説明

詰め替え容器

【課題】使用済み包装容器に粉粒体を充填した後、粉粒体が残っている詰め替え容器の注ぎ口を容易に閉塞できるなどの特性を有する詰め替え容器を提供する。
【解決手段】内部に粉粒体Aの収納部2を形成するようプラスチック製シートの必要部をシール4するとともに所定の位置に粉粒体排出口3を突設し、そして外面の所定の位置に、必要事項が印刷された粘着/剥離可能なラベル5が貼着された詰め替え容器1において、ラベル5は切断線6を設けて切断線6に沿って切断することにより第1ラベル部分5−1と第2ラベル部分5−2とに分割でき、収納部2に収納された粉粒体Aの必要量を粉粒体排出口3を開口して他の容器9に充填した後、第1ラベル部分5−1を剥離して粉粒体排出口3の閉塞のために使用し、そして第2ラベル部分5−2を剥離し、必要事項を記入して他の容器9の外面の所定の位置に貼着して使用できるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は詰め替え容器に関するものであり、更に詳述すると、食品、医薬品、漢方薬品、化粧品、飼料、肥料などの粉粒体の詰め替え容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、液体などの包装容器としては、ガラス製やプラスチック製ボトルなどが使用されてきたが、使用後に廃棄物問題などがあるので、使用済み包装容器に再び内容物を充填して再使用することが行われている。そのための詰め替え容器として内部に内容物の収納部を形成するようプラスチック製シートの周辺部をシールし、かつ周辺部の所定の位置に注ぎ口を設けた詰め替え容器が多く提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
【特許文献1】特開平9−328145号公報
【特許文献2】特開平11−79195号公報
【特許文献3】特開2003−11993号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来の詰め替え容器は、使用済み包装容器に内容物を充填した後、内容物が未だ残っている詰め替え容器の注ぎ口を容易に閉塞できない、内容物を充填した使用済み包装容器に賞味期限や内容物充填日などを記載してその後の管理をやり易くできない、内容物が未だ残っている詰め替え容器の内容物を外から容易に見ることができないという問題があった。
【0004】
本発明の目的は、詰め替え容器から使用済み包装容器に粉粒体を充填した後、粉粒体が未だ残っている詰め替え容器の排出口を容易に閉塞でき、また粉粒体を充填した使用済み包装容器に賞味期限、使用期限や粉粒体充填日または開封日などの必要事項を容易に記載することができ、その後の確実な管理をやり易くできる上、必要に応じて粉粒体が未だ残っている詰め替え容器中の粉粒体を外から見ることができるようにした詰め替え容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解消するための本発明の請求項1に記載の詰め替え容器は、内部に粉粒体の収納部を形成するようプラスチック製シートの必要部をシールするとともに所定の位置に粉粒体排出口を突設し、そして外面の所定の位置に、必要事項が印刷された粘着/剥離可能なラベルが貼着された詰め替え容器において、
前記ラベルは切断線を設けて前記切断線に沿って切断することにより第1ラベル部分と第2ラベル部分とに分割でき、前記収納部に収納された粉粒体の必要量を前記粉粒体排出口を開口して他の容器に充填した後、前記第1ラベル部分を剥離して前記粉粒体排出口の閉塞のために使用し、そして前記第2ラベル部分を剥離し、必要事項を記入して前記他の容器の外面の所定の位置に貼着して使用できるようにしたことを特徴とする。
【0006】
本発明の請求項2に記載の詰め替え容器は、請求項1記載の詰め替え容器において、前記ラベルの第1ラベル部分と第2ラベル部分との間に容易に剥離できない接着帯を設け、そして前記接着帯の外縁に2つの切断線を設け、前記切断線に沿って切断することにより第1ラベル部分と第2ラベル部分とに分割するようにしたことを特徴とする。
【0007】
本発明の請求項3に記載の詰め替え容器は、請求項1あるいは請求項2記載の詰め替え容器において、前記第2ラベル部分がさらに2つ以上の部分に切断線に沿って切断することにより分割できるようにしたことを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項4に記載の詰め替え容器は、内部に粉粒体の収納部を形成するようプラスチック製シートの必要部をシールするとともに所定の位置に粉粒体排出口を突設し、そして外面の所定の位置に、必要事項が印刷された粘着/剥離可能なラベルが貼着された詰め替え容器において、
前記ラベルは予め切断されて形成された分割線に沿って剥離することにより第1ラベル部分と第2ラベル部分とに分割でき、前記収納部に収納された粉粒体の必要量を前記粉粒体排出口を開口して他の容器に充填した後、前記第1ラベル部分を剥離して前記粉粒体排出口の閉塞のために使用し、そして前記第2ラベル部分を剥離し、必要事項を記入して前記他の容器の外面の所定の位置に貼着して使用できるようにしたことを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項5に記載の詰め替え容器は、請求項4記載の詰め替え容器において、前記ラベルの第1ラベル部分と第2ラベル部分との間に容易に剥離できない接着帯を設け、そして前記接着帯の外縁に2つの前記分割線を設け、前記分割線に沿って剥離することにより第1ラベル部分と第2ラベル部分とに分割するようにしたことを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項6に記載の詰め替え容器は、請求項4あるいは請求項5記載の詰め替え容器において、前記第2ラベル部分がさらに2つ以上の部分に前記分割線に沿って剥離することにより分割できるようにしたことを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項7に記載の詰め替え容器は、内部に粉粒体の収納部を形成するようプラスチック製シートの必要部をシールするとともに所定の位置に粉粒体排出口を突設し、そして外面の所定の位置に、必要事項が印刷された粘着/剥離可能なラベルが貼着された詰め替え容器において、
前記ラベルは予め切断されて相互に離して配置された第1ラベル部分と第2ラベル部分とからなり、前記収納部に収納された粉粒体の必要量を前記粉粒体排出口を開口して他の容器に充填した後、前記第1ラベル部分を剥離して前記粉粒体排出口の閉塞のために使用し、そして前記第2ラベル部分を剥離し、必要事項を記入して前記他の容器の外面の所定の位置に貼着して使用できるようにしたことを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項8に記載の詰め替え容器は、請求項7記載の詰め替え容器において、前記ラベルの第1ラベル部分と第2ラベル部分との間に容易に剥離できない接着帯を相互に離して設け、第1ラベル部分と第2ラベル部分とを別々に剥離できるようにしたことを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項9に記載の詰め替え容器は、請求項7あるいは請求項8記載の詰め替え容器において、前記第2ラベル部分がさらに2つ以上相互に離して設けられていることを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項10に記載の詰め替え容器は、請求項1から請求項9のいずれかに記載の詰め替え容器において、前記ラベルが貼着された部分に対応するプラスチック製シートの部分を透明に形成し、この透明部分以外の部分を不透明に形成して、前記ラベルを剥離すると前記収納部に収納された粉粒体を外部から見ることができるようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明の請求項1に記載の詰め替え容器は、内部に粉粒体の収納部を形成するようプラスチック製シートの必要部をシールするとともに所定の位置に粉粒体排出口を突設し、そして外面の所定の位置に、必要事項が印刷された粘着/剥離可能なラベルが貼着された詰め替え容器において、
前記ラベルは切断線を設けて前記切断線に沿って切断することにより第1ラベル部分と第2ラベル部分とに分割でき、前記収納部に収納された粉粒体の必要量を前記粉粒体排出口を開口して他の容器に充填した後、前記第1ラベル部分を剥離して前記粉粒体排出口の閉塞のために使用し、そして前記第2ラベル部分を剥離し、必要事項を記入して前記他の容器の外面の所定の位置に貼着して使用できるようにしたので、
使用済みの他の容器に粉粒体を充填した後、前記第1ラベル部分を剥離して用いて粉粒体が未だ残っている詰め替え容器の注ぎ口を容易に閉塞でき、また剥離した前記第2ラベル部分を用いて粉粒体を充填した使用済みの他の容器に賞味期限、使用期限や粉粒体充填日または開封日などの必要事項を容易に記載することができ、その後の確実な管理をやり易くできる、という顕著な効果を奏する。
【0016】
本発明の請求項2に記載の詰め替え容器は、請求項1記載の詰め替え容器において、前記ラベルの第1ラベル部分と第2ラベル部分との間に容易に剥離できない接着帯を設け、そして前記接着帯の外縁に2つの切断線を設け、前記切断線に沿って切断することにより第1ラベル部分と第2ラベル部分とに分割するようにしたので、意識的あるいは無意識的に前記ラベルが剥離されるようなことがあっても、前記接着帯は容易には剥離されずに詰め替え容器外面に残るので、何らかの被害があったことが想定できる、というさらなる顕著な効果を奏する。
【0017】
本発明の請求項3に記載の詰め替え容器は、請求項1あるいは請求項2記載の詰め替え容器において、前記第2ラベル部分がさらに2つ以上の部分に切断線に沿って切断することにより分割できるようにしたので、
使用済みの2つ以上の他の容器に粉粒体を同時にあるいは時間経過後に充填した後、前記第1ラベル部分を剥離して粉粒体が未だ残っている詰め替え容器の注ぎ口を閉塞し、また、粉粒体を充填した使用済みの2つ以上の他の容器に前記第2ラベル部分をそれぞれ貼着して賞味期限、使用期限や粉粒体充填日または開封日などの必要事項を記載することができ、その後の確実な管理をやり易くできる、というさらなる顕著な効果を奏する。
【0018】
本発明の請求項4に記載の詰め替え容器は、内部に粉粒体の収納部を形成するようプラスチック製シートの必要部をシールするとともに所定の位置に粉粒体排出口を突設し、そして外面の所定の位置に、必要事項が印刷された粘着/剥離可能なラベルが貼着された詰め替え容器において、
前記ラベルは予め切断されて形成された分割線に沿って剥離することにより第1ラベル部分と第2ラベル部分とに分割でき、前記収納部に収納された粉粒体の必要量を前記粉粒体排出口を開口して他の容器に充填した後、前記第1ラベル部分を剥離して前記粉粒体排出口の閉塞のために使用し、そして前記第2ラベル部分を剥離し、必要事項を記入して前記他の容器の外面の所定の位置に貼着して使用できるようにしたので、
予め切断されて形成された前記分割線に沿って第1ラベル部分と第2ラベル部分とに容易に剥離して分割でき、
使用済みの他の容器に粉粒体を充填した後、剥離した前記第1ラベル部分を用いて粉粒体が未だ残っている詰め替え容器の注ぎ口を容易に閉塞でき、また剥離した前記第2ラベル部分を用いて粉粒体を充填した使用済みの他の容器に賞味期限、使用期限や粉粒体充填日または開封日などの必要事項を容易に記載することができ、その後の確実な管理をやり易くできる、という顕著な効果を奏する。
【0019】
本発明の請求項5に記載の詰め替え容器は、請求項4記載の詰め替え容器において、前記ラベルの第1ラベル部分と第2ラベル部分との間に容易に剥離できない接着帯を設け、そして前記接着帯の外縁に2つの前記分割線を設け、前記分割線に沿って剥離することにより第1ラベル部分と第2ラベル部分とに分割するようにしたので、
前記接着帯を剥離せずに予め切断されて形成された前記分割線に沿って第1ラベル部分と第2ラベル部分とに容易に剥離して分割でき、
意識的あるいは無意識的に前記ラベルが剥離されるようなことがあっても、前記接着帯は容易には剥離されずに詰め替え容器外面に残るので、何らかの被害があったことが想定できる、というさらなる顕著な効果を奏する。
【0020】
本発明の請求項6に記載の詰め替え容器は、請求項4あるいは請求項5記載の詰め替え容器において、前記第2ラベル部分がさらに2つ以上の部分に前記分割線に沿って剥離することにより分割できるようにしたので、
予め切断されて形成された前記分割線に沿ってそれぞれの第2ラベル部分を容易に剥離して分割でき、
使用済みの2つ以上の他の容器に粉粒体を同時にあるいは時間経過後に充填した後、前記第1ラベル部分を剥離して粉粒体が未だ残っている詰め替え容器の注ぎ口を閉塞し、また粉粒体を充填した使用済みの2つ以上の他の容器に前記第2ラベル部分をそれぞれ貼着して賞味期限、使用期限や粉粒体充填日または開封日などの必要事項を記載することができ、その後の確実な管理をやり易くできる、というさらなる顕著な効果を奏する。
【0021】
本発明の請求項7に記載の詰め替え容器は、内部に粉粒体の収納部を形成するようプラスチック製シートの必要部をシールするとともに所定の位置に粉粒体排出口を突設し、そして外面の所定の位置に、必要事項が印刷された粘着/剥離可能なラベルが貼着された詰め替え容器において、
前記ラベルは予め切断されて相互に離して配置された第1ラベル部分と第2ラベル部分とからなり、前記収納部に収納された粉粒体の必要量を前記粉粒体排出口を開口して他の容器に充填した後、前記第1ラベル部分を剥離して前記粉粒体排出口の閉塞のために使用し、そして前記第2ラベル部分を剥離し、必要事項を記入して前記他の容器の外面の所定の位置に貼着して使用できるようにしたので、
第1ラベル部分と第2ラベル部分とに容易に剥離でき、
使用済みの他の容器に粉粒体を充填した後、剥離した前記第1ラベル部分を用いて粉粒体が未だ残っている詰め替え容器の注ぎ口を容易に閉塞でき、また剥離した前記第2ラベル部分を用いて粉粒体を充填した使用済みの他の容器に賞味期限、使用期限や粉粒体充填日または開封日などの必要事項を容易に記載することができ、その後の確実な管理をやり易くできる、という顕著な効果を奏する。
【0022】
本発明の請求項8に記載の詰め替え容器は、請求項7記載の詰め替え容器において、前記ラベルの第1ラベル部分と第2ラベル部分との間に容易に剥離できない接着帯を相互に離して設け、第1ラベル部分と第2ラベル部分とを別々に剥離できるようにしたので、
前記接着帯を剥離せずに第1ラベル部分と第2ラベル部分とに容易に剥離でき、意識的あるいは無意識的に前記ラベルが剥離されるようなことがあっても、前記接着帯は容易には剥離されずに詰め替え容器外面に残るので、何らかの被害があったことが想定できる、というさらなる顕著な効果を奏する。
【0023】
本発明の請求項9に記載の詰め替え容器は、請求項7あるいは請求項8記載の詰め替え容器において、前記第2ラベル部分がさらに2つ以上相互に離して設けられているので、
それぞれの第2ラベル部分を容易に剥離でき、
使用済みの2つ以上の他の容器に粉粒体を同時にあるいは時間経過後に充填した後、前記第1ラベル部分を剥離して粉粒体が未だ残っている詰め替え容器の注ぎ口を閉塞し、また、粉粒体を充填した使用済みの2つ以上の他の容器に前記第2ラベル部分をそれぞれ貼着して賞味期限、使用期限や粉粒体充填日または開封日などの必要事項を記載することができ、その後の確実な管理をやり易くできる、というさらなる顕著な効果を奏する。
【0024】
本発明の請求項10に記載の詰め替え容器は、請求項1から請求項9のいずれかに記載の詰め替え容器において、前記ラベルが貼着された部分に対応するプラスチック製シートの部分を透明に形成し、この透明部分以外の部分を不透明に形成して、前記ラベルを剥離すると前記収納部に収納された粉粒体を外部から見ることができるようにしたので、収納されている粉粒体の量の確認や変色などの品質の確認などがやり易くなる、というさらなる顕著な効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
次に本発明を図を用いて実施の形態に基づいて詳細に説明する。
[第1の実施態様]
図1は、本発明の詰め替え容器の1例を説明する説明図である。
図2(イ)、(ロ)は、図1に示した詰め替え容器の粉粒体排出口を開口して他の容器に充填した後、第1ラベル部分を剥離して粉粒体排出口の閉塞のために使用した例を示す説明図である。
図3(イ)、(ロ)、(ハ)は、図1に示した詰め替え容器の粉粒体排出口を開口して他の容器に充填した後、第2ラベル部分を剥離し、必要事項を記入して他の容器の外面の所定の位置に貼着して使用した例を示す説明図である。
【0026】
図1、2に示したように、1はプラスチック製シートの必要部をシールして形成された詰め替え容器であり、内部に粉粒体Aの収納部2が形成され、上部の端部の位置に粉粒体排出口3が突設された状態でヒートシール部4が形成されており、そして、詰め替え容器1の外面の所定の位置に、商品名、注意事項、保存方法、賞味期限、開封日など必要事項が印刷された粘着/剥離可能なラベル5が貼着されている。20は切り取り部である。
ラベル5にはミシン目などの切断線6を設けてあり、切断線6に沿って切断することにより第1ラベル部分5−1と第2ラベル部分5−2とに分割して剥離できる。剥離した第1ラベル部分5−1と第2ラベル部分5−2は再度接着させたり、貼着できるように構成されている。
【0027】
すなわちラベル5の裏面には、第1ラベル部分5−1の一端部7−1および第2ラベル部分5−2の一端部7−2を除いて後述する粘着層13が形成されており、この粘着層13が適度の粘着性、接着性を有するとともに、剥離性を有するので、指などで端部7−1を掴んで引っ張ると第1ラベル部分5−1を切断線6で分離して容易に剥離でき、また端部7−2を掴んで引っ張ると残りの第2ラベル部分5−2を容易に剥離でき、剥離した第1ラベル部分5−1と第2ラベル部分5−2は粘着層13を介して詰め替え容器1や後述する他の容器9の表面に繰り返して接着させたり、貼着することができる。
【0028】
粉粒体排出口3の所定の位置にノッチ部8が形成されており、ノッチ部8を起点として粉粒体排出口3の上部を横方向に切断することにより粉粒体排出口3を開口することができる。粉粒体排出口3の上部を容易に切断できるようにするためには、プラスチック製シート自体を切断方向に沿って切断し易くなるように分子配向させたり、前記のようなミシン目などの切断線を設けてもよく、公知の方法を使用できる。10は、上部のヒートシール部4に貫通して設けられた孔であり、図示しない販売用棚などに固定して設けられた金属製棒に孔10を通して詰め替え容器1を展示・販売するなどのために使用される。
【0029】
粉粒体排出口3を開口した後、詰め替え容器1の底部やヒートシール部4などを持って、図3(イ)に例示した使用済みの他の容器9のキャップ11を取り外して開口部を出して、この開口部に粉粒体排出口3を近ずけ、粉粒体排出口3を経て他の容器9に粉粒体Aを充填する。
他の容器9に粉粒体Aを充填する他の方法としては、粉粒体排出口3を開口した後、詰め替え容器1の底部やヒートシール部4などを持って、図3(ロ)に例示した使用済みの他の容器9のキャップ11を取り外して開口部を出して、この開口部に粉粒体排出口3を挿入し、粉粒体排出口3を経て他の容器9に粉粒体Aを充填する方法である。他の容器9の開口部に挿入できるように細目に粉粒体排出口3を形成しておき、他の容器9の開口部にこの粉粒体排出口3を挿入て、粉粒体排出口3を経て他の容器9に粉粒体Aを充填する方が粉粒体Aをこぼしたりせず、容易に充填できるので好ましい。
【0030】
詰め替え容器1のヒートシール部4の収納部2側の端部4−1は粉粒体排出口3に向かって上方に傾斜して形成されている。このようにヒートシール部4の端部4−1を粉粒体排出口3に向かって上方に傾斜して形成すると、図3(イ)、(ロ)に示すように、粉粒体排出口3を開口し、詰め替え容器1の底部やヒートシール部4などを持って、粉粒体排出口3を経て他の容器9に粉粒体Aを充填する際、収納部2に粉粒体Aが淀んで排出されない箇所がないため、粉粒体Aを収納部2から粉粒体排出口3を経てスムースに排出し易く、容易に他の容器9に充填することができる効果がある。
【0031】
他の容器9に粉粒体Aを充填した後、詰め替え容器1から第1ラベル部分5−1を剥離して、剥離した第1ラベル部分5−1を用いて粉粒体排出口3の閉塞を行う。
図2(ロ)に示したように他の容器9に粉粒体Aを充填した後の詰め替え容器1を丸めた後、剥離した第1ラベル部分5−1を用いて粉粒体排出口3の閉塞を行うこともできる。勿論、剥離した第1ラベル部分5−1を使用して粉粒体排出口3の閉塞を行う方法はこれらの例に限定されるものではない。
【0032】
また、他の容器9に粉粒体Aを充填した後、詰め替え容器1から第2ラベル部分5−2を剥離して、図3(ハ)に例示したように剥離した第2ラベル部分5−2に必要事項(例えば、賞味期限、開封日など)を記入して他の容器9の外面の所定の位置に貼着して使用する。
上記の説明では第1ラベル部分5−1と第2ラベル部分5−2を順次剥離する例を示したが、第1ラベル部分5−1と第2ラベル部分5−2を同時に剥離することもでき、剥離する順序やタイミングは特に限定されるものではない。
【0033】
図1〜3に示したように詰め替え容器1には、その上部の端部の位置に突設された粉粒体排出口3とヒートシール部4との間に切り取り部20が形成されている。この切り取り部20のノッチ部8が形成された側は詰め替え容器1の側部1−1にほぼ平行に形成されており、その反対側は粉粒体排出口3から離れるように上方に傾斜して形成されている。このように切り取り部20のノッチ部8が形成された側が詰め替え容器1の側部1−1にほぼ平行に形成されていると、ノッチ部8を起点として粉粒体排出口3の上部を横方向に切断し易く、容易に粉粒体排出口3を開口できるので好ましい。
【0034】
しかし、切り取り部20の形状はこの形状に限定されるものではない。切り取り部20の形状の具体例としては、例えば、V字型、U字型、三角形型、正方形型、長方形型、丸型、楕円型、スリット型などを挙げることができる。
これらの各形状の切り取り部20の寸法は特に限定されるものではない。
切り取り部20の形状および寸法は、詰め替え容器1や粉粒体排出口3の大きさ、他の容器9の開口部の大きさや形状、収納する粉粒体の種類や粒度などに応じて最適のものを決めることが好ましい。
【0035】
図2(イ)に例示したように、詰め替え容器1のラベル5が貼着された部分に対応するプラスチック製シートの部分は透明に形成してあり、この透明部分以外のプラスチック製シートの部分は不透明になっているので、ラベル5を剥離すると収納部2に収納された粉粒体Aを外部から見ることができる。このようにすれば、粉粒体Aの残留量の確認や粉粒体Aの変色が起きていないかなど品質の確認などを行い易くなる。
【0036】
[第2の実施態様]
図4(イ)は、本発明の詰め替え容器の他の例を説明する説明図である。
図4(イ)に例示したように、本発明の他の詰め替え容器1Aは、第1ラベル部分5−1と第2ラベル部分5−2との間に容易に剥離できない接着帯5−3を設け、そして接着帯5−3の外縁に2つの切断線6−1および6−2を設けたラベル5Aを用いた以外は図1に示した本発明の詰め替え容器1と同様になっている。
ラベル5Aを切断線6−1および6−2に沿って切断することにより第1ラベル部分6−1と第2ラベル部分6−2とに2分して詰め替え容器1Aから剥離できるが、接着帯5−3は容易には剥離されず詰め替え容器1Aの外面に残るようになっている。
【0037】
すなわちラベル5Aの裏面には、第1ラベル部分5−1の一端部7−1および第2ラベル部分5−2の一端部7−2を除いて後述する粘着層13が形成されており、この粘着層13が適度の粘着性、接着性を有するとともに、剥離性を有するので、指などで端部7−1を掴んで引っ張ると第1ラベル部分5−1を切断線6で分離して容易に剥離でき、また端部7−2を掴んで引っ張ると残りの第2ラベル部分5−2を容易に剥離でき、剥離した第1ラベル部分5−1と第2ラベル部分5−2は粘着層13を介して詰め替え容器1や前記他の容器9の表面に繰り返して接着させたり、貼着することができる。
そして、ラベル5Aの接着帯5−3に対応する裏面には後述する強接着層15が形成されているので、第1ラベル部分5−1と第2ラベル部分5−2を剥離する際などに剥離されず詰め替え容器1Aの外面に残る。
意識的あるいは無意識的にラベル5Aが剥離されるようなことがあっても、接着帯5−3が詰め替え容器1Aの外面に残るので、それを発見することにより何らかの被害があったことが想定でき、対応策をとり易くなる。
【0038】
[第3の実施態様]
図4(ロ)は、本発明の詰め替え容器に用いるラベルの他の例を説明する説明図である。
図4(ロ)に示した、本発明の詰め替え容器に用いる他のラベル5Fは、第2ラベル部分が切断線6−1、6−3に沿って切断することにより第2ラベル部分5−2および第2ラベル部分5−4に分割できるようにしてある以外は図1に示した本発明の詰め替え容器1のラベル5と同様になっている。
図示しない使用済みの2つの容器に、粉粒体を充填した後、第1ラベル部分5−1を剥離して粉粒体が未だ残っている詰め替え容器1の注ぎ口3を剥離した第1ラベル部分5−1を用いて閉塞し、一方、切断線6−1および6−3に沿って切断することにより、第2ラベル部分5−2および第2ラベル部分5−4を剥離し、粉粒体を充填した使用済みの前記2つの容器にこの第2ラベル部分5−2および第2ラベル部分5−4をそれぞれ貼着して、第2ラベル部分5−2および第2ラベル部分5−4に賞味期限、使用期限や粉粒体充填日または開封日などの必要事項を記載することができる。
図示しない使用済みの2つの容器は上記のように同時に第2ラベル部分5−2および第2ラベル部分5−4をそれぞれ貼着してもよいが、使用済みの1つの容器に第2ラベル部分5−2を貼着し、時間経過後もう1つの使用済みの容器がでてきた時に第2ラベル部分5−4を貼着してもよい。
【0039】
[第4の実施態様]
図5(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)は、本発明の詰め替え容器に用いるラベルの形状の他の例を説明する説明図である。
図5(イ)に示したラベル5Bは第1ラベル部分5−1と第2ラベル部分5−2がいずれも丸みを帯びた形状となっている以外は図1に示した本発明の詰め替え容器1に用いたラベル5と同様になっている。
図5(ロ)に示したラベル5Cは第1ラベル部分5−1と第2ラベル部分5−2がいずれも角ばった形状となっている以外は図1に示した本発明の詰め替え容器1に用いたラベル5と同様になっている。
図5(ハ)に示したラベル5Dは切断線6の両端部の第1ラベル部分5−1と第2ラベル部分5−2が共に内側に丸くカットされている以外は図1に示した本発明の詰め替え容器1に用いたラベル5と同様になっている。
図5(ニ)に示したラベル5Eは切断線6の両端部の第1ラベル部分5−1が内側に丸くカットされているとともに、第1ラベル部分5−1の上方の両端部が内側に丸くカットされている以外は図1に示した本発明の詰め替え容器1に用いたラベル5と同様になっている。
【0040】
[第5の実施態様]
図8は、本発明の詰め替え容器の他の例を説明する説明図である。
図8に示した符号のもので、図1〜3に示した本発明の詰め替え容器1と同じ符号のものは同じものを示すので説明を省略する。
図8に示した本発明の詰め替え容器1Bは、使用したラベル5Gには予め切断された分割線30が形成されており、分割線30に沿って剥離することにより第1ラベル部分5−1と第2ラベル部分5−2とに容易に分割でき、剥離した第1ラベル部分5−1と第2ラベル部分5−2が再度接着させたり、貼着できるように構成されている以外は構成および作用効果ともに、図1〜3に示した本発明の詰め替え容器1と同様になっている。
【0041】
[第6の実施態様]
図9(イ)は、本発明の詰め替え容器の他の例を説明する説明図である。
図9(イ)に示した符号のもので図4(イ)に示した本発明の詰め替え容器1Aと同じ符号のものは同じものを示すので説明を省略する。
図9(イ)に例示したように、本発明の他の詰め替え容器1Cは、第1ラベル部分5−1と第2ラベル部分5−2との間に容易に剥離できない接着帯5−3を設け、そして接着帯5−3の外縁に2つの予め切断された分割線30−1および30−2を設けたラベル5Hを用いた以外は図4(イ)に示した本発明の詰め替え容器1Aと同様になっている。
ラベル5Hを分割線30−1および30−2に沿って剥離することにより第1ラベル部分5−1と第2ラベル部分5−2とに2分して容易に詰め替え容器1Cから剥離できるが、接着帯5−3は容易には剥離されず詰め替え容器1Cの外面に残るようになっている以外は構成および作用効果ともに、図4(イ)に示した本発明の詰め替え容器1Aと同様になっている。
【0042】
[第7の実施態様]
図9(ロ)は、本発明の詰め替え容器に用いるラベルの他の例を説明する説明図である。
図9(ロ)に示した符号のもので図4(ロ)に示したラベル5Fと同じ符号のものは同じものを示すので説明を省略する。
図9(ロ)に示した、本発明の詰め替え容器に用いる他のラベル5Jは、第2ラベル部分が予め切断された分割線30−1および30−3に沿って第2ラベル部分5−2および第2ラベル部分5−4に剥離して分割できるようにしてある以外は図4(ロ)に示したラベル5Fと構成および作用効果ともに同様になっている。
【0043】
[第8の実施態様]
図10は、本発明の詰め替え容器の他の例を説明する説明図である。
図10に示した符号のもので、図1〜3に示した本発明の詰め替え容器1と同じ符号のものは同じものを示すので説明を省略する。
図10に示した本発明の詰め替え容器1Dは、使用したラベル5Kが、予め切断されて相互に離して配置された第1ラベル部分5−1と第2ラベル部分5−2とからなり、第1ラベル部分5−1と第2ラベル部分5−2とを別々に容易に剥離でき、剥離した第1ラベル部分5−1と第2ラベル部分5−2が再度接着させたり、貼着できるように構成されている以外は構成および作用効果ともに、図1〜3に示した本発明の詰め替え容器1と同様になっている。
【0044】
図10に示した本発明の詰め替え容器1Dは、第1ラベル部分5−1と第2ラベル部分5−2とが図に示したように相互に離して配置されているが、配置する箇所はこの例に限定されるものではない。本発明の詰め替え容器1Dの表面のみに、あるいは裏面のみに、あるいは表面と裏面の両方に、適宜の箇所に適宜距離離して配置できる。図10に示した第1ラベル部分5−1と第2ラベル部分5−2との配置は、両者を同時に目視できる例であり、好ましい配置である。
【0045】
[第9の実施態様]
図11は、本発明の詰め替え容器の他の例を説明する説明図である。
図11に示した符号のもので図4(イ)に示した本発明の詰め替え容器1Aと同じ符号のものは同じものを示すので説明を省略する。
図11に例示したように、本発明の他の詰め替え容器1Eは、第1ラベル部分5−1と第2ラベル部分5−2との間に相互に離して配置された容易に剥離できない接着帯5−3を設けたラベル5Lを用いた以外は図4(イ)に示した本発明の詰め替え容器1Aと同様になっている。
第1ラベル部分5−1と第2ラベル部分5−2とを容易に詰め替え容器1Eから剥離できるが、接着帯5−3は容易には剥離されず詰め替え容器1Eの外面に残るようになっている以外は構成および作用効果ともに、図4(イ)に示した本発明の詰め替え容器1Aと同様になっている。
【0046】
図11に示した本発明の詰め替え容器1Eは、第1ラベル部分5−1、接着帯5−3と第2ラベル部分5−2とが図に示したように相互に離して配置されているが、配置する箇所はこの例に限定されるものではない。
これら3者の少なくとも1つを本発明の詰め替え容器1Eの表面のみに、あるいは裏面のみに、あるいは表面と裏面の両方にわけて、適宜の箇所に適宜距離離して配置できる。図11に示した第1ラベル部分5−1、接着帯5−3と第2ラベル部分5−2との配置は、3者を同時に目視できる例であり、好ましい配置である。
【0047】
本発明の詰め替え容器1Eの変形の一例として、例えば第1ラベル部分5−1と接着帯5−3とを図示しない前記切断線あるいは分割線を介して隣接して配置する例を挙げることができる。指などで端部7−1を掴んで引っ張ると第1ラベル部分5−1を切断線あるいは分割線で分離して容易に剥離できるが、ラベル5Kの接着帯5−3は剥離されず詰め替え容器1Dの外面に残る。端部7−2を掴んで引っ張ると残りの第2ラベル部分5−2を容易に剥離できる。
【0048】
本発明の詰め替え容器1Eの変形の他の例として、例えば第2ラベル部分5−2と接着帯5−3とを図示しない前記切断線あるいは分割線を介して隣接して配置する例を挙げることができる。指などで端部7−2を掴んで引っ張ると第2ラベル部分5−2を切断線あるいは分割線で分離して容易に剥離できるが、ラベル5Kの接着帯5−3は剥離されず詰め替え容器1Dの外面に残る。端部7−1を掴んで引っ張ると残りの第1ラベル部分5−1を容易に剥離できる。
【0049】
本発明の詰め替え容器を構成するプラスチック製シートの構成は特に限定されるものではないが、2〜4層構造のものを例示することができる。
2層構造のものとしては、例えば外側層がナイロン(登録商標)などのポリアミドフィルム、内側層がポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリオレフィン系エラストマー、ポリプロピレンなどのポリオレフィンフィルムからなるものを挙げることができる。
【0050】
3層構造のものとしては、例えば外側層がポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルフィルム、中間層がアルミニウム箔、内側層がポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリオレフィン系エラストマー、ポリプロピレンなどのポリオレフィンフィルムからなるもの、外側層がポリエステルフィルム、中間層が金属化合物蒸着ポリエステルフィルム、内側層が低密度ポリエチレンフィルムからなるもの、外側層がポリエステルフィルム、中間層がアルミニウム蒸着ポリエステルフィルム、内側層が低密度ポリエチレンフィルムからなるもの、また外側層が2軸延伸ポリアミドフィルム、中間層が1軸延伸ポリオレフィンフィルム、内側層が線状低密度ポリエチレンフィルムからなるもの、また外側層が酸化アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム、中間層がポリアミドフィルム、内側層が線状低密度ポリエチレンフィルムからなるもの、また好ましい例として外側層が厚さ15μmのポリアミドフィルム、中間層が厚さ12μmのアルミニウム真空蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム、内側層が厚さ120μmの線状低密度ポリエチレンフィルムからなるもの、を挙げることができる。
【0051】
4層構造のものとしては、例えば外側層がポリエチレンテレフタレートフィルム、外側中間層がアルミニウム箔、内側中間層がポリアミドフィルム、内側層が線状低密度ポリエチレンフィルムからなるもの、を挙げることができる。
【0052】
上記において、外側層を透明とし、中間層をアルミニウムまたはその他の無機化合物を真空蒸着法によって蒸着して無機化合物蒸着層を設けたバリア性フィルムとして、外観が銀色などを呈する詰め替え容器としたり、あるいは、同様に外側層を透明とし、中間層をアルミニウムまたはその他の無機化合物を真空蒸着法によって蒸着して無機化合物蒸着層を設けるが詰め替え容器の表面に貼着するラベルに対応する部分はアルミニウムまたはその他の無機化合物蒸着層を設けないようにしたバリア性フィルムとして、外観が銀色などを呈するが、前記のようにラベルを剥離するとその跡の透明部分を透して詰め替え容器の収納部に収納された粉粒体を外部から見ることができるようにした詰め替え容器とすることができる。
【0053】
上記の2〜4層構造のものはいずれも各層間はドライラミネートで積層したものであるが、ホットラミネートなど従来公知または周知の技術による方法で積層しても差し支えない。
【0054】
本発明の前記詰め替え容器1、1A〜1Eは、外側層がポリエチレンテレフタレートフィルム、外側中間層がアルミニウム箔、内側中間層がポリアミドフィルム、内側層が線状低密度ポリエチレンフィルムからなる4層構造のプラスチック製シートからなり、柔軟で一方向の引き裂き性に優れており、ノッチ部8を起点として粉粒体排出口3の上部を横方向に容易に切断して粉粒体排出部3を開口することができる。
本発明の前記詰め替え容器1、1A〜1Eは略矩形の2枚のプラスチック製シートの底縁部および左右両側縁部を三方ヒートシールすることにより、上端を開口縁とする袋状体とし、この開口縁から所定量の粉粒体を充填した後、上部をヒートシールすることにより密閉された収納部2を形成するものである。そして上部をヒートシールする際に粉粒体排出部3が突設されるようにシール部4を形成する。
【0055】
この例では、2枚のプラスチック製シートの底縁部および左右両側縁部を三方ヒートシールすることにより、上端を開口縁とする袋状体としたが、袋状体とする方法はこれに限定されず、例えば、1枚のプラスチック製シートの左右両側縁部をヒートシールして筒状体とし、さらにこの筒状体の底縁部をヒートシールして上端を開口縁とする袋状体とすることができる。そして前記と同様にしてこの開口縁から所定量の粉粒体を充填した後、上部をヒートシールして密閉された収納部2を形成することができる。
本発明の詰め替え容器の形態は、ピロータイプでも、スタンデイングタイプなどであってもよい。
【0056】
本発明で用いる粘着/剥離可能なラベルについて図面を用いて説明する。図6(イ)、(ロ)は、本発明で用いるラベルの層構成を示す断面説明図である。
図6(イ)に示すように、ラベル5は、基本的には、基材12の裏面に粘着剤基材に対して剥離性を付与するために各種界面活性剤、各種シリコーンオイル、各種植物系オイル、各種鉱物系オイルなどから選ばれる添加剤を適当量配合した粘着剤組成物からなる粘着層13が形成されている。前記のように、6はミシン目などの切断線、5−1はラベル5の第1ラベル部分、5−2はラベル5の第2ラベル部分を示し、14は商品名など必要事項が印刷された印刷層を示す。
【0057】
図6(ロ)に示すように、他のラベル5Gは、図6(イ)に示したラベル5の切断線6の替わりに、予め切断されて形成された分割線30が設けられている以外は図6(イ)に示したラベル5と同様になっている。
【0058】
本発明において用いる粘着剤基材は特に限定されるものではない。中でもエマルジョン型粘着剤基材や紫外線硬化型粘着剤は本発明において好ましく使用できる。
アクリル系粘着剤基材を例示すると、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ヒドロキシルエチルアクリレ−ト、ヒドロキシルエチルメタクリレ−ト等の(メタ)アクリル系モノマ−、アクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド系モノマ−、該アミド系モノマ−のN−アルコキシ置換体、同N−メチロ−ル置換体、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン等のスチレン系モノマ−、ジアリルフタレ−ト、アリルグリジジルエ−テル、トリアリルイソシアヌレ−ト等のアリル系モノマ−、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン等の重合性二重結合を有するモノマ−等の一種ないしそれ以上と、カルボキシル基を有するアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマ−ル酸、イタコン酸、その他等の不飽和カルボン酸の一種ないしそれ以上との共重合体などを挙げることができる。
上記のアクリル系粘着剤基材の内でも、2−エチルヘキシルアクリレート、ブチルアクリレート、エチルアクリレート、メタクリル酸メチル、アクリル酸、メタクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドンなどの中の3〜4成分を共重合させたアクリル系粘着剤基材は好ましく使用できる。
本発明において用いるエマルジョン型粘着剤基材は、例えば上記アクリル系粘着剤基材の水性エマルジョンあるいはデイスパージョンの状態のものである。
粘着剤基材には、さらに必要に応じて、酸化防止剤、防かび剤、防腐剤、分散剤、pH調整剤、安定剤、可塑剤、消泡剤、その他の所望の添加剤を添加することができる。
【0059】
次に、第1ラベル部分5−1と第2ラベル部分5−2との間に容易に剥離できない接着帯5−3を設け、そして、接着帯5−3の外縁に2つの切断線6−1および6−2を設けた本発明で用いる他のラベル5Aおよび第1ラベル部分5−1と第2ラベル部分5−2との間に容易に剥離できない接着帯5−3を設け、そして、接着帯5−3の外縁に2つの予め切断されて形成された分割線30−1および30−2を設けた本発明で用いる他のラベル5Hについて図面を用いて説明する。
【0060】
図7(イ)、(ロ)は、本発明で用いる他のラベルの層構成を示す断面説明図である。
図7(イ)に示すように、ラベル5Aは、基材12の第1ラベル部分5−1と第2ラベル部分5−2に対応する裏面に粘着/剥離可能な前記粘着層13が形成されており、そして基材12の接着帯5−3に対応する裏面には剥離性を付与するための前記添加剤を配合しない粘着剤基材を主体とする粘着剤組成物からなる強接着層15が形成されている。前記のように、6−1、6−2はミシン目などの切断線、5−1はラベル5の第1ラベル部分、5−2はラベル5の第2ラベル部分、5−3はラベル5の接着帯を示し、14は商品名など必要事項が印刷された印刷層を示す。
詰め替え容器の外面の所定の位置にラベル5Aを貼着した後、第1ラベル部分5−1と第2ラベル部分5−2を剥離するのは前記のように容易にできるが、接着帯5−3に対応する裏面には強接着層15が形成されているので、第1ラベル部分5−1と第2ラベル部分5−2を剥離する際などに剥離されず詰め替え容器の外面に残る。
【0061】
図7(ロ)に示すように、他のラベル5Hは、図7(イ)に示したラベル5Aの切断線6−1、6−2の替わりに、予め切断されて形成された分割線30−1、30−2が設けられている以外は図7(イ)に示したラベル5Aと同様になっている。
【0062】
本発明で用いる基材としては、通常の上質紙などの紙の他に、感熱紙、コート紙、ノーカーボン紙、合成紙、あるいはポリエチレン、透明性を有するポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、塩化ビニルなどの合成フィルムを用いることもできる。
これらの合成フィルムを用いる場合には接着性、筆記性、印刷性などを改善するために基材の表面をマット処理、コロナ処理などの表面処理を施したり、筆記性や印刷性などをさらに改善するためにコート層を設けたり、合成フィルム自体に適量の多孔性微粒子を配合した合成フィルムを用いたりするのが好ましい。このようにすることにより、接着性や印刷適正が向上しラベルの表面に良好な印刷を施せるとともに、第2ラベル部分などの表面に粉粒体の排出日など必要な事項を鉛筆、ボールペン、マジックインクなどで容易に記入することができる。
【0063】
粘着剤組成物は、コンマコーター、グラビアコーター、フレキソ、エアナイフコーター、ワイヤーバーコーター、リバースロールコーターなどの塗工手段により基材の裏面の所定部に乾燥厚で約15〜100μm程度塗工した後、乾燥したり、紫外線硬化型の場合は紫外線を照射して粘着層を設けたラベルを作ることができる。
【0064】
本発明で用いる粉粒体は、食品、医薬品、漢方薬品、化粧品、飼料(魚粉、ヌカなど)、肥料などである。
【0065】
本発明で用いる粉粒体食品の具体例としては、例えばブラックペパー、ホワイトペパー、ジンジャー、ナツメグ、メース、シナモン、コリアンダー、クミン、カルダモン、レッドペパー、マスタード、オールスパイス、クローブ、バジル、タイム、マジョラム、セージ、ターメリック、フェンネル、キャラウェイ、デイル、ガーリック、オニオン、サフラン、カレーパウダー、チリパウダーなどの香辛料が挙げられ、その他、かつお節、昆布粉、茶葉、抹茶、乾燥野菜類、穀類(原形粒および粉末を含む)、大豆粉末、コンニャク粉末、七色唐芥子など又はこれらの混合物が挙げられる。
【0066】
その他本発明で用いる粉粒体として、医薬品、化粧品の原料としての漢薬系植物原料、具体的には例えばセンナ、センブリ、オウレン、オウバク、ゲンチアナ、ショウキョウ、ダイオウ、マオウ、シャクヤクなど、またオガクズ、フスマなどの混合培地からなるキノコ培地などの栽培原料などを挙げることができる。
【0067】
この場合、粉粒体食品などは原形(ホール)のまま使用することも、これらの原料の粒度を例えば500μm未満にして用いることもできる。例えば150〜420μmであることが好ましい場合がある。なお、このような粒度の粉粒体を得るための方法としては、公知の粉砕方法から適宜選択することができる。例えば、スタンプミル、ピンミル、振動ミル、ロールミル粉砕法、凍結後粉砕法などが挙げられる。
【0068】
上記実施の形態の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮するものではない。又、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明の詰め替え容器は、内部に粉粒体の収納部を形成するようプラスチック製シートの必要部をシールするとともに所定の位置に粉粒体排出口を突設し、そして外面の所定の位置に、必要事項が印刷された粘着/剥離可能なラベルが貼着された詰め替え容器において、前記ラベルは切断線を設けて前記切断線に沿って切断することにより、あるいは予め切断してある分割線を設けるなどして前記分割線に沿って剥離することにより第1ラベル部分と第2ラベル部分とに容易に分割でき、前記収納部に収納された粉粒体の必要量を前記粉粒体排出口を開口して他の容器に充填した後、前記第1ラベル部分を剥離して前記粉粒体排出口の閉塞のために使用し、そして前記第2ラベル部分を剥離し、必要事項を記入して前記他の容器の外面の所定の位置に貼着して使用できるようにしたので、
使用済みの他の容器に粉粒体を充填した後、粉粒体が未だ残っている詰め替え容器の注ぎ口を容易に閉塞でき、また粉粒体を充填した使用済みの他の容器に賞味期限、使用期限や粉粒体充填日などの必要事項を容易に記載することができ、その後の確実な管理をやり易くできる、という顕著な効果を奏するので、産業上の利用価値が高い。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の詰め替え容器の1例を説明する説明図である。
【図2】(イ)、(ロ)は、図1に示した詰め替え容器の粉粒体排出口を開口して他の容器に充填した後、第1ラベル部分を剥離して粉粒体排出口の閉塞のために使用した例を示す説明図である。
【図3】(イ)、(ロ)、(ハ)は、図1に示した詰め替え容器の粉粒体排出口を開口して他の容器に充填した後、第1ラベル部分を剥離して用いて詰め替え容器の粉粒体排出口の閉塞を行い、第2ラベル部分を剥離し、必要事項を記入して他の容器の外面の所定の位置に貼着して使用した例を示す説明図である。
【図4】(イ)は、本発明の詰め替え容器の他の例を説明する説明図であり、(ロ)は本発明の詰め替え容器に用いるラベルの他の例を説明する説明図である。
【図5】(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)は、本発明の詰め替え容器に用いるラベルの形状の他の例を説明する説明図である。
【図6】(イ)、(ロ)は、本発明で用いる粘着/剥離可能なラベルの層構成を示す断面説明図である。
【図7】(イ)、(ロ)は、本発明で用いる他のラベルの層構成を示す断面説明図である。
【図8】本発明の詰め替え容器の他の例を説明する説明図である。
【図9】(イ)は、本発明の詰め替え容器の他の例を説明する説明図であり、(ロ)は本発明の詰め替え容器に用いるラベルの他の例を説明する説明図である。
【図10】本発明の詰め替え容器の他の例を説明する説明図である。
【図11】本発明の詰め替え容器の他の例を説明する説明図である。
【符号の説明】
【0071】
A 粉粒体
1、1A〜1E 詰め替え容器
1−1 側部
2 収納部
3 粉粒体排出部
4 シール部
4−1 端部
5、5A〜5H、5J、5K、5L ラベル
5−1 第1ラベル部分
5−2、5−4 第2ラベル部分
5−3 接着帯
6、6−1、6−2、6−3 切断線
7−1、7−2 端部
8 ノッチ
9 他の容器
10 孔
11 キャップ
12 基材
13 粘着層
14 印刷層
15 強接着層
20 切り取り部
30、30−1、30−2 分割線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に粉粒体の収納部を形成するようプラスチック製シートの必要部をシールするとともに所定の位置に粉粒体排出口を突設し、そして外面の所定の位置に、必要事項が印刷された粘着/剥離可能なラベルが貼着された詰め替え容器において、
前記ラベルは切断線を設けて前記切断線に沿って切断することにより第1ラベル部分と第2ラベル部分とに分割でき、前記収納部に収納された粉粒体の必要量を前記粉粒体排出口を開口して他の容器に充填した後、前記第1ラベル部分を剥離して前記粉粒体排出口の閉塞のために使用し、そして前記第2ラベル部分を剥離し、必要事項を記入して前記他の容器の外面の所定の位置に貼着して使用できるようにしたことを特徴とする詰め替え容器。
【請求項2】
前記ラベルの第1ラベル部分と第2ラベル部分との間に容易に剥離できない接着帯を設け、そして前記接着帯の外縁に2つの切断線を設け、前記切断線に沿って切断することにより第1ラベル部分と第2ラベル部分とに分割するようにしたことを特徴とする請求項1記載の詰め替え容器。
【請求項3】
前記第2ラベル部分がさらに2つ以上の部分に切断線に沿って切断することにより分割できるようにしたことを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の詰め替え容器。
【請求項4】
内部に粉粒体の収納部を形成するようプラスチック製シートの必要部をシールするとともに所定の位置に粉粒体排出口を突設し、そして外面の所定の位置に、必要事項が印刷された粘着/剥離可能なラベルが貼着された詰め替え容器において、
前記ラベルは予め切断されて形成された分割線に沿って剥離することにより第1ラベル部分と第2ラベル部分とに分割でき、前記収納部に収納された粉粒体の必要量を前記粉粒体排出口を開口して他の容器に充填した後、前記第1ラベル部分を剥離して前記粉粒体排出口の閉塞のために使用し、そして前記第2ラベル部分を剥離し、必要事項を記入して前記他の容器の外面の所定の位置に貼着して使用できるようにしたことを特徴とする詰め替え容器。
【請求項5】
前記ラベルの第1ラベル部分と第2ラベル部分との間に容易に剥離できない接着帯を設け、そして前記接着帯の外縁に2つの前記分割線を設け、前記分割線に沿って剥離することにより第1ラベル部分と第2ラベル部分とに分割するようにしたことを特徴とする請求項4記載の詰め替え容器。
【請求項6】
前記第2ラベル部分がさらに2つ以上の部分に前記分割線に沿って剥離することにより分割できるようにしたことを特徴とする請求項4あるいは請求項5記載の詰め替え容器。
【請求項7】
内部に粉粒体の収納部を形成するようプラスチック製シートの必要部をシールするとともに所定の位置に粉粒体排出口を突設し、そして外面の所定の位置に、必要事項が印刷された粘着/剥離可能なラベルが貼着された詰め替え容器において、
前記ラベルは予め切断されて相互に離して配置された第1ラベル部分と第2ラベル部分とからなり、前記収納部に収納された粉粒体の必要量を前記粉粒体排出口を開口して他の容器に充填した後、前記第1ラベル部分を剥離して前記粉粒体排出口の閉塞のために使用し、そして前記第2ラベル部分を剥離し、必要事項を記入して前記他の容器の外面の所定の位置に貼着して使用できるようにしたことを特徴とする詰め替え容器。
【請求項8】
前記ラベルの第1ラベル部分と第2ラベル部分との間に容易に剥離できない接着帯を相互に離して設け、第1ラベル部分と第2ラベル部分とを別々に剥離できるようにしたことを特徴とする請求項7記載の詰め替え容器。
【請求項9】
前記第2ラベル部分がさらに2つ以上相互に離して設けられていることを特徴とする請求項7あるいは請求項8記載の詰め替え容器。
【請求項10】
前記ラベルが貼着された部分に対応するプラスチック製シートの部分を透明に形成し、この透明部分以外の部分を不透明に形成して、前記ラベルを剥離すると前記収納部に収納された粉粒体を外部から見ることができるようにしたことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の詰め替え容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−44798(P2006−44798A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−194366(P2005−194366)
【出願日】平成17年7月1日(2005.7.1)
【出願人】(000116297)ヱスビー食品株式会社 (40)
【Fターム(参考)】