説明

車両用のルーフモール

【課題】押出成形されたルーフモール本体部の端末に端末部を射出成形して接合し、この端末部の脚部にクリップを取り付けるルーフモールにおいて、端末部の射出成形時のヒケを防止すると共に脚部にクリップを安定して取り付けることができるようにする。
【解決手段】端末部16の脚部26に、端末部16とは別に予め形成されたインサート部材28を埋設することで、脚部26の射出成形部分を薄くする。これにより、端末部16の各部の肉厚差を低減することができ、端末部16を射出成形したときに頭部25の車外側表面にヒケが生じることを防止することができる。しかも、端末部16の脚部26にインサート部材28を埋設することで、脚部26の射出成形部分を薄くしても、脚部26全体の剛性を確保することができ、これにより、脚部26にクリップ17を安定して取り付けてクリップ17の外れを防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のルーフパネルとルーフサイドパネルとの接合部に沿って形成されたルーフ溝に装着される車両用のルーフモールに関する発明である。
【背景技術】
【0002】
車両のルーフ溝に装着されるルーフモールとしては、例えば、特許文献1(特開2009−154555号公報)に記載されているように、押出成形により形成したルーフモール本体部の端末に、射出成形により端末部を形成し、ルーフ溝にルーフモールを装着する際に、ルーフ溝に固定されたクリップに、ルーフモールの端末部を嵌着することで、ルーフ溝にルーフモールを固定するようにしたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−154555号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、本出願人は、ルーフモールの端末に、ルーフ溝を覆う頭部と該頭部の裏面から車内側に向けて突出する脚部とを有する端末部をポリマー材料の射出成形により形成し、この端末部の脚部にクリップを取り付けるようにしたルーフモールを研究しているが、次のような不具合が判明した。
【0005】
端末部の脚部の剛性を確保してクリップを安定して取り付けることができるように脚部の厚さ寸法を太くすると、端末部を射出成形したときに頭部の表面にポリマー材料の収縮量の違いに起因するヒケが生じるおそれがある。
【0006】
一方、端末部を射出成形したときに頭部の表面にヒケが生じることを防止するために脚部の厚さ寸法を薄くすると、脚部が変形し易くなってクリップが外れ易くなり、ルーフモールをルーフ溝に安定して固定できなくなるおそれがある。
【0007】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、端末部を射出成形したときにヒケが生じることを防止することができると共に、端末部の脚部にクリップを安定して取り付けることができる車両用のルーフモールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、車両のルーフパネルとルーフサイドパネルとの接合部に沿って形成されたルーフ溝に装着可能で、該ルーフ溝に固定するためのクリップが取り付けられる長尺な車両用のルーフモールであって、ルーフモールの少なくとも一方の端末には、ルーフ溝を覆う頭部と、該頭部の裏面から車内側に向けて突出してクリップが取り付けられる脚部とを有する端末部がポリマー材料の射出成形により形成され、この端末部の少なくとも脚部には、該端末部とは別に予め形成された芯材が射出成形により埋設されている構成としたものである。
【0009】
この構成では、端末部の脚部に芯材が埋設されているため、脚部の射出成形部分を薄くすることができ、これにより、端末部の各部の肉厚差を低減することができ、端末部を射出成形したときに頭部の車外側表面にヒケが生じることを防止することができる。しかも、端末部の脚部に芯材が埋設されているため、脚部の射出成形部分を薄くしても、脚部全体の剛性を確保することができ、これにより、脚部にクリップを安定して取り付けてクリップの外れを防止することができ、ルーフモールをルーフ溝に安定して固定することができる。
【0010】
この場合、請求項2のように、芯材は、該芯材の車外側表面から頭部の車外側表面までの距離が一定(つまり芯材の車外側表面と頭部の車外側表面が平行)になるように埋設すると良い。このようにすれば、芯材が埋設されている領域において、頭部の車外側表面に部分的にヒケが生じることがなく、外観を損なうことがない。
【0011】
更に、請求項3のように、芯材の車外側表面を覆っているポリマー材料の厚さを0.5mm以上3mm以下にすると良い。芯材の車外側表面を覆っているポリマー材料の厚さが0.5mmよりも薄いと、端末部の成形が困難になる。一方、芯材の車外側表面を覆っているポリマー材料の厚さが3mmよりも厚いと、ヒケが生じるおそれがある。従って、芯材の車外側表面を覆っているポリマー材料の厚さを0.5mm以上3mm以下にすれば、端末部の成形性を確保しながら、ヒケが生じることを防止して、芯材が埋設されている部分と、芯材が埋設されていない部分との間で、ヒケによる段差が生じることを防止できる。
【0012】
また、請求項4のように、芯材は、端末部を形成するポリマー材料と同じポリマー材料で形成するようにすると良い。このようにすれば、芯材と端末部とを良好に溶着して一体化することができ、芯材と端末部との固着強度を向上させることができると共に、端末部から芯材が外れることを防止できる。
【0013】
更に、請求項5のように、芯材は、脚部の幅方向中央に位置するように埋設すると良い。このようにすれば、脚部の幅方向両側に射出成形部分をほぼ均等に残すことができ、脚部を射出成形し易くすることができる。
【0014】
また、請求項6のように、芯材には貫通孔を形成し、該貫通孔に端末部を形成するポリマー材料を充填するようにしても良い。このようにすれば、芯材と端末部とが溶着していなくても、端末部から芯材が外れることを防止できる。
【0015】
更に、請求項7のように、ルーフモールは、押出成形されたルーフモール本体部の端末に端末部が射出成形されて接合され、その接合部において該ルーフモール本体部の端末の先端と芯材の突出部とが該ルーフモールの長手方向と交差する方向で重なっているようにすると良い。このようにすれば、端末部を曲げたときの強度を確保することができる。
【0016】
また、請求項8のように、芯材には、該芯材の幅方向外側に向けて突出する突起部を形成するようにしても良い。このようにすれば、端末部を射出成形する際に、芯材の突起部で芯材を位置決めすることができる。
【0017】
この場合、芯材の両側に突起部を形成するようにしても良いが、請求項9のように、突起部は、芯材の片側のみに形成するようにしても良い。このようにすれば、芯材の左右を容易に判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は本発明の一実施例におけるルーフモールが装着された自動車の要部の斜視図である。
【図2】図2はルーフモールの前側端末及びその周辺部の縦断面図である。
【図3】図3は図2のA−A断面図である。
【図4】図4はインサート部材の斜視図である。
【図5】図5は図2のB−B断面図である。
【図6】図6は図2のC−C断面図である。
【図7】図7は図2のD−D断面図である。
【図8】図8は図2のE−E断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を実施するための形態を具体化した一実施例を説明する。
図1に示すように、自動車のルーフパネル11の左右両側部には、それぞれルーフサイドパネル12がスポット溶接等により接合され、これらのルーフパネル11とルーフサイドパネル12との接合部に沿って凹状のルーフ溝13(図2及び図3参照)が車両の前後方向に延びるように形成されている。このルーフ溝13に沿って長尺なルーフモール14が装着され、このルーフモール14によってルーフパネル11とルーフサイドパネル12との接合部を覆い隠すようにしている。
【0020】
次に、図2乃至図8に基づいてルーフモール14の構成等について説明する。
図2に示すように、ルーフモール14は、押出成形されたルーフモール本体部15の前側端末をプレス機等で所定形状に切り欠いた後、このルーフモール本体部15の前側端末に、端末部16が射出成形されて接合されている。この端末部16には、金属製のクリップ17が取り付けられ、ルーフ溝13にルーフモール14を装着する際に、ルーフ溝13の底壁部13aに固定された金属製のスタッドピン18に、クリップ17を係合させることで、ルーフ溝13にルーフモール14が固定されるようになっている。
【0021】
図3に示すように、ルーフモール本体部15は、熱可塑性樹脂(熱可塑性エラストマーを含む)又はゴム等の弾性ポリマー材料の押出成形により、ルーフ溝13を覆う頭部19と、この頭部19の車外側表面を覆う装飾部20と、頭部19の裏面から下方に延びる上側脚部21と、この上側脚部21を下側から受け支える下側脚部22と、この下側脚部22の幅方向両側から側方に延びるリップ部23とが一体的に形成され、上側脚部21の内部には、金属板や金属線等の線膨張係数が小さい材料で形成された芯線24が複合押出成形により埋設されている。
【0022】
ルーフ溝13にルーフモール14を装着したときに、ルーフモール本体部15のリップ部23がルーフ溝13の側壁部13bに弾接することで、ルーフモール14がルーフ溝13内に保持されるようになっている。また、上側脚部21を硬質の材料で形成することで、ルーフモール14全体に所定の剛性を与えるようにしている。更に、上側脚部21に芯線24を埋設することで、温度変化によるルーフモール14の伸縮を抑制するようにしている。
【0023】
本実施例では、ルーフモール本体部15を成形する弾性ポリマー材料として、例えば、TPO(オレフィン系熱可塑性エラストマー)が用いられている。この場合、装飾部20は、JISK7215によるデュロメータ硬さがHDD50〜60で耐候性や耐傷性の良い材料で形成され、頭部19は、JISK7215によるデュロメータ硬さがHDA70〜80で弾性を有する材料で形成されている。
【0024】
また、上側脚部21は、JISK7215によるデュロメータ硬さがHDA85〜95で頭部19よりも硬い材料(硬質の材料)で形成され、下側脚部22は、JISK7215によるデュロメータ硬さがHDA70〜80でリップ部23と同じ材料(軟質の材料)で形成されている。尚、下側脚部22を上側脚部21と同じ材料(硬質の材料)で形成するようにしても良い。
【0025】
また、リップ部23は、JISK7215によるデュロメータ硬さがHDA70〜80で弾性を有する材料で形成され、ルーフ溝13の側壁部13bに当ったときに不快な音が発生しない程度の軟らかさになるようにしている。
【0026】
尚、ルーフモール本体部15(頭部19、装飾部20、上側脚部21、下側脚部22、リップ部23)を成形する弾性ポリマー材料は、TPOに限定されず、適宜変更しても良く、例えば、PVC樹脂(ポリ塩化ビニル樹脂)等の熱可塑性樹脂、又はEPDM(エチレン−プロピレン−ジエンゴム)等のゴムを用いるようにしても良い。
【0027】
一方、図5に示すように、端末部16は、熱可塑性樹脂(熱可塑性エラストマーを含む)又はゴム等の弾性ポリマー材料の射出成形により、ルーフ溝13を覆う頭部25と、この頭部25の裏面から車内側(下方)に向けて突出する脚部26と、端末部16の前端面を覆う遮蔽部27(図2参照)とが一体的に形成され、頭部25と脚部26の内部には、端末部16とは別に予め形成されたインサート部材28(芯材)が射出成形により埋設されている。脚部26の下端部には、幅方向両側から側方に突出する固定部29が設けられ、端末部16を射出成形した後、固定部29を挟み込むようにクリップ17の係止爪17aを曲げ加工する(かしめる)ことで、脚部26の下端にクリップ17が取り付けられるようになっている。
【0028】
本実施例では、端末部16を成形する弾性ポリマー材料として、例えば、TPOが用いられている。この場合、頭部25と脚部26は、JISK7215によるデュロメータ硬さがHDA85〜95で弾性を有すると共に射出成形可能な材料で形成されている。このように、脚部26をHDA85〜95の硬い材料(硬質の材料)で形成することで、脚部26にクリップ17を取り付け可能な剛性を与えるようにしている。
【0029】
また、インサート部材28は、端末部16(頭部25と脚部26)を形成するポリマー材料と同じポリマー材料(本実施例ではTPO)又はそれに似たポリマー材料で形成されている。これにより、インサート部材28と端末部16(頭部25と脚部26)の射出成形部分とを良好に溶着して一体化することができ、インサート部材28と端末部16との固着強度を向上させることができると共に、端末部16からインサート部材28が外れることを防止できる。更に、端末部16を変形させたときにインサート部材28が端末部16の射出成形部分に追従して変形できる。
【0030】
尚、端末部16(頭部25と脚部26)やインサート部材28を成形する弾性ポリマー材料は、TPOに限定されず、適宜変更しても良く、例えば、PVC樹脂等の熱可塑性樹脂、又はEPDM等のゴムを用いるようにしても良い。
【0031】
図4に示すように、インサート部材28は、端末部16とは別に予め射出成形により略平板状に形成され、端末部16に埋設されたときに上側となる車外側表面28aが長手方向及び幅方向において端末部16の頭部25の車外側表面25aの形状に合わせた曲面形状になっている。尚、車外側表面28aは、長手方向と幅方向のいずれか一方において頭部25の車外側表面25aの形状に合わせた曲面形状になっていても良い。
【0032】
このインサート部材28には、インサート部材28の幅方向外側に向けて突出する突起部30がインサート部材28の片側のみに形成されている。これにより、インサート部材28の左右を容易に判別することができると共に、端末部16の射出成形型内にインサート部材28をセットして端末部16を射出成形する際に、インサート部材28の突起部30でインサート部材28を位置決めすることができるようになっている。
【0033】
また、インサート部材28の下端部(車内側の端部)の複数箇所には、半円形状の支持部31が形成され、インサート部材28の一方の端部(ルーフモール本体部15と接合される側の端部)には、突出部32が形成されている。これにより、端末部16の射出成形型内にインサート部材28をセットして端末部16を射出成形する際に、インサート部材28を支持部31で支えることができると共に、ルーフモール本体部15の端末の先端とインサート部材28の突出部32とがルーフモール14の長手方向と交差する方向(上下方向)で相欠き状に重なるようになっている(図2参照)。しかも、支持部31が半円形状に形成されているため、射出成形型との接触面積が少なくなり、端末部16を形成するポリマー材料の流動を妨げ難くすることができる。また、インサート部材28の複数箇所には、端末部16を形成するポリマー材料が充填される貫通孔33が形成されている。
【0034】
図2及び図5に示すように、インサート部材28は、インサート部材28の車外側表面28aから頭部25の車外側表面25aまでの距離が一定(つまりインサート部材28の車外側表面28aと頭部25の車外側表面25aが前後方向及び車幅方向において平行)になるように埋設されている。これにより、インサート部材28が埋設されている領域において、頭部25の車外側表面25aに部分的にヒケが生じることを防止して、外観を損なわないようにしている。
【0035】
更に、図5に示すように、インサート部材28の車外側表面28aを覆っているポリマー材料の厚さtが0.5mm以上3mm以下になるように設定されている。インサート部材28の車外側表面28aを覆っているポリマー材料の厚さtが0.5mmよりも薄いと、端末部16(例えば頭部25)の成形が困難になる。一方、インサート部材28の車外側表面28aを覆っているポリマー材料の厚さtが3mmよりも厚いと、頭部25の車外側表面25aにヒケが生じるおそれがある。従って、インサート部材28の車外側表面28aを覆っているポリマー材料の厚さtを0.5mm以上3mm以下にすれば、端末部16の成形性を確保しながら、ヒケが生じることを防止して、インサート部材28が埋設されている部分と、インサート部材28が埋設されていない部分との間で、ヒケによる段差が生じることを防止できる。
【0036】
尚、インサート部材28の車外側表面28aの位置(つまりインサート部材28の車外側表面28aを覆っているポリマー材料の厚さt)は、端末部16の材質や形状、或は、成形温度や成形時の圧力といった成形条件等によって適宜変更しても良いが、射出成形によるヒケを防止すると共にウェルドラインやショートショット(材料の充填不足)の発生を防止できる範囲内で設定することが好ましい。
【0037】
また、図5に示すように、インサート部材28は、脚部26の幅方向中央に位置するように埋設されている。これにより、脚部26の幅方向両側に射出成形部分をほぼ均等に残すことができ、脚部26を射出成形し易くするようにしている。
【0038】
更に、図6に示すように、インサート部材28に形成された貫通孔33には、端末部16を形成するポリマー材料が充填されて固化している。これにより、インサート部材28と端末部16の射出成形部分とを機械的に接合することができ、インサート部材28と端末部16の射出成形部分とが溶着していなくても、端末部16からインサート部材28が外れることを防止できるようにしている。
【0039】
また、図2及び図8に示すように、ルーフモール14は、ルーフモール本体部15と端末部16との接合部において、ルーフモール本体部15の端末の先端とインサート部材28の突出部32とがルーフモール14の長手方向と交差する方向(上下方向)で重なっているため、ルーフモール本体部15と端末部16との接合強度を向上させることができ、端末部16を曲げたときの強度を確保することができる。
【0040】
尚、図7に示すように、端末部16の脚部26に取り付けられたクリップ17には、係合孔17bが形成され、ルーフ溝13にルーフモール14を装着する際に、ルーフ溝13の底壁部13aに固定されたスタッドピン18に、クリップ17の係合孔17bを係合させることで、ルーフ溝13にルーフモール14が固定されるようになっている。
【0041】
以上説明した本実施例では、押出成形されたルーフモール本体部15の端末に端末部16を射出成形して接合し、この端末部16の脚部26にクリップ17を取り付けるようにしたルーフモール14において、端末部16の脚部26にインサート部材28を埋設するようにしたので、脚部26の射出成形部分を薄くすることができ、これにより、端末部16の各部の肉厚差を低減することができ、端末部16を射出成形したときに頭部25の車外側表面にヒケが生じたり、脚部26が変形したりすることを防止することができる。しかも、端末部16の脚部26にインサート部材28が埋設されているため、脚部26の射出成形部分を薄くしても、脚部26全体の剛性を確保することができ、これにより、脚部26にクリップ17を安定して取り付けてクリップ17の外れを防止することができ、ルーフモール14をルーフ溝13に安定して固定することができる。
【0042】
尚、上記実施例では、ルーフモール本体部の前側端末に端末部を射出成形して接合するようにしたが、これに限定されず、ルーフモール本体部の後側端末に端末部を射出成形して接合するようにしても良い。或は、ルーフモール本体部の両側の端末(前側端末と後側端末)にそれぞれ端末部を射出成形して接合するようにしても良い。
【0043】
また、上記実施例では、インサート部材の片側のみに突起部を形成するようにしたが、これに限定されず、インサート部材の両側に突起部を形成するようにしても良い。
更に、上記実施例では、インサート部材に貫通孔を形成するようにしたが、これに限定されず、貫通していない非貫通穴を形成するようにしても良い。
【0044】
その他、本発明は、ルーフモール本体部、端末部、インサート部材等の形状を適宜変更しても良い等、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
【符号の説明】
【0045】
11…ルーフパネル、12…ルーフサイドパネル、13…ルーフ溝、14…ルーフモール、15…ルーフモール本体部、16…端末部、17…クリップ、18…スタッドピン、25…頭部、26…脚部、28…インサート部材(芯材)、29…固定部、30…突起部、31…支持部、32…突出部、33…貫通孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のルーフパネルとルーフサイドパネルとの接合部に沿って形成されたルーフ溝に装着可能で、該ルーフ溝に固定するためのクリップが取り付けられる長尺な車両用のルーフモールであって、
前記ルーフモールの少なくとも一方の端末には、前記ルーフ溝を覆う頭部と、該頭部の裏面から車内側に向けて突出して前記クリップが取り付けられる脚部とを有する端末部がポリマー材料の射出成形により形成され、
前記端末部の少なくとも脚部には、該端末部とは別に予め形成された芯材が前記射出成形により埋設されていることを特徴とする車両用のルーフモール。
【請求項2】
前記芯材は、該芯材の車外側表面から前記頭部の車外側表面までの距離が一定になるように埋設されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用のルーフモール。
【請求項3】
前記芯材の車外側表面を覆っているポリマー材料の厚さが0.5mm以上3mm以下であることを特徴とする請求項2に記載の車両用のルーフモール。
【請求項4】
前記芯材は、前記端末部を形成するポリマー材料と同じポリマー材料で形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車両用のルーフモール。
【請求項5】
前記芯材は、前記脚部の幅方向中央に位置するように埋設されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の車両用のルーフモール。
【請求項6】
前記芯材には貫通孔が形成され、該貫通孔に前記端末部を形成するポリマー材料が充填されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の車両用のルーフモール。
【請求項7】
前記ルーフモールは、押出成形されたルーフモール本体部の端末に前記端末部が射出成形されて接合され、その接合部において該ルーフモール本体部の端末の先端と前記芯材の突出部とが該ルーフモールの長手方向と交差する方向で重なっていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の車両用のルーフモール。
【請求項8】
前記芯材には、該芯材の幅方向外側に向けて突出する突起部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の車両用のルーフモール。
【請求項9】
前記突起部は、前記芯材の片側のみに形成されていることを特徴とする請求項8に記載の車両用のルーフモール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−112169(P2013−112169A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−260326(P2011−260326)
【出願日】平成23年11月29日(2011.11.29)
【出願人】(000219705)東海興業株式会社 (147)
【Fターム(参考)】