販売分析装置および販売分析方法およびプログラムおよび記録媒体
【課題】着目商品の売上げが伸びない店舗と伸びている店舗を比較し、売れない原因を容易に分析可能な販売分析システムを、店舗内に設定されている防犯カメラ,複合機等の既存のハードウェアを最大限に活用して廉価に構築すること。
【解決手段】
分析サーバ120は、撮像カメラ115から受信した画像と、予め設定されて特定商品の商品レイアウト情報とに基づいて、特定商品のレイアウト位置を通過する通過人数を計数し、また、特定商品が売れた際の販売情報を入力し、さらに、特定の商品について、他の複数の店舗における前記通過人数,前記販売情報とを入力し、特定の商品について、当該店舗及び前記他の複数の店舗における前記通過人数と前記販売情報に基づいて、前記特定商品の販売分析を行う構成を特徴とする。
【解決手段】
分析サーバ120は、撮像カメラ115から受信した画像と、予め設定されて特定商品の商品レイアウト情報とに基づいて、特定商品のレイアウト位置を通過する通過人数を計数し、また、特定商品が売れた際の販売情報を入力し、さらに、特定の商品について、他の複数の店舗における前記通過人数,前記販売情報とを入力し、特定の商品について、当該店舗及び前記他の複数の店舗における前記通過人数と前記販売情報に基づいて、前記特定商品の販売分析を行う構成を特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品の商品販売分析を行う販売分析装置の制御に関する。
【背景技術】
【0002】
店舗の売上分析を行うシステムとして、POS(販売時点管理システム)や入店した客の動線分析を行う仕組みは公知である。
【0003】
特許文献1では、商品の棚割り情報及び着目する商品の棚割り位置を通過する人数及び速度(通過・立寄り)の記録、及び、POSデータに基づいて、商品販売状況の分析及び評価を行う方法が開示されている。
【0004】
この特許文献1で開示される技術によれば、例えば、着目する商品が置かれた場所を通過する速度が遅ければ商品に対する関心が高いと評価され、通過人数が多ければ着目する商品のレイアウトが好適であると評価される。
【特許文献1】特開2003−006414号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、顧客1人1人について動線分析を行うと画像処理負荷が多大なものとなり、システムのハードウェア費用が嵩んでしまう。特に比較的小規模な店舗が多数存在するコンビニエンスストア等には導入し難いという問題点があった。
【0006】
また、特許文献1で開示される技術では、単に通過人数の多寡でレイアウトの適否を判断し、通過速度で関心度を判断しているに過ぎないため、着目する商品が売れない原因を把握し難い場合があるという問題点があった。
【0007】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、防犯カメラ等の既存のハードウェアを最大限に活用して廉価で且つ特定商品の売れ行き不振等の原因を的確に把握することができる仕組を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、店舗内を撮像する少なくとも1台の撮像装置から受信した画像を用いて特定商品の商品販売分析を行う販売分析装置であって、店外及び店内に設置されたセンサのセンサ信号又は店舗入口付近を撮像した画像に基づいて入退店人数を計数する入退店人数計数手段と、前記特定商品の水平位置情報及び垂直位置情報を含む店舗の商品レイアウト情報を記憶するレイアウト情報記憶手段と、前記撮像装置から受信した画像と前記商品レイアウト情報に基づいて、前記特定商品のレイアウト位置を通過する通過人数を計数する通過人数計数手段と、前記特定商品が売れた際の販売情報を入力する販売情報入力手段と、前記特定の商品について、他の複数の店舗における前記入退店人数と前記通過人数と前記販売情報とを入力する他店舗情報入力手段と、前記特定の商品について、前記他の複数の店舗における前記入退店人数と前記通過人数と前記販売情報に基づいて、販売分析を行う販売分析手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、入店人数、ゾーン通過人数、レイアウト、客層が違う等のデータを複数店舗間で比較することで、着目商品の売上げが伸びない店舗と伸びている店舗を比較し、売れない原因を分析することが可能になるというの効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1は、本発明の一実施形態を示す特定商品売上分析システムの構成を示すシステム構成図であり、通常本社又は本部等の管理部門に設置される管理サーバ140以外は各店舗内に設けられる。
【0011】
図1に示すように、本発明の特定商品売上分析システムでは、カメラサーバ110と、分析サーバ120と、POSレジ端末130と、管理サーバ140と、人感センサが、通信回線100を介して互いに接続されている。
【0012】
撮像カメラ115は、所定のパン・チルト・ズーム角度で画像を撮影し、カメラサーバ110に転送する。カメラサーバ110は、記憶部に蓄積した画像データを所定のプロトコルで分析サーバ120に送信する。
【0013】
POSレジ端末130は、売上が発生する時点(販売時点)で、その買上げ商品の値札に付与されているバーコード情報をスキャナーで(読み取り機)で瞬時に読み取り、各種売上情報を記憶装置内に記録するとともに、所定の間隔で、該売上情報(時刻、商品コード、数量、金額、顧客属性)を分析サーバ120に逐次送信する。なお、上記顧客属性とは、購入者の性別(男女)及び年代層(例えば子供(中学生以下)、若者(高校生から30台前半)、中高年(30台後半))を示すコードであり、例えば、男性の子供は1、若者は2、中高年は3、女性の子供は4、若者は5、中高年は6等である。
【0014】
管理サーバ140は、複数の店舗に各々1台設置されている分析サーバ120から売上明細情報を受信して記憶し、日別集計や月末集計の各種サマリー処理を実行し、各サマリーデータをハードディスクに記憶する。この他、管理サーバ140のハードディスクには、各店舗の商品レイアウト情報(商品コードとそれに対応する店舗内のXYZ座標)と基本レイアウト情報(店舗の全体の大きさ、入口の座標、レジ位置の座標(矩形領域)、各商品棚の位置座標(矩形領域)、通路部分の座標、撮像装置の設置位置の座標、分析サーバの設置位置の座標(矩形領域)、人感センサの設置位置の座標)等が記憶されている。
【0015】
人感センサ150は、人の動きを検知した場合、所定の検知信号(動き情報)を分析サーバ120に送信する。人感センサ150は、自動ドアの店内側及び店外側に1つずつ設置されている。人感センサ150の代わりに、自動ドアの店内側及び店外側にあるマットの下に圧力センサを設置しても良い。
【0016】
分析サーバ120は、カメラサーバ110から画像を受信して記憶すると共に、POSレジ端末130から売上情報を受信して記憶し適宜管理サーバ140に送信する。また、分析サーバ120は、人感センサ150から動き情報を受信して記憶する。管理サーバ140は通常本社又は本部等の管理部門に設置され各店舗の分析サーバから売上情報等を受信してハードディスク等の外部記憶装置に記憶する。なお、この管理サーバ140は特定の店舗内に設置しても構わない。
【0017】
また、分析サーバ120は、管理サーバ140に着目する商品についての他店の情報を要求し、管理サーバ140から他店の情報を受信する。これら各情報に基づいて、分析サーバ120は、複数店舗間の特定商品についての売上分析(ゾーン通過分析)を行う。
【0018】
また、分析サーバ120は、店舗の商品レイアウト情報を記憶しており、この商品レイアウト情報及び撮像装置から受信したパン・チルト・ズーム値情報から、撮影した画像のどの領域が特定商品コードを撮影しているか算出することができる。
【0019】
図2は、図1に示した分析サーバ120のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0020】
分析サーバ120は、図2に示すように、例えば、CPU31と、RAM32と、ROM33と、LANアダプタ34と、液晶パネル&I/F35と、通信回線I/F36と、スキャンエンジン37と、ハードディスク38とプリントエンジン39とを備え、これらがシステムバス30を介して互いに接続されている。
【0021】
CPU31は、ROM33や,ハードディスク38に記憶保存されたプログラムを直接又はRAM32上に読み出して実行することにより、装置全体を統括制御する。
【0022】
RAM32は、CPU31の作業領域として使用される。LANアダプタ34は、通信回線100に接続するための通信インターフェースである。ハードディスク28は、オペレーションシステムや後述する図3に示すテーブルや後述する図4〜図7に示すフローチャートに対応するプログラム等を記憶管理する。
【0023】
液晶パネル&I/F35には、タッチパネル付き表示部と、各種操作キーが設けられている。
【0024】
通信回線I/F36は、公衆回線を介して外部と通信する(例えばファクシミリ通信する)ためのものである。スキャンエンジン37は、原稿を読み取って画像データとして入力する。プリントエンジン39は、画像データに基づいて記録シート上に画像形成する。
【0025】
本実施形態では、分析サーバ120としてスキャンエンジン37、ファックス送信用の通信I/Fや、プリントエンジン39を備えたMFP(Multi Function peripheral:マルチファンクション周辺機器、多機能プリンタ、又は複合機ともいう)を用いる構成を例として説明するが、MFPの代わりにパーソナルコンピュータやパーソナルコンピュータ内臓のいわゆるキオスク端末等を用いても良い。
【0026】
なお、図1に示したカメラサーバ110,管理サーバ140は、通常のパーソナルコンピュータで構成され、CPU,ROM,RAM,ハードディスク,LANアダプタ等を有する。そして、CPUは、ハードディスク等の記録媒体に記憶されたプログラムをRAM上に読み出して各種制御を実行可能である。
【0027】
また、図1に示したPOSレジ端末130も、CPU,ROM,RAM,LANアダプタ等を有し、CPUがROMに記憶されたプログラムをRAM上に読み出して各種制御を実行可能である。
【0028】
図3は、図1に示した管理サーバ140のハードディスクや分析サーバ120のハードディスク38に記憶される商品売上別店舗別日次売上サマリーファイル、及び、店舗別日次売上サマリーファイルのファイルレイアウトを示すデータ構成図である。
【0029】
図3において、301は商品売上別店舗別日次売上サマリーファイル、302は店舗別日次売上サマリーファイルを示す。
【0030】
店舗IDは、書く店舗を示すコードを示す。商品コードは、各商品に割当てられた一意のコードを示す。
【0031】
商品レイアウト座標は、ハードディスクに記憶されている商品レイアウト情報から商品コードをキーにして読み出した各店舗の起点からのX座標,Y座標,Z座標(床からの高さ)を〔cm〕単位で表したものである。
【0032】
通過人数は、所定の商品のレイアウト場所を通過した人数を示す。顧客属性は、v6つの数字から構成され、各々、男性の子供、男性の若者、男性の中高年、女性の子供、女性の若者、女性の中高年に属する客の百分率を意味する。
【0033】
以下、図4,図5を参照して、撮像装置115が撮影した画像をカメラサーバ110経由で分析サーバ120に送信して分析サーバ120にて「動き分析」を行う処理について説明する。
【0034】
図4は、本発明の特定商品売上分析システムにおける第1の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、動き分析処理に対応する。
【0035】
なお、図4でステップS401乃至ステップS402は撮像装置115が実行する。また、ステップS421乃至ステップS422はカメラサーバ110のCPUがハードディスクに格納されるプログラムをRAM上に読み出して実行する。さらに、ステップS441乃至ステップS446は分析サーバ120のCPU31がハードディスク38に格納されるプログラムをRAM32上に読み出して実行することにより実現される。
【0036】
ステップS401では、撮像装置115が所定のパン・チルト・ズーム値及びフレームレートで画像を撮影する。ステップS402では、撮像装置115は、撮影した画像データをカメラサーバ110に送信する。なお、撮像装置115のパン・チルト・ズーム値は分析サーバ120からカメラサーバ110経由で撮像送致115に送信して設定変更することが可能である(設定変更についてはフローチャートには示さず)。
【0037】
ステップS421では、カメラサーバ110のCPUが、撮像装置115から画像データを受信し、RAM等の記憶部に記憶する。次に、ステップS422では、カメラサーバ110のCPUは、ステップS421で受信した画像データを分析サーバ120に送信し、ステップS421に処理を戻す。
【0038】
ステップS441で、分析サーバ120のCPU31は、カメラサーバ110から画像データを受信すると、ステップS442において、ステップS441で受信した画像データをRAM32経由で又は直接ハードディスク38に記憶する。
【0039】
次に、ステップS443において、分析サーバ120のCPU31は、動き検知指定があるか否かを判定する。なお、動き検知指定は、売上げ分析プログラムの環境設定オプションで分析対象となる1つ又は複数の商品コードと共に指定され、ハードディスク38に予め記憶されている。
【0040】
ステップS443で、動き検知指定がないと判定した場合、分析サーバ120のCPU31は、ステップS442に処理を戻す。
【0041】
一方、ステップS443で、動き検知指定があると判定した場合には、分析サーバ120のCPU31は、ステップS444に処理を進める。
【0042】
ステップS444では、分析サーバ120のCPU31は、ハードディスク38に格納される商品レイアウト情報、及び対象の商品コード、及び撮像装置115から受信したパン・チルト・ズーム値情報に基づいて、撮影した画像のどの領域が分析対象の商品コードの商品のレイアウト位置を撮影しているか算出し、各部分の画像フレームを前後比較して画像フレームの差異(動き)があるかを判定する。
【0043】
そして、図5の(1)→(2)に示すように、動きがある(画像フレームが変化した)が「動きフラグ」が「オフ」の場合は、対象商品の「動きフラグ」を「オン」にする。この場合、対象商品の領域に人が遣って来た、又は、人が立ち去ったことを示す。
【0044】
図5は、対象商品の画像フレーム,動きフラグ,更新フラグの状態遷移を示す模式図であり、(1)(2)(3)(4)の順で時系列に並べてある。
【0045】
また、図5の(3)→(4)に示すように、対象商品の「動きフラグ」が「オン」で且つ動きがない(フレームが変化していない)場合は、対象商品の「更新フラグ」を「オン」にして対象商品の「動きフラグ」を「オフ」にする。この場合、対象商品の領域で人が立ち止まったことを示す。
【0046】
ここで、「動きフラグ」及び「更新フラグ」とは、上述した分析対象商品のそれぞれに対してRAM32上に設けられるものであり、分析対象商品が10個あれば各々10個分がRAM32上に領域確保される。
【0047】
次にステップS445において、分析サーバ120のCPU31は、所定部分で動きが有るか否かを判定する。詳細には、いずれか一つの対象商品について「更新フラグ」が「オン」の場合は所定部分の動きが有ると判定し、全ての対象商品の「更新フラグ」が「オフ」の場合は動きがないと判定する。
【0048】
ステップS445で、動きがないと判定した場合には、分析サーバ120のCPU31は、ステップS442に処理を戻す。
【0049】
一方、ステップS445で、動きが有ると判定した場合には、分析サーバ120のCPU31は、ステップS446に処理を進める。
【0050】
そして、ステップS446では、分析サーバ120のCPU31は、「更新フラグ」が「オン」の対象商品について、RAM32上に保持される「動き件数」にそれぞれ「1」を加算し、「更新フラグ」を「オフ」にして、処理をステップS441に戻す。
【0051】
以上の処理によって、ある対象商品を設置した場所を、人が通過すれば、動き件数「動き件数」が加算されることになる。
【0052】
以下、図6を参照して、人感センサ150が検知した動きを動き情報として分析サーバ120に送信して人感センサ150の検知タイミングにより入店/退店/同時入退店の分析を行う処理について説明する。
【0053】
図6は、本発明の特定商品売上分析システムにおける第2の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、入店/退店分析処理に対応する。
【0054】
なお、図4でステップS501乃至ステップS502は人感センサ150が実行する。また、ステップS521乃至ステップS531は分析サーバ120のCPU31がハードディスク38に格納されるプログラムをRAM32上に読み出して実行することにより実現される。
【0055】
ステップS501では、人感センサ150が動き検知待ち状態にあり、動きを検知すると処理をステップS502に進める。ステップS502では、人感センサ150が動き情報(店外/店内のセンサの区分及び検知時刻)を分析サーバ120に送信する。
【0056】
ステップS521では、分析サーバ120のCPU31は、動き情報を受信し、ステップS522において、該受信した動き情報をハードディスク38に記憶している動き情報ファイルに追加する。
【0057】
次に、ステップS523において、分析サーバ120のCPU31は、最後に追加された動き情報の区分が店外であるか否かを判定し、処理を分岐する。店外であると判定した場合には、処理をステップS524に進め、店外でないと判定した場合(つまり区分が店内側の場合)は、処理をステップS528に進める。
【0058】
ステップS524では、分析サーバ120のCPU31は、最後に追加された店外側の動き情報の時刻から所定時間以内前の時刻(例えば3秒以内前の時刻)で既に店内側の動きを検知しているかを判定する。そして、既に店内側の動きを検知していると判定した場合には、分析サーバ120のCPU31は、処理をステップS525に進め、一方、店内側の動きを検知していないと判定した場合には、処理をステップS521に戻す。なお、ステップS521に戻すのは、店外側だけでセンサが動きを検知したが未だ単発の検知である場合を意味し、この時点では入店や退店の動きとは判断しないからである。
【0059】
ステップS525では、分析サーバ120のCPU31は、店内側の検知と新しい店外側の検知が所定の時間差未満(例えば0.5秒未満)であるかを判定する。所定の時間差未満の場合は、分析サーバ120のCPU31は、処理をステップS526に進め、一方、所定の時間差以上の場合は処理をステップS527に進める。
【0060】
ステップS526では、分析サーバ120のCPU31は、自動ドアのフットスイッチ又は人感センサ及び駆動モータのタイムラグからして別々の人が店内側と店外側で検知されたものと判断して、入店人数及び退店人数にそれぞれ「1」を加算し、ステップS521に処理を戻す。なお、入店人数及び退店人数は、RAM32内に確保されているものとする。
【0061】
また、ステップS527では、店内側の人が店外側に移動したものとして退店人数に「1」を加算し、ステップS521に処理を戻す。
【0062】
一方、ステップS523で、最後に追加された動き情報の区分が店外でない(即ち、店内である)と判定した場合には、分析サーバ120のCPU31は、処理をステップS524に進める。
【0063】
ステップS528では、最後に追加された店内側の動き情報の時刻から所定時間以内前の時刻(例えば3秒以内前の時刻)で既に店外側の動きを検知しているかを判定する。既に店外側の動きを検知していると判定した場合には、分析サーバ120のCPU31は、処理をステップS529に進め、一方、店外側の動きを検知していないと判定した場合には、処理をステップS521に戻す。ステップS521に戻るのは、店内側だけでセンサが動きを検知したが未だ単発の検知である場合を意味し、この時点では入店や退店の動きとは判断しない。
【0064】
ステップS529では、分析サーバ120のCPU31は、店外側の検知と新しい店内側の検知が所定の時間差未満(例えば0.5秒未満)であるかを判定する。所定の時間差未満の場合は、分析サーバ120のCPU31は、処理をステップS530に進め、一方、所定の時間差以上の場合は処理をステップS531に進める。
【0065】
ステップS530では、分析サーバ120のCPU31は、自動ドアのフットスイッチ又は人感センサ及び駆動モータのタイムラグからして別々の人が店内側と店外側で検知されたものと判断して、入店人数及び退店人数にそれぞれ「1」を加算し、ステップS521に処理を戻す。
【0066】
また、ステップS531では、店外側の人が店内側に移動したものとして入店人数に「1」を加算し、ステップS521に処理を戻す。
【0067】
以上の処理により、入店人数及び退店人数をカウントすることができる。
【0068】
以下、図7〜図10を参照して、分析サーバ120が受信した各情報に基づいて複数店舗間の特定商品についての分析を行う処理について説明する。
【0069】
図7は、本発明の特定商品売上分析システムにおける第3の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、特定商品売上分析処理に対応する。なお、ステップS621乃至ステップS630は分析サーバ120のCPU31がハードディスク38に格納されるプログラムをRAM32上に読み出して実行することにより実現される。また、ステップS641乃至ステップS642は管理サーバ140のCPUがハードディスクに格納されるプログラムをRAM上に読み出して実行することにより実現される。
【0070】
まず、ステップS621では、分析サーバ120のCPU31は、液晶パネル&I/F35に、図8に示す複数店舗間比較分析条件入力画面を表示する。ここで、図8を用いて複数店舗間比較分析条件入力画面を説明する。なお、液晶パネルとしていわゆるタッチパネルを用いることを想定しているが、分析サーバにキーボードやマウス等の入力手段を接続しても良い。
【0071】
図8は、本発明の特定商品売上分析システムにおける複数店舗間比較分析条件入力画面の一例を示す図である。
【0072】
図8において801は店舗名表示であり、当該店舗の名称が表示される。
【0073】
802〜808は分析条件入力部である。比較条件入力部802では、「売上略同一店舗間比較」か「入店人数略同一店舗間比較」か「顧客属性略同一店舗間比較」かのいずれかを選択する。これにより、当該店舗と比較分析する店舗が絞りこまれる。
【0074】
なお、「売上略同一店舗間比較」は、特定期間の店舗総売上が略同一の複数店舗間の比較分析を行うためのものである。また、「入店人数略同一店舗間比較」は、特定期間の入退店人数が略同一の複数店舗間の比較分析を行うためのものである。さらに、「顧客属性略同一店舗間比較」は、特定期間の入退店顧客の属性が略同一の複数店舗間の比較分析を行うためのものである。
【0075】
グラフ印刷入力部803では、グラフ印刷の「あり」/「なし」のいずれかを選択する。「あり」が選択されると、比較分析結果グラフが印刷される。
【0076】
グラフ種別入力部804では、例えば、「日次推移グラフ」、「週次推移グラフ」、「月次推移グラフ」のいずれかを選択する。この選択結果に基づいて、「日次」、「週次」、又は「月次」で当該店舗と他の店舗とを比較可能なグラフが表示される。
【0077】
比較商品入力部805では、比較分析する対象の商品、又は商品シリーズを選択する。これにより比較分析する商品が決定される。
【0078】
比較期間入力部806では、例えば、「直近1週間」、「直近2週間」、「直近1ヶ月間」、「直近3ヵ月」のいずれかを選択する。これにより、比較分析する期間が決定される。
【0079】
比較店対象地域入力部807では、例えば、「同一地方内他店舗」、「同一県内他店舗」、「同一市区町村内他店舗」のいずれかを選択する。これにより、比較分析する店舗が絞りこまれる。
【0080】
比較分析コメント入力部808では、比較分析コメントの「あり」又は「なし」を選択する。「あり」が選択されると、予めハードディスク38に記憶されていた比較分析コメントが、比較分析結果に基づいて選択されて表示される。
【0081】
809は「分析開始」ボタンであり、このボタンが押下されると、複数店舗間比較分析条件の入力が確定し、複数店舗間比較分析が開始される。
【0082】
以下、図7のフローチャートの説明に戻る。
【0083】
ステップS622では、分析サーバ120のCPU31は、図8に示す複数店舗間比較分析条件入力画面で各項目を選択しての分析条件の入力を受け付ける。
【0084】
そして、ステップS623において、分析サーバ120のCPU31は、「分析開始」ボタン809の押下を検知した(即ち、分析開始指示有り)か否かを判定し、まだ分析開始指示がないと判定した場合には、分析サーバ120のCPU31は、ステップS621に処理を戻し、引き続き分析条件の入力を受け付ける。
【0085】
一方、ステップS623で、分析開始指示があったと判定した場合には、分析サーバ120のCPU31は、ステップS624に処理を進める。
【0086】
なお、図示しないが、「分析開始」ボタン809の押下を検知した場合でも、分析条件が正しく選択されていない場合には、エラーメッセージを表示してから処理をステップS621に戻すものとする。
【0087】
ステップS624では、分析サーバ120のCPU31は、ステップS622で入力された分析条件内の「比較条件」で「略同一」とされた項目を対象期間について集計する。例えは、「比較条件」で「売上略同一店舗間比較」が選択され、「比較期間」で「直近1週間」が選択された場合、「直近1週間」の「総売り上げ」を集計するものとする。
【0088】
次に、ステップS625では、分析サーバ120のCPU31は、他店舗の情報を要求するために、ステップS622で入力された分析条件と当該店舗の店舗コード(予め設定されハードディスク38に格納されている)と略同一と指定された項目名称(例えば「直近1週間の売上額」)とその数値(ステップS624で集計した数値)を、管理サーバ140に送信する。
【0089】
ステップS641において、管理サーバ140のCPUは、他店舗の情報要求を受信し、ステップS642において、要求された情報を抽出し(上記の例でいえば、「直近1週間」の「総売上額」が略同一の「同一県内の店舗」の「店舗コード」及び「店舗名称」、「直近1週間」の「日別」の「総売上金額」、選択された商品の「売上直近1週間」の「日別売上額」や「日別入店人数」や同一商品の「ゾーン通過人数」や「ゾーンレイアウト情報」や、「顧客属性情報」や「基本レイアウト情報」を抽出する)、分析サーバ120に送信する。なお、ゾーンとは、対象商品に対応する店舗内のエリアを示す。
【0090】
なお、抽出する他店舗の選択は、比較期間の選択された商品の売上額が多い店舗で、かつ、最も比較条件に近い(上記の例で言えば「直近1週間」の「総売上額」が最も近い)店舗を1つ又は2〜3店舗選択する。
【0091】
ステップS626では、分析サーバ120のCPU31は、管理サーバ140が送信する他店舗情報の受信待ち状態にあり、他店舗情報を受信してRAM32に記憶すると処理をステップS627に進める。
【0092】
ステップS627では、分析サーバ120のCPU31は、管理サーバ140から他店舗情報を正常に受信完了したかを判定し、正常に受信完了していないと判定した場合には、ステップS625に処理を戻し、再受信する。
【0093】
一方、ステップS627で、分析サーバ120のCPU31は、管理サーバ140から他店舗情報を正常に受信完了したと判定した場合には、処理をステップS628に進める。
【0094】
そして、ステップS628では、分析サーバ120のCPU31は、受信してRAM32に記憶した他店舗情報とハードディスク38に記憶している自店舗の情報とに基づいて比較分析処理を行う。なお、比較分析処理の詳細は図9で説明する。
【0095】
次に、ステップS629において、分析サーバ120のCPU31は、図10に示すような比較グラフと不図示の「戻る」ボタンを液晶パネルに表示し、ステップS622で比較グラフフを印刷する旨の指定(「グラフ印刷あり」)が入力されていた場合は、この比較グラフをプリントエンジン39により印刷する。
【0096】
そして、ステップS630において、分析サーバ120のCPU31は、図8に示した画面の「終了」ボタン810が押下されたかを判定し、押下されていないと判定した場合には、処理をステップS621に戻す。
【0097】
一方、ステップS630で、分析サーバ120のCPU31は、図8に示した画面の「終了」ボタン810が押下されたと判定した場合には、そのまま処理を終了する。
【0098】
図9は、本発明の特定商品売上分析システムにおける第4の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、図7のステップS628の比較分析処理に対応する。なお、ステップS701乃至ステップS737は分析サーバ120のCPU31がハードディスク38に格納されるプログラムをRAM32上に読み出して実行することにより実現される。
【0099】
まず、ステップS701において、分析サーバ120のCPU31は、分析条件として選択された商品の自店舗の売上を、選択された比較期間について集計する。例えば、「直近1週間」の「新食感シリーズ弁当」の「日別」の売上を集計する。
【0100】
次に、ステップS702において、分析サーバ120のCPU31は、受信した他店舗の選択した商品の売上と日別及び1週間の合計額で比較し、自店を基準とした他店の選択した商品の日別の売上額の百分率を計算してRAM32のワークエリアに記憶する。
【0101】
ステップS703では、分析サーバ120のCPU31は、ステップS622で選択された比較条件に基づいて、処理を分岐する。
【0102】
「売上略同一店間比較」が選択されている場合には、分析サーバ120のCPU31は、処理をステップS711に進める。また、「入店人数略同一店間比較」が選択されている場合は、処理をステップS721に進める。また、「客属性略同一店間比較」が選択されている場合には、処理をステップS731に進める。
【0103】
ステップS711乃至ステップS717は、ステップS622で売上が略同一の店舗間の比較を指定した場合の処理を示す。以下、詳細に説明する。
【0104】
ステップS711において、分析サーバ120のCPU31は、比較期間について自店の入店人数を日別に集計して、ハードディスク38に記憶されている図3に示した店舗別日次売上サマリー302を更新する。なお、店舗別日次売上サマリー302は、比較分析の有無に関係なく、予め翌日に、前日分のサマリー処理を早朝にバッチ処理等で実行しておいても良い。
【0105】
次に、ステップS712において、分析サーバ120のCPU31は、受信した他店舗の選択した期間の入店人数と自店の日別入店人数を日別に比較し、自店を基準とした他店の選択した期間の日別の入店数の百分率及び標準偏差を計算してRAM32のワークエリアに記憶する。
【0106】
次に、ステップS713において、分析サーバ120のCPU31は、比較期間について選択した商品に対応するゾーンの通過人数を日別に集計して、ハードディスク38に記憶されている図3に示す商品別店舗別日次売上サマリー301を更新する。なお、商品別店舗別日次売上サマリーは比較分析の要求の有無に関係なく、予め翌日に、前日分のサマリー処理を、早朝にバッチ処理等で実行しておいても良い。
【0107】
次に、ステップS714において、分析サーバ120のCPU31は、受信した他店舗の選択した期間の選択した商品に対応するゾーンの通過人数と自店のゾーン通過人数を日別に比較し、自店を基準とした他店の選択した商品に対応する日別のゾーン通過人数の百分率及び標準偏差を計算してRAM32のワークエリアに記憶する。
【0108】
次に、ステップS715において、分析サーバ120のCPU31は、受信した他店舗の選択した商品のゾーンレイアウト情報を比較する。具体的には、自店舗と比較対象の他店舗の選択した商品のレイアウト座標と基本レイアウト情報の入口座標とレジ位置座標との関係を比較する。例えば、入口座標と選択した商品のゾーンレイアウト座標が作る線分Aと、選択した商品のゾーンレイアウト座標とレジ位置座標が作る線分Bとがなす角の大きさ及び、棚位置座標及び通路座標に基づいて入口から最短経路でレジ位置に向かった通路に沿って進んだ場合に選択された商品を認知できるよう、当該商品がレイアウトされているかを比較する。
【0109】
次に、ステップS716において、分析サーバ120のCPU31は、比較期間について売上明細から商品を購入した顧客の属性を日別に集計して、ハードディスク38に記憶されている図3に示す商品別店舗別日次売上サマリー301を更新する。なお、商品別店舗別日次売上サマリー301は、比較分析の要求の有無に関係なく予め翌日に前日分のサマリー処理を早朝にバッチ処理等で実行しておいても良い。
【0110】
次に、ステップS717において、分析サーバ120のCPU31は、受信した他店舗の選択した期間の顧客属性と自店の顧客属性を日別に比較し、自店を基準とした他店の選択した商品に対応する日別の顧客属性の百分率及び標準偏差を計算してRAM32のワークエリアに記憶し、ステップS704,S705に処理を進める。なお、ステップS704,S705の処理は後述する。
【0111】
次に、「入店人数略同一間比較」について説明する。
【0112】
ステップS721乃至ステップS727は、ステップS622で入店人数が略同一の店舗間の比較を指定した場合の処理を示す。
【0113】
ステップS721において、分析サーバ120のCPU31は、比較期間について日別の総売上額を集計し、ハードディスク38に記憶されている店舗別日次売上サマリー302を更新する。
【0114】
次に、ステップS722において、受信した他店舗の選択した期間の日別総売上額と自店舗の選択した期間の日別総売上額とを比較し、自店を基準とした他店の選択した商品に対応する日別の総売上額の百分率及び標準偏差を計算してRAM32のワークエリアに記憶する。
【0115】
以下、ステップS723乃至ステップS727は、ステップS713乃至ステップS717と同様の処理を行うので説明を省略する。
【0116】
次に、「顧客属性略同一間比較」について説明する。
【0117】
ステップS731乃至ステップS737は、ステップS622で顧客属性が略同一の店舗間の比較を指定した場合の処理を示す。
【0118】
なお、ステップS731乃至ステップS732は、ステップS711乃至ステップS712と同様の処理を行うので説明を省略する。
【0119】
また、ステップS733乃至ステップS737は、ステップS721乃至ステップS725と同様の処理を行うので説明を省略する。
【0120】
以下、ステップS704,S705の処理について説明する。
【0121】
ステップS704において、分析サーバ120のCPU31は、集計した比較項目(入店人数、ゾーン通過人数、ゾーンレイアウト、顧客属性、又は、売上比較)で最も差異が大きい項目を選択する。最も差異が大きい項目が、例えば「ゾーン通過人数」であった場合、図10に示すように、比較グラフには、指定した商品の日別の自店と他店の売上数値と並んで、自店と他店の「ゾーン通過人数」の大小が表示される。
【0122】
次に、ステップS705において、分析サーバ120のCPU31は、ステップS622で「比較分析コメントあり」を選択されている場合には、例えば、差異が最大の項目について大きな差異が生じた日が休日や平日と関係があるか、他の差異項目の最大差異は何%であるか等をテキスト表示するための情報を生成する。このテキスト表示は、予めハードディスク38に格納されているテキスト情報に基づいて生成するものとする。そして、処理を終了する。
【0123】
ここで、図10を参照して、比較グラフについて説明する。
【0124】
図10は、本発明の特定商品売上分析システムにおける比較グラフの一例を示す図である。
【0125】
図10に示すように、比較分析結果に対応したグラフでは、自店舗と、選択された「略同一」及び他の分析条件に基づいて選択された他店舗の、比較商品に対応する売り上げを比較表示する。
【0126】
また、比較商品に対応する項目の比較結果(入店人数、ゾーン通過人数、ゾーンレイアウト、顧客属性、又は、売上比較の比較結果)のうち、最大差異の項目の比較結果を比較可能に表示する。
【0127】
この表示される、最大差異の項目により、ユーザは、特定商品の売れ行き不振等の原因を的確且つ容易に把握することができる。
【0128】
以上より、着目商品の売上げが伸びない店舗と伸びている店舗を比較し、売れない原因を容易に分析可能な販売分析システムを、店舗内に設定されている防犯カメラ,複合機等の既存のハードウェアを最大限に活用して廉価に構築することができる。
【0129】
なお、本実施形態では、図9のステップS704で、集計した比較項目(入店人数、ゾーン通過人数、ゾーンレイアウト、顧客属性、又は、売上比較)で最も差異が大きい項目を選択して、比較グラフを生成する構成について説明したが、全ての比較項目についそれぞれ比較グラフを生成するように構成してもよい。また、全ての比較項目の情報を用いて1つの比較グラフを生成するように構成してもよい。
【0130】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
【0131】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0132】
以下、図11に示すメモリマップを参照して本発明に係る特定商品売上分析システムを構成する各装置(カメラサーバ110,分析サーバ120,管理サーバ140)で読み取り可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
【0133】
図11は、本発明に係る特定商品売上分析システムを構成する各装置(カメラサーバ110,分析サーバ120,管理サーバ140)で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記録媒体(記憶媒体)のメモリマップを説明する図である。
【0134】
なお、特に図示しないが、記録媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
【0135】
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、インストールするプログラムやデータが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
【0136】
本実施形態における図4,図6,図7,図9に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記録媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記録媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
【0137】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0138】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0139】
プログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD−ROM,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用いることができる。
【0140】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0141】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0142】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0143】
さらに、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムをネットワーク上のサーバ,データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0144】
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0145】
【図1】本発明の一実施形態を示す特定商品売上分析システムの構成を示すシステム構成図である。
【図2】図1に示した分析サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示した管理サーバのハードディスクや分析サーバのハードディスク38に記憶される商品売上別店舗別日次売上サマリーファイル、及び、店舗別日次売上サマリーファイルのファイルレイアウトを示すデータ構成図である。
【図4】本発明の特定商品売上分析システムにおける第1の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図5】対象商品の画像フレーム,動きフラグ,更新フラグの状態遷移を示す模式図である。
【図6】本発明の特定商品売上分析システムにおける第2の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の特定商品売上分析システムにおける第3の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】本発明の特定商品売上分析システムにおける複数店舗間比較分析条件入力画面の一例を示す図である。
【図9】本発明の特定商品売上分析システムにおける第4の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図10】本発明の特定商品売上分析システムにおける比較グラフである。
【図11】本発明に係る特定商品売上分析システムを構成する各装置で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記録媒体(記憶媒体)のメモリマップを説明する図である。
【符号の説明】
【0146】
100 通信回線
110 人感センサ
115 撮像カメラ
120 分析サーバ
130 POSレジ端末
140 管理サーバ
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品の商品販売分析を行う販売分析装置の制御に関する。
【背景技術】
【0002】
店舗の売上分析を行うシステムとして、POS(販売時点管理システム)や入店した客の動線分析を行う仕組みは公知である。
【0003】
特許文献1では、商品の棚割り情報及び着目する商品の棚割り位置を通過する人数及び速度(通過・立寄り)の記録、及び、POSデータに基づいて、商品販売状況の分析及び評価を行う方法が開示されている。
【0004】
この特許文献1で開示される技術によれば、例えば、着目する商品が置かれた場所を通過する速度が遅ければ商品に対する関心が高いと評価され、通過人数が多ければ着目する商品のレイアウトが好適であると評価される。
【特許文献1】特開2003−006414号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、顧客1人1人について動線分析を行うと画像処理負荷が多大なものとなり、システムのハードウェア費用が嵩んでしまう。特に比較的小規模な店舗が多数存在するコンビニエンスストア等には導入し難いという問題点があった。
【0006】
また、特許文献1で開示される技術では、単に通過人数の多寡でレイアウトの適否を判断し、通過速度で関心度を判断しているに過ぎないため、着目する商品が売れない原因を把握し難い場合があるという問題点があった。
【0007】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、防犯カメラ等の既存のハードウェアを最大限に活用して廉価で且つ特定商品の売れ行き不振等の原因を的確に把握することができる仕組を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、店舗内を撮像する少なくとも1台の撮像装置から受信した画像を用いて特定商品の商品販売分析を行う販売分析装置であって、店外及び店内に設置されたセンサのセンサ信号又は店舗入口付近を撮像した画像に基づいて入退店人数を計数する入退店人数計数手段と、前記特定商品の水平位置情報及び垂直位置情報を含む店舗の商品レイアウト情報を記憶するレイアウト情報記憶手段と、前記撮像装置から受信した画像と前記商品レイアウト情報に基づいて、前記特定商品のレイアウト位置を通過する通過人数を計数する通過人数計数手段と、前記特定商品が売れた際の販売情報を入力する販売情報入力手段と、前記特定の商品について、他の複数の店舗における前記入退店人数と前記通過人数と前記販売情報とを入力する他店舗情報入力手段と、前記特定の商品について、前記他の複数の店舗における前記入退店人数と前記通過人数と前記販売情報に基づいて、販売分析を行う販売分析手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、入店人数、ゾーン通過人数、レイアウト、客層が違う等のデータを複数店舗間で比較することで、着目商品の売上げが伸びない店舗と伸びている店舗を比較し、売れない原因を分析することが可能になるというの効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1は、本発明の一実施形態を示す特定商品売上分析システムの構成を示すシステム構成図であり、通常本社又は本部等の管理部門に設置される管理サーバ140以外は各店舗内に設けられる。
【0011】
図1に示すように、本発明の特定商品売上分析システムでは、カメラサーバ110と、分析サーバ120と、POSレジ端末130と、管理サーバ140と、人感センサが、通信回線100を介して互いに接続されている。
【0012】
撮像カメラ115は、所定のパン・チルト・ズーム角度で画像を撮影し、カメラサーバ110に転送する。カメラサーバ110は、記憶部に蓄積した画像データを所定のプロトコルで分析サーバ120に送信する。
【0013】
POSレジ端末130は、売上が発生する時点(販売時点)で、その買上げ商品の値札に付与されているバーコード情報をスキャナーで(読み取り機)で瞬時に読み取り、各種売上情報を記憶装置内に記録するとともに、所定の間隔で、該売上情報(時刻、商品コード、数量、金額、顧客属性)を分析サーバ120に逐次送信する。なお、上記顧客属性とは、購入者の性別(男女)及び年代層(例えば子供(中学生以下)、若者(高校生から30台前半)、中高年(30台後半))を示すコードであり、例えば、男性の子供は1、若者は2、中高年は3、女性の子供は4、若者は5、中高年は6等である。
【0014】
管理サーバ140は、複数の店舗に各々1台設置されている分析サーバ120から売上明細情報を受信して記憶し、日別集計や月末集計の各種サマリー処理を実行し、各サマリーデータをハードディスクに記憶する。この他、管理サーバ140のハードディスクには、各店舗の商品レイアウト情報(商品コードとそれに対応する店舗内のXYZ座標)と基本レイアウト情報(店舗の全体の大きさ、入口の座標、レジ位置の座標(矩形領域)、各商品棚の位置座標(矩形領域)、通路部分の座標、撮像装置の設置位置の座標、分析サーバの設置位置の座標(矩形領域)、人感センサの設置位置の座標)等が記憶されている。
【0015】
人感センサ150は、人の動きを検知した場合、所定の検知信号(動き情報)を分析サーバ120に送信する。人感センサ150は、自動ドアの店内側及び店外側に1つずつ設置されている。人感センサ150の代わりに、自動ドアの店内側及び店外側にあるマットの下に圧力センサを設置しても良い。
【0016】
分析サーバ120は、カメラサーバ110から画像を受信して記憶すると共に、POSレジ端末130から売上情報を受信して記憶し適宜管理サーバ140に送信する。また、分析サーバ120は、人感センサ150から動き情報を受信して記憶する。管理サーバ140は通常本社又は本部等の管理部門に設置され各店舗の分析サーバから売上情報等を受信してハードディスク等の外部記憶装置に記憶する。なお、この管理サーバ140は特定の店舗内に設置しても構わない。
【0017】
また、分析サーバ120は、管理サーバ140に着目する商品についての他店の情報を要求し、管理サーバ140から他店の情報を受信する。これら各情報に基づいて、分析サーバ120は、複数店舗間の特定商品についての売上分析(ゾーン通過分析)を行う。
【0018】
また、分析サーバ120は、店舗の商品レイアウト情報を記憶しており、この商品レイアウト情報及び撮像装置から受信したパン・チルト・ズーム値情報から、撮影した画像のどの領域が特定商品コードを撮影しているか算出することができる。
【0019】
図2は、図1に示した分析サーバ120のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0020】
分析サーバ120は、図2に示すように、例えば、CPU31と、RAM32と、ROM33と、LANアダプタ34と、液晶パネル&I/F35と、通信回線I/F36と、スキャンエンジン37と、ハードディスク38とプリントエンジン39とを備え、これらがシステムバス30を介して互いに接続されている。
【0021】
CPU31は、ROM33や,ハードディスク38に記憶保存されたプログラムを直接又はRAM32上に読み出して実行することにより、装置全体を統括制御する。
【0022】
RAM32は、CPU31の作業領域として使用される。LANアダプタ34は、通信回線100に接続するための通信インターフェースである。ハードディスク28は、オペレーションシステムや後述する図3に示すテーブルや後述する図4〜図7に示すフローチャートに対応するプログラム等を記憶管理する。
【0023】
液晶パネル&I/F35には、タッチパネル付き表示部と、各種操作キーが設けられている。
【0024】
通信回線I/F36は、公衆回線を介して外部と通信する(例えばファクシミリ通信する)ためのものである。スキャンエンジン37は、原稿を読み取って画像データとして入力する。プリントエンジン39は、画像データに基づいて記録シート上に画像形成する。
【0025】
本実施形態では、分析サーバ120としてスキャンエンジン37、ファックス送信用の通信I/Fや、プリントエンジン39を備えたMFP(Multi Function peripheral:マルチファンクション周辺機器、多機能プリンタ、又は複合機ともいう)を用いる構成を例として説明するが、MFPの代わりにパーソナルコンピュータやパーソナルコンピュータ内臓のいわゆるキオスク端末等を用いても良い。
【0026】
なお、図1に示したカメラサーバ110,管理サーバ140は、通常のパーソナルコンピュータで構成され、CPU,ROM,RAM,ハードディスク,LANアダプタ等を有する。そして、CPUは、ハードディスク等の記録媒体に記憶されたプログラムをRAM上に読み出して各種制御を実行可能である。
【0027】
また、図1に示したPOSレジ端末130も、CPU,ROM,RAM,LANアダプタ等を有し、CPUがROMに記憶されたプログラムをRAM上に読み出して各種制御を実行可能である。
【0028】
図3は、図1に示した管理サーバ140のハードディスクや分析サーバ120のハードディスク38に記憶される商品売上別店舗別日次売上サマリーファイル、及び、店舗別日次売上サマリーファイルのファイルレイアウトを示すデータ構成図である。
【0029】
図3において、301は商品売上別店舗別日次売上サマリーファイル、302は店舗別日次売上サマリーファイルを示す。
【0030】
店舗IDは、書く店舗を示すコードを示す。商品コードは、各商品に割当てられた一意のコードを示す。
【0031】
商品レイアウト座標は、ハードディスクに記憶されている商品レイアウト情報から商品コードをキーにして読み出した各店舗の起点からのX座標,Y座標,Z座標(床からの高さ)を〔cm〕単位で表したものである。
【0032】
通過人数は、所定の商品のレイアウト場所を通過した人数を示す。顧客属性は、v6つの数字から構成され、各々、男性の子供、男性の若者、男性の中高年、女性の子供、女性の若者、女性の中高年に属する客の百分率を意味する。
【0033】
以下、図4,図5を参照して、撮像装置115が撮影した画像をカメラサーバ110経由で分析サーバ120に送信して分析サーバ120にて「動き分析」を行う処理について説明する。
【0034】
図4は、本発明の特定商品売上分析システムにおける第1の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、動き分析処理に対応する。
【0035】
なお、図4でステップS401乃至ステップS402は撮像装置115が実行する。また、ステップS421乃至ステップS422はカメラサーバ110のCPUがハードディスクに格納されるプログラムをRAM上に読み出して実行する。さらに、ステップS441乃至ステップS446は分析サーバ120のCPU31がハードディスク38に格納されるプログラムをRAM32上に読み出して実行することにより実現される。
【0036】
ステップS401では、撮像装置115が所定のパン・チルト・ズーム値及びフレームレートで画像を撮影する。ステップS402では、撮像装置115は、撮影した画像データをカメラサーバ110に送信する。なお、撮像装置115のパン・チルト・ズーム値は分析サーバ120からカメラサーバ110経由で撮像送致115に送信して設定変更することが可能である(設定変更についてはフローチャートには示さず)。
【0037】
ステップS421では、カメラサーバ110のCPUが、撮像装置115から画像データを受信し、RAM等の記憶部に記憶する。次に、ステップS422では、カメラサーバ110のCPUは、ステップS421で受信した画像データを分析サーバ120に送信し、ステップS421に処理を戻す。
【0038】
ステップS441で、分析サーバ120のCPU31は、カメラサーバ110から画像データを受信すると、ステップS442において、ステップS441で受信した画像データをRAM32経由で又は直接ハードディスク38に記憶する。
【0039】
次に、ステップS443において、分析サーバ120のCPU31は、動き検知指定があるか否かを判定する。なお、動き検知指定は、売上げ分析プログラムの環境設定オプションで分析対象となる1つ又は複数の商品コードと共に指定され、ハードディスク38に予め記憶されている。
【0040】
ステップS443で、動き検知指定がないと判定した場合、分析サーバ120のCPU31は、ステップS442に処理を戻す。
【0041】
一方、ステップS443で、動き検知指定があると判定した場合には、分析サーバ120のCPU31は、ステップS444に処理を進める。
【0042】
ステップS444では、分析サーバ120のCPU31は、ハードディスク38に格納される商品レイアウト情報、及び対象の商品コード、及び撮像装置115から受信したパン・チルト・ズーム値情報に基づいて、撮影した画像のどの領域が分析対象の商品コードの商品のレイアウト位置を撮影しているか算出し、各部分の画像フレームを前後比較して画像フレームの差異(動き)があるかを判定する。
【0043】
そして、図5の(1)→(2)に示すように、動きがある(画像フレームが変化した)が「動きフラグ」が「オフ」の場合は、対象商品の「動きフラグ」を「オン」にする。この場合、対象商品の領域に人が遣って来た、又は、人が立ち去ったことを示す。
【0044】
図5は、対象商品の画像フレーム,動きフラグ,更新フラグの状態遷移を示す模式図であり、(1)(2)(3)(4)の順で時系列に並べてある。
【0045】
また、図5の(3)→(4)に示すように、対象商品の「動きフラグ」が「オン」で且つ動きがない(フレームが変化していない)場合は、対象商品の「更新フラグ」を「オン」にして対象商品の「動きフラグ」を「オフ」にする。この場合、対象商品の領域で人が立ち止まったことを示す。
【0046】
ここで、「動きフラグ」及び「更新フラグ」とは、上述した分析対象商品のそれぞれに対してRAM32上に設けられるものであり、分析対象商品が10個あれば各々10個分がRAM32上に領域確保される。
【0047】
次にステップS445において、分析サーバ120のCPU31は、所定部分で動きが有るか否かを判定する。詳細には、いずれか一つの対象商品について「更新フラグ」が「オン」の場合は所定部分の動きが有ると判定し、全ての対象商品の「更新フラグ」が「オフ」の場合は動きがないと判定する。
【0048】
ステップS445で、動きがないと判定した場合には、分析サーバ120のCPU31は、ステップS442に処理を戻す。
【0049】
一方、ステップS445で、動きが有ると判定した場合には、分析サーバ120のCPU31は、ステップS446に処理を進める。
【0050】
そして、ステップS446では、分析サーバ120のCPU31は、「更新フラグ」が「オン」の対象商品について、RAM32上に保持される「動き件数」にそれぞれ「1」を加算し、「更新フラグ」を「オフ」にして、処理をステップS441に戻す。
【0051】
以上の処理によって、ある対象商品を設置した場所を、人が通過すれば、動き件数「動き件数」が加算されることになる。
【0052】
以下、図6を参照して、人感センサ150が検知した動きを動き情報として分析サーバ120に送信して人感センサ150の検知タイミングにより入店/退店/同時入退店の分析を行う処理について説明する。
【0053】
図6は、本発明の特定商品売上分析システムにおける第2の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、入店/退店分析処理に対応する。
【0054】
なお、図4でステップS501乃至ステップS502は人感センサ150が実行する。また、ステップS521乃至ステップS531は分析サーバ120のCPU31がハードディスク38に格納されるプログラムをRAM32上に読み出して実行することにより実現される。
【0055】
ステップS501では、人感センサ150が動き検知待ち状態にあり、動きを検知すると処理をステップS502に進める。ステップS502では、人感センサ150が動き情報(店外/店内のセンサの区分及び検知時刻)を分析サーバ120に送信する。
【0056】
ステップS521では、分析サーバ120のCPU31は、動き情報を受信し、ステップS522において、該受信した動き情報をハードディスク38に記憶している動き情報ファイルに追加する。
【0057】
次に、ステップS523において、分析サーバ120のCPU31は、最後に追加された動き情報の区分が店外であるか否かを判定し、処理を分岐する。店外であると判定した場合には、処理をステップS524に進め、店外でないと判定した場合(つまり区分が店内側の場合)は、処理をステップS528に進める。
【0058】
ステップS524では、分析サーバ120のCPU31は、最後に追加された店外側の動き情報の時刻から所定時間以内前の時刻(例えば3秒以内前の時刻)で既に店内側の動きを検知しているかを判定する。そして、既に店内側の動きを検知していると判定した場合には、分析サーバ120のCPU31は、処理をステップS525に進め、一方、店内側の動きを検知していないと判定した場合には、処理をステップS521に戻す。なお、ステップS521に戻すのは、店外側だけでセンサが動きを検知したが未だ単発の検知である場合を意味し、この時点では入店や退店の動きとは判断しないからである。
【0059】
ステップS525では、分析サーバ120のCPU31は、店内側の検知と新しい店外側の検知が所定の時間差未満(例えば0.5秒未満)であるかを判定する。所定の時間差未満の場合は、分析サーバ120のCPU31は、処理をステップS526に進め、一方、所定の時間差以上の場合は処理をステップS527に進める。
【0060】
ステップS526では、分析サーバ120のCPU31は、自動ドアのフットスイッチ又は人感センサ及び駆動モータのタイムラグからして別々の人が店内側と店外側で検知されたものと判断して、入店人数及び退店人数にそれぞれ「1」を加算し、ステップS521に処理を戻す。なお、入店人数及び退店人数は、RAM32内に確保されているものとする。
【0061】
また、ステップS527では、店内側の人が店外側に移動したものとして退店人数に「1」を加算し、ステップS521に処理を戻す。
【0062】
一方、ステップS523で、最後に追加された動き情報の区分が店外でない(即ち、店内である)と判定した場合には、分析サーバ120のCPU31は、処理をステップS524に進める。
【0063】
ステップS528では、最後に追加された店内側の動き情報の時刻から所定時間以内前の時刻(例えば3秒以内前の時刻)で既に店外側の動きを検知しているかを判定する。既に店外側の動きを検知していると判定した場合には、分析サーバ120のCPU31は、処理をステップS529に進め、一方、店外側の動きを検知していないと判定した場合には、処理をステップS521に戻す。ステップS521に戻るのは、店内側だけでセンサが動きを検知したが未だ単発の検知である場合を意味し、この時点では入店や退店の動きとは判断しない。
【0064】
ステップS529では、分析サーバ120のCPU31は、店外側の検知と新しい店内側の検知が所定の時間差未満(例えば0.5秒未満)であるかを判定する。所定の時間差未満の場合は、分析サーバ120のCPU31は、処理をステップS530に進め、一方、所定の時間差以上の場合は処理をステップS531に進める。
【0065】
ステップS530では、分析サーバ120のCPU31は、自動ドアのフットスイッチ又は人感センサ及び駆動モータのタイムラグからして別々の人が店内側と店外側で検知されたものと判断して、入店人数及び退店人数にそれぞれ「1」を加算し、ステップS521に処理を戻す。
【0066】
また、ステップS531では、店外側の人が店内側に移動したものとして入店人数に「1」を加算し、ステップS521に処理を戻す。
【0067】
以上の処理により、入店人数及び退店人数をカウントすることができる。
【0068】
以下、図7〜図10を参照して、分析サーバ120が受信した各情報に基づいて複数店舗間の特定商品についての分析を行う処理について説明する。
【0069】
図7は、本発明の特定商品売上分析システムにおける第3の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、特定商品売上分析処理に対応する。なお、ステップS621乃至ステップS630は分析サーバ120のCPU31がハードディスク38に格納されるプログラムをRAM32上に読み出して実行することにより実現される。また、ステップS641乃至ステップS642は管理サーバ140のCPUがハードディスクに格納されるプログラムをRAM上に読み出して実行することにより実現される。
【0070】
まず、ステップS621では、分析サーバ120のCPU31は、液晶パネル&I/F35に、図8に示す複数店舗間比較分析条件入力画面を表示する。ここで、図8を用いて複数店舗間比較分析条件入力画面を説明する。なお、液晶パネルとしていわゆるタッチパネルを用いることを想定しているが、分析サーバにキーボードやマウス等の入力手段を接続しても良い。
【0071】
図8は、本発明の特定商品売上分析システムにおける複数店舗間比較分析条件入力画面の一例を示す図である。
【0072】
図8において801は店舗名表示であり、当該店舗の名称が表示される。
【0073】
802〜808は分析条件入力部である。比較条件入力部802では、「売上略同一店舗間比較」か「入店人数略同一店舗間比較」か「顧客属性略同一店舗間比較」かのいずれかを選択する。これにより、当該店舗と比較分析する店舗が絞りこまれる。
【0074】
なお、「売上略同一店舗間比較」は、特定期間の店舗総売上が略同一の複数店舗間の比較分析を行うためのものである。また、「入店人数略同一店舗間比較」は、特定期間の入退店人数が略同一の複数店舗間の比較分析を行うためのものである。さらに、「顧客属性略同一店舗間比較」は、特定期間の入退店顧客の属性が略同一の複数店舗間の比較分析を行うためのものである。
【0075】
グラフ印刷入力部803では、グラフ印刷の「あり」/「なし」のいずれかを選択する。「あり」が選択されると、比較分析結果グラフが印刷される。
【0076】
グラフ種別入力部804では、例えば、「日次推移グラフ」、「週次推移グラフ」、「月次推移グラフ」のいずれかを選択する。この選択結果に基づいて、「日次」、「週次」、又は「月次」で当該店舗と他の店舗とを比較可能なグラフが表示される。
【0077】
比較商品入力部805では、比較分析する対象の商品、又は商品シリーズを選択する。これにより比較分析する商品が決定される。
【0078】
比較期間入力部806では、例えば、「直近1週間」、「直近2週間」、「直近1ヶ月間」、「直近3ヵ月」のいずれかを選択する。これにより、比較分析する期間が決定される。
【0079】
比較店対象地域入力部807では、例えば、「同一地方内他店舗」、「同一県内他店舗」、「同一市区町村内他店舗」のいずれかを選択する。これにより、比較分析する店舗が絞りこまれる。
【0080】
比較分析コメント入力部808では、比較分析コメントの「あり」又は「なし」を選択する。「あり」が選択されると、予めハードディスク38に記憶されていた比較分析コメントが、比較分析結果に基づいて選択されて表示される。
【0081】
809は「分析開始」ボタンであり、このボタンが押下されると、複数店舗間比較分析条件の入力が確定し、複数店舗間比較分析が開始される。
【0082】
以下、図7のフローチャートの説明に戻る。
【0083】
ステップS622では、分析サーバ120のCPU31は、図8に示す複数店舗間比較分析条件入力画面で各項目を選択しての分析条件の入力を受け付ける。
【0084】
そして、ステップS623において、分析サーバ120のCPU31は、「分析開始」ボタン809の押下を検知した(即ち、分析開始指示有り)か否かを判定し、まだ分析開始指示がないと判定した場合には、分析サーバ120のCPU31は、ステップS621に処理を戻し、引き続き分析条件の入力を受け付ける。
【0085】
一方、ステップS623で、分析開始指示があったと判定した場合には、分析サーバ120のCPU31は、ステップS624に処理を進める。
【0086】
なお、図示しないが、「分析開始」ボタン809の押下を検知した場合でも、分析条件が正しく選択されていない場合には、エラーメッセージを表示してから処理をステップS621に戻すものとする。
【0087】
ステップS624では、分析サーバ120のCPU31は、ステップS622で入力された分析条件内の「比較条件」で「略同一」とされた項目を対象期間について集計する。例えは、「比較条件」で「売上略同一店舗間比較」が選択され、「比較期間」で「直近1週間」が選択された場合、「直近1週間」の「総売り上げ」を集計するものとする。
【0088】
次に、ステップS625では、分析サーバ120のCPU31は、他店舗の情報を要求するために、ステップS622で入力された分析条件と当該店舗の店舗コード(予め設定されハードディスク38に格納されている)と略同一と指定された項目名称(例えば「直近1週間の売上額」)とその数値(ステップS624で集計した数値)を、管理サーバ140に送信する。
【0089】
ステップS641において、管理サーバ140のCPUは、他店舗の情報要求を受信し、ステップS642において、要求された情報を抽出し(上記の例でいえば、「直近1週間」の「総売上額」が略同一の「同一県内の店舗」の「店舗コード」及び「店舗名称」、「直近1週間」の「日別」の「総売上金額」、選択された商品の「売上直近1週間」の「日別売上額」や「日別入店人数」や同一商品の「ゾーン通過人数」や「ゾーンレイアウト情報」や、「顧客属性情報」や「基本レイアウト情報」を抽出する)、分析サーバ120に送信する。なお、ゾーンとは、対象商品に対応する店舗内のエリアを示す。
【0090】
なお、抽出する他店舗の選択は、比較期間の選択された商品の売上額が多い店舗で、かつ、最も比較条件に近い(上記の例で言えば「直近1週間」の「総売上額」が最も近い)店舗を1つ又は2〜3店舗選択する。
【0091】
ステップS626では、分析サーバ120のCPU31は、管理サーバ140が送信する他店舗情報の受信待ち状態にあり、他店舗情報を受信してRAM32に記憶すると処理をステップS627に進める。
【0092】
ステップS627では、分析サーバ120のCPU31は、管理サーバ140から他店舗情報を正常に受信完了したかを判定し、正常に受信完了していないと判定した場合には、ステップS625に処理を戻し、再受信する。
【0093】
一方、ステップS627で、分析サーバ120のCPU31は、管理サーバ140から他店舗情報を正常に受信完了したと判定した場合には、処理をステップS628に進める。
【0094】
そして、ステップS628では、分析サーバ120のCPU31は、受信してRAM32に記憶した他店舗情報とハードディスク38に記憶している自店舗の情報とに基づいて比較分析処理を行う。なお、比較分析処理の詳細は図9で説明する。
【0095】
次に、ステップS629において、分析サーバ120のCPU31は、図10に示すような比較グラフと不図示の「戻る」ボタンを液晶パネルに表示し、ステップS622で比較グラフフを印刷する旨の指定(「グラフ印刷あり」)が入力されていた場合は、この比較グラフをプリントエンジン39により印刷する。
【0096】
そして、ステップS630において、分析サーバ120のCPU31は、図8に示した画面の「終了」ボタン810が押下されたかを判定し、押下されていないと判定した場合には、処理をステップS621に戻す。
【0097】
一方、ステップS630で、分析サーバ120のCPU31は、図8に示した画面の「終了」ボタン810が押下されたと判定した場合には、そのまま処理を終了する。
【0098】
図9は、本発明の特定商品売上分析システムにおける第4の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、図7のステップS628の比較分析処理に対応する。なお、ステップS701乃至ステップS737は分析サーバ120のCPU31がハードディスク38に格納されるプログラムをRAM32上に読み出して実行することにより実現される。
【0099】
まず、ステップS701において、分析サーバ120のCPU31は、分析条件として選択された商品の自店舗の売上を、選択された比較期間について集計する。例えば、「直近1週間」の「新食感シリーズ弁当」の「日別」の売上を集計する。
【0100】
次に、ステップS702において、分析サーバ120のCPU31は、受信した他店舗の選択した商品の売上と日別及び1週間の合計額で比較し、自店を基準とした他店の選択した商品の日別の売上額の百分率を計算してRAM32のワークエリアに記憶する。
【0101】
ステップS703では、分析サーバ120のCPU31は、ステップS622で選択された比較条件に基づいて、処理を分岐する。
【0102】
「売上略同一店間比較」が選択されている場合には、分析サーバ120のCPU31は、処理をステップS711に進める。また、「入店人数略同一店間比較」が選択されている場合は、処理をステップS721に進める。また、「客属性略同一店間比較」が選択されている場合には、処理をステップS731に進める。
【0103】
ステップS711乃至ステップS717は、ステップS622で売上が略同一の店舗間の比較を指定した場合の処理を示す。以下、詳細に説明する。
【0104】
ステップS711において、分析サーバ120のCPU31は、比較期間について自店の入店人数を日別に集計して、ハードディスク38に記憶されている図3に示した店舗別日次売上サマリー302を更新する。なお、店舗別日次売上サマリー302は、比較分析の有無に関係なく、予め翌日に、前日分のサマリー処理を早朝にバッチ処理等で実行しておいても良い。
【0105】
次に、ステップS712において、分析サーバ120のCPU31は、受信した他店舗の選択した期間の入店人数と自店の日別入店人数を日別に比較し、自店を基準とした他店の選択した期間の日別の入店数の百分率及び標準偏差を計算してRAM32のワークエリアに記憶する。
【0106】
次に、ステップS713において、分析サーバ120のCPU31は、比較期間について選択した商品に対応するゾーンの通過人数を日別に集計して、ハードディスク38に記憶されている図3に示す商品別店舗別日次売上サマリー301を更新する。なお、商品別店舗別日次売上サマリーは比較分析の要求の有無に関係なく、予め翌日に、前日分のサマリー処理を、早朝にバッチ処理等で実行しておいても良い。
【0107】
次に、ステップS714において、分析サーバ120のCPU31は、受信した他店舗の選択した期間の選択した商品に対応するゾーンの通過人数と自店のゾーン通過人数を日別に比較し、自店を基準とした他店の選択した商品に対応する日別のゾーン通過人数の百分率及び標準偏差を計算してRAM32のワークエリアに記憶する。
【0108】
次に、ステップS715において、分析サーバ120のCPU31は、受信した他店舗の選択した商品のゾーンレイアウト情報を比較する。具体的には、自店舗と比較対象の他店舗の選択した商品のレイアウト座標と基本レイアウト情報の入口座標とレジ位置座標との関係を比較する。例えば、入口座標と選択した商品のゾーンレイアウト座標が作る線分Aと、選択した商品のゾーンレイアウト座標とレジ位置座標が作る線分Bとがなす角の大きさ及び、棚位置座標及び通路座標に基づいて入口から最短経路でレジ位置に向かった通路に沿って進んだ場合に選択された商品を認知できるよう、当該商品がレイアウトされているかを比較する。
【0109】
次に、ステップS716において、分析サーバ120のCPU31は、比較期間について売上明細から商品を購入した顧客の属性を日別に集計して、ハードディスク38に記憶されている図3に示す商品別店舗別日次売上サマリー301を更新する。なお、商品別店舗別日次売上サマリー301は、比較分析の要求の有無に関係なく予め翌日に前日分のサマリー処理を早朝にバッチ処理等で実行しておいても良い。
【0110】
次に、ステップS717において、分析サーバ120のCPU31は、受信した他店舗の選択した期間の顧客属性と自店の顧客属性を日別に比較し、自店を基準とした他店の選択した商品に対応する日別の顧客属性の百分率及び標準偏差を計算してRAM32のワークエリアに記憶し、ステップS704,S705に処理を進める。なお、ステップS704,S705の処理は後述する。
【0111】
次に、「入店人数略同一間比較」について説明する。
【0112】
ステップS721乃至ステップS727は、ステップS622で入店人数が略同一の店舗間の比較を指定した場合の処理を示す。
【0113】
ステップS721において、分析サーバ120のCPU31は、比較期間について日別の総売上額を集計し、ハードディスク38に記憶されている店舗別日次売上サマリー302を更新する。
【0114】
次に、ステップS722において、受信した他店舗の選択した期間の日別総売上額と自店舗の選択した期間の日別総売上額とを比較し、自店を基準とした他店の選択した商品に対応する日別の総売上額の百分率及び標準偏差を計算してRAM32のワークエリアに記憶する。
【0115】
以下、ステップS723乃至ステップS727は、ステップS713乃至ステップS717と同様の処理を行うので説明を省略する。
【0116】
次に、「顧客属性略同一間比較」について説明する。
【0117】
ステップS731乃至ステップS737は、ステップS622で顧客属性が略同一の店舗間の比較を指定した場合の処理を示す。
【0118】
なお、ステップS731乃至ステップS732は、ステップS711乃至ステップS712と同様の処理を行うので説明を省略する。
【0119】
また、ステップS733乃至ステップS737は、ステップS721乃至ステップS725と同様の処理を行うので説明を省略する。
【0120】
以下、ステップS704,S705の処理について説明する。
【0121】
ステップS704において、分析サーバ120のCPU31は、集計した比較項目(入店人数、ゾーン通過人数、ゾーンレイアウト、顧客属性、又は、売上比較)で最も差異が大きい項目を選択する。最も差異が大きい項目が、例えば「ゾーン通過人数」であった場合、図10に示すように、比較グラフには、指定した商品の日別の自店と他店の売上数値と並んで、自店と他店の「ゾーン通過人数」の大小が表示される。
【0122】
次に、ステップS705において、分析サーバ120のCPU31は、ステップS622で「比較分析コメントあり」を選択されている場合には、例えば、差異が最大の項目について大きな差異が生じた日が休日や平日と関係があるか、他の差異項目の最大差異は何%であるか等をテキスト表示するための情報を生成する。このテキスト表示は、予めハードディスク38に格納されているテキスト情報に基づいて生成するものとする。そして、処理を終了する。
【0123】
ここで、図10を参照して、比較グラフについて説明する。
【0124】
図10は、本発明の特定商品売上分析システムにおける比較グラフの一例を示す図である。
【0125】
図10に示すように、比較分析結果に対応したグラフでは、自店舗と、選択された「略同一」及び他の分析条件に基づいて選択された他店舗の、比較商品に対応する売り上げを比較表示する。
【0126】
また、比較商品に対応する項目の比較結果(入店人数、ゾーン通過人数、ゾーンレイアウト、顧客属性、又は、売上比較の比較結果)のうち、最大差異の項目の比較結果を比較可能に表示する。
【0127】
この表示される、最大差異の項目により、ユーザは、特定商品の売れ行き不振等の原因を的確且つ容易に把握することができる。
【0128】
以上より、着目商品の売上げが伸びない店舗と伸びている店舗を比較し、売れない原因を容易に分析可能な販売分析システムを、店舗内に設定されている防犯カメラ,複合機等の既存のハードウェアを最大限に活用して廉価に構築することができる。
【0129】
なお、本実施形態では、図9のステップS704で、集計した比較項目(入店人数、ゾーン通過人数、ゾーンレイアウト、顧客属性、又は、売上比較)で最も差異が大きい項目を選択して、比較グラフを生成する構成について説明したが、全ての比較項目についそれぞれ比較グラフを生成するように構成してもよい。また、全ての比較項目の情報を用いて1つの比較グラフを生成するように構成してもよい。
【0130】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
【0131】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0132】
以下、図11に示すメモリマップを参照して本発明に係る特定商品売上分析システムを構成する各装置(カメラサーバ110,分析サーバ120,管理サーバ140)で読み取り可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
【0133】
図11は、本発明に係る特定商品売上分析システムを構成する各装置(カメラサーバ110,分析サーバ120,管理サーバ140)で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記録媒体(記憶媒体)のメモリマップを説明する図である。
【0134】
なお、特に図示しないが、記録媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
【0135】
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、インストールするプログラムやデータが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
【0136】
本実施形態における図4,図6,図7,図9に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記録媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記録媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
【0137】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0138】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0139】
プログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD−ROM,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用いることができる。
【0140】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0141】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0142】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0143】
さらに、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムをネットワーク上のサーバ,データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0144】
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0145】
【図1】本発明の一実施形態を示す特定商品売上分析システムの構成を示すシステム構成図である。
【図2】図1に示した分析サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示した管理サーバのハードディスクや分析サーバのハードディスク38に記憶される商品売上別店舗別日次売上サマリーファイル、及び、店舗別日次売上サマリーファイルのファイルレイアウトを示すデータ構成図である。
【図4】本発明の特定商品売上分析システムにおける第1の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図5】対象商品の画像フレーム,動きフラグ,更新フラグの状態遷移を示す模式図である。
【図6】本発明の特定商品売上分析システムにおける第2の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の特定商品売上分析システムにおける第3の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】本発明の特定商品売上分析システムにおける複数店舗間比較分析条件入力画面の一例を示す図である。
【図9】本発明の特定商品売上分析システムにおける第4の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図10】本発明の特定商品売上分析システムにおける比較グラフである。
【図11】本発明に係る特定商品売上分析システムを構成する各装置で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記録媒体(記憶媒体)のメモリマップを説明する図である。
【符号の説明】
【0146】
100 通信回線
110 人感センサ
115 撮像カメラ
120 分析サーバ
130 POSレジ端末
140 管理サーバ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗内を撮像する少なくとも1台の撮像装置から受信した画像を用いて特定商品の商品販売分析を行う販売分析装置であって、
前記特定商品の商品レイアウト情報を記憶するレイアウト情報記憶手段と、
前記撮像装置から受信した画像と前記商品レイアウト情報に基づいて、前記特定商品のレイアウト位置を通過する通過人数を計数する通過人数計数手段と、
前記特定商品が売れた際の販売情報を入力する販売情報入力手段と、
前記特定の商品について、他の複数の店舗における前記通過人数,前記販売情報とを入力する他店舗情報入力手段と、
前記特定の商品について、当該店舗及び前記他の複数の店舗における前記通過人数,前記販売情報に基づいて、前記特定商品の販売分析を行う販売分析手段と、
を備えることを特徴とする販売分析装置。
【請求項2】
レイアウト情報は、前記特定商品の水平位置情報及び垂直位置情報を含むことを特徴とする請求項1記載の販売分析装置。
【請求項3】
前記他の複数の店舗は、特定期間の店舗総売上が略同一の複数店舗であり、
前記販売分析手段は、特定期間の売上が略同一の複数店舗間の比較分析を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の販売分析装置。
【請求項4】
店外及び店内に設置されたセンサのセンサ信号又は店舗入口付近を撮像した画像に基づいて入退店人数を計数する入退店人数計数手段を設け、
前記他の複数の店舗は、特定期間の入退店人数が略同一の複数店舗であり、
前記販売分析手段は、当該店舗及び前記他の複数の店舗における前記入退店人数,前記通過人数,前記販売情報に基づいて、特定期間の入退店人数が略同一の複数店舗間の比較分析を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の販売分析装置。
【請求項5】
前記販売情報は、商品が売れた際の購入者の属性を含むものであり、
前記販売分析手段は、特定期間の顧客の属性が略同一の複数店舗間の比較分析を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の販売分析装置。
【請求項6】
前記販売分析手段は、
前記特定商品の売り上げ情報を、当該店舗と前記他の複数の店舗との間で対比出力するとともに、
前記通過人数,前記販売情報を含む複数の比較項目内で、当該店舗と前記他の複数の店舗との間で最も数値割合に差異のある比較項目に関する情報を、当該店舗と前記他の複数の店舗との間で対比出力することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の販売分析装置。
【請求項7】
前記他店舗情報入力手段は、前記特定の商品について他の複数の店舗における前記各情報を、外部装置に要求して取得することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の販売分析装置。
【請求項8】
前記他店舗情報入力手段は、特定の条件を前記外部装置に通知して、該特定の条件に応じて選択された複数の店舗における前記各情報を、前記外部装置から取得することを特徴とする請求項7に記載の販売分析装置。
【請求項9】
前記販売情報入力手段は、前記特定商品が売れた際の販売情報をPOSシステムから入力することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の販売分析装置。
【請求項10】
店舗内を撮像する少なくとも1台の撮像装置から受信した画像を用いて特定商品の商品販売分析を行う販売分析装置における販売分析方法であって、
前記撮像装置から受信した画像と、予め設定されて前記特定商品の商品レイアウト情報とに基づいて、前記特定商品のレイアウト位置を通過する通過人数を計数する通過人数計数ステップと、
前記特定商品が売れた際の販売情報を入力する販売情報入力ステップと、
前記特定の商品について、他の複数の店舗における前記通過人数,前記販売情報とを入力する他店舗情報入力ステップと、
前記特定の商品について、当該店舗及び前記他の複数の店舗における前記通過人数,前記販売情報に基づいて、前記特定商品の販売分析を行う販売分析ステップと、
を備えることを特徴とする販売分析方法。
【請求項11】
請求項10に記載された販売分析方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項12】
請求項10に記載された販売分析方法をコンピュータに実行させるためのプログラムをコンピュータが読み取り可能に記憶した記録媒体。
【請求項1】
店舗内を撮像する少なくとも1台の撮像装置から受信した画像を用いて特定商品の商品販売分析を行う販売分析装置であって、
前記特定商品の商品レイアウト情報を記憶するレイアウト情報記憶手段と、
前記撮像装置から受信した画像と前記商品レイアウト情報に基づいて、前記特定商品のレイアウト位置を通過する通過人数を計数する通過人数計数手段と、
前記特定商品が売れた際の販売情報を入力する販売情報入力手段と、
前記特定の商品について、他の複数の店舗における前記通過人数,前記販売情報とを入力する他店舗情報入力手段と、
前記特定の商品について、当該店舗及び前記他の複数の店舗における前記通過人数,前記販売情報に基づいて、前記特定商品の販売分析を行う販売分析手段と、
を備えることを特徴とする販売分析装置。
【請求項2】
レイアウト情報は、前記特定商品の水平位置情報及び垂直位置情報を含むことを特徴とする請求項1記載の販売分析装置。
【請求項3】
前記他の複数の店舗は、特定期間の店舗総売上が略同一の複数店舗であり、
前記販売分析手段は、特定期間の売上が略同一の複数店舗間の比較分析を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の販売分析装置。
【請求項4】
店外及び店内に設置されたセンサのセンサ信号又は店舗入口付近を撮像した画像に基づいて入退店人数を計数する入退店人数計数手段を設け、
前記他の複数の店舗は、特定期間の入退店人数が略同一の複数店舗であり、
前記販売分析手段は、当該店舗及び前記他の複数の店舗における前記入退店人数,前記通過人数,前記販売情報に基づいて、特定期間の入退店人数が略同一の複数店舗間の比較分析を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の販売分析装置。
【請求項5】
前記販売情報は、商品が売れた際の購入者の属性を含むものであり、
前記販売分析手段は、特定期間の顧客の属性が略同一の複数店舗間の比較分析を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の販売分析装置。
【請求項6】
前記販売分析手段は、
前記特定商品の売り上げ情報を、当該店舗と前記他の複数の店舗との間で対比出力するとともに、
前記通過人数,前記販売情報を含む複数の比較項目内で、当該店舗と前記他の複数の店舗との間で最も数値割合に差異のある比較項目に関する情報を、当該店舗と前記他の複数の店舗との間で対比出力することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の販売分析装置。
【請求項7】
前記他店舗情報入力手段は、前記特定の商品について他の複数の店舗における前記各情報を、外部装置に要求して取得することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の販売分析装置。
【請求項8】
前記他店舗情報入力手段は、特定の条件を前記外部装置に通知して、該特定の条件に応じて選択された複数の店舗における前記各情報を、前記外部装置から取得することを特徴とする請求項7に記載の販売分析装置。
【請求項9】
前記販売情報入力手段は、前記特定商品が売れた際の販売情報をPOSシステムから入力することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の販売分析装置。
【請求項10】
店舗内を撮像する少なくとも1台の撮像装置から受信した画像を用いて特定商品の商品販売分析を行う販売分析装置における販売分析方法であって、
前記撮像装置から受信した画像と、予め設定されて前記特定商品の商品レイアウト情報とに基づいて、前記特定商品のレイアウト位置を通過する通過人数を計数する通過人数計数ステップと、
前記特定商品が売れた際の販売情報を入力する販売情報入力ステップと、
前記特定の商品について、他の複数の店舗における前記通過人数,前記販売情報とを入力する他店舗情報入力ステップと、
前記特定の商品について、当該店舗及び前記他の複数の店舗における前記通過人数,前記販売情報に基づいて、前記特定商品の販売分析を行う販売分析ステップと、
を備えることを特徴とする販売分析方法。
【請求項11】
請求項10に記載された販売分析方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項12】
請求項10に記載された販売分析方法をコンピュータに実行させるためのプログラムをコンピュータが読み取り可能に記憶した記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−179199(P2007−179199A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−375501(P2005−375501)
【出願日】平成17年12月27日(2005.12.27)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月27日(2005.12.27)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【Fターム(参考)】
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