説明

設備機器制御装置

【課題】複数の設備機器をグループ毎に制御する場合において、妥当なグルーピングを探り当て、効率のよい複数の設備機器の制御を実現する。
【解決手段】複数の設備機器200、210、220を制御する設備機器制御装置100a、100b、100cであって、グループ制御部112a、112b、112cと、分析部113a、113b、113c等を備える。グループ制御部112a、112b、112cは、複数の設備機器200、210、220を1つ以上のグループ単位で制御する。分析部113a、113b、113cは、第1情報に基づいて1つ以上の観点から前記複数の設備機器200、210、220の類似点を抽出する。第1情報とは、設備機器200、210、220の操作情報、運転情報、および、設備機器200、210、220の設置場所に関する環境情報のうちの少なくとも1つの情報である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の設備機器を制御する設備機器制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
多数の設備機器が設置してある建物において、これらの設備機器をいくつかのグループにまとめて集中制御できれば便利である。そこで、例えば、特許文献1(特開2003−185234号公報)に記載されているように、ビル内の複数の空調機を論理的にグループ分け(グルーピング)して、グループごとに集中管理することが提案されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、複数の設備機器を、例えば、部屋ごと、あるいは、階ごとにグルーピングしてまとめて制御するよりも、同じ部屋の中でも窓際等のエリアの種類や設備機器の使用方法等に基づいてグルーピングして制御したほうが妥当な場合がある。例えば、飲食店においては、客席と厨房とでは、空調機の使用方法が異なる。また、同じ客席においてもエリアによっては、空調機の使用方法が異なる可能性がある。使用方法の異なる複数の設備機器を1つのグループにまとめて制御しようとすると、一部の設備機器が不適切に制御されることになる。すると、環境は不快になり、結局、各設備機器ごとにバラバラに制御されることになり非効率である。省エネルギー制御の効果も出ない。しかし、どのようなグルーピングが妥当なのか判断するのは難しい。
【0004】
本発明の課題は、複数の設備機器をグループ毎に一括して制御する場合において、妥当なグルーピングを探り当て、効率のよい複数の設備機器の制御を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1観点に係る設備機器制御装置は、複数の設備機器を制御する設備機器制御装置であって、グループ定義情報受付部と、第1記憶部と、グループ制御部と、分析部とを備える。設備機器とは、例えば、空調機、換気装置、あるいは、照明機器、等である。グループ定義情報受付部は、第1グループ定義情報の入力を受け付ける。第1グループ定義情報とは、複数の設備機器が属する1つ以上のグループを定義する情報である。第1記憶部は、第1グループ定義情報を記憶する。グループ制御部は、第1記憶部が記憶する第1グループ定義情報を参照する。そして、グループ制御部は、複数の設備機器を1つ以上のグループ単位で制御する。分析部は、第1情報に基づいて1つ以上の観点から前記複数の設備機器の類似点を抽出する。そして、分析部は、類似点を共有する複数の設備機器が第1グループ定義情報において同一のグループに属しているか否かを判定する。第1情報とは、設備機器の操作情報、運転情報、および、設備機器の設置場所に関する環境情報のうちの少なくとも1つの情報である。なお、設備機器の設置場所に関する環境情報とは、各設備機器の設置場所における人の存在の有無、および、気温、湿度、二酸化炭素濃度等の空気質、および、利用状況等に基づいて区画分けされた各設備機器の設置場所の種類、および、各設備機器の設置構成のうちの少なくとも1つに関する情報である。設備機器の設置構成とは、例えば、空調機がどの冷媒配管系統上にあるか等の設備機器の設置上の構成に関する情報である。
【0006】
分析部により複数の設備機器の類似点が抽出される。類似点の抽出は、設備機器の操作情報、運転情報、および、設備機器の設置場所に関する環境情報のうちの少なくとも1つの情報に基づいて1つ以上の観点から行われる。第1グループ定義情報において、類似点を共有する複数の設備機器が同一のグループに属しているか否かが分析部により判定される。したがって、複数の設備機器のグルーピングの妥当性が判断される。これにより、複数の設備機器の妥当なグルーピングを探り当てることができ、効率のよい複数の設備機器の制御を実現することが可能になる。
【0007】
本発明の第2観点に係る設備機器制御装置は、第1観点に係る設備機器制御装置であって、操作情報は、複数の設備機器それぞれの起動、停止、設定温度の変更、および、運転の種類の切り替えの操作のうちの少なくとも1つに関する情報である。運転情報は、複数の設備機器それぞれの起動時刻、停止時刻、運転の種類、および、運転による設備機器に対する負荷のうち少なくとも1つに関する情報である。環境情報は、複数の設備機器それぞれの設置場所における人の存在の有無、気温、湿度、二酸化炭素濃度、複数の設備機器それぞれの設置場所の種類、および、複数の設備機器それぞれの設置構成のうちの少なくとも1つに関する情報である。1つ以上の観点は、複数の設備機器の運転の時間帯、複数の設備機器の運転および操作の態様を含む使用方法、複数の設備機器のスケジュールされている制御が解除された回数、複数の設備機器の負荷状態、および、複数の設備機器の設置場所における人の滞在様式、のうちの少なくとも1つである。人の滞在様式とは、設置場所における人の滞在時間、人の存在(入室)の頻度、あるいは、人が存在(入室)するまでの間隔である。別の言い方をすると、設置場所における人の滞在(存在)のパターンあるいは態様である。
【0008】
したがって、複数の設備機器それぞれの各種操作情報、各種運転情報、および、複数の設備機器それぞれの設置場所に関する各種環境情報のうちの少なくとも1つの情報に基づいてグルーピングの妥当性が1つ以上の観点から判断される。これにより、複数の設備機器の妥当なグルーピングを探り当てることができ、さらに効率のよい複数の設備機器の制御を実現することが可能になる。
【0009】
本発明の第3観点に係る設備機器制御装置は、第1観点または第2観点に係る設備機器制御装置であって、第2記憶部をさらに備える。第2記憶部は、第1情報を蓄積して記憶する。分析部は、第2記憶部に蓄積された第1情報を参照する。
【0010】
したがって、蓄積された過去および現在の設備機器の操作情報、運転情報、および、設備機器の設置場所に関する環境情報のうちの少なくとも1つの情報に基づいて1つ以上の観点からグルーピングの妥当性が判断される。これにより、複数の設備機器のグルーピングの妥当性について精度の高い判定が可能となり、さらに効率のよい複数の設備機器の制御を実現することが可能になる。
【0011】
本発明の第4観点に係る設備機器制御装置は、第1観点から第3観点のいずれかに係る設備機器制御装置であって、グループ定義情報作成部と、表示部とをさらに備える。グループ定義情報作成部は、分析部による判定に基づいて第2グループ定義情報を作成する。第2グループ定義情報とは、複数の設備機器が属する新たな1つ以上のグループの定義情報である。表示部は、分析部による判定およびグループ定義情報作成部が作成した第2グループ定義情報を表示する。
【0012】
分析部による判定に基づいて第2グループ定義情報が作成される。第2グループ定義情報は、表示部に表示される。これにより、複数の設備機器の妥当なグルーピングを知ることができ、さらに効率のよい複数の設備機器の制御を実現することが可能になる。
【0013】
本発明の第5観点に係る設備機器制御装置は、第4観点に係る設備機器制御装置であって、比較部をさらに備える。比較部は、第1グループ定義情報と第2グループ定義情報とを比較して相違点である相違情報を抽出する。表示部は、相違情報をさらに表示する。
【0014】
現在の複数の設備機器のグルーピングと分析部の判断に基づいたグルーピングの相違点が表示される。これにより、現在の複数の設備機器のグルーピングにおける妥当でない部分を知ることができる。これにより、さらに効率のよい複数の設備機器の制御を実現することが可能になる。
【0015】
本発明の第6観点に係る設備機器制御装置は、第5観点に係る設備機器制御装置であって、案内部をさらに備える。案内部は、利用者に前記第1グループ定義情報の入力方法を表示部を介して案内する。相違情報は、複数の設備機器のうち第1グループ定義情報と第2グループ定義情報とで異なるグループに属する1つ以上の是正対象設備機器を特定する情報を含む。案内部は、分析部の判定に基づいて1つ以上の是正対象設備機器の属するグループの変更方法を案内する。
【0016】
分析部の判定に基づいて1つ以上の是正対象設備機器の属するグループの変更方法が案内部により案内される。したがって、利用者は、どの設備機器について所属グループを変更すれば、より妥当な複数の設備機器のグルーピングになるかを知ることができる。これにより、複数の設備機器の妥当なグルーピングを実現することができる。これにより、さらに効率のよい複数の設備機器の制御を実現することが可能になる。
【0017】
本発明の第7観点に係る設備機器制御装置は、第4観点から第6観点のいずれかに係る設備機器制御装置であって、グループ定義情報更新部をさらに備える。グループ定義情報更新部は、第1記憶部に記憶されている第1グループ定義情報を更新する。グループ定義情報更新部は、第2グループ定義情報に基づいて第1記憶部に記憶されている第1グループ定義情報を更新する。
【0018】
分析部の判定に基づいて作成された第2グループ定義情報に基づいて第1グループ定義情報が更新される。したがって、現在の複数の設備機器のグルーピングがより妥当なグルーピングに自動的に是正される。これにより、複数の設備機器の妥当なグルーピングを実現することができる。これにより、さらに効率のよい複数の設備機器の制御を実現することが可能になる。
【0019】
本発明の第8観点に係る設備機器制御装置は、第1観点から第7観点のいずれかに係る設備機器制御装置であって、類似点を共有する複数の設備機器が第1グループ定義情報において同一のグループに属しており、かつ、類似点を共有しない複数の設備機器が第1グループ定義情報において同一のグループに属していないか、否かを判定する。
【0020】
換言すると、分析部は、第1グループ定義情報が次の2つの条件を両方満たしているか否かを判定する。1つの条件は、類似点を共有する複数の設備機器が第1グループ定義情報において同一のグループに属していることである。もう1つの条件は、類似点を共有しない複数の設備機器が第1グループ定義情報において同一のグループに属していないことである。
【0021】
類似点を共有する複数の設備機器が同じグループに属していても、類似点を共有しない設備機器も当該グループに属していれば、グルーピングは、妥当でないと判定される。これにより、複数の設備機器のグルーピングの妥当性のより精度の高い判定をすることが可能になる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の第1観点に係る設備機器制御装置では、複数の設備機器の妥当なグルーピングを探り当てることができ、効率のよい複数の設備機器の制御を実現することが可能になる。
【0023】
本発明の第2観点に係る設備機器制御装置では、複数の設備機器の妥当なグルーピングを探り当てることができ、さらに効率のよい複数の設備機器の制御を実現することが可能になる。
【0024】
本発明の第3観点に係る設備機器制御装置では、複数の設備機器のグルーピングの妥当性について精度の高い判定が可能となり、さらに効率のよい複数の設備機器の制御を実現することが可能になる。
【0025】
本発明の第4観点に係る設備機器制御装置では、複数の設備機器の妥当なグルーピングを知ることができ、さらに効率のよい複数の設備機器の制御を実現することが可能になる。
【0026】
本発明の第5観点に係る設備機器制御装置では、現在の複数の設備機器のグルーピングにおける妥当でない部分を知ることができ、さらに効率のよい複数の設備機器の制御を実現することが可能になる。
【0027】
本発明の第6観点および第7観点に係る設備機器制御装置では、複数の設備機器の妥当なグルーピングを実現することができ、さらに効率のよい複数の設備機器の制御を実現することが可能になる。
【0028】
本発明の第8観点に係る設備機器制御装置では、複数の設備機器のグルーピングの妥当性のより精度の高い判定をすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の第1実施形態に係る設備機器制御システムの概略ブロック図。
【図2】本発明の第1実施形態に係る設備機器制御装置の構成ブロック図。
【図3】本発明の第1実施形態に係る第1グループ定義情報の例。
【図4】本発明の第1実施形態に係る設備機器制御装置の制御フロー図。
【図5】本発明の第1実施形態に係る設備機器の操作情報の分析例。
【図6】本発明の第1実施形態に係る第2グループ定義情報の例。
【図7】本発明の第1実施形態に係る第1グループ定義情報と第2グループ定義情報との比較例。
【図8】本発明の第1実施形態に係る設備機器制御装置の制御フロー図。
【図9】本発明の第1実施形態の変形例に係る設備機器の運転情報の分析例。
【図10】本発明の第1実施形態の変形例に係る設備機器の運転情報の分析例。
【図11】本発明の第1実施形態の変形例に係る設備機器の設置場所に関する環境情報の分析例。
【図12】本発明の第1実施形態の変形例に係る設備機器制御システムの概略ブロック図。
【図13】本発明の第2実施形態に係る設備機器制御システムの概略ブロック図。
【図14】本発明の第2実施形態に係る設備機器制御装置の構成ブロック図。
【図15】本発明の第2実施形態の変形例に係る設備機器の設置場所に関する環境情報の分析例。
【図16】本発明の第3実施形態に係る設備機器制御システムの概略ブロック図。
【図17】本発明の第3実施形態に係る設備機器制御装置の構成ブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0030】
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態に係る設備機器制御装置について図を用いて説明する。
【0031】
(1)全体構成
本発明の第1実施形態の全体構成を図1及び図2を用いて説明する。第1実施形態においては、本発明に係る設備機器制御装置は、コントローラ100aである。コントローラ100aは、図2に示されている通り、制御部110a、記憶部120a、通信部130a、および、表示部140aから構成されている。制御部110aは、CPUにより構成されており、記憶部120aは、RAM、ROM、および、ハードディスクにより構成されている。表示部140aは、本実施形態においては、タッチパネル液晶ディスプレイからなる。本実施形態においては、当該タッチパネル液晶ディスプレイは、利用者が各種情報を入力するための入力手段でもある。制御部110aは、グループ定義情報受付部111a、グループ制御部112a、分析部113a、グループ定義情報作成部114a、比較部115a、案内部116a、および、グループ定義情報更新部117aを有する。制御部110aは、記憶部120aに記憶されているコントローラ100aの制御用プログラムを読み込んで実行することにより、これら各部を有するようになる。記憶部120aは、第1記憶部121aおよび第2記憶部122aを有する。通信部130aは、情報受信部131aおよび情報送信部132aを有する。
【0032】
コントローラ100aには、図1に示されている通り、通信線400aを介して複数の設備機器が接続される。本発明の第1実施形態においては、当該複数の設備機器は、空調機200である。したがって、コントローラ100aは、複数の空調機200を制御する装置である。複数の空調機200それぞれには、図示しないリモコン又はコントロール用パネルが付属しており、各空調機200の近くにいる利用者は、当該リモコン等を操作することにより各空調機200を操作することができる。
【0033】
(2)詳細構成
通信部130aは、コントローラ100aと通信線400aを介して接続されている複数の設備機器との間で情報を送受信する。情報送信部132aは、複数の設備機器に制御指示等の信号を送信する。情報受信部131aは、各設備機器等から情報を定期的(例えば、毎日)に受信する。受信された情報は、第2記憶部122aに蓄積して記憶される。当該情報は、操作情報、および、運転情報等のうちの少なくとも1つである。
【0034】
表示部140aは、制御部110aの指令に応じて文字、図形、および、画像を表示する。
【0035】
グループ定義情報受付部111aは、複数の設備機器のグルーピングを定義する定義情報である第1グループ定義情報の入力を受け付ける。第1グループ定義情報は、複数の設備機器のそれぞれが属するグループを定義する情報である。第1グループ定義情報により、複数の設備機器は1つ以上のグループに分けられる。第1グループ定義情報は、タッチパネル液晶ディスプレイを介して利用者により入力され、グループ定義情報受付部111aにより記憶部120aの第1記憶部121aに格納される。このようにして、第1グループ定義情報の入力は、グループ定義情報受付部111aにより受け付けられる。
【0036】
グループ制御部112aは、複数の設備機器をグループ単位で制御する。記憶部120aの第1記憶部121aには、第1グループ定義情報が記憶されている。グループ制御部112aは、第1記憶部121aに記憶されている第1グループ定義情報を参照し、定義されているグループごとに制御指示を生成する。制御指示は、当該制御指示の対象となるグループに属する全ての設備機器に対して、通信部130aの情報送信部132aを介して送信される。例えば、利用者がタッチパネル液晶ディスプレイを介して、あるグループに対する制御指示を入力すると、グループ制御部112aは、当該制御指示を生成し、当該グループに属する全ての設備機器に対して当該制御指示を送信する。グループ制御部112aは、第1記憶部121aに記憶されている第1グループ定義情報を参照することによりどの設備機器が当該グループに属しているのかを把握する。
【0037】
分析部113aは、各設備機器の操作情報、運転情報、および、各設備機器の設置場所に関する環境情報の少なくとも1つに基づいて1つ以上の観点から複数の設備機器の類似点を抽出する。そして、分析部113aは、当該類似点を共有する設備機器が第1グループ定義情報において同一のグループに属しているか否かを判定する。分析部113aによる判定は、表示部140aに表示される。
【0038】
なお、本発明の第1実施形態においては、複数の設備機器は、空調機200である。したがって、操作情報は、起動、停止、設定温度の変更、および、運転の種類の切り替え(予めスケジュールされている制御の解除を含む)、等の空調機200の操作に関する情報である。運転情報は、起動時刻、停止時刻、運転の種類、および、運転の負荷等の空調機200の運転に関する情報である。
【0039】
グループ定義情報作成部114aは、分析部113aによる判定に基づいて複数の設備機器をグルーピングするグループ定義情報(第2グループ定義情報)を作成する。第2グループ定義情報は、表示部140aに表示される。
【0040】
比較部115aは、第1グループ定義情報と第2グループ定義情報とを比較して、この2つの定義情報の相違点を抽出する。具体的には、第1グループ定義情報と第2グループ定義情報とで異なるグループに属する設備機器を特定し、抽出する。
【0041】
案内部116aは、利用者に第1グループ定義情報の入力方法を表示部140aを介して案内する。比較部115aにより特定された第1グループ定義情報と第2グループ定義情報とで異なるグループに属する設備機器は、是正対象設備機器として表示部140aに表示される。案内部116aは、是正対象設備機器の属するグループを変更するように促すメッセージを表示部140aに表示させる。利用者は、表示部140aに表示されたメッセージによる案内に従ってタッチパネル液晶ディスプレイを操作すれば、是正対象設備機器の属するグループを変更することができる。
【0042】
グループ定義情報更新部117aは、第1記憶部121aに記憶されている第1グループ定義情報を第2グループ定義情報に基づいて更新する。具体的には、第1記憶部121aに記憶されている第1グループ定義情報は、第2グループ定義情報により上書きされ更新される。
【0043】
(3)グルーピングの分析
分析部113aが行う複数の設備機器のグルーピングの分析について図4のフローチャートを用いて説明する。なお、本発明の第1実施形態においては、複数の設備機器は、空調機200であるが、複数の空調機200は、料亭等の飲食店に設置されていると仮定して説明する。
【0044】
以下に説明する処理は、所定の間隔(例えば、1ヶ月)で定期的に実行される。
【0045】
(3−1)情報の分析
第2記憶部122aに蓄積されている複数の設備機器(本実施形態においては、空調機200)の所定の期間(例えば、一年間)の運転情報、あるいは、操作情報等を用いて、所定の観点により複数の設備機器のグルーピングの妥当性が判定される。本実施形態では、所定の観点とは、空調機200の冷房時および暖房時それぞれにおける設定温度変更の回数という操作態様に関するものである。
【0046】
ステップS101では、分析部113aは、第2記憶部122aに蓄積されている情報を参照し、所定の観点に基づいて集計を行う。複数の設備機器は、集計結果に基づいて1つ以上のカテゴリーに分類される。ここで、カテゴリーへの分類は、例えば、集計結果数値の近いもの(例えば、±5%)をまとめることにより、集計結果数値の最も大きいものから順に所定の数(例えば、5つ)ごとをまとめることにより、閾値としての所定の数値を超えるか否かを判別することにより、あるいは、これらの組み合わせた方法等により行われる。
【0047】
本実施形態では、分析部113aは、複数の空調機200の操作情報を参照し、各空調機200の設定温度変更の回数を冷房時および暖房時に分けて集計する。集計結果は、例えば、図5のグラフに示されているようなものになる。そして、分析部113aは、当該集計結果に基づいて複数の空調機200を1つ以上のカテゴリーに分類する。本実施形態においては、複数の空調機200は、冷房時の設定温度変更回数と暖房時の設定温度変更回数とを比較して、暖房時の変更回数のほうが多いもの、冷房時の変更回数のほうが多いもの、および、暖房時および冷房時の変更回数が等しいもの、の3つのカテゴリーに分類される。分類結果は、複数の空調機200それぞれに関連付けて記憶部120aに記憶される。同一のカテゴリーに分類された空調機200は、類似点を共有すると判断されたことになる。
【0048】
(3−2)グルーピングの妥当性の判定
次に、ステップS102では、第1グループ定義情報で定義されているグルーピングが妥当か否か、次の観点に基づいて判定される。すなわち、類似点を共有する複数の空調機200が第1グループ定義情報において同一のグループに属しており、かつ、第1グループ定義情報において異なる類似点を有する空調機200が同一のグループに属していないか、という観点により第1グループ定義情報に定義されているグルーピングの妥当性が判定される。具体的には、まずステップS101で同じカテゴリーに分類された複数の空調機200が第1グループ定義情報において同じグループに属しているか否かが判定される。判定の結果が否であれば、第1グループ定義情報に定義されているグルーピングは妥当でないと判定される。他方、判定の結果が真であれば、さらに、同じグループにステップS101において異なるカテゴリーに分類された空調機200が属していないかが判定される。同じグループにステップS101において異なるカテゴリーに分類された空調機200が属していれば、第1グループ定義情報に定義されているグルーピングは妥当でないと判定される。図3及び図5の例では、冷房時の設定温度変更回数の方が暖房時の当該回数よりも多い広間、トイレ、個室1、および、個室2の空調機200が図3の第1グループ定義情報において同じグループに属していない。また、冷房時の設定温度変更回数の方が暖房時の当該回数よりも少ない廊下、テーブル席1、および、テーブル席2の空調機200も図3の第1グループ定義情報において同じグループに属していない。したがって、第1グループ定義情報に定義されているグルーピングは妥当でないと判定される。第1グループ定義情報に定義されているグルーピングが妥当でないと判定されれば、処理は、S103へ移る。それ以外の場合は、処理は、終了する。
【0049】
(3−3)フラッグのセット
ステップS103では、分析部113aは、ビットを1つ立てたデータ(フラッグ)を記憶部120aに記憶させる(セットする)。なお、フラッグは、ステップS101の処理が実行される前に初期化され、フラッグがセットされていない状態にされる。次に、処理はS104へ移る。
【0050】
(3−4)第2グループ定義情報の作成
ステップS104では、グループ定義情報作成部114aが、分析部113aによる上述の判定に基づいて新たなグループ定義情報(第2グループ定義情報)を作成する。グループ定義情報作成部114aは、ステップS101において分析部113aが複数の設備機器を1つ以上のカテゴリーに分類した情報を記憶部120aにアクセスして参照する。そして、当該カテゴリーごとに複数の設備機器がグルーピングされるようにグループ定義情報を作成する。図5の例では、複数の空調機200が、図6のようにグルーピングされるようにグループ定義情報が作成される。作成されたグループ定義情報は、第2グループ定義情報として記憶部120aに記憶される。次に、処理は、ステップS105へ移る。
【0051】
(3−5)第1グループ定義情報と第2グループ定義情報との比較
ステップS105では、比較部115aが第1グループ定義情報と第2グループ定義情報とを比較し、この2つの定義情報の相違点を抽出する。比較部115aにより、第1グループ定義情報と第2グループ定義情報とで異なるグループに属する設備機器(是正対象設備機器)が抽出される。例えば、図3および図6のグループ定義情報が比較されると、その結果、図7に示すようにトイレ、廊下、および、広間の空調機200が是正対象設備機器として抽出される。比較部115aが抽出した是正対象設備機器等の相違点についての情報は、記憶部120aに記憶される。
【0052】
(4)グルーピング是正案内
以下に、利用者にグルーピングの是正を促す案内処理を図8のフローチャートを用いて説明する。なお、本発明の第1実施形態においては、設備機器は、空調機200である。したがって、下記の是正対象設備機器とは、空調機200である。
【0053】
案内処理は、利用者がタッチパネル液晶ディスプレイのタッチパネルを操作し、第1定義情報に定義されているグループのうちの1つを選択すると制御部110aに信号が送られて通知され、開始する。
【0054】
ステップS201では、制御部110aにより記憶部120aが参照され、フラッグがセットされているかどうか判定される。フラッグがセットされていれば、処理はステップS202へ進む。フラッグがセットされていなければ、処理は終了する。
【0055】
ステップS202では、制御部110aにより記憶部120aに記憶されている是正対象設備機器についての情報が参照され、利用者により選択されたグループに属する設備機器のなかに是正対象設備機器が存在するか否か、あるいは、当該グループに属すべき是正対象設備機器が存在するか否かが判定される。このような是正対象設備機器が存在しないと判定されれば、処理は終了する。是正対象設備機器が当該グループ内に存在すると判定されれば、処理は、ステップS203へ進む。
【0056】
ステップS203では、案内部116aが表示部140aを介して、利用者に是正対象設備機器の属するグループを変更するように案内する。この際、案内部116aは、表示部140aに信号を送り、第1グループ定義情報、第2グループ定義情報、および、是正対象設備機器についての情報を表示部140aに表示させる。また、案内部116aは、表示部140aに信号を送り、表示された是正対象設備機器の属するグループの変更を促すメッセージおよび変更方法を知らせるメッセージを表示部140aに表示させる。利用者がタッチパネル液晶ディスプレイを操作し、グルーピングを変更する命令を入力すると次のステップ204へ進む。
【0057】
ステップS204では、利用者が上のステップS203の案内に従って是正対象設備機器の属するグループを変更する操作をしたら、制御部110aは、当該変更により第1グループ定義情報を更新し、第1記憶部121aに更新された第1グループ定義情報を記憶させる。フラッグは、初期化される。
【0058】
(5)特徴
(5−1)
上記実施形態では、コントローラ100aは、複数の空調機200が属する1つ以上のグループを定義する第1グループ定義情報の入力を受け付けるグループ定義情報受付部111aを備えている。また、コントローラ100aは、グループ制御部112aと分析部113aを備えている。グループ制御部112aは、第1グループ定義情報に定義されたグループごとに複数の空調機200を制御する。分析部113aは、複数の空調機200の操作情報から各空調機200の冷房時および暖房時の設定温度変更操作回数を集計している。そして、分析部113aは、冷房時あるいは暖房時のいずれの時に設定温度変更操作の回数が多いかという観点から複数の空調機200の類似点を分析している。そして、分析部113aは、当該類似点に基づいて複数の空調機200がグルーピングされているか否か、という観点により第1グループ定義情報に定義されているグルーピングの妥当性を判定している。これにより、複数の空調機200の妥当なグルーピングを探り当てることができており、また、効率のよい複数の空調機200の制御を実現することが可能になっている。
【0059】
(5−2)
上記実施形態では、複数の空調機200の設定温度を変更する操作に関する操作情報に基づいて設定温度変更回数が冷房時と暖房時でどちらが多いか、という複数の空調機200それぞれの操作態様(空調機200の使用方法)という観点から複数の空調機200の類似点が抽出されている。したがって、現在第1グループ定義情報に定義されている複数の空調機200のグルーピングがグループ単位の制御を効率的に実行する上で妥当か否かを判定することができている。これにより、複数の空調機200の妥当なグルーピングを探り当てることができており、また、効率のよい複数の空調機200の制御を実現することが可能になっている。
【0060】
(5−3)
上記実施形態では、分析部113aは、第2記憶部122aに蓄積されて記憶されている複数の空調機200の所定の期間(例えば、1年間)における操作情報を用いて複数の空調機200の類似点を分析している。したがって、現在第1グループ定義情報に定義されているグルーピングが複数の空調機200のグループ単位の制御を効率的に実行する上で妥当か否かを判定することができている。これにより、複数の空調機200のグルーピングの妥当性について精度の高い判定が可能となっており、また、さらに効率のよい複数の空調機200の制御を実現することが可能になっている。
【0061】
(5−4)
上記実施形態では、分析部113aが第1グループ定義情報に定義されているグルーピングが妥当でないと判定した場合に、グループ定義情報作成部114aが、分析部113aの当該判定に基づいて、新たにグループ定義情報(第2グループ定義情報)を作成している。そして、第2グループ定義情報は、表示部140aであるタッチパネル液晶ディスプレイに表示されて、利用者に示されている。したがって、複数の空調機200をより効率的にグループ単位で制御するにはどのようなグルーピングが妥当かを示すことが出来ている。これにより、複数の空調機200の妥当なグルーピングを知ることが可能になっており、また、さらに効率のよい複数の空調機200の制御を実現することが可能になっている。
【0062】
(5−5)
上記実施形態では、比較部115aが、第1グループ定義情報と第2グループ定義情報とを比較して相違点を抽出している。したがって、複数の空調機200の現在のグルーピングにおいて妥当でない部分を知ることができるようになっている。これにより、さらに効率のよい複数の空調機200の制御を実現することが出来ている。
【0063】
(5−6)
上記実施形態では、属するグループを第1グループ定義情報におけるグループから変更しなければならない是正対象設備機器、および、当該是正対象設備機器が属すべきグループが表示されるようになっている。そして、当該是正対象設備機器の属するグループの変更をするように利用者を案内するメッセージが表示されるようになっている。したがって、利用者は、案内部116aの案内に従えば、複数の空調機200のグルーピングを妥当なものに変更することができる。これにより、複数の空調機200の妥当なグルーピングを実現することが可能になっており、また、さらに効率のよい複数の空調機200の制御を実現することが可能になっている。
【0064】
(5−7)
上記実施形態では、類似点を共有する複数の空調機200が第1グループ定義情報において同一のグループに属しており、かつ、第1グループ定義情報において異なる類似点を有する空調機200が同一のグループに属していないか、という観点により第1グループ定義情報に定義されているグルーピングの妥当性が判定されている。これにより、複数の空調機200のグルーピングの妥当性についてのより精度の高い判定が可能になっている。
【0065】
(6)変形例
(6−1)変形例1A 運転情報を使用した例1
上記実施形態の「(3)グルーピングの分析」において、分析部113aは、複数の空調機200の操作情報を用いて複数の空調機200それぞれの設定温度変更の回数という操作態様の観点から類似点を分析している。しかし、他の実施形態においては、複数の空調機200の運転情報に基づいて運転の時間帯、あるいは、運転の態様、等の観点から複数の空調機200の類似点を分析してもよい。例えば、空調機200の起動(運転開始)時刻という観点から類似点を分析してもよい。この場合、「(3−1)情報の分析」において説明した図4のステップS101の処理についてのみ、内容が次のように変形される。
【0066】
分析部113aは、第2記憶部122aに蓄積されている複数の空調機200の運転情報を参照し、過去の所定の期間(例えば、1年間)における各空調機200の運転開始時刻を10分間隔でまとめて生起日数を集計する。換言すると、1日24時間を10分間隔で区切った時間帯に分割し、各時間帯において各空調機200が所定の期間(例えば、1年)に運転を開始した日数を集計する。そして、各空調機200について最も日数の多い運転開始時刻という観点に基づいて複数の空調機200それぞれを1日24時間を10分間隔で区切った運転開始時間帯というカテゴリーに分類する。分類結果は、例えば、図9のグラフで示されているようになる。この例では、廊下1と廊下2の空調機200は、8:20〜30というカテゴリーに分類され、テーブル席1とテーブル席2の空調機200は、9:10〜20というカテゴリーに分類される。分類結果は、複数の空調機200それぞれに関連付けて記憶部120aに記憶される。
【0067】
(6−2)変形例1B 運転情報を使用した例2
上記実施形態の「(3)グルーピングの分析」において、分析部113aは、複数の空調機200の操作情報を用いて複数の空調機200それぞれの設定温度変更の回数という操作態様の観点から類似点を分析している。しかし、他の実施形態においては、複数の空調機200の運転情報に基づいて運転の時間帯、あるいは、運転の態様を含む使用方法、等の観点から複数の空調機200の類似点を分析してもよい。複数の空調機200それぞれの運転時間という観点から複数の空調機200の類似点を分析してもよいし、複数の空調機200それぞれの室内機の運転時間および圧縮機の運転時間の相関関係という観点から複数の空調機200の類似点を分析してもよい。例えば、複数の空調機200それぞれの運転時間という観点から複数の空調機200の類似点を分析する場合、「(3−1)情報の分析」において説明した図4のステップS101の処理についてのみ、内容が次のように変形される。
【0068】
分析部113aは、第2記憶部122aに蓄積されている複数の空調機200の運転情報を参照し、各空調機200ごとに所定の期間(例えば、1年間)の運転開始時刻と運転終了時刻の情報を用いて運転時間を計算し、運転時間を集計する。複数の空調機200それぞれについて運転時間を集計した結果は、例えば、図10に示すグラフのようになる。分析部113aは、複数の空調機200を運転時間の集計値の最も大きいものから順に所定の数(例えば、2つ)ごとに1つのカテゴリーに分類する。例えば、図10の例では、運転時間の集計値は、廊下2の空調機200のものが最も大きく、その次に廊下1の空調機200のものが大きい。したがって、この2つの空調機200は互いに類似していると判断され、1つのカテゴリーに分類される。テーブル席1およびテーブル席2の空調機200の運転時間の集計値は、廊下2および廊下1の空調機200の運転時間の集計値に次いで大きいので、テーブル席1およびテーブル席2の空調機200は互いに類似していると判断され、廊下2および廊下1の空調機200とは別の1つのカテゴリーに分類される。分類結果は、複数の空調機200それぞれに関連付けて記憶部120aに記憶される。
【0069】
(6−3)変形例1C 操作情報を使用したその他の例
上記実施形態の「(3)グルーピングの分析」において、分析部は、複数の空調機200の操作情報を用いて複数の空調機200それぞれの設定温度変更の回数という操作態様の観点から類似点を分析している。しかし、他の実施形態においては、複数の空調機200の操作情報に基づいて他の操作に関する観点から複数の空調機200の類似点を分析してもよい。例えば、スケジュールされている制御が解除された回数という観点から複数の空調機200の類似点を分析してもよい。この場合、「(3−1)情報の分析」において説明した図4のステップS101の処理においては、スケジュールされている制御の解除回数が複数の空調機200それぞれごとに集計される。そして、複数の空調機200は、当該集計値に基づいて、例えば、回数の最も多いものから順に所定の数(例えば、3つ)ごとに1つのカテゴリーに分類される。分類結果は、複数の空調機200それぞれに関連付けて記憶部120aに記憶される。
【0070】
(6−4)変形例1D 2つ以上の観点による類似点分析の組み合わせ
上記実施形態においては、冷房時および暖房時の設定温度の変更回数の比較という1つの観点から複数の空調機200の類似点を分析している。しかし、他の実施形態においては、上記実施形態および上記変形例(1A〜C)における類似点についての分析を組み合わせて複数の観点から複数の空調機200のグルーピングの妥当性を判定してもよい。この場合、ステップS101〜S105が繰り返し実行されて上述の分析部113aによる全ての分析(上記実施形態及び変形例1A〜Cにかかるもの)が行われる。フラッグは、分析部がこれら一連の分析を行う前に一度だけ初期化される。それぞれの分析の判定に基づいた第2グループ定義情報がそれぞれ作成される。利用者には、それぞれの分析によるグルーピング判定結果が、表示部140aを介して提示される。そして、案内部116aは、どの分析による判定に基づいて第1グループ定義情報に定義されているグルーピングを是正するか利用者に選択を促すメッセージ等を表示部140aに表示させる。
【0071】
(6−5)変形例1E 自動更新
上記実施形態において、利用者がタッチパネル液晶ディスプレイ上で是正対象空調機200の属するグループを変更する操作を行った場合に、第1記憶部121aに記憶されている第1グループ定義情報が更新される。しかし、他の実施形態では、予め利用者が行った選択に基づいて、利用者による操作を介さずに、第1グループ定義情報が第2グループ定義情報に基づいて自動的に更新されるようにしてもよい。この場合、予め利用者により自動更新が選択されていると、上記実施形態の「(3−4)第2グループ定義情報の作成」におけるステップS104にて第2グループ定義情報が作成された後、ステップS105を実行する代わりに、グループ定義情報更新部117aは、第1記憶部121aに記憶されている第1テーブル定義情報を第2グループ定義情報で上書きして更新する。
【0072】
既存のグループ定義情報が分析部113aによる判定に基づいて作成されたグループ定義情報に基づいて自動的に更新される。これにより、さらに効率のよい複数の空調機200の制御を実現することが可能になっている。
【0073】
また、他の実施形態においては、1年の所定の期間(例えば、3ヶ月)ごとに当該期間内に作成された第2グループ定義情報を記憶部120aに蓄積して記憶させておき、毎年、当該期間になったら自動的に前年の当該期間に作成された第2グループ定義情報に基づいて第1記憶部121aの第1グループ定義情報をグループ定義情報更新部117aに自動的に更新させてもよい。こうすれば、春、夏、秋、および、冬というふうに季節ごとに、その季節にあった複数の空調機200のグルーピングに自動的に変更することが可能になる。
【0074】
(6−6)変形例1F 環境情報(温度又は湿度)を使用した実施例
上記実施形態の「(3)グルーピングの分析」において、分析部113aは、複数の空調機200の操作情報を用いて複数の空調機200それぞれの設定温度変更の回数という操作態様の観点から類似点を分析している。しかし、他の実施形態においては、複数の空調機200の設置場所に関する環境情報を用いて複数の空調機200の類似点を分析してもよい。例えば、空調機200の設置場所における空調の結果到達した温度又は湿度という観点から複数の空調機200の類似点を分析してもよい。このような情報は、空調機200から情報受信部131aにより受信され第2記憶部122aに蓄積されている。分析部113aは、第2記憶部122aに蓄積されている当該温度又は湿度の情報を参照し、各空調機200の設置場所の温度又は湿度について平均値を計算する。複数の空調機200は、例えば、当該平均値の最も大きい順から所定の数(例えば、3つ)ごとに1つのカテゴリーに分類される。
【0075】
(6−7)変形例1G 環境情報(人検知情報)を使用した実施例
上記実施形態の「(3)グルーピングの分析」において、分析部113aは、複数の空調機200の操作情報を用いて複数の空調機200それぞれの設定温度変更の回数という操作態様の観点から類似点を分析している。しかし、他の実施形態においては、複数の空調機200の設置場所に関する環境情報を用いて複数の空調機200の類似点を分析してもよい。例えば、人の存在が検知された回数、人の存在の検知の強度、人の滞在していた時間、人の存在を検知するまでの時間の間隔、等の観点から複数の空調機200の類似点を分析してもよい。例えば、各空調機200の設置場所において人の存在が検知された回数という観点から類似点を分析してもよい。この場合、各空調機200の設置場所には、人検知センサが設置されており、各人検知センサは、通信線400aを介してコントローラ100aに接続されている。情報受信部131aは、人検知に関する情報を各人検知センサから受信する。各人検知センサがどの空調機200の設置場所に設置されているものであるかを対応付ける対応付け情報は、コントローラ100aの第2記憶部122aに記憶されている。したがって、各人検知センサからの情報は、各空調機200と対応付けられて第2記憶部122aに記憶される。当該対応付け情報は、人検知センサ、あるいは、空調機200の設置時に設置作業者等によりタッチパネル液晶ディスプレイ等の入力手段を介して入力される。分析部113aは、当該対応付け情報を参照することにより第2記憶部122aに蓄積されている各人検知センサからの情報の中から各空調機200の設置場所に関する環境情報を特定する。もちろん、複数の空調機200が人検知センサを備えていれば、このような対応付け情報は必要ない。
【0076】
「(3−1)情報の分析」において説明した図4のステップS101の処理について、内容が次のように変形される。分析部113aは、第2記憶部122aに蓄積されている各空調機200の設置場所に関する環境情報を参照し、過去の所定の期間(例えば、1年間)における各空調機200の設置場所における人の存在の検知回数を集計する。当該人の存在の検知回数に関する情報は、例えば、所定の間隔(例えば、1分)ごとに人の存在が検知されたか否かを1(検知された場合)又は0(検知されなかった場合)で表した情報である。この0又は1という数字を各空調機200ごとに加算して集計する。集計値は、例えば、図11に示されているようになる。複数の空調機200は、例えば、この集計値の最も大きいものから順に所定の数(例えば、4つ)ごとに分類される。分類結果は、複数の空調機200それぞれに関連付けて記憶部120aに記憶される。
【0077】
なお、人検知センサから取得される人検知に関する情報が例えば1〜10までの検知強度の情報である場合でも、1から10までの数値で表された強度を各空調機200ごとに集計することにより上記と同様に複数の空調機200の類似点を分析することができる。
【0078】
(6−8)変形例1H 設置場所の種類に関する情報に基づいて重み付けをする実施例
上記変形例1Gでは、「(3)グルーピングの分析」において、分析部113aは、複数の空調機200の設置場所に関する環境情報を用いて人の存在が検知された回数という観点から類似点を分析している。しかし、他の実施形態においては、さらに、当該人の存在が検知された回数の集計値に所定の係数により重み付けを行ったものに基づいて類似点を分析してもよい。
【0079】
例えば、他の実施形態においては、建物内の空間が利用形態に基づいて区画分けされ、各空調機200と当該空調機200の設置場所の区画とを対応付けて登録した設置場所情報が第2記憶部122aに記憶される。当該対応付けは、空調機200設置時に利用者等がタッチパネル液晶ディスプレイ等の入力手段を介して情報を入力することにより行われる。区画は、例えば次のように定義される。
区画A: よく使う区画で、人の滞留時間が短い区画。
区画B: よく使う区画で、人の滞留時間が長い区画。
区画C: あまり使わない区画で、人の滞留時間が短い区画。
区画D: あまり使わない区画で、人の滞留時間が長い区画。
そして、重みの係数が、例えば、区画Aは1、区画Bは2、区画Cは3、区画Dは4として、連続した数字として順に各区画に割り当てられる。この区画の定義情報は、第2記憶部122aに記憶されている。分析部113aにより第2記憶部122aに記憶されている区画の定義情報および設置場所情報が参照され、各空調機200の人の存在が検知された回数の集計値に当該空調機200が設置されている区画に応じてこれらの係数がかけられる。分析部113aにより、複数の空調機200は、この積算の結果算出された数値の最も大きいものから順に所定の数(例えば、4つ)ごとに1つのカテゴリーに分類される。分類結果は、複数の空調機200それぞれに関連付けて記憶部120aに記憶される。
【0080】
また、当該設置場所情報を次のようにグルーピングする上での制約条件として使用してもよい。すなわち、複数の空調機200を当該区画ごとに先ず分類し、各区画に登録されている空調機200の中で更に各設置場所における人の存在が検知された回数の集計値に基づいて分類してもよい。あるいは、複数の空調機200を各設置場所における人の存在が検知された回数の集計値に基づいて分類した後、各分類の中で空調機200を登録されている区画に基づいて更に分類してもよい。こうすることにより、複数の空調機200が複数の区画を横断してグルーピングされないようにすることができる。
【0081】
(6−9)変形例1I 空調機の冷媒配管系統情報に基づいて重み付けをする実施例
上記変形例1Hでは、「(3)グルーピングの分析」において、分析部113aは、複数の空調機200の設置場所に関する環境情報を用いて人の存在が検知された回数の集計値に、各空調機200の設置場所の区画に基づいて所定の係数により重み付けを行い、類似点を分析している。しかし、他の実施形態においては、各空調機200が、どの冷媒配管系統上にあるかという空調機200の設置構成に関する情報に基づいて重み付けをしてもよい。こうすることにより、同じ冷媒配管系統に接続されている空調機200が同じグループにグルーピングされやすいようにすることができる。なお、当該設置構成に関する情報は、空調機200設置時に設置作業者等によりタッチパネル液晶ディスプレイ等の入力手段から入力され、第2記憶部122aに記憶される。
【0082】
この場合、例えば、複数の空調機200それぞれが系統1と系統2の2つの冷媒配管系統のいずれかに接続されているとすると、系統1に接続されている空調機200については、係数1を、系統2に接続されている空調機200については、係数2を、重み係数として各系統に係数が連続した数字として順に自動的に割り当てられる。分析部113aは、この重み係数を各空調機200の設置場所における人の存在が検知された回数の集計値にかける。複数の空調機200は、この重み係数が積算された結果求められた数値の最も大きいものから順に所定の数(例えば、4つ)ごとに1つのカテゴリーに分類される。分類結果は、複数の空調機200それぞれに関連付けて記憶部120aに記憶される。
【0083】
また、当該系統情報を次のようにグルーピングする上での制約条件として使用してもよい。すなわち、複数の空調機200を接続されている冷媒配管系統ごとに先ず分類し、各冷媒配管系統に接続されている空調機200の中で更に各設置場所における人の存在が検知された回数の集計値に基づいて分類してもよい。あるいは、複数の空調機200を各設置場所における人の存在が検知された回数の集計値に基づいて分類した後、各分類の中で空調機200を接続されている冷媒配管系統に基づいて更に分類してもよい。こうすることにより、複数の空調機200が複数の冷媒配管系統を横断してグルーピングされないようにすることができる。
【0084】
(6−10)変形例1J 運転の負荷情報(消費電力量)を使用した実施例
上記実施形態の「(3)グルーピングの分析」において、分析部113aは、複数の空調機200の操作情報を用いて複数の空調機200それぞれの設定温度変更の回数という操作態様の観点から類似点を分析している。しかし、他の実施形態においては、複数の空調機200の運転情報に基づいて例えば消費電力量等の運転の負荷といった観点から複数の空調機200の類似点を分析してもよい。この場合、「(3−1)情報の分析」において説明した図4のステップS101の処理についてのみ、内容が次のように変形される。
【0085】
分析部113aは、第2記憶部122aに蓄積されている各空調機200の運転情報を参照し、過去の所定の期間(例えば、1週間)における各空調機200の消費電力量を集計し、1時間あたりの平均消費電力量を算出する。複数の空調機200は、例えば、1時間あたりの平均消費電力量の最も大きいものから順に所定の数(例えば、3つ)ごとに分類される。分類結果は、複数の空調機200それぞれに関連付けて記憶部120aに記憶される。
【0086】
なお、このほか、複数の空調機200を所定の消費電力量を超えた回数、所定の消費電力量を超えた時間、あるいは、所定の消費電力量を超えるまでの時間の間隔、等の集計値に基づいて1つ以上のカテゴリーに分類してもよい。
【0087】
(6−11)変形例1K 遠隔センタ
上記実施形態において、コントローラ100aは、複数の空調機200が設置されているのと同じ建物内に設置されていた。しかし、他の実施形態においては、コントローラ100aを複数の空調機200の設置されている建物とは別の遠隔地にある建物内に設置してもよい。
【0088】
この場合、本発明にかかるシステムは、具体的には、図12に示すような構成になる。すなわち、複数の空調機200が設置されている建物302から離れた遠隔地にある建物である遠隔センタ303の中にコントローラ100aが設置される。コントローラ100aと複数の空調機200とは、ネットワーク401を介して接続されている。コントローラ100aの情報受信部は、ネットワーク401を介して複数の空調機200から第1情報を受信する。コントローラ100aは、インターネット等のネットワーク402を介して利用者の端末500と接続されている。第1グループ定義情報は、端末500から入力され、ネットワーク402を介してコントローラ100aの通信部130aにより受信される。コントローラ100aのグループ定義情報受付部111aは、通信部130aから第1グループ定義情報の受信の通知を受け取ると、当該第1グループ定義情報を第1記憶部121aに記憶する。また、コントローラ100aの通信部130aは、利用者の端末500からネットワーク402を介して、第1定義情報、第2定義情報、および、是正対象設備機器、等の情報の送信を要求する指令を受信する。当該指令を受信するとコントローラ100aは、グループ定義情報作成部114aが作成した第2グループ定義情報、比較部115aにより抽出された第1グループ定義情報と第2グループ定義情報との相違点、および、案内部116aによる案内メッセージ、等の情報を、通信部130aおよびネットワーク402を介して利用者の端末500に送信する。したがって、これらの情報は、利用者の端末500の表示部に表示される。
【0089】
(6−12)変形例1L 分析結果に基づいた制御自動選択および提示
上記実施形態において、コントローラ100aの分析部113aは、複数の空調機200の操作情報の分析に基づいてグルーピングの妥当性を判定している。そして、案内部116aは、分析部113aによる判定に基づいてグルーピングの是正を利用者に促す。しかし、他の実施形態においては、コントローラ100aに、分析部113aによる操作情報あるいは運転情報の分析に基づいて複数の空調機200の制御方法を利用者に対して提案させてもよい。例えば、設定温度の変更回数が所定の回数を超えることが分析部113aによる分析に基づいて判定された場合に、コントローラ100aは、設定温度の復帰を短くした省エネルギー制御を利用者に提案するなどをしてもよい。
【0090】
(6−13)変形例1M 簡易な妥当性判定ロジック
上記実施形態において、分析部113aは、「(3−2)グルーピングの妥当性の判定」にて説明したとおり、類似点を共有する複数の空調機200が第1グループ定義情報において同一のグループに属しており、かつ、第1グループ定義情報において異なる類似点を有する空調機200が同一のグループに属していないか、という観点により第1グループ定義情報に定義されている複数の空調機200のグルーピングの妥当性を判定している。しかし、他の実施形態においては、次のような簡易なロジックにより分析部113aは、第1グループ定義情報に定義されている複数の空調機200のグルーピングの妥当性を判定してもよい。すなわち、分析部113aは、類似点を共有する複数の空調機200が第1グループ定義情報において同一のグループに属しているか否かという観点により第1グループ定義情報に定義されているグルーピングの妥当性を判定する。これによっても、複数の空調機200の妥当なグルーピングを探り当てることが可能であり、また、効率のよい複数の空調機200の制御を実現することが可能になる。
【0091】
<第2実施形態>換気装置
次に、本発明の第2実施形態に係る設備機器制御装置について図を用いて説明する。
【0092】
(1)全体構成
本発明の第2実施形態に係る設備機器制御装置は、コントローラ100bである。コントローラ100bが制御する複数の設備機器は、複数の換気装置210であり、図13に示されているとおり通信線400bを介して複数の換気装置210に接続されている。また、各換気装置210の設置場所には、図示されていないが、人の存在の検知が可能な人検知センサ、および、設置場所における二酸化炭素濃度等の空気質を検知可能な空気質センサが設置されており、通信線400bを介してコントローラ100bに接続されている。
【0093】
コントローラ100bは、図14に示すとおり、制御部110b、記憶部120b、通信部130b、および、表示部140bから構成されている。記憶部120b、通信部130b、および、表示部140bは、制御対象である複数の設備機器が換気装置210である以外は、本発明の第1実施形態に係るコントローラ100aの記憶部120a、通信部130a、および、表示部140aと同じ構成であるので説明を省略する。
【0094】
また、制御部110bは、グループ定義情報受付部111b、グループ制御部112b、分析部113b、グループ定義情報作成部114b、比較部115b、案内部116b、および、グループ定義情報更新部117bを有している。これら各部は、それぞれ、本発明の第1実施形態に係るコントローラ100aのグループ定義情報受付部111a、グループ制御部112a、分析部113a、グループ定義情報作成部114a、比較部115a、案内部116a、および、グループ定義情報更新部117aに対応しており、制御対象である複数の設備機器が換気装置210である以外は、上記第1実施形態の「(1)全体構成」におけるグループ定義情報受付部111a、グループ制御部112a、分析部113a、グループ定義情報作成部114a、比較部115a、案内部116a、および、グループ定義情報更新部117aについての説明が当てはまる。したがって、説明を省略する。
【0095】
(2)詳細構成
以下、コントローラ100bの詳細構成について説明する。本発明の第1実施形態に係るコントローラ100aと共通する部分については、説明を省き、相違する部分についてのみ説明する。
【0096】
情報受信部131bは、さらに、人検知センサ、および、空気質センサから人の存在の検知、および、二酸化炭素濃度に関する情報を受信する。第2記憶部122bには、人検知センサ、および、空気質センサと各換気装置210とを対応付ける対応付け情報が記憶されており、各センサからの情報は、各換気装置210と対応づけられて第2記憶部122bに記憶される。当該対応付け情報は、当該センサ、あるいは、換気装置210の設置時に設置作業者等によりタッチパネル液晶ディスプレイ等の入力手段を介して入力される。分析部113bは、当該対応付け情報を参照することにより第2記憶部122bに蓄積されている各センサからの情報の中から各換気装置210の設置場所に関する環境情報を特定する。分析部113bは、人検知センサ、および、空気質センサからの情報等の換気装置210の設置場所に関する環境情報に基づいて1つ以上の観点から複数の換気装置210の類似点を抽出する。
【0097】
(3)グルーピングの分析
分析部113bが行う換気装置210のグルーピングの分析について図4のフローチャートを用いて説明する。本発明の第1実施形態に係る分析部113aが行う分析と共通する部分については、説明を省略する。なお、複数の換気装置210は、料亭等の飲食店に設置されていると仮定して説明する。
【0098】
以下に説明する処理は、所定の間隔(例えば、1ヶ月)で定期的に実行される。
【0099】
(3−1)情報の分析
本実施形態では、第2記憶部122bに蓄積されている複数の換気装置210の設置場所に関する所定の期間(例えば、一年間)の環境情報に基づいて、複数の換気装置210のグルーピングの妥当性が判定される。判定処理は、以下の点を除いては、本発明の第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と共通する部分については、説明を省略する。
【0100】
ステップS101では、分析部113bは、第2記憶部122bに蓄積されている複数の換気装置210の設置場所に関する環境情報を参照し、各換気装置210の設置場所において人の存在が検知された回数という観点から類似点を分析する。
【0101】
すなわち、分析部113bは、第2記憶部122bに記憶されている各人検知センサからの情報と各人検知センサと各換気装置210を対応付ける対応付け情報を参照し、各換気装置210の設置場所における人検知センサからの情報を特定する。分析部113bは、各換気装置210の設置場所において人の存在が検知された回数を集計し、集計結果に基づいて複数の換気装置210を1つ以上のカテゴリーに分類する。本実施形態においては、各換気装置210の設置場所において人の存在が検知された回数の集計値の最も大きいものから順に所定の数(例えば、5つ)ごとに1つのカテゴリーに分類する。分類結果は、複数の換気装置210それぞれに関連付けて記憶部120bに記憶される。同一のカテゴリーに分類された換気装置210は、類似点を共有すると判断されたことになる。
【0102】
(3−2)グルーピングの妥当性の判定
ステップS102からステップS105については、次の点を除いては本発明の第1実施形態と同じであるので、説明を省略する。すなわち、本実施形態においては、複数の設備機器は、換気装置210である。また、コントローラ100aの各構成部の代わりに当該各構成部に対応するコントローラ100bの各構成部が各処理を行う。
【0103】
(4)グルーピング是正案内
グルーピング是正案内については、次の点を除いては本発明の第1実施形態と同じであるので、説明を省略する。すなわち、本実施形態においては、複数の設備機器は、換気装置210である。また、コントローラ100aの各構成部の代わりに当該各構成部に対応するコントローラ100bの各構成部が各処理を行う。
【0104】
(5)特徴
(5−1)
上記実施形態では、コントローラ100bは、複数の換気装置210が属する1つ以上のグループを定義する第1グループ定義情報の入力を受け付けるグループ定義情報受付部111bを備えている。また、コントローラ100bは、グループ制御部112bと分析部113bを備えている。グループ制御部112bは、第1グループ定義情報に定義されたグループごとに複数の換気装置210を制御する。分析部113bは、複数の換気装置210の設置場所に関する環境情報から各換気装置210の設置場所における人の存在の検知回数を集計している。そして、分析部113bは、人の存在の検知回数という観点から複数の換気装置210の類似点を分析している。そして、分析部113bは、当該類似点に基づいて複数の換気装置210がグルーピングされているか否かという観点により第1グループ定義情報に定義されているグルーピングの妥当性を判定している。これにより、複数の換気装置210の妥当なグルーピングを探り当てることができており、また、効率のよい複数の換気装置210の制御を実現することが可能になっている。
【0105】
(5−2)
上記実施形態では、複数の換気装置210の設置場所に関する環境情報に基づいて人の存在が検知された回数という観点から複数の換気装置210の類似点が抽出されている。したがって、現在第1グループ定義情報に定義されている複数の換気装置210のグルーピングがグループ単位の制御を効率的に実行する上で妥当か否かを判定することができている。これにより、複数の換気装置210の妥当なグルーピングを探り当てることができており、また、効率のよい複数の換気装置210の制御を実現することが可能になっている。
【0106】
(6)変形例
(6−1)変形例2A 設置場所の種類を使用した実施例
上記実施形態では、「(3)グルーピングの分析」において、分析部113bは、複数の換気装置210の設置場所に関する環境情報を用いて人の存在が検知された回数という観点から類似点を分析している。しかし、他の実施形態においては、さらに、当該人の存在が検知された回数の集計値に所定の係数により重み付けを行ったものに基づいて類似点を分析してもよい。
【0107】
例えば、他の実施形態においては、建物内の空間が利用形態に基づいて区画分けされ、各換気装置210と当該換気装置210の設置場所の区画とを対応付けて登録した設置場所情報が第2記憶部122bに記憶される。当該対応付けは、換気装置210設置時に利用者等がタッチパネル液晶ディスプレイ等の入力手段を介して情報を入力することにより行われる。区画は、例えば次のように定義される。
区画A: よく使う区画で、人の滞留時間が短い区画。
区画B: よく使う区画で、人の滞留時間が長い区画。
区画C: あまり使わない区画で、人の滞留時間が短い区画。
区画D: あまり使わない区画で、人の滞留時間が長い区画。
そして、重みの係数が、例えば、区画Aは1、区画Bは2、区画Cは3、区画Dは4として、連続した数字として順に各区画に割り当てられる。この区画の定義情報は、第2記憶部122bに記憶されている。分析部113bにより第2記憶部122bに記憶されている区画の定義情報および設置場所情報が参照され、各換気装置210の人の存在が検知された回数の集計値に当該換気装置210が設置されている区画に応じてこれらの係数がかけられる。分析部113bにより、複数の換気装置210は、この積算の結果算出された数値の最も大きいものから順に所定の数(例えば、4つ)ごとに1つのカテゴリーに分類される。分類結果は、複数の換気装置210それぞれに関連付けて記憶部120bに記憶される。
【0108】
また、当該設置場所情報を次のようにグルーピングする上での制約条件として使用してもよい。すなわち、複数の換気装置210を当該区画ごとに先ず分類し、各区画に登録されている換気装置210の中で更に各設置場所における人の存在が検知された回数の集計値に基づいて分類してもよい。あるいは、複数の換気装置210を各設置場所における人の存在が検知された回数の集計値に基づいて分類した後、各分類の中で換気装置210を登録されている区画に基づいて更に分類してもよい。こうすることにより、複数の換気装置210が複数の区画を横断してグルーピングされないようにすることができる。
【0109】
(6−2)変形例2B 空気質(二酸化炭素濃度)情報を使用した実施例
上記実施形態の「(3)グルーピングの分析」において、分析部113bは、複数の換気装置210の設置場所に関する環境情報を用いて人の存在が検知された回数という観点から類似点を分析している。しかし、他の実施形態においては、複数の換気装置210の設置場所に関する環境情報に基づいて二酸化炭素濃度等の空気質の観点から複数の換気装置210の類似点を分析してもよい。例えば、各換気装置210の設置場所において二酸化炭素濃度が閾値としての所定の値(例えば、1000ppm)を超えた回数という観点から類似点を分析してもよい。この場合、「(3−1)情報の分析」において説明した図4のステップS101の処理についてのみ、内容が次のように変形される。
【0110】
分析部113bは、第2記憶部122bに蓄積されている各換気装置210の設置場所に関する環境情報を参照し、過去の所定の期間(例えば、1年間)における各換気装置210の設置場所における二酸化炭素濃度が閾値としての所定の値(例えば、1000ppm)を超えた回数を集計する。集計値をグラフで表すと図15のようになる。複数の換気装置210は、当該閾値を超えた回数の最も多いものから順に所定の数(例えば、4つ)ごとに分類される。図15の例では、トイレ、廊下、個室1、および、個室2が1つのカテゴリーに、残ったテーブル席1、テーブル席2、および、広間がもう1つのカテゴリーに分類される。分類結果は、複数の換気装置210それぞれに関連付けて記憶部120bに記憶される。
【0111】
なお、更に他の実施形態においては、各換気装置210の設置場所における二酸化炭素濃度が当該閾値を超えていた時間の長さ、あるいは、閾値を超えるまでの間隔という観点から複数の換気装置210の類似点を分析してもよい。
【0112】
(6−3)変形例2C 簡易な妥当性判定ロジック
上記実施形態において、分析部113bは、類似点を共有する複数の換気装置210が第1グループ定義情報において同一のグループに属しており、かつ、第1グループ定義情報において異なる類似点を有する換気装置210が同一のグループに属していないか、という観点により第1グループ定義情報に定義されている複数の空調機200のグルーピングの妥当性を判定する。しかし、他の実施形態においては、次のような簡易なロジックにより分析部113bは、第1グループ定義情報に定義されている複数の換気装置210のグルーピングの妥当性を判定してもよい。すなわち、分析部113bは、類似点を共有する複数の換気装置210が第1グループ定義情報において同一のグループに属しているか否かという観点により第1グループ定義情報に定義されているグルーピングの妥当性を判定する。これによっても、複数の換気装置210の妥当なグルーピングを探り当てることが可能であり、また、効率のよい複数の換気装置210の制御を実現することが可能になる。
【0113】
<第3実施形態>照明機器
次に、本発明の第3実施形態に係る設備機器制御装置について図を用いて説明する。
【0114】
(1)全体構成
本発明の第2実施形態に係る設備機器制御装置は、コントローラ100cである。コントローラ100cが制御する複数の設備機器は、複数の照明機器220であり、図16に示されているとおり通信線400cを介して複数の照明機器220に接続されている。また、各照明機器220の設置場所には、図示されていないが、人の存在の検知が可能な人検知センサ等のセンサが設置されており、通信線400cを介してコントローラ100cに接続されている。
【0115】
コントローラ100cは、図17に示すとおり、制御部110c、記憶部120c、通信部130c、および、表示部140cから構成されている。記憶部120c、通信部130c、および、表示部140cは、制御対象である複数の設備機器が照明機器220である以外は、本発明の第1実施形態に係るコントローラ100aの記憶部120a、通信部130a、および、表示部140aと同じ構成であるので説明を省略する。
【0116】
また、制御部110cは、グループ定義情報受付部111c、グループ制御部112c、分析部113c、グループ定義情報作成部114c、比較部115c、案内部116c、および、グループ定義情報更新部117cを有している。これら各部は、それぞれ、本発明の第1実施形態に係るコントローラ100aのグループ定義情報受付部111a、グループ制御部112a、分析部113a、グループ定義情報作成部114a、比較部115a、案内部116a、および、グループ定義情報更新部117aに対応しており、制御対象である複数の設備機器が照明機器220である以外は、上記第1実施形態の「(1)全体構成」におけるグループ定義情報受付部111a、グループ制御部112a、分析部113a、グループ定義情報作成部114a、比較部115a、案内部116a、および、グループ定義情報更新部117aについての説明が当てはまる。したがって、説明を省略する。
【0117】
(2)詳細構成
以下、コントローラ100cの詳細構成について説明する。本発明の第1実施形態に係るコントローラ100aと共通する部分については、説明を省き、相違する部分についてのみ説明する。
【0118】
情報受信部131cは、さらに、人検知センサから人の存在の検知に関する情報を受信する。第2記憶部122cには、人検知センサと各照明機器220とを対応付ける対応付け情報が記憶されており、人検知センサからの情報は、各照明機器220と対応付けられて第2記憶部122cに記憶される。当該対応付け情報は、当該人検知センサ、あるいは、照明機器220の設置時に設置作業者等によりタッチパネル液晶ディスプレイ等の入力手段を介して入力される。分析部113cは、当該対応付け情報を参照することにより第2記憶部122cに蓄積されている各センサからの情報の中から各照明機器220の設置場所に関する環境情報を特定する。分析部113cは、人の存在の検知に関する情報等の照明機器220の設置場所に関する環境情報に基づいて1つ以上の観点から複数の照明機器220の類似点を抽出する。
【0119】
(3)グルーピングの分析
分析部113cが行う照明機器220のグルーピングの分析について図4のフローチャートを用いて説明する。本発明の第1実施形態に係る分析部113aが行う分析と共通する部分については、説明を省略する。なお、複数の照明機器220は、料亭等の飲食店に設置されていると仮定して説明する。
【0120】
以下に説明する処理は、所定の間隔(例えば、1ヶ月)で定期的に実行される。
【0121】
(3−1)情報の分析
本実施形態では、第2記憶部122cに蓄積されている複数の照明機器220の設置場所に関する所定の期間(例えば、一年間)の環境情報に基づいて、複数の照明機器220のグルーピングの妥当性が判定される。判定処理は、以下の点を除いては、本発明の第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と共通する部分については、説明を省略する。
【0122】
ステップS101では、分析部113cは、第2記憶部122cに蓄積されている複数の照明機器220の設置場所に関する環境情報を参照し、各照明機器220の設置場所において人の存在が検知された回数という観点から類似点を分析する。
【0123】
すなわち、分析部113cは、第2記憶部122cに記憶されている各人検知センサからの情報と各人検知センサと各照明機器220を対応付ける対応付け情報を参照し、各照明機器220の設置場所における人検知センサからの情報を特定する。分析部113cは、各照明機器220の設置場所において人の存在が検知された回数を集計し、集計結果に基づいて複数の照明機器220を1つ以上のカテゴリーに分類する。本実施形態においては、各照明機器220の設置場所において人の存在が検知された回数の集計値の最も大きいものから順に所定の数(例えば、5つ)ごとに1つのカテゴリーに分類する。分類結果は、複数の照明機器220それぞれに関連付けて記憶部120cに記憶される。同一のカテゴリーに分類された照明機器220は、類似点を共有すると判断されたことになる。
【0124】
(3−2)グルーピングの妥当性の判定
ステップS102からステップS105については、次の点を除いては本発明の第1実施形態と同じであるので、説明を省略する。すなわち、本実施形態においては、複数の設備機器は、照明機器220である。また、コントローラ100aの各構成部の代わりに当該各構成部に対応するコントローラ100cの各構成部が各処理を行う。
【0125】
(4)グルーピング是正案内
グルーピング是正案内については、次の点を除いては本発明の第1実施形態と同じであるので、説明を省略する。すなわち、本実施形態においては、複数の設備機器は、照明機器220である。また、コントローラ100aの各構成部の代わりに当該各構成部に対応するコントローラ100cの各構成部が各処理を行う。
【0126】
(5)特徴
(5−1)
上記実施形態では、コントローラ100cは、複数の照明機器220が属する1つ以上のグループを定義する第1グループ定義情報の入力を受け付けるグループ定義情報受付部111cを備えている。また、コントローラ100cは、グループ制御部112cと分析部113cを備えている。グループ制御部112cは、第1グループ定義情報に定義されたグループごとに複数の照明機器220を制御する。分析部113cは、複数の照明機器220の設置場所に関する環境情報から各複数の照明機器220の設置場所における人の存在の検知回数を集計している。そして、分析部113cは、人の存在の検知回数という観点から複数の照明機器220の類似点を分析している。そして、分析部113cは、当該類似点に基づいて複数の照明機器220がグルーピングされているか否かという観点で第1グループ定義情報に定義されているグルーピングの妥当性を判定している。これにより、複数の照明機器220の妥当なグルーピングを探り当てることができており、また、効率のよい複数の照明機器220の制御を実現することが可能になっている。
【0127】
(5−2)
上記実施形態では、複数の照明機器220の設置場所に関する環境情報に基づいて人の存在が検知された回数という観点から複数の照明機器220の類似点が抽出されている。したがって、現在第1グループ定義情報に定義されている複数の照明機器220のグルーピングがグループ単位の制御を効率的に実行する上で妥当か否かを判定することができている。これにより、複数の照明機器220の妥当なグルーピングを探り当てることができており、また、効率のよい複数の照明機器220の制御を実現することが可能になっている。
【0128】
(6)変形例
(6−1)変形例3A 設置場所情報を使用した実施例
上記実施形態では、「(3)グルーピングの分析」において、分析部113cは、複数の照明機器220の設置場所に関する環境情報を用いて人の存在が検知された回数という観点から複数の照明機器220の類似点を分析している。しかし、他の実施形態においては、さらに、当該人の存在が検知された回数の集計値に所定の係数により重み付けを行ったものに基づいて類似点を分析してもよい。
【0129】
例えば、他の実施形態においては、建物内の空間が利用形態に基づいて区画分けされ、各照明機器220と当該照明機器220の設置場所の区画とを対応付けて登録した設置場所情報が第2記憶部122cに記憶される。当該対応付けは、照明機器220設置時に利用者等がタッチパネル液晶ディスプレイ等の入力手段を介して情報を入力することにより行われる。区画は、例えば次のように定義される。
区画A: よく使う区画で、人の滞留時間が短い区画。
区画B: よく使う区画で、人の滞留時間が長い区画。
区画C: あまり使わない区画で、人の滞留時間が短い区画。
区画D: あまり使わない区画で、人の滞留時間が長い区画。
そして、重みの係数が、例えば、区画Aは1、区画Bは2、区画Cは3、区画Dは4として、連続した数字として順に各区画に割り当てられる。この区画の定義情報は、第2記憶部122cに記憶されている。分析部113cにより第2記憶部122cに記憶されている区画の定義情報および設置場所情報が参照され、各照明機器220の人の存在が検知された回数の集計値に当該照明機器220が設置されている区画に応じてこれらの係数がかけられる。分析部113cにより、複数の照明機器220は、この積算の結果算出された数値の最も大きいものから順に所定の数(例えば、4つ)ごとに1つのカテゴリーに分類される。分類結果は、複数の照明機器220それぞれに関連付けて記憶部120cに記憶される。
【0130】
また、当該設置場所情報を次のようにグルーピングする上での制約条件として使用してもよい。すなわち、複数の照明機器220を当該区画ごとに先ず分類し、各区画に登録されている照明機器220の中で更に各設置場所における人の存在が検知された回数の集計値に基づいて分類してもよい。あるいは、複数の照明機器220を各設置場所における人の存在が検知された回数の集計値に基づいて分類した後、各分類の中で照明機器220を登録されている区画に基づいて更に分類してもよい。こうすることにより、複数の照明機器220が複数の区画を横断してグルーピングされないようにすることができる。
【0131】
(6−2)変形例3B 簡易な妥当性判定ロジック
上記実施形態において、分析部113cは、類似点を共有する複数の照明機器220が第1グループ定義情報において同一のグループに属しており、かつ、第1グループ定義情報において異なる類似点を有する照明機器220が同一のグループに属していないか、という観点により第1グループ定義情報に定義されている複数の照明機器220のグルーピングの妥当性を判定する。しかし、他の実施形態においては、次のような簡易なロジックにより分析部113cは、第1グループ定義情報に定義されている複数の照明機器220のグルーピングの妥当性を判定してもよい。すなわち、分析部113cは、類似点を共有する複数の照明機器220が第1グループ定義情報において同一のグループに属しているか否かという観点により第1グループ定義情報に定義されているグルーピングの妥当性を判定する。これによっても、複数の照明機器220の妥当なグルーピングを探り当てることが可能であり、また、効率のよい複数の照明機器220の制御を実現することが可能になる。
【0132】
上述した本発明の実施形態はいずれも例示であって本発明の範囲を制限するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0133】
本発明にかかる設備機器制御装置は、建物内に設置された複数の設備機器をグループ単位で効率良く制御し、省エネルギーを実現するために利用可能である。
【符号の説明】
【0134】
100a、100b、100c コントローラ(設備機器制御装置)
110a、110b、110c 制御部
111a、111b、111c グループ定義情報受付部
112a、112b、112c グループ制御部
113a、113b、113c 分析部
114a、114b、114c グループ定義情報作成部
115a、115b、115c 比較部
116a、116b、116c 案内部
117a、117b、117c グループ定義情報更新部
121a、121b、121c 第1記憶部
122a、122b、122c 第2記憶部
131a、131b、131c 情報受信部
140a、140b、140c 表示部
200 空調機
210 換気装置
220 照明機器
303 遠隔センタ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0135】
【特許文献1】特開2003−185234号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の設備機器(200、210、220)を制御する設備機器制御装置(100a、100b、100c)であって、
前記複数の設備機器(200、210、220)が属する1つ以上のグループを定義する第1グループ定義情報の入力を受け付けるグループ定義情報受付部(111a、111b、111c)と、
前記第1グループ定義情報を記憶する第1記憶部(121a、121b、121c)と、
前記第1記憶部(121a、121b、121c)が記憶する前記第1グループ定義情報を参照し、前記複数の設備機器(200、210、220)を前記1つ以上のグループ単位で制御するグループ制御部(112a、112b、112c)と、
前記複数の設備機器(200、210、220)の操作情報又は運転情報、および、前記複数の設備機器(200、210、220)の設置場所に関する環境情報のうちの少なくとも1つの情報である第1情報に基づいて1つ以上の観点から前記複数の設備機器(200、210、220)の類似点を抽出し、前記類似点を共有する前記複数の設備機器(200、210、220)が前記第1グループ定義情報において同一の前記グループに属しているか否かを判定する分析部(113a、113b、113c)と、
を備える、
設備機器制御装置(100a、100b、100c)。
【請求項2】
前記操作情報は、前記複数の設備機器(200、210、220)それぞれの起動、停止、設定温度の変更、および、運転の種類の切り替えの操作のうちの少なくとも1つに関する情報であり、
前記運転情報は、前記複数の設備機器(200、210、220)それぞれの起動時刻、停止時刻、運転の種類、および、運転による設備機器に対する負荷のうちの少なくとも1つに関する情報であり、
前記環境情報は、前記複数の設備機器(200、210、220)それぞれの設置場所における人の存在の有無、二酸化炭素濃度、気温、湿度、設置場所の種類、および、設置状態のうちの少なくとも1つに関する情報であり、
前記1つ以上の観点は、
前記複数の設備機器(200、210、220)の運転の時間帯、
前記複数の設備機器(200、210、220)の運転および操作の態様を含む使用方法、
前記複数の設備機器(200、210、220)のスケジュールされている制御が解除された回数、
前記複数の設備機器(200、210、220)の負荷状態、
および、前記複数の設備機器(200、210、220)の設置場所における人の滞在様式、
のうちの少なくとも1つである、
請求項1に記載の設備機器制御装置(100a、100b、100c)。
【請求項3】
前記第1情報を蓄積して記憶する第2記憶部(122a、122b、122c)、
をさらに備え、
前記分析部(113a、113b、113c)は、前記第2記憶部に蓄積された第1情報を参照する、
請求項1または2のいずれかに記載の設備機器制御装置(100a、100b、100c)。
【請求項4】
前記分析部(113a、113b、113c)による判定に基づいて前記複数の設備機器(200、210、220)が属する新たな1つ以上のグループの定義情報である第2グループ定義情報を作成するグループ定義情報作成部(114a、114b、114c)と、
前記分析部による判定および前記グループ定義情報作成部(114a、114b、114c)が作成した前記第2グループ定義情報を表示する表示部(140a、140b、140c)と、
をさらに備える、
請求項1から3のいずれかに記載の設備機器制御装置(100a、100b、100c)。
【請求項5】
前記第1グループ定義情報と前記第2グループ定義情報とを比較して相違点である相違情報を抽出する比較部(115a、115b、115c)、
をさらに備え、
前記表示部(140a、140b、140c)は、前記相違情報をさらに表示する、
請求項4に記載の設備機器制御装置(100a、100b、100c)。
【請求項6】
利用者に前記第1グループ定義情報の入力方法を前記表示部を介して案内する案内部(116a、116b、116c)、
をさらに備え、
前記相違情報は、前記複数の設備機器(200、210、220)のうち前記第1グループ定義情報と前記第2グループ定義情報とで異なるグループに属する1つ以上の是正対象設備機器を特定する情報を含み、
前記案内部(116a、116b、116c)は、前記分析部の判定に基づいて前記1つ以上の是正対象設備機器の属するグループの変更方法を案内する、
請求項5に記載の設備機器制御装置(100a、100b、100c)。
【請求項7】
前記第1記憶部に記憶されている第1グループ定義情報を更新するグループ定義情報更新部(117a、117b、117c)、
をさらに備え、
前記グループ定義情報更新部(117a、117b、117c)は、前記第2グループ定義情報に基づいて前記第1記憶部に記憶されている第1グループ定義情報を更新する、
請求項4から6のいずれかに記載の設備機器制御装置(100a、100b、100c)。
【請求項8】
前記分析部(113a、113b、113c)は、
前記類似点を共有する前記複数の設備機器(200、210、220)が前記第1グループ定義情報において同一の前記グループに属しており、かつ、前記類似点を共有しない前記複数の設備機器(200、210、220)が前記第1グループ定義情報において同一の前記グループに属していないか、
否かを判定する、
請求項1から7のいずれかに記載の設備機器制御装置(100a、100b、100c)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図13】
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