車両用エアガイド構造
【課題】 エアガイドサイドとエアガイドロアを良好に接合してエンジンの熱気の吹き返しを防止できると同時に、両者を簡便に結合できるエアガイド20構造の提供。
【解決手段】 ラジエータコアサポート1のラジエータコアサポートサイド5,6から車両前方側へ張り出した状態で車両上下方向に延設するエアガイドサイド10,11と、ラジエータコアサポート1のラジエータコアサポートロア3から車両前方側へ張り出した状態で車幅方向に延在するエアガイドロア12を備えた車両用エアガイド構造において、エアガイドサイド10,11の下端内側に該エアガイドサイド10,11の車両前後方向幅に亘って内側に張り出した係止片15を車両上下方向に離間して形成し、エアガイドロア12の車幅方向端部をエアガイドサイド10,11の両係止片15,15の間に嵌挿固定したことを特徴とする。
【解決手段】 ラジエータコアサポート1のラジエータコアサポートサイド5,6から車両前方側へ張り出した状態で車両上下方向に延設するエアガイドサイド10,11と、ラジエータコアサポート1のラジエータコアサポートロア3から車両前方側へ張り出した状態で車幅方向に延在するエアガイドロア12を備えた車両用エアガイド構造において、エアガイドサイド10,11の下端内側に該エアガイドサイド10,11の車両前後方向幅に亘って内側に張り出した係止片15を車両上下方向に離間して形成し、エアガイドロア12の車幅方向端部をエアガイドサイド10,11の両係止片15,15の間に嵌挿固定したことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用エアガイド構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両用熱交換器(コンデンサ、ラジエータ等)を通過した空気は、熱交換器の外周と電動ファンの外周との間の隙間を塞ぐファンシュラウドの車両後方側開口部を経由してエンジンルーム内に流入した後、アンダーカバー等の穴から排出される。
ところが、自動車のアイドリング中や、極低速走行中には、熱交換器を通過した熱気が、車体パネル(ラジエータコアサポート等)と熱交換器との隙間等から流出し、再び熱交換器の車両前方側に導かれる、いわゆる吹き返しと呼ばれる現象が発生することがあり、この吹き返しが多く発生した場合、熱交換器は高温の熱気で熱交換することとなるため、冷却性能が低下してしまう。
【0003】
そこで、フロントグリルからの導風機能とエンジンルーム内からの熱風吹き返し防止機能を目的として、ラジエータコアサポートのラジエータコアサポートサイド及びラジエータコアサポートロアから車両前方側へ張り出すようにエアガイドを設ける技術が公知になっている(特許文献1、2参照)。
【特許文献1】特開2003−306047号公報
【特許文献2】特開2003−104235号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の車両用エアガイド構造にあっては、図13に示すように、ラジエータコアサポートサイドから車両前方側へ張り出すエアガイドサイド010と、ラジエータコアサポートロアから車両前方側へ張り出すエアガイドロア012とを接着剤やクリップ等で接合している上、車両走行時の主に車両上下方向の振動を受けて振動し易いため、両者の間に微少な隙間が生じやすく、この隙間を介してエンジンの熱気(波線矢印で図示)が吹き返す虞があるという問題点があった。
【0005】
なお、近年のエアガイドロアは、歩行者保護対応としての緩衝部材や車両下部の巻き込み防止部材としての機能も要求されており、エアガイドサイドとは通常別体及び別素材で構成されることが多く、両者の組み付け誤差を考慮した必要クリアランスを設定する必要があることや、両者の素材が異なることにより完全且つ長期的な接合が困難なことが上記隙間の発生の要因にもなっている。
【0006】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、エアガイドサイドとエアガイドロアを良好に接合してエンジンの熱気の吹き返しを防止できると同時に、両者を簡便に結合できる車両用エアガイド構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の請求項1記載の発明では、ラジエータコアサポートのラジエータコアサポートサイドから車両前方側へ張り出した状態で車両上下方向に延設するエアガイドサイドと、ラジエータコアサポートのラジエータコアサポートロアから車両前方側へ張り出した状態で車幅方向に延在するエアガイドロアを備えた車両用エアガイド構造において、前記エアガイドサイドの下端内側に前記エアガイドロアの車両前後方向幅に亘って内側に張り出した係止片を車両上下方向に離間して形成し、前記エアガイドロアの車幅方向端部を前記エアガイドサイドの両係止片の間に嵌挿固定したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の請求項1記載の発明にあっては、ラジエータコアサポートのラジエータコアサポートサイドから車両前方側へ張り出した状態で車両上下方向に延設するエアガイドサイドと、ラジエータコアサポートのラジエータコアサポートロアから車両前方側へ張り出した状態で車幅方向に延在するエアガイドロアを備えた車両用エアガイド構造において、前記エアガイドサイドの下端内側に前記エアガイドロアの車両前後方向幅に亘って内側に張り出した係止片を車両上下方向に離間して形成し、前記エアガイドロアの車幅方向端部を前記エアガイドサイドの両係止片の間に嵌挿固定したため、エアガイドサイドとエアガイドロアを良好に接合してエンジンの熱気の吹き返しを防止できると同時に、両者を簡便且つ堅固に固定できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0010】
以下、実施例1を説明する。
図1は本発明の実施例1の車両用エアガイド構造を示す全体斜視図、図2は同全体分解斜視図、図3はラジエータコアサポートの斜視図、図4は車両用エアガイドの全体斜視図、図5は同全体分解斜視図、図6、7はエアガイドサイドを示す斜視図、図8は図4のS8−S8線における断面図、図9、10は車両用エアガイドとラジエータコアサポートの固定を説明する図である。
【0011】
先ず、全体構成を説明する。
図1〜3に示すように、本実施例1の車両用エアガイド構造では、ラジエータコアサポート1とエアガイド20が備えられている。
【0012】
ラジエータコアサポート1は、車幅方向に延びるラジエータコアサポートアッパ2と、このラジエータコアサポートアッパ2と並行するラジエータコアサポートロア3と、これらラジエータコアサポートアッパ2とラジエータコアサポートロア3の中央部同士を結合するフードロックステイ4と、ラジエータコアサポートアッパ2とラジエータコアサポートロア3の両端部同士を結合するラジエータコアサポートサイド5,6が備えられている。
【0013】
ラジエータコアサポートアッパ2は、略角パイプ状の矩形断面を成して車幅方向に延設された金属製のアッパセンタ部2aと、このアッパセンタ部2aの両端部に結合され、且つ、下方に開口した略コ字状断面を成して斜め後方へ延設された金属製のアッパサイド部2b,2cで構成されている。
【0014】
また、アッパサイド部2aの基端側にはそれぞれ対応する金属製のサイドメンバ取付部7,8の上部がブラケットB1を介して結合されている。
【0015】
ラジエータコアサポートロア3は、金属製でラジエータコアサポートアッパ2と同様に略角パイプ状の矩形断面を成して車幅方向に延設されると共に、その両端部にはそれぞれ対応するサイドメンバ取付部7,8の下部が結合されている。
【0016】
フードロックステイ4は、樹脂製で平板状に形成されると共に、その上下端部をラジエータコアサポートアッパ2の中央部とラジエータコアサポートロア3の中央部に樹脂モールドした状態で結合されている。
【0017】
ラジエータコアサポートサイド5,6は、フードロックステイ4と同様に樹脂製で、その上下端部をラジエータコアサポートアッパ2の両端部とラジエータコアサポートロア3の両端部に樹脂モールドした状態で結合される他、前方側に開口した略コ字状断面を成して車両上下方向に延在されると共に、この略コ字状断面の内部に複数のリブ9が形成されている。
【0018】
その他、フードロックステイ4の両側には、ラジエータコアサポート1の後方側に搭載される図示を省略する熱交換器に風を導入するための開口部R1,R2が形成されている。
【0019】
なお、本実施例1では、ラジエータコアサポートアッパ2、ラジエータコアサポートロア3、サイドメンバ取付部7,8を金属製とし、フードロックステイ4、ラジエータコアサポートサイド5,6を樹脂製としたが、全体を樹脂製または金属製で構成しても良い。
【0020】
図4、5に示すように、エアガイド20は、上下方向に延在するエアガイドサイド10,11と、車幅方向に延在するエアガイドロア12で構成されている。
【0021】
図6、7に示すように、エアガイドサイド10,11は、左右対称の同一形状部材であり、それぞれ樹脂製で平板状に形成され、それぞれの中央には前方側に開口した矩形状の開口部13が形成されている。
【0022】
また、各エアガイドサイド10,11の後端外側には、略L字型に突出した係止爪14が上下方向に所定間隔で離間して複数(本実施例1では3箇所)形成され、下端内側には後述するエアガイドロア12の車両前後方向幅で内側に張り出した係止片15が上下に離間して一対形成されている。
【0023】
一方、エアガイドロア12は、ポリウレタンまたはポリプロピレン等の発泡体で平板状に形成される他、その車幅方向端部はエアガイドロア12の車幅方向幅と同一幅に形成されると共に、少なくとも該車幅方向端部の自然長状態における厚みはエアガイドサイド10,11の両係止片15,15の間よりも僅かに厚く形成されている。
【0024】
そして、エアガイドロア12の車幅方向端部が、エアガイドサイド10,11の両係止片15,15の間に嵌挿固定されることにより、両者が固定されている。
【0025】
次に、作用について説明する。
このように構成されたエアガイド20をラジエータコアサポート1に装着するには、先ず、エアガイドロア12とエアガイドサイド10,11を図示を省略する治具を用いて結合することにより、エアガイド20を組み立てる。
この際、エアガイドロア12の車幅方向端部をそれぞれ対応するエアガイドサイド10,11の両係止片15,15の間に圧入して嵌挿固定するという簡便な作業でもって両者を安定した状態に固定できる。
また、前述したように、エアガイドロア12の車幅方向端部は両係止片15,15の間よりも肉厚に形成されているため、図8に示すように、エアガイドロア12の車幅方向端部の上面12a及び下面12bは両係止片15,15に幾分圧縮された状態となり、両者を完全に密着させることができる。
【0026】
また、治具を用いてエアガイドサイド10(11)とエアガイドロア12を結合した際に、エアガイドロア12の車幅方向端部の側面12cとエアガイドサイド10(11)の側壁10a(11a)との間には幅W1だけのクリアランスが形成されるため、ラジエータコアサポート1、エアガイドサイド10,11、エアガイドロア12の車幅方向の製品精度や組み付け精度による誤差を許容できる。
【0027】
次に、図9に示すように、エアガイドサイド10,11の各係止爪14を、それぞれ対応するラジエータコアサポートサイド5,6のリブ9で区切られた空間内におけるコ字状断面の対向する内側の壁部に挟持させた状態で係止させることによりエアガイド20をラジエータコアサポート1に装着する。
【0028】
なお、係止爪14の詳細な形状や固定位置については適宜設定できる。
また、エアガイドロア12に係止爪14と同様の係止手段を設けてラジエータコアサポートロア3に固定しても良い。
【0029】
図1に示すように、ラジエータコアサポート1に装着されたエアガイド20は、エアガイドサイド10,11がラジエータコアサポート1のラジエータコアサポートサイド5,6から車両前方側へ張り出した状態で車両上下方向に延設され、エアガイドロア12がラジエータコアサポート1のラジエータコアサポートロア3から車両前方側へ張り出した状態となる。
【0030】
また、エアガイド20が装着されたラジエータコアサポート1には、図10に示すように、各サイドメンバ取付部7,8にバンパステイ16が締結されると共に、該パンパステイ16にバンパアーマチュア17がエアガイドサイド10,11の開口部13を貫通した状態で固定される。
【0031】
さらに、図示を省略する熱交換器がそのコア部をラジエータコアサポート1の開口部R1,R2に対面させた状態で図示を省略するファンと共に搭載される。
なお、熱交換器はラジエータコアサポート1の車両前方側または車両後方側のどちらに搭載しても良い。
【0032】
そして、車両に搭載されたラジエータコアサポート1の熱交換器は、開口部R1,R2から車両走行風またはファンによる強制風をコア部に通過させて熱交換を行う。
この際、エアガイド20は、車両走行風またはファンによる強制風を整流化させてスムーズに熱交換器の前方へ導く導風板として機能する。
また、エンジン側の熱気が主に車両側方から熱交換器の前方へ吹き返すのを防止する防風板として機能する。
また、エアガイドロア12は車両走行時の振動や車両走行風を直接受けて上下方向に振動し易いが、前述したように、本実施例1のエアガイドロア12は、車幅方向幅に亘って係止片15で上下方向に規制されているため、振動したり脱落する虞がない。
【0033】
ここで、従来の発明にあっては、エアガイドサイドとエアガイドロアとが接着剤やクリップ等で接合されている上、車両走行時の主に車両上下方向の振動により両者の隙間に微少な隙間が生じやすく、この隙間を介してエンジンの熱気が吹き返す虞があるという問題点があった。
【0034】
なお、近年のエアガイドロアは、歩行者保護対応としての緩衝部材や車両下部の巻き込み防止部材としての機能も要求されており、エアガイドサイドとは通常別体及び別素材で構成されることが多く、両者の組み付け誤差を考慮した必要クリアランスを設定する必要があることや、両者の素材の違いにより完全且つ長期的な接合が困難なことが上記隙間の発生の要因にもなっている。
【0035】
これに対し、本実施例1の車両用エアガイド構造では、エアガイドサイド10,11の下端内側に該エアガイドサイド10,11の車両前後方向幅に亘って内側に張り出した係止片15を車両上下方向に離間して形成し、エアガイドロア12の車幅方向端部をエアガイドサイド10,11の両係止片15,15の間に嵌挿固定したため、従来の発明のようにエンジンの熱気が吹き返す虞がない。
【0036】
加えて、エアガイドロア12が車両走行時の車両上下方向の振動により両者の固定が外れる虞もない。
【0037】
次に、効果を説明する。
以上、説明したように、本実施例1の車両用エアガイド構造にあっては、ラジエータコアサポート1のラジエータコアサポートサイド5,6から車両前方側へ張り出した状態で車両上下方向に延設するエアガイドサイド10,11と、ラジエータコアサポート1のラジエータコアサポートロア3から車両前方側へ張り出した状態で車幅方向に延在するエアガイドロア12を備えたエアガイド20構造において、エアガイドサイド10,11の下端内側に該エアガイドサイド10,11の車両前後方向幅に亘って内側に張り出した係止片15を車両上下方向に離間して形成し、エアガイドロア12の車幅方向端部をエアガイドサイド10,11の両係止片15,15の間に嵌挿固定したため、エアガイドサイド10,11とエアガイドロア12を良好に接合してエンジンの熱気の吹き返しを防止できると同時に、両者を簡便且つ堅固に固定できる。
【実施例2】
【0038】
以下、実施例2を説明する
図11は本発明の実施例2の車両用エアガイド構造を示す図であり、エアガイドサイドとエアガイドロアを示す要部分解斜視図、図12は本発明の実施例2の車両用エアガイド構造を示す図であり、エアガイドサイドとエアガイドロアの要部斜視図である。
【0039】
本実施例2の車両用エアガイド構造では、エアガイドサイド10,11の下端とエアガイドロア12の車幅方向端部の形状を変更したこと以外は実施例1と同様であるため、同一の構成部材については同一の符号を付してその説明は省略し、相違点のみ詳述する。
【0040】
図11に示すように、本実施例1の車両用エアガイド構造では、エアガイドサイド10,11の下端にその中央部30を残して切欠された開口部R3,R4を形成し、一方、エアガイドロア12の車幅方向端部には中央部20の車両前後方向幅と厚みの分だけ切欠した嵌合溝31を形成し、図12に示すように、エアガイドサイド10,11の中央部30をエアガイドロア12の嵌合溝31に嵌合した状態で両者が固定されている。
【0041】
これにより、エアガイドロア12とエアガイドサイド10,11は互いに車両上下方向及び前後方向の移動を規制されるため、車両走行時の車両上下方向及び車両前後方向の振動により両者の固定が外れる虞がなく、より一層安定した状態で結合できる。
【0042】
以上、本実施例を説明してきたが、本発明は上述の実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
例えば、本実施例で説明した全ての構成部材の素材は適宜選択して決定できる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施例1の車両用エアガイド構造を示す全体斜視図である。
【図2】本発明の実施例1の車両用エアガイド構造を示す全体分解斜視図である。
【図3】ラジエータコアサポートの斜視図である。
【図4】エアガイドの全体斜視図である。
【図5】エアガイドの全体分解斜視図である。
【図6】エアガイドサイドを示す斜視図である。
【図7】エアガイドサイドを示す斜視図である。
【図8】図4のS8−S8線における断面図である。
【図9】エアガイドとラジエータコアサポートの固定を説明する図である。
【図10】エアガイドとラジエータコアサポートの固定を説明する図である。
【図11】本発明の実施例2の車両用エアガイド構造を示す図であり、エアガイドサイドとエアガイドロアを示す要部分解斜視図である。
【図12】本発明の実施例2の車両用エアガイド構造を示す図であり、エアガイドサイドとエアガイドロアの要部斜視図である。
【図13】従来の車両用エアガイド構造を示す図であり、エアガイドサイドとエアガイドロアの要部断面図である
【符号の説明】
【0044】
R1、R2、R3、R4 開口部
1 ラジエータコアサポート
20 エアガイド
2 ラジエータコアサポートアッパ
2a アッパセンタ部
2b、2c アッパサイド部
3 ラジエータコアサポートロア
4 フードロックステイ
5、6 ラジエータコアサポートサイド
7、8 サイドメンバ取付部
9 リブ
10、11 エアガイドサイド
10a、11a 側面
12 エアガイドロア
12a 上面
12b 下面
13 開口部
14 係止爪
15 係止片
16 バンパステイ
17 バンパアーマチュア
30 中央部
31 嵌合溝
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用エアガイド構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両用熱交換器(コンデンサ、ラジエータ等)を通過した空気は、熱交換器の外周と電動ファンの外周との間の隙間を塞ぐファンシュラウドの車両後方側開口部を経由してエンジンルーム内に流入した後、アンダーカバー等の穴から排出される。
ところが、自動車のアイドリング中や、極低速走行中には、熱交換器を通過した熱気が、車体パネル(ラジエータコアサポート等)と熱交換器との隙間等から流出し、再び熱交換器の車両前方側に導かれる、いわゆる吹き返しと呼ばれる現象が発生することがあり、この吹き返しが多く発生した場合、熱交換器は高温の熱気で熱交換することとなるため、冷却性能が低下してしまう。
【0003】
そこで、フロントグリルからの導風機能とエンジンルーム内からの熱風吹き返し防止機能を目的として、ラジエータコアサポートのラジエータコアサポートサイド及びラジエータコアサポートロアから車両前方側へ張り出すようにエアガイドを設ける技術が公知になっている(特許文献1、2参照)。
【特許文献1】特開2003−306047号公報
【特許文献2】特開2003−104235号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の車両用エアガイド構造にあっては、図13に示すように、ラジエータコアサポートサイドから車両前方側へ張り出すエアガイドサイド010と、ラジエータコアサポートロアから車両前方側へ張り出すエアガイドロア012とを接着剤やクリップ等で接合している上、車両走行時の主に車両上下方向の振動を受けて振動し易いため、両者の間に微少な隙間が生じやすく、この隙間を介してエンジンの熱気(波線矢印で図示)が吹き返す虞があるという問題点があった。
【0005】
なお、近年のエアガイドロアは、歩行者保護対応としての緩衝部材や車両下部の巻き込み防止部材としての機能も要求されており、エアガイドサイドとは通常別体及び別素材で構成されることが多く、両者の組み付け誤差を考慮した必要クリアランスを設定する必要があることや、両者の素材が異なることにより完全且つ長期的な接合が困難なことが上記隙間の発生の要因にもなっている。
【0006】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、エアガイドサイドとエアガイドロアを良好に接合してエンジンの熱気の吹き返しを防止できると同時に、両者を簡便に結合できる車両用エアガイド構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の請求項1記載の発明では、ラジエータコアサポートのラジエータコアサポートサイドから車両前方側へ張り出した状態で車両上下方向に延設するエアガイドサイドと、ラジエータコアサポートのラジエータコアサポートロアから車両前方側へ張り出した状態で車幅方向に延在するエアガイドロアを備えた車両用エアガイド構造において、前記エアガイドサイドの下端内側に前記エアガイドロアの車両前後方向幅に亘って内側に張り出した係止片を車両上下方向に離間して形成し、前記エアガイドロアの車幅方向端部を前記エアガイドサイドの両係止片の間に嵌挿固定したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の請求項1記載の発明にあっては、ラジエータコアサポートのラジエータコアサポートサイドから車両前方側へ張り出した状態で車両上下方向に延設するエアガイドサイドと、ラジエータコアサポートのラジエータコアサポートロアから車両前方側へ張り出した状態で車幅方向に延在するエアガイドロアを備えた車両用エアガイド構造において、前記エアガイドサイドの下端内側に前記エアガイドロアの車両前後方向幅に亘って内側に張り出した係止片を車両上下方向に離間して形成し、前記エアガイドロアの車幅方向端部を前記エアガイドサイドの両係止片の間に嵌挿固定したため、エアガイドサイドとエアガイドロアを良好に接合してエンジンの熱気の吹き返しを防止できると同時に、両者を簡便且つ堅固に固定できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0010】
以下、実施例1を説明する。
図1は本発明の実施例1の車両用エアガイド構造を示す全体斜視図、図2は同全体分解斜視図、図3はラジエータコアサポートの斜視図、図4は車両用エアガイドの全体斜視図、図5は同全体分解斜視図、図6、7はエアガイドサイドを示す斜視図、図8は図4のS8−S8線における断面図、図9、10は車両用エアガイドとラジエータコアサポートの固定を説明する図である。
【0011】
先ず、全体構成を説明する。
図1〜3に示すように、本実施例1の車両用エアガイド構造では、ラジエータコアサポート1とエアガイド20が備えられている。
【0012】
ラジエータコアサポート1は、車幅方向に延びるラジエータコアサポートアッパ2と、このラジエータコアサポートアッパ2と並行するラジエータコアサポートロア3と、これらラジエータコアサポートアッパ2とラジエータコアサポートロア3の中央部同士を結合するフードロックステイ4と、ラジエータコアサポートアッパ2とラジエータコアサポートロア3の両端部同士を結合するラジエータコアサポートサイド5,6が備えられている。
【0013】
ラジエータコアサポートアッパ2は、略角パイプ状の矩形断面を成して車幅方向に延設された金属製のアッパセンタ部2aと、このアッパセンタ部2aの両端部に結合され、且つ、下方に開口した略コ字状断面を成して斜め後方へ延設された金属製のアッパサイド部2b,2cで構成されている。
【0014】
また、アッパサイド部2aの基端側にはそれぞれ対応する金属製のサイドメンバ取付部7,8の上部がブラケットB1を介して結合されている。
【0015】
ラジエータコアサポートロア3は、金属製でラジエータコアサポートアッパ2と同様に略角パイプ状の矩形断面を成して車幅方向に延設されると共に、その両端部にはそれぞれ対応するサイドメンバ取付部7,8の下部が結合されている。
【0016】
フードロックステイ4は、樹脂製で平板状に形成されると共に、その上下端部をラジエータコアサポートアッパ2の中央部とラジエータコアサポートロア3の中央部に樹脂モールドした状態で結合されている。
【0017】
ラジエータコアサポートサイド5,6は、フードロックステイ4と同様に樹脂製で、その上下端部をラジエータコアサポートアッパ2の両端部とラジエータコアサポートロア3の両端部に樹脂モールドした状態で結合される他、前方側に開口した略コ字状断面を成して車両上下方向に延在されると共に、この略コ字状断面の内部に複数のリブ9が形成されている。
【0018】
その他、フードロックステイ4の両側には、ラジエータコアサポート1の後方側に搭載される図示を省略する熱交換器に風を導入するための開口部R1,R2が形成されている。
【0019】
なお、本実施例1では、ラジエータコアサポートアッパ2、ラジエータコアサポートロア3、サイドメンバ取付部7,8を金属製とし、フードロックステイ4、ラジエータコアサポートサイド5,6を樹脂製としたが、全体を樹脂製または金属製で構成しても良い。
【0020】
図4、5に示すように、エアガイド20は、上下方向に延在するエアガイドサイド10,11と、車幅方向に延在するエアガイドロア12で構成されている。
【0021】
図6、7に示すように、エアガイドサイド10,11は、左右対称の同一形状部材であり、それぞれ樹脂製で平板状に形成され、それぞれの中央には前方側に開口した矩形状の開口部13が形成されている。
【0022】
また、各エアガイドサイド10,11の後端外側には、略L字型に突出した係止爪14が上下方向に所定間隔で離間して複数(本実施例1では3箇所)形成され、下端内側には後述するエアガイドロア12の車両前後方向幅で内側に張り出した係止片15が上下に離間して一対形成されている。
【0023】
一方、エアガイドロア12は、ポリウレタンまたはポリプロピレン等の発泡体で平板状に形成される他、その車幅方向端部はエアガイドロア12の車幅方向幅と同一幅に形成されると共に、少なくとも該車幅方向端部の自然長状態における厚みはエアガイドサイド10,11の両係止片15,15の間よりも僅かに厚く形成されている。
【0024】
そして、エアガイドロア12の車幅方向端部が、エアガイドサイド10,11の両係止片15,15の間に嵌挿固定されることにより、両者が固定されている。
【0025】
次に、作用について説明する。
このように構成されたエアガイド20をラジエータコアサポート1に装着するには、先ず、エアガイドロア12とエアガイドサイド10,11を図示を省略する治具を用いて結合することにより、エアガイド20を組み立てる。
この際、エアガイドロア12の車幅方向端部をそれぞれ対応するエアガイドサイド10,11の両係止片15,15の間に圧入して嵌挿固定するという簡便な作業でもって両者を安定した状態に固定できる。
また、前述したように、エアガイドロア12の車幅方向端部は両係止片15,15の間よりも肉厚に形成されているため、図8に示すように、エアガイドロア12の車幅方向端部の上面12a及び下面12bは両係止片15,15に幾分圧縮された状態となり、両者を完全に密着させることができる。
【0026】
また、治具を用いてエアガイドサイド10(11)とエアガイドロア12を結合した際に、エアガイドロア12の車幅方向端部の側面12cとエアガイドサイド10(11)の側壁10a(11a)との間には幅W1だけのクリアランスが形成されるため、ラジエータコアサポート1、エアガイドサイド10,11、エアガイドロア12の車幅方向の製品精度や組み付け精度による誤差を許容できる。
【0027】
次に、図9に示すように、エアガイドサイド10,11の各係止爪14を、それぞれ対応するラジエータコアサポートサイド5,6のリブ9で区切られた空間内におけるコ字状断面の対向する内側の壁部に挟持させた状態で係止させることによりエアガイド20をラジエータコアサポート1に装着する。
【0028】
なお、係止爪14の詳細な形状や固定位置については適宜設定できる。
また、エアガイドロア12に係止爪14と同様の係止手段を設けてラジエータコアサポートロア3に固定しても良い。
【0029】
図1に示すように、ラジエータコアサポート1に装着されたエアガイド20は、エアガイドサイド10,11がラジエータコアサポート1のラジエータコアサポートサイド5,6から車両前方側へ張り出した状態で車両上下方向に延設され、エアガイドロア12がラジエータコアサポート1のラジエータコアサポートロア3から車両前方側へ張り出した状態となる。
【0030】
また、エアガイド20が装着されたラジエータコアサポート1には、図10に示すように、各サイドメンバ取付部7,8にバンパステイ16が締結されると共に、該パンパステイ16にバンパアーマチュア17がエアガイドサイド10,11の開口部13を貫通した状態で固定される。
【0031】
さらに、図示を省略する熱交換器がそのコア部をラジエータコアサポート1の開口部R1,R2に対面させた状態で図示を省略するファンと共に搭載される。
なお、熱交換器はラジエータコアサポート1の車両前方側または車両後方側のどちらに搭載しても良い。
【0032】
そして、車両に搭載されたラジエータコアサポート1の熱交換器は、開口部R1,R2から車両走行風またはファンによる強制風をコア部に通過させて熱交換を行う。
この際、エアガイド20は、車両走行風またはファンによる強制風を整流化させてスムーズに熱交換器の前方へ導く導風板として機能する。
また、エンジン側の熱気が主に車両側方から熱交換器の前方へ吹き返すのを防止する防風板として機能する。
また、エアガイドロア12は車両走行時の振動や車両走行風を直接受けて上下方向に振動し易いが、前述したように、本実施例1のエアガイドロア12は、車幅方向幅に亘って係止片15で上下方向に規制されているため、振動したり脱落する虞がない。
【0033】
ここで、従来の発明にあっては、エアガイドサイドとエアガイドロアとが接着剤やクリップ等で接合されている上、車両走行時の主に車両上下方向の振動により両者の隙間に微少な隙間が生じやすく、この隙間を介してエンジンの熱気が吹き返す虞があるという問題点があった。
【0034】
なお、近年のエアガイドロアは、歩行者保護対応としての緩衝部材や車両下部の巻き込み防止部材としての機能も要求されており、エアガイドサイドとは通常別体及び別素材で構成されることが多く、両者の組み付け誤差を考慮した必要クリアランスを設定する必要があることや、両者の素材の違いにより完全且つ長期的な接合が困難なことが上記隙間の発生の要因にもなっている。
【0035】
これに対し、本実施例1の車両用エアガイド構造では、エアガイドサイド10,11の下端内側に該エアガイドサイド10,11の車両前後方向幅に亘って内側に張り出した係止片15を車両上下方向に離間して形成し、エアガイドロア12の車幅方向端部をエアガイドサイド10,11の両係止片15,15の間に嵌挿固定したため、従来の発明のようにエンジンの熱気が吹き返す虞がない。
【0036】
加えて、エアガイドロア12が車両走行時の車両上下方向の振動により両者の固定が外れる虞もない。
【0037】
次に、効果を説明する。
以上、説明したように、本実施例1の車両用エアガイド構造にあっては、ラジエータコアサポート1のラジエータコアサポートサイド5,6から車両前方側へ張り出した状態で車両上下方向に延設するエアガイドサイド10,11と、ラジエータコアサポート1のラジエータコアサポートロア3から車両前方側へ張り出した状態で車幅方向に延在するエアガイドロア12を備えたエアガイド20構造において、エアガイドサイド10,11の下端内側に該エアガイドサイド10,11の車両前後方向幅に亘って内側に張り出した係止片15を車両上下方向に離間して形成し、エアガイドロア12の車幅方向端部をエアガイドサイド10,11の両係止片15,15の間に嵌挿固定したため、エアガイドサイド10,11とエアガイドロア12を良好に接合してエンジンの熱気の吹き返しを防止できると同時に、両者を簡便且つ堅固に固定できる。
【実施例2】
【0038】
以下、実施例2を説明する
図11は本発明の実施例2の車両用エアガイド構造を示す図であり、エアガイドサイドとエアガイドロアを示す要部分解斜視図、図12は本発明の実施例2の車両用エアガイド構造を示す図であり、エアガイドサイドとエアガイドロアの要部斜視図である。
【0039】
本実施例2の車両用エアガイド構造では、エアガイドサイド10,11の下端とエアガイドロア12の車幅方向端部の形状を変更したこと以外は実施例1と同様であるため、同一の構成部材については同一の符号を付してその説明は省略し、相違点のみ詳述する。
【0040】
図11に示すように、本実施例1の車両用エアガイド構造では、エアガイドサイド10,11の下端にその中央部30を残して切欠された開口部R3,R4を形成し、一方、エアガイドロア12の車幅方向端部には中央部20の車両前後方向幅と厚みの分だけ切欠した嵌合溝31を形成し、図12に示すように、エアガイドサイド10,11の中央部30をエアガイドロア12の嵌合溝31に嵌合した状態で両者が固定されている。
【0041】
これにより、エアガイドロア12とエアガイドサイド10,11は互いに車両上下方向及び前後方向の移動を規制されるため、車両走行時の車両上下方向及び車両前後方向の振動により両者の固定が外れる虞がなく、より一層安定した状態で結合できる。
【0042】
以上、本実施例を説明してきたが、本発明は上述の実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
例えば、本実施例で説明した全ての構成部材の素材は適宜選択して決定できる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施例1の車両用エアガイド構造を示す全体斜視図である。
【図2】本発明の実施例1の車両用エアガイド構造を示す全体分解斜視図である。
【図3】ラジエータコアサポートの斜視図である。
【図4】エアガイドの全体斜視図である。
【図5】エアガイドの全体分解斜視図である。
【図6】エアガイドサイドを示す斜視図である。
【図7】エアガイドサイドを示す斜視図である。
【図8】図4のS8−S8線における断面図である。
【図9】エアガイドとラジエータコアサポートの固定を説明する図である。
【図10】エアガイドとラジエータコアサポートの固定を説明する図である。
【図11】本発明の実施例2の車両用エアガイド構造を示す図であり、エアガイドサイドとエアガイドロアを示す要部分解斜視図である。
【図12】本発明の実施例2の車両用エアガイド構造を示す図であり、エアガイドサイドとエアガイドロアの要部斜視図である。
【図13】従来の車両用エアガイド構造を示す図であり、エアガイドサイドとエアガイドロアの要部断面図である
【符号の説明】
【0044】
R1、R2、R3、R4 開口部
1 ラジエータコアサポート
20 エアガイド
2 ラジエータコアサポートアッパ
2a アッパセンタ部
2b、2c アッパサイド部
3 ラジエータコアサポートロア
4 フードロックステイ
5、6 ラジエータコアサポートサイド
7、8 サイドメンバ取付部
9 リブ
10、11 エアガイドサイド
10a、11a 側面
12 エアガイドロア
12a 上面
12b 下面
13 開口部
14 係止爪
15 係止片
16 バンパステイ
17 バンパアーマチュア
30 中央部
31 嵌合溝
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラジエータコアサポートのラジエータコアサポートサイドから車両前方側へ張り出した状態で車両上下方向に延設するエアガイドサイドと、ラジエータコアサポートのラジエータコアサポートロアから車両前方側へ張り出した状態で車幅方向に延在するエアガイドロアを備えた車両用エアガイド構造において、
前記エアガイドサイドの下端内側に前記エアガイドロアの車両前後方向幅に亘って内側に張り出した係止片を車両上下方向に離間して形成し、
前記エアガイドロアの車幅方向端部を前記エアガイドサイドの両係止片の間に嵌挿固定したことを特徴とする車両用エアガイド構造。
【請求項1】
ラジエータコアサポートのラジエータコアサポートサイドから車両前方側へ張り出した状態で車両上下方向に延設するエアガイドサイドと、ラジエータコアサポートのラジエータコアサポートロアから車両前方側へ張り出した状態で車幅方向に延在するエアガイドロアを備えた車両用エアガイド構造において、
前記エアガイドサイドの下端内側に前記エアガイドロアの車両前後方向幅に亘って内側に張り出した係止片を車両上下方向に離間して形成し、
前記エアガイドロアの車幅方向端部を前記エアガイドサイドの両係止片の間に嵌挿固定したことを特徴とする車両用エアガイド構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−321317(P2006−321317A)
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−145238(P2005−145238)
【出願日】平成17年5月18日(2005.5.18)
【出願人】(000004765)カルソニックカンセイ株式会社 (3,404)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年5月18日(2005.5.18)
【出願人】(000004765)カルソニックカンセイ株式会社 (3,404)
【Fターム(参考)】
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