説明

負荷制御装置

【課題】駆動回路の消費電力を小さく抑えることが可能な負荷制御装置を提供する。
【解決手段】駆動回路20は、双方向スイッチ10にゲート電圧Vg1,Vg2を印加するゲート駆動部21と、ゲート駆動部21の動作を制御する制御部22とを有している。さらに駆動回路20は、双方向スイッチ10の両端に掛かる極間電圧Vsを検出する極間電圧検出部40を有しており、極間電圧検出部40の検出値が制御部22へ入力される。制御部22は、外部から入力されるオンオフ信号と、極間電圧検出部40から入力される検出値との両方に基づいて、ゲート駆動部21に与える駆動信号を決定する。ここで、制御部22は、オンオフ信号が「H」の期間において、極間電圧が大きくなるほどゲート電圧Vg1,Vg2が大きくなるように、ゲート駆動部21に与える駆動信号を調節する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スイッチング素子をオン・オフさせることにより、負荷への電力の供給・停止を切り替える負荷制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、この種の負荷制御装置には、スイッチング素子としてMOSFET(Metal-Oxide-SemiconductorField-Effect Transistor)やIGBT(Insulated GateBipolar Transistor)が用いられることが一般的である。一方、近年では、スイッチング素子として、より耐圧を高く、且つオン抵抗を低くできるワイドバンドギャップ半導体(炭化珪素:SiC、ガリウムナイトライド:GaNなど)を用いた素子が注目されている。
【0003】
この種のスイッチング素子は、ドレイン端子・ソース端子間に電圧が印加された状態で、ゲート端子・ソース端子間に印加されるゲート電圧が変化すると、ドレイン端子・ソース端子間の電流経路に流れるドレイン電流が変化する。要するに、上記スイッチング素子は、ゲート電圧が閾値を下回る場合にドレイン端子・ソース端子間の電流経路が遮断され、ゲート電圧が閾値を超える場合にドレイン端子・ソース端子間の電流経路が導通するノーマリオフ型のスイッチ素子を構成する。
【0004】
ところで、2個の上記スイッチング素子がソース端子同士を接続するように直列接続された回路と等価であって、ゲート電圧の制御に応じて双方向の電流経路を遮断・導通することができる双方向スイッチも知られている。この種の双方向スイッチは、一対のゲート端子に対するゲート電圧を個別に制御する駆動回路(ゲート駆動回路)と組み合わされて、負荷制御装置を構成する(たとえば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−57263号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1においてはゲート電圧(制御電圧)は固定であり、スイッチング素子に流れる電流を大きくしようとすれば高いゲート電圧が必要になる。また、特許文献1に記載されているようにスイッチング素子がジャンクションゲート構造である場合、ゲート電圧の増加はゲート電流の増加を引き起こし、結果的にスイッチング素子をオンするために必要な電力が増加する。この電力は、スイッチング素子を駆動する駆動回路から供給されるので、駆動回路の消費電力が増加するという問題がある。
【0007】
本発明は上記事由に鑑みて為されており、駆動回路の消費電力を小さく抑えることが可能な負荷制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の負荷制御装置は、第1端子と第2端子と制御端子とを有するスイッチング素子を用いたスイッチ部と、前記スイッチ部の前記制御端子に制御電圧を印加して前記スイッチ部の前記第1端子・前記第2端子間のオンオフを切り替える駆動回路とを備え、前記駆動回路は、前記スイッチ部に前記制御電圧を印加する素子駆動部と、前記素子駆動部を制御し前記制御電圧の大きさを決定する制御部と、前記スイッチ部の両端に掛かる電圧を極間電圧として検出する極間電圧検出部とを有し、前記制御部は、前記極間電圧が高くなるほど前記制御電圧が高くなり、前記極間電圧が低くなるほど前記制御電圧が低くなるように、前記極間電圧検出部で検出された前記極間電圧の大きさに応じて前記制御電圧の大きさを変化させることを特徴とする。
【0009】
この負荷制御装置において、前記スイッチ部は双方向スイッチからなることが望ましい。
【0010】
この負荷制御装置において、前記素子駆動部は、前記制御部から出力される周期的な駆動信号によりオンオフ制御されるスイッチ要素を具備し、トランスの一次側に流れる電流を前記スイッチ要素でスイッチングすることにより前記トランスの二次側に前記制御電圧を発生するフライバックコンバータからなり、前記制御部は、前記極間電圧に応じて前記駆動信号のオンデューティを変化させることにより、前記制御電圧の大きさを変化させることがより望ましい。
【0011】
この負荷制御装置において、前記素子駆動部は、前記制御部から出力される周期的な駆動信号によりオンオフ制御されるスイッチ要素を具備し、トランスの一次側に流れる電流を前記スイッチ要素でスイッチングすることにより前記トランスの二次側に前記制御電圧を発生するフライバックコンバータからなり、前記制御部は、前記極間電圧に応じて前記駆動信号のオンデューティおよび周波数を変化させることにより、前記制御電圧の大きさを変化させることがより望ましい。
【0012】
この負荷制御装置において、前記素子駆動部は、前記制御部から出力される周期的な駆動信号によりオンオフ制御されるスイッチ要素を具備し、トランスの一次側に流れる電流を前記スイッチ要素でスイッチングすることにより前記トランスの二次側に前記制御電圧を発生するフライバックコンバータからなり、前記制御部は、前記極間電圧に応じて前記トランスの一次側に印加される電圧の大きさを変化させることにより、前記制御電圧の大きさを変化させることがより望ましい。
【0013】
この負荷制御装置において、前記制御部は、前記制御電圧を上昇させてから所定時間に亘っては、前記極間電圧が低下しても前記制御電圧を低下させない不感期間とすることがより望ましい。
【0014】
この負荷制御装置において、前記制御部は、前記スイッチ部がオンしてから所定時間に亘っては、前記極間電圧に依らずに、前記制御電圧の調節可能な範囲内における最大値に前記制御電圧を維持する始動期間とすることがより望ましい。
【0015】
この負荷制御装置において、前記スイッチング素子はワイドバンドギャップの半導体材料を用いて構成されていることがより望ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、極間電圧が高くなるほど制御電圧が高くなるように、極間電圧検出部で検出された極間電圧の大きさに応じて制御電圧の大きさを変化させるので、制御電圧が固定されている場合に比べて駆動回路の消費電力を小さく抑えられるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】実施形態1の構成を示す概略図である。
【図2】同上の動作の説明図である。
【図3】同上の動作の説明図である。
【図4】同上の動作の説明図である。
【図5】同上の概略構成を示す回路図である。
【図6】同上の動作の説明図である。
【図7】実施形態3の概略構成を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(実施形態1)
本実施形態の負荷制御装置1は、図1に示すように、双方向に流れる電流をオン・オフするスイッチ部としての双方向スイッチ10と、双方向スイッチ10の導通(オン)・遮断(オフ)を切り替える駆動回路20とを備えている。図1の例では、負荷制御装置1は、交流電源32から負荷(電気機器等)31への供給電力のスイッチングに用いられており、双方向スイッチ10が交流電源32と負荷31との間に挿入されている。
【0019】
双方向スイッチ10は、それぞれトランジスタからなる第1および第2のスイッチング素子11,12を一体に有する素子である。なお、以下では第1および第2のスイッチング素子11,12に共通する点については、両スイッチング素子11,12を特に区別せずに説明する。
【0020】
第1および第2の各スイッチング素子11,12は制御端子としてのゲート端子と、第1端子・第2端子としてのドレイン端子とソース端子とを有する。詳しくは後述するが、スイッチング素子11,12は窒化物系半導体などのワイドバンドギャップの半導体材料を用いたFET(Field-EffectTransistor)からなる。ワイドバンドギャップとは、たとえばシリコン(Si)のバンドギャップ(1.1eV)の2倍以上のバンドギャップ(2.2eV以上)をいう。これにより、双方向スイッチ10は、導通(オン)状態での電流経路に存在する電気抵抗であるオン抵抗が比較的低く且つ大電流にも対応可能であって高耐圧のパワーデバイスを実現することが可能になる。ここでいうワイドバンドギャップ半導体とは、たとえば周期律表第2周期の軽元素を構成要素とする半導体と定義されており、窒化物系半導体のほか、炭化珪素(SiC)なども含んでいる。
【0021】
双方向スイッチ10は、第1のスイッチング素子11のドレイン端子・ソース端子間の電流経路と、第2のスイッチング素子12のドレイン端子・ソース端子間の電流経路とが直列に接続されて構成されている。ここでは、両スイッチング素子11,12は、互いのドレイン端子同士が接続され、第1のスイッチング素子11のソース端子が交流電源32に接続され、第2のスイッチング素子12のソース端子が負荷31に接続されている。
【0022】
駆動回路20は、第1および第2の各スイッチング素子11,12のゲート端子・ソース端子にそれぞれ接続されており、各スイッチング素子11,12のゲート端子・ソース端子間に制御電圧としてのゲート電圧Vg1,Vg2を印加する。ここで、駆動回路20は、両方のスイッチング素子11,12に対して同値のゲート電圧を印加するので、以下、各スイッチング素子11,12にそれぞれ印加されるゲート電圧Vg1とゲート電圧Vg2とを特に区別しないときには単に「ゲート電圧Vg」という。
【0023】
駆動回路20は、ゲート電圧Vgを制御することにより、各スイッチング素子11,12のドレイン端子・ソース端子間の電流経路の導通・遮断を切り替え、双方向スイッチ10をオンオフ制御する。スイッチング素子11,12は、ゲート電圧Vgが所定の閾値を下回る場合にドレイン端子・ソース端子間の電流経路が遮断され、ゲート電圧Vgが閾値を超える場合にドレイン端子・ソース端子間の電流経路が導通するノーマリオフ型のスイッチ素子を構成する。
【0024】
ここで、駆動回路20は、双方向スイッチ10にゲート電圧Vgを印加する素子駆動部としてのゲート駆動部21と、ゲート駆動部21の動作を制御する制御部22とを有している。ゲート駆動部21は、出力電圧(ゲート電圧Vg)の大きさが可変である直流電圧源からなる。制御部22は、外部からのオンオフ信号を受け、オンオフ信号が「H」の期間に双方向スイッチ10にゲート電圧Vgが印加され双方向スイッチ10がオンするように、ゲート駆動部21に対して駆動信号を出力する。駆動信号を受けたゲート駆動部21は、駆動信号によって決まる大きさのゲート電圧Vgを第1および第2の両スイッチング素子11,12に印加する。
【0025】
次に、本実施形態における双方向スイッチ10の基本的な構造および動作について簡単に説明する。
【0026】
双方向スイッチ10を構成する各スイッチング素子11,12は、ガリウムナイトライド(GaN)などの窒化系物系半導体材料を用いたFETであって、本実施形態ではAlGaN/GaNヘテロ接合を用いたFETを採用している。
【0027】
このスイッチング素子11,12を用いた双方向スイッチ10は、JFET(junction FET)やMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor FET)の特性と同じく、図2(a)に示すようにゲート電圧Vgの大きさに応じて素子電流Idの最大値が決定される。ここでいう素子電流Idは、双方向スイッチ10の両端間を流れる電流であって、各スイッチング素子11,12のドレイン電流に相当する。
【0028】
図2(a)では、ゲート電圧VgがG1,G2,G3(G1<G2<G3)のそれぞれの場合における、双方向スイッチ10の両端に掛かる電圧(以下、「極間電圧」という)Vs(横軸)と素子電流Id(縦軸)との関係を表している。ここで、ゲート電圧Vg=G1のときの素子電流Idの最大値は「I1」、ゲート電圧Vg=G2のときの素子電流Idの最大値は「I2」、ゲート電圧Vg=G3のときの素子電流Idの最大値は「I3」である(I1<I2<I3)。つまり、双方向スイッチ10は、ゲート電圧Vgが高くなるほど両端間に流せる電流の最大値が大きくなる。
【0029】
なお、ゲート電圧Vgが十分大きければ図2(a)に示すように極間電圧Vsと素子電流Idとは略比例関係にある。図2(a)の例では、極間電圧Vs=V1のときに素子電流Id=I1、極間電圧Vs=V2のときに素子電流Id=I2、極間電圧Vs=V3のときに素子電流Id=I3となる(V1<V2<V3)。
【0030】
また、各スイッチング素子11,12は、ジャンクションゲート構造を持ち、図2(b)に示すようにゲート電圧Vg(横軸)が大きくなるに連れてゲート端子から流れ込むゲート電流Ig(縦軸)が増加する特性を有している。そのため、スイッチング素子11,12はゲート電圧Vgが大きくなればゲート電力(Vg×Ig)も大きくなる。このゲート電力は、スイッチング素子11,12をオンするために駆動回路20のゲート駆動部21から供給されるので、ゲート電圧Vgが大きくなると駆動回路20の消費電力が増加することになる。
【0031】
ところで、本実施形態の負荷制御装置1は、双方向スイッチ10の両端に掛かる極間電圧Vsを検出する極間電圧検出部40を駆動回路20にさらに備えており、極間電圧検出部40の検出値が制御部22へ入力されるように構成されている。ここでいう極間電圧Vsは、第1のスイッチング素子11のソース端子と第2のスイッチング素子12のソース端子との間に生じる電圧であって、双方向スイッチ10の両端間を通して負荷31に流れる負荷電流(=素子電流)ILの大きさに応じて変動する。
【0032】
制御部22は、外部から入力されるオンオフ信号と、極間電圧検出部40から入力される検出値(極間電圧Vs)との両方に基づいて、ゲート駆動部21に与える駆動信号を決定する。つまり、制御部22は、オンオフ信号が「H」の期間において、極間電圧Vsの大きさに応じたゲート電圧Vgが双方向スイッチ10に印加されるように、ゲート駆動部21に与える駆動信号を調節する。ここでは、制御部22は極間電圧検出部40の検出値が大きくなるほどゲート電圧Vgが大きくなるように、駆動信号を変化させる。したがって、双方向スイッチ10は、極間電圧検出部40の検出値に応じたゲート電圧Vgで駆動されることになる。
【0033】
以下の説明では、駆動回路20がゲート電圧Vgの大きさをG1,G2,G3の3段階で変化させる場合を例示し、駆動回路20がゲート電圧Vgを切り替えるときの基準となる極間電圧Vsの閾値をV1,V2,V3(V1<V2<V3)とする(図2(a)参照)。要するに、制御部22は、極間電圧VsがVs≦V1のときにゲート電圧Vg=G1となり、極間電圧VsがV1<Vs≦V2のときにゲート電圧Vg=G2となり、極間電圧VsがV2<Vs≦V3のときにゲート電圧Vg=G3となるように、駆動信号を決定する。また、双方向スイッチ10を流れる負荷電流ILの上限値はI3であって、負荷電流ILと極間電圧Vsとは負荷電流IL=I1のときに極間電圧Vs=V1、負荷電流IL=I2のときに極間電圧Vs=V2という関係にある(I1<I2<I3)。
【0034】
次に、本実施形態の負荷制御装置1の動作について図3のタイムチャートを参照して説明する。なお、図3中(a)はオンオフ信号、(b)はゲート電圧Vg、(c)は負荷電流IL、(d)は極間電圧Vsを表している。
【0035】
図3(a)に示すオンオフ信号が「H」になると、制御部22からの駆動信号によりゲート駆動部21が駆動され、ゲート駆動部21からのゲート電圧Vg(図3(b))により双方向スイッチ10がオンして負荷31に負荷電流IL(図3(c))が流れ始める。ここで、駆動回路20は、オンオフ信号が「H」に変化した直後にはゲート電圧VgをG1,G2,G3のうち最も低いG1に設定する。したがって、制御部22は、極間電圧検出部40で検出される極間電圧Vs(図3(d))がV1以下であれば、ゲート電圧Vgを初期値(G1)から変化させないように駆動信号を固定する(図3の「T1」の期間)。
【0036】
負荷電流ILが増加してI1に達し、極間電圧VsがV1を超えると、制御部22は、ゲート電圧VgをG1からG2(>G1)に変化させるように、ゲート駆動部21に与える駆動信号を変化させる。その後、制御部22は、極間電圧検出部40で検出される極間電圧VsがV1<Vs≦V2の範囲内にある間は、ゲート電圧VgをG2から変化させないように駆動信号を固定する(図3の「T2」の期間)。
【0037】
負荷電流ILがさらに増加してI2に達し、極間電圧VsがV2を超えると、制御部22は、ゲート電圧VgをG2からG3(>G2)に変化させるように、ゲート駆動部21に与える駆動信号を変化させる。その後、制御部22は、極間電圧検出部40で検出される極間電圧VsがV2<Vs≦V3の範囲内にある間は、ゲート電圧VgをG3から変化させないように駆動信号を固定する(図3の「T3」の期間)。
【0038】
すなわち、駆動回路20は、極間電圧検出部40で検出される極間電圧Vsが所定の閾値を超える度に、双方向スイッチ10に印加されるゲート電圧Vgを高くするように動作する。
【0039】
その後、オンオフ信号が「L」になると、制御部22からの出力が停止してゲート駆動部21の動作が停止し、ゲート電圧Vgがゼロになることにより双方向スイッチ10がオフして負荷電流ILが停止する。再びオンオフ信号が「H」になると、制御部22からの駆動信号によりゲート駆動部21が再駆動され、ゲート駆動部21からのゲート電圧Vg(=G1)により双方向スイッチ10がオンして負荷31に負荷電流ILが流れ始める(図3の「T4」の期間)。
【0040】
また、オンオフ信号が「H」の期間中において、負荷電流ILは増加するだけではなく減少することもあるため、一旦閾値を超えた極間電圧Vsが、負荷電流ILの減少に伴い低下して閾値を下回る場合がある。この場合における負荷制御装置1の動作について図4のタイムチャートを参照して以下に説明する。なお、図4中(a)はオンオフ信号、(b)はゲート電圧Vg、(c)は負荷電流IL、(d)は極間電圧Vsを表している。
【0041】
オンオフ信号が「H」になった後の図4中「T1」〜「T3」の期間においては、駆動回路20は、図3の場合と同様に、負荷電流ILが増加して極間電圧Vsが上昇するのに伴ってゲート電圧VgをG1,G2,G3の順に切り替える。
【0042】
負荷電流ILが減少してI2に達し、極間電圧VsがV2以下になると、制御部22は、ゲート電圧VgをG3からG2に変化させるように、ゲート駆動部21に与える駆動信号を変化させる。その後、制御部22は、極間電圧検出部40で検出される極間電圧VsがV1<Vs≦V2の範囲内にある間は、ゲート電圧VgをG2から変化させないように駆動信号を固定する(図4の「T4」の期間)。
【0043】
負荷電流ILがさらに減少してI1に達し、極間電圧VsがV1以下になると、制御部22は、ゲート電圧VgをG2からG1に変化させるように、ゲート駆動部21に与える駆動信号を変化させる。その後、制御部22は、極間電圧検出部40で検出される極間電圧VsがVs≦V1の範囲内にある間は、ゲート電圧VgをG1から変化させないように駆動信号を固定する(図4の「T5」の期間)。
【0044】
すなわち、駆動回路20は、極間電圧検出部40で検出される極間電圧Vsが所定の閾値以下になる度に、双方向スイッチ10に印加されるゲート電圧Vgを低くするように動作する。
【0045】
次に、本実施形態の負荷制御装置1の具体的な構成について図5を参照して説明する。なお、図1ではスイッチング素子11,12の等価回路で双方向スイッチ10が表されていたのに対し、図5では双方向スイッチ10は1つの素子として表されているが、いずれの双方向スイッチ10も機能は同一である。
【0046】
本実施形態の負荷制御装置1は、ゲート駆動部21が、トランス23と、トランス23の一次巻線231に直列に接続されたスイッチ要素としてのトランジスタ(ここではMOSFET)24とを有するフライバックコンバータから構成されている。ここで、ゲート駆動部21は、第1および第2の各スイッチング素子11,12のゲート端子・ソース端子間にゲート電圧Vg1,Vg2をそれぞれ印加するため、第1の二次巻線232と第2の二次巻線233とを有するトランス23が用いられている。
【0047】
一次巻線231とトランジスタ24との直列回路には、直流電源(図示せず)から一定の直流電圧Vddが印加されており、トランジスタ24のゲート端子には制御部22から周期的な矩形波からなる駆動信号が入力されている。これにより、駆動信号が「H」、「L」を交互に繰り返すことによって一次巻線231に間欠的に電流が流れ、第1および第2の各二次巻線232,233に電圧が発生することになる。
【0048】
第1の二次巻線232は、両端間にダイオードD1を介してコンデンサC1が接続されており、電圧発生時にダイオードD1を介してコンデンサC1を充電する。同様に、第2の二次巻線233は、両端間にダイオードD2を介してコンデンサC2が接続されており、電圧発生時にダイオードD2を介してコンデンサC2を充電する。各コンデンサC1,C2は、それぞれ第1および第2の各スイッチング素子11,12のゲート端子・ソース端子間に接続されている。
【0049】
これにより、ゲート駆動部21は、コンデンサC1の両端に生じる電圧をゲート電圧Vg1として第1のスイッチング素子11に印加し、コンデンサC2の両端に生じる電圧をゲート電圧Vg2として第2のスイッチング素子12に印加する。第1のスイッチング素子11に印加されるゲート電圧Vg1と第2のスイッチング素子12に印加されるゲート電圧Vg2とは、たとえば両二次巻線232,233の巻数比を調節するなどして異なる値とすることもできるが、本実施形態では同値である。
【0050】
一方、制御部22は、正弦波を発生する発振器25と、ゲート駆動部21に対して駆動信号を出力するコンパレータ26とを有している。
【0051】
発振器25は、外部からのオンオフ信号を入力とし、オンオフ信号が「H」の期間に正弦波を出力し、オンオフ信号が「L」の期間には正弦波の出力を停止する。コンパレータ26の一方の入力には発振器25の出力が接続され、他方の入力には極間電圧検出部40の出力が比較部41およびD/A変換器42を介して接続されている。
【0052】
比較部41には、極間電圧検出部40から双方向スイッチ10の両ソース端子S1,S2間に生じる極間電圧Vsに応じた検出電圧が入力される。比較部41は、極間電圧検出部40から入力された検出電圧を、駆動回路20がゲート電圧Vgを切り替えるときの基準となる極間電圧Vsの各閾値V1,V2,V3(V1<V2<V3)とそれぞれ比較する。D/A変換器42は、比較部41の比較結果に応じた大きさの参照電圧V10をコンパレータ26の基準電圧として出力する。
【0053】
コンパレータ26は、参照電圧V10と発振器25の出力とを比較することにより、参照電圧V10の大きさに応じてオンデューティが決まる矩形波を、駆動信号としてゲート駆動部21に出力する。これにより、ゲート駆動部21は、参照電圧V10の大きさに応じたオンデューティにてPWM(Pulse WidthModulation)制御され、下記数1の式で表されるゲート電圧Vg(=Vg1=Vg2)を発生することになる。数1では、Dは駆動信号のオンデューティ、Nsはトランス23の二次巻線232,233の巻数、Npは一次巻線231の巻数、Vddは一次巻線231とトランジスタ24との直列回路に印加される直流電圧を表している。
【0054】
【数1】

【0055】
したがって、ゲート駆動部21から双方向スイッチ10に印加されるゲート電圧Vgは、駆動信号のオンデューティが大きくなるほど高くなるように、駆動信号に応じて変化する。本実施形態では、コンパレータ26の基準電圧(V10)が大きくなるほど、コンパレータ26から出力される駆動信号のオンデューティが大きくなってゲート電圧Vgが高くなるように、コンパレータ26が動作する。
【0056】
次に、上記構成の駆動回路20の動作について図6を参照して説明する。なお、図6中(a)はオンオフ信号、(b)は発振器25の出力、(c)はコンパレータ26の出力(駆動信号)、(d)はゲート電圧Vg(=Vg1=Vg2)を表している。
【0057】
図6(a)に示すオンオフ信号が「H」になると、制御部22の発振器25が正弦波の出力(図6(b))を開始し、コンパレータ26は参照電圧V10(図6(b)参照)と発振器25の出力との比較結果を出力する(図6(c))。ゲート駆動部21は、コンパレータ26の出力する駆動信号を受けてトランジスタ24をスイッチングすることにより、駆動信号のオンデューティが反映された大きさのゲート電圧Vg=G1を双方向スイッチ10に印加する(図6(d))。その後、極間電圧VsがV1以下である間は、コンパレータ26の基準電圧(V10)は変化せず、コンパレータ26から出力される駆動信号のオンデューティは一定に維持されるので、ゲート電圧Vgは初期値(G1)に維持される(図6の「T1」の期間)。
【0058】
負荷電流ILが増加し極間電圧VsがV1を超えると、コンパレータ26の基準電圧(V10)が高くなり、コンパレータ26から出力される駆動信号のオンデューティが大きくなるので、ゲート電圧VgはG1からG2(>G1)に変化する。その後、極間電圧VsがV1<Vs≦V2の範囲内にある間は、コンパレータ26の基準電圧(V10)は変化せず、コンパレータ26から出力される駆動信号のオンデューティは一定に維持されるので、ゲート電圧VgはG2に維持される(図6の「T2」の期間)。
【0059】
すなわち、駆動回路20は、極間電圧検出部40で検出された極間電圧Vsと各閾値V1,V2,V3との比較結果(V10)に応じて、双方向スイッチ10に印加されるゲート電圧Vgを変化させるように動作する。
【0060】
その後、オンオフ信号が「L」になると、制御部22の発振器25が出力を停止し、コンパレータ26の出力が停止してゲート駆動部21の動作が停止し、ゲート電圧Vgがゼロになる。
【0061】
以上説明した構成によれば、負荷制御装置1は、負荷31に流れる負荷電流ILが小さければゲート電圧Vgを低くでき、双方向スイッチ10を駆動するために消費される電力(ゲート電力)を小さく抑えることができるという利点がある。すなわち、駆動回路20は、ゲート電圧Vgを一定値に固定するのではなく、双方向スイッチ10に掛かる極間電圧Vsの大きさに応じてゲート電圧Vgを変化させるので、負荷電流ILの大きさに合わせた適切なゲート電圧Vgで双方向スイッチ10を駆動できる。
【0062】
したがって、負荷制御装置1は、比較的大きな負荷電流ILに対応させられる場合でも、負荷電流ILが小さいときには双方向スイッチ10に印加されるゲート電圧Vgを低く抑えることができる。これにより、負荷制御装置1は、ゲート端子から流れ込むゲート電流Igも小さく抑えることができ、双方向スイッチ10を駆動するために駆動回路20から供給される電力、つまり駆動回路20の消費電力も比較的小さく抑えることが可能になる。
【0063】
また、本実施形態では、駆動回路20は、負荷電流ILの増加に伴いゲート電圧Vsを高くするだけでなく、負荷電流ILの減少に伴いゲート電圧Vsを低下させるので、負荷電流ILが減少した場合でも消費電力を低減することができる。そのため、負荷制御装置1は、双方向スイッチ10がオンした直後に突入電流が生じる負荷31に用いられる場合でも、突入電流で一時的に増加した負荷電流ILが減少した後には、ゲート電圧Vsを低くして駆動回路20の消費電力を低減することができる。
【0064】
ここにおいて、負荷制御装置1は、上述したような突入電流に対応するため、オンオフ信号が「H」に切り替わってから所定の始動期間に亘っては、極間電圧Vsに依らずにゲート電圧Vgを最大値(ここではVg=G3)に維持するように構成されていてもよい。すなわち、始動期間には突入電流によって大きな負荷電流ILが流れることがあるため、制御部22は、双方向スイッチ10がオンした直後の所定時間(始動期間)には、ゲート電圧Vgを最大値に固定して大きな負荷電流ILを流せる状態とする。この始動期間においては、制御部22は、極間電圧検出部40から入力される検出値(極間電圧Vs)が変化しても、ゲート電圧Vgの切り替えは行わない。始動期間が経過すると、負荷制御装置1は、上述したように極間電圧Vsに応じてゲート電圧Vgを切り替える動作に移行する。
【0065】
この構成によれば、双方向スイッチ10がオンした直後に、ゲート電圧Vgが最大値に固定されるので、ゲート電圧VgがG1からG2、G2からG3へと段階的に切り替えられる場合に比べ、ゲート電圧Vgの切り替えに伴う損失を小さく抑えることができる。しかも、始動期間の経過後には、ゲート電圧Vgを低下させることができるので、駆動回路20の消費電力を低減することができる。
【0066】
また、本実施形態の他の例として、負荷制御装置1は、ゲート電圧Vgを上昇させた後の一定時間はゲート電圧Vgを低下させる動作を行わないように構成されていてもよい。すなわち、制御部22は、ゲート電圧Vgを上昇させた時点から一定時間の不感期間を設定し、この不感期間には極間電圧検出部40から入力される検出値(極間電圧Vs)が低下しても、ゲート電圧Vgを低下させる動作は行わない。ただし、不感期間においても、制御部22は、極間電圧Vsの上昇に伴ってゲート電圧Vgを上昇させる動作については行う。不感期間が経過すると、駆動回路20は、その時点での極間電圧Vsに応じてゲート電圧Vgを切り替える動作に移行する。この機能は、たとえばピークホールド回路を用いて、不感期間の間はゲート電圧Vgがピーク値に保持されるように駆動回路20を構成することにより実現される。
【0067】
この構成では、負荷電流ILのリンギングなどにより極間電圧Vsが頻繁に変動する場合に、一旦上がったゲート電圧Vgは不感期間が経過するまでは低下させられることがなく、ゲート電圧Vgの頻繁な切り替えに伴い生じる損失を低減することができる。
【0068】
なお、スイッチング素子11,12はゲート端子とドレイン端子とソース端子とを有するトランジスタであればよく、ワイドバンドギャップの半導体材料を用いたFETに限らず、たとえば一般的なJFETなどであってもよい。
【0069】
また、上記実施形態では、駆動回路20が極間電圧Vsの閾値V1,V2,V3を用いてゲート電圧VgをG1,G2,G3の3段階で変化させる場合を例示したが、この例に限らず、ゲート電圧Vgは極間電圧Vsの大きさに応じて連続的に変化してもよい。すなわち制御部22は、極間電圧Vsが高くなるほどゲート電圧Vgが高くなり、極間電圧Vsが低くなるほどゲート電圧Vgが低くなるように、極間電圧検出部40で検出された極間電圧Vsの大きさに応じてゲート電圧Vgを変化させる構成であればよい。
【0070】
(実施形態2)
本実施形態の負荷制御装置1は、駆動回路20においてゲート電圧Vgを変化させるために駆動信号のオンデューティと共に周波数を変化させる点が実施形態1の負荷制御装置1と相違する。
【0071】
ゲート駆動部21を構成するコンバータは、重負荷状態(負荷抵抗が小さいとき)ではトランス23に電流が連続的に流れる電流連続モードで動作することにより、高効率、低リップルの特性を実現することができる。しかし、駆動信号のオンデューティだけを変化させる方法では、ゲート駆動部21を構成するコンバータは軽負荷時にトランス23に電流が断続的に流れる電流断続モードに入り、電力変換効率の低下、リップル電圧の増加を引き起こすことがある。
【0072】
これらの2つの動作モードのいずれでゲート駆動部21が動作するかは、出力負荷、駆動信号の周波数およびオンディーティのバランスで決定され、下記数2の式でその条件が表される。つまり、数2の条件を満たす場合に、ゲート駆動部21を構成するコンバータは電流連続モードで動作する。数2では、Dは駆動信号のオンデューティ、Tswは周期、ηはコンバータの電力変換効率、RLは負荷抵抗、Nsはトランス23の二次巻線232,233の巻数、Npは一次巻線231の巻数、Lpは一次巻線231のインダクタンスを表している。
【0073】
【数2】

【0074】
そのため、ゲート駆動部21は、負荷抵抗RLが大きい軽負荷状態(ゲート電圧Vgが低いとき、ゲート電流Igが小さいとき)では、駆動信号の周期Tswを短くすることにより、電流連続モードでコンバータを動作させることができる。
【0075】
そこで、本実施形態においては、駆動回路20は、ゲート電圧Vgが低いときほど駆動信号の周期Tswが短くなるように、駆動信号のオンデューティだけでなく周波数も変化させることにより、高効率、低リップルの特性を実現する。
【0076】
駆動信号におけるオンデューティと共に周波数を変化させるための構成は、たとえば図5の回路を基本に、VCO(電圧制御発振器)を発振器25として用い、D/A変換器42の出力を発振器25に入力して周波数を可変とすることにより実現される。この場合、発振器25は、D/A変換器42が出力する参照電圧V10が低いとき、つまりゲート電圧Vgが低いときほど駆動信号の周波数が高く(周期Tswが短く)なるように、参照電圧V10の大きさに応じて発振周波数を制御する。要するに、図6の例においては、制御部22は、「T2」の期間に比べて「T1」の期間で、駆動信号のオンデューティを小さくするとともに、発振器25の発振周波数を高くして駆動信号の周期Tswを短くする。
【0077】
以上説明した本実施形態の負荷制御装置1によれば、駆動回路20は、ゲート電圧Vgを比較的広い範囲で変化させながらも、ゲート駆動部21を高効率、低リップルで動作させることができるという利点がある。
【0078】
その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
【0079】
(実施形態3)
本実施形態の負荷制御装置1は、駆動回路20においてゲート電圧Vgを変化させるために、一次巻線231とトランジスタ24との直列回路に印加される直流電圧Vddを変化させる点が実施形態1の負荷制御装置1と相違する。
【0080】
ゲート駆動部21を構成するフライバックコンバータでは、トランス23の一次側電圧Viと二次側電圧Voとは下記数3の式で表される。数3では、Dは駆動信号のオンデューティ、Nsはトランス23の二次巻線232,233の巻数、Npは一次巻線231の巻数を表している。
【0081】
【数3】

【0082】
そこで、本実施形態では、駆動回路20は、駆動信号のオンデューティを変化させる構成に代えて、一次巻線231とトランジスタ24との直列回路に印加される直流電圧Vddを変化させる構成により、ゲート電圧Vgを可変とする。すなわち、駆動回路20は、トランス23の一次側電圧Viを変化させることにより、二次側電圧Voを変化させることができ、結果的にゲート電圧Vgを変化させることができる。
【0083】
この構成は、図7に示すように、図5の回路から制御部22のコンパレータ26を省略するとともに、一次巻線231に印加される直流電圧Vddの大きさがD/A変換器42が出力する参照電圧V10に応じて決定される構成とすることで実現される。この場合、参照電圧V10の大きさに応じて直流電圧Vddの大きさを決定する電圧調節部(図示せず)が、制御部22の構成要素として設けられる。
【0084】
以上説明した本実施形態の負荷制御装置1によれば、駆動回路20は、駆動信号を固定したままでも直流電圧Vddの大きさを変化させるだけでゲート電圧Vgを変化させることができるので、比較的簡単な回路構成でゲート電圧Vgを変化させることができる。
【0085】
その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
【符号の説明】
【0086】
1 負荷制御装置
10 双方向スイッチ(スイッチ部)
11 (第1の)スイッチング素子
12 (第2の)スイッチング素子
20 駆動回路
21 ゲート駆動部(素子駆動部)
22 制御部
23 トランス
24 トランジスタ(スイッチ要素)
40 極間電圧検出部
Vg1,Vg2 ゲート電圧(制御電圧)
Vs 極間電圧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1端子と第2端子と制御端子とを有するスイッチング素子を用いたスイッチ部と、前記スイッチ部の前記制御端子に制御電圧を印加して前記スイッチ部の前記第1端子・前記第2端子間のオンオフを切り替える駆動回路とを備え、
前記駆動回路は、前記スイッチ部に前記制御電圧を印加する素子駆動部と、前記素子駆動部を制御し前記制御電圧の大きさを決定する制御部と、前記スイッチ部の両端に掛かる電圧を極間電圧として検出する極間電圧検出部とを有し、前記制御部は、前記極間電圧が高くなるほど前記制御電圧が高くなり、前記極間電圧が低くなるほど前記制御電圧が低くなるように、前記極間電圧検出部で検出された前記極間電圧の大きさに応じて前記制御電圧の大きさを変化させることを特徴とする負荷制御装置。
【請求項2】
前記スイッチ部は双方向スイッチからなることを特徴とする請求項1に記載の負荷制御装置。
【請求項3】
前記素子駆動部は、前記制御部から出力される周期的な駆動信号によりオンオフ制御されるスイッチ要素を具備し、トランスの一次側に流れる電流を前記スイッチ要素でスイッチングすることにより前記トランスの二次側に前記制御電圧を発生するフライバックコンバータからなり、前記制御部は、前記極間電圧に応じて前記駆動信号のオンデューティを変化させることにより、前記制御電圧の大きさを変化させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の負荷制御装置。
【請求項4】
前記素子駆動部は、前記制御部から出力される周期的な駆動信号によりオンオフ制御されるスイッチ要素を具備し、トランスの一次側に流れる電流を前記スイッチ要素でスイッチングすることにより前記トランスの二次側に前記制御電圧を発生するフライバックコンバータからなり、前記制御部は、前記極間電圧に応じて前記駆動信号のオンデューティおよび周波数を変化させることにより、前記制御電圧の大きさを変化させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の負荷制御装置。
【請求項5】
前記素子駆動部は、前記制御部から出力される周期的な駆動信号によりオンオフ制御されるスイッチ要素を具備し、トランスの一次側に流れる電流を前記スイッチ要素でスイッチングすることにより前記トランスの二次側に前記制御電圧を発生するフライバックコンバータからなり、前記制御部は、前記極間電圧に応じて前記トランスの一次側に印加される電圧の大きさを変化させることにより、前記制御電圧の大きさを変化させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の負荷制御装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記制御電圧を上昇させてから所定時間に亘っては、前記極間電圧が低下しても前記制御電圧を低下させない不感期間とすることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の負荷制御装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記スイッチ部がオンしてから所定時間に亘っては、前記極間電圧に依らずに、前記制御電圧の調節可能な範囲内における最大値に前記制御電圧を維持する始動期間とすることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の負荷制御装置。
【請求項8】
前記スイッチング素子はワイドバンドギャップの半導体材料を用いて構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の負荷制御装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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