説明

超音波画像診断装置

【課題】超音波画像診断装置において表示画面を効果的に用いて超音波画像の視認性を向上すること。
【解決手段】超音波画像診断装置は、超音波プローブ10と、超音波プローブを介して被検体内部を超音波でスキャンするスキャン部11と、スキャン部の出力に基づいて超音波画像を発生する画像発生部12と、超音波画像に各種情報を重ねることにより表示画像を生成する表示画像生成部13と、表示画像を表示するものであり、表示画面を縦横回転可能に設ける画像表示部15と、表示画面の縦横回転を検出してスキャン条件と表示条件との少なくとも一方を変更するためにスキャン部と表示画像生成部との少なくとも一方を制御する制御部17とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波診断中に画像を拡大する機能や、バイプレーン型プローブなどで2以上の画像を同時に参照する画像表示モードを装備した超音波画像診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波画像診断装置では超音波画像を様々な方法で表示する。例えば、検査中に2枚の画像が同時に表示される。2枚の2次元画像が画面の左右に並置される。2枚の画像各々は、互いに独立してフリーズ操作、シネめくり操作が可能になっている。これによって現在確認している部位を適宜比較しながら検査を進める事ができる。また、パルス波ドプラモードやMモードでは2次元画像と波形画像が画面の左右または上下に並べて表示されることができる。組織性状を確認しながら同時にその動きまで確認することができる。
【0003】
最近はパノラマビューモードが用意されていることが多い。パノラマビューモードでは、複数の2次元像がパノラマ写真のように合成される。パノラマビューモードは、プローブのスキャン視野よりも広い視野を確保できる。
【0004】
1つの画面に2つ以上の画像を表示して、対象を同時に視認して、比較できることは非常に有用である。2画像同時表示は、現在の超音波診断では極めて一般的である。同時表示される各画像の表示サイズは、単一表示される画像の表示サイズよりも必然的に小さくなる。それは視認性の悪化をもたらす。例えば2画像同時表示の場合は左右に画像を並べるため、表示画面の縦方向は単一画像表示モード時の2次元像と同等の解像度であるが、左右幅は2つの画像を並べる為に原理上半減することになる。つまり横に長大な臓器や検査対象がある場合に単一画像表示モードでは1画面に収まっていたとしても、2画像同時表示時は1つの画像内に収められないか、あるいは画面上の縮尺を変えて観察対象が画面内に収まるように調整することが必要になる。必然的に単一画像表示時の2次元画像よりも情報が欠落する(見にくくなる)という事態を生む。パルス波ドプラモードやMモードでも同様であるが特にパルス波ドプラモードの場合は2次元と波形を同時表示する場合に通常2次元像でドプラ波形を取得したい場所を指定し、その部分の波形が画面の下部または2次元像の左などに表示される事で表示範囲は狭くなることが避けられない。2次元像の性状確認をある程度行うためには2画像同時表示モード同様の表示になるがこの場合ドプラ波形表示範囲は狭くなるが、ドプラ波形の確認の場合はある程度波形のパターンを繰り返し取得しつつ、波形そのものの形状などを計測するものであり、「狭さ」は検査上望ましい状況から外れる事になる。
【0005】
その解消案として2次元像とドプラ波形を上下に並べる方法もあるが、この場合2次元像が明らかに縮小表示される形となり、ドプラ波形を見ながら組織性状を確認することには適さなくなってしまう。この部分は従来装置でも2次元像、ドプラ波形の大きさ比率をある程度変えて表示することで改善を図っているが、どちらかの像が必ず小さく(あるいは狭く)なり、検査上の精度を落とす方向にしか働かない。
【0006】
これ以外に、超音波画像診断装置ではバイプレーン型プローブと呼ばれる1つのプローブに2つの送受信を行うヘッドが付随したものが体腔用などでは存在している。この場合、一般的には2画像同時表示モードの表示形態を利用し、左右に2つのヘッドの画像を独立して表示している。
【0007】
しかし、バイプレーン型プローブのヘッドはプローブに対して左右ではなく概念上、上下に並んでいるものが一般的であり、実際の撮像イメージと画面上の並びが一致しない。また、このバイプレーン型プローブは経直腸・経腟プローブなどに使われるものであり、プローブの使用方法から見ても左右に並ぶ2画像同時表示モード表示は直観的ではないといえる。
【0008】
最近の技術としては2次元画像を平面的にずらしながら重畳し、プローブが有するスキャン視野より遥かに広い範囲の2次元画像(静止画)を作成する技術がある。この技術は末梢血管検査などで用いられている。
【0009】
パノラマビューモード技術は特に四肢の検査で効果を発揮する。複数の画像を貼り合わせてかなり長い(広い)四肢を表示することになるため、可能な限りその全体画像を画面内で大きく表示しようとすると、長軸が画面の横方向に合わせる事になる。この時一般的に超音波画像診断装置とベッドの位置関係を考えるとベッド及びプローブがスキャンしたと考えられる方向と、超音波画像診断装置の画面の横方向は直行する形となり、やはり直観的な方向と合致しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、超音波画像診断装置において表示画面を効果的に用いて超音波画像の視認性を向上することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のある局面は、超音波プローブと、前記超音波プローブを介して被検体内部を超音波でスキャンするスキャン部と、前記スキャン波部の出力に基づいて超音波画像を発生する画像発生部と、前記超音波画像に各種情報を重ねることにより表示画像を生成する表示画像生成部と、前記表示画像を表示するものであり、表示画面を縦横回転可能に設ける画像表示部と、前記表示画面の縦横回転を検出してスキャン条件と表示条件との少なくとも一方を変更するために前記スキャン部と前記表示画像生成部との少なくとも一方を制御する制御部とを具備することを特徴とした超音波画像診断装置お提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、超音波画像診断装置において表示画面を効果的に用いて超音波画像の視認性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は本実施形態による超音波画像診断装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は図1の制御部の制御による画面表示切り替え処理手順を示す図である。
【図3】図3は図1の制御部の制御による2次元モード使用時に表示画面回転を契機とした画面表示切り替えを示す図である。
【図4】図4は図1の制御部の制御による2次元モード使用時に表示画面回転を契機とした画面表示切り替え及びスキャン条件(スキャン視野深度)切り換えを示す図である。
【図5】図5は図1の制御部の制御による2画像同時表示モード使用時に表示画面回転を契機とした画面表示切り替えを示す図である。
【図6】図6は図1の制御部の制御によるパルス波ドプラモード時に表示画面回転を契機とした画面表示切り替えを示す図である。
【図7】図7は図1の制御部の制御によるリポートモード時に表示画面回転を契機とした画面表示切り替えを示す図である。
【図8】図8は図1の制御部の制御によるバイプレーン型プローブ使用時に表示画面回転を契機とした画面表示切り替えを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
なお、表示装置の縦横比3:4という一般的な画面構成は、画面に対して表示対象としての画像を最大限の範囲で表示して画像が有する情報量の有効に活用することが望ましい。そのために本実施形態では、画面を回転させて縦横比を変更させる。その一方で、画像表示に際して常に画面回転をしない方が画像の好適な表示を図れる場合もある。本実施形態では、観察者が画面の縦横回転を必要としていると判断したときのみ、画面の縦横回転を実施する。しかも当該判断に要する観察者の操作を簡易にすることで作業性の低下を抑えることを実現する。
【0015】
図1は本実施形態に係る超音波画像診断装置の構成を示したブロック図である。本実施形態に係る超音波画像診断装置には、被検体16に接触される少なくとも一つの超音波プローブ10が着脱自在に接続される。超音波プローブ10は、典型的には、方位方向に一列に配列された複数の振動子を有する1次元アレイ型であるが、2次元状に配列された複数の振動子を有する2次元アレイ型であってもよいし、体腔内に挿入される特殊な形状を有する体腔内プローブ等であっても良い。多くの体腔内プローブの先端部には走査面が直交するように配置された2つの振動子アレイが装備されている。
【0016】
送受信部11は、超音波プローブ10を駆動して被検体16に超音波を送信する。送受信部11は、超音波プローブ10を介して被検体16からのエコーを受信して電気的な反射信号を発生する。送受信部11は、送受信遅延の制御により超音波走査面を超音波ビームでスキャンする。画像発生部12は、送受信部11から出力される受信信号に基づいて超音波画像を発生する。超音波画像は、Bモード画像、Mモード画像、カラードプラ画像、パルス波ドプラ画像、連続波ドプラ画像、またはそれらの任意の2種類のモードの組み合わせ画像である。スキャンコンバータ13は、制御部17の制御に従って超音波画像に、患者情報、画質条件などを含むスキャン条件等を結合して、表示部15の表示画面に対応する表示画像を発生する。表示画像は、メモリ部14を介して表示部15に表示される。
【0017】
表示部15は、その表示画面が縦横回転可能に設けられる。典型的には、表示部15は、超音波画像診断装置本体に可撓性ケーブルで接続された手持ち型のディスプレイである。しかし、表示部15は、表示画面部分が縦横回転可能に支持台に支持される構造を有しても良い。表示部15には、表示画面の姿勢を検知するセンサ18が取り付けられている。センサ18は、表示画面が操作者による縦横回転により表示画面の長手方向が鉛直方向に略平行な縦長姿勢にあるのか、表示画面が操作者による縦横回転により表示画面の長手方向が水平方向に略平行な横長姿勢にあるのかを制御部17が判別するために必要な姿勢データを検知する。例えばセンサ18は、表示画面の長手方向が水平方向に略平行な横長姿勢にある位置を基準(ゼロ度)として、基準位置から表示画面の傾斜角度を反映した信号を出力する。制御部17は、センサ18の出力に従って、表示画面が例えば基準位置から表示画面の回転角度が90度を中心として前後45度、つまり回転角度が45度乃至135度の範囲内に収まるときに、表示画面が縦長姿勢にあることを認識する。同様に、制御部17は、センサ18の出力に従って、表示画面が例えば基準位置から表示画面の傾斜角度が45度乃至135度以外の角度範囲に収まるときに、表示画面が横長姿勢にあることを認識する。
【0018】
制御部19には操作者により操作される操作部19が接続される。操作者は操作部19を介して、表示部15の表示画面が典型的には横長姿勢から縦長姿勢に回転されたとき、その回転に対応して変更するスキャン条件及び表示条件を事前に設定することができる(プリセット)。スキャン条件には、スキャン解像度(単位角度当たりの走査線本数、距離方向のサンプリングピッチ)、視野角(走査面の一端の超音波走査線から他端の超音波走査線までの角度又は距離)、視野深度、B/M/ドプラ/カラードプラ/2種組み合わせの動作モード、さらに装置本体に接続された複数種類のプローブ10の変更が含まれる。表示条件は、表示画面の長手方向に対する表示画像の正立の向き、表示画面に対する超音波画像の位置及び範囲、それに重畳される患者情報、画質条件などを含むスキャン条件等の位置及び範囲、さらに組み合わせの動作モードのときの超音波画像が2つ又は2種類の超音波画像の配列に係る画面レイアウトである。
【0019】
本実施形態において、表示部15の表示画面が横長姿勢から縦長姿勢に回転されたとき、それに伴ってスキャン条件や表示条件が自動的に変更される動作について図2を参照して説明する。操作者が表示部15を横長姿勢から縦長姿勢に回転したとき、その表示画面の回転(姿勢変化)はセンサ18の出力に基づいて制御部17により認識される(S11)。制御部15では、現在実行中のスキャン条件や表示条件を確認する(S12)。また制御部15では、横長姿勢から縦長姿勢への姿勢変化に対してプリセットされたスキャン条件や表示条件を確認する(S13)。制御部15では、現在実行中のスキャン条件から、プリセットされたスキャン条件に変更するために、プローブ変更の必要の可否を判断し(S14)、プローブ変更が必要なとき、装置本体とプローブ10とを接続するコネクタの切換を制御する、またはプローブ10を他の種類のプローブ10への差し替えを操作者に指示するメッセージを表示させる(S15)。
【0020】
制御部15では、プリセットされたスキャン条件及び表示条件への変更を実行するために、送受信部11、画像発生部12、スキャンコンバータ13を制御する。このスキャン条件及び表示条件への変更について、以下具体的に事例をあげて説明する。
【0021】
センサ18の出力に基づいて姿勢変化を判断したとき、制御部17は現在の超音波画像診断装置の表示モード(2次元(Bモード)/2画像同時表示モード/パルス波ドプラモード/Mモード)を確認する。2次元モードであるならば画面内に表示されている2次元像をより大きく見たいか(表示解像度向上)、あるいは深さ方向に対する画像を見たいか(視野深度拡大)のどちらかであると考えられる。この選択は超音波装置内のプリセットなど、事前にユーザが設定を行う事が出来、それに応じて2次元像の表示を変更する。すなわち、大きく見たいのであれば、縦方向のスキャン視野深度が維持される様に画像を拡大した上、それによって画面内に収まらなくなった左右方向の画像部分を切り落として(トリミングして)表示する。当然左右比率や画面表示方向が変わるため、患者情報を表示するバナー部や、画質設定を示すオートデータ類は位置やサイズが変更されて画面内に収まるように調整される(図3)。
【0022】
深さ方向を広く見るプリセットであるならば、画面拡大比率は変えずに、視野角(方位角)を狭くして画面の縦方向に収まるだけのスキャン視野深度まで表示する(図4)。患者情報を表示するバナー部やスキャン条件などを表示するオートデータは拡大表示設定のプリセットの時と同じ挙動をする。
【0023】
体腔内プローブ10を用いた2画像同時表示モード時の表示画面回転であるならば、その回転は2つの画面を上下表示したいと判断し、2つの画像を上下方向に並べて表示する(図5)。この場合スキャン視野深度は通常表示(横長姿勢)の場合より浅く変更される。しかし、画像の左右方向(方位角)は広く表示される。また当時に観察対象が被検体の上下に並ぶような検査対象の場合に、被検体の位置関係と画面表示が一致することになる。
【0024】
パルス波ドプラモード/Mモードについては、どちらも2次元像と波形画像(パルス波ドプラモードならドプラ波形、Mモードの場合は厳密には波形ではなく臓器の動きを時間方向を横に取ったものになるが、見た目には波形になるため便宜上こう呼ぶ)が同時に見える事が期待されており、表示画面の回転はすなわち臓器の2次元イメージを大きく見ながら、波形画像は時間方向にはあまり長くなくても良いが、波形の形状や短時間の計測を行いたいと判断し、画面上下方向に対して、上部に2次元像(Bモード像やカラードプラ像)、画面下部に波形画像を表示する(図6)。この時、通常表示時のパルス波ドプラモードより2次元像が大きく表示されるが、「大きく」の解釈は先に述べた2次元表示時の表示画面回転同様にユーザによってプリセットされ、純粋な拡大か、スキャン視野深度重視かを選択できるものとする。
【0025】
一般的な2次元/2画像同時表示モード/パルス波ドプラモード/Mモードについて以外にも、近年の超音波画像診断装置では3次元表示や各種パラメータ解析に基づいた特殊画像表示があるが、これらについても2次元他従来の画像モード同様に、表示画面回転によって注目画像(例えば3次元ならボリューム像や重要な断面など)を大きく表示するなど考えられる。
【0026】
また一般的な超音波診断では、画像に対して計測を行う事で例えば腫瘍や血管壁の大きさや厚みを判断する場合や、周産期医療であれば胎児の発育などを図りグラフ化するなどの検査が行われる。この時の計測は検査によって実施される回数や表示される情報量が異なるため、これが多い検査については検査結果を表示するリポート画面上に十分に表示しきれないなどの状況になる。
【0027】
従来、この場合にはページめくりなどを行っていたが、医師判断の効率などを考えれば一時に表示できる量が増える事が望ましい。ここで計測データについては一般的に計測名と結果が次いで表示されることから、比較的横方向には広がらないが、縦方向に項目が並ぶことになるため、表示上縦方向の表示領域が多くとれるほど一画面に表示される情報量を増やす事が出来る事になる。1文字あたりの表示サイズを小さくすることでも一時の情報量を増やせるが、視認性が下がる。そこで本発明の応用例として、長大なリポートを表示する場合にモニタを回転することで、表示文字を縮小せず、一時に表示される項目を増やし、検査効率を上げる事が考えられる(図7)。またこれに近い話として、リポートの印刷は通常縦長のイメージになるが、その印刷イメージを画面上に表示することが難しいため、この印刷イメージの確認に表示画面回転を応用することができる。
【0028】
表示画面回転を契機としてスキャン条件が変更される例について説明する。超音波画像診断装置には一般的に複数の種類のプローブを接続できる場合が多い。一般的に検査者は被検体の検査領域や状況に応じてそのプローブを切り替えて使用している。超音波検査で身体の深部・浅部の検査によってそれに適したプローブがあるが、例えば表示画面回転したときに深部まで画像として表示したいと判断すれば、超音波画像診断装置に接続されているプローブの中で深部検査に適したものに自動的に切り換える事で検査効率を上げられる。また、プローブの中には1つのプローブに2つのヘッドが付いていて同時に2方向の画像を取得できるバイプレーン型プローブがある。一般的にこのバイプレーン型プローブは、片側のヘッドは先端に、もう一方は側面に取り付けられており、画面イメージは上下に並ぶことが使用状況に最も近い表示形態となる。そこで、表示画面回転した際に超音波画像診断装置にバイプレーン型プローブが接続されているならば、自動的にこれに切り替えるとともに、図8に示すように上下2画像同時表示モードレイアウトにする(場合によってはバイプレーン型プローブの側面画像を示す下段画像は横に90度回転)まで実施することが考えられる。
【0029】
なお、切り換え機能には優先順位が付けられる。例えばバイプレーン対応の体腔内プローブとシングルプレーン対応の一般的なプローブが同時に接続され、かつ一般的なプローブ使用中の2次元検査で表示画面回転した場合に、現行の2次元を維持して画面表示を拡大(またはスキャン視野深度確保)をするか、あるいはバイプレーン型プローブに切り替えるのか、どちらを適用するかで効果が変わってしまう。そこでこのような場合には、ユーザがプリセットによって適用する優先度を設定することで、使用環境にあった動作をすると考える。
【0030】
以上説明したように、本実施形態ではモニタの回転と超音波画像診断装置の一般機能を組み合わせる事で、画面表示や使用するプローブを簡便に切り替え、検査スループットを向上させることができる。
【0031】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明は、超音波診断中に画像を拡大する機能や、バイプレーン型プローブなどで2以上の画像を同時に参照する画像表示モードを用いる超音波診断分野に利用可能性がある。
【符号の説明】
【0033】
10…超音波プローブ、11…超音波送受信部、12…画像発生部、13…スキャンコンバータ、14…スキャンコンバータされたデータのメモリ部、15…超音波画像/ボディマーク等の表示部、16…被検体、17…制御部、18…センサ、19…操作パネル。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波プローブと、
前記超音波プローブを介して被検体内部を超音波でスキャンするスキャン部と、
前記スキャン部の出力に基づいて超音波画像を発生する画像発生部と、
前記超音波画像に各種情報を重ねることにより表示画像を生成する表示画像生成部と、
前記表示画像を表示するものであり、表示画面を縦横回転可能に設ける画像表示部と、
前記表示画面の縦横回転を検出してスキャン条件と表示条件との少なくとも一方を変更するために前記スキャン部と前記表示画像生成部との少なくとも一方を制御する制御部とを具備することを特徴とした超音波画像診断装置。
【請求項2】
複数の超音波プローブと、
前記複数の超音波プローブを選択的に介して被検体内部を超音波でスキャンするスキャン部と、
前記スキャン部の出力に基づいて超音波画像を発生する画像発生部と、
前記超音波画像に各種情報を重ねることにより表示画像を生成する表示画像生成部と、
前記表示画像を表示するものであり、表示画面を縦横回転可能に設ける画像表示部と、
前記表示画面の縦横回転を検出して前記複数の超音波プローブの何れかを選択するために前記スキャン部を制御する制御部とを具備することを特徴とした超音波画像診断装置。
【請求項3】
前記画像表示部は、手持ちディスプレイであることを特徴とした請求項1又は2記載の超音波画像診断装置。
【請求項4】
前記スキャン条件の解像度、視野角、視野深度、B/M/ドプラ/カラードプラ/2種組み合わせの動作モードの少なくとも一つの変更が、前記表示画面の縦横回転に対して規定されていることを特徴とした請求項1記載の超音波画像診断装置。
【請求項5】
前記表示条件の画面レイアウトの変更が、前記表示画面の縦横回転に対して規定されていることを特徴とした請求項1又は2記載の超音波画像診断装置。
【請求項6】
前記制御部の制御により、前記表示画面が横から縦に回転されたとき、操作者により予め設定された表示条件に従って前記表示画像の正立の向きを縦方向に切り換えるとともに前記超音波画像の全域が画面に収まるように前記表示画像を生成し、前記操作者により予め設定されたスキャン条件に従って視野角を狭くし視野深度を延長することを特徴とした請求項1記載の超音波画像診断装置。
【請求項7】
前記制御部の制御により、前記表示画面が横から縦に回転されたとき、操作者により予め設定された表示条件に従って前記表示画像の正立の向きを縦方向に切り換えるとともに前記超音波画像を部分的にトリミングして前記超音波画像の一部分が画面に拡大されて収まるように前記表示画像を生成することを特徴とした請求項1記載の超音波画像診断装置。
【請求項8】
前記制御部の制御により、前記表示画面が横から縦に回転されたとき、操作者により予め設定された表示条件に従って2つ又は2種類の超音波画像が横方向に並置される画面レイアウトから、前記2つ又は2種類の超音波画像が縦方向に並置される画面レイアウトに変更されることを特徴とした請求項1記載の超音波画像診断装置。
【請求項9】
前記2つ又は2種類の超音波画像は、スキャン面が交差することを特徴とした請求項8記載の超音波画像診断装置。
【請求項10】
前記制御部の制御により、前記表示画面が横から縦に回転されたとき、操作者により予め設定されたスキャン条件に従ってスキャン断面が単一断面のスキャンから、交差する2断面のスキャンに変更され、前記操作者により予め設定された表示条件に従って前記単一の超音波画像が単独で前記表示画面に配置される画面レイアウトから、前記交差する2断面の超音波画像が縦方向に並置される画面レイアウトに変更されることを特徴とした請求項1記載の超音波画像診断装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate