評価素子、半導体装置および半導体装置の製造方法
【課題】メッキ不良を検出するパターンを小型化すること。
【解決手段】上面に凹部が形成された絶縁膜と、前記第凹部内に埋め込まれたメッキ金属層10、14と、を含み前記メッキ金属層のメッキの不良を検出するパターンを具備し、前記パターン内の外側の第1領域Routにおける前記絶縁膜の上面の表面積は、前記パターン内の前記第1領域の内側に位置する第2領域Rinにおける前記絶縁膜の上面の表面積とは、異なる評価素子。
【解決手段】上面に凹部が形成された絶縁膜と、前記第凹部内に埋め込まれたメッキ金属層10、14と、を含み前記メッキ金属層のメッキの不良を検出するパターンを具備し、前記パターン内の外側の第1領域Routにおける前記絶縁膜の上面の表面積は、前記パターン内の前記第1領域の内側に位置する第2領域Rinにおける前記絶縁膜の上面の表面積とは、異なる評価素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、評価素子、半導体装置および半導体装置の製造方法に関し、例えばメッキ不良を検出する評価素子、半導体装置および半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の微細化に伴い、Cu(銅)等の配線金属をメッキ法を用い形成する技術が用いられている。メッキ法を用いる場合、配線金属中に金属の埋め込み不良(例えばボイド)が発生しやすい。埋め込み不良が発生すると、配線の断線等が発生する。そこで、絶縁膜に複数の孔部を配列させ、孔部が埋め込まれるように絶縁膜上に金属をメッキする。メッキした金属を絶縁膜が露出するまで研磨する。孔部に埋め込まれた金属表面にボイドが露出しているかで、埋め込み不良を検出する方法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−88149号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、メッキ不良を検出するパターンは大きくなりやすい。本評価素子、半導体装置および半導体装置の製造方法は、メッキ不良を検出するパターンを小型化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
例えば、上面に凹部が形成された絶縁膜と、前記第凹部内に埋め込まれたメッキ金属層と、を含み前記メッキ金属層のメッキの不良を検出するパターンを具備し、前記パターン内の外側の第1領域における前記絶縁膜の上面の表面積は、前記パターン内の前記第1領域の内側に位置する第2領域における前記絶縁膜の上面の表面積とは、異なることを特徴とする評価素子を用いる。
【0006】
例えば、上記評価素子を含むことを特徴とする半導体装置を用いる。
【0007】
例えば、メッキの不良を検出するパターン内の外側の第1領域における絶縁膜の上面の表面積は、前記パターン内の前記第1領域の内側に位置する第2領域における前記絶縁膜の上面の表面積とは、異なるように前記絶縁膜の上面に凹部を形成する工程と、前記凹部を埋め込むようにメッキを行ないメッキ金属層を形成する工程と、前記凹部の前記メッキ金属層に埋め込み不良が生じているかを検査する工程と、を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法を用いる。
【発明の効果】
【0008】
本評価素子、半導体装置および半導体装置の製造方法によれば、メッキ不良を検出するパターンを小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1(a)から図1(c)は、比較例1に係る評価素子を示す図である。
【図2】図2は、メッキ工程中における図1(a)のCからD方向の断面の模式図である。
【図3】図3は、図1のCからDにおけるCuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示す模式図である。
【図4】図4(a)から図4(c)は、メッキ工程の断面模式図である。
【図5】図5は、比較例2に係る評価素子の平面図である。
【図6】図6(a)から図6(c)は、1μm2当たりのメッキされる面の表面積に対しパターンの外周からボイドが発生する領域までの距離を示している。
【図7】図7(a)から図7(c)は、シード層上のメッキ液の模式図である。
【図8】図8は、Cuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示す模式図である。
【図9】図9は、実施例1に係る評価素子の平面図である。
【図10】図10は、図9のA−A断面図である。
【図11】図11(a)は、実施例1に係る評価素子の表面積、図11(b)は、Cuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示す模式図である。
【図12】図12(a)から図12(d)は、パターンを小さくした場合の表面積およびCuイオン濃度を示す模式図である。
【図13】図13(a)および図13(b)は、比較例2に係る評価素子における距離に対するそれぞれ表面積およびCuイオン濃度を示す模式図である。
【図14】図14は、実施例1に係る評価素子の別の例の平面図である。
【図15】図15は、実施例2に係る評価素子の平面図である。
【図16】図16は、図15のA−A断面図である。
【図17】図17(a)は、実施例2に係る評価素子の表面積、図17(b)は、Cuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示す模式図である。
【図18】図18は、実施例2に係る評価素子の別の例の平面図である。
【図19】図19は、図18のA−A断面図である。
【図20】図20は、実施例3に係る評価素子の断面図である。
【図21】図21は、実施例3に係る評価素子の別の例の断面図である。
【図22】図22は、実施例3に係る評価素子のさらに別の例の断面図である。
【図23】図23は実施例4に係る評価素子が形成されたスクライブラインの平面図である。
【図24】図24は、評価素子が形成されたスクライブラインの別の平面図である。
【図25】図25は、実施例5の半導体装置の製造方法のフローチャートである。
【図26】図26(a)は半導体装置の製造方法を示す平面図、図26(b)は図26(a)のA−A断面図である。
【図27】図27(a)は半導体装置の製造方法を示す平面図、図27(b)は図27(a)のA−A断面図である。
【図28】図28(a)は半導体装置の製造方法を示す平面図、図28(b)は図28(a)のA−A断面図である。
【図29】図29(a)は半導体装置の製造方法を示す平面図、図29(b)は図29(a)のA−A断面図である。
【図30】図30は半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図31】図31(a)は半導体装置の製造方法を示す平面図、図31(b)は図31(a)のA−A断面図である。
【図32】図32(a)は半導体装置の製造方法を示す平面図、図32(b)は図32(a)のA−A断面図である。
【図33】図33は半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1(a)から図1(c)は、比較例1に係る評価素子を示す図である。図1(a)は、平面図、図1(b)は図1(a)の領域92の拡大図、図1(c)は図1(a)の領域94の拡大図である。図1(a)を参照し、評価素子82は、メッキの不良を検出するパターン84を備えている。評価素子82の形状は、正方形であり、一辺の長さL0は、例えば100μmである。評価素子82においては、外周(特に四隅)から一定距離L9(例えば25μm)離れた箇所にメッキのボイドが発生しやすい領域90がある。メッキ後にCMP(Chemical Mechanical Polish)法を用い余分な金属を除去し配線金属を形成した後に評価素子82を光学顕微鏡で観察すると、図1(a)のように、領域90は黒く見える。図1(b)のように、評価素子82は、同じ方向に延伸する複数の配線10が引き詰められている。配線10はダマシン法を用い形成され、配線への金属埋め込みにはメッキ法を用いている。図1(c)のように、領域94においては、配線10にボイド91が発生している。このため、前述のように、領域90は黒く観察される。比較例1に係る評価素子82をウエハ内に配置し、メッキ後にCMP法を用い余分な金属を除去した後に評価素子82の表面を観察することにより、メッキの埋め込み不良を検出することができる。メッキの埋め込み不良が発生した場合は、例えば検査したウエハを不良と判断する。または、メッキ液の交換を行なう。
【0011】
比較例1において、メッキ不良検出パターンの外周から一定距離離れた領域にボイド91が発生する理由について説明する。図2は、メッキ工程中における図1(a)のCからD方向の断面の模式図である。絶縁膜114の上面に複数の溝40が形成されている。なお、絶縁膜114の表面にはバリア金属とシード金属層とが形成されているが、省略して説明する。絶縁膜114の上面はメッキ液23に浸されている。メッキ液23のうち絶縁膜114に近い領域は拡散層21となり、絶縁膜114から遠い領域は流動層22となる。メッキ液23は、Cuイオン24とサプレッサ26を含む。サプレッサ26は、メッキ液の濡れ性向上のための添加剤であり、Cuの成長抑制効果がある。サプレッサ26は、例えば有機錯体を含み分子量の大きな物質である。
【0012】
流動層22においては、Cuイオン24およびサプレッサ26はメッキ液の流れに乗って移動する。このため、流動層22内では、Cuイオン24の濃度は位置に寄らずほぼ一定であり、サプレッサ26の濃度もほぼ一定である。拡散層21においては、Cuイオン24およびサプレッサ26は主に拡散によって移動する。このため、Cuイオン24およびサプレッサ26の濃度はそれぞれ位置により一定ではない。拡散層21においては、Cuイオン24およびサプレッサ26は全方位に拡散可能である。メッキすべき表面積が小さい位置においては、その位置でのCuイオン24およびサプレッサ26の消費量が小さいため、Cuイオン24およびサプレッサ26のうち横方向に拡散する割合が多くなる。一方、メッキすべき表面積が大きい位置においては、その位置でのCuイオン24およびサプレッサ26の消費量が大きいため、Cuイオン24およびサプレッサ26のうち横方向に拡散する割合が小さくなる。パターン84の外では、絶縁膜114表面は平坦なため、Cuイオン24およびサプレッサ26の消費量が小さく、Cuイオン24およびサプレッサ26のうち横方向に拡散する割合が多くなる。パターン84の内では、絶縁膜112表面に凹凸があるため、Cuイオン24およびサプレッサ26の消費量が大きく、Cuイオン24およびサプレッサ26のうち横方向に拡散する割合が少なくなる。
【0013】
図3は、図1のCからDにおけるCuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示す模式図である。パターン84の外周近く(Cの近く)では、パターン84外から横方向に拡散したCuイオン24およびサプレッサ26が横方向に拡散してくる(図2の矢印70)。一方、パターン84内部ではメッキすべき表面積が大きいため、Cuイオンおよびサプレッサの消費が大きく、横方向の拡散が小さい(図2の矢印71)。このため、図3のように、パターン84の外周から内側に行くにしたがい、Cuイオン濃度およびサプレッサ濃度が小さくなる。サプレッサ26は分子量が大きいため拡散係数が小さい。このため、図3のように、パターン84の内側に行くにしたがい、サプレッサ濃度はCuイオン濃度より早く小さくなる。領域R2においては、サプレッサ濃度がCuイオン濃度に比べ極端に小さい。このため、Cuイオン濃度/サプレッサ濃度が大きくなり、サプレッサ26不足となる。
【0014】
図4(a)から図4(c)は、メッキ工程の断面模式図である。図4(a)は、パターン84の外周付近(図3の領域(a))の模式図、図4(b)は、領域R2付近(図3の領域(b))の模式図、図4(c)は、パターン84の内部(図3の領域(c))の模式図である。図4(a)から図4(c)を参照し、絶縁膜114の上面に溝40が形成されている。絶縁膜114の表面にはシード層20が形成されている。図4(a)のように、領域(a)においては、Cuイオン24およびサプレッサ26とも十分に供給されている。溝40の底付近は入り口付近よりCuイオン濃度が小さくなる。サプレッサ26は、分子サイズが大きいため溝40内には侵入できない。サプレッサ26が溝40の入り口付近に存在するため、入り口付近でCuイオン濃度が高い場合もCuの成長が早くなることはない。
【0015】
図4(b)のように、領域(b)においては、Cuイオン24に対しサプレッサ26の濃度が極端に低い。このため、溝40の入り口付近に存在するサプレッサ26が少なくなる。よって、溝40の入り口付近にCu29が成長する。溝40が埋め込まれる前に入り口が塞がりボイドが発生し、埋め込み不良となる。図4(c)のように、領域(c)においては、Cuイオン24の濃度が低くなり、サプレッサ26の濃度との比が低くなる。このため、図4(a)と同様に、溝40の入り口付近のCuの成長が抑制される。
【0016】
以上のように、パターン84の外周付近ではボイドは発生し難く、外周から一定距離内側でボイドが発生し易くなる。さらに内側ではボイドは発生し難くなる。このように、ボイドの発生し易い領域を設けることにより、埋め込み不良を早期に検出することができる。例えば、パターン84にボイドが観測された場合、メッキ液を交換することにより、製品の配線パターンにおいてボイドが発生する前に、メッキ液を交換することができる。
【0017】
メッキされる表面積により、Cuイオン濃度が変化し、ボイドが発生する領域を変更できることを示す実験について説明する。図5は、比較例2に係る評価素子の平面図である。図5のように、配線10が一方向に延伸している。配線10の下にはビア金属層14が形成されている。配線10の幅L1、配線10の間隔L2とし、ビア金属層14の間隔Lvとする。
【0018】
図6(a)から図6(c)は、1μm2当たりのメッキされる面の表面積に対しパターンの外周からボイドが発生する領域までの距離を示している。つまり、パターンの外周からボイドが未発生の領域の幅を示している。図6(a)は、L1=100nm、L2=100nm、Lv=200nmのときのビア金属層14の有無によるボイド未発生領域の幅を示している。図6(a)のように、ビア金属層14が形成されたパターンでは、ボイド未発生領域の幅が小さくなる。
【0019】
図6(b)は、L1=100nm、Lv=200nmのときL2を変えた場合のボイド未発生領域の幅を示している。図6(b)のように、L2が狭くなると、ボイド未発生領域の幅が小さくなる。図6(c)は、L1=100nm、L2=100nmのときLvを変えた場合のボイド未発生領域の幅を示している。図6(c)のように、Lvが狭くなると、ボイド未発生領域の幅が小さくなる。以上のように、メッキされる表面積が大きくなると、ボイド未発生領域の幅が小さくなる。
【0020】
以上の現象を理解するため、Cuイオンとサプレッサの消費について説明する。図7(a)から図7(c)は、シード層上のメッキ液の模式図である。図7(a)において、シード層20上には、Cuイオン24とサプレッサ26が吸着されており、メッキ液23内のCuイオン24およびサプレッサ26と平衡状態にある。図7(b)において、メッキ液23内のCuイオン24が減少すると、シード層20表面に吸着するCuイオン24が減少する。シード層20表面のCuイオン24が吸着されていない場所にサプレッサ26aが吸着する。よって、メッキ液23内のCuイオン24の減少にともない、メッキ液23内のサプレッサ26も減少する。図7(c)において、メッキ液23内のサプレッサ26が減少すると、シード層20表面に吸着するサプレッサ26が減少する。シード層20表面のサプレッサ26が吸着されていない場所にCuイオン24aが吸着する。よって、メッキ液23内のサプレッサ26の減少にともない、メッキ液23内のCuイオン24も減少する。
【0021】
このように、Cuイオン24とサプレッサ26がシード層20表面に競争的に吸着するため、以下の化学平衡がなりたつ。
Cuイオン(液中)+サプレッサ(吸着)<−>Cuイオン(吸着)+サプレッサ(液中)
平衡定数Kは以下となる。
K=[Cuイオン(吸着)][ サプレッサ(液中)]/[Cuイオン(液中)][サプレッサ(吸着)]
ただし、シード層20に吸着したCuイオンは固体Cuとなる。化学平衡では固体の濃度は1として扱うため。平衡定数は以下となる。
K=[Cu(固体)][ サプレッサ(液中)]/[Cuイオン(液中)][サプレッサ(吸着)]=[ サプレッサ(液中)]/[Cuイオン(液中)][サプレッサ(吸着)]
以上の式から、メッキ液23中のCuイオン24が減少した場合、Kを一定に保つように、メッキ液23中のサプレッサ26のシード層20表面への吸着が進む。メッキ液23中のサプレッサ26が減少した場合、Kを一定に保つように、メッキ液23中のCuイオン24のCuへの反応が進む。
【0022】
図8は、Cuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示す模式図である。図8の横軸は図5のパターンA−Aに沿った距離を示し、パターンの外周から内側に向かった距離を示している。縦軸はCuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示している。実線はCuイオン濃度を示し、破線はサプレッサ濃度を示している。細線は、パターン内にビア金属層14が形成されていない比較例1のCuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示している。太線は、メッキされる面の表面積を増やした比較例2のCuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示している。比較例2においては、表面積が大きくなるため、Cuイオンの消費が大きくなり、パターンの内部に行くにしたがいCuイオン濃度は比較例1より急激に減少する。前述のように、Cuイオン濃度の減少に伴いサプレッサ濃度も急激に減少する。これにより、サプレッサが不足する領域は、比較例1の領域R2から比較例2の領域R1のように外周側にシフトする。
【0023】
このように、パターン内のメッキされる面の表面積が大きくなると、サプレッサが不足する領域が外周側にシフトする。よって、図6(a)から図6(c)のように、ボイドが未発生の領域の幅が狭くなる。以下、比較例2の実験の知見を元に、比較例1に係る評価素子を小型化する実施例について説明する。
【実施例1】
【0024】
図9は、実施例1に係る評価素子の平面図である。図9のように、評価素子80はメッキの不良を検出するパターン81を備えている。パターン81は、第1領域Routと第2領域Rinとを含む。第1領域Routは、パターン81内の外側の領域であり、第2領域Rinは第1領域Routの内側に位置する領域である。複数の配線10が一方向(例えばY方向)に延伸している。配線10の幅L1は、例えば100nmであり、配線10の間12の間隔L2は、例えば100nmである。幅L1および間隔L2はこれらには限られない。例えば、設計ルールの最小寸法とすることができる。例えば、第1領域Routと第2領域Rinとにおいて、幅L1は同じとすることができる。第1領域Routと第2領域Rinとにおいて、間隔L2は同じとすることができる。
【0025】
第2領域Rinにおいては、配線10の下面にビアが形成され、ビアにはビア金属層14が埋め込まれている。第1領域Routにはビア金属層14は形成されていない。パターン81のX方向およびY方向の幅L10は、例えば85μmである。第1領域Routの幅L12は、例えば25μmであり、第2領域Rinの幅L14は、例えば35μmである。第1領域RoutはX方向、Y方向少なくとも一方に設けられていればよい。また、パターン81の幅L10、第1領域Routの幅L14および第2領域Rinの幅L12は、それぞれX方向とY方向とで異なっていてもよい。
【0026】
図10は、図9のA−A断面図である。素子が形成された半導体基板100上にコンタクト層間膜としてエッチングストッパ膜106と絶縁膜108とが形成されている。図10においては、素子とコンタクトは省略している。絶縁膜108上にエッチングストッパ膜112aおよび絶縁膜114aが形成されている。エッチングストッパ膜112aおよび絶縁膜114a内に金属層117aが形成されている。金属層117aは配線を形成している。絶縁膜114aおよび金属層117a上にエッチングストッパ膜112bおよび絶縁膜114bが形成されている。エッチングストッパ膜112bおよび絶縁膜114b内に金属層117bが形成されている。絶縁膜114bおよび金属層117b上にエッチングストッパ膜112cおよび絶縁膜114cが形成されている。エッチングストッパ膜112cおよび絶縁膜114c内に金属層117cが形成されている。なお、図9および10においては、配線10を省略し11本を図示し、11本のうちビア金属層14が形成された配線10を省略し4本を図示している。配線10の本数は複数であればよい。
【0027】
金属層117bおよび117cは配線10およびビア金属層14を形成する。図10では、絶縁膜114bおよび114c内にメッキの不良を検出するパターン81が形成されている。配線10は、絶縁膜114bおよび114cの上面に形成された溝に埋め込まれている。ビア金属層14は、配線10下の絶縁膜114bおよび114c内に形成され配線10の下面に接するビア内に埋め込まれている。図10では、パターン81が2層積層されているが、パターン81は1つの層に形成されていてもよく、複数の層に積層されていてもよい。
【0028】
図11(a)は、実施例1に係る評価素子の表面積、図11(b)は、Cuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示す模式図である。図11(a)の横軸はA−Aに沿った距離を示し、縦軸はシード層の表面積を示している。第1領域Routにおいては、絶縁膜に溝が形成されているため、パターン81外に比べ、第1領域Routにおける表面積が大きくなっている。第2領域Rinにおいては、溝に加えビアが形成されているため、第1領域Routに比べ表面積が大きくなっている。図11(b)の横軸はA−Aに沿った距離を示し、縦軸はCuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示している。実線はCuイオン濃度を示し、破線はサプレッサ濃度を示している。細線は、パターン内にビア金属層14が形成されていない比較例1のCuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示しており、図3と同様の図である。太線は、実施例1におけるCuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示している。第1領域Routにおいては、ビア金属層14が形成されていないため、実施例1におけるCuイオン濃度およびサプレッサ濃度は比較例1と同じである。第2領域Rinにおいては、シード層20表面の表面積が大きくなるため、Cuイオンの消費が大きくなり、パターン81の内部に行くにしたがいCuイオン濃度は比較例1より急激に減少する。前述のように、Cuイオン濃度の減少に伴いサプレッサ濃度も急激に減少する。これにより、サプレッサが不足する領域は、比較例1の領域R2から実施例1の領域R1のように狭くなる。
【0029】
図12(a)から図12(d)は、パターンを小さくした場合の表面積およびCuイオン濃度を示す模式図である。図12(a)および図12(b)は、比較例1に係る評価素子における距離に対するそれぞれ表面積およびCuイオン濃度を示す模式図である。図12(c)および図12(d)は、実施例1に係る評価素子における距離に対するそれぞれ表面積およびCuイオン濃度を示す模式図である。図12(a)を参照し、比較例1のように表面積が比較的小さい状態でパターンを小型化する。図12(b)のように、左側の外周からのCuイオンの拡散に起因するCuイオン濃度Cu1の減少と、右側の外周からのCuイオンの拡散に起因するCuイオン濃度Cu2の減少と、が重なる。このため、実際のCuイオン濃度Cu3となる。Cuイオン濃度Cu3は、余り減少しない。例えば、図12(b)の範囲R3がメッキ埋め込み不良の検出ができる範囲とすると、比較例1では、メッキ埋め込み不良の検出が難しくなる。
【0030】
図12(c)を参照し、実施例1においては、第2領域Rinの表面積が大きい。このため、図12(d)のように、第2領域Rinにおいては、Cuイオン濃度が急激に減少する。比較例1に比べ、パターン中心部でのCuイオン濃度Cu3が減少する。このため、メッキ埋め込み不良の検出が可能な範囲R3内にCuイオン濃度Cu3が入る範囲でメッキ不良の検出が可能となる。このように、実施例1によれば、パターンを小型化してもメッキ埋め込み不良の検出を行なうことができる。
【0031】
図13(a)および図13(b)は、比較例2に係る評価素子における距離に対するそれぞれ表面積およびCuイオン濃度を示す模式図である。図13(a)のように、比較例2においては、パターン内の全面にビアを形成し表面積を大きくする。この場合、図13(b)のように、Cuイオン濃度は急激に減少する。このため、メッキ埋め込み不良の検出ができる範囲R5が狭くなってしまう。また、メッキ不良の検出は、ビア金属層14がない方が観察しやすい。実施例1の場合、領域R4のように、第1領域Routにおいてもメッキ埋め込み不良の検出を行なうこともできる。さらに、比較例2では、実際の製品パターンより表面積が大きくなりすぎ、メッキ埋め込み不良の検出を過剰に行なってしまう場合もありうる。つまり、メッキ液の交換が必要ないにもかかわらず、メッキ液を交換してしまう。また、不良にしなくともよいウエハを不良にしてしまうことが生じうる。実施例1によれば、適切なメッキ埋め込み不良の検出が可能となる。
【0032】
図14は、実施例1に係る評価素子の別の例の平面図である。図14のように、第2領域Rinにおいて、ビア金属層14がY方向に延伸している。1本の配線10あたりビア金属層14は1つ形成されている。実施例2のように、ビア金属層14は配線10の延伸方向に延伸していてもよい。
【0033】
以上のように、実施例1によれば、図9のように、複数の配線10がパターン81内の絶縁膜の上面に形成された溝に埋め込まれている。複数の配線10下に形成されたビア金属層14は、パターン81内の第1領域Routにおいては形成されず、第2領域Rinにおいて形成されている。これにより、図12(a)から図12(d)を用い説明したように、パターン81の小型化が可能となる。また、図13(a)および図13(b)を用い説明したように、適切なメッキ埋め込み不良の検出が可能となる。
【0034】
ビア金属層14は、図9のように、ドット状に形成されていてもよい。また、図14のように、線状に形成されていてもよい。また、第1領域Routがパターン81の4辺に設けられている例を説明したが、第1領域Routは少なくとも対向する2辺に設けられていればよい。
【実施例2】
【0035】
図15は、実施例2に係る評価素子の平面図である。図15のように、メッキの不良を検出するパターン81内の外側の第1領域Routにおいて、複数のドットメッキパターン16が形成されている。第2領域Rinにおいて、複数の配線10がY方向に延伸して設けられている。配線10およびドットメッキパターンの幅L1は、例えば100nmであり、配線10の間12およびドットメッキパターンの間の間隔L2は、例えば100nmである。パターン81のX方向およびY方向の幅L10は、例えば90μmである。第1領域Routの幅L12は、例えば20μmであり、第2領域Rinの幅L14は、例えば50μmである。第1領域RoutはX方向、Y方向少なくとも一方に設けられていればよい。また、パターン81の幅L10、第1領域Routの幅L14および第2領域Rinの幅L12は、それぞれX方向とY方向とで異なっていてもよい。その他の構成は、実施例1の図9と同じであり説明を省略する。
【0036】
図16は、図15のA−A断面図である。図16のように、ドットメッキパターン16は、絶縁膜114bおよび114cの上面に形成されたドット状の凹部に埋め込まれている。配線10は、絶縁膜114bおよび114cの上面に形成された溝に埋め込まれている。その他の構成は、実施例1の図10と同じであり説明を省略する。
【0037】
図17(a)は、実施例2に係る評価素子の表面積、図17(b)は、Cuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示す模式図である。図17(a)の横軸はA−Aに沿った距離を示し、縦軸は溝40の入り口付近のシード層の表面積を示している。第1領域Routにおいては、ドットメッキパターン16が形成されているため、パターン81外に比べ、溝40の入り口付近の表面積が大きくなっている。第2領域Rinにおいては、溝が形成されているため、第1領域Routに比べ溝40の入り口付近の表面積が小さくなっている。図17(b)の横軸はA−Aに沿った距離を示し、縦軸はCuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示している。実線はCuイオン濃度を示し、破線はサプレッサ濃度を示している。細線は、配線10が形成された比較例1のCuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示しており、図3と同様の図である。太線は、実施例2におけるCuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示している。第1領域Routにおいては、ドットメッキパターン16が形成されているため、シード層20の溝40の入り口付近の表面積が大きくなる。このため、サプレッサの消費が大きくなり、パターン81の内部に行くにしたがいサプレッサ濃度は比較例1より急激に減少する。前述のように、サプレッサ濃度の減少に伴いCuイオン濃度も急激に減少する。これにより、サプレッサが不足する領域は、比較例1の領域R2から実施例2の領域R2のようにパターン81の外周方向にシフトする。
【0038】
これにより、実施例1の図12(a)から図12(d)において説明したのと同様に、パターン81の小型化が可能となる。また、メッキ不良の検出がしやすい配線10を用い、メッキ不良の検出が可能となる。
【0039】
図18は、実施例2に係る評価素子の別の例の平面図である。図18のように、第2領域Rinにおいて、配線10の下にビア金属層14が形成されている。第2領域Rinの幅L14は、例えば35μmである。パターン81の幅L10は、例えば75μmである。その他の構成は、実施例2の図15と同じであり説明を省略する。
【0040】
図19は、図18のA−A断面図である。図19のように、第2領域Rinにおいて、配線10の下にビア金属層14が形成されている。その他の構成は、実施例2の図16と同じであり説明を省略する。図18および図19の例では、第2領域Rinの表面積を大きくできるため、より小型化が可能となる。
【0041】
以上のように、実施例2によれば、図15のように、第1領域Routにおいて、ドットメッキパターン16が絶縁膜の上面に形成されたドット状の凹部に埋め込まれている。第2領域Rinにおいて、配線10が絶縁膜の上面に形成された溝に埋め込まれている。これにより、パターン81の小型化が可能となる。
【0042】
実施例1および実施例2のように、パターン81は、上面に凹部(例えば、溝、ドット状凹部またはビア)が形成された絶縁膜114と、凹部内に埋め込まれたメッキ金属層(例えば金属層117)と、を含む。実施例1の図11(a)および実施例2の図17(a)のように、第1領域Routにおける絶縁膜の上面の表面積は、第2領域Rinにおける絶縁膜の上面の表面積とは、異なる。これにより、実施例1および実施例2において説明したように、パターン81の小型化が可能となる。
【0043】
実施例1および実施例2の効果を得るためには、第1領域Routは、パターン81の最も外側の領域であることが好ましい。また、第1領域Routと第2領域Rinとは接していることが好ましい。パターン81の外側の前記パターン81に接する領域における絶縁膜の表面積は、第1領域Routおよび第2領域Rinの両方より小さいことが好ましい。例えば、パターン81の外側の領域は、絶縁膜の上面に凹部が形成されていないことが好ましい。
【0044】
実施例1のように、第1領域Routにおいて、凹部は第1溝であり、メッキ金属層は第1溝に埋め込まれた配線10とすることができる。第2領域Rinにおいて、凹部は第2溝と第2溝の下面に接するビアであり、メッキ金属層は第2溝に埋め込まれた配線10とビア内に埋め込まれたビア金属層14とすることができる。
【0045】
また、実施例2のように、第1領域Routにおいて、凹部はドット状の凹部であり、メッキ金属層はドット状の凹部に埋め込まれたドットメッキパターン16とすることができる。第2領域Rinにおいて、凹部は溝であり、メッキ金属層は溝に埋め込まれた配線10とすることができる。
【実施例3】
【0046】
実施例3は、半導体装置のパッド下に評価素子が形成されている例である。図20は、実施例3に係る評価素子の断面図である。図20を参照に、図20のように、素子が形成された半導体基板100上にコンタクト層間膜としてエッチングストッパ膜106と絶縁膜108とが形成されている。絶縁膜108上にエッチングストッパ膜112aおよび絶縁膜114aが形成されている。エッチングストッパ膜112aおよび絶縁膜114a内に金属層117aが形成されている。金属層117aは配線を形成している。絶縁膜114aおよび金属層117a上にエッチングストッパ膜112bおよび絶縁膜114bが形成されている。エッチングストッパ膜112bおよび絶縁膜114b内に金属層117bが形成されている。絶縁膜114bおよび金属層117b上にエッチングストッパ膜112cおよび絶縁膜114cが形成されている。エッチングストッパ膜112cおよび絶縁膜114c内に金属層117cが形成されている。絶縁膜114cおよび金属層117c上にエッチングストッパ膜112dおよび絶縁膜114dが形成されている。エッチングストッパ膜112dおよび絶縁膜114d内に金属層117dが形成されている。絶縁膜114dおよび金属層117d上にエッチングストッパ膜112eおよび絶縁膜114eが形成されている。絶縁膜114e上にパッド金属層121が形成されている。パッド金属層121上にカバー膜126が形成されている。パッド上のカバー膜126には開口が形成されている。なお、図20においては、配線10を省略し9本を図示しているが、配線10は複数形成されていればよい。
【0047】
パッド領域72のパッド金属層121下には、メッキ不良検出パターン81が形成されていない。一方、パッド領域70のパッド金属層121下には実施例1または実施例2に係るパターン81が形成されている。パッド領域70において、パターン81は例えば配線層3層に形成されており、それぞれ積層されている。各パターン81は、各配線層のメッキ工程において、メッキ不良の検出に用いられる。このように、1または複数のパターン81をパッド金属層121の下方に形成することにより、チップ面積の縮小が可能となる。
【0048】
図21は、実施例3に係る評価素子の別の例の断面図である。図20と比較し、パッド金属層121下方の金属層117aおよび117bにより回路に用いられる配線60が形成されている。金属層117cおよび117dにおいては回路に用いられる配線60は形成されていない。そこで、バッド領域70においては、パッド金属層121下方の金属層117cおよび117dによりパターン81を形成する。その他の構成は図20と同じであり説明を省略する。このように、パッド金属層121下に配線60が形成されている場合であっても、配線60が形成されていない金属層117を用いパターン81を形成することができる。
【0049】
図22は、実施例3に係る評価素子のさらに別の例の断面図である。図20と比較し、パッド領域72においては、パッド54が複数の金属層117により形成されている。エッチングストッパ層112eおよび絶縁膜114e内に金属層117eが形成されている。金属層117aにより形成された回路接続部64により、パッド金属層121と回路とが接続されている。パッド領域70においては、回路接続部64が形成された最も下の配線層より下の金属層117aおよび117bを用いパターン81が形成されている。その他の構成は図20と同じであり説明を省略する。このように、パッド54がパッド金属層121以外に複数の金属層117を用い形成されている場合も、パッド金属層121の下方の金属層を用い評価素子を形成することができる。
【0050】
実施例3のように、半導体装置のパッド金属層の下方に実施例1または実施例2に係る評価素子80を配置することもできる。
【実施例4】
【0051】
実施例4は、評価素子をスクライブラインに設ける例である。図23は実施例4に係る評価素子が形成されたスクライブラインの平面図である。図23のように、スクライブライン30の中に実施例1または実施例2に係るパターン81が形成されている。図23のように、スクライブライン30にパターン81を形成することにより、チップサイズの小型化が可能となる。図24は、評価素子が形成されたスクライブラインの別の平面図である。図24のように、パターン81がスクライブライン30の交差位置に設けられている。パターン81はスクライブライン30に対し、例えば45°傾いて設けられている。このように、スクライブライン30が交差する位置において、パターン81をスクライブライン30に対し斜めに配置することにより、チップサイズを縮小できる。
【実施例5】
【0052】
実施例5は、評価素子を用いた半導体装置の製造方法の例である。図25は、実施例5の半導体装置の製造方法のフローチャートである。図25のように、半導体基板上に層間絶縁膜等の絶縁膜を形成する(ステップS10)。絶縁膜の上面は、例えばCMP法を用い平坦とする。絶縁膜の上面に凹部を形成する。例えば、絶縁膜の上面に複数の溝を形成する。また、実施例1においては、複数の溝の下絶縁膜内に複数の溝の下面と接するビアを形成する。実施例2においては、絶縁膜の上面に複数のドット状の凹部を形成する(ステップS12)。凹部を埋め込むようにメッキを行ないメッキ金属層を形成する(ステップS14)。凹部のメッキ金属層に埋め込み不良が生じているかを検査する(ステップS16)。メッキ不良が発生しているかを判断する(ステップS18)。Yesの場合、メッキ液を交換する(ステップS20)。または、このウエハを不良品とする。ステップS18において、Noの場合、メッキ液を交換しない(ステップS22)。または、このウエハを良品とする。その後、終了する。以上のように、実施例1または実施例2の評価素子80を用い、半導体装置の製造方法途中に、メッキ不良を判断し、メッキ液の交換を行なうことができる。または、メッキ不良のウエハを不良品とすることができる。なお、ステップS14の後、CMP法を用いメッキされた余分な金属を除去した後、ステップS16において、埋め込み不良を検査してもよい。
【実施例6】
【0053】
実施例6は、評価素子を含む半導体装置の製造方法の具体例である。図26(a)は半導体装置の製造方法を示す平面図(金属層117aを図示)、図26(b)は図26(a)のA−A断面図である。図26(b)のように、シリコン等の半導体基板100のウエル内に、素子分離絶縁層102を形成する。半導体基板100内にイオン注入法を用いチャネルを形成する。半導体基板100のチャネル上にゲート絶縁膜103を介し例えばポリシリコンゲート電極104を形成する。ゲート電極104の両側にサイドウオール105を形成し、ソースおよびドレイン領域をイオン注入法を用い形成する。ゲート電極104およびソース、ドレイン領域上をシリサイド化する。全面に、例えば窒化シリコン等のエッチングストッパ膜106を形成する。例えば酸化シリコン膜等の絶縁膜108をTEOS(Tetra Ethoxy Silane)法を用い形成する。CMP法を用い絶縁膜108を平坦化した後、例えばTiN膜109およびW膜110を絶縁膜108上に形成しCMP法を用い余分な金属を除去することにより、コンタクトを形成する。
【0054】
例えば、SiCN膜等のエッチングストッパ膜112aを形成する。エッチングストッパ膜112a上に、例えばSiOCである絶縁膜114aを形成する。絶縁膜114aに開口を設け、開口内に例えばTa等のバリア層116aをスパッタ法を用い形成する。バリア層116a上にスパッタ法およびメッキ法を用い例えばCu等の配線層118aを形成する。その後、CMP法を用い余分な金属を除去することにより、絶縁膜114aの開口内にバリア層116aおよび配線層118aを形成する。バリア層116aおよび配線層118aとから金属層図26(a)のように、評価素子形成領域においては、金属層117aが一方向に延伸して設けられる。
【0055】
図27(a)は半導体装置の製造方法を示す平面図(ビア44を図示)、図27(b)は図27(a)のA−A断面図である。エッチングストッパ膜112b上に、例えば膜厚が500nmのSiOCである絶縁膜114bを形成する。露光技術および炭素とフッ素とを含むガスまたは類似のガスを用いた異方性エッチングを用いエッチングストッパ膜112bの上面まで達するビア44を形成する。図27(a)のように、複数のビア44が形成される。
【0056】
図28(a)は半導体装置の製造方法を示す平面図(ビア44および溝40を図示)、図28(b)は図28(a)のA−A断面図である。エッチングストッパ膜112b上に、露光技術および炭素とフッ素とを含むガスまたは類似のガスを用いた異方性エッチングを用い絶縁膜114bの途中まで達する溝40を形成する。図28(a)のように、溝40の下面に複数のビア44が形成されている。溝40を形成する際は、ビア44の底面に有機樹脂を埋め込み、溝40形成後に有機樹脂をアッシングにより除去することが好ましい。
【0057】
図29(a)は半導体装置の製造方法を示す平面図(ビア44および溝40を図示)、図29(b)は図29(a)のA−A断面図である。絶縁膜114bをマスクに、炭素とフッ素とを含むガスまたは類似のガスを用いた異方性エッチングを用いエッチングストッパ膜112bを除去する。これにより、ビア44の底面は金属層117aと接触する。図29(a)のように、溝40の下面に複数のビア44が形成される。
【0058】
図30は半導体装置の製造方法を示す断面図である。図30のように、ビア44および溝40を埋め込むように、スパッタリング法を用い例えば膜厚が30nmのTa膜をバリア層116bとして形成する。バリア層116b上に、スパッタリング法を用い例えば膜厚が50nmのCu膜をシード層130として形成する。シード層130上に、電解メッキ法を用い例えば膜厚が1μmのCu膜をメッキ膜132として形成する。以下の図では、シード層130の図示を省略する。
【0059】
図31(a)は半導体装置の製造方法を示す平面図(配線10およびビア金属層14を図示)、図31(b)は図31(a)のA−A断面図である。CMP法を用い、絶縁膜114b上のTa膜およびCu膜を除去する。これにより、絶縁膜114b内の溝およびビアに埋め込まれたバリア層116bおよび配線層118bが形成される。バリア層116aおよび配線層118bは金属層117bを形成する。図31(a)のように、金属層117bにより、複数の配線10と配線10の下面に接するビア金属層14が形成される。配線10とビア金属層14とを備える評価素子50を用い金属層117bの埋め込み不良を検査する。
【0060】
図32(a)は半導体装置の製造方法を示す平面図(配線10およびビア金属層14を図示)、図32(b)は図32(a)のA−A断面図である。図26(a)から図31(b)と同様に、絶縁膜114bおよび金属層117b上にエッチングストッパ膜112cおよび絶縁膜114cを形成する。絶縁膜114c内に金属層117cを形成する。図32(a)のように、金属層117cにより、複数の配線10と配線10の下面に接するビア金属層14が形成される。配線10とビア金属層14とを備える評価素子50を用い金属層117cの埋め込み不良を検査する。
【0061】
図33は、半導体装置の製造方法を示す断面図である。図33を参照し、エッチングストッパ膜112d、絶縁膜114d、エッチングストッパ膜112eおよび絶縁膜114eを形成する。絶縁膜114dに形成された開口内にバリア層116dおよび配線層118d、絶縁膜114eに形成された開口内にバリア層116eおよび配線層118eを形成する。バリア層116dおよび配線層118dは、金属層117dを形成する。バリア層116eおよび配線層118eは、金属層117eを形成する。
【0062】
絶縁膜114e上に、金属層117eに電気的に接続するパッド金属層121を形成する。パッド金属層121は、例えばTiN層120、AlCu層122およびTiN層123から形成される。絶縁膜114e上およびパッド金属層121を覆うように、カバー膜126として酸化シリコン膜124および窒化シリコン膜125を形成する。カバー膜126に開口128を設ける。開口128を介しパッド金属層121に外部より電気的に接続することができる。以上により、素子部にトランジスタ等が形成され、パターン部に評価素子50が形成される。
【0063】
図26(a)から図33(b)を用い、実施例1に係る評価素子を含む半導体装置の製造方法の一例を説明したが、言うまでもなく、その他の方法を用い、実施例1に係る評価素子を形成してもよい。
【0064】
以上、発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0065】
実施例1〜6を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
付記1:上面に凹部が形成された絶縁膜と、前記第凹部内に埋め込まれたメッキ金属層と、を含み前記メッキ金属層のメッキの不良を検出するパターンを具備し、前記パターン内の外側の第1領域における前記絶縁膜の上面の表面積は、前記パターン内の前記第1領域の内側に位置する第2領域における前記絶縁膜の上面の表面積とは、異なることを特徴とする評価素子。
付記2:前記第1領域において、前記凹部は第1溝であり、前記メッキ金属層は前記第1溝に埋め込まれた配線であり、前記第2領域において、前記凹部は第2溝と前記第2溝の下面に接するビアであり、前記金属層は前記第2溝に埋め込まれた配線と前記ビア内に埋め込まれたビア金属層であることを特徴とする付記1記載の評価素子。
付記3:前記第1領域において、前記凹部はドット状の凹部であり、前記メッキ金属層は前記ドット状の凹部に埋め込まれたドットメッキパターンであり、前記第2領域において、前記凹部は溝であり、前記メッキ金属層は前記溝に埋め込まれた配線であることを特徴とする付記1記載の評価素子。
付記4:1つの前記第2溝に対し複数の前記ビアが形成されていることを特徴とする付記2記載の評価素子。
付記5:1つの前記第2溝に対し1つの前記ビアが形成されていることを特徴とする付記2記載の評価素子。
付記6:前記凹部は前記溝の下面に接するビアを含み、前記メッキ金属層は前記ビアに埋め込まれたビア金属層を含むことを特徴とする付記3記載の評価素子。
付記7:前記メッキの不良を検出するパターンは、パッド金属層の下方に形成されていることを特徴とする付記1から6のいずれか一項記載の評価素子。
付記8:前記メッキの不良を検出するパターンは、スクライブラインに形成されていることを特徴とする付記1から6のいずれか一項記載の評価素子。
付記9:付記1から8のいずれか一項記載の評価素子を含む半導体装置。
付記10:メッキの不良を検出するパターン内の外側の第1領域における絶縁膜の上面の表面積は、前記パターン内の前記第1領域の内側に位置する第2領域における前記絶縁膜の上面の表面積とは、異なるように前記絶縁膜の上面に凹部を形成する工程と、前記凹部を埋め込むようにメッキを行ないメッキ金属層を形成する工程と、前記凹部の前記メッキ金属層に埋め込み不良が生じているかを検査する工程と、を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【符号の説明】
【0066】
10 配線
14 ビア金属層
16 ドットメッキパターン
30 スクライブライン
40 溝
44 ビア
50、80 評価素子
81 パターン
114 絶縁膜
117 金属層
121 パッド金属層
【技術分野】
【0001】
本発明は、評価素子、半導体装置および半導体装置の製造方法に関し、例えばメッキ不良を検出する評価素子、半導体装置および半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の微細化に伴い、Cu(銅)等の配線金属をメッキ法を用い形成する技術が用いられている。メッキ法を用いる場合、配線金属中に金属の埋め込み不良(例えばボイド)が発生しやすい。埋め込み不良が発生すると、配線の断線等が発生する。そこで、絶縁膜に複数の孔部を配列させ、孔部が埋め込まれるように絶縁膜上に金属をメッキする。メッキした金属を絶縁膜が露出するまで研磨する。孔部に埋め込まれた金属表面にボイドが露出しているかで、埋め込み不良を検出する方法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−88149号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、メッキ不良を検出するパターンは大きくなりやすい。本評価素子、半導体装置および半導体装置の製造方法は、メッキ不良を検出するパターンを小型化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
例えば、上面に凹部が形成された絶縁膜と、前記第凹部内に埋め込まれたメッキ金属層と、を含み前記メッキ金属層のメッキの不良を検出するパターンを具備し、前記パターン内の外側の第1領域における前記絶縁膜の上面の表面積は、前記パターン内の前記第1領域の内側に位置する第2領域における前記絶縁膜の上面の表面積とは、異なることを特徴とする評価素子を用いる。
【0006】
例えば、上記評価素子を含むことを特徴とする半導体装置を用いる。
【0007】
例えば、メッキの不良を検出するパターン内の外側の第1領域における絶縁膜の上面の表面積は、前記パターン内の前記第1領域の内側に位置する第2領域における前記絶縁膜の上面の表面積とは、異なるように前記絶縁膜の上面に凹部を形成する工程と、前記凹部を埋め込むようにメッキを行ないメッキ金属層を形成する工程と、前記凹部の前記メッキ金属層に埋め込み不良が生じているかを検査する工程と、を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法を用いる。
【発明の効果】
【0008】
本評価素子、半導体装置および半導体装置の製造方法によれば、メッキ不良を検出するパターンを小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1(a)から図1(c)は、比較例1に係る評価素子を示す図である。
【図2】図2は、メッキ工程中における図1(a)のCからD方向の断面の模式図である。
【図3】図3は、図1のCからDにおけるCuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示す模式図である。
【図4】図4(a)から図4(c)は、メッキ工程の断面模式図である。
【図5】図5は、比較例2に係る評価素子の平面図である。
【図6】図6(a)から図6(c)は、1μm2当たりのメッキされる面の表面積に対しパターンの外周からボイドが発生する領域までの距離を示している。
【図7】図7(a)から図7(c)は、シード層上のメッキ液の模式図である。
【図8】図8は、Cuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示す模式図である。
【図9】図9は、実施例1に係る評価素子の平面図である。
【図10】図10は、図9のA−A断面図である。
【図11】図11(a)は、実施例1に係る評価素子の表面積、図11(b)は、Cuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示す模式図である。
【図12】図12(a)から図12(d)は、パターンを小さくした場合の表面積およびCuイオン濃度を示す模式図である。
【図13】図13(a)および図13(b)は、比較例2に係る評価素子における距離に対するそれぞれ表面積およびCuイオン濃度を示す模式図である。
【図14】図14は、実施例1に係る評価素子の別の例の平面図である。
【図15】図15は、実施例2に係る評価素子の平面図である。
【図16】図16は、図15のA−A断面図である。
【図17】図17(a)は、実施例2に係る評価素子の表面積、図17(b)は、Cuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示す模式図である。
【図18】図18は、実施例2に係る評価素子の別の例の平面図である。
【図19】図19は、図18のA−A断面図である。
【図20】図20は、実施例3に係る評価素子の断面図である。
【図21】図21は、実施例3に係る評価素子の別の例の断面図である。
【図22】図22は、実施例3に係る評価素子のさらに別の例の断面図である。
【図23】図23は実施例4に係る評価素子が形成されたスクライブラインの平面図である。
【図24】図24は、評価素子が形成されたスクライブラインの別の平面図である。
【図25】図25は、実施例5の半導体装置の製造方法のフローチャートである。
【図26】図26(a)は半導体装置の製造方法を示す平面図、図26(b)は図26(a)のA−A断面図である。
【図27】図27(a)は半導体装置の製造方法を示す平面図、図27(b)は図27(a)のA−A断面図である。
【図28】図28(a)は半導体装置の製造方法を示す平面図、図28(b)は図28(a)のA−A断面図である。
【図29】図29(a)は半導体装置の製造方法を示す平面図、図29(b)は図29(a)のA−A断面図である。
【図30】図30は半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図31】図31(a)は半導体装置の製造方法を示す平面図、図31(b)は図31(a)のA−A断面図である。
【図32】図32(a)は半導体装置の製造方法を示す平面図、図32(b)は図32(a)のA−A断面図である。
【図33】図33は半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1(a)から図1(c)は、比較例1に係る評価素子を示す図である。図1(a)は、平面図、図1(b)は図1(a)の領域92の拡大図、図1(c)は図1(a)の領域94の拡大図である。図1(a)を参照し、評価素子82は、メッキの不良を検出するパターン84を備えている。評価素子82の形状は、正方形であり、一辺の長さL0は、例えば100μmである。評価素子82においては、外周(特に四隅)から一定距離L9(例えば25μm)離れた箇所にメッキのボイドが発生しやすい領域90がある。メッキ後にCMP(Chemical Mechanical Polish)法を用い余分な金属を除去し配線金属を形成した後に評価素子82を光学顕微鏡で観察すると、図1(a)のように、領域90は黒く見える。図1(b)のように、評価素子82は、同じ方向に延伸する複数の配線10が引き詰められている。配線10はダマシン法を用い形成され、配線への金属埋め込みにはメッキ法を用いている。図1(c)のように、領域94においては、配線10にボイド91が発生している。このため、前述のように、領域90は黒く観察される。比較例1に係る評価素子82をウエハ内に配置し、メッキ後にCMP法を用い余分な金属を除去した後に評価素子82の表面を観察することにより、メッキの埋め込み不良を検出することができる。メッキの埋め込み不良が発生した場合は、例えば検査したウエハを不良と判断する。または、メッキ液の交換を行なう。
【0011】
比較例1において、メッキ不良検出パターンの外周から一定距離離れた領域にボイド91が発生する理由について説明する。図2は、メッキ工程中における図1(a)のCからD方向の断面の模式図である。絶縁膜114の上面に複数の溝40が形成されている。なお、絶縁膜114の表面にはバリア金属とシード金属層とが形成されているが、省略して説明する。絶縁膜114の上面はメッキ液23に浸されている。メッキ液23のうち絶縁膜114に近い領域は拡散層21となり、絶縁膜114から遠い領域は流動層22となる。メッキ液23は、Cuイオン24とサプレッサ26を含む。サプレッサ26は、メッキ液の濡れ性向上のための添加剤であり、Cuの成長抑制効果がある。サプレッサ26は、例えば有機錯体を含み分子量の大きな物質である。
【0012】
流動層22においては、Cuイオン24およびサプレッサ26はメッキ液の流れに乗って移動する。このため、流動層22内では、Cuイオン24の濃度は位置に寄らずほぼ一定であり、サプレッサ26の濃度もほぼ一定である。拡散層21においては、Cuイオン24およびサプレッサ26は主に拡散によって移動する。このため、Cuイオン24およびサプレッサ26の濃度はそれぞれ位置により一定ではない。拡散層21においては、Cuイオン24およびサプレッサ26は全方位に拡散可能である。メッキすべき表面積が小さい位置においては、その位置でのCuイオン24およびサプレッサ26の消費量が小さいため、Cuイオン24およびサプレッサ26のうち横方向に拡散する割合が多くなる。一方、メッキすべき表面積が大きい位置においては、その位置でのCuイオン24およびサプレッサ26の消費量が大きいため、Cuイオン24およびサプレッサ26のうち横方向に拡散する割合が小さくなる。パターン84の外では、絶縁膜114表面は平坦なため、Cuイオン24およびサプレッサ26の消費量が小さく、Cuイオン24およびサプレッサ26のうち横方向に拡散する割合が多くなる。パターン84の内では、絶縁膜112表面に凹凸があるため、Cuイオン24およびサプレッサ26の消費量が大きく、Cuイオン24およびサプレッサ26のうち横方向に拡散する割合が少なくなる。
【0013】
図3は、図1のCからDにおけるCuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示す模式図である。パターン84の外周近く(Cの近く)では、パターン84外から横方向に拡散したCuイオン24およびサプレッサ26が横方向に拡散してくる(図2の矢印70)。一方、パターン84内部ではメッキすべき表面積が大きいため、Cuイオンおよびサプレッサの消費が大きく、横方向の拡散が小さい(図2の矢印71)。このため、図3のように、パターン84の外周から内側に行くにしたがい、Cuイオン濃度およびサプレッサ濃度が小さくなる。サプレッサ26は分子量が大きいため拡散係数が小さい。このため、図3のように、パターン84の内側に行くにしたがい、サプレッサ濃度はCuイオン濃度より早く小さくなる。領域R2においては、サプレッサ濃度がCuイオン濃度に比べ極端に小さい。このため、Cuイオン濃度/サプレッサ濃度が大きくなり、サプレッサ26不足となる。
【0014】
図4(a)から図4(c)は、メッキ工程の断面模式図である。図4(a)は、パターン84の外周付近(図3の領域(a))の模式図、図4(b)は、領域R2付近(図3の領域(b))の模式図、図4(c)は、パターン84の内部(図3の領域(c))の模式図である。図4(a)から図4(c)を参照し、絶縁膜114の上面に溝40が形成されている。絶縁膜114の表面にはシード層20が形成されている。図4(a)のように、領域(a)においては、Cuイオン24およびサプレッサ26とも十分に供給されている。溝40の底付近は入り口付近よりCuイオン濃度が小さくなる。サプレッサ26は、分子サイズが大きいため溝40内には侵入できない。サプレッサ26が溝40の入り口付近に存在するため、入り口付近でCuイオン濃度が高い場合もCuの成長が早くなることはない。
【0015】
図4(b)のように、領域(b)においては、Cuイオン24に対しサプレッサ26の濃度が極端に低い。このため、溝40の入り口付近に存在するサプレッサ26が少なくなる。よって、溝40の入り口付近にCu29が成長する。溝40が埋め込まれる前に入り口が塞がりボイドが発生し、埋め込み不良となる。図4(c)のように、領域(c)においては、Cuイオン24の濃度が低くなり、サプレッサ26の濃度との比が低くなる。このため、図4(a)と同様に、溝40の入り口付近のCuの成長が抑制される。
【0016】
以上のように、パターン84の外周付近ではボイドは発生し難く、外周から一定距離内側でボイドが発生し易くなる。さらに内側ではボイドは発生し難くなる。このように、ボイドの発生し易い領域を設けることにより、埋め込み不良を早期に検出することができる。例えば、パターン84にボイドが観測された場合、メッキ液を交換することにより、製品の配線パターンにおいてボイドが発生する前に、メッキ液を交換することができる。
【0017】
メッキされる表面積により、Cuイオン濃度が変化し、ボイドが発生する領域を変更できることを示す実験について説明する。図5は、比較例2に係る評価素子の平面図である。図5のように、配線10が一方向に延伸している。配線10の下にはビア金属層14が形成されている。配線10の幅L1、配線10の間隔L2とし、ビア金属層14の間隔Lvとする。
【0018】
図6(a)から図6(c)は、1μm2当たりのメッキされる面の表面積に対しパターンの外周からボイドが発生する領域までの距離を示している。つまり、パターンの外周からボイドが未発生の領域の幅を示している。図6(a)は、L1=100nm、L2=100nm、Lv=200nmのときのビア金属層14の有無によるボイド未発生領域の幅を示している。図6(a)のように、ビア金属層14が形成されたパターンでは、ボイド未発生領域の幅が小さくなる。
【0019】
図6(b)は、L1=100nm、Lv=200nmのときL2を変えた場合のボイド未発生領域の幅を示している。図6(b)のように、L2が狭くなると、ボイド未発生領域の幅が小さくなる。図6(c)は、L1=100nm、L2=100nmのときLvを変えた場合のボイド未発生領域の幅を示している。図6(c)のように、Lvが狭くなると、ボイド未発生領域の幅が小さくなる。以上のように、メッキされる表面積が大きくなると、ボイド未発生領域の幅が小さくなる。
【0020】
以上の現象を理解するため、Cuイオンとサプレッサの消費について説明する。図7(a)から図7(c)は、シード層上のメッキ液の模式図である。図7(a)において、シード層20上には、Cuイオン24とサプレッサ26が吸着されており、メッキ液23内のCuイオン24およびサプレッサ26と平衡状態にある。図7(b)において、メッキ液23内のCuイオン24が減少すると、シード層20表面に吸着するCuイオン24が減少する。シード層20表面のCuイオン24が吸着されていない場所にサプレッサ26aが吸着する。よって、メッキ液23内のCuイオン24の減少にともない、メッキ液23内のサプレッサ26も減少する。図7(c)において、メッキ液23内のサプレッサ26が減少すると、シード層20表面に吸着するサプレッサ26が減少する。シード層20表面のサプレッサ26が吸着されていない場所にCuイオン24aが吸着する。よって、メッキ液23内のサプレッサ26の減少にともない、メッキ液23内のCuイオン24も減少する。
【0021】
このように、Cuイオン24とサプレッサ26がシード層20表面に競争的に吸着するため、以下の化学平衡がなりたつ。
Cuイオン(液中)+サプレッサ(吸着)<−>Cuイオン(吸着)+サプレッサ(液中)
平衡定数Kは以下となる。
K=[Cuイオン(吸着)][ サプレッサ(液中)]/[Cuイオン(液中)][サプレッサ(吸着)]
ただし、シード層20に吸着したCuイオンは固体Cuとなる。化学平衡では固体の濃度は1として扱うため。平衡定数は以下となる。
K=[Cu(固体)][ サプレッサ(液中)]/[Cuイオン(液中)][サプレッサ(吸着)]=[ サプレッサ(液中)]/[Cuイオン(液中)][サプレッサ(吸着)]
以上の式から、メッキ液23中のCuイオン24が減少した場合、Kを一定に保つように、メッキ液23中のサプレッサ26のシード層20表面への吸着が進む。メッキ液23中のサプレッサ26が減少した場合、Kを一定に保つように、メッキ液23中のCuイオン24のCuへの反応が進む。
【0022】
図8は、Cuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示す模式図である。図8の横軸は図5のパターンA−Aに沿った距離を示し、パターンの外周から内側に向かった距離を示している。縦軸はCuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示している。実線はCuイオン濃度を示し、破線はサプレッサ濃度を示している。細線は、パターン内にビア金属層14が形成されていない比較例1のCuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示している。太線は、メッキされる面の表面積を増やした比較例2のCuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示している。比較例2においては、表面積が大きくなるため、Cuイオンの消費が大きくなり、パターンの内部に行くにしたがいCuイオン濃度は比較例1より急激に減少する。前述のように、Cuイオン濃度の減少に伴いサプレッサ濃度も急激に減少する。これにより、サプレッサが不足する領域は、比較例1の領域R2から比較例2の領域R1のように外周側にシフトする。
【0023】
このように、パターン内のメッキされる面の表面積が大きくなると、サプレッサが不足する領域が外周側にシフトする。よって、図6(a)から図6(c)のように、ボイドが未発生の領域の幅が狭くなる。以下、比較例2の実験の知見を元に、比較例1に係る評価素子を小型化する実施例について説明する。
【実施例1】
【0024】
図9は、実施例1に係る評価素子の平面図である。図9のように、評価素子80はメッキの不良を検出するパターン81を備えている。パターン81は、第1領域Routと第2領域Rinとを含む。第1領域Routは、パターン81内の外側の領域であり、第2領域Rinは第1領域Routの内側に位置する領域である。複数の配線10が一方向(例えばY方向)に延伸している。配線10の幅L1は、例えば100nmであり、配線10の間12の間隔L2は、例えば100nmである。幅L1および間隔L2はこれらには限られない。例えば、設計ルールの最小寸法とすることができる。例えば、第1領域Routと第2領域Rinとにおいて、幅L1は同じとすることができる。第1領域Routと第2領域Rinとにおいて、間隔L2は同じとすることができる。
【0025】
第2領域Rinにおいては、配線10の下面にビアが形成され、ビアにはビア金属層14が埋め込まれている。第1領域Routにはビア金属層14は形成されていない。パターン81のX方向およびY方向の幅L10は、例えば85μmである。第1領域Routの幅L12は、例えば25μmであり、第2領域Rinの幅L14は、例えば35μmである。第1領域RoutはX方向、Y方向少なくとも一方に設けられていればよい。また、パターン81の幅L10、第1領域Routの幅L14および第2領域Rinの幅L12は、それぞれX方向とY方向とで異なっていてもよい。
【0026】
図10は、図9のA−A断面図である。素子が形成された半導体基板100上にコンタクト層間膜としてエッチングストッパ膜106と絶縁膜108とが形成されている。図10においては、素子とコンタクトは省略している。絶縁膜108上にエッチングストッパ膜112aおよび絶縁膜114aが形成されている。エッチングストッパ膜112aおよび絶縁膜114a内に金属層117aが形成されている。金属層117aは配線を形成している。絶縁膜114aおよび金属層117a上にエッチングストッパ膜112bおよび絶縁膜114bが形成されている。エッチングストッパ膜112bおよび絶縁膜114b内に金属層117bが形成されている。絶縁膜114bおよび金属層117b上にエッチングストッパ膜112cおよび絶縁膜114cが形成されている。エッチングストッパ膜112cおよび絶縁膜114c内に金属層117cが形成されている。なお、図9および10においては、配線10を省略し11本を図示し、11本のうちビア金属層14が形成された配線10を省略し4本を図示している。配線10の本数は複数であればよい。
【0027】
金属層117bおよび117cは配線10およびビア金属層14を形成する。図10では、絶縁膜114bおよび114c内にメッキの不良を検出するパターン81が形成されている。配線10は、絶縁膜114bおよび114cの上面に形成された溝に埋め込まれている。ビア金属層14は、配線10下の絶縁膜114bおよび114c内に形成され配線10の下面に接するビア内に埋め込まれている。図10では、パターン81が2層積層されているが、パターン81は1つの層に形成されていてもよく、複数の層に積層されていてもよい。
【0028】
図11(a)は、実施例1に係る評価素子の表面積、図11(b)は、Cuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示す模式図である。図11(a)の横軸はA−Aに沿った距離を示し、縦軸はシード層の表面積を示している。第1領域Routにおいては、絶縁膜に溝が形成されているため、パターン81外に比べ、第1領域Routにおける表面積が大きくなっている。第2領域Rinにおいては、溝に加えビアが形成されているため、第1領域Routに比べ表面積が大きくなっている。図11(b)の横軸はA−Aに沿った距離を示し、縦軸はCuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示している。実線はCuイオン濃度を示し、破線はサプレッサ濃度を示している。細線は、パターン内にビア金属層14が形成されていない比較例1のCuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示しており、図3と同様の図である。太線は、実施例1におけるCuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示している。第1領域Routにおいては、ビア金属層14が形成されていないため、実施例1におけるCuイオン濃度およびサプレッサ濃度は比較例1と同じである。第2領域Rinにおいては、シード層20表面の表面積が大きくなるため、Cuイオンの消費が大きくなり、パターン81の内部に行くにしたがいCuイオン濃度は比較例1より急激に減少する。前述のように、Cuイオン濃度の減少に伴いサプレッサ濃度も急激に減少する。これにより、サプレッサが不足する領域は、比較例1の領域R2から実施例1の領域R1のように狭くなる。
【0029】
図12(a)から図12(d)は、パターンを小さくした場合の表面積およびCuイオン濃度を示す模式図である。図12(a)および図12(b)は、比較例1に係る評価素子における距離に対するそれぞれ表面積およびCuイオン濃度を示す模式図である。図12(c)および図12(d)は、実施例1に係る評価素子における距離に対するそれぞれ表面積およびCuイオン濃度を示す模式図である。図12(a)を参照し、比較例1のように表面積が比較的小さい状態でパターンを小型化する。図12(b)のように、左側の外周からのCuイオンの拡散に起因するCuイオン濃度Cu1の減少と、右側の外周からのCuイオンの拡散に起因するCuイオン濃度Cu2の減少と、が重なる。このため、実際のCuイオン濃度Cu3となる。Cuイオン濃度Cu3は、余り減少しない。例えば、図12(b)の範囲R3がメッキ埋め込み不良の検出ができる範囲とすると、比較例1では、メッキ埋め込み不良の検出が難しくなる。
【0030】
図12(c)を参照し、実施例1においては、第2領域Rinの表面積が大きい。このため、図12(d)のように、第2領域Rinにおいては、Cuイオン濃度が急激に減少する。比較例1に比べ、パターン中心部でのCuイオン濃度Cu3が減少する。このため、メッキ埋め込み不良の検出が可能な範囲R3内にCuイオン濃度Cu3が入る範囲でメッキ不良の検出が可能となる。このように、実施例1によれば、パターンを小型化してもメッキ埋め込み不良の検出を行なうことができる。
【0031】
図13(a)および図13(b)は、比較例2に係る評価素子における距離に対するそれぞれ表面積およびCuイオン濃度を示す模式図である。図13(a)のように、比較例2においては、パターン内の全面にビアを形成し表面積を大きくする。この場合、図13(b)のように、Cuイオン濃度は急激に減少する。このため、メッキ埋め込み不良の検出ができる範囲R5が狭くなってしまう。また、メッキ不良の検出は、ビア金属層14がない方が観察しやすい。実施例1の場合、領域R4のように、第1領域Routにおいてもメッキ埋め込み不良の検出を行なうこともできる。さらに、比較例2では、実際の製品パターンより表面積が大きくなりすぎ、メッキ埋め込み不良の検出を過剰に行なってしまう場合もありうる。つまり、メッキ液の交換が必要ないにもかかわらず、メッキ液を交換してしまう。また、不良にしなくともよいウエハを不良にしてしまうことが生じうる。実施例1によれば、適切なメッキ埋め込み不良の検出が可能となる。
【0032】
図14は、実施例1に係る評価素子の別の例の平面図である。図14のように、第2領域Rinにおいて、ビア金属層14がY方向に延伸している。1本の配線10あたりビア金属層14は1つ形成されている。実施例2のように、ビア金属層14は配線10の延伸方向に延伸していてもよい。
【0033】
以上のように、実施例1によれば、図9のように、複数の配線10がパターン81内の絶縁膜の上面に形成された溝に埋め込まれている。複数の配線10下に形成されたビア金属層14は、パターン81内の第1領域Routにおいては形成されず、第2領域Rinにおいて形成されている。これにより、図12(a)から図12(d)を用い説明したように、パターン81の小型化が可能となる。また、図13(a)および図13(b)を用い説明したように、適切なメッキ埋め込み不良の検出が可能となる。
【0034】
ビア金属層14は、図9のように、ドット状に形成されていてもよい。また、図14のように、線状に形成されていてもよい。また、第1領域Routがパターン81の4辺に設けられている例を説明したが、第1領域Routは少なくとも対向する2辺に設けられていればよい。
【実施例2】
【0035】
図15は、実施例2に係る評価素子の平面図である。図15のように、メッキの不良を検出するパターン81内の外側の第1領域Routにおいて、複数のドットメッキパターン16が形成されている。第2領域Rinにおいて、複数の配線10がY方向に延伸して設けられている。配線10およびドットメッキパターンの幅L1は、例えば100nmであり、配線10の間12およびドットメッキパターンの間の間隔L2は、例えば100nmである。パターン81のX方向およびY方向の幅L10は、例えば90μmである。第1領域Routの幅L12は、例えば20μmであり、第2領域Rinの幅L14は、例えば50μmである。第1領域RoutはX方向、Y方向少なくとも一方に設けられていればよい。また、パターン81の幅L10、第1領域Routの幅L14および第2領域Rinの幅L12は、それぞれX方向とY方向とで異なっていてもよい。その他の構成は、実施例1の図9と同じであり説明を省略する。
【0036】
図16は、図15のA−A断面図である。図16のように、ドットメッキパターン16は、絶縁膜114bおよび114cの上面に形成されたドット状の凹部に埋め込まれている。配線10は、絶縁膜114bおよび114cの上面に形成された溝に埋め込まれている。その他の構成は、実施例1の図10と同じであり説明を省略する。
【0037】
図17(a)は、実施例2に係る評価素子の表面積、図17(b)は、Cuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示す模式図である。図17(a)の横軸はA−Aに沿った距離を示し、縦軸は溝40の入り口付近のシード層の表面積を示している。第1領域Routにおいては、ドットメッキパターン16が形成されているため、パターン81外に比べ、溝40の入り口付近の表面積が大きくなっている。第2領域Rinにおいては、溝が形成されているため、第1領域Routに比べ溝40の入り口付近の表面積が小さくなっている。図17(b)の横軸はA−Aに沿った距離を示し、縦軸はCuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示している。実線はCuイオン濃度を示し、破線はサプレッサ濃度を示している。細線は、配線10が形成された比較例1のCuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示しており、図3と同様の図である。太線は、実施例2におけるCuイオン濃度およびサプレッサ濃度を示している。第1領域Routにおいては、ドットメッキパターン16が形成されているため、シード層20の溝40の入り口付近の表面積が大きくなる。このため、サプレッサの消費が大きくなり、パターン81の内部に行くにしたがいサプレッサ濃度は比較例1より急激に減少する。前述のように、サプレッサ濃度の減少に伴いCuイオン濃度も急激に減少する。これにより、サプレッサが不足する領域は、比較例1の領域R2から実施例2の領域R2のようにパターン81の外周方向にシフトする。
【0038】
これにより、実施例1の図12(a)から図12(d)において説明したのと同様に、パターン81の小型化が可能となる。また、メッキ不良の検出がしやすい配線10を用い、メッキ不良の検出が可能となる。
【0039】
図18は、実施例2に係る評価素子の別の例の平面図である。図18のように、第2領域Rinにおいて、配線10の下にビア金属層14が形成されている。第2領域Rinの幅L14は、例えば35μmである。パターン81の幅L10は、例えば75μmである。その他の構成は、実施例2の図15と同じであり説明を省略する。
【0040】
図19は、図18のA−A断面図である。図19のように、第2領域Rinにおいて、配線10の下にビア金属層14が形成されている。その他の構成は、実施例2の図16と同じであり説明を省略する。図18および図19の例では、第2領域Rinの表面積を大きくできるため、より小型化が可能となる。
【0041】
以上のように、実施例2によれば、図15のように、第1領域Routにおいて、ドットメッキパターン16が絶縁膜の上面に形成されたドット状の凹部に埋め込まれている。第2領域Rinにおいて、配線10が絶縁膜の上面に形成された溝に埋め込まれている。これにより、パターン81の小型化が可能となる。
【0042】
実施例1および実施例2のように、パターン81は、上面に凹部(例えば、溝、ドット状凹部またはビア)が形成された絶縁膜114と、凹部内に埋め込まれたメッキ金属層(例えば金属層117)と、を含む。実施例1の図11(a)および実施例2の図17(a)のように、第1領域Routにおける絶縁膜の上面の表面積は、第2領域Rinにおける絶縁膜の上面の表面積とは、異なる。これにより、実施例1および実施例2において説明したように、パターン81の小型化が可能となる。
【0043】
実施例1および実施例2の効果を得るためには、第1領域Routは、パターン81の最も外側の領域であることが好ましい。また、第1領域Routと第2領域Rinとは接していることが好ましい。パターン81の外側の前記パターン81に接する領域における絶縁膜の表面積は、第1領域Routおよび第2領域Rinの両方より小さいことが好ましい。例えば、パターン81の外側の領域は、絶縁膜の上面に凹部が形成されていないことが好ましい。
【0044】
実施例1のように、第1領域Routにおいて、凹部は第1溝であり、メッキ金属層は第1溝に埋め込まれた配線10とすることができる。第2領域Rinにおいて、凹部は第2溝と第2溝の下面に接するビアであり、メッキ金属層は第2溝に埋め込まれた配線10とビア内に埋め込まれたビア金属層14とすることができる。
【0045】
また、実施例2のように、第1領域Routにおいて、凹部はドット状の凹部であり、メッキ金属層はドット状の凹部に埋め込まれたドットメッキパターン16とすることができる。第2領域Rinにおいて、凹部は溝であり、メッキ金属層は溝に埋め込まれた配線10とすることができる。
【実施例3】
【0046】
実施例3は、半導体装置のパッド下に評価素子が形成されている例である。図20は、実施例3に係る評価素子の断面図である。図20を参照に、図20のように、素子が形成された半導体基板100上にコンタクト層間膜としてエッチングストッパ膜106と絶縁膜108とが形成されている。絶縁膜108上にエッチングストッパ膜112aおよび絶縁膜114aが形成されている。エッチングストッパ膜112aおよび絶縁膜114a内に金属層117aが形成されている。金属層117aは配線を形成している。絶縁膜114aおよび金属層117a上にエッチングストッパ膜112bおよび絶縁膜114bが形成されている。エッチングストッパ膜112bおよび絶縁膜114b内に金属層117bが形成されている。絶縁膜114bおよび金属層117b上にエッチングストッパ膜112cおよび絶縁膜114cが形成されている。エッチングストッパ膜112cおよび絶縁膜114c内に金属層117cが形成されている。絶縁膜114cおよび金属層117c上にエッチングストッパ膜112dおよび絶縁膜114dが形成されている。エッチングストッパ膜112dおよび絶縁膜114d内に金属層117dが形成されている。絶縁膜114dおよび金属層117d上にエッチングストッパ膜112eおよび絶縁膜114eが形成されている。絶縁膜114e上にパッド金属層121が形成されている。パッド金属層121上にカバー膜126が形成されている。パッド上のカバー膜126には開口が形成されている。なお、図20においては、配線10を省略し9本を図示しているが、配線10は複数形成されていればよい。
【0047】
パッド領域72のパッド金属層121下には、メッキ不良検出パターン81が形成されていない。一方、パッド領域70のパッド金属層121下には実施例1または実施例2に係るパターン81が形成されている。パッド領域70において、パターン81は例えば配線層3層に形成されており、それぞれ積層されている。各パターン81は、各配線層のメッキ工程において、メッキ不良の検出に用いられる。このように、1または複数のパターン81をパッド金属層121の下方に形成することにより、チップ面積の縮小が可能となる。
【0048】
図21は、実施例3に係る評価素子の別の例の断面図である。図20と比較し、パッド金属層121下方の金属層117aおよび117bにより回路に用いられる配線60が形成されている。金属層117cおよび117dにおいては回路に用いられる配線60は形成されていない。そこで、バッド領域70においては、パッド金属層121下方の金属層117cおよび117dによりパターン81を形成する。その他の構成は図20と同じであり説明を省略する。このように、パッド金属層121下に配線60が形成されている場合であっても、配線60が形成されていない金属層117を用いパターン81を形成することができる。
【0049】
図22は、実施例3に係る評価素子のさらに別の例の断面図である。図20と比較し、パッド領域72においては、パッド54が複数の金属層117により形成されている。エッチングストッパ層112eおよび絶縁膜114e内に金属層117eが形成されている。金属層117aにより形成された回路接続部64により、パッド金属層121と回路とが接続されている。パッド領域70においては、回路接続部64が形成された最も下の配線層より下の金属層117aおよび117bを用いパターン81が形成されている。その他の構成は図20と同じであり説明を省略する。このように、パッド54がパッド金属層121以外に複数の金属層117を用い形成されている場合も、パッド金属層121の下方の金属層を用い評価素子を形成することができる。
【0050】
実施例3のように、半導体装置のパッド金属層の下方に実施例1または実施例2に係る評価素子80を配置することもできる。
【実施例4】
【0051】
実施例4は、評価素子をスクライブラインに設ける例である。図23は実施例4に係る評価素子が形成されたスクライブラインの平面図である。図23のように、スクライブライン30の中に実施例1または実施例2に係るパターン81が形成されている。図23のように、スクライブライン30にパターン81を形成することにより、チップサイズの小型化が可能となる。図24は、評価素子が形成されたスクライブラインの別の平面図である。図24のように、パターン81がスクライブライン30の交差位置に設けられている。パターン81はスクライブライン30に対し、例えば45°傾いて設けられている。このように、スクライブライン30が交差する位置において、パターン81をスクライブライン30に対し斜めに配置することにより、チップサイズを縮小できる。
【実施例5】
【0052】
実施例5は、評価素子を用いた半導体装置の製造方法の例である。図25は、実施例5の半導体装置の製造方法のフローチャートである。図25のように、半導体基板上に層間絶縁膜等の絶縁膜を形成する(ステップS10)。絶縁膜の上面は、例えばCMP法を用い平坦とする。絶縁膜の上面に凹部を形成する。例えば、絶縁膜の上面に複数の溝を形成する。また、実施例1においては、複数の溝の下絶縁膜内に複数の溝の下面と接するビアを形成する。実施例2においては、絶縁膜の上面に複数のドット状の凹部を形成する(ステップS12)。凹部を埋め込むようにメッキを行ないメッキ金属層を形成する(ステップS14)。凹部のメッキ金属層に埋め込み不良が生じているかを検査する(ステップS16)。メッキ不良が発生しているかを判断する(ステップS18)。Yesの場合、メッキ液を交換する(ステップS20)。または、このウエハを不良品とする。ステップS18において、Noの場合、メッキ液を交換しない(ステップS22)。または、このウエハを良品とする。その後、終了する。以上のように、実施例1または実施例2の評価素子80を用い、半導体装置の製造方法途中に、メッキ不良を判断し、メッキ液の交換を行なうことができる。または、メッキ不良のウエハを不良品とすることができる。なお、ステップS14の後、CMP法を用いメッキされた余分な金属を除去した後、ステップS16において、埋め込み不良を検査してもよい。
【実施例6】
【0053】
実施例6は、評価素子を含む半導体装置の製造方法の具体例である。図26(a)は半導体装置の製造方法を示す平面図(金属層117aを図示)、図26(b)は図26(a)のA−A断面図である。図26(b)のように、シリコン等の半導体基板100のウエル内に、素子分離絶縁層102を形成する。半導体基板100内にイオン注入法を用いチャネルを形成する。半導体基板100のチャネル上にゲート絶縁膜103を介し例えばポリシリコンゲート電極104を形成する。ゲート電極104の両側にサイドウオール105を形成し、ソースおよびドレイン領域をイオン注入法を用い形成する。ゲート電極104およびソース、ドレイン領域上をシリサイド化する。全面に、例えば窒化シリコン等のエッチングストッパ膜106を形成する。例えば酸化シリコン膜等の絶縁膜108をTEOS(Tetra Ethoxy Silane)法を用い形成する。CMP法を用い絶縁膜108を平坦化した後、例えばTiN膜109およびW膜110を絶縁膜108上に形成しCMP法を用い余分な金属を除去することにより、コンタクトを形成する。
【0054】
例えば、SiCN膜等のエッチングストッパ膜112aを形成する。エッチングストッパ膜112a上に、例えばSiOCである絶縁膜114aを形成する。絶縁膜114aに開口を設け、開口内に例えばTa等のバリア層116aをスパッタ法を用い形成する。バリア層116a上にスパッタ法およびメッキ法を用い例えばCu等の配線層118aを形成する。その後、CMP法を用い余分な金属を除去することにより、絶縁膜114aの開口内にバリア層116aおよび配線層118aを形成する。バリア層116aおよび配線層118aとから金属層図26(a)のように、評価素子形成領域においては、金属層117aが一方向に延伸して設けられる。
【0055】
図27(a)は半導体装置の製造方法を示す平面図(ビア44を図示)、図27(b)は図27(a)のA−A断面図である。エッチングストッパ膜112b上に、例えば膜厚が500nmのSiOCである絶縁膜114bを形成する。露光技術および炭素とフッ素とを含むガスまたは類似のガスを用いた異方性エッチングを用いエッチングストッパ膜112bの上面まで達するビア44を形成する。図27(a)のように、複数のビア44が形成される。
【0056】
図28(a)は半導体装置の製造方法を示す平面図(ビア44および溝40を図示)、図28(b)は図28(a)のA−A断面図である。エッチングストッパ膜112b上に、露光技術および炭素とフッ素とを含むガスまたは類似のガスを用いた異方性エッチングを用い絶縁膜114bの途中まで達する溝40を形成する。図28(a)のように、溝40の下面に複数のビア44が形成されている。溝40を形成する際は、ビア44の底面に有機樹脂を埋め込み、溝40形成後に有機樹脂をアッシングにより除去することが好ましい。
【0057】
図29(a)は半導体装置の製造方法を示す平面図(ビア44および溝40を図示)、図29(b)は図29(a)のA−A断面図である。絶縁膜114bをマスクに、炭素とフッ素とを含むガスまたは類似のガスを用いた異方性エッチングを用いエッチングストッパ膜112bを除去する。これにより、ビア44の底面は金属層117aと接触する。図29(a)のように、溝40の下面に複数のビア44が形成される。
【0058】
図30は半導体装置の製造方法を示す断面図である。図30のように、ビア44および溝40を埋め込むように、スパッタリング法を用い例えば膜厚が30nmのTa膜をバリア層116bとして形成する。バリア層116b上に、スパッタリング法を用い例えば膜厚が50nmのCu膜をシード層130として形成する。シード層130上に、電解メッキ法を用い例えば膜厚が1μmのCu膜をメッキ膜132として形成する。以下の図では、シード層130の図示を省略する。
【0059】
図31(a)は半導体装置の製造方法を示す平面図(配線10およびビア金属層14を図示)、図31(b)は図31(a)のA−A断面図である。CMP法を用い、絶縁膜114b上のTa膜およびCu膜を除去する。これにより、絶縁膜114b内の溝およびビアに埋め込まれたバリア層116bおよび配線層118bが形成される。バリア層116aおよび配線層118bは金属層117bを形成する。図31(a)のように、金属層117bにより、複数の配線10と配線10の下面に接するビア金属層14が形成される。配線10とビア金属層14とを備える評価素子50を用い金属層117bの埋め込み不良を検査する。
【0060】
図32(a)は半導体装置の製造方法を示す平面図(配線10およびビア金属層14を図示)、図32(b)は図32(a)のA−A断面図である。図26(a)から図31(b)と同様に、絶縁膜114bおよび金属層117b上にエッチングストッパ膜112cおよび絶縁膜114cを形成する。絶縁膜114c内に金属層117cを形成する。図32(a)のように、金属層117cにより、複数の配線10と配線10の下面に接するビア金属層14が形成される。配線10とビア金属層14とを備える評価素子50を用い金属層117cの埋め込み不良を検査する。
【0061】
図33は、半導体装置の製造方法を示す断面図である。図33を参照し、エッチングストッパ膜112d、絶縁膜114d、エッチングストッパ膜112eおよび絶縁膜114eを形成する。絶縁膜114dに形成された開口内にバリア層116dおよび配線層118d、絶縁膜114eに形成された開口内にバリア層116eおよび配線層118eを形成する。バリア層116dおよび配線層118dは、金属層117dを形成する。バリア層116eおよび配線層118eは、金属層117eを形成する。
【0062】
絶縁膜114e上に、金属層117eに電気的に接続するパッド金属層121を形成する。パッド金属層121は、例えばTiN層120、AlCu層122およびTiN層123から形成される。絶縁膜114e上およびパッド金属層121を覆うように、カバー膜126として酸化シリコン膜124および窒化シリコン膜125を形成する。カバー膜126に開口128を設ける。開口128を介しパッド金属層121に外部より電気的に接続することができる。以上により、素子部にトランジスタ等が形成され、パターン部に評価素子50が形成される。
【0063】
図26(a)から図33(b)を用い、実施例1に係る評価素子を含む半導体装置の製造方法の一例を説明したが、言うまでもなく、その他の方法を用い、実施例1に係る評価素子を形成してもよい。
【0064】
以上、発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0065】
実施例1〜6を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
付記1:上面に凹部が形成された絶縁膜と、前記第凹部内に埋め込まれたメッキ金属層と、を含み前記メッキ金属層のメッキの不良を検出するパターンを具備し、前記パターン内の外側の第1領域における前記絶縁膜の上面の表面積は、前記パターン内の前記第1領域の内側に位置する第2領域における前記絶縁膜の上面の表面積とは、異なることを特徴とする評価素子。
付記2:前記第1領域において、前記凹部は第1溝であり、前記メッキ金属層は前記第1溝に埋め込まれた配線であり、前記第2領域において、前記凹部は第2溝と前記第2溝の下面に接するビアであり、前記金属層は前記第2溝に埋め込まれた配線と前記ビア内に埋め込まれたビア金属層であることを特徴とする付記1記載の評価素子。
付記3:前記第1領域において、前記凹部はドット状の凹部であり、前記メッキ金属層は前記ドット状の凹部に埋め込まれたドットメッキパターンであり、前記第2領域において、前記凹部は溝であり、前記メッキ金属層は前記溝に埋め込まれた配線であることを特徴とする付記1記載の評価素子。
付記4:1つの前記第2溝に対し複数の前記ビアが形成されていることを特徴とする付記2記載の評価素子。
付記5:1つの前記第2溝に対し1つの前記ビアが形成されていることを特徴とする付記2記載の評価素子。
付記6:前記凹部は前記溝の下面に接するビアを含み、前記メッキ金属層は前記ビアに埋め込まれたビア金属層を含むことを特徴とする付記3記載の評価素子。
付記7:前記メッキの不良を検出するパターンは、パッド金属層の下方に形成されていることを特徴とする付記1から6のいずれか一項記載の評価素子。
付記8:前記メッキの不良を検出するパターンは、スクライブラインに形成されていることを特徴とする付記1から6のいずれか一項記載の評価素子。
付記9:付記1から8のいずれか一項記載の評価素子を含む半導体装置。
付記10:メッキの不良を検出するパターン内の外側の第1領域における絶縁膜の上面の表面積は、前記パターン内の前記第1領域の内側に位置する第2領域における前記絶縁膜の上面の表面積とは、異なるように前記絶縁膜の上面に凹部を形成する工程と、前記凹部を埋め込むようにメッキを行ないメッキ金属層を形成する工程と、前記凹部の前記メッキ金属層に埋め込み不良が生じているかを検査する工程と、を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【符号の説明】
【0066】
10 配線
14 ビア金属層
16 ドットメッキパターン
30 スクライブライン
40 溝
44 ビア
50、80 評価素子
81 パターン
114 絶縁膜
117 金属層
121 パッド金属層
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に凹部が形成された絶縁膜と、前記第凹部内に埋め込まれたメッキ金属層と、を含み前記メッキ金属層のメッキの不良を検出するパターンを具備し、
前記パターン内の外側の第1領域における前記絶縁膜の上面の表面積は、前記パターン内の前記第1領域の内側に位置する第2領域における前記絶縁膜の上面の表面積とは、異なることを特徴とする評価素子。
【請求項2】
前記第1領域において、前記凹部は第1溝であり、前記メッキ金属層は前記第1溝に埋め込まれた配線であり、
前記第2領域において、前記凹部は第2溝と前記第2溝の下面に接するビアであり、前記メッキ金属層は前記第2溝に埋め込まれた配線と前記ビア内に埋め込まれたビア金属層であることを特徴とする請求項1記載の評価素子。
【請求項3】
前記第1領域において、前記凹部はドット状の凹部であり、前記メッキ金属層は前記ドット状の凹部に埋め込まれたドットメッキパターンであり、
前記第2領域において、前記凹部は溝であり、前記メッキ金属層は前記溝に埋め込まれた配線であることを特徴とする請求項1記載の評価素子。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項記載の評価素子を含む半導体装置。
【請求項5】
メッキの不良を検出するパターン内の外側の第1領域における絶縁膜の上面の表面積は、前記パターン内の前記第1領域の内側に位置する第2領域における前記絶縁膜の上面の表面積とは、異なるように前記絶縁膜の上面に凹部を形成する工程と、
前記凹部を埋め込むようにメッキを行ないメッキ金属層を形成する工程と、
前記凹部の前記メッキ金属層に埋め込み不良が生じているかを検査する工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項1】
上面に凹部が形成された絶縁膜と、前記第凹部内に埋め込まれたメッキ金属層と、を含み前記メッキ金属層のメッキの不良を検出するパターンを具備し、
前記パターン内の外側の第1領域における前記絶縁膜の上面の表面積は、前記パターン内の前記第1領域の内側に位置する第2領域における前記絶縁膜の上面の表面積とは、異なることを特徴とする評価素子。
【請求項2】
前記第1領域において、前記凹部は第1溝であり、前記メッキ金属層は前記第1溝に埋め込まれた配線であり、
前記第2領域において、前記凹部は第2溝と前記第2溝の下面に接するビアであり、前記メッキ金属層は前記第2溝に埋め込まれた配線と前記ビア内に埋め込まれたビア金属層であることを特徴とする請求項1記載の評価素子。
【請求項3】
前記第1領域において、前記凹部はドット状の凹部であり、前記メッキ金属層は前記ドット状の凹部に埋め込まれたドットメッキパターンであり、
前記第2領域において、前記凹部は溝であり、前記メッキ金属層は前記溝に埋め込まれた配線であることを特徴とする請求項1記載の評価素子。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項記載の評価素子を含む半導体装置。
【請求項5】
メッキの不良を検出するパターン内の外側の第1領域における絶縁膜の上面の表面積は、前記パターン内の前記第1領域の内側に位置する第2領域における前記絶縁膜の上面の表面積とは、異なるように前記絶縁膜の上面に凹部を形成する工程と、
前記凹部を埋め込むようにメッキを行ないメッキ金属層を形成する工程と、
前記凹部の前記メッキ金属層に埋め込み不良が生じているかを検査する工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【公開番号】特開2012−43973(P2012−43973A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−183779(P2010−183779)
【出願日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【出願人】(308014341)富士通セミコンダクター株式会社 (2,507)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【出願人】(308014341)富士通セミコンダクター株式会社 (2,507)
【Fターム(参考)】
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