説明

貸し出し対象ソフトウェアライセンス監視システム

【課題】ライセンスの貸し出しによるソフトウェアの利用において、貸し出しによる利用期限が切れた後の不正なライセンス使用を防止する。
【解決手段】ソフトウェア104を利用するクライアント端末101から、利用者名、ソフトウェアの実行ファイル名、IDをライセンス管理サーバ102へ送信することにより、ソフトウェアの利用状況を把握し、貸し出し申請時に登録された実行ファイル名、IDを用いて利用期限の切れた利用者による不正なソフトウェア利用を検出することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介してダウンロード可能なソフトウェアについての利用状況を管理するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ブロードバンド通信、光通信等によるネットワークの高速化に伴い、インターネット等のネットワーク普及が進み、サーバに集められた種々のソフトウェアをネットワーク経由でダウンロードさせるサービスが急速に普及し始めた。同様に、企業内においては、イントラネット上にサーバを設け、当該サーバに開発支援ソフトウェアとしてのソフトウェアをライブラリ化して、各開発者の使用するクライアント端末に配布するシステムも稼働し、利用されている。
ソフトウェアの利用状況を監視するシステムとして、例えば、特許文献1では、ネットワークを介して接続されたクライアント端末におけるソフトウェアの利用状況を管理する管理サーバに対して、ソフトウェアの実行ファイル名、利用者の識別情報、行動内容及び各行動の開始時刻並びに終了時刻を送信することで、各ソフトウェアの利用状況を監視する技術が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2004−164068号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術にあっては、次のような問題点がある。
ソフトウェアの利用状況を監視するのみであり、そのソフトウェアのライセンス状況の把握ができないという問題点があった。
例えば、ソフトウェアの貸し出しサービスを行っている場合、貸し出し申請者とソフトウェア利用者が必ずしも一致しないため、ソフトウェアの利用状況を監視しても、複数の同一実行ファイル名が管理サーバへと送信されたときに、どの利用者が適正なライセンスの下でアプリケーションを利用しているかが把握できない。
【0005】
また、貸し出し制度によるソフトウェアの利用では、利用者は、ライセンス管理者が定めたソフトウェアの利用期限、または、自分が利用したい期限を申請し、その期限まではソフトウェアを利用することができる。ところが、利用期限までにソフトウェア及びライセンスを返却したとしても、利用者の装置内にソフトウェアが残っていれば、利用期限後も貸し出し希望申請者は利用期限の切れたライセンスを用いてソフトウェアを利用できてしまうが、ソフトウェアの利用状況の監視だけでは、そのソフトウェアの利用期限が守られているかを判断することができないという問題点があった。
また、1つのライセンスの貸し出し申請をしたにもかかわらず、複数の装置内にそのソフトウェアをインストールすることで、ライセンスに違反した使用が可能となるが、ソフトウェアの利用状況を監視するだけでは、誰が正しいライセンスの下でソフトウェアを利用しているかを判断できないという問題点があった。
【0006】
上記問題点に鑑み、本発明は、ソフトウェアの貸し出し申請がきた際に、ソフトウェアに対して、統括管理下で一意になるIDを割り振った後、利用者へソフトウェア及びライセンスを貸し出し、利用者がソフトウェアを起動すると、ソフトウェアの実行ファイル名及びIDが管理サーバへと送信され、適正なライセンスの下で利用されているかを検査し、不正の場合はライセンス違反として取り締まることで、ソフトウェアの貸し出し利用時のライセンス違反を検査するための貸し出し対象ソフトウェアライセンス監視システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、以下の特徴を有する。
請求項1に記載の本発明は、貸し出し対象となるソフトウェアについて、ネットワークを介して接続されたクライアント端末にインストールする前記ソフトウェアに、ネットワーク上で一意に識別できるIDを割り振り、前記ソフトウェアの実行ファイル名と前記IDから前記ソフトウェアのライセンスを管理するサーバを備えた貸し出し対象ソフトウェアライセンス監視システムであって、前記サーバは、クライアント端末から送信される前記ソフトウェアの利用者氏名、利用開始時刻、利用終了時刻、実行ファイル名及び前記IDを記憶するソフトウェア情報記憶手段と、前記ソフトウェアの実行ファイル名と前記IDを対にして期限切れ情報と共に記憶するID記憶手段と、前記ID記憶手段に記憶された前記ソフトウェアの実行ファイル名と前記IDの対を前記期限切れ情報に基づいて前記ID記憶手段から検出するID検出手段と、前記ソフトウェアをライセンス違反状態で使用していることを検査するライセンス検査部と、前記ライセンス検査部で検出したライセンス違反情報を記憶する違反者記憶手段と、前記ライセンス検査部によって検出されたライセンス違反をライセンス管理者へ通知する違反通知手段とを備えることを特徴とする貸し出し対象ソフトウェアライセンス監視システムである。
【0008】
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の貸し出し対象ソフトウェアライセンス監視システムにおいて、前記クライアント端末は、ライセンス管理者から配布されたソフトウェアと、前記ソフトウェアの実行ファイル名とネットワーク上で一意に決定されるIDが対になって記述されたID設定ファイルと、前記ソフトウェア及びID設定ファイルの情報を前記サーバへ送信するソフトウェア実行監視手段とを備えることを特徴とする貸し出し対象ソフトウェアライセンス監視システムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の貸し出し対象ソフトウェアライセンス監視システムによれば、貸し出すソフトウェアに対応するIDが一意に決定するので、利用者のクライアントマシンから送信されるソフトウェアの実行ファイル名とIDによってライセンスの管理を行うことができ、利用期限の切れたライセンスによるソフトウェアの利用や、同一ライセンスによるソフトウェアの多重利用を監視することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
【0011】
図1は、本発明に係る貸し出し対象ソフトウェアライセンス監視システムの概略構成図である。本発明の貸し出し対象ソフトウェアライセンス監視システムは、ソフトウェア利用者がソフトウェアをインストールして利用するクライアント端末101と、利用者のライセンスを管理するライセンス管理サーバ102と、クライアント端末101とライセンス管理サーバ102を繋ぐネットワーク103とから構成される。
【0012】
クライアント端末101は、ライセンス管理者から配布されたソフトウェア104と、ライセンス管理者から配布されたソフトウェア104の実行ファイル名とネットワーク上で一意に決定されるIDが対になって記述されたID設定ファイル105と、ソフトウェア実行監視部106とから構成される。
【0013】
ライセンス管理サーバ102は、クライアント端末101から送信された実行ファイル名及びIDを受信するID取得部107と、ID取得部107で取得した実行ファイル名及びIDを格納するソフトウェアテーブル108を有するソフトウェア情報記憶手段109と、クライアント端末101から送信されるソフトウェア104の実行ファイル名とID設定ファイル105に記述されたIDを格納する貸し出しライセンステーブル110を有するID記憶手段111と、ソフトウェア情報記憶手段に記憶されたデータの中からID記憶手段111のデータをID検出手段(図示せず)により取得したデータを用いてライセンス違反を検出するためのライセンス検査部112と、ライセンス検査部112で検知されたライセンス違反者の情報を格納する違反者管理テーブル113を有する違反者記憶手段114と、ライセンス違反を通知するライセンス違反通知部115とから構成される。
【0014】
図2は、本発明におけるライセンス違反を検出するまでの処理を示すフローチャートである。本発明の貸し出し対象ソフトウェアライセンス監視システムがライセンス管理者から申請者へとソフトウェア104の貸し出しを行い、その後のライセンス違反を検査するまでの処理である。
【0015】
申請者側からライセンス管理者へと貸し出し申請をする(ステップ201)。その際に、ソフトウェア104の利用者氏名をライセンス管理者へと提供する。
ライセンス管理者は、申請者からの貸し出し申請を受け付け(ステップ202)、ネットワーク上で一意となるIDを作成し(ステップ203)、作成したIDとソフトウェア104の実行ファイル名を貸し出しライセンステーブル204へと格納し、ソフトウェア104と同時にソフトウェア104の実行ファイル名及びIDを記述したID設定ファイル105を申請者へと配布する(ステップ205)。
【0016】
申請者は、ライセンス管理者から提供されたID設定ファイル105をソフトウェアテーブル207へと送信するための送信値としてソフトウェア実行監視部106に設定する(ステップ206)。その後、提供されたソフトウェア104を利用する(ステップ208)。利用者がソフトウェア104を利用している間、ソフトウェア104の利用状況として、ソフトウェア104の実行ファイル名及びID設定ファイル105に記述されたIDがライセンス管理者側へ送信され、ソフトウェアテーブル207へと記憶される。
【0017】
利用者がソフトウェア104の利用を終了した際、または貸し出し期限が終了した際には(ステップ209)、ライセンス管理者側で貸し出しライセンステーブル204の該当実行ファイル名及びIDを期限切れライセンスとして印を付ける(ステップ210)。その後は、利用者がライセンスを不正に使用していないかの検査のために、貸し出しライセンステーブル204ライセンス切れの印がついた実行ファイル名及びIDの組がソフトウェア情報記憶手段208に存在するかのライセンス違反のチェックを行う(ステップ211)。
【0018】
上述したように、ソフトウェアの貸し出し申請がきた際に、ソフトウェアに対して、統括管理下で一意になるIDを割り振った後、利用者へソフトウェア及びライセンスを貸し出し、利用者がソフトウェアを起動すると、ソフトウェアの実行ファイル名及びIDがライセンス管理サーバへと送信され、適正なライセンスの下で利用されているかを検査し、不正の場合はライセンス違反として取り締まることで、ソフトウェアの貸し出し利用時のライセンス違反を検査することが出来る。
【0019】
次に、本発明で使用する各種テーブル及びそれらを用いた処理を詳細に説明する。
図3は、ソフトウェアテーブルのデータ構造を示す図である。
ソフトウェアテーブル108は、クライアント端末101から送信されるソフトウェア104の実行ファイル名とID設定ファイル105に記述されたIDを格納するテーブルであり、ソフトウェア104の実行ファイル名301と、ID設定ファイル105に記述されたID302と、ソフトウェア104の利用者氏名303と、利用者がソフトウェア104を起動した時刻である利用開始時刻304と、利用者がソフトウェア104を終了した時刻である利用終了時刻305の情報を有する。
【0020】
図4は、貸し出しライセンステーブル110のデータ構造を示す図である。
貸し出しライセンステーブル110は、ライセンス管理者が利用者に貸し出したソフトウェア104の実行ファイル名401と、申請者からの貸し出し申請の際に作成したID402と、貸し出したソフトウェア104の利用期限が切れているかのチェック403を有する。
ここで、実行ファイル名401は、ソフトウェアテーブル108の実行ファイル名301に対応し、ID402は、ソフトウェアテーブル108のID302に対応する。
【0021】
図5は、ソフトウェア実行監視部の行う実行監視処理を示すフローチャートである。
PC等のクライアント端末101が起動されると(ステップ501)、ソフトウェア実行監視部に相当する実行情報取得部106が起動され、ソフトウェア104の監視を開始する(ステップ502)。
監視対象であるソフトウェア104の起動イベントを検知したら(ステップ503)、ソフトウェア104の実行ファイル名がID設定ファイル105に存在することを確認し(ステップ504)、ソフトウェア104の実行ファイル名がID設定ファイルに存在する場合は、ソフトウェア104の実行ファイル名及びID設定ファイル105に記述されたIDをライセンス管理サーバ102へと送信し、ソフトウェアテーブル108へと格納する(ステップ505)。
【0022】
ソフトウェア104の実行ファイル名がID設定ファイル105に存在しない場合は、ソフトウェア104の実行ファイル名をライセンス管理サーバ102へと送信し、ソフトウェアテーブル108へと格納する(ステップ506)。
ソフトウェア104の異常終了イベント(ステップ507)、または終了イベントを検知したら(ステップ508)、その終了情報をライセンス管理サーバ102へと送信し、ソフトウェアテーブル108へと格納する(ステップ509)。
以上の503〜509までのステップを、利用者がPCのシャットダウン命令を発行するまで繰り返す(ステップ510)。利用者がシャットダウン命令を発行したら実行情報取得部106を終了した後(ステップ511)、PCがシャットダウンされる(ステップ512)。
【0023】
以上により、ソフトウェア実行監視部106は、クライアント端末の起動から終了までソフトウェアを監視して実行ファイル名、IDをライセンス管理サーバ102へ送信することが出来る。
【0024】
図6は、ライセンス検査部が行う利用期限切れのライセンスを検出する処理を示すフローチャートである。ライセンス管理サーバ102のライセンス検査部112が、貸し出しライセンステーブル110のデータを基に利用期限が過ぎたにもかかわらず、ソフトウェア104を利用している利用者をソフトウェアテーブル108から検出するための処理である。
【0025】
貸し出しライセンステーブル602に記憶されているデータの中から、期限切れの列が1であるレコードを取得し(ステップ601)、ステップ601で取得したレコードの実行ファイル名と等しい実行ファイル名を有し、かつ601で取得したレコードのIDと等しいIDを有するレコードをソフトウェアテーブル604のデータの中から検索する(ステップ603)。ステップ601の処理はID検出手段が検出する。
ステップ603の検索の結果、ソフトウェアテーブル604の中に一致するレコードが存在する場合(ステップ605)、ソフトウェアテーブル604のレコードから利用者氏名及びソフトウェア104の実行ファイル名を取得し(ステップ606)、違反者管理テーブル608へ、ソフトウェア104の実行ファイル名及び違反形態として「利用期限切れ」を格納する(ステップ607)。
【0026】
ここで、貸し出しライセンステーブル602は、図1の貸し出しライセンステーブル110に相当し、ソフトウェアテーブル604は、図1のソフトウェアテーブル108に相当する。
以上により、ライセンス検査部112は、利用期限の切れたソフトウェアを利用している利用者を的確に検出することが可能になる。
【0027】
図7は、ライセンス検査部が行う無効ライセンスを検出する処理を示すフローチャートである。ライセンス管理サーバ102のライセンス検査部112が、貸し出しライセンステーブル110のデータを基にライセンス管理者が作成したID以外のIDを用いている利用者をソフトウェアテーブル108から検出するための処理である。
貸し出しライセンステーブル702に記憶されているデータの中から、期限切れの列が0であるレコードを取得し(ステップ701)、ソフトウェアテーブル704のデータの中に、ステップ701で取得したレコードのID以外のIDを所有しているレコードを検索する(ステップ703)。ステップ701の処理はID検出手段が検出する。
【0028】
ステップ703の検索でレコードが検出された場合(ステップ705)、ソフトウェアテーブル704のレコードから利用者氏名及びソフトウェア104の実行ファイル名を取得し(ステップ706)、違反者管理テーブル708へ、ソフトウェア104の実行ファイル名及び違反形態として「無効ライセンス」を格納する(ステップ707)。
ここで、貸し出しライセンステーブル702は、図1の貸し出しライセンステーブル110に相当し、ソフトウェアテーブル704は、図1のソフトウェアテーブル108に相当し、違反者管理テーブル708は、図1の違反者管理テーブル113に相当する。
以上により、ライセンス検査部112は、ライセンス管理者が作成したID以外のIDのソフトウェアを利用している利用者を的確に検出することが可能になる。
【0029】
図8は、ライセンス検査部が行うライセンス無しを検出する処理を示すフローチャートである。ライセンス管理サーバ102のライセンス検査部112が、貸し出しライセンステーブル110のデータを基にソフトウェアテーブル108から実行ファイル名のみでIDが存在しないレコードを検出するための処理である。
ソフトウェアテーブル802からIDが存在しないレコードを検索する(ステップ801)。IDが存在しないレコードが検出された場合(ステップ803)、ソフトウェアテーブル802のレコードから利用者氏名及びソフトウェア104の実行ファイル名を取得し(ステップ804)、違反者管理テーブル806へ、ソフトウェア104の実行ファイル名及び違反形態として「ライセンス無し」を格納する(ステップ805)。違反者管理テーブル806の構造は図10で詳細に説明する。
ここで、ソフトウェアテーブル802は、図1のソフトウェアテーブル108に相当し、違反者管理テーブル806は、図1の違反者管理テーブル113に相当する。
以上により、ライセンス検査部112は、IDが存在しないソフトウェアを利用している利用者を的確に検出することが可能になる。
【0030】
図9は、ライセンス検査部が行う多重利用を検出する処理を示すフローチャートである。
ライセンス管理サーバ102のライセンス検査部112が、貸し出しライセンステーブル110のデータを基に1つのライセンスを利用して複数人でソフトウェア104を利用している利用者をソフトウェアテーブル108から検出するための処理である。
貸し出しライセンステーブル902に記憶されているデータの中から、期限切れの列が0であるレコードを取得し(ステップ901)、ステップ901で取得したレコードの実行ファイル名と等しい実行ファイル名を有し、かつ901で取得したレコードのIDと等しいIDを有するレコードをソフトウェアテーブル904のデータの中から検索する(ステップ903)。ステップ901の処理はID検出手段が検出する。
【0031】
ステップ903の検索の結果、ソフトウェアテーブル904の中に一致するレコードが複数存在する場合(ステップ905)、ソフトウェアテーブル904のレコードから利用者氏名及びソフトウェア104の実行ファイル名を取得し(ステップ906)、違反者管理テーブル908へ、ソフトウェア104の実行ファイル名及び違反形態として「多重利用」を格納する(ステップ907)。
ここで、貸し出しライセンステーブル902は、図1の貸し出しライセンステーブル110に相当し、ソフトウェアテーブル904は、図1のソフトウェアテーブル108に相当し、違反者管理テーブル908は、図1の違反者管理テーブル113に相当する。
以上により、ライセンス検査部112は、1つのライセンスを利用して複数人でソフトウェアを利用している利用者を的確に検出することが可能になる。
【0032】
図10は、違反者管理テーブル113のデータ構造を示す図である。
違反者管理テーブル113は、ライセンス管理サーバ102のライセンス検査部112が検出したライセンス違反状態で利用されているソフトウェア104の実行ファイル名1001と、ソフトウェア104をライセンス違反状態で利用している利用者1002と、利用者1002の違反状況を示す形態1003を有する。
【0033】
図11は、ライセンス違反通知部の画面構成の一例を示す図である。ライセンス違反通知部115は、ライセンス違反者の情報をライセンス管理者へと通知する。ライセンス違反通知画面は、ライセンス無し違反者表示欄1101と、利用期限切れ違反者表示欄1102と、無効ライセンス違反者表示欄1103と、多重利用違反者表示欄1104とを有する。
【0034】
ライセンス無し違反者表示欄1101は、違反者管理テーブル113に格納されている違反者情報の中から、形態1003に「ライセンス無し」と登録されている利用者の利用者氏名及びソフトウェア104の実行ファイル名を表示する。
利用期限切れ違反者表示欄1102は、違反者管理テーブル113に格納されている違反者情報の中から、形態1003に「利用期限切れ」と登録されている利用者の利用者氏名及びソフトウェア104の実行ファイル名を表示する。
無効ライセンス違反者表示欄1103は、違反者管理テーブル113に格納されている違反者情報の中から、形態1003に「無効ライセンス」と登録されている利用者の利用者氏名及びソフトウェア104の実行ファイル名を表示する。
多重利用違反者表示欄1104は、違反者管理テーブル113に格納されている違反者情報の中から、形態1003に「多重利用」と登録されている利用者の利用者氏名及びソフトウェア104の実行ファイル名を表示する。
本画面に表示することで、ライセンス管理者は、ライセンス違反の形態毎に的確に違反者を把握することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係る貸し出し対象ソフトウェアライセンス監視システムの概略構成図である。
【図2】本発明におけるライセンス違反を検出するまでの処理を示すフローチャートである。
【図3】ソフトウェアテーブルのデータ構造を示す図である。
【図4】貸し出しライセンステーブル110のデータ構造を示す図である。
【図5】ソフトウェア実行監視部の行う実行監視処理を示すフローチャートである。
【図6】ライセンス検査部が行う利用期限切れのライセンスを検出する処理を示すフローチャートである。
【図7】ライセンス検査部が行う無効ライセンスを検出する処理を示すフローチャートである。
【図8】ライセンス検査部が行うライセンス無しを検出する処理を示すフローチャートである。
【図9】ライセンス検査部が行う多重利用を検出する処理を示すフローチャートである。
【図10】違反者管理テーブル113のデータ構造を示す図である。
【図11】ライセンス違反通知部の画面構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0036】
101 クライアント端末
102 ライセンス管理サーバ
103 ネットワーク
104 ソフトウェア
105 ID設定ファイル
106 ソフトウェア実行監視部
107 ID取得部
108 ソフトウェアテーブル
109 ソフトウェア情報記憶手段
110 貸し出しライセンステーブル
111 ID記憶手段
112 ライセンス検査手段
113 違反者管理テーブル
114 違反者記憶手段
115 ライセンス違反通知部
301 実行ファイル名
302 ID
303 利用者氏名
304 利用開始時刻
305 利用終了時刻
401 実行ファイル名
402 ID
403 期限切れ
1001 実行ファイル名
1002 利用者氏名
1003 形態
1101 ライセンス無し違反者表示欄
1102 利用期限切れ違反者表示欄
1103 無効ライセンス違反者表示欄
1104 多重利用違反者表示欄

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貸し出し対象となるソフトウェアについて、ネットワークを介して接続されたクライアント端末にインストールする前記ソフトウェアに、ネットワーク上で一意に識別できるIDを割り振り、前記ソフトウェアの実行ファイル名と前記IDから前記ソフトウェアのライセンスを管理するサーバを備えた貸し出し対象ソフトウェアライセンス監視システムであって、
前記サーバは、
クライアント端末から送信される前記ソフトウェアの利用者氏名、利用開始時刻、利用終了時刻、実行ファイル名及び前記IDを記憶するソフトウェア情報記憶手段と、
前記ソフトウェアの実行ファイル名と前記IDを対にして期限切れ情報と共に記憶するID記憶手段と、
前記ID記憶手段に記憶された前記ソフトウェアの実行ファイル名と前記IDの対を前記期限切れ情報に基づいて前記ID記憶手段から検出するID検出手段と、
前記ソフトウェアをライセンス違反状態で使用していることを検査するライセンス検査部と、
前記ライセンス検査部で検出したライセンス違反情報を記憶する違反者記憶手段と、
前記ライセンス検査部によって検出されたライセンス違反をライセンス管理者へ通知する違反通知手段と
を備える
ことを特徴とする貸し出し対象ソフトウェアライセンス監視システム。
【請求項2】
請求項1に記載の貸し出し対象ソフトウェアライセンス監視システムにおいて、
前記クライアント端末は、
ライセンス管理者から配布されたソフトウェアと、
前記ソフトウェアの実行ファイル名とネットワーク上で一意に決定されるIDが対になって記述されたID設定ファイルと、
前記ソフトウェア及びID設定ファイルの情報を前記サーバへ送信するソフトウェア実行監視手段とを備える
ことを特徴とする貸し出し対象ソフトウェアライセンス監視システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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