説明

超音波探傷検査装置及び超音波探傷検査方法

【課題】フェイズド・アレイ・プローブを構成する複数個の超音波発生素子の中に異常素子が発生したとしても探傷精度の低下を招かないようにすること。
【解決手段】フェイズド・アレイ・プローブ1は、検査対象物Mに対する超音波信号の発信、及びその反射信号の受信を行う複数個の超音波発生素子2が配列されて成り、素子特性値演算手段4は、複数個の超音波発生素子2からの反射信号を入力して各超音波発生素子の所定の素子特性値を演算し、異常素子検出手段5は、素子特性値演算手段4が演算した素子特性値に基づき各超音波発生素子の異常を検出し、データ処理部7は、異常素子検出手段5が異常を検出した超音波発生素子以外の正常な超音波発生素子に係るデータのみに基づき超音波探傷に関するデータ処理を行う。また、異常素子検出手段5が異常を検出した超音波発生素子以外の正常な超音波発生素子のみに基づき所定のプローブ特性値を演算するプローブ特性値演算手段6を備えることもできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フェイズド・アレイ・プローブを探触子として用いた超音波探傷検査装置及び超音波探傷検査方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
フェイズド・アレイ・プローブは、複数個(例えば16個)の超音波発生素子(圧電素子)がライン状や平面状に配列されて形成されたものであり、各超音波発生素子の超音波発信タイミングを制御することにより、指向性を持った超音波ビームを発生させ、この超音波ビームを任意の位置に収束させたり、探傷角度を任意の角度に可変できるものである。したがって、フェイズド・アレイ・プローブを探触子として用いた超音波探傷検査装置は、移動制御や姿勢制御を行う駆動機構が充分に接近できないような遠隔位置に対しても容易に効率良く探傷作業を実施することができるので、シュラウドなどの原子炉内構造物の探傷作業に好適である。
【0003】
ところで、原子炉内構造物に対する探傷作業では、溶接部位におけるき裂など微小な傷を確実に検出しなければならないので、フェイズド・アレイ・プローブには高感度であること、高SN比の信号が得られることなど、所定のプローブ特性値については高いレベルが要求される。
【0004】
この場合、フェイズド・アレイ・プローブは複数個の超音波発生素子により形成されているので、感度及びSN比などのプローブ全体としてのプローブ特性値は各超音波発生素子の信号の加算値又は加算平均値などを用いて演算される。
【0005】
そして、例えば感度については、各超音波発生素子毎に異なる感度特性を補正することにより、プローブ全体としての感度特性を向上させる技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開平4−278546号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来装置では、フェイズド・アレイ・プローブを構成する複数個の超音波発生素子が全て正常であることを前提としてプローブ特性値が求められている。したがって、仮に複数個の超音波発生素子の中に異常素子が含まれているとすると、演算したプローブ特性値も正確さを欠いた値になるはずである。
【0007】
ところが実際には、例えば16個の超音波発生素子のうち1個又は2個程度に異常が発生したとしても、直ちにこの素子異常の発生が顕在化されるわけではなく、残りの正常な超音波発生素子の機能によって探傷作業を継続することが可能である。
【0008】
そのため、従来はフェイズド・アレイ・プローブを構成する複数個の超音波発生素子の中に異常素子が含まれる可能性があることについて省みられることはなく、単に、各超音波発生素子の特性を加算又は加算平均したものをプローブ全体の特性値として探傷データの処理を行っていた。
【0009】
しかし、実際の探傷作業にそれほど大きな支障が生じるわけではなく、探傷作業を継続可能であるといっても、素子異常が発生している場合には、そのプローブ特性値は誤差を有するものであるから、このようなプローブ特性値に基づきデータ処理を行ったのでは、その分だけ探傷精度が低下しているはずである。したがって、溶接部位におけるき裂などの微小な傷を問題とする原子炉内構造物にあっては、このような探傷精度の低下は必ずしも看過できるものではない。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、フェイズド・アレイ・プローブを構成する複数個の超音波発生素子の中に異常素子が発生したとしても探傷精度の低下を招くことのない超音波探傷検査装置及び超音波探傷検査方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するための手段として、本発明に係る装置は、検査対象物に対する超音波信号の発信、及びその反射信号の受信を行う複数個の超音波発生素子が配列されて成るフェイズド・アレイ・プローブと、前記複数個の超音波発生素子からの反射信号を入力し、各超音波発生素子の所定の素子特性値を演算する素子特性値演算手段と、前記素子特性値演算手段が演算した素子特性値に基づき各超音波発生素子の異常を検出する異常素子検出手段と、前記異常素子検出手段が異常を検出した超音波発生素子以外の正常な超音波発生素子に係るデータのみに基づき超音波探傷に関するデータ処理を行うデータ処理部と、を備えたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る方法は、フェイズド・アレイ・プローブに配列されている複数個の超音波発生素子により、検査対象物に対する超音波信号の発信、及びその反射信号の受信を行わせ、この複数個の超音波発生素子からの反射信号を入力し、各超音波発生素子の所定の素子特性値を演算し、この演算した素子特性値に基づき各超音波発生素子の異常を検出し、この異常を検出した超音波発生素子以外の正常な超音波発生素子に係るデータのみに基づき超音波探傷に関するデータ処理を行う、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、フェイズド・アレイ・プローブを構成する複数個の超音波発生素子の中に異常素子が発生したとしても、この異常素子を除外して正常な素子のみに基づきデータ処理を行うので、探傷精度が低下するのを防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係る超音波探傷検査装置の構成を示すブロック図である。厚さdを有する検査対象物M(例えば、炭素鋼材料)の上方にフェイズド・アレイ・プローブ1が配置されている。フェイズド・アレイ・プローブ1は、圧電素子などの複数個の超音波発生素子2がライン状に配列されたものである。なお、超音波発生素子2の配列形態は、ライン状の他に、平面状、環状等があるが、特に限定されるものではない。
【0015】
各超音波発生素子2は、超音波発信・受信制御部3の指令に基づき検査対象物Mの内部に向けて超音波信号を発信した後、検査対象物Mの底面又はき裂Crなどで反射した反射信号を受信し、これを超音波発信・受信制御部3に送出するようになっている。
【0016】
超音波発信・受信制御部3は、素子特性値演算手段4、異常素子検出手段5、及びプローブ特性値演算手段6を有している。
【0017】
素子特性値演算手段4は、各超音波発生素子2からの反射信号を入力し、各超音波発生素子2の所定の素子特性値を演算するものである。そして、本実施形態では、この所定の素子特性値として素子SN比を演算するようになっている。
【0018】
すなわち、フェイズド・アレイ・プローブ1を構成する各超音波発生素子2からの超音波信号は個別に超音波発信・受信制御部3に伝達されてAD変換され、個別にデータ処理が行われる。
【0019】
このデータ処理手法は、例えば、まず超音波信号のうち頂点までの伝播時間±0.2μsの時間ゲートを設け、このゲート内での最大レベルを求め、これをき裂Crあるいは溶接部などからのエコーレベルと考える。同様に、き裂Cr等が存在しないことが確実な領域でのエコーレベルの最大値を求め、これをノイズレベルとする。そして、これらのSN比(き裂Cr等からのエコーレベル/ノイズレベル)を求め、得られた超音波信号の正常・異常をこのSN比に基づき判定する。例えば、N番目の超音波発生素子が異常である場合、SN比は「1」近傍の値になると考えられる。
【0020】
異常素子検出手段5は、素子特性値演算手段4が演算した各超音波発生素子2の特性値を入力し、これを予め設定されている閾値と比較することにより、各超音波発生素子2の異常を順次検出するものである。そして、異常素子検出手段5は、この検出結果をデータ処理部7及びプローブ特性値演算手段6に出力するようになっている。
【0021】
プローブ特性値演算手段6は、異常素子検出手段5からの検出結果を入力し、異常素子を除いた正常な超音波発生素子2のみに基づいて、フェイズド・アレイ・プローブ1全体としてのプローブ特性値を演算するものである。そして、プローブ特性値演算手段6は、この演算したプローブ特性値をデータ処理部7に出力するようになっている。なお、プローブ特性値としては、プローブ感度又はプローブSN比などがあるが、その他の特性値であってもよい。
【0022】
データ処理部7は、コンピュータにより構成されるものであり、異常素子検出手段5からの検出結果を入力すると、異常素子以外の正常な超音波発生素子2に係るデータのみに基づき、超音波探傷に関するデータ処理を行うものである。そして、このデータ処理を行うに際し、フェイズド・アレイ・プローブ1全体としてのプローブ特性値が必要な場合は、プローブ特性値演算手段6から入力した演算結果を用いるようになっている。
【0023】
なお、超音波発信・受信制御部3は、複数個の超音波発生素子2に対し各発信・受信動作を制御するものであり、特に、検査対象物M表面に対する各超音波発信タイミングを制御することに基づき、その超音波ビームを収束させたり、探傷角θを可変させたりすることができるものである。したがって、超音波発信・受信制御部3は、パルサー、レシーバ、トリガ信号発生回路等の周知の構成要素を有しているが、図1においては図面簡略化のため、これら周知の構成要素の図示を省略している。
【0024】
また、図1においては、超音波発信・受信制御部3にプローブ特性値演算手段6が設けられた構成となっているが、このプローブ特性値演算手段6はデータ処理部7に設けることも可能である。
【0025】
次に、上記のように構成される本実施形態の動作につき説明する。オペレータがトリガ信号発生回路の操作釦(図示せず)を操作すると、超音波発信・受信制御部3のパルサーがフェイズド・アレイ・プローブ1に所定の超音波発信タイミングパターンに基づく制御指令を出力し、この制御指令に基づき各超音波発生素子2は所定の遅延間隔をおいて順次超音波を検査対象物Mに向けて発信する。発信された超音波は、検査対象物Mの底面、及びき裂Cr(もし存在する場合には)で反射し、その反射信号は各超音波発生素子2で受信される。このとき、レシーバは、超音波発信タイミングパターンと同様の遅延間隔で受信した信号を反射信号として処理する。
【0026】
なお、検査対象物Mが原子炉内構造物である場合、通常、き裂Crが存在する個所は溶接部位である。したがって、オペレータは大体このき裂Cr付近に目標探傷位置を設定することが可能である。
【0027】
いま、目標探傷位置をPとすれば、上記の超音波発信タイミングパターンは、各超音波発生素子2から発信された超音波信号が位置Pに収束するようなパターンである。そして、例えば中央付近に配設されたある素子からの超音波進行方向と垂線とのなす角をθとすれば、この超音波信号が検査対象物M底面で反射した後その素子に到達するまでの往復の路程Lは(1)式により求めることができる。したがって、炭素鋼中での超音波速度をVsとすれば、上記の素子が超音波信号を発信してから受信するまでの時間tは(2)式により求めることができる。
L=2d/cosθ …… (1)
t=L/Vs …… (2)
【0028】
図2は、図1における超音波発生素子2が受信した超音波信号の波形図であり、(a)は正常時の素子波形例、(b)は異常時の素子波形例を示している。
【0029】
図2(a)によれば、ある素子が受信時刻t(26μs)で受信した反射信号の信号レベルの最大ピーク値は「80」である。そして、受信時刻tより前の時刻t/2(13μs)を考えると、時刻t/2の前後の適当な長さの設定期間内では自己及び他の素子からの反射信号が存在しないことは確実である。また、この設定期間内において定常状態にある信号群(「ゆらぎ」と呼ばれることがある)の信号レベルの最大ピーク値は「25」である(なお、「ゆらぎ」の中の最大ピーク値であるから、この設定期間内に突発的に発生した大きなノイズパルス等は最大ピーク値として採用されない。)。
【0030】
よって、素子特性値演算手段4は、図2(a)の素子については、その素子SN比を「3.2」(=80/25)とする。異常素子検出手段5は、予め設定されている閾値(例えば「2.0」)よりも小さな素子SN比を異常と判別するようになっており、この場合には正常と判別する。
【0031】
一方、図2(b)によれば、同様の受信時刻tで受信した反射信号の信号レベルの最大ピーク値は「1.6」であり、設定期間内の「ゆらぎ」の最大ピーク値は「1.2」である。
【0032】
よって、素子特性値演算手段4は、図2(b)の素子については、素子SN比を「1.3」(=1.6/1.2)とし、異常素子検出手段5は、この場合には異常と判別する。
【0033】
上記のようにして、素子特性値演算手段4は、全ての超音波発生素子2の素子SN比を演算し、異常素子検出手段5は、その演算結果に基づき異常の有無を検出する。
【0034】
異常素子検出手段5の検出結果はデータ処理部7及びプローブ特性値演算手段6に出力される。データ処理部7は、この検出結果を参照し、もし複数個の超音波発生素子2の中に異常な素子が含まれていれば、この異常素子以外の正常素子に係るデータのみに基づき超音波探傷に関するデータ処理を行うようにする。
【0035】
また、プローブ特性値演算手段6も、異常素子以外の正常素子に係るデータのみに基づきプローブ特性値(例えば、プローブSN比、プローブ感度)を演算する。
【0036】
以上のように、本実施形態に係る超音波探傷検査装置によれば、素子特性値演算手段4が各超音波発生素子2の素子特性値を演算し、異常素子検出手段5がこの素子特性値に基づいて各超音波発生素子2の異常の有無を検出しているので、データ処理部7は正常素子のみに基づいてデータ処理を行うことができ、また、プローブ特性値演算手段6も正常素子のみに基づいてプローブ特性値を求めることができる。したがって、フェイズド・アレイ・プローブの複数個の超音波発生素子の中に異常素子が発生したとしても、探傷精度が低下するのを防ぐことができる。
【0037】
ところで、上記実施形態では、素子特性値演算手段4が素子特性値として素子SN比を演算し、異常素子検出手段5がこの素子SN比を閾値と比較することにより、素子の異常の有無を判別するようにしている。しかし、図2において、(a)の波形と(b)の波形とを対照してみれば明らかなように、(b)の信号レベルは(a)の信号レベルに比べて非常に低いため、素子SN比を求めるまでもなく直ちに異常であることが分かる。
【0038】
したがって、他の実施形態として、素子特性値演算手段4が素子特性値として、各超音波発生素子2からの入力信号レベルを求め、異常素子検出手段5がこの入力信号レベルと閾値との比較に基づき素子の異常の有無を判別する構成も本発明に含めることができる。
【0039】
また、更に別の実施形態として、素子特性値演算手段4が素子SN比及び入力信号レベルの双方を求め、異常素子検出手段5が素子SN比又は入力信号レベルの少なくともいずれか一方が閾値以下であれば異常とする構成にすることも可能である。
【0040】
実際には、図2(b)のように、全期間に亘って信号レベルが非常に低い場合は、素子が破壊されていたり、素子に接続されているケーブルが断線していることが予想されるので、信号レベルのみによる判別で充分であると考えられる。これに対し、素子表面に異物が付着していたり、素子に経年変化による劣化の兆候が現れている場合には、必ずしも信号レベルが非常に低くなるとは限らないので、素子SN比に基づく異常判別、又は素子SN比及び信号レベルの双方に基づく異常判別が有効になると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の実施形態に係る超音波探傷検査装置の構成を示すブロック図。
【図2】図1における超音波発生素子2が受信した超音波信号の波形図であり、(a)は正常時の素子波形例、(b)は異常時の素子波形例を示している。
【符号の説明】
【0042】
1:フェイズド・アレイ・プローブ
2:超音波発生素子
3:超音波発信・受信制御部
4:素子特性値演算手段
5:異常素子検出手段
6:プローブ特性値演算手段
7:データ処理部
M:検査対象物
Cr:き裂
P:目標探傷位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象物に対する超音波信号の発信、及びその反射信号の受信を行う複数個の超音波発生素子が配列されて成るフェイズド・アレイ・プローブと、
前記複数個の超音波発生素子からの反射信号を入力し、各超音波発生素子の所定の素子特性値を演算する素子特性値演算手段と、
前記素子特性値演算手段が演算した素子特性値に基づき各超音波発生素子の異常を検出する異常素子検出手段と、
前記異常素子検出手段が異常を検出した超音波発生素子以外の正常な超音波発生素子に係るデータのみに基づき超音波探傷に関するデータ処理を行うデータ処理部と、
を備えたことを特徴とする超音波探傷検査装置。
【請求項2】
前記素子特性値演算手段が演算する素子特性値は、前記入力した反射信号の最大ピーク値と、この反射信号入力前の期間であって反射信号が存在しない設定期間内の定常状態にある信号群の最大ピーク値との比で表される素子SN比であり、
前記異常素子検出手段は、前記素子SN比が所定値以下である場合に異常検出信号を出力するものである、
ことを特徴とする請求項1記載の超音波探傷検査装置。
【請求項3】
前記素子特性値演算手段が演算する素子特性値は、各超音波発生素子からの入力信号レベルであり、
前記異常素子検出手段は、前記入力信号レベルが所定値以下である場合に異常検出信号を出力するものである、
ことを特徴とする請求項1記載の超音波探傷検査装置。
【請求項4】
前記素子特性値演算手段が演算する素子特性値は、前記入力した反射信号の最大ピーク値と、この反射信号入力前の期間であって反射信号が存在しない設定期間内の定常状態にある信号群の最大ピーク値との比で表される素子SN比、及び各超音波発生素子からの入力信号レベルであり、
前記異常素子検出手段は、前記素子SN比が所定値以下である場合、又は前記入力信号レベルが所定値以下である場合に異常検出信号を出力するものである、
ことを特徴とする請求項1記載の超音波探傷検査装置。
【請求項5】
前記異常素子検出手段が異常を検出した超音波発生素子以外の正常な超音波発生素子のみに基づき所定のプローブ特性値を演算するプローブ特性値演算手段を備えた、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の超音波探傷検査装置。
【請求項6】
前記プローブ特性値演算手段が演算するプローブ特性値は、プローブ感度又はプローブSN比である、
ことを特徴とする請求項5記載の超音波探傷検査装置。
【請求項7】
フェイズド・アレイ・プローブに配列されている複数個の超音波発生素子により、検査対象物に対する超音波信号の発信、及びその反射信号の受信を行わせ、
この複数個の超音波発生素子からの反射信号を入力し、各超音波発生素子の所定の素子特性値を演算し、
この演算した素子特性値に基づき各超音波発生素子の異常を検出し、
この異常を検出した超音波発生素子以外の正常な超音波発生素子に係るデータのみに基づき超音波探傷に関するデータ処理を行う、
ことを特徴とする超音波探傷検査方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−2832(P2009−2832A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−164908(P2007−164908)
【出願日】平成19年6月22日(2007.6.22)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】