説明

読取装置

【課題】媒体に形成された画像を受光部が読み取る際に用いる2つの照射部からそれぞれ照射される光の量の変化を、受光部と異なるセンサを用いることなく個別に検知する。
【解決手段】照明52b(第1照射部)は、原稿(媒体)の第2面に向けて矢印Lb方向(第1方向)から第1照射光を照射する。照明52a(第2照射部)は、原稿の第2面に向けて矢印Lb方向と異なる矢印La方向(第2方向)から第2照射光を照射する。三角柱64aの白基準面(第1反射面)は、原稿の第2面に沿って並べられ、第1照射光を反射し、第2照射光が遮られている。三角柱64bの白基準面(第2反射面)は、原稿の第2面に沿って並べられ、第2照射光を反射し、第1照射光が遮られている。ラインセンサ54は、原稿、三角柱64aおよび三角柱64bに対向して配列され、これらから反射した光をそれぞれ検知する複数の受光素子を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、読取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
読取装置は、媒体に光を照射して反射した光を検知することで媒体上に描かれた画像を読み取る。媒体に照射する光の量は、光源の種類や個体差、温度などの外的な環境によって変動する場合がある。そのため、光の量の変動に応じて光源へのエネルギー供給量を変えたり、読み取られた画像を補正したりする技術が開発されている。
【0003】
特許文献1には、ラインセンサの各素子間の濃度差を抑制すると共に処理効率の低下を防ぐために、記録媒体に記録された画像を読み取る第1の読み取り領域(用紙イメージ領域)以外の第2の読み取り領域(白基準イメージ領域)に白基準板を設けた画像読取装置が開示されている。特許文献1に開示されたこの画像読取装置は、第2の読み取り領域に対応した第2の受光素子により読み取られた第2の読み取り領域の画素値(輝度値)に基づいて、第1の読み取り領域に対応した第1の受光素子により読み取られた第1の読み取り領域の画素値を補正する。
また、特許文献2には、イメージセンサの白基準値をリアルタイムに補正するために、光源と複数の受光素子とを備え、画像の読取を行う読取領域と、受光素子のシェーディング補正のために、光源の光量変動を検知する補正領域とを有する複数のイメージセンサと、各々のイメージセンサと対向して配置された白基準板と、原稿(媒体)が搬送されるときに原稿と各々のイメージセンサとの間に位置するように、補正領域と対向して配置された副白基準板とを備えた画像読取装置が開示されている。特許文献2に開示されたこの画像読取装置において各イメージセンサは、少なくとも1つのイメージセンサの補正領域が、他のイメージセンサの読取領域と原稿の搬送方向において重複するように配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−19853号公報
【特許文献2】特開2009−141580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、媒体に形成された画像を受光部が読み取る際に用いる2つの照射部からそれぞれ照射される光の量の変化を、受光部と異なるセンサを用いることなく個別に検知することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するため、本発明の請求項1に係る読取装置は、画像が形成される媒体の幅よりも大きい幅を有する読取領域に対して第1方向の第1照射光を照射する第1照射部と、前記読取領域に対して第2方向の第2照射光を照射する第2照射部と、前記第1照射部により照射された前記第1照射光及び前記第2照射部により照射された前記第2照射光の、前記読取領域からの反射光を受光する受光部と、前記読取領域においてその幅方向に並べられた第1反射面及び第2反射面を有する反射部材であって、前記第1反射面によって前記第1照射光を前記受光部に向かって反射するとともに前記第1反射面に向かう前記第2照射光を遮り、前記第2反射面によって前記第2照射光を前記受光部に向かって反射するとともに、前記第2反射面に向かう前記第1照射光を遮る反射部材とを具備することを特徴とする。
【0007】
本発明の請求項2に係る読取装置は、請求項1に記載の態様において、前記第1反射面の法線ベクトルは、前記第2方向と成す角が90度以下であり、前記第2反射面の法線ベクトルは、前記第1方向と成す角が90度以下であることを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項3に係る読取装置は、請求項1または2に記載の態様において、前記受光部により受光された前記第1反射面からの反射光の光量の変化に応じて、前記第1照射光の光量を当該変化の前に近づけるように前記第1照射部を制御するとともに、前記受光部により受光された前記第2反射面からの反射光の光量の変化に応じて、前記第2照射光の光量を当該変化の前に近づけるように前記第2照射部を制御する制御部を具備することを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項4に係る読取装置は、請求項1または2に記載の態様において、前記受光部により受光された前記第1反射面からの反射光の光量の変化、または、前記受光部により受光された前記第2反射面からの反射光の光量の変化に応じて、前記第1照射光および前記第2照射光の各光量の比を当該変化の前に近づけるように前記第1照射部の光量または前記第2照射部の光量を制御する制御部を具備することを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項5に係る読取装置は、請求項1から4のいずれか1項に記載の態様において、前記第1反射面および前記第2反射面によって前記幅方向に挟まれ、前記第1反射面に向かって照射される前記第2照射光を遮るとともに、前記第2反射面に向かって照射される前記第1照射光を遮る遮光部材を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に記載の読取装置によれば、媒体に形成された画像を受光部が読み取る際に用いる2つの照射部からそれぞれ照射される光の量の変化を、受光部と異なるセンサを用いることなく個別に検知することができる。
請求項2に記載の読取装置によれば、2方向から照射される照射光のうち、一方の照射光を反射する反射面に対して、他方の照射光を遮ることができる。
請求項3に記載の読取装置によれば、検知した変化に基づいて、各照射部から照射される光の量を変化の前へ近づけることができる。
請求項4に記載の読取装置によれば、検知した変化に基づいて、各照射部から照射される光の量の比を変化の前へ近づけることができる。
請求項5に記載の読取装置によれば、遮光部材を具備しない場合に比べて各照射部からそれぞれ照射される光の量の変化を個別に検知し易くなる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態に係る読取装置の全体構成を説明する図である。
【図2】CISを用いた読み取り構造を説明するための図である。
【図3】照明の配置を説明するための図である。
【図4】屈折率分布型レンズアレイが配置された位置から照明を見た図である。
【図5】三角柱の白基準面が反射する光を説明するための図である。
【図6】アナログ画像データ信号の一例を表す図である。
【図7】変形例における白基準面を有する部材の形状の一例を示す図である。
【図8】変形例における遮光板の一例を示す図である。
【図9】変形例における四角柱の一例を示す図である。
【図10】変形例における部材の一例を示す図である。
【図11】変形例における遮光部材の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
1.実施形態
1−1.全体構成
以下に本発明の実施形態に係る読取装置9を説明する。本明細書および図面において、読取装置9の各構成の配置を説明するため、各構成が配置される空間をxyz右手系座標空間として表す。また、図に示す座標記号のうち、内側が白い円の中に黒い円を描いた記号は、紙面奥側から手前側に向かう矢印を表している。空間においてx軸に沿う方向をx軸方向という。また、x軸方向のうち、x成分が増加する方向を+x方向といい、x成分が減少する方向を−x方向という。また、y、z成分についても、y軸方向、+y方向、−y方向、z軸方向、+z方向、−z方向を定義する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係る読取装置9の全体構成を説明する図である。容器11は、複数の原稿を積載する。原稿とは表面に画像を記録した媒体であり、例えば紙やシート状のプラスティックなどで構成されている。画像には、写真、文字、線画などが含まれる。送出ロール13は、待機時にはリフトアップされて退避位置に保持され、原稿搬送時にニップ位置(原稿搬送位置)へ降下させられる。ニップ位置へ降下させられた送出ロール13は、容器11に積載された原稿の束から最上位の原稿を1枚ずつ捌いて下流へ搬送する。第1フィードロール14は、送出ロール13により搬送された原稿を更に下流側へ搬送する。プレレジロール17は、原稿をガイドにそって更に下流側のロールへ搬送するとともにその原稿のループ(たわみ)形成を行う。具体的には、プレレジロール17は、停止しているレジロール18に原稿の先端を突き当てて原稿にループを形成する。レジロール18は、一旦、停止した後にタイミングを合わせて回転を再開し、原稿台72において原稿が読み取られる位置に対してレジストレーション調整を施しながら原稿を搬送する。レジロール18から搬送された原稿は、原稿台72に押圧される。以下、原稿の面のうち、押圧されることによって原稿台72に接触する側の面を第1面という。また、原稿の面のうち、第1面の反対側の面を第2面という。
【0015】
フルレートキャリッジ73には、原稿台72に押圧された原稿に対して光を照射する照明ランプ74と、原稿から得られた反射光を第2ミラー76Bの方向へ偏向する第1ミラー76Aとが備えられている。ハーフレートキャリッジ75には、第1ミラー76Aから反射された光を結像部へ導く第2ミラー76B、および第3ミラー76Cが備えられている。結像用レンズ77は、第3ミラー76Cから導かれた反射光をCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ78に結像する。CCDイメージセンサ78は、結像用レンズ77によって結像された光学像を光電変換する。これにより原稿の第1面に描かれた画像は、下面方向から読み込まれ、読み込まれたその画像に応じた画像データが制御部80により生成される。制御部80は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を備え、例えばROMに記憶されているコンピュータプログラムをRAMに読み出してCPUが実行することにより読取装置9の各部を制御する。
【0016】
なお、読取装置9は、容器11に積載された原稿のほか、原稿台72に直接静置された原稿を読み取る構成も備えている。原稿台72に静置された原稿を読み取る場合、読取装置9の制御部80は、フルレートキャリッジ73とハーフレートキャリッジ75とを2:1の割合でスキャン方向(図1に示す矢印D1方向)に移動させることによって原稿の1ページ分を読み取る。一方、上述したように、容器11に積載された原稿を原稿台72に搬送させる場合、読取装置9は、フルレートキャリッジ73とハーフレートキャリッジ75とを矢印D1方向に移動させないで、搬送された原稿の第1面に描かれた画像を読み取る。
【0017】
第2フィードロール19は、CCDイメージセンサ78によって第1面に描かれた画像が読み込まれた原稿をCIS(Contact Image Sensor)50の近傍に搬送する。CIS50は、第2フィードロール19に搬送された原稿の第2面に描かれた画像を読み込む。アウトロール20は、CIS50よりも原稿の搬送方向の下流に配置されている。第2フィードロール19とアウトロール20との間には、ガイド61が設けられており、第2フィードロール19から排出され、アウトロール20に引き込まれるまでの原稿を第1面の側から支持する。蓄積部40は、両面が読み込まれた原稿を蓄積する領域である。アウトロール20は、CIS50により第2面に描かれた画像を読み取られた原稿を蓄積部40に向けて排出する。
【0018】
1−2.CISの構成
図2は、CIS50を用いた読み取り構造を説明するための図である。以下、第2フィードロール19とアウトロール20との間に設けられたガイド61に沿って原稿が搬送される方向をy軸方向とし、原稿の幅の方向をx軸方向とした右手系のxyz座標系を用いる。図2に示すように、CIS50は、第2フィードロール19とアウトロール20との間に設けられる。CIS50は、原稿を搬送する搬送路を介してガイド61に対向する他方の側(+z方向の側)から、第2面の画像を読み込む。
【0019】
高速読み取りや、高階調度(高階調数)読み取り、高光学濃度読み取り等を行う際には、読み取り面の照度を高くする必要がある。また、読み取り面に凹凸がある場合に光の入射角によっては陰が生じて画像が読み取り難くなることがある。そのため、CIS50は、2つの照明52を備え、原稿に対して2方向から光を照射して画像を読み取る。CIS50は、ハウジング50aと、ハウジング50aの搬送路側に形成された開口に装着されるガラス51と、ガラス51を透過して原稿の第2面に光を照射する照明52a,52b(以下、特に区別の必要がない場合は、これらを総称して「照明52」と記す)とを備える。
【0020】
また、CIS50は、照明52から照射され、原稿の第2面で反射された反射光を集光する屈折率分布型レンズアレイ53を備えている。屈折率分布型レンズアレイ53は、y軸方向に沿って2つの照明52に挟まれるように配置されている。すなわち、照明52aは、屈折率分布型レンズアレイ53よりも原稿の搬送方向の上流(−y方向)に配置されており、照明52bは、屈折率分布型レンズアレイ53よりも原稿の搬送方向の下流(+y方向)に配置されている。ラインセンサ54は、図2におけるx軸方向に沿って複数の受光素子が配列されたものであり、屈折率分布型レンズアレイ53を通る光の軌跡上に配置されている。ラインセンサ54は、屈折率分布型レンズアレイ53によって集められた光をこれら複数の受光素子で受光することによって原稿からの反射光を読み取る。これにより得られたアナログ画像データ信号は、デジタル画像信号に変換されて制御部80に送られる。ラインセンサ54が反射光を読み取る「読取領域」は、原稿の幅よりも大きい幅を有している。
【0021】
図3は、照明52の配置を説明するための図である。図3に示すように、照明52は、長手方向がx軸方向に沿うように配置された棒状の部材であり、その−x方向側の端部に光源としてLED(Light Emitting Diode)58a,58b(以下、特に区別の必要がない場合は、これらを総称して「LED58」と記す)がそれぞれ配置されている。また、照明52の+x方向側の端部には光を反射させる反射板59a,59b(以下、特に区別の必要がない場合は、これらを総称して「反射板59」と記す)がそれぞれ配置されている。
【0022】
なお、ラインセンサ54には、受光素子として複数のCCDイメージセンサや複数のCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサが適用される。CIS50では、縮小光学系を用いずに、屈折率分布型レンズアレイ53とラインセンサ54を用いて画像の取り込みを行うことから、構造がシンプルになり、且つ、筐体が小型化する。カラー画像を読み込む場合には、LED58にR(赤)G(緑)B(青)の3色のLED光源を組み合わせて用いるか、白色のLED光源を用いて、ラインセンサ54にRGB3色用の画素列を有する3ラインカラーイメージセンサを用いればよい。
【0023】
図4は、屈折率分布型レンズアレイ53が配置された位置からガイド61に向かう方向(−z方向)に照明52を見た図である。照明52の導光体は、内側の面に特殊な加工が施されたアクリルなどで構成されており、LED58から矢印L0方向に向けて進む光と、その光が反射板59によって反射され矢印L1方向に進む光とをそれぞれ内部で反射させる。これらの光は、照明52の導光体面のうち、ガイド61に向いた面から放出されガイド61の上を搬送される原稿の第2面を照射する。
【0024】
図3および図4に示すように、上述した読取領域の範囲内で、ガイド61の−x方向には三角柱64a,64bが配置されている。つまり、三角柱64a,64b(以下、特に区別の必要がない場合は、これらを総称して「三角柱64」と記す)は、読取領域においてその幅方向にそれぞれ並べられている。三角柱64は、例えばいずれも断面が直角二等辺三角形の三角柱であり、これらの断面がx軸方向に垂直になるようにそれぞれ配置されている。三角柱64は、断面である直角二等辺三角形の斜辺を含みx軸方向に伸びる面に二軸延伸ポリエステルフィルムなどを使った白基準テープが貼り付けられている。白基準テープは白色のテープである。この白基準テープが貼られた面に向かって照射された可視光はほとんど吸収されずに拡散反射される。この反射光のうち一部がラインセンサ54に向けて反射されているので、その一部の反射光が屈折率分布型レンズアレイ53により集光される。白基準テープが貼られたこの面を白基準面という。三角柱64aの白基準面は原稿の第2面よりも照明52bに向いており、照明52bから照射される光をラインセンサ54に向けて反射するが、照明52aから照射される光が入射しないようになっている。すなわち、三角柱64aのz方向に伸びる側面によって、照明52aから三角柱64aの白基準面に向けて照射される光が遮られている。照明52bから照射される光(第1照射光)をラインセンサ54(受光部)に向けて反射するが、照明52aから照射される光(第2照射光)が入射しないこの白基準面を、第1反射面という。
【0025】
また、三角柱64bの白基準面は原稿の第2面よりも照明52aに向いており、照明52aから照射される光をラインセンサ54に向けて反射するが、照明52bから照射される光が入射しないようになっている。すなわち、三角柱64bのz方向に伸びる側面によって、照明52bから三角柱64bの白基準面に向けて照射される光が遮られている。照明52aから照射される光(第2照射光)をラインセンサ54(受光部)に向けて反射するが、照明52bから照射される光(第1照射光)が入射しないこの白基準面を、第2反射面という。
【0026】
三角柱64a、64bの組は、読取装置9の読取領域においてその幅方向に並べられた第1反射面及び第2反射面を有する反射部材である。この反射部材は、第1反射面によって第1照射光を受光部に向かって反射するとともに第1反射面に向かう第2照射光を遮り、第2反射面によって第2照射光を受光部に向かって反射するとともに、第2反射面に向かう第1照射光を遮る。
【0027】
なお、三角柱64は白基準テープが貼られた白基準面を有するが、照射光の可視光領域の全てを測定しなくてもよい場合、例えば赤外線など特定の波長領域の光を照射して原稿に形成された画像を読み取るといった場合、その波長領域の光を反射するテープを貼って基準面とすればよい。すなわち、基準面の色は「白」に限られない。
【0028】
図5は、三角柱の白基準面が反射する光を説明するための図であり、図5(a)は図4に示す矢視V−Vから三角柱64を見た図である。上述した通り、三角柱64aの白基準面640a(第1反射面)は、原稿の第2面よりも照明52bに向いているため、照明52b(第1照射部)から矢印Lb方向(第1方向)に照射される光を或る割合以上でラインセンサ54に向けて反射する。一方、白基準面640aは、原稿の第2面よりも照明52a(第2照射部)に向いておらず、照明52aが光を照射する矢印La方向(第2方向)と白基準面640aの法線ベクトルとが成す角は、後述する通り90度以下である。すなわち、白基準面640aは、矢印La方向に進む光によって影になる方向に向いている。そのため、照明52aから矢印La方向に照射される光は遮られ、白基準面640aに入射しない。
【0029】
ここで、白基準面640aが影になる光の照射方向である矢印La方向の範囲について、図5(b)を用いて説明する。図5(b)には、図5(a)に示した構成のうち、三角柱64aと矢印La方向との関係が示されている。ここで矢印La方向の範囲を説明するため、図5(b)には、矢印La1方向、矢印La2方向、および矢印La3方向が示されている。また、図5(b)には、三角柱64aの白基準面640aの法線ベクトルとして矢印N方向が示されている。
【0030】
矢印N方向と矢印La1方向とが成す角は角度φ1である。この角度φ1は90度未満である。この場合、矢印La1方向に進む光は白基準面640aに当たらない。すなわち、矢印N方向(白基準面640aの法線ベクトルの方向)と成す角φ1が90度未満である矢印La1方向は、白基準面640aが影になる光の照射方向である矢印La方向の範囲に含まれる。
【0031】
矢印N方向と矢印La2方向とが成す角は角度φ2である。この角度φ2は90度である。この場合、矢印La2方向に進む光は白基準面640aの表面に沿って進むので、白基準面640aに当たらない。すなわち、矢印N方向と成す角φ2が90度である矢印La2方向は、白基準面640aが影になる光の照射方向である矢印La方向の範囲に含まれる。
【0032】
矢印N方向と矢印La3方向とが成す角は角度φ3である。この角度φ3は90度を超える。この場合、矢印La3方向に進む光は白基準面640aの表面に向かって進むので、白基準面640aに当たる。すなわち、矢印N方向と成す角φ3が90度を超える矢印La3方向は、白基準面640aが影になる光の照射方向である矢印La方向の範囲に含まれない。
【0033】
すなわち、白基準面640aが影になる光の照射方向である矢印La方向とは、白基準面640aの法線ベクトルと成す角が90度以下の方向である。
【0034】
また、三角柱64bの白基準面640b(第2反射面)は、原稿の第2面よりも照明52a(第2照射部)に向いているため、照明52aから矢印La方向(第2方向)に照射される光を或る割合以上でラインセンサ54に向けて反射する。一方、白基準面640bは原稿の第2面よりも照明52b(第1照射部)に向いておらず、照明52bが光を照射する矢印Lb方向(第1方向)と白基準面640bの法線ベクトルとが成す角は、上述したように90度以下である。すなわち、白基準面640bは、矢印Lb方向に進む光によって影になる方向に向いている。そのため、照明52bから矢印Lb方向に照射される光は遮られ、白基準面640bに入射しない。
【0035】
図6は、屈折率分布型レンズアレイ53が集光した光をラインセンサ54が読み取ることで得られたアナログ画像データ信号の一例を表す図である。図6の横軸はx軸により示される位置を表しており、縦軸は、アナログ画像データ信号が示す光の輝度を表している。ガイド61に支持されて搬送される原稿の第2面には画像が描かれており、原稿が図4に示した領域Rpを通過すると、図6(a)に示すように第2面に描かれた画像に応じた輝度の分布が得られる。このとき、x軸方向における領域Rpの両側の領域Rv0および領域Rv1には、画像がなくガイド61がある。光を反射し難くする塗料などがガイド61の原稿を支持する側の面に塗装されている場合、図6(a)に示したように領域Rv0および領域Rv1においてラインセンサ54によって観測される輝度は領域Rpにおける輝度に比べて低くなる。
【0036】
そして、領域Rv0よりも−x方向には、三角柱64a,64bが配置されている領域R0がある。領域R0のうち、三角柱64aが配置されている領域が領域Raであり、三角柱64bが配置されている領域が領域Rbである。
【0037】
領域Raでは、照明52bから照射された光が三角柱64aの白基準面640aによって拡散反射され、屈折率分布型レンズアレイ53により集光されてラインセンサ54に届く。一方、領域Raでは、照明2aから照射された光が白基準面640aに入射しない。したがって、領域Raにおいてラインセンサ54が観測した輝度は照明52bの光源であるLED58bが発した光に由来するものである。
【0038】
また、領域Rbでは、照明52aから照射された光が三角柱64bの白基準面640bによって拡散反射され、屈折率分布型レンズアレイ53により集光されてラインセンサ54に届く。そして領域Rbでは、照明52bから照射された光が白基準面640bに入射しないため、領域Rbにおいてラインセンサ54が観測した輝度は照明52aの光源であるLED58aが発した光に由来するものである。
【0039】
ここで、LED58aが何らかの理由により変化し、出力する光の光量が弱まったとすると、ラインセンサ54が観測する輝度のプロファイルは、例えば図6(b)に示したように変化する。図6(b)に示したプロファイルは、領域Raにおける輝度は図6(a)に示した輝度を維持しつつ、領域Rbにおける輝度が図6(a)に示した輝度よりも低くなっている。
【0040】
領域Raにおいて、ラインセンサ54はLED58bが発した光に由来する輝度を観測するので、観測された輝度にはLED58aの変化による影響が生じない。一方、領域Rbにおいて、ラインセンサ54はLED58aが発した光に由来する輝度を観測するので、観測された輝度にはLED58aの変化による影響が生じる。したがって、図6(b)に示すチャートがラインセンサ54によって観測されたとき、LED58bではなく、LED58aが変化したことがわかる。そこで読取装置9の制御部80は、このチャートに応じて、LED58bへ供給する電流を変化させずに、LED58aへ供給する電流を増加させる。例えば、図6(b)に示すプロファイルがラインセンサ54によって観測されたとき、制御部80は、領域Rbにおいて低下した輝度に応じてLED58aへ供給する電流を増加させることにより、出力する光の光量が変化の前に近づくようにLED58aを制御する。また、図6(b)に示すチャートとは逆に、領域Raにおいて輝度が低下したプロファイルがラインセンサ54によって観測された場合、制御部80は、この低下した輝度に応じてLED58bへ供給する電流を増加させることにより出力する光の光量が変化の前に近づくようにLED58bを制御する。
【0041】
つまり、制御部80は、ラインセンサ54に備えられた複数の受光素子のうち、三角柱64aに対向する受光素子により受光された三角柱64aからの反射光の光量の変化に応じて、照明52bから照射される光の光量をこの変化の前に近づけるように照明52bを制御するとともに、三角柱64bに対向する受光素子により受光された三角柱64bからの反射光の光量の変化に応じて、照明52aから照射される光の光量をこの変化の前に近づけるように照明52aを制御する。これにより、LED58aとLED58bとがそれぞれ出力する光のバランスが制御部80によって調整される。
【0042】
従来の技術では、例えばガイド61に相当する部材の面に白基準面が設けられている。この白基準面は、照明52a,52bに相当する複数の光源からそれぞれ発せられる光を混合して反射させるため、白基準面に相当する領域でラインセンサが検知した光の輝度が低下したとしても、どちらの光源の光が弱まったかがわからない。そのため、従来の技術では、白基準面に相当する領域で輝度が低下した場合に、両方の光源に供給する電流を一律に増加させる。したがって、変化していない方の光源であるLEDなどに過剰な電流が流されることとなり、その寿命が短くなることがある。一方、複数の光源のそれぞれに専用のセンサを設けてその光量をモニタすると、システムが複雑になり製造コストが増大する。
【0043】
上述した読取装置9では、照明52aと照明52bとがそれぞれ発する光が混ざらないように、それぞれを個別に拡散反射させる2種類の白基準面が設けられている。そのため、ラインセンサ54が輝度を観測することによって、2つのLED58のうち、どちらに異常が発生しているかが検知され、異常が発生している方のLED58を制御部80が調整することで、2つのLED58がそれぞれ出力する光のバランスが維持される。
【0044】
2.変形例
以上が実施形態の説明であるが、この実施形態の内容は以下のように変形し得る。また、以下の変形例を組み合わせてもよい。
【0045】
2−1.白基準面を有する部材の形状
上述した実施形態において、白基準面を有する部材の形状は断面が直角二等辺三角形の三角柱であったが、他の形状であってもよい。図7は、この変形例における白基準面を有する部材の形状の一例を示す図である。この部材65は、ガイド61の面と平行に配置される面651を有する第1の板と、白基準面650を有する第2の板とを、互いの成す角がθ(0<θ<90度)になるように貼り合わせた形状を有する。この部材65を用いる場合、2つの照明52のうち、一方から照射される光をラインセンサ54に向けて反射し、且つ他方から照射される光が遮られているように白基準面650を配置すればよい。要するに上記の部材は、2つの照明52の一方から照射される光を受光部に向かって反射し、且つ他方から照射される光が遮られる反射面を有してればよい。
【0046】
2−2.遮光板
上述した実施形態において、反射させる光の軌跡が互いに異なる三角柱64、例えば三角柱64aと三角柱64bとはx軸方向に連続して並べられていたが、これらの間に遮光部材を設けてもよい。図8は、この変形例における遮光板(遮光部材)の一例を示す図である。図8に示す遮光板66は、三角柱64aと三角柱64bとの間に設けられ、照明52から照射される光のうち、x軸方向の成分を有する方向に進む光を遮る。すなわち、照明52aから三角柱64aへ照射される光が遮られるとともに、照明52bから三角柱64bへ照射される光が遮られる。これにより、三角柱64は、その白基準面が2つの照明52の一方から照射される光をラインセンサ54に向けて反射し、且つ他方から照射される光が遮られるように配置される。
【0047】
2−3.光の混合
上述した実施形態において、読取装置は、反射させる光の軌跡が互いに異なる三角柱64を備えていたが、更に、これら三角柱64がそれぞれ反射する光の両方を反射する部材を備えていてもよい。例えば三角柱64aと三角柱64bとの間に、四角柱が配置されていてもよい。図9は、この変形例における四角柱67の一例を示す図である。四角柱67はガイド61(図2参照)の面とほぼ平行な白基準面670を有している。この白基準面670は、2つの照明52から照射された光のいずれをも拡散反射するため、これらの光は混合されて屈折率分布型レンズアレイ53によって集光され、ラインセンサ54に到達する。この場合でも、2つの照明52の一方から照射される光をラインセンサ54に向けて反射し、且つ他方から照射される光が遮られるように配置された白基準面640aおよび上記した一方から照射される光が遮られ、且つ他方から照射される光をラインセンサ54に向けて反射するように配置された白基準面640bを有しているので、2つのLED58が出力する光の光量の変化は個別に観測され、その結果、これらの光量のバランスは調整される。
【0048】
2−4.連続的に傾斜角が変化する白基準面
上述した変形例では、三角柱64aと三角柱64bとの間に四角柱67が1つだけ設けられていたが、これら2つの三角柱64の間に、複数の部材が並べられていてもよい。例えば、四角柱67と三角柱64aとの間に、各白基準面のyz平面における傾斜角の中間の傾斜角を有する部材が配置されていてもよい。すなわち、図9に示した白基準面640a、670、640bはそのyz平面における傾斜角が3段階で切り替わっていたが、4段階以上で切り替わる構成としてもよい。
【0049】
また、白基準面のyz平面における傾斜角はx軸方向に移動するにつれて連続的に変化してもよい。図10は、この変形例における部材68の一例を示す図である。部材68にはx軸方向に移動するにつれてyz平面における傾斜角が変化する曲面680を有する。この曲面680を白基準面とし、この部材68における+x方向の端部の領域で反射された光と、−x方向の端部の領域で反射された光とをラインセンサ54により検知することで、2つのLED58が出力する光の量の変化が個別に監視される。
【0050】
2−5.照明に沿って配置された遮光板
上述した実施形態では、読取装置9は、白基準面の傾斜角が原稿の第2面よりも照明52bに向いている三角柱64aと、白基準面の傾斜角が原稿の第2面よりも照明52aに向いている三角柱64bとを備えていたが、これら三角柱64を照明52にそれぞれ沿って配置される遮光部材に変えてもよい。
【0051】
図11は、この変形例における遮光部材69a,69b(以下、特に区別の必要がない場合は、これらを総称して「遮光部材69」と記す)の一例を示す図である。図11(a)に示すように、この変形例では三角柱64に代えて遮光部材69が用いられる。遮光部材69は、xy平面に平行な板材とzx平面に平行な板材とを繋ぎあわせたL字形の部材である。このxy平面に平行な板材のうち+z方向に配置される面は白基準面であり、二軸延伸ポリエステルフィルムなどを使った白基準テープが貼り付けられている。遮光部材69aの遮光板691aは、図11(b)に示すように照明52aから矢印La方向に照射される光を遮るため、遮光部材69aの白基準面690aにこの光を入射させない。また、遮光部材69bの遮光板691bは、図11(b)に示すように照明52bから矢印Lb方向に照射される光を遮るため、遮光部材69bの白基準面690bにこの光を入射させない。これにより、白基準面690aは、照明52bから矢印Lb方向に照射される光のみをラインセンサ54に向けて反射し、白基準面690bは、照明52aから矢印La方向に照射される光のみをラインセンサ54に向けて反射する。
【0052】
なお、上述した白基準面690aと白基準面690bとは一枚の連続した板の面に設けられていてもよい。この場合、この板と遮光板691aとが遮光部材69aに相当し、この板と遮光板691bとが遮光部材69bに相当する。
【0053】
2−6.LED
上述した実施形態では、LED58は、照明52の−x方向側の端部に備えられていたが、+x方向側の端部に備えられていてもよい。また、上述した実施形態では、LED58が備えられた側のx軸方向における反対側の端部に反射板59が備えられていたが、反射板59に代えて別の光源が備えられていてもよい。すなわち、照明52は、x軸方向の両端にLEDなどの光源を備えていてもよい。この場合、照明52bから照射される光をラインセンサ54に向けて反射するが、照明52aから照射される光が入射しない白基準面を有する三角柱64c、および照明52aから照射される光をラインセンサ54に向けて反射するが、照明52bから照射される光が入射しない白基準面を有する三角柱64dを、上述した読取領域の範囲内で、ガイド61の+x方向にそれぞれ追加して設置すればよい。例えば、三角柱64aは、三角柱64cよりも、照明52aの−x方向側に設けられたLED58aに近いため、領域Raにおいて検知される輝度の方が、領域Rcにおいて検知される輝度よりもLED58aの変化の影響を受け易い。一方、三角柱64cは、三角柱64aよりも、照明52aの+x方向側に設けられたLEDに近いため、領域Rcにおいて検知される輝度の方が、領域Raにおいて検知される輝度よりも、このLEDの変化の影響を受け易い。したがって、読取装置9の制御部80は、ガイド61を挟んでx軸方向に沿って両側に設けられた各三角柱64の白基準面からの反射光の光量の変化に基づいて、照明52のどちら側の端部に設けられたLEDに変化が生じているかを判断し、これに応じた制御を行ってもよい。
【0054】
2−7.制御部
上述した実施形態では、ラインセンサ54によって観測されたプロファイルに変化が生じた場合に、制御部80が、その変化量(照射光の光量の変化)に応じて、変化した方のLED58へ供給する電流を増加させることにより、出力する光の光量が変化の前に近づくように制御していたが、制御部80は、この制御を行わなくてもよい。例えば、制御部80は、ラインセンサ54によって観測されたプロファイルに変化が生じた場合に、このプロファイルを図示しない表示装置に表示させたり、変化が生じたことを利用者に報知させたりしてもよい。この場合、例えば、変化を報知された利用者が変化した方のLED58を新品に交換することによって、2つのLED58が出力する光量のバランスを維持すればよい。
【0055】
また、上述した実施形態では、図6(b)に示したプロファイルがラインセンサ54によって観測されたとき、制御部80は、LED58bではなく、LED58aが変化したとして、LED58bへ供給する電流を変化させずに、LED58aへ供給する電流を増加させていたが、LED58bへ供給する電流を減少させてもよい。また、図6(b)に示したプロファイルとは逆に、領域Raにおいて輝度が低下したチャートがラインセンサ54によって観測された場合、制御部80は、LED58aへ供給する電流を減少させてもよい。
【0056】
要するに、制御部80は、ラインセンサ54に備えられた複数の受光素子のうち三角柱64aに対向する受光素子により受光された三角柱64aからの反射光の光量の変化、または、三角柱64bに対向する受光素子により受光された三角柱64bからの反射光の光量の変化に応じて、照明52a、52bからそれぞれ照射される光の各光量の比をその変化の前に近づけるようにLED58a、58bの光量を制御する。これにより、LED58aとLED58bとがそれぞれ出力する光の光量のバランスが制御部80によって調整される。
【0057】
2−8.媒体
上述した実施形態において、ラインセンサ54はガイド61に支持されて搬送される原稿からの反射光を読み取っていたが、ラインセンサ54が読み取る画像が形成されている媒体は上記の原稿に限られない。ラインセンサ54は、例えば、中間転写ベルトの表面に形成されたトナー画像などを読み取ってもよい。
【0058】
なお、上述した実施形態において原稿は、ガイド61に沿って+y方向に搬送されたが、ラインセンサ54が読み取る画像が形成されている媒体は移動しないものであってもよい。この場合、CIS50および三角柱64が移動しない媒体に沿って移動して、CIS50に備えられたラインセンサ54が、この媒体の表面に形成された画像を読み取ればよい。要するに、媒体がラインセンサ54に対して相対的に移動すればよい。
【符号の説明】
【0059】
11…容器、13…送出ロール、14…第1フィードロール、17…プレレジロール、18…レジロール、19…第2フィードロール、20…アウトロール、40…蓄積部、50…CIS、50a…ハウジング、51…ガラス、52,52a,52b…照明、53…屈折率分布型レンズアレイ、54…ラインセンサ、58,58a,58b…LED、59,59a,59b…反射板、61…ガイド、64,64a,64b,64c,64d…三角柱、640a…白基準面(第1反射面)、640b…白基準面(第2反射面)、65…部材、650…白基準面、651…面、66…遮光板、67…四角柱、670…白基準面、68…部材、680…曲面、69…遮光部材、690…白基準面、691…遮光板、72…原稿台、73…フルレートキャリッジ、74…照明ランプ、75…ハーフレートキャリッジ、76A…第1ミラー、76B…第2ミラー、76C…第3ミラー、77…結像用レンズ、78…CCDイメージセンサ、80…制御部、9…読取装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像が形成される媒体の幅よりも大きい幅を有する読取領域に対して第1方向の第1照射光を照射する第1照射部と、
前記読取領域に対して第2方向の第2照射光を照射する第2照射部と、
前記第1照射部により照射された前記第1照射光及び前記第2照射部により照射された前記第2照射光の、前記読取領域からの反射光を受光する受光部と、
前記読取領域においてその幅方向に並べられた第1反射面及び第2反射面を有する反射部材であって、前記第1反射面によって前記第1照射光を前記受光部に向かって反射するとともに前記第1反射面に向かう前記第2照射光を遮り、前記第2反射面によって前記第2照射光を前記受光部に向かって反射するとともに、前記第2反射面に向かう前記第1照射光を遮る反射部材と
を具備することを特徴とする読取装置。
【請求項2】
前記第1反射面の法線ベクトルは、前記第2方向と成す角が90度以下であり、
前記第2反射面の法線ベクトルは、前記第1方向と成す角が90度以下である
ことを特徴とする請求項1に記載の読取装置。
【請求項3】
前記受光部により受光された前記第1反射面からの反射光の光量の変化に応じて、前記第1照射光の光量を当該変化の前に近づけるように前記第1照射部を制御するとともに、前記受光部により受光された前記第2反射面からの反射光の光量の変化に応じて、前記第2照射光の光量を当該変化の前に近づけるように前記第2照射部を制御する制御部
を具備することを特徴とする請求項1または2に記載の読取装置。
【請求項4】
前記受光部により受光された前記第1反射面からの反射光の光量の変化、または、前記受光部により受光された前記第2反射面からの反射光の光量の変化に応じて、前記第1照射光および前記第2照射光の各光量の比を当該変化の前に近づけるように前記第1照射部の光量または前記第2照射部の光量を制御する制御部
を具備することを特徴とする請求項1または2に記載の読取装置。
【請求項5】
前記第1反射面および前記第2反射面によって前記幅方向に挟まれ、前記第1反射面に向かって照射される前記第2照射光を遮るとともに、前記第2反射面に向かって照射される前記第1照射光を遮る遮光部材
を具備することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の読取装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−106145(P2013−106145A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−247902(P2011−247902)
【出願日】平成23年11月11日(2011.11.11)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】