説明

超音波霧化装置

【課題】大エネルギーを要することなく霧化を行うことができ、部品点数も少なくて済む超音波霧化装置を提供する。
【解決手段】超音波霧化装置30は、蓋32で覆われる容器31の内部に液槽33を有している。液槽33は電解室35と貯液室36に仕切られる。電解室35の下部には、横方向に張り出す袋小路状の導液路41が形成され、その天井に形成された窓42を超音波振動板43が閉塞する。超音波振動板43には、その肉厚方向に微細な貫通穴が多数形成されている。上面は大気に露出し、下面は液体に接触した状態の超音波振動板43を超音波振動させると、超音波振動板43の貫通穴からミストが吹き出す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は超音波霧化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波霧化装置は、室内空気の加湿の目的で、加湿器や加湿機能付き空気清浄機に組み合わせて用いられることが多い。特許文献1〜3に超音波霧化装置の例を見ることができる。
【0003】
特許文献1に記載された超音波霧化装置では、超音波振動子の上面に水が乗っている。超音波振動子が振動するとその上の水に超音波振動が付与され、液面からミストが発生する。
【0004】
特許文献2、3に記載された超音波霧化装置では、板の厚さ方向に貫通する微細な穴を多数設けた振動板の下面に、液面から突き出す保液材または吸液材が接触している。振動板が振動すると、前記の微細な穴を通じてミストが発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−37589号公報(国際特許分類:A61L9/14、A61L9/01、C02F1/46)
【特許文献2】特許第2599844号公報(国際特許分類:B06B1/06)
【特許文献3】特開平6−320083号公報(国際特許分類:B05B17/06、F24F6/12)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1記載の超音波霧化装置では、超音波振動子の上面に乗った水を振動させねばならないことから多大なエネルギーが必要になる。また、微細な液滴が液面から高速で飛び出し、それが当たった機器ハウジングを劣化させることがある。
【0007】
特許文献2記載の超音波霧化装置や特許文献3記載の超音波霧化装置では、保液材や吸液材といった部品が必要になる。
【0008】
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、大エネルギーを要することなく霧化を行うことができ、部品点数も少なくて済む超音波霧化装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明に係る超音波霧化装置は、超音波振動板の肉厚方向に多数の貫通穴を形成し、前記超音波振動板を、上面は大気に露出し、下面は液槽内の液体に直接接触する状態に置いたことを特徴としている。
【0010】
この構成によると、超音波振動板が振動した時、貫通穴からミストが発生する。超音波振動板の上に液体が乗っていないので、振動に必要なエネルギーはそれほど大きくなくて済む。貫通穴を通るのはミストだけであり、高速の液滴が機器ハウジングを劣化させることもない。超音波振動板は直接液体に接触するので、保液材や吸液材といった部品は必要ない。
【0011】
また本発明は、上記構成の超音波霧化装置において、前記液槽の下部に、横方向に張り出す袋小路状の導液路を形成し、この導液路の天井に形成した窓を前記超音波振動板で閉塞したことを特徴としている。
【0012】
この構成によると、液槽の液位が窓よりも高い間は、その高さの差による圧力で液体が振動板に確実に接触し、効率良く霧化が続けられる。
【0013】
また本発明は、上記構成の超音波霧化装置において、前記液槽の液面に浮くフロートを設け、このフロートに前記超音波振動板を装着したことを特徴としている。
【0014】
この構成によると、フロートが液槽の底に着くまで、超音波振動板の下面にかかる液体の圧力が一定に保たれ、安定した霧化を行うことができる。
【0015】
また本発明は、上記構成の超音波霧化装置において、前記フロートは、前記液槽に取り付けられた揺動アームの先端に支持されていることを特徴としている。
【0016】
この構成によると、揺動アームを伝う形で超音波振動板への配線を行うことができるから、配線作業が容易である。またフロートの転覆を防ぐことができる。
【0017】
また本発明は、上記構成の超音波霧化装置において、その制御部は、前記超音波振動板に液体が接触していない状態では前記超音波振動板を振動させないことを特徴としている。
【0018】
この構成によると、霧化が生じない状態で超音波振動板を空運転することによる超音波振動板の消耗を防ぐことができる。
【0019】
また本発明は、上記構成の超音波霧化装置において、前記液槽に、電解水生成用の電極板が設けられていることを特徴としている。
【0020】
この構成によると、液体が水である場合、水を電解水に変え、そのミストを放出することにより、電解水の殺菌力や脱臭力を利用することができる。
【0021】
また本発明は、上記構成の超音波霧化装置が空気清浄機に搭載されるものであって、当該空気清浄機によって浄化された空気の少なくとも一部に、霧化したミストを混合することを特徴としている。
【0022】
この構成によると、清浄な空気と共にミストを拡散させることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によると、上面は大気に露出し、下面は液槽内の液体に直接接触する超音波振動板を振動させることにより、超音波振動板の肉厚方向に形成した多数の貫通穴からミストを発生させるようにしたものであるから、超音波振動板に大きなエネルギーを与えなくてもミストを発生させることができる。また超音波振動板は直接液体に接触するから、保液材や吸液材といった部品を設ける必要がなく、部品コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係る超音波霧化装置を搭載した空気清浄機の正面図である。
【図2】図1の空気清浄機の垂直断面図である。
【図3】図1の空気清浄機の背面図である。
【図4】図1の空気清浄機の上面図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る超音波霧化装置の垂直断面図である。
【図6】図5の超音波霧化装置の、図5とは断面方向を変えた垂直断面図である。
【図7】図5の超音波霧化装置の、蓋を取り除いた状態の上面図である。
【図8】超音波霧化装置の液槽に液体を満たした状態を示す、図5に対応する垂直断面図である。
【図9】超音波霧化装置の液槽に液体を満たした状態を示す、図6に対応する垂直断面図である。
【図10】超音波霧化装置の液槽の液位が作動停止液位直前となった状態を示す、図5に対応する垂直断面図である。
【図11】超音波霧化装置の液槽の液位が作動停止液位直前となった状態を示す、図6に対応する垂直断面図である。
【図12】本発明の第2実施形態に係る超音波霧化装置の垂直断面図で、液槽に液体を満たした状態を示すものである。
【図13】図12の超音波霧化装置の、液槽部分の上面図である。
【図14】図12の超音波霧化装置の、図12とは断面方向を変えた垂直断面図である。
【図15】超音波霧化装置の液槽の液位が作動停止液位直前となった状態を示す、図12に対応する垂直断面図である。
【図16】超音波霧化装置の液槽の液位が作動停止液位直前となった状態を示す、図14に対応する垂直断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明に係る超音波霧化装置が搭載される機器の一例に空気清浄機がある。最初に、空気清浄機の構造例を図1から図4までの図に基づき説明する。
【0026】
空気清浄機1は、前後方向に偏平な箱形のハウジング10の内部にフィルタユニット11と送風ユニット12を備えている。フィルタユニット11は粗塵用フィルタ、細塵用フィルタ、脱臭フィルタなどを組み合わせたものであり、ハウジング10の前面側に位置する。送風ユニット12はファンとこれを回転させるモータを備え、フィルタユニット11の背面側に位置する。送風ユニット12のファンはシロッコファンであり、それを囲むファンケーシング13がハウジング10の内部に形成されている。ファンケーシング13は、フィルタユニット11に面する側に吸気口14を有し、ハウジング10の上面の、正面から見て左側にあたる位置に排気口15を有している。排気口15は格子状のグリル16(図4参照)より覆われる。
【0027】
ハウジング10の上部の前面側中央には電装室17が形成される。電装室17には、制御、表示、操作などの機能を担う単数または複数の電気回路基板18が収納されている。
【0028】
ハウジング10の正面は着脱可能なカバー20によって覆われる。カバー20はフィルタユニット11まで空気を流通させる空気流通部を備えている。空気流通部の形成にあたっては、カバー20とハウジング10の間の隙間を空気流通部としてもよいし、カバー20に通気口を形成することとしてもよい。またカバー20は、電装室17の正面の操作パネル部19を露出させる窓21を有している。
【0029】
ハウジング10の上部の、正面から見て右側にあたる位置に、本発明の第1実施形態に係る超音波霧化装置30が搭載される。超音波霧化装置30の構造は後で詳しく説明する。
【0030】
空気清浄機1の動作は次の通りである。操作パネル部19を通じての操作で送風ユニット12を駆動すると、カバー20の空気流通部から空気が吸い込まれる。吸い込まれた空気はフィルタユニット11から吸気口14を経てファンケーシング13に入り、排気口15から上方に吹き出される。空気に含まれていた塵埃や臭いはフィルタユニット11で濾過あるいは吸着され、清浄になった空気が室内に戻されることになる。送風ユニット12を駆動すると同時に超音波霧化装置30を動作させると、超音波霧化装置30から発生するミストが室内に拡散する。
【0031】
続いて、図5から図11までの図に基づき超音波霧化装置30の構造と働きを説明する。超音波霧化装置30は、上面が開口となった箱形の容器31と、容器31の上面を覆う蓋32を備える。容器31の内部には液槽33が形成される。
【0032】
液槽33の内部は仕切板34により2区画に区分され、容器31の中央に近い方の区画が電解室35、他方の区画が貯液室36となる。仕切板34は液槽33の底まで届いていないので、電解室35と貯液室36は連通状態にある。
【0033】
電解室35には天井板37が設けられ、ここから、1対の電解用電極板38と、渇液検知用電極板39が垂下する。天井板37は電解用電極板38と渇液検知用電極板39を支持するともに、電解室35の天井部をシールするものである。蓋32の内部には、天井板37の部分を覆うカバー40が形成されている。
【0034】
電解室35の下部には、横方向に張り出す袋小路状の導液路41が形成される。導液路41の天井には平面形状円形の窓42が形成される。窓42は超音波振動板43で閉塞される。押さえ枠44とシール部材45により、超音波振動板43は窓42から外に水を漏らさないようしっかりと取り付けられる。
【0035】
超音波振動板43は圧電振動子を備え、この圧電振動子に電圧を印加することにより超音波振動板43は超音波振動する。超音波振動板43には、その肉厚方向に微細な貫通穴が多数形成されている。
【0036】
導液路41は超音波振動板43に液体を供給する液路となる。液路断面積は超音波振動板43の出力及び液槽33の容積により決定される。
【0037】
超音波振動板43の上の、容器31と蓋32で囲まれた空間がミスト発生室46となる。ミスト発生室46には2箇所に通気口が設けられる。その1は容器31の側面に形成された通気口47であって、これは排気口15より浄化済みの空気の一部を取り入れるためのものである。その2は蓋32に形成された煙突状の通気口48であって、これは通気口47から取り入れた空気とミストの混合気体を上向きに吹き出すためのものである。
【0038】
図6に示すように、容器31には、電解室35に隣り合ってコネクタ部50が設けられる。コネクタ部50は容器31内のピンホルダ51から下向きに突出する複数のピン52を有する。超音波霧化装置30を空気清浄機1に取り付けると、空気清浄機1側のコネクタ部22(図2参照)にコネクタ部50が接続する。これにより超音波霧化装置30は、空気清浄機1より、電解用電極板38や超音波振動板43に流す電流の供給を受けることになる。また、渇液検知用電極板39からの信号を空気清浄機1に伝えることになる。
【0039】
超音波霧化装置30を空気清浄機1に取り付けたら、蓋32を外し、貯液室36に液体を注ぐ。ここでは、液体として水を用いるものとする。水は貯液室36に連通した電解室35に入り、電解室35から導液路41に入る。導液路41の水位が上昇すると、超音波振動板43の下面に水が直接接触する。超音波振動板43に形成した貫通穴は微細なので、超音波振動板43の上面に水が浸み出すことはない。これにより超音波振動板43は、上面は大気に露出し、下面は水に直接接触した状態となる。
【0040】
水を注ぎ続けると、超音波振動板43で塞き止められた形の導液路41を水が満たした後も電解室35と貯液室36の水位は上昇する。貯液室36の内面に表示された水位線まで水を注ぐと、図8及び図9に示す状態になる。ここで注水をやめ、蓋32を被せる。蓋32に設けられたシール部材53が貯液室36の開口部を水密に閉ざすので、液槽33内の水が外部に漏れることはない。これにより、電解室35で電解水を生成し、ミスト発生室46で電解水のミストを発生させる準備が整ったことになる。
【0041】
1対の電解用電極板38に、互いに逆極性となるように交互に所定の電圧(例えば10V)を印加すると、電解室35内の水が電気分解される。水が水道水である場合、その中に塩素が含まれているから、電気分解により次のような電気化学反応が生じる。
(陽極側)
4HO−4e→4H+O↑+2H
2Cl→Cl+2e
O+Cl⇔HClO+H+Cl
(陰極側)
4HO+4e→2H↑+4OH
(電極板間)
+OH→H
上記電気化学反応により、殺菌作用や脱臭作用を有する次亜塩素酸(HClO)や活性酸素を含む電解水を生成することができる。電解室35で生成された電解水は貯液室36や導液路41の水と混じり合うから、結局、液槽33の水全体が電解水に置き換わって行くことになる。
【0042】
上記のようにして電解水を生成した後、圧電振動子に電圧を印加して超音波振動板43を超音波振動させると、超音波振動板43の貫通穴を通じてミスト発生室46に電解水のミストが吹き出す。前述の通り、排気口15より通気口47を通じて取り入れた浄化済みの空気に電解水ミストが混じり、その混合気体は通気口48から吹き出され、排気口15からの排気流とともに室内に拡散する。これにより、室内空気を加湿することができる。またミストが電解水ミストであることにより、室内空気の殺菌や脱臭を行うことができる。ミストが電解水である必要がない場合は、電解用電極板38に電圧を印加しないで、液槽33内の水をただの水のままにしておけばよい。
【0043】
ミストの発生は、超音波振動板43の上に水が乗っていない状態で行われるから、超音波振動板43のエネルギー消費量はそれほど多くなくて済む。貫通穴を通るのはミストだけであり、高速の水滴が飛び出す訳ではないから、その水滴が容器31や蓋32に当たってそれらを劣化させることもない。
【0044】
水がミストとして消費されるにつれ、電解室35と貯液室36の水位が低下する。超音波振動板43の下面よりも電解室35と貯液室36の水位の方が高い間は、その高さの差による水圧で水が超音波振動板43に確実に接触し、効率良く霧化が続けられる。
【0045】
電解室35と貯液室36の水位が低下し続けると、図10及び図11に示す、作動停止液位直前のレベルにまで達する。この時の水位は、渇液検知用電極板39があと少しで水面から離れ、超音波振動板43の下面も水に接触しなくなるという水位である。渇液検知用電極板39が液面から離れたら超音波振動板43への電圧印加は停止される。これにより、霧化が生じない状態で超音波振動板43を空運転することによる超音波振動板43の消耗を防ぐことができる。電解用電極板38への電圧印加も同時に停止されるようにしてもよい。
【0046】
図12から図16までの図に示されているのは、本発明の第2実施形態に係る超音波霧化装置の概念図である。以下、これについて説明する。
【0047】
第2実施形態として示す超音波霧化装置60も空気清浄機1に搭載されるものであり、第1実施形態の超音波霧化装置30のコネクタ部50と同様のコネクタ部(図示せず)を備える。超音波霧化装置60は、上面が開口となった液槽61と、液槽61の上面を覆う蓋62を有する。液槽61と蓋62で囲まれる空間がミスト発生室63となる。ミスト発生室63には2箇所に通気口が設けられる。その1は液槽61の側面に形成された通気口64であって、これは空気清浄機1の排気口15より浄化済みの空気の一部を取り入れるためのものである。その2は蓋62に形成された煙突状の通気口65であって、これは通気口64から取り入れた空気とミストの混合気体を上向きに吹き出すためのものである。
【0048】
液槽61の対向内側壁には対をなす揺動アーム66が1本ずつ配置される。揺動アーム66の根元は支点軸67により液槽61に回動自在に取り付けられる。揺動アーム66の先端同士はリンク68で連結される。リンク68の中央はリング状のフロート69となっている。フロート69の中央の円形開口には超音波振動板70が取り付けられる。超音波振動板70には、その肉厚方向に多数の微細な貫通穴が形成されている。
【0049】
液槽61に液体として水を入れると、フロート69は水に浮き、これにより超音波振動板70は、上面は大気に露出し、下面は水に直接接触する状態となる。超音波振動板70に電圧を印加して超音波振動させると、超音波振動板70の貫通穴を通じてミスト発生室63に水のミストが吹き出す。ミストは排気口15より通気口64を通じて取り入れた浄化済みの空気に混じり、その混合気体は通気口65から吹き出され、排気口15からの排気流とともに室内に拡散する。これにより、室内空気が加湿される。
【0050】
ミストの発生は、超音波振動板70の上に水が乗っていない状態で行われるから、超音波振動板70のエネルギー消費量はそれほど多くなくて済む。貫通穴を通るのはミストだけであり、高速の水滴が飛び出す訳ではないから、その水滴が液槽61や蓋62に当たってそれらを劣化させることもない。
【0051】
水がミストとして消費されるにつれ、液槽61内の水位が低下する。液面が下がるにつれフロート69も下がるから、超音波振動板70の下面にかかる水の圧力が一定に保たれ、安定した霧化を行うことができる。
【0052】
液槽61内の水位が低下し続けると、図15及び図16に示す、作動停止液位直前のレベルにまで達する。この時の水位は、フロート69があと少しで液槽61の底に着き、超音波振動板70の下面が水に接触しなくなるという水位である。揺動アーム66の角度を適宜の角度検知装置で検知し、あるいはフロート69の液槽61内における高さそのものを適宜の手段で検知し、超音波振動板70の下面が水に接触しなくなったら超音波振動板70への電圧印加を停止するようにしておくとよい。これにより、霧化が生じない状態で超音波振動板70を空運転することによる超音波振動板70の消耗を防ぐことができる。
【0053】
フロート69が揺動アーム66に支持されていることにより、揺動アーム66を伝う形で超音波振動板70への配線を行うことができるから、配線作業が容易である。またフロート69の転覆を防ぐことができる。
【0054】
なお、液槽61に第1実施形態の電解用電極板38と同様の電解用電極板を設け、液槽61内の水を電解水とすることも可能である。
【0055】
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明は、超音波霧化装置に広く利用可能である。
【符号の説明】
【0057】
30 超音波霧化装置
31 容器
32 蓋
33 液槽
35 電解室
36 貯液室
38 電解用電極板
41 導液路
42 窓
43 超音波振動板
46 ミスト発生室
60 超音波霧化装置
61 液槽
62 蓋
63 ミスト発生室
66 揺動アーム
69 フロート
70 超音波振動板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波振動板の肉厚方向に多数の貫通穴を形成し、前記超音波振動板を、上面は大気に露出し、下面は液槽内の液体に直接接触する状態に置いたことを特徴とする超音波霧化装置。
【請求項2】
前記液槽の下部に、横方向に張り出す袋小路状の導液路を形成し、この導液路の天井に形成した窓を前記超音波振動板で閉塞したことを特徴とする請求項1に記載の超音波霧化装置。
【請求項3】
前記液槽の液面に浮くフロートを設け、このフロートに前記超音波振動板を装着したことを特徴とする請求項1に記載の超音波霧化装置。
【請求項4】
前記フロートは、前記液槽に取り付けられた揺動アームの先端に支持されていることを特徴とする請求項3に記載の超音波霧化装置。
【請求項5】
前記超音波霧化装置の制御部は、前記超音波振動板に液体が接触していない状態では前記超音波振動板を振動させないことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の超音波霧化装置。
【請求項6】
前記液槽に、電解水生成用の電極板が設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の超音波霧化装置。
【請求項7】
空気清浄機に搭載されるものであって、当該空気清浄機によって浄化された空気の少なくとも一部に、霧化したミストを混合することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の超音波霧化装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2010−249337(P2010−249337A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−96562(P2009−96562)
【出願日】平成21年4月13日(2009.4.13)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】