試料断面作成法
【課題】
複数の異なる材料から成る複合材の試料の断面作成において、試料表面をフェムト秒レーザで直接切断して観察に適した断面を作成する方法を提供するものであり、また研磨加工された試料断面にフェムト秒レーザを照射して最表面の加工変形層を除去することで観察に適した断面を作成する方法を提供しようとするものである。
【解決手段】
各種試料の断面作成に際し、切削された試料の観察断面をフェムト秒レーザで照射することにより、試料断面の加工変形層またはダメージ層を除去する工程を有することを特徴とする試料断面作成法。
複数の異なる材料から成る複合材の試料の断面作成において、試料表面をフェムト秒レーザで直接切断して観察に適した断面を作成する方法を提供するものであり、また研磨加工された試料断面にフェムト秒レーザを照射して最表面の加工変形層を除去することで観察に適した断面を作成する方法を提供しようとするものである。
【解決手段】
各種試料の断面作成に際し、切削された試料の観察断面をフェムト秒レーザで照射することにより、試料断面の加工変形層またはダメージ層を除去する工程を有することを特徴とする試料断面作成法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、試料の断面形状や内部構造を正確に表出させる方法であって、例えば基板のスルーホール断面での銅めっきの厚さやレジスト量等を目視観察するときに利用できる試料断面作成法に関し、主として品質管理や故障モード解析、あるいは商品開発過程での利用に適した試料断面作成法である。
【背景技術】
【0002】
電子部品を搭載する基板も、現在では10層を超える多層の基板が使われるようになり、特に断線やショートの故障モードを解析するに当たっては、断面を露出させての内部確認が主流である。
その際、基板スルーホールでのメッキの状態(図10参照)や、導体を覆う絶縁層の厚さ、特に相対的に角の部分が薄くなる傾向にある図11の状態の確認に際しては、研磨によってCu層やレジスト材料が機械的に変形して、正しい状況を呈していないことが問題となっている。
【0003】
高価な観察装置を入手できない中小企業においては、大手の電気機器メーカより基板の製造や基板のアセンブリなどを下請けしているが、断面状態の確認に対する根本的な対策がないのが実情であるため、上述の研磨による断面の目視と経験則から推定しているのが現状である。このような場合の問題点は以下の通りである。
試料の断面形状や内部構造を正確に表出させるためには、試料断面の作成時に生じる加工変形層またはダメージ層を簡単かつ無歪で効率的に除去する必要がある(図3参照)。
図3においては、Cu層、ソルダーレジスト、埋め込み金属(観察用に被察物を低融点金属で覆っている)が縦方向に3層をなしている。観察をしたい部分は、「加工変形層」の上面であり、上方にある「硬砥粒」は、例えばダイヤモンド砥石のような研磨材料である。
図3はこの砥粒が上方の←方向に走査されてCu層、ソルダーレジスト、埋め込み金属の上面を研磨している説明図である。
【0004】
この例示によると、研磨ダレと呼ばれる、Cu材料をソルダーレジストの方向に「2μm」持っていってしまっている状況が示されている。ソルダーレジストより埋め込み金属のほうが硬いために、右のほうの「ダレ」は少なく示されている。そしてこれらの「ダレ」が生じると、上方から目視観察したときに正確な断面形状が捉えられない。
【0005】
次に、従来の試料断面作成方法としては下記のような先行技術がある。
1)超高真空中で特定の面をへき関することによって観察面を出す方法が特開2000‐162l12号公報(特許文献1参照)に示されている。
2)また、化学薬品を用いたエッチングによる変形層(「ダレ」部分)の除去が、特開2006−93642号公報(特許文献2参照)に開示されている。
3)さらに、研磨後にイオンビームやプラズマによるエッチングでの変形層の除去の方法が、特開平5−198646号公報(特許文献3参照)や特開2002一214092号公報(特許文献4参照)に開示されている。
【特許文献1】特開2000‐162l12号公報
【特許文献2】特開2006−93642号公報
【特許文献3】特開平5−198646号公報
【特許文献4】特開2002一214092号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記1)の方法には高価な超真空装置が必要であって簡単に利用することは難しい。
2)の方法では研磨面の後処理が化学的方法であって、材質によっては浸食が激しく正しい断面が露呈できないため、材料を選ばない断面作成方法には向かない。
3)の方法の問題点は、特開平6−198646号公報(特許文献3参照)の方法ではビーム拡散を防止するためフォトレジストが必要である上、弱いパワー制御に不向きであるため深さ方向に制御し難いこと。特開2002一214092号公報(特許文献4参照)の方法では高真空状態で実施しなければならないことなどが挙げられる。
また、いずれの方法においても、主として半導体デバイスの試料作成を想定したものであり、半導体以外の複合材試料にこれらの手法を適用させるには難しい。
【0007】
(発明の概要)
フェムト秒レーザ加工は、その本来的な特徴として固体の照射領域のみを非熱加工により除去加工(アブレーション)することができることが挙げられる。
この発明は、前記フェムト秒レーザ加工を用いることで、様々な材料における好適な試料断面を作成する手法を提案するものであり、特に複合材料において加工変形層がゼロで、かつ内部構造を正確に表出する断面を作成する方法を提示するものである。
そして、均一平坦な観察面を通常の大気圧下でも、さらには均一であれば透過材料を媒介しても実施可能である点が優れている。
【0008】
したがってこの発明の目的は、複数の材料から成る複合材の試料の断面作成において、試料表面を機械的に切断した後にフェムト秒レーザを照射して断面作成する、あるいはフェムト秒レーザで直接切断して観察に適した断面を作成する方法を提供するものであり、また研磨加工された試料断面にフェムト秒レーザを照射して最表面の加工変形層を除去することで観察に適した断面を作成する方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわちこの発明の試料断面作成法は、各種試料、特に複合材料からなる断面作成に際し、切削された試料の観察断面をフェムト秒レーザを照射することにより、試料断面の加工変形層またはダメージ層を除去する工程を有することを特徴とする。
【0010】
この発明の試料断面作成法は、各種試料、特に複合材料からなる断面作成に際し、切削された試料の観察断面を予め研磨材によって初期研削・研磨した後、フェムト秒レーザを照射することにより、試料断面の加工変形層またはダメージ層を除去する工程を有することをも特徴とするものである。
【0011】
この発明の試料断面作成法は、前記複合材料の切削を、フェムト秒レーザで切断することにより行うことをも特徴とするものである。
【0012】
この発明の試料断面作成法は、前記初期研削・研磨に使用する研磨材が、サンドペーパーまたはバフ研磨、電解研磨などからなることをも特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
この発明によれば、様々な材料における好適な試料断面を作成する手法を提案することができ、特に複合材料において加工変形層がゼロで、かつ内部構造を正確に表出する断面を作成する方法を提供することが可能となった。
そして、均一平坦な観察面を通常の大気圧下でも、さらには均一であれば透過材料を媒介しても実施可能である点が優れている。
また、半導体デバイスに限らず、積層構造を有する精密部品や材料特性が大きく異なる複数の材質から構成される製品・部品・要素などに対しても、正確な形状評価が可能な試料断面を作成する方法が提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、この発明の試料断面作成法の実施の形態を各実施例に基いて詳細に説明する。
【実施例1】
【0015】
(樹脂材料の厚さ測定)
実験に用いた電子プリント基板(厚肉銅張り積層板)の試料は、本実験の加工前に予め幅2〜3mm、長さ15mm程度の短冊状にせん断したものを用いた。なお、電子プリント基板全体の厚さは1.6mmであり、Cu外層部の厚さは約0.1mmである。
(実験装置および加工方法)
レーザ加工で用いる加工装置はフェムト秒レーザ(最大出力;1W)、加工機光学系(フェムト秒レーザのパワー調整,ガイド光の生成・調整)、集光光学系(対物レンズ,加工ステージ,観察)で構成されている。
フェムト(10-15)秒レーザの加工形態はナノ(10-9)秒レーザやピコ(10-12)秒レーザのそれと大きく異なっており、レーザ照射部近傍の熱拡散が非常に少ない非熱加工が可能であるため、表面変質が極めて少ない加工ができる。
(ステップ1:研磨)・・・図1(a)は上下方向研磨の状態を示す顕微鏡写真である。
低融点金属で試料を埋込み固定し、ダイヤモンドカッタ等で基板表面に直角に切断した後に試料表面を上下方向へ耐水研磨紙で仕上げた。
・・・図1(b)は左右方向研磨の状態を示す顕微鏡写真である。
低融点金属で試料を埋込み固定し、ダイヤモンドカッタ等で基板表面に直角に切断した後に試料表面を左右方向へ耐水研磨紙で仕上げた。
(ステップ2:レーザ加工)・・・図1(c)はレーザ加工後の状態を示す顕微鏡写真である。
研磨加工後、研磨で生じた加工変形層をフェムト秒レ−ザにより除去した。レーザによる除去加工は、0.020mWでレーザビームの集光点を試料表面に合わせ、そのxy平面上に1走査分の加工を行った。
(実験結果)
電子プリント基板(厚肉銅張り積層板)を低融点金属に埋込み、基板表面に直角に切断後、切断面を研磨した。その研磨面のマイクロスコープで観察した結果を図2に示す。図2(a)および(b)は、それぞれ上下方向、左右方向に研磨したものである。上下方向に研磨した(a)では外層部のCu層がレジスト側にだれるが、同時にレジスト層も埋込み金属側にだれる。左右方向に研磨した(b)では外層部のCu層は(a)と同様であるが、レジスト層が埋込金属側に変形しており、だれ量は少ない。
図2(c)は、耐水研磨紙で研磨後、表面層をフェムト秒レ−ザでソフトに除去したものであり、レーザ照射領域はCu層部分の変色が少ない。なお、Cu層部分の加工深さは0.5μmである。
なお、図2(a)、(b)、(c)はそれぞれ図1(a)、(b)、(c)の各枠部を拡大した拡大写真である。
以上のように加工変形層のレーザ除去加工を行うと、Cu層、ソルダーレジスト部分、埋込金属の加工変形層がアブレーションされるため、ソルダーレジスト部の断面が明瞭かつ正確に確認される。
これより、外層上に塗布されているソルダーレジストの最薄部は4μm、最厚部は8μmであることがわかる。各加工方法によるソルダーレジスト厚さの測定結果一覧を表1に示す。
【表1】
図3は研磨加工で生じる加工変形層のレーザ除去加工の原理を示すものである。
研磨加工により、硬砥粒が試料表面に押し付けられながら切削加工されることから、試料表面に加工変形層が生じるため、試料表面部の材料が移動して境界部にだれが発生する。そのため、研磨加工だけでは正確なソルダーレジスト部の厚さが測定できない。そこでこの加工変形層をフェムト秒レーザ加工でソフトに除去すれば、金属とレジスト部の境界断面が直角になるため、ソルダーレジスト部の厚さを正確に測定することができる。
(実施例1の効果)
電子プリント基板(厚肉銅張り積層板)表面の外層上に塗布された樹脂材料(ソルダーレジスト)の厚さを正確に測定するため、金属埋込み後に研磨加工のみを施した場合と、研磨加工後にフェムト秒レーザで加工変形層を除去する加工を施した場合とを比較した結果、次のことがわかった。
1)研磨加工のみではCu層や埋込合金の研磨によるだれの影響で、ソルダーレジスト断面を正確に観察できない。
2)研磨加工した後、加工変形層(だれ部)をレーザ除去加工する手法では、ソルダーレジストの膜厚を正確に測定できる。
【実施例2】
【0016】
(樹脂材料の断面形状測定)
前記実施例1で用いた試料と同様に、加工前に幅2〜3mm、長さ15mm程度の短冊状にせん断した。なお、基板全体の厚さは1.6mmであり、スルーホール部の穴直径は0.3mmである。
(実験装置および加工方法)
(ステップ1:研磨)
冷問埋込樹脂に試料を固定し、硬化後に切断して、試料表面を耐水研磨紙で仕上げた。
(ステップ2:レーザ加工)
300mWまたは150mWのレーザ光が集光した焦点を試料表面に合わせ、そのxy平面上に1層分の加工を行う。次に材料の中側(z軸方向)へ焦点を移動させ、同様にxy平面加工を行う。これにより47層数分の加工を行い、切断した。
(実験結果)
図4はそれぞれ、(a)埋込研磨および(b)レーザ切断した試料の断面写真である。
図4(b)のレ―ザ切断方法として、はじめにスルーホールを中心とした幅0.8mmを150mWで切断し、次に切断面全体を300mWで切断した。図4のスルーホール部断面と各部の厚さを図5(a),(b)に示す。
図5に見られるように、埋込研磨の測定結果は、レーザ切断の測定よりも大きな値となっている。これは、研磨加工することでCu層の断面が加工変形してだれを生じたことに起因する。
図6は図4の断面写真の各部分における拡大写真である。図6の(A),(B),(C)に見られるように、図4(a)の埋込研磨は図4(b)のレーザ切断より「だれ」の影響でCu層の断面が大きくなっている。さらに、(D)のレ―ザ切断ではガラス繊維G1、G2の断面が明確に確認できる。なお、G1の繊維方向は紙面に垂直であり、G2の繊維方向は紙面に平行である。
図7は図6(C)内層部の拡大写真である。この図より、埋込研磨およびし−ザ切断におけるCu層部分の凹凸境界部の最大凹凸長さ(Ryに相当)はそれぞれ11μm、27μmである。したがって、埋込研磨面ではCu層の研磨だれのために表面粗さが小さくなっていることが確認される。
(実施例2の効果)
電子プリント基板の切断面を観察するため、フェムト秒レーザを用いた切断法、および樹脂埋込み後の切断・研磨加工法で切断し、両手法の相違を検討した結果、次のことがわかった。
1)フェムト秒レーザ切断は埋込研磨試料よりも正確に断面形状を得ることができる。
2)ガラス繊維を有する複合材料の断面観察にも極めて有用である。
【実施例3】
【0017】
(フィルムコンデンサの厚さ測定)
試料として、フィルムコンデンサとして用いられているAl蒸着されたフィルムを円柱状に巻いて圧縮した試料(つぶれた円柱、長辺38mm×短辺29mm×高さ24mm)を用いた。
(実験装置および加工方法)
(ステップ1:研磨)
樹脂で試料を固定し、ダイヤモンドカッタによる湿式切断後、試料表面を耐水研磨紙で仕上げた。
(ステップ2:レーザ加工)
研磨加工後、フェムト秒レーザを照射(1.0mW)して研磨加工変形層の除去を行った。(実験結果)
図8(a)および(b)は、それぞれ切断後に研磨加工したもの、研磨加工後に1.0mWでしーザ除去加工を行ったものである。
図8に見られるように、研磨加工後にレーザ除去加工すると、研磨加工のみに比べてレーザ加工面ではAl蒸着膜が鮮明に観察できる。なお、レーザ加工での表面層除去量は0.5μmである。
図9(a)は図8(a)の、図9(b)は図8(b)のそれぞれ拡大写真であり、図9(c)はさらに図9(b)の拡大写真である。後者ではAl蒸着膜が鮮明に確認できる。
図9(a),(b)、図9(c)から得られた各種形状計測結果を表2に示す。
【表2】
Al蒸着フィルム厚さおよびAl蒸着膜厚さに関しては大差ないが、Al蒸着膜表面粗さに関して研磨後のレーザ除去(1.7μm)は研磨のみ(2.0μm)の85%であり、差が認められる。この原因として、研磨加工では Al蒸着膜およびフィルム部の研磨による「だれ」が考えられる。一方、レーザ除去加工では、この「だれ」が取り除かれるため、フィルム部とAl膜部の境界が直角になり、断面が正確に、かつ鮮明に観察できる。
(実施例3の効果)
フィルムコンデンサのフィルム断面に関して、それぞれ樹脂埋込み後の切断面を機械研磨する加工法とその研磨加工面の加工変形層をフェムト秒レーザで除去する加工法とにより求め、両者を比較した結果、次のことがわかった。
1)研磨加工後に加工変形層をレーザ除去加工する手法は、研磨加工法のみの場合と比較して、コンデンサフィルム断面を正確に観察できる。このため、Al蒸着フィルムの表面粗さを正確に観察できるようになった。
【産業上の利用可能性】
【0018】
この発明の試料断面作成法によれば、半導体デバイスに限らず、積層構造を有する精密部品や、材料特性が大きく異なる複数の材質から構成される製品・部品・要素などに対しても、正確な形状評価が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】(a)は試料表面を耐水研磨紙で上下方向に研磨した状態を示す顕微鏡写真、(b)は左右方向に研磨した状態を示す顕微鏡写真、(c)は左右方向に研磨した後にレーザ加工した状態を示す顕微鏡写真である。(カラー写真を手続補足書にて提出)
【図2】電子プリント基板(厚肉銅張り積層板)を低融点金属に埋込み、基板表面に直角に切断後、切断面を研磨して、その研磨面のマイクロスコープで観察した結果を示すものであり、(a)および(b)は、それぞれ上下方向、左右方向に研磨した状態の拡大写真、(c)は、表面層をソフトに除去した図1の拡大写真である。(カラー写真を手続補足書にて提出)
【図3】研磨加工で生じる加工変形層のレーザ除去加工の原理を示す概略図である。
【図4】それぞれ、(a)埋込研磨および(b)レーザ切断した試料の断面写真である。(カラー写真を手続補足書にて提出)
【図5】(a),(b)は図4のスルーホール部断面と各部の厚さを示す拡大写真である。(カラー写真を手続補足書にて提出)
【図6】(A),(B),(C)は図4の断面写真の各部分における拡大写真である。(カラー写真を手続補足書にて提出)
【図7】図6(C)内層部の拡大写真である。(カラー写真を手続補足書にて提出)
【図8】(a)および(b)は、それぞれ切断後に研磨加工した断面写真、研磨加工後に1.0mWでしーザ除去加工を行った断面写真である。(カラー写真を手続補足書にて提出)
【図9】(a)は図8(a)の、(b)は図8(b)のそれぞれ拡大写真であり、(c)はさらに図9(b)の拡大写真である。(カラー写真を手続補足書にて提出)
【図10】基板スルーホールでのメッキの状態を示す概略図である。
【図11】導体を覆う絶縁層の厚さを示す概略図である。
【技術分野】
【0001】
この発明は、試料の断面形状や内部構造を正確に表出させる方法であって、例えば基板のスルーホール断面での銅めっきの厚さやレジスト量等を目視観察するときに利用できる試料断面作成法に関し、主として品質管理や故障モード解析、あるいは商品開発過程での利用に適した試料断面作成法である。
【背景技術】
【0002】
電子部品を搭載する基板も、現在では10層を超える多層の基板が使われるようになり、特に断線やショートの故障モードを解析するに当たっては、断面を露出させての内部確認が主流である。
その際、基板スルーホールでのメッキの状態(図10参照)や、導体を覆う絶縁層の厚さ、特に相対的に角の部分が薄くなる傾向にある図11の状態の確認に際しては、研磨によってCu層やレジスト材料が機械的に変形して、正しい状況を呈していないことが問題となっている。
【0003】
高価な観察装置を入手できない中小企業においては、大手の電気機器メーカより基板の製造や基板のアセンブリなどを下請けしているが、断面状態の確認に対する根本的な対策がないのが実情であるため、上述の研磨による断面の目視と経験則から推定しているのが現状である。このような場合の問題点は以下の通りである。
試料の断面形状や内部構造を正確に表出させるためには、試料断面の作成時に生じる加工変形層またはダメージ層を簡単かつ無歪で効率的に除去する必要がある(図3参照)。
図3においては、Cu層、ソルダーレジスト、埋め込み金属(観察用に被察物を低融点金属で覆っている)が縦方向に3層をなしている。観察をしたい部分は、「加工変形層」の上面であり、上方にある「硬砥粒」は、例えばダイヤモンド砥石のような研磨材料である。
図3はこの砥粒が上方の←方向に走査されてCu層、ソルダーレジスト、埋め込み金属の上面を研磨している説明図である。
【0004】
この例示によると、研磨ダレと呼ばれる、Cu材料をソルダーレジストの方向に「2μm」持っていってしまっている状況が示されている。ソルダーレジストより埋め込み金属のほうが硬いために、右のほうの「ダレ」は少なく示されている。そしてこれらの「ダレ」が生じると、上方から目視観察したときに正確な断面形状が捉えられない。
【0005】
次に、従来の試料断面作成方法としては下記のような先行技術がある。
1)超高真空中で特定の面をへき関することによって観察面を出す方法が特開2000‐162l12号公報(特許文献1参照)に示されている。
2)また、化学薬品を用いたエッチングによる変形層(「ダレ」部分)の除去が、特開2006−93642号公報(特許文献2参照)に開示されている。
3)さらに、研磨後にイオンビームやプラズマによるエッチングでの変形層の除去の方法が、特開平5−198646号公報(特許文献3参照)や特開2002一214092号公報(特許文献4参照)に開示されている。
【特許文献1】特開2000‐162l12号公報
【特許文献2】特開2006−93642号公報
【特許文献3】特開平5−198646号公報
【特許文献4】特開2002一214092号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記1)の方法には高価な超真空装置が必要であって簡単に利用することは難しい。
2)の方法では研磨面の後処理が化学的方法であって、材質によっては浸食が激しく正しい断面が露呈できないため、材料を選ばない断面作成方法には向かない。
3)の方法の問題点は、特開平6−198646号公報(特許文献3参照)の方法ではビーム拡散を防止するためフォトレジストが必要である上、弱いパワー制御に不向きであるため深さ方向に制御し難いこと。特開2002一214092号公報(特許文献4参照)の方法では高真空状態で実施しなければならないことなどが挙げられる。
また、いずれの方法においても、主として半導体デバイスの試料作成を想定したものであり、半導体以外の複合材試料にこれらの手法を適用させるには難しい。
【0007】
(発明の概要)
フェムト秒レーザ加工は、その本来的な特徴として固体の照射領域のみを非熱加工により除去加工(アブレーション)することができることが挙げられる。
この発明は、前記フェムト秒レーザ加工を用いることで、様々な材料における好適な試料断面を作成する手法を提案するものであり、特に複合材料において加工変形層がゼロで、かつ内部構造を正確に表出する断面を作成する方法を提示するものである。
そして、均一平坦な観察面を通常の大気圧下でも、さらには均一であれば透過材料を媒介しても実施可能である点が優れている。
【0008】
したがってこの発明の目的は、複数の材料から成る複合材の試料の断面作成において、試料表面を機械的に切断した後にフェムト秒レーザを照射して断面作成する、あるいはフェムト秒レーザで直接切断して観察に適した断面を作成する方法を提供するものであり、また研磨加工された試料断面にフェムト秒レーザを照射して最表面の加工変形層を除去することで観察に適した断面を作成する方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわちこの発明の試料断面作成法は、各種試料、特に複合材料からなる断面作成に際し、切削された試料の観察断面をフェムト秒レーザを照射することにより、試料断面の加工変形層またはダメージ層を除去する工程を有することを特徴とする。
【0010】
この発明の試料断面作成法は、各種試料、特に複合材料からなる断面作成に際し、切削された試料の観察断面を予め研磨材によって初期研削・研磨した後、フェムト秒レーザを照射することにより、試料断面の加工変形層またはダメージ層を除去する工程を有することをも特徴とするものである。
【0011】
この発明の試料断面作成法は、前記複合材料の切削を、フェムト秒レーザで切断することにより行うことをも特徴とするものである。
【0012】
この発明の試料断面作成法は、前記初期研削・研磨に使用する研磨材が、サンドペーパーまたはバフ研磨、電解研磨などからなることをも特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
この発明によれば、様々な材料における好適な試料断面を作成する手法を提案することができ、特に複合材料において加工変形層がゼロで、かつ内部構造を正確に表出する断面を作成する方法を提供することが可能となった。
そして、均一平坦な観察面を通常の大気圧下でも、さらには均一であれば透過材料を媒介しても実施可能である点が優れている。
また、半導体デバイスに限らず、積層構造を有する精密部品や材料特性が大きく異なる複数の材質から構成される製品・部品・要素などに対しても、正確な形状評価が可能な試料断面を作成する方法が提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、この発明の試料断面作成法の実施の形態を各実施例に基いて詳細に説明する。
【実施例1】
【0015】
(樹脂材料の厚さ測定)
実験に用いた電子プリント基板(厚肉銅張り積層板)の試料は、本実験の加工前に予め幅2〜3mm、長さ15mm程度の短冊状にせん断したものを用いた。なお、電子プリント基板全体の厚さは1.6mmであり、Cu外層部の厚さは約0.1mmである。
(実験装置および加工方法)
レーザ加工で用いる加工装置はフェムト秒レーザ(最大出力;1W)、加工機光学系(フェムト秒レーザのパワー調整,ガイド光の生成・調整)、集光光学系(対物レンズ,加工ステージ,観察)で構成されている。
フェムト(10-15)秒レーザの加工形態はナノ(10-9)秒レーザやピコ(10-12)秒レーザのそれと大きく異なっており、レーザ照射部近傍の熱拡散が非常に少ない非熱加工が可能であるため、表面変質が極めて少ない加工ができる。
(ステップ1:研磨)・・・図1(a)は上下方向研磨の状態を示す顕微鏡写真である。
低融点金属で試料を埋込み固定し、ダイヤモンドカッタ等で基板表面に直角に切断した後に試料表面を上下方向へ耐水研磨紙で仕上げた。
・・・図1(b)は左右方向研磨の状態を示す顕微鏡写真である。
低融点金属で試料を埋込み固定し、ダイヤモンドカッタ等で基板表面に直角に切断した後に試料表面を左右方向へ耐水研磨紙で仕上げた。
(ステップ2:レーザ加工)・・・図1(c)はレーザ加工後の状態を示す顕微鏡写真である。
研磨加工後、研磨で生じた加工変形層をフェムト秒レ−ザにより除去した。レーザによる除去加工は、0.020mWでレーザビームの集光点を試料表面に合わせ、そのxy平面上に1走査分の加工を行った。
(実験結果)
電子プリント基板(厚肉銅張り積層板)を低融点金属に埋込み、基板表面に直角に切断後、切断面を研磨した。その研磨面のマイクロスコープで観察した結果を図2に示す。図2(a)および(b)は、それぞれ上下方向、左右方向に研磨したものである。上下方向に研磨した(a)では外層部のCu層がレジスト側にだれるが、同時にレジスト層も埋込み金属側にだれる。左右方向に研磨した(b)では外層部のCu層は(a)と同様であるが、レジスト層が埋込金属側に変形しており、だれ量は少ない。
図2(c)は、耐水研磨紙で研磨後、表面層をフェムト秒レ−ザでソフトに除去したものであり、レーザ照射領域はCu層部分の変色が少ない。なお、Cu層部分の加工深さは0.5μmである。
なお、図2(a)、(b)、(c)はそれぞれ図1(a)、(b)、(c)の各枠部を拡大した拡大写真である。
以上のように加工変形層のレーザ除去加工を行うと、Cu層、ソルダーレジスト部分、埋込金属の加工変形層がアブレーションされるため、ソルダーレジスト部の断面が明瞭かつ正確に確認される。
これより、外層上に塗布されているソルダーレジストの最薄部は4μm、最厚部は8μmであることがわかる。各加工方法によるソルダーレジスト厚さの測定結果一覧を表1に示す。
【表1】
図3は研磨加工で生じる加工変形層のレーザ除去加工の原理を示すものである。
研磨加工により、硬砥粒が試料表面に押し付けられながら切削加工されることから、試料表面に加工変形層が生じるため、試料表面部の材料が移動して境界部にだれが発生する。そのため、研磨加工だけでは正確なソルダーレジスト部の厚さが測定できない。そこでこの加工変形層をフェムト秒レーザ加工でソフトに除去すれば、金属とレジスト部の境界断面が直角になるため、ソルダーレジスト部の厚さを正確に測定することができる。
(実施例1の効果)
電子プリント基板(厚肉銅張り積層板)表面の外層上に塗布された樹脂材料(ソルダーレジスト)の厚さを正確に測定するため、金属埋込み後に研磨加工のみを施した場合と、研磨加工後にフェムト秒レーザで加工変形層を除去する加工を施した場合とを比較した結果、次のことがわかった。
1)研磨加工のみではCu層や埋込合金の研磨によるだれの影響で、ソルダーレジスト断面を正確に観察できない。
2)研磨加工した後、加工変形層(だれ部)をレーザ除去加工する手法では、ソルダーレジストの膜厚を正確に測定できる。
【実施例2】
【0016】
(樹脂材料の断面形状測定)
前記実施例1で用いた試料と同様に、加工前に幅2〜3mm、長さ15mm程度の短冊状にせん断した。なお、基板全体の厚さは1.6mmであり、スルーホール部の穴直径は0.3mmである。
(実験装置および加工方法)
(ステップ1:研磨)
冷問埋込樹脂に試料を固定し、硬化後に切断して、試料表面を耐水研磨紙で仕上げた。
(ステップ2:レーザ加工)
300mWまたは150mWのレーザ光が集光した焦点を試料表面に合わせ、そのxy平面上に1層分の加工を行う。次に材料の中側(z軸方向)へ焦点を移動させ、同様にxy平面加工を行う。これにより47層数分の加工を行い、切断した。
(実験結果)
図4はそれぞれ、(a)埋込研磨および(b)レーザ切断した試料の断面写真である。
図4(b)のレ―ザ切断方法として、はじめにスルーホールを中心とした幅0.8mmを150mWで切断し、次に切断面全体を300mWで切断した。図4のスルーホール部断面と各部の厚さを図5(a),(b)に示す。
図5に見られるように、埋込研磨の測定結果は、レーザ切断の測定よりも大きな値となっている。これは、研磨加工することでCu層の断面が加工変形してだれを生じたことに起因する。
図6は図4の断面写真の各部分における拡大写真である。図6の(A),(B),(C)に見られるように、図4(a)の埋込研磨は図4(b)のレーザ切断より「だれ」の影響でCu層の断面が大きくなっている。さらに、(D)のレ―ザ切断ではガラス繊維G1、G2の断面が明確に確認できる。なお、G1の繊維方向は紙面に垂直であり、G2の繊維方向は紙面に平行である。
図7は図6(C)内層部の拡大写真である。この図より、埋込研磨およびし−ザ切断におけるCu層部分の凹凸境界部の最大凹凸長さ(Ryに相当)はそれぞれ11μm、27μmである。したがって、埋込研磨面ではCu層の研磨だれのために表面粗さが小さくなっていることが確認される。
(実施例2の効果)
電子プリント基板の切断面を観察するため、フェムト秒レーザを用いた切断法、および樹脂埋込み後の切断・研磨加工法で切断し、両手法の相違を検討した結果、次のことがわかった。
1)フェムト秒レーザ切断は埋込研磨試料よりも正確に断面形状を得ることができる。
2)ガラス繊維を有する複合材料の断面観察にも極めて有用である。
【実施例3】
【0017】
(フィルムコンデンサの厚さ測定)
試料として、フィルムコンデンサとして用いられているAl蒸着されたフィルムを円柱状に巻いて圧縮した試料(つぶれた円柱、長辺38mm×短辺29mm×高さ24mm)を用いた。
(実験装置および加工方法)
(ステップ1:研磨)
樹脂で試料を固定し、ダイヤモンドカッタによる湿式切断後、試料表面を耐水研磨紙で仕上げた。
(ステップ2:レーザ加工)
研磨加工後、フェムト秒レーザを照射(1.0mW)して研磨加工変形層の除去を行った。(実験結果)
図8(a)および(b)は、それぞれ切断後に研磨加工したもの、研磨加工後に1.0mWでしーザ除去加工を行ったものである。
図8に見られるように、研磨加工後にレーザ除去加工すると、研磨加工のみに比べてレーザ加工面ではAl蒸着膜が鮮明に観察できる。なお、レーザ加工での表面層除去量は0.5μmである。
図9(a)は図8(a)の、図9(b)は図8(b)のそれぞれ拡大写真であり、図9(c)はさらに図9(b)の拡大写真である。後者ではAl蒸着膜が鮮明に確認できる。
図9(a),(b)、図9(c)から得られた各種形状計測結果を表2に示す。
【表2】
Al蒸着フィルム厚さおよびAl蒸着膜厚さに関しては大差ないが、Al蒸着膜表面粗さに関して研磨後のレーザ除去(1.7μm)は研磨のみ(2.0μm)の85%であり、差が認められる。この原因として、研磨加工では Al蒸着膜およびフィルム部の研磨による「だれ」が考えられる。一方、レーザ除去加工では、この「だれ」が取り除かれるため、フィルム部とAl膜部の境界が直角になり、断面が正確に、かつ鮮明に観察できる。
(実施例3の効果)
フィルムコンデンサのフィルム断面に関して、それぞれ樹脂埋込み後の切断面を機械研磨する加工法とその研磨加工面の加工変形層をフェムト秒レーザで除去する加工法とにより求め、両者を比較した結果、次のことがわかった。
1)研磨加工後に加工変形層をレーザ除去加工する手法は、研磨加工法のみの場合と比較して、コンデンサフィルム断面を正確に観察できる。このため、Al蒸着フィルムの表面粗さを正確に観察できるようになった。
【産業上の利用可能性】
【0018】
この発明の試料断面作成法によれば、半導体デバイスに限らず、積層構造を有する精密部品や、材料特性が大きく異なる複数の材質から構成される製品・部品・要素などに対しても、正確な形状評価が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】(a)は試料表面を耐水研磨紙で上下方向に研磨した状態を示す顕微鏡写真、(b)は左右方向に研磨した状態を示す顕微鏡写真、(c)は左右方向に研磨した後にレーザ加工した状態を示す顕微鏡写真である。(カラー写真を手続補足書にて提出)
【図2】電子プリント基板(厚肉銅張り積層板)を低融点金属に埋込み、基板表面に直角に切断後、切断面を研磨して、その研磨面のマイクロスコープで観察した結果を示すものであり、(a)および(b)は、それぞれ上下方向、左右方向に研磨した状態の拡大写真、(c)は、表面層をソフトに除去した図1の拡大写真である。(カラー写真を手続補足書にて提出)
【図3】研磨加工で生じる加工変形層のレーザ除去加工の原理を示す概略図である。
【図4】それぞれ、(a)埋込研磨および(b)レーザ切断した試料の断面写真である。(カラー写真を手続補足書にて提出)
【図5】(a),(b)は図4のスルーホール部断面と各部の厚さを示す拡大写真である。(カラー写真を手続補足書にて提出)
【図6】(A),(B),(C)は図4の断面写真の各部分における拡大写真である。(カラー写真を手続補足書にて提出)
【図7】図6(C)内層部の拡大写真である。(カラー写真を手続補足書にて提出)
【図8】(a)および(b)は、それぞれ切断後に研磨加工した断面写真、研磨加工後に1.0mWでしーザ除去加工を行った断面写真である。(カラー写真を手続補足書にて提出)
【図9】(a)は図8(a)の、(b)は図8(b)のそれぞれ拡大写真であり、(c)はさらに図9(b)の拡大写真である。(カラー写真を手続補足書にて提出)
【図10】基板スルーホールでのメッキの状態を示す概略図である。
【図11】導体を覆う絶縁層の厚さを示す概略図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各種試料、特に複合材料からなる断面作成に際し、切削された試料の観察断面をフェムト秒レーザで照射することにより、試料断面の加工変形層またはダメージ層を除去する工程を有することを特徴とする試料断面作成法。
【請求項2】
各種試料、特に複合材料からなる断面作成に際し、切削された試料の観察断面を予め研磨材によって初期研削・研磨した後、フェムト秒レーザで照射することにより、試料断面の加工変形層またはダメージ層を除去する工程を有することを特徴とする試料断面作成法。
【請求項3】
前記複合材料の切削を、フェムト秒レーザで切断することにより行うことを特徴とする請求項2に記載の試料断面作成法。
【請求項4】
前記初期研削・研磨に使用する研磨材は、サンドペーパーまたはバフ研磨、電解研磨などからなることを特徴とする請求項2に記載の試料断面作成法。
【請求項1】
各種試料、特に複合材料からなる断面作成に際し、切削された試料の観察断面をフェムト秒レーザで照射することにより、試料断面の加工変形層またはダメージ層を除去する工程を有することを特徴とする試料断面作成法。
【請求項2】
各種試料、特に複合材料からなる断面作成に際し、切削された試料の観察断面を予め研磨材によって初期研削・研磨した後、フェムト秒レーザで照射することにより、試料断面の加工変形層またはダメージ層を除去する工程を有することを特徴とする試料断面作成法。
【請求項3】
前記複合材料の切削を、フェムト秒レーザで切断することにより行うことを特徴とする請求項2に記載の試料断面作成法。
【請求項4】
前記初期研削・研磨に使用する研磨材は、サンドペーパーまたはバフ研磨、電解研磨などからなることを特徴とする請求項2に記載の試料断面作成法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−186294(P2009−186294A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−25801(P2008−25801)
【出願日】平成20年2月5日(2008.2.5)
【出願人】(304023994)国立大学法人山梨大学 (223)
【出願人】(501127279)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年2月5日(2008.2.5)
【出願人】(304023994)国立大学法人山梨大学 (223)
【出願人】(501127279)
【Fターム(参考)】
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