説明

赤外光IDタグ位置検索装置

【課題】 従来から電波若しくは電磁誘導を用いた検索装置はRF−IDによる多重通信による一括読取装置として既に開発されているがIDタグの近接、或は狭い場所に多くのタグを並べた場合、電波の相互干渉の問題が発生し、完全なものに至っていない。本考案は赤外光IDタグを用いる事により、これを解決している。
【解決手段】 本考案は特開2003−120088で開発された赤外光IDタグを使い、同タグのデータ転送ダイオードに可視光ダイオードを用い、目視出来る様にして検索を可能としたもので、通信手段に赤外光及び可視光を使用している為、指向性が強くIDタグ間の相互干渉が発生しない事がRF−IDの課題を大きく改善している。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【発明に属する技術分野】
【0001】
本発明は、光通信機器、光情報機器、多重検索装置、光パワー伝送機器、セキュリティ機器、光電力線搬送機器、物流タグ、バーコード検索、RF−ID機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
書簡、書籍の自動検索、又はコンビニ、スーパーのホス管理にRF−IDタグがユビキタスの名目で多く使われている。
これは、通信媒体として電波若しくは電磁誘導を使用している為、子機のタグ間が密着していると、親機、子機間、或は子機−子機間で、電波の相互干渉の問題が発生して普及の段階に至っていないのが実情である。
【発明が解決しようとしている課題】
【0003】
従来のRF−IDタグを用いた検索システムは、子機側が親機のアンテナと一対一の対応か、或は子機側のIDタグがそれぞれ離れた場所で、個別に読み取る分には何等問題は発生しない。
これは親機−子機間で一対一の対応で交信している為問題は発生しない。
以上に対して、多重通信一括読み出し動作(マルチモード動作)の場合、多くのIDタグ又はカードを並べておき一括して読み出す動作であるが子機同士が接近すると電波障害(相互干渉)が発生して、通信エラーが発生する。
これは電波の性質上、指向特性が広い事に問題がある。これを解決したものが本考案の赤外光IDタグ位置検索装置である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本件は従来の課題を解決する為に次の特徴を有している。
1)親機−子機間の通信媒体又はエネルギーに電波に代って指向性の強い赤外光又は可視光を採用している。
2)子機はCPUを内蔵しており、子機に超小型LED(可視光)を搭載する事で子機自身が親機からの要求IDコードと照合してLEDを点灯する事ができる。
3)子機の可視光LEDにIDコードで変調して親機へ転送し、親機がIDコードの照合を行なって親機のLEDを点灯できる。即ち、子機自体が点灯しながら親機へIDコードを転送する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
図1に赤外光IDタグ位置検索装置の構成図を示す。図2は赤外光IDタグと発光器、コントローラーの動作図を示す。図3は赤外光IDタグの構成図(a)、赤外光IDタグの外観図(b)を示す。
本発明は、特開2003−120088で開発された赤外光IDタグを使用して図1に示す様に複数個の赤外光IDタグを並べ、一定距離を離した場所にコントローラに接続された赤外線発光器を設置、希望IDコードを入力して発光器で発光してタグ−1〜タグ−N間を掃引するとコントローラに入力されたIDコードと一致した赤外光IDタグの発光ダイオード(LED)だけが点灯する。
ここで、赤外光IDタグに製品をつないでおけば製品の選択、検索ができる。製品にファイルをつないでおけばファイル検索も可能である。
本考案は利用の仕方によって、例えば在庫管理、POS管理等応用範囲は非常に広い。又、赤外光IDタグは発光ダイオードにIDコードのデータを重畳し、発光器側に受光ダイオードを設置すれば子機のLEDを点灯しながら親機へIDコードを転送する事ができる。更に赤外光IDタグのLED点灯部へ光導波路(光ファイバー等)を設置する事であらゆる角度(方向)から点灯を確認する事ができる。
【発明の効果】
【0006】
1)多くの子機赤外光IDタグの中から希望する赤外光IDタグを抽出する事により、ファイル検出、在庫管理、工場の生産ライン、POS管理に応用できる。
2)多くの子機赤外光IDタグを1ヶ所にまとめる事でどの様なIDタグが含まれているか判別する事ができる。(但し、赤外光IDタグからIDコードが親機へ転送される事が条件)
3)赤外光IDタグは通信媒体を赤外線を使用している為、多くの赤外光IDタグを密着した形で通信できる事が最大の特徴である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本考案の全体のシステム図
【図2】本考案の動作
【図3】赤外光IDタグの構成図及び外観 (a)赤外光IDタグ構成図 (b)赤外光IDタグ外観図
【図4】親機へのIDコード転送と光導波路をつけた本考案のシステム
【符号の説明】
【0008】
1.赤外光IDタグ(タグ1〜タグ2)
2.赤外光発生器
3.親機コントローラ
4.赤外光
5.発光タイオード(LED)
6.可視光LED(発光)
7.PD(ホトダイオード)
8.光導波路
9.ID表示

【特許請求の範囲】
【請求項1】
赤外光IDタグを用いた通信装置において、赤外光IDタグを子機、赤外光IDタグを動作する為に赤外光を発生する側を(コントローラを含めて)親機とした場合、親機から指定したIDを重畳した赤外光を無作為に並べられた多数の子機に照射する事で、親機と同一のIDを持つ子機を判別すること可能にした赤外光IDタグ位置検索装置。
【請求項2】
親機から照射された赤外光エネルギーを受光する多数の子機の中で、親機と子機の持つIDコードが一致する事で、選択された子機のタグ自身が発光する赤外光IDタグ位置検索装置。
【請求項3】
親機から照射された赤外光エネルギーを受光して、親機と同一のIDを持つ子機が発光することで、子機の位置を正確に把握することが出来る赤外光IDタグ位置検索装置。
【請求項4】
個々の赤外光IDタグの発光部に光導波路(光ファイバーを含む)を設置し親機のIDコードと一致した同IDタグの発光部が点灯すると、あらゆる方向(希望する方向、角度)から点灯が判る様にした赤外光IDタグ位置検索装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−153828(P2006−153828A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−378035(P2004−378035)
【出願日】平成16年11月30日(2004.11.30)
【出願人】(500035890)株式会社ゼオシステム (11)
【Fターム(参考)】