説明

試料内微小部位の分析方法及び装置

【課題】
試料内部の微小空間における元素分析を非破壊的に行なえるようにする。
【解決手段】
基端部がX線源1に結合され微細な内部通路を通って先端から励起用の微細なX線ビームを照射するX線照射用ガイドと3、基端部がX線検出器5に結合され先端から入射したX線を内部通路を通ってX線検出器5に導くX線検出用ガイド7を、それらの内部通路の軸線がそれぞれの延長線上で互いに交差するようにそれぞれの先端側から試料に挿入し、ガイド3の先端から照射されたX線により試料から発生した蛍光X線がガイド7の先端に届く距離まで両ガイド3,7の先端を接近させて配置し、ガイド3の先端からX線を照射し、その照射X線により試料内部で発生した蛍光X線をガイド7によりX線検出器5に導いて検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体試料や微細構造物試料の元素分析、定性分析、定量分析、化学結合状態測定などを行なうための蛍光X線分析方法とそれに用いる装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
試料表面の元素分析や定性、定量を行なう分析方法としては、固体の表面に電子線を照射し、生じた2次電子によって表面から深さ数nmの領域の元素分析を行なうFE−AES(電界放射型オージェ電子分光分析)、固体試料に高速のイオンビームを照射し、スパッタリング現象によって試料最表面の元素分析を行なうTOF−SIMS(飛行時間型二次イオン質量分析)、試料に電子線を照射し、生じた特性X線によって試料表面の元素分析を行なうEPMA(X線マイクロアナリシス)などが行なわれており、測定対象物にX線を照射し、それによって対象物から生じた蛍光X線を検出して試料の構造を観察する蛍光X線分析も表面分析手法の1種である。
【0003】
蛍光X線分析法により試料内部の元素分析を行なうには、試料の断面を切り出してその表面を測定対象とするという方法がとられている。
蛍光X線分析法により非破壊的に試料内部の微小空間に対して元素分析する方法として、励起側と検出器側に2つのX線集光レンズを共焦点配置で配置することにより、試料内部の3次元蛍光X線分析を行なう方法が提案されている(非特許文献1参照。)。その方法では、試料の外部からX線を照射し、そのX線により励起されて試料から大気(又は真空)側に放射された蛍光X線のみを検出している。しかし、試料によるX線強度の大幅な減衰のため、X線エネルギーや試料の種類にもよるが、その提案の方法においても、X線の侵入深さや蛍光X線の検出深さが数μm程度と浅いことが問題点として残されている。
【非特許文献1】Proceeding of SPIE 4144 (2000)174-182
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
蛍光X線分析法においても、試料を破壊せずに内部を測定することに対する要請はあるものの、これまで上述のX線集光レンズを用いる方法以外に適当な非破壊的な測定方法は提案されていない。
本発明は、試料内部の微小空間における元素分析を非破壊的に行なえるようにする方法と装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の試料内微小部位の分析方法は、基端部がX線源に結合され微細な内部通路を通って先端から励起用の微細なX線ビームを照射するX線照射用ガイドと、基端部がX線検出器に結合され先端から入射したX線を内部通路を通って前記X線検出器に導くX線検出用ガイドを、それらの内部通路の軸線がそれぞれの延長線上で互いに交差するようにそれぞれの先端側から試料に挿入し、前記X線照射用ガイドの先端から照射されたX線により試料から発生した蛍光X線が前記X線検出用ガイドの先端に届く距離まで両ガイドの先端を接近させて配置し、前記X線照射用ガイドの先端からX線を照射し、その照射X線により試料内部で発生した蛍光X線を前記X線検出用ガイドにより前記X線検出器に導いて検出する方法である。
【0006】
本発明の測定対象となる試料はガイドが挿入できる柔らかさをもっている必要はあるが、試料表面から測定対象部位までの深さはガイドの挿入深さにより定まるので、試料表面から数mmから数cm程度、又はそれよりも深い位置にすることもできる。
また、測定対象部位の大きさは試料内に挿入された両ガイドの先端間の距離により定まるので、直径数mm、又は1mm以下の微小部位とすることもできる。
【0007】
試料には両ガイドを挿入するので、厳密な意味では非破壊測定ではないが、試料の断面を切り出す方法に比べるとより非破壊に近い状態となり、ガイドを細くするほど、より非破壊に近い状態となる。本発明における「非破壊的」とは、ガイドを挿入するが、測定後にガイドを抜くことにより現状に近い状態に復帰することを意味する。特に試料が生きた生体試料の場合には、生体が回復することにより非破壊測定により一層近づくということができる。
【0008】
ガイドのうち少なくともX線検出用ガイドには注射針を用いることができる。その場合、両ガイドを試料に挿入して分析を行なう際に、その注射針の先端傾斜面の方向は励起X線が直接照射されないような位置と方向に設定するのが好ましい。
【0009】
本発明の試料内微小部位の分析装置は、X線源と、基端部がX線源に結合され微細な内部通路を通って先端から微細なX線ビームを照射し、先端部から試料に挿入されるX線照射用ガイドと、X線を検出するX線検出器と、基端部がX線検出器に結合され先端から入射したX線を内部通路を通ってX線検出器に導き、先端部から試料に挿入されるX線検出用ガイドとを備えている。
【0010】
ガイドは先端が尖端となっているニードルであるのが好ましい。
また、ガイドがチューブ状のものである場合には、先端には内部への試料の侵入を防ぐためのX線透過性カバーが設けられていることが好ましい。
【0011】
ガイドの好ましい一例は医療分野で薬液注入や血液採取などに使用されている注射針である。市販の注射針はストレート、つまり、平行管であるが、X線の照射効率や取り込み効率の向上のために、テーパー(傾斜)のついている針を用いることもできる。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、X線照射用ガイドの先端とX線検出用ガイドの先端部を、内部通路の軸線が延長線上で互いに交差するように3次元的に交点を結ぶように試料内部に配置するようにしたので、試料内部の測定部位の元素分析を非破壊的に行なうことができるようになると共に、ガイドの長ささえあれば数cm又はそれ以上深い部分の測定も行なうことができて、深さ方向の制限が緩和される。
【0013】
試料内部の分析対象となる領域の大きさはガイド先端の大きさにも依存するが、適切な針状のものを用いることにより、数百μmから数mmの大きさを有する微小空間、又はそれよりも微小な空間を測定対象とすることができる。
ガイドとして先端が尖端となっているニードルを使用すれば、試料への挿入が容易になる。
【0014】
ガイドとして注射針を使用する場合、市販の注射針では内径0.2mm〜1.0mm程度のものが容易に入手できる。注射針としてはその先端径が0.2mm以下のものを作成することも可能であり、そのような微細な注射針をガイドとして用いるとμmオーダーの微小空間を測定対象とすることもできる。
【0015】
X線検出用ガイドに注射針を使用するときは、その先端傾斜面の方向が励起用のX線が直接照射されないような位置と方向に設定するようにすれば、励起用のX線が注射針に当たるのを防ぐことができるので、注射針の金属からの蛍光X線の発生を抑えることができて、目的元素からの蛍光X線検出のS/N(信号対ノイズ)比を向上させることができる。
ガイドとして注射針のようなチューブ体を使用する場合、その先端に内部への試料の侵入を防ぐためのX線透過性カバーが設けられているときは、ガイド内部へ浸入した試料によるX線の減衰を防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に蛍光X線分析装置からなる本発明の試料内微小部位分析装置の一実施例を説明する。
図1は同実施例の概略構成図である。X線照射部は、励起用X線を発生するX線源1と、基端部がX線源1に結合され微細な内部通路を通って先端から微細なX線ビームを照射し、先端部から試料に挿入されるX線照射用ガイド3とを備えている。X線源1としては市販のX線管を用い、X線源1のX線出射窓にはベリリウム、窒化ホウ素、グラファイトなどのX線透過材料が設けられている。X線源1のX線出射窓から出射したX線のうち、ガイド3の基端部から内部に入射したX線が内部通路を通って先端から放射される。
【0017】
X線源1のX線出射窓とガイド3の基端部との間には、管球由来のX線が蛍光X線測定に影響を与えるのを防ぐために、ジルコニウム、アルミニウム、真鍮など、測定対象元素に応じて適当なフィルタが設けられることがある。
【0018】
蛍光X線受光部は、X線を検出するX線検出器5と、基端部がX線検出器5に結合され先端から入射したX線を内部通路を通ってX線検出器5に導き、先端部から試料に挿入されるX線検出用ガイド7と、そのガイド7の位置調整を行なうためのX線検出器位置調整用ステージ9とを備えている。X線検出器5としてはエネルギー分散型X線検出器を用いる。ガイド7の先端から入射したX線が内部通路を通ってX線検出器5に導かれて検出される。
【0019】
ガイド3,7として、ここでは注射針を使用する。その注射針として、ステンレス製で、内径が0.94mm、外径が1.2mmの市販品を用いる。その注射針の内部がX線の通路となり、先端の傾斜面には先端開口から内部通路に試料が侵入するのを防ぐためのX線透過性カバー13,15がそれぞれ設けられている。X線透過性カバー13,15としてはポリイミドフィルムやカプトン膜などの高分子フィルムを用いることができ、ガイド3,7の先端傾斜面に接着剤などにより取りつけることができる。
【0020】
ガイド3,7の先端部が挿入される試料4は、試料位置調整用ステージ11上に載置される。ステージ9及びステージ11は、それぞれXYZ方向(X,Y方向は面内方向、Z方向はそれらに直交する高さ方向である。)に移動して試料4とガイド7の位置を調整することにより、試料4内部の測定対象領域を調整することができる。
【0021】
この実施例において、ガイドと3,7を、それらの内部通路の軸線がそれぞれの延長線上で互いに交差するようにそれぞれの先端側から試料4に挿入し、ガイド3の先端から照射されたX線により試料4の内部で発生した蛍光X線がガイド7の先端に届く距離まで両ガイド3,7の先端を接近させて配置し、ガイド3の先端からX線を照射し、その照射X線により試料内部で発生した蛍光X線をガイド7によりX線検出器5に導いて検出する。
【0022】
以下にこの実施例の試料内微小部位分析装置の動作を説明する。
X線源1として、モリブデンをターゲットとし、ベリリウムX線出射窓をもつX線管を使用し、X線源1のX線出射窓とガイド3の基端部との間にジルコニウムフィルタを配置して励起用X線を照射した。
【0023】
検量線データを取得するための標準試料としてゼリー状のものを用意した。その標準試料は、(1)Zn(NO326H2Oを蒸留水に溶かして温度を調整し、(2)それにゼラチンを混ぜ、一度温めることによってゼラチンを完全に溶かした後、(3)冷蔵庫で冷やして固めることによって作成した。そのようにして、亜鉛濃度が0のものを含めて亜鉛濃度の異なる6種類の標準試料を用意した。
測定試料として、生体試料である缶詰の牡蠣を使用した。
【0024】
測定では、ステージ11の試料4の位置に標準試料又は測定試料を載置する。ガイド3を試料に挿入してX線源1からのX線をガイド3によって試料の内部に導けるようにし、ガイド7も試料に挿入して試料内部で発生した蛍光X線をガイド7によりX線検出器5に導くことができるようにする。このとき、ガイド3,7の先端開口は高分子ポリマーで被われているため、ガイド3,7の内部通路に試料が侵入することはない。
【0025】
ガイド3,7の先端は約12度に鋭角となっており、その先端傾斜面の方向は、図1のように互いの開口のある面が斜めに対向する向きに設定し、ガイド3から出射した励起X線の一部がガイド7の先端に照射される距離まで接近するように配置した。このようなガイド3,7の先端部の配置は、蛍光X線の受光感度が高まる利点をもつとともに、ガイド7の金属からの蛍光X線も同時に発生する欠点ももつ。ガイド3とガイド7のなす角度はおよそ90度になるように配置したが、試料や測定の状況に応じて変化させることもできる。
【0026】
ガイド7とX線検出器5は一体化されており、ガイド7の先端部の位置はステージ9によって調整することができる。試料内部の測定される微小空間の大きさはステージ9の調整により制御される。
【0027】
具体的な手順としては、初めにX線検出用ガイド7を試料4から遠ざけておき、ステージ11によりガイド3が試料4に挿入されるように、試料4をガイド3の方向に移動させる。次に、ステージ9によりガイド7を試料4に挿入して、試料4中でガイド3の先端とガイド7の先端の位置を調整する。その後、X線源1から励起X線を発生させてガイド3の先端から試料4内に照射し、発生した蛍光X線をガイド7で受けて検出器5で検出する。X線源1は電圧40KV、電流30mAでX線を発生させ、検出器5で検出された信号を増幅器や多重波高分析器を通じてエネルギー分析し、300秒間にわたって積分して蛍光X線スペクトルを得た。
試料4中でガイド3の先端とガイド7の先端との相対的な位置関係は、全ての標準試料と測定試料で同じになるように、ステージ9を調整した。
【0028】
図2はZn濃度を500ppmに調製した標準試料を測定したときのX線スペクトルであり、横軸はエネルギー、縦軸は強度である。下側のスペクトルはX線エネルギー1〜19KeVの範囲の全スペクトルを示しており、右端の16〜18KeVの大きなスペクトルは励起X線のスペクトル、左側の4〜10KeVの枠で囲まれたスペクトルは蛍光スペクトルである。蛍光スペクトルは拡大して上側に示している。8.5〜9keV付近に標準試料中のZnによる蛍光X線ピークが見られる。6.5keV付近にあるFeによる蛍光X線ピークはガイド7の注射針から発生した蛍光X線である。
Zn濃度を異ならせた他の標準試料についても同じ条件で蛍光X線スペクトルを測定した。
【0029】
図3は亜鉛の濃度を0〜1000ppmの範囲で種々に変化させて調製した標準試料についてのZn濃度(ppm)とZnの蛍光X線スペクトルピークの強度との関係を示したものである。相関係数Rが0.99684となって、良好な直線性を示しており、このデータが未知試料の亜鉛濃度を測定する際の検量線となりうることを示している。
なお、図3中の“NET”は「生強度」という意味で、全強度からバックブランド強度を差し引いた正味の強度を意味している。
【0030】
図4は標準試料と同じ条件で測定試料としての牡蠣を測定したときのX線スペクトルを図2と同様に示したものである。8.5〜9keV付近にZnによる蛍光X線のピークが見られる。そのピーク強度を図3の検量線データに当てはめると、牡蠣中の亜鉛濃度を定量することができる。
【0031】
図5は他の実施例における試料中でのガイド3,7の先端部の配置を示したものである。ガイド3,7の先端部で開口がある傾斜面は、互いに反対側を向くように配置されている。ガイド3とガイド7のなす角度はおよそ90度になるように配置したが、試料や測定の状況に応じて変化させることもできる。
【0032】
ガイド3,7のこの配置により、ガイド3の先端から放射された励起X線がガイド7の先端部に照射されることがなくなり、ガイド7の金属から発生する蛍光X線の発生を抑えることができる。その反面、測定対象部位とガイド3,7の先端開口との距離が長くなり、励起X線、蛍光X線ともに試料による減衰が大きくなって感度が低下する。
【0033】
図6はガイド3,7の配置を図5のようにした場合の標準試料の測定結果を示したものである。ガイド3,7の配置が異なる点を除いて、標準試料のZn濃度も、X線源1のX線発生条件も、図2のX線スペクトルを得たときの条件と同じにした。
図2の結果と比べると、全体の検出感度は低下しているものの、注射針自体から発生するFeによる蛍光X線のピークは見られない。
【0034】
本発明は、ガイド先端の形状や試料への挿入方向など、上記の実施例に限定されるものではなく、その他の形状や配置にすることも可能である。例えば、ガイドとしては注射針を用いたが、他の形状のものを使用することもできる。材質もX線を導けるものであれば特に制約はなく、石英ガラス製キャピラリなどでもよい。
また、ガイドは内部が中空でなければならないこともなく、X線を透過させる材質であれば中実のものであってもよく、中実のガイドであれば内部に試料が侵入することがないので、ガイド先端に試料の侵入を防ぐカバーを設ける必要がなくなる。
【0035】
測定試料が生きた生体であれば、測定後に開放し、所定時間経過後に再び測定して特定元素の経時変化を測定するというような方法も可能になる。
ガイドの長さを長くするだけでいくらでも深い部分を測定することができることから、1固体の生体試料について、複数個所の測定を行なうこともできる。
また、人体についても体内の発生した癌細胞など、特定の部位の測定を行なうこともできる。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、生体試料や微細構造物試料の内部状態を測定したり元素分析をしたりするための試料内微小部位の測定に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】一実施例を示す概略構成図である。
【図2】同実施例において標準試料を測定したときのX線スペクトルを示す波形図である。
【図3】同実施例において亜鉛の濃度を異ならせた標準試料を測定して得たZnの検量線を示すグラフである。
【図4】同実施例において測定試料を測定したときのX線スペクトルを示す波形図である。
【図5】実施例におけるガイド先端部を示す概略構成図である。
【図6】同実施例において標準試料を測定したときのX線スペクトルを示す波形図である。
【符号の説明】
【0038】
1 X線源
3 X線照射用ガイド
5 X線検出器
7 X線検出用ガイド
9 X線検出器位置調整用ステージ
11 試料位置調整用ステージ
13,15 X線透過性カバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基端部がX線源に結合され微細な内部通路を通って先端から励起用の微細なX線ビームを照射するX線照射用ガイドと、基端部がX線検出器に結合され先端から入射したX線を内部通路を通って前記X線検出器に導くX線検出用ガイドを、それらの内部通路の軸線がそれぞれの延長線上で互いに交差するようにそれぞれの先端側から試料に挿入し、
前記X線照射用ガイドの先端から照射されたX線により試料から発生した蛍光X線が前記X線検出用ガイドの先端に届く距離まで両ガイドの先端を接近させて配置し、
前記X線照射用ガイドの先端からX線を照射し、その照射X線により試料内部で発生した蛍光X線を前記X線検出用ガイドにより前記X線検出器に導いて検出することを特徴とする試料内微小部位の分析方法。
【請求項2】
前記ガイドのうち少なくとも前記X線検出用ガイドは注射針であり、前記両ガイドを試料に挿入して分析を行なうときには、その注射針の先端傾斜面の方向は励起用のX線が直接照射されないような位置と方向に設定する請求項1に記載の分析方法。
【請求項3】
励起用X線を発生するX線源と、
基端部が前記X線源に結合され微細な内部通路を通って先端から微細なX線ビームを照射し、先端部から試料に挿入されるX線照射用ガイドと、
X線を検出するX線検出器と、
基端部が前記X線検出器に結合され先端から入射したX線を内部通路を通って前記X線検出器に導き、先端部から試料に挿入されるX線検出用ガイドと、
を備えた蛍光X線による試料内微小部位の分析装置。
【請求項4】
前記ガイドは先端が尖端となっているニードルである請求項3に記載の分析装置。
【請求項5】
前記ガイドはチューブであって、先端には内部への試料の侵入を防ぐためのX線透過性カバーが設けられている請求項3又は4に記載の分析装置。
【請求項6】
前記ガイドは注射針である請求項5に記載の分析装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−33224(P2007−33224A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−216667(P2005−216667)
【出願日】平成17年7月27日(2005.7.27)
【出願人】(503360115)独立行政法人科学技術振興機構 (1,734)
【Fターム(参考)】