説明

超音波測定装置と超音波測定方法

【課題】たとえ大型な測定対象物であっても、これの内部を伝播する超音波の速度を短時間で精確に測定することができるようにする。
【解決手段】本発明は、一定の厚みを有する測定対象物P内に超音波を送波する超音波送波器10と、当該測定対象物P内を伝播する超音波を受波しかつ既定の配列間隔Lにした複数の超音波受波器20,21,22とを有する超音波測定装置であって、上記超音波送器10と各超音波受波器20,21,22との間で送受波される超音波のタイミングに基づき、測定対象物P内を伝播する超音波の伝播時間を計測する伝播時間計測手段3aと、上記各伝播時間と各超音波受波器20,21,22の配列間隔Lに基づき、測定対象物P内を伝播する超音波の伝播速度を平均化して算出する伝播速度算出手段32Bとを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばロケットモータのモータケース内を伝播する超音波の速度を測定するための超音波測定装置と超音波測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ロケットモータのモータケース(壁)の非破壊検査を、例えば超音波を利用して行うものが知られている。
上記超音波を利用した非破壊検査は、モータケース内を伝播する超音波の速度V(m/s)を算出することによるものであるが、それは、キャリパゲージ等によって予め測定したモータケースの測定部位の厚みと、その測定部位内での超音波の伝播時間とに基づき、次式により算出している。
V=(2T×1000)/t
なお、「t」はモータケース内を伝播する超音波の伝播時間(s)、「T」はモータケースの測定部位の厚み(mm)である。
【0003】
しかし、モータケースが大型化すると、市販のキャリパゲージが届かない測定部位が生じ、さらには、そのモータケースが繊維強化プラスチックで形成されているときには、温度変化によって測定部位の厚みが大きく変化するために、精確な伝播速度を測定することができないという問題がある。
【0004】
一方、上記の問題点を解決しようとして、特許文献1に開示された構成からなる超音波測定装置がある。
特許文献1に開示された超音波測定装置は、複数の超音波送受波器の間隔を少しずつ変えて測定することによって反射波エコーデータを取得し、バルク波音速をパラメータとして変化させながら、得られた反射エコーデータに反射エコーのピーク位置が同相となるようにマイグレーション処理を施し、その反射エコーのピーク値が最大となるときのバルク波音速の値を媒体のバルク波音速とするものである。
【特許文献1】特開平9−318607号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示された従来の超音波測定装置は、測定対象物の測定部位の厚みを予め測定する必要がないものの、反射波エコーデータを取得するために、超音波送受波器の互いの間隔を少しずつ変化させながら測定しなければならないものであり、それら超音波送受波器の間隔の確認や移動が面倒であるとともに時間を要する。
そこで本発明は、たとえ大型な測定対象物であっても、これの内部を伝播する超音波の速度を短時間で精確に測定することができる超音波測定装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載した超音波測定装置は、一定の厚みを有する測定対象物内に超音波を送波する超音波送波器と、当該測定対象物内を伝播する超音波を受波しかつ既定の配列間隔にした複数の超音波受波器とを有する構成のものであり、上記超音波送波器と各超音波受波器との間で送受波される超音波のタイミングに基づき、測定対象物内を伝播する超音波の伝播時間を計測する伝播時間計測手段と、上記各伝播時間と各超音波受波器の配列間隔に基づき、測定対象物内を伝播する超音波の伝播速度を平均化して算出する伝播速度算出手段とを有することを特徴としている。
【0007】
請求項2に記載した超音波測定装置は、請求項1に記載した測定対象物の厚みをなす2つの表面の一方に超音波送波器を配し、かつ、他方に複数の超音波受波器を配列したことを特徴としている。
【0008】
請求項3に記載した超音波測定装置は、請求項1に記載した測定対象物の厚みをなす2つの表面の一方又は他方に超音波送波器と複数の超音波受波器を配列したことを特徴としている。
【0009】
請求項4に記載した超音波測定装置は、請求項1〜3のいずれか1項に記載した複数の超音波受波器を既定の配列間隔に保持するための冶具を有していることを特徴としている。
【0010】
請求項5に記載した超音波測定装置は、請求項1〜4のいずれか1項に記載した超音波送波器を所定の間隔で複数配列しているとともに、それら超音波送波器のうち、駆動する超音波送波器を択一的に順次切り替える送波器切替え手段を有することを特徴としている。
【0011】
請求項6に記載した超音波測定方法は、超音波送波器から一定の厚みを有する測定対象物内に超音波を送波し、当該測定対象物内を伝播する超音波を既定の配列間隔にした複数の超音波受波器により受波することより超音波の測定を行うものであり、上記超音波送波器と各超音波受波器との間で送受波される超音波のタイミングに基づき、測定対象物内を伝播する超音波の伝播時間を計測し、上記各伝播時間と各超音波受波器の配列間隔に基づき、測定対象物内を伝播する超音波の伝播速度を平均化して算出することを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載した発明によれば、複数の超音波受波器で受波した超音波の伝播時間を計測するとともに、それら計測した各伝播時間と各超音波受波器の配列間隔に基づき、一定の厚みを有する測定対象物内を伝播する超音波の伝播速度を平均化して算出しているので、たとえ大型な測定対象物であっても、測定対象物内を伝播する超音波の音速を短時間で精確に測定することができる。
また、製造コストの低減化を図ることができるとともに、測定対象物を例えば繊維強化プラスチックで形成している場合にも、層間剥離等の成形不良を発見することができる。
【0013】
請求項1に記載の発明で得られる上記の効果に加え、各請求項記載の発明によれば次の各効果を得ることができる。
請求項2に記載した発明によれば、厚みをなす一面に配した超音波送波器から送波された超音波は測定対象物内を伝播し、他面に配列されている複数の超音波受波器で受波されるので、測定対象物内を伝播する超音波の音速を精確に測定することができる。
【0014】
請求項3に記載した発明によれば、厚みをなす一面に配した超音波送波器から送波された超音波は測定対象物内を伝播し、他側面で反射された後に超音波送波器と同じ一面に配列した複数の超音波受波器で受波されるので、測定対象物の片面のみで測定対象物内を伝播する超音波の音速を精確に測定することができる。
【0015】
請求項4に記載した発明によれば、複数の超音波受波器を冶具に保持するだけで、各超音波受波器を短時間で既定の配列間隔にすることができる。
【0016】
請求項5に記載した発明によれば、複数の超音波送波器を所定の間隔で配列しているとともに、それらの超音波送波器のうち、駆動する超音波送波器を択一的に順次切り替えられるので、測定対象物の測定部位内を伝播する超音波の音速をより精確に平均化して測定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の超音波測定装置について図面を参照して説明する。図1は、第一の実施形態に係る超音波測定装置の全体構成を示す概略ブロック図である。
【0018】
第一の実施形態に係る超音波測定装置Aは、測定対象物P内を伝播する超音波の速度を測定するものであり、単一の超音波送波器10、3つの超音波受波器20,21,22、それら超音波受波器20,21,22を接続したリレーボックス30、パルサ・レシーバ31及びコントローラ32を有して構成されている。
【0019】
測定対象物Pは、一定の厚みTを有する繊維強化プラスチック(FRP)等の平板状体であるが、曲成されているものであってもよい。
【0020】
超音波送波器10は、測定対象物Pの厚みをなす両表面(図示上下面)P1,P2のうち、一面P1に密着して配され、また、3つの超音波受波器20,21,22を他面P2に密着させて配列している。
超音波送波器10と超音波受波器20,21,22との相対的な位置関係は、超音波送波器10から送波された超音波を、超音波受波器20,21,22でそれぞれ受波できる程度に対向していればよい。
なお、図1においては、超音波送波器10を測定対象物Pの一面P1に、また、3つの超音波受波器20,21,22を他面P2に配しているが、それらを逆側に配してもよいことは勿論である。
【0021】
3つの超音波受波器20,21,22は、互いに既定の配列間隔Lにしている。すなわち、本実施形態においては等間隔にした例について示しているが、互いに異なる配列間隔にしてもよい。
【0022】
リレーボックス30は、後述するコントローラ32から送出される制御信号に従って、超音波送波器10と超音波受波器20,21,22とをそれぞれオン/オフするリレー(図示しない)を収納したものである。
【0023】
パルサ・レシーバ31は、超音波送波器10に駆動信号を出力するパルサとしての機能と、超音波受波器20,21,22から入力した受信信号を処理するレシーバとしての機能を併有したものである。
【0024】
コントローラ32は、本装置A全体の制御中枢となるCPU、所要のプログラムや上記した超音波受波器20,21,22の互いの既定の配列間隔Lを記憶しているメモリ(いずれも図示しない)により構成されており、上記所要のプログラムを実行することにより次の機能を実現している。
(1)超音波送波器10と各超音波受波器20,21,22との間で送受波される超音波のタイミングに基づき、測定対象物P内を伝播する超音波の伝播時間ta,tb,tcを計測する機能(伝播時間計測手段32A)。
具体的には、送受波される超音波パルスに基づいて、測定対象物P内を伝播する超音波の伝播時間ta,tb,tcを計測している。
「ta」は、超音波受波器20で受波した超音波の伝播時間、「tb」は、超音波受波器21で受波した超音波の伝播時間、「tc」は、超音波受波器22で受波した超音波の伝播時間である。
【0025】
(2)各伝播時間ta,tb,tcと、超音波受波器20,21,22の配列間隔Lに基づき、測定対象物P内を伝播する超音波の伝播速度V(m/s)を平均化して算出する機能(伝播速度算出手段32B)。
超音波の伝播速度V(m/s)は、次式によって平均化して算出することができる。
【数1】

【0026】
上記の構成からなる超音波測定装置Aを用いた超音波測定方法は次のとおりである。
上記超音波送波器10と各超音波受波器20,21,22との間で送受波される超音波のタイミングに基づき、測定対象物P内を伝播する超音波の伝播時間を計測し、上記各伝播時間と各超音波受波器20,21,22の配列間隔に基づき、測定対象物P内を伝播する超音波の伝播速度を平均化して算出する。
具体的には、超音波送波器10から送波された超音波パルスが超音波受波器20,21,22で受波されると、対応する受信信号がリレーボックス30,パルサ・レシーバ31を介してコントローラ32に入力される。
【0027】
コントローラ32では、超音波送波器10と各超音波受波器20,21,22との間で送受波される超音波パルスのタイミング、従ってまた対応する送受信信号に基づいて、伝播時間ta,tb,tcを計測するとともに、それら伝播時間ta,tb,tcと超音波受波器20,21,22の互いの配列間隔Lに基づき、超音波の伝播速度V(m/s)を上記のように平均化して算出する。
【0028】
図2は、本発明の第二の実施形態に係る超音波測定装置の全体構成を示す概略ブロック図である。なお、図1において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略し、ここでは相違点について詳細に説明する。
【0029】
第二の実施形態に係る超音波測定装置Bは、超音波送波器10と超音波受波器20,21,22を上記の実施形態のものとは異なる配置にしたものであり、図2に示すように、超音波送波器10と超音波受波器20,21,22とを、測定部位Pの一側面(上面)P1に密着させて一列に並設している。
この構成においては、超音波送波器10から送波された超音波パルスが他側面P2で反射され、その反射パルスが超音波受波器20,21,22で受波される。
反射パルスが超音波受波器20,21,22で受波されると、対応する受信信号がリレーボックス30,パルサ・レシーバ31を介してコントローラ32に入力される。
コントローラ32では、超音波送波器10と各超音波受波器20,21,22との間で送受波される超音波パルスのタイミング、従ってまた対応する送受信信号に基づいて、伝播時間ta,tb,tcを計測するとともに、メモリに記憶されている超音波受波器20,21,22の互いの配列間隔Lに基づき、超音波の伝播速度を上記したように平均化して算出する。
【0030】
図3は、本発明の第三の実施形態に係る超音波測定装置の全体構成を示す概略ブロック図、図4は、冶具の一例を示す分解斜視図である。なお、本実施形態においても、図1において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略し、ここでは相違点について詳細に説明する。
【0031】
本発明の第三の実施形態に係る超音波測定装置Cは、冶具40によって一定の配列間隔に保持された3つの超音波送波器10A,10B,10C、冶具45によって既定の配列間隔Lに保持された3つの超音波受波器20,21,22、これら超音波受波器20,21,22を接続したリレーボックス30、パルサ・レシーバ31及びコントローラ32を有して構成されている。
【0032】
冶具45は、図4にも示すように、直方体形に形成した本体41に、上記超音波受波器20,21,22を保持するための3つの保持孔42…を配列間隔Lで形成したものであり、それらの保持孔42…に超音波受波器20,21,22を挿入するだけで、それらの間隔Lを容易に揃えることができるものである。
なお、超音波送波器10A,10B,10Cを保持するための冶具40は、上記冶具45と同等の構成のものであるので、その詳細な説明を省略する。また、超音波受波器20,21,22や超音波送波器10A,10B,10Cの互いの配列間隔は、本実施形態においては同一の値としているが、異なる値としてもよいことは勿論である。
【0033】
コントローラ32は、本装置C全体の制御中枢となるCPU、所要のプログラム、上記した超音波受波器20,21,22や超音波送波器10A,10B,10Cのそれぞれの配列間隔Lを記憶しているメモリ(いずれも図示しない)等により構成されており、所要のプログラムを実行することにより、上記伝播時間計測手段32A、伝播速度算出手段32Bとしての機能の他、次の機能を実現している。
【0034】
(3)駆動する超音波送波器10A,10B,10Cを択一的に順次切り替える機能(送波器切替え手段32C)。
本実施形態においては、超音波送波器10A,10B,10Cを一定の時間間隔で自動的に切り替えているが、それらを異なる時間間隔で切り替えるようにしてもよく、また、手動により切り替えるようにしてもよい。
【0035】
上記の構成からなる超音波測定装置Cの動作は、次のとおりである。
まず、超音波送波器10Aから送波された超音波パルスが超音波受波器20,21,22で受波されると、対応する受信信号がリレーボックス30,パルサ・レシーバ31を介してコントローラ32に入力される。
コントローラ32では、まず、超音波送波器10Aに対応する伝播時間ta,tb,tcを計測する。
【0036】
伝播時間ta,tb,tcを計測した後、換言すると一定時間が経過した後に、超音波送波器10Aから超音波送波器10Bに切り替えられる。
そして、超音波送波器10Bから送波した超音波パルスが超音波受波器20,21,22で受波されると、対応する受信信号がリレーボックス30,パルサ・レシーバ31を介してコントローラ32に入力される。
コントローラ32では、超音波送波器10Bに対応する伝播時間ta′,tb′,tc′を計測する。
【0037】
そして、さらに一定時間が経過した後に、超音波送波器10Bから超音波送波器10Cに切り替えられ、超音波送波器10Cから送波した超音波パルスが超音波受波器20,21,22で受波されると、上記と同様にして、対応する受信信号がリレーボックス30,パルサ・レシーバ31を介してコントローラ32に入力されて、超音波送波器10Cに対応する伝播時間ta″,tb″,tc″を計測する。
上記計測された伝播時間ta,tb,tc、ta′,tb′,tc′、ta″,tb″,tc″と、超音波受波器20,21,22の配列間隔Lに基づき、上記と同様にして測定対象物P内を伝播する超音波の伝播速度V(m/s)を平均化して算出する。これにより、さらに精確な超音波の伝播速度を算出することができる。
【0038】
なお、本発明は前述した実施形態に限るものではなく、次のように変形実施が可能である。
上記した各実施形態においては、3つの超音波受波器20,21,22を設けた例について説明したが、2つ若しくは4つ以上の超音波受波器を設けた構成にしてもよい。この場合にも、上記3つの超音波受波器20,21,22を用いて超音波の伝播速度を平均化して算出するときと同様の手法により、超音波の伝播速度を平均化して算出することができる。
【0039】
上記した各実施形態においては、超音波受波器20,21,22の互いの配列間隔を一定の値に設定しているが、それは伝播速度算出手段32Bにおける超音波の伝播速度V(m/s)の算出を容易に行うためであり、従って互いの間隔を異なる値としてもよい。
【0040】
上記した各実施形態において、伝播速度算出手段32Bで算出した超音波の伝播速度に基づいて、測定対象物Pの厚みを算出する厚み算出手段32D(図3参照)を設けてもよい。
具体的には、伝播速度Vが求められていれば、測定対象物Pの厚みTは、例えば反射波の場合にはT=Vt/2で算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の第一の実施形態に係る超音波測定装置の全体構成を示す概略ブロック図である。
【図2】他の配置例にした超音波送波器と超音波受波器を含む本発明の第一の実施形態に係る超音波測定装置の全体構成を示す概略ブロック図である。
【図3】本発明の第二の実施形態に係る超音波測定装置の全体構成を示す概略ブロック図である。
【図4】冶具の一例を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
【0042】
10 超音波送波器
10A,10B,10C 超音波送波器
20,21,22 超音波受波器
32A 伝播時間計測手段
32B 伝播速度算出手段
40,45 冶具
P 測定対象物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一定の厚みを有する測定対象物内に超音波を送波する超音波送波器と、当該測定対象物内を伝播する超音波を受波しかつ既定の配列間隔にした複数の超音波受波器とを有する超音波測定装置であって、
上記超音波送波器と各超音波受波器との間で送受波される超音波のタイミングに基づき、測定対象物内を伝播する超音波の伝播時間を計測する伝播時間計測手段と、
上記各伝播時間と各超音波受波器の配列間隔に基づき、測定対象物内を伝播する超音波の伝播速度を平均化して算出する伝播速度算出手段とを有することを特徴とする超音波測定装置。
【請求項2】
測定対象物の厚みをなす2つの表面の一方に超音波送波器を配し、かつ、他方に複数の超音波受波器を配列したことを特徴とする請求項1に記載の超音波測定装置。
【請求項3】
測定対象物の厚みをなす2つの表面の一方又は他方に超音波送波器と複数の超音波受波器を配列したことを特徴とする請求項1に記載の超音波測定装置。
【請求項4】
複数の超音波受波器を既定の配列間隔に保持するための冶具を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の超音波測定装置。
【請求項5】
超音波送波器を所定の間隔で複数配列しているとともに、
それら超音波送波器のうち、駆動する超音波送波器を択一的に順次切り替える送波器切替え手段を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の超音波測定装置。
【請求項6】
超音波送波器から一定の厚みを有する測定対象物内に超音波を送波し、当該測定対象物内を伝播する超音波を既定の配列間隔にした複数の超音波受波器により受波することより超音波の測定を行う超音波測定方法であって、
上記超音波送波器と各超音波受波器との間で送受波される超音波のタイミングに基づき、測定対象物内を伝播する超音波の伝播時間を計測し、
上記各伝播時間と各超音波受波器の配列間隔に基づき、測定対象物内を伝播する超音波の伝播速度を平均化して算出することを特徴とする超音波測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−286622(P2008−286622A)
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−131378(P2007−131378)
【出願日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【出願人】(500302552)株式会社IHIエアロスペース (298)
【Fターム(参考)】