説明

超電導ケーブル用ケーブルコアの試験方法

【課題】試験時の熱収縮によりケーブルコアが損傷することを防止できる超電導ケーブル用ケーブルコアの試験方法を提供する。
【解決手段】試験対象として、超電導導体層を具えるケーブルコア100であって、ドラム10に巻き取られたものを準備する。冷却容器1に上記試験対象を収納し、冷却容器1に充填した液体冷媒2Lによって超電導導体層を冷却して超電導状態に維持しながら、コア100の全長の特性を調べる。液体冷媒2Lは、流通路14に導入してドラム10の巻胴11を冷却した後、流通路14を経た冷媒によってコア100を冷却するようにして、冷却容器1に液体冷媒2Lを充填する。巻胴11がコア100よりも先に冷却されて熱収縮することで、コア100が熱収縮しても巻胴11を締め付け難く、コア100の損傷を防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超電導ケーブルの主要構成部材であるケーブルコアの試験方法に関するものである。特に、試験時の熱収縮によりケーブルコアが損傷することを防止できる超電導ケーブル用ケーブルコアの試験方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電力供給路を構成する電力ケーブルとして、超電導ケーブルが開発されつつある。超電導ケーブルは、代表的には、超電導導体層を有するケーブルコアと、このケーブルコアを収納すると共に、液体窒素といった冷媒が満たされる断熱管とを具える。
【0003】
OFケーブルやCVケーブルなどの常電導ケーブルでは、その電気的特性を調べるにあたり、工場出荷前、全長を対象とする全長試験(枠試験)が行われている。一方、超電導ケーブルでは、その電気的特性を調べるにあたり、超電導導体層を超電導状態にするために冷却する必要がある。従って、仮に、超電導ケーブルの全長試験を行う場合、細い断熱管内に冷媒を充填しなければならず時間がかかる。また、超電導ケーブルをドラムに巻回した状態で冷却すると、超電導ケーブルの曲げ径がドラムの巻胴の径に規制される。すると、断熱管内のケーブルコアに過大な機械的応力が作用して、当該コアを損傷する恐れがある(特許文献1の明細書0011)。そのため、超電導ケーブルでは、短いサンプルを利用した抜き取り試験が行われている。一方、特許文献1では、断熱管内に気体を充填して、常温下で、超電導ケーブルの全長試験を行うことを提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4683371号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
超電導ケーブルに用いられるケーブルコアに対して、全長試験を行うことが望まれている。
【0006】
特許文献1に提案される全長試験では、ケーブルコアが断熱管内に収納された状態の超電導ケーブルを対象としている。超電導ケーブルの電気的特性は、実質的にケーブルコアの特性であることから、断熱管内への収納前においてケーブルコア自体の特性が良くなければ、このケーブルコアを用いた超電導ケーブルの全長試験の結果も当然に良くない。また、ケーブルコア単体で出荷する場合には、出荷試験の対象はケーブルコアになる。従って、断熱管に収納する前のケーブルコアについて全長試験を行うことが望まれる。
【0007】
しかし、従来、超電導ケーブル用のケーブルコアに対して、適切な全長試験方法が提案されていない。
【0008】
例えば、超電導ケーブルに利用されるケーブルコアは、長尺であることから、取り扱い易いように、ケーブルコアをドラムに巻き取っておき、この状態でドラムと共に冷却し、特性を調べることが考えられる。この場合、ドラムに巻き取ったケーブルコアを容器に収納し、この容器に冷媒を充填すればよく、例えば、断熱管内に冷媒を充填して循環冷却する場合に比較して、簡易な冷却設備で試験を実施できる。しかし、ケーブルコアをドラムに巻回した状態で冷却すると、ケーブルコアは、その巻き径が小さくなるように、つまり、ドラムの巻胴を締め付けるように熱収縮する。この収縮により、ケーブルコアの少なくとも一部は、巻胴に強く押し付けられ、超電導導体層といった構成部材を損傷する恐れがある。
【0009】
そこで、本発明の目的は、試験時のケーブルコアの損傷を抑制することができる超電導ケーブル用ケーブルコアの試験方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、冷却を特定の順序で行うことで、上記目的を達成する。
【0011】
本発明の超電導ケーブル用ケーブルコアの試験方法は、超電導ケーブルの主要構成部材であるケーブルコアをその全長に亘って特性を調べる試験方法に係るものであり、以下の準備工程と、検査工程とを具える。
準備工程:試験対象として、超電導導体層を具えるケーブルコアであって、ドラムに巻き取られたものを準備する工程。
検査工程:冷却容器に上記試験対象を収納し、上記冷却容器に充填した冷媒により上記超電導導体層を冷却して超電導状態に維持しながら、上記ケーブルコアの全長の特性を調べる工程。
そして、本発明試験方法では、上記冷媒を上記冷却容器に充填するとき、上記ドラムの巻胴を冷却した後、上記ケーブルコアを冷却するように上記冷媒を導入する。
【0012】
ケーブルコアが巻き付けられたドラムの巻胴を冷媒によって冷却して熱収縮させると、巻胴の径が冷却前よりも小さくなり、熱収縮していないケーブルコアがつくるターンの内周面と巻胴との間に、巻胴が熱収縮した分だけ隙間が生じる。この状態でケーブルコアが冷却されて熱収縮しても、当該ケーブルコアは、上記隙間によって巻胴に押し付けられ難く、或いは実質的に押し付けられない。従って、本発明試験方法では、試験時の冷却による熱収縮によりケーブルコアが損傷することを防止して、健全な状態のケーブルコアの全長試験を行うことができる。
【0013】
本発明の一形態として、上記ケーブルコアの温度を測定し、上記ケーブルコアの冷媒速度が所定の範囲内となるように上記冷媒の供給状態を調整する形態が挙げられる。
【0014】
上記形態は、ケーブルコアの冷却速度を調整できる、例えば、遅くすることができるため、巻胴が十分に熱収縮してから、ケーブルコアを熱収縮させられて、ケーブルコアの損傷をより確実に防止できる。
【0015】
本発明の一形態として、上記ドラムの巻胴に設けられた冷媒の流通路に上記冷媒を導入して上記巻胴を冷却し、上記流通路を経た冷媒を上記冷却容器内に充填することで上記ケーブルコアを冷却する形態が挙げられる。
【0016】
上記形態は、冷媒の流通路を利用することで、巻胴をケーブルコアよりも先に冷却して熱収縮させられて、ケーブルコアの損傷をより確実に防止できる。
【0017】
本発明の一形態として、上記試験対象を所定の温度に昇温する昇温工程を更に具え、この昇温工程では、上記ケーブルコアを所定の温度に昇温した後、上記ドラムの巻胴を昇温する形態が挙げられる。
【0018】
特性の測定終了後や、試験によっては冷媒温度からある温度に昇温した状態の特性を調べる場合には、ケーブルコアを所定の温度(測定終了後では常温)に昇温する必要がある。昇温時、ケーブルコア及び巻胴が熱膨張するが、上記形態は、ケーブルコアを先に熱膨張させられる。そのため、上記形態は、ケーブルコアが熱膨張するとき、巻胴が縮径した状態であり、巻胴が熱膨張する際にはケーブルコアの巻き径が十分に大きくなっていることから、膨張した巻胴によってケーブルコアが損傷することを防止できる。
【0019】
上記昇温工程を具える場合であって、上記ケーブルコアが、上記超電導導体層を支持するフォーマを具えており、このフォーマが常電導材料から構成されている場合には、上記ケーブルコアの昇温は、上記フォーマに通電することで行う形態とすることができる。
【0020】
超電導ケーブルに具える超電導導体層が、酸化物超電導相を具える線材を巻回して形成された形態では、当該線材を支持するために、ケーブルコアは、代表的にはフォーマを具える。このフォーマを事故電流の通電路に利用する場合、フォーマは、代表的には銅などの常電導材料で構成する。この場合、フォーマは、通電するとジュール熱により熱膨張する。ここで、上記フォーマを具えるケーブルコアの熱収縮量・熱膨張量は、実質的にフォーマの熱収縮量・熱膨張量に依存する。従って、上記形態は、フォーマを十分に、かつ簡単に昇温可能であり、この昇温によりフォーマを熱膨張させることで、ケーブルコアの巻き径を容易に大きくすることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明超電導ケーブル用ケーブルコアの試験方法は、試験時、ケーブルコアの損傷を防止して、ケーブコアの全長の電気的特性を精度よく調べられる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】実施形態に係る超電導ケーブル用ケーブルコアの試験方法を説明する説明図である。
【図2】ケーブルコアを冷却容器に収納する手順を説明する説明図である。
【図3】ケーブルコアを巻き取るドラムであって、冷媒の流通路を具える例を示す概略構成図である。
【図4】超電導ケーブル用ケーブルコアを模式的に示す横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して、本発明をより詳細に説明する。図において同一符号は、同一名称物を示す。まず、試験対象である超電導ケーブル用ケーブルコア、このケーブルコアを巻き取るドラム、試験対象を収納する冷却容器、ケーブルコアの冷却状態・昇温状態を制御する制御装置を説明し、次に、上記ケーブルコアの試験方法を説明する。
【0024】
[ケーブルコア]
図4を参照してケーブルコアを説明する。ケーブルコア100は、例えば、中心から順にフォーマ101、超電導導体層102、電気絶縁層103、外側超電導層104、保護層105を具える。
【0025】
フォーマ101は、超電導導体層102の支持部材であり、ケーブルコア100の抗張力材としても機能する。また、フォーマ101は、短絡や地絡などの事故時に事故電流を分流する通電路に利用される。通電路に利用する場合、フォーマ101は、銅やアルミニウム、その合金などの常電導材料からなる中実体や中空体(管体)が好適に利用できる。より具体的には、例えば、ポリビニルホルマール(PVF)やエナメルなどの絶縁被覆を具える銅線を複数本撚り合わせた撚り線材が挙げられる。フォーマ101の外周にクラフト紙やPPLP(住友電気工業株式会社 登録商標)といった絶縁テープ材を巻回してクッション層を設けることができる。
【0026】
超電導導体層102及び外側超電導層104は、超電導線材を螺旋状に巻回した線材層を単層又は多層に具える形態が挙げられる。超電導線材は、酸化物超電導相を具える線材、具体的には、REBa2Cu3Ox(RE123:REは希土類元素)、例えばYBCO,HoBCO,GdBCOといった希土類系酸化物超電導相を具える薄膜線材や、Bi2Sr2Ca2Cu3O10+δ(Bi2223)といったBi系酸化物超電導相を具え、Agやその合金を金属マトリクスとする高温超電導線材がある。多層構造の場合、各線材層の層間にクラフト紙などの絶縁紙を巻回した層間絶縁層を形成することができる。超電導導体層102の直上にカーボン紙などを巻回して内側半導電層を設けることができる。
【0027】
外側超電導層104は、例えば、交流送電の場合、磁気シールド、直流送電の場合、帰路導体や中性線として利用することができる。超電導導体層102及び外側超電導層104を構成する超電導線材の数や線材層の数は、所望の電力供給容量に応じて設計される。
【0028】
電気絶縁層103は、超電導導体層102(或いは内側半導電層)の上に、クラフト紙やPPLP(登録商標)といった半合成絶縁紙などの絶縁テープ材を巻回することで形成することができる。電気絶縁層103の直上に、カーボン紙などを巻回して外側半導電層を設けることができる。
【0029】
外側超電導層104の外周に、上述した事故電流の誘導電流の通電路に利用する常電導シールド層を設けることができる。常電導シールド層は、例えば、銅といった常電導材料からなる金属テープ材を巻回して形成することができる。
【0030】
外側超電導層104(或いは常電導シールド層)の外周に、クラフト紙やPPLP(登録商標)といった半合成絶縁紙などの絶縁テープ材を巻回して、外側超電導層104を機械的に保護するための保護層105を設けることができる。
【0031】
上述のケーブルコア100は、超電導ケーブルの構成部材に利用される。超電導ケーブルは、1条又は複数条(代表的には3条)のコア100を一つの断熱管(図示せず)に収納して製造する。断熱管は、内管と外管との二重管からなり、内管と外管との間が真空引きされた真空断熱構造のものが代表的である。超電導ケーブルは、断熱管内に冷媒(例えば、液体窒素や液体ヘリウムといった液体冷媒)が充填され、この冷媒により超電導導体層102や外側超電導層104を冷却して超電導状態として、電力供給路に利用される。
【0032】
全長試験にあたり、ケーブルコア100の各端部にはそれぞれ、図1に示すように接続部200を介してリード電極210が取り付けられる。リード電極210及び接続部200は、通電又は課電が可能なように、銅や銅合金といった適宜な導電性材料からなる適宜な形状、長さのものを利用できる。
【0033】
[ドラム]
図1〜図3を参照して、ケーブルコア100を巻き取るドラム10を説明する。ドラム10は、円筒状の巻胴11と、巻胴11の各周縁からそれぞれ、巻胴11の外方に突出する円環状の鍔部12A(図2),12Bとを具える。
【0034】
ドラム10は、冷媒に浸漬されることから、その構成材料には、冷媒に対する耐性があり、ケーブルコア100を巻回可能な強度を有する材料、例えば、高炭素鋼やステンレス鋼といった高強度な金属材料が挙げられる。金属材料は、一般に、冷却されると収縮し、上記鉄系合金は、銅や銅合金よりも線膨張率が小さく、同時に冷却した場合、熱収縮量が銅や銅合金よりも小さくなる恐れがある。従って、ドラム10(特に巻胴11)が上述の鉄系合金で構成されている場合、後述するように特定の順序で冷却を行うことで、巻胴11とコア100とが熱収縮したときに、コア100が損傷することを防止する。
【0035】
巻胴11は、上述のように円筒体であって、その外周面が平滑な面から構成された形態が挙げられる。その他、巻胴11は、円筒体の外周面にケーブルコア100がつくるターンを整列する整列溝や整列用仕切りを具える形態とすると、コア100を巻き取り易い。巻胴11は、中空の筒体とすることで、軽量である上に、冷却容器1に収納した後、巻胴11の内周空間に冷媒を充填可能なため、最終的にコア100を効率よく冷却できる。巻胴11の外径(=鍔部12A,12Bの内径+巻胴11の厚さ×2)は、コア100の許容曲げ半径に応じて選択するとよい。また、巻胴11の軸方向の長さは、コア100の長さに応じて選択するとよい。
【0036】
巻胴11に冷媒の流通路を設けると、巻胴11を効率よく冷却でき、かつ、巻胴11に巻き付けられたケーブルコア100よりも先に冷却・熱収縮させることができる。流通路14は、例えば、図3に示すように巻胴11の内周面に接するように配管を配置して形成することが挙げられる。図3に示す例は、配管を巻胴の軸方向に振幅するように蛇行させ、かつ巻胴11の周方向に沿って環状とし、巻胴11の周方向の全域に流通路14を具える形態である。或いは、流通路14として、コイル状に巻回した配管を具える形態とすることができる。これらの形態では、配管に導入された冷媒によって、巻胴11の全体を冷却し易い。また、冷媒は、蛇行や巻回により長大化した配管を通過途中に巻胴11を冷却することで、その温度が徐々に高くなり、配管から排出された冷媒は、配管に導入された冷媒よりも若干温度が高まっている。この排出された冷媒によってコア100を冷却する構成とすることで、コア100の冷却速度を相対的に遅くすることができる。
【0037】
また、図3に示す例では、流通路14を構成する配管の一端を巻胴11の軸方向における一端側(一方の鍔部12A側)から突出するように配置して冷媒の導入口14iとし、他端を巻胴11の他端側(他方の鍔部12B側)に開口させて冷媒の排出口14oとしている。排出口14oの配置位置は適宜選択することができる。例えば、排出口14oは、巻胴11の軸方向の中央部に配置してもよいし、導入口14iと同様に鍔部12A側としてもよい。
【0038】
その他、冷媒の流通路14は、直線状の配管を少なくとも1本、好ましくは複数本用意して、巻胴11の内周面に接するように配置させた形態が挙げられる。或いは、巻胴11の厚さを厚くして、一方の鍔部12Aから他方の鍔部12Bに貫通する貫通孔を少なくとも1本、好ましくは複数本設けて、この貫通孔を利用する形態、つまり、巻胴11自体に流通路が形成された形態が挙げられる。或いは、複数の配管を周方向に並列することによって巻胴11を構成し、これらの配管を利用する形態、つまり、巻胴11全体が流通路である形態とすることができる。流通路14を構成する配管などの部材の構成材料も、冷媒に接触・浸漬することから、ドラム10の構成材料と同様のものが挙げられる。或いは、巻胴11を内壁と外壁との二重構造とし、一端を袋状に閉じ、他端を開放し、内壁と外壁との間に冷媒を充填し、冷媒が充満したら巻胴11の他端から冷媒を流出させる形態が挙げられる。上述のいずれの形態も、まず、巻胴11が冷媒に直接的又は流通路14を介して接するため、ケーブルコア100よりも先に冷却される。
【0039】
鍔部12A,12Bはいずれも、上述のように円環体が代表的である。鍔部12A,12Bの外径は、ケーブルコア100がつくるターンの外径よりも大きいと、当該ターンの端面を鍔部12A,12Bによって保持でき、巻き崩れを防止し易い。
【0040】
鍔部12A,12Bの少なくとも一方を、複数の円弧片を組み合わせて円環状に配置される形態、或いは円環体の一部に切欠を具える形態とすることができる。前者の場合、巻胴11の周方向の一部に鍔部が設けられていない形態とすることができる。この鍔部が存在しない間隙部分や上述の切欠部分から、ケーブルコア100の端部やリード電極210などを引き出すことができる。
【0041】
鍔部12A,12Bは、巻胴11に一体に保持された形態が代表的である。その他、図1,図2(C)などに示すように、一方の鍔部12Aが巻胴11に対して着脱可能な形態とすることができる。この場合、一方の鍔部12Aを取り外した状態で試験対象を冷却容器1に収納することができる。鍔部12Aが無いことで、リード電極210などが鍔部12Aに接触することが無く、鍔部12Aとの接触を回避するために、リード電極210などを長くして迂回する必要がない。
【0042】
一方の鍔部12Aを取り外した場合、鍔部12A,12Bによる挟持状態が解放されて、ケーブルコア100が巻き崩れる恐れがある。例えば、図2(C)に示すように、巻胴11に巻回されたコア100の外周に、巻き崩れを防止する形状保持部材13を他方の鍔部12Bに取り付けることができる。形状保持部材13は、例えば、複数の棒状体や帯状体、円弧片などの分割部材とし、巻回されたコア100の外周を囲むようにこれら分割部材を円環状に、分割部材間に適宜間隔をあけて配置する形態が挙げられる。他方の鍔部12Bには、形状保持部材13の取付部を設けておく。例えば、鍔部12Bに上記分割部材が挿入される穴又は溝を設けておき、分割部材には、上記穴や溝に挿入したときに当たり止めとなるフランジ部を設けておき、このフランジ部と鍔部12Bとをボルトなどで固定することが挙げられる。形状保持部材13も冷媒に浸漬されることから、その構成材料は、冷媒温度での耐性に優れる材質、例えば、ステンレス鋼などの高強度材料が挙げられる。また、形状保持部材13は、コア100における冷却前の外径よりも外方に配置し、当該形状保持部材13が熱収縮したときにコア100を押圧することが無いように、その位置を調整する。
【0043】
ドラム10に対してケーブルコア100を単層巻きすることが代表的であるが、多層巻きとすることができる。多層巻きとする場合、ドラム10には、上述の形状保持部材13に代えて、2層目以降の巻胴となる巻胴部材(図示せず)を少なくとも鍔部12Bに取り付ける。この巻胴部材は、上述した形状保持部材13のように複数の分割部材で構成すると、取り付けが容易である。この巻胴部材は、例えば、巻回された下層のコア100の外周を囲むように円環状に、かつ当該下層のコア100における冷却前の外径よりも外方に配置することが挙げられる。巻胴部材の構成材料には、巻胴11と同様の構成材料が利用できる。
【0044】
[冷却容器]
冷却容器1は、一方が開口した箱状体である本体部2と、本体部2の開口部を塞ぐ蓋部3とを具える(図1,図2(D))。
【0045】
本体部2は、真空層2aを具える真空断熱構造であり、開口部側に蓋部3を取り付ける取付部21を具える。本体部2は、例えば、ステンレス鋼といった、冷媒温度(例えば、液体窒素の場合:77K程度)に対する耐性に優れ、ドラム10に巻き取られたケーブルコア100といった大重量の試験対象の自重を保持可能な高強度な材料を好適に利用することができる。また、本体部2は、試験対象を十分に収納可能な容積を有するようにする。
【0046】
蓋部3は、冷却容器1内の冷媒(ここでは、液体冷媒2L(図1)及び液体冷媒2Lの上方に形成される気相)を封止するための部材である。蓋部3も真空断熱構造とすることができるが、リード電極210や後述するその他のリード線220,230などを引き出す場合、複雑な構成となる。従って、蓋部3は、中実体(例えば、ステンレス鋼からなる板材)とし、リード電極210やリード線220,230、流通路14を構成する配管などを引き出す貫通孔を具える形態が挙げられる。中実体であっても、蓋部3に適宜な冷却機構を取り付けることで、蓋部3からの侵入熱による液体冷媒2Lの過度な気化を防止できて好ましい。
【0047】
[制御装置]
ドラム10に巻き取られたケーブルコア100を冷却容器1に収納して冷媒によって冷却する、或いは冷却後昇温するにあたり、コア100をできるだけゆっくりと冷却又は昇温して、単位時間当たりの熱収縮量又は熱膨張量が過大になることを防止すると、熱収縮や熱膨張によるコア100の損傷を効果的に防止できる。例えば、コア100が少しずつ熱収縮又は熱膨張するように、冷却速度又は昇温速度を調整することが好適である。そこで、図1に示すようにコア100の温度を把握し、測定した温度に応じて、冷却速度又は昇温速度を調整する制御装置4を具えた形態とすることができる。コア100には、温度を測定するために温度センサ(図1においてT字を丸囲みしたもの)を取り付ける。温度センサは、冷媒温度でも使用可能な適宜なもの、例えば、白金測温抵抗体が挙げられる。ドラム10の巻胴11にも温度センサを取り付けてもよい。
【0048】
制御装置4は、上記温度センサからの情報が入力される入力インターフェース(IF)41と、入力された情報に基づき、ケーブルコア100の冷却速度や昇温速度を演算する演算手段42と、求めた冷却速度や昇温速度が閾値以内かを判定する判定手段43と、冷却速度や昇温速度が閾値を超える場合に冷媒の供給状態や昇温状態を調整するように冷媒の供給や昇温動作に係わる該当部材(後述する昇温用電源310など)に命令する命令手段44とを具える形態が挙げられる。その他、制御装置4は、閾値などの各種のデータを記憶する記憶手段45、閾値などのデータを作業者が直接入力するための直接入力手段(図示せず)、入力した情報や演算結果、判定結果などを表示する表示手段46を具える形態とすることができる。
【0049】
[試験方法]
上述のケーブルコア100に対して、全長に亘って電気的特性を調べる試験を行う手順を説明する。まず、図2(A)に示すようにコア100をドラム10に巻き取っておく。このとき、ドラム10は、その軸が水平面に対して平行するように配置し、適宜な回転機構(図示せず)によって回転させながらコア100を巻き取ると、巻取り時、コア100の各ターンに加わる自重が均一的になって好ましい。製造されたコア100を順次、ドラム10によって巻き取るようにしてもよい。多層巻きとする場合には、各層ごとに上述の巻胴部材を取り付ける。
【0050】
ドラム10に巻き取られたケーブルコア100を冷却容器1を収納するにあたり、ドラム10の軸が冷却容器1の底面に対して平行するように収納することができる(以下、この収納形態を横置き収納と呼ぶ)。しかし、横置き収納では、巻胴11に巻回されたコア100がつくる各ターンにおいて、鉛直方向上方に位置する部分と鉛直方向下方に位置する部分とでは、張力の作用状態が異なる。具体的には、上述の鉛直方向上方に位置する部分は、相対的に張力が作用し易く、上述の鉛直方向下方に位置する部分は相対的に張力が作用し難い。そのため、コア100の長手方向における張力がアンバランスになり、コア100の全長の特性を測定するにあたり、コア100を均一な状態にし難い。従って、図1に示すように冷却容器1の底面に対して、ドラム10の軸が直交するように収納することが好ましい(以下、この収納形態を縦置き収納と呼ぶ)。縦置き収納にあたり、コア100が巻き取られたドラム10を、図2(B)に示すように90°回転して、ドラム10の軸が水平面に対して直交するように配置する。
【0051】
そして、図2(C)に示すように、一方の鍔部12Aを取り外してもよい。また、鍔部12Aの取り外しによるケーブルコア100の巻き崩れを防止するために形状保持部材13をコア100の外周に配置して、他方の鍔部12Bに固定してもよい。更に、上述した配管を利用した冷媒の流通路14(図1。図2では省略)を具える形態とする場合、巻胴11の内周面に当該配管を固定するとよい。冷却容器1の本体部2内に試験対象を収納した状態で、流通路14を取り付けることもできる。
【0052】
ケーブルコア100の各端部にリード電極210を取り付ける。このとき、鍔部12Aを取り外していたり、或いは形状保持部材13が複数の分割部材からなる形態であったり、鍔部12Aが存在するものの鍔部が切欠を具えた形態であったりすると、分割部材の隙間や切欠などからコア100の端部を引き出し易い。また、この場合、コア100の各端部にリード電極210を取り付け易く、作業性に優れる。更に、コア100及びドラム10の適宜な位置に温度センサを取り付けることができる。温度センサには、測定情報を制御装置4(図1)に入力できるようにリード線230を接続しておく。後述するようにフォーマ101に通電して昇温を行う場合、フォーマ101にリード線220を取り付けることができる。冷却容器1の本体部2に試験対象を収納した状態で、リード電極210や温度センサ、リード線220,220を取り付けることもできる。
【0053】
上記リード電極210などを具える試験対象(ドラム10に巻き取られたケーブルコア100)を冷却容器1の本体部2内に収納する。図2(D)は、縦置き収納を示す。縦置き収納とすることで、冷却容器1の本体部2は、その底部の直径が他方の鍔部12Bの直径よりも若干大きい程度の大きさを有していればよく、設置面積を小さくできる。
【0054】
試験対象を本体部2に収納するには、例えば、図2(D)に示すように蓋部3に試験対象を吊り下げた状態で固定し、この蓋部3を本体部2に載置するように移動させることが挙げられる。この場合、蓋部3には、リード電極210やリード線220,230などを固定しておくとよい。冷媒の流通路14となる配管を具える場合、配管の一端も蓋部3に吊り下げた状態で固定しておく。或いは、蓋部3に流通路14となる配管に接続可能な導入部材を予め設けておき、当該配管の一端と導入部材とを接続してもよい。蓋部3においてリード電極210やリード線220,230、流通路14となる配管などの挿通箇所は例えばハーメチックシールを行う。蓋部3を本体部2に載置したら、蓋部3を本体部2に固定する(図1)。
【0055】
冷却容器1の適宜な供給口(図示せず)から液体冷媒2L(例えば液体窒素)を本体部2内に充填する。ここでは、図1に示すように冷媒の流通路14となる配管の一端(導入口14i)から導入する。流通路14に導入された液体冷媒2Lは、流通路14が設けられたドラム10の巻胴11をまず冷却する。流通路14を経た冷媒は、配管の他端(排出口14o)から排出される。図3に示す例では、排出口14oが冷却容器1の底部側に開口していることで、流通路14を経た冷媒は、冷却容器1の底部側から蓋部3側に向かって満たされ、この冷媒によりケーブルコア100が冷却される。流通路14を経た冷媒は、導入した冷媒よりも若干温度が上昇しているため、コア100は、巻胴11よりも冷却され難くなる、つまり、冷却速度が遅くなる。従って、巻胴11に取り付けた流通路14に液体冷媒2Lを導入することで巻胴11が先に冷却されて十分に熱収縮してから、コア100を熱収縮させることができる。
【0056】
特に、温度センサによって、ケーブルコア100の温度を測定し、制御装置4(演算手段42)によってコア100の冷却速度を求め、コア100の冷却速度が所定の範囲内となるように、冷媒の導入条件(冷媒温度、単位時間当たりの流量、導入の時間、導入の停止・再開など)を変更するなど、冷媒の供給状態を調整することができる。例えば、判定手段43が、冷却速度が所定の範囲外と判定したら、命令手段44が冷媒の供給機構(図示せず)の制御部(図示せず)に導入条件を調整させる命令を行うように、制御装置4を構成することが挙げられる。このとき、巻胴11の温度を参照して、導入条件を調整するように制御装置4を構成することができる。コア100の温度を監視してコア100の冷却速度を調整することで、より確実に、巻胴11の熱収縮後にコア100を熱収縮させることができる。また、図1に示すようにコア100の各ターンに温度センサを配置することで、各ターンの冷却状態を把握し易い。この例では、各ターンのうち、冷却容器1の底部側に配置されるターンは、液体冷媒2Lの供給開始後、初期に液体冷媒2Lに接触して冷却され、冷却速度が大きく(速く)なり易い。従って、コア100において少なくとも冷却速度が大きくなり易い箇所には、温度センサを取り付けると、コア100の熱収縮状態を制御し易い。また、ドラム10の巻胴11にも温度センサを取り付けて、巻胴11の温度を把握可能な形態では、例えば、巻胴11が十分に冷却されたこと(縮径されたこと)を確認したら、液体冷媒2Lの導入速度を速めて、コア100の冷却速度を速めることができる。
【0057】
冷却容器1に充填された液体冷媒2Lによりケーブルコア100に具える超電導導体層102(図4)などの超電導層を超電導状態にする。この状態で、リード電極210に、所望の通電用又は課電用の電源300を取り付けて、所望の電気的特性(通電性能、絶縁性能など)を調べる。
【0058】
次に、測定が終わって試験対象:ドラム10に巻き取られたケーブルコア100を常温に戻す場合、或いは、冷却容器1内の温度が通常時よりも高い状態における特性を調べる場合などで、試験対象を昇温する手順を説明する。
【0059】
ケーブルコア100を昇温するとき、ドラム10の巻胴11が熱収縮によって小さくなった状態(縮径した状態)であると、昇温に伴ってコア100が熱膨張しても、巻胴11に接触することが無く、巻胴11に押圧されるなどによるコア100の損傷を防止できる。従って、試験対象を昇温する場合には、コア100をまず昇温する。コア100が銅や銅合金などといった常電導材料からなるフォーマ101を具える場合、フォーマ101のジュール熱をコア100の加熱に利用できる。そこで、図1に示すようにリード線220に昇温用電源310を取り付けて、フォーマ101に通電する。
【0060】
このとき、コア100の温度を温度センサにより測定し、制御装置4(演算手段42)によりコア100の昇温速度を求め、この昇温速度が所定の範囲内になるように、通電条件(通電電流値、通電時間、通電の停止・再開など)を変更するなど、昇温状態を調整することができる。例えば、判定手段43が、昇温速度が所定の範囲外と判定したら、命令手段44が昇温用電源310の制御部(図示せず)に通電条件を調整させる命令を行うように、制御装置4を構成することが挙げられる。コア100の温度を監視してコア100の昇温速度を調整することで、より確実に、コア100の熱膨張後に巻胴11を熱膨張させることができる。
【0061】
[効果]
ドラム10に巻き取られたケーブルコア100を冷却容器1に収納して、コア100を超電導状態に維持して、種々の特性を調べるにあたり、本発明試験方法では、まず、ドラム10の巻胴11を冷却するように冷媒を供給して、巻胴11を熱収縮させる。冷却された巻胴11は、その径が小さくなるように熱収縮する(縮径する)。そして、本発明試験方法では、巻胴11を縮径させた状態でコア100が冷却されるように冷媒を供給する。そのため、冷却されたコア100が、その巻き径が小さくなるように熱収縮しても(縮径しても)、巻胴11の外径が縮径していることで、巻胴11を締め付けることが実質的にない。このように本発明試験方法では、コア100の熱収縮前において、ドラム10の巻胴11の外径とコア100の巻き径とが実質的に同一であっても、コア100の熱収縮時には、巻胴11の外径を冷却前よりも十分に小さくすることができる。
【0062】
従って、本発明試験方法は、熱収縮に伴うケーブルコア100の損傷を抑制することができ、コア100を健全な状態に維持しながら、全長試験を行うことができ、工業的意義が高い。
【0063】
特に、ケーブルコア100の温度を測定して、コア100の冷却速度が所定の範囲内になるように冷媒の供給状態を調整することで、コア100が急激に熱収縮することを防止でき、この点からも、コア100の損傷を防止できる。
【0064】
特に、ドラム10の巻胴11をケーブルコア100よりも先に冷却するにあたり、巻胴11に冷媒の流通路14を設けることで、巻胴11を効率よく冷却できる。また、上述したように、流通路14を経た冷媒によってコア100を冷却する構成とすることで、コア100の冷却速度を更に小さく(遅く)することができ、コア100を徐々に熱収縮させることができる。
【0065】
測定終了後などで昇温する場合には、冷却時とは逆に、ケーブルコア100をドラム10の巻胴11よりも先に昇温することで、昇温によってコア100が熱膨張する場合に巻胴11はまだ低温であり、縮径した状態である。そのため、この形態は、コア100の熱膨張時に膨張した巻胴11に接触してコア100が損傷することを効果的に防止できる。特に、フォーマ101のジュール熱を利用してコア100を昇温する構成とすると、コア100の熱膨張量を実質的に規定するフォーマ101を効率よく昇温することができる。
【0066】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明超電導ケーブル用ケーブルコアの試験方法は、ケーブルコアの出荷試験、超電導ケーブルの製造途中における中間試験、その他、任意のときにケーブルコアの全長の特性を調べる際に好適に利用することができる。
【符号の説明】
【0068】
1 冷却容器 2 本体部 2a 真空層 2L 液体冷媒 21 取付部 3 蓋部
4 制御装置 41 入力インターフェース 42 演算手段 43 判定手段
44 命令手段 45 記憶手段 46 表示手段
10 ドラム 11 巻胴 12A,12B 鍔部 13 形状保持部材 14 流通路
14i 導入口 14o 排出口
100 ケーブルコア 101 フォーマ 102 超電導導体層 103 電気絶縁層
104 外側超電導層 105 保護層
200 接続部 210 リード電極 220,230 リード線
300 電源 310 昇温用電源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試験対象として、超電導導体層を具えるケーブルコアであって、ドラムに巻き取られたものを準備する準備工程と、
冷却容器に前記試験対象を収納し、前記冷却容器に充填した冷媒により前記超電導導体層を冷却して超電導状態に維持しながら、前記ケーブルコアの全長の特性を調べる検査工程とを具え、
前記冷媒を前記冷却容器に充填するとき、前記ドラムの巻胴を冷却した後、前記ケーブルコアを冷却するように前記冷媒を導入することを特徴とする超電導ケーブル用ケーブルコアの試験方法。
【請求項2】
前記ケーブルコアの温度を測定し、前記ケーブルコアの冷媒速度が所定の範囲内となるように前記冷媒の供給状態を調整することを特徴とする請求項1に記載の超電導ケーブル用ケーブルコアの試験方法。
【請求項3】
前記ドラムの巻胴に設けられた冷媒の流通路に前記冷媒を導入して前記巻胴を冷却し、
前記流通路を経た冷媒を前記冷却容器内に充填することで前記ケーブルコアを冷却することを特徴とする請求項1又は2に記載の超電導ケーブル用ケーブルコアの試験方法。
【請求項4】
前記試験対象を所定の温度に昇温する昇温工程を更に具え、
前記昇温工程では、前記ケーブルコアを所定の温度に昇温した後、前記ドラムの巻胴を昇温することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の超電導ケーブル用ケーブルコアの試験方法。
【請求項5】
前記ケーブルコアは、前記超電導導体層を支持するフォーマを具えており、
前記フォーマは、常電導材料から構成され、
前記ケーブルコアの昇温は、前記フォーマに通電することで行うことを特徴とする請求項4に記載の超電導ケーブル用ケーブルコアの試験方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−36843(P2013−36843A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−172827(P2011−172827)
【出願日】平成23年8月8日(2011.8.8)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】