説明

識別コード付き食品容器及び食品容器の識別コード形成方法

【課題】同一の商品又は製品であっても、個々の容器単位で変わりうる情報を、迅速かつ容易に入手することのできる識別コード付き食品容器、及び食品容器の識別コード形成方法を提供する。
【解決手段】容器詰め食品の容器20外面に、(A)容器詰め食品10に関する情報を確認するためのインターネットサイトのURLの情報を表示した二次元コード32と、(B)インターネットサイト内で、容器詰め食品10の個々の容器単位の個別情報にアクセスするために用いる、文字若しくは記号、又は、これらの組み合わせからなるキャラクタ表示43と、(C)容器詰め食品の製造日、消費期限日、賞味期限日の少なくともいずれか一つの年月日表示41と、が表示されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内部に食品を収容する容器すなわち容器詰め食品用の容器、及び、内部に食品を収容する容器への識別コードの形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
容器に入れた状態で流通される容器詰め食品は、収容された食品の安全性確認その他の観点から、個々の容器ごとに、原材料、加工条件その他の情報の開示を求められることが増えつつある。開示を求められる情報としては、食品の原材料については、例えば、産地、生産者名、生産条件が挙げられ、食品の加工については、例えば、加工場所、加工者名、加工条件、加工場所における食品の管理状態が挙げられる。さらに、容器への食品の充填密封においては、例えば、充填密封工場、充填密封業者名、充填密封や殺菌の条件、充填密封工場における食品の管理状態が求められる。
【特許文献1】特開2002−132868号公報
【特許文献2】特開2005−208951号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
容器詰め食品について開示を求められる情報は、少なくとも、販売のために陳列されたときに、消費者がその場で容易に入手できることが好ましい。しかしながら、実際に開示されている情報は内容が限定されていることが多く、かつ、陳列場所ではそれ以上の情報を直ちに、かつ、容易に得ることが困難であった。
【0004】
そこで、本発明は、同一の商品又は製品であっても、個々の容器単位で変わりうる情報を、迅速かつ容易に入手することのできる識別コード付き食品容器、及び食品容器の識別コード形成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の識別コード付き食品容器においては、容器詰め食品の容器外面に、(A)容器詰め食品に関する情報を確認するためのインターネットサイトのURLの情報を表示した二次元コードと、(B)インターネットサイト内で、容器詰め食品の個々の容器単位の個別情報にアクセスするために用いる、文字若しくは記号、又は、これらの組み合わせからなるキャラクタ表示と、(C)容器詰め食品の製造日、消費期限日、賞味期限日の少なくともいずれか一つの年月日表示と、が表示されていることを特徴としている。
【0006】
本発明の識別コード付き食品において、二次元コードは、容器基材への印刷版を用いた印刷によって形成され、キャラクタ表示及び年月日表示は、インクジェット又はレーザを用いて形成されることが好ましい。
【0007】
本発明の識別コード付き食品容器において、容器の外面には、(D)文字若しくは記号、又は、これらの組み合わせから成る、容器詰め食品の商品単位の商品コードが、容器基材への印刷版を用いた印刷によって形成されているとよい。
【0008】
本発明の識別コード付き食品容器において、キャラクタ表示は、年月日表示とは異なる色調で形成されていることが望ましい。
【0009】
本発明の識別コード付き食品容器において、容器の外面には、(E)容器に食品を充填し密封した場所を識別可能に表示した製造所記号が、インクジェット又はレーザを用いて形成することができる。
【0010】
本発明の識別コード付き食品容器において、キャラクタ表示は、製造所記号とは異なる色調で形成されているとよい。
【0011】
本発明の識別コード付き食品容器において、容器詰め食品は金属製缶詰であり、キャラクタ表示が容器の缶蓋上に形成されていることが好ましい。
【0012】
本発明の識別コード付き食品容器において、容器は、開封用のタブを有する易開封性容器蓋を備え、容器蓋上において、キャラクタ表示がタブに対し所定の位置に形成されているとよい。
【0013】
本発明の食品容器の識別コード形成方法は、容器詰め食品の容器外面に、(A)容器詰め食品に関する情報を確認するためのインターネットサイトのURLの情報を表示した二次元コードと、(B)インターネットサイト内で、容器詰め食品の個々の容器単位の個別情報にアクセスするために用いる、文字若しくは記号、又は、これらの組み合わせからなるキャラクタ表示と、(C)容器詰め食品の製造日、消費期限日、賞味期限日の少なくともいずれか一つの年月日表示と、を含む識別コードを形成する識別コード形成方法であって、二次元コードは、容器の製造工程で形成され、キャラクタ表示及び年月日表示は、容器の製造後、容器内部に食品を充填し密封する食品充填密封工程で形成されることを特徴としている。
【0014】
本発明の食品容器の識別コード形成方法において、二次元コードは、印刷版を用いた印刷法により形成され、キャラクタ表示及び前記年月日表示は、個々の容器へインクジェット又はレーザを用いて形成されることができる。
【0015】
本発明の食品容器の識別コード形成方法において、二次元コードは、シート状又はウエブ状の容器基材に複数の容器分を同時に印刷によって形成され、かつ、キャラクタ表示は、個々の容器へインクジェット又はレーザを用いて形成されることが好ましい。
【0016】
本発明の食品容器の識別コード形成方法において、容器の外面には、(D)文字若しくは記号、又は、これらの組み合わせから成る、容器詰め食品の商品単位の商品コードが、容器基材への印刷版を用いた印刷によって、二次元コードと同時に形成されるとよい。
【0017】
本発明の食品容器の識別コード形成方法において、容器は、開封用のタブを有する易開封性缶蓋を巻き締めた金属缶であり、キャラクタ表示は、易開封性缶蓋におけるタブの位置に基づいて、易開封性缶蓋の所定の位置に形成されることが望ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によると、容器詰め食品の容器外面に、容器詰め食品に関する情報を確認するためのインターネットサイトのURLの情報を表示した二次元コードと、インターネットサイト内で、容器詰め食品の個々の容器単位の個別情報にアクセスするための文字若しくは記号、又は、これらの組み合わせからなるキャラクタ表示と、容器詰め食品の製造日、消費期限日、賞味期限日の少なくともいずれか一つの年月日表示と、が表示されているため、同一の商品又は製品であっても、個々の容器単位で変わりうる情報を、迅速かつ容易に入手することのできる識別コード付きの食品容器、及び食品容器への識別コード形成方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態に係る食品容器、食品容器の識別コード形成方法、及び、食品容器に形成される識別コードについて図面を参照しつつ詳しく説明する。この実施形態は、本発明を缶詰に適用した場合の実施形態を示すものであるが、本発明は、缶詰には限られず容器全般、例えば、樹脂製容器、パウチ、瓶容器、紙製容器にも適用することができる。
【0020】
図1は、本実施形態に係る容器詰め食品10の構成を示す斜視図である。図2は、本実施形態に係る食品容器20の構成を示す側面図である。図3は、本実施形態に係る食品容器20の缶蓋40の構成を示す上面図である。
【0021】
図1に示す、本実施形態に係る容器詰め食品10は、容器としての金属製の缶20の内部に食品を収容してなる。缶20は、中空円筒状の胴部30と、胴部30の上下に配置された缶蓋40及び底板50と、からなる。なお、缶20に充填する食品は、任意に選択することができ、缶20内に隙間なく充填する場合や、所望の空間を空けて収容する場合を含む。また、缶20は缶蓋40によって密封する場合のほか、缶蓋40の一部に小孔を設け外部と通気自在とする場合を含む。
【0022】
図1、図2に示すように、缶20の外面のうち、胴部30の外周面には、内容物表示31、二次元コード32、及び、商品デザイン33が形成されている。
【0023】
また、缶20の外面のうち、缶蓋40の上面には、図1、図3に示すように、年月日表示41、製造所記号42、及び、キャラクタ表示43が形成されている。
【0024】
内容物表示31は、缶20内に収容された食品に関する情報、例えば、原材料、添加物を表示したものである。商品デザイン33は、胴部30の外周面、缶蓋40の上面、及び、底板50の下面のうちの任意の位置に、任意の形状、模様、色彩を用いて形成される。
【0025】
二次元コード32は、容器詰め食品10に関する情報を確認するためのインターネットサイトのURL(Uniform Resource Locator)の情報を表示している。二次元コード32としては、例えば、QRコード(Quick Responseコード、JIS X0510)、Data Matrix(データコード、データマトリックスコード、ECC200)、Maxi Code、PDF417、Veri Code、CODE49、Code1、Aztec Code、Super Code、RSSを用いることが出来る。また、二次元コード32に代えて、例えば、三次元以上の識別コードやホログラムを用いた識別コードを用いることもできる。
【0026】
二次元コード32は、商品デザイン33上に重ねて形成することもできるが、識別性を確保するためには、商品デザイン33とは分離することが好ましい。
【0027】
このように、インターネットサイトのURLが、胴部30の外周面上に、二次元コード32として表示されているため、消費者はスキャナなどの特別な読み取り装置を用いることなく、コード読み取り機能を備えたカメラ付き携帯電話機等を使ってこれを簡便に読み取ることができ、これにより、容器詰め食品10に関する情報を確認するためのデータベースへアクセスすることができる。
【0028】
年月日表示41は、例えば、容器詰め食品10の製造日、消費期限日、賞味期限日、又は、これらを任意に組み合わせた表示であり、この年月日表示は、時間表示も含むこともできる一方、年月のみの表示であってもよい。製造所記号42は、缶20に食品を充填し密封した場所を識別可能に表示したものである。
【0029】
キャラクタ表示43は、二次元コード32によりアクセス可能なインターネットサイト内で、容器詰め食品10の個々の容器単位の個別情報にアクセスするために用いる、文字若しくは記号、又は、これらの組み合わせからなる。キャラクタ表示43は、消費者が、容器詰め食品10に関する情報を確認するためのインターネットサイトにおいて入力可能であれば任意の形態をとることができるが、数字やローマ字など消費者が入力しやすい文字や記号であることが好ましい。ここで、キャラクタ表示43を構成する文字は、数字、表音文字、及び表意文字を含み、記号は符号を含む。このように、キャラクタ表示43を缶蓋40上に形成すると、缶の胴部30や底板50上に形成された商品デザイン33と重なることがないため、商品デザイン33の見栄えを低下させることがないとともに、キャラクタ表示43が読みとりやすくなる。
【0030】
識別コードとしての、内容物表示31、二次元コード32、商品デザイン33、年月日表示41、製造所記号42、及びキャラクタ表示43は、読み取り可能であれば、缶20の外面にどのような組み合わせでも配置することができる。また、缶20の外面には、内容物表示31、二次元コード32、商品デザイン33、年月日表示41、製造所記号42、及びキャラクタ表示43以外の情報、表示を形成することができる。また、識別コードには、内容物表示31、二次元コード32、商品デザイン33、年月日表示41、製造所記号42、及びキャラクタ表示43以外の情報、表示を含みうる。
【0031】
図1から図3に示すように、二次元コード32、年月日表示41、及びキャラクタ表示43は、内容物表示31、商品デザイン33、商品コード35、商品コード36に対して、機能やデザインを互いに害することなく、任意のレイアウトで形成することができる。
【0032】
図4は、変形例に係る識別コード付き食品容器の缶蓋の構成を示す上面図である。図4に示す缶蓋40においては、図3に示す缶蓋40におけるキャラクタ表示43に代えてキャラクタ表示45を用いている。キャラクタ表示45は、年月日表示41と異なる色調で形成されている。年月日表示41、製造所記号42、及びキャラクタ表示43は、いずれも文字と記号を組み合わせたものであるため、キャラクタ表示を異なる色調で形成することにより、他の記号・表示と区別がつきやすく、容易かつ迅速に識別することが可能となる。ここで、年月日表示41とキャラクタ表示45の色調の組み合わせは任意に選択できるが、例えば、黒と青の組み合わせとすることができる。このような異なる色調の組み合わせは、年月日表示41とキャラクタ表示45の組み合わせに限らず、また、胴部30における表示にも適用可能である。さらに、異なる色調の組み合わせのほか、例えば異なるサイズの組み合わせや異なるフォントの組み合わせを用いても良い。
【0033】
図5は、別の変形例に係る識別コード付き食品容器の構成を示す側面図である。図5に示す胴部30においては、図2に示す胴部30上の内容物表示31、二次元コード32及び商品デザイン33の表示に加えて、商品コード35を形成している。商品コード35は、文字若しくは記号、又は、これらの組み合わせから成り、容器詰め食品10の商品単位のコードである。このように、商品コード35を形成すると、キャラクタ表示43から商品コードと重複する情報を省略することが可能となるため、キャラクタ表示43の情報量を少なくすることができ、これにより、キャラクタ表示43の形成が容易となるとともに、消費者がキャラクタ表示43を入力する手間を減らすことができ、インターネットサイトでの打ち間違いも減らすことが出来る。
【0034】
図6は、さらに別の変形例に係る識別コード付き食品容器の構成を示す側面図である。図6においては、図5に示す商品コード35に代えて商品コード36を胴部30上に形成している。商品コードを数字列とバーコードの両方で併記したので、バーコードをカメラ付き携帯電話機等で読み取ることにより、商品コードを手入力する手間を省くことができる。
【0035】
つづいて、容器詰め食品10用の缶20への識別コードの形成方法について説明する。
容器詰め食品10の製造方法は、(1)缶20を製造する容器製造工程と、(2)缶20の内部に食品を充填し密封する食品充填密封工程と、に大別され、製造された容器詰め食品10は、食品充填密封工程後にカートンなどに定数個ずつ梱包され出荷される。なお、食品充填密封工程は、容器製造工程の終了後、容器詰め食品10の梱包・出荷までの容器がひとつひとつ製造ライン上で個別に扱われる工程、例えば、殺菌工程の前後や、充填密封工程の前後を含む。
【0036】
容器製造工程においては、缶20の外面に、内容物表示31、二次元コード32、及び商品デザイン33が印刷される。印刷は、印刷版を用いる方式であれば任意の手法で行うことができ、例えば、凸版印刷、平版印刷、オフセット印刷、又はグラビア印刷により行う。内容物表示31、二次元コード32、及び商品デザイン33の印刷は、容器の製造方法に応じて容器の成形前または成形後に、同時に行うことが好ましい。内容物表示31、二次元コード32、及び商品デザイン33を同時に印刷することにより、商品デザイン33とは別の機会に二次元コード32を印刷あるいはラベル等によって形成する場合と比して、手間がかからず、大量に効率よく二次元コード32を缶20上に形成することが出来る。
【0037】
なお、缶20の外面上への内容物表示31、二次元コード32、及び商品デザイン33の印刷には、成形前のシート状、ウエブ状缶体基材への印刷や成形後の缶体に直接印刷するものに加えて、例えば、缶20の外面に巻いて使用する、シート状、ウエブ状の紙、又は、フィルム状ラベルへの印刷を含む。これらは、印刷後に、胴部30に貼着される。また、缶蓋40も、容器製造工程において製造される。缶蓋40は、開封用のタブを有する易開封性缶蓋とすることが好ましい。缶蓋40には、必要に応じて、開口のための手順などが、製蓋前の蓋用基材に印刷版を用いた印刷方法で形成されていても良い。この時には、前記開口のための手順などの印刷部分と年月日表示41、製造所記号42、及びキャラクタ表示43は重ならないように印刷されることが肝要である。また、商品コード35又は商品コード36も容器製造工程において、印刷版を用いる印刷によって、商品デザイン33と同時に形成することができる。
【0038】
食品充填密封工程では、缶20内に食品が充填された後に、缶蓋40を巻き締めて密封する。食品を充填密封された缶体は、続いて殺菌工程においてレトルト処理を受ける。殺菌終了後、缶蓋40上に、年月日表示41、製造所記号42、及びキャラクタ表示43が、インクジェット又はレーザを用いて形成される。年月日表示41は、製造日ごとに異なる表示が形成される。製造所記号42は、食品充填密封場所ごとに異なる表示が印刷される。キャラクタ表示43は、内容品の材料や製造履歴が異なれば、容器ごとに異なる表示が形成される。年月日表示41及びキャラクタ表示43を、食品充填密封工程で形成することにより、個別の缶20ごとに異なる年月日表示41及びキャラクタ表示43を、缶20ごとに正確に形成することができる。
【0039】
なお、キャラクタ表示43に代えて色調の異なるキャラクタ表示45を形成する場合も、食品充填密封工程において、インクジェット又はレーザを用いて形成する。なお、缶蓋40を易開封性の缶蓋(容器蓋)とする場合は、周知の方法でタブの位置を検出し、缶20の開封後にも視認可能な、タブから離間した所定の位置に、年月日表示41、製造所記号42、及びキャラクタ表示43を形成する。これにより、開封の前後両方において、年月日表示41、製造所記号42、及びキャラクタ表示43が読みやすくなる。
【0040】
なお、二次元コード32は、成形前のシート状又はウエブ状の容器基材に、複数の容器分を同時に印刷によって形成することができる。一度の印刷で多数の容器に二次元コードが形成でき効率がよい。
【0041】
以上のように構成されたことから、上記実施形態によれば、次の効果を奏する。
(1)容器詰め食品10に関する情報を確認するためのインターネットサイトのURLが、二次元コード32として、缶20の外面に表示されているため、消費者はスキャナなどの特別な読み取り装置を用いることなく、コード読み取り機能を備えたカメラ付き携帯電話機等を使って、容易にこれを読み取ることができ、これにより、容易に商品供給業者等のデータベースへアクセスすることができる。
(2)容器詰め食品10に関する情報を確認するためのインターネットサイトにおいて、缶20に表示されたキャラクタ表示43を携帯電話機等のボタンで入力し送信するだけで、個々の容器詰め食品10の個別情報を簡単に閲覧することが出来る。
(3)個別の商品・製品情報、例えば缶20に直接表示された以外の内容物に関する付加情報、具体的には缶詰やパウチ詰め食品における内容物原材料の産地、生産者名、栽培条件、飼育条件など、又は、容器詰め食品10の加工や製造履歴、製造ラインなどの製造・品質管理情報などを、消費者など一般の人がインターネット上で閲覧する際に、その情報が掲載されているサイトのページへのアクセスが容易となる。
(4)同一の商品又は製品であっても、個々の容器単位で変わりうる情報を、迅速かつ容易に入手することのできる容器詰め食品、食品容器、識別コード形成方法、及び容器詰め食品の製造方法を提供することができる。
【0042】
本発明について上記実施形態を参照しつつ説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、改良の目的または本発明の思想の範囲内において改良または変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0043】
以上のように、本発明に係る識別コード付き食品容器、及び食品容器の識別コード形成方法は、容器に収容された食品に有用であり、特に、消費者によって原材料等の情報の開示が求められる容器詰め食品に適している。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】実施形態に係る容器詰め食品の構成を示す斜視図である。
【図2】実施形態に係る食品容器の構成を示す側面図である。
【図3】実施形態に係る食品容器の缶蓋の構成を示す上面図である。
【図4】変形例に係る食品容器の缶蓋の構成を示す上面図である。
【図5】別の変形例に係る食品容器の構成を示す側面図である。
【図6】さらに別の変形例に係る食品容器の構成を示す側面図である。
【符号の説明】
【0045】
10 容器詰め食品
20 缶(容器)
30 胴部
31 内容物表示
32 二次元コード
33 商品デザイン
35 商品コード
36 商品コード
40 缶蓋
41 年月日表示
42 製造所記号
43 キャラクタ表示
45 キャラクタ表示
50 底板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器詰め食品の容器外面に、
(A)前記容器詰め食品に関する情報を確認するためのインターネットサイトのURLの情報を表示した二次元コードと、
(B)前記インターネットサイト内で、前記容器詰め食品の個々の容器単位の個別情報にアクセスするために用いる、文字若しくは記号、又は、これらの組み合わせからなるキャラクタ表示と、
(C)前記容器詰め食品の製造日、消費期限日、賞味期限日の少なくともいずれか一つの年月日表示と、
が表示されていることを特徴とする識別コード付き食品容器。
【請求項2】
前記二次元コードは、容器基材への印刷版を用いた印刷によって形成され、前記キャラクタ表示及び前記年月日表示は、インクジェット又はレーザを用いて形成される請求項1に記載の識別コード付き食品容器。
【請求項3】
前記容器の外面には、(D)文字若しくは記号、又は、これらの組み合わせから成る、前記容器詰め食品の商品単位の商品コードが、容器基材への印刷版を用いた印刷によって形成される請求項1又は請求項2に記載の識別コード付き食品容器。
【請求項4】
前記キャラクタ表示は、前記年月日表示とは異なる色調で形成されている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の識別コード付き食品容器。
【請求項5】
前記容器の外面には、(E)前記容器に食品を充填し密封した場所を識別可能に表示した製造所記号が、インクジェット又はレーザを用いて形成されている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の識別コード付き食品容器。
【請求項6】
前記キャラクタ表示は、前記製造所記号とは異なる色調で形成されている請求項5に記載の識別コード付き食品容器。
【請求項7】
前記容器詰め食品は金属製缶詰であり、前記キャラクタ表示が前記容器の缶蓋上に形成されている請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の識別コード付き食品容器。
【請求項8】
前記容器は、開封用のタブを有する易開封性容器蓋を備え、前記容器蓋上において、前記キャラクタ表示が前記タブに対し所定の位置に形成されている請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の識別コード付き食品容器。
【請求項9】
容器詰め食品の容器外面に、
(A)前記容器詰め食品に関する情報を確認するためのインターネットサイトのURLの情報を表示した二次元コードと、
(B)前記インターネットサイト内で、前記容器詰め食品の個々の容器単位の個別情報にアクセスするために用いる、文字若しくは記号、又は、これらの組み合わせからなるキャラクタ表示と、
(C)前記容器詰め食品の製造日、消費期限日、賞味期限日の少なくともいずれか一つの年月日表示と、
を含む識別コードを形成する識別コード形成方法であって、
前記二次元コードは、前記容器の製造工程で形成され、前記キャラクタ表示及び前記年月日表示は、前記容器の製造後、容器内部に食品を充填し密封する食品充填密封工程で形成されることを特徴とする食品容器の識別コード形成方法。
【請求項10】
前記二次元コードは、印刷版を用いた印刷法により形成され、前記キャラクタ表示及び前記年月日表示は、個々の容器へインクジェット又はレーザを用いて形成される請求項9に記載の食品容器の識別コード形成方法。
【請求項11】
前記二次元コードは、シート状又はウエブ状の容器基材に複数の容器分を同時に印刷によって形成され、かつ、前記キャラクタ表示は、個々の容器へインクジェット又はレーザを用いて形成される請求項9又は請求項10に記載の食品容器の識別コード形成方法。
【請求項12】
前記容器の外面には、(D)文字若しくは記号、又は、これらの組み合わせから成る、前記容器詰め食品の商品単位の商品コードが、容器基材への印刷版を用いた印刷によって、前記二次元コードと同時に形成される請求項9から請求項11のいずれか1項に記載の食品容器の識別コード形成方法。
【請求項13】
前記容器は、開封用のタブを有する易開封性缶蓋を巻き締めた金属缶であり、前記キャラクタ表示は、前記易開封性缶蓋における前記タブの位置に基づいて、前記易開封性缶蓋の所定の位置に形成される請求項9から請求項12のいずれか1項に記載の食品容器の識別コード形成方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2009−234656(P2009−234656A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−86471(P2008−86471)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000003768)東洋製罐株式会社 (1,150)
【Fターム(参考)】