説明

診断デバイス用のマルチレンズ光アセンブリ

サンプルの中の検体の存在に関連する蛍光現象を検出するための診断装置が開示される。装置はハウジング、励起光源(66)および光検出器(70)、および一体のマルチサーフェス光モジュール(62)を含む。光モジュール(62)は一体に成形され、光源(66)からの励起光を装置の検体検出ゾーン(30)の中の焦点領域(60)に導くための焦点形成光学面(80)を有するアップストリーム(63)部分、および検出ゾーン(30)の中の蛍光現象によって生成される蛍光放出光を励起光の経路と実質的に垂直の方向に光検出器(70)に導くための第2の焦点形成度付き光学面および少なくとも1個の反射面を有するダウンストリーム部分(65)から成る。光モジュール(62)はマルチサンプル、サンプルアレイ、および使い捨てカートリッジのフォーマットを含む各種のアッセイフォーマットに適用され得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロフルイディクス診断デバイス、免疫吸着剤アッセイまたはDNAチップなどの、蛍光検出診断デバイスに使用するためのマルチレンズ光アセンブリに関する。望ましくは、単一部品のポリマー構造のような、例えば射出成形法によって一体に形成されたアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば血液、尿、または唾液のサンプルの中の検体の存在または量を検出するために、蛍光または吸収などの光学的感知を使用する、多くの種類の診断デバイスがある。蛍光検出は特に、高い感度および蛍光プローブの広い有効性のために、および蛍光プローブに良く適合する様々な種類のアッセイフォーマットのために、多数の異なる種類の、酵素、抗原、抗体、代謝生成物、核酸および細胞型のアッセイに適用されてきた。
【0003】
例えば、チップの上の1つ以上のアレイ領域と結合する検体を検出するためのDNAチップまたはタンパク質チップは、一般的にチップと結合する検体を検出するために蛍光マーカーを採用する。抗原検体の結合現象は、蛍光プローブを採用する固相または均質なアッセイフォーマットにおいて容易に測定される。蛍光消光に依存する近接効果に基づく蛍光検出は、蛍光の性質を有効活用する診断および検出に関する、別の大きな分野を提供する。
【0004】
しかしながら、蛍光検出アッセイの1つの制約は、特殊な蛍光読取り装置を必要とすることであった。このような読取り装置は高価なものとは限らないが、それが、家庭での試験において、および小規模なクリニックの医療用または獣医用の設備において、および、例えば小型の持ち運び容易なおよび/または使い捨てアッセイ装置によって恩恵を得るバイオエージェントに対する空気または水の試験において、蛍光アッセイの広範囲な採用を阻害してきた。
【0005】
それゆえに、家庭または小規模クリニックでの使用のために設計され、使い捨て試験ユニットまたは使い捨てアッセイカートリッジに対して容易に適用可能な、診断用蛍光検出装置またはデバイスを提供することは有益である。核酸アレイのような、複数のサンプルおよび/またはサンプルのアレイを取り扱うことのできるようなデバイスを提供することはさらに望ましいことである。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願は、一局面において、装置にあてがわれたサンプルの中の検体の存在に関連する蛍光現象を検出するための診断装置を含む。該装置はハウジング、ハウジングの中に取り付けられた励起光の光源および光検出器を含み、さらに、光源および光検出器と接近してハウジングの中に置かれる、複数の光学面を内蔵する光モジュールを含む。光モジュールは、単一部品または一体の物体、例えば成形された高分子物体として形成されることが望ましく、光源からの励起光を装置の中の検体検出ゾーンを定義する焦点域に導くための第1の焦点形成光学面を有するアップストリーム部分、および、検出ゾーンの内部での蛍光現象によって生成される蛍光放出光線を、検出ゾーンの中では励起光エネルギの経路と実質的に垂直な伝播方向に、光検出器まで導くための第2の焦点形成光学面および少なくとも1個の反射面を内蔵するダウンストリーム部分から構成される。
【0007】
ハウジングの中の電子ユニットが、励起光源を活性化するために励起光源と、そこから電気信号を受信し該信号を検体検出信号に変換するために光検出器と、および検出信号を表示するために装置の中のディスプレイに、結合されるように動作する。
【0008】
一般的な一実施形態においては、検体検出ゾーンは蛍光励起光源からのフォーカスされた光エネルギを、アップストリーム焦点形成光学面を直接経由して受光するように位置する。こののち「直接光源」フォーマットとしても参照されるこの実施形態においては、光源は1個のLEDであり得、または異なる波長の励起光を検出ゾーンの1つの焦点域に導くか、または検出ゾーンの2つ以上の分離した焦点域に導くために、2個以上の並置されたLEDであり得る。
【0009】
またこの実施形態においては、光モジュールは検出ゾーンからの光をモジュールの中の第2の焦点形成光学面に導くために、背面および頂面、ならびに背面および頂面の上にそれぞれ形成される第1および第2の反射面を有し得る。該装置は分離した異なる波長の蛍光放出現象を検出するために、検出器の中に2個以上の並置された光検出器を含み得る。ダウンストリームサブアセンブリの中の焦点形成光学面はスプリット(すなわち、二分岐(bifurcate))され得、検出ゾーンからの蛍光放出光をそれぞれの光検出器に、それぞれの光検出器と関連する分離したフィルタを通して導くように設計され得る。代替案として、アセンブリの頂面は検出ゾーンからの蛍光放出光を2個以上の並置された光検出器に導くために、「屋根型」形状または曲面であり得る。
【0010】
光源および光検出器はハウジングの中の支持体の上に置かれ得、光モジュールは前記支持体の上に取り付けられ得る。装置の中の検出ゾーンは、サンプルを受け取りそれを検出ゾーンの中に導くように設計されるサンプル取り扱いデバイスの中に含まれ得る。
【0011】
サンプル取り扱いデバイスは、光アセンブリの表面の上に被せられるマイクロフルイディクスプレートを含み得る。代替案として、サンプル取り扱いデバイスは、抗体を有するある種の検体をタグ付けする固体の化学物質によってコーティングされたストリップのような、デバイスアセンブリの中に挿入されるストリップであり得る。光モジュール、LEDおよび光検出器部品、および付属するサンプル取り扱いデバイスは、ハウジングの中に取り外し可能に取り付けられる使い捨てカートリッジを形成し得る。
【0012】
モジュールは、サンプルアレイにおける複数のサンプルの中の検体の存在と関連する蛍光現象を検出するために並置して配置される、複数のこのようなモジュールの部分として形成され得る。代替案として、1個の装置は複数の光経路セクションを含み得、それぞれは複数の光源の1つからの光を個別の検出ゾーン、例えば直線的なアレイの検出ゾーンを経由して、および検出ゾーンから関連する光検出器へと、光を導き得る。
【0013】
第2の一般的な実施形態においては、光源および光検出器は実質的に同じ方向を向き、検出ゾーンの相対する側に配置され、その結果、光源からの光伝播経路は検出ゾーンに向かいフォーカスされるとともに反射されなければならず、このようにして、「反射光源」フォーマットを定義する。検出ゾーンはサンプルを受け取りそれを検出ゾーンに導くサンプル取り扱いデバイスの部分であり得る。サンプル取り扱いデバイスおよび光モジュールは一緒に密閉され、サンプル受け取りウエルおよび検体検出ゾーンを有する閉囲された流体取り扱い構造を定義するカートリッジを形成し得る。
【0014】
また第2の一般的な実施形態においては、光源および光検出器は実質的に同じ方向を向き、検出ゾーンの相対する側に配置され得る。ここではアップストリーム部分は、その焦点位置が前記光源に、またはその近くに位置する第1の収束光学面と、第1の収束光学面からの励起光を検体検出ゾーンの中にフォーカスする機能を有する第2の収束光学面と、第2の光学面と協働して光源と光検出器との間で光線の方向を反転する第1の反射面とを含み得る。ダウンストリーム部分は、その焦点位置が検出ゾーンに、またはその近くに位置し、その光学軸が第2の収束光学面の光学軸と実質的に直交する第3の収束光学面と、検出ゾーンの中で生成され第3の収束光学面を経由する蛍光光線を光検出器の上にフォーカスするのに有効な第4の収束光学面と、第3の光学面と協働して第3の光学面と光検出器との間で放出光の伝播の方向を反転する第2および第3の反射面とを含み得る。
【0015】
これらの全ての実施形態において、光源は好ましくは発光ダイオード(LED)であり、所望の蛍光励起波長、例えばブルーまたはグリーンの波長、を放出するものであることが望ましい。LEDからの励起光があたる第1の光学面は、ダイオードからの光線を第1の光学面によって形成される光学視野(optical field)の中心に向けてオフセットする働きをする曲率を有し得、光学視野の中心の領域の明るさを増す。
【0016】
記述された様々な実施形態を含む、上に記載された光モジュールはまた、本発明の別の局面を形成する。
【0017】
本発明のこれらのおよび他の目的および特徴は、本発明に関する以下の詳細な記載内容が添付の図面と関連付けて読まれるときには、より十分に明らかとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明は、蛍光検出診断デバイスまたは装置のマルチサーフェス光モジュールを含む。以下に記載されるように、光モジュールは一体に(単一部品に)成形された物体、例えば成形されたプラスチック物体として形成されることが望ましく、マイクロフルイディクスフォーマット、複数サンプルフォーマット、およびアレイフォーマットなどの様々なアッセイデバイスおよびフォーマットの目的に合わせて作られ得る。それは例えばマイクロフルイディクスまたは他の小さいデバイスに使用するために、小さな寸法に製作され得、例えばマイクロフルイディクスプレートをアセンブリの複数の表面の1つに被せることによって、サンプル取り扱いエレメントと統合され得る。付属する流体取り扱い構造を含むモジュールは、読取り装置の中に取り外し可能に挿入され得る使い捨てカートリッジであり得、または使い捨てデバイスの固定されたエレメントであり得る。
【0019】
その最も一般的な局面において光モジュールは、(i)光源からの励起光を検体検出ゾーンを定義する焦点域に導くための、第1の焦点形成光学面を有するアップストリーム部分、および(ii)検出ゾーンの内部の蛍光現象によって生成される蛍光放出光線を、検出ゾーンの内部では励起光の経路と実質的に垂直の方向に、光検出器まで導くための第2の焦点形成光学面および少なくとも1個の反射面を有するダウンストリーム部分、とを含む。
【0020】
図示の目的のために、光モジュールは二つの一般的な実施形態に関して記載される。一つの実施形態は「反射光源」フォーマットを有し、この場合には蛍光検出光源からの光は検出ゾーンに向けてフォーカスされ、反射されなければならない。光モジュールの反射光源実施形態は、図2の下部に示されており、マイクロフルイディクスレザバーチャンバの中の蛍光信号(蛍光ラベル付けされた精子からの)の累積値に基づいて、精子の数および運動能力を測定するように設計された使い捨て精子運動能力診断装置の部分として記載される。より一般的には、この実施形態はオフセット光源/検出ゾーンの構成を有する任意の蛍光検出デバイスに適する。
【0021】
図7〜図12に関連して記載された、別の一般的な実施形態においては、検体検出ゾーンは蛍光励起光源からのフォーカスされた光を、アップストリーム焦点形成光学面を直接経由して受光する位置に置かれる。今後「直接光源」フォーマットとして参照されるこの実施形態においては、光源は1個のLED、または、1個または1個以上の焦点領域の内部に異なる波長の励起光を導くために、並置された2個以上のLEDであり得る。
【0022】
直接光源フォーマットは、理解されるように、モジュールの光学設計を単純化する。この実施形態は、1個以上の光源からの励起光が、サンプルホルダーの中の1つ以上の焦点領域に直接的に(反射せずに)フォーカスされる、任意の蛍光検出デバイスに適している。例えばアレイフォーマットにおいて、光モジュールは1個の光源からの光を複数のアレイ検出ゾーンのそれぞれの上にフォーカスするための光学面アレイを内蔵し得る。
【0023】
(A.反射光源フォーマットを有するアッセイ装置)
図1は本発明に従って構成された、前方への精子運動能力および精液中の活動的精子の密度を測定するための、内蔵型(self−contained)アッセイ装置またはデバイス20を示す。図の中に示される外側のケースまたはハウジング22は、(i)その内部で精子の運動能力特性が決定される内部サンプル取り扱い構造、(ii)光源および、この場合にはマイクロフルイディクス構造の中の蛍光ラベル付けされた精子の累積値である、蛍光現象を検出する光検出器を含む検出システム、(iii)マルチサーフェス光モジュール、および(iv)検出された信号に基づいて精子の特性を決定するために、検出システムに動作的に接続される電子制御ユニット、を備える。これら構成要素の構造および動作は以下に記載される。
【0024】
図1に見られるように、ケース22はサンプル受け入れ開口24を定義し、それは記載されるように、デバイスの中のマイクロフルイディクスシステムの中のサンプル受け入れレザバーと内部でつながる。放出された精液の全体積を集め、サンプルを準備するためのキュベットあるいはサンプル収集ホルダー26が、また示されている。キュベットは体積の指示目盛り(示されていない)によって、最小の精液体積、すなわち適切な男性の受精能力の標準としてWHOによって必要と決定された1.5mL、を示し得る。流体をホルダーからデバイスの中のマイクロフルイディクス構造に移すために、キュベットはデバイスの開口24の中に直接挿入され得、または、放出された精液の全体積の一部分、全サンプル量の希釈、または全サンプル量の他の液体または固体の化学物質との混合を含むために、追加的なサンプル準備容器が提供され得る。
【0025】
サンプル受け入れウエルの中に挿入されるキュベットは、集計(aggregate)サンプルホルダーと呼ばれ、キュベットの底面全体を含む底面開口、または開口の底面の中の鋭いアクセス(注射針のような)ポートによって容易に開けられる底面の小さい寸法のセットを有し得る。底面はサンプルの漏れることなく穴開けがされるように、ゴムまたはワックスによって作られ得る。サンプルは毛細管現象によって流体流路の中に引き込まれ得る。サンプルホルダーは、ラベリング合成物および/または消化酵素などのような、固体および/または液体の化合物を予め入れておくか、またはコーティングしておくことができる。コラゲナーゼまたはトリプシンなどのような消化酵素が精液サンプルの自然なタンパク質加水分解を促進するために使用され得る。塩化ナトリウムおよびフルクトースなどのような化学物質が精液サンプルの試験管内での生存率を高めるために加えられ得る。キュベットはまた、一般的には、以下に記載されるように、蛍光レポーターのような検出レポーターによって精子をラベリングするための、精子ラベリング試薬を含む。
【0026】
サンプルホルダーは液体の試薬が予め満たされるか、またはホルダーの中のサンプルに加えるために液体の試薬が別の流体分配器の中でユーザーに供給され得る。液体試薬は砂糖および食塩の等浸透圧性の(iso−osmolar)(約290mOsm)水溶液を含み得、フルクトース、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、および塩化カリウムを第1義的に含むがこれに限定されず、HEPES緩衝によって生理的pHに維持される。
【0027】
ホルダーの中に予め満たされた溶液または固体の試薬はラベリング合成物を含み得、またはラベリング合成物は固体の形で添加用レザバーの中またはメモリ付きシリンダの中に含まれ得る。ラベリング合成物は凝縮または量子収量(quantum yield)のいずれかによって溶液の中で弱い蛍光性を示し、アクティブな集中、分割、またはエステラーゼ活性化による強度な凝縮によるか、または脂質の挿入または環境の変化による量子収量の増加によって、精子細胞の上または中で強い蛍光性を示す。
【0028】
サンプルホルダーがデバイスの中に挿入されたときには、鋭いアクセスポートが集計サンプルホルダーの底を突き破るために使用され、集計サンプルはそこでアッセイデバイスの中の流体通路へのアクセスを得る。代替案としては、キュベットの中で試薬と混合されたときに、サンプルは開口の中に注がれ得、例えば酵素の溶解可能なプラグを溶かすことによって、またはユーザーによってシールを取り去ることによって、そこからマイクロフルイディクス構造に入ることをし得る。図の中にはまた、ユーザーにアッセイ結果を表示するためのディスプレイ28が示されている。好適な実施形態においては、デバイス20は小型の、手で持ち運び可能な、使い捨てデバイスとして製造される。
【0029】
以下に図1〜図6と関連して記載されるように、デバイスは平面内フォーマットを有し、この場合にはLED光源、検体検出ゾーン、および光検出器は全て支持体の上に置かれ、実質的に同じ平面の中にある。図2はデバイス20の内部構成部品を示し、それはデバイスの中の焦点領域60によって定義される検出ゾーンを含む収集チャンバを有するマイクロフルイディクスサンプル取り扱い構造30、発光ダイオード(LED)光源66、ペアの光検出器68、70、および発明に従って構成されたマルチサーフェス光モジュール62を含む。これらの全ての構成部品は支持体またはプレート64の上に取り付けられる。
【0030】
光モジュールは一般的にLED66からの励起光(太線によって示される)を収集チャンバの中の焦点領域60に導くためのアップストリーム部分63、および検出ゾーン内部での蛍光現象によって生成される蛍光放出光(細線によって示される)を、検出ソーンの内部では励起光の経路と実質的に直角の方向に、光検出器70に導くための、ダウンストリーム部分65を含む。
【0031】
アセンブリの詳細を考慮して、さらに図2を参照して、LED66から分岐して発散する光は曲面の反射面71で反射され、検出器68の上にフォーカスされる。この検出器において測定される光強度は、検出器70において測定される検出ゾーンの内部で生成された蛍光放射からの光強度に対して、LED光強度を較正するために使用される。LEDからの分岐発散する光はまた光学面72を通過して導かれ、示されるように、平行化された光線を生成する。この光は直角の反射面74で反射され、反射された光線はデバイスの中のフィルタインセット78の中に含まれるバンドパスフィルタ76を通過する。フィルタ76はLEDによって生成される低周波数成分、例えば蛍光放出波長と重なり合いやすいレッドおよびグリーンの成分、を除去するように設計される。1つの好ましいフィルタは470〜490nm(ブルー)バンドパスフィルタである。反射され、フィルタされた光は凹面の反射面80によって再び反射され、それは反射された光をマイクロフルイディクス構造の中の収集レザバー60の中にフォーカスする働きをする。サンプルレザバーの中の励起光の強度は、レザバーの下方のプレート64の上に置かれた反射板82によってさらに強められ得る。
【0032】
図2に示された伝播経路図から理解され得るように、励起光の上記記載の径路は、伝播経路を実質的に図の中の垂直方向に向く方向に沿って限定する。励起光と放出光との間の重なり合いを最小限にするために、蛍光放出は励起光の経路に対して実質的に直交する方向の、すなわち図においては実質的に水平方向の放出光を集めることによって検出される。この放出光は、光モジュールの中の光学面86に直接的に到達するか、または収集レサバーの反対側に置かれるパッシブ反射体84によってこの面に向けて反射される。エレメント86に向けられた放出光は曲面の反射面88によって、傾斜角を有する反射体90に向けて内部に反射され、次いでフィルタインサート94の中に含まれるフィルタ92を通過する。フィルタは、蛍光放出波長より上の、LEDからの励起周波数を表す光波長を除去するように設計されたバンドパスフィルタである。1つの好ましいフィルタは505〜540nm(グリーン)バンドパスフィルタである。フィルタされた放出光線は直角の反射面102で反射され、収束光学面104を通過して検出器70の上にフォーカスされ、それは次いで収集レザバーの中のサンプル材料からの蛍光放出の強度を測定する。
【0033】
光モジュールの特徴は、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルメタアクリレートまたは比較的高い屈折率および良好な光透過性を有する他のポリマーにおいて実現される、単一の成形されたプラスチック部品の機能的局面として形成されることが望ましい。示された特定の実施形態においては、アセンブリ全体が1つのポリマー材料から形成されているが、他の実施形態においては屈折率の異なるポリマーが採用され得る。プレート64の上の反射面は反射コーティングを有する接着テープを貼付することによって、または気相堆積法またはプラズマ堆積法による反射金属コーティングを適用することによって形成される。光モジュールの内部での反射は、ポリマー材料の屈折率が十分に高い場合には、全反射(TIR)によって実現され得る。そうでない場合には反射コーティングが使用され得る。
【0034】
サンプル取り扱い構造30の構造は、図3A〜図3Fに詳細に示される。図3Fに見られるように、構造30はボトムプレート32(図3A)を位置合わせされたトッププレート34(図3C)に接合して形成されるマイクロフルイディクスデバイスである。図3Aおよび図3Bに最もよく見られるように、ボトムプレート32はプレートの上流側の端の領域に、その上面に形成された涙滴形の凹部36、構造の中で収集レザバーの部分を形成する、中央の円筒形レザバー凹部38、および下流側の凹部40を含む。下のプレートにはまた見られるように、両者が互いに接合されるときに下および上のプレートの位置合わせするために使用される円形の位置合わせ凹部42、および構造30の上に光エレメントを位置合わせするために使用されるタブ44が形成される。
【0035】
ここで図3C〜図3Eを参照してトッププレート34の構造を考察すると、サンプル受け入れ開口46がプレートの上流側の端に形成される。プレートの下面側に形成されるマイクロフルイディクスチャンネル48は、2つの分離したチャンネルセグメント、すなわち、上流のフィード凹部50から中央のレザバー凹部52にまで達する上流側セグメント48a、および凹部52から下流側のドレイン凹部54にまで達する下流側セグメント48bを有する。凹部50、54およびチャンネルセグメント48a、48bのそれぞれ隣接する部分は、図3Dの拡大図に示される。凹部52(図3Eの拡大図にみられる)はボトムプレートの中のレザバー凹部38と同じ円形寸法を有し、組み合わされた構造においては、以下に説明されるように、その中にラベル付けされた精子が検出のために集まる円筒形収集レザバー60(図3F)を共に形成する。例示的な実施形態においては、収集レザバーは0.1mmと1mmとの間の円筒半径、および0.1mmと1mmとの間の深さを有し、0.001mmと1mmとの間の既知の容積を形成する。
【0036】
チャンネルセグメント48bの中の凹部52の直下の下流には、チャンネル迂回路56(図2E)があり、運動能力のある精子が迂回路の下流に流れることを制限するために機能し、それ故に運動能力のある精子がレザバーを超えて移動することを制限する。
【0037】
上述のとおり、この実施形態において48a、48bの2つのマイクロチャンネルセグメントを意味するマイクロチャンネルは、それぞれ約10〜100マイクロメートルの間の、好ましくは15〜60マイクロメートルの範囲内の幅および深さ寸法を有する。マイクロチャンネルは半円形または長方形などの任意の手頃な断面形状であり得、数センチメートルまでの長さであり得る。機能面において、マイクロチャンネル、特にマイクロチャンネルセグメント48aは、運動能力のある精子がチャンネルを通って上流部分を下流の方向へと進むことができる寸法を有するが、しかし精子がチャンネルの中でその運動の方向を反転する可能性を非常に低くするような、十分に限られた寸法とする。以下に見られるようにチャンネルの幅および/または深さは、並列にチャンネルを通過する精子の動きに適合し得るか、または精子を1つの縦列の動きに制限し得る。前者の場合にはチャンネルの幅および深さの寸法は好ましくは50マイクロメートルと100マイクロメートルの間であり、後者の場合には10マイクロメートルと30マイクロメートルの間である。
【0038】
プレート32、34に関するこれまでの記載内容から、および図3Fから理解されるように、組み合わされた構造は開口46によって形成されるサンプル入り口ポートを有し、このポートは下のプレートの凹部36に通じて、サンプル受け入れステーション47を形成する。凹部36はその下流側の端で上のプレートの上流フィード凹部50と重なり、凹部36から凹部50への、およびこの凹部からマイクロチャンネル48への液体の毛細管移動がなされ、マイクロチャンネルの中央領域は円筒形収集レザバー60によって中断される。このレザバーから、流体は下流側マイクロチャンネル48bから凹部54に向かって引き込まれ、それは凹部40と重なり、凹部40およびプレート34の開口58によって形成されるドレインレザバーに液体を分散する役割をはたす。ここに記載された構造30の中の流体の通路は、一般的には適切な液体の媒質、例えば等浸透圧の食塩水によって製造段階で満たされ、使用の前に密封される。サンプルの流体がデバイスに加えられるとき、サンプルはサンプル受け入れステーションの中に予め充填されている流体と混合する。サンプルに含まれ、今ではサンプル受け入れステーションの中にある精子は、このステーションを経由して速やかに分散され、連続した精子移動現象を開始する。それは以下に記載されるように、精子の運動性および前方に移動する精子の密度を決定するための根拠を形成する。
【0039】
プレート32、34はポリマー材料、好ましくはポリプロピレン、ポリカーボネート、またはモールドされたときの性質が十分に判明し安定している公知の任意の他の光学的に透明なポリマーなどの、透明なポリマーの射出成形法を使用して製造され得る。代替案として、プレートは、シリコン、ガラス、石英、プラスチック、または他のポリマーなどの、任意の各種の適切な材料に対して適用される周知の表面加工方法によって形成され得る。後者の方法を採る場合には、チャンネルはレーザーアブレーションまたは化学的エッチングによって作られ得る。提案された寸法のチャンネルはアブレーションに使用されるレーザーの焦点調整によって、またはエッチングの前に基板をマスクするマイクロリソグラフィを使用することによって達成され得る。これらのプロセスは射出成形のために使用されるマスター/モールドを作るためにもまた使用され得る。各々のプレートは一般的に、0.5〜2cm、2〜4cm、および1〜2mmの幅、長さ、および厚さの寸法を有する。組み合わされた構造の全体の厚さは一般的に2〜3.5mmである。凹部52を除く凹部の厚さ寸法は、一般的に25から100マイクロメートルである。形成され相互に位置合わせされて置かれた2枚のプレートは、従来の方法によって、例えば化学的に、静電気的に、または熱および圧力(融着)によって接合される。
【0040】
アッセイ装置の中の光検出器はフォトダイオード、電荷結合素子(CCD)、または他の固体検出器であり得る。これらのデバイスは安価であり、信頼性があり、速い時間応答を有し、広範囲の波長感受性プロフィールおよび寸法で利用可能である。例示的なLEDはUniroyalによって支給されるUNPRX465−0G1LEDであり、これは主として465〜470nm周辺のブルーの波長の光を放出する。例示的な光検出器はCentronicによって供給されるOSD1−0フォトダイオードである。
【0041】
図3A〜図3Eから理解され得るように、光モジュールはマイクロフルイディクス構造の中央の「切り取り」部分を跨ぎ、光エレメントと構造30のタブとの間の適切な手段によって、構造と位置合わせされる。光エレメントはさらに、プレート64の上に置かれる取り付けブロック73との嵌合によって、または光モジュールの上の楔と位置合わせされるプレート64の穴を有することによって、プレート64の上に位置合わせされる。
【0042】
精子の運動性およびアクティブな精子の密度の定量化を可能とする、精子の運動性のダイナミクスが図4A〜図4Cに表される。図はマイクロフルイディクス構造30のマイクロチャンネルの部分を示し、フィード凹部50の下流側の端部、マイクロチャンネルセグメント48a、収集レザバー60、およびマイクロチャンネルセグメント48bを含む。前処理をされた精液サンプルが最初にデバイスの中に導入されるときに、時刻t=0において、サンプルの中のラベル付けされた精子細胞はサンプル受け入れステ−ションの中に含まれる流体を通じて速やかに分散する。すなわち、マイクロチャンネルセグメント48aは、図4Aに示されるように、事実上任意のラベル付けされた細胞を含まない。時間が経過し、例えばt=tにおいて、運動能力のある、前進行動する精子細胞はチャンネルセグメント48aの中への通路を見出し、細胞の平均的な運動性によって定まる移動速度で、レザバー60に向かって移動を開始する。運動能力のある前進移動する細胞がチャンネルセグメント48aを通過する旅を終えると、彼らはレザバー60の中に集積を始め、レザバーの中で測定される蛍光信号を増加に導く。
【0043】
上記の細胞移動現象は、時間とともにレザバーの中の蛍光検出の形で明示されて、図5に描かれている。時刻t=0においては、測定された蛍光は一部の低いバックグラウンドレベルであり、ラベル付けされた細胞が最初にレザバーに到達するときの時刻tまでは、そのレベルにとどまる。ラベル付けされた細胞がレザバーの中にだんだんと集積するにつれて、蛍光の全測定値は上昇を始め、この図においては、t以降の時間においては直線的な上昇を示し、その傾斜は、蛍光の変化/与えられた時間、を表す。この傾斜を傾斜がゼロである時刻(t)にまで逆方向に外挿することによって、精子細胞がチャンネルセグメント48bを通過して移動するために必要な時間tが決定され得る。
【0044】
デバイスの電子部品は、マイクロプロセッサを含み、小型バッテリによって電力供給される。検出器の信号はADコンバータまたはコンパレータによってデジタル化され、次いでマイクロプロセッサのRAMに蓄えられる。マイクロプロセッサは次いで、以下に記載されるロジックに従って密度および運動性を計算する。マイクロプロセッサの設計および構造は、ここに記載される出力および理論計算の観点において、当業者にとって明白である。
【0045】
これらのアッセイの決定を実行することにおいて、デバイスのマイクロプロセッサによって実行されるステップが図6のフロー図に示される。サンプルが最初にデバイスに加えられたとき、ボックス110において、例えばサンプルの流体が2個の電極の間の導電路を閉じることによって、マイクロプロセッサに信号が送られ、112においてクロックタイムを0にセットする。起動はまた、手動のスイッチによって、またはサンプルウエルを覆うフォイルまたはプラグ構造にセンサを接続することによってなされ得る。保護カバーが除去されるとき、サンプルは活性化される。同時にLED66のスイッチがオンとなり、114において、マイクロプロセッサは検出器68および70から時間に依存する蛍光放出信号の受信を開始する。
【0046】
光検出はレザバー60の中の増加する蛍光の信頼できる測定値が記録されるために十分な長さの、予めセットされた時間tまで続けられる。この時間に達したとき、ロジック116によって、プロセッサは蛍光曲線を解析し、118に示されるように、標準的な曲線解析アルゴリズムを使用して、時間に依存する蛍光曲線の傾斜を決定する。この曲線から、120において、傾斜が水平のベースラインと交わる「ゼロ切片」が決定され、これから、アクティブな精子がチャンネルセグメント48aを通過する平均移動時間(t−t)、および運動能力のある精子の平均速度が、それぞれ122、124において決定される。すなわち、既知の平均移動時間および既知のチャンネルセグメント48bの長さとから、チャンネルの中を前方に運動する細胞における、運動能力のある細胞の移動速度が計算され得る(速度=距離/時間t)。計算された速度、すなわち精子の運動性の定量的指標は、126においてユーザーに表示される。
【0047】
運動能力のある精子の密度を決定するために、118および120において決定された時間に依存する曲線の傾斜が、128において複数の既知の傾斜のそれぞれと比較される。それぞれは異なる既知の精子サンプルを用いて同一条件のもとで得られた時間に依存する蛍光測定結果を表し、130に蓄えられている。図には示されていないが、サンプルに対する蛍光曲線の傾斜は、デバイスの中の検出器68で測定されるような、実際のLED励起強度の差を補償するために、標準化された励起値に対して調整され、その結果として、サンプルの曲線および全てのモデルの曲線は標準化された励起値に基づく。曲線のフィッティングおよび比較に関する適切な方法は、当該分野において周知である。132において最良の曲線のフィッティングが得られたときには、サンプルの中の運動能力のある精子の密度が134で最良適合曲線から推定され、126でユーザーに表示される。
【0048】
(B.直接光源フォーマットを有するマルチレンズ光アセンブリ)
図7Aおよび図7Bは、直接光源フォーマットを用いる光モジュールを有する、本発明の第2の一般的な実施形態に従って構成されたアッセイ装置の、光学的構成部品を示す。図の中に、その上にLED光源142を支持する支持プレート140、一対の光検出器144と146、同様に、直接光源フォーマットを有する光モジュール150を支持する、支持ブロック148(図7Aのみに示されている)が示される。光モジュールの上に形成されるサンプルホルダー152(図7A)は検体検出ゾーンを提供し、そこにおいては、サンプルホルダーの中の蛍光励起によって蛍光検出現象が生起され、それはサンプルホルダーの中の焦点位置154にその中心が置かれる。検出ゾーンの中の焦点位置は、LED142の中心を通り延びる垂直軸の上に位置する。
【0049】
ここには示されていないが、この実施形態の装置はまた、それによってサンプル材料が装置に導入されサンプルホルダーに供給される外部の遅延(delay)サンプル取り扱い構造を有するハウジング、および光源を起動し、光検出器からの信号を受信し、光検出器144から受信する蛍光検出信号から検体の存在または量を決定するように動作する制御ユニットを含む。この示されない構成部品は、実質的には装置20に関連して記載され図示されており、制御ユニットの動作は当業者にとって周知の設計原理に従い、アッセイフォーマットに依存する。
【0050】
一体のまたは単一のモールドされたプラスチック部品として形成されるモジュール150は一般的に、LED142からの光を焦点位置154を中心とする焦点領域の中にフォーカスし、サンプルホルダーの中に検出ゾーンを定義するアップストリーム部分156、および検出ゾーンの中で生成される蛍光放出光を反射し、光検出器144の上にフォーカスするダウンストリーム部分160、を含む。2つのサブアセンブリの間の切り込み領域157は、LEDから漏れ出る光からダウンストリーム部分を覆うために不透明な材料で満たされ得る。
【0051】
アップストリーム部分156の主要な光学エレメントは、凸面の焦点形成光学面158であり、それはLED142からの光錐(cone of light)162を「見て」、光錐164を形成し、その焦点はサンプルホルダーの中に検出ゾーンを定義する焦点領域である。光学面158はまたLED142からの入射光の一部を反対に光検出器146の上に反射し、以前に装置20で記載されたように、この光検出器からの信号がLED142からの光強度を較正するために使用される。
【0052】
モジュール150のダウンストリーム部分は、その重要な光学エレメントとして、検出ゾーンの内部で生成され励起光線に対して実質的に直角な方向の蛍光放出光の光錐165を「見る」第1の反射面166、面166から反射された光錐167を「見る」第2の反射面170、および面170から反射された光錐169を、光錐171として光検出器144の上にフォーカスする焦点形成光学面174、を含む。反射面166、170は、それぞれ168、172で示されるアセンブリの背面および前面の1部分を、反射テープまたは反射金属コーティングでコーティングすることによって、光モジュールの中に形成される。166および170で示される楕円形の反射領域は、最終的に光検出器に到達する蛍光放出光線に寄与する、これらの反射面の部分のみを表すことが理解される。以前に記載されたように、反射は全反射(TIR)により得ることが、また理解される。
【0053】
支持体148はモールドされたまたは機械加工されたブロックであり、望ましくは不透明であり、176、178、および180で示されるような内部の空間を有し、それは矢印143によって示されるLED142とレンズ158との間の、矢印145によって示されるLED142と光検出器146との間の、および矢印147によって示されるレンズ174と光検出器144との間の、光の通過に適合する。
【0054】
図7Aおよび図7Bにはまた、LEDから漏れ出る光を除去するために、励起光を選択的にフィルタリングするためのバンドパスフィルタ175が示される。
【0055】
図8は、診断アッセイ装置の光学的構成部品を示し、ここでは、176で示される光学アセンブリが直接光源フォーマットを有するが、しかし検出ゾーン179からの蛍光放出光の光錐178は1個の反射面180によって反射され、光錐181を形成し、それは焦点形成光学面182によって見られ、フィルタ184を通過して光検出器186の上にフォーカスされる。
【0056】
図8の実施形態は図7Aおよび図7Bに示されたものよりも単純な光学的構成を有するものの、後者は2つの重要な長所を有する。第1に、図7A〜図7Bの実施形態における2個の表面からの反射を含む光学系列は、その完成した形状において円形の断面により近いことから、モールドされた形状により成形しやすいことであり、なぜならばモールド成形された物体においては、より球形または円形の断面に近い形状が、射出成形されたポリマーの不均一な冷却速度の結果として生じる形状のゆがみを減らすからである。第2に、図7Aおよび図7Bの実施形態は、2個の反射面によって提供されるサンプルされた光がより長い経路長さおよびより狭い光錐を有するために、フォーカスされた蛍光放出光線と光検出器との間のミスアライメントの影響をより受けにくいことである。
【0057】
図9は、図7Aおよび図7Bに関連して記載されたものと同一ではあるが、その励起光源が接近して置かれる2個のLED188、190を含むアッセイ装置に使用される、光アセンブリ186を示す。サンプルホルダー192の中の2つの異なる検体に関連する種を励起するために、または異なる波長を有する同じ種からの蛍光放出の読取値を生成する目的のために、例えば、検体ではない蛍光放出現象を除去する目的のために、2個のLEDは例えばブルーおよびグリーンのような異なる励起光波長を有する。2個のLEDの間の間隔は、一般的には約0.1mmと1mmとの間であり、それぞれのLEDは一般的には約0.05mmの光放出面積を有する。
【0058】
図9に見られるように、2個のLEDからの光の光錐はサンプルホルダーの中のわずかに離れた検体検出ゾーン194、196にフォーカスされ、ダウンストリームサブアセンブリの中の蛍光放出光錐198、200と密接なマッチングを生じる。これらの光錐からの光線は、光検出器202の実質的に同じ部分にフォーカスされ、放出源の起源の目的に対しては均等な光線として取り扱われる。装置の中の制御ユニットはそれぞれの波長ごとに分離して、選択的に活性化し蛍光放出現象を記録するように設計される。バンドパスフィルタ204が、例えば、2つの異なる励起波長を選択的に通過する2個のバンドパスを組み合わせることによって、2個のLEDの1つまたは両方から漏れ出る光をフィルタするために使用され得る。代替案として、制御ユニットは、任意の時間に活性化されるLEDに従って、2個の異なるフィルタを出したり入れたり移動するように動作し得る。
【0059】
図10は、上に記載されたものと類似ではあるが、離れた一対のLED208、210(例えば、480nmのブルーおよび535nmのグリーン)、および対応する離れた一対の光検出器212,214および関連するバンドパスフィルタ216、218(例えば、505〜540nmグリーンおよび580〜630レッド)をそれぞれ有するアッセイ装置において使用されるために変更された、光アセンブリ206を示す。この実施形態において、220で示されるアップストリームサブアセンブリの焦点形成レンズは、2個のLEDのそれぞれからの光をサンプルホルダー228の中の1個の検出ゾーン226の上にフォーカスするように設計された、スプリット(二分岐された)レンズである。検出ゾーンからの蛍光放出光は、反対に、スプリットレンズ222を通過して、2個の光検出器の1個の上にフォーカスされる。スプリットレンズは蛍光放出を、異なる波長の両方について、2個の光検出器のそれぞれの上にフォーカスする働きをすること、およびフィルタ216,218は2個のLEDの1個によって励起される蛍光放出を2個の光検出器の上に選択的に通過する機能を有することが、理解される。かくして、検出ゾーンから発し、2個の検出器の1個の上にフォーカスされることが示される、反射された光錐のそれぞれの組が、2個のバンドパフィルタの1個をフォーカスされた光線が通過してフィルタリングされた後に、光検出器によって見られる光線の光錐を表す。
【0060】
図7〜図10に示されるモジュールが、如何にしてマルチプルサンプルフォーマットに適合され得るかは、理解される。一実施形態においては、マルチスプリット光学面が設計され、励起光線経路の軸に沿って整列された複数のLEDのそれぞれからの光を、水平方向および垂直方向に離れた複数のサンプルゾーンのそれぞれに分配するようにする。マルチスプリット焦点形成面が用いられる場合には、それぞれのゾーンの中のサンプルの励起は光の立体角(solid angle)を形成し、それは1個の光検出器の上に、または複数の離れた光検出器の上に反射される。
【0061】
上記のモジュールを、励起光線経路の軸に対して垂直な方向に沿った複数のサンプルに適合するように修正した例が、図11および図12に示される。図11は、個別のサンプルステーション234、236、238、240に4個の異なるサンプルを収容できる光モジュール230を示す。モジュールの断面の構造は、図10に示されたモジュール206のそれと同じであり、複数のサンプルステーションを収容するために拡張された幅寸法を有することにおいてのみ異なる。240などの各々のサンプルステーションは、それぞれLED244,246のような離れた一対のLEDを備える、光源242のような自己専用の光源,および光検出器248、250のような自己専用の一対の光検出器、およびフィルタ252、254のような関連するフィルタを有する。各々のステーションに対する励起および検出の光学機器は、実質的に、図10に関連して記載されたとおりである。
【0062】
モジュール230を採用するアッセイ装置の制御ユニットは、各々のサンプルステーションに対して個別に、およびサンプルステーションの各々のLED/光検出器の対に対して個別に、問い合わせを行うように動作し、その結果として、ステーションの間の混信が記録されることは無く、各々の光検出器は実質的に同じ立体角の蛍光放出を見る。装置は、例えば同じサンプルの異なる希釈度、または異なる反応条件下のサンプル、または複数の異なるサンプルなどの、4個のサンプルのそれぞれに対する4組の、2つの波長の蛍光測定を実行するために使用され得る。
【0063】
図12に示された実施形態260においては、モジュール262、264のような複数のモジュールを組み合わせることによって、領域263、265のようなサンプル領域の直線的アレイ270を形成することと相まって、複数の個別のサンプルが取り扱われる。これらのモジュールはそれぞれ、モジュール262を有し、LED266のような自己専用の光源および光検出器268のような自己専用の光検出器、および関連するバンドパスフィルタを有する。
【0064】
図11および図12に示された、サンプル検出ゾーンの直線的アレイを取り扱うように設計されたモジュールは、核酸の直線的アレイを含む各種の蛍光アッセイフォーマットに対して適用され得るということは、理解される。さらに、図11および図12に示されるような複数サンプルモジュールは、サンプルゾーンの、例えば2X6のような、平面的アレイを収容するために背中合わせに配置され得、または励起光線の軸の方向に整列された複数のサンプル領域を有するモジュールが、一緒に組み合わされ平面的サンプルアレイを形成し得る。
【0065】
本明細書には特に記載されてはいないものの、本発明の光モジュールは、示された二つの実施形態のアップストリームおよびダウンストリームアセンブリの特徴を、異なる組み合わせで使用することにより設計され得ることは明白である。例えば、「平面内フォーマット」のアップストリームサブアセンブリ構造、および「平面外フォーマット」のダウンストリームアセンブリ構造を有する光学アセンブリは、光源および検出ゾーンが1平面内にあり、光検出器が異なる平面内にあるアッセイデバイスに適している。別の実施例として、上に記載された任意のモジュールは、1個または多数のインタロゲーション(interrogation)ゾーンにおいて電気泳動する種の移動を検出するための電気泳動用円筒(column)を収容する、細長い検出チャンネルを提供するために容易に適合され得る。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の一実施形態に従って構成された使い捨てアッセイ装置の斜視図を示す。
【図2】反射光源フォーマットを有する一体の光モジュールの断面図であり、検体検出領域を提供するマイクロフルイディクスデバイス、および装置の中の支持体の上に置かれるLED光源および一対の光検出器を含む、図1の装置の中の他の構成部品と共に示される。
【図3A】図2の側面図に示されたマイクロフルイディクスデバイスのボトムプレートの平面図を示す。
【図3B】図3Aの線3B−3Bの断面図を示し、入口ポートをマイクロチャンネルと結ぶ中央の検出レザバーおよびウエルを示す。
【図3C】マイクロフルイディクスアセンブリのトッププレートの平面図を示す。
【図3D】トッププレートに形成されたマイクロフルイディクスチャンネルの終端領域および向かい合ったレザバーの詳細図を示す。
【図3E】トッププレートに形成されたマイクロフルイディクスチャンネルおよびレザバーの外形線の詳細図を示す。
【図3F】トッププレートおよびボトムプレートが重ねられた完全なアセンブリの詳細図を示す。
【図4】図4A〜図4Cは、図1の装置の動作の間の、3つの異なる時点における、サンプルの動きおよび分布の状態を表す。
【図5】アッセイの動作の間に図1の装置によって作成される代表的な精子濃度関数を示す。
【図6】図1のデバイスの中の制御ユニットによって実行される動作のフロー図である。
【図7A】直接光源フォーマットを有する本発明の第2の一般的な実施形態に従って形成された、本発明の光モジュールの斜視図であり、励起光および放出(信号)光の光伝播経路を示す。
【図7B】直接光源フォーマットを有する本発明の第2の一般的な実施形態に従って形成された、本発明の光モジュールの斜視図であり、励起光および放出(信号)光の光伝播経路を示す。
【図8】図7Aおよび図7Bおよび図9〜図12に示される実施形態とは異なる反射面構造を有する、直接光源フォーマットを有する本発明の光モジュールの斜視図である。
【図9】図7に示されたものと類似であるが、2個の近接して置かれたLED光源を含む装置の、光モジュールの斜視図である。
【図10】図7に示されたものと類似ではあるが、2個の離れたLED光源および2個の離れた光検出器を含む装置の、光モジュールの斜視図である。
【図11】4個のチャンバのそれぞれの中の検体を、それぞれ2つの異なる励起波長および放射波長において検出するように設計された、統合した光モジュールの斜視図である。
【図12】直線的アレイの検体検出ゾーンの検出のために組み合わされた、複数の図7に示されたタイプの光モジュールの斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置にあてがわれたサンプルの中の検体の存在に関連する蛍光現象を検出するための診断装置であって、
(a)ハウジングと、
(b)該ハウジングの中に取り付けられる励起光源および光検出器と、
(c)該ハウジングの中に該光源および光検出器に隣接して置かれたマルチサーフェス光モジュールであって、
(ci)該光源からの励起光を、該装置の検体検出ゾーンの中の焦点領域に導くための、第1の焦点形成面を有するアップストリーム部分と、
(cii)該検出ゾーンの中の蛍光現象によって生成される蛍光放出光を、該検出ゾーンの中の該励起光の経路に対して実質的に垂直の方向に、該光検出器の上に導くための、第2の焦点形成面および少なくとも1個の反射面を有するダウンストリーム部分と、
を備えるマルチサーフェス光モジュールと、
(d)該ハウジングの上に置かれるディスプレイと、
(e)ハウジング内の電子ユニットであって、
(ei)該励起光源を活性化するために、該励起光源と、
(eii)そこからの電気信号を受信するために、および該信号を検体検出信号に変換するために、該光検出器と、
(eiii)該検出信号を表示するために、ディスプレイと、
動作的に結合される、ハウジング内の電子ユニットと、
を備える、装置。
【請求項2】
前記検体検出ゾーンは前記光モジュールの前記アップストリーム部分に形成され、前記光源、第1の焦点形成面および検出ゾーンは共通平面と交差する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記光源は、分離した異なる波長の励起光線を前記検出ゾーンに導くための、1組の並置された励起光の光源を含み、該光源の間の間隔は、該2個の光源からの光を前記検出ゾーンの実質的に同じ領域に導くような間隔である、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
励起光の前記光源は、分離した異なる波長の励起光線を前記検出ゾーンに導くための、1組の並置された励起光の光源を含み、前記アップストリーム部分の前記焦点形成面は、該2個の光源からの光を前記検出ゾーンの実質的に同じ領域にフォーカスするために、二分岐される、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記検体検出ゾーンは前記光モジュールの中に形成され、前記モジュールは背面および頂面、ならびに該背面および頂面のそれぞれの中の第1および第2の反射領域を含む、請求項2に記載の装置。
【請求項6】
分離した異なる波長の蛍光放出現象を前記検出器の中で検出するための、1組の並置された光検出器を含み、前記ダウンストリームアセンブリの中の前記焦点形成面は、前記検出ゾーンからの蛍光放出光線をそれぞれの該光検出器に導くために設計された二分岐された面を有し、該二分岐された光学面と該関連する光検出器との間に配置されたバンドパスフィルタを、それぞれの光検出器に対してさらに含む、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
分離した異なる波長の蛍光放出現象を前記検出器の中で検出するための、少なくとも2個の並置された光検出器を含み、前記頂面の反射領域は、前記検出ゾーンからの蛍光放出光線をそれぞれの該光検出器に導くために二面形状であり、該二分岐された面と該関連する光検出器との間に配置されたバンドパスフィルタを、それぞれの光検出器に対してさらに含む、請求項5に記載の装置。
【請求項8】
前記検出器からの分離した異なる波長の蛍光放出を検出するための、少なくとも2個の並置された光検出器を含み、前記頂面の反射領域は、前記検出ゾーンの中の蛍光放出をそれぞれの該光検出器に導くために曲面であり、該分割された焦点形成面と該関連する光検出器との間に配置されたバンドパスフィルタを、それぞれの光検出器に対してさらに含む、請求項5に記載の装置。
【請求項9】
前記光源および光検出器は前記ハウジングの中の支持体の上に置かれ、前記光モジュールは該支持体の上に取り付けられる、請求項2に記載の装置。
【請求項10】
前記光モジュールは、前記ハウジングの中に取り外し可能に置かれる、使い捨てカートリッジである、請求項2に記載の装置。
【請求項11】
前記検出ゾーンは、前記装置のサンプル取り扱いデバイスの中に含まれ、該デバイスは、サンプルを受け取り該サンプルを前記検出ゾーンに導くための流体取り扱い構造を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記サンプル取り扱いデバイスは、前記光モジュールの表面に被せられるマイクロフルイディクスプレートを含む、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記光モジュールおよび付加されるサンプル取り扱いデバイスは、前記ハウジングの中に取り外し可能に取り付けられる、使い捨てカートリッジを形成する、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
サンプルのアレイにおいて複数のサンプルの中の検体の存在と関連する蛍光現象を検出するために、並置して配置された複数の前記光モジュールを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記光源および光検出器は実質的に同じ方向を向き、前記検出ゾーンの相対する側に配置され、前記装置は、前記検出ゾーンと、サンプルを受け取り該サンプルを前記検出ゾーンの中に導くための流体取り扱い構造とを有するサンプル取り扱いデバイスをさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記サンプル取り扱いデバイスおよび光モジュールは、向かい合う位置関係で一緒に密封されてアッセイカートリッジを形成し、該アッセイカートリッジはサンプル受け取りウエルおよび前記検体検出ゾーンを有する閉囲された流体取り扱い構造を定義する、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記光源および光検出器は実質的に同じ方向を向き、前記検出ゾーンの相対する側に配置され、
(i)前記アップストリーム部分は、その焦点が前記光源に、またはその近くに位置する第1の収束光学面と、該第1の収束光学面からの励起光を前記検体検出ゾーンの中にフォーカスするために有効な第2の収束光学面と、前記光源と光検出器との間を伝播する光の方向を反転するために、該第2の光学面と協働する第1の反射面とを含み、
(ii)前記ダウンストリーム部分は、その焦点が前記検出ゾーンに、またはその近くに位置し、その光学軸が該第2の収束光学面の光学軸と実質的に直交する第3の収束光学面と、前記検出ゾーンの中で生成され該第3の収束光学面を通過する蛍光を、前記光検出器の上にフォーカスするために有効な第4の収束光学面と、該第3の光学面と光検出器との間を伝播する光の方向を反転するために、該第3の光学面と協働する第2および第3の反射面とを含む、
請求項1に記載の装置。
【請求項18】
前記光源は発光ダイオードであり、前記第1の収束光学面は、該光学面によって形成される光学視野の中心に向かって該ダイオードからの光線をオフセットする働きをする曲率を有し、該光学視野の該中心の領域の明るさを増加する、請求項14に記載の装置。
【請求項19】
前記光モジュールは、ポリスチレン、ポリカーボネート、およびポリメチルメタクリレートからなるグループから選択されたポリマーで形成される単一部品射出成形される物体として形成される、請求項1に記載の装置。
【請求項20】
装置にあてがわれたサンプルの中の検体の存在に関連する、蛍光現象を検出することを目的とする診断装置に使用するための、一体型マルチサーフェス光モジュールであって、該アセンブリは、該装置内において動作可能な状態において、
(i)該装置の蛍光励起光の光源からの励起光を、該装置の検体検出ゾーンの中の焦点領域に導くための、第1の焦点形成光学面を有するアップストリーム部分と、
(ii)該検出ゾーンの中の蛍光現象によって生成される蛍光放出光線を、該検出ゾーンの中の該励起光線の経路に対して実質的に垂直の方向に、該装置の光検出器の上に導くための、第2の焦点形成光学面および少なくとも1個の反射面を有するダウンストリーム部分と
を備える、モジュール。
【請求項21】
前記光モジュールは、ポリスチレン、ポリカーボネート、およびポリメチルメタクリレートからなるグループから選択されたポリマーで形成される単一の物体を射出成形することによって形成される、請求項20に記載のモジュール。
【請求項22】
前記検体検出ゾーンは前記光モジュールの前記アップストリーム部分に形成され、前記光源、第1の焦点形成光学面および検出ゾーンは、該装置内において動作可能な状態にある該光アセンブリを用いて、共通平面と交差する、請求項20に記載のモジュール。
【請求項23】
前記検体検出ゾーンは前記モジュールの中に形成され、前記光サブアセンブリは背面および頂面、および該背面および頂面のそれぞれに含まれる第1および第2の反射面を含む、請求項20に記載のモジュール。
【請求項24】
サンプルを受け取り該サンプルを前記検出ゾーンに導くためのサンプル取り扱いデバイスをさらに含み、該デバイスは前記光アセンブリの表面に被せられるマイクロフルイディクスプレートを有する、請求項23に記載のアセンブリ。
【請求項25】
前記装置の前記光源および光検出器は実質的に同じ方向を向き、前記検出ゾーンの相対する側に配置され、
(i)前記アップストリームサブアセンブリは、その焦点が前記光源に、またはその近くに位置する第1の収束度付き光学面と、該第1の収束度付き光学面からの励起光を前記検体検出ゾーンの中にフォーカスするために有効な第2の収束度付き光学面と、前記光源と光検出器との間を伝播する光の方向を反転するために、該第2の度付き光学面と協働する第1の反射面とを含み、
(ii)前記ダウンストリームサブアセンブリは、その焦点が前記検出ゾーンに、またはその近くに位置し、その光学軸が該第2の度付き光学面の光学軸と実質的に直交する第3の収束度付き光学面と、前記検出ゾーンの中で生成され該第3の収束度付き光学面を通過する蛍光光線を、前記光検出器の上にフォーカスするために有効な第4の収束度付き光学面と、該第3の度付き光学面と光検出器との間の光の方向を反転するために、該第3の度付き光学面と協働する第2および第3の反射面とを含む、
請求項19に記載のアセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図3F】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2007−509324(P2007−509324A)
【公表日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−535463(P2006−535463)
【出願日】平成16年10月15日(2004.10.15)
【国際出願番号】PCT/US2004/034991
【国際公開番号】WO2005/037085
【国際公開日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願人】(505217837)アドバンスド フルイディックス ラボラトリーズ, エルエルシー (2)
【Fターム(参考)】