説明

読み取りシステムとしてグアニリルシクラーゼ及びcGMP生成を使用するNOの検出

酸化窒素シンターゼ活性の測定方法であって、その方法が(a) 酸化窒素の合成を可能にする条件下で酸化窒素シンターゼ及び好適な基質を含む溶液を用意し、(b) cGMPの合成を可能にする条件下でグアニリルシクラーゼ及びGTPを添加し、(c) cGMPを測定することを含むことを特徴とする、測定方法。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
L-アルギニン-酸化窒素経路は、例えば、血圧の調節、血小板凝集又は病原体に対する宿主防御のような多種の生理学的プロセスに関係している(Mayer, B.ら, 1997; Vallance, P.ら, 2002; Wendy, K.ら, 2001)。酸化窒素(NO)は、例えば、NOSの3種の異なるイソ型:eNOS、nNOS及びiNOSとして存在する酵素のグループに相当する酸化窒素シンターゼ(NOS)により生成し得る(Janssens, S.P.ら, 1992; Marsden, P.A.ら, 1992; Nakane, M.ら, 1993; Geller, D.A.ら, 1993; Sherman, P.A.ら, 1993; Charles, I.G.ら, 1993; Maier, R.ら, 1994; Chartrain, N.A.ら, 1994)。
NOS活性と関連する疾患(例えば、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、動脈硬化、創傷治癒)に影響するために、NOS活性の変調が望まれる。それ故、NOS活性を変調し得る物質についての要望が存する。続いて、例えば、物質がNOS活性を変調し得るか否かを測定するのに充分に感受性である超ハイスループット適合性アッセイについての要望がある。
以下に、シトルリン及びNO並びにNADP+をもたらすNADPH、FAD、FMN及びビオプテリンの存在下のNOSとアルギニンの既知の反応が示される(Griffith, O.W.ら, 1995; Mayer, B.ら, 1995; Stuehr, D.J.ら, 1991; Klatt, P.ら, 1993; Feldmann, P.L.ら, 1993; Marletta, M.A.ら, 1994; Pufahl, R.A.ら, 1993; Clement, B.ら, 1993)。
アルギニン+NOS→シトルリン+NO+NADP+
NADPH、
FAD、FMN、
ビオプテリン
【0002】
NOS活性が実際に変化されたか否かを確かめるために、NOS活性を測定することが必須である。NOS酵素の活性を測定するために、アルギニン消費、シトルリン生成又はNO生成を検出することが必要である。
現在、ミニチュア化ハイスループットスクリーニングシステムに適合しないアッセイシステムのみが知られている。アルギニン又はシトルリンを測定するための放射性システムのみが利用できる。事態を悪くするように、前記システムはアルギニン又はシトルリンの高用量でのみ意味があり、それにより夫々のミニチュア化が成功裏に可能ではない。
その他のシステムはスクリーニングキャンペーンに使用できない。何とならば、試験すべき物質がシステムの物質と非特異的に相互作用するからである(Powell D.及びWilliams D., 2002)。
NOは数秒にわたって安定であるにすぎないので、それは好適な読み取りと見なされない。市販のNO検出システムはハイスループットスクリーニングで好適な読み取り技術として失敗していた(Misko, T.P.ら, 1993)。
薬物スクリーニングキャンペーンのためのハイスループット適合性NOS活性アッセイについて、感受性かつミニチュア化可能なアッセイフォーマットを有することが必要である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
今日まで、酸化窒素(NO)は好適な読み取りと見なされていなかった。何となれば、それが数秒にわたって安定であるにすぎないからである。本発明は驚くことに本発明の新規検出方法に利用しやすいNOの検出方法を提供する。
グアニリルシクラーゼはNOの生物学的標的である。グアニリルシクラーゼはNOにより数百倍活性化されるようになる。GTPの存在下で、前記の活性化されたグアニリルシクラーゼがcGMPの生成を触媒作用する。それにより、NOがcGMPの生成を生じる。本発明において開示されるように、前記シグナル伝達が驚くことにNOを定量的に検出するために逆方向に使用し得る。
本発明者らはNOの検出のための増幅及び読み取りシステムとしてグアニリルシクラーゼ及びcGMPを使用する酸化窒素シンターゼ(NOS)活性の検出のためのハイスループット適合性アッセイフォーマットを確立した。本発明者らのアッセイセットアップは以下のとおりである。組換え発現されたNOS酵素、天然源から精製されたNOS酵素又はNOSを含む細胞をベースとするアッセイシステムによる処理がNOを生成するのに使用される。そのシステムへの可溶性グアニリルシクラーゼの添加がグアニリルシクラーゼ酵素の増大された活性化をもたらす。これが環状GMPの生成をもたらし、次いでこれがcGMP検出システムを使用して検出される。cGMP検出システムとして、例えば、市販の検出システムが使用し得る。
【0004】
NOのこの検出システムは実に感受性である。何とならば、グアニリルシクラーゼの活性化がcGMP増加をもたらすからである。一つの活性化グアニリルシクラーゼが幾つかのcGMP分子を生成することができ、それ故、本発明者らは増幅効果を有し、その感受性問題を解消することができる。
本発明はそれとともに長く必要と考えられていたものについての技術的基礎:物質がNOS活性を変調し得るか否かを測定するためのアッセイを提供する。それとともに、本発明はまた薬物スクリーニングキャンペーンのためのハイスループットスクリーニング(HTS)適合性NOS活性アッセイを提供する。
本発明の酸化窒素シンターゼ(NOS)はi-NOS(誘導NOシンターゼ、II)、e-NOS(内皮NOシンターゼ、III)、及びn-NOS(神経NOシンターゼ、I)からなる群から選ばれるあらゆる酵素である。
本発明の酸化窒素シンターゼ(NOS)活性はNOの同時の放出とともにアルギニンをシトルリンに変換することによるNOの生成を触媒作用する活性である。本発明のNOS活性はNOの生成をもたらすあらゆるその他の基質のあらゆる更なる変換を含む。
本発明の基質はNOが生成される限りあらゆるその他の物質においてNOSにより変換し得るあらゆる物質である。本発明の好ましい物質はアルギニンである。
本発明に従ってNOSのモジュレーターであることについて試験すべき物質はあらゆる小さい化学分子、ペプチド、又は抗体である。
本発明のモジュレーターは本発明のインヒビター又は本発明のアクチベーターである。
本発明の酸化窒素シンターゼ活性のインヒビターは試験すべき物質(工程(c)における)が添加された溶液中で測定し得る本発明の方法でcGMPの減少されたレベルにより同定し得る。
本発明の酸化窒素シンターゼ活性のアクチベーターは試験すべき物質(工程(c)における)が添加された溶液中で測定し得る本発明の方法でcGMPの高められたレベルにより同定し得る。
【0005】
本発明の方法は、その方法が
NOを含む溶液を用意し、
環状グアノシンモノホスフェート(cGMP)の合成を可能にする条件下でグアニリルシクラーゼ及びグアノシントリホスフェート(GTP)を添加し、
cGMPを測定することを含むことを特徴とする。本発明の測定はcGMPを定量的に測定するのに有益であるあらゆる好適な検出方法である。本発明のcGMPを測定するのに好ましい方法はcGMPに結合することができる抗体を使用する。
前記方法は溶液中のNOを検出するのに使用し得る。
前記方法は更にハイスループットスクリーニングに使用し得る。それ故、本発明は上記方法が行なわれることを特徴とするハイスループット(HTS)フォーマットの酸化窒素(NO)の検出方法を提供する。前記方法は少なくとも96のウェルを有するプレートを使用することにより行なわれ、384ウェルプレート又は1536ウェルプレートの使用が更に好ましい。また、反応及び/又は読み取りプラットフォームとしてのチップの使用が好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
一実施態様において、本発明は、その方法が
(a) 酸化窒素の合成を可能にする条件下で酸化窒素シンターゼ及び好適な基質を含む溶液を用意し、
(b) cGMPの合成を可能にする条件下でグアニリルシクラーゼ及びGTPを添加し、
(c) cGMPを測定することを含むことを特徴とする、酸化窒素シンターゼ活性の測定方法を提供する。
本発明のcGMPの測定はcGMPを定量的に測定するのに有益であるあらゆる好適な検出方法である。本発明のcGMPを測定するのに好ましい方法はcGMPに結合することができる抗体を使用する。
前記方法はハイスループットスクリーニングに使用し得る。それ故、本発明は上記方法が行なわれることを特徴とするハイスループット(HTS)フォーマットの酸化窒素シンターゼ(NOS)活性の測定方法を提供する。前記方法は少なくとも96のウェルを有するプレートを使用することにより行なわれ、384ウェルプレート又は1536ウェルプレートの使用が更に好ましい。また、反応及び/又は読み取りプラットフォームとしてのチップの使用が好ましい。
更なる実施態様において、本発明は、その方法が
(a) 酸化窒素の合成を可能にする条件下で酸化窒素シンターゼ及び好適な基質を含む第一溶液を用意し、
(b) 酸化窒素の合成を可能にする条件下で酸化窒素シンターゼ及び好適な基質を含む第二溶液を用意し、
(c) 試験すべき物質を第一溶液又は第二溶液に添加し、
(d) cGMPの合成を可能にする条件下でグアニリルシクラーゼ及びGTPを第一溶液及び第二溶液に添加し、
(e) 第一溶液及び第二溶液中のcGMPを測定し、
(f) 第一溶液及び第二溶液のcGMPレベルを比較し、酸化窒素シンターゼ活性のモジュレーターをcGMPの異なるレベルにより同定することを特徴とする、物質が本発明の酸化窒素シンターゼ活性のモジュレーターであるか否かを測定する方法を提供する。
【0007】
本発明のcGMPの測定はcGMPを定量的に測定するのに有益であるあらゆる好適な検出方法である。本発明のcGMPを測定するのに好ましい方法はcGMPに結合することができる抗体を使用する。
前記方法はハイスループットスクリーニングに使用し得る。それ故、本発明は上記方法が行なわれることを特徴とするハイスループット(HTS)フォーマットの物質が酸化窒素シンターゼ(NOS)活性のモジュレーターであるか否かを測定する方法を提供する。前記方法は少なくとも96のウェルを有するプレートを使用することにより行なわれ、384ウェルプレート又は1536ウェルプレートの使用が更に好ましい。また、反応及び/又は読み取りプラットフォームとしてのチップの使用が好ましい。
更なる実施態様において、本発明の全ての上記方法はグアニリルシクラーゼ及びGTPと一緒に添加し得るスーパーオキサイドジスムターゼ(SOD)を更に含む。
本発明の全ての方法がハイスループットスクリーニングアッセイに使用し得る。
本発明はまたグアニリルシクラーゼ、GTP及びcGMPの検出のためのシステムを含むことを特徴とする、物質がNOS活性のモジュレーター、即ち、アクチベーター又はインヒビターであるか否かを測定するためのキットを提供する。前記システムはcGMPを定量的に測定するのに有益であるあらゆる好適な検出方法である。本発明のcGMPを測定するのに好ましい方法はcGMPに結合することができる抗体を使用する。
更に好ましい実施態様において、本発明の前記キットはスーパーオキサイドジスムターゼ(SOD)を更に含む。
最も好ましい実施態様において、本発明の前記キットはi-NOS、e-NOS、及びn-NOSからなる群から選ばれる酸化窒素シンターゼ(NOS)を更に含む。このキットはスーパーオキサイドジスムターゼ(SOD)を更に含み得る。
【0008】
更なる実施態様において、本発明はまたグアニリルシクラーゼ、GTP及びcGMPの検出のためのシステムを含むことを特徴とする、酸化窒素シンターゼ(NOS)活性を測定するためのキットを提供する。前記システムはcGMPを定量的に測定するのに有益であるあらゆる好適な検出方法である。本発明のcGMPを測定するのに好ましい方法はcGMPに結合することができる抗体を使用する。
更に好ましい実施態様において、本発明の前記キットはスーパーオキサイドジスムターゼ(SOD)を更に含む。
最も好ましい実施態様において、本発明の前記キットはi-NOS、e-NOS、及びn-NOSからなる群から選ばれる酸化窒素シンターゼ(NOS)を更に含む。このキットはスーパーオキサイドジスムターゼ(SOD)を更に含み得る。
更に、本発明はグアニリルシクラーゼ、GTP及びcGMPの検出のためのシステムを含むことを特徴とする、酸化窒素(NO)の検出のための更なるキットを提供する。前記システムはcGMPを定量的に測定するのに有益であるあらゆる好適な検出方法である。本発明のcGMPを測定するのに好ましい方法はcGMPに結合することができる抗体を使用する。
更に好ましい実施態様において、本発明の前記キットはスーパーオキサイドジスムターゼ(SOD)を更に含む。
以下の実施例は本発明を説明することを意味するが、限定と見なされるべきではない。しかしながら、これらの実施例は本発明の最も好ましい実施態様を記載する。
【実施例】
【0009】
実施例1:アッセイ記載
長年にわたって公知である酵素である可溶性グアニリルシクラーゼ(Gerzer R.ら, 1981; Zabel U.ら, 1998; Hoenicka, M.ら, 1999; Lee, Y.C.ら, 2000; Kosarikov, D.N.ら, 2001)の活性化を使用することによるNOS活性の検出。異なるNOS酵素により生成されるNOが可溶性グアニリルシクラーゼそしてまたその膜静置相対物を活性化し得る。前記型のアッセイにおいて、組換え発現されたNOS、NOSを含む細胞溶解産物だけでなく、天然源から精製されたNOSが使用し得る(Janssens, S.P.ら, 1992; Marsden, P.A.ら, 1992; Nakane, M.ら, 1993; Geller, D.A.ら, 1993; Sherman, P.A.ら, 1993; Charles, I.G.ら, 1993; Maier, R.ら, 1994; Chartrain, N.A.ら, 1994)。
ここで、本発明者らはグアニリルシクラーゼの活性化、続いて混合かつ測定モードでアルファスクリーン技術を使用する生成されたcGMPの検出によりNOS活性により生成されたNOを検出するのに使用し得る非放射性HTS適合性アッセイフォーマットを記載する。
基質としてのアルギニンを夫々3種の異なるNOS酵素の夫々によりシトルリンに変換する。このプロセス中に、NOがまた生成される。それ故、NO検出を使用してNOS酵素の活性を直接監視することができる。NOが可溶性グアニリルシクラーゼを直接刺激し得ることが知られている。この活性化が活性化されたグアニリルシクラーゼによるcGMP生成の増大をもたらす。生成されたcGMPを検出し、定量することができる。種々の異なる技術が新たに生成されたcGMPの検出及び定量に使用し得る。この技術は、例えば、HTRF(Claret E.J.ら, 2004)又は放射能(パーキン・エルマー:フラッシュプレート環状cGMP〔125I〕-アッセイ製品番号:SMP002J001PK)等に基づき得るが、ここではそれがアルファスクリーン技術に基づいて示される。アルファcGMP競合アッセイを使用して、ビオチニル化cGMPを使用して蛍光シグナルを発生する。ビオチニル化cGMPはストレプトアビジンによりアルファスクリーンドナービードに結合しており、またビード表面に結合された坑cGMP特異性抗体によりアルファスクリーンアクセプタービードに結合している。cGMPが刺激されたグアニリルシクラーゼにより新たに生成される場合、それは坑cGMP抗体への結合と競合している。それ故、標準蛍光シグナルは新たに生成されたcGMP(これはビオチニル化されない)により減少されるようになる。
【0010】
実施例2:混合及び測定HTS適合性NOS活性アッセイを行なうための通常の操作方法
方法
384ウェルプレート中で、蒸留水中に希釈された試験化合物3μl(化合物の最終濃度5μg/ml;DMSO1%)をアッセイ緩衝液に溶解された酵素混合物3μl(i-NOS最終2-10μg/mlもしくはe-NOS最終2-10μg/ml又はn-NOS最終2-10μg/ml、sGC最終1:800000−夫々のNOS酵素の示された量は使用される細胞培養上澄み(昆虫細胞組換え発現系)の合計濃度を基準とする)と混合する。30分のインキュベーション時間後に、アッセイ緩衝液に溶解された基質混合物3μl(GTP最終100μM、アルギニン最終3μM、NADPH最終500μM、n-NOSについて1μMのCa2+及び1μMのカルモジュリンが必要である)を添加する。更に90分のインキュベーション時間後に、その反応を停止/検出緩衝液に溶解されたアクセプター及びドナービード−抗体混合物10μl(夫々のビード型の最終濃度15μg/ml;抗体最終1:15000)で停止する。
一夜のインキュベーション後に、例えば、アルファクエストリーダー(パーキン・エルマー)(これは520-620nmで蛍光を測定する)を使用してアッセイを測定する。
アッセイ緩衝液: 25mM Tris pH 7.4、3mM MgCl2、3mM DTT、0.05%BSA、
3μM BH4、1μM FAD、1μM FMN、10μM 4-{〔3',4'-
(メチレンジオキシ)ベンジル〕アミノ}-6-メトキシキナゾリン
停止/検出緩衝液: 50mM Tris、50mM EDTA pH 7.4、0.10%BSA、
0.10%トゥイーン-20
【0011】
夫々のアッセイミクロタイタ・プレートは抑制されなかった酵素活性(100%のCTL;高い値)についての基準として化合物に代えてビヒクル対照(水中1%のDMSO)を含むウェル及び抑制された酵素活性(0%のCTL;低い値)についての基準としての100μMのAMTを含むウェルを含む。
夫々のアッセイミクロタイタ・プレートはウェル毎に生成されるcGMPの量を計算するための基準として2回反復で使用されるcGMP標準曲線(1、10、100、1000、3000、10000、100000、1000000 pM/l)を含む。
データの分析を正の対照から生成されるcGMPと較べて試験化合物の存在下のcGMPの%の計算により行なう:
(cGMP(サンプル)-cGMP(低い値))x100/(cGMP(高い値)-cGMP(低い値))
酵素活性のインヒビターは100%のCtl(無抑制)と0%のCtl(完全抑制)の間の値を示すであろう。
使用した物質は当業界で公知であるが、以下に夫々の供給業者を示す:384低体積プレートをグレイナーから購入した(白色;カタログ番号784075)。アルファスクリーンIgG検出キット(カタログ番号6760617)及びビオチニル化cGMPをパーキン・エルマーから買った。坑cGMP抗体(カタログ番号970161)はメルク・バイオサイエンシズからのものである。異なるNOS酵素i-NOS(カタログ番号201-069)、e-NOS(カタログ番号201-070)及びn-NOS(カタログ番号201-068)、sGC(カタログ番号201-177)及びL-アルギニン(カタログ番号101-004)はアレキスからのものであった。NADPH(カタログ番号N-6005)及びGTP(カタログ番号G-5884)をシグマから購入した。全てのその他の物質は市販の最高等級のものであった。
【0012】
実施例3:更なる酵素スーパーオキサイドジスムターゼ(SOD)を反応混合物に添加することにより最適化された混合及び測定HTS適合性NOS活性アッセイを行なうための通常の操作方法
以下に、酵素が反応混合物に添加された本発明のアッセイの更なる別型を開示する。スーパーオキサイドジスムターゼ(SOD)(Keele Jr. B.B.ら, 1970; Beckman J.S.ら, 1990)はアッセイシステムの感度を増大し、それ故、アッセイを行なうのに必要とされるNOS酵素の量を減少する。
方法
384ウェルプレート中で、蒸留水中に希釈された試験化合物3μl(化合物の最終濃度5μg/ml;DMSO1%)をアッセイ緩衝液に溶解された酵素混合物3μl(i-NOS最終2μg/ml、e-NOS5μg/ml、n-NOS 0.4μg/ml、SOD最終300nM、sGC最終1:800000−夫々のNOS酵素の示された量は使用される細胞培養上澄み(昆虫細胞組換え発現系)の合計濃度を基準とする)と混合する。30分のインキュベーション時間後に、アッセイ緩衝液に溶解された基質混合物3μl(GTP最終100μM、アルギニン最終3μM、NADPH最終500μM、n-NOSについて1μMのCa2+及び1μMのカルモジュリンが必要である)を添加する。更に90分のインキュベーション時間後に、その反応を停止/検出緩衝液に溶解されたアクセプター及びドナービード−抗体混合物10μl(夫々のビード型の最終濃度15μg/ml;抗体最終1:15000)で停止する。
一夜のインキュベーション後に、例えば、アルファクエスト(実施例2に概説された)を使用してアッセイを測定する。
アッセイ緩衝液: 25mM Tris pH 7.4、3mM MgCl2、3mM DTT、0.05%BSA、
3μM BH4、1μM FAD、1μM FMN、10μM 4-{〔3',4'-
(メチレンジオキシ)ベンジル〕アミノ}-6-メトキシキナゾリン
停止/検出緩衝液: 50mM Tris、50mM EDTA pH 7.4、0.10%BSA、
0.10%トゥイーン-20
夫々のアッセイミクロタイタ・プレートは抑制されなかった酵素活性(100%のCTL;高い値)についての基準として化合物に代えてビヒクル対照(水中1%のDMSO)を含むウェル及び抑制された酵素活性(0%のCTL;低い値)についての基準としての100μMのAMTを含むウェルを含む。
夫々のアッセイミクロタイタ・プレートはウェル毎に生成されるcGMPの量を計算するための基準として2回反復で使用されるcGMP標準曲線(1、10、100、1000、3000、10000、100000、1000000 pM/l)を含む。
データの分析を正の対照から生成されるcGMPと較べて試験化合物の存在下のcGMPの%の計算により行なう:
(cGMP(サンプル)-cGMP(低い値))x100/(cGMP(高い値)-cGMP(低い値))
酵素活性のインヒビターは100%のCtl(無抑制)と0%のCtl(完全抑制)の間の値を示すであろう。
【0013】
実施例4:可溶性グアニリルシクラーゼの刺激及びその後のcGMP検出
例えば、DEA NONOate又はその他の同様のDETA NONOate、DPTA NONOate、GEA 5024又はGEA 3162(Drago R.S. & Paulik F.E., 1960; Drago R.S. & B.R. Karstetter B.R. 1961; Maragos, C.M.ら, 1991; Wink D.A.ら, 1991; Hrabieら, 1993; Robakら, 1992; Moilanen, E.ら, 1993; Corell, T.ら, 1994; Karup, G.ら, 1994; Malo-Ranta, U.ら, 1994; Ma H.T.ら, 1999)のようなNOドナー化合物を使用することにより、可溶性グアニリルシクラーゼの刺激の原理メカニズムを示すことができる。これらの型の化合物はNOを生成し、それが可溶性グアニリルシクラーゼを刺激することができ、それがcGMP生成をもたらす。図1は可溶性グアニリルシクラーゼを用量依存様式でDEA NONOateで刺激した後のcGMP生成を示す。cGMPの検出のために、アルファスクリーン競合アッセイを使用した。
【0014】
実施例5:通常のインヒビターを使用する異なるNOS酵素の抑制
表1は上記アッセイを使用し、通常のNOSインヒビターを試験することにより得られた結果を要約する。




【0015】
【表1】

【0016】
表1中に、異なるNOS酵素についての異なる化合物のIC50〔μM〕を示す。
上記NOSインヒビターは以下に示される技術水準のものである。
AMT:Nakane, M.ら, 1995; Tracey, W.R.ら, 1995; Rairigh, R.L.ら, 1998; Briones, A.M.ら, 1999;
ODQ:Boulton, C.L.ら, 1995; Brunner, F.ら, 1995; Garthwaite, J.ら, 1995; Moro, M.A.ら, 1996; Schrammel, A.ら, 1996; Southam, E.ら, 1996; Abi-Gerges, N.ら, 1997; Olson, L.J.ら, 1997; Sobey C.G. & Faraci F.M. 1997; Hwang, T.L.ら, 1998; R. Motterliniら, 2000;
L-NMMA:Sakuma, I.ら, 1988; Reeds, D.D.ら, 1989;
1400W:Garvey, E.P.ら, 1997; Thomsen, L.L.ら, 1997; Laszlo F. & Whittle B.J.R., 1997; Gumpricht, E.ら, 2002;
L-NIL:Moore, W.M.ら, 1994
【0017】
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【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】可溶性グアニリルシクラーゼの刺激に関する合成NOドナーDEA NONOateの用量応答試験及び実施例4に概説されたアルファスクリーンcGMP競合アッセイを使用することによるグアニリルシクラーゼのその後のcGMP生成の検出を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸化窒素シンターゼ活性の測定方法であって、その方法が
(a) 酸化窒素の合成を可能にする条件下で酸化窒素シンターゼ及び好適な基質を含む溶液を用意し、
(b) cGMPの合成を可能にする条件下でグアニリルシクラーゼ及びGTPを添加し、
(c) cGMPを測定することを特徴とする測定方法。
【請求項2】
基質がアルギニンである、請求項1、3、4、5、6、7、又は8記載の方法。
【請求項3】
cGMPを検出することができる抗体によりcGMPを測定する、請求項1、2、4、5、6、7、8、又は22記載の方法。
【請求項4】
酸化窒素シンターゼがi-NOS、e-NOS、及びn-NOSからなる群から選ばれる、請求項1、2、3、5、6、7、又は8記載の方法。
【請求項5】
物質が酸化窒素シンターゼ活性のモジュレーターであるか否かを測定する方法であって、その方法が
(a) 酸化窒素の合成を可能にする条件下で酸化窒素シンターゼ及び好適な基質を含む第一溶液を用意し、
(b) 酸化窒素の合成を可能にする条件下で酸化窒素シンターゼ及び好適な基質を含む第二溶液を用意し、
(c) 試験すべき物質を第一溶液又は第二溶液に添加し、
(d) cGMPの合成を可能にする条件下でグアニリルシクラーゼ及びGTPを第一溶液及び第二溶液に添加し、
(e) 第一溶液及び第二溶液中のcGMPを測定し、
(f) 第一溶液及び第二溶液のcGMPレベルを比較し、酸化窒素シンターゼ活性のモジュレーターをcGMPの異なるレベルにより同定することを特徴とする測定方法。
【請求項6】
モジュレーターが酸化窒素シンターゼ活性のインヒビターであり、インヒビターをcGMPの減少されたレベル(これは工程(c)で物質が添加された溶液中で測定し得る)により同定する、請求項5記載の方法。
【請求項7】
モジュレーターが酸化窒素シンターゼ活性のアクチベーターであり、アクチベーターをcGMPの高められたレベル(これは工程(c)で物質が添加された溶液中で測定し得る)により同定する、請求項5記載の方法。
【請求項8】
スーパーオキサイドジスムターゼをグアニリルシクラーゼ及びGTPと一緒に添加する、請求項1、5、6、7、9、13、17、又は22記載の方法。
【請求項9】
請求項1、2、3、又は4記載の方法が行なわれることを特徴とする酸化窒素シンターゼ(NOS)活性をハイスループット(HTS)フォーマットで測定する方法。
【請求項10】
少なくとも96のウェルを有するプレートを使用する、請求項9記載の方法。
【請求項11】
384ウェルプレート又は1536ウェルプレートを使用する、請求項10記載の方法。
【請求項12】
チップを反応及び/又は読み取りプラットフォームとして使用する、請求項9記載の方法。
【請求項13】
請求項5、6、又は7記載の方法が行なわれることを特徴とする物質が酸化窒素シンターゼ(NOS)活性のモジュレーターであるか否かをハイスループット(HTS)フォーマットで測定する方法。
【請求項14】
少なくとも96のウェルを有するプレートを使用する、請求項13記載の方法。
【請求項15】
384ウェルプレート又は1536ウェルプレートを使用する、請求項14記載の方法。
【請求項16】
チップを反応及び/又は読み取りプラットフォームとして使用する、請求項13記載の方法。
【請求項17】
請求項22記載の方法が行なわれることを特徴とする酸化窒素(NO)をハイスループット(HTS)フォーマットで検出する方法。
【請求項18】
少なくとも96のウェルを有するプレートを使用する、請求項17記載の方法。
【請求項19】
384ウェルプレート又は1536ウェルプレートを使用する、請求項18記載の方法。
【請求項20】
チップを反応及び/又は読み取りプラットフォームとして使用する、請求項17記載の方法。
【請求項21】
ハイスループットスクリーニングにおける請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、又は22記載の方法の使用。
【請求項22】
酸化窒素(NO)の検出方法であって、その方法が
(a) NOを含む溶液を用意し、
(b) 環状グアノシンモノホスフェート(cGMP)の合成を可能にする条件下でグアニリルシクラーゼ及びグアノシントリホスフェート(GTP)を添加し、
(c) cGMPを測定することを特徴とする検出方法。
【請求項23】
(a) グアニリルシクラーゼ、
(b) GTP、及び
(c) cGMPを定量的に検出するためのシステム
を含むことを特徴とする、物質がNOS活性のモジュレーターであるか否かを測定するためのキット。
【請求項24】
i-NOS、e-NOS、及びn-NOSからなる群から選ばれる酸化窒素シンターゼ(NOS)を更に含む、請求項23記載のキット。
【請求項25】
スーパーオキサイドジスムターゼを更に含む、請求項23又は24記載のキット。
【請求項26】
(c)がcGMPに結合することができる抗体である、請求項23、24、又は25記載のキット。
【請求項27】
(a) グアニリルシクラーゼ、
(b) GTP、及び
(c) cGMPを定量的に検出するためのシステム
を含むことを特徴とする、酸化窒素シンターゼ(NOS)活性を測定するためのキット。
【請求項28】
i-NOS、e-NOS、及びn-NOSからなる群から選ばれる酸化窒素シンターゼ(NOS)を更に含む、請求項27記載のキット。
【請求項29】
スーパーオキサイドジスムターゼを更に含む、請求項27又は28記載のキット。
【請求項30】
(c)がcGMPに結合することができる抗体である、請求項27、28、又は29記載のキット。
【請求項31】
(a) グアニリルシクラーゼ、
(b) GTP、及び
(c) cGMPを定量的に検出するためのシステム
を含むことを特徴とする、酸化窒素(NO)の検出のためのキット。
【請求項32】
スーパーオキサイドジスムターゼを更に含む、請求項31記載のキット。
【請求項33】
(c)がcGMPに結合することができる抗体である、請求項31又は32記載のキット。

【図1】
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【公表番号】特表2007−512011(P2007−512011A)
【公表日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−540410(P2006−540410)
【出願日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【国際出願番号】PCT/EP2004/013707
【国際公開番号】WO2005/052185
【国際公開日】平成17年6月9日(2005.6.9)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】