超音波診断装置
【課題】診断画像を合成した合成画像において、診断画像の継ぎ目などで、画像の劣化が少ない超音波診断装置を提供する。
【解決手段】超音波を送受信し、受信信号を得る送受信手段1と、受信信号から診断画像データを形成する画像形成手段2と、診断画像データを診断画像として表示する表示手段6と、診断画像データを記録する記録手段3と、画像形成手段2および記録手段3の少なくとも一方から複数の診断画像データを受信して複数の診断画像として表示手段6に表示し、複数の診断画像を合成する合成手段4と、記録手段3および合成手段4に命令を送信可能な入力手段7とを備え、合成手段4は、入力手段7の命令に従って、表示手段6に表示された複数の診断画像の表示位置を調整する位置調整手段5を有する。
【解決手段】超音波を送受信し、受信信号を得る送受信手段1と、受信信号から診断画像データを形成する画像形成手段2と、診断画像データを診断画像として表示する表示手段6と、診断画像データを記録する記録手段3と、画像形成手段2および記録手段3の少なくとも一方から複数の診断画像データを受信して複数の診断画像として表示手段6に表示し、複数の診断画像を合成する合成手段4と、記録手段3および合成手段4に命令を送信可能な入力手段7とを備え、合成手段4は、入力手段7の命令に従って、表示手段6に表示された複数の診断画像の表示位置を調整する位置調整手段5を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の診断画像を合成する超音波診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のコンパウンド処理を行う超音波診断装置は、図10に示すような構成を有するものがある(例えば、特許文献1参照)。電子走査式超音波探触子101は、対象部位に対して超音波を送受信する電子走査式の探触子である。送受信部102は、電子走査式超音波探触子101を動作させる。信号処理部103は、電子走査式超音波探触子101が受信した信号を診断画像データに変換し、複数の位置で撮影した2次元画像を重ねた如き合成画像を生成する。デジタルスキャンコンバータ(DSC)104は、診断画像データを表示部105に表示可能なデータに変換する。表示部105は、変換された診断画像データを診断画像として表示する。操作部107は、操作者からの指令を入力するためのものである。制御部106は、操作者からの指令に基づき、各部の制御を行う。
【0003】
次に、上記超音波診断装置の画像合成処理について図11を参照しながら説明する。まず、電子走査式超音波探触子101を被検体上の位置111aに配置する。電子走査式超音波探触子101から超音波が送信され、その反射波を受信され、電気信号に変換される。変換された電気信号は、送受信部102において増幅などの処理が施された後に、信号処理部103で検波などの処理が施され、診断画像データが形成される。診断画像データは、デジタルスキャンコンバータ(DSC)104において走査変換され、診断画像112aとして表示部105に表示される。
【0004】
電子走査式超音波探触子101がその走査面に平行な方向に移動されて位置111bに配置され、電子走査式超音波探触子101から超音波が送受信され、同様の信号処理により信号処理部103に新たな診断画像データが形成される。表示部105に表示された複数の診断画像112a、112bは、外部からの指令が操作部107より入力された指令に基づいて信号処理部103において、重ね合わされ合成される。さらに、診断画像112cが撮影されて重ね合わされる。
【0005】
なお、図11(b)において、診断画像112a、112b、112cが紙面上下方向にずれ表示されているのは、見やすくするためで、実際には上下方向のずれはない。
【0006】
この従来の超音波診断装置では、電子走査式超音波探触子101をその走査面(多数の音線により形成される平面)に平行な方向に移動しながら複数の位置で撮影した2次元画像を重ねて合成画像を生成するため、超音波探触子を固定した時に得られる診断画像より広い視野の診断画像を得ることができる。
【特許文献1】特開2003−135454号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記従来の超音波診断装置は、図11(b)に示すように、複数の診断画像を合成する際に、3以上の診断画像112a、112bおよび112cを重ね合わせて合成している。そのため、3枚の診断画像が重ねられた領域113では、各診断画像の誤差が合成により加算され、特に、診断画像の継ぎ目などで画像が伸びたり、傾いたりして画質が劣化するという問題が生じる。
【0008】
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、診断画像を合成した合成画像において、診断画像の継ぎ目などで、画像の劣化が少ない超音波診断装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記問題を解決するために、本発明の超音波診断装置は、超音波を送受信し、受信信号を得る送受信手段と、前記受信信号から診断画像データを形成する画像形成手段と、前記診断画像データを診断画像として表示する表示手段と、前記診断画像データを記録する記録手段と、前記画像形成手段および前記記録手段の少なくとも一方から複数の診断画像データを受信して複数の診断画像として前記表示手段に表示し、前記複数の診断画像を合成する合成手段と、前記記録手段および前記合成手段に命令を送信可能な入力手段とを備え、前記合成手段は、前記入力手段の命令に従って、前記表示手段に表示された前記複数の診断画像の表示位置を調整する位置調整手段を有することを特徴とする。この構成により、表示された診断画像の位置を調整可能であり、複数の診断画像を適切な位置に配置して画像合成することができる。そのため、合成する診断画像の枚数を減らすことができ、合成による誤差、画像の継ぎ目などによる画質の劣化を防ぐことができる。
【0010】
また、前記超音波の送受信方向に垂直な方向の診断画像を合成する際に、前記診断画像同士が重なる領域に3以上の診断画像が重なる場合には、前記合成手段は、診断画像を合成するのに不要な診断画像を表示しない構成にすることもできる。この構成により、画像を合成する際に、同一箇所に重ね合わされる画像の枚数を2枚に限定することにより、合成による誤差、画像の継ぎ目などによる画質の劣化を防ぐことができる。
【0011】
また、前記位置調整手段は、前記表示部に表示された診断画像の位置調整を行う演算手段を有した構成にすることもできる。
【0012】
また、前記診断画像は、前記診断画像は、各辺に特殊表示領域が形成されており、前記診断画像が表示される際には、特殊表示領域が特殊表示されており、前記合成手段により他の診断画像と合成された際に、合成された前記辺の特殊表示領域が通常表示に変更される構成にすることもできる。この構成により、操作者が位置調整されていない箇所を容易に認識することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、重ね合わせ枚数を制限することにより、診断画像を合成した合成画像において、診断画像の継ぎ目などで、画像の劣化が少ない超音波診断装置を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の超音波診断装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0015】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る超音波診断装置の一構成例を示すブロック図である。送受信部1(送受信手段)は、超音波探触子などにより構成され、対象部位に超音波を送信し、反射波を受信して電気信号に変換する。画像形成部2(画像形成手段)は、送受信部1で変換された電気信号から診断画像データを形成する。記録部3(記録手段)は、画像形成部2で形成された診断画像データを保存する。
【0016】
合成部4(合成手段)は、画像形成部2および記録部3の少なくとも一方から診断画像データを取り出し、表示部6(表示手段)に診断画像として表示する。そして、表示部6に表示した複数の診断画像を合成する。合成部4は、位置調整部5(位置調整手段)を有し、位置調整部5は、表示部6に表示された複数の診断画像の表示位置、傾き、拡大縮小などを調整する。表示部6は、画像形成部2および合成部4と接続され、診断画像データを診断画像として表示する。入力部7(入力手段)は、記録部3および合成部4に接続され、操作者が命令を入力するためのものである。
【0017】
図2(a)は、送受信部1を被検体に接触させ、位置をずらして超音波による走査を行うそれぞれの位置8a、8b、8cを示す配置図である。図2(b)は、図2(a)に示された送受信部1の位置8a、8b、8cにおいて得られた診断画像9a、9b、9cを合成した合成画像9を示す図である。診断画像を合成する際に生じる画像が重畳される領域(以下のり代)10において重畳される画像は、2種類である。のり代において3種類以上の画像が重なる場合は、合成部4は、不要な診断画像を取り除いて画像の合成を行う。のり代10で重畳される画像が2枚であるため、多数枚の画像が重畳される場合に比べて画質の劣化を防ぐことができる。
【0018】
次に、以上のように構成された超音波診断装置について、図3、図4を参照しながら画像合成処理動作を説明する。図3は、本実施の形態に係る超音波診断装置の画像合成処理動作を示す流れ図である。図4は、表示部6に表示された診断画像を示す図である。図4(a)は、診断画像が1枚表示された図であり、(b)は、診断画像が2枚表示された図であり、(c)は、診断画像の表示位置が調整されて2枚の診断画像が合成された図である。
【0019】
まず、送受信部1が対象部位に超音波を送信し、その反射波を受信して電気信号に変換する。画像形成部2は、送受信部1が変換した電気信号から、診断画像データを形成する(ステップS101)。つぎに、記録部3は、作成された診断画像データを保存する。そして、合成部4は、図4(a)に示すように、表示部6に診断画像データを診断画像9aとして表示する(ステップS102)。つぎに、操作者からの指示に基づいて、位置調整部5は、表示部6に表示された診断画像9aの表示位置を調整する(ステップS103)。つぎに、画像合成処理を終了するか否かを操作者に判断させる(ステップS104)。
【0020】
終了しない場合は、ステップS101に戻り、新たに診断画像データを形成し(ステップS101)、保存する。つぎに、合成部4は、図4(b)に示すように診断画像9bを表示部6に表示する(ステップS102)。つぎに、図4(c)に示すように、操作者からの指示に基づいて、位置調整部5は診断画像9aおよび9bの表示位置などを調整する(ステップS103)。この位置調整は、位置調整部5が輝度パターンあるいはカラーモードでの血流速、方向などを対比して、相関をとり同一・類似箇所を抽出演算し、演算結果に基づいて診断画像を重ねることにより行われる。位置調整が行われると、つぎに合成画像処理を終了するか否かを操作者に判断させる(ステップS104)。
【0021】
さらに、図2に示すように診断画像9cを検出して診断画像9a、9bと合成する。以上のように、合成画像9が得られる。
【0022】
以上のように、本実施の形態に係る超音波診断装置は、のり代10に重なる診断画像を2枚に制限することにより、画像合成による誤差の加算による継ぎ目などで画像が伸びたり、傾いたりする画像の悪化を防ぐことができる。
【0023】
なお、診断画像を合成する際に、診断画像を目視で類似箇所を概略重ね合わせ、その後、位置調整部5により微調整して診断画像を合成する構成にしてもよい。
【0024】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る超音波診断装置について説明する。本実施の形態に係る超音波診断装置の構成は、第1の実施の形態と同様であり、構成の説明を省略する。以下、本実施の形態に係る超音波診断装置の画像合成処理動作について、図4および図5を参照しながら説明する。
【0025】
図5は、本実施の形態に係る超音波診断装置の画像合成処理動作を示す流れ図である。まず、送受信部1が対象部位に超音波を送信し、その反射波を受信して電気信号に変換する。画像形成部2は、変換した電気信号から診断画像データを形成する(ステップS201)。つぎに、記録部3は診断画像データを保存する(ステップS202)。つぎに、操作者に診断画像データの取得を終了するか否かを判断させる(ステップS203)。終了しない場合は、ステップS201に戻り、新たに診断画像データを取得する。
【0026】
ステップS203において、診断画像データの取得を終了する場合は、つぎに、合成部4は、図4(a)に示すように、取得した診断画像データから合成する診断画像9aを表示部6に表示する(ステップS204)。つぎに、操作者からの指示に基づいて、位置調整部5は診断画像9aの表示位置などを調整する(ステップS205)。つぎに、合成処理動作を終了するか否かを操作者に判断させる(ステップS206)。終了しない場合は、ステップS204に戻り、図4(b)に示すように、新たに合成する診断画像9bを表示する。そして、図4(c)に示すように、操作者からの指示により診断画像9bの表示位置を調整して(ステップS205)診断画像9a、9bを合成する。さらに、診断画像9cを合成することにより、図2(b)に示す合成画像9が得られる。なお、のり代10に3枚以上画像が重なる場合には合成部4は、不要な診断画像を間引く。
【0027】
以上のように、本実施の形態に係る超音波診断装置は、のり代10に重なる画像を2枚に制限することにより、画像合成による誤差の加算による継ぎ目などで画像が伸びたり、傾いたりする画像の悪化を防ぐことができる。
【0028】
また、取得した診断画像データを記録部3に保存することにより、診断画像の合成作業を診断中に行う必要がなく、被検者の負担を減らすことができる。
【0029】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態に係る超音波診断装置について説明する。本実施の形態に係る超音波診断装置の構成は、第1の実施の形態と同様であり、構成の説明を省略する。以下、本実施の形態に係る超音波診断装置の画像合成処理動作について、図4および図6を参照しながら説明する。
【0030】
図6は、本実施の形態に係る超音波診断装置の画像合成処理動作を示す流れ図である。まず、送受信部1が対象部位に超音波を送信し、その反射波を受信して電気信号に変換する。画像形成部2は、変換された電気信号に基づいて、診断画像データを形成する(ステップS301)。つぎに、合成部4は、図4(a)に示すように、診断画像データを診断画像9aとして表示部6に表示する。そして、必要に応じて操作者からの指示に基づいて、位置調整部5は診断画像9aの表示位置を調整する(ステップS302)。
【0031】
つぎに、操作者に所望の合成画像が得られたか否かを判断させる(ステップS303)。所望の合成画像が得られていない場合は、ステップS301に戻り診断画像データを取得する。そして、図4(b)に示すように、診断画像9bを表示部6に表示する。つぎに、操作者からの指示に基づいて、位置調整部5は診断画像9aおよび9bの表示位置などを調整する(ステップS302)。さらに、診断画像9cを取得し、図2(b)に示す合成画像9を得る。なお、のり代10に3枚以上の診断画像が重なる場合には、合成部4は、不要な診断画像を間引く。
【0032】
ステップS303において、所望の合成画像9が得られている場合は、取得した診断画像データを記録部3に保存する(ステップS304)。つぎに、画像合成処理を終了するか否かを操作者に判断させる(ステップS305)。終了しない場合は、ステップS301に戻り、上述したように新たに診断画像データを取得する。以上のように、診断画像の合成処理を行う。
【0033】
以上のように、本実施の形態に係る超音波診断装置は、のり代10に重なる画像を2枚に制限することにより、画像合成による誤差の加算による継ぎ目などで画像が伸びたり、傾いたりする画像の悪化を防ぐことができる。
【0034】
また、ステップS201において以前記録した複数の対象部位の診断画像を表示させた状態で診断画像を取得することにより、新たに合成するための所望の診断画像を確認しながら合成することができる。
【0035】
なお、本発明の第1〜3の実施の形態において、診断画像を合成する枚数を3枚の場合の例を示したが2枚であっても、4枚以上あってもよい。
【0036】
また、図7は、画像合成の際の診断画像を示す図である。図7(a)は、2枚の診断画像11a、11bが離れて配置されており、図7(b)は、2枚の診断画像11a、11bが合成された状態を示す。図7(a)に示すように、診断画像11a、11bの左右両辺には、色を変える、白黒を反転させるなど特殊表示可能な特殊表示領域12が形成されている。診断画像が表示される際に、特殊表示領域12は、特殊表示で表示される。合成部4は、診断画像11a、11bが画像合成位置に調整完了すると、画像合成された辺の特殊表示領域12を特殊表示から通常表示に戻す。
【0037】
この構成にすることにより、操作者が位置調整されていない箇所を容易に認識することができる。
【0038】
図8(a)は、送受信部1の位置13a、13b、13cを示す図であり、図8(b)は、位置13a、13b、13cにおいて得られた診断画像14a、14b、14cを示す図である。診断画像14bと14cの間には、隙間15が生じている。そのため、診断画像14b、14cの向かい合う辺の特殊表示領域12は、画像合成されていないため、特殊表示されている。このため、必要に応じて、図8に示すように、診断画像の無い隙間の診断画像を新たに取得する必要があるか否かの判断をすることができる。
【0039】
また、診断画像を横方向に合成する場合について説明したが、例えば、図9に示すように、診断画像14a〜14gを縦方向(走査する超音波の方向)および横方向に診断画像を合成することもできる。この構成により、視野を広くすることができる。診断画像を縦方向にも合成する場合は、上述の特殊表示領域12を診断画像の上下の辺にも設けることが好ましい。
【0040】
また、のり代10において重畳される診断画像の枚数を2枚とした例を挙げたが、縦横方向に診断画像を合成する場合など3枚以上が重畳される場合があってもよく、合成する必要最小限の枚数であればよい。
【0041】
また、位置調整部5により、診断画像の位置を調整する際に、診断画像の傾き、拡大縮小、あるいは輝度調整などを行い、画像合成の際に生じる誤差を減らす構成にすることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明の超音波診断装置は、診断画像を合成する際の誤差を減少させることができるという利点を有し、超音波診断の分野において有用である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る超音波診断装置の構成を示すブロック図
【図2】(a)は、送受信部の位置を示す配置図、(b)は、(a)の位置における得られる診断画像を合成した合成画像を示す図
【図3】同上超音波診断装置の画像合成処理動作を示す流れ図
【図4】画像合成処理の工程における診断画像を示す図
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る超音波診断装置の画像合成処理動作を示す流れ図
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る超音波診断装置の画像合成処理動作を示す流れ図
【図7】画像合成の際の診断画像を示す図であり、(a)は、2枚の診断画像が離れて配置された図、(b)は、2枚の診断画像が合成された状態を示す図
【図8】合成画像の隙間を示す図
【図9】合成画像の一例を示す図
【図10】従来の超音波診断装置に係るブロック図
【図11】(a)同上超音波診断装置の電子走査式超音波探触子の位置を示す断面図(b)その際の診断画像を示す平面図
【符号の説明】
【0044】
1 送受信部
2 画像形成部
3 記録部
4 合成部
5 位置調整部
6 表示部
7 入力部
8a〜8c、13a〜13c 位置
9、11 合成画像
9a〜9c、11a、11b、14a〜14g 診断画像
10 のり代
12 特殊表示領域
15 隙間
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の診断画像を合成する超音波診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のコンパウンド処理を行う超音波診断装置は、図10に示すような構成を有するものがある(例えば、特許文献1参照)。電子走査式超音波探触子101は、対象部位に対して超音波を送受信する電子走査式の探触子である。送受信部102は、電子走査式超音波探触子101を動作させる。信号処理部103は、電子走査式超音波探触子101が受信した信号を診断画像データに変換し、複数の位置で撮影した2次元画像を重ねた如き合成画像を生成する。デジタルスキャンコンバータ(DSC)104は、診断画像データを表示部105に表示可能なデータに変換する。表示部105は、変換された診断画像データを診断画像として表示する。操作部107は、操作者からの指令を入力するためのものである。制御部106は、操作者からの指令に基づき、各部の制御を行う。
【0003】
次に、上記超音波診断装置の画像合成処理について図11を参照しながら説明する。まず、電子走査式超音波探触子101を被検体上の位置111aに配置する。電子走査式超音波探触子101から超音波が送信され、その反射波を受信され、電気信号に変換される。変換された電気信号は、送受信部102において増幅などの処理が施された後に、信号処理部103で検波などの処理が施され、診断画像データが形成される。診断画像データは、デジタルスキャンコンバータ(DSC)104において走査変換され、診断画像112aとして表示部105に表示される。
【0004】
電子走査式超音波探触子101がその走査面に平行な方向に移動されて位置111bに配置され、電子走査式超音波探触子101から超音波が送受信され、同様の信号処理により信号処理部103に新たな診断画像データが形成される。表示部105に表示された複数の診断画像112a、112bは、外部からの指令が操作部107より入力された指令に基づいて信号処理部103において、重ね合わされ合成される。さらに、診断画像112cが撮影されて重ね合わされる。
【0005】
なお、図11(b)において、診断画像112a、112b、112cが紙面上下方向にずれ表示されているのは、見やすくするためで、実際には上下方向のずれはない。
【0006】
この従来の超音波診断装置では、電子走査式超音波探触子101をその走査面(多数の音線により形成される平面)に平行な方向に移動しながら複数の位置で撮影した2次元画像を重ねて合成画像を生成するため、超音波探触子を固定した時に得られる診断画像より広い視野の診断画像を得ることができる。
【特許文献1】特開2003−135454号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記従来の超音波診断装置は、図11(b)に示すように、複数の診断画像を合成する際に、3以上の診断画像112a、112bおよび112cを重ね合わせて合成している。そのため、3枚の診断画像が重ねられた領域113では、各診断画像の誤差が合成により加算され、特に、診断画像の継ぎ目などで画像が伸びたり、傾いたりして画質が劣化するという問題が生じる。
【0008】
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、診断画像を合成した合成画像において、診断画像の継ぎ目などで、画像の劣化が少ない超音波診断装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記問題を解決するために、本発明の超音波診断装置は、超音波を送受信し、受信信号を得る送受信手段と、前記受信信号から診断画像データを形成する画像形成手段と、前記診断画像データを診断画像として表示する表示手段と、前記診断画像データを記録する記録手段と、前記画像形成手段および前記記録手段の少なくとも一方から複数の診断画像データを受信して複数の診断画像として前記表示手段に表示し、前記複数の診断画像を合成する合成手段と、前記記録手段および前記合成手段に命令を送信可能な入力手段とを備え、前記合成手段は、前記入力手段の命令に従って、前記表示手段に表示された前記複数の診断画像の表示位置を調整する位置調整手段を有することを特徴とする。この構成により、表示された診断画像の位置を調整可能であり、複数の診断画像を適切な位置に配置して画像合成することができる。そのため、合成する診断画像の枚数を減らすことができ、合成による誤差、画像の継ぎ目などによる画質の劣化を防ぐことができる。
【0010】
また、前記超音波の送受信方向に垂直な方向の診断画像を合成する際に、前記診断画像同士が重なる領域に3以上の診断画像が重なる場合には、前記合成手段は、診断画像を合成するのに不要な診断画像を表示しない構成にすることもできる。この構成により、画像を合成する際に、同一箇所に重ね合わされる画像の枚数を2枚に限定することにより、合成による誤差、画像の継ぎ目などによる画質の劣化を防ぐことができる。
【0011】
また、前記位置調整手段は、前記表示部に表示された診断画像の位置調整を行う演算手段を有した構成にすることもできる。
【0012】
また、前記診断画像は、前記診断画像は、各辺に特殊表示領域が形成されており、前記診断画像が表示される際には、特殊表示領域が特殊表示されており、前記合成手段により他の診断画像と合成された際に、合成された前記辺の特殊表示領域が通常表示に変更される構成にすることもできる。この構成により、操作者が位置調整されていない箇所を容易に認識することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、重ね合わせ枚数を制限することにより、診断画像を合成した合成画像において、診断画像の継ぎ目などで、画像の劣化が少ない超音波診断装置を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の超音波診断装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0015】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る超音波診断装置の一構成例を示すブロック図である。送受信部1(送受信手段)は、超音波探触子などにより構成され、対象部位に超音波を送信し、反射波を受信して電気信号に変換する。画像形成部2(画像形成手段)は、送受信部1で変換された電気信号から診断画像データを形成する。記録部3(記録手段)は、画像形成部2で形成された診断画像データを保存する。
【0016】
合成部4(合成手段)は、画像形成部2および記録部3の少なくとも一方から診断画像データを取り出し、表示部6(表示手段)に診断画像として表示する。そして、表示部6に表示した複数の診断画像を合成する。合成部4は、位置調整部5(位置調整手段)を有し、位置調整部5は、表示部6に表示された複数の診断画像の表示位置、傾き、拡大縮小などを調整する。表示部6は、画像形成部2および合成部4と接続され、診断画像データを診断画像として表示する。入力部7(入力手段)は、記録部3および合成部4に接続され、操作者が命令を入力するためのものである。
【0017】
図2(a)は、送受信部1を被検体に接触させ、位置をずらして超音波による走査を行うそれぞれの位置8a、8b、8cを示す配置図である。図2(b)は、図2(a)に示された送受信部1の位置8a、8b、8cにおいて得られた診断画像9a、9b、9cを合成した合成画像9を示す図である。診断画像を合成する際に生じる画像が重畳される領域(以下のり代)10において重畳される画像は、2種類である。のり代において3種類以上の画像が重なる場合は、合成部4は、不要な診断画像を取り除いて画像の合成を行う。のり代10で重畳される画像が2枚であるため、多数枚の画像が重畳される場合に比べて画質の劣化を防ぐことができる。
【0018】
次に、以上のように構成された超音波診断装置について、図3、図4を参照しながら画像合成処理動作を説明する。図3は、本実施の形態に係る超音波診断装置の画像合成処理動作を示す流れ図である。図4は、表示部6に表示された診断画像を示す図である。図4(a)は、診断画像が1枚表示された図であり、(b)は、診断画像が2枚表示された図であり、(c)は、診断画像の表示位置が調整されて2枚の診断画像が合成された図である。
【0019】
まず、送受信部1が対象部位に超音波を送信し、その反射波を受信して電気信号に変換する。画像形成部2は、送受信部1が変換した電気信号から、診断画像データを形成する(ステップS101)。つぎに、記録部3は、作成された診断画像データを保存する。そして、合成部4は、図4(a)に示すように、表示部6に診断画像データを診断画像9aとして表示する(ステップS102)。つぎに、操作者からの指示に基づいて、位置調整部5は、表示部6に表示された診断画像9aの表示位置を調整する(ステップS103)。つぎに、画像合成処理を終了するか否かを操作者に判断させる(ステップS104)。
【0020】
終了しない場合は、ステップS101に戻り、新たに診断画像データを形成し(ステップS101)、保存する。つぎに、合成部4は、図4(b)に示すように診断画像9bを表示部6に表示する(ステップS102)。つぎに、図4(c)に示すように、操作者からの指示に基づいて、位置調整部5は診断画像9aおよび9bの表示位置などを調整する(ステップS103)。この位置調整は、位置調整部5が輝度パターンあるいはカラーモードでの血流速、方向などを対比して、相関をとり同一・類似箇所を抽出演算し、演算結果に基づいて診断画像を重ねることにより行われる。位置調整が行われると、つぎに合成画像処理を終了するか否かを操作者に判断させる(ステップS104)。
【0021】
さらに、図2に示すように診断画像9cを検出して診断画像9a、9bと合成する。以上のように、合成画像9が得られる。
【0022】
以上のように、本実施の形態に係る超音波診断装置は、のり代10に重なる診断画像を2枚に制限することにより、画像合成による誤差の加算による継ぎ目などで画像が伸びたり、傾いたりする画像の悪化を防ぐことができる。
【0023】
なお、診断画像を合成する際に、診断画像を目視で類似箇所を概略重ね合わせ、その後、位置調整部5により微調整して診断画像を合成する構成にしてもよい。
【0024】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る超音波診断装置について説明する。本実施の形態に係る超音波診断装置の構成は、第1の実施の形態と同様であり、構成の説明を省略する。以下、本実施の形態に係る超音波診断装置の画像合成処理動作について、図4および図5を参照しながら説明する。
【0025】
図5は、本実施の形態に係る超音波診断装置の画像合成処理動作を示す流れ図である。まず、送受信部1が対象部位に超音波を送信し、その反射波を受信して電気信号に変換する。画像形成部2は、変換した電気信号から診断画像データを形成する(ステップS201)。つぎに、記録部3は診断画像データを保存する(ステップS202)。つぎに、操作者に診断画像データの取得を終了するか否かを判断させる(ステップS203)。終了しない場合は、ステップS201に戻り、新たに診断画像データを取得する。
【0026】
ステップS203において、診断画像データの取得を終了する場合は、つぎに、合成部4は、図4(a)に示すように、取得した診断画像データから合成する診断画像9aを表示部6に表示する(ステップS204)。つぎに、操作者からの指示に基づいて、位置調整部5は診断画像9aの表示位置などを調整する(ステップS205)。つぎに、合成処理動作を終了するか否かを操作者に判断させる(ステップS206)。終了しない場合は、ステップS204に戻り、図4(b)に示すように、新たに合成する診断画像9bを表示する。そして、図4(c)に示すように、操作者からの指示により診断画像9bの表示位置を調整して(ステップS205)診断画像9a、9bを合成する。さらに、診断画像9cを合成することにより、図2(b)に示す合成画像9が得られる。なお、のり代10に3枚以上画像が重なる場合には合成部4は、不要な診断画像を間引く。
【0027】
以上のように、本実施の形態に係る超音波診断装置は、のり代10に重なる画像を2枚に制限することにより、画像合成による誤差の加算による継ぎ目などで画像が伸びたり、傾いたりする画像の悪化を防ぐことができる。
【0028】
また、取得した診断画像データを記録部3に保存することにより、診断画像の合成作業を診断中に行う必要がなく、被検者の負担を減らすことができる。
【0029】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態に係る超音波診断装置について説明する。本実施の形態に係る超音波診断装置の構成は、第1の実施の形態と同様であり、構成の説明を省略する。以下、本実施の形態に係る超音波診断装置の画像合成処理動作について、図4および図6を参照しながら説明する。
【0030】
図6は、本実施の形態に係る超音波診断装置の画像合成処理動作を示す流れ図である。まず、送受信部1が対象部位に超音波を送信し、その反射波を受信して電気信号に変換する。画像形成部2は、変換された電気信号に基づいて、診断画像データを形成する(ステップS301)。つぎに、合成部4は、図4(a)に示すように、診断画像データを診断画像9aとして表示部6に表示する。そして、必要に応じて操作者からの指示に基づいて、位置調整部5は診断画像9aの表示位置を調整する(ステップS302)。
【0031】
つぎに、操作者に所望の合成画像が得られたか否かを判断させる(ステップS303)。所望の合成画像が得られていない場合は、ステップS301に戻り診断画像データを取得する。そして、図4(b)に示すように、診断画像9bを表示部6に表示する。つぎに、操作者からの指示に基づいて、位置調整部5は診断画像9aおよび9bの表示位置などを調整する(ステップS302)。さらに、診断画像9cを取得し、図2(b)に示す合成画像9を得る。なお、のり代10に3枚以上の診断画像が重なる場合には、合成部4は、不要な診断画像を間引く。
【0032】
ステップS303において、所望の合成画像9が得られている場合は、取得した診断画像データを記録部3に保存する(ステップS304)。つぎに、画像合成処理を終了するか否かを操作者に判断させる(ステップS305)。終了しない場合は、ステップS301に戻り、上述したように新たに診断画像データを取得する。以上のように、診断画像の合成処理を行う。
【0033】
以上のように、本実施の形態に係る超音波診断装置は、のり代10に重なる画像を2枚に制限することにより、画像合成による誤差の加算による継ぎ目などで画像が伸びたり、傾いたりする画像の悪化を防ぐことができる。
【0034】
また、ステップS201において以前記録した複数の対象部位の診断画像を表示させた状態で診断画像を取得することにより、新たに合成するための所望の診断画像を確認しながら合成することができる。
【0035】
なお、本発明の第1〜3の実施の形態において、診断画像を合成する枚数を3枚の場合の例を示したが2枚であっても、4枚以上あってもよい。
【0036】
また、図7は、画像合成の際の診断画像を示す図である。図7(a)は、2枚の診断画像11a、11bが離れて配置されており、図7(b)は、2枚の診断画像11a、11bが合成された状態を示す。図7(a)に示すように、診断画像11a、11bの左右両辺には、色を変える、白黒を反転させるなど特殊表示可能な特殊表示領域12が形成されている。診断画像が表示される際に、特殊表示領域12は、特殊表示で表示される。合成部4は、診断画像11a、11bが画像合成位置に調整完了すると、画像合成された辺の特殊表示領域12を特殊表示から通常表示に戻す。
【0037】
この構成にすることにより、操作者が位置調整されていない箇所を容易に認識することができる。
【0038】
図8(a)は、送受信部1の位置13a、13b、13cを示す図であり、図8(b)は、位置13a、13b、13cにおいて得られた診断画像14a、14b、14cを示す図である。診断画像14bと14cの間には、隙間15が生じている。そのため、診断画像14b、14cの向かい合う辺の特殊表示領域12は、画像合成されていないため、特殊表示されている。このため、必要に応じて、図8に示すように、診断画像の無い隙間の診断画像を新たに取得する必要があるか否かの判断をすることができる。
【0039】
また、診断画像を横方向に合成する場合について説明したが、例えば、図9に示すように、診断画像14a〜14gを縦方向(走査する超音波の方向)および横方向に診断画像を合成することもできる。この構成により、視野を広くすることができる。診断画像を縦方向にも合成する場合は、上述の特殊表示領域12を診断画像の上下の辺にも設けることが好ましい。
【0040】
また、のり代10において重畳される診断画像の枚数を2枚とした例を挙げたが、縦横方向に診断画像を合成する場合など3枚以上が重畳される場合があってもよく、合成する必要最小限の枚数であればよい。
【0041】
また、位置調整部5により、診断画像の位置を調整する際に、診断画像の傾き、拡大縮小、あるいは輝度調整などを行い、画像合成の際に生じる誤差を減らす構成にすることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明の超音波診断装置は、診断画像を合成する際の誤差を減少させることができるという利点を有し、超音波診断の分野において有用である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る超音波診断装置の構成を示すブロック図
【図2】(a)は、送受信部の位置を示す配置図、(b)は、(a)の位置における得られる診断画像を合成した合成画像を示す図
【図3】同上超音波診断装置の画像合成処理動作を示す流れ図
【図4】画像合成処理の工程における診断画像を示す図
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る超音波診断装置の画像合成処理動作を示す流れ図
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る超音波診断装置の画像合成処理動作を示す流れ図
【図7】画像合成の際の診断画像を示す図であり、(a)は、2枚の診断画像が離れて配置された図、(b)は、2枚の診断画像が合成された状態を示す図
【図8】合成画像の隙間を示す図
【図9】合成画像の一例を示す図
【図10】従来の超音波診断装置に係るブロック図
【図11】(a)同上超音波診断装置の電子走査式超音波探触子の位置を示す断面図(b)その際の診断画像を示す平面図
【符号の説明】
【0044】
1 送受信部
2 画像形成部
3 記録部
4 合成部
5 位置調整部
6 表示部
7 入力部
8a〜8c、13a〜13c 位置
9、11 合成画像
9a〜9c、11a、11b、14a〜14g 診断画像
10 のり代
12 特殊表示領域
15 隙間
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波を送受信し、受信信号を得る送受信手段と、
前記受信信号から診断画像データを形成する画像形成手段と、
前記診断画像データを診断画像として表示する表示手段と、
前記診断画像データを記録する記録手段と、
前記画像形成手段および前記記録手段の少なくとも一方から複数の診断画像データを受信して複数の診断画像として前記表示手段に表示し、前記複数の診断画像を合成する合成手段と、
前記記録手段および前記合成手段に命令を送信可能な入力手段とを備え、
前記合成手段は、前記入力手段の命令に従って、前記表示手段に表示された前記複数の診断画像の表示位置を調整する位置調整手段を有することを特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
前記超音波の送受信方向に垂直な方向の診断画像を合成する際に、前記診断画像同士が重なる領域に3以上の診断画像が重なる場合には、前記合成手段は、診断画像を合成するのに不要な診断画像を表示しない請求項1記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記位置調整手段は、前記表示部に表示された診断画像の位置調整を行う演算手段を有した請求項1または2記載の超音波診断装置。
【請求項4】
前記診断画像は、各辺に特殊表示領域が形成されており、前記診断画像が表示される際には、特殊表示領域が特殊表示されており、前記合成手段により他の診断画像と合成された際に、合成された前記辺の特殊表示領域が通常表示に変更される請求項1〜3のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項1】
超音波を送受信し、受信信号を得る送受信手段と、
前記受信信号から診断画像データを形成する画像形成手段と、
前記診断画像データを診断画像として表示する表示手段と、
前記診断画像データを記録する記録手段と、
前記画像形成手段および前記記録手段の少なくとも一方から複数の診断画像データを受信して複数の診断画像として前記表示手段に表示し、前記複数の診断画像を合成する合成手段と、
前記記録手段および前記合成手段に命令を送信可能な入力手段とを備え、
前記合成手段は、前記入力手段の命令に従って、前記表示手段に表示された前記複数の診断画像の表示位置を調整する位置調整手段を有することを特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
前記超音波の送受信方向に垂直な方向の診断画像を合成する際に、前記診断画像同士が重なる領域に3以上の診断画像が重なる場合には、前記合成手段は、診断画像を合成するのに不要な診断画像を表示しない請求項1記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記位置調整手段は、前記表示部に表示された診断画像の位置調整を行う演算手段を有した請求項1または2記載の超音波診断装置。
【請求項4】
前記診断画像は、各辺に特殊表示領域が形成されており、前記診断画像が表示される際には、特殊表示領域が特殊表示されており、前記合成手段により他の診断画像と合成された際に、合成された前記辺の特殊表示領域が通常表示に変更される請求項1〜3のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−29718(P2008−29718A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−208622(P2006−208622)
【出願日】平成18年7月31日(2006.7.31)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年7月31日(2006.7.31)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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