説明

詰め替え防止キャップ

【課題】内容物の安全性、品質保持性を担保することができる詰め替え防止キャップを提供する。
【解決手段】本発明の詰め替え防止キャップは、上蓋13をキャップ本体11から取り外したときにウェイト弁体12が上下動可能となってボトル容器本体内から外部へ液注出を許容し、ウェイト弁体12には、液注出口11aに係止されて上方への移動を規制する規制手段12dが設けられることによって、内容物の安全性、品質保持性を担保することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はびん等のボトル容器の開口部に装着される詰め替え防止キャップに関し、詳しくは、内容物の再充填防止機能を有するとともに、
キャップが取り外された履歴を明示しボトル容器の内容物の安全性を担保することができる、詰め替え防止キャップに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、不正な詰め替えやいたずらを防止してその安全性や品質を確保するためのキャップとして、開封履歴を明示するためのTEバンド(タンパーエビデントバンド)などが取り付けられたスクリューキャップが一般的に採用されている。このような詰め替え防止キャップに関連して、例えば以下のような技術のものが知られている。
【0003】
特許文献1には、逆止弁である補充防止バルブと、注ぎ口と、スリーブとを有し、スリーブはびんの口にぴったり合っていて、補充防止バルブと注ぎ口をびんの口に保持する、びんの口に連結した円筒状の詰替防止ふたが記載されている。
【特許文献1】特許3455238号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の詰め替え防止用のキャップでは、以下のような問題があった。
すなわち、特許文献1に記載の詰替防止ふたは、ふたを構成する部品点数が多く組み立てが複雑であり、また、工業生産上の経済性に欠けるという問題があった。
【0005】
本発明は前記の問題点を解決するためになされたもので、キャップを構成する部品点数を減らして安価に製造でき、しかも、内容物の安全性や品質保持性を担保することができる詰め替え防止キャップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)前記従来の課題を解決するためになされた本発明の詰め替え防止キャップは、
中央に液注出口を有する天面壁と、該天面壁の外周縁から垂下し内周にボトル容器本体の開口部と係合する係合突条を有するスカート壁を有し、該天面壁に該液注出口を囲繞し上方に延び且つ外周に雄ネジ部が形成された注出筒が設けられているキャップ本体と、
上部を形成する頂板部と、該頂板部の周縁から垂下する側周壁を有し、該側周壁に該雄ネジ部とネジ締結可能な雌ネジ部が内周に形成されている上蓋と、
天板と該天板の中央下面から下方に延びるウェイト部からなるウェイト弁体と、を備えた詰め替え防止キャップであって、
該ウェイト部は、該液注出口内に上下動可能に装填されており、
該上蓋を該キャップ本体にネジ締結しているときに、該上蓋頂板部内面から垂下するインナーリングが、該ウェイト弁体天板上面を押圧することにより、該ウェイト弁体天板下面と該液注出口とを当接させ、該上蓋を該キャップ本体から取り外したときに、該ウェイト弁体が上下動可能となり、該ボトル容器本体内から外部へ液注出を許容し、
該ウェイト弁体には、該液注出口と係止して該ウェイト弁体の上方への移動を規制する規制手段が設けられていることを特徴とする。
【0007】
(2)本発明の請求項2の詰め替え防止キャップは、前記(1)において、
前記規制手段は前記ウェイト弁体のウェイト部の側壁部から周方向に突設された複数の可撓性羽状係止片であり、該羽状係止片が天面壁の液注出口側下面に設けられた複数のリブに係止することにより、該ウェイト弁体の上方への移動が規制されるものであることを特徴とする。
【0008】
(3)本発明の請求項3の詰め替え防止キャップは、前記(1)又は(2)において、
前記キャップ本体天面壁の中央部は、上方内側に向かってその先端部が小径になるように傾斜している傾斜環状壁からなるものであることを特徴とする。
【0009】
(4)本発明の詰め替え防止キャップは、前記(1)〜(3)のいずれかにおいて、
前記キャップ本体天面壁は、前記注出筒の基端部より外側に環状弱化部が設けられ環状弱化部を介してスカート壁と破断容易に形成されているものであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の詰め替え防止キャップは、キャップ本体中央の液注出口内に上下動可能に取り付けられたウェイト部を有するので、ボトル容器本体への液充填を阻止することができ、ボトル容器本体からキャップ本体が取り外された履歴が明示されるので、ボトル容器の内容物の安全性を担保することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本実施形態の詰め替え防止キャップは、キャップ本体と、上蓋と、ウェイト弁体とを備え、キャップ本体には、
液注出口を有する天面壁と、
天面壁の周縁から垂下し内周にボトル容器本体の開口部と係合する係合突条を有するスカート壁を有し、天面壁に液注出口を囲繞し上方に延び且つ外周に雄ネジ部が形成された注出筒が設けられている。
上蓋には、頂板部と、頂板部の周縁から垂下する側周壁を有し、側周壁に雄ネジ部とネジ締結可能な雌ネジ部が内周に形成されている。
【0012】
上蓋は、キャップ本体上部に覆設されており、上蓋頂板部内面から垂下するインナーリングによってウェイト弁体の天板上面を押圧し、シール機能を有している。
また、上蓋は、天板と天板の周縁部から延設された周側面とを有し、
インナーリングの外方には、インナーリングと同様にアウターリングが垂下しており、
上蓋をキャップ本体に装着したときに、このアウターリングの下端がキャップ本体の注出筒に嵌合して密着し、シール性を確保するようになっている。
【0013】
ウェイト弁体は、天板と該天板の中央下面から下方に延びるウェイト部を備え、ウェイト部が液注出口内に上下動可能に装填されており、上蓋をキャップ本体にネジ締結しているときに、上蓋頂板部内面から垂下するインナーリングが、ウェイト弁体天板上面を押圧することにより、ウェイト弁体天板下面と液注出口とを密着させボトル容器本体の開口部を密封し、上蓋をキャップ本体から取り外したときに、ウェイト弁体が上下動可能となり、ボトル容器本体内から外部へ液注出を許容する。
【0014】
ウェイト弁体には、液注出口と係止して該ウェイト弁体の上方への移動を規制する規制手段がウェイト部の側壁部などに複数設けられており、上蓋をキャップ本体から取り外したときに上下動可能となったウェイト弁体が上方への移動するのを規制する。
【0015】
規制手段としては、ウェイト弁体のウェイト部の側壁部から周方向に突設された複数の可撓性羽状係止片などが挙げられ、羽状係止片が液注出口に設けられた複数のリブに係止することにより、ウェイト弁体の上方への移動を規制する。
【0016】
規制手段となる可撓性羽状係止片は、ポリエチレンなどの可撓性プラスチックなどで形成されており、ウェイト弁体のウェイト部先端をリブの間隙に押し込んでボトル容器の開口部内に装填すると、可撓性羽状係止片は縮径するように変形してリブを通過して、通過後は可撓性羽状係止片が復帰して拡径する。拡径した可撓性羽状係止片は、リブによって規制されながら液注出口内に上下動可能に保持される。
【0017】
リブは、キャップ本体中央の液注出口から中心に向けて複数延設されており、隣接するリブ間の間隙とウェイト弁体の天板との間で形成される空間が流路となり、ボトル容器内の内容物が流路を通過して外部に注出される。
【0018】
液注出口は、キャップ本体天面壁から上方に延び且つ先細りの傾斜環状壁によって形成される内容物を注出する開口部である。
【0019】
キャップ本体の天面壁は、注出筒の基端部より外側にタンパーエビデント機能を有した環状弱化部が設けられており、環状弱化部は、周方向に間隔をおいて設けられた複数個のブリッジを介して、キャップ本体とスカート壁とを接続しており、ねじりや上方向への力により、環状弱化部が容易に破断されるようになっている。
【0020】
キャップ本体やウェイト弁体、上蓋に用いられる合成樹脂の素材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、熱可塑性ポリエステル、ポリアミド、スチレン系樹脂、ABS樹脂等が挙げられ、射出成形、圧縮成形等の一体成形等の製造方法により、詰め替え防止キャップを製造することができる。
【0021】
なお、本発明で、ボトル容器とは、雄ネジ部が設けられ開口部に、キャップの雌ネジを螺合してボトル容器を密封する、飲料や調味料などが充填されるガラスびん、プラスチック容器などが挙げられる。
【実施例】
【0022】
本発明を添付図面に示す具体的実施例に基づいて説明する。
図1は本発明の実施例に係る詰め替え防止キャップの正面断面図であり、図2は同詰め替え防止キャップの分解断面図である。
図1及び図2において、本実施例の詰め替え防止キャップ10は、
キャップ本体11、ウェイト弁体12及び上蓋13を有し、
キャップ本体11はボトル容器本体Bの開口部B0に螺合部を介して取り付けられ、
ウェイト弁体12はキャップ本体11の中央に開口した液注出口11a内に上下動可能に取り付けられており、
上蓋13はウェイト弁体12の天板上面12eをインナーリング13bを介して押圧してボトル容器本体Bをウェイト弁体12のシール部12aで密封している。
【0023】
また、キャップ本体11は、内方に液注出口11aを有する天面壁11hと、
天面壁11hの外周縁から垂下し内周にボトル容器本体Bの開口部BOと係合する係合突条11iを有するスカート壁11jを備える。
天面壁11hの上方には、液注出口11aを囲繞し且つ外周に雄ネジ部11kを形成した注出筒11gが延設され、
注出筒11gの下端部となる天面壁11hの外周には、環状弱化部11eを介してスカート壁11jが下方に延設されている。
さらに、注出筒11gの内側に、天面壁11hの内周端部から上方内側に向かってその先端部が順次小径になるように傾斜して傾斜環状壁11fが形成されるとともに、
傾斜環状壁11fの内周面にはリブ11bが複数個突出して設けられている。
【0024】
上蓋13は、上部を形成する頂板部13cと、頂板部13cの周縁から垂下する側周壁13dとを有し、側周壁13dの内周には、キャップ本体11の雄ネジ部11kとネジ締結可能な雌ネジ部13eが形成されている。
また、上蓋13の頂板部13c内面から、インナーリング13b及びその外側にアウターリング13fを円筒状に垂下させている。
【0025】
ウェイト弁体12は、天板12cと天板12cの中央下面から下方に延びるウェイト部12fとからなり、液注出口11a内に上下動可能に装填されている。
ウェイト部12fは、その下端側に設けられた球や紡錘形状などの形状をした球状先端部12bと、球状先端部12bから上方に延設された円筒形状の基部12gと、基部12cの周囲に外方に向かって突設された複数の規制手段12dとを有している。
規制手段12dとしては、基部12gに一辺が固定されその先端が自由に上下動する羽状の突設片である可撓性羽状係止片が挙げられる。
【0026】
図3の(a)はウエイト弁体12の縦断面図であり、(b)は、(a)を下方から見た底面図である。図示するように、可撓性羽状係止片12dは、球状先端部12b及び基部12gとの間の境界から、羽状の突設片が互いに直交する4方向に外方に突出して設けられており、その先端を押圧することによって上又は下方向に折り曲げられて縮径し、この押圧力を除くことで一旦折り曲げられ縮径した可撓性羽状係止片12dが復帰して拡径されるようになっている。
【0027】
したがって、図2に示すように、ウェイト弁体12の球状先端部12bをキャップ本体11の液注出口11aに押し込むようにして装填すると、折り曲げられた可撓性羽状係止片12dの先端は、リブ11bを通過した後リブ11bの下方位置で復帰して外方に広径して広がるとともに、リブ11bに係止して上方への移動が規制されるようになる。
こうして、容器を傾けたときにウェイト弁体12の脱落が規制されるようにしている。
なお、ウェイト弁体12の素材としては、ポリエチレンなどの可撓性プラスチックなどが挙げられる。
【0028】
図4は、キャップ本体の説明図であり、(a)は上面図、(b)は(a)のx−x断面図、(c)は底面図である。
図2、図4などに示すように、キャップ本体11には、その中央に、液注出口11aが傾斜環状壁11fによって開口形成されている。
【0029】
また、キャップ本体11の天面壁11hは、注出筒11gの基端部より外側にタンパーエビデント機能を有した環状弱化部11eが設けられており、
環状弱化部11eは、周方向に間隔をおいて設けられた複数個のブリッジを介して、キャップ本体11とスカート壁11jとを接続しており、ねじりや上方向への力により、環状弱化部11eが容易に破断される。なお、環状弱化部11eは、複数個のブリッジに替えて、肉厚を薄くしたスコアにより形成することも可能である。
ブリッジは、キャップ本体11を一体的に作成した後に、切断工具を用いて、環状弱化部11e形成予定部へ下方から切り込みを入れることで形成できる。
【0030】
次に、上蓋について説明する。上蓋13は、頂板部13cと、頂板部13cの周縁から垂下する側周壁13dとを備え、側周壁13dに雄ネジ部とネジ締結可能な雌ネジ部13eがその内周に形成されている。
上蓋13の頂板部13cの内側には、円筒状に垂下する小径のインナーリング13bと、その外側から垂下する大径のアウターリング13fとが、略同心円状に設けられている。
キャップ本体11への上蓋13装着時に、小径のインナーリング13bによってウェイト弁体12の天板上面12eが押圧されるとともに、
ウェイト弁体12の天板12cの下面のシール部12aとリブ11b上端のシール部11dとが圧着されてボトル容器本体Bの内容物が密封される。
アウターリング13fは、上蓋13のキャップ本体への装着時に注出筒11g内に嵌合して、傾斜環状壁11fと注出筒11gとの間の基部に溜まった液が外部に流出しないように密封する機能を備えている。
また、上蓋13の下端側には、弱化部13aを介して連接するためのタンパーエビデントリング13gが設けられている。
弱化部13aは、周方向に間隔をおいて設けられた複数個のブリッジを介して、上蓋13とタンパーエビデントリング13gとを接続しており、ねじりの力により、弱化部13aが容易に破断され、上蓋13を開封することができる。
【0031】
図5は、上蓋13を一旦取り外して開封し内容物を注出した後、上蓋を再封した状態の説明図である。図示するように、キャップ本体11の注出筒11gと傾斜環状壁11fとの基部間に溜まった残り液14は、注出筒11g内面とアウターリング13fの外面とで完全にシールされた空間に密閉されるので、残り液14が外部に流れ出るようなことがない。
また、天板12aと傾斜環状壁11fのシール部11dとによってボトル容器内部への侵入も遮断される。
よって、上蓋の開封後におけるボトル容器の衛生状態や安全性をさらに確実に維持させることができる。
【0032】
図6は、ボトル容器本体Bから上蓋13を取り外して内容物を注出する際のウェイト弁体12の動作を示す説明図である。図示するように、ボトル容器本体Bを矢印方向Yに傾けることによって、ウェイト弁体12はその自重で液注出口11aから外方へ移動するとともに、ウェイト弁体12の天板12cのシール部12aとリブ11b上端のシール部11dとが離隔して、この離隔によって形成された流路Rを介してボトル容器本体Bに保持された内容物を注出させることができる。
すなわち、規制手段である可撓性羽状係止片12dによってウェイト弁体12の脱落を規制した状態において、ウェイト弁体12のウェイト部12fと液注出口11aとの間に、内容液を外部に注出するための流路Rが形成される。
なお、本実施例のキャップは、ボトルを正立させた状態で、ウェイト弁体12の自重によって流路Rを塞ぐことができるので、再充填を有効に防止できる。
【0033】
図7は、環状弱化部11eの破断によって、キャップ本体11からスカート壁11jが分離された状態を示す説明図である。図示するように、上蓋13を外したキャップ本体11を、無理矢理にボトル容器本体Bの開口部BOから取り外して内容物を詰め替えようとすると、
天面壁11hの外縁に形成した環状弱化部11eが破断して、上方の注出筒11gと下方のスカート壁11jとが分離して復帰不能状態になる。
このように、ボトル容器本体Bからキャップ本体11が取り外された履歴が明示されるので、ボトル容器の内容物の安全性を担保することができる。
【0034】
本発明はボトル容器本体への液充填を阻止しボトル容器本体内から外部への液注出を許容するウェイト弁体を設けたことを要旨とするものであり、これに該当するものは本発明の権利範囲である。
例えば、本実施例では、ウェイト弁体として先端が球状のものとしたが逆止弁としての機能があればこの他の形状、例えば柱状のものであってもよい。また、ウェイト弁体を上下動可能に保持する手段として羽根状に突出した可撓性羽状係止片を用いたが、このような規制手段となる可撓性羽状係止片の枚数や形状などはこれらのもの限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明により、キャップ本体の中央の液注出口内に上下動可能に取り付けられたウェイト部を有するので、ボトル容器本体への液充填を阻止するとともに、ボトル容器本体からキャップ本体が取り外された履歴が明示され、ボトル容器の内容物の安全性を担保した、詰め替え防止キャップを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】詰め替え防止キャップの正面断面図である。
【図2】同詰め替え防止キャップの分解断面図である。
【図3】ウェイト弁体の説明図である。
【図4】キャップ本体の説明図である。
【図5】上蓋再封状態の説明図である。
【図6】ウェイト弁体の動作を示す説明図である。
【図7】環状弱化部の破断状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0037】
10 実施例の詰め替え防止キャップ
11 キャップ本体
11a 液注出口
11b リブ
11d シール部
11e 環状弱化部
11f 傾斜環状壁
11g 注出筒
11h 天面壁
11i 係合突条
11j スカート壁
11k 雄ネジ部
12 ウェイト弁体
12a シール部
12b 球状先端部
12c 天板
12d 可撓性羽状係止片(規制手段)
12e 天板上面
12f ウェイト部
12g 基部
13 上蓋
13a 弱化部
13b インナーリング
13c 頂板部
13d 側周壁
13e 雌ネジ部
13f アウターリング
13g タンパーエビデントリング
14 残り液

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央に液注出口11aを有する天面壁11hと、該天面壁11hの外周縁から垂下し内周にボトル容器本体Bの開口部BOと係合する係合突条11iを有するスカート壁11jを有し、該天面壁11hに該液注出口11aを囲繞し上方に延び且つ外周に雄ネジ部11kが形成された注出筒11gが設けられているキャップ本体11と、
上部を形成する頂板部13cと、該頂板部13cの周縁から垂下する側周壁13dを有し、該側周壁13dに該雄ネジ部11kとネジ締結可能な雌ネジ部13eが内周に形成されている上蓋13と、
天板12cと該天板12cの中央下面から下方に延びるウェイト部12fからなるウェイト弁体12と、を備えた詰め替え防止キャップであって、
該ウェイト部12fは、該液注出口11a内に上下動可能に装填されており、
該上蓋13を該キャップ本体11にネジ締結しているときに、該上蓋頂板部13c内面から垂下するインナーリング13bが、該ウェイト弁体天板上面12eを押圧することにより、該ウェイト弁体天板12c下面と該液注出口11aとを当接させ、
該上蓋13を該キャップ本体11から取り外したときに、該ウェイト弁体12が上下動可能となり、該ボトル容器本体B内から外部へ液注出を許容し、
該ウェイト弁体12には、該液注出口11aと係止して該ウェイト弁体12の上方への移動を規制する規制手段12dが設けられていることを特徴とする詰め替え防止キャップ。
【請求項2】
前記規制手段12dは前記ウェイト弁体12のウェイト部12fの側壁部から周方向に突設された複数の可撓性羽状係止片であり、該羽状係止片が天面壁の液注出口側下面に設けられた複数のリブ11bに係止することにより、該ウェイト弁体12の上方への移動が規制される請求項1記載の詰め替え防止キャップ。
【請求項3】
前記キャップ本体天面壁11hの中央部は、上方内側に向かってその先端部が小径になるように傾斜している傾斜環状壁11fからなる請求項1又は2記載の詰め替え防止キャップ。
【請求項4】
前記キャップ本体天面壁11hは、前記注出筒11gの基端部より外側に環状弱化部11eが設けられ環状弱化部11eを介してスカート壁11jと破断容易に形成されている請求項1乃至3の何れか1項に記載の詰め替え防止キャップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−126192(P2007−126192A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−321610(P2005−321610)
【出願日】平成17年11月4日(2005.11.4)
【出願人】(000228442)日本クラウンコルク株式会社 (382)
【Fターム(参考)】