説明

詰め綿、その製造方法及びこれを用いた製品

【課題】フィラメント繊維を使用してループ繊維に形成することにより、嵩高性を発現させ、かつ嵩耐久性があり、耐洗濯性も高い詰め綿とその製造方法及びこれを用いた製品を提供する。
【解決手段】本発明の詰め綿17は、マルチフィラメント繊維を少なくとも構成繊維とし、前記マルチフィラメント繊維はループ繊維に形成され、前記ループ繊維はいずれかの部分15で結束されており、結束部15以外のループ繊維16は開繊されている。この詰め綿17は、マルチフィラメント繊維を巻回してループ繊維とし、前記ループ繊維のいずれかの部分で結束し、結束部15以外のループ繊維16を開繊して得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィラメント繊維をループ状に固定した詰め綿とその製造方法及びこれを用いた製品に関する。
【背景技術】
【0002】
羽毛布団、羽毛ジャケットなどの羽毛製品に充填される羽毛は、一般的には水鳥の羽毛が使用されている。水鳥としてはグース(ガチョウ)、ダック(アヒル)、北極圏の海岸線に生息するアイダー(野生の鴨)などがある。羽毛には、胸毛にあたるダウンと、羽根と呼ばれるフェザーがあり、ともに羽毛製品に使われている。羽毛の産地はポーランド、ハンガリーなどの中欧、スカンジナビア半島を含む北欧、中国などである。羽毛は、嵩高性に優れ、暖かく、掛け布団や羽毛ジャケットの羽毛製品の素材として高級素材の地位を占めている。
【0003】
しかし、天然の羽毛は水鳥に依存しており、その供給量には限度がある上、自然条件や厄病(例えば鳥ウィルス)の影響によって供給量も変動するという問題がある。あるいは自然保護の観点から、野生の鳥を補足することには限度がある。その上、天然の羽毛は、洗いが不充分であると悪臭の原因となるため、事前に悪臭の原因となる汚物を除去し、羽毛の洗浄の程度を見る清浄度と酸素計数を一定のレベルに保つ管理が必要である。加えて、羽毛布団、羽毛ジャケットなどの羽毛製品の洗濯は容易ではないという問題がある。
【0004】
そこで、従来から、天然羽毛の代用品として用いるため、詰め綿の嵩高性を向上させることについて多くの提案がある。特許文献1には短繊維をループ状に屈曲させ、集中点を固着させることが提案されている。特許文献2にはエアーノズルを用いて芯繊維とループ繊維とを空気交絡させた後に融着させることが提案されている。特許文献3にはポリエステル繊維を加熱処理により収縮させて捲縮を発現させ、嵩高性と弾力性を持たせることが提案されている。特許文献4には無撚の短繊維を低融点繊維で結束し、融着させることが提案されている。さらに特許文献5では編目の中に花糸を絡ませることが提案されている。
【0005】
しかし、特許文献1及び4のように短繊維を花糸に使用した例では、嵩はへたり易く、嵩耐久性に問題があった。また、特許文献2のように、単に空気交絡をさせて融着する方法では十分な嵩高性が得られなかった。特許文献3のように繊維自体の捲縮だけで嵩高性を発現させた例でも、やはり嵩はへたり易く、嵩耐久性に問題があった。特許文献5は編目の存在量が多く、粗硬感があるという問題があった。そのため、現在に至るまで実用化されているのはカード開繊綿である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開昭55−158366号公報
【特許文献2】特開昭58−146385号公報
【特許文献3】特開平6−93513号公報
【特許文献4】WO2006/104010A1
【特許文献5】特開平11−207058号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記従来の問題を解決するため、フィラメント繊維を使用してループ繊維に形成することにより、嵩高性を発現させ、かつ嵩耐久性があり、耐洗濯性も高い詰め綿とその製造方法及びこれを用いた製品を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の詰め綿は、マルチフィラメント繊維を少なくとも構成繊維とする詰め綿であって、前記マルチフィラメント繊維はループ繊維に形成され、前記ループ繊維はいずれかの部分で結束されており、前記結束部以外のループ繊維は開繊されていることを特徴とする。
【0009】
本発明の詰め綿の製造方法は、マルチフィラメント繊維を少なくとも構成繊維とする詰め綿の製造方法であって、前記マルチフィラメント繊維を巻回してループ繊維とし、前記ループ繊維のいずれかの部分で前記ループ繊維を結束し、前記結束部以外のループ繊維を開繊したことを特徴とする。
【0010】
本発明の詰め綿製品は、前記の詰め綿を収納体内、例えば生地内に充填したものである。ここで詰め綿製品とは、布団、毛布、寝袋、枕、クッション、マット、ぬいぐるみ、ひざ掛け、首掛け、マフラー、ジャケット、ベスト、コート、羽毛服などをいう。
【発明の効果】
【0011】
本発明において、マルチフィラメント繊維はループ繊維に形成され、前記ループ繊維はいずれかの部分で結束されており、前記結束部以外のループ繊維は開繊されていることにより、風合いは羽毛に近似し、嵩高であり、へたりにくく嵩耐久性があり、耐洗濯性も高い詰め綿と詰め綿製品を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1Aは本発明の一実施例におけるループ繊維を作成するための治具の正面図、図1Bは同治具の部分断面図である。
【図2】図2A−Bは本発明の一実施例におけるループ繊維を作成する工程図である。
【図3】図3は本発明の一実施例における結束部を形成するためのエアーノズルの断面図である。
【図4】図4は本発明の一実施例における結束部が形成されたループ繊維である。
【図5】図5は本発明の一実施例におけるループ繊維を開繊した詰め綿である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の詰め綿は、少なくともマルチフィラメント繊維を構成繊維とする。また、マルチフィラメント繊維は構成繊維全体に対して90質量%以上であることが好ましく、構成繊維はすべてマルチフィラメント繊維であることが特に好ましくい。
【0014】
前記マルチフィラメント繊維は巻回してループ繊維となる。例えば円形の治具にマルチフィラメント繊維を複数回巻き付けることにより、ループ繊維を得ることができる。次に、前記ループ繊維のいずれかの部分で前記ループ繊維を結束する。この結束はループ繊維の一端をループ繊維に巻き付けたり、縛ることにより実現できる。次に、前記結束部以外のループ繊維を開繊する。開繊は揉みなどの手段により行うことができる。
【0015】
開繊したことにより、風合いは羽毛に近似し、嵩高であり、へたりにくく嵩耐久性のある詰め綿とすることができる。すなわち、マルチフィラメント繊維を用いてループ繊維、特に複数のループ繊維を形成することにより、ループ自体の構造により、嵩高性とへたりにくさを付与できる。また、ループ繊維を開繊したことにより、風合いは柔軟なものとなるとともに嵩高性を実使用可能な程度まで向上させることができる。その結果、全体として空気を多く含み、風合いは天然の羽毛に近似したものとなる。ここで開繊とは、収束された繊維群を単繊維が実質的にフリーになるように開くことをいう。開繊は完全に行われていてもよいし、部分的に行われていてもよい。
【0016】
ループ繊維を形成するためのマルチフィラメント繊維は、どのようなものでも使用できる。例えばポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、ポリエチレンナフタレート(PEN)繊維などのポリエステル繊維、ナイロン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド系繊維、アクリル系繊維、ポリエチレン繊維、ポリエーテルイミン繊維、ポリウレタン繊維、フッ素繊維などの合成繊維、レーヨンなどの再生繊維、絹などの天然繊維を挙げることができる。また、マルチフィラメント繊維は単独で用いてもよく、二種以上を組合せて用いてもよい。弾力性及び嵩高性を考慮すると、中空状、W状、星状などの異形断面繊維や高強力繊維、特に中空状ポリエステル繊維や高強力ポリエステル繊維が好ましい。また、弾力性及び嵩高性を向上するという点から、マルチフィラメント繊維とともにモノフィラメント繊維を加えてもよい。
【0017】
マルチフィラメント繊維は、ストレート繊維と収縮繊維及び/又は捲縮糸で構成してもよい。このようにすると、収縮繊維及び/又は捲縮糸が内側に入り、ストレート繊維が外側に配置され、2層構造となり、ボリューム感がさらに高くなる。
【0018】
前記結束部は、ループ繊維を形成するマルチフィラメント繊維で結束されているのが好ましい。結束部はループ繊維の端を利用して結束するのが効率的である。
【0019】
前記結束部には接着剤が塗布されていてもよい。接着剤の塗布により、結束部の固定がより強力になる。接着剤は1個の詰め綿に対して、0.01〜100mg付与するのが好ましい。この範囲であれば、柔軟性を損なうことなく結束部のより強固な固定が可能となる。接着剤としては、例えばシアノアクリレート系瞬間接着剤、反応性アクリル系瞬間接着剤、紫外線硬化型接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、ホットメルト樹脂(例えば、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂)、融着糸(例えば、ナイロン糸、低融点ポリエステル糸、ポリエチレン糸、ポリプロピレン糸)などを使用できる。
【0020】
前記ループ繊維は、2〜30回巻回されているのが好ましい。すなわち、前記ループ繊維は、2〜30個のループを有することが好ましい。特に好ましくは、3〜10回の範囲である。この範囲であれば、開繊も容易であり、開繊したときのボリューム感も高い。
【0021】
前記ループ繊維のループの直径は、3〜30mmの範囲が好ましい。特に好ましくは、5〜25mmの範囲である。この範囲であれば、嵩高性が高く、へたりにくい。また、ループ繊維における複数のループの直径は同様であってもよく、異なっていてもよい。なお、本発明において、ループの直径は、ループの断面積を真円に換算したときの直径をいい、ループ繊維のループの直径とは、複数のループの直径のうち、最大直径のことをいう。
【0022】
前記詰め綿の1個あたりの平均質量は0.1〜1000mgの範囲が好ましい。さらに好ましくは1〜100mgであり、特に好ましくは2〜20mgの範囲である。平均質量が前記の範囲であれば、取り扱い性がよく、布団などの詰め綿製品にしたときに良好な風合いを発揮し、嵩高性が高く、へたりにくい。なお、本発明における詰め綿1個あたりの平均質量の算出は、まず30g分の詰め綿を採取し、当該30gに含まれる付詰め綿の個数を計測する。その後、詰め綿1個あたりの平均質量(mg)を計算により算出する。
【0023】
本発明の詰め綿の製造方法は、マルチフィラメント繊維を巻回してループ繊維とし、前記ループ繊維のいずれかの部分で前記ループ繊維を結束し、前記結束部以外のループ繊維を開繊することを含む。前記ループ繊維を結束する手段は、自動結束機による結び目の作成でもよいし、旋回流を用いたエアーノズルによる結束であってもよい。旋回流を用いたエアーノズル自体は、フィラメント糸や紡績糸などの糸継ぎに使用されている器具を利用できる。開繊は揉み、叩き、エアーなどの手段により行うことができる。
【0024】
ループ繊維の単繊維繊度は0.05〜300dtex、かつトータル繊度が5〜4000dtex(dtexはdeci texを示す。)の範囲が好ましい。さらに好ましくは単繊維繊度が0.1〜50dtex、かつトータル繊度が8〜3000dtexの範囲であり、特に好ましくは単繊維繊度が0.2〜25dtex、かつトータル繊度が10〜2000dtexの範囲である。繊度が前記の範囲であれば、へたりにくく、かつ風合いも良好である。
【0025】
本発明の詰め綿には、さらにシリコーン処理剤が熱固定されていることが好ましい。シリコーン処理剤の好ましい付着量は、ループ繊維に対して0.1〜10.0質量%の範囲である。さらに、硬さ調整のためアクリル樹脂、ウレタン樹脂などを固定しても良い。
【0026】
本発明の詰め綿の一実施例の製造方法について、以下図面を用いて説明する。各図面において、同一符号は同一部分を示す。図1Aは本発明の一例におけるループ繊維を作成するための治具の正面図、図1Bは同治具の部分断面図である。図1Aに示すように、治具1は円柱状に形成され、中央上部にはスリット5が設けられ、中央上部の円周方向にはテーパー部2と4の2段傾斜部がある。前記2段傾斜部の境界部3に、図2Aに示すようにマルチフィラメント繊維を巻きつける。7は未開繊ループ繊維、6,8はフィラメント繊維の端部である。次に図2Bに示すように一端部6をループ繊維に通して結束する。これにより結束部ができる。
【0027】
図3は結束部を形成するための他の一例のエアーノズルの断面図である。このエアーノズル9は、空気供給口10から圧力空気が供給され、中央孔部11で旋回流となり、空気排出口12から圧力空気が排出される。図2Aに示すループ繊維7を図3に示すように空気排出口12から中央孔部11に入れると、旋回流により端部の糸が絡まり、図4の結束部15が形成される。図4において、13は未開繊ループ繊維、14は未開繊状態のマルチフィラメント繊維である。
【0028】
次に、未開繊状態のマルチフィラメント繊維14を揉み、叩き、エアーなどの開繊手段により開繊すると、図5に示すように本発明の一実施例の詰め綿17が得られる。図5において16は開繊されたループ繊維である。この詰め綿17は、開繊されたループ繊維16が結束部15で固定されているため、ループ繊維16はスプリングのような状態になり、風合いは羽毛に近似し、嵩高であり、へたりにくく嵩耐久性があり、耐洗濯性も高いものとなる。
【実施例】
【0029】
以下実施例により、本発明をさらに具体的に説明する。なお本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
【0030】
(実施例1)
ループ繊維を形成するマルチフィラメント繊維として、PETマルチフィラメント繊維(トータル繊度:280dtex、24フィラメント、ストレート繊維)を用いた。図1に示している治具の境界部3に、前記PETマルチフィラメント繊維を図2Aに示しているように巻きつけて、7回旋回し、7個のループを有する未開繊状態のループ繊維を形成した。その後、図2Bに示すように、PETマルチフィラメント繊維の一端部を前記ループ繊維に通して結束して結束部を形成し、前記結束部に0.1mgのシアノアクリレート系瞬間接着剤を塗布した。続いて、前記未開繊状態のループ繊維を揉むことにより開繊して、実施例1の詰め綿を得た。得られた実施例1の詰め綿1個あたりの平均質量は、8mgであった。また、実施例1の詰め綿において、ループ繊維のループの直径は、15mmであった。なお、フィラメント繊維のトータル繊度及びフィラメント数は、JIS L1013:1999に記載される試験法に従って測定した。
【0031】
(実施例2)
結束部を図3に示すようなエアーノズルにより形成したこと及び反応性アクリル系接着剤を塗布していないこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2の詰め綿を得た。得られた実施例2の詰め綿1個あたりの平均質量は、8mgであった。また、実施例1の詰め綿において、ループ繊維のループの直径は、15mmであった。
【0032】
実施例1及び2の詰め綿の嵩高性及び耐洗濯性を下記のとおり測定して、その結果を下記表1に示した。なお、比較例として、ポリエステル製のつぶ綿、羽毛1(ホワイトダックダウン85%)及び羽毛2(ホワイトダックダウン45%)の嵩高性及び耐洗濯性も測定して、その結果を同じく下記表1に示した。
【0033】
(嵩高性)
直径120mmの円筒に5gのサンプルを均一に入れて、次に、荷重20gの中落とし蓋(直径115mm)を載せ、中落とし蓋につないだ紐を徐々に伸ばして中落とし蓋を下に落とし、落ち切った時点で2分間放置し、この時の高さを測定した。その結果を表1に示した。
【0034】
(洗濯方法)
JIS L0217:1995の付表1(番号103)に記載される試験法に準じて洗濯を実施した。具体的には、巾着袋(長さ160mm、幅140mm、綿100%)に3gのサンプルを入れて、そのまま洗濯機にて洗濯(洗い5分(40℃)、すすぎ洗い2分(30℃以下)を2回)した。その後、50〜100℃に設定した熱風乾燥機にて乾燥させた。
【0035】
(耐洗濯性)
洗濯をする前に、3gのサンプルを入れた巾着袋(上記と同様のサイズ)全体に10gの荷重かけた状態で巾着袋の厚みを測定した。次に、それぞれ1回及び5回、上記のように洗濯した後に、同様に巾着袋全体に10gの荷重かけた状態で巾着袋の厚みを測定した。その結果を下記表1に示した。また、洗濯後の潰れの程度を、洗濯後のつぶれの程度(%)=[(洗濯前の厚み−洗濯後の厚み)/洗濯前の厚み]×100により算出して、その結果を下記表1に示した。
【0036】
【表1】

【0037】
表1の結果から、実施例1及び2の詰め綿は、ポリエステル製のつぶ綿より優れた嵩高性を有することが分かった。また、実施例1及び2の詰め綿は、羽毛より優れた耐洗濯性を有することが分かった。すなわち、実施例1及び2の詰め綿は、合成繊維からなる詰め綿の特有の耐洗濯性を保持しつつ、優れた嵩高性も併せ持つことが分かった。
【0038】
得られた実施例1及び2の詰め綿を、シングル掛け布団の側地内に1.3kg充填し、実用試験をしたところ、天然の羽毛を詰め綿とする布団と似たような、風合いがあり、嵩高であった。また、3月間継続して使用したが、へたりはほとんど起こらず、本発明の詰め綿が嵩耐久性に優れていることが分かった。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明の詰め綿は、収納体内、例えば生地内に充填することにより、布団、毛布、寝袋、枕、クッション、マット、ぬいぐるみ、ひざ掛け、首掛け、マフラー、ジャケット、ベスト、コート、羽毛服などに用いることができる。
【符号の説明】
【0040】
1 治具
2,4 テーパー部
3 境界部
5 スリット
6,8 フィラメント繊維の端部
7,13 未開繊ループ繊維
9 エアーノズル
10 空気供給口
11 中央孔部
12 空気排出口
14 未開繊状態のマルチフィラメント繊維
15 結束部
16 開繊されたループ繊維
17 詰め綿

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチフィラメント繊維を少なくとも構成繊維とする詰め綿であって、
前記マルチフィラメント繊維はループ繊維に形成され、前記ループ繊維はいずれかの部分で結束されており、
前記結束部以外のループ繊維は開繊されていることを特徴とする詰め綿。
【請求項2】
前記結束部は、前記ループ繊維を形成するマルチフィラメント繊維で結束されている請求項1に記載の詰め綿。
【請求項3】
前記結束部には接着剤が塗布されている請求項1又は2に記載の詰め綿。
【請求項4】
前記ループ繊維は、2〜30回巻回されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の詰め綿。
【請求項5】
前記ループ繊維のループの直径は、3〜30mmである請求項1〜4のいずれか1項に記載の詰め綿。
【請求項6】
前記詰め綿の1個あたりの平均質量は0.1〜1000mgである請求項1〜5のいずれか1項に記載の詰め綿。
【請求項7】
マルチフィラメント繊維を少なくとも構成繊維とする詰め綿の製造方法であって、
前記マルチフィラメント繊維を巻回してループ繊維とし、
前記ループ繊維のいずれかの部分で前記ループ繊維を結束し、
前記結束部以外のループ繊維を開繊したことを特徴とする詰め綿の製造方法。
【請求項8】
前記ループ繊維束を結束する手段が、旋回流を用いたエアーノズルによる結束である請求項7に記載の詰め綿の製造方法。
【請求項9】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の詰め綿を収納体内に充填した詰め綿製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−168691(P2010−168691A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−12826(P2009−12826)
【出願日】平成21年1月23日(2009.1.23)
【出願人】(000001096)倉敷紡績株式会社 (296)
【Fターム(参考)】