説明

足裏マッサージ機

【課題】上下動する指圧突起群により使用者の足裏にマッサージを施すようにした足裏マッサージ機を提供する。
【解決手段】ポケット部(4)に挿入された使用者の足裏に臨む支持板(7)に上下動自在に挿通保持された多数の指圧突起群(8)を設けており、支持板の下側には駆動機構(15)により駆動回転する駆動板(14)を配置している。駆動板(14)は、回転方向に起伏する凸部(25)と凹部(26)を有するカム面(27)を形成する。駆動板(14)を回転すると、カム面(27)の凸部(25)が従動部(8b)を押上げることにより指圧部(8c)を使用者の足裏に圧接し、カム面(27)の凹部(26)が従動部(8b)に対面することにより指圧部(8c)による足裏の圧接を解除するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上下動する指圧突起群により使用者の足裏にマッサージを施すようにした足裏マッサージ機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、平盤の上面に多数の指圧突起群を固設し、使用者が指圧突起群の上で足踏み運動を行うことにより足裏のマッサージを可能としたものが知られている。しかしながら、足踏み運動を強いるので、使用者が好まない。
【0003】
そこで、使用者が足を載せた状態で、指圧突起群を動力で上下動させることにより足裏マッサージを施すようにしたマッサージ機が提案されている。
【特許文献1】特開平11−253525号公報
【特許文献2】特開2002−298382号公報
【特許文献3】特開2004−230088号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のように多数の指圧突起群をリニアアクチュエータのリンク機構で上下動させる構成では、構造が複雑で高コストを招来することはもとより、故障の原因となる。
【0005】
また、特許文献2及び3のように多数の指圧突起群をエアバッグで出没させる構成では、構造は簡単であるが、指圧突起群の各突起の上下動ストロークを個別に設計することが困難であり、変化に乏しい単純な指圧動作となり、しかも、足裏のツボに個別に適応したマッサージ効果が得られない。
【0006】
本発明は、構造が簡単で故障のおそれが少なく、しかも、指圧突起群の各突起が足裏のツボに対し適応して個別の指圧を行い、マッサージ効果の高い足裏マッサージ機を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで、本発明が手段として構成したところは、使用者の足裏に臨む支持板と、該支持板を貫通して上下動自在に挿通保持された多数の指圧突起群から成る指圧手段と、前記支持板の下面に臨む駆動面を有する駆動板と、前記駆動板を縦軸回りに駆動回転する駆動機構とを備え、前記駆動面は、駆動板の回転方向に起伏する凸部と凹部を有するカム面を形成し、前記突起は、前記支持板に挿通保持された軸部と、該軸部の尾端に形成され前記カム面に臨む従動部と、該軸部の先端に形成され使用者の足裏に臨む指圧部とを備えており、前記駆動板を回転したとき、カム面の凸部が従動部を押上げることにより指圧部を使用者の足裏に圧接し、カム面の凹部が従動部に対面することにより指圧部による足裏の圧接を解除するように構成して成る点にある。
【0008】
本発明において、多数の指圧突起群から成る指圧手段を構成する指圧突起は、足裏のツボに応じて、軸部の長さを異なるように形成されると共に、指圧部の形状を異なるように形成されている。
【0009】
マッサージ機は、外殻を構成するケーシングを備え、該ケーシングは、支持板の上側に向けて使用者の足を挿入自在とするポケット部を形成し、該ポケット部の内側に挿入された足の甲部に臨む上部バッグと、足の両側部に臨む側部バッグとを備えたエアバッグを配置しており、該エアバッグにエアを供給自在とするエア供給機構を設けている。
【0010】
前記ポケット部は、開口から該ポケット部に挿入された足のつま先に臨む奥端部に至りポケット部の内側面を区成する柔軟な袋状の固定カバーを設けると共に、該固定カバーに挿入された使用者の足の少なくとも足裏に対応する足裏シートを有する取替カバーを固定カバーの内側に重ねて設けており、前記取替カバーを固定カバーに着脱自在に取付けている。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に記載の本発明によれば、構造が簡単で故障のおそれが少なく、しかも、指圧突起群の各突起8が足裏のツボに対して適応した個別の指圧動作を行うようにした足裏マッサージ機を提供することができる。
【0012】
本発明によれば、電動機等を駆動源22とする駆動機構15により駆動板14を駆動回転すると、駆動板14のカム面27が多数の指圧突起群8を上下動させることにより、足裏をマッサージする。この際、カム面27は、駆動板14の回転方向に起伏する凸部25と凹部26を繰り返すように構成されている。従って、足裏に臨む多数の指圧突起群8は、カム面27の凸部25により従動部8bを押上げられた指圧突起8だけが指圧部8cを足裏に圧接し、カム面27の凹部26が従動部8bに対面する指圧突起8は指圧部8cによる足裏の圧接を解除している。このため、カム面27の凸部25の隆起形状を適切に設計するという簡単な構成で、指圧突起群の各々の突起8による足裏のツボに対する押圧量と押圧時間を最適条件となるように構成することができる。
【0013】
この際、請求項2に記載の本発明によれば、多数の指圧突起群を構成する各々の指圧突起8が人体の足裏のツボに応じて、軸部8aの長さを異なるように形成されているので、駆動板14のカム面27により上下動される指圧突起8のうち、軸部8aの長い指圧突起8は、上動ストロークが大きく足裏のツボに対する押圧力が強いのに対して、軸部8aの短い指圧突起8は、上動ストロークが小さく足裏のツボに対する押圧力が弱く、このようにツボに応じた押圧力の強弱を自在に設定できる利点がある。しかも、各々の指圧突起8は、足裏のツボに応じて、指圧部8cの形状を異なるように形成されているので、指圧部8cの形状を丸みのあるものや尖鋭なもの等のように変更させることにより、足裏のツボに対する刺激の強弱を自在に設定できる利点がある。
【0014】
そして、請求項3に記載の本発明によれば、使用者が足をポケット部4に挿入した状態で足裏のマッサージ施療を受けるとき、エア供給機構からエアを供給してエアバッグ10を膨張させることにより、足をポケット部4の内部で上方及び側方から固定保持するので、足裏を指圧突起群8に臨む所定位置に位置決めできると共に、指圧突起8の上動により足裏を押圧された際に足が上方に遊動するようなことがなく、適切に指圧マッサージを受けることができる。
【0015】
更に、請求項4に記載の本発明によれば、ポケット部4の内部に柔軟な袋状の固定カバー30を設けているので、ポケット部4に挿入した足に駆動系等が接触して負傷することはなく安全であり、しかも、指圧突起8の上動による足裏のマッサージは、該突起8と足裏の間に固定カバー30を介在しているので、長時間のマッサージによっても足裏の皮膚が傷害を受けるおそれはない。この際、固定カバー30の内側に重ねて着脱自在に取付けた取替カバー31により少なくとも汚れ易い足裏に対応する足裏シート31aを有しているので、繰り返し使用により固定カバー30が直接に汚損されるようなことはなく常に衛生状態を保つことができる。そして、汚損した取替カバー31は、別の取替カバー31と交換可能であり、固定カバー30から取外した状態で容易に洗濯することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。尚、以下の説明において、「上」「下」「横」「縦」等の語の意味は、特に別の意味であることを明らかにしない限り、足裏マッサージ機を水平な床面に設置した状態を基準とした意味であることを諒解されたい。
【0017】
図1に示すように、足裏マッサージ機1は、下部ケーシング2と上部ケーシング3を相対向して接合させ固着することにより外殻を構成し、上部ケーシング3の正面側に左右一対のポケット部4、4を形成している。そこで、使用者は、両足をそれぞれポケット部4、4に挿入した状態で、パワースイッチをONすることにより足裏マッサージを受けることができる。パワースイッチ5は、上部ケーシング3の頂部近傍に取付けられたパネル6に設けられているが、図示省略したリモートコントローラにも設けられている。尚、パネル6及びリモートコントローラには、パワースイッチの他、後述する駆動板14の回転速度の制御又は正逆回転方向の切換えを行うためのスイッチや、エアバッグ10による追う圧力を調整するためにエア供給を制御するスイッチや、このような制御及び切換えをプログラムに従って自動で行わせるスイッチ等が設けられている。
【0018】
図2に分解状態を示すように、上部ケーシング3の内部には、ポケット部4、4に足を挿入した状態で、ポケット部4、4の下方から足裏に臨むように配置される支持板7、7と、ポケット部4、4の上方及び側方から足に臨むように配置されるエアバッグ10、10が組付けられる。この組付けのため、図示省略しているが、上部ケーシング3の内面には多数のリブが形成されており、ビスその他の固着手段により支持板7及びエアバッグ10を所定位置に固着される。
【0019】
支持板7には、該支持板7を貫通して上下動自在に挿通保持された多数の指圧突起群8から成る指圧手段9が設けられている。指圧突起8の詳細は後述するが、突起群により構成される指圧手段9の周囲輪郭は、人体の足裏に対応する形状となるように形成され、足裏のツボに応じて、指圧突起8の間隔密度や、該突起8の大きさ等が設定されている。
【0020】
エアバッグ10は、ポケット部4に足を挿入した状態で、足の甲部に臨む上部バッグ10aと、足の両側部に臨む側部バッグ10b、10bとを備えており、上部バッグ10a及び側部バッグ10b、10bを相互に連通せしめている。該エアバッグ10は、エア供給機構からエアが供給されると膨張し、ポケット部4に挿入された足を上方及び側方に遊動しないように保持する。エア供給機構は、図3に示すように下部ケーシング2に取付けられたポンプ又はコンプレッサ等のエア供給源12と、該エア供給源12から図示省略したマニホールド等のエア分流手段を介してエアを2つのエアバッグ10、10に供給する供給管13、13とから構成され、各供給管13から分岐された分岐管13a、13aを各エアバッグ10の側部バッグ10b、10bに接続している。従って、エア供給源12から供給されたエアにより、側部バッグ10b、10bが膨張して足を両側から拘束した後、上部バッグ10aが膨張して足を下方に押圧保持する。尚、図2に示す分解状態は、説明の便宜上、支持板7とエアバッグ10を相互に偏位せしめた状態で示しているが、上部ケーシング3に組付けた状態において、上部バッグ10aが支持板7の指圧手段9の上方に配置され、側部バッグ10b、10bが支持板7の両側縁の上方に配置されることを理解されたい。
【0021】
図3に分解状態を示すように、下部ケーシング2の内部には、前記エア供給源12を含むエア供給機構の他、円盤状の駆動板14と、該駆動板14を縦軸回りに駆動回転する駆動機構15が組付けられる。
【0022】
駆動板14は、下部ケーシング2の底部ほぼ中央部に立設された円柱状の支軸16に該駆動板14の中心に貫設されたボス部17を回転自在に外挿し、該駆動板14の下面を支持手段18により支承される。図3及び図4に示すように、支持手段18は、下部ケーシング2の底部から立設された円筒状の支柱19の先端に回転自在なボール20を設けた構成とされ、駆動板14の下面に回転軸と同心円状に周設された支持溝21に対してボール20を摺接させ、駆動板14を下方から回転自在に支持する。図4に示すように、図例の場合、駆動板14の下面に同心円状に2条の溝21、21が設けられ、それぞれ2条の溝21、21を支持する一対を一組とした支持手段18、18が周方向に間隔をあけて複数組のものとして設けられている。
【0023】
駆動機構15は、電気モータ等の駆動源22と、該駆動源22により縦軸回りに回転駆動されるピニオン23と、駆動板14の下面に回転軸と同心円状に周設されたリングギヤ24とから構成されており、駆動板14の中心ボス部17を支軸16に外挿すると共に、駆動板14の支持溝21、21を支持手段18、18のボール20、20に嵌合した状態で、リングギヤ24をピニオン23に噛合する。これにより、ピニオン23を回転駆動すると、駆動板14が駆動回転されるように構成している。図例では、リングギヤ24により外歯を形成し、ピニオン23を外周から噛合させているが、反対に、リングギヤ24により内歯を形成し、ピニオン23を内周から噛合させても良い。また、図例の場合、駆動源22を下部ケーシング2に対して横置に設置しているので、図4に示すように、駆動源22の駆動軸とピニオン23の軸との間にウオーム歯車等の動力方向変換手段24を介装しているが、動力伝達手段は、図例の他、自由に構成することができる。
【0024】
上述したような所定の部品並びに所定の機構をそれぞれ組付けた状態で、下部ケーシング2と上部ケーシング3を相対向して接合させると、前記支軸16及び中心ボス部17が一対の支持板7、7の間の下方に位置し、駆動板14の上面の両側部がそれぞれ支持板7、7の下面に臨んで配置される。尚、両ケーシング2、3を接合状態で固着するため、図3に示すように下部ケーシング2の内側にはビス孔28が設けられており、上部ケーシング3の所定個所から挿入したビスを前記ビス孔28に螺着するように構成されている。そこで、使用者が足をポケット部4、4に挿入してパワースイッチ5をONすると、先ず、エアバッグ10にエアが供給され、足を支持板7、7の上に固定保持すると同時に、駆動源22により駆動版14が回転し、支持板7の指圧突起群8を上下動することにより足裏を指圧マッサージする。駆動板14の回転を受けて支持板7の指圧突起8が上下動される機構は、次のように構成されている。
【0025】
図3及び図4に示すように、駆動板14の上面には、該駆動板の回転方向に起伏する凸部25と凹部26を有するカム面27が形成され、該カム面27により指圧突起8を押上げる駆動面を構成している。図例の場合、凸部25を放射状に形成することにより、隣り合う凸部25、25の間に凹部26を形成しているが、凸部25と凹部26をカム面27の回転方向に波打ち状に連続して形成しても良い。凸部25は、好ましくは、回転方向に対する隆起長さや、隆起高さを相違する複数種類のものが混在するように設けられる。例えば、図例の場合、凸部25は、回転方向に対して次第に隆起するように断面円弧状に形成され、隆起高さと隆起長さに関して、最も大きい第一凸部25aと、最も小さい第二凸部25bと、その中間の大きさの第三凸部25cのように複数種類が設けられ、凹部26を挟んで複数種類の凸部25a、25b、25cが回転方向に繰り返される。
【0026】
図4に示すように、指圧突起8は、支持板7の貫通孔に挿通保持された軸部8aと、軸部8aの尾端に形成され前記カム面27に臨む従動部8bと、軸部8aの先端に形成されポケット部4に挿入された使用者の足裏に臨む指圧部8cとを一体に形成している。従って、駆動板14を回転したとき、カム面27の凸部25が従動部8bに対面すると、該従動部8bを押上げることにより、指圧部8cを使用者の足裏に圧接する。この際、前述のように複数種類の凸部25a、25b、25cにより変化を持たせておけば、同じ指圧突起8であっても、対面する凸部25の種類によって足裏に対する押圧量や押圧時間が異なるので、変化に富んだ指圧が可能になる。一方、カム面27の凹部26が従動部8bに対面すると、指圧部8cによる足裏の圧接を解除する。図示実施例において、カム面27の凹部26を従動部8bに対面させられた指圧突起8は、指圧部8cを足裏により下向きに押下げられているので、凹部26に向けて下動させられるが、従動部8bを常にカム面27に当接させるように付勢するスプリング等を設け、指圧突起8を自動的に下動させるように構成しても良い。
【0027】
多数の指圧突起群から成る指圧手段9を構成する指圧突起8は、人体の足裏のツボに対応して、軸部8aの長さを相違するものや、指圧部8cの形状を相違するもの等、異なる種類のものを準備することが好ましい。例えば、図5(A)(B)に示す指圧突起8は、指圧部8cを尖鋭に形成しているが、図5(C)(D)に示す指圧突起8は、指圧部8cを球面状に形成している。また、指圧部8cを尖鋭に形成した指圧突起8においても、図5(A)に示す指圧突起8Aは、指圧部8cの尖鋭端の角度θ1を約90度に形成すると共に、軸部8aを長く形成しているのに対して、図5(B)に示す指圧突起8Bは、指圧部8cの尖鋭端の角度θ2を約70度に形成すると共に、軸部8aを短く形成している。また、指圧部8cを球面状に形成した指圧突起8においても、図5(C)に示す指圧突起8Cは、指圧部8cの球面の曲率半径を大きく形成すると共に、軸部8aを長く形成しているのに対して、図5(D)に示す指圧突起8Dは、指圧部8cの球面の曲率半径を小さく形成すると共に、軸部8aを短く形成している。そして、図例の場合、それぞれの指圧突起8A、8B、8C、8Dの軸部8aを中空筒状に形成し、尾端から栓状のキャップ8pの軸部p1を挿着することにより、該キャップ8pの膨隆部p2により従動部8bを形成している。従って、膨隆部p2は、指圧突起8を駆動板7の貫通孔から脱落させない抜止め手段を構成すると共に、駆動板7のカム面27に摺接される際の耐摩耗手段を構成する。
【0028】
そこで、図2に示すように足裏の形状に倣って配置される多数の指圧突起群は、人体の足裏のうち、つま先部分に対応する個所の指圧突起8と、土踏まず部分に対応する個所の指圧突起8と、踵部分に対応する個所の指圧突起8の間において、適切な指圧突起が前述のような数種類の指圧突起8A、8B、8C、8Dのうちから選ばれ、選択された種類の指圧突起を単独又は組み合わせることにより、各個所の指圧突起群を構成する。これにより、駆動板14のカム面27により上下動される指圧突起群のうち、軸部8aの長い指圧突起8A、8Cは、上動ストロークが大きく足裏のツボに対する押圧力が強いのに対して、軸部の短い指圧突起8B、8Dは、上動ストロークが小さく足裏のツボに対する押圧力が弱く、ツボに応じた押圧力の強弱を最適条件となるように設定される。しかも、指圧部8cの形状についても、尖鋭な指圧突起8A、8Bや、丸みのある指圧突起8C、8Dのように変化させることにより、足裏のツボに対する刺激の強弱を最適条件となるように設定される。
【0029】
図4及び図6に示すように、マッサージ機1のポケット部4、4は、開口29から支持板7の上側に向けて使用者の足を挿入できる大きさ形状のものとされており、該開口29から足のつま先に臨む奥端部に至り該ポケット部4の内側面を区成する柔軟な袋状の固定カバー30を設けている。この固定カバー30は、織物又は編物等の編織布により形成され、袋開口縁をポケット部4の開口29の内側部分に固着されている。従って、上記エアバッグ10は、固定カバー30の上側に上部バッグ10aを配置すると共に、固定カバー30の両側部に側部バッグ10b、10bを配置し、該エアバッグ10を膨張したとき固定カバー30を介して足を支持板7に対して遊動しないように固定保持する。
【0030】
更に、固定カバー30の内側には重ねて取替カバー31が設けられている。この取替カバー31も織物又は編物等の編織布により袋状に形成され、固定カバー30に対して着脱自在に取付けられている。図例の場合、取替カバー31を固定カバー30の内側に重ねた状態で、開口29近傍の下側でスナップ手段32により着脱自在に固着し、開口近傍29の上側で面ファスナ33により着脱自在に固着しているが、着脱手段はこれに限定されるものではない。また、図例の場合、取替カバー31は、固定カバー30と同様の袋状に形成されているが、必ずしも袋状とする必要はなく、少なくともポケット部4に挿入した足の足裏に対応する足裏シート31aを備えたものであれば良い。従って、例えば、足裏シート31aのみから成る帯状シートにより取替カバー31を形成し、踵部に対応する個所でスナップ手段32により固定カバー30に着脱自在に固着し、つま先に対応する個所で面ファスナ33により固定カバー30に着脱自在に固着することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の1実施形態の外観全体を示す斜視図である。
【図2】上部ケーシングと、該上部ケーシングに組付けられる支持板及びエアバッグを分解状態にて示す斜視図である。
【図3】下部ケーシングと、該下部ケーシングに組付けられる駆動板を分解状態にて示す斜視図である。
【図4】本発明の1実施形態に係るマッサージ機を示す縦断面図である。
【図5】指圧突起の種類を示しており、(A)は指圧部を尖鋭に形成し軸部を長く形成した指圧突起の断面図、(B)は指圧部を尖鋭に形成し軸部を短く形成した指圧突起の断面図、(C)は指圧部を球面状に形成し軸部を長く形成した指圧突起の断面図、(D)は指圧部を球面状に形成し軸部を短く形成した指圧突起の断面図である。
【図6】固定カバーと取替カバーの関係について要部を断面にて示す側面図である。
【符号の説明】
【0032】
1 マッサージ機
2 下部ケーシング
3 上部ケーシング
4 ポケット部
7 支持板
8 指圧突起
8a 軸部
8b 従動部
8c 指圧部
9 指圧手段
10 エアバッグ
10a 上部バッグ
10b 側部バッグ
12 エア供給源
13 エア供給管
14 駆動板
15 駆動機構
16 支軸
17 中心ボス部
18 支持手段
20 ボール
21 支持溝
22 駆動源
23 ピニオン
24 リングギヤ
25 凸部
26 凹部
27 カム面
29 開口
30 固定カバー
31 取替カバー
31a 足裏シート
32 スナップ手段
33 面ファスナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の足裏に臨む支持板(7)と、該支持板を貫通して上下動自在に挿通保持された多数の指圧突起群(8)から成る指圧手段(9)と、前記支持板の下面に臨む駆動面を有する駆動板(14)と、前記駆動板を縦軸回りに駆動回転する駆動機構(15)とを備え、
前記駆動面は、駆動板(14)の回転方向に起伏する凸部(25)と凹部(26)を有するカム面(27)を形成し、前記突起(25)は、前記支持板(7)に挿通保持された軸部(8a)と、該軸部の尾端に形成され前記カム面(27)に臨む従動部(8b)と、該軸部の先端に形成され使用者の足裏に臨む指圧部(8a)とを備えており、
前記駆動板(14)を回転したとき、カム面(27)の凸部(25)が従動部(8b)を押上げることにより指圧部(8c)を使用者の足裏に圧接し、カム面(27)の凹部(26)が従動部(8b)に対面することにより指圧部(8c)による足裏の圧接を解除するように構成して成ることを特徴とする足裏マッサージ機。
【請求項2】
多数の指圧突起群から成る指圧手段(9)を構成する指圧突起(8)は、足裏のツボに応じて、軸部(8a)の長さを異なるように形成されると共に、指圧部(8c)の形状を異なるように形成されて成ることを特徴とする請求項1に記載の足裏マッサージ機。
【請求項3】
マッサージ機(1)の外殻を構成するケーシング(2)(3)を備え、該ケーシングは、支持板(7)の上側に向けて使用者の足を挿入自在とするポケット部(4)を形成し、該ポケット部の内側に挿入された足の甲部に臨む上部バッグ(10a)と、足の両側部に臨む側部バッグ(10b)(10b)とを備えたエアバッグ(10)を配置しており、該エアバッグにエアを供給自在とするエア供給機構を設けて成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の足裏マッサージ機。
【請求項4】
マッサージ機(1)の外殻を構成するケーシング(2)(3)を備え、該ケーシングは、支持板(7)の上側に向けて使用者の足を挿入自在とするポケット部(4)を形成しており、該ポケット部(4)の開口(29)から該ポケット部に挿入された足のつま先に臨む奥端部に至りポケット部(4)の内側面を区成する柔軟な袋状の固定カバー(30)を設けると共に、該固定カバー(30)に挿入された使用者の足の少なくとも足裏に対応する足裏シート(31a)を有する取替カバー(31)を固定カバー(30)の内側に重ねて設けており、前記取替カバー(31)を固定カバー(30)に着脱自在に取付けて成ることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の足裏マッサージ機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−136013(P2007−136013A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−336484(P2005−336484)
【出願日】平成17年11月22日(2005.11.22)
【出願人】(000101662)アルインコ株式会社 (218)
【Fターム(参考)】