部213は、メモリカード100のカード側コネクタ110が備える電源・制御接続部113と電気的に接続して電源を供給するとともに、システムチップセット232からの指令に基づいて電源の供給の制御が行われる。
【0048】
CPU231は、この撮像装置200全体を統括的に制御する制御部である。このCPU231は、システムチップセット232と接続されている。CPU231は、システムチップセット232が備える図示しないメモリ部から読み出したプログラムを実行することで、撮像装置200の各部に対する制御処理を行う。
【0049】
システムチップセット232は、図示しないメモリ部を備えている。メモリ部は、いずれも図示しないROM、RAMなどから構成されている。メモリ部のROMおよびRAMには、CPU231による撮像装置200の制御に必要なプログラムやデータなどが格納される。
【0050】
システムチップセット232は、非接触通信部221と接続されており、CPU231の指令に基づいて、メモリカード100との非接触通信を行う。また、システムチップセット232は、メモリカード100側と同様に、撮像装置側コネクタ210と、PCI ExpressおよびUSB 2.0の2系統によって接続されており、CPU231の指令に基づいて、メモリカード100との通信を行う。
【0051】
非接触通信部221は、メモリカード100に設けられた非接触通信アンテナ部121との間で、非接触で通信するためのRF回路である。非接触通信部221は、送信データを変調する変調回路、受信データを復調する復調回路、および1ターンのループ状のアンテナなどを備えている。なお、アンテナとしては、ループ状以外に例えばスパイラル状アンテナを用いてもよい。
【0052】
また、撮像装置200は、いずれも図示しない撮影部、操作・表示入出力部(それぞれ、図1の撮影部24、操作・表示入出力部25に対応)を備えている。撮影部は、撮像レンズを構成する光学レンズや、シャッタ、アイリスなどを含む光学ブロック、撮像素子、および撮像素子からの出力信号をデジタル変換するA/D変換回路などを備えている。
【0053】
撮影部は、A/D変換回路から出力される画像信号に対して、各種の画質補正処理などを施した後、撮影中の画像を液晶モニタに表示させる。また、撮影部は、入力部への入力操作などに応じて撮像画像の記録が要求されると、画質補正処理などを施した画像信号に対して記録用のエンコード処理を施した後、処理後の画像信号を、撮像装置側コネクタ210を通じてメモリカード100に送信して、メモリカード100が備えるフラッシュメモリ141に記録させる。
【0054】
操作・表示入出力部は、メモリカード100から撮像装置側コネクタ210を通じて読み出された画像信号をデコード処理し、処理後の画像信号に基づく再生画像を液晶モニタに表示させることもできる。さらに、操作・表示入出力部は、撮影部から出力された撮像画像信号や再生画像信号を基に表示用の画像信号を生成し、液晶モニタに出力して画像を表示させる。また、システムチップセット232から出力される各種の画像(例えば、ユーザが撮像装置200を操作するためのメニュー画像など)を合成表示させる機能も備えている。
【0055】
次に、本実施の形態のメモリカードの外観について説明する。
図3および図4は、メモリカードの外観を示す図である。図3は、ExpressCard/34(商標)に準拠したメモリカードの構成例、図4は、ExpressCard/54(商標)に準拠したメモリカードの構成例をそれぞれ示す。
【0056】
図3には、ExpressCard/34に準拠して構成したメモリカード100aの上面図および側面図を示す。メモリカード100aの外観は、基板などの内部構造を収容するハウジング部100a1、および電子機器と電気的に接続されるコネクタ部110aから構成される。メモリカード100aの外形は、ExpressCard/34に従い、全長75mm、厚さ5mmであり、ハウジング部100a1の幅が34mmである。
【0057】
図4には、ExpressCard/54に準拠して構成したメモリカード100bの上面図および側面図を示す。
メモリカード100bの外観は、メモリカード100aと同様に、基板などの内部構造を収容するハウジング部100b1、および電子機器と電気的に接続されるコネクタ部110bから構成される。メモリカード100bの外形は、ExpressCard/54に従い、メモリカード100aと同様に全長75mm、厚さ5mmであるが、ハウジング部100b1の幅が54mmと、メモリカード100aより幅広である。なお、メモリカード100bのコネクタ部110bの構成は、メモリカード100aのコネクタ部110aと同一である。
【0058】
次に、本実施の形態のメモリカードのコネクタについて説明する。
図5は、メモリカード側のコネクタ部を示す図である。図5(A)には、メモリカード100aが備えるコネクタ部110aの上面図、図5(B)には、コネクタ部110aの前面図、図5(C)には、コネクタ部110aの下面図をそれぞれ示す。
【0059】
コネクタ部110aは、カード側コネクタ110を構成し、26個のピン110a1を備えている。メモリカード100aが電子機器に装着されると、コネクタ部110aのピン110a1のそれぞれが、後述する電子機器に設けられたコネクタ部210aが備えるピン210a1と電気的に接続される。なお、メモリカード100bのコネクタ部110bは、コネクタ部110aと同一の構成であるため、説明を省略する。
【0060】
図6は、撮像装置側のコネクタ部を示す図である。図6(A)には、撮像装置200が備えるコネクタ部210aの上面図、図6(B)には、コネクタ部210aの前面図、図6(C)には、コネクタ部210aの下面図をそれぞれ示す。
【0061】
コネクタ部210aは、撮像装置側コネクタ210を構成し、メモリカード100aのコネクタ部110aと同様に、26個のピン210a1を備えている。メモリカード100が撮像装置200に装着されると、コネクタ部210aのピン210a1のそれぞれが、メモリカード100に設けられたコネクタ部が備えるピンと電気的に接続される。これにより、撮像装置200とメモリカード100との間で通信が可能になる。
【0062】
次に、本実施の形態のコネクタを通じて送受信される信号について説明する。
図7は、コネクタのピン番号と信号の関係を示す図である。図8は、コネクタで送受信される信号の概要を示す図である。
【0063】
図7に示すピン配列図70は、メモリカード100のカード側コネクタ110を構成するコネクタ部110aが備えるピン110a1、および撮像装置200の撮像装置側コネクタ210を構成するコネクタ部210aが備えるピン210a1のピン番号、および各ピンによって送受信される信号を示す図である。
【0064】
図7中の「ピン」は、各ピンに割り当てられたピン番号を示す。「信号名称」は、そのピンで送受信される信号の名称を示す。
図8に示す信号構成図80は、メモリカード100aのコネクタ部110aおよび撮像装置200のコネクタ部210aを通じて送受信される信号の概要を示す図である。
【0065】
コネクタのピン番号1〜5は、USBインタフェース112,212による接続に用いられる。ピン番号10〜26は、PCI Expressインタフェース111,211による接続に用いられる。ピン番号8〜9は、通信制御に用いられる。なお、ピン番号5〜7は、予備用である。
【0066】
USBインタフェース112,212を通じた撮像装置200と非接触型ICチップ131との間のデータの送受信は、USBD−(ピン番号2)およびUSBD+(ピン番号3)によって行われる。
【0067】
PCI Expressインタフェース111,211を通じた撮像装置200とフラッシュメモリ141との間のデータの送受信は、PERn0(ピン番号21)、PERp0(ピン番号22)、PETn0(ピン番号24)、およびPETp0(ピン番号25)によって行われる。
【0068】
また、撮像装置200からのメモリカード100に対する電源の供給は、ピン番号10,12,14,および15によって行われる。なお、ピン番号1,20,23,26は、グランド(GND)に用いられる。
【0069】
次に、本実施の形態のメモリカードと接続して用いる撮像装置の動作について説明する。
図9および図10は、撮像装置で実行されるデータ記録処理を説明するフローチャートである。
【0070】
まず、ユーザにより撮像装置200の電源が入れられると、撮像装置200のCPU231は、メモリカード100のフラッシュメモリ141が接続されていることを検出したか否かを判定する(ステップS11)。CPU231は、フラッシュメモリ141の接続を検出していない場合には、ユーザに対してメモリカードが接続されていないことを通知するメモリカード未接続メッセージを液晶モニタ(図示省略)に出力し(ステップS12)、ステップS11の処理を繰り返す一方、フラッシュメモリ141の接続を検出した場合には、ステップS13の処理に進む。
【0071】
次に、CPU231は、撮像装置200で撮像された画像情報や編集された画像情報に基づいて生成された動画データなどの、コンテンツのメインデータの生成処理を撮影部に実行させ(ステップS13)、さらにステップS13で生成されたデータに基づいて、上記の画像情報に基づいて生成された静止画データ(サムネイル画像)などのメタデータや、フラッシュメモリ141の残容量を示すデータなど、ステップS13で生成されたデータに関する補助データを生成する(ステップS14)。
【0072】
次に、CPU231は、ステップS13で生成したメインデータの形式を、データ配列の整列などの処理を行ってメモリカード100のフラッシュメモリ141に記録するためのデータ形式に変換し(ステップS15)、ステップS15で生成したフラッシュメモリ141に記録するための変換したメインデータをフラッシュメモリ141に記録し(ステップS16)、その後、ステップS21(図10)の処理に進む。
【0073】
次に、CPU231は、メモリカード100の非接触型ICチップ131が接続されていることを検出したか否かを判定する(ステップS21)。CPU231は、非接触型ICチップ131の接続を検出していない場合には、ステップS24の処理に進む一方、フラッシュメモリ141の接続を検出した場合には、ステップS22の処理に進む。
【0074】
次に、CPU231は、ステップS14で生成した補助データの形式を、データ配列の整列などの処理を行ってメモリカード100の非接触型ICチップ131のEEPROM131aに記録するための補助データの形式に変換し(ステップS22)、ステップS22で生成したEEPROM131aに記録するための補助データを、非接触型ICチップ131のEEPROM131aに記録し(ステップS23)、その後、ステップS24の処理に進む。
【0075】
次に、CPU231は、すべての記録すべきデータのメモリカード100への記録が完了したか否かを判定する(ステップS24)。記録すべきすべてのデータの記録が完了している場合には、ステップS13(図9)の処理に進む一方、記録すべきすべてのデータの記録が完了している場合には、データ記録処理を終了する。
【0076】
ここで、記録すべきデータは、ユーザが指定したメインデータ、およびそのメインデータに関する補助データとする。記録すべきメインデータは、撮像装置200に記録されているメインデータのうちから、図示しない入力部の操作などにより、ユーザの選択の入力を受け付けて指定される。
【0077】
ここで、近年、広い分野で記録媒体との間の高速なデータ伝送の要求がある。特に映像データ伝送の分野において、撮影時間(記録時間)よりも短い時間でデータを読み出すことに対する要求が高まっている。このため、撮像装置が電気的に接続して記録媒体との間でコンテンツの主となるメインデータを伝送しながら、同時に非接触の接続により記録媒体との間でサムネイル画像などの補助データを伝送する場合においても、コンテンツに関する情報の表示処理中に、メインデータの記録媒体への伝送速度が低下することは好ましくない。
【0078】
ところで、一般に、記録媒体に接続してデータを読み書きする電子機器が、記録媒体との間で情報を伝送しながら、同時にその記録媒体との間で異なる情報を伝送するような場合がある。
【0079】
映像データ伝送の分野においては、例えば、映像データの編集作業時において、撮像装置が画像データなどのコンテンツの主となるメインデータをメモリカードから読み出している間に、同時に急いで撮影したメインデータの画像や音声の概要を再生・編集前に確認するために、並行してその画像データや他の画像データのサムネイルなどのメタデータなど、コンテンツに関する補助データをメモリカードから読み出して表示装置に表示させる場合である。また、撮像装置が撮影によって生成した画像データをメモリカードに記録している間に、画像データのメタデータなどの補助データを生成し、並行してメモリカードに記録する場合である。
【0080】
このような場合には、まず、メインデータと補助データの両方を、1つのデジタルインタフェースで処理を行う構成が考えられる。電子機器と記録媒体との間で、一のデータおよび他のデータが1つのデジタルインタフェースを通じて記録媒体に格納され、または記録媒体から読み出されるものである。
【0081】
しかしながら、上記のようなデータの高速伝送が可能である記録媒体に対して上記の構成を単純に適用した場合には、2種類のデータの1つのデジタルインタフェースに対する伝送データの振り分けが大きなオーバーヘッドとなってしまう場合がある。このような場合には、記録装置と記録媒体との間におけるデータの伝送速度が低減してしまうことになる。
【0082】
また、次に、非接触型ICチップを用いて、電子機器と記録媒体とを接続する電気的接続および非接触接続の両方を、記録媒体内部で最終的に1つのデジタルインタフェースにまとめてデータの処理を行う構成が考えられる。すなわち、非接触型ICチップを搭載した記録媒体と電子機器との間で、電気的接続および非接触接続の2つの接続方法によりそれぞれデータが伝送される。そして、記録媒体内において、2つの接続方法のデータが1つのデジタルインタフェースを通じてメモリに格納され、またはメモリから読み出されるものである。
【0083】
しかしながら、同様に、上記のようなデータの高速伝送が可能である記録媒体に対して上記の構成を単純に適用した場合においても、電気的接続および非接触接続の2つの接続方法と1つのデジタルインタフェースとの間における伝送データの振り分けが大きなオーバーヘッドとなってしまう場合がある。このような場合には、やはり、記録装置と記録媒体との間のデータの伝送速度が低減してしまうことになる。
【0084】
これらに対して、本実施の形態では、メモリカード100のコネクタの電気的接続が複数のグループに分けられる。そして、第1の電気的接続グループであるPCI Expressインタフェース111がメインデータを記憶するフラッシュメモリ141に接続され、第2の電気的接続グループであるUSBインタフェース112が非接触型ICチップ131(EEPROM131a)に接続される。これにより、メインデータのデータ伝送速度を損なうことなく、同時に補助データをメモリカード100に伝送することができる。
【0085】
また、データを高速伝送する場合には、デジタル伝送の品質が重要視される。本実施の形態のメモリカード100では、メインデータが記録されるフラッシュメモリ141への接続と、補助データが記録される非接触型ICチップ131のEEPROM131aへの接続を分離することで、メインデータが記録されるフラッシュメモリ141の周辺の回路の複雑化を防ぐことが可能になり、メインデータの高品質な伝送を保つことができる。
【0086】
以上に示した本実施の形態のメモリカード100によれば、撮像装置200とフラッシュメモリ141との間で電気的な接続による通信を行いながら、撮像装置200と非接触型ICチップ131との間で非接触接続による通信を行うことができる。従って、撮像装置200とフラッシュメモリ141との間の通信および撮像装置200と非接触型ICチップ131との間の通信を並行して行っても、各通信がそれぞれ個別に行われるので、各通信同士の競合を防止できる。その結果、撮像装置200とメモリカード100との間のデータ伝送の伝送速度の低下を防止できる。
【0087】
また、特にメモリカードなどの着脱可能な記録媒体の場合、一般にデータ伝送が挿抜を繰り返すコネクタを介して行われる。ここで、本実施の形態のメモリカード100では、撮像装置200とメモリカード100との間の高速デジタル伝送において、コネクタを介さない非接触によるデータ伝送が可能であるので、挿抜の頻度を減少させることができる。この結果、挿抜を繰り返すことによって生じるコネクタの劣化による伝送品質の低下を防止できる。
【0088】
また、メモリカード100に非接触型ICチップ131を備えることで、非接触型ICチップ131のEEPROM131aに、音声やメタデータなどの一部を記録することができる。この結果、撮像装置200のカードスロットにメモリカードを挿入してカード側コネクタ110と撮像装置側コネクタ210とを接続することなく、非接触型ICチップ用のリーダ/ライタにかざすだけで内容を知ることができる。さらに、カードスロットに別のメモリカードが挿入されている場合でも、サムネイル画像などのメタデータやメモリカードの残容量を確認できる。
【0089】
例えば、第1のメモリカードに撮影記録された映像データについて編集作業を行った後、編集したデータを第2のメモリカードに記録して保存する場合、第2のメモリカードに空き容量があるかどうかを確認する必要がある。
【0090】
ここで、従来は、第1のメモリカードをカードスロットから抜いた後に、第2のメモリカードを挿入することで初めて、第2のメモリカードの残容量を知ることができる。これに対して、本実施の形態のメモリカード100では、第1のメモリカードをカードスロットに入れたまま、第2のメモリカードの残容量を知ることができる。この結果、多数のメモリカードの内容を一度に確認する場合にカードを挿抜する手間がかからないとともに、コネクタの磨耗を防止できる。
【0091】
また、メモリカード100を接続するコネクタ部110a,210aに、フラッシュメモリ141と非接触型ICチップ131の両方に対して同時に接続する機能が備えられていることで、メインデータのみ記録が行われた場合など、記録されているメインデータとメタデータとの間の内容の不一致を防止できる。
【0092】
なお、本実施の形態では、撮像装置に接続するメモリカードを例示して説明したが、これに限らず、電子機器との間でデータの伝送が可能な、いかなる記憶媒体に対しても適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】実施の形態に係る記録媒体の概要を示すブロック図である。
【図2】メモリカードの内部構成を示すブロック図である。
【図3】メモリカードの外観を示す図(その1)である。
【図4】メモリカードの外観を示す図(その2)である。
【図5】メモリカード側のコネクタ部を示す図である。
【図6】撮像装置側のコネクタ部を示す図である。
【図7】コネクタのピン番号と信号の関係を示す図である。
【図8】コネクタで送受信される信号の概要を示す図である。
【図9】撮像装置で実行されるデータ記録処理を説明するフローチャート(前半)である。
【図10】撮像装置で実行されるデータ記録処理を説明するフローチャート(後半)である。
【符号の説明】
【0094】
1……記録媒体、2……電子機器、10……記録媒体側接続部、10a,20a……第1の電気的接続部、10b,20b……第2の電気的接続部、11……第1の記憶部、12……第2の記憶部、13,23,221……非接触通信部、20……電子機器側接続部、21……中央処理制御部、22……内部記憶部、24……撮影部、25……操作・表示入出力部、70……ピン配列図、80……信号構成図、100,100a,100b……メモリカード、100a1,100b1……ハウジング部、110……カード側コネクタ、110a,110b,210a……コネクタ部、110a1,210a1……ピン、111,211……PCI Expressインタフェース、112,212……USBインタフェース、113,213……電源・制御接続部、121……非接触通信アンテナ部、131……非接触型ICチップ、131a……EEPROM、131b……非接触通信回路、131c……接触通信回路、132……USB−シリアル通信変換回路、141……フラッシュメモリ、142……PCI Express バス制御回路、200……撮像装置、210……撮像装置側コネクタ、231……CPU、232……システムチップセット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器に着脱可能な可搬型の記録媒体において、
前記電子機器と電気的に接続して通信可能な情報記憶領域を有する第1の記憶部と、
前記電子機器と電気的に接続して通信可能であるとともに、前記電子機器と非接触で接続して通信可能な情報記憶領域を有する第2の記憶部と、
を有することを特徴とする記録媒体。
【請求項2】
前記電子機器と電気的に接続して信号を送受信する接続部と、
前記電子機器と非接触で信号を送受信する非接触通信部と、
を有し、
前記第1の記憶部は、前記接続部によって前記電子機器と接続して通信可能であり、
前記第2の記憶部は、前記接続部によって前記電子機器と接続して通信可能であるとともに、前記非接触通信部によって前記電子機器と非接触で通信可能である、
ことを特徴とする請求項1記載の記録媒体。
【請求項3】
前記接続部は、単一のコネクタによって構成されるとともに、前記電子機器と前記第1の記憶部、および前記電子機器と前記第2の記憶部が、前記コネクタの内部でそれぞれ個別の端子を通じて接続されることを特徴とする請求項2記載の記録媒体。
【請求項4】
前記第2の記憶部は、前記接続部を通じて前記電子機器と前記第1の記憶部とが接続されていない場合にも、前記電子機器と前記非接触通信部を通じて非接触で通信可能であることを特徴とする請求項2記載の記録媒体。
【請求項5】
前記第2の記憶部は、前記接続部を通じて前記電子機器と前記第1の記憶部とが通信している場合にも、前記電子機器と前記非接触通信部を通じて非接触で通信可能であることを特徴とする請求項2記載の記録媒体。
【請求項6】
前記第2の記憶部は、前記接続部を通じて前記電子機器と前記第2の記憶部とが通信可能な状態でも、前記電子機器と前記非接触通信部を通じて非接触で通信可能であることを特徴とする請求項2記載の記録媒体。
【請求項7】
前記第2の記憶部は、前記接続部によって前記電子機器と前記第1の記憶部とが接続されていない場合、前記電子機器の外部の予め定められた位置に接近させることにより前記非接触通信部を通じて非接触で通信可能であることを特徴とする請求項4記載の記録媒体。
【請求項8】
前記第1の記憶部および前記第2の記憶部のうち少なくともいずれか1つは、不揮発性の半導体メモリによって構成されていることを特徴とする請求項1記載の記録媒体。
【請求項9】
前記電子機器と前記第1の記憶部との間のデータ伝送速度が、前記電子機器と前記第2の記憶部との間のデータ転送速度より高速であることを特徴とする請求項1記載の記録媒体。
【請求項10】
前記第1の記憶部の記憶容量が、前記第2の記憶部の記憶容量よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の記録媒体。
【請求項11】
前記非接触通信部は、電磁波によって前記電子機器と接続されることを特徴とする請求項1記載の記録媒体。
【請求項12】
前記第2の記憶部は、前記第1の記憶部の残容量に関する情報を記憶することを特徴とする請求項1記載の記録媒体。
【請求項13】
前記電子機器は、撮像装置であることを特徴とする請求項1記載の記録媒体。
【請求項14】
前記撮像装置は、前記第1の記憶部に画像データを記録し、前記第2の記憶部に、前記画像データに関する補助データを記録することを特徴とする請求項13記載の記録媒体。
【請求項15】
前記画像データは、前記撮像装置によって撮像された画像情報に基づいて生成された動画データを含み、
前記補助データは、前記画像情報に基づいて生成された静止画データを含む、
ことを特徴とする請求項14記載の記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−86844(P2009−86844A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−253545(P2007−253545)
【出願日】平成19年9月28日(2007.9.28)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】